説明

アゼチジン多置換化合物、これらの調製、およびこれらの治療的適用

本発明は、式(1)の化合物


(式中、Rは、(C−C)アルキル基、ハロ(C−C)アルキル基であり;R1は、水素原子であり;R2は、炭素原子によって連結される複素環式基、または複素環式−(C−C)アルキル基であり、前記基は、任意に置換されており;R3およびR4は、互いに独立して、任意に置換されているフェニル基を表し;Xは、水素原子、ハロゲン、シアノ、(C−C)アルキル基、ハロ(C−C)アルキル基、(C−C)アルコキシ基、ハロ(C−C)アルコキシ基または(C−C)アルキルS(O)基であり;ならびにpは、0と2の間である。)に関する。本発明は、これらを調製するための方法にも、およびこれらの治療的適用にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アゼチジン誘導体に、これらの調製に、およびCB1カンナビノイド受容体にかかわる疾患の治療または予防におけるこれらの治療的使用に関する。
【発明の概要】
【0002】
本発明の主題は、塩基のまたは酸との付加塩の形態での、式(I)に対応する化合物である:
【0003】
【化1】

(式中、
Rは、(C−C)アルキル基またはハロ(C−C)アルキル基を表し;
R1は、水素原子を表し;
R2は、炭素原子によって連結される複素環基、または複素環−(C−C)アルキル基を表し、これらの基は、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、NH、C(O)NH、(C−C)アルキル基、ハロ(C−C)アルキル基、(C−C)アルコキシ基、ハロ(C−C)アルコキシ基またはCOO(C−C)アルキル基から選択される1個以上の原子または基で任意に置換されており;
R3およびR4は、互いに独立して、ハロゲン、シアノ、(C−C)アルキル基、ハロ(C−C)アルキル基、(C−C)アルコキシ基またはハロ(C−C)アルコキシ基から選択される1個以上の原子または基で任意に置換されているフェニル基を表し;
Yは、水素原子、ハロゲン、シアノ、(C−C)アルキル基、ハロ(C−C)アルキル基、(C−C)アルコキシ基、ハロ(C−C)アルコキシ基または(C−C)アルキルS(O)基を表し;
pは、0と2の間である。)。
【発明を実施するための形態】
【0004】
式(I)の化合物は、1個以上の不斉炭素原子を含み得る。従って、これらは、エナンチオマーまたはジアステレオ異性体の形態で存在し得る。これらのエナンチオマーおよびジアステレオ異性体は、ならびにラセミ混合物をはじめとするこれらの混合物も、本発明の一部を構成する。
【0005】
本発明の主題である式(I)の化合物の中で、化合物の第一群は、
Rが、メチルを表し;
R3およびR4が、それぞれ、p位が塩素原子で置換されているフェニル基を表し;
Yが、水素原子またはハロゲンを表し;
R1が、水素原子を表し;
R2が、炭素原子によって連結される複素環基、または複素環−(C−C)アルキル基を表し、および複素環が、1個以上の(C−C)アルキル、COO(C−C)アルキルまたはオキソ基で任意に置換されている、テトラヒドロチオフェン、ピペリジン、テトラヒドロチオピラン、アゼチジン、ピロリジンまたはイミダゾリジンを表す、
塩基のまたは酸との付加塩の形態での、ジアステレオ異性体のおよびエナンチオマーの混合物としての、化合物から成る。
【0006】
上述の群の組み合わせも本発明の主題である化合物群である。
【0007】
本発明に関して:
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味するものとする;
(C−C)アルキル基は、1個以上の線状、分岐または環状(C−C)アルキル基で任意に置換され得る、1から6個の炭素原子を含有する環状、分岐または線状、飽和脂肪族基を意味するものとする。例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロプロピルメチル基などを挙げることができる;
ハロ(C−C)アルキル基は、1個以上の水素原子がハロゲン原子で置換されている(C−C)アルキル基を意味するものとする。例として、CF、CHCF、CHFおよびCCl基を挙げることができる;
ヒドロキシ(C−C)アルキル基は、1個以上の水素原子が1個以上のヒドロキシルで置換されている(C−C)アルキル基を意味するものとする;
(C−C)アルコキシ基は、(C−C)アルキル−O−基(この場合の(C−C)アルキル基は、上で定義したとおりである。)を意味するものとする;
ハロ(C−C)アルコキシ基は、ハロ(C−C)アルキル−O−基(この場合のハロ(C−C)アルキル基は、上で定義したとおりである。)を意味するものとする;
複素環基は、酸素が存在するときにはNおよびSから選択される他のヘテロ原子が少なくとも1個存在するという認識で、O、NおよびSから選択される1から3個のヘテロ原子を含めて4から6個の原子を含有する飽和または部分飽和単環式の基を意味するものとする。NまたはSヘテロ原子は、酸化形態、即ちN−OまたはS(O)またはSOで存在し得る。例として、ピペリジン、ピロリジン、テトラヒドロチオフェン、イミダゾリジン、テトラヒドロピランまたはアゼチジン基を挙げることができる;
複素環−(C−C)アルキル基は、上で定義したとおりの複素環で置換されているアルキル基を意味するものとする。
【0008】
式(I)の化合物は、塩基のまたは塩の形態で存在し得る。このような付加塩は、本発明の一部である。
【0009】
これらの塩は、医薬的に許容される酸を用いて調製できるが、例えば式(I)の化合物の精製または単離に有用である、他の酸の塩も、本発明の一部である。
【0010】
式(I)の化合物は、水和物のまたは溶媒和物の形態で、即ち、1個以上の水分子とのまたは溶媒との会合または組み合わせ形態で、存在することもある。このような水和物および溶媒和物も本発明の一部である。
【0011】
式(I)の化合物は、互変異性体の形態で存在することもあり、これらも本発明の一部である。
【0012】
本発明の主題である式(I)の化合物の中で、特に、以下の化合物を挙げることができる;用いる命名法は、IUPAC命名法に対応する。
【0013】
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[3−(2−オキソピロリジン−1−イル)プロピル]ベンズアミド
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)ベンズアミド
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[(1−エチルピロリジン−2−イル)メチル]ベンズアミド塩酸塩(1:2)
4−[({3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチル
(−)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−{[1−エチル−ピロリジン−2−イル]メチル}ベンズアミド
(+)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−{[1−エチル−ピロリジン−2−イル]メチル}ベンズアミド
(−)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド
(+)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[2−(2−オキソイミダゾリジン−1−イル)エチル]ベンズアミド
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−(テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)ベンズアミド
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−(1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)ベンズアミド
3−[({3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}カルボニル)アミノ]アゼチジン−1−カルボン酸t−ブチル
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−(2−オキソピロリジン−3−イル)ベンズアミド
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−5−フルオロ−N−(2−オキソピロリジン−3−イル)ベンズアミド
(+)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−5−フルオロ−N−[2−オキソピロリジン−3−イル]ベンズアミド
(−)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−5−フルオロ−N−[2−オキソピロリジン−3−イル]ベンズアミド
これらの光学異性体およびこれらの医薬的に許容される塩。
【0014】
本発明の主題は、CB1受容体が関与する疾患の治療または予防用の医薬品の調製のための、式(I)の本発明の化合物の使用でもある。
【0015】
本発明の主題は、精神障害、物質依存症および禁断症状、タバコ禁断症状、認識および注意障害、ならびに急性および慢性神経変性疾患;代謝異常、欲望障害、食欲障害、肥満、糖尿病(I型および/またはII型)、メタボリックシンドローム、脂質代謝異常、睡眠時無呼吸;疼痛、神経障害性疼痛、抗癌薬によって誘導される神経障害性疼痛;胃腸障害、嘔吐、潰瘍、下痢疾患、膀胱および排尿障害、内分泌に起因する障害、心血管疾患、低血圧、出血性ショック、敗血症性ショック、肝臓病、慢性肝硬変、線維症、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、脂肪性肝炎および肝臓脂肪症[これらの状態の病因(アルコール、医薬品、化学製品、自己免疫疾患、肥満、糖尿病、先天性代謝異常)を問わない];免疫系疾患、関節リウマチ、脱髄、多発性硬化症、炎症性疾患;アルツハイマー病、パーキンソン病、統合失調症、統合失調症に随伴する認知障害、糖尿病に随伴する認知障害、肥満に随伴する認知障害、メタボリックシンドロームに随伴する認知障害;喘息、慢性閉塞性肺疾患、レイノー症候群、緑内障、受胎能障害;感染性およびウイルス性疾患、例えば脳炎、脳卒中、ギラン−バレー症候群、骨粗しょう症および睡眠時無呼吸の治療または予防用の、ならびに抗癌化学療法用の;抗精神病治療に関連した障害(体重増加、代謝障害)の治療または予防用の医薬品の調製のための、式(I)の本発明の化合物の使用でもある。
【0016】
本発明に従って、スキーム1に記載する方法によって一般式(I)の化合物を調製することができる:
【0017】
【化2】

誘導体2を得るための化合物1のメシル化は、当業者に公知の方法、でなければT.W.Greene,Protective Group in Organic Synthesis,fourth editionに記載されている方法に従って行うことができる。この反応は、ジクロロメタンなどの塩素化溶媒中、ピリジンなどの塩基の存在下、および塩化メシルなどのメシラート誘導体の存在下、−10℃と40℃の間の温度で行われる。
【0018】
誘導体1は、市販されており、または適切な市販前駆体から当業者に公知の方法に従って合成され;R’’は、この酸のOH官能基のための保護基を表す。
【0019】
誘導体4は、メシラート2とアゼチジン3の反応によって入手できる。この段階は、好ましくは、不活性雰囲気下、4−メチル−2−ペンタノンなどの不活性溶媒中、炭酸カリウムなどの無機塩基の存在下で、反応混合物を還流させながら行われる。
【0020】
アゼチジン3の合成は、特許出願WO 01/064634に記載されている。
【0021】
酸5を得るためのエステル4の加水分解は、当業者に公知の方法に従って、およびより具体的には、テトラヒドロフランと水などの極性溶媒の混合物中、水酸化リチウム水和物などの塩基の存在下、約20℃の温度で行われる。
【0022】
テトラヒドロフランなどの極性溶媒またはジクロロメタンなどの塩素化溶媒中、トリアルキルアミン(トリエチルアミン)などの塩基の存在または不在下、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩または担持カルボジイミドなどのカップリング剤の存在または不在下、添加剤(例えば、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)の存在または不在下、
テトラヒドロフランなどの極性溶媒またはジクロロメタンなどの塩素化溶媒中、トリアルキルアミン(例えば、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミン)などの塩基の存在下、クロロギ酸イソブチルなどの、混合無水物の形成によりペプチド合成を促進する薬剤の存在下、
および−50℃と溶媒の沸点の間の温度での、
酸5とアミン誘導体6との反応により、一般式(I)の化合物を形成することができる。
【0023】
誘導体6は、市販されており、または適切な市販前駆体から当業者に公知の方法に従って合成される。酸誘導体5とアミン誘導体6を反応させることによって式(I)の化合物を調製することができ、この場合、不活性溶媒中;カップリング剤の存在下、および必要に応じて、一切のラセミ化を防止する添加剤の存在下でこの反応を行い、必要に応じてこの生成物を脱保護し、その後、この生成物を単離し、必要に応じてこれを、酸との付加塩に転化させる。
【0024】
式(I)の化合物は、通常の公知の方法によって、例えば結晶化、クロマトグラフィーまたは抽出によって、精製することができる。
【0025】
式(I)の化合物のエナンチオマーは、ラセミ体の分割によって、例えば、Pirkle W.H.ら,Asymmetric Synthesis,vol.1,Academic Press(1983)によるキラルカラムでのクロマトグラフィーによって、または塩の形成によって、またはキラル前駆体からの合成によって、得ることができる。ジアステレオ異性体は、公知の従来の方法(結晶化、クロマトグラフィー、またはキラル前駆体から)に従って調製することができる。
【0026】
本発明は、中間体を調製するための方法にも関する。
【0027】
以下の実施例は、本発明による一部の化合物の調製を説明するものである。これらの実施例は、限定的なものではなく、単に、本発明の例証に役立つものである。本実施例中の化合物の番号は、本発明による一部の化合物の化学構造および物理的特性を説明する下の表に与えるものを指す。
【実施例1】
【0028】
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[3−(2−オキソピロリジン−1−イル)プロピル]ベンズアミド(化合物番号1)
0.5gの3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]安息香酸、10cmのジクロロメタンおよび0.115cmの1−(3−アミノプロピル)ピロリジン−2−オンを、約20℃の温度で攪拌する。1.4gのスカベンジャー樹脂(PS−カルボジイミド、Argonaut負荷量1.3mmol/g)を添加し、その後、この反応媒質を20時間、約20℃の温度で攪拌する。樹脂を濾別し、ロータリーエバポレーターを用いて減圧(20kPa)下で濾液を濃縮乾固させる。得られた粗製生成物を、30gのMerckシリカ(粒径:15から40μm;溶離濃度勾配:酢酸エチル/メタノール 100/0から95/5)を含むカートリッジでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製する。減圧下でのこれらの画分の濃縮後、0.082gの3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[3−(2−オキソピロリジン−1−イル)プロピル]ベンズアミドを白色フォームの形態で得る。
H NMRスペクトル(400MHz;(δ ppm);(DMSO−d6);2.50ppmで参照):1.71(m,2H);1.91(m,2H);2.21(t,J=8.0Hz,2H);2.70(t,J=7.5Hz,2H);2.96(s,3H);3.17−3.38(部分的に隠れたm,8H);4.38(s,IH);4.72(m,1H);7.30(d,J=9.0Hz,4H);7.35(d,J=9.0Hz,4H);7.43−7.54(m,2H);7.75(ブロードs,1H);7.81(ブロードd,J=8.0Hz,1H);8.50(t,J=6.5Hz,1H)。
【0029】
質量スペクトル:ES m/z=629([MH]ベースピーク)
元素分析:
計算値:C:59.14%−H:5.44%−N:8.88%−S:5.09%
実測値:C:58.61%−H:5.43%−N:8.76%−S:5.10%−HO:1.17%
【実施例2】
【0030】
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)ベンズアミド(化合物番号2)
0.209gの1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、0.153cmのトリエチルアミン、およびその後、0.187gのテトラヒドロチオフェン−3−アミン−1,1−ジオキシド塩酸塩を、10cmのジクロロメタン中の0.5gの3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]安息香酸の溶液に添加する。この反応媒質を24時間、不活性雰囲気下、約20℃の温度で攪拌する。20cmの塩化ナトリウム飽和水溶液をこの反応媒質に添加する。沈降による分離後、水性相をジクロロメタンで抽出する。有機相を併せ、硫酸マグネシウムで脱水させ、濾過し、ロータリーエバポレーターを用いて減圧(5kPa)下で濃縮乾固させる。0.587gの生成物を得、30gのMerckシリカ(粒径:15から40μm;溶離剤:100酢酸エチル)を含むカートリッジでのフラッシュクロマトグラフィーによってこれを精製する。減圧下でのこれらの画分の濃縮後、0.246gの3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)ベンズアミドを白色フォームの形態で得る。
H NMRスペクトル(300MHz;(δ ppm);(DMSO−d6);2.50ppmで参照):2.21(m,1H);2.43(部分的に隠れたm,1H);2.69(t,J=7.5Hz,2H);2.97(s,3H);3.08(dd,J=8.0;13.0Hz,1H);3.12−3.43(部分的に隠れたm,4H);3.50(dd,J=8.0;13.0Hz,1H);4.37(s,1H);4.60−4.80(m,2H);7.30(d,J=9.0Hz,4H);7.36(d,J=9.0Hz,4H);7.45−7.57(m,2H);7.78(s,1H);7.83(m,1H);8.78(d,J=7.0Hz,1H)
質量スペクトル:ES m/z=622([MH]、ベースピーク)
元素分析:
計算値:C:54.02%−H:4.70%−N:6.75%−S:10.39%−Cl:11.39%
実測値:C:53.50%−H:4.27%−N:6.63%−S:10.44%−Cl:11.71%−HO:1.28%
【実施例3】
【0031】
(−)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド(化合物番号7)
601mgの3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)ベンズアミドを、700gのキラル固定相を含有するカラム、キロバイオティックTAG 10μmに注入する。100%メタノールを溶離剤として用いて毎分130cmで溶離を行う。左旋性エナンチオマーが最初に溶出される。溶媒の濃縮後、206mgの(−)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミドを白色粉末の形態で得る。
H NMRスペクトル(400MHz;(δ ppm);(DMSO−d6);2.50ppmで参照):2.21(m,1H);2.43(部分的に隠れたm,1H);2.70(m,2H);2.96(s,3H);3.08(dd,J=13.7;7.8Hz,1H);3.17−3.54(部分的に隠れたm,5H);4.37(s,1H);4.63−4.79(m,2H);7.31(d,J=8.8Hz,4H);7.35(d,J=8.8Hz,4H);7.46−7.54(m,2H);7.77(ブロードs,1H);7.84(m,1H);8.77(d,J=7.1Hz,1H)
質量スペクトル:ES m/z=622[M+H];m/z=620[M−H]
元素分析:
計算値:C:54.02%−H:4.70%−N:6.75%−S:10.30%
実測値:C:53.82%−H:4.94%−N:6.65%−S:9.81%−HO:1.00%
旋光度:α=−21.1+/−0.8(c=0.346、DMSO)
【実施例4】
【0032】
(+)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド(化合物番号8)
実施例3で行った分離中に二番目に右旋性エナンチオマーが溶出された。溶媒の濃縮後、176mgの(+)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミドを白色粉末の形態で得る。
H NMRスペクトル(400MHz;(δ ppm);(DMSO−d6);2.50ppmで参照):2.21(m,1H);2.43(部分的に隠れたm,1H);2.70(m,2H);2.96(s,3H);3.07(dd,J=13.7;7.8Hz,1H);3.15−3.41(部分的に隠れたm,4H);3.49(dd,J=13.7;8.1Hz,1H);4.37(s,1H);4.63−4.79(m,2H);7.31(d,J=8.8Hz,4H);7.35(d,J=8.8Hz,4H);7.46−7.54(m,2H);7.77(ブロードs,1H);7.84(m,1H);8.76(d,J=7.3Hz,1H)
質量スペクトル:ES m/z=622[M+H];m/z=620[M−H]
元素分析:
計算値:C:54.02%−H:4.70%−N:6.75%−S:10.30%
実測値:C:53.68%−H:4.77%−N:6.90%−S:9.68%−HO:1.69%
旋光度:α=+11.5+/−0.5(c=0.391、DMSO)
【実施例5】
【0033】
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[(1−エチルピロリジン−2−イル)メチル]ベンズアミド塩酸塩(1:2)(化合物3)
5a:3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[(1−エチルピロリジン−2−イル)メチル]ベンズアミド
0.177cmのクロロギ酸イソブチルを、0.6gの3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]安息香酸と20cmのテトラヒドロフランと0.217cmのトリエチルアミンの溶液に、不活性雰囲気下、約−5℃の温度で、滴加する。得られた懸濁液を40分間、10℃未満の温度で攪拌する。0.255cmの1−(1−エチルピロリジン−2−イル)メタンアミンを約−5℃の温度で添加する。この混合物を放置して徐々に約20℃の温度に戻し、その後、24時間、この温度で攪拌する。塩化ナトリウム飽和水溶液をこの反応媒質に添加する。沈降による分離後、水性相をジクロロメタンで抽出する。有機相を併せ、硫酸マグネシウムで脱水させ、濾過し、ロータリーエバポレーターを用いて減圧(5kPa)下で濃縮乾固させる。0.972gの粗製生成物を得、90のMerckシリカ(粒径:15から40μm;溶離剤:ジクロロメタン/メタノール 96/4)を含むカートリッジでのフラッシュクロマトグラフィーによってこれを精製する。減圧下でのこれらの画分の濃縮後、0.248gの3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[(1−エチルピロリジン−2−イル)メチル]ベンズアミドを得る。
【0034】
質量スペクトル:ES m/z=615(MH
5b:3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[(1−エチルピロリジン−2−イル)メチル]ベンズアミド塩酸塩(1:2)(化合物番号3)
ジクロロメタン中の0.195gの3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[(1−エチルピロリジン−2−イル)メチル]ベンズアミドの懸濁液の濾過後、エチルエーテル中の塩酸の1.58cmの1N溶液を添加する。ロータリーエバポレーターを用いて減圧(5kPa)下でこの反応媒質を濃縮乾固させる。0.19gの3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[(1−エチルピロリジン−2−イル)メチル]ベンズアミド塩酸塩を白色固体の形態で得る。
H NMRスペクトル(400MHz;(δ ppm);(DMSO−d6);2.50ppmで参照):このバッチについて、配座異性体の70%−30%混合物、および2HClでの塩化と、1.29(t,J=6.5Hz,3H);1.75から2.03(m,3H);2.12(m,1H);3.02(s,3H);3.03から3.15(m,2H);3.43(m,1H);3.54(m,1H);3.63(m,2H);3.70から4.18(部分的に隠れたm,5H);5.05(ブロードm,0.7H);5.48(ブロードm,0.3H);5.95(ブロードm,0.7H);6.10(ブロードm,0.3H);7.30から7.75(m,10H);7.90から8.03(m,2H);9.15(t,J=6.0Hz,1H);10.1(ブロードm,0.3H);10.2(ブロードm,0.7H);12.65(ブロードm,0.3H);13.05(ブロードm,0.7H)が観察される。
【0035】
質量スペクトル:ES m/z=615(MH);m/z=381([MH−C13Cl+H]、ベースピーク);m/z=235(C13Cl
元素分析:
計算値:C:57.10%−H:5.72%−N:8.59%−S:4.92%−Cl:16.31%
測定値:C:52.955%−H:5.99%−N:7.40%−S:4.18%−Cl:19.90%−HO:2.21%
【実施例6】
【0036】
(+)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−{[1−エチルピロリジン−2−イル]メチル}ベンズアミド(化合物番号6)
84mgの(R)−(+)−2−アミノメチル−1−エチルピロリジンを、3cmのジクロロメタン中の0.3gの3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]安息香酸の溶液に添加する。この反応媒質を10分間、約20℃の温度で攪拌し、その後、136mgの1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩を添加する。一晩、約20℃の温度で攪拌した後、この反応媒質を25cmの水および20cmのジクロロメタンで希釈する。沈降による分離後、水性相を20cmのジクロロメタンで2回抽出する。併せた有機相を乾燥させ、濾過し、その後、減圧下で濃縮乾固させる。得られた反応粗製物を、30gのシリカ(溶離濃度勾配:アセトニトリル/メタノール:80/20まで)を含むカラムでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製する。これらの画分の減圧下での濃縮後、白色フォームを得、これを最少量のジクロロメタンに可溶化させる。この溶液に、これが濁るまで、ヘプタンを添加する。真空下でのこの懸濁液の濃縮およびオーブン内での一晩の乾燥の後、137mgの(+)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−{[1−エチルピロリジン−2−イル]メチル}ベンズアミドを白色フォームの形態で得る。
【0037】
融点:122℃
H NMRスペクトル(400MHz;(δ ppm);(DMSO−d6);2.50ppmで参照):1.02(t,J=7.lHz,3H);1.51−1.67(m,3H);1.77(m,1H);2.12(m,1H);2.26(m,1H);2.58(m,1H);2.70(t,J=6.7Hz,2H);2.81(m,1H);2.96(s,3H);3.01(m,1H);3.07(m,1H);3.24−3.42(部分的に隠れたm,3H);4.37(s,1H);4.73(m,1H);7.30(d,J=8.8Hz,4H);7.35(d,J=8.8Hz,4H);7.43−7.53(m,2H);7.75(t,J=l,8Hz,1H);7.80(dt,J=7.5;1.8Hz,1H);8.45(t,J=5.9Hz,1H)
質量スペクトル:ES m/z=615[M+H];m/z=381([M−C13Cl+H]、ベースピーク);m/z=613[M−H];m/z=659([M+HCOH−H]、ベースピーク)
旋光度:α=+24.5+/−0.8(c=0.349、MeOH)
【実施例7】
【0038】
(−)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−{[1−エチルピロリジン−2−イル]メチル}ベンズアミド(化合物番号5)
(−)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−{[1−エチルピロリジン−2−イル]メチル}ベンズアミドは、0.3gの3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]安息香酸、3cmのジクロロメタン、84mgの(S)−(−)−2−アミノメチル−1−エチルピロリジンおよび136mgの1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩で出発して、実施例6において記載したように合成する。反応、処理および精製後、153mgの(−)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−{[1−エチルピロリジン−2−イル]メチル}ベンズアミドを白色フォームの形態で得る。
【0039】
融点:128℃
H NMRスペクトル(400MHz;(δ ppm);(DMSO−d6);2.50ppmで参照):1.02(t,J=7.lHz,3H);1.51−1.67(m,3H);1.77(m,1H);2.12(m,1H);2.27(m,1H);2.58(m,1H);2.70(t,J=6.7Hz,2H);2.81(m,1H);2.96(s,3H);3.01(m,1H);3.07(m,1H);3.24−3.42(部分的に隠れたm,3H);4.37(s,1H);4.73(m,1H);7.30(d,J=8.8Hz,4H);7.35(d,J=8.8Hz,4H);7.43−7.53(m,2H);7.75(t,J=l.8Hz,1H);7.80(dt,J=7.5;1.8Hz,1H);8.45(t,J=5.9Hz,1H)
質量スペクトル:ES m/z=615[M+H];m/z=381([M−C13Cl+H]、ベースピーク)、m/z=613[M−H],m/z=659([M+HCOH−H]、ベースピーク)
旋光度:α=−22+/−0.9(c=0.248、MeOH)
【実施例8】
【0040】
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−5−フルオロ−N−(2−オキソピロリジン−3−イル)ベンズアミド(化合物番号14)
0.333cmのトリエチルアミンおよび0.135cmのクロロギ酸イソブチルを、約−30℃の温度で攪拌した10cmのテトラヒドロフラン中の0.50gの3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−5−フルオロ安息香酸の溶液に順次添加する。この反応媒質を1時間攪拌し、この間に、温度を−30℃から0℃に戻し、その後、30分間攪拌し、この間に、温度を0℃から4℃に戻す。その後、144mgの3−アミノ−2−ピロリジンおよび5cmのテトラヒドロフランを添加する。19時間、約20℃の温度で攪拌した後、この反応媒質を約−20℃の温度に冷却し、その後、15cmの水で加水分解する。その後、この媒質を1時間、約20℃の温度で攪拌し、その後、20cmの酢酸エチルで3回抽出する。有機相を併せ、硫酸マグネシウムで脱水させ、その後、濾過し、それから濃縮乾固させる。590mgの黄色のフォームを得、前記フォームを、30gのシリカ(Merck、15から40μm、溶離剤:酢酸エチル/メタノール 98/2)を含むカラムでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製する。これらの画分の減圧下での濃縮後、282mgの3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−5−フルオロ−N−(2−オキソピロリジン−3−イル)ベンズアミドを白色フォームの形態で得る。
H NMRスペクトル(400MHz;(δ ppm);(DMSO−d6);2.50ppmで参照):2.01(m,1H);2.36(m,1H);2.74(m,2H);3.00(s,3H);3.24(m,2H);3.36(m,2H);4.40(s,1H);4.54(m,1H);4.72(m,1H);7.30−7.38(m,8H);7.44(dt,J=9.3;2.1Hz,1H);7.67(ブロードs,1H);7.68(m,1H);7.86(s,1H);8.83(d,J=8.3Hz,1H)
質量スペクトル:ES m/z=605[M+H];m/z=603[M−H];m/z=649[M+HCOH−H]
元素分析:
計算値:C:55.54%−H:4.49%−N:9.25%−S:5.30%
測定値:C:55.77%−H:4.72%−N:8.91%−S:4.93
【実施例9】
【0041】
(+)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−5−フルオロ−N−[2−オキソピロリジン−3−イル]ベンズアミド(化合物番号15)
990mgの3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−5−フルオロ−N−(2−オキソピロリジン−3−イル)ベンズアミドを、キラル固定相を含有するカラム、Chiralpak IA 20μmに注入する。アセトニトリル/イソプロパノールの90/10混合物を溶離剤として用いて毎分120cmで溶離を行う。右旋性エナンチオマーが最初に溶出される。溶媒の濃縮後、360mgの(+)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−5−フルオロ−N−[2−オキソピロリジン−3−イル]ベンズアミドを白色フォームの形態で得る。
H NMRスペクトル(400MHz;(δ ppm);(DMSO−d6);2.50ppmで参照):2.00(m,1H);2.35(m,1H);2.74(m,2H);3.00(s,3H);3.25(m,2H);3.36(m,2H);4.40(s,1H);4.53(m,1H);4.72(m,1H);7.31(d,J=8.6Hz,4H);7.36(d,J=8.6Hz,4H);7.44(ブロードd,J=9.5Hz,1H);7.64−7.74(m,2H);7.87(ブロードd,1H);8.84(ブロードd,J=8.6Hz,1H)
質量スペクトル:ES m/z=605[M+H];m/z=603[M−H]
元素分析:
計算値:C:55.54%−H:4.49%−N:9.25%−S:5.30%
測定値:C:55.32%−H:4.86%−N:8.92%−S:5.06%
旋光度:α=+7.4+/−0.5(c=0.482、DMSO)
【実施例10】
【0042】
(−)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−5−フルオロ−N−[2−オキソピロリジン−3−イル]ベンズアミド(化合物番号16)
左旋性エナンチオマーが二番目に溶出される。溶媒の濃縮後、466mgの(−)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−5−フルオロ−N−[2−オキソピロリジン−3−イル]ベンズアミドを白色フォームの形態で得る。
H NMRスペクトル(400MHz;(δ ppm);(DMSO−d6);2.50ppmで参照):2.00(m,1H);2.34(m,1H);2.74(m,2H);3.00(s,3H);3.25(m,2H);3.36(m,2H);4.40(s,1H);4.53(m,1H);4.72(m,1H);7.31(d,J=8.6Hz,4H);7.35(d,J=8.6Hz,4H);7.44(ブロードd,J=9.3Hz,1H);7.62−7.72(m,2H);7.87(ブロードs,1H);8.84(d,J=8.3Hz,1H)
質量スペクトル:ES m/z=605[M+H];m/z=603[M−H];m/z=649[M+HCOH−H]
元素分析:
計算値:C:55.54%−H:4.49%−N:9.25%−S:5.30%
測定値:C:55.21%−H:4.73%−N:9.07%−S:4.95%
旋光度:α=−9.4+/−0.6(c=0.433、DMSO)
【0043】
後続の表1は、本発明による化合物の一部の実施例の化学構造(I)および物理的性質を説明するものである。この表中:
Rは、メチル基を表す;
R3およびR4は、パラ位が塩素原子で置換されているフェニル基を表す;
【0044】
【化3】

【0045】
【表1】




【0046】
本発明による化合物は、ヒトCB1型カンナビノイド受容体に対する活性を判定することを可能にする薬理学的アッセイの対象であった。CB1カンナビノイド受容体の活性を測定する機能試験(細胞内サイクリックAMP試験)において式(I)の化合物の有効性を判定した。ヒトCB1受容体を自然に発現するU373MG細胞における細胞内サイクリックAMPの検出のための試験を、Bouaboulaら,1995,J.Biol.Chem.270:13973−13980に記載されているとおりに行った。CisBioからのHTRF cAMP Dynamic Kitを使用して、細胞内サイクリックAMPを定量した。この試験において、IC50値は、0.001μMと1μMの間である。
【0047】
例えば、化合物番号9、14、16および2は、それぞれ、130、9、7および47nMのIC50値を示した。
【0048】
本発明の化合物のインビボ活性の測定に存する他のアッセイを行った。Pertwee R.G.によりMarijuana 84,Harvey D.J.編、Oxford IRL Press,263−277(1985)に記載された方法に従って、マウスにおいてCB1カンナビノイド受容体アゴニスト(1.25mg/kgの用量でのラセミCP55,940(1RS,3RS,4RS)−3−[ヒドロキシ−2−(1,1−ジメチルヘプチル)フェニル]−4−(3−ヒドロキシプロピル)シクロヘキサン−1−オール)により誘導される低体温のモデルによって、これらのアンタゴニスト活性を証明した。
【0049】
Rinaldi−Carmonaら,J.Pharmacol.Exp.Ther.2004,310,905−914により記載された方法に従って、マウスにおいてラセミCP55,940((1RS,3RS,4RS)−3−[ヒドロキシ−2−(1,1−ジメチルヘプチル)フェニル]−4−(3−ヒドロキシプロピル)シクロヘキサン−1−オール)により誘導される胃腸通過抑制のモデルによっても、これらのアンタゴニスト活性を証明した。簡単に言うと、オスCD1マウスに試験生成物を経口摂取させ、30分または2時間後にラセミCP55,940アゴニスト((1RS,3RS,4RS)−3−[ヒドロキシ−2−(1,1−ジメチルヘプチル)フェニル]−4−(3−ヒドロキシプロピル)シクロヘキサン−1−オール)(10%クレモフォール中の0.15mg/kg、腹腔内)を投与する。さらに30分後、動物にチャコールボーラスを経口摂取させる。30分後、安楽死(CO/O)により動物を犠牲にし、腸を切開する。腸内のチャコールボーラスの進行を腸の全長の百分率として表す。
【0050】
例えば、2mg/kgでの化合物番号2および1mg/kgでの5は、生成物の投与後3時間の時点で、それぞれ、57%および39%の抑制率を示した。
【0051】
それ故、式(I)の本発明の化合物は、インビトロおよびインビボCB1型カンナビノイド受容体アンタゴニストである。低体温試験と通過試験の両方に関してインビボで活性である化合物もあり、低体温試験と通過試験とで差のある活性を示す化合物もある。
【0052】
従って、本発明の化合物は、CB1カンナビノイド受容体にかかわる疾患の治療または予防に使用することができる。これらの化合物は、中枢活性から切り離して考えられる末梢活性を示す。
【0053】
例えば、および限定を意味することなく、式(I)の化合物は、向精神性医薬品として、特に、不安、うつ病、気分障害、不眠症、せん妄障害、強迫性障害、一般的精神病、統合失調症、多動小児(MBD)における注意欠陥多動性障害(ADHD)をはじめとする精神障害の治療に、ならびに向精神物質の使用に関連した障害の、特に、物質乱用および/または物質依存症(アルコール依存症およびニコチン依存症を含む。)および禁断障害の症例に関する、治療に有用である。本発明による式(I)の化合物は、偏頭痛、ストレス、身心に起因する病気、パニック発作、癲癇、運動障害、特に、ジスキネジーまたはパーキンソン病、震戦およびジストニアの治療のための医薬品として使用することができる。
【0054】
本発明による式(I)の化合物は、皮膚癌のためのおよび皮膚を保護するための医薬品として使用することができる。
【0055】
本発明による式(I)の化合物は、記憶障害、認知障害の治療における、特に、老人性認知症に、アルツハイマー病に、統合失調症におよび神経変性疾患に関連した認知障害の治療における、ならびにまた注意または覚醒障害の治療における医薬品としても使用することができる。
【0056】
さらに、式(I)の化合物は、虚血のおよび頭蓋外傷の治療、ならびにハンチントン舞踏病またはツーレット症候群をはじめとする神経変性疾患の治療において、神経保護薬として有用であり得る。
【0057】
本発明による式(I)の化合物は、疼痛:神経障害性疼痛、急性末梢性疼痛、慢性疼痛、および炎症に起因する疼痛の治療における医薬品として使用することができる。
【0058】
本発明による式(I)の化合物は、食欲障害、欲求障害(砂糖、炭水化物、薬物、アルコールもしくは任意の食欲促進物質に対する渇望)、および/または摂食障害の治療における、特に、過食症の治療のための、およびまたII型糖尿病、即ちインスリン非依存性糖尿病の治療のための、ならびに脂質代謝異常およびメタボリックシンドロームの治療のための医薬品として使用することができる。従って、本発明による式(I)の化合物は、肥満、および肥満に随伴するリスク、特に心血管のリスクの治療に有用である。
【0059】
さらに、本発明による式(I)の化合物は、胃腸障害、下痢障害、潰瘍、嘔吐、膀胱および排尿障害、内分泌に起因する障害、心血管疾患、低血圧、出血性ショック、敗血症性ショック、硬変、肝線維症、脂肪性肝炎および肝臓脂肪症[これらの状態の病因を問わない:特に、ウイルス、アルコール、医薬品、化学製品、自己免疫疾患、肥満、糖尿病、先天性代謝異常(ヘモクロマトーシス、α−1アンチトリプシン欠損症、ウィルソン病など)]、慢性肝硬変、線維症、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、喘息、慢性閉塞性肺疾患、レイノー症候群、緑内障、生殖能力障害、炎症性現象、炎症性疾患、免疫系疾患、関節の自己免疫または神経炎症性疾患、例えば関節リウマチ、反応性関節炎におけるもの、結果として脱髄を生じさせる疾患、多発性硬化症、感染性およびウイルス性疾患、例えば脳炎、脳卒中の治療における医薬品として、ならびに抗癌化学療法のための、ギラン−バレー症候群の治療のための、ならびに骨粗しょう症および睡眠時無呼吸の治療のための医薬品としても、使用することができる。
【0060】
この態様のうちの1つによると、本発明は、上に示した障害および疾患の治療のための、式(I)の化合物の、この医薬的に許容される塩の、ならびにこれらの溶媒和物および水和物の使用に関する。
【0061】
この態様のうちのもう1つのものによると、本発明は、本発明による化合物を活性成分として含む医薬組成物に関する。これらの医薬組成物は、本発明による少なくとも1つの化合物、または前記化合物の医薬的に許容される塩の有効用量を含有し、および少なくとも1つの医薬的に許容される賦形剤も含有する。
【0062】
前記賦形剤は、剤形および所望される投与方式に従って、当業者に公知の通常の賦形剤から選択される。
【0063】
経口、舌下、皮下、筋肉内、静脈内、局所、局部、気管内、鼻腔内、経皮または直腸内投与用の本発明の医薬組成物の場合、上に挙げた障害または疾患の治療のために、上記式(I)の活性成分、またはこの塩を従来の医薬賦形剤との混合物として単位投与形態で投与することができる。
【0064】
適切な単位投与形態は、経口形態、例えば錠剤、ソフトまたはハード・ゲル・カプセル、粉末、顆粒および経口溶液または懸濁液、舌下、口腔内、気管内、眼内および鼻腔内投与形態、吸入による投与のための形態、局所、経皮、皮下、筋肉内または静脈内投与形態、直腸内投与形態、ならびにインプラントを含む。局所適用については、本発明による化合物をクリーム、ゲル、軟膏またはローションで使用することができる。
【0065】
例として、錠剤形態の場合の本発明による化合物の単位投与形態は、次の成分を含み得る:
本発明の化合物 50.0mg
マンニトール 223.75mg
クロスカルメロースナトリウム 6.0mg
トウモロコシデンプン 15.0mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2.25mg
ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
【0066】
より高いまたはより低い用量が適切である特定の症例もある;このような投薬量は、本発明の内容を逸脱しない。通例の実践に従って、各患者に適する投薬量は、投与方式ならびに前記患者の体重および応答に従って医師により投与される。
【0067】
この態様のうちのもう1つのものに従って、本発明は、上に示した病状を治療するための方法にも関し、この方法は、本発明による化合物のまたはこの医薬的に許容される塩の有効用量の患者への投与を含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩基のまたは酸との付加塩の形態での、式(I)の化合物:
【化1】

(式中、
Rは、(C−C)アルキル基またはハロ(C−C)アルキル基を表し;
R1は、水素原子を表し;
R2は、炭素原子によって連結される複素環基、または複素環−(C−C)アルキル基を表し、これらの基は、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、NH、C(O)NH、(C−C)アルキル基、ハロ(C−C)アルキル基、(C−C)アルコキシ基、ハロ(C−C)アルコキシ基またはCOO(C−C)アルキル基から選択される1個以上の原子または基で任意に置換されており;
R3およびR4は、互いに独立して、ハロゲン、シアノ、(C−C)アルキル基、ハロ(C−C)アルキル基、(C−C)アルコキシ基またはハロ(C−C)アルコキシ基から選択される1個以上の原子または基で任意に置換されているフェニル基を表し;
Yは、水素原子、ハロゲン、シアノ、(C−C)アルキル基、ハロ(C−C)アルキル基、(C−C)アルコキシ基、ハロ(C−C)アルコキシ基または(C−C)アルキルS(O)基を表し;
pは、0と2の間である。)。
【請求項2】
Rが、メチルを表し;
R3およびR4が、それぞれ、パラ位が塩素原子で置換されているフェニル基を表し;
Yが、水素原子またはハロゲンを表し;
R1が、水素原子を表し;
R2が、炭素原子によって連結される複素環基、または複素環−(C−C)アルキル基を表し、および複素環が、1個以上の(C−C)アルキル、COO(C−C)アルキルまたはオキソ基で任意に置換されている、テトラヒドロチオフェン、ピペリジン、テトラヒドロチオピラン、アゼチジン、ピロリジンまたはイミダゾリジンを表す
ことを特徴とする、塩基のまたは酸との付加塩の形態での、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項3】
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[3−(2−オキソピロリジン−1−イル)プロピル]ベンズアミド
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)ベンズアミド
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[(1−エチルピロリジン−2−イル)メチル]ベンズアミド塩酸塩(1:2)
4−[({3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチル
(−)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−{[1−エチル−ピロリジン−2−イル]メチル}ベンズアミド
(+)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−{[1−エチル−ピロリジン−2−イル]メチル}ベンズアミド
(−)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド
(+)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−[2−(2−オキソイミダゾリジン−1−イル)エチル]ベンズアミド
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−(テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)ベンズアミド
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−(1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)ベンズアミド
3−[({3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}カルボニル)アミノ]アゼチジン−1−カルボン酸t−ブチル
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−N−(2−オキソピロリジン−3−イル)ベンズアミド
3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−5−フルオロ−N−(2−オキソピロリジン−3−イル)ベンズアミド
(+)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−5−フルオロ−N−[2−オキソピロリジン−3−イル]ベンズアミド
(−)−3−[{1−[ビス(4−クロロフェニル)メチル]アゼチジン−3−イル}(メチルスルホニル)アミノ]−5−フルオロ−N−[2−オキソピロリジン−3−イル]ベンズアミド
から選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項4】
請求項1から3に定義される式(I)の化合物を含むことを特徴とする、医薬品。
【請求項5】
請求項1から3に定義される式(I)の化合物を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項6】
精神障害、物質依存症および禁断症状、タバコ禁断症状、認識および注意障害、ならびに急性および慢性神経変性疾患の治療または予防用の医薬品の調製のための、請求項1から3に定義される式(I)の化合物の使用。
【請求項7】
代謝異常、欲求障害、食欲障害、肥満、糖尿病、メタボリックシンドローム、脂質代謝異常および睡眠時無呼吸の治療または予防用の医薬品の調製のための、請求項1から3に定義される式(I)の化合物の使用。
【請求項8】
疼痛、神経障害性疼痛、および抗癌薬によって誘導される神経障害性疼痛の治療または予防用の医薬品の調製のための、請求項1から3に定義される式(I)の化合物の使用。
【請求項9】
胃腸障害、嘔吐、潰瘍、下痢疾患、膀胱および排尿障害、内分泌に起因する障害、心血管疾患、低血圧、出血性ショック、敗血症性ショック、肝臓病、慢性肝硬変、線維症、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、脂肪性肝炎および肝臓脂肪症[これらの状態の病因(アルコール、医薬品、化学製品、自己免疫疾患、肥満、糖尿病、先天性代謝異常)を問わない]の治療または予防用の医薬品の調製のための、請求項1から3に定義される式(I)の化合物の使用。
【請求項10】
免疫系疾患、関節リウマチ、脱髄、多発性硬化症、炎症性疾患の治療または予防用の医薬品の調製のための、請求項1から3に定義される式(I)の化合物の使用。
【請求項11】
アルツハイマー病、パーキンソン病、統合失調症、および統合失調症に、糖尿病に、肥満にまたはメタボリックシンドロームに随伴する認知障害の治療または予防用の医薬品の調製のための、請求項1から3に定義される式(I)の化合物の使用。
【請求項12】
喘息、慢性閉塞性肺疾患、レイノー症候群、緑内障および受胎能障害の治療または予防用の医薬品の調製のための、請求項1から3に定義される式(I)の化合物の使用。
【請求項13】
感染性およびウイルス性疾患、例えば脳炎、脳卒中、ギラン−バレー症候群、骨粗しょう症および睡眠時無呼吸の治療または予防用の、ならびに抗癌療法用の医薬品の調製のための、請求項1から3に定義される式(I)の化合物の使用。
【請求項14】
R、R1、R2、R3、R4およびYが請求項1に定義されるとおりである式(I)の化合物を調製するための方法であって、
【化2】

カップリング剤の存在下、および必要に応じて、ラセミ化を防止する添加剤の存在下、不活性溶媒中で酸誘導体5とアミン誘導体6を反応させること、必要に応じて、この生成物を脱保護すること、およびその後、この生成物を単離し、必要に応じて、酸との付加塩に転化させることを特徴とする方法。

【公表番号】特表2011−530576(P2011−530576A)
【公表日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−522539(P2011−522539)
【出願日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際出願番号】PCT/FR2009/001004
【国際公開番号】WO2010/018329
【国際公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【出願人】(504456798)サノフイ−アベンテイス (433)
【Fターム(参考)】