説明

ばね接触金属コンタクトを使用するコネクタ

【課題】現在の製造技術で製造可能な公差を有する配線基板を使用しても公差分のズレが吸収可能であり、高周波での動作を可能とする狭ピッチ化可能なコネクタを供給する。
【解決手段】複数のコンタクト(13)を有し第1および第2の一対の配線基板(15、20)間に配置されて一対の配線基板間の電気的接続を行なうコネクタ(10)であって、所定の位置規制部材(29)と移動自在に結合するため前記コネクタの表面から突出するように配置された複数のばね(19)を有し、第1の配線基板と位置整合を行なうために該コネクタ(10)から突出する大径を有する第1のボス(17)と、第2の配線基板と位置整合を行なうためにコネクタから突出する第2のボス(20)とを有するコネクタ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に用いられる配線基板と配線基板との間を電気的に接続する多数の金属コンタクトを有する電気コネクタに関するものであり、特に、コネクタ本体がフローティングタイプであるコネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数の回路基板を使用する電子機器において、1つの回路基板と他の回路基板との間を電気的に接続するためにコネクタが使用されている。コネクタを精度良く基板に取り付けるためには、通常コネクタの周囲に位置しコネクタに隣接して配置されるフレームが使用される。かかる場合、使用される配線基板やフレームの寸法精度により、コネクタ内に配置された多数のコンタクト間のピッチが決まる。一方、電子機器の小型、軽量化のためには、コネクタの小型化およびコンタクト間のピッチの低減の要求がある。
【0003】
しかし、金属コンタクトを使用したばね接触コネクタにおいては、コンタクトの電気接触部と配線基板の電気接触部の位置合わせ精度がこれらの製造公差から計算する十分でなかった。即ち、コンタクトの電気接触部が配線基板の電気接触部から脱落する場合がある。このため金属コンタクトを用いたコネクタは狭いピッチのコネクタには使用出来なかった。
【0004】
かかる問題点を解決して狭ピッチ化を行なう基板間の接続方法として、図20に示すようなシリコンゴムコネクタ100を用いる方法があった。この方法においては両側の基板ランドを接触部として用いる。
【0005】
かかるシリコンゴムコネクタ100においては、図20の(1)および(4)に示す上下2枚の配線基板101、102の間の信号伝達部材103として、図20の(2)に示すようなこの紙面において上下方向にのみ導通性を有する導電シート104用いる。導電シート104は、絶縁性シリコンゴムからなるシート状部材中に、多数の導電性繊維105または導電性ゴム、あるいは金属微粒子を高密度に配向させることによって形成されている。
【0006】
なお、図20の(3)に示すフレーム107は、内部壁108を有し、信号伝達部材103の位置合わせ、およびシリコンゴムコネクタ75の構造的補強のために、信号伝達部材103の周囲に配置されている。図21の(1)に上面図、そして図21の(2)に図20の(1)X−X’における断面図に示すように、導電性繊維105は上下方向に延伸しているので、上下方向にのみ電流が流れる。このため上下2枚の配線基板102、103とそれらの中間に配置された導電シート104による積層状態において、対応する上部電極110、下部伝教111同士のみを確実に導通させることができる。
【0007】
導電性繊維105の直径は配線基板101、102の表面に位置する電極110、111の寸法と極めて比較し小さく、しかも高密度で配置されている。このため配線基板101、102と信号伝達部材103とがいかなる位置関係にあっても複数の導電性繊維105が電極110、111と接触する。このため、コンタクトの狭ピッチ化において配線基板101、102と信号伝達部材103との間の位置ずれによる非接続状態は生じないので、狭ピッチ化の設計が容易である。高信頼性と狭ピッチ化に対応するため、シリコンゴムに多数の金線や金メッキ線材を配置したコネクタ100においては、シリコンゴムに埋め込まれる金線等の導電性繊維105の数を増やし、基板との接触を確率的に増加させることで相互の接触を確実に担保するような構造を採用していた。
【0008】
しかしながら、シリコンゴムコネクタ100では接触に於けるばね性をゴムの特性に頼っている。このため一度コネクタを抜去し分解すると、2回目以降の使用が極めて困難になるといった使用に対する制約が多かった。また、シリコンゴムを使用したコネクタ100では、基板との接触精度はシリコンゴムに埋め込まれる金線等の数の確率的な接触のため、高い周波数を安定して通すことができないという制約があった。即ち、強い荷重を掛けた後の信号伝達部材103の再使用は困難であり、また、信号周波数を上げて転送速度をあげることは困難であった。
【特許文献1】特開2006−147469
【特許文献2】特開2005−209501
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
かかる問題点を解決するため、金属のコンタクトを使用して抜去後の再使用を可能とし、且つ信号周波数の増加を可能とし、さらに信頼性の向上を図ることが必要である。但し、金属コンタクトを用いるためには、配線基板とフレームの製造寸法公差をコネクタ側で許容可能にする構造が必要となる。
【0010】
現在の製造技術で製造可能な公差を有する配線基板101、102やフレーム107を使用しても、かかる公差分のズレを吸収し、且つ高い周波数での動作を可能とした狭ピッチ化可能となる金属ばねを有する、信頼性の高いコネクタを供給することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
このため、上記信号伝達部材103に換えて金属ばねを有するコネクタを採用する。使用部品の製造時の寸法公および組立時の位置ずれを吸収するために、金属コンタクトを収容するインシュレータの外側に位置補正のばね材を具備する。ばね材は、インシュレータを囲むように配置されるフレームの内壁に接するように配置される。
【0012】
加えて、インシュレータにインシュレータから上方および下方に突出する突起部を設け、配線基板との位置合わせ、そして複数のインシュレータを使用する場合にはインシュレータ間の位置合わせを行なう。これにより配線基板とフレームの位置関係を調整し、製造寸法公差のズレおよび組立時の誤差を吸収する。
【0013】
本発明の実施形態に記載の発明は、複数のコンタクトを有するコネクタであって、所定の位置規制部材と移動自在に結合するため前記コネクタの表面から突出するように配置された複数の弾性部材を有するコネクタを含む。
【0014】
さらに、前記位置規制部材は前記コネクタの周囲を囲むように構成されたフレームであるコネクタを含み、前記位置規制部材は前記コネクタによって電気的に接続される2枚の配線基板の間に位置しているコネクタを含み、前記複数のコンタクトはそれぞれ一対のコンタクトからなるコネクタを含む。
【0015】
また本発明の実施形態に記載の発明は、一対の配線基板を電気的に接続するため、前記一対の配線基板のそれぞれに形成された複数の電極部とそれぞれ接触する複数のコンタクトが配置されたコネクタであって、前記コネクタはその表面から突出するように配置された複数の弾性部材を有するコネクタを含む。
【0016】
また、相対する配線基板の間に配置されるフレーム内に配置されて、前記相対する配線基板間の電気的接続を行なう複数のコンタクトを有するコネクタであって、前記フレームと前記フレーム内において移動自在に結合するために、前記コネクタの表面から突出するように配置された複数の弾性部材を有するコネクタを含む。
【0017】
また、フレームを介して配置される一対の配線基板を電気的に接続するため、前記一対配線基板にそれぞれに対応して形成された複数の電極部とそれぞれ接触するための相対する接触部を有する複数のコンタクトを有するコネクタであって、
前記コネクタはその表面から突出するように位置する複数の弾性部材を有し、前記フレーム内において前記弾性部材を介して前記フレームと移動自在に結合するコネクタを含む。
【0018】
また、本発明の実施形態に記載の発明は、第1および第2の一対の配線基板間に配置されて前記一対の配線基板間の電気的接続を行なう複数のコンタクトを有するコネクタであって、第1の配線基板と位置整合を行なう前記コネクタから突出する第1のボスと、第2の配線基板と位置整合を行なう前記コネクタから突出する第2のボスとを有するコネクタを含む。さらに前記複数のコンタクトはそれぞれが一対のコンタクトからなるコネクタを含む。
【0019】
また、複数のコンタクト(13)を有し、第1および第2の一対の配線基板(15、20)間に配置されて一対の配線基板間の電気的接続を行なうコネクタ(10)であって、
所定の位置規制部材(29)と移動自在に結合するため前記コネクタの表面から突出するように配置された複数のばね(19)と、前記第1の配線基板と位置整合を行なうために前記コネクタ(10)から突出する大径を有する第1のボス(17)と、前記第2の配線基板と位置整合を行なうために前記コネクタから突出する第2のボス(20)とを有するコネクタを含む。
【0020】
また 本発明の実施形態に記載の発明は、第1および第2の一対の配線基板間に配置されて前記一対の配線基板間の電気的接続を行なう複数のコンタクトを有するコネクタであって、第1の配線基板と位置整合を行なう前記コネクタから突出する第1のボスと、第2の配線基板と位置整合を行なう前記コネクタから突出する第2のボスとを有し、さらに前記コネクタはその表面から突出するように配置された複数の弾性部材を有するコネクタを含む。
【0021】
また、フレームを介して配置される第1および第2の一対の配線基板間の電気接続を行なう複数のコンタクトを有するコネクタであって、
第1の配線基板と位置整合を行なうために前記コネクタから突出する第1のボスと、
第2の配線基板と位置整合を行なうために前記コネクタから突出する第2のボスと、
前記コネクタが前記フレーム内において前記フレームと移動自在に結合するために、前記コネクタの表面から突出するように配置された複数の弾性部材とを有するコネクタを含む。
【0022】
また、複数の配線基板間の電気接続を行なうために、前記複数の配線基板との間に積層するように配置される複数のコネクタとして使用されるコネクタであって、
第1の配線基板と位置整合を行なうために前記コネクタから突出する大径を有する第1のボスと、前記第1の配線基板と連続して配置される第2の配線基板と位置整合を行なうために前記コネクタから突出する前記第1のボスと比較して小径を有する第2のボスとを有し、
前記第1のボスは前記小径を有する第2のボスと嵌合可能な寸法を有する小径ボス収納孔を有するコネクタを含む。
【0023】
そして。本発明の実施形態に記載の発明は、複数の配線基板が、複数のフレームと前記複数のフレーム内に配置された複数のコネクタを介して積層されている、配線基板組立体であって、
前記コネクタは、
電気的接続を行なう一方の配線基板のボス挿入孔内に突出するように配置される大径を有する第1のボスと、
電気的接続を行なう他方の配線基板のボス挿入孔内に突出するように配置される前記第1のボスと比較して小径を有する第2のボスとを有し、前記第1のボスは、前記小径を有する第2のボスと嵌合可能な寸法を有する小径ボス収納孔を有しており、連続して積層される一対のコネクタにおいて、一方のコネクタの小径ボス収納孔内に、他方のコネクタの小径を有するボスが嵌合することにより、前記複数の配線基板と前記複数のコネクタ間の位置が確定される配線基板組立体を含む。
【発明の効果】
【0024】
フレーム内に配置されるコネクタにおいて、フレーム内壁に対応する面に位置補正を吸収するばね構造を配置し、嵌合時にコネクタと配線基板間およびコネクタ同士の位置決めをするボス構造を形成することにより、フレームとコネクタがある一定距離内で移動することを可能にし、フレームと基板の製造寸法公差を許容し狭ピッチ化を可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
電子機器の小型、軽量化のためにコネクタを狭ピッチ化する必要があり、このための一手段として、従来はシリコンゴムコネクタを使用していた。しかしシリコンゴムコネクタは強い荷重を掛けた後での再使用が困難であり、また細い金線等を使用するため、電流容量を大きくとれないことや、信号の転送速度の増加にも対応出来ないという欠点があった。
【0026】
このため本発明においては、金属製コンタクトを使用したコネクタを開発することによりにより、狭ピッチでありながらコンタクトの脱落も発生せず、再使用が可能で電流容量も適度に上げられ、信号の転送速度も上げられるようにした。
【0027】
以下に記載する実施形態においては、コネクタは電気的な接続が必要とされる2枚の配線基板の間に配置され、これらの配線基板と面する各端部に、コネクタの周囲を囲むように形成されたフレームの内壁と弾性的に接触するためコネクタの表面から突出するように配置されたばね構造および配線基板の位置調整孔に納まるボス構造を有する。かかるばね構造およびボス構造が、コネクタタと配線基板との位置関係を補正し、配線基板とコンタクトの接触部を正しい位置に補正する。例えば金属材料からなるこのボスの材料は、外形寸法と強度により適時変更し得る。
【0028】
なお、以下に記載する実施形態におけるボス構造は例えばコネクタの一方(例えば上方)の側では大径を有し、他方(例えば下方)の側では一方の側よりもさしわたしが小さい小径を有するように構成することができる。そしてこの場合、大径のボス構造には上方に配置された他のコネクタの小径のボス構造を収納可能な収納孔を形成することができる(例えば図12参照)。かかる収納構造は小径のボス構造を収納孔を密接して収納する嵌合構造とすることができる。
【0029】
さらにかかる収納構造を有することにより、重ね合わされて配置される別のコネクタとの間で、直接的な正確な位置合わせが可能となる。またかかるボス構造により、上方に配置された対応する配線基板の複数の電極と、下方に配置されたコンタクトの複数の接触部とを相互に正しい位置に補正することができる。
【0030】
図1および図2に本発明にかかるコネクタ10の実施の形態の一例を示す。図1は本発明の一実施形態にかかるコネクタの斜視図である。図2は図1の斜視図に示すコネクタの平面図(1)、立面図(2)そして側面図(3)である。
【0031】
コネクタ10は、例えばラスチック等の合成樹脂材料で形成されたコネクタハウジングとしてのインシュレータ11および複数のコンタクト13(図16参照)を有する。インシュレータ11には、インシュレータ11を上下に貫通する複数の貫通孔12(図18参照)が一列に形成されている。この実施形態において複数の貫通孔12の開口部24は、インシュレータ表面において直線状に配置されている。
【0032】
各貫通孔12には弾性を有する導電性部材からなる一対のコンタクト13が互いに並行するように挿入され各貫通孔12内に固定されている。コンタクト13の上部および下部には電気的な接触のための接触部14が形成され、上部配線基板15(図3参照)の対応する電極部16、即ち接触ランド、と電気的に接触する。
【0033】
この実施形態において、インシュレータ11の左右双方の端部には、インシュレータ11の上方に突出する大径の第1ボス17が形成されている。第1ボス17はインシュレータ11と上部配線基板15(図3参照)との位置合わせに使用される。またインシュレータ11の左右双方の端部には、インシュレータ11の下方に突出する小径の第2ボス18が形成されている。第2ボス18は下部配線基板20との位置合わせに使用される。第1ボス17および第2ボス18はボス部材24として一体に形成することができ、図1に示す実施形態はかかるボス部材24を使用する例である。
【0034】
この実施形態において第1ボス17は大径を有し第2ボス17は小径を有する。なお図3に示すように、上部のボスは小径を有し下部のボスは大径を有するように配置しても良い。大径の第1ボス17には、その上部に配置される他のインシュレータ(図示せず。)の下部から突出する小径ボスが挿入される小径ボス収納孔21が形成されている。複数枚の配線基板を複数のコネクタ10を介して積層する場合には、下方に配置されたコネクタの第1ボス17の小径ボス収納孔21に、上方に配置された他のコネクタ小径の第2ボス18を挿入することにより、互いの位置合わせを行うことができる。
【0035】
なおこの明細書に係る配線基板には、表面に電気配線の形成された基板、多層の電気配線が形成された基板、半導体部品等の回路部品を含む基板、さらには表示装置やスイッチ装置等の電子モジュールを含む基板を含むことが可能である。
【0036】
図3はこの実施形態に係るコネクタ10により、基板表面に形成された複数の電極部23が互いに電気接続される上下2枚の配線基板15、20が接続される前の状態を示す。図3においてコネクタ10は簡潔化のため1個のみを図示してあるが、この配線基板は2列に配置された電極を含み、実際には2個のコネクタを用いて接続されるべきものである。
【0037】
なお上部配線基板15の上部に示される並列の電極32は、上部配線基板15の上部にさらに配置される別のコネクタ(図示されていない)を介してその上部に配置される第3の配線基板(図示せず)の電極部と接続されるべきものである。一般に、インシュレータ11の周囲には、図3の(3)に示すようにインシュレータ11を機械的に補強し且つ保護するために、インシュレータ11を囲むように隣接する内部壁を有するフレーム29が配置される。フレーム29は積層される前記配線基板の間隔を規制し確定する位置規制部材として作用する。またその枠部内にコネクタを収納しコネクタの位置を制限する。
【0038】
インシュレータ11はフレーム29との間でフローティング構造を形成するため、インシュレータ11の外面、この実施形態においては両端部、に形成され、インシュレータ11の表面から突出するように配置された複数の弾性部材即ちばね19を有する。このばね19はフレームの内壁35と弾性的に接触する。このため、インシュレータ11は、フレーム29との相対的な位置関係を移動自在に調整することができる。インシュレータ11の位置は配線基板15、20との間で行なわれる。このばね19は例えば金属製ばねやプラスチックのばねとして製造可能であり、コネクタの小型化に伴い使用されるばね材料は適宜選択することができる。
【0039】
上部配線基板15および下部配線基板20にはボス挿入孔22形成される。このボス挿入孔22内にコネクタ10の両端部の上部および下部から上方および下方に突出するように形成された上下のボス33が挿入される。なお、図3においては上部のボス33が小径であり、下部のボスが大径である。ボス挿入孔22の形状はボス33の外形に合わせて形成される。このようにしてボス33を用いてコネクタ10と配線基板15、20との正確な位置合わせが行なわれる。
【0040】
図3の(3)で示されるフレーム29にはフレーム29を貫通する2列のスリット34が形成されており、その内壁35に沿ってインシュレータ11が挿入される。挿入されたインシュレータ11はスリット34内においてはばね19を介しフローティング構造により移動自在に配置される。このためコネクタ10の位置は、ボス33を配線基板のボス挿入孔22に、または、配線基板のボス挿入孔22内に挿入された大径のボス38に形成された小径ボス収納孔21に、挿入することにより画定される。
【0041】
図3の(2)に示す実施形態においては、インシュレータ11の両端部には、主として横方向(水平方向)に弾性的に変位可能な凸部分を有するばね19が配置されている。ばね19の凸部分はスリット34の内壁35と弾性的に接触する。このためインシュレータ11はスリット34内において水平方向に僅かに移動可能となり、フレーム29と配線基板15、20の間に生ずる位置ずれを吸収することができる。
【0042】
また配線基板15、20およびフレーム29はそれぞれ軸方向を共通にする共通孔39を有する。コネクタ10と上部配線基板15および下部配線基板20を位置合わせをした後、ねじ27(図示せず。図7参照)により固定し一体化することができる。
【0043】
図4には、図4の(1)に示すように、2個のコネクタ10を介して3枚の配線基板25が電気的に接続された構造の配線基板組立体である電子装置に係る他の実施形態の断面図を示す。図4の(1)には3枚の配線基板が示されているが、実際には複数のコネクタ10を介して多数の配線基板25を積層して使用することもできる。即ち、図4は、例えば10枚の配線基板と9個のコネクタが積層された配線基板組立体である電子装置のうちの一部分を示すものとして理解できる。
【0044】
図4の(2)は、この実施形態において、配線基板とコネクタの位置合わせの状態を詳細に示す概略図である。2個のコネクタ10のうち、下方に配置されたコネクタ10の上部から突出するように形成された大径のボス38の突出部が、中央の配線基板25のボス挿入孔22内に下方から挿入されている。そして、上方に配置されたコネクタ10から下方に突出するように形成された小径のボス37の先端部26が、大径のボス38の先端部に形成された小径ボス収納孔21内に挿入されている。かかる構成を有することにより、配線基板25と下方のコネクタ10間、および上下のコネクタ間の互いの位置を正確に合わせることが可能となる。なお、図3に示す実施形態においては、一対のボス33について、大径のボスをコネクタの上方に、小径のボスをコネクタの下方に配置している。
【0045】
本発明の特徴を示すために、図5にフローティング構造を有しない場合に生ずる問題点を示す。フローティング機能が無い場合においても、図5の(1)に示すように、各部品の寸法がほぼ標準値にある場合には、コンタクト13は配線基板15、20の電極部23の中央で接触している。
【0046】
しかし、各部品が寸法交差内であっても、公差の最小/最大値となった場合や、使用する温度環境による熱膨張により、図5の(2)に示すように、コンタクト13の接触部14が配線基板15の電極部23から脱落や短絡する場合がある。フレーム29の外形公差、配線基板15,20の外形や電極端子配置の公差、インシュレータ11の外形や開口部24の公差、コンタクト13外形公差、およびこれら各部品の熱膨張等の公差が累積して接触部14の移動範囲が広がるからである。
【0047】
フローティング構造を有する場合の例を図6に示す。ばね19を含むフローティング構造を持つことにより、例えばフレーム29の公差や熱膨張をフローティング機能によって吸収し、公差の累積を少なくすることができる。この累積公差が少なくなることにより、コンタクト間のピッチを小さくすることができ、狭ピッチ化が図れる。
【0048】
フローティング機能は例えばX−Y平面のような、累積公差を少なくしたい面に対応できるように形成することが可能である。
【0049】
本発明の特徴を示すために、図7において、従来使用されていたボス構造のない構造、または片側だけにボス構造を有する場合に生ずる問題点を示す。図7に示す構造は、3枚の配線基板25と、2個のコネクタ10を用いて、配線基板を電気的に接続する場合の例である。配線基板25を2段目、3段目と積み重ねると、取り付け位置寸法の交差や、取り付け穴の公差および部品の公差の等の影響で、コンタクト脱落や他の電極との短絡が発生する場合がある。またフレーム29を使用して取り付ける場合、狭ピッチ化する電極部の設計にフレーム29の公差を含めなければならない。
【0050】
図7の(1)は、各部品の寸法がほぼ標準値となっている場合である。この場合は期待どおりの接触が行われる。これに対し、図7の(2)は各部品の寸法が設計値から外れている場合である。図7の(2)の場合は、下段のフレームの厚さ40が厚いと同時に、中段の配線基板の電極部23が左方に寄って形成されたために、下段のコネクタ10のコンタクト13の上部の接触部14が、電極部23から脱落している事例である。
【0051】
図8はボス構造41の効果を示す図である。図8は例えば図4に示すように、上部のコネクタから下方に突出するボスと、下部のコネクタから上方に突出するボスとが互いに嵌合するボス構造41を有する場合である。図8の(1)は、各部品の寸法がほぼ設計値となっている場合である。この場合は期待どおりの接触が行われる。図8の(2)は、下段のフレームの厚さ40が厚い場合でもコンタクトの脱落が防げることを示す。ボス構造41を追加することにより、基板とコネクタの嵌合のみとなり、フレームの影響が無視できるからである。
【0052】
また図9に示すように、ボス構造41の使用により、1段目と2段目、・・・N段目(図示Sず。図9はN=3の場合)を含めた全体の取り付け公差を小さくできる。ボス構造41を追加することにより、基板とコネクタの嵌合のみとなる。フレーム29との間はばね19を使用するフローティング構造42により移動自在とすることができるからである。このためコンタクトの脱落や短絡の発生を防ぐことができる。また、ボス同士が嵌合しているため、振動等のある過酷な環境でも強度を保つことができる。
【0053】
図10は図1の実施形態において使用可能なボス部材24の一例を示す。その上部に大径のボス38がそして下部に上部に小径のボス37が一体に形成されている。そして中央部には複数(図10では4本)のばねが取り付けられている、この実施形態においてばね19は“くの字形”の片持ちばねであるが、他の構造のばね即ち弾性部材を利用することも可能である。くの字形の頂部51はフレーム29に形成されたスリット34の内壁35と弾性的に接触し、インシュレータ11をスリット34内で水平方向に移動させることを可能にする。この実施形態において、ボス部材24は取り付け部52を有し、インシュレータ11の両端に取り付けられる。
【0054】
なお、本発明においては、かかる一体に形成されたボス部材24の使用に換えて、大径のボス38、小径のボス37およびばね19をそれぞれ別個にインシュレータ11に取り付ける構造とすることも可能である。
【0055】
図11は図10の実施形態における大径ボス38の部分の詳細を示す。大径ボス38は図11において上方から挿入される上部に配置されたコネクタの小径ボス37の先端部26と嵌合するため上方に開口する小径ボス収納孔21を備えている。小径ボスの挿入を容易にするため、大径ボス38に形成された小径ボス収納孔の開口部31を小径ボスとの嵌合部53より大きくしている。
【0056】
図12は他の実施形態に係る大径ボス38と小径ボス37の嵌合状態を示す断面図である。大径ボス38の小径ボス収納孔21内に、小径ボス37の先端部26が密接して挿入された状態を示す。かかる組み合わせにより上部に配置されたコネクタと下部に配置されたコネクタとの位置合わせが正確に行われる。また上部コネクタおよび下部コネクタとそれらの中間に配置されている配線基板との位置合わせを正確に行うことができる。なお、この実施形態においては、小径ボス37がインシュレータ11の下部に直接埋め込まれた構造を有する。
【0057】
図13および図14はさらに別の実施の形態を示す。図13にこの実施形態にかかるコネクタの斜視図を示す。図14に図13の斜視図に示すコネクタの平面図(1)、立面図(2)そして側面図(3)を示す。図1および図2に示すコネクタとの相異は、上下のボス33が同等の外形を有する点にある。かかるコネクタを使用することにより、全ての配線基板に形成されるボス挿入孔22(図3参照)の形状を同一にすることができる。この実施形態に示すコネクタは、例えば多数の配線基板を積層して電気接続するため下部に小径のボスが配置された複数のコネクタを使用する場合、最下段のコネクタとして使用するのに適している。または1個のコネクタを使用して上下2枚の配線基板を接続のする場合に適している。
【0058】
図15はさらに別の実施の形態を示す。図1に示すコネクタとの主な相違点はコンタクトの数にある。図1に示すコネクタにおいては10組のコンタクトが配置されているが、図15に示すコネクタにおいては40組のコンタクトが配置されている。本発明によればかかる多数のコンタクトを有するコネクタを例えば印刷基板からなる配線基板(図示せず)に精度良く配置し、各コンタクト13を配線基板の対応する電極部に確実に接触させることができる。
【0059】
図16は上記実施の形態に係るコンタクト13の形状の一事例を示す。上端および下端の接触部14は紙面後方に、例えば図17に示すように、略U字形に折り曲げて形成されている。かかる構造は配線基板15、20の表面に形成された電極部23に対する接触部14の接触面積を大ききすることを可能とする。なお、本発明におけるコンタクトは図16に示す形状に限定されず、少なくとも上端および下端に2つの接触面を有する弾性部材からなるコンタクトであれば良い。
【0060】
図16の事例においては、コンタクト13はその左側に示すように垂直方向に延在する柱状部61を有する。柱状部61にはインシュレータ11の貫通孔12の内壁62(図18参照)にこのコンタクト13を係止するための鈎状の係止部63および凸部状の係止部64が形成されている。
【0061】
柱状部61の中央部73からは上下の各接触部14に向かって蛇行しながら延在する帯状部65を有する。帯状部65は横方向に延在するU字形状部66および縦方向に延在するU字形状部67を有する。かかる蛇行部分を有することにより配線基板の電極部23との間柔軟で確実な接触が可能となる。
【0062】
図17は、下部配線基板20とコンタクト13との接触状態を示す。この実施の形態においては、信頼性向上を目的として1つの貫通孔12(図示せず。)内に特に2個のコンタクトが配置されている。なお、1つの貫通孔12に配置されるコンタクトの数は通常のコンタクトのように1個でも良い。図17においては同一形状のコンタクトを互いに逆向きに配置した状態で使用しているが、かかる形状および配置に限定されるものではない。この実施形態において、一対のコンタクトは下部配線基板20の表面に形成された単一の電極部23と弾性的に接触している。このため、一方のコンタクト13に何らかの障害が発生しても、他方のコンタクトにより正常な信号伝送を行うことが可能となる。なおコンタクト13の接触部14の表面は破断面ではなく圧延加工面により形成されるのが望ましい。
【0063】
図18は図2のY−Y’における断面を示す。インシュレータ11に形成された貫通孔12の内部と、貫通孔12内に挿入され固定されたコンタクト13が示されている。インシュレータ11の内壁62の上部にはコンタクト13の鉤状の係止部63を係止し、コンタクト13の下方への移動を制限する係止部を構成する溝部69が形成されている。またコンタクト13の凸部状の係止部64と互いに組み合わされる凸部70を有する係止部71が形成されている。一対のコンタクト13は、貫通孔12内の部分的な隔壁68によって互いに一定の間隔で分離して配置されている。
【0064】
図19にコネクタ10を携帯電話に適用した実施形態の部品展開図について示す。図19の(1)に電子部品を配置する空間81を有する携帯電話の筐体80を示す。図19の(2)にその表面に複数の電極部23が配置された下部配線基板20を示す。図19の(32)にコネクタ10を示す。図19の(4)に液晶表示装置(LCD)を含むLCDユニット83を示す。図19の(5)に複数のスイッチ84を含むスイッチモジュール85を有する上部配線基板15を示す。
【0065】
以上、本発明の実施例について図示しまた説明したが、ここに記載された本発明の実施例は単なる一例であり、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合わせにより種々の発明が抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の一実施形態にかかるコネクタの斜視図である。
【図2】図1の斜視図に示すコネクタの平面図(1)、立面図(2)そして側面図(3)を示す。
【図3】コネクタ10により上下2枚の配線基板15、20が接続される前の状態を示す。
【図4】2個のコネクタ10を介して3枚の配線基板25が接続された構造の電子装置の断面図を示す。
【図5】従来技術によるコネクタのように、フローティング構造を有しない場合に生ずる問題点を示す断面図である。
【図6】本発明に係るコネクタのように、フローティング構造を有することにより累積公差が少なくなる例を示す断面図である。
【図7】従来技術によるコネクタのように、ボス構造のない構造、または片側だけにボス構造を有する場合に生ずる問題点を示す。
【図8】ボス構造41の効果を示す図である。
【図9】ボス構造41の使用により全体の取り付け公差を小さくできることを示す図である。
【図10】図1の実施形態において使用可能なボス部材24の一例を示す。
【図11】図10の実施形態においてその上部に配置された大径ボス38の詳細を示す図である。
【図12】他の実施形態に係る大径ボス38と小径ボス37の嵌合状態を示す断面図である。
【図13】他の実施形態にかかるコネクタの斜視図である。
【図14】図13の斜視図に示すコネクタの平面図(1)、立面図(2)そして側面図(3)を示す。
【図15】他の実施形態にかかるコネクタの斜視図である。
【図16】インシュレータの複数の貫通孔内に配置されるコンタクト13の形状の一事例を示す図である。
【図17】下部配線基板の複数の電極部の1つと、複数のコンタクトのうちの1つとの接触状態を示す図である。
【図18】図2のY−Y’における断面を示す図であり、インシュレータとコンタクトとの間の係止状態を示す。
【図19】本発明に係るコネクタを携帯電話に適用した実施形態の部品展開図について示す図である。
【図20】従来技術によるシリコンゴムコネクタを使用した接続構造の部品分解図である。
【図21】図20に示すシリコンゴムコネクタの信号伝達部材の表面および断面に係る構造を示す図である。
【符号の説明】
【0067】
10… コネクタ 、 11… インシュレータ 、 12… 貫通孔 、 13… コンタクト 、 14… 接触部 、 15… 上部配線基板 、 16… 電極部(接触ランド) 、 17… 第1ボス 、 18… 第2ボス 、 19… ばね 、 20… 下部配線基板 、 21… 小径ボス収納孔 、 22… ボス挿入孔 、 23… 電極部 、 24… ボス部材 、 25… 配線基板 、 26… 小径ボスの先端部 、 27… ねじ 、 29… フレーム 、 31… 開口部 、 32… 電極部 、 33… ボス 、 34… スリット 、 35… 内壁 、 37… 小径ボス 38… 大径ボス 、 39… 共通孔 、 40… フレームの厚さ 、 41… ボス構造 、 42… フローティング構造 、 45… 開口部 、 51… 頂部 、 52… 取り付け部 、 61… 柱状部 、 62… 内壁 、 63… 係止部 、 64… 係止部 、 65… 帯状部 、 66… U字形状部 、 67… U字形状部 、 68… 隔壁 、 69… 溝部 、 70… 凸部 、 71… 係止部 、 73… 中央部 、 80… 筐体 、 81… 空間 、 82… 液晶表示装置 、 83… LCDユニット 、 84… スイッチ 、 85… スイッチモジュール 100… シリコンゴムコネクタ 、 101… 配線基板 、 102… 配線基板 、 103… 信号伝達部材 、 …104 導電シート 、 105… 導電性繊維 、 …107 フレーム 、 …108 内部壁 、 110… 上部電極 、 111… 下部電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンタクトを有するコネクタであって、所定の位置規制部材と移動自在に結合するため前記コネクタの表面から突出するように配置された複数の弾性部材を有するコネクタ。
【請求項2】
前記位置規制部材は前記コネクタの周囲を囲むように構成されたフレームである請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記位置規制部材は前記コネクタによって電気的に接続される2枚の配線基板の間に位置している請求項1または2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記複数のコンタクトはそれぞれ一対のコンタクトからなる請求項1〜3のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項5】
一対の配線基板を電気的に接続するため、前記一対の配線基板のそれぞれに形成された複数の電極部とそれぞれ接触する複数のコンタクトが配置されたコネクタであって、前記コネクタはその表面から突出するように配置された複数の弾性部材を有するコネクタ。
【請求項6】
相対する配線基板の間に配置されるフレーム内に配置されて、前記相対する配線基板間の電気的接続を行なう複数のコンタクトを有するコネクタであって、前記フレームと前記フレーム内において移動自在に結合するために、前記コネクタの表面から突出するように配置された複数の弾性部材を有するコネクタ。
【請求項7】
フレームを介して配置される一対の配線基板を電気的に接続するため、前記一対配線基板にそれぞれに対応して形成された複数の電極部とそれぞれ接触するための相対する接触部を有する複数のコンタクトを有するコネクタであって、
前記コネクタはその表面から突出するように位置する複数の弾性部材を有し、前記フレーム内において前記弾性部材を介して前記フレームと移動自在に結合するコネクタ。
【請求項8】
複数のコンタクト(13)を有し、第1および第2の一対の配線基板(15、20)間に配置されて一対の配線基板間の電気的接続を行なうコネクタ(10)であって、
所定の位置規制部材(29)と移動自在に結合するため前記コネクタの表面から突出するように配置された複数のばね(19)と、
前記第1の配線基板と位置整合を行なうために前記コネクタ(10)から突出する大径を有する第1のボス(17)と、
前記第2の配線基板と位置整合を行なうために前記コネクタから突出する第2のボス(20)とを
有するコネクタ。
【請求項9】
第1および第2の一対の配線基板間に配置されて前記一対の配線基板間の電気的接続を行なう複数のコンタクトを有するコネクタであって、第1の配線基板と位置整合を行なう前記コネクタから突出する第1のボスと、第2の配線基板と位置整合を行なう前記コネクタから突出する第2のボスとを有するコネクタ。
【請求項10】
前記複数のコンタクトはそれぞれ一対のコンタクトからなる請求項9に記載のコネクタ。
【請求項11】
第1および第2の一対の配線基板間に配置されて前記一対の配線基板間の電気的接続を行なうコネクタであって、第1の配線基板と位置整合を行なうために前記コネクタから突出する大径を有する第1のボスと、第2の配線基板と位置整合を行なうために前記コネクタから突出する前記第1のボスと比較して小径を有する第2のボスとを有するコネクタ。
【請求項12】
フレームを介して配置される第1および第2の一対の配線基板間の電気接続を行なう複数のコンタクトを有するコネクタであって、
第1の配線基板と位置整合を行なうために前記コネクタから突出する第1のボスと、
第2の配線基板と位置整合を行なうために前記コネクタから突出する第2のボスと、
前記コネクタが前記フレーム内において前記フレームと移動自在に結合するために、前記コネクタの表面から突出するように配置された複数の弾性部材と
を有するコネクタ。
【請求項13】
複数の配線基板間の電気接続を行なうために、前記複数の配線基板との間に積層するように配置される複数のコネクタとして使用されるコネクタであって、
第1の配線基板と位置整合を行なうために前記コネクタから突出する大径を有する第1のボスと、前記第1の配線基板と連続して配置される第2の配線基板と位置整合を行なうために前記コネクタから突出する前記第1のボスと比較して小径を有する第2のボスとを有し、
前記第1のボスは前記小径を有する第2のボスと嵌合可能な寸法を有する小径ボス収納孔を有するコネクタ。
【請求項14】
複数の配線基板が、複数のフレームと前記複数のフレーム内に配置された複数のコネクタを介して積層されている、配線基板組立体であって、
前記コネクタは、
電気的接続を行なう一方の配線基板のボス挿入孔内に突出するように配置される大径を有する第1のボスと、
電気的接続を行なう他方の配線基板のボス挿入孔内に突出するように配置される前記第1のボスと比較して小径を有する第2のボスとを有し、
前記第1のボスは、前記小径を有する第2のボスと嵌合可能な寸法を有する小径ボス収納孔を有しており、
連続して積層される一対のコネクタにおいて、一方のコネクタの小径ボス収納孔内に、他方のコネクタの小径を有するボスが嵌合することにより、前記複数の配線基板と前記複数のコネクタ間の位置が確定される
配線基板組立体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate


【公開番号】特開2008−130253(P2008−130253A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−310539(P2006−310539)
【出願日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【出願人】(596029797)アイティーティー・マニュファクチャリング・エンタープライジズ・インコーポレーテッド (34)
【Fターム(参考)】