説明

アミノフェニルフルオレンで硬化したエポキシ誘導体層を有するコンデンサ

【課題】85℃及び85%の相対湿度で、6ボルトのバイアスを用いた誘導体層の漏れ電流が100nA/cm2未満であるポリマー誘導体層を備えたコンデンサを提供する。
【解決手段】誘電体層として、エポキシ樹脂と9,9−ビス(アミノフェニル)フルオレン硬化剤とを含む硬化エポキシ樹脂組成物を含み、前記組成物が1分当たり1℃の速度で硬化温度まで加熱する。更に前記誘電体層に、チタン酸バリウム、チタン酸バリウムストロンチウム、酸化チタン、チタン酸鉛ジルコニウム等の粒子を混入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気物品、電気物品の製造方法およびそれから作製された回路物品に関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開第00/45624号パンフレットに記載された埋込み型コンデンサは、第1と第2の自立基板間にポリマー絶縁性または電気導電性層を有している。
【0003】
絶縁層の誘電体材料は、一般的に、酸化タンタルのような金属酸化物、またはチタン酸バリウムのような高誘電率セラミックである。誘電体材料は、一般的に、エポキシのようなある程度熱的および機械的に安定なポリマーのマトリックス中に分散されている。エポキシ樹脂は、アミンやイミダゾールのような0.5〜8重量%の触媒を入れて処方してもよく、0.5〜1%の2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールが実証されている。コンデンサは、表面に搭載された不連続コンデンサに変えて、印刷配線板やマルチチップモジュールの層として用いることができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態において、本発明は、85℃および85%の相対湿度で、6ボルトのバイアスを用いた誘電体層の漏れ電流が100nA/cm2未満であるポリマー誘電体層を含むコンデンサである。
【0005】
本発明において、ポリマー誘電体層は、エポキシ樹脂と9,9−ビス(アミノフェニル)フルオレン硬化剤の反応生成物である。
【0006】
第2の実施形態において、コンデンサの室温〜125℃のキャパシタンスの温度係数の変化は15%未満である。
【0007】
第3の実施形態において、本発明は、硬化エポキシ樹脂組成物が式2の単位を含む硬化エポキシ樹脂組成物を含む誘電体層を備えた電気物品である。
【化1】

【0008】
第4の実施形態において、本発明は、誘電体層を含む電気物品であり、誘電体層は硬化エポキシ樹脂組成物で、樹脂組成物はエポキシ樹脂と式1の硬化剤とを含んでいる。
【化2】

式中、各R0は、H、ハロゲン、1〜6個の炭素原子を有する鎖状および分岐アルキル基、フェニル、ニトロ、アセチルおよびトリメチルシリルから独立に選択され、各Rは、H、および1〜6個の炭素原子を有する鎖状および分岐アルキル基から独立に選択され、各R1は、R、H、フェニルおよびハロゲンから独立に選択される。
【0009】
第5の実施形態において、本発明は、誘電体層を含む電気物品であって、誘電体層がエポキシ樹脂とアミノフェニルフルオレン硬化剤とを含む硬化エポキシ樹脂組成物を含み、組成物が1分当たり1℃の速度で硬化温度まで加熱されている。
【0010】
第6の実施形態において、本発明は、主面を有する第1の基板を提供する工程と、第1の基板の主面に、エポキシ樹脂とアミノフェニルフルオレン硬化剤とを含むエポキシ樹脂組成物をコーティングする工程と、第2の基板の主面にエポキシ樹脂組成物をラミネーティングしてラミネートを形成する工程と、エポキシ樹脂組成物を硬化するのに十分な時間および温度にわたってラミネートを加熱する工程とを含むコンデンサの製造方法である。
【0011】
第7の実施形態において、本発明は、例えば、回路基板やフレキシブル回路のようなコンデンサを含む電気または電子デバイスである。
【0012】
アミンおよびイミダゾール触媒により作製されたエポキシ誘電体層に比べて、9,9−ビス(アミノフェニル)フルオレン硬化剤を用いると、誘電体層中の水の吸着が減じる。さらに、9,9−ビス(アミノフェニル)フルオレン硬化剤により作製されたエポキシ層は、誘電体層が硬化温度まで加熱される速度にあまり感受性がない。この水吸着の減少によって、湿度によるキャパシタンスの変化が減り、コンデンサ構造の損失係数および漏れ電流が減少する。
【0013】
9,9−ビス(アミノフェニル)フルオレン硬化誘電体層を有するコンデンサはまた、従来の触媒により作製された誘電体層を有するコンデンサに比べてキャパシタンスの温度係数が低い。得られるコンデンサ構造は、X7Rコンデンサ仕様を満足またはこれを超えるものである。
【0014】
9,9−ビス(アミノフェニル)フルオレン硬化剤により作製されたエポキシ誘電体層は、コーティング後ロールに巻きつけたときに「ピックオフ」されにくく、印刷回路板製造中に用いられる多数のエポキシ硬化工程の一部として必要なことの多い長い硬化時間中の接着力損失に対する抵抗性がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】9,9−ビス(3−クロロ−4−アミノフェニル)フルオレン硬化エポキシ樹脂処方とフェノール硬化エポキシ樹脂処方を用いたキャパシタンスの温度依存性を比べるものである。
【図2】9,9−ビス(3−クロロ−4−アミノフェニル)フルオレン硬化エポキシ樹脂処方とフェノール硬化エポキシ樹脂処方の損失係数の温度依存性を比べるものである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の1つ以上の実施形態の詳細を、添付の図面および以下の説明に示す。本発明のその他の特徴、目的および利点は、説明、図面および請求項から明白となろう。
【0017】
様々な図面において同じ参照符号は同じ構成要素を示している。
【0018】
一実施形態において、本発明は、コンデンサのような電気物品に用いてよい誘電体層である。好適な電気物品は、国際公開第00/45624号パンフレットに記載されている。国際公開第00/45624号パンフレットに記載された電気物品は、2つの対向主面を有する第1の自立基板と、2つの対向主面を有する第2の自立基板とを含んでいる。第1および第2の基板間の誘電体層は、電気絶縁機能を与え、2つの基板を接合する。
【0019】
1層以上の層からできていてもよい電気物品の誘電体層は、ポリマーでできている。一般的なはんだリフロー操作で用いられる温度、例えば、180〜290℃に耐えることのできるポリマーであれば何を用いてもよい。誘電体層に好適なポリマー材料としては、エポキシ樹脂およびそのブレンドが挙げられる。本発明の電気物品の誘電体層を作製するのに用いるエポキシ樹脂組成物は、少なくとも1種類の芳香族ポリエポキシド、および芳香族ポリエポキシドに存在するエポキシ基1個当たり0.1〜1.1個のアミノ基を与えるのに十分な量で存在する少なくとも1種類の9,9−ビス(アミノフェニル)フルオレン(「アミノフェニルフルオレン」とも呼ばれる)硬化剤を含んでいる。本出願において、芳香族ポリエポキシドとは、芳香族基に直接的または間接的に付加した2個以上のエポキシド基を含む分子のことを意味する。エポキシ樹脂組成物という用語は、芳香族ポリエポキシドと、硬化させると硬化エポキシ樹脂を形成可能な9,9−ビス(アミノフェニル)フルオレン硬化剤とを含む未硬化組成物のことを指すのに用いられている。
【0020】
本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物は、1種類以上の芳香族ポリエポキシドと、1種類以上の9,9−ビス(アミノフェニル)フルオレン硬化剤とを含むのが好ましい。好ましい芳香族ポリエポキシドとしては、多価フェノールのポリ(グリシジルエーテル)が挙げられる。好適な芳香族ポリエポキシドとしては、テキサス州、ヒューストンのシェルケミカル社(Shell Chemical Company, Houston, TX)より、エポン(EPON)1001Fおよびエポン(EPON)1050という商品名で入手可能なエポキシ樹脂が挙げられる。特に好ましい樹脂としては、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルとノボラックエポキシ、例えば、樹脂の総重量に基づいて75〜90重量%のエポン(Epon)1001Fと25〜10重量%のエポン(Epon)1050Fのブレンドが挙げられる。本発明のエポキシ樹脂組成物に用いるのに好適な9,9−ビス(アミノフェニル)フルオレン硬化剤は、米国特許第4,684,678号に記載されており、一般式1のものである。
【化3】

式中、
各R0はH、ハロゲン、1〜6個の炭素原子を有する鎖状および分岐アルキル基、フェニル、ニトロ、アセチルおよびトリメチルシリルから独立に選択され、
各RはH、および1〜6個の炭素原子を有する鎖状および分岐アルキル基から独立に選択され、
各R1はR、H、フェニルおよびハロゲンから独立に選択される。
【0021】
好ましい硬化剤としては、9,9ビス(アミノフェニル)フルオレンおよび9,9ビス(3−クロロ−4−アミノフェニル)フルオレン(CAF)が挙げられ、9,9−ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)フルオレン(OTBAF)が特に好ましい。
【0022】
9,9ビス(アミノフェニル)フルオレン硬化剤は、芳香族ポリエポキシド中のエポキシド基1個当たり、0.1〜1.1個のアミノ基、NH−Rを与えるのに十分な量でエポキシ樹脂組成物中に存在していなければならない。
【0023】
埋込み型コンデンサ材料を従来の印刷回路板にラミネートするとき、ラミネーション温度は通常約175℃である。ラミネーション時間は、必要なラミネーションサイクル数によって異なるが、一般的に約2時間超である。しかしながら、ある用途においては、埋込み型コンデンサ材料を含有するデバイスの製造のためのラミネーション温度はこれより高く、例えば、約225℃であってもよい。この温度だと、誘電体層と銅基板間の接着力は許容できないほど低くなる可能性がある。本発明の誘電体層の組成物を変性して、延長の225℃のラミネーションプロセス中の接着力損失が許容範囲となるようにすることができる。高温での誘電体層と銅基板間の接着力のような特定の特性は、例えば、硬化組成物中の架橋の量および/または速度を制御することによって調整してもよい。遅い架橋反応が好ましい場合には、エポキシ樹脂組成物中に存在する9,9ビス(アミノフェニル)フルオレン硬化剤の量を減じるのが好ましい場合がある。
【0024】
任意で、例えば、アミンやイミダゾールのようなその他の触媒をエポキシ樹脂組成物に用いてもよい。好適な助触媒は国際公開第00/45624号パンフレットおよび米国特許第4,684,678号に記載されており、好ましい触媒としては、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールおよび5−アミノベンゾトリアゾールが挙げられる。5−アミノベンゾトリアゾールを用いると、誘電体層と基板層間の接着力も改善できる。
【0025】
さらに、例えば、ポリアミン、ポリアミド、ポリフェノールおよびその誘導体のような従来のエポキシ樹脂硬化剤を、樹脂の10〜100重量%、好ましくは10〜50重量%の量でエポキシ樹脂組成物に添加してもよい。好適な硬化剤としては、1,3フェニレンジアミンが挙げられる。
【0026】
エポキシ樹脂組成物はまた、分散剤や溶剤のような従来の添加剤を含んでいてもよい。好適な分散剤としては、例えば、デラウェア州ニューキャッスルのユニケマ(Uniqema, New Castle, DE)よりハイパーメール(HYPERMEER)PS3という商品名で市販されているポリエステルとポリアミンのコポリマーが例示される。溶剤としては、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトンが例示される。粘度を変えたり、レベルコーティングを生成するための溶剤のようなその他の添加剤を用いることができる。
【0027】
エポキシ樹脂組成物はまた、複数の粒子を含んでいるのが好ましい。好適な粒子は国際公開第00/45624号パンフレットに記載されており、チタン酸バリウム、チタン酸バリウムストロンチウム、酸化チタン、チタン酸鉛ジルコニウムおよびこれらの混合物が挙げられる。好ましい市販のチタン酸バリウムは、ペンシルバニア州ボイヤータウンのカボットパフォーマンスマテリアルズ(Cabot Performance Materials, Boyertown, PA)よりBT−8という商品名で入手可能である。粒子はどのような形状であってもよく、規則または不規則形状であってよい。具体的な形状としては、球、板、立方体、針、偏球、楕円体、角錐、プリズム、フレーク、ロッド、プレート、繊維、チップ、ウィスカおよびこれらの組み合わせが挙げられる。粒子サイズ、すなわち、粒子の最小寸法は、一般的には0.05〜11Tm、好ましくは0.05〜3.0Tm、より好ましくは0.05〜2Tmである。粒子は、少なくとも2〜3個の粒子が絶縁層の厚さ内に垂直に積み重なるようなサイズであるのが好ましい。
【0028】
ポリマー中の粒子の充填量は、誘電体層の総体積に基づいて、一般的には20〜70体積%、好ましくは30〜60体積%、より好ましくは40〜55体積%である。
【0029】
国際公開第00/45624号パンフレットに詳細が記載されているように、粒子は、エポキシ樹脂組成物に組み込まれる前は清浄で乾燥しているのが好ましい。
【0030】
エポキシ樹脂組成物は、一般的に、エポキシ樹脂、アミノフェニルフルオレン硬化剤、粒子およびその他の任意の成分を混合することにより形成される。得られたほぼ均一の混合物を、続いて、好適な基板にコートして、揮発性成分を除去し、組成物を硬化するのに十分な時間および温度で加熱する。得られた硬化エポキシ樹脂組成物は、電気物品の誘電体層を形成する。硬化中、芳香族ポリエポキシドと、アミノフェニルフルオレン硬化剤が反応して、式2の単位を有する硬化エポキシ樹脂を形成する。
【化4】

【0031】
好ましい硬化エポキシ樹脂組成物は、24時間で0.6重量パーセント未満の水分を吸収し、少なくとも90℃のTgを有している。水吸収についての好適な試験は、IPC−TM−650試験方法マニュアルの試験2.6.2.1である。
【0032】
本発明の電気物品の基板は、ラミネート構造に配置された単一層、または複数層を含んでいてもよい。第1および第2の基板は、グラファイト、ポリマーマトリックス中の銀粒子のような複合体、銅やアルミニウムのような金属、これらの組み合わせまたはこれらのラミネートからできている。多層基板は、銅やアルミニウムのような金属の層を除去可能なキャリア層にコートすることにより作製される。例えば、銅層は、除去可能なポリエステルキャリアにコートしてもよい。第1および第2の基板は同一であっても異なっていてもよい。本発明の電気物品は、多数の内部デジタル化絶縁性および導電性層を含んでいてもよい。
【0033】
本発明の電気物品による基板は自立しているのが好ましい。「自立基板」という用語は、コートおよび取扱いが可能な十分な構造上の完全性を有する基板のことを指す。基板は可撓性であるのが好ましいが、剛性基板を用いてもよい。
【0034】
一般的に、絶縁層と接触している第1の基板の主面および絶縁層と接触している第2の基板は、コンデンサを形成するとき導電性である。例えば、酸化やカップリング剤との反応により、これらの主面に材料を添加する表面処理を用いて、接着を促してもよい。あるいは、別個のコーティング工程を実施して、5−アミノベンゾトリアゾールのような接着力促進プライマーを適用してもよい。5−アミノベンゾトリアゾールによる基板表面の処理は、クロメート曇り止め表面処理のされていない銅ホイルに特に関係する。基板そのものの主面に得られる材料は必ずしも導電性である必要はないが、基板自身が導電性の場合にはコンデンサが形成される。
【0035】
基板の厚さは好ましくは0.5〜3ミル(約10〜80Tm)、より好ましくは0.5〜1.5ミル(約10〜38Tm)である。
【0036】
基板が金属のときは、金属のアニール温度は、絶縁層を硬化する温度以下であるのが好ましい、または金属は絶縁層をコートする前にアニールする。
【0037】
好ましい基板は銅である。銅としては、ドイツ、ニュルンベルクのカールシュレンクAG(Carl Schlenk, AG, Nurnberg, Germany)より入手可能な銅ホイルが例示される。
【0038】
本発明の電気物品の製造方法には、詳細が国際公開第00/45624号パンフレットに記載されているが、2つの対向する主面を有する第1の基板を提供することが含まれる。エポキシ樹脂組成物を第1の基板の第1の主面にコートする。2つの対向する主面を有する第2の基板を、第1の基板の第1の主面上のエポキシ樹脂組成物にラミネートする。得られたラミネートをエポキシ樹脂組成物を硬化するのに十分な時間および温度で加熱する。
【0039】
あるいは、第2の基板もまた、その第1の主面にエポキシ樹脂組成物を含んでいてもよく、第1および第2の基板を併せてラミネートして、第1および第2の基板の夫々の第1の主面を結合する、すなわち、各基板のエポキシ樹脂のコートされた側を併せてラミネートしてもよい。
【0040】
基板の主面は、絶縁層との接着を最大にするために、ごみや化学吸収または吸着材料が実際にないのが好ましい。具体的な方法は国際公開第00/45624号パンフレットに記載されており、アルゴン−酸素プラズマまたはエアコロナ、または湿潤化学処理により処理することが含まれる。基板の両側に接合する微粒子は、例えば、コロラド州ボールダーのウェブシステムズ社(Web Systems Inc., Boulder, CO)よりウルトラクリーナー(ULTRACLEANER)という商品名で市販されている超音波/真空ウェブクリーニング装置を用いて除去することができる。あるいは、例えば、ニューヨーク州ロチェスターのポリマグテック(Polymag Tech of Rochester, NY)製の粘着ローラーシステムを用いて基板を清浄にしてもよい。コーティングが不均一になったり、物品が短絡、例えば、コンデンサが短絡する結果を招く恐れのある、起こり得るコーティングの問題やコーティングの不具合を避けるために、この表面処理工程中、基板を引っ掻いたり、窪ませたり、曲げたりしないようにするのが好ましい。
【0041】
アミノフェニルフルオレンとフェノール触媒の混合物を用いる場合は、クロメート曇り止め表面仕上げのない銅ホイルのような金属基板だと、例えば、5−アミノベンゾトリアゾールのような接着促進プライマーを適用する別個のコーティング工程が必要な場合がある。フェノール触媒を完全に排除し、5−アミノベンゾトリアゾールと置換するのが好ましく、これによって硬化時間が短くなり、別個の下塗り工程が不要となる。この処方だと、クロメート曇り止め表面処理のなされた銅ホイルと曇り止め処理のされていないホイルを、同じプロセスを用いて使うことができる。
【0042】
清浄にした銅ホイルを、好適な方法、例えば、グラビアコーターを用いてエポキシ樹脂組成物でコートしてもよい。樹脂組成物を乾燥して、残渣溶剤を除去する。コートされたエポキシ樹脂組成物の乾燥厚さは、組成物中の固体のパーセント、グラビアロールとコーティング基板の相対速度、および用いたグラビアのセル体積によって異なる。一般的に、0.5〜2Tmの乾燥厚さを得るには、エポキシ樹脂組成物中の固体のパーセントは20〜75重量%である。コーティングは、コーターのオーブンでほぼ粘着性のない状態まで、一般的には約100℃未満の温度で乾燥させるのが好ましい。コーティングは、約30℃の温度で開始し、約100℃の温度で終わる、多段で乾燥させて、ロールに巻きつけるのがより好ましい。これより高い最終乾燥温度、例えば、約200℃までを用いることができるが必要ではない。
【0043】
通常、乾燥工程中に架橋はほとんど生じず、その目的は主に、溶剤をできる限り除去することである。溶剤が残っていると、コートされたエポキシ樹脂組成物をロールで保管するときにブロッキング(すなわち、望ましくない内部層接着)を招いたり、ラミネートの接着力が乏しくなる恐れがある。より具体的には、コーティングに溶剤残渣があったり、銅ホイルが不均一だと、コーティングの小さな部分が近接するラップでホイルの逆側に粘着して、ピンホール状の欠陥(「ピックオフ」と呼ばれる)をコーティングに与える傾向がある。この欠陥は、電圧を印加したときに直接短絡または早期の破断につながる可能性がある。アミノフェニルフルオレン触媒化されたエポキシ樹脂組成物コーティングは、フェノール触媒により触媒化されたエポキシコーティングよりもこの欠陥を生じ難い。
【0044】
欠陥を排除するためのコーティング技術としては、コーティング混合物のインラインろ過および脱気(気泡除去)が挙げられる。さらに、誘電体層でコートされた2枚の基板をラミネートする前に、少なくとも1枚の誘電体層を、好ましくは空気中で、部分的に硬化するのが好ましい。特に、基板の接着力は、ラミネーションの前にコーティングを熱処理することにより改善される。熱処理の時間は、好ましくは短い、例えば、特に高温では、約10分未満である。
【0045】
ラミネーションは、上述したコートした2枚の基板を用いて実施されるのが好ましい。コートされた基板の一枚を、ラミネータに入れる前に、125〜175℃の温度で30秒未満、より好ましくは125〜160℃の温度で、オーブンに通すか、加熱ローラにかける。この予備加熱工程は、コートした基材の一方または両方に行うことができる。本発明の電気物品を作製するために、コートした基材の誘電体層側同士を、120〜200℃、好ましくは約135℃の温度まで加熱した2本のニップローラを備えたラミネータを用いてラミネートしてもよい。好適な空気圧、好ましくは5〜40psi(34〜280kPa)、好ましくは約15psi(100kPa)の圧力をラミネータロールに与える。ローラ速度は好適な値に設定でき、好ましくは12〜36インチ/分(0.5〜1.5cm/秒)、より好ましくは約15インチ/分(0.64cm/秒)である。このプロセスはバッチモードで実施することもできる。
【0046】
ラミネートした材料を所望の長さのシートへと切断したり、好適な巻心に巻きつけることができる。
【0047】
得られた材料をエポキシ樹脂組成物が硬化するのに十分な時間および温度で加熱する。硬化温度は150〜225℃、好ましくは160〜200℃であり、硬化時間は90〜180分、好ましくは90〜120分である。
【0048】
誘電体層の金属基板への接着力は、金属がコーティング時に十分に軟らかい、またはラミネーションおよび/または硬化中に軟化する、すなわち、コーティング前にホイルをアニールする、または後の処理中にアニールされる場合に向上する。金属アニール温度がエポキシ樹脂組成物の硬化温度以下である場合は、アニーリングは、コーティング工程の前に基板を加熱することにより、または硬化または乾燥工程の結果成される。硬化が生じる温度より低いアニール温度で金属基板を用いるのが好ましい。アニール条件は、用いる金属基板によって異なる。銅の場合には、プロセスのこれらの段階のいずれかにおいて、10gの荷重を用いたときに、金属基板が約75kg/mm2未満のビッカース硬度を得るのが好ましい。この硬度を得るための銅の好ましい温度範囲は100〜180℃、より好ましくは120〜160℃である。
【0049】
硬化後、90度剥離角度で電気物品の第1および第2の基板を分離するのに必要な力は、電子回路の内部接続およびパッケージング協会が1988年10月に発行したIPC試験方法マニュアル、IPC−TM−650、試験番号2.4.9に従って測定したとき、約3ポンド/インチ(約0.5キロニュートン/メートル(kN/m))を超える、好ましくは4ポンド/インチ(0.7kN/m)を超える、より好ましくは6ポンド/インチ(1kN/m)を超える。3枚以上の基板が本発明の電気物品に存在する場合には、絶縁性または導電性層によりいずれか一対の基板を分離するのにこの力が必要である。
【0050】
本発明の電気物品は、製造しただけで機能させることができるが、電気物品は後述するようにパターニングさせて、例えば、側部の導電性を制限するために、別個の島を形成したり、領域を除去するのが好ましい。パターニングされた電気物品は、後述するように、回路物品そのものとして、または回路物品中のコンポーネントとして用いることができる。
【0051】
接触可能な電気物品の第1または第2の基板の表面を、例えば、電気トレースにより接触させて、第1または第2の基板が電極として作用するように電気的接続を作製してもよい。さらに、誘電体層と接触している第1または第2の基板の主面と電気的接触を作製したり、スルーホール接触を与えるのが望ましい。電気デバイスと相互作用しないのが望ましいときはスルーホール接触が有用である。さらに、誘電体層と接触している第1または第2の基板の主面に到達させたり、スルーホール接触を与えるために、電気物品をパターニングしてもよい。
【0052】
業界に知られた好適なパターニング技術のいずれかを用いることができる。好適なパターニング技術は、国際公開第00/45624号パンフレットに記載されている。
【0053】
ある修正を行うことで本発明の電気物品自体が回路物品として機能する。一例として、電気物品をパターニングする。この場合、本発明の電気物品を提供し、上述した通りにしてこの電気物品をパターニングすることによって、電気接続のための接触を与えて、回路物品を作製することができる。電気物品の片側または両側のいずれかをパターニングして、第1および第2の基板の各主面と接触させて、スルーホール接触を与える。
【0054】
他の実施形態において、本発明の電気物品を提供する工程と、少なくとも1つの電気的接触を与える工程と、接触を電気物品の少なくとも1つの基板に接続する工程とを含む方法により回路物品を作製してもよい。
【0055】
本発明の電気物品はさらに、例えば、PWBまたはフレキシブル回路を作製するために1層以上の追加の層を含んでいてもよい。追加の層は剛性であっても可撓性であってもよい。剛性層としては、ニューハンプシャー州フランクリンのポリクラッド(Polyclad, Franklin, NH)よりPCL−FR−226という商品名で市販されているファイバーガラス/エポキシ複合体、セラミック、金属またはこれらの組み合わせが例示される。フレキシブル層は、ポリイミドまたはポリエステル、金属ホイルまたはこれらの組み合わせのようなポリマーフィルムを含む。ポリイミドは、デュポン(DuPont)よりカプトン(KAPTON)という商品名で市販されており、ポリエステルはミネソタ州セントポールの3M社(3M、St. Paul, MN)よりスコッチパー(SCOTCHPAR)という商品名で市販されている。これらの追加の層はまた、層の上部または層内に埋め込まれた導電性トレースを含有していてもよい。導電性トレースとは、電流が流れるにように設計された導電性材料のストリップまたはパターンのことを指す。導電性トレースに好適な材料は、銅、アルミニウム、錫、はんだ、銀ペースト、金およびこれらの組み合わせを含む。
【0056】
本実施形態において、回路物品の好ましい製造方法は、本発明の電気物品を提供する工程と、電気物品の少なくとも一方の側をパターニングする工程と、追加の層を提供する工程と、層を電気物品に取り付ける工程と、電気物品の少なくとも1つの基板に少なくとも1つの電気的接触を提供する工程とを含む。好ましくは、第2の追加の層を与え、電気物品に取り付ける。
【0057】
本発明の電気物品は、PWB、例えば、フレキシブル回路において、コンデンサとして機能するコンポーネントとして用いることができる。物品の125℃でのキャパシタンスは、室温の値の15%以内であり、85℃および85%の相対湿度で、6ボルトのバイアスを用いて、漏れ電流が100nA未満である。
【0058】
電気物品は、PWBまたはフレキシブル回路内に埋め込む、または集積されていてもよい。本発明の電気物品を用いてフレキシブル回路またはPWBを製造する方法は、国際公開第00/45624号パンフレットに記載されており、ここに参考文献として組み込まれる。
【0059】
本発明にはまた、回路基板(PWB)の電気回路またはフレキシブル回路内で機能する本発明の電気物品を含む電気デバイスも包含される。電気装置は、容量性コンポーネントを有するPWBまたはフレキシブル回路を用いる電気デバイスを含んでいてもよい。電気装置としては、携帯電話、電話、ファックス機、コンピュータ、プリンタ、ポケットベル(登録商標)および当業者に認識されているその他装置が例示される。本発明の電気物品は、空間が重要である、または1GHzを超える周波数で操作される電気装置に特に有用である。
【0060】
本発明を以下の実施例によりさらに説明するが、これらの実施例に挙げられた特定の材料および量、その他条件および詳細は本発明を不当に限定するものではない。
【実施例】
【0061】
実施例1:5−アミノベンゾトリアゾールを含有する、(アミノフェニル)フルオレン硬化絶縁層を備えた電気物品
【0062】
【表1】

【0063】
グラビアまたはダイコーティング技術を用いて上記の分散液を銅ホイル(ホイル1オンス、厚さ35μm)にコートした。分散液は、別個の下塗り工程を必要とせずに未処理の銅ホイルにコートすることができる。誘電体の乾燥厚さは約2.0〜5.0μmであった。コーティングを乾燥させて粘着性のない表面とし、ロールに巻きつけた。2本のロールを続いてラミネートし、加熱した2本のニップローラを用いて側部同士をコートした。小さな試料には標準フォトレジストラミネータが向いている。ラミネートした材料を180℃で約1.5〜2時間硬化した。硬化したパネルを、従来のフォトレジストおよびエッチング液を用いて片側または両側をパターニングして、個々のコンデンサを生成した。
【0064】
実施例2:2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールを含有する、(アミノフェニル)フルオレン硬化絶縁層を備えた電気物品
【0065】
【表2】

【0066】
グラビアまたはダイコーティング技術を用いて上記の分散液を銅ホイル(ホイル1オンス、厚さ35μm)にコートした。5−アミノベンゾトリアゾールのような接着促進剤を、エポキシによるコーティングの前に基材にコートしてもよい。一般的に、希釈溶液、例えば、0.05〜0.15重量%のメタノールのようなアルコールを、標準コーティング技術により適用し、基板を乾燥した。誘電体の乾燥厚さは約2.0〜5.0μmであった。コーティングを乾燥させて粘着性のない表面とし、ロールに巻きつけた。2本のロールを続いてラミネートし、加熱した2本のニップローラを用いて側部同士をコートした。小さな試料には標準フォトレジストラミネータが向いている。ラミネートした材料を180℃で約2時間硬化した。硬化したパネルを、従来のフォトレジストおよびエッチング液を用いて片側または両側をパターニングして、個々のコンデンサを生成した。
【0067】
キャパシタンスおよび損失係数の温度依存性を図1および図2に示す。85℃、85%相対湿度の環境で、電圧バイアスをコンデンサに与えて漏れ電流を測定した。例えば、標準処方のコンデンサに6ボルトのバイアスをこれらの条件下で与えると、漏れ電流は100nA/cm2であった。アミノフェニルフルオレン架橋エポキシの同様のコンデンサの漏れ電流は僅か10nA/cm2であり、大幅に改善された。
【0068】
実施例3:高温用途の、5−アミノベンゾトリアゾールを含有する、(アミノフェニル)フルオレン硬化絶縁層を備えたコンデンサ
【0069】
【表3】

【0070】
本実施例は、同原材料だが、触媒を存在させてフルオレン化合物対エポキシの比率および初期硬化温度を変えて作製した2つのパネルを比べるものである。グラビアまたはダイコーティング技術を用いて上記の分散液を銅ホイル(ホイル1オンス、厚さ35μm)にコートした。分散液は、別個の下塗り工程を必要とせずに未処理の銅ホイルにコートすることができる。誘電体の乾燥厚さは約2.0〜5.0μmであった。コーティングを乾燥させて粘着性のない表面とし、ロールに巻きつけた。2本のロールを続いてラミネートし、加熱した2本のニップローラを用いて側部同士をコートした。小さな試料には標準フォトレジストラミネータが向いている。ラミネートした材料を180℃(試料A)または225℃(試料B)で約1.5〜2時間硬化した。硬化したパネルを、従来のフォトレジストおよびエッチング液を用いて片側または両側をパターニングして、個々のコンデンサを生成した。上述した通り、90度の剥離強度を用いて接着力を測定した。
【0071】
本発明の多くの実施形態について説明してきた。しかしながら、本発明の技術思想および範囲から逸脱することなく様々な修正が行えるものと考えられる。従って、これ以外の実施形態が特許請求の範囲に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
85℃および85%の相対湿度で、6ボルトのバイアスを用いたポリマー誘電体層の漏れ電流が100nA/cm2未満であるポリマー誘電体層を備えた、コンデンサ。
【請求項2】
コンデンサの室温と125℃の間のキャパシタンスの温度係数の変化が15%未満であるポリマー誘電体層を含むコンデンサ。
【請求項3】
式2
【化1】

の単位を含む硬化エポキシ樹脂組成物を含む誘電体層を備えた電気物品。
【請求項4】
エポキシ樹脂と式1
【化2】

(式中、
各R0は、H、ハロゲン、1〜6個の炭素原子を有する鎖状および分岐アルキル基、フェニル、ニトロ、アセチルおよびトリメチルシリルから独立に選択され、
各Rは、H、および1〜6個の炭素原子を有する鎖状および分岐アルキル基から独立に選択され、
各R1は、R、H、フェニルおよびハロゲンから独立に選択される)
の硬化剤とを含む硬化エポキシ樹脂組成物である誘電体層を含む電気物品。
【請求項5】
誘電体層が、エポキシ樹脂とアミノフェニルフルオレン硬化剤とを含む硬化エポキシ樹脂組成物を含み、前記組成物が1分当たり1℃の速度で硬化温度まで加熱されている前記誘電体層を含む電気物品。
【請求項6】
a.主面を有する第1の基板を提供する工程と、
b.前記第1の基板の前記主面に、エポキシ樹脂とアミノフェニルフルオレン硬化剤とを含むエポキシ樹脂組成物をコーティングする工程と、
c.第2の基板の主面を前記エポキシ樹脂組成物にラミネートしてラミネートを形成する工程と、
d.前記エポキシ樹脂組成物を硬化するのに十分な時間および温度にわたって前記ラミネートを加熱する工程と
を含む、請求項1記載のコンデンサの製造方法。
【請求項7】
前記誘電体層がエポキシ樹脂と9,9−ビス(アミノフェニル)フルオレン硬化剤の反応生成物である、請求項1または2記載のコンデンサ、または請求項3、4または5記載の物品。
【請求項8】
前記誘電体層がさらに誘電体粒子を含む、請求項1または2記載のコンデンサ、または請求項3、4または5記載の物品。
【請求項9】
前記誘電体粒子がチタン酸バリウム、チタン酸バリウムストロンチウム、酸化チタン、チタン酸鉛ジルコニウムおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項8記載のコンデンサまたは請求項3、4または5記載の物品。
【請求項10】
前記誘電体層がエポキシ樹脂と9,9−ビス(アミノフェニル)フルオレン硬化剤の反応生成物である、請求項1または2記載のコンデンサ、または請求項3、4または5記載の物品。
【請求項11】
各R0が水素であり、
各Rが水素またはアルキルから独立に選択され、
各R1が水素、塩素またはアルキルから独立に選択される、
請求項4記載の電気物品。
【請求項12】
前記エポキシ樹脂組成物がさらに触媒を含む、請求項4記載の電気物品。
【請求項13】
前記触媒が2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、5−アミノベンゾトリアゾールおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項12記載の電気物品。
【請求項14】
工程(c)の前にエポキシ樹脂組成物を乾燥する工程をさらに含む、請求項6記載の方法。
【請求項15】
前記第1および第2の基板の前記主面を処理して、前記エポキシ樹脂組成物への接着力を高める工程をさらに含む、請求項6記載の方法。
【請求項16】
前記エポキシ樹脂組成物が、チタン酸バリウム、チタン酸バリウムストロンチウム、酸化チタン、チタン酸鉛ジルコニウムおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される粒子をさらに含む、請求項6記載の方法。
【請求項17】
前記硬化剤が、9,9ビス(3−クロロ−4−アミノフェニル)フルオレン(CAF)および9,9−ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)フルオレン(OTBAF)からなる群より選択される、請求項6記載の方法。
【請求項18】
前記第1および第2の基板が銅を含む、請求項6記載の方法。
【請求項19】
工程(c)の前に前記第1および第2の基板のうち少なくとも一方を加熱する工程をさらに含む、請求項6記載の方法。
【請求項20】
前記第2の基板の前記主面が誘電体層を含み、前記誘電体層が前記第1の基板上の前記エポキシ樹脂組成物にラミネートされている、請求項6記載の方法。
【請求項21】
前記第2の基板の前記誘電体層が、エポキシ樹脂とアミノフェニルフルオレン硬化剤とを含むエポキシ樹脂組成物である、請求項20記載の方法。
【請求項22】
前記第1および第2の基板のうち少なくとも一方をパターニングする工程をさらに含む、請求項6記載の方法。
【請求項23】
請求項1、2または3のコンデンサを含む回路基板。
【請求項24】
請求項1、2または3のコンデンサを含むフレキシブル回路。
【請求項25】
請求項1、2または3のコンデンサを含む電子デバイス。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−4055(P2010−4055A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−176651(P2009−176651)
【出願日】平成21年7月29日(2009.7.29)
【分割の表示】特願2003−512995(P2003−512995)の分割
【原出願日】平成14年6月6日(2002.6.6)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】