説明

アクセルペダル誤操作対応装置およびアクセルペダル誤操作対応装置用のプログラム

【課題】アクセルペダル誤操作を検出して車両の発進を禁止した後に、アクセルペダルの操作に基づいて発進禁止を解除する技術において、発進禁止を解除してよい場面をより適切に検出する。
【解決手段】アクセルペダル誤操作であると判定したことに基づいて、車両の発進を禁止し、発進が禁止されているとき、解除操作が行われたか否かを判定し、解除操作が行われたと判定したことに基づいて、車両の発進禁止を解除するアクセルペダル誤操作対応装置において、誤操作と判定されたアクセルペダル操作の後(ステップ210)、待機時間経過後に操作量が誤操作判定閾値を超えない範囲でアクセルペダルが再操作されたことに基づいて(ステップ220、230、240)、解除操作が行われたと判定する(ステップ250)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクセルペダル誤操作対応装置およびアクセルペダル誤操作対応装置用のプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、間違ってアクセルペダルを踏み込んでしまう行為(アクセルペダル誤操作)を検出し、その検出に基づいて車両の発進を禁止する技術が知られている。また、特許文献1には、アクセルペダル誤操作の検出後にアクセルペダルのオン操作が所定時間継続したことに基づいて、車両の発進禁止を解除する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−296950号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、一旦アクセルペダル誤操作があった後は、アクセルペダルのオン操作が所定時間継続した場合も、ドライバーはアクセルペダルをブレーキペダルのつもりで踏み続けている可能性もあるので、そのような場合に車両の発進を許可するのは、必ずしも適切ではない。
【0005】
本発明は上記点に鑑み、アクセルペダル誤操作を検出して車両の発進を禁止した後に、アクセルペダルの操作に基づいて発進禁止を解除する技術において、発進禁止を解除してよい場面をより適切に検出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、車両用のアクセルペダル誤操作対応装置であって、前記車両のドライバーによるアクセルペダルの操作に基づいて、アクセルペダル誤操作であるか否かを判定する誤操作判定手段(110)と、アクセルペダル誤操作であると前記誤操作判定手段(110)が判定したことに基づいて、前記車両の発進を禁止する誤操作対応制御手段(130)と、前記誤操作対応制御手段(130)によって発進が禁止されているとき、発進禁止を解除する解除操作が行われたか否かを判定する解除操作判定手段(140、150)と、解除操作が行われたと前記解除操作判定手段(140、150)が判定したことに基づいて、前記誤操作対応制御手段(130)による前記車両の発進禁止を解除する解除制御手段(160、170)と、を備え、前記解除操作判定手段(140、150)は、前記誤操作判定手段(110)によって誤操作と判定されたアクセルペダル操作の後、操作量が誤操作判定閾値を超えない範囲で前記アクセルペダルが再操作されたことに基づいて、解除操作が行われたと判定することを特徴とするアクセルペダル誤操作対応装置である。
【0007】
このように、アクセルペダルの操作が誤操作であると判定し、車両の発進を禁止した後、操作量が誤操作判定閾値を超えない範囲でアクセルペダルが再操作されたことに基づいて、車両の発進禁止を解除する。
【0008】
アクセルペダル誤操作で車両の発進が禁止された後は、再度アクセルペダルを正常な範囲(誤操作判定閾値を超えない範囲)で踏み込むということは、ドライバーは車両を発進させたいという意図のもとアクセルペダルを操作している可能性が高い。したがって、このような場合に発進禁止を解除すれば、発進禁止を解除してよい場面をより適切に検出することができる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のアクセルペダル誤操作対応装置において、前記解除操作判定手段(140、150)は、前記誤操作判定手段(110)によって誤操作と判定されたアクセルペダル操作の後、所定の待機時間の経過後に、操作量が前記誤操作判定閾値を超えない範囲で前記アクセルペダルが再操作されたことに基づいて、解除操作が行われたと判定することを特徴とする。
【0010】
一般に、人間が状況を認識してから判断を行い、動作に移るまでにかかる時間は数百ミリ秒〜数秒と言われている。このため、アクセルペダルを解放してから短時間で行われる再操作は、パニック状態における反射的な2度踏みである可能性が高い。待機時間を設けることでそのような場合を除外して解除操作を検出することで、発進禁止を解除してよい場面をより適切に検出することができる。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のアクセルペダル誤操作対応装置において、前記誤操作判定閾値は、誤操作と判定されたアクセルペダル操作が開放されてから前記アクセルペダルが再操作されるまでの時間が長いほど大きくなることを特徴とする。
【0012】
また、誤操作を検出し、車両の発進が禁止された後は、時間が経過する程、ドライバーの冷静さが増していく。したがって、時間が経過するほど、同じ操作でもドライバーが再度アクセルペダルを誤操作している可能性は低いと考えられる。このため、アクセルペダルの誤操作が終了してから再度踏み込みが行われるまでの時間が長くなるにつれて、誤操作判定閾値を大きくすることで、発進禁止を解除してよい場面をより適切に検出することができる。
【0013】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のアクセルペダル誤操作対応装置において前記誤操作判定閾値は、車両内の状態および車両周辺の状態の少なくとも1つ以上に基づいて変化することを特徴とする。このようにすることで、車両内または車両周辺の状況に応じて、発進禁止を解除してよい場面をより適切に検出することができる。
【0014】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載のアクセルペダル誤操作対応装置において、前記誤操作判定手段(110)は、前記車両のドライバーによるアクセルペダルの操作があったことに基づいて、前記アクセルペダルの操作量が前記誤操作判定閾値を超えた場合にアクセルペダル誤操作であると判定し、前記操作量が前記誤操作判定閾値を超えていない場合にアクセルペダル誤操作でないと判定することを特徴とする。このように、アクセルペダル誤操作を判定するための閾値と、発進禁止解除を判定するための閾値とが同じであってもよい。
【0015】
また、請求項6に記載の発明は、車両用のアクセルペダル誤操作対応装置であって、前記車両のドライバーによるアクセルペダルの操作に基づいて、アクセルペダル誤操作であるか否かを判定する誤操作判定手段(110)と、アクセルペダル誤操作であると前記誤操作判定手段(110)が判定したことに基づいて、前記車両の発進を禁止する誤操作対応制御手段(130)と、前記誤操作対応制御手段(130)によって発進が禁止されているとき、発進禁止を解除する解除操作が行われたか否かを判定する解除操作判定手段(140、150)と、解除操作が行われたと前記解除操作判定手段(140、150)が判定したことに基づいて、前記誤操作対応制御手段(130)による前記車両の発進禁止を解除する解除制御手段(160、170)と、を備え、前記解除操作判定手段(140、150)は、前記誤操作判定手段(110)によって誤操作と判定されたアクセルペダル操作の後、基準時間の間に基準回数以上前記アクセルペダルの操作があったことに基づいて、解除操作が行われたと判定することを特徴とするアクセルペダル誤操作対応装置である。
【0016】
このように、アクセルペダルの操作がアクセルペダル誤操作であると判定し、車両の発進を禁止した後、アクセルペダルの操作量が基準時間の間に基準回数以上前記アクセルペダルの操作があったことに基づいて、発進禁止を解除する。
【0017】
一般的に、ドライバーはブレーキペダルを操作するとき、一旦制動がかかりはじめたことを確認したら、ドライバーが望む速度に達するか、望む停車時間停車を続けるか、パーキングブレーキやシフトレバーが駐車位置に入れられるまでは、継続してブレーキペダルを押下しつづけると考えられる。また、パニック状態におけるアクセルペダル2度踏みに関しても、車両発進禁止の制御のために一旦制動力がかかりさえすれば、更に継続してアクセルペダルの解放−押下を繰り返す可能性は低い。
【0018】
一方、例えば踏切内に閉じ込められてしまった場合など、ドライバーが早急に車両を発進させたいと考えたときにアクセルペダル操作が誤って誤操作と判定されてしまった場合には、踏切をすぐに出ようとしてアクセルペダルを短時間に連続して解放−押下を繰り返す場合がある。
【0019】
このため、基準時間の間に基準回数以上のアクセルペダルの踏み込みがあった場合には、ドライバーには加速の意志があると判断し、発進禁止を解除することで、発進禁止を解除してよい場面をより適切に検出することができる。
【0020】
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のアクセルペダル誤操作対応装置において、前記誤操作判定手段(110)は、前記アクセルペダルの操作量が誤操作判定閾値を超えたか否かで、アクセルペダル誤操作であるか否かを判定し、前記解除操作判定手段(140、150)は、前記誤操作判定手段(110)によって誤操作と判定されたアクセルペダル操作の後、基準時間の間に基準回数以上、前記誤操作判定閾値を超えた前記アクセルペダルの操作があった場合に、解除操作が行われたと判定することを特徴とする。
【0021】
このようにすることで、アクセルペダル誤操作であると判定されるような操作量(例えばベタ踏み)であったとしても、基準回数以上、連続して操作されたら、解除操作であると判定される。
【0022】
また、請求項8に記載の発明のように、請求項1に記載の発明の特徴をプログラムの発明の特徴として捉えることもできる。また、請求項9に記載の発明のように、請求項6に記載の発明の特徴をプログラムの発明の特徴として捉えることもできる。また、
なお、上記および特許請求の範囲における括弧内の符号は、特許請求の範囲に記載された用語と後述の実施形態に記載される当該用語を例示する具体物等との対応関係を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態に係る車載システムの構成を示す図である。
【図2】誤操作対応装置1が実行する処理のフローチャートである。
【図3】図2のステップ140の処理内容を示すフローチャートである。
【図4】誤操作判定閾値の時間推移を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1に、本実施形態に係る車載システムの構成を示す。この車載システムは、車両に搭載され、誤操作対応装置1、アクセルペダルセンサ2、状態センサ3、エンジンアクチュエータ4、ブレーキアクチュエータ5等を有している。
【0025】
アクセルペダル誤操作対応装置1(以下、省略して誤操作対応装置1という)は、車両のドライバーがブレーキペダルを踏むつもりで間違ってアクセルペダルを踏み込んでしまう行為(アクセルペダル誤操作)を検出し、その検出に基づいて車両を停止させ、車両の発進を禁止するための制御装置である。本実施形態では誤操作対応装置1は、CPU、RAM、ROM、I/O等を備えたマイクロコンピュータを用いて実現する。
【0026】
アクセルペダルセンサ2は、アクセルペダルの操作量(例えば、アクセル開度、アクセル開度変化量)を検出して誤操作対応装置1に出力する装置である。
【0027】
状態センサ3は、車両内の状態を検出するセンサ群(例えば、水平面に対する車両の前後方向の勾配を検出する勾配センサ、車体の横加速度を検出する横加速度センサ)および車両周辺の状態を検出するセンサ群(例えば、車両の周囲の障害物を検出する障害物センサ)を有する。
【0028】
エンジンアクチュエータ4は、車両の駆動力を発生する機構であるエンジンを制御するアクチュエータ群であり、燃料噴射装置、燃料点火装置、スロットルバルブ開閉装置等を含む。ブレーキアクチュエータ5は、車両に制動力を発生させる制動機構であり、液圧ブレーキ機構におけるバルブ、液圧ポンプを駆動するモータ等を含む。
【0029】
なお、エンジンアクチュエータ4は、通常は、アクセル開度に応じて決まる加速要求を満たすためにエンジンECUによって制御されるが、誤操作対応装置1は、そのエンジンECUの制御に対して加速度を低減するように介入してエンジンアクチュエータ4を制御する。
【0030】
また、ブレーキアクチュエータ5は、通常は、ブレーキペダル踏み込み量に応じて決まる減速要求を満たすためにブレーキECUによって制御されるが、誤操作対応装置1は、そのブレーキECUの制御に重畳的に(つまり、ブレーキ圧を加算するように)介入してブレーキアクチュエータ5を制御する。
【0031】
以下、この車載システムの作動について説明する。誤操作対応装置1は、ドライバーによるアクセルペダルの操作があったことをアクセルペダルセンサ2からの検出信号に基づいて検出すると、所定のプログラムの実行を開始し、そのプログラムに従い、図2に示す処理を開始する。
【0032】
そして、まずステップ110で、アクセルペダル誤操作があったか否かを判定する。具体的には、アクセル開度変化量(すなわち、単位時間当たりのアクセル開度の増加量)と所定の誤操作判定閾値とを比較することで、アクセルペダル誤操作であるか否かを判定する。つまり、アクセル開度変化量が誤操作判定閾値を超えた場合に誤操作であると判定し、アクセル開度変化量が誤操作判定閾値を超えていない場合に誤操作でないと判定する。
【0033】
ドライバーがアクセルペダルを踏もうとして実際にアクセルペダルを踏んだ場合は、アクセル開度変化量が誤操作判定閾値を超えることはほとんどない。したがって、この場合誤操作対応装置1は、ステップ110でアクセルペダル誤操作でないと判定してステップ120に進み、エンジンECUによるエンジンアクチュエータ4の制御に介入しないことで、アクセルペダルの操作内容に応じた車両の加速を許可する。ステップ120の後、図2の処理を終了する。
【0034】
ドライバーがブレーキペダルを踏もうとして、間違ってアクセルペダルを踏んだ場合、ブレーキペダルはアクセルペダルよりも強く速く踏み込みがちなので、アクセル開度変化量が誤操作判定閾値を超える場合が多い。以下では、ドライバーがブレーキペダルを踏もうとして、間違ってアクセルペダルを踏み、その結果、誤操作対応装置1がステップ110でアクセルペダル誤操作であると判定したとする。
【0035】
すると誤操作対応装置1は、ステップ130に進み、自動制動制御を開始する。具体的には、ブレーキアクチュエータ5に対して介入制御を行って制動力を発生させ、更に、アクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)に応じたエンジンECUによるエンジンアクチュエータ4の制御に介入し、アクセルペダル踏み込み量に応じた車両の加速を禁止する(例えば、スロットルバルブを全閉状態にする)。このような介入制御により、車両が走行していれば車両は制動力によって停止すると共に車両の発進が禁止され、車両が最初から停止している場合は、車両の発進が禁止される。
【0036】
このように車両が停止され車両の発進が禁止された後、ステップ140では、発進禁止の解除操作がドライバーによって行われたか否かを判定する。この判定の詳細については後述する。
【0037】
続いてステップ150では、ステップ140によって解除操作が行われていないと判定した場合、ステップ160に進み、ステップ130で開始した自動制動制御を継続することで、車両の発進禁止を継続し、処理をステップ140に戻す。したがって、解除操作がない間は、車両の発進禁止を継続させたまま、解除操作の有無を判定し続ける。
【0038】
ここで、ステップ140の処理について説明する。図3に、ステップ140の処理内容を詳細に示す。誤操作対応装置1は、ステップ140において、まずステップ210で、アクセルペダルセンサ2からの検出信号に基づいて、アクセル開度が一定量以下になっているか否かを判定する。この処理は、アクセルペダルの操作が一度開放されたか否かを判定するための処理であり、上記一定量も、開放されたか否かを判定できる程度の値となっている。
【0039】
アクセルペダル誤操作があった直後で、まだその誤操作となったアクセルペダル操作が開放されていない状況では、アクセル開度が一定量以下になっていないと判定してステップ270に進み、解除操作なしと判定し、ステップ140の処理を終了してステップ150に進む。そして、誤操作となったアクセルペダル操作が開放されていない状態では、ステップ210、270、150、160の処理が繰り返される。
【0040】
誤操作となったアクセルペダル操作が開放されると、ステップ210で、アクセル開度が一定量以下になっていると判定し、続いてステップ220に進む。ステップ220では、アクセルペダルが再度踏み込まれたか否かを判定し、踏み込まれたと判定するまで、このステップ220の判定を繰り返す。なお、アクセルペダルが再度踏み込まれたか否かは、アクセル開度が上述のステップ210で用いた一定量を超えたか否かで判定してもよいし、当該一定量以外の他の閾値を越えたか否かで判定してもよい。
【0041】
[事例1]ここで、事例1としてステップ220の繰り返しの間、ドライバーがアクセルペダル誤操作を終えた(アクセルペダルを開放した)後、ゆっくり時間をかけて心を落ち着かせて、車両を発進させようとアクセルペダルを再操作した場合について説明する。
【0042】
この場合、ステップ220では、アクセルペダルが再度踏み込まれたと判定してステップ230に進む。ステップ230では、前回(今回のアクセルペダル操作より1回前)のアクセルペダル操作の後(より詳しくは、当該前回のアクセルペダル操作が開放されてから)、直前のステップ220でアクセルペダルが再度踏み込まれたと判定するまでに、所定の待機時間W以上の時間間隔があったか否かを判定する。本事例では、前回のアクセルペダル操作は、誤操作と判定されたアクセルペダル操作に該当する。
【0043】
一般に、人間が状況を認識してから判断を行い、動作に移るまでにかかる時間は数百ミリ秒〜数秒と言われている。このため、アクセルペダルを解放してから数百ミリ秒の間に行われる再操作は、パニック状態における反射的な2度踏みである可能性が高い。したがって、この所定の待機時間Wは、そのような2度踏みを除外し、かつ、ドライバーが十分落ち着いたとみなせる時間(例えば、1秒)として設定する。
【0044】
本事例では、誤操作と判定されたアクセルペダル操作の開放からアクセルペダル再踏み込みまで、ドライバーが十分落ち着くほど時間が空いている(具体的には待機時間W以上)ので、ステップ230では、誤操作と判定されたアクセルペダル操作の後、直前のステップ220でアクセルペダルが再度踏み込まれたと判定するまでに、所定の待機時間W以上の時間間隔があったと判定され、処理はステップ240に進む。
【0045】
ステップ240では、直前のステップ220で再度踏み込まれたと判定したアクセル操作が、アクセルペダル誤操作に該当するアクセル操作であるか否かを判定する。具体的には、現在のアクセル開度変化量(あるいは、過去所定時間内(例えば100ミリ秒以内))と、ステップ110で用いた誤操作判定閾値とを比較し、アクセル開度変化量が誤操作判定閾値を超えた場合に誤操作に該当すると判定し、アクセル開度変化量が誤操作判定閾値を超えていない場合に誤操作に該当しないと判定する。
【0046】
本事例の場合、ドライバーは、発進のためにアクセルペダルを操作しているので、誤操作に該当するような操作は行っておらず、従って、ステップ240では、誤操作に該当しないと判定し、ステップ250に進む。ステップ250では、解除操作があると判定し、ステップ140の処理を終了する。
【0047】
この場合、ステップ140に続くステップ150では、解除操作が行われたと判定し、ステップ170に進む。ステップ170では、ステップ130で開始した自動制動制御を解除する。具体的には、エンジンアクチュエータ4およびブレーキアクチュエータ5に対する介入制御を終了することで、車両の発進禁止を解除する。これにより誤操作対応装置1は、エンジンアクチュエータ4に対して車両の加速の禁止の介入制御を行わず、ブレーキアクチュエータ5に対して制動力を発生させる介入制御を行わない。したがって、車両は、ブレーキペダルが踏まれていない限り、アクセルペダルの操作に応じた加速度で発進する。
【0048】
このように、誤操作対応装置1は、アクセルペダルの操作量が誤操作判定閾値を超えたことによって車両の発進を禁止した後、操作量が誤操作判定閾値を超えない範囲でアクセルペダルが再操作されたことに基づいて、車両の発進禁止を解除する。
【0049】
誤操作で車両の発進が禁止された後は、再度アクセルペダルを正常な範囲(誤操作判定閾値を超えない範囲)で踏み込むということは、ドライバーは車両を発進させたいという意図のもとアクセルペダルを操作している可能性が高い。したがって、このような場合に発進禁止を解除すれば、発進禁止を解除してよい場面をより適切に検出することができる。また、待機時間を設けることで、誤操作による2度踏みに対しても解除操作の対象から除外することで、発進禁止を解除してよい場面をより適切に検出することができる。
【0050】
[事例2]ここで、別の事例2として、ステップ220の繰り返しの間、ドライバーがアクセルペダル誤操作を終えた(アクセルペダルを開放した)後、ドライバーが慌ててしまい、間違ってすぐに(待機時間W未満で)アクセルペダルを再踏み込んでしまった場合について説明する。
【0051】
この場合誤操作対応装置1は、ステップ220でアクセルペダルが踏み込まれたと判定してステップ230に進み、ステップ230では、誤操作と判定されたアクセルペダル操作の後、直前のステップ220でアクセルペダルが再度踏み込まれたと判定するまでに、所定の待機時間W以上の時間間隔がないと判定し、ステップ260に進む。
【0052】
ステップ260では、現在までの基準時間(例えば5秒)の間に基準回数(3回以上の複数回数、例えば5回)以上の踏み込みがあったか否かを判定する。この判定は、ドライバーが踏切内等で慌てて車両を発進させようと何度もアクセルペダルを操作している状態を検出するための判定であるので、誤操作の後、1回だけアクセルペダルが操作されたのみでは、判定結果は否定的(NO)になり、処理はステップ270に進み、解除操作なしと判定する。したがって、発進禁止は解除されない。
【0053】
[事例3]また更に別の事例3として、ステップ220の繰り返しの間、ドライバーがアクセルペダル誤操作を終えた(アクセルペダルを開放した)後、待機時間Wが経過した後に、ブレーキペダルを踏み込むつもりで間違ってアクセルペダルを強く速く踏み込んでしまった場合について説明する。
【0054】
この場合誤操作対応装置1は、ステップ220でアクセルペダルが踏み込まれたと判定してステップ230に進み、ステップ230では、誤操作と判定されたアクセルペダル操作の後、直前のステップ220でアクセルペダルが再度踏み込まれたと判定するまでに、所定の待機時間W以上の時間間隔があると判定し、ステップ240に進む。ステップ240では、直前のステップ220で再度踏み込まれたと判定したアクセル操作が、アクセルペダル誤操作に該当するアクセル操作であると判定し、ステップ260に進む。そしてステップ260では、上述同様、判定結果は否定的(NO)になり、処理はステップ270に進み、解除操作なしと判定する。したがって、発進禁止は解除されない。
【0055】
[事例4]ここで、更に別の事例4として、誤操作対応装置1がアクセルペダル誤操作を検出して車両を停止させ発進を禁止した後、踏切内に閉じ込められてしまった場合において、ドライバーが早急に車両を発進させたいと考えて、短期間にアクセルペダル操作を素早く何度も繰り返し操作した場合について説明する。
【0056】
この場合、新たなアクセル操作が開放され再度アクセル操作が行われる度に、誤操作対応装置1は、ステップ210でアクセル開度が一定量以下になったと判定し、ステップ220でアクセルペダルが再度踏み込まれたと判定してステップ230に進み、ステップ230では、アクセルペダルの踏み込みの繰り返し間隔が短いので、判定結果が否定的(NO)となり、ステップ260に進む。ステップ260では、現在までの基準時間の間に基準回数以上の踏み込みがあったかと判定するまでは、否定判定となり、ステップ270で解除操作なしと判定し、更にステップ150、160と処理を進め、再度ステップ210に戻る。
【0057】
このようなステップ210→220→230→260→270→210の処理が短時間に繰り返されていくうちに、ある時点において、ステップ260で、現在までの基準時間の間に基準回数以上の踏み込みがあったと判定するようになる。すると誤操作対応装置1は、ステップ250に進み、解除操作があると判定する。この場合、ステップ140に続くステップ150では、解除操作が行われたと判定し、ステップ170では、ステップ130で開始した自動制動制御を解除して、車両の発進禁止を解除する。これにより、車両はアクセル操作に応じて前進を開始することができる。
【0058】
[事例5]また、更に別の事例5として、誤操作対応装置1がアクセルペダル誤操作を検出して車両を停止させ発進を禁止した後、踏切内に閉じ込められてしまった場合において、ドライバーが車両を発進させたいと焦り、短期間にアクセルペダル操作を何度も繰り返し強く操作した場合について説明する。ただし、本事例では、各アクセルペダル繰り返し操作の間隔は、待機時間W以上であったとする。
【0059】
この場合、新たなアクセル操作が開放され再度アクセル操作が行われる度に、誤操作対応装置1は、ステップ210でアクセル開度が一定量以下になったと判定し、ステップ220でアクセルペダルが再度踏み込まれたと判定してステップ230に進み、ステップ230では、アクセルペダルの踏み込みの繰り返し間隔が待機時間W以上なので、判定結果が肯定的(YES)となり、ステップ240に進む。ステップ240では、アクセルペダルの操作が強く速く、アクセル開度変化量が誤操作判定閾値より大きくなるので、アクセルペダル誤操作に該当すると判定し、続いてステップ260に進む。ステップ260では、現在までの基準時間の間に基準回数以上の踏み込みがあったかと判定するまでは、否定判定となり、ステップ270で解除操作なしと判定し、更にステップ150、160と処理を進め、再度ステップ210に戻る。
【0060】
このようなステップ210→220→230→240→260→270→210の処理が短時間に繰り返されていくうちに、ある時点のステップ260で、現在までの基準時間の間に基準回数以上の踏み込みがあったと判定するようになる。すると誤操作対応装置1は、ステップ250に進み、解除操作があると判定する。この場合、ステップ140に続くステップ150では、解除操作が行われたと判定し、ステップ170では、ステップ130で開始した自動制動制御を解除して、車両の発進禁止を解除する。これにより、車両はアクセル操作に応じて前進を開始することができる。
【0061】
これら事例4、5のように、アクセルペダルの操作量が誤操作判定閾値を超えたことによって誤操作と判定し、車両の発進を禁止した後、アクセルペダルの操作量が基準時間の間に基準回数以上前記アクセルペダルの操作があったことに基づいて、発進禁止を解除する。
【0062】
一般的に、ドライバーはブレーキペダルを操作するとき、一旦制動がかかりはじめたことを確認したら、ドライバーが望む速度に達するか、望む停車時間停車を続けるか、パーキングブレーキやシフトレバーが駐車位置に入れられるまでは、継続してブレーキペダルを押下しつづけると考えられる。また、パニック状態におけるアクセルペダル2度踏みに関しても、車両発進禁止の制御のために一旦制動力がかかりさえすれば、更に継続してアクセルペダルの解放−押下を繰り返す可能性は低い。
【0063】
一方、例えば踏切内に閉じ込められてしまった場合など、ドライバーが早急に車両を発進させたいと考えたときにアクセルペダル操作が誤って誤操作と判定されてしまった場合には、踏切をすぐに出ようとしてアクセルペダルを短時間に連続して解放−押下を繰り返す場合がある。
【0064】
このため、基準時間の間に基準回数以上のアクセルペダルの踏み込みがあった場合には、ドライバーには加速の意志があると判断し、発進禁止を解除することで、発進禁止を解除してよい場面をより適切に検出することができる。
【0065】
ここで、誤操作判定閾値について説明する。誤操作判定閾値は、ステップ110で、車両の停止および発進禁止の介入制御(自動制動制御)を行うか否かの判定に用いられると共に、ステップ240で、再踏み込み時のアクセルペダル操作が誤操作に該当するか否かの判定にも用いられる。
【0066】
この誤操作判定閾値は、あらかじめ定められた固定値であってもよいが、各種条件に応じて変化するようになっていてもよい。例えば、時間経過に従って、図4のグラフの実線11に示すように変化してもよい。図4中、横軸は、ステップ110で誤操作と判定されたアクセルペダル操作が開放されてから(ステップ210参照)アクセルペダルが再操作されるまで(ステップ220参照)の時間(以下、再踏み込みまでの時間という)であり、縦軸は誤操作判定閾値の値である。
【0067】
図4の実線11によれば、誤操作判定閾値は、再踏み込みまでの時間が待機時間W(ステップ230)未満の場合はゼロであり、待機時間W以上の場合は、再踏み込みまでの時間が長いほど大きくなる。
【0068】
このようにするのは、誤操作を検出し、車両の発進が禁止された後は、時間が経過する程、ドライバーの冷静さが増していくからである。したがって、時間が経過するほど、同じ操作でもドライバーが再度アクセルペダルを誤操作している可能性は低いと考えられる。このため、アクセルペダルが解放されてから再度踏込みが行われるまでの時間が長くなるにつれて、誤操作判定閾値を大きくすることで、発進禁止を解除してよい場面をより適切に検出することができる。
【0069】
また、誤操作判定閾値は、状態センサ3からの検出信号に基づき、車両内の状態および車両周辺の状態の少なくとも1つ以上に応じて変化させるようになっていてもよい。このようにすることで、車両内または車両周辺の状況に応じて、発進禁止を解除してよい場面をより適切に検出することができる。
【0070】
例えば、車両の周囲の障害物を検出する障害物センサから出力された検出信号に基づいて、車両の前方に障害物がある場合は、車両の前方に障害物がない場合よりも、誤操作判定閾値を小さくしてもよい。これは、車両の前方に障害物がある場合は、意図してアクセルペダルを強く踏み込む可能性が低いからである。
【0071】
また例えば、勾配センサからの検出信号に基づいて、車両が上り坂にいるか、下り坂にいるか、あるいは水平な道路にいるかを判定し、上り坂にいる場合の方が水平な道路にいる場合よりも誤操作判定閾値を大きくし、水平な道路にいる場合の方が下り坂にいる場合よりも誤操作判定閾値を大きくするようになっていてもよい。
【0072】
これは、例えば一般に上り坂では、後退を防止するためにアクセルペダルを通常よりも強く速く踏込む傾向があり、逆に下り坂では、アクセルペダルを強く速く踏む可能性が通常よりも低いからである。
【0073】
なお、上記実施形態において、誤操作対応装置は、図2のステップ110を実行することで誤操作判定手段の一例として機能し、ステップ130を実行することで誤操作対応制御手段の一例として機能し、ステップ140、150を実行することで解除操作判定手段の一例として機能し、ステップ160、170を実行することで解除制御手段の一例として機能する。
【0074】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の各発明特定事項の機能を実現し得る種々の形態を包含するものである。例えば、以下のような形態も許容される。
【0075】
上記実施形態のステップ110、240では、誤操作判定閾値とアクセル開度変化量を比較しているが、誤操作判定閾値と比較するのは、アクセル開度変化量ではなくアクセル開度であってもよい。つまり、誤操作判定閾値と比較するのは、アクセルペダルの操作量に相当する量であれば、どのようなものでもよい。
【0076】
また、上記実施形態では、ステップ110で用いる誤操作判定閾値(第1誤操作判定閾値)とステップ240で用いる誤操作判定閾値(第2誤操作判定閾値)は同じものであるが、これらは2つの異なる量であってもよい。
【0077】
また、上記の実施形態において、誤操作対応装置1がプログラムを実行することで実現している各機能は、それらの機能を有するハードウェア(例えば回路構成をプログラムすることが可能なFPGA)を用いて実現するようになっていてもよい。
【符号の説明】
【0078】
1 誤操作対応装置
2 アクセルペダルセンサ
3 状態センサ
4 エンジンアクチュエータ
5 ブレーキアクチュエータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用のアクセルペダル誤操作対応装置であって、
前記車両のドライバーによるアクセルペダルの操作に基づいて、アクセルペダル誤操作であるか否かを判定する誤操作判定手段(110)と、
アクセルペダル誤操作であると前記誤操作判定手段(110)が判定したことに基づいて、前記車両の発進を禁止する誤操作対応制御手段(130)と、
前記誤操作対応制御手段(130)によって発進が禁止されているとき、発進禁止を解除する解除操作が行われたか否かを判定する解除操作判定手段(140、150)と、
解除操作が行われたと前記解除操作判定手段(140、150)が判定したことに基づいて、前記誤操作対応制御手段(130)による前記車両の発進禁止を解除する解除制御手段(160、170)と、を備え、
前記解除操作判定手段(140、150)は、前記誤操作判定手段(110)によって誤操作と判定されたアクセルペダル操作の後、操作量が誤操作判定閾値を超えない範囲で前記アクセルペダルが再操作されたことに基づいて、解除操作が行われたと判定することを特徴とするアクセルペダル誤操作対応装置。
【請求項2】
前記解除操作判定手段(140、150)は、前記誤操作判定手段(110)によって誤操作と判定されたアクセルペダル操作の後、所定の待機時間の経過後に、操作量が前記誤操作判定閾値を超えない範囲で前記アクセルペダルが再操作されたことに基づいて、解除操作が行われたと判定することを特徴とする請求項1に記載のアクセルペダル誤操作対応装置。
【請求項3】
前記誤操作判定閾値は、誤操作と判定されたアクセルペダル操作が開放されてから前記アクセルペダルが再操作されるまでの時間が長いほど大きくなることを特徴とする請求項1または2に記載のアクセルペダル誤操作対応装置。
【請求項4】
前記誤操作判定閾値は、車両内の状態および車両周辺の状態の少なくとも1つ以上に基づいて変化することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のアクセルペダル誤操作対応装置。
【請求項5】
前記誤操作判定手段(110)は、前記車両のドライバーによるアクセルペダルの操作があったことに基づいて、前記アクセルペダルの操作量が前記誤操作判定閾値を超えた場合にアクセルペダル誤操作であると判定し、前記操作量が前記誤操作判定閾値を超えていない場合にアクセルペダル誤操作でないと判定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のアクセルペダル誤操作対応装置。
【請求項6】
車両用のアクセルペダル誤操作対応装置であって、
前記車両のドライバーによるアクセルペダルの操作に基づいて、アクセルペダル誤操作であるか否かを判定する誤操作判定手段(110)と、
アクセルペダル誤操作であると前記誤操作判定手段(110)が判定したことに基づいて、前記車両の発進を禁止する誤操作対応制御手段(130)と、
前記誤操作対応制御手段(130)によって発進が禁止されているとき、発進禁止を解除する解除操作が行われたか否かを判定する解除操作判定手段(140、150)と、
解除操作が行われたと前記解除操作判定手段(140、150)が判定したことに基づいて、前記誤操作対応制御手段(130)による前記車両の発進禁止を解除する解除制御手段(160、170)と、を備え、
前記解除操作判定手段(140、150)は、前記誤操作判定手段(110)によって誤操作と判定されたアクセルペダル操作の後、基準時間の間に基準回数以上前記アクセルペダルの操作があったことに基づいて、解除操作が行われたと判定することを特徴とするアクセルペダル誤操作対応装置。
【請求項7】
前記誤操作判定手段(110)は、前記アクセルペダルの操作量が誤操作判定閾値を超えたか否かで、アクセルペダル誤操作であるか否かを判定し、
前記解除操作判定手段(140、150)は、前記誤操作判定手段(110)によって誤操作と判定されたアクセルペダル操作の後、基準時間の間に基準回数以上、前記誤操作判定閾値を超えた前記アクセルペダルの操作があった場合に、解除操作が行われたと判定することを特徴とする請求項6に記載のアクセルペダル誤操作対応装置。
【請求項8】
車両用のアクセルペダル誤操作対応装置に用いるプログラムであって、
前記車両のドライバーによるアクセルペダルの操作に基づいて、アクセルペダル誤操作であるか否かを判定する誤操作判定手段(110)と、
アクセルペダル誤操作であると前記誤操作判定手段(110)が判定したことに基づいて、前記車両の発進を禁止する誤操作対応制御手段(130)と、
前記誤操作対応制御手段(130)によって発進が禁止されているとき、発進禁止を解除する解除操作が行われたか否かを判定する解除操作判定手段(140、150)と、
解除操作が行われたと前記解除操作判定手段(140、150)が判定したことに基づいて、前記誤操作対応制御手段(130)による前記車両の発進禁止を解除する解除制御手段(160、170)と、としてアクセルペダル誤操作対応装置を機能させ、
前記解除操作判定手段(140、150)は、前記誤操作判定手段(110)によって誤操作と判定されたアクセルペダル操作の後、操作量が誤操作判定閾値を超えない範囲で前記アクセルペダルが再操作されたことに基づいて、解除操作が行われたと判定することを特徴とするプログラム。
【請求項9】
車両用のアクセルペダル誤操作対応装置に用いるプログラムであって、
前記車両のドライバーによるアクセルペダルの操作に基づいて、アクセルペダル誤操作であるか否かを判定する誤操作判定手段(110)と、
アクセルペダル誤操作であると前記誤操作判定手段(110)が判定したことに基づいて、前記車両の発進を禁止する誤操作対応制御手段(130)と、
前記誤操作対応制御手段(130)によって発進が禁止されているとき、発進禁止を解除する解除操作が行われたか否かを判定する解除操作判定手段(140、150)と、
解除操作が行われたと前記解除操作判定手段(140、150)が判定したことに基づいて、前記誤操作対応制御手段(130)による前記車両の発進禁止を解除する解除制御手段(160、170)と、としてアクセルペダル誤操作対応装置を機能させ、
前記解除操作判定手段(140、150)は、基準時間の間に基準回数以上前記アクセルペダルの操作があったことに基づいて、解除操作が行われたと判定することを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−179936(P2012−179936A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−42263(P2011−42263)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】