説明

mGluRリガンドとしての縮合ピリミジノン化合物

本発明は、式(I)


(置換基は請求項1に定義のとおりである)
の化合物;該化合物を含む組成物、および医薬としてのその使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規ヘテロ環式誘導体、その製造、医薬としてのその使用およびそれを含む医薬組成物に関する。
【発明の概要】
【0002】
第1の局面において、本発明は、遊離塩基形または酸付加塩形の式(I)
【化1】

〔式中、
UはCまたはNを意味し;
VはCH、NまたはOを意味し;
WはC、NまたはOを意味し;
R1は所望により置換されたアリール基または所望により置換されたヘテロアリール基を意味し;
R2は、存在するとき、H、アルキル、アリール、ヒドロキシまたはアルコキシから選択され;
R3は所望により置換されたシクロアルキル、所望により置換されたヘテロシクロアルキルまたは3−Cl−フェニルから選択される〕
の化合物またはその互変異性体に関する;
ただし、式(II)
【化2】

の化合物は除く。
【発明を実施するための形態】
【0003】
本明細書において、特に定めのない限り、下記定義を適用する:
「アルキル」は、直鎖または分枝鎖アルキル基を意味し、好ましくは直鎖または分枝鎖C1−12アルキルを意味し、特に好ましくは直鎖または分枝鎖C1−6アルキル;例えばメチル、エチル、n−もしくはイソ−プロピル、n−、イソ−、sec−もしくはtert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、特に好ましくはメチル、エチル、n−プロピルおよびイソ−プロピルを意味する。
【0004】
「アルカンジイル」は、2個の異なる炭素原子によって分子と結合している直鎖または分枝鎖アルカンジイル基を意味し、好ましくは、直鎖または分枝鎖C1−12アルカンジイルを意味し、特に好ましくは、直鎖または分枝鎖C1−6アルカンジイル;例えばメタンジイル(−CH−)、1,2−エタンジイル(−CH−CH−)、1,1−エタンジイル((−CH(CH)−)、1,1−、1,2−、1,3−プロパンジイルおよび1,1−、1,2−、1,3−、1,4−ブタンジイル、特に好ましくはメタンジイル、1,1−エタンジイル、1,2−エタンジイル、1,3−プロパンジイル、1,4−ブタンジイルを意味する。
【0005】
「アルコキシ」、「アルコキシアルキル」、「アルコキシカルボニル」、「アルコキシカルボニルアルキル」および「ハロゲンアルキル」の各アルキル部分は、上記「アルキル」の定義と同じ意味を有する。
【0006】
「アルケニル」は、直鎖または分枝鎖アルケニル基、好ましくはC2−6アルケニル、例えばビニル、アリル、1−プロペニル、イソプロペニル、2−ブテニル、2−ペンテニル、2−ヘキセニル等を意味し、好ましくはC2−4アルケニルを意味する。
【0007】
「アルケンジイル」は、2個の異なる炭素原子によって分子と結合している直鎖または分枝鎖アルケンジイル基を意味し、好ましくは直鎖または分枝鎖C2−6アルケンジイル;例えば−CH=CH−、−CH=C(CH)−、−CH=CH−CH−、−C(CH)=CH−CH−、−CH=C(CH)−CH−、−CH=CH−C(CH)H−、−CH=CH−CH=CH−、−C(CH)=CH−CH=CH−、−CH=C(CH)−CH=CH−、特に好ましくは−CH=CH−CH−、−CH=CH−CH=CH−を意味する。
【0008】
「アルキニル」は、直鎖または分枝鎖アルキニル基、好ましくはC2−6アルキニル、例えばエテニル、プロパルギル、1−プロピニル、イソプロペニル、1−(2−または3)ブチニル、1−(2−または3)ペンテニル、1−(2−または3)ヘキセニル等を意味し、好ましくはC2−4アルキニルを意味し、特に好ましくはエチニルを意味する。
【0009】
「アリール」は、芳香族性炭化水素基、好ましくはC6−10芳香族性炭化水素基;例えばフェニル、ナフチル、特にフェニルを意味する。
【0010】
「アラルキル」は、「アラルキル」と結合した「アリール」を意味し(いずれも上記定義のとおり)、例えばベンジル、α−メチルベンジル、2−フェニルエチル、α,α−ジメチルベンジル、特にベンジルを意味する。
【0011】
「ヘテロ環」は、少なくとも1個のヘテロ原子を含む飽和、部分飽和または芳香環系を意味する。好ましくは、ヘテロ環は3〜11個の環原子から成り、その1〜3個の環原子がヘテロ原子である。ヘテロ環は単環系として、または二環式もしくは三環式環系として;好ましくは単環系またはベンズ縮合環系として存在していてもよい。二環式または三環式環系は架橋原子、例えば酸素、硫黄、窒素または架橋基、例えばアルカンジイルもしくはアルケンジイルにる2または3個の環の環化によって形成され得る。ヘテロ環はオキソ(=O)、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アルキル、アルカンジイル、アルケンジイル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、ハロゲンアルキル、アリール、アリールオキシ、アリールアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい。ヘテロ環式基の例は:ピロール、ピロリジン、ピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾール、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾール、フラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、フラザン(オキサジアゾール)、ジオキソラン、チオフェン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、オキサゾール、オキサゾリン、オキサゾリジン、イソキサゾール、イソキサゾリン、イソキサゾリジン、チアゾール、チアゾリン、チアゾリジン、イソチアゾール、イソチアゾリン、イソチアゾリジン、チアジアゾール、チアジアゾリン、チアジアゾリジン、ピリジン、ピペリジン、ピリダジン、ピラジン、ピペラジン、トリアジン、ピラン、テトラヒドロピラン、チオピラン、テトラヒドロチオピラン、オキサジン、チアジン、ジオキシン、モルホリン、プリン、プテリン、および対応するベンズ縮合ヘテロ環、例えばインドール、イソインドール、クマリン、クマロンシノリン、イソキノリン、シノリン等である。
【0012】
「ヘテロ原子」は炭素と水素以外の原子であり、好ましくは窒素(N)、酸素(O)または硫黄(S)である。
【0013】
「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを意味し、好ましくはフルオロ、クロロまたはブロモを意味し、特に好ましくはクロロを意味する。
【0014】
用語「シクロアルキル」は、所望により置換された3〜12個の炭素原子の単環式、二環式または三環式炭化水素基を意味し、これらは各々1個以上の炭素−炭素二重結合を含んでいてもよく、あるいはシクロアルキルは、アルキル、ハロ、オキソ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルカノイル、アシルアミノ、カルバモイル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、チオール、アルキルチオ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、スルホニル、スルホンアミド、スルファモイル、ヘテロシクリル等のような1個以上の置換基で置換されていてもよい。
【0015】
例えば単環式炭化水素基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシルおよびシクロヘキセニル等を含むが、これらに限定されない。
例えば二環式炭化水素基は、ボルニル、インジル、ヘキサヒドロインジル、テトラヒドロナフチル、デカヒドロナフチル、ビシクロ[2.1.1]ヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプテニル、6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプチル、2,6,6−トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル等を含む。
例えば三環式炭化水素基は、アダマンチル等を含む。
【0016】
いくつかの式(I)の化合物は、2種以上の互変異性型で存在していてもよい。特定の互変異性体および/または特定の比率の本発明の化合物に存在し得る別の互変異性体は、化合物が付されている条件によって変化し得る。かかる互変異性体およびそれらの混合物は全て、本発明の一部である。
【0017】
式(I)の化合物は遊離形または酸付加塩形で存在する。本明細書において、特に定めのない限り、「式(I)の化合物」のような表現は、何れかの形態、例えば遊離塩基形または酸付加塩形の化合物を含むと理解される。医薬用途に好適でないが、例えば遊離形の式(I)の化合物の単離または精製のために使用することができる塩、例えばピクリン酸塩または過塩素酸塩はまた、含まれる。治療用途には薬学的に許容される塩または遊離化合物のみが使用されるため(適用可能であるとき、医薬製剤の形態で)、好ましい。
【0018】
不斉炭素原子が式(I)の化合物およびその塩に存在し得るため、本化合物は、光学的に活性な形態、または光学異性体の混合物、例えばラセミ混合物またはジアステレオマー混合物の形態で存在していてもよい。全ての光学異性体およびラセミ混合物を含むその混合物は、本発明の一部である。
【0019】
式(I)の化合物および対応する中間体化合物に存在する好ましい置換基、好ましい数値範囲または好ましい基の範囲は、次に定義する。
【0020】
U−V−Wは一体となって、好ましくは:N−N−C;N−CH−N;C−N−N;N−N−N;C−N−O;またはC−O−Nを意味する。
【0021】
R1は所望により置換されたアリール基または所望により置換されたヘテロアリール基を意味し、ここで該アリールまたはヘテロアリール環は好ましくは6員、特にフェニルまたは1個のヘテロ原子、特にNを含む6員ヘテロアリール環である。R1は非置換基であってよい。置換されているとき、R1によって示される該アリールまたはヘテロアリール基は、好ましくは1〜3個、特に1個の置換基を担持する。好ましい置換基はハロゲン、特にクロロ、および低級アルキル、特にメチルである。
【0022】
R2は、存在するとき、好ましくはH、低級アルキル、フェニル、ヒドロキシまたは低級アルコキシから選択される。
【0023】
R3は、所望により置換されたC5−C8単環式アルキル基、所望により置換された、二環部分に7〜12個の炭素原子を含む二環式アルキル基、所望により置換されたC5−C8単環式アルキル基または二環部分に7〜12個の炭素原子を含む二環式アルキル基から、1個の環のCH基を窒素原子で置換して誘導化することができる所望により置換されたヘテロ環式基、および3−クロロフェニルから選択される。
【0024】
特に好ましい化合物において、R1−Uは
【化3】

から選択される。
【0025】
特に好ましい化合物において、VはNである。
特に好ましい化合物において、R2−WはCHおよびNから選択される。
【0026】
特に好ましい化合物において、R3はシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、
【化4】

から選択される。
【0027】
上記一般的または好ましい基の定義は、式(I)の最終生成物と、それぞれの製造に必要な出発物質または中間体の両方に適用する。これらの基の定義は、互いに任意に組み合わせることができ、すなわちある好ましい範囲間での組合せを含んでいてもよい。さらに、個々の定義を適用しなくともよい。
【0028】
本発明の好ましいものは、好ましいと上記した意味の組合せを含む式(I)の化合物である。
本発明の特に好ましいものは、特に好ましいと上記した意味の組合せを含む式(I)の化合物である。
【0029】
具体的な例示化合物は次のとおりである:
【化5】

【化6】

【0030】
特に好ましい例示化合物は、次に列挙される:
【化7】

【0031】
さらなる局面において、本発明は、式(I)の化合物およびその塩の製造方法を提供する。下記方法は、複数工程の方法である。しかし、個々の工程および形成される中間体も本発明の一部である。当業者は個々の工程または中間体がそれ自体として有用であり、例えば本発明の化合物を製造する別のルートを提供するために異なる順序で組み合わせることができると理解する。
【0032】
一般式(I)(式中、U−V−Wは一体となって、N−N−Cを意味する)の化合物の製造に有用な第1の方法は、次の工程を含む:
【化8】

各場合において、Rは独立して、有機基、好ましくはアルキル基、特に低級アルキル基、最も好ましくはエチル基から選択される。R1、R2およびR3は上記定義のとおりである。
【0033】
好適な反応剤および反応条件は、当業者によって決定され得る。上記反応の第1工程は、好ましくは溶媒、特にROH(Rは上記定義のとおりである)中で実施する。該反応は好ましくは、加熱下で実施する。第2工程は、好ましくは活性化化合物、例えばp−TsOHの存在下で実施する。該反応は好ましくは、加熱下で実施する。上記反応の第3工程は、好ましくは溶媒、特にROH(Rは上記定義のとおりである)中で実施する。該反応は好ましくは、加熱下で実施する。
【0034】
第1の方法の特に好ましい態様は、次に示される:
【化9】

【0035】
一般式(I)の化合物の製造に有用な第2の方法は、次の工程を含む:
【化10】

各場合において、Rは独立して、有機基、好ましくはアルキル基、特に低級アルキル基、最も好ましくはエチル基から選択される。U、VおよびWならびにR1、R2およびR3は上記定義のとおりである。
【0036】
好適な反応剤および反応条件は、当業者によって決定され得る。上記反応の第1工程は、好ましくは活性化化合物、例えばp−TsOHの存在下で実施する。該反応は好ましくは、加熱下で実施する。上記反応の第2工程は、好ましくは溶媒、特にROH(Rは上記定義のとおりである)中で実施する。該反応は好ましくは、加熱下で実施する。
【0037】
第2の方法の特に好ましい態様は、次に示される:
【化11】

【0038】
一般式(I)の化合物の製造に有用な第3の方法は、次の工程を含む:
【化12】

各場合において、Rは独立して、有機基、好ましくはアルキル基、特に低級アルキル基、最も好ましくはエチル基から選択される。U、VおよびWならびにR1、R2およびR3は上記定義のとおりである。
【0039】
好適な反応剤および反応条件は、当業者によって決定され得る。上記反応の第1工程は、好ましくは活性化化合物、例えば酸性化合物、特にHClの存在下で実施する。第2工程は、好ましくは活性化化合物、例えばp−TsOHの存在下で実施する。該反応は好ましくは、加熱下で実施する。上記反応の第3工程は、好ましくは溶媒、特にROH(Rは上記定義のとおりである)中で実施する。該反応は好ましくは、加熱下で実施する。
【0040】
第3の方法の特に好ましい態様は、次に示される:
【化13】

【0041】
一般式(I)の化合物の製造に有用な第4の方法は、次の工程を含む:
【化14】

各場合において、Rは独立して、有機基、好ましくはアルキル基、特に低級アルキル基、最も好ましくはエチル基から選択される。各場合において、R’は独立して、有機基、好ましくはアルキル基、特に低級アルキル基、最も好ましくはメチル基から選択される。U、VおよびWならびにR1、R2およびR3は上記定義のとおりである。
【0042】
好適な反応剤および反応条件は、当業者によって決定され得る。上記反応の第2工程の還元は、好ましくは還元剤としてSnClを使用して実施する。上記反応の第3工程は、好ましくは溶媒、特にROH(Rは上記定義のとおりである)中で実施する。第3工程は、好ましくは活性化化合物、例えばp−TsOHの存在下で実施する。該反応は好ましくは、加熱下で実施する。
【0043】
第4の方法の特に好ましい態様は、次に示される:
【化15】

【0044】
一般式(I)(式中、WはNであり、R2’はアルキルである)の化合物の製造に有用な第5の方法は、次の工程を含む:
【化16】

各場合において、Rは独立して、有機基、好ましくはアルキル基、特に低級アルキル基、最も好ましくはエチル基から選択される。Xはハロゲン、好ましくは臭素またはヨウ素、特にヨウ素である。R2’はアルキル、好ましくは低級アルキル、特にメチルである。UおよびVならびにR1およびR3は上記定義のとおりである。
【0045】
好適な反応剤および反応条件は、当業者によって決定され得る。上記反応の第1工程は、好ましくは活性化化合物、例えばp−TsOHの存在下で実施する。該反応は好ましくは、加熱下で実施する。上記反応の第2工程は、好ましくは溶媒、特にROH(Rは上記定義のとおりである)中で実施する。該反応は好ましくは、加熱下で実施する。上記反応の第3工程は、好ましくは活性化化合物、特に塩基性化合物、例えばNaHの存在下で実施する。
【0046】
第5の方法の特に好ましい態様は、次に示される:
【化17】

【0047】
一般式(I)の化合物の製造に有用な第6の方法は、次の工程を含む:
【化18】

各場合において、Rは独立して、有機基、好ましくはアルキル基、特に低級アルキル基、最も好ましくはエチル基から選択される。U、VおよびWならびにR1、R2およびR3は上記定義のとおりである。
【0048】
好適な反応剤および反応条件は、当業者によって決定され得る。上記反応の第2工程の還元は、好ましくは還元剤としてSnClを使用して実施する。上記反応の第3工程は、好ましくは溶媒、特にROH(Rは上記定義のとおりである)中で実施する。第3工程は、好ましくは活性化化合物、例えばp−TsOHの存在下で実施する。該反応は好ましくは、加熱下で実施する。
【0049】
第6の方法の特に好ましい態様は、次に示される:
【化19】

【0050】
出発物質は既知であるか、または既知の方法で得られる。
【0051】
次の検討事項は、個々の上記反応工程に適用される:
a)1個以上の官能基、例えばカルボキシ、ヒドロキシ、アミノまたはメルカプトは、出発物質において保護基によって保護されている必要があり得る。使用する保護基は既に前駆体において存在していてもよく、望ましくない2次的反応、例えばアシル化、エーテル化、エステル化、酸化、加溶媒分解および同様の反応に対して官能基を保護しなければならない。容易に、すなわち望ましくない2次的反応なしに、典型的には加溶媒分解、還元、光分解または酵素活性によって、例えば生理的条件と同様の条件下で除去され、最終生成物には存在しないことが保護基の特徴である。当業者は、どのような保護基が本明細書に記載の反応に好適であるか、既知であるか、または容易に確立することができる。保護基による官能基の保護、保護基そのもの、およびそれらの除去反応は、例えば標準的な参考文献、例えばJ. F. W. McOmie, “Protective Groups in Organic Chemistry”, Plenum Press, London and New York 1973、 T. W. Greene, “Protective Groups in Organic Synthesis”, Wiley, New York 1981、“The Peptides”; Volume 3 (editors: E. Gross and J. Meienhofer), Academic Press, London and New York 1981、“Methoden der organischen Chemie” (Methods of organic chemistry), Houben Weyl, 4th edition, Volume 15/I, Georg Thieme Verlag, Stuttgart 1974、 H.-D. Jakubke and H. Jescheit, “Aminosaeuren, Peptide, Proteine” (Aminoacids, peptides, proteins), Verlag Chemie, Weinheim, Deerfield Beach, and Basel 1982、および Jochen Lehmann, “Chemie der Kohlenhydrate: Monosaccharide und Derivate” (Chemistry of carbohydrates: Monosaccharides and derivatives), Georg Thieme Verlag, Stuttgart 1974に記載されている。
【0052】
b)酸付加塩は、遊離塩基から既知の方法で製造することができ、また遊離塩基は酸付加塩から既知の方法で製造することができる。光学的に純粋な形態の式(I)の化合物は、対応するラセミ体から、周知の方法、例えばキラルマトリックスのHPLCによって得ることができる。あるいは、光学的に純粋な出発物質を使用することができる。
【0053】
c)立体異性体の混合物、例えばジアステレオマー混合物を、自体公知の方法によって、適当な分離法で、それらの対応する異性体に分離することができる。ジアステレオマー混合物は例えば、分画結晶法、クロマトグラフィー、溶媒分配、および同様の方法によって、個々のジアステレオマーに分離することができる。この分離は出発化合物のレベルで、または式Iの化合物それ自体において行うことができる。エナンチオマーは、ジアステレオマー塩の形成によって、例えばエナンチオマー−純粋なキラル酸との塩形成によって、またはキラルリガンドを含むクロマトグラフィー物質を用いて、クロマトグラフィー、例えばHPLCで、分離することができる。
【0054】
d)上記を実施するための好適な希釈剤は、特に不活性有機溶媒である。これには特に、脂肪族、脂環式または芳香族性、所望によりハロゲン化された炭化水素、例えば、ベンジン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、石油エーテル、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素;エーテル、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランまたはエチレングリコールジメチルエーテルまたはエチレングリコールジエチルエーテル;ケトン、例えばアセトン、ブタノンまたはメチルイソブチルケトン;ニトリル、例えばアセトニトリル、プロピオニトリルまたはブチロニトリル;アミド、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−ホルムアニリド、N−メチル−ピロリドンまたはヘキサメチルリン酸トリアミド;エステル、例えば酢酸メチルまたは酢酸エチル、スルホキシド、例えばジメチルスルホキシド、アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−もしくはi−プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルが含まれる。さらに、希釈剤の混合物を使用することができる。出発物質に応じて、反応条件および助剤、水または水を含む希釈剤が好ましい。出発物質を希釈剤として同時に使用することもできる。
【0055】
e)反応温度は比較的広範な範囲で変化し得る。一般に、プロセスを0℃〜150℃、好ましくは10℃〜120℃の範囲で行うことができる。脱プロトン反応は比較的広範な範囲で変化し得る。一般に、プロセスを−150℃〜+50℃、好ましくは−75℃〜0℃で行う。
【0056】
f)反応は、一般に、大気圧で行う。しかし、本発明のプロセスを、高圧または減圧下で、一般には0.1バール〜10バールで行うこともできる。
【0057】
g)出発物質は一般に、およそ等モル量で使用する。しかし、相対的に大量の一方の成分を使用することもできる。反応は、一般に、適切な希釈剤中で、反応助剤の存在下で行うことができ、そして反応混合物を一般に、必要な温度で数時間攪拌する。
【0058】
h)後処理は、既知の方法(製造例参照)によって実施することができる。
i)上記方法によって得た式(I)の化合物は、常套の方法によって他の式(I)の化合物に変換することができる。
【0059】
式(I)化合物およびその薬学的に許容される酸付加塩(本発明の薬物と称する)は有益な薬理学的特性を示し、したがって医薬として有用である。
【0060】
特に、本発明の薬物はヒト代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)に対する顕著かつ選択的な調節作用、特に拮抗作用を示す。これはインビトロで、例えば組換えヒト代謝型グルタミン酸受容体、特にそのPLC共役サブタイプ、例えばmGluR5またはmGluR1で、下記のもののような異なる手法を用いて、例えばFF Lin et al., Neuropharm. Vol. 36 (7), pages 917-931 (1997)、P. J. Flor et al., J. Neurochem. Vol. 67, pages 58-63 (1996)に従って細胞内Ca2+濃度のアゴニスト誘導性上昇の阻害の測定またはT. Knoepfel et al., Eur. J. Pharmacol. Vol. 288, pages 389-392 (1995)、L. P. Daggett et al., Neuropharm. Vol. 34, pages 871-886 (1995)およびそれら記載の文献に記載のとおりイノシトールリン酸ターンオーバーのアゴニスト誘導性上昇がどの程度阻害されるかを測定することによって、測定することができる。ヒトmGluRサブタイプの単離および発現は、米国特許第5,521,297号に記載されている。本発明の選択された薬剤は、hmGluR5aまたはhmGluR1bを発現する組換え細胞で測定したとき、細胞内Ca2+濃度のアゴニスト(例えばグルタメートまたはキスカレート)誘導性上昇の阻害について、またはイノシトールリン酸ターンオーバーのアゴニスト(例えばグルタメートまたはキスカレート)誘導性上昇について、約1nM〜約50μMのIC50値を示す。
【0061】
したがって本発明の薬物は、グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常に関連した障害、胃腸管および尿路の障害、ならびにmGluRグループI受容体によって完全にまたは部分的に介在される神経系障害の予防、処置または進行の遅延に有用である。
【0062】
グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常に関連した障害は、例えばてんかん発生、例えばてんかん重積症後の神経保護、脳虚血、特に急性虚血、眼の虚血性疾患、筋肉の痙攣、例えば局所または全身性の痙攣、皮膚障害、肥満障害および特に痙攣または疼痛である。
【0063】
胃腸管の障害は、術後イレウス、機能性胃腸障害(FGID)、例えば機能性消化不良(FD)、胃食道逆流疾患(GERD)、過敏性腸症候群(IBS)、機能性膨満感、機能性下痢、慢性便秘症、胆管の機能不全およびGut 1999; Vol. 45 Suppl. IIに記載の他の状態を含む。
【0064】
尿路の障害は、尿路の疼痛および/または不快感、および過活動膀胱(OAB)に関連した状態を含む。
【0065】
mGluRグループI受容体によって完全にまたは部分的に介在される神経系障害は、例えば神経系の急性、外傷性および慢性変性プロセス、例えばパーキンソン病、老年性認知症、アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症および脆弱性X症候群、薬物関連障害、精神疾患、例えば統合失調症、情動障害および不安障害である。薬物関連障害は薬物乱用、薬物依存および薬物離脱障害を含む。不安障害はパニック障害、社会恐怖症および特定恐怖症、不安、強迫神経症(OCD)、外傷後ストレス障害(PTSD)および全般性不安障害(GAD)を含む。情動障害は抑鬱障害(大鬱病、気分変調、特定不能の抑鬱障害)および双極性障害(双極性IおよびII障害)を含む。完全にまたは部分的に介在される他の障害は、疼痛または掻痒である。
【0066】
本発明の薬物の上記障害の処置における有用性は、後記のものを含む標準的な範囲の試験で確認することができる:
本発明の薬物の不安に対する活性は、標準的なモデル、例えばストレス誘導性高熱マウス[A. Lecci et al., Psychopharmacol. 101, 255-261参照]において示すことができる。選択した本発明の薬剤は、約0.1〜約30mg/kgの経口投与で、ストレス誘導性高熱を逆転させる。
【0067】
選択した本発明の薬剤は、約4〜約50mg/kgの経口投与で、フロイント完全アジュバント(FCA)誘導性痛覚過敏[J. Donnerer et al., Neuroscience 49, 693-698 (1992) およびC.J. Woolf, Neuroscience 62, 327-331 (1994)]の逆転を示す。
【0068】
上記適応症の全てについて、適切な投与量は例えば、使用する化合物、宿主、投与形態ならびに処置する状態の性質および重症度に依存して、当然に変化する。しかし、一般に、動物における満足のいく結果が、1日用量約0.5〜約100mg/kg体重で得られる。大型哺乳類、例えばヒトにおいて、適用される1日用量は化合物約5〜1500mg、好ましくは約10〜約1000mgであり、簡便には例えば1日4回までの分割用量または徐放形態で投与する。
【0069】
上記によって、本発明はまた、さらなる局面において、例えばグルタミン酸作動性シグナル伝達の異常に関連した障害、およびmGluRグループI受容体、例えばmGluR5またはmGluR1によって完全にまたは部分的に介在される神経系障害の処置における医薬として使用するための、本発明の薬剤を提供する。
【0070】
本発明はまた、グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常に関連した障害、およびmGluRグループI受容体、例えばmGluR5またはmGluR1によって完全にまたは部分的に介在される神経系障害の処置における、本発明の薬剤の使用を提供する。
【0071】
さらなる局面において、本発明は、代謝型グルタミン酸受容体グループI(“mGluRグループI−調節剤”)、例えばサブタイプ5(“mGluR5−調節剤”)またはサブタイプ1(“mGluR1−調節剤”)の調節剤としての、式(I)の化合物の使用を提供する。
【0072】
さらに本発明は、グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常に関連した障害、およびmGluRグループI受容体、例えばmGluR5またはmGluR1によって完全にまたは部分的に介在される神経系障害の処置用医薬組成物の製造のための、本発明の薬剤の使用を提供する。
【0073】
さらなる局面において、本発明は、mGluRグループI受容体、例えばmGluR5またはmGluR1によって完全にまたは部分的に介在される障害を処置する方法であって、かかる処置を必要とする温血生物に治療上有効量の本発明の薬剤を投与することを含む方法に関する。
【0074】
さらに本発明は、本発明の薬剤と1種以上の医薬担体または1種以上の薬学的に許容される希釈剤を含む医薬組成物に関する。
【0075】
本発明の医薬組成物は、温血動物(ヒトおよび動物)への経腸、例えば経鼻、直腸もしくは経口、または非経腸、例えば筋肉内もしくは静脈内投与用組成物であって、有効量の薬理的有効成分を単独で、または顕著な量の薬学的に許容される担体と共に含んで成る組成物である。有効成分の用量は温血動物の種、体重、年齢および個体の状態、個体の薬物動態データ、処置する疾患ならびに投与形態に依存する。
【0076】
医薬組成物は約1%〜約95%、好ましくは約20%〜約90%の有効成分を含む。本発明の医薬組成物は、例えば単位投与形態、例えばアンプル、バイアル、座薬、糖衣錠、錠剤またはカプセル剤の形態であり得る。
【0077】
本発明の医薬組成物は、自体公知の方法で、例えば常套の溶解、凍結乾燥、混合、造粒またはコンフェクションなどの方法によって製造する。
【0078】
好ましいものは実施例に記載の化合物である。
【0079】
さらに、適切に同位体標識された本発明の薬剤は、グループI代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ(mGluR5およびmGluR1受容体)の選択的標識のための、組織病理学的標識薬剤、イメージング剤および/またはバイオマーカー(以下「マーカー」)として有用な特性を示す。より具体的には、本発明の薬剤はインビトロまたはインビボで中枢および末梢mGluRグループI受容体を標識するためのマーカーとして有用である。特に、適切に同位体標識された本発明の化合物は、インビボまたはインビトロ試験でmGluR5受容体をイメージングするリガンドとして有用である。本発明の薬剤に導入することができる好適な放射性核種は:3H、11C、13N、15O、18F、123I、125I、131I、75Br、76Br、77Br、82Br、99mTcおよび211Atを含む。式(I)の化合物に導入する放射性核種の選択は、具体的な分析または医薬適用に基づく。したがって、mGluRクラスI受容体のインビトロ標識化および競合アッセイのために、3H、125Iまたは77Brを導入した化合物が好ましい。診断および調査イメージング剤のために(PETまたはSPECT)は、11C、18F、123Iまたは76Brから選択した放射性核種を導入した化合物が好ましい。
【0080】
したがって本発明の薬剤は、例えばmGluRグループI受容体で作用する薬剤の受容体占有レベルを測定するために、またはmGluRグループI受容体の失調または機能不全に由来する疾患の診断目的に、およびかかる疾患の治療の有効性をモニターするために、有用である。
【0081】
上記によって、本発明は神経イメージングのマーカーとして使用するための本発明の薬剤を提供する。
【0082】
さらなる局面において、本発明は、mGluRグループI受容体を含む脳および末梢神経系構造をインビボまたはインビトロで標識化するための組成物であって、本発明の薬剤を含む組成物を提供する。
【0083】
さらなる局面において、本発明は、mGluRグループI受容体を含む脳および末梢神経系構造をインビボまたはインビトロで標識化する方法であって、脳組織と本発明の薬剤とを接触させることを含む方法を提供する。
【0084】
本発明の方法は、本発明の薬剤が標的構造を標識したかを決定することを目的とした工程をさらに含んでいてもよい。当該さらなる工程は、陽電子放出断層撮影(PET)もしくは単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)、または放射性物質の検出が可能な任意の装置を使用して、標的構造を観察することによって実施し得る。
【0085】
下記非限定的な実施例は、本発明を説明する。使用する略語の一覧を次に示す。
【表1】

【実施例】
【0086】
HPLCの仕様
システムA: Agilent 1100 Series、LC-MSDおよびMacherin Nagel Nucleosil C-18HD 4x70mm 3μm。カラムは、水+0.05% TFA/アセトニトリル+0.05% TFA、80/20から0/100で6分 − 0/100で1.5分 − 0/100から80/20で0.5分のグラジエント、流速1.0ml/分、35℃で実行する。
システムB: Agilent 1100 Series、LC-MSDおよびAgilent Zorbax SB-C18 3x30mm 1.8μm。カラムは、水+0.05% TFA/アセトニトリル+0.05% TFA、70/30から0/100で3.25分 − 0/100で0.75分 − 0/100から70/30で0.25分のグラジエント、流速0.7ml/分、35℃で実行する。
システムC: Agilent 1100 Series、LC-MSD および Agilent Zorbax SB-C18 3x30mm 1.8μm。カラムは、水+0.05% TFA/アセトニトリル+0.05% TFA、60/40から0/100で3.25分 − 0/100で0.75分 − 0/100から60/40で0.25分のグラジエント、流速0.7ml/分、35℃で実行する。
システムD: Agilent 1100 Series、LC-MSD およびAgilent Zorbax SB-C18 3x30mm 1.8μm。カラムは、水+0.05% TFA/アセトニトリル+0.05% TFA、90/10から0/100で3.25分 − 0/100で0.75分 − 0/100から90/10で0.25分のグラジエント、流速0.7ml/分、35℃で実行する。
システムE: UPLC(Waters Acquity;カラムタイプAcquity UPLC BEH C18, 2.1 x 50 mm、粒子サイズ1.7μm、グラジエント:5〜100% アセトニトリル(0.1%TFA)/HO(0.1%TFA)で2分、100% アセトニトリル(0.1%TFA)で0.5分):支持保持時間Rt(分)でのシングルピーク。
【0087】
実施例1: 5−シクロヘキシル−1−ピリジン−4−イル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
5−エトキシメチレンアミノ−1−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルエステル(0.688g、2.39mmol)とシクロヘキシルアミン(0.82ml、7.16mmol、3当量)のEtOH(5ml)溶液を78℃で12時間撹拌した。該溶液を室温に冷却後、減圧下で溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(5ml)に取り、0.1MのHClおよび重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、溶媒を蒸発させて粗生成物を得て、これをシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、所望の生成物36mg(5%)を得た。
MS (LC/MS): 296.2 [M+H]
HPLC Rt: 2.97 分 (グラジエント溶離)システムA
【0088】
出発物質を下記のとおりに製造した:
i) 5−エトキシメチレンアミノ−1−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルエステル
5−アミノ−1−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルエステル(700mg、2.95mmol)、p−TsOH(13.3mg、0.0737mmol、0.02当量)およびオルトギ酸トリエチル(3.01ml、17.7mmol、6当量)を80℃で2時間撹拌した。蒸留して過剰のオルトギ酸トリエチルを除去した後、ヘキサン(5ml)を残留混合物に加えて、純粋な生成物を結晶化した(688mg、81%)。
【0089】
ii) 5−アミノ−1−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルエステル
2−シアノ−3−エトキシ−アクリル酸エチルエステル(1.55g、9.16mmol)とトリエチルアミン(1.4ml、10.1mmol、1.1当量)のEtOH(20ml)溶液にピリジン−4−イル−ヒドラジン(1.0g、9.16mmol)を加えた。得られた黄色懸濁液を25℃で30分間、次いで78℃で2時間撹拌した後、該混合物を室温とし、次いで溶媒を除去した。EtOAcで混合物を希釈し、重炭酸ナトリウム溶液および塩水で洗浄し、有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させて、所望の生成物を得た(1.83g、86%)。これはさらに精製することなく使用することができた。
【0090】
同じ方法に準じて、次の化合物を得ることができる:
実施例2: 5−シクロヘキシル−1−m−トリル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 309.2 [M+H]
HPLC Rt: 5.80 分 (グラジエント溶離)システム A
TLC Rf: 0.76 (EtOAc/ヘキサン 1:1)
実施例3: 5−シクロヘキシル−1−ピリジン−3−イル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 296.2 [M+H]
HPLC Rt: 1.32 分 (グラジエント溶離)システム B
TLC Rf: 0.28 (EtOAc/ヘキサン 1:1)
【0091】
実施例4: 1−(2−クロロ−フェニル)−5−シクロヘキシル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 329 [M+H]
HPLC Rt: 5.03 分 (グラジエント溶離)システム A
TLC Rf: 0.20 (EtOAc/ヘキサン 1:1)
実施例5: 5−シクロヘキシル−1−ピリジン−2−イル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 296.2 [M+H]
HPLC Rt:3.93 分 (グラジエント溶離)システム A
TLC Rf: 0.18 (EtOAc/ヘキサン 1:1)
【0092】
実施例6: 1−(3−クロロ−フェニル)−5−シクロヘキシル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 329.0 [M+H]
HPLC Rt: 6.22 分 (グラジエント溶離)システム A
実施例7: 5−シクロヘキシル−1−o−トリル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 309.2 [M+H]
HPLC Rt: 5.10 分 (グラジエント溶離)システム A
TLC Rf: 0.49 (EtOAc/ヘキサン 1:2)
【0093】
実施例8: 5−シクロヘキシル−1−p−トリル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 309.2 [M+H]
HPLC Rt:5.82 分 (グラジエント溶離)システム A
TLC Rf: 0.55 (EtOAc/ヘキサン 1:2)
実施例10: 1−(4−クロロ−フェニル)−5−シクロヘキシル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 329.0 [M+H]
HPLC Rt:5.23 分 (グラジエント溶離)システム A
TLC Rf: 0.36 (EtOAc/ヘキサン 1:1)
実施例11: 5−シクロヘプチル−3−メチル−1−フェニル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 323.2 [M+H]
UPLC Rt: 1.826 分 (システム E)
TLC Rf: 0.57 (EtOAc/ヘキサン 3:7)
【0094】
実施例12: 5−シクロヘプチル−3−メトキシ−1−フェニル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 339.2 [M+H]
UPLC Rt: 1.792 分 (システム E)
TLC Rf: 0.45 (EtOAc/ヘキサン 3:7)
出発物質を下記のとおりに製造した:
i) 5−アミノ−3−メトキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルエステル
5−アミノ−3−メトキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−カルボニトリル(237mg、1.11mmol)と濃硫酸(0.5ml)のエタノール(15ml)溶液を80℃で16時間撹拌した。次いで、さらに濃硫酸(1ml)を加え、混合物を80℃で7時間撹拌し;次いで3回目の濃硫酸を加え、80℃で撹拌を続けた。全反応時間40時間後、エタノールを減圧下で除去し、残留物を0℃に冷却し、NaHCO溶液(5%)で注意深く中和した。DCM(3x)で水相を抽出し、合併した有機層を乾燥させ(NaSO)、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、所望の生成物を得た(49mg、17%)。
【0095】
実施例13: 5−シクロヘプチル−3−エチル−1−フェニル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 337.2 [M+H]
UPLC Rt: 1.992 分 (システム E)
TLC Rf: 0.53 (EtOAc/ヘキサン 3:7)
実施例14: 5−シクロヘプチル−1−フェニル−3−プロピル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 351.2 [M+H]
UPLC Rt: 2.103 分 (システム E)
TLC Rf: 0.74 (EtOAc/ヘキサン 3:7)
実施例15: 5−シクロヘプチル−1,3−ジフェニル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 385.2 [M+H]
UPLC Rt: 2.165 分 (システム E)
TLC Rf: 0.44 (EtOAc/ヘキサン 2:8)
【0096】
実施例16: 5−シクロヘプチル−3−メチル−1−フェニル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
クロロ−トリメチル−シラン(44mg、0.40mmol、4当量)とヨウ化カリウム(67mg、0.40mmol、4当量)のアセトニトリル(2ml)溶液に、5−シクロヘプチル−3−メトキシ−1−フェニル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン(34mg、0.10mmol)のアセトニトリル(1ml)溶液を加えた。得られた混合物を80℃で90分間撹拌した。室温に冷却後、Na溶液で反応をクエンチし、減圧下で溶媒を除去した。残渣をHOに溶解させ、DCM(3x)で抽出し、合併した有機相を乾燥させ(NaSO)、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、所望の生成物を得た(23mg、71%)。
MS (LC/MS): 325.2 [M+H]
UPLC Rt: 1.503 分 (システム E)
TLC Rf: 0.57 (MeOH/DCM 5:95)
【0097】
実施例1に記載の方法に準じて、次の化合物を得ることができる:
実施例17: 5−シクロオクチル−1−フェニル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 323.2 [M+H]
HPLC Rt: 6.08 分 (グラジエント溶離) システム A
TLC Rf: 0.38 (EtOAc/ヘキサン 1:4)
実施例18: 5−アダマンタン−2−イル−1−フェニル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 347.2 [M+H]
HPLC Rt: 3.57 分 (グラジエント溶離)システム C
TLC Rf: 0.25 (EtOAc/ヘキサン 1:4)
【0098】
実施例19: 1−フェニル−5−ピペリジン−1−イル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 296.2 [M+H]
HPLC Rt: 3.28 分 (グラジエント溶離)システム B
TLC Rf: 0.53 (EtOAc/ヘキサン 1:1)
実施例20: 5−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル−1−フェニル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 321.2 [M+H]
HPLC Rt: 3.55 分 (グラジエント溶離)システム B
TLC Rf: 0.63 (EtOAc/ヘキサン 1:1)
【0099】
実施例21: 5−アゼパン−1−イル−1−フェニル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 310.2 [M+H]
HPLC Rt: 3.60 分 (グラジエント溶離)システム B
TLC Rf: 0.65 (EtOAc/ヘキサン 1:1)
実施例22: 5−シクロペンチル−1−フェニル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 281.2 [M+H]
HPLC Rt: 5.00 分 (グラジエント溶離)システム A
TLC Rf: 0.46 (EtOAc/ヘキサン 1:1)
【0100】
実施例23: 5−(8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−フェニル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 336.2 [M+H]
HPLC Rt: 2.48 分 (グラジエント溶離)システム D
TLC Rf: 0.65 (DCM/MeOH 95:5 + トリエチルアミン)
実施例24: 5−(3−クロロ−フェニル)−1−フェニル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
MS (LC/MS): 323.0 [M+H]
HPLC Rt: 5.19 分 (グラジエント溶離)システム A
TLC Rf: 0.63 (DCM/MeOH 95:5)
実施例25: 6−シクロヘプチル−3−フェニル−3,6−ジヒドロ−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−7−オン
MS (LC/MS): 310.2 [M+H]
UPLC Rt: 1.589 分 (システム E)
【0101】
実施例26: 1−シクロヘプチル−9−フェニル−1,9−ジヒドロ−プリン−6−オン
MS (LC/MS): 309.2 [M+H]
HPLC Rt: 3.47 分 (グラジエント溶離)システム D
TLC Rf: 0.30 (EtOAc/ヘキサン 1:1)
出発物質を下記のとおりに製造した:
i) 5−アミノ−1−フェニル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸エチルエステル
5−アミノ−1−フェニル−1H−イミダゾール−4−カルボニトリル(1.55g、8.42mmol)、水(4ml)および濃エタノール塩酸(140ml)の溶液を78℃で3日間撹拌した。反応混合物を室温にさせた後、重炭酸ナトリウムを加えて該溶液をpH7に中和し、EtOAcで2回抽出した。合併した有機相をNaSOで乾燥させ、減圧下で溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、所望の生成物を得た(0.35g、18%)。
【0102】
実施例27: 6−シクロヘプチル−3−フェニル−6H−イソキサゾロ[4,5−d]ピリミジン−7−オン
4−アミノ−3−フェニル−イソキサゾール−5−カルボン酸シクロヘプチルアミド(241mg、0.81mmol)とp−TsOH(8mg、0.04mmol、0.05当量)のオルトギ酸トリエチル(716mg、4.83mmol、6当量)溶液を、窒素雰囲気下、130℃で16時間撹拌した。該溶液を室温に冷却後、粗混合物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、所望の生成物122mg(49%)を得た。
UPLC Rt: 1.414 分 (システム E)
TLC Rf: 0.22 (MeOH/DCM 5:95)
【0103】
出発物質を下記のとおりに製造した:
i) 4−アミノ−3−フェニル−イソキサゾール−5−カルボン酸シクロヘプチルアミド
4−ニトロ−3−フェニル−イソキサゾール−5−カルボン酸シクロヘプチルアミド(500mg、1.52mmol)と乾燥SnCl(1.44g、7.59mmol、5当量)のエタノール(5ml)溶液を50℃で1時間、次いで75℃で3時間撹拌した。混合物をDCMに溶解させ、NaOH(1M)で洗浄し、DCMで水相を抽出し、合併した有機相を乾燥させ(NaSO)、濃縮した。所望の生成物が得られた(241mg、48%)。これはさらに精製することなく使用することができた。
MS (LC/MS): 300.2 [M+H]
UPLC Rt: 1.042 分 (システム E)
【0104】
ii) 4−ニトロ−3−フェニル−イソキサゾール−5−カルボン酸シクロヘプチルアミド
4−ニトロ−3−フェニル−イソキサゾール−5−カルボン酸メチルエステル(2.0g、8.06mmol)をシクロヘプチルアミン(1.54ml)に溶解させた。得られた黄色溶液を75℃で2時間撹拌した後、さらに0.5mlのシクロヘプチルアミンを加えた。合計反応時間2時間後、混合物を室温にして、DCMに取り、水で洗浄し、合併した有機相を乾燥させ(NaSO)、濃縮する。シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、所望の生成物1.01g(41%)を得た。
MS (LC/MS): 330.2 [M+H]
UPLC Rt: 1.679 分 (システム E)
【0105】
同じ方法に準じて、次の化合物を得ることができる:
実施例29: 6−シクロヘプチル−3−フェニル−6H−イソキサゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン
MS (LC/MS): 310.2 [M+H]
UPLC Rt: 1.480 分 (システム E)
TLC Rf: 0.22 (MeOH/DCM 5:95)
【0106】
実施例1に記載の方法に準じて、次の化合物を得ることができる:
実施例28: 6−シクロヘプチル−3−フェニル−1,6−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン
MS (LC/MS): 309.2 [M+H]
HPLC Rt: 3.70 分 (グラジエント溶離)システム D
TLC Rf: 0.60 (EtOAc/ヘキサン 1:1)
実施例30: 1−シクロオクチル−9−フェニル−1,9−ジヒドロ−プリン−6−オン
MS (LC/MS): 323.2 [M+H]
HPLC Rt: 3.62 分 (グラジエント溶離)システム D
TLC Rf: 0.36 (EtOAc/ヘキサン 1:1)
【0107】
実施例31: 6−シクロオクチル−3−フェニル−1,6−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン
MS (LC/MS): 323.2 [M+H]
HPLC Rt: 3.85 分 (グラジエント溶離)システム D
TLC Rf: 0.11 (EtOAc/ヘキサン 1:1)
実施例32: 6−シクロヘキシル−3−フェニル−1,6−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン
MS (LC/MS): 295.2 [M+H]
HPLC Rt: 3.53 分 (グラジエント溶離)システム D
TLC Rf: 0.59 (EtOAc/シクロヘキサン 1:1)
【0108】
実施例33: 6−シクロオクチル−1−メチル−3−フェニル−1,6−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン
6−シクロオクチル−3−フェニル−1,6−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン(50mg、0.155mmol)のDMF(1ml)懸濁液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%、7.8mg、0.195mmol、1.26当量)を加えた。該溶液を15分間撹拌した後、ヨウ化メチル(12.6μL、0.202mmol、1.3当量)を加えた。さらに15分間撹拌した後、水(1.5ml)を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで2回抽出した。合併した有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で溶媒を蒸発させて、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した後、純粋な生成物を得た(43mg、82%)。
MS (LC/MS): 337.2 [M+H]
HPLC Rt: 4.03 分 (グラジエント溶離)システム B
TLC Rf: 0.50 (EtOAc/ヘキサン 1:1)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊離塩基形または酸付加塩形の式(I)
【化1】

〔式中、
UはCまたはNを意味し;
VはCH、NまたはOを意味し;
WはC、NまたはOを意味し;
R1は所望により置換されたアリール基または所望により置換されたヘテロアリール基を意味し;
R2は、存在するとき、H、アルキル、アリール、ヒドロキシまたはアルコキシから選択され;
R3は所望により置換されたシクロアルキル、所望により置換されたヘテロシクロアルキルまたは3−Cl−フェニルから選択される〕
の化合物またはその互変異性体;
ただし、式(II)
【化2】

の化合物は除く。
【請求項2】
U−V−Wが一体となって、N−N−C;N−CH−N;C−N−N;N−N−N;C−N−O;またはC−O−Nを意味する、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R1が所望により置換されたアリール基または所望により置換されたヘテロアリール基を意味し、ここで該アリール環またはヘテロアリール環は好ましくは6員、特にフェニル、または1個のヘテロ原子、特にNを含む6員ヘテロアリール環である、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
R1によって示されるアリール基またはヘテロアリール基が、非置換であるか、または1〜3個、特に1個の置換基を担持する、請求項1〜3の何れかに記載の化合物。
【請求項5】
R1によって示される基の置換基がハロゲン、特にクロロおよび低級アルキル、特にメチルから選択される、請求項1〜4の何れかに記載の化合物。
【請求項6】
R2が存在しないか、またはH、低級アルキル、フェニル、ヒドロキシまたは低級アルコキシから選択される、請求項1〜5の何れかに記載の化合物。
【請求項7】
R3が所望により置換されたC5−C8単環式アルキル基、所望により置換された、二環部分に7〜12個の炭素原子を含む二環式アルキル基、所望により置換されたC5−C8単環式アルキル基または所望により置換された二環部分に7〜12個の炭素原子を含む二環式アルキル基から、1個の環のCH基を窒素原子で置換して誘導化することができる所望により置換されたヘテロ環式基、および3−クロロフェニルから選択される、請求項1〜6の何れかに記載の化合物。
【請求項8】
R1−Uが
【化3】

から選択される、請求項1〜7の何れかに記載の化合物。
【請求項9】
VがNである、請求項1〜8の何れかに記載の化合物。
【請求項10】
R2−WがCHおよびNから選択される、請求項1〜9の何れかに記載の化合物。
【請求項11】
R3がシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、
【化4】

から選択される、請求項1〜10の何れかに記載の化合物。
【請求項12】
請求項1〜11の何れかに記載の化合物と、医薬担体または希釈剤を含む医薬組成物。
【請求項13】
医薬として使用するための、所望により式(II)の化合物を含んでいてもよい、請求項1〜11の何れかに記載の化合物。
【請求項14】
グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常に関連した障害、胃腸管および尿路の障害、ならびにmGluRグループI受容体によって完全にまたは部分的に介在される神経系障害の予防、処置または進行遅延用医薬の製造のための、所望により式(II)の化合物を含んでいてもよい、請求項1〜11の何れかに記載の化合物の使用。
【請求項15】
神経系の急性、外傷性および慢性変性プロセス、例えばパーキンソン病、老年性認知症、アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症および脆弱性X症候群、薬物関連障害、精神疾患、例えば統合失調症、情動障害および不安障害から選択される、請求項20に記載の使用:ここで、薬物関連障害は薬物乱用、薬物依存および薬物離脱障害を含み、不安障害はパニック障害、社会恐怖症および特定恐怖症、不安、強迫神経症(OCD)、外傷後ストレス障害(PTSD)および全般性不安障害(GAD)を含み、情動障害は抑鬱障害(大鬱病、気分変調、特定不能の抑鬱障害)および双極性障害(双極性IおよびII障害)を含み、完全にまたは部分的に介在される他の障害は、疼痛または掻痒である。
【請求項16】
尿路の障害が尿路の疼痛および/または不快感、および過活動膀胱(OAB)に関連した状態を含む、請求項20に記載の使用。
【請求項17】
胃腸管の障害が術後イレウス、機能性胃腸障害(FGID)、例えば機能性消化不良(FD)、胃食道逆流疾患(GERD)、過敏性腸症候群(IBS)、機能性膨満感、機能性下痢、慢性便秘症、および胆管の機能不全から選択される、請求項20に記載の使用。
【請求項18】
グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常に関連した障害がてんかん発生、例えばてんかん重積症後の神経保護、脳虚血、特に急性虚血、眼の虚血性疾患、筋肉の痙攣、例えば局所または全身性の痙攣、皮膚障害、肥満障害および特に痙攣または疼痛から選択される、請求項20に記載の使用。

【公表番号】特表2010−520255(P2010−520255A)
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552190(P2009−552190)
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【国際出願番号】PCT/EP2008/052564
【国際公開番号】WO2008/107418
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(504389991)ノバルティス アーゲー (806)
【Fターム(参考)】