説明

PLK1阻害剤としての4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸及び4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸アミド

本発明は、式(1)の化合物及び医薬的に許容し得るその塩、それらの製法、並びに治療薬としてのそれらの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チアゾリル−ベンズイミダゾール誘導体及び医薬的に許容し得るその塩、それらの製法、並びに治療薬としてのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
PLK1は、ポロ様キナーゼ群(Polo-like kinase family)の一員である。ポロ様キナーゼは酵母からヒトまで高度に保存されており、細胞周期のG2/M期転移及び分裂期の過程において様々な役割を演じる。ヒトでは4種のポロ様キナーゼ、即ちPLK1、PLK2(Snk)、PLK3(Fnk)及びPLK4が同定されている。これらのタンパク質は、C末端の「ポロ」ボックスにおけるキナーゼ・ドメイン全体に亘って、広範囲な相同性を共有している。中和抗体、アンチセンスオリゴ、及び優性阻害タンパク質の使用により、PLK1は試験管内培養の有糸分裂に必須であることが示された。更に、腫瘍ではPLK1の切除が有糸分裂異常(mitotic catastrophe)、そして最終的には細胞死を引き起こすのに対し、「正常」細胞ではG2停止を招くという点で、PLK1の下方制御により現われる効果は「正常」細胞とは異なる。考えられる説明として、腫瘍細胞はチェックポイント制御に欠陥を有し、停止することができないため、有糸分裂異常に至ってしまうという点が挙げられる。PLK2、PLK3、及びPLK4の役割は未だによく分かっていない。
【0003】
PLK1の発現は増殖性組織に限局されている。種々の起源(乳房、肺、結腸、胃、卵巣、平滑筋、及び食道)の充実性腫瘍内、並びに非ホジキン・リンパ腫内で、PLK1の過剰発現が検出された。更に、PLK1は形質転換活性を有する。NIH3T3におけるPLK1の構成的発現は、発癌性フォーカス形成を引き起こし、形質転換された細胞は軟寒天内で成長し、ヌードマウス内で腫瘍を形成する。
【0004】
従って、小分子阻害剤によるPLK1キナーゼ活性の遮断は、有糸分裂を標的とする新たなアプローチであり、市場の他の有糸分裂標的剤(例えばチューブリン結合剤等)とは明確に区別される。
【0005】
タキサン及びビンカ・アルカロイドを用いた微小管形成及び分解の攪乱を伴う他の治療が、成功率の高い癌治療法になってきている。癌性細胞の中には、タキサン及びビンカ・アルカロイドのG2/M細胞周期停止効果を逃れ得るものもある。PLK1阻害は、タキサン及びビンカ・アルカロイドのG2/M細胞周期停止効果を逃れ得る細胞を標的とする手段を提供する。
【0006】
米国特許第4,818,270号明細書には、構造的関連性のないベンズイミダゾール−チアゾール化合物が、除草剤用途として開示されている。
【0007】
国際公開第2002/12242号パンフレットには、PLK1の阻害剤であるビシクロ−ピラゾール化合物が開示されている。国際公開第2002/62804号パンフレットには、PLK1の阻害剤であるオキサゾリル−ピラゾール誘導体が開示されている。国際公開第2003/070283号パンフレットには、PLK1の阻害剤である二本鎖RNAアンチセンス・オリゴヌクレオチドが開示されている。国際公開第2003/072062号パンフレットには、PLK1の阻害剤である(E)−2.6−ジアルコキシスチリル−4−置換型ベンジルスルホンが開示されている。国際公開第2003/093249号パンフレットには、PLK1の阻害剤であるチアゾリジノン化合物が開示されている。国際公開第2004/011610号パンフレットには、PLK1の阻害剤であるアンチセンス化合物が開示されている。国際公開第2004/014899号パンフレットには、PLK1の阻害剤であるチオフェン化合物が開示されている。国際公開第2004/043936号パンフレットには、PLK1の阻害剤であるピリミジン化合物が開示されている。国際公開第2004/046317号パンフレットには、PLK1の3−D構造を提供するための発明を含む、ペプチド−ペプチド結合ドメイン相互作用を調節するための生成物及び方法が開示されている。国際公開第2004/067000号パンフレットには、PLK1の阻害剤であるベンゾチアゾール−3−オキシドが開示されている。国際公開第2004/074244号パンフレットには、PLK1の阻害剤であるピリミジン化合物が開示されている。国際公開第2004/087652号パンフレットには、PLK1の阻害剤であるイミダゾトリアジン化合物が開示されている。国際公開第2005/019193号パンフレットには、PLK1の阻害剤であるフェニル尿素化合物が開示されている。国際公開第2005/042505号パンフレットには、PLK1の阻害剤であるチアゾリジノンが開示されている。国際公開第2005/042525号パンフレットには、PLK1の阻害剤であるピリミジン−4−イル−3,4−チオン化合物が開示されている。国際公開第2005/075470号パンフレットには、PLK1の阻害剤であるチアゾール化合物が開示されている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の観点によれば、式(1)
【化1】

{上記式中:
nは整数0〜2であり;
各Q2は独立して、ヒドロキシル、低級アルコキシ、低級アルキル、カルボキシル、ハロゲン、−O(CH2mO(CH2mCH3、−O(CH2mOH、−O(CH2mNR8R9、及び−O(CH2m−ヘテロシクリルからなる群より選択され、ここでR8及びR9は、それぞれ独立して、水素と低級アルキルとからなる群より選択され、各mは独立して整数2〜4であり;
或いは、nは2であり、Q2基はベンズイミダゾール環上の5及び6位置又は6及び7位置にあり、これらが結合されている炭素原子と一緒に、酸素、窒素、及び硫黄からなる群より独立して選択される少なくとも1つの原子を含有する4〜6員複素環を形成し;
R1は、−CH2C(O)R4−、−CH(OH)CF3、−C(O)R5及びヘテロシクリルからなる群より選択される基であり、ここでR4は、ヒドロキシル及び−NH2からなる群より選択され、R5は、ヒドロキシル及び−NR6R7からなる群より選択され、ここでR6及びR7は独立して、水素、ヒドロキシル、シアノ、低級アルキル、低級シクロアルキル、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいアリール、及び−NH−C(O)で置換されていてもよいアリールからなる群より選択され;
R2はハロゲン、低級アルコキシ、低級アルキル、ヒドロキシル、低級アルケニル、ハロ−低級アルキル、ヒドロキシ−低級アルキル、及び−C(O)NR8R9からなる群より独立して選択される1つ又は2つ以上の置換基で置換されていてもよいアリールであり、ここでR8及びR9はそれぞれ独立して、水素及び低級アルキルからなる群より選択され、前記任意の置換基のうちの2つが、これらが結合されている原子と一緒に、酸素、窒素及び硫黄からなる群より独立して選択される少なくとも1つの原子を含有する4〜6員複素環を形成していてもよい}
の化合物;及び医薬的に許容し得るその塩が提供される。
【0009】
本発明の別の観点によれば、式(1)の化合物を有する医薬組成物に関する。一実施態様によれば、医薬組成物は更に、医薬的に許容し得る担体、希釈剤、又は賦形剤を含んでなる。
【0010】
本発明の第3の観点によれば、PLK1活性の調節に応答する疾患又は状態を患う患者を治療する方法であって、患者のPLK1活性を調節するのに有効な量の式(1)の化合物又は医薬的に許容し得るその塩、溶媒和物、又は生理的機能性誘導体、又は、患者のPLK1活性を調節するのに有効な量の式(1)の化合物又は医薬的に許容し得るその塩、溶媒和物、又は生理的機能性誘導体、及び1種又は2種以上の医薬的に許容し得る賦形剤又はアジュバントを含んでなる組成物を患者に投与することを含んでなり、前記調節が前記疾患又は状態を改善する方法が提供される。
【0011】
本発明の第4の観点によれば、動物におけるPLK活性の阻害又は調節の影響を受けやすい新生物を治療する方法が提供される。
【0012】
本発明の第5の観点によれば、不適切な細胞増殖を特徴とするPLK媒介状態を治療する方法が記述される。
【0013】
本発明の第6の観点によれば、細胞の増殖を阻害する方法が記述される。この方法は、かかる治療対象細胞の増殖を阻害するのに十分な量の式(1)の化合物又は医薬的に許容し得るその塩、溶媒和物、又は生理的機能性誘導体と一緒に、細胞をインキュベートすることを含んでなり、かかる細胞処理によってPLKが阻害される。本発明の別の観点によれば、十分な量の式(1)の化合物又は医薬的に許容し得るその塩、溶媒和物、又は生理的機能性誘導体で細胞を処理してPLKを阻害し、これによって有糸分裂段階の細胞を阻害する手段が記述される。
【0014】
別の観点によれば、式(1)の化合物を製造する方法であって:
式(2)
【化2】

の化合物を式(3)
【化3】

の化合物と反応させる
(上記式中:
XはCl、Br、I、O−トリフレート、又は別の離脱基であり、Qは、Q2と同様の定義であり、ベンズイミダゾール環の炭素環部分の0〜2箇所に存在し、R1及びR2は上述の通りである)
ことにより、式(1)の化合物を産出する工程;及び
任意により、式(1)の化合物を、医薬的に許容し得るその塩、溶媒和物、又は生理的機能性誘導体に変換する工程;或いは、任意により、式(1)の化合物又は医薬的に許容し得るその塩、溶媒和物、又は生理的機能性誘導体を、異なる式(1)の化合物又は医薬的に許容し得るその塩、溶媒和物、又は生理的機能性誘導体に変換する工程
を含んでなる、方法が提供される。
【0015】
別の観点によれば、本発明は、放射性標識された式(1)の化合物、又は医薬的に許容し得るその塩、溶媒和物、又は生理的機能性誘導体を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本明細書で言及される全ての特許、特許出願、及び刊行物は、その全体が援用により本明細書に組み込まれる。用語に不一致がある場合は、本明細書が優先する。
【0017】
別途記載する場合を除き、以下に示す定義が、本明細書で本発明の説明に用いられる種々の用語の意味及び範囲の例示及び定義となる。
【0018】
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素から選択される1種又は2種以上の員、好ましくはフッ素及び塩素を意味する。
【0019】
「アルキル」という用語は、単独でも、他の基との組み合わせでも、炭素原子数1〜20、好ましくは炭素原子数1〜16、より好ましくは炭素原子数1〜10の、分枝状又は直鎖状の一価飽和型脂肪族炭化水素基を意味する。
【0020】
アルキル基は任意に、例えばハロゲン、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルコキシ−カルボニル、NH2、NH(低級アルキル)及び/又はN(低級アルキル)2で1又は2箇所以上置換されていてもよい。無置換型のアルキル基が好ましい。
【0021】
「低級アルキル」という用語は、単独でも、他の基との組み合わせでも、炭素原子数1〜7、好ましくは炭素原子数1〜4の分枝状又は直鎖状の一価アルキル基を意味する。この用語は更に、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、及びt−ブチル等の基をその例とする。低級アルキル基は任意に、用語「アルキル」との関連で前述した置換パターンを有してもよい。無置換型の低級アルキル基が好ましい。
【0022】
「アルキレン」という用語は、単独でも、他の基との組み合わせでも、炭素原子数1〜20、又は炭素原子数1〜16、又は炭素原子数1〜10、又は炭素原子数1〜7、又は炭素原子数1〜4の分枝状又は直鎖状の二価飽和型炭化水素基を意味する。
【0023】
アルキレン基は任意に、例えばハロゲン、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルコキシ−カルボニル、NH2、NH(低級アルキル)及び/又はN(低級アルキル)2で1又は2箇所以上置換されていてもよい。無置換型の低級アルキレン基が好ましい。
【0024】
「低級アルキレン」という用語は、単独でも、他の基との組み合わせでも、炭素原子数1〜7、好ましくは炭素原子数1〜4の分枝状又は直鎖状の二価アルキル基を意味する。この用語は更に、メチレン、エチレン、プロピレン、及びブチレン等の基をその例とする。低級アルキレン基は任意に、用語「アルキル」との関連で前述した置換パターンを有してもよい。無置換型の低級アルキレン基が好ましい。
【0025】
「アルコキシ」という用語は、基R’−O−を意味する。ここでR’はアルキルである。「低級アルコキシ」という用語は、基R’−O−を意味する。ここでR’は低級アルキルである。低級アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、及びヘキシルオキシが挙げられる。アルコキシ基及び低級アルコキシ基は、用語「アルキル」との関連で前述した置換パターンを有してもよい。無置換型のアルコキシ基及び低級アルコキシ基が好ましい。
【0026】
「アルキレンオキシ」という用語は、基R’−O−を意味する。ここでR’はアルキレンである。「低級アルキレンオキシ」という用語は、基R’−O−を意味する。ここでR’は低級アルキレンである。
【0027】
「アリール」は、芳香族炭素環又は複素環又は環系を意味する。アリール基の例は、フェニル、フラニル、チオフェニル、ピリジニル、チアゾリル、及びオキサゾリルを含み、これらは任意に、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、CN、CF3,ヒドロキシ、NO2、NH2、NH(低級アルキル)及び/又はN(低級アルキル)2によって1又は2箇所以上置換されていてもよい。好ましい置換基は、低級アルキル、低級アルコキシ、及びハロゲンである。アリールは、縮合二環式芳香族系、例えばナフタレン及びベンズイミダゾールを表すこともある。
【0028】
「炭素環」は、5〜10員、好ましくは5又は6員の置換型又は無置換型の単環式又は二環式炭化水素環系を意味する。好ましい基としては、フェニル、ナフチル、トリル、キシリル等が挙げられる。
【0029】
「複素環」又は「ヘテロシクリル」は、窒素、酸素、及び/又は硫黄から選択される、炭素原子数が通常1〜4の5又は6員環を意味する。例としてはテトラヒドロピリジン、ジヒドロフラン、ジヒドロピラン、フリル、ピロリル、ピリジル、1,2−、1,3−、及び1,4−ジアジニル、チエニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、テトラゾリル、又はイミダゾリルが挙げられる。複素環は任意に、アリール基で置換されていてもよく、用語「アリール」との関連で前述したように置換されてもよい。複素環式アリールは、本明細書ではヘテロアリールとも言う縮合二環式芳香族系で、例としてはキノリン、イソキノリン、ベンゾ[b]チオフェン、及びベンズイミダゾールが挙げられる。
【0030】
「低級アルケニル」という用語は、単独でも、他の基との組み合わせでも、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有する、炭素原子数1〜7、好ましくは炭素原子数1〜4の分枝状又は直鎖状の一価基を意味する。この用語は更に、ビニル、プロペニル、及びブテニル等の基をその例とする。
【0031】
「医薬的に許容し得る塩」という用語は、生体に対して非毒性である、無機又は有機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、リン酸、クエン酸、蟻酸、マレイン酸、酢酸、フマル酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等と、式(I)化合物との塩を包含する。
【0032】
また、この用語は、無機カチオン、例えばアルカリ及びアルカリ土類金属カチオン(例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、バリウム及びカルシウム);アンモニウムカチオン;或いは有機カチオン、例えばジベンジルアンモニウム、ベンジルアンモニウム、2−ヒドロキシエチルアンモニウム、ビス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、及びフェニルエチルベンジルアンモニウム等も包含する。この用語に含まれる他のカチオンとしては、プロカイン、キニーネ、及びN−メチルグルコサミンのプロトン化形、及び塩基性アミノ酸、例えばグリシン、オルニチン、ヒスチジン、フェニルグリシン、リシン、及びアルギニンのプロトン化形が挙げられる。
【0033】
「離脱基」という用語は、反応中に除去又は置換される化学基である。離脱基の例としては、ハロゲン、メシレート及びトシレートが挙げられる。
【0034】
即ち、本発明は、式(1)
【化4】

{上記式中:
nは整数0〜2であり;
各Q2は独立して、ヒドロキシル、低級アルコキシ、低級アルキル、カルボキシル、ハロゲン、−O(CH2mO(CH2mCH3、−O(CH2mOH、−O(CH2mNR8R9、及び−O(CH2m−ヘテロシクリルからなる群より選択され、ここでR8及びR9は、それぞれ独立して、水素と低級アルキルとからなる群より選択され、各mは独立して整数2〜4であり;
或いは、nは2であり、Q2基はベンズイミダゾール環上の5及び6位置又は6及び7位置にあり、これらが結合されている炭素原子と一緒に、酸素、窒素、及び硫黄からなる群より独立して選択される少なくとも1つの原子を含有する4〜6員複素環を形成し;
R1は、−CH2C(O)R4−、−CH(OH)CF3、−C(O)R5及びヘテロシクリルからなる群より選択される基であり、ここでR4は、ヒドロキシル及び−NH2からなる群より選択され、R5は、ヒドロキシル及び−NR6R7からなる群より選択され、ここでR6及びR7は独立して、水素、ヒドロキシル、シアノ、低級アルキル、低級シクロアルキル、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいアリール、及び−NH−C(O)で置換されていてもよいアリールからなる群より選択され;
R2はハロゲン、低級アルコキシ、低級アルキル、ヒドロキシル、低級アルケニル、ハロ−低級アルキル、ヒドロキシ−低級アルキル、及び−C(O)NR8R9からなる群より独立して選択される1つ又は2つ以上の置換基で置換されていてもよいアリールであり、ここでR8及びR9はそれぞれ独立して、水素及び低級アルキルからなる群より選択され、前記任意の置換基のうちの2つが、これらが結合されている原子と一緒に、酸素、窒素及び硫黄からなる群より独立して選択される少なくとも1つの原子を含有する4〜6員複素環を形成していてもよい}
の化合物;及び医薬的に許容し得るその塩を提供する。
【0035】
別の実施態様は、R2が置換されていてもよいアリールである、式1の化合物を対象とする。
【0036】
別の実施態様は、R2が置換されていてもよいアリールであり、且つR1が−C(O)R5である、式1の化合物を対象とする。
【0037】
別の実施態様は、R2が置換されていてもよいアリールであり、R1が−C(O)R5であり、且つR5が−OHである、式1の化合物を対象とする。
【0038】
別の実施態様は、R2が置換されていてもよいヘテロアリールである、式1の化合物を対象とする。
【0039】
別の実施態様は、R2が置換されていてもよいヘテロアリールであり、R1が−C(O)R5であり、R5が−OHである、式1の化合物を対象とする。
【0040】
別の実施態様は、R2が置換されていてもよいフェニルであり、ここでR1が−C(O)R5であり、R5が−OHである、式1の化合物を対象とする。
【0041】
別の実施態様は、R2が、ヒドロキシル及びハロゲンからなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されたフェニルであり、R1が−C(O)R5であり、R5が−OHであり、好ましくはR2は、ハロゲンで置換されたフェニルであり、好ましくはR2は、3箇所をハロゲンで置換されたフェニルである、式1の化合物を対象とする。
【0042】
別の実施態様は、R2が置換されていてもよいアリールであり、R1が−C(O)R5であり、R5が−NR6R7であり、好ましくはR6及びR7は独立して、水素、低級アルキル、及び置換されていてもよいアリールからなる群より選択される、式1の化合物を対象とする。
【0043】
別の実施態様は、nが1又は2であり、Q2が独立して、ハロゲン、低級アルコキシ、低級アルコキシ−低級アルキレンオキシ、及び低級アルキルからなる群より選択される、式1の化合物を対象とする。
【0044】
別の実施態様は、R1が−C(O)OHであり;nが2であり;Q2がメトキシである、式1の化合物を対象とする。
【0045】
別の実施態様は、R2が置換されていてもよいアリールであり、R1がヘテロシクリル、好ましくは少なくとも1つの窒素原子を含有するヘテロシクリル基である、式1の化合物を対象とする。
【0046】
別の実施態様は、薬剤として、具体的には癌、好ましくは充実性腫瘍の治療用の薬剤として使用される式1の化合物を対象とする。
【0047】
別の実施態様は、癌、具体的には上述の充実性腫瘍の治療用の薬剤を製造するための、式1の化合物の使用に関する。
【0048】
本発明の一般式1の化合物の官能基を誘導体化することにより、in vivoで親化合物に逆変換され得る誘導体を提供してもよい。
【0049】
また、本発明は上記化合物と、医薬的に許容し得る担体及び/又はアジュバントとを含んでなる医薬組成物にも関する。
【0050】
式1の化合物は、以下の記載に示す方法、実施例に示す方法、又は同様の方法によって製造することができる。本開示によれば、個々の反応工程に適した反応条件は当業者には明らかであろう。出発材料は市販されているか、或いは、以下の記載又は実施例に示す方法と同様の方法、又は当業者に公知の方法によって調製することができる。
【0051】
式1の化合物及び/又はこれらの医薬的に許容し得る塩は、例えば腸内、非経口、又は局所投与のための医薬組成物の形態で、薬剤として使用することができる。これらは例えば、錠剤、被覆錠剤、糖衣錠、硬質及び軟質ゼラチンカプセル、溶液、エマルジョン又は懸濁液等の形態で経口投与してもよく、座剤等の形態で直腸投与してもよく、注射溶液又は輸液溶液等の形態で非経口投与してもよく、或いは軟膏、クリーム又は油等の形態で局所投与してもよい。
【0052】
医薬組成物の製造は、当業者であれば周知の手法で行うことができる。即ち、上記式(1)の化合物及び/又は医薬的に許容し得るこれらの塩を、任意により治療上有用な他の物質との組み合わせで、非毒性、不活性、且つ治療適合性の好適な固形又は液状担体の材料と、所望の場合には通常の医薬アジュバントと一緒に、医薬投与形態にする。
【0053】
好適な担体材料としては、無機担体材料のみならず、有機担体材料でもよい。即ち、例えば錠剤、被覆錠剤、糖衣錠、及び硬質ゼラチンカプセル用の担体としては、例えばラクトース、コーンスターチ又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩等を使用することができる。軟質ゼラチンカプセルに適した担体としては、例えば植物油、ワックス、脂肪、及び半固形及び液状ポリオール等が挙げられる(但し、軟質ゼラチンカプセルの場合、活性物質の性質によっては、担体は必要でない場合もある)。溶液及びシロップの製造に適した担体としては、例えば水、ポリオール、サッカロース、及び転化糖等が挙げられる。注射溶液に適した担体材料としては、例えば水、アルコール、ポリオール、グリセリン、及び植物油等が挙げられる。座剤に適した担体材料としては、例えば天然油、又は硬化油、ワックス、脂肪、及び半液状又は液状ポリオール等が挙げられる。局所用製剤に適した担体材料としては、グリセリド、半合成及び合成グリセリド、硬化油、液状ワックス、液状パラフィン、液体脂肪アルコール、ステロール、ポリエチレングリコール、及びセルロース誘導体等が挙げられる。
【0054】
医薬アジュバントとしては、通常の安定剤、保存剤、湿潤・乳化剤、粘稠度改善剤、風味改善剤、浸透圧を変化させるための塩、緩衝剤、可溶化剤、着色剤、マスキング剤、及び抗酸化剤が考えられる。
【0055】
式1の化合物の投与量は、制御されるべき疾患、患者の年齢及び個々の状態、及び投与様式に応じて、幅広い範囲内で調節することができ、もちろん、個別具体的な事例における個々の要件に合わせて調節されることになる。成人の患者の場合、一日投与量としては、約1〜1000mg、特に約1〜750mg、又は1〜500mg、又は1〜250mg、又は1〜200mg、又は1〜150mg、又は1〜100mg、又は1〜75mg、又は1〜50mg、又は1〜25mg、又は1〜10mgを投与する。疾患の重症度及び正確な薬物動態プロフィールに応じて、化合物は1回又は数回の一日投与単位、例えば1〜4投与単位で投与することができる。
【0056】
医薬製剤は、約1〜500mg、1〜250mg、1〜200mg、1〜150mg、1〜100mg、1〜75mg、1〜50mg、1〜25mg、又は1〜10mgの式1の化合物を含有するのが好適である。
【0057】
式(1)の化合物は、下記のスキーム1に概要を示す方法によって好適に調製することができる。
【0058】
【化5】

【0059】
コア合成の説明
式3の化合物は、市販の出発材料2のハロゲン化により調製することができる。
【0060】
【化6】

【0061】
このハロゲン化反応は、例えば式2の化合物(2,4−チアゾリジンジオン)をDMFの存在下、オキシ臭化リンで処理することにより達成できる。或いは、ハロゲン化反応は、式2の化合物をDMFの存在下、オキシ塩化リンで処理して類似二塩化物を形成することによっても達成できる。
【0062】
式5の化合物は、以下に示す2段階の化学工程によって形成することができる。式3の化合物のカルボン酸への酸化は、酸化剤(例えば、これに限定されるものではないが、水中過マンガン酸カリウム等)の存在下、行うことができる。当業者に公知のその他のアルデヒド酸化法も、式3の化合物の酸化による式4の化合物の生成に、首尾よく適用することができる。
【0063】
【化7】

【0064】
式5の化合物は、式4の化合物のエステル化によって作製することができる。この転換は例えば、これに限定されるものではないが、メタノール中の[N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド]との反応等の反応条件を適用することにより達成できる。他の低級アルキルエステル形成方法も利用可能であり、また当業者には周知である。
【0065】
ベンズイミダゾール導入のための化学反応の説明
式7の化合物は、式5の化合物を塩基性条件下、式6のベンズイミダゾールで処理することにより得ることができる。式5の化合物を加える前に、強塩基(例えば、これに限定されるものではないが、水素化ナトリウム等)を用いて、式6のベンズイミダゾール誘導体を処理してもよい。この反応は例えば、これに限定されるものではないが、N−メチルピロリジン等の溶媒中、0℃等の温度で実施することができる。他の反応温度が有用である場合もある。チアゾール5とベンズイミダゾール6とのカップリング反応は、N−メチルピロリジン中の炭酸カリウムとの反応によって、又はテトラヒドロフラン中のリチウムヘキサメチルジシラジドとの反応によって実施することもできる。
【0066】
【化8】

【0067】
ベンズイミダゾール形成のための化学反応の説明
MDL(登録商標)Available Chemicals Directoryによれば、下記の式6の化合物は市販されており、且つ本発明では場合により有用である。
【0068】
【表1】

【0069】
【表2】

【0070】
【表3】

【0071】
【表4】

【0072】
式6の化合物は、従来の試薬及び既報の合成法によって、好適に調製することもできる。式6の化合物は、下記スキームに従って合成することができる。
【0073】
【化9】

【0074】
置換型ジニトロベンゼン(式8)のジアニリン(式9)への還元は、酢酸中亜鉛金属等の還元剤の存在下、行うことができる。或いは、適当な触媒、好ましくは5%炭素上パラジウム又は酸化白金の存在下、メタノール等の適当な溶媒中、水素ガスを用いて還元することによって、ジアニリンを得ることもできる。ジアニリンを環形成試薬、好ましくは蟻酸と反応させることにより、式6の化合物を調製することができる。この方法は、環形成試薬としてホルムアルデヒドを使用するもので、化学文献において報告されている("Synthesis of 2-arylbenzothiazoles and imidazoles using scandium triflate as a catalyst for both a ring closing and an oxidation steps"; Itoh, Takashi; Nagata, Kazuhiro; Ishikawa, Hiroyuki; Ohsawa, Akio; School of Pharmaceutical Sciences, Showa University, Tokyo, Japan, Heterocycles (2004), 63(12), 2769-2783)。或いは、トリエチルホルメートの環形成試薬の使用が報告されている("An efficient procedure forthe synthesis of benzimidazole derivatives using Yb(OTf)3 as catalyst under solvent-free conditions"; Wang, Limin; Sheng, Jia; Tian, He; Qian, Changtao, Institute of Fine Chemicals, East China University of Science and Technology, Shanghai, Peop. Rep. China. Synthetic Communications (2004), 34(23), 4265-4272)。
【0075】
適宜に置換された式6の化合物は、下記化学反応スキーム3に従って調製することもできる。
【0076】
【化10】

【0077】
この方法において、3−ヒドロキシ−4−メトキシ−アニリン(CAS 1678-53-2)を、保護基(好ましくは、これに限定されるものではないが、塩化tert−ブチルジメチルシリル)と反応させることにより、式11の化合物が生じる。式11の化合物を硝酸で処理してニトロ化し、続いて上述のように還元する。得られたジアニリン生成物を、上記のように環形成試薬(好ましくは蟻酸又は化学的に同等の試薬)と反応させる。
【0078】
アリール・カップリング反応の説明
式7の化合物をパラジウム触媒条件下、置換型ボロン酸又はエステルと反応させることによって、式8の化合物を調製することができる。
【0079】
【化11】

【0080】
この方法の条件は、A. Suzukiが"The Suzuki reaction with arylboron compounds in arene chemistry"と題された論文(Modern Arene Chemicstry 2002, 53-106)で概説する通り、多くの刊行物に開示されている。本方法を実施するには、Suzuki反応における従来の条件を任意に使用することができる。
【0081】
一般に、これらの反応は、従来の任意の有機溶媒及び弱無機塩基を用いて、パラジウム触媒等の金属触媒の存在下、行われる。好ましい有機溶媒の中には、極性非プロトン性溶媒がある。本発明の化合物を調製する際には、従来の任意の極性非プロトン性溶媒を利用することができる。好適な溶媒としては、慣例的な(特に高沸点の)溶媒、例えばジメトキシエタンが挙げられる。弱無機塩基としては、炭酸塩又は重炭酸塩、例えば炭酸カリウム、炭酸セシウム等が挙げられる。
【0082】
本手順に使用される市販のボロン酸を以下に挙げる。MDL(登録商標) Available Chemicals Database (ACD)は、700種を超える市販のアリールボロン酸が利用可能であることを示している。本発明の化合物の調製に有用なボロン酸の一部を以下に挙げる。
【0083】
【表5】

【0084】
これらのボロン酸は、必ずしもACDに挙げられていない他の供給元からも入手可能である。
【0085】
【表6】

【0086】
式8の化合物の調製に有用なフェニルボロン酸及びボロン酸エステルは、上述のように市販されているか、或いは、有機合成分野において周知の反応、例えば以下に概説する反応によって形成することもできる。アリールボロン酸及びアリールボロン酸エステルは、下記スキーム5に示すように、ハロゲン化アリール(13)をn−ブチルリチウム等の有機金属試薬で処理し、続いてホウ素トリイソプロポキシド又は4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキサボロランで処理し、続いて当業者に周知の酸性ワークアップを施すことにより、形成することができる。
【0087】
【化12】

【0088】
エステル加水分解
スキーム6に示すように、加水分解条件下での処理によって、式8の化合物を加水分解することにより、式9の化合物(Xは水素を表す)を形成することができる。
【0089】
【化13】

【0090】
反応は、混合溶媒中、塩基性条件下で実施することができる。好適な試薬の一例としては、これらに限定されるものではないが、水酸化ナトリウム又は水酸化リチウムを、テトラヒドロフラン又はメタノール(何れもある程度の量の水を含有する)等の溶媒に溶解させたものが挙げられる。好ましい条件は、テトラヒドロフラン又はメタノールと水との溶媒混合物中、水酸化ナトリウムとの反応である。反応は種々の温度で行うことができるが、室温で反応させることが好ましい。
【0091】
アミド形成
【化14】

【0092】
式10の化合物は、スキーム7に従って、構造9のカルボン酸(Xはプロトンである)と、構造HNR6R7のアミン又はアリール−ヒドラジドとをカップリングすることにより調製することができる。これは当業者に周知の方法を用いて達成することができる。例えば、この転換は、構造9のカルボン酸又は適切なこれらの誘導体(例えば活性化エステル)と、種々の構造のアミン又は対応するこれらの酸付加塩(例えば塩酸塩)又はアリール−ヒドラジドとを、必要な場合にはカップリング剤の存在下、反応させることにより実施できる。かかる反応については多数の例が、それ自体ペプチド化学で周知である。反応は、適切な塩基(例えばジイソプロピルエチルアミン等)、カップリング剤(例えばO−(ベンゾトリアゾル−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート等)の存在下、更に任意により、反応速度を促進する物質、例えば1−ヒドロキシベンゾトリアゾール又は1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾールの存在下、不活性溶媒中、例えば塩素化炭化水素(例えばジクロロメタン)又はN,N−ジメチルホルムアミド又はN−メチルピロリジノン中、約0度から室温前後、好ましくは室温前後の温度下で、構造9のカルボン酸を、反応性アミン又はヒドラジドの塩酸塩で処理することにより、好適に実施することができる。或いは、この反応は、式9のカルボン酸を活性化エステル誘導体、例えばN−ヒドロキシスクシンイミドエステルに変換し、続いてこれをアリール−ヒドラジド又はアミン又はその対応酸付加塩と反応させることにより行うこともできる。この反応シークエンスは、塩基、好ましくはジイソプロピリエチルアミンの存在下、式9のカルボン酸を試薬と反応させることにより実施し、同種ハロゲン化アシル、好ましくは塩化アシルを形成することもできる。塩化アシルは、構造9のカルボン酸と、塩素化試薬、例えば塩化チオニル又は塩化オキサリル、好ましくは塩化オキサリルと、乾燥ジクロロメタン中、約0度から室温前後の温度で反応させることにより、好適に形成することができる。
【0093】
式10の化合物は、市販の2−アリール−チアゾール−5−カルボン酸の2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イルエステルと、多量のアミン又はヒドラジドとをカップリングすることにより調製することができる。市販の2−アリール−チアゾール−5−カルボン酸1を、TSTU(エタナミニウム、N−[(ジメチルアミノ)[(2,5−ジオキソ−1−ピロリジニル)オキシ]メチレン]−N−メチル−、テトラフルオロボレート)と反応させることにより、5−ジオキソ−ピロリジン−1−イルエステルが調製される。反応は、有機塩基、例えばトリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンの存在下、好適に実施することができる。反応は、極性溶媒、例えばカルボン酸の溶解度に従って、ジメチルホルムアミドとジオキサンとの混合物中で行うことができる。反応は、約0℃から室温前後の温度で、好ましくは室温前後で行うことができる。この化学反応は、単一化合物の合成として実施してもよく、自動平行合成法を用いた化合物ライブラリの合成として実施してもよい。
【0094】
式10の化合物は、スキーム7に従って、構造9(Xは低級アルキル、例えばメチル又はエチルである)のカルボン酸エステルと、構造HNR6R7のアミン又はヒドラジドとをカップリングすることにより調製することができ、当業者に周知の方法を用いて達成することができる。例えば、この転換は、構造9のカルボン酸エステルと、種々の構造のアミン又はヒドラジド、又はこれらの対応酸付加塩(例えば塩酸塩)とを、高温、例えば60℃の極性溶媒、例えば水又はメタノール又はアルキル中で、必要な場合には塩基性触媒の存在下、反応させることにより実施することができる。これらのうちの多くの例が、エステルからアミドへの転換に関して当業者に周知である。
【0095】
【化15】

【0096】
本発明の化合物の別の合成がスキーム8に示されている。このプロセスによれば、式14のアリール−メチル−ケトンを、式15のブロモ−メチルケトンに変換することができる。この方法は従来の手段によって実施することができ、好適な方法は、有機合成分野の標準的な当業者にとって周知である。例えば、幾つかの例が、「Comprehensive Organic Transformations: A Guide to Functional Group Preparation」[R. C. Larock, VCH Publishers Inc., N.Y. 1989, 第370-371頁]や「Advanced Organic Chemistry」[J. March, 3rd Edition, Wiley Interscience, NY, 1985, 第529-531頁]に列挙されている。例えば、反応は、好適な不活性溶媒、例えばハロゲン化炭化水素(例えば四塩化炭素)中で、反応を容易にする他の薬剤、例えばBronsted又はLewis酸触媒(例えば塩化アルミニウム又は酢酸)の任意の存在下、式14のメチルケトンを臭素で処理することにより、好適に実施することができる。最適な反応温度は、触媒の使用の有無に応じて異なる。塩化アルミニウムを使用する場合、反応は約0℃で実施するのが好適である。酢酸を加える場合、又は触媒を使用しない場合、反応は室温前後から約80℃の温度、好ましくは室温前後で実施するのが好適である。或いは、式14のメチルケトンは、好適な非反応性溶媒、例えば酢酸エチル中で、好ましくは還流温度で、臭化銅(II)で処理することにより、式15のブロモメチルケトンに変換することができる。好適な反応条件は文献に記載されている。例えば、R. A. Glennon他、J. Med. Chem. 2004, 47, 6034-6041;C. Ma他、J. Am. Chem. Soc. 2005, 127, 1463-1472;B. A. Bakke他、J. Org. Chem. 2005, 70, 4338-4345;及びD. L. J. Clive他、J. Org. Chem. 2003, 68, 9247-9254が挙げられる。式15のアリール−ブロモメチルケトンは、対応するアリールケトンから、ポリマーで支持された過臭化臭化ピリジニウムを使用して好適に調製することもできる。文献、例えばJ. Habermann他、J. Chem. Soc. Perkin Trans. I 1999, 2425-2427に、好適な反応条件が記載されている。標準的な当業者には明らかなように、式15のブロモメチルケトンを調製するために利用可能な別の方法もある。例としては、これらに限定されるものではないが、アレーンと臭化ブロモアセチル又は塩化ブロモアセチルとのFriedel-Crafts反応;2−ブロモ−1−ヒドロキシエチル−アレーンの酸化;ジアゾメチルメチルケトンとHBrとの反応;酢酸から誘導されたWeinrebアミドによるアリール−リチウムの処理;及びジブロモメチルケトンの還元を有する方法もある。
【0097】
式15のアリール−ブロモメチルケトンは、チオ尿素と反応して、式16の2−アミノ−チアゾールを生成する。反応は、還流温度の不活性溶媒、例えばアルコール(例えばエタノール又はイソプロピルアルコール)又はテトラヒドロフラン中で、式15のアリール−ブロモメチルケトンをチオ尿素で処理することにより、好適に実施することができる。この反応に適した反応条件は、文献に記載されている。例としては、J. B. Dickey他、J. Org. Chem. 1959, 24, 187-196;E. B. Knott J. Chem. Soc. 1947, 1656-1659;R. L. Mckee及びJ. D. Thayer J. Org. Chem. 1952, 17, 1494-1496;J. Breinholt他、J. Heterocycl. Chem. 2001, 38, 569-578;M. Ohkubo他、Chem. Pharm. Bull. 1995; 43, 1497-1504;Y. Katsura他、J. Med. Chem. 2000, 43, 3315-3321;及びF. Sanchez-Viesca他、Heterocycl. Commun. 2003, 9, 165-170が挙げられる。
【0098】
式16の2−アミノ−チアゾールは次いで、ハロゲン化剤、例えば臭素、又はN−ブロモスクシンイミドで処理することにより、式17の2−アミノ−5−ブロモ−チアゾールに変換することができる。例えば、式16の化合物は、室温前後から溶媒の還流温度、好ましくは室温前後の温度下、不活性溶媒、例えばメタノール中で、N−ブロモスクシンイミドで処理することができる。ハロゲン化剤として臭素を使用する場合、好適な溶媒は、ジオキサン、酢酸、及びメタノールを含み、反応は約70℃の温度で実施することができる。このハロゲン化反応のための反応条件は周知であり、詳細な条件は、例えばK. J. Hodgetts及びM. T. Kershaw Org. Lett. 2002, 4, 1363-1365;H. Yamamoto他、Bioorg, Med. Chem. 2002, 10, 1535-1545;J. C. Quada他、Bioorg, Med. Chem. 2001, 9, 2303-2314;E. Ceulemans他、Tetrahedron 1999, 55, 1977-1988;C. Bew他、J. Chem. Soc. Perkin Trans. I 1982, 945-948;L. Forlani及びA. Medici J. Chem. Soc. Perkin Trans. I 1978, 1169-1171;H. Tripathy 及びG. N. Mahapatra J. Ind. Chem. Soc. 1975, 52, 766-767;及びM. Bosco他、J. Chem. Soc. Perkin Trans. II 1976, 398-402に記載されている。
【0099】
式17の2−アミノ−チアゾールは、Sandmeyer型反応を用いて、式19の2,5−ジブロモ−チアゾールに変換することができる。この反応は、亜硝酸ナトリウムを使用して水溶液中、又は亜硝酸イソアミル又は亜硝酸tert−ブチルを使用して有機溶液中で行うことができる。例えば、反応を水溶液中で行う場合には、式17の2−アミノ−チアゾールは、水性鉱酸(例えば塩酸又は硫酸)の存在下、亜硝酸ナトリウムで処理することにより、単離されていない中間ジアゾニウム塩を提供することができる。ジアゾニウム塩は、約10℃未満、好ましくは0℃未満の温度で調製することができる。次いで、中間ジアゾニウム塩を、アルカリ金属ハロゲン化物、又はより好適には、ハロゲン化銅で処理する。これは原位置で発生させてもよい。好適な試薬の例としては、臭化銅(I);硫酸銅(II)/臭化ナトリウム;臭化カリウムが挙げられる。この転換のための具体的な反応条件の例は、文献、例えばP. Chen他、Bioorg. Med. Chem. Lett. 2004, 14, 6061-6066;R. Houssin他、J. Med. Chem. 2002, 45, 533-536;A. Barton他、J. Chem. Soc. Perkin Trans. I 1982, 159-164;及びT. R. Kelly及びF. Lang J. Org. Chem. 1996, 61, 4623-4633に記載されている。反応を有機溶媒中、行う場合には、式17の2−アミノ−チアゾールは、亜硝酸アルキル(好ましくは亜硝酸イソアミル、又は特に亜硝酸tert−ブチル)及び臭化銅塩で処理することができる。反応は、アセトニトリルを溶媒として実施することができ、最初に室温で実施すると共に、反応を完了させるために必要であれば、温度を約65℃まで上昇させることができる。この転換のための具体的な反応条件の例は、文献、例えばD. E. Podhorez他、米国特許第6,096,898号明細書;R. N. Misra他、Bioorg. Med. Chem. Lett. 2004, 14, 2973-2977;K. J. Hodgetts及びM. T. Kershaw、Org.Lett. 2002, 4, 1363-1365;及びA. T. Ung及びS. G. Pyne、Tetrahedron: Asymm. 1998, 9, 1395-1407に記載されている。
【0100】
式19のジブロモ−チアゾールは、式7の化合物の調製に関して上述した反応と類似の反応を用いて、2位置の臭素を変位させることにより、ベンズイミダゾール誘導体23に好適に変換することができる。
【0101】
【化16】

【0102】
或いは、式23のベンズイミダゾールは、式17のアミノチアゾールから2段階の工程で調製することもできる。第1の工程において、式17のアミノチアゾールは、式20のニトロ−アニリン誘導体に変換することができる。この反応は、任意の従来の手段によって実施することができる。例えば、式17のアミノチアゾールは、塩基、例えば炭酸カリウムの存在下、約80℃の温度の不活性溶媒、例えばN,N−ジメチルアセトアミド又はアセトニトリル中で、式41のニトロベンゼン誘導体(Xは離脱基、例えばフッ素又は塩素を表す)で処理することができる。この反応に適した条件は、文献に記載されている。例としてはT. Obata他、JP 06056808 Chemical Abstracts CAN 121:76161;J. Das他、米国特許出願公開第20040054186号明細書;及びB. S. Jensen他、米国特許第6,380,180号明細書が挙げられる。次いで、式20のニトロベンゼン中間体を、有機合成の標準的な当業者には周知の多数の手順のうちの1つを用いて、式23のベンズイミダゾールに変換することができる。例えば、この反応は、幾つかの可能な還元手順のうちの1つを用いて、ニトロ基をNH2基に還元することにより達成することができる(例えば、室温の不活性溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド中の塩化錫(II)による処理、又は貴金属触媒、例えば炭素上パラジウムの存在における、アルコール溶媒、例えばエタノール中の水素化)。得られたフェニレンジアミン誘導体を、還流しているエタノール又はエタノール又は2−メトキシエタノール中で酢酸ホルムアミジン又は蟻酸で処理することにより、ベンズイミダゾールを提供することができる。正確な条件の例は、文献、例えばN. J. Tom他、国際公開第2004/113322号パンフレット;B. M. O'Neill他、J. Org. Chem. 2002, 67, 5869-5875;H. A. Burch及びR. M. Herbst J. Heterocycl. Chem. 1966, 3, 198-201;及びB. D. Palmer他、J. Med. Chem. 1999, 42, 2373-2382に記載されている。式20のニトロベンゼン中間体の、式23のベンズイミダゾールへの変換は、D. S. VanVliet他、Tetrahedron Lett. 2005, 46, 6741-6743に記載された手順に従って、マイクロ波炉内で蟻酸及び塩化錫(II)二水和物で式20の化合物を処理することにより、単一工程で達成することもできる。
【0103】
Suzuki、Stille、又はNegishiの周知の反応条件に従って、式R1−−M(Mはボロン酸、ボロン酸エステル、トリメチル錫、トリ−n−ブチル−錫、又はZnBrを表す)の有機金属試薬とのパラジウム触媒カップリングを用いて、式23のベンズイミダゾールを、本発明の式1の化合物に変換することができる。ここで、R2はアリール基を表し、R1は複素環を表す(すなわち式24の化合物)。Suzuki反応に関する更なる情報は、Modern Arene Chemistry, D. Astruc編;Wiley-VCH Verlag, Weinheim, 2002, 第53-106頁におけるA. Suzukiによる論文に記載されている。Stille反応に関する更なる情報は、Handbook of Organopalladium Chemistry for Organic Synthesis; E. -I. Negishi編;John Wiley & Sons, Inc., Hoboken, N. J., 2002, 第263-283頁における、M. Kosugi及びK. Fugamiによる論文に記載されている。例えば、反応は、好適な不活性溶媒、例えば極性非プロトン性溶媒(例えばN,N−ジメチルホルムアミド)又はエーテル(例えばジオキサン)又は水中で、触媒量のパラジウム(0)錯体(例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0))又はその場で還元することによりパラジウム(0)を提供することができる化合物(例えば酢酸パラジウム(II)又は塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II))の存在下、触媒量のホスフィン配位子、例えばトリ−o−トリルホスフィン又はトリ−tert−ブチルホスフィンの任意の付加的な存在において、又はホスフィン配位子との予め形成されたパラジウム(0)錯体、例えばビス(トリ−シクロヘキシルホスフィン)パラジウムの存在下、また、無機塩基、例えばアルカリ金属炭酸塩、重炭酸塩、又はリン酸塩(例えばリン酸カリウム、又は炭酸ナトリウム)の存在下、室温前後〜約100度、好ましくは室温〜約50度の温度で、式23の化合物を、式R1−−Mの化合物(MはB(OH)2を表す)と反応させることにより、好適に実施することができる。アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムをこの反応において塩基として使用することも可能である。或いは、反応は、好適な不活性溶媒、例えばジオキサン中で、触媒量のパラジウム(0)錯体(例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0))又はその場で還元することによりパラジウム(0)を提供することができる化合物(例えば酢酸パラジウム(II)又は塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II))の存在下、触媒量のホスフィン配位子、例えばトリ−o−トリルホスフィンの存在下、約100度の温度で、式23の化合物を、式R1−−Mの化合物(MはSnMe3又はSnBu3を表す)と反応させることにより、実施することもできる。別の代わりの手段は、好適な不活性溶媒、例えばテトラヒドロフラン中で、触媒量のパラジウム(0)錯体(例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0))又はCl2Pd(dppf)−CH2Cl2)の存在下、約65度の温度で、式23の化合物を、式R1−ZnBrの有機亜鉛試薬と反応させることにより反応を実施することである。好適な反応条件は、文献、例えばJ. A. Miller及びR. P Farrell Tetrahedron Lett. 1998, 39, 6441-6444;及びK. J. Hodgetts及びM. T. Kershaw Org. Lett. 2002, 4, 1363-1365に記載されている。
【0104】
式23の化合物は、リチウム−ハロゲン交換、これに続いてカルボキシル化を行うことにより、本発明の式1の化合物(R1はCOOHを表す)(すなわち式27の化合物)に変換することができる。反応は、式23の化合物の冷却溶液を、不活性溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、低温、例えば約−78℃で、ブチルリチウムで処理することにより好適に実施した。次いで、得られる溶液をドライアイス上に注ぎ、或いは溶液全体にわたって乾燥二酸化炭素ガスをバブリングすることにより、式1の化合物(R1はCOOHを表す)を提供することもできる。
【0105】
式39の5−ホルミル−チアゾールを合成するための数多くの方法が、標準的な当業者には明らかである。例えば、式16の化合物から3工程で、式39の化合物を調製することができる。最初の反応は、式20の化合物の調製に関して上述した反応と類似の反応を用いて、式16の化合物をニトロ−アニリン誘導体18に変換することであってよく、次いで、式18の化合物は、式20の化合物から式23の化合物を調製することに関して上述した反応と類似の反応を用いて、式21の化合物に変換することができる。最後に、式21のチアゾールに、Vilesmeier-Haackホルミル化反応条件を施すことができる。例えば、式21のチアゾールは、溶媒としてのN,N−ジメチルホルムアミド中で、好適には室温前後で、N,N−ジメチルホルムアミド及びオキシ塩化リンから発生させた試薬で処理することにより、5−ホルミル−チアゾールを提供することができる。Vilesmeier反応に適した反応条件は、文献、例えばH. Meier及びR. Petermann、Helv. Chim. Acta 2004, 87, 1109-1118;D. W. Gillon他、J. Chem. Soc. Perkin Trans. I 1983, 341-347;及びC. Hahnemann及びH. Hartmann、Helv. Chim. Acta 2003, 86, 1949-1965に記載されている。他の式39の化合物調製アプローチは、(1)式23のブロモ−チアゾールのパラジウム触媒カルボニル化;(2)強塩基による処理で21から誘導された、又はリチウム−ハロゲン交換によって23から誘導された5−リチオ−チアゾールを、N,N−ジメチルホルムアミド、又はカルボニル基を有機リチウム試薬に転移することが知られている類似の試薬で処理すること;(3)式30のニトリルのRaneyニッケル還元;及び(4)式27のカルボン酸を式54のWeinrebアミドに変換し、次いでこれを水素化アルミニウムリチウムで処理することを含む。パラジウム触媒カルボニル化反応は、パラジウム(0)又はパラジウム(II)触媒、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)又は塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)の存在下、還元剤、例えば水素化トリ−ブチル錫又は蟻酸の存在下、約50〜60度の温度の不活性溶媒、例えばトルエン又はジメチルホルムアミド中で、式23のブロモ−チアゾールを一酸化炭素ガスで処理することにより、実施することができる。好適な条件は、文献、例えばV. P. Baillargeon及びJ. K. Stille、J. Am. Chem. Soc. 1983, 105, 7175-7176;I. Carelli他、Eur. J. Org. Chem. 1999, 1471-1473;A. Scoenberg及びR. F. Heck、J. Am. Chem. Soc. 1974, 96, 7761-7764;及びI. Pri-Bar及びO. Buchman J. Org. Chem. 1984, 49, 4009-4011に記載されている。代わりの手段は、リチウム−ハロゲン交換を達成するために、低温(例えば−78℃)の不活性溶媒、例えばテトラヒドロフラン中で、式23の化合物をn−ブチルリチウムで処理することである。得られたアニオンを、次いで、N−ホルミル−モルホリン、N−ホルミル−ピペラジン、N−N−ジメチルホルムアミドで処理することにより、5−ホルミルチアゾールを提供することができる。この反応のための条件は、文献、例えばP. Stanetty他、J. Org. Chem. 2005, 70, 567-574;P. J. Gilligan他、Heterocycles 2003, 60, 1329-1337;L. N. Lucas他、Eur. J. Org. Chem. 2003, 155-166;及びI. C. Choo他、J. Med. Chem. 2002, 45, 5005-5022に記載されている。式30のニトリルは、Raneyニッケルの存在下、水素化することにより還元することができる。反応は、約100℃の温度の水性蟻酸中で、ニトリルをRaneyニッケルで処理することにより、好適に実施することができる。条件に関しては、C. D. Selassie他、J. Med. Chem. 1998, 41, 4261-4272;Y.-A. Kim、Tetrahedron Lett. 2003, 44, 2557-2560;及びB. Cao他、J. Am. Chem. Soc. 2002, 124, 520-521を参照されたい。還元反応は、水素/Raneyニッケルの代わりに水素化ジイソブチルアルミニウムを使用して実施することができる。この反応は、約0℃の温度のハロゲン化炭化水素(例えばジクロロメタン)又は芳香族炭化水素(例えばトルエン又はクロロベンゼン)中で、ニトリルを水素化ジイソブチルアルミニウムで処理することにより、好適に行うことができる。詳細に関して、C. A. Dvorak他、J. Med. Chem. 2005, 48, 2229-2238;X.-Z. Wang他、Synlett 2004, 469-472;又はT. Kline他、Bioorg. Med. Chem. 2000, 8, 73-94を参照されたい。最終的な、一例としての選択肢として、式27のカルボン酸は、塩基、例えばジイソプロピルエチルアミン、カップリング剤、例えばO−(ベンゾチリアゾル−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートの存在下、反応速度を高める物質、例えば1−ヒドロキシベンゾトリアゾール又は1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾールの任意の付加的な存在において、約0度から室温前後の温度、好ましくは室温前後の不活性溶媒、例えば塩素化炭化水素(例えばジクロロメタン)又はN,N−ジメチルホルムアミド又はN−メチルピロリジノン中で、酸をN,O−ジメチル−ヒドロキシアミン塩酸塩で処理することにより、式54のN−メトキシ−N−メチルアミド(いわゆるWeirebアミド)に変換することができる。得られるアミドは次いで、約0℃の不活性溶媒、例えばテトラヒドロフラン又はジクロロメタン中で、水素化ジイソブチルアルミニウム、又は水素化アルミニウムリチウムで処理することにより、アルデヒドに変換することができる。適切な条件に関しては、S. Nahm及びS. M. Weireb、Tetrahedron Lett. 1981, 22, 3815-3818、及びJ. J. Hale他、Bioorg. Med. Chem. Lett. 2004, 14, 3495-3500を参照されたい。
【0106】
【化17】

【0107】
式32の化合物(Raは水素を表す)は、Arndt-Eistert反応(F. Arndt及びB. Eister Ber. dtsch. Chem. Ges. 1935, 68, 200-208参照)で式27のカルボン酸から誘導された酸塩化物から1工程で調製することができる。このプロセスによれば、カルボン酸は、ニート状態の又は不活性溶媒、例えばベンゼン中の塩素化剤、例えば塩化チオニル又は塩化オキサリルで処理することにより酸塩化物に変換することができ、反応は室温前後で好適に実施することができる。Arndt-Eistert合成の第2の工程において、酸塩化物をジアゾメタンで処理することにより、ジアゾ−ケトンを提供することができる。ジアゾ−ケトンを次いで酸化水銀(I)及び酸化銀(I)で処理することにより、式32の所望のカルボン酸(Raは水素を表す)を提供することができる。式32の酸(Raは水素を表す)は、酸のエーテル溶液をジアゾメタンで処理することにより、式32のメチルエステル(Raはメチルを表す)に好適に変換することができる。Arndt-Eistert反応に適した条件は、例えば、A. Gaucher他、Tetrahedron Asymmetry 2005, 16, 857-864;T. Aoyama他、Chem. Pharm. Bull. 1981, 29, 3249-3255;及びM. N. Samimi他、Heterocycles 1976, 5, 73-75に記載されている。
【0108】
任意の従来の手段によって、式43の化合物を調製することができる。例えば式27のカルボン酸から、酸を硫酸アミノグアニジンで処理し、次いで混合物を約210℃で加熱することによりこの化合物を調製することによって、式43のトリアゾールを提供することができる。この反応のための条件は、C. A. Lipinski、J. Med. Chem. 1983, 26, 1-6に記載されている。
【0109】
式31のアミドは、式10の化合物の調製に関して上述した一般反応の具体的な事例として、式27のカルボン酸から好適に調製することができる。この場合、ここでR6及びR7は両方とも水素を表す。
【0110】
式30のニトリルは、式31のアミドから脱水反応によって、又は式23の化合物からシアン化反応によって調製されてよい。脱水反応は、当業者に周知の種々の条件下で達成することができる。例えば、アミドを、低温(−78℃)のジクロロメタン中の塩化オキサリルとジメチルスルホキシドとの混合物で処理し、続いてこれにトリエチルアミンを加えればよい。他の脱水反応条件としては:室温のジクロロメタン中の塩化ピバロイル及びピリジンによる処理;約5℃のピリジン中のオキシ塩化リンによる処理;及び約40℃のジクロロメタン中のベンゾチリアゾル−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)及びジイソプロピルエチルアミンによる処理が挙げられる。反応条件は、C. M. Pedersen及びM. Bols、Tetrahedron 2005, 61, 115-122;N. Nakajima他、Tetrahedron 2002, 58, 3561-3578;A. Narsaiah他、Adv. Synth. Catal. 2004, 346, 1271-1274;R. Delaby他、Bull. Soc. Chim. France 1958, 409-414;D. S. Bose他、Synthesis 2001, 373-375;及びR. Kusurkar他 Indian J. Chem. Sect. B. 2003, 42, 3148-3151に記載されている。更なる例として、シアン化反応は、触媒テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)の存在下、マイクロ波を照射しながらN,N−ジメチルホルムアミド中で、式23の化合物をシアン化亜鉛で処理することにより達成することができる。この反応のための条件に関しては、M. Alterman他、J. Org. Chem. 2000, 65, 7984-7989を参照されたい。マイクロ波照射を用いることなしに、同様のパラジウム触媒シアン化反応を行ってもよい。条件例に関しては、R. Chidambaram、Tetrahedron Lett. 2004, 45, 1441-1444;P. E. Maligres他、Tetrahedron Lett. 1999, 40, 8193-8196;D. M. Tschaen他、J. Org. Chem. 1995, 60, 4324-4330;及びM. -J. Wu他、Tetrahedron 1999, 55, 13193-13200を参照されたい。
【0111】
式30のニトリルは、有機合成分野において周知のPinner反応と呼ばれる反応を利用して、式34のイミド酸塩(Raは低級アルキルを表す)に好適に変換することができる。反応は、式30のニトリルと式RaOHの低級アルコールとの混合物を室温前後で、乾燥塩化水素を用いて処理することにより実施することができる。この反応に適した条件は、文献、例えばJ. B. Chaires他、J. Med. Chem. 2004, 47, 5729-5742;J. D. Williams他、J. Med. Chem. 2004, 47, 5766-5772;及びM. Acemoglyu他、Tetrahedron 2004, 60, 11571-11586に記載されている。
【0112】
式34のイミド酸塩は、アンモニアによる処理によって、式38のアミジンに好適に変換することができる。反応は、アルコール溶媒(例えばエタノール)中で、また室温前後で実施することができる。この反応に適した条件は、文献、例えばJ. B. Chaires他、J. Med. Chem. 2004, 47, 5729-5742;S. Komoriya他、Tetrahedron 2004, 12, 2099-2114;及びA. Nicolaides他、J. Am. Chem. Soc. 2001, 123, 2628-2636に記載されている。
【0113】
【化18】

【0114】
式34のイミド酸塩は、メタノール中、還流酢酸ヒドラジドで処理することにより、式44の5−メチル−1,2,4−トリアゾールを提供することができる。この反応のための条件は文献に、C. A. Lipinski他、J. Med. Chem. 1985, 28, 1628-1636に記載されている。同じ式44の化合物は、式27の酸から出発して調製されてもよい。この手順に従うと、酸は、還流しているテトラヒドロフラン中でカルボニルジイミダゾールを反応させることにより活性化することができ、その結果生じるアシルイミダゾリド中間体は、再び、還流しているテトラヒドロフラン中で、酢酸アミドラゾンで処理することができる。この反応のための条件は例えばP. H. Olesen他、J. Med. Chem. 2003, 46, 3333-3341等の文献に記載されている。
【0115】
式30のニトリルは、約50℃のエタノール又はメタノール中で、塩基(例えばトリエチルアミン)の存在下、ヒドロキシルアミン塩酸塩で処理することによって、式35のヒドロキシアミジンに変換することができる。或いは、カリウムtert-ブトキシドを塩基として使用することもでき、またこの状況では、無水DMSOが好適な溶媒であり、反応は室温で行うことができる。この反応に適した条件は、例えばP. S. Anderlu他、J. Med. Chem. 2005, 48, 3110-3113;J. H. Ansede他、J. Med. Chem. 2004, 47, 4335-4338;及びM. Z. Ismail他、J. Med. Chem. 2003, 46, 4761-4769等の文献に記載されている。
【0116】
【化19】

【0117】
本発明の式1の化合物(R1は置換されていてもよいオキサジアゾール環を表す)は、有機化学分野で周知の反応によって調製することができる、かかる反応の幾つかは、B. S. Orlek他の刊行物J. Med. Chem. 1991, 34, 2726-2735によって概説されている。例えば、本発明の式1の化合物(R1は3−メチル−1,2,4−オキサジアゾル−5−イルを表す)の調製のために、式31の化合物を約120℃のN,N−ジメチルアセトアミドジメチルアセタールで処理することができ、得られるアシルアミジンは、約90℃のジオキサンと酢酸との混合物中でヒドロキシルアミンと反応することにより、所望の生成物を提供する。本発明の式1の化合物(R1は5−メチル−1,2,4−オキサジアゾル−3−イルを表す)の場合、式35のヒドロキシアミジンを、約120℃の無水酢酸で処理することにより、所望のオキサジアゾールを提供することができる。本発明の式1の化合物(R1は5−メチル−1,3,4−オキサジアゾル−2−イルを表す)の場合、式48のヒドラジドを、約120℃のオルト酢酸トリエチルで処理することにより、所望のオキサジアゾールを提供することができる。式48のヒドラジドは、エーテル中の式27の酸の溶液を、ジアゾメタンで処理することによりメチルエステルを提供し、次いでこのエステルを、還流しているエタノール中のヒドラジン水和物で処理することにより、調製することができる。
【0118】
本発明の式49の化合物を調製するために、式35のヒドロキシアミジンをホスゲン同等物と反応させることにより、所望の4H−[1,2,4]オキサジアゾル−5−オンを提供することができる。好適なホスゲン同等物のいくつかの例は、炭酸ジエチル(ここでは反応は、還流しているエタノール中の水酸化ナトリウムの存在下、ヒドロキシアミジンを試薬で処理することにより行うことができる);1,1’−カルボニル−ジイミダゾール(ここでは反応は、還流しているジオキサン中で、塩基1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス−7−エンの存在下、ヒドロキシアミジンを試薬で処理することにより行うことができる);クロロ蟻酸メチル又はクロロ蟻酸エチル(ここでは反応は、ピリジン中で、又はアセトン中で炭酸カリウムの存在下、ヒドロキシアミジンを試薬で処理し、約125℃で加熱することにより行うことができる)を含め、当業者に周知である。好適な条件の例は、文献、S. Kitamura他、J. Med. Chem. 2001, 44, 2438-2450;M. H. Gezginci他、J. Med. Chem. 2001, 44, 1560-1563;及びG. D. Diana他、J. Med. Chem. 1994, 37, 2421-2436に記載されている。
【0119】
本発明の式50の化合物は、式23の化合物から2工程で調製することができる。最初の工程は、Sonogashira反応として知られているパラジウム触媒カップリング反応を伴うことにより、式28のアセチレン(RaはC(=O)OCH3)を表す)を提供する。このプロセスによれば、式23の化合物は、パラジウム(0)触媒(又はパラジウム(0)の前駆体)、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、又は酢酸パラジウム(II)又は塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)の存在下、触媒量のホスフィン配位子、例えばトリ−o−トリルホスフィンの存在下、有機塩基(例えばトリエチルアミン又はジエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミン)、又は無機塩基(例えばアルカリ金属炭酸塩又は重炭酸塩、例えば炭酸ナトリウム)の存在下、また、触媒量のヨウ化銅の存在下、室温〜約50度の温度の溶媒、例えばテトラヒドロフラン中でプロパギル酸メチルエステルで処理することができる。好適な条件の例は、文献、例えばR. P. Hsung他、Tetrahedron Lett. 1995, 36, 4525-4528;K. -L. Yu他、Bioorg. Med. Chem Lett. 1996, 6, 2859-2864;T. Eckert 及びJ. Ipaktschi、Synth. Commun. 1998, 28, 327-336;及びM. de Kort他、Eur. J. Org. Chem. 2000, 3085-3092に記載されている。式28の得られる中間体(RaはC(=O)OCH3を表す)を次いで、室温前後の溶媒、例えばエタノール/テトラヒドロフラン中で、ヒドロキシルアミン塩酸塩で処理することにより、本発明の式50の化合物を提供することができる。好適な条件の例は、C. Liljebris他、J. Med. Chem 2002, 45, 1785-1798;I. Iwai及びN. Nakamura Chem. Pharm. Bull. 1966, 14, 1277-1286;及びR. G. Micetich及びC. G. Chin Can. J. Chem. 1970, 48, 1371-1376に記載されている。
【0120】
本発明の式51の化合物は、式23のハロチアゾールから2工程で調製することができる。最初の工程は、上記反応と同様に、Sonogashira反応として知られているパラジウム触媒カップリング反応を伴う。このプロセスによれば、式23の化合物は、パラジウム(0)触媒(又はパラジウム(0)の前駆体、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、又は酢酸パラジウム(II)又は塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II))の存在下、触媒量のホスフィン配位子、例えばトリ−o−トリルホスフィンの存在下、有機塩基(例えばトリエチルアミン又はジエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミン)、又は無機塩基(例えばアルカリ金属炭酸塩又は重炭酸塩、例えば炭酸ナトリウム)の存在下、また、触媒量のヨウ化銅の存在下、室温〜約50度の温度の溶媒、例えばテトラヒドロフラン又はジエチルアミン中で、1つの保護基(好ましくは2−ヒドロキシ−プロピル又はトリメチルシリル基、最も好ましくはトリメチルシリル基)を含有するアセチレン誘導体で処理することができる。好適な条件の例は、文献、例えばS. Takahashi他、Synthesis 1980, 627-630;T. Nussbaumer及びR. Neidlein Heterocycles 2000、52, 349-364;M. S. Khan他、J. Chem. Soc. Dalton Trans. 2002, 2441-2448;及びT. H. M. Jonckers他、J. Med. Chem. 2002, 45, 3497-3508に記載されている。次いでアセチレン保護基を除去することにより、式28の中間体(Raは水素を表す)を提供することができる。保護基がトリメチルシリルである場合、これは、保護されたアセチレンを、室温のメタノール中の炭酸カリウムで処理することにより好適に達成することができる。保護基が2−ヒドロキシ−プロピルである場合、脱保護は、還流しているトルエン中の水素化ナトリウムで中間体を処理することにより、達成することができる。その結果生じる式28の中間体(Raは水素を表す)を次いで、銅触媒を伴って又は伴わずに、トリメチルシリル−アジドで処理することができる。非触媒法の場合、反応は溶媒の不存在において、約170℃の温度で実施することができる。触媒バージョンの場合には、反応は、銅触媒(例えば臭化銅(II)、銅粉末、又は好ましくはヨウ化銅(I))の存在下、約100℃の温度のN,N−ジメチルホルムアミドとメタノールとの混合物中で実施することができる。好適な条件の例は、文献、例えばT. Jin他、Eur. J. Org. Chem 2004, 3789-3791;及びT. Balle他、J. Med. Chem. 2003, 46, 265-285に記載されている。
【0121】
【化20】

【0122】
本発明の式52の化合物は、A. M. van Leusen他(J. Org. Chem. 1981, 46, 2069-2072)の方法に従って、式39のアルデヒドから調製することができる。式39の5−ホルミル−チアゾールを次いで、相転移触媒臭化テトラ−n−ブチルアンモニウムの存在下、室温の水とジクロロメタンとの2相混合物中で、van Luesenの条件を用いて、N−(トシルメチル)−N’−(トリフェニルメチル)−カルボジイミドで処理することにより、トリチルで保護されたオキサゾールを提供することができる。保護基を、約50℃のメタノール中で濃塩酸で処理することにより好適に除去することによって、本発明の式52の化合物を提供することができる。
【0123】
式27のカルボン酸から2工程で、式53の化合物を調製することができる。最初の工程において、カルボン酸はプロパルギルアミドに転換することができる。数多くの反応条件が当業者に周知であり、これらの多くは現在の状況で利用することができる。例えば、転換は、カップリング剤の存在下、式27のカルボン酸をプロパルギルアミンと反応させることにより実施することができる。かかる反応の多数の例が、それ自体ペプチド化学で周知である。反応は、塩基、例えばジイソプロピルエチルアミン、カップリング剤、例えばO−(ベンゾトリアゾル−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートの存在下、反応速度を高める物質、例えば1−ヒドロキシベンゾトリアゾール又は1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾールの任意の付加的な存在において、約0度から室温前後の温度、好ましくは室温前後の不活性溶媒、例えば塩素化炭化水素(例えばジクロロメタン)又はN,N−ジメチルホルムアミド又はN−メチルピロリジノン中で、式27のカルボン酸を、プロパルギルアミンで処理することにより好適に実施することができる。得られるアミドは次いで、A. S. K. Hashmi他(Org. Lett. 2004, 6.4391-4394)の手順を用いてオキサゾールに変換することができる。反応は、室温前後のジクロロメタン中でプロパルギルアミドを塩化金(III)で処理することによって好適に実施することにより、式53の本発明の化合物を提供することができる。同じ化合物への別のアプローチは、式31のカルボキサミドで始まる。この材料は、トルエン中でクロロアセトンと合体させ、その混合物を約110℃で加熱することにより、同じ生成物を提供することができる。この反応のための条件は、A. Hassner及びB. Fischer Tetrahedron 1989, 45, 6249-6262に記載されている。
【0124】
【化21】

【0125】
式26のケトンは、約0℃の不活性溶媒、例えばエーテル又はテトラヒドロフラン中で臭化メチル−リチウム又は臭化メチル−マグネシウムで処理することにより、式54のWeinrebアミドから好適に調製することができる。この反応のための条件は、文献、例えばE. Verner他、J. Med. Chem. 2001, 44, 2753-2771;L. B. Schenkel及びJ. A. Ellman Org. Lett. 2003, 5, 545-548;及びS. Nahm及びS. M. Weinreb Tetrahedron Lett 1981, 22, 3815-3818に記載されている。
【0126】
式55の発明の化合物は、式26のケトンから3工程で調製することができる。ケトンを、Dean-Starkトラップ中の水を除去しながら、還流している好適な溶媒、例えば炭化水素(例えばヘプタン)中で、シクロヘキシルアミンで処理することにより、イミンを提供することができる。次いでイミンを、低温(例えば−10℃〜約0℃)のリチウムジイソプロピルアミドを使用して脱プロトン化することができ、その結果生じるアニオンを酢酸エチルで処理することにより、粗ケト−エネミンを提供することができる。ケト−エナミンは、溶媒、例えば水又はメタノール中でヒドロキシルアミンと反応することにより、所望のイソキサゾールを提供する。かかる反応のための条件は、例えばW. H. Bunnelle他、Synthesis 1997, 439-442等の文献に記載されている。
【0127】
【化22】

【0128】
本発明の式56の化合物は、式27のカルボン酸から3工程で調製することができる。第1の工程において、酸は、上記のように、ジアゾメタンによる処理によってメチルエステルに変換することができる。第2の工程において、エステルは、強塩基、例えば水素化ナトリウムの存在下、還流している不活性溶媒、例えばテトラヒドロフラン中で、アセトニトリルで処理することにより、アシルアセトニトリルを提供することができる。最後に、この中間体を、塩基、例えば酢酸ナトリウムの存在下、還流している溶媒、例えばアルコール(例えばエタノール)中で、ヒドロキシルアミン塩酸塩で処理することにより、5−アミノ−イソキサゾールを提供することができる。かかる反応の条件は、文献、例えばK. W. Burow、米国特許第4,322,429号明細書に記載されている。
【0129】
本発明の式57の化合物は、式38のアミジンから2工程で調製することができる。アミジンを先ず0〜5℃の水中で次亜臭素酸ナトリウムで処理することにより、N−ブロモ−アミジンを提供することができ、これを続いて、還流しているエタノール中でチオシアン酸カリウムで処理することにより、5−アミノ−1,2,4−チアジアゾールを提供することができる。この反応のための反応条件は、J. Goerdeler他、Chemische Ber. 1960, 93, 397-405に記載されている。
【0130】
本発明の式58の化合物は、式32のメチルエステル(Raはメチルを表す)から2工程で調製することができる。このプロセスによれば、式32の化合物(Raはメチルを表す)は、蟻酸エチル中で溶解し、次いで水素化ナトリウムで処理することができる。得られるジカルボニル化合物をメタノール/水中で溶解し、ヒドロキシルアミン塩酸塩で処理し、還流させながら加熱することにより、5(2H)−イソキサゾロンを提供することができる。
【0131】
本発明の式59の化合物は、式30のニトリルから1工程で調製することができる。このプロセスによれば、式30の化合物を、約100℃の芳香族溶媒(例えばトルエン、ベンゼン、キシレン、又はニトロベンゼンなど)中で、アジ化ナトリウム、及びアミン塩(例えばトリエチルアミン塩酸塩、ジエチルアミン塩酸塩、又はイソプロピルアミン塩酸塩など)で処理することにより、テトラゾール生成物を提供することができる。この反応に適した条件は、文献、例えば、K. Koguro、Synthesis 1998, 910-914、M. B. Young他、J. Med. Chem. 2004, 47, 2995-3008;A. Zhang他、J. Med. Chem. 2004, 47, 165-174に記載されている。反応は、マイクロ波照射しながら行うこともできる(M. Alterman他、J. Org. Chem. 2000, 65, 7984-7989)。或いは、反応は、アジ化ナトリウムの代わりにアジ化トリメチルシリルを使用して行うこともできる。この場合、反応は溶媒の不存在において、しかし触媒量のフッ化テトラブチルアンモニウムの存在下、実施することができる。反応は、ほぼ85℃の温度で好適に実施することができる。この反応に適した条件は、文献、例えばD. Amantini他、J. Org. Chem 2004, 69, 2896-2898;A. B. Pikerton他、Bioorg. Med. Chem. Lett. 2004, 14, 5329-5332;及びM. J. Schultz他、Org. Lett. 2004, 6, 3265-3268に記載されている。
【0132】
【化23】

【0133】
式24の化合物の合成への別のアプローチがスキーム12に示されている。このアプローチによれば、式60のメチル置換型複素環をアシル化することにより、式61のケトンを提供することができる。この反応は、任意の従来の手段を用いて実施することができる。例えば、式60の化合物は塩基、例えばナトリウムアミド又はカリウムアミド又はリチウムジイソプロピルアミドで好適に処理することができる。ナトリウムアミド又はカリウムアミドを使用する場合、塩基はアンモニア中で従来の手順を用いて調製することができ、次いでアンモニアは、エーテルによって溶媒として置換されてよい。リチウムジイソプロピルアミドが塩基として使用される場合、好適な溶媒はテトラヒドロフランである。一旦形成されたら、単離することなしに、メチル置換型複素環から形成された塩基を、アシル化剤、例えば式ArC(=O)OR1のエステル(R1は低級アルキル基、好ましくはメチルである)で処理するか、或いは、式ArC(=O)OC(=O)Arの酸無水物で処理することができる。反応は、室温前後から約40℃の温度で実施される。この反応に適した条件は、文献、例えばD. R. Howton及びD. R. V. Golding J.Org. Chem. 1950, 15, 1-7;Ohsawa他、Chem. Pharm. Bull. 1978, 26, 3633-3640;Jahangir他、Can. J. Chem. 1990, 68, 587-591;及びF. Gellibert他、J. Med. Chem. 2004, 47, 4494-4506に記載されている。或いは、式60化合物は、還流しているエタノール中で安息香酸エチル及びカリウムエトキシドで処理することにより、式61の化合物を提供することができる。この反応に適した条件は、文献、例えばA. Dornow及びK. Bruncken Chem. Ber. 1950, 83, 189-193に記載されている。別の代わりの手段としては、式60の化合物を、還流しているエタノール中で安息香酸エチル及びカリウムエトキシドで処理することにより、式61の化合物を提供することができる。この反応に適した条件は、文献、例えばA. Dornow及びK. Bruncken Chem. Ber. 1950, 83, 189-193に記載されている。別の代わりの手段として、式60の化合物を、還流しているジメトキシエタン中で安息香酸エチル及び水素化ナトリウムで処理することにより、式61の化合物を提供することができる。この反応に適した条件は、文献、例えばJ. F. Wolfe他、J. Org. Che. 1974, 39, 2006-2010に記載されている。
【0134】
式61のケトンは、当業者に周知の数多くの臭化反応のうちの1つを用いて、式62のブロモ−ケトンに好適に変換することができる。例えば、式51の化合物を、室温の不活性溶媒、例えばテトラヒドロフラン中で、過臭化臭化ピリジニウムで処理することができる。好適な条件の例は、例えばF. Gellibert他、J. Med. Chem. 2004, 47, 4494-4506に記載されている。或いは、反応は、任意により触媒、例えば臭化水素酸又は塩化アルミニウムの付加的な存在において、不活性溶媒中、臭素で処理することによって行うことができる。塩化アルミニウムが存在する場合、エーテルが好適な溶媒として挙げられる。或いは、酢酸が好適な溶媒として挙げられる。反応は室温で好適に行うことができる。好適な条件の例は、例えばK. C. Rupert他、Bioorg. Med. Chem. Lett. 2003, 13, 347-350;B. Eister及びE. Endres Liebigs Ann. Chem. 1970, 734, 56-69;J. M. Smith, Jr.他、J. Am. Chem. Soc. 1948, 70, 3997-4000に記載されている。
【0135】
式62のブロモ−ケトンは、上記反応と類似する反応を用いて、式24の本発明の化合物に変換することができる。例えば、式62のブロモ−ケトンは、式16の化合物の調製に関して記載したものと類似する類似する反応を用いて、式63のチアゾールに変換することができる。式63のチアゾールは、式19の化合物の調製に関して記載したものと類似する反応を用いて、式64のブロモ−チアゾールに変換することができ、得られた式64のブロモ−チアゾールは、式19のブロモ−チアゾールから式23の化合物を調製することに関して記載したものと類似する反応を用いて、式24の所望のチアゾールに変換することができる。或いは、式63のチアゾールは、式20の化合物の調製に関して記載した反応と類似の反応を用いて、式65のアニリン誘導体に変換することができ、次いで式65の化合物を、式20のアニリン誘導体から式23の化合物を調製することに関して記載したものと類似する反応を用いて、式24のチアゾールに変換することができる。
【0136】
【化24】

【0137】
式71のカルボン酸は、加水分解によって式32のエステルから好適に調製することができる。この反応は当業者に周知であり、これを実施するために、種々の条件から選択をなすことができる。例えば、式32のエステルは、アルカリ金属ハロゲン化物、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化リチウムで、水溶液中、又は好ましくは水とテトラヒドロフランとの混合物中で処理することができる。反応は、約0℃と還流温度との間で、好適には室温前後で実施することができる。
【0138】
式72のアミドは、カップリング剤の存在下、アンモニア又はアンモニアの酸付加塩、例えば塩化アンモニウムで処理することにより、式71のカルボン酸から好適に調製することができる。カップリング剤のうちの多くの例が化学分野、特にペプチド化学において周知である。例えば、式71のカルボン酸は、好適な塩基、例えばジイソプロピルエチルアミンの存在下、カップリング剤、例えばO−(ベンゾトリアゾル−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートの存在下、反応速度を高める物質、例えば1−ヒドロキシベンゾトリアゾール又は1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾールの任意の付加的な存在において、約0度から室温前後の温度、好ましくは室温前後の不活性溶媒、例えば塩素化炭化水素(例えばジクロロメタン)又はN,N−ジメチルホルムアミド又はN−メチルピロリジノン中で、アンモニア又は塩化アンモニウムで処理することができる。
【0139】
式73のヒドロキサム酸誘導体(Raは水素又は低級アルキルを表す)は、式27のカルボン酸から好適に調製することができる。カルボン酸は、好適な塩基、例えばジイソプロピルエチルアミンの存在下、カップリング剤、例えばO−(ベンゾトリアゾル−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートの存在下、反応速度を高める物質、例えば1−ヒドロキシベンゾトリアゾール又は1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾールの任意の付加的な存在において、約0度から室温前後の温度、好ましくは室温前後の不活性溶媒、例えば塩素化炭化水素(例えばジクロロメタン)又はN,N−ジメチルホルムアミド又はN−メチルピロリジノン中で、ヒドロキシルアミン塩酸塩(これにより式73の化合物(Raは水素を表す)を調製する)、又は低級アルコキシ−アミン塩酸塩(これにより式73の化合物(Raは低級アルキルを表す)を調製する)で処理することができる。
【0140】
【化25】

【0141】
式74のシアノ−アミド誘導体は、式27のカルボン酸から2工程で好適に調製することができる。最初の工程において、式27のカルボン酸は、活性化誘導体、酸塩化物、又は無水物、又は酸フッ化物に変換することができる。このことは、不活性溶媒、例えば芳香族炭化水素(例えばベンゼン)又はジクロロメタンの存在又は不存在において、カルボン酸から酸塩化物、例えば塩化チオニル又は塩化オキサリルに変換するために一般に使用される試薬と、式27の化合物を反応させることにより行うことができる。塩化チオニルを使用する場合、反応は約80度の温度で行うことができる。塩化オキサリルを使用する場合には、反応は、室温前後の温度で好適で行うことができる。酸塩化物(又は他の活性化酸誘導体)は次いで、塩基、例えば水酸化ナトリウムの存在下、水溶液中でシアナミドで処理することができる。この反応に適した条件は、文献、例えばC. T. Supuran他、J. Enz. Inhib. 1999, 14, 289-306;及びJ. Dannheim他、欧州特許第601416号明細書に記載されている。
【0142】
式76のトリフルオロエチルアルコールは、式23のブロモ−チアゾールから好適に調製することができる。このプロセスによれば、式23のブロモ−チアゾールは、室温のテトラヒドロフラン中でブチル−リチウムと反応させることにより、対応有機リチウム試薬に転換させ、続いて、これをトリフルオロ酢酸エチルで処理することにより、トリフルオロメチルケトンを提供することができる。このケトンを次いで、室温のメタノール中で水素化ホウ素ナトリウムで処理することによって還元することにより、式76のトリフルオロエチルアルコールを提供することができる。当業者には明らかなように、例えば水素化アルミニウムリチウム及びRed−Alを含む、ケトンの還元を生じさせるのに使用することができる別の試薬もある。この転換に適する条件は、文献、例えばA. Gossauer他、J. Am. Chem. Soc. 2004, 126, 1772-1780に記載されている。或いは、式76のトリフルオロエチルアルコールは、室温前後の不活性溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド中で、トリフルオロメチル化剤、例えばトリメチル(トリフルオロメチル)シランによる処理によって、式39のトリアゾール−カルボキシアルデヒドから好適に調製することもできる。この反応に適した条件は、G. K. Surya Prakash他、J. Am. Chem. Soc. 1989, 111, 393に記載されている。
【0143】
ベンズイミダゾール類似体の一置換型異性体の調製
この方法において、一般構造88及び89のエステル化合物をスキーム14に従って合成することができる。この方法の場合、2−(5−メトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−R2−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル又は他のエステルと、2(6−メトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−R2−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル又は他のエステルとの異性体混合物を、再結晶化によって、又は超臨界流体クロマトグラフィの適用を伴うようなクロマトグラフィ手段によって分離することができる。その結果生じる別個の異性体を、脱メチル化剤、例えば三臭化ホウ素で処理し、続いてアルキル化剤Ra−X(Xは離脱基である)で処理する。次いでエステル誘導体を鹸化することにより、更に例えば上記等のアミドに誘導体化することもできる酸を得ることが可能である。
【0144】
【化26】

【0145】
ベンズイミダゾール類似体の5−、6−二置換型異性体の調製の説明
この方法において、一般構造95のエステル化合物をスキーム15に従って合成することができる。この方法の場合、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル又はその他のエステルを脱メチル化剤、例えば三臭化ホウ素で処理し、続いて塩化ピバロイル又は同様のピバロイル試薬で処理することにより、ピバロエートエステル92の形成をもたらすことができる。化合物29を、続いてアルキル化剤Ra−X(Xは離脱基である)で処理し、化合物93を発生させることができる。次いで、化合物93をエステル開裂条件で、例えばナトリウムエトキシドで、エタノール中で処理することにより、化合物94を発生させることができる。次いで化合物94をアルキル化条件下で処理することにより、Rbを導入し、化合物95を提供することができる。次いで、エステル誘導体を鹸化することにより、酸を得ることができる。これを更に、例えば上記アミド等に誘導体化してもよい。
【0146】
【化27】

【実施例】
【0147】
以下の実施例は、本発明をより詳細に説明するためのものである。但し、これらは如何なる形にせよ、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0148】
試験のプロトコル及び例:
生化学的特徴付けアッセイ:材料及び方法
Sf9昆虫細胞から完全長の活性GST−Plk1を精製し、E.coliにおいてGST−p53を精製した。抗ホスホp53抗体をCell Signaling Technologyから購入した。ユーロビウム複合抗ウサギ抗体を、Perkin Elmer Life and Analytical Sciencesから購入した。APC複合抗GST抗体をProzymeから購入した。
【0149】
DMSO中の2マイクロリットルの化合物(0.6nM〜4mM)に、又は対照ウェルのためのプレーンなDMSOに、38マイクロリットルの20mM HEPES pH7、50mM NaCl、10mM MgCl2、0.5mM TCEP、0.1mM オルトバナジウム酸ナトリウム、0.1mg/ml BSA、及び0.05% Triton X-100(キナーゼアッセイ緩衝剤)を加えた。8マイクロリットルの化合物溶液を、384ウェルの黒色マイクロタイター・プレートに加え、続いて、キナーゼアッセイ緩衝剤中の6マイクロリットルのGST−p53(17μg/ml)及びATP(333μM)を加えた。キナーゼアッセイ緩衝剤中の6マイクロリットルのGST−Plk1(3μg/ml)を次いで加え、溶液を35分間にわたって37℃でインキュベートした。反応を停止するための43mM EDTAを含有する溶液6マイクロリットル、及び20mM HEPES pH7、50mM NaCl、及び0.5mg/ml BSA(抗体結合緩衝剤)中の抗ホスホp53抗体の1:600希釈液を加え、溶液を30分間にわたって37℃でインキュベートした。9nM ユーロビウム複合抗ウサギ抗体と120nM APC複合抗GST抗体とを含有する6マイクロリットルの抗体結合緩衝剤溶液を次いで加え、混合物を1.5時間にわたって室温でインキュベートした。HTRF信号をEnvision読み取り機(Perkin Elmer Life and Analytical Sciences)で読み取った。
【0150】
生化学アッセイの結果:
【表7】

【0151】
【表8】

【0152】
【表9】

【0153】
【表10】

【0154】
【表11】

【0155】
【表12】

【0156】
【表13】

【0157】
【表14】

【0158】
【表15】

【0159】
【表16】

【0160】
【表17】

【0161】
【表18】

【0162】
【表19】

【0163】
化学合成プロトコル:
以下の実施例は、本発明の化合物及び製剤を合成する好ましい方法を示すものである。加えて、これらの分子を合成する他の方法が存在することもある。
【0164】
試薬はAldrich、Sigma、Maybridge、Advanced ChemTech、及びLancaster、又は下記の他の供給元から購入し、更なる精製なしに使用した。
【0165】
実施例示の化合物の純度は、分析HPLCによって測定した。214nmにおけるUV吸収率によって判断して、化合物の純度が85パーセントを超えない場合には、その化合物を調製HPLCによって精製した。分析及び調製HPLCのための条件を下に示す。
【0166】
分析HPLC
Waters 600 LCポンプ及びSupelco Discovery C18カラム(5μm、50mm×4.6mm)を用いて、分析HPLCを実施した。移動相A(水中0.1%の蟻酸)及びB(アセトニトリル中0.1%蟻酸)を、5%Bから5分後に98%Bまで上昇する勾配で使用し、2mL/分の流量で4分間にわたって保持した。フォトダイオード・アレイ(PDA)検出をWaters 996フォトダイオード・アレイ検出器によって、210〜400nmのUVの範囲で行い、ELS検出をPolymer Laboratories PL-ELS 1000(窒素流量1.3L/分、ネブライザー80℃、蒸発温度110℃)で行った。質量分析計は、エレクトロスプレイ・イオン化モードで動作するMicromass ZQであった。
【0167】
調製HPLC
別途記載する場合を除き、化合物はHPLC法Aによって精製した。
【0168】
方法A:
Waters 600 LCポンプ、Waters Xterra C18カラム(5μm、19mm×50mm)、及び正イオン・エレクトロスプレイ・イオン化モードで動作するMicromass ZQ質量分析計を利用したWaters質量標的型精製システムを用いて、精製を必要とする試料を精製した。移動相A(水中0.1%の蟻酸)及びB(アセトニトリル中0.1%蟻酸)を、5%Bから7分間で30%Bになる勾配で使用し、20mL/分の流量で1分間にわたって保持した。蟻酸の代わりにトリフルオロ酢酸を使用した勾配も可能であり、酸改質剤の使用のない勾配も可能である。
【0169】
方法B:
精製はまた、Gilson 215液体取り扱い器、Gilson 819注入モジュール、Gilson 322ポンプ、及びYMC-Pack ODS-A AA-12S11-L530WT SH-36605-10P 75x30 I.D. S-10 μm、12 mmカラムを有するGilson UV/VIS-155検出器システムを使用しても行った。
【0170】
中間体の調製
実施例1,2及び後続の実施例のために調製された中間体
2−クロロ−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル
【化28】

【0171】
20分間にわたって還流させながら攪拌した80mLのアセトニトリル中で、1.1当量のCuCl2及び1.1当量の亜硝酸tert−ブチルと反応させることにより、2−アミノ−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(15.21g、61.25mmol)(Lancaster)から、2−クロロ−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(12.71g、収率78%)を調製した。この時点で、アセトニトリルを除去し、残留物を、ほぼ100mLの酢酸エチルで希釈し、30mLの3N塩酸水溶液で洗浄し、続いて水洗した。酢酸エチル層をMgSO4上で乾燥させ、濾過し、次いで真空で濃縮した。粗生成物を、ヘキサン中5から30%のEtOAcで溶離するISCOシリカゲル・フラッシュカラム上で精製することにより、78%収率で生成物を産出した。1H−NMR(300MHZ,CDCl3)7.77(M,2H);7.41(m,3H);4.26(q,J=Hz,2H);1.23(t,J=Hz,3H)。MS M/z268(M+1)。
【0172】
実施例1,2及び後続の実施例のために調製された中間体
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル
【化29】

【0173】
<5℃のNMP(5ml)中のNaH(鉱物油中60%、112mg、2.8mmol)の懸濁液に、5,6−ジメトキシベンズイミダゾール(470mg、2.64mmol)を加えた。混合物を20分間にわたって撹拌し、次いで、NMP(1.5ml)中の2−クロロ−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(589mg、2.2mmol)の溶液を2〜3分間にわたって加えた。混合物をRTで2.5時間攪拌した。水(15ml)を加え、20分間にわたって攪拌した。固形物を濾過によって捕集することにより、生成物2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(735mg、収率84%)。1H−NMR(300MHZ,CDCl3)8.44(s,1H);7.87−7.90(m,2H);7.72(2,1H);7.44−7.49(m,3H);7.30(s,1H);4.32(q,J=Hz,2H);3.98(s,3H);3.97(s,3H);1.33(t,J=Hz,3H)。MS M/z410(M+1)。
【0174】
実施例2のために調製された中間体:
2−(ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル
【化30】

【0175】
テトラヒドロフラン(2ml)中の2−クロロ−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(134mg、0.5mmol)、ベンズイミダゾール(Aldrich)(73.8mg、0.625mmol)及びLiN(TMS)2(1Nテトラヒドロフラン溶液、0.63ml)を、30分間にわたって120℃でマイクロ波炉内で加熱した。水(3ml)を加え、混合物を濾過し、水及び酢酸エチルで洗浄し、空気流中で乾燥させることにより、2−(ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(108mg、61%)を提供した。水溶液を濃縮することによりテトラヒドロフランを除去し、次いで酢酸エチルで抽出することにより、付加的な量の生成物を回収した(100mg、75%純度)。1H−NMR(CDCl3)8.84(s,1H);8.16(d,1H);7.81−7.90(m,3H);7.39−7.58(m,5H);4.37(q,2H);1.27(t,3H)。MS M/z350(M+1)。
【0176】
本発明の化合物を合成するのに有用な置換型ベンズイミダゾールを調製する一般的な方法は、J Med. Cehm. 2000, 43, 4084-4097;Synthetic Comm. 1998, 28, 4137-4142;J. Med. Chem. 1987, 30, 2216-2221;及びJ. Org. Chem. 1985, 50, 2205-2210に記載されている。
【0177】
ベンズイミダゾールのための一般手順:
ジアミノベンゼンは、商業的に入手可能であり、或いは、室温で、水素ガスの大気圧下にあるメタノール又は酢酸エチル中の5%炭素上パラジウムを用いた触媒的水素化によってo−ジニトロベンゼン又はo−ニトロ−アニリンから調製した。この反応の、通常数時間から一晩の反応を必要とする完了をモニタリングした。完了したら、反応混合物を濾過し、Celiteを通して洗浄する。濾液を真空で濃縮することにより、o−ジアミノベンゼンを提供する。次いでオルト−ジアミノベンゼンを1〜2時間にわたって蟻酸中で還流させながら攪拌した。真空で蟻酸を除去した後、残留物を水で希釈し、15%NaOHでほぼpH=8まで中和した。固形物を濾過し、水で洗浄し、空気中で乾燥させた。
【0178】
5,6−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール
【化31】

【0179】
上記ベンズイミダゾールのための一般手順に従って、4,5−ジメトキシ−1,2−ジニトロベンゼン(5.68g、24.9mmol)から、5,6−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール(2.57g、14.9mmol、収率60%)を調製した。1H−NMR(CDCl3)10.41(s,1H);7.95(s,1H);7.06(s,2H);3.90(s,6H)。MS M/z179(M+1)。
【0180】
5,6−ジクロロ−1H−ベンゾイミダゾール
【化32】

【0181】
上記ベンズイミダゾールのための一般手順に従って、1,2−ジアミノ−4,5−ジクロロベンゼン(5.73g、0.324mol)から、5,6−ジクロロ−1H−ベンゾイミダゾール(6.06g、0.324mol、収率100%)を調製した。1H−NMR(DMSO−D6)8.30(s,1H);7.83(s,2H)。MS M/z188(M+1)。
【0182】
5−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール
【化33】

【0183】
上記ベンズイミダゾールのための一般手順に従って、1,2−ジアミノ−4−メトキシベンゼンジヒドロクロリド(11.2g、53.3mmol)から、5−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール(7.5g、50.4mmol、収率95%)を調製した。1H−NMR(DMSO−D6)8.14(s,1H);7.46(d,1H);7.08(s,1H);6.82(d,1H);3.79(s,3H)。MS M/z149(M+1)。
【0184】
3H−ジイミダゾ[4,5−f]キノリン
【化34】

【0185】
上記ベンズイミダゾールのための一般手順に従って、キノリン−5,6−ジアミンから、3H−ジイミダゾ[4,5−f]キノリンを調製した。1H−NMR(CDCl3)8.87−9.30(m,2H);8.19(s,1H);7.94(s,2H);7.50(q,1H)。MS M/z170(M+1)。
【0186】
4−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール
【化35】

【0187】
上記ベンズイミダゾールのための一般手順に従って、2,3−ジニトロフェノールから、4−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾールを調製した。MS M/z135(M+1)。
【0188】
6−クロロ−5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール
【化36】

【0189】
上記ベンズイミダゾールのための一般手順に従って、5−クロロ−4−メチル−2−ニトロアニリンから、6−クロロ−5−メチル−1H−ベンゾイミダゾールを調製した。1H−NMR(CDCl3)8.23(s,1H);7.64(s,1H);7.56(s,1H);4.40(s,3H)。MS M/z167(M+1)。
【0190】
1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル
【化37】

【0191】
上記ベンズイミダゾールのための一般手順に従って、2−アミノ−3−ニトロ安息香酸メチルエステルから、1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルを調製した。M/z177(M+1)。
【0192】
1,8−ジヒドロ−5,7−ジオキサ−1,3−ジアザ−シクロペンタ[b]ナフタレン
【化38】

【0193】
市販の4,5−ジヒドロ−1,3−ベンゾジオキシン−6−アミンをニトロ化し、これに続いて上記ベンズイミダゾールのための一般手順において記載された反応条件で処理することにより、1,8−ジヒドロ−5,7−ジオキサ−1,3−ジアザ−シクロペンタ[b]ナフタレンを調製した。
【0194】
2−ベンゾイミダゾル−1−イル−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エステルからアミドを形成するために用いられる一般手順
アルコール又はアミンの水溶液中の、2−(ベンゾイミダゾール−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステルを、2〜5時間にわたって密閉管内で85〜130℃で加熱した。混合物に水を添加することにより、生成物を沈殿させ、空気中で乾燥させ、又は反応物が多数の副生成物を含有する場合には、調製HPLCによって精製した。
【0195】
実施例26のための中間体及び関連類似体2,4−ジブロモ−チアゾール−5−カルバルデヒドの調製
【化39】

【0196】
2,4−チアゾリジンジオン(工業用等級、90%;19.1g、147mmol)とPOBr3(210g、734mmol)との0℃の混合物に、ジメチルホルムアミド(12.5ml、161.5mmol)を液滴状に加えた。得られた固形物を8時間にわたって105℃まで加熱した。暗色の油を冷却時に凝固させた。多量の氷を添加することにより、過剰のPOBr3を急冷した。沈殿物を濾過し、濾液を3x200mlのCH2Cl2で抽出した。合体させた有機物を50mlの飽和型NaHCO3及び100mlのブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空で濃縮することにより茶色の固形物を提供した。粗生成物を、0から5%までの酢酸エチル/ヘキサンを用いたフラッシュ・クロマトグラフィによって精製することにより、2,4−ジブロモ−チアゾール−5−カルバルデヒド(14.8g、37%)を黄色の固形物として提供した。1H−NMR(300MHz、CDCl3)9.89(s,1H)。
【0197】
2,4−ジブロモ−チアゾール−5−カルボン酸
【化40】

【0198】
固形過マンガン酸カリウム(2.19g、13.85mmol)を、水(20ml)中の2,4−ジブロモ−チアゾール−5−カルバルデヒド(2.5g、9.23mmol)の高温懸濁液に、数回に分けて加えた。反応の進行をHPLCによってモニタリングした。アルデヒドの全てが消費されるまで、より多くの過マンガン酸カリウムを加えた。暗色の懸濁液を高温のまま濾過した。濾液を冷却し、濃塩酸でpH=2〜3まで酸性化した。得られた沈殿物を濾過することにより、所望の生成物として白色固形物を提供した。濾液を凍結乾燥し、メタノールを添加することにより、残りの酸生成物を溶解した。懸濁液を濾過し、濾液を真空で濃縮した。2種の群を合体することにより、2,4−ジブロモ−チアゾール−5−カルボン酸1.8g(68%)を提供した。1H NMR(300MHz、DMSO−d6)δ11.87(s,1H)。
【0199】
2,4−ジブロモ−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル
【化41】

【0200】
2,4−ジブロモ−チアゾール−5−カルボン酸(1.7g、5.92mmol)のメタノール(20ml)溶液を、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(920mg、5.92mmol)で処理した。混合物を一晩にわたって周囲温度で撹拌した。溶媒を蒸発させ、水(30ml)を加えた。混合物を次いで3x30mlのEtOAcで抽出した。合体させた有機物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空で濃縮した。粗生成物を、フラッシュ・クロマトグラフィ(0から5%までの酢酸エチル/ヘキサン)によって精製することにより、2,4−ジブロモ−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(1.4g、78%)を白色の固形物として提供した。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ3.91(s,3H)。
【0201】
4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル
【化42】

【0202】
0℃の1−メチル−2−ピロリジノン(10ml)中の5,6−ジメトキシ−1H−ベンズイミダゾール(1.0g、5.65mmol)の溶液に、NaH(60%分散体;339mg、8.475mmol)を加えた。ガス発生が止まった後、2,4−ジブロモ−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(1.7g、5.65mmol)を加えた。得られた溶液を周囲温度で1時間にわたって攪拌した。50mlの水を加えた。懸濁液を10分間にわたって攪拌し、濾過することにより、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(1.6g、73%)を明るい茶色の固形物として提供した。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ3.96(s,3H)、3.98(s,3H)、4.03(s,3H)、7.32(s,1H)、7.58(s,1H)、8.39(s,1H)。
【0203】
実施例
実施例1
2−(5,6−ジメトキシベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸
【化43】

【0204】
THF(4ml)、NaOH(15%、1.5ml)及び水(2ml)中に、2−(5,6−ジメトキシベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(180mg、0.44mmol)を懸濁し、混合物を3時間にわたって40〜50℃で攪拌した。THFが除去された後、残留物を酢酸エチル(2x2mL)で抽出した。水性化合物を次いで3N HClで、pH=3まで中和した。固形物を濾過によって捕集し、水で洗浄し、空気流中で乾燥させることにより、2−(5,6−ジメトキシベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸(147mg、0.38mmol、88%)を提供した。1H−NMR(DMSO−D6)8.74(s,1H);7.80(s,1H);7.57−7.63(m,2H);7.40−7.56(m,3H);7.38(s,1H);3.83(d,6H)。MS M/z382(M+1)。
【0205】
実施例2
2−(ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸
【化44】

【0206】
実施例1と同様に、2−(ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステルを加水分解することにより、2−(ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸を生成した。MS M/z322(M+1)。
【0207】
実施例3
2−ベンゾイミダゾル−1−イル−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸アミド
【化45】

【0208】
一般的なアミド形成手順において上述したように、2−ベンゾイミダゾル−1−イル−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(75mg、0.21mmol)と水酸化アンモニウムとから、2−ベンゾイミダゾル−1−イル−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸アミドを調製した。トリフルオロ酢酸を用いた調製HPLC、9.1mg、13%収率。MS M/z321(M+1)。
【0209】
実施例4
2−(5−メチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸及び2−(6−メチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸
【化46】

【0210】
5−メチルベンゾイミダゾール(Aldrich)と2−クロロ−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステルとの反応から開始して、実施例1と同様に、2−(5−メチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸及び2−(6−メチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸を調製した。1H−NMR(DMSO−D6)8.90(d,1H);8.18−8.24(m,2H);8.12(d,1/2H);8.00(s,1/2H);7.69(d,1/2H);7.60(s,1/2H);7.31−7.43(m,3H);7.18−7.26(m,1H);2,46(d,3H)。MS M/z336(M+1)。
【0211】
実施例5
2−(5,6−ジメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸
【化47】

【0212】
5,6−ジメチルベンゾイミダゾールと2−クロロ−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステルとの反応から開始して、実施例1と同様に、2−(5,6−ジメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸を調製した。1H−NMR(DMSO−D6)8.82(s,1H);7.98(s,1H);7.82−7.92(m,2H);7.58(s,1H);7.42−7.52(m,3H);2.39(s,3H);2.38(s,3H)。MS M/z350(M+1)。
【0213】
実施例6
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸アミド
【化48】

【0214】
一般的なアミド形成手順において上述したように、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(80mg、0.20mmol)及びエタノール(29モル)中のアンモニアから、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸アミドを調製した。生成物を調製HPCLによって単離した:7.7mg、36%収率。1H−NMR(DMSO−D6)8.78(s,1H);7.80−7.90(m,4H);7.789(s,1H);7.40−7.55(m,3H);7.38(s,1H);3.84(s,3H);3.83(s,3H)。MS M/z381(M+1)。
【0215】
実施例7
2−(4−ヒドロキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸及び2−(7−ヒドロキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸
【化49】

【0216】
4−ヒドロキシ−ベンゾイミダゾールと2−クロロ−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステルとの反応から開始して、実施例1と同様に、2−(4−ヒドロキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸及び2−(7−ヒドロキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸を調製した。1H−NMR(DMSO−D6)8.84(s,1H);7.86−7.92(m,2H);7.66(d,1H);7.42−7.52(m,3H);7.27(t,1H);6.80(d,1H)。MS M/z338(M+1)。
【0217】
実施例8
1−(5−カルボキシ−4−フェニル−チアゾル−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸及び3−(5−カルボキシ−4−フェニル−チアゾル−2−イル)−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸
【化50】

【0218】
5−カルボキシ−4−フェニル−チアゾル−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾールと2−クロロ−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステルとの反応から開始して、実施例1と同様に、1−(5−カルボキシ−4−フェニル−チアゾル−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸及び3−(5−カルボキシ−4−フェニル−チアゾル−2−イル)−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸を調製した。1H−NMR(DMSO−D6)9.20(d,1H);8.84(s,1/2H);8.32(dd,1−1/2H);8.60(dd,1H);7.82−7.92(m,2H);7.48−7.55(m,3H)。MS M/z366(M+1)。
【0219】
実施例9
2−(8H−5,7−ジオキサ−1,3−ジアザ−シクロペンタ[b]ナフタレン−3−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸及び2−(8H−5,7−ジオキサ−1,3−ジアザ−シクロペンタ[b]ナフタレン−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸
【化51】

【0220】
8H−5,7−ジオキサ−1,3−ジアザ−シクロペンタ[b]ナフタレンと2−クロロ−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステルとの反応から開始して、実施例1と同様に、2−(8H−5,7−ジオキサ−1,3−ジアザ−シクロペンタ[b]ナフタレン−3−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸及び2−(8H−5,7−ジオキサ−1,3−ジアザ−シクロペンタ[b]ナフタレン−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸を調製した。MS M/z380(M+1)。
【0221】
実施例10
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸ジメチルアミド
【化52】

【0222】
一般的なアミド形成手順において上述したように、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(48.8mg、0.12mmol)及びメタノール(2モル)中のジメチルアミンから、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸ジメチルアミドを調製した。生成物を調製HPCLによって単離した:15mg、30%。1H−NMR(400MHz DMSO−d6)δppm8.81(s,1H);7.84(s,1H);7.73−7.79(m,2H);7.44−7.59(m,3H);7.40(s,1H);3.91(s,3H,NCH3);3.86(s,3H);3.01(s,3H);2.74(s,3H)。MS M/z409(M+1)。
【0223】
実施例11
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルアミド
【化53】

【0224】
一般的なアミド形成手順において上述したように、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(30mg、0.07mmol)及びメタノール(2モル)中のエチルアミンから、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルアミドを調製した。生成物を調製HPCLによって単離した:16mg、56%。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm8.81(s,1H);8.53(t,1H);7.88−7.69(m,3H);7.55−7.44(m,3H);7.40(s,1H);3.88(s,3H);3.85(s,3H);3.25(q,2H);1.08(t,3H)。MS M/z409(M+1)。
【0225】
実施例12
2−クロロ−4−フェニル−チアゾール−5−カルボニトリル
【化54】

【0226】
テトラヒドロフラン(10ml)中の2−クロロ−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(1g、3.74mmol)とNaOH(15%、4.8ml)との混合物を、室温で2時間にわたって撹拌した。テトラヒドロフランの除去後、水性化合物を塩酸水溶液(3N)でほぼpH=3まで中和した。固形物を濾過し、水で洗浄し、空気中で乾燥させることにより2−クロロ−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸(0.83g)を提供した。次いで酸をアセトニトリル中に溶解し、EDC(0.62g、4mmol)を加えた。混合物を、アンモニア・バルーン下で2時間にわたって攪拌した。アセトニトリルを除去し、残留物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。酢酸エチル溶液をMgSO4上で乾燥させた。MgSO4及び溶媒の除去後、残留物をテトラヒドロフラン(10ml)で希釈し、続いてトリエチルアミン(0.5ml)を加えた。混合物を氷中で冷却し、無水トリフルオロ酢酸(0.85ml)を液滴状に加えた。添加後、反応混合物をRTで一晩にわたって攪拌した。次いで、混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和型重炭酸ナトリウムで洗浄し、MgSO4上で乾燥させた。硫酸マグネシウム及び溶媒の除去後、残留物をIsco(0−20%勾配のヘキサン中酢酸エチル)上で精製することにより、生成物(287.9mg、全収率35%)。1H−NMR(CDCl3)8.07−8.13(m,2H);7.47−7.53(m,3H);4.11(q,1H);1.22(t,3H)。MS M/z221(M+1)。
【0227】
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボニトリル
【化55】

【0228】
実施例1に記載したように、5,6−ジメトキシベンゾイミダゾール(76mg、0.43mmol)及び2−クロロ−4−フェニル−チアゾール−5−カルボニトリル(63mg、0.28mmol)から、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボニトリル(48.8mg、収率47%)を調製した。MS M/z363(M+1)。
【0229】
5,6−ジメトキシ−1−[4−フェニル−5−(1H−テトラゾル−5−イル)−チアゾル−2−イル]−1H−ベンゾイミダゾール
【化56】

【0230】
N−メチルピロリドン(2.5ml)中の2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボニトリル(261mg、072mmol)、アジ化ナトリウム(220mg)及び塩化アンモニウム(250mg)の混合物を1時間にわたって110℃で攪拌した。水を加え、混合物を塩化メチレンで抽出した。溶媒の除去後、残留物をHPLCによって精製することにより、生成物を産出した(138.1mg、収率47%)を産出した。1H−NMR(DMSO−D6)8.78(s,1H);8.21−8.29(m,2H);7.86(s,1H);7.36−7.50(m,3H);3.90(s,3H);3.88(s,3H)。MS M/z406(M+1)。
【0231】
実施例13
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド
【化57】

【0232】
一般的なアミド形成手順において上述したように、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(24mg、0.06mmol)及びメタノール(4モル)中のシクロプロピルアミドから、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸シクロプロピルアミドを調製した。生成物を調製HPCLによって単離した:10mg、40%。1H NMR(DMSO−D6)8.8(s,1H);8.54(t,1H);7.80−7.87(m,2H);7.41−7.55(m,3H);7.38(s,1H);3.90(s,3H);3.86(s,3H);3.25(q,2H);1.08(t,3H)。MS M/z421(M+1)。
【0233】
実施例14
2−(5−クロロベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸及び2−(6−クロロベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸
【化58】

【0234】
5−クロロベンゾイミダゾール(Aldrich)と2−クロロ−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステルとの反応から開始して、実施例1と同様に、2−(5−クロロベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸及び2−(6−クロロベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸を調製した。MS M/z356(M+1)。
【0235】
実施例15
2−(5−メチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸及び2−(6−メチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸
【化59】

【0236】
5−メトキシベンゾイミダゾールと2−クロロ−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステルとの反応から開始して、実施例1と同様に、2−(5−メチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸及び2−(6−メチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸を調製した。1H−NMR(DMSO−D6)8.88(d,1H);8.17(d,1/2H);7.80(s,1/2H);7.82−7.92(m,2H);7.71(d,1H);7.41−7.54(m,3H);7.00−7.13(m,1H);3.82(s,3H)。MS M/z351(M+1)。
【0237】
実施例16
2−(5−クロロ−6−メチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸及び2−(6−クロロ−5−メチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸
【化60】

【0238】
5−クロロ−6−メチルベンゾイミダゾールと2−クロロ−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステルとの反応から開始して、実施例1と同様に、2−(5−クロロ−6−メチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸及び2−(6−クロロ−5−メチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸を調製した。MS M/z370(M+1)。
【0239】
実施例17
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−メトキシ−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化61】

【0240】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と3−メトキシフェニルボロン酸(22.8mg、0.15mmol)とが、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−メトキシ−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸(17.6mg、43%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm13.63(br.s.,1H);8.83(s,1H);7.83(s,1H);7.49−7.54(m,2H);7.40(s,1H);7.41(t,1H);7.06(ddd,1H);3.86(s,3H);3.85(s,3H);3.82(s,3H)。MS m/z412(M+1)。
【0241】
実施例18
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化62】

【0242】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と3,4−ジメトキシフェニルボロン酸(27.3mg、0.15mmol)とが、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸(26.4mg、60%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm13.45(br.s.,1H);8.83(s,1H);7.86(s,1H);7.66(d,1H);7.60(dd,1H);7.40(s,1H);7.08(d,1H);3.87(s,3H);3.85(s,3H);3.84(s,3H);3.82(s,3H)。MS m/z442(M+1)。
【0243】
実施例19
4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化63】

【0244】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と3−クロロ−4−フルオロフェニルボロン酸(26.2mg、0.15mmol)とが、4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(8.2mg、19%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm13.79(br.s.,1H);8.84(s,1H);8.22(dd,1H);8.01(ddd,1H);7.81(s,1H);7.57(t,1H);7.39(s,1H);3.87(s,3H);3.85(s,3H)。MS m/z434(M+1)。
【0245】
実施例20
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化64】

【0246】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と3−フルオロフェニルボロン酸(21mg、0.15mmol)とが、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸(7.8mg、20%)を白色固形物として提供した。MS 400m/z(M+1)。
【0247】
実施例21
4−(2−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化65】

【0248】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と2−クロロフェニルボロン酸(23.5mg、0.15mmol)とが、4−(2−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(19.2mg、46%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm13.63(br.s.,1H);8.82(s,1H);7.73(s,1H);7.59−7.65(m,2H);7.51(td,1H);7.46(d,1H);7.39(s,1H);3.85(s,3H);3.81(s,3H)。MS m/z416(M+1)。
【0249】
実施例22
4−ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イル−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化66】

【0250】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と3,4−メチレンジオキシベンゼンボロン酸(24.9mg、0.15mmol)とが、4−ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イル−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(10.5mg、25%)を白色固形物として提供した。MS m/z426(M+1)。
【0251】
実施例23
4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化67】

【0252】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と3,4−ジクロロフェニルボロン酸(28.6mg、0.15mmol)とが、4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(15.9mg、35%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm13.63(br.s.,1H);8.85(s,1H);8.25(d,1H);7.97(dd,1H);7.81(s,1H);7.79(d,1H);7.39(s,1H);3.85(s,3H);3.87(s,3H)。MS m/z450(M+1)。
【0253】
実施例24
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−イソプロピル−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化68】

【0254】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と3−イソプロピルフェニルボロン酸(24.6mg、0.15mmol)とが、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−イソプロピル−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸(18.6mg、44%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm13.61(br.s.,1H);8.83(s,1H);7.88(s,1H);7.83(t,1H);7.74(dt,1H);7.39(s,1H);7.40(t,1H);7.36(dt,1H);3.86(s,3H);3.85(s,3H);2.93−3.03(m,1H);1.26(d,6H)。MS m/z424(M+1)。
【0255】
実施例25
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−チオフェン−3−イル−チアゾール−5−カルボン酸
【化69】

【0256】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)とチオフェン−3−ボロン酸(19.2mg、0.15mmol)とが、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−チオフェン−3−イル−チアゾール−5−カルボン酸(30.1mg、78%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm13.74(br.s.,1H);8.84(s,1H);8.55(dd,1H);7.91(dd,1H);7.86(s,1H);7.66(dd,1H);7.40(s,1H);3.891(s,3H);3.85(s,3H)。MS m/z388(M+1)。
【0257】
実施例26
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−p−トリル−チアゾール−5−カルボン酸メチル
【化70】

【0258】
エチレングリコールジメチルエーテル(1ml)中の4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)、4−メチルフェニルボロン酸(20.4mg、0.15mmol)の溶液に、Na2CO3(2M、100μL、0.2mmol)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(4mg、0.005mmol)。混合物を3時間にわたって100℃まで加熱した。溶媒を蒸発させ、2mlの水を加えた。次いでこれを2x3mlのEtOAcで抽出した。合体させた有機物を真空で濃縮した。この粗生成物に、THF(0.5ml)、水(0.5ml)、メタノール(0.2ml)及びNaOH(20mg、0.05mmol)を加えた。混合物を3時間にわたって60℃まで加熱した。溶媒を蒸発させ、組成物を調製HPLCによって精製することにより、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−p−トリル−チアゾール−5−カルボン酸(21.1mg、53%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm13.57(br.s.,1H);8.82(s,1H);7.83(m,3H);7.39(s,1H);7.31(d,2H);3.86(s,3H);3.85(s,3H);2.39(s,3H)。MS m/z396(M+1)。
【0259】
実施例27
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−o−トリル−チアゾール−5−カルボン酸
【化71】

【0260】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と2−メチルフェニルボロン酸(20.4mg、0.15mmol)とが、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−o−トリル−チアゾール−5−カルボン酸(22.5mg、57%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm13.43(br.s.,1H);8.82(s,1H);7.68(s,1H);7.41(d,1H);7.40(s,1H);7.31−7.39(m,2H);7.27(td,1H);3.85(s,3H);3.81(s,3H);2.29(s,3H)。MS m/z396(M+1)。
【0261】
実施例28
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(4−メトキシ−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化72】

【0262】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と4−メトキシフェニルボロン酸(22.8mg、0.15mmol)とが、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(4−メトキシ−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸(20.3mg、49%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm13.53(br.s.,1H);8.82(s,1H);7.94(d,1H);7.83(s,1H);7.39(s,1H);7.05(d,1H);3.87(s,3H);3.85(s,3H);3.84(s,3H)。MS m/z412(M+1)。
【0263】
実施例29
4−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化73】

【0264】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と2,3−ジフルオロフェニルボロン酸(23.7mg、0.15mmol)とが、4−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(16.2mg、39%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm13.81(br.s.,1H);8.83(s,1H);7.74(s,1H);7.52−7.64(m,2H);7.40(s,1H);7.33−7.39(m,1H);3.85(s,3H);3.83(s,3H)。MS m/z418(M+1)。
【0265】
実施例30
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(2−ヒドロキシ−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化74】

【0266】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール(33.0mg、0.15mmol)とが、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(2−ヒドロキシ−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸(3.5mg、9%)を白色固形物として提供した。MS m/z398(M+1)。
【0267】
実施例31
4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化75】

【0268】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と3−クロロ−フェニルボロン酸(23.5mg、0.15mmol)とが、4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(8.6mg、21%)を白色固形物として提供した。MS m/z416(M+1)。
【0269】
実施例32
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−ナフタレン−1−イル−チアゾール−5−カルボン酸
【化76】

【0270】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と1−ナフタレンボロン酸(25.8mg、0.15mmol)とが、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−ナフタレン−1−イル−チアゾール−5−カルボン酸(15.9mg、37%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm13.41(br.s.,1H);8.85(s,1H);8.01−8.09(m,2H);7.92(dd,1H);7.72(dd,1H);7.69(s,1H);7.50−7.65(m,3H);7.40(s,1H);3.84(s,3H);3.68(s,3H)。MS m/z432(M+1)。
【0271】
実施例33
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−ピリジン−3−イル−チアゾール−5−カルボン酸
【化77】

【0272】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)とピリジン−3−ボロン酸(18.4mg、0.15mmol)とが、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−ピリジン−3−イル−チアゾール−5−カルボン酸(2.6mg、7%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm13.68(br.s.,1H);9.07(d,1H);8.85(s,1H);8.66(dd,1H);8.31(dt,1H);7.81(s,1H);7.55(ddd,1H);7.40(s,1H);3.86(s,3H);3.85(s,3H)。MS m/z383(M+1)。
【0273】
実施例34
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−ヒドロキシ−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化78】

【0274】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と3−ヒドロキシフェニルボロン酸(20.7mg、0.15mmol)とが、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−ヒドロキシ−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸(2.4mg、6%)を白色固形物として提供した。MS m/z398(M+1)。
【0275】
実施例35
2−(5−クロロ−6−フルオロ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸及び2−(6−クロロ−5−フルオロ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸
【化79】

【0276】
5−クロロ−6−フルオロベンゾイミダゾルと2−クロロ−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステルとの反応から開始して、実施例1と同様に、2−(5−クロロ−6−フルオロ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸及び2−(6−クロロ−5−フルオロ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸を調製した。MS M/z374(M+1)。
【0277】
実施例36
4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸アミド
【化80】

【0278】
乾燥ジメチルホルムアミド(30ml)中の水素化ナトリウム(60%、638mg、15.93mol)の懸濁液を0℃まで冷却した(氷浴)。5,6−ジメトキシベンズイミダゾール(1.42g、7.96mmol)を一度で加え、混合物を15分間にわたって0℃で攪拌した。乾燥ジメチルホルムアミド(10ml)中の2,4−ジクロロ−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(1.69g、7.96mmol)の溶液を0℃で液滴状に加え、攪拌を15分間にわたって続けた。反応物を1N塩酸水溶液(30ml)で0℃で急冷した。その得られた沈殿物を濾過によって捕集し、水で洗浄し、真空炉内で乾燥させることにより、所望の生成物をベージュ色の固形物(2.64g、94%収率)として提供した。LC−MS m/e340.0(M+H+)。
【0279】
【化81】

【0280】
DME(15ml)/2M Na2CO3(4.94ml、9.9mmol)中の4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(1.00g、2.83mmol)の溶液を、3−クロロフェニルボロン酸(660mg、4.24mmol)及びPd[PPh34(320mg、0.285mmol)で、マイクロ波合成装置内で20分間にわたって120℃で処理した。反応物をrtで水で急冷し、沈殿物を、吸引濾過によって捕集し、水で洗浄し、真空炉内で乾燥させた。粗生成物をシリカ上で吸収し、30−100%酢酸エチル/ヘキサン勾配を有するシリカゲルカラム上で、30分間にわたって精製することにより、生成物をベージュ色の固形物(850mg、70%収率)として提供した。LC−MS m/e430.0(M+H+)。
【0281】
【化82】

【0282】
THF/水(50ml/25ml)中の4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(850mg、1.98mmol)の懸濁液を、2.25時間にわたってrtでLiOH.H2Oで処理した。反応混合物を1N塩酸水溶液で急冷し、氷浴内で冷却した。沈殿物を、吸引濾過によって捕集し、水及びエーテルで洗浄し、次いでrtの真空下で乾燥させることにより、所望の生成物をベージュ色の固形物(718mg、87%収率)として提供した。LC−MS m/e416.0(M+H+)。
【0283】
【化83】

【0284】
NMP(1ml)中の4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(30mg、0.07mmol)、重炭酸アンモニウム(30mg、0.35mmol)及びトリエチルアミン(0.10ml、0.70mmol)の溶液に、HBTU(228mg、0.60mol)を90分間にわたって、2部分に分けてrtで加えた。反応物をrtで水で急冷し、吸引濾過によって捕集した。この粗生成物をシリカ上で吸収し、100%酢酸エチルを有するシリカゲルカラム上で精製することにより、生成物を白色の固形物(25mg、84%収率)として提供した。LC−MS m/e415.0(M+H+)。
【0285】
実施例37
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸フェニルアミド
【化84】

【0286】
ジメチルホルムアミド(1ml)中の2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸(30mg、0.075mmol)の溶液に、ジエチルイソプロピルアミン(15.6μL、0.09mmol)及びHATU(28.5mg、0.075mmol)を加えた。混合物を5分間にわたって周囲温度のもとで攪拌した。アニリン(6.8μL、0.075mmol)を加えた。混合物を1時間にわたって撹拌した。酢酸エチル(5ml)を加えた。混合物を水(2x3ml)、ブラインで洗浄し、硫酸マグ婦負済むで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュ・クロマトグラフィ(0から2%までのメタノールジクロロメタン)で精製することにより、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸フェニルアミド(30mg、86.4%)を黄色固形物として提供した。MS m/z457(M+1)。
【0287】
実施例38
2−(5,6−ジヒドロキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル
【化85】

【0288】
RTの塩化メチレン中の2−(5,6−ジメトキシベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(2.04g、4.99mmol)の懸濁液に、ジメチル硫化三フッ化ホウ素(4.1ml、39mmol)を複数部分に分けて5時間にわたって加えた。混合物を更に40分にわたって攪拌した。氷水を加えた。塩化メチレンを除去し、残留物を濾過し、固形物を水、及び少量のメタノールで洗浄し、次いで空気中で乾燥させることにより、生成物を提供した(1.72g、収率90%)。1H−NMR(DMSO−D6)8.72(s,1H);8.78−8.88(m,2H);7.64(s,1H);7.42−7.51(m,3H);7.08(s,1H);4.22(q,2H)、1.22(t,3H)。MS M/z382(M+1)。
【0289】
実施例39
2−(5,6−ジヒドロキシベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸
【化86】

【0290】
5,6−ヒドロキシベンゾイミダゾールと2−クロロ−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステルとの反応から開始して、室温のLiOHを有する塩基性の水性条件下で加水分解を行うことにより、実施例1と同様に、2−(5,6−ジヒドロキシベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸を調製した。1H−NMR(DMSO−D6)9.47(s,1H);9.07(s,1H);8.67(s,1H);7.84−7.80(m,2H);7.63(s,1H);7.50−7.41(m,3H);7.06(s,1H)。MS M/z354(M+1)。
【0291】
実施例40
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−ビニル−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化87】

【0292】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と3−ビニルフェニルボロン酸(22mg、0.15mmol)とが、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−ビニル−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸(26mg、64%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm8.84(s,1H);8.04(t,1H);7.85(s,1H);7.83(dt,1H);7.59(dt,1H);7.48(t,1H);7.40(s,1H);6.83(dd,1H);5.92(dd,1H);5.33(dd,1H);3.86(s,3H);3.85(s,3H)。MS 408m/z(M+1)。
【0293】
実施例41
4−(3,5−ジクロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化88】

【0294】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と3,5−ジクロロフェニルボロン酸(27mg、0.15mmol)とが、4−(3,5−ジクロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(23mg、51%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm8.84(s,1H);8.15(s,2H);7.83(s,1H);7.73(s,1H);7.39(s,1H);3.89(s,3H);3.85(s,3H)。MS 450m/z(M+1)。
【0295】
実施例42
4−(3−ブロモ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化89】

【0296】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と3−ブロモフェニルボロン酸(30mg、0.15mmol)とが、4−(3−ブロモ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(4.0mg、9%)を白色固形物として提供した。MS 460m/z(M+1)。
【0297】
実施例43
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化90】

【0298】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と3−トリフルオロメチルフェニルボロン酸(28.5mg、0.15mmol)とが、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸(26.1mg、58%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm13.90(br.s.1H);8.82(s,1H);8.37−8.47(m,2H);7.87(s,1H);7.82(d,1H);7.72(t,1H);7.39(s,1H);3.87(s,3H);3.85(s,3H)。MS 450m/z(M+1)。
【0299】
実施例45
4−(3−クロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化91】

【0300】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸(33.7mg、0.15mmol)とが、4−(3−クロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(7.7mg、16%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm13.91(br.s.1H);8.85(s,1H);8.48(d,1H);8.31(dd,1H);7.89(d,1H);7.84(s,1H);7.39(s,1H);3.86(s,3H);3.85(s,3H)。MS 484m/z(M+1)。
【0301】
実施例46
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(1−メチル−1H−インドル−5−イル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化92】

【0302】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)とN−メチルインドール−5−ボロン酸(26.2mg、0.15mmol)とが、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(1−メチル−1H−インドル−5−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(5.1mg、12%)を白色固形物として提供した。MS 435m/z(M+1)。
【0303】
実施例47
4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化93】

【0304】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と3,4−ジフルオロフェニルボロン酸(23.7mg、0.15mmol)とが、4−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(8.7mg、21%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm8.81(s,1H);8.22−8.32(m,1H);7.88−8.00(m,1H);7.80(s,1H);7.55(dt,1H);7.39(s,1H);3.88(s,3H);3.85(s,3H)。MS 418m/z(M+1)。
【0305】
実施例48
2−[5,6−ビス−(2−メトキシ−エトキシ)−ベンゾイミダゾル−1−イル]−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸
【化94】

【0306】
N−メチルピロリドン(2ml)中の2−(5,6−ジヒドロキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(118.8mg、0.31mmol、実施例39の中間体)、ブロモエチルメチルエーテル(0.1ml)(0.1ml)及び炭酸カリウム(200mg)の混合物を、一晩にわたってRTで、4時間にわたって80℃で撹拌した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。溶媒の除去後、残留物をメタノール(3ml)で希釈し、水素化ナトリウム溶液(1N、1.5ml)を加えた。混合物をRTで105分間にわたって攪拌した。メタノールを除去し、水性化合物をpH3まで中和した。沈殿物を捕集し、調製HPLCによって精製することにより、所望の生成物(24.6mg、収率17%)を提供した。1H−NMR(DMSO−D6)8.71(s,1H);8.20−8.27(m,2H);7.83(s,1H);7.24−7.41(m,3H);4.17−4.22(m,4H);3.66−3.75(m,4H);3.33(s,6H)。MS M/z470(M+1)。
【0307】
実施例49
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−ヒドロキシメチル−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化95】

【0308】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と3−ヒドロキシメチルフェニルボロン酸(22.9mg、0.15mmol)とが、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−ヒドロキシメチル−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸(0.8mg、2.0%)を白色固形物として提供した。MS 412m/z(M+1)。
【0309】
実施例50
4−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化96】

【0310】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と1,4−ベンゾジオキサン−6−ボロン酸(27mg、0.15mmol)とが、4−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(9.5mg、22%)を白色固形物として提供した。MS 440m/z(M+1)。
【0311】
実施例51
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(4−ビニル−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化97】

【0312】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と4−ビニルボロン酸(22.2mg、0.15mmol)とが、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(4−ビニル−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸(15.2mg、37%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm13.69(br.s.,1H);8.82(s,1H);7.95(d,2H);7.84(s,1H);7.60(d,2H);7,39(s,1H);6.82(dd,1H);5.97(dd,1H);5.37(dd,1H);3.86(s,3H);3.86(s,3H)。MS 408m/z(M+1)。
【0313】
実施例52
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−ジメチルカルバモイル−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化98】

【0314】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(40mg、0.1mmol)と3−ジメチルカルバモイルフェニルボロン酸(29mg、0.15mmol)とが、2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−ジメチルカルバモイル−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸(1.8mg、4%)を白色固形物として提供した。1H NMR(400MHz DMSO−d6)δppm8.81(s,1H);7.84(s,1H);7.73−7.79(m,2H);7.44−7.59(m,3H);7.40(s,1H);3.91(s,3H,NCH3);3.86(s,3H);3.01(s,3H);2.74(s,3H)。MS 453m/z(M+1)。
【0315】
実施例53
チオフェン−2−カルボン酸N’−[4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボニル]−ヒドラジド
【化99】

【0316】
N,N−ジメチルホルムアミド(1ml)中の4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(41mg、0.1mmol)及びチオフェン−2−カルボン酸ヒドラジド(14.2mg、0.1mmol、Aldrich)の溶液に、HATU(38mg、0.1mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(26μL、0.15mmol)を加えた。混合物を一晩にわたって周囲温度のもとで攪拌した。溶媒を真空中で低減し、水(3ml)を加えた。超音波処理後、粗生成物を濾過し、調製HPLCによる精製のために直接的に送ることにより、チオフェン−2−カルボン酸N’−[4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボニル]−ヒドラジド(37.9mg、70.2%)を白色固形物として提供した。MS m/z540(M+1)。
【0317】
実施例54
4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸ピリミジン−4−イルアミド
【化100】

【0318】
実施例53に関して記載するのと同様に、4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(41mg、0.1mmol)と4−アミノピリミジン(9.5mg、0.1mmol、Aldrich)とが、4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸ピリミジン−4−イルアミド(34.3mg、69.7%)を白色固形物を提供した。MS m/z493(M+1)。
【0319】
実施例55
4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(3−メトキシ−フェニル)−アミド
【化101】

【0320】
実施例53に関して記載するのと同様に、4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(41mg、0.1mmol)と3−アニシジン(12.3mg、0.1mmol、Aldrich)とが、4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(3−メトキシ−フェニル)−アミド(45.1mg、86.6%)を白色固形物を提供した。MS m/z521(M+1)。
【0321】
実施例56
4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸チアゾル−2−イルアミド
【化102】

【0322】
実施例53に関して記載するのと同様に、4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(41mg、0.1mmol)と2−アミノチアゾール(10.0mg、0.1mmol、Aldrich)とが、4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸チアゾル−2−イルアミド(39.6mg、79.5%)を白色固形物を提供した。MS m/z498(M+1)。
【0323】
実施例57
4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸[1,2,4]トリアゾル−4−イルアミド
【化103】

【0324】
実施例53に関して記載するのと同様に、4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(41mg、0.1mmol)と4−アミノ−1,2,4−トリアゾール(8.4mg、0.1mmol、Ardrich)とが、4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸[1,2,4]トリアゾル−4−イルアミド(2.4mg、5.0%)を白色固形物を提供した。MS m/z482(M+1)。
【0325】
実施例58
3−メチル−安息香酸N’−[4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボニル]−ヒドラジド
【化104】

【0326】
実施例53に関して記載するのと同様に、4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(41mg、0.1mmol)とm−トルイル酸ヒドラジド(15.0mg、0.1mmol、Lancaster)とが、3−メチル−安息香酸N’−[4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボニル]−ヒドラジド(2.1mg、3.8%)を白色固形物を提供した。MS m/z548(M+1)。
【0327】
実施例59
5−メトキシ−6−メチル−1H−ベンゾイミダゾール
【化105】

【0328】
上記ベンズイミダゾールのための一般的な手順に従って、5−メトキシ−4−メチル−2−ニトロフェノールから、5−メトキシ−6−メチル−1H−ベンゾイミダゾールを調製した。MS m/z163(M+1)。
【0329】
2−(5−メトキシ−6−メチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸及び2−(6−メトキシ−5−メチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸
【化106】

【0330】
5−メトキシ−6−メチル−1H−ベンゾイミダゾールと2−クロロ−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステルとの反応から開始して、実施例1と同様に、2−(5−メトキシ−6−メチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸及び2−(6−メトキシ−5−メチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸を調製した。MS M/z366(M+1)。
【0331】
実施例60
4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−アミド
【化107】

【0332】
実施例53に関して記載するのと同様に、4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(41mg、0.1mmol)とシトシン(11.1mg、0.1mmol、Aldrich)とが、4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−アミド(5.6mg、11.0%)を白色固形物を提供した。MS m/z509(M+1)。
【0333】
実施例61
2−(7−ヒドロキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸
【化108】

【0334】
水及びアセトニトリルで溶離するHPLC上で実施例7の混合生成物を分離することによって、2−(7−ヒドロキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸を調製した。MS M/z338(M+1)。
【0335】
実施例62
2−(5−メチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸
【化109】

【0336】
下記条件:100bar、30℃、2.0mL/分の溶離、超臨界流体CO2中40%MeOHを有する12mm ADカラムの条件を有する、超臨界流体クロマトグラフィ上で、実施例15の混合生成物を分離することによって、2−(5−メチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニルチアゾール−5−カルボン酸を調製した。MS M/z352(M+1)。
【0337】
実施例63
2−[5−(2−メトキシ−エトキシ)−ベンゾイミダゾル−1−イル]−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;及び2−[6−(2−メトキシ−エトキシ)−ベンゾイミダゾル−1−イル]−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸
【化110】

【0338】
2−(5−ヒドロキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル及び2−(6−ヒドロキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステルから、実施例48に関して記載された手順を用いて、2−[5−(2−メトキシ−エトキシ)−ベンゾイミダゾル−1−イル]−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;及び2−[6−(2−メトキシ−エトキシ)−ベンゾイミダゾル−1−イル]−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸(13.6mg)を調製した。MS M/z396(M+1)。
【0339】
実施例64
4−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸
【化111】

【0340】
実施例26に関して記載するのと同様に、4−ブロモ−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(120mg、0.3mmol)と2−クロロピリジン−2−ボロン酸(71mg、0.45mmol)とが、4−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(58mg、46.4%)を白色固形物として提供した。MS 417M/z(M+1)。
【0341】
実施例65
2−(5−ヒドロキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル及び2−(6−ヒドロキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル
【化112】

【0342】
2−(5−メトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル及び2−(6−メトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(2.53g、6.67mmol)及びジメチル硫化三フッ化ホウ素(1.5ml、14mmol)から、実施例38と同じ手順で、2−(5−ヒドロキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル及び2−(6−ヒドロキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(1.91g、5.2mmol、70%純度)を調製した。MS M/z366(M+1)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)
【化1】

{上記式中:
nは整数0〜2であり;
各Q2は独立して、ヒドロキシル、低級アルコキシ、低級アルキル、カルボキシル、ハロゲン、−O(CH2mO(CH2mCH3、−O(CH2mOH、−O(CH2mNR8R9、及び−O(CH2m−ヘテロシクリルからなる群より選択され、ここでR8及びR9は、それぞれ独立して、水素と低級アルキルとからなる群より選択され、各mは独立して整数2〜4であり;
或いは、nは2であり、Q2基はベンズイミダゾール環上の5及び6位置又は6及び7位置にあり、これらが結合されている炭素原子と一緒に、酸素、窒素、及び硫黄からなる群より独立して選択される少なくとも1つの原子を含有する4〜6員複素環を形成し;
R1は、−CH2C(O)R4−、−CH(OH)CF3、−C(O)R5及びヘテロシクリルからなる群より選択される基であり、ここでR4は、ヒドロキシル及び−NH2からなる群より選択され、R5は、ヒドロキシル及び−NR6R7からなる群より選択され、ここでR6及びR7は独立して、水素、ヒドロキシル、シアノ、低級アルキル、低級シクロアルキル、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいアリール、及び−NH−C(O)で置換されていてもよいアリールからなる群より選択され;
R2はハロゲン、低級アルコキシ、低級アルキル、ヒドロキシル、低級アルケニル、ハロ−低級アルキル、ヒドロキシ−低級アルキル、及び−C(O)NR8R9からなる群より独立して選択される1つ又は2つ以上の置換基で置換されていてもよいアリールであり、ここでR8及びR9はそれぞれ独立して、水素及び低級アルキルからなる群より選択され、前記任意の置換基のうちの2つが、これらが結合されている原子と一緒に、酸素、窒素及び硫黄からなる群より独立して選択される少なくとも1つの原子を含有する4〜6員複素環を形成していてもよい}
の化合物;及び医薬的に許容し得るその塩。
【請求項2】
R2が、置換されていてもよいアリールである、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
R1が、−C(O)R5である、請求項2記載の化合物。
【請求項4】
R5が、−OHである、請求項3記載の化合物。
【請求項5】
R2が、置換されていてもよいヘテロアリールである、請求項1記載の化合物。
【請求項6】
R1が、−C(O)R5であり、R5は−OHである、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
R2が、置換されていてもよいフェニルである、請求項4記載の化合物。
【請求項8】
R2が、ヒドロキシル及びハロゲンからなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されたフェニルである、請求項7記載の化合物。
【請求項9】
R2が、ハロゲンで置換されたフェニルである、請求項8記載の化合物。
【請求項10】
R2が、3箇所をハロゲンで置換されたフェニルである、請求項9記載の化合物。
【請求項11】
R5が、−NR6R7である、請求項3記載の化合物。
【請求項12】
R6及びR7が独立して、水素、低級アルキル、及び置換されていてもよいアリールからなる群より選択される、請求項11記載の化合物。
【請求項13】
nが1又は2であり、Q2が独立して、ハロゲン、低級アルコキシ、低級アルコキシ−低級アルキレンオキシ、及び低級アルキルからなる群より選択される、請求項1記載の化合物。
【請求項14】
R1がヘテロシクリルである、請求項2記載の化合物。
【請求項15】
ヘテロシクリル基が、窒素原子を含んでなる、請求項14記載の化合物。
【請求項16】
R1が−C(O)OHであり;nが2であり;Q2がメトキシである、請求項1記載の化合物。
【請求項17】
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸;
2−ベンゾイミダゾル−1−イル−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5−メチル−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジメチル−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(4−ヒドロキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸;
1−(5−カルボキシ−4−フェニル−チアゾル−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸;
2−(8H−5,7−ジオキサ−1,3−ジアザ−シクロペンタ[b]ナフタレン−3−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5−クロロ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸及び2−(6−クロロ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5−メトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸及び2−(6−メトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5−クロロ−6−メチル−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸及び2−(6−クロロ−5−メチル−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸;
4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−メトキシ−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸;
4−(2−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸;
4−ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イル−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸;
4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−イソプロピル−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−p−トリル−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−o−トリル−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(4−メトキシ−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸;
4−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(2−ヒドロキシ−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸;
4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−ナフタレン−1−イル−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−ヒドロキシ−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5−クロロ−6−フルオロ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸及び2−(6−クロロ−5−フルオロ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジヒドロキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−ビニル−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸;
4−(3,5−ジクロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸;
4−(3−ブロモ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸;
4−(3−クロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸;
4−(3,4−ジクロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸;
2−[5,6−ビス−(2−メトキシ−エトキシ)−ベンゾイミダゾル−1−イル]−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−ヒドロキシメチル−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸;
4−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(4−ビニル−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(3−ジメチルカルバモイル−フェニル)−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5−メトキシ−6−メチル−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸及び2−(6−メトキシ−5−メチル−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(7−ヒドロキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5−メトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(1−メチル−1H−インドル−5−イル)−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−ピリジン−3−イル−チアゾール−5−カルボン酸;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−チオフェン−3−イル−チアゾール−5−カルボン酸;
4−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸;
2−[5−(2−メトキシ−エトキシ)−ベンゾイミダゾル−1−イル]−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸及び2−[6−(2−メトキシ−エトキシ)−ベンゾイミダゾル−1−イル]−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸;及び
2−(5−ヒドロキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸及び2−(6−ヒドロキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸
からなる群より選択される、請求項4記載の化合物。
【請求項18】
2−ベンゾイミダゾル−1−イル−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸アミド;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸アミド;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸ジメチルアミド;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸エチルアミド;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸シクロプロピルアミド;
4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸アミド;
2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−4−フェニル−チアゾール−5−カルボン酸フェニルアミド;
チオフェン−2−カルボン酸N’−[4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボニル]−ヒドラジド;
4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸ピリミジン−4−イルアミド;
4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(3−メトキシ−フェニル)−アミド;
4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸チアゾル−2−イルアミド;
4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸[1,2,4]トリアゾル−4−イルアミド;
3−メチル−安息香酸N’−[4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボニル]−ヒドラジド;及び
4−(3−クロロ−フェニル)−2−(5,6−ジメトキシ−ベンゾイミダゾル−1−イル)−チアゾール−5−カルボン酸(2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−アミド
からなる群より選択される、請求項11記載の化合物。
【請求項19】
5,6−ジメトキシ−1−[4−フェニル−5−(1H−テトラゾル−5−イル)−チアゾル−2−イル]−1H−ベンゾイミダゾールである、請求項12記載の化合物。
【請求項20】
請求項1記載の化合物と、医薬的に許容し得る担体及びアジュバントからなる群より選択される1種又は2種以上の要素とを含んでなる、組成物。
【請求項21】
PLK1活性の調節に応答する疾患又は状態を患う患者を治療する方法であって、
前記患者のPLK1活性を調節するのに有効な量の請求項1記載の化合物を前記患者に投与することを含んでなり、
前記調節によって前記疾患又は状態が改善される、方法。
【請求項22】
PLK1活性の調節に応答する疾患又は状態を患う患者を治療する方法であって、
前記患者の前記PLK1活性を調節するのに有効な量の請求項15記載の化合物を投与することを含んでなり、
前記調節によって前記疾患又は状態が改善される、方法。
【請求項23】
請求項1に記載の化合物を製造する方法であって:
式(2)
【化2】

の化合物を式(3)
【化3】

の化合物と反応させる工程を含んでなり、
上記式中、
Xは離脱基であり、残りの置換基は、請求項1に記載された意味を有する、方法。
【請求項24】
Xが、−Cl、−Br、−I、及び−O−トリフレートからなる群より選択される員である、請求項23記載の方法。
【請求項25】
薬剤として、特に癌、好ましくは充実性腫瘍の治療用の薬剤として使用される、請求項1記載の化合物。
【請求項26】
請求項1記載の化合物の使用であって、癌、特に充実性腫瘍の治療用の薬剤の製造における使用。
【請求項27】
本明細書に実質的に記載されている新規な化合物、方法、使用、及び中間体。

【公表番号】特表2009−528284(P2009−528284A)
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−555763(P2008−555763)
【出願日】平成19年2月19日(2007.2.19)
【国際出願番号】PCT/EP2007/051541
【国際公開番号】WO2007/096315
【国際公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】