説明

PAR1阻害剤としてのSF5誘導体、その製造、及び薬剤としての使用

本発明は、式(I)
【化1】


(式中、少なくとも一つがR1、R2、R3、R4、又はR5はSF5を表す)の化合物に関する。前記化合物は、抗血栓活性を有し、そして特にプロテアーゼ活性化受容体1(PAR1)を阻害する。また、前記化合物の製造方法及び薬剤としてのその使用が開示される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I
【化1】

〔式中、
Arは縮合したベンゼン、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン又はピラジン環であり、ここで縮合した環は非置換であるか又は−(C1−C6)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、−O−(C1−C8)−アルキル、−O−(C3−C6)−シクロアルキル、−(C0−C4)−アルキレン−C(O)−N(R11)−R12、−(C0−C4)−アルキレン−C(O)−O−R11、−(C0−C4)−アルキレン−C(O)−R11、−(C0−C4)−アルキレン−N(R11)−R12、−(C0−C4)−アルキレン−N(R11)−C(O)−R12、ハロゲン、OH、−CN、−NO2、−SO2CH3、−SO2CF3、−SF5、−Si[(C1−C4)−アルキル]3、−(C1−C6)−アルキレン−O−(C1−C6)−アルキル、−(C6−C14)−アリール、ここでアリールは非置換であるか若しくは−O−(C1−C6)−アルキル、−(C1−C4)−アルキル、OH、−(C3−C6)−シクロアルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二若しくは三置換されており、−(C4−C15)−Het、ここでHetは非置換であるか若しくは−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二若しくは三置換されており、若しくは−O−(C1−C6)−アルキレン−O−(C1−C6)−アルキルによって独立して一、二、三若しくは四置換されており、
ここでアルキル、アルキレン及びシクロアルキルはそれぞれ非置換であるか又は−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル、−(C6−C14)−アリール、ここでアリールは非置換であるか若しくはハロゲン、−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二、三、四若しくは五置換されており、
−(C4−C15)−Het、ここでHetは非置換であるか若しくはハロゲン、−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二、三、四若しくは五置換されており、若しくは
−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二若しくは三置換されており、
ここでアルキル、アルキレン又はシクロアルキル中の水素原子のすべて又はいくつかはフッ素によって置き換えられていてもよく、
Q1は水素原子、−(C1−C6)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、−OH、−O−(C1−C6)−アルキル又は−O−(C3−C6)−シクロアルキルであり、ここでアルキル及びシクロアルキルはそれぞれ非置換であるか又は−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二若しくは三置換されており、ここでアルキル又はシクロアルキル中の水素原子の全て又はいくつかはフッ素によって置き換えられていてもよく、
Q2及びQ3は同一又は異なり、そしてそれぞれ独立して水素原子、−(C1−C6)−アルキル又は−(C3−C6)−シクロアルキルであり、ここでアルキル又はシクロアルキル中の水素原子の全て又はいくつかはフッ素によって置き換えられていてもよく、
R11及びR12はそれぞれ独立して水素原子、−(C1−C6)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、−(C0−C4)−アルキレン−(C6−C14)−アリール、−(C0−C4)−アルキレン−(C4−C15)−Het、−SO2CH3又は−SO2CF3であり、
ここでアルキル、アルキレン又はシクロアルキル中の水素原子の全て又はいくつかはフッ素原子によって置き換えられていてもよく、又は
“N(R11)−R12”及び“N(R11)−C(O)−R12”断片中のR11及びR12は、窒素原子“N”又は“N−C(O)”基と共に、N、O及びSの群からの最大で2個のさらなるヘテロ原子を含み得る環式アミン、イミド又はラクタムを形成するよう形成される5〜8員環であり、ここで環は非置換であるか又は−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一若しくは二置換されており、ここでアルキル又はシクロアルキル中の水素原子の全て又はいくつかはフッ素によって置き換えられていてもよく、
R1、R2、R3、R4及びR5 は同一又は異なり、そしてそれぞれ独立して水素原子、−(C1−C6)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−CN、−NO2、−O−(C1−C6)−アルキル、−O−(C3−C6)−シクロアルキル、−(C0−C4)−アルキレン−(CO)−N(R21)−R22、−SO2CH3、−SO2CF3、−(C0−C4)−アルキレン−C(O)−O−R21、ハロゲン、−SF5、−(C0−C4)−アルキレン−C(O)−R21、−(C0−C4)−アルキレン−N(R21)−R22、−(C0−C4)−アルキレン−N(R21)−C(O)−R22、−(C1−C6)−アルキレン−O−(C1−C6)−アルキル、−O−(C1−C6)−アルキレン−O−(C1−C6)−アルキル、−(C6−C14)−アリール、ここでアリールは非置換であるか若しくは−O−(C1−C6)−アルキル、−(C1−C4)−アルキル、OH、−(C3−C6)−シクロアルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二若しくは三置換されており、−Si[(C1−C4)−アルキル]3 又は−(C4−C15)−Hetであり、ここでHetは非置換であるか若しくは−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二若しくは三置換されており、
ここでアルキル、アルキレン及びシクロアルキルはそれぞれ非置換であるか又は−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル、−(C6−C14)−アリール、ここでアリールは非置換であるか若しくはハロゲン、−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二、三、四若しくは五置換されており、
−(C4−C15)−Het、ここでHetは非置換であるか若しくはハロゲン、−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二、三、四若しくは五置換されており、若しくは
−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二若しくは三置換されており、
ここでアルキル、アルキレン又はシクロアルキル中の水素原子のすべて又はいくつかはフッ素によって置き換えられていてもよく、
但し、少なくとも1つのR1、R2、R3、R4又はR5は−SF5であり、
R9は水素原子、−(C1−C6)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、−(C0−C4)−アルキレン−(C6−C14)−アリール、ここでアリールは非置換であるか若しくは−O−(C1−C6)−アルキル、−(C1−C4)−アルキル、OH、−(C3
6)−シクロアルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二若しくは三置換されており、
−(C0−C4)−アルキレン−(C4−C15)−Hetであり、ここでHetは非置換であるか若しくはハロゲン、−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二、三、四若しくは五置換されており、そしてここでアルキル、アルキレン又はシクロアルキル中の水素原子のすべて又はいくつかはフッ素によって置き換えられていてもよく、
R21及びR22はそれぞれ独立して水素原子、−(C1−C6)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、−(C0−C4)−アルキレン−(C6−C14)−アリール、−(C0−C4)−アルキレン−(C4−C15)−Het、−SO2CH3又は−SO2CF3であり、
ここでアルキル、アルキレン又はシクロアルキル中の水素原子のいくつか又は全てはフッ素原子によって置き換えられていてもよく、又は
“N(R21)−R22”及び“N(R21)−C(O)−R22”断片中のR21及びR22は、窒素原子“N”又は“N−C(O)”基と共に、N、O及びSの群からの最大で2個のさらなるヘテロ原子を含み得る環式アミン、イミド又はラクタムを形成するよう形成される5〜8員環であり、ここで環は非置換であるか−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一若しくは二置換されており、ここでアルキル又はシクロアルキル中の水素原子のいくつか又は全てはフッ素によって置き換えられていてもよい〕
の化合物及び/又は式Iの化合物の任意の立体異性形態又は互変異性形態及び/又はそれらの混合物の任意の比率における混合物、及び/又は式Iの化合物の生理学上適合しうる塩。
【請求項2】
Arは縮合したベンゼン又はピリジン環であり、
ここで縮合した環は非置換であるか又は−(C1−C6)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−CN、−O−(C1−C8)−アルキル、−O−(C3−C6)−シクロアルキル、−(C0−C4)−アルキレン−C(O)−N(R11)−R12、−(C0−C4)−アルキレン−C(O)−O−R11、−(C0−C4)−アルキレン−C(O)−R11、SO2CH3、−(C0−C4)−アルキレン−N(R11)−R12、−(C0−C4)−アルキレン−N(R11)−C(O)−R12、ハロゲン、−SO2CF3、−Si[(C1−C4)−アルキル]3、−(C1−C6)−アルキレン−O−(C1−C6)−アルキル、−(C6−C14)−アリール、ここでアリールは非置換であるか若しくは−O−(C1−C6)−アルキル、−(C1−C4)−アルキル、OH、−(C3−C6)−シクロアルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二若しくは三置換されており、−(C4−C15)−Het、ここでHetは非置換であるか若しくは−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二若しくは三置換されており、若しくは−O−(C1−C6)−アルキレン−O−(C1−C6)−アルキルによって独立して一、二、三若しくは四置換されており、
ここでアルキル、アルキレン及びシクロアルキルはそれぞれ非置換であるか又は−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル、−(C6−C14)−アリール、ここでアリールは非置換であるか若しくはハロゲン、−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二、三、四若しくは五置換されており、
−(C4−C15)−Het、ここでHetは非置換であるか若しくはハロゲン、−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−ア
ルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二、三、四若しくは五置換されており、若しくは
−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二若しくは三置換されており、
ここでアルキル、アルキレン又はシクロアルキル中の水素原子のすべて又はいくつかはフッ素によって置き換えられていてもよく、
Q1、Q2及びQ3は同一又は異なり、そしてそれぞれ独立して水素原子、−(C1−C6)−アルキル又は−(C3−C6)−シクロアルキルであり、ここでアルキル又はシクロアルキル中の水素原子の全て又はいくつかはフッ素によって置き換えられていてもよく、
R11及びR12はそれぞれ独立して水素原子、−(C1−C6)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、−SO2CH3又は−SO2CF3であり、
ここでアルキル、アルキレン又はシクロアルキル中の水素原子の全て又はいくつかはフッ素原子によって置き換えられていてもよく、又は
“N(R11)−R12”及び“N(R11)−C(O)−R12”断片中のR11及びR12は、窒素原子“N”又は“N−C(O)”基と共に、N、O及びSの群からの最大で2個のさらなるヘテロ原子を含み得る環式アミン、イミド又はラクタムを形成するよう形成される5〜8員環であり、ここで環は非置換であるか又は−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一若しくは二置換されており、ここでアルキル又はシクロアルキル中の水素原子の全て又はいくつかはフッ素によって置き換えられていてもよく、
R1、R2、R3、R4及びR5は同一又は異なり、そしてそれぞれ独立して水素原子、−(C1−C6)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−CN、−NO2、−O−(C1−C6)−アルキル、−O−(C3−C6)−シクロアルキル、−(C0−C4)−アルキレン−(CO)−N(R21)−R22、−SO2CH3、−SO2CF3、−(C0−C4)−アルキレン−C(O)−O−R21、ハロゲン、−SF5、−(C0−C4)−アルキレン−C(O)−R21、−(C0−C4)−アルキレン−N(R21)−R22、−(C0−C4)−アルキレン−N(R21)−C(O)−R22、−(C1−C6)−アルキレン−O−(C1−C6)−アルキル、−O−(C1−C6)−アルキレン−O−(C1−C6)−アルキル、−(C6−C14)−アリール、ここでアリールは非置換であるか若しくは−O−(C1−C6)−アルキル、−(C1−C4)−アルキル、OH、−(C3−C6)−シクロアルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二若しくは三置換されており、−Si[(C1−C4)−アルキル]3又は−(C4−C15)−Hetであり、ここでHetは非置換であるか若しくは−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二若しくは三置換されており、
ここでアルキル、アルキレン及びシクロアルキルはそれぞれ非置換であるか又は−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル、−(C6−C14)−アリール、ここでアリールは非置換であるか若しくはハロゲン、−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二、三、四若しくは五置換されており、
−(C4−C15)−Het、ここでHetは非置換であるか若しくはハロゲン、−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二、三、四若しくは五置換されており、若しくは
−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二若しくは三置換されており、
ここでアルキル、アルキレン又はシクロアルキル中の水素原子のすべて又はいくつかはフッ素によって置き換えられていてもよく、
但し、少なくとも1つのR1、R2、R3、R4又はR5は−SF5であり、
R9は水素原子、−(C1−C6)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、−(C0−C4)−アルキレン−(C6−C14)−アリール、ここでアリールは非置換であるか若しくは−O−(C1−C6)−アルキル、−(C1−C4)−アルキル、OH、−(C3−C6) −シクロアルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二若しくは三置換されており、又は
−(C0−C4)−アルキレン−(C4−C15)−Hetであり、ここでHetは非置換であるか若しくはハロゲン、−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二、三、四若しくは五置換されており、そしてここでアルキル、アルキレン又はシクロアルキル中の水素原子のすべて又はいくつかはフッ素によって置き換えられていてもよく、
R21及びR22はそれぞれ独立して水素原子、−(C1−C6)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、−(C0−C4)−アルキレン−(C6−C14)−アリール、−(C0−C4)−アルキレン−(C4−C15)−Het、−SO2CH3又は−SO2CF3であり、
ここでアルキル、アルキレン又はシクロアルキル中の水素原子のいくつか又は全てはフッ素原子によって置き換えられていてもよく、又は
“N(R21)−R22”及び“N(R21)−C(O)−R22”断片中のR21及びR22は、窒素原子“N”又は“N−C(O)”基と共に、N、O及びSの群からの最大で2個のさらなるヘテロ原子を含み得る環式アミン、イミド又はラクタムを形成するよう形成される5〜8員環であり、ここで環は非置換であるか又は−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一若しくは二置換されており、ここでアルキル又はシクロアルキル中の水素原子のいくつか又は全てはフッ素によって置き換えられていてもよい、
請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項3】
Arは縮合したベンゼン又はピリジン環であり、
ここで縮合した環は非置換であるか又は−(C1−C6)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−CN、−O−(C1−C8)−アルキル、−O−(C3−C6)−シクロアルキル、−(C0−C4)−アルキレン−C(O)−N(R11)−R12、−(C0−C4)−アルキレン−C(O)−O−R11、−(C0−C4)−アルキレン−C(O)−R11、SO2CH3、−(C0−C4)−アルキレン−N(R11)−R12、−(C0−C4)−アルキレン−N(R11)−C(O)−R12、ハロゲン、−Si[(C1−C4)−アルキル]3、−(C1−C6)−アルキレン−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C1−C6)−アルキレン−O−(C1−C6)−アルキルによって独立して一、二、三若しくは四置換されており、
ここでアルキル、アルキレン及びシクロアルキルはそれぞれ非置換であるか又は−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル、−(C6−C14)−アリール、ここでアリールは非置換であるか若しくはハロゲン、−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二、三、四若しくは五置換されており、
−(C4−C15)−Het、ここでHetは非置換であるか若しくはハロゲン、−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二、三、四若しくは五置換されており、若しくは
−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二若しくは三置換されており、
ここでアルキル、アルキレン又はシクロアルキル中の水素原子のすべて又はいくつかはフッ素によって置き換えられていてもよく、
Q1、Q2及びQ3は同一又は異なり、そしてそれぞれ独立して水素原子、−(C1−C6)−アルキル又は−(C3−C6)−シクロアルキルであり、ここでアルキル又はシクロアルキル中の水素原子の全て又はいくつかはフッ素によって置き換えられていてもよく、
R11及びR12はそれぞれ独立して水素原子、−(C1−C6)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル又は−SO2CH3であり、
ここでアルキル、アルキレン又はシクロアルキル中の水素原子の全て又はいくつかはフッ素原子によって置き換えられていてもよく、又は
“N(R11)−R12”及び“N(R11)−C(O)−R12”断片中のR11及びR12は、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼピニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピロリジン−2,5−ジオニル、ピペリジン−2,6−ジオニル、ピペラジン−2,6−ジオニル、モルホリン−3,5−ジオニル、ピロリジン−2−オニル、ピペリジン−2−オニル、ピペラジン−2−オニル及びモルホリン−3−オニルの群から選ばれる5〜8員環であり、ここで環は非置換であるか又は−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一若しくは二置換されており、ここでアルキル又はシクロアルキル中の水素原子の全て又はいくつかはフッ素によって置き換えられていてもよく、
R1、R2、R3、R4及びR5は同一又は異なり、そしてそれぞれ独立して水素原子、−(C1−C6)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−CN、−NO2、−O−(C1−C6)−アルキル、−O−(C3−C6)−シクロアルキル、−(C0−C4)−アルキレン−(CO)−N(R21)−R22、−SO2CH3、−(C0−C4)−アルキレン−C(O)−O−R21、ハロゲン、−SF5、−(C0−C4)−アルキレン−C(O)−R21、−(C0−C4)−アルキレン−N(R21)−R22、−(C0−C4)−アルキレン−N(R21)−C(O)−R22、−(C1−C6)−アルキレン−O−(C1−C6)−アルキル、−O−(C1−C6)−アルキレン−O−(C1−C6)−アルキル、−Si[(C1−C4)−アルキル]3又は −(C4−C15)−Hetであり、
ここでアルキル、アルキレン及びシクロアルキルはそれぞれ非置換であるか又は−(C1−C4)−アルキル、OH、−(C3−C6)−シクロアルキル、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一、二若しくは三置換されており、ここでアルキル又はシクロアルキル中の水素原子の全て又はいくつかはフッ素によって置き換えられていてもよく、
但し、1つのR1、R2、R3、R4又はR5は−SF5であり、
R9は水素原子、−(C1−C6)−アルキル又は−(C3−C6)−シクロアルキルであり、ここでアルキル又はシクロアルキル中の水素原子の全て又はいくつかはフッ素によって置き換えられていてもよく、
R21及びR22はそれぞれ独立して水素原子、−(C1−C6)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、−(C0−C4)−アルキレン−(C6−C14)−アリール、−(C0−C4)−アルキレン−(C4−C15)−Het、−SO2CH3又は−SO2CF3であり、
ここでアルキル、アルキレン又はシクロアルキル中の水素原子のいくつか又は全てはフッ素原子によって置き換えられていてもよく、又は
“N(R21)−R22”及び“N(R21)−C(O)−R22”断片中のR21及びR22は、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼピニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピロリジン−2,5−ジオニル、ピペリジン−2,6−ジオニル、ピペラジン−2,6−ジオニル、モルホリン−3,5−ジオニル、ピロリジン−2−オニル、ピペリジン−2−オニル、ピペラジン−2−オニル及びモルホリン−3−オニルの群から選ばれる5〜8員環であり、ここで環は非置換であるか又は−(C1−C4)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、OH、−O−(C1−C6)−アルキル若しくは−O−(C3−C6)−シクロアルキルによって独立して一若しくは二置換されており、ここでアルキル又はシクロアルキル中の水素原子のいくつか又は全てはフッ素によって置き換えられていてもよい、
請求項1又は2に記載の式Iの化合物。
【請求項4】
Arは縮合したベンゼン環であり、
ここで縮合した環は非置換であるか又は−O−(C1−C6)−アルキル、−C(O)−N(R11)−R12若しくはハロゲンによって独立して一若しくは二置換されており、Q1、Q2及びQ3は同一であり、そしてそれぞれ水素原子であり、
R11及びR12はそれぞれ独立して水素原子又は−(C1−C6)−アルキルであり、
R1、R2、R3、R4及びR5 は同一又は異なり、そしてそれぞれ独立して水素原子、−(C1−C6)−アルキル、−O−(C1−C6)−アルキル、ハロゲン、−SF5、−(C0−C4)−アルキレン−N(R21)−R22、−O−(C1−C6)−アルキレン−O−(C1−C6)−アルキル又は−(C0−C4)−アルキレン−N(R21)−C(O)−R22であり、
但し、1つのR1、R2、R3、R4又はR5は−SF5であり、
R9は水素原子であり、
R21及びR22はそれぞれ独立して水素原子、−(C1−C6)−アルキル、−(C3−C6)−シクロアルキル、CF3又は−SO2CH3であり、
ここでアルキル、アルキレン又はシクロアルキル中の水素原子のいくつか又は全てはフッ素原子によって置き換えられていてもよく、又は
“N(R21)−R22”断片中のR21及びR22は、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼピニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピロリジン−2,5−ジオニル、ピペリジン−2,6−ジオニル、ピペラジン−2,6−ジオニル、モルホリン−3,5−ジオニル、ピロリジン−2−オニル、ピペリジン−2−オニル、ピペラジン−2−オニル及びモルホリン−3−オニルの群から選ばれる環である、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項5】
以下の化合物:
臭化水素酸塩としての2−(1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)−1−(3−ペンタフルオロスルファニルフェニル)−エタノン、N−メチル−2−[2−(3−ジメチルアミノ−5−ペンタフルオロスルファニルフェニル)−2−オキソエチル]−6−エトキシ−3−イミノ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボキサミド、N−メチル−6−エトキシ−3−イミノ−2−[2−(3−メチルアミノ−5−ペンタフルオロスルファニルフェニル)−2−オキソエチル]−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボキサミド、N−メチル−6−エトキシ−3−イミノ−2−{2−[3−ペンタフルオロスルファニル−5−(2,2,2−トリフルオロアセチルアミノ)フェニル]−2−オキソエチル}−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボキサミド、N−メチル−6−エトキシ−2−(2−{3−[エチル−(2,2,2−トリフルオロアセチル)アミノ]−5−ペンタフルオロスルファニルフェニル}−2−オキソエチル)−3−イミノ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボキサミド、塩酸塩としてのN−メチル−6−エトキシ−2−[2−(3−エチルアミノ−5−ペンタフルオロスルファニルフェニル)−2−オキソエチル]−3−イミノ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボキサミド 、N−メチル−2−[2−(3−アミノ−5−ペンタフルオロスルファニルフェニル)−2−オキソエチル]−6−エトキシ−3−イミノ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボキサミド、N−メチル−2−[2−(3−アセチルアミノ−5−ペンタフルオロスルファニルフェニル)−2−オキソエチル)−6−エトキシ−3−イミノ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボキサミド、2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)−1−[3−メチルアミノ−5−(ペンタメチルスルファニル)フェニル]エタノン、N−メチル−6−エトキシ−3−イミノ−2−{2−[3−ジメタンスルホニルアミノ−5−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]−2−オキソエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボキサミド、N−メチル−2−{2−[3−(アセチルメチルアミノ)−5−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]−2−オキソエチル}−6−エトキシ−3−イミノ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボキサミド、N−[3−[2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)アセチル]−5−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]−N−メチルアセトアミド、N−[3−[2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)アセチル]−5−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]イソブチルアミド、臭化水素酸塩としてのN−[3−[2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)アセチル]−5−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]アセトアミド、N−[5−[2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)アセチル]−4−メチル−2−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]アセトアミド、1−[5−アミノ−2−メチル−4−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]−2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)エタノン、N−{3−[2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)アセチル]−5−(ペンタフルオロスルファニルフェニル}−3,3−ジメチルブチルアミド、1−{3−[2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)アセチル]−5−ペンタフルオロスルファニルフェニル}ピロリジン−2,5−ジオン、1−[2−アミノ−4−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]−2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)エタノン、1−[2−アミノ−5−ブロモ−4−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]−2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)エタノン、2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)−1−[3−メトキシ−5−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]エタノン、塩酸塩としてのN−[3−[2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)アセチル]−5−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]シクロブタンカルボキサミド、塩酸塩としてのN−[3−[2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)アセチル]−5−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]シクロプロパンカルボキサミド、2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)−1−[3−エトキシ−5−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]エタノン、N−メチル−6−エトキシ−3−イミノ−2−{2−[3−メトキシ−5−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]−2−オキソエチル}−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボキサミド、1−[3−ブロモ−5−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]−2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)エタノン、1−[3−クロロ−5−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]−2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)エタノン、1−[2−ブロモ−4−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]−2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)エタノン、1−[2−クロロ−4−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]−2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)エタノン、2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)−1−[3−モルホリン−4−イル−5−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]エタノン又は塩酸塩としての2−(5,6−ジエトキシ−7−フルオロ−1−イミノ−1,3−ジヒドロイソインドール−2−イル)−1−[3−(2−メトキシエトキシ)−5−(ペンタフルオロスルファニル)フェニル]エタノン
の群から選ばれる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項6】
薬学的に適したそして生理学的に適合しうる担体、添加剤、及び/又は他の活性成分及び賦形剤と一緒の、有効含量の請求項1〜5のいずれか1項に記載の式Iの少なくとも1つの化合物を特徴とする薬剤。
【請求項7】
血栓症、塞栓症、凝固能亢進、線維化又は炎症性障害に関連するそれらの障害の全てを予防、第二次予防及び治療する薬剤を製造するための請求項1〜5のいずれか1項に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項8】
心筋梗塞、狭心症及び他のタイプの急性冠動脈症候群、卒中、末梢血管障害、深部静脈血栓症、肺塞栓症、心不整脈によって惹き起こされる塞栓性若しくは血栓性イベント、血管再生及び血管形成術、及びステント移植及びバイパス手術のような類似の手技後の再狭窄のような心臓血管イベント、又は膝及び股関節手術若しくは透析患者及び留置カテーテルを有する患者のためなどの血液の異種表面との接触につながる手技のような外科的手技後の血栓症の危険性の低下、又は播種性血管内凝固症候群、敗血症及び炎症と関連する他の血管内イベント、アテローム性動脈硬化症、糖尿病及び代謝症候群及びそれらの続発症、腫瘍増殖及び腫瘍転移、関節リウマチ及び関節症のような炎症性及び変性性の関節障害、フィブリン沈着のような止血系の障害、慢性閉塞性肺疾患のような肺における線維化、成人呼吸促進症候群、又は眼科手術後の眼中のフィブリン沈着、又は瘢痕の、予防及び/又は治療に適用される請求項7に記載の使用。
【請求項9】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の式Iの化合物の製造方法であって、
a)溶媒中、塩基を添加して又は添加することなく、式II
【化2】

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、Q2及びQ3は、それぞれ式Iにおいて定義された通りであり、そしてWはクロリド、ブロミド、メシラート又はトシラートである)の化合物を式III
【化3】

(式中、Ar、R9及びQ1は、それぞれ式Iにおいて定義された通りである)の化合物と反応させて式Iの化合物を得るか、又は
b)塩基を添加して又は添加することなく、式VII
【化4】

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R9、Ar、Q1、Q2及びQ3は、それぞれ式Iにおいて定義された通りである)の化合物を化合物Q1−W’(式中、W’はクロリド、ブロミド、トシラート、メシラート、メチルサルフェート又は類似の良好な脱離基である)と反応させて式Iの化合物を得るか、又は
c)方法a)若しくはb)によって製造された式Iの化合物を遊離形態で単離するか、又は生理学的に適合しない塩からそれを遊離させるか、又は酸性若しくは塩基性基が存在する場合、それを生理学的に適合しうる塩に変換するか、又は
d)方法a)若しくはb)によって製造された式Iの化合物、又はその化学構造のために、エナンチオマー若しくはジアステレオマー形態で生じた式Iの適切な前駆体を、鏡像異性的に純粋な酸若しくは塩基との塩形成、キラル固定相におけるクロマトグラフィ又はアミノ酸のようなキラル鏡像異性的に純粋な化合物による誘導体化、このようにして得られたジアステレオマーの分離、及びキラル補助基の脱離によって、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーに分離する、
ことを含む、上記製造方法。
【請求項10】
請求項9に記載の式II(式中、WはBrである)の化合物の製造方法であって、
a)臭素化試薬を用いて式X
【化5】

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、Q2及びQ3は、それぞれ式Iにおいて定義された通りである)の化合物を式IIの化合物に変換するか、又は
b)式XI又はXI’
【化6】

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、Q2及びQ3は、それぞれ式Iにおいて定義された通りであり、Tは−(C1−C4)−アルキルであり、そしてT’はエチレン、プロピレン若しくはブチレンであるか又は−O−C−O−基と共に環サイズ5、6若しくは7の1,3−ジオキソ環を形成する)の化合物を臭素化試薬で処理し、次いで、それを酸の存在下で式IIの化合物に変換する、
ことを含む、上記方法。
【請求項11】
請求項10に記載された式X(式中、R4はジメチルアミンであり、そしてR1、R2、R3、R5、Q2及びQ3は、それぞれ式Iにおいて定義された通りである)の化合物の製造方法であって、
a)最初に式XIVa
【化7】

の化合物をニトロ化し、次いで水素でそれを還元して式XIIIa
【化8】

のアミンを得、
b)得られた式XIIIaの化合物を窒素上でジメチル化し、そして塩化チオニルを用いてカルボン酸を酸塩化物に変換し、次いでそれをO,N−ジメチルヒドロキシルアミンと反応させて式XIIa
【化9】

の化合物を得、そして
c)得られた式XIIaの化合物をメチルマグネシウムブロミドで式Xa
【化10】

の化合物に変換する、
ことを含む、上記方法。
【請求項12】
請求項10に記載された式X(式中、R4はメトキシであり、そしてR1、R2、R3、R5、Q2及びQ3は、それぞれ式Iにおいて定義された通りである)の化合物の製造方法であって、
a)最初に請求項11に記載された式XIIIaの化合物をジアゾ化し、次いでそれをフェノールXIIIb
【化11】

に加水分解し、
b)得られた式XIIIbの化合物をメチル化し、それをワインレブアミドに変換し、次いで後者をメチルマグネシウムブロミドで化合物Xb
【化12】

に変換する、
ことを含む、上記方法。

【公表番号】特表2011−511018(P2011−511018A)
【公表日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−545380(P2010−545380)
【出願日】平成21年1月23日(2009.1.23)
【国際出願番号】PCT/EP2009/000408
【国際公開番号】WO2009/097972
【国際公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【出願人】(399050909)サノフィ−アベンティス (225)
【Fターム(参考)】