説明

アミン/アミド官能化親油性物

本発明は、アミン官能化親油性化合物、及びパーソナルケア製品特に着色ヘアーのためのものにおいてのその使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、その開示がここで引用によりここに組み入れられる、2006年3月17日に出願された米国仮特許出願第60/783621号の出願日の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルケア産業においての特別の問題は、合成着色または染色ヘアーについてのヘアケア効果であり、また簡単に「着色ヘアー」として参照される。各洗浄で、ヘアカラーは、取り除かれる。他の製品は、類似の効果を有することが可能である。しかし、衛生及びスタイリングは、また着色剤が適用されなければならない回数を増加する頻繁な洗浄または他の処理を要求する可能性がある。これは、高価であり、髪に損傷を与えることがありうる。
【発明の開示】
【0003】
本発明は、分子、パーソナルケア製品、及び、分子とパーソナルケア製品を染色または着色された髪を洗浄し、コンディショニングし、スタイリングし、処理し、及び/又は、保護することに使用する方法を提供する。着色ヘアーが洗われる、及び/又は、処理される各時間は、以前に適用された着色の程度と範囲の効果を有することが可能であることが理解されるであろう。ここに記載された分子を含有するパーソナルケア製品の使用、及び、ここに記載された方法を使用することは、通常、ここに記載された分子がなく、同一の方法で適用された同一製品と比較したときに変色または退色の点からより低い影響力を有するべきである。これは、ここに記載された標準化試験を用いて測定されることが可能である。
【0004】
構造的に、本発明の分子は、変化することが可能であり、それらはすべて、4つの事項を共通にする。1)それらは、第一、第二または第三アミン、あるいは、第一または第二アミドを含有する。2)それらは、グラム分子量として測定される少なくとも概略300の分子量、より好ましくはグラム分子量として測定される少なくとも概略400の分子量を有する。他の実施形態において、分子量は、概略500以上、より好ましくは950以上そしてある場合には1500以上である。3)それらは、エステル形成に関係するカルボニルまたはアルコール基を数えることなく、長さで少なくとも8個の炭素の脂肪種の少なくとも1つのエステルを含む親油性物である。及び、4)他の状態で同一なヘアまたはスキンケア製品へのその添加は、合成ヘア着色の僅かな減少、その後、本発明の分子がなく同じ製品を生ずる。これらの化合物は、まとめてここで「アミン官能化親油性物」及び/又は窒素基の構造に適当な「アミン官能化親油性物」といわれ、また、個々に、及び、文脈が示すようにまとめて「AFLs」といわれる。
【0005】
本発明の1つの側面において、AFLs分子は、側アミン基を含む概略線状ジオールまたは二酸を含むかまたはそれから生成される。ジオールまたは二酸は、1つまたは2つの脂肪種、(ジオールの場合に脂肪酸、及び、二酸の場合に脂肪アルコール)で官能化され、置換またはエステル化されるともいわれる。これらはモノエステルまたはジエステルである。二酸/ジオールまたは脂肪基は、好ましくは概略1〜概略100個のアルコキシ基でアルコキシル化されることが可能であり、1つの実施形態において、これらの大部分は、プロポキシ基である。本発明に従って、窒素を含み、単独の脂肪種でエステル化されるモノカルボン酸またはモノアルコールは、AFLsと考慮される。これらは上記のようにアルコキシル化されることが可能である。側アミンが第二または第一アミンであるときに、それらが環化(従って第一または第二アミドを形成する)することは、または、1つのAFLのアミンが隣接AFLのカルボニル炭素(酸素原子によるかまたは直接いずれか)と結合を形成することでさえも、可能である。これらの変化のすべては本発明の一部と考えられる。これらのAFLsのいくつかのものは、以下の化学式I(二酸)及びII(ジオール)の構造を有する:
【0006】
【化1】

ただし、Gは、その少なくとも1つが窒素含有基−SNR34で置換された長さで1〜8個の炭素の炭素含有基であり、Sは存在してもよくまたは存在しなくてもよい炭素含有間隔基(後者は式中「n」が0であり、その場合に−SNR34が−NR34である)であり、「n」はスペーサーにおいての炭素原子の数であり、0〜8の範囲であり、式中R3及びR4は、同じでもまたは異なってもよく、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第三ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル及びオクチルアルカンからなる群から選択されることが可能であるか、または、8個までの炭素を含有する、直鎖または枝分れ、飽和または不飽和、置換または非置換であってもよい基であることが可能であり、R1及びR2は同じでも異なってもよく、Hまたは少なくともC8〜C40脂肪種からなる群から選択されることが可能である。この脂肪種または基は、好ましくはC16〜C40脂肪基である。より好ましくは、R1及びR2は、長さでC16〜C40である。R1及びR2は、また、イソシアネート、ポリイソシアネート、グリセリド、ポリグリセリドでありうる。化学式Iz及びIIzは、しかしここでより詳細に説明される1〜100個のアルコキシ基または単位を表す追加「ALK」基を有する同じ化合物を示す。R1及びR2がHである場合に一般にALK基は存在しないことを言及する。それどころか、両方の化学式II及びIIzについて、それは、一般に、R1及びR2がHであればカルボニル基及び会合ALK基は存在しないことを意味する。結果は、ジオールのその末端はヒドロキシル基が残る。
【0007】
本発明の他の側面において、上記のように、AFL分子は、一般に直前に説明された線状ジオール/二酸及び脂肪種を含む。しかし、窒素は側基であるどころか、それはジオールまたは二酸の主鎖の一部である。したがって、これらのAFLにおいての窒素は、第一アミンであることは可能でない。これらは以下の化学式III及びIVの構造を有する。
【0008】
【化2】

化学式I、Iz、II及びIIzの場合にあったように、「ALK」は1〜100個のアルコキシ基であり、R1及びR2がHであるときには存在しない。また、前に言及されたように、窒素を含有するジオールの点から、例えば、R1がジオールについてのHであれば、その末端基は実際にアルコールに終端し、モノエステルが生ずるだけであることが理解される。化学式III及びIVにおいて、R1及びR2は、以前に説明されたものであり、Jは構造
【0009】
【化3】

【0010】
ただし、x及びyは、同じでも異なってもよく、0〜10、好ましくは1〜5であることが可能であり、R3は以前に定義されたものである、
の概略線状分子である。x及びyが両方0であることは可能でなく、xまたはyの少なくとも1つが、二酸の場合に少なくとも1であること、及び、ジオールの場合に少なくとも2であることが可能であることを言及する。化学式I〜IVのALF分子のいずれも前に説明されたようにアルコキシル化されることが可能である。化学式I、II、III及びIVのALFsは、パーソナルケア製品、特にヘアケア製品さらにより好ましくはシャンプー、コンディショナー、コンディショニングシャンプー、並びに、他の着ける及び洗うヘアケア製品を生産するために特有に使用されることが可能であり、ただしそれらは、界面活性剤、コンディショナー、溶媒、保湿剤、軟化剤、芳香剤、着色剤、粘度調整剤等のような製品と一致した少なくとも1つの他の賦形剤または添加剤と組み合わせて、ここで説明される量で存在する。髪を洗い、コンディショニングし、または化粧処理する方法において合成着色ヘアーからの退色の程度の減少に結果的になるこれらの製品の使用は、また、本発明の一部である。
【0011】
さらに本発明の他の側面において、AFL分子は、前に説明されたそれらの概略線状ジオール/二酸(側窒素があるかまたはない)を含む。しかし、この場合、窒素含有ジオールまたは二酸のモル当り脂肪種の1モルのみが存在する。この場合に、エステルを脂肪種に形成することに関係しないヒドロキシルまたはカルボニル基は、ここで説明されるようにキャップされるかまたは末端キャップされることが可能であるか、あるいは、アルコールまたは酸基として残されることが可能である。酸の場合に、いずれか、エステルが脂肪種以外のあるものと形成されることが可能であるか、または、塩が形成されることが可能であるかである。塩の点から、これは、Na、Mg、Li、K等のような従来の対イオンを用いて達成されることが可能である。しかし、塩は、また、HCl、または脂肪基含有第三アミン及び他のより複雑な構造のような有機分子の第三アミン基で、形成されることが可能である。なるほど、本発明のAFLsとして、第三アミン基を含むことが可能であり、塩が隣接AFLsの間に形成されることが可能である。さらに、TEA、DEA及びMEAのような他のより低分子量アミンは、末端酸基のアンモニウム塩を形成するために使用されることが可能である。窒素を含有する一酸または一アルコールからなり、好ましくは窒素が側であるAFLsは、適当な脂肪種でエステル化されることが可能であり、また、本発明の一部である。
【0012】
他の実施形態において、1つ以上の脂肪種を含む本発明のAFLsは、少なくとも1つの脂肪種にエステル化される環状基を含むものである。これらは、ここで説明されるように、アルコキシル化されることが可能である。これらの環状AFLsは、一または多脂肪酸エステルであることが可能であり、一般構造環−COO−CH2―R1を有する。これらの環状AFLsにおいて、「環」は、飽和され、飽和されないかまたは芳香族であることが可能であり、2〜10個の原子から構成されることが可能である環式構造である。それは、22個の炭素だけを有することが可能である場合には縮合環であることも可能である。環は、1つ以上の窒素原子及び/又はカルボニル基を環の一部として含むことが可能であるか、または、1つ以上の窒素またはカルボキシル基を側環に含むことが可能である。第2の、またはより多くのカルボキシル基が環の一部として存在すれば、生じたALFsは、2つ以上のエステル化された脂肪種(脂肪アルコール)を含むエステルであることが可能である。環が、環の部分としてまたはその側いずれかに、カルボン酸基(カルボニル基に向かい合うように)を含まなければ、そのとき、生じたALFは、一エステルである。環の窒素は、アミンまたはアミドであることが可能であり、側基のそれらは、一般に、限定的ではないが、アミンである。しかし最小限、少なくとも1つの窒素原子と1つのカルボニル/カルボキシル基が環に存在するであろう。環の例として、限定なく、パラアミノ安息香酸(「PABA」)、ピロリドンカルボン酸(「PCA」)、または、2−アミノアジピン酸のような環化アミン官能化アジピン酸が挙げられる。
【0013】
他の実施形態において、環状構造を含むAFLsは、少なくとも1つの複素環式窒素と少なくとも1つのカルボニル基を環の部分として含む。窒素とカルボニルは、環のどの位置にもあることが可能である。これらのAFLは、一般に、側カルボン酸基を含まず、一般に、二以上の脂肪酸エステルを形成することが可能ではない。しかし、化学式Vにより同定されるもののようなある実施形態において、環カルボニル及び窒素基は、アミドを形成するように隣接していることが可能である。このアミドまたはより詳細には環の場合にラクトンは第一または第二である。環の形態においてのときに、環窒素は、例えば、AFLsを製造するために使用されるアルコールまたは酸の側にある第二アミンのように塩基性であることは可能でない。窒素及び脂肪種に結合した基は、化学式I〜IVに関して以前に識別されたもののどれでも、または化学式VにおいてR1及びR3として識別される基のどれでもあることが可能である。
【0014】
本発明の特別に望ましい実施形態は、二酸としてアスパラギン酸またはグルタミン酸を用いて製造されたAFLsを含み、または、相似のジオールが使用されることは可能である。これらは、線状であることが可能であり、または前に説明されたように、環化することが可能である。側アミン(または、適当なように環状基の部分であるアミド)は第一、第二または第三である(第三または非常にかさばった第二アミン基において環化は好ましくない。ピロリドンカルボン酸としても知られる環化グルタミン酸、あるいは、エステルとして脂肪種、−ここで記載された脂肪アルコールまたはアルコキシル化脂肪アルコールで形成される「PCA」が、特別に所望される。下記の化学式Vを参照する:
【0015】
【化4】

【0016】
ただし、R1及びR3は、以前に記載されたものである。アミドは第一または第二アミドである。アルコキシル化変型において、この側面のAFLsは、化学式Vzの構造を有する。
【0017】
【化5】

【0018】
再び、「ALK」は、再度ここで記載された1〜100個のアルコキシ基をいう。
【0019】
任意の前述の混合物、任意の前述のものと任意の前述の二量体/多量体で形成される塩は、また、本発明の1つの側面に従うAFLsとして考慮される。線状及び環状一及び二−脂肪酸エステル含有AFLsは、パーソナルケア製品、特にヘアケア製品さらにより好ましくはシャンプー、コンディショナー、コンディショニングシャンプー、並びに、他の着ける及び洗うヘアケア製品を生産するために特有に使用されることが可能であり、ただしそれらは、界面活性剤、コンディショナー、溶媒、保湿剤、軟化剤、芳香剤、着色剤、粘度調整剤等のような製品と一致した少なくとも1つの他の賦形剤または添加剤と組み合わせて、ここで説明される量で存在する。髪を洗い、コンディショニングし、または化粧処理する方法において合成着色ヘアーからの退色の程度の減少に結果的になるこれらの製品の使用は、また、本発明の一部である。
【0020】
他の実施形態において、本発明に従うAFLsは、また、ポリオール(ジオール及びトリオールのような)と多酸(二酸及び三酸のような)の縮合反応により生成されるもののような、少なくとも1つが、少なくとも1つの窒素を含有するかまたは官能化されてそれを含むオリゴマー及びポリマー化合物を含むことが可能である。より好ましくは、そのようなオリゴマーAFLは、第一、第二または第三であり、側または前に記載されたオリゴマーの主鎖であることが可能である複数の窒素基を含む。これらのオリゴマーは、エステル結合脂肪種、より好ましくは二エステル結合脂肪種、そしてあるいは追加脂肪種をさらに、含むであろう。ポリマーAFLsは、また、知られたポリクワッツの第三アミン相当品を用いることにより生産されることが可能である。これらは、パーソナルケア製品、特にヘアケア製品さらにより好ましくはシャンプー、コンディショナー、コンディショニングシャンプー、並びに、他の着ける及び洗うヘアケア製品を生産するために特有に使用されることが可能であり、ただしそれらは、界面活性剤、コンディショナー、溶媒、保湿剤、軟化剤、芳香剤、着色剤、粘度調整剤等のような製品と一致した少なくとも1つの他の賦形剤または添加剤と組み合わせて、ここで説明される量で存在する。髪を洗い、コンディショニングし、または化粧処理する方法において合成着色ヘアーからの退色の程度の減少に結果的になるこれらの製品の使用は、また、本発明の一部である。
【0021】
本発明に従う他の望ましい群AFLsは、アミノ酸、天然に産出するもの、まれに現存するもの、及びグルタミン酸とアスパラギン酸に関して説明された2つよりむしろ単一カルボニル基を合成的に含有するものを基材とする。もちろん、二以上の窒素を有するアミノ酸が、例えば、アスパラギンまたはグルタミンに使用されるときに、第一、第二または第三アミン型でそれらの1つ以上を有することは可能である。それらは、同一のアミンである必要もなく、同じ基で置換されなければならなくもない。もちろん、さもなければ官能化されない限り、これらのアミノ酸は、一般に、単独脂肪系エステルのみを形成する。これらの分子は、また、ここで記載された塩と二量体/多量体を形成することが可能であり、使用される脂肪種は、同じく以前にここで説明された。一脂肪酸エステル含有AFLsのこれらの他の型は、パーソナルケア製品、特にヘアケア製品さらにより好ましくはシャンプー、コンディショナー、コンディショニングシャンプー、並びに、他の着ける及び洗うヘアケア製品を生産するために特有に使用されることが可能であり、ただしそれらは、界面活性剤、コンディショナー、溶媒、保湿剤、軟化剤、芳香剤、着色剤、粘度調整剤等のような製品と一致した少なくとも1つの他の賦形剤または添加剤と組み合わせて、ここで説明される量で存在する。髪を洗い、コンディショニングし、または化粧処理する方法において合成着色ヘアーからの退色の程度の減少に結果的になるこれらの製品の使用は、また、本発明の一部である。
【0022】
本発明に従うアミン官能化親油性化合物の種類の他の例として、二酸/ジオールのすくなくともあるものがジイソシアネートのような他の物質と交換された化合物が挙げられる。これらは、次にアミン官能化ジオールと反応してポリウレタンを生成する。さらに他の実施形態において、AFLsは、1つ以上のグリセリド、グリコールまたはポリグリコールを、限定なく化学式I〜Vのものを含む以前に記載された一及び二酸でエステル化することにより生成される。これらは、例えば、単グリセリドと単窒素含有一または二酸から形成される単位であることが可能であり、単位は、2つのグリセリドと一窒素含有二酸、あるいは二窒素含有一または二酸と単グリセリドからなり、もしくは、ポリマーはこれらの単位からなる。グリセリドは、ここで説明されたように酸と縮合されてエステルを生成することが可能である少なくとも1つ、好ましくは2つのヒドロキシル基を有することを必要とする。これらは、パーソナルケア製品、特にヘアケア製品さらにより好ましくはシャンプー、コンディショナー、コンディショニングシャンプー、並びに、他の着ける及び洗うヘアケア製品を生産するために特有に使用されることが可能であり、ただしそれらは、界面活性剤、コンディショナー、溶媒、保湿剤、軟化剤、芳香剤、着色剤、粘度調整剤等のような製品と一致した少なくとも1つの他の賦形剤または添加剤と組み合わせて、ここで説明される量で存在する。髪を洗い、コンディショニングし、または化粧処理する方法において合成着色ヘアーからの退色の程度の減少に結果的になるこれらの製品の使用は、また、本発明の一部である。
【0023】
これらのAFLsのすべては、シャンプーまたはコンディショナーのようなヘアケア製品を含むパーソナルケア製品に直接使用され、退色を減少することが可能であると信じられる一方で、そのことは、それらの専らの有用性であることを必要としない。PCA/脂肪アルコールエステルは、例えば、スキンケア製品に、特に湿り剤として使用されることが可能である。これらのAFLsを使用して生産されたパーソナルケア製品特にヘア及びスキンケア製品も本発明の一部と考えられる。髪を洗い、コンディショニングし、またはさもなければ処理する、及び、PCA分子の場合にAFLs並びにAFL含有製品で皮膚を湿らせる方法は、また、本発明の一部である。本発明のAFLsは、一般に生分解性であり、持続性、ヘアカラーを保護することまたは両方の点からより有利でなければ、シリコーン系ベンチマークと同等に性能を提供することができる可能性があることは注目するに値する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
明細書は特に発明を示しそれを明確に要求する特許請求の範囲で終わり、一方で、本発明が以下の説明からよく理解されるであろうことが考えられる。ここで使用されるすべての百分率及び比は全組成の重量により、全測定値はさもなければ示されない限り25℃及び標準圧力においてなされた。全温度は別に指定されない限り摂氏度である。本発明は、本発明の構成成分並びにここで記載された他の成分または要素を含むか(開放形式)またはそれらから殆どなる。ここで使用されるように、「含む」とは、列挙された要素、または構造または機能についてのそれらの均等物、加えて列挙されていない任意の他の要素をいう。用語「有する」及び「包含する」は、また、文脈が別に示さない限り開放型式として解釈されるべきである。ここで使用されるように、「から殆どなる」とは、しかし追加成分が請求発明の基本かつ新規な特徴を物質的に変更しなければ、特許請求の範囲に列挙されたものに加えて成分を包含することが可能であることをいう。好ましくは、そのような添加剤は、少しも存在しないかまたは微量に存在する。しかし、化合物の使用効果(有用性の程度と対照的に)が維持される限り、本発明の基本かつ新規な特徴を物質的に変更できるであろう物質を概略10重量%まで包含すること可能でありうる。ここで列挙されたすべての範囲は、終点を包含し、2つの値の「間」の範囲を列挙するものを包含する。「およそ」、「一般に」、「大体」等のような用語は、それが絶対的なものでなく、しかし従来技術で読まないように用語または値を変形することと解釈されるべきである。そのような用語は、事情により規定されるであろう、そして、それらがその用語として変形する用語は、当業者により理解される。これは、最小に見て、値を測定するために使用された所定の手法についての予想実験誤差、手法誤差及び装置誤差の程度を包含する。
【0025】
パーソナルケア製品から直接確かめることができないパーソナルケア製品またはAFLsの任意の特性に関して、その特性が、それからパーソナルケア製品を生産する前に使用されるAFLsに存すれば十分である。
【0026】
アミン/アミド官能化親油性物は、相当の利点を提供できることがわかり、相当の共通属性を共有する分子である。第一に、分子は、長炭素鎖に基づき、有効な親油性を有する。本発明に従って考慮されるべき親油性物は、少なくとも8個の炭素の炭素鎖長を有し、炭素含有カルボニルまたはアルコール基を含まない少なくとも1つの脂肪種(脂肪酸または脂肪アルコールから適当に)を含むことになる。より好ましくは、脂肪種の炭素鎖長は、C12〜C40、より好ましくはC16〜C40の範囲であることが可能である。
【0027】
第二に、分子は、アミンの形態であれば塩基性質を維持するであろう少なくとも1つの窒素原子を含む。一般に、第一アミンを有するAFLは、第三アミンを有する該当する分子よりもそれ自体塩基性でない第二アミンを有する同じAFLよりも塩基性でない。窒素がアミドであるときに、例えば、線状または環状基の部分であるときには、その構造的に相似のアミンと同じ塩基性であることを必要とせず、一般にそうではないであろう。
【0028】
この発明の文脈において、「より塩基性」とは、パーソナルケア製品特にヘアケア製品に使用される従来効力のあるpH(一般におよそ5〜およそ8のpHにより)において、これらの窒素種は、一般に、髪の負部位に引き寄せられることが可能であり、それと塩橋を形成することができる塩形態で存在するであろう。さらに、これらの化合物は、すぐれた湿潤性を有することが可能である。それゆえに、第三アミン官能化親油性物は、本発明のある側面において望ましい。
【0029】
窒素は、酸/アルコール基の間の炭素鎖の一部(−CH2−NH−CH2−CH2−)を形成することが可能である。それは、また、炭素鎖から側基の部分として(例えば、−CH2−CH(CH2CH2CH2N(CH32)CH2−)離隔されることが可能である。アミン/アミド官能化親油性物は、二以上の窒素を含むことが可能である。例えば、アミノ酸アスパラギン及びグルタミン(それ自体またはより大きい分子の部分として)は、カルボニル基と2つのアミノ基を含み、AFLを製造するためまたはAFLと塩を形成するためいずれかに使用されることが可能であろう。
【0030】
より塩基性であることに加えて(より塩基性質を有するともいわれる)持続性及び保護の点から潜在的改良を提供する第三アミンは、また、一般に、より反応性が少ない。それらは正しい条件の下で塩を形成することが可能である一方で、一般に、環化せず大抵アミドを形成するか、または二量体/多量体を形成するであろう。例えば、本発明に従う1つの特に望ましい化合物は、2つの脂肪アルコール種を用いてグルタミン酸のジエステルを製造することにより生成される。この物質は、第一、第二または第三アミンとして、単独で、または出発物質として使用される1つ以上の環化一脂肪酸エステル形態のグルタミン酸及び/又は脂肪アルコールと組み合わせて使用すれば、着色ヘアーのコンディショニング、保護、及び持続性の点から望ましい特性を有すると考えられる。しかし、ジエステルを製造することを試みれば、二酸により形成された主炭素鎖の側にある遊離窒素が第一アミンとして、さらに第二アミンとして残るときに、それは環化可能である。環化及び未環化製品の両方は、ここで2つの混合物として考慮されることを言及する。例えば、還元メチル化により窒素を第三アミンに転化すること、従ってN,N−ジメチルグルタミン酸を形成することは、環化を減少するかまたは防ぐことができる。これは、大抵、アミン官能化二酸のモル当り2モルの脂肪アルコールでのエステル化前に達成され、原未環化構造は維持される。単独の塊状基を用いて第二アミンを形成することにより、また、環化を防ぐかまたは少なくとも環化の程度を減少することができる可能性があり、しかし、生じた分子は、その第三アミン相当品と同じ塩基性ではない可能性がある。
【0031】
第三に、一般的により高分子量化合物、グラム分子量として測定される少なくともおよそ300、より好ましくはグラム分子量として測定される少なくとも400に等しいかまたは越えるものは、AFLsに望ましい。他の実施形態において、分子量は、およそ500以上、より好ましくは950以上、いくつかの場合に1500以上である。最後に、本発明に従うAFLsのさもなければ同一のヘアまたはスキンケア製品への添加は、合成ヘア着色の少ない減少に結果的になり、その後、本発明の分子がない同じ製品になる。髪において、シャンプーすることまたはグルーミングすることにより発生した着色変化を定量する1つの方法は、色のL、a及びb値の変化を測定する色彩計(例えば、ラブスキャン色彩計)を用いることによる。ヘアカラー変化は、また、視覚的に検出されることが可能でき、色変化の大きさは視覚検査により並びに色彩測定による両方で検出されることができる。ここで使用されるように、しかし、ラブスキャン色彩計または同等装置において測定され、本発明に従うAFLの有効量があるかまたはそれがない配合による0.3以上のΔEの差は、合成着色ヘアーの色を保護する製品能力の差について示す。
【0032】
本発明の他の側面に従って、ここで記載された任意のアミン/アミド官能化親油性物は、パーソナルケア製品特にシャンプー、コンディショナー(洗い流す及びそのままにしておく)、クリームリンス剤、ヘアスプレー、ムース、ヘアージェル、ヘアー着色後状態、固定剤または処理剤に使用されることができる。特に、これらのパーソナルケア製品は、合成着色ヘアーを有する消費者により使用されるために配合されることができる。そのようなヘアケア製品において、本発明のアミン/アミド官能化親油性物は、一般に、およそ1〜およそ10重量%、より好ましくはおよそ1〜5重量%、さらにより好ましくは3〜5重量%の量で存在するであろう。着色ヘアーに使用されるシャンプーにおいて、それだけの色抜き作用を有しない緩界面活性剤を用いて配合することが望ましいであろう。これらは、当業者が界面活性剤配合物の洗浄強さを低減するために使用する既知緩両性、アニオン及びアルコキシル化界面活性剤を含むことができる。しかるに、本発明に従い、ここで記載された他の添加剤は、およそ10%w/wまでの量で存在する1つ以上のAFLsに加えて、シャンプーに使用されることが可能であり、シャンプー配合は、およそ3〜およそ20%w/wの界面活性剤またはその混合物、より好ましくはおよそ5〜およそ15%含むことができる。保存料は、およそ2%までの量で、通常およそ0.1〜およそ1.5%w/wの量で存在することができる。残りは、水またはある他の溶媒である。コンディショニングシャンプーを考慮すれば、カチオンコンディショナー、またはいくつかの混合物は、およそ0.1〜およそ5%の量で提供されるであろう。より好ましくはおよそ0.5〜3%w/w。コンディショナーについて、この場合に好ましくはおよそ0.1〜およそ5%、より好ましくはおよそ0.1〜およそ3%w/wの量で使用される1つ以上のAFLsに加えて、コンディショナーは、およそ0.5〜およそ5%w/wより好ましくはおよそ0.5〜およそ3%w/wの量でカチオン状態調節剤を含むであろう。再び、水または溶媒は、均合を作ることが可能である。しかし、以前に記載された量の保存料、及び/又は、およそ1〜およそ15%、より好ましくはおよそ3〜およそ10%の量の乳化剤は、また、使用されることが可能である。
【0033】
本発明のアミド官能化親油性物は、また、任意の現行のヘアケア製品に、着色ヘアーに設計されるかまたは設計されないかいずれにしても、加えられることが可能である。なるほど、これらの分子を加えることにより、着色ヘアーに予定されていない製品を利用して、それを、その同じ目的に有用な製品に転換することができる可能性がある。これらの配合は、また、そのような髪に本発明の1つ以上のAFL含有製品の適当量を適用することにより、合成着色ヘアーを洗浄し、コンディショニングし、及び/又は、化粧処理する工程において使用されることが可能である。いくつかの実施形態において、工程は、配合剤を髪と接触させておくこと、及び、少なくとも他のシャワー、浴、または処理までの間ではなく、洗い流さないことを含む。他の実施形態において、AFL含有配合剤は、洗い流される。工程は、任意の回数繰り返されることが可能である。本発明に従う1つ以上のAFLsを含有するシャンプーを使用して着色ヘアーを洗うことが適当である可能性があり、すすぎが続き、洗浄が完了すると、本発明に従う1つ以上のAFLsを含有するコンディショナーのような第2の製品が髪に適用される。
【0034】
本発明の好ましい側面においてアミン/アミド官能化親油性物範囲の中に含まれるいくつかの異なる型の物質が存在する。本発明に従うAFLsの1つの好ましい種類は、アミン官能化脂肪酸エステル及びジエステルである。用語「アミン官能化親油性物または「AFLs」とは、アミン、アミド、及び適当にそれらの混合物を含む分子を包含することをいうと言及する。大抵、この書類において、窒素含有化合物または基は、それらがむしろアミドであるときにアミンと称されることが可能である。逆も可能である。しかし、名称は、制御されるべき構造ほど重要ではない。
【0035】
これらのAFLsは、窒素含有アルコールと脂肪酸、または、窒素含有酸と脂肪アルコールの縮合反応により生成されることができる。そのようなAFLsの1つの好ましい群は、第二または第三アミン/アミドである側アミン/アミド基を含むものである。これらは、線状または環状であり、一脂肪種含有エステルを含むことが可能である。本発明に従ってAFLsの他の好ましい群は、アミン/アミド官能化脂肪酸ジエステルであり、第二または第三アミン/第一または第二アミドである側アミン/アミドを含む。これらのAFLsは、ある実施形態において、以前に記載され、以前に示された化学式I〜Vにおいて示される構造を有する。
【0036】
一般に、これらのAFLsは、少なくともその1つがC8〜C40、より好ましくはC12〜C40またはC16〜C40の炭素長を有する脂肪鎖を含むかまたはそれにエステル化される、窒素含有アルコールまたはジオールまたはカルボン酸または二酸である。ここで説明されたように鎖長は、文章または文脈が要求しない限り、エステルを形成することに関係するカルボニルまたはアルコール基を含めた炭素を含まない。化学式IからVにおいてのR1及びR2の場合に、例えば、エステル形成に関係する炭素は、既に構造において考慮されている。その場合に、C12〜C40は、炭素鎖の実際の長さをいう。さらにより好ましくは、鎖長は、およそ14個〜およそ26個の炭素の範囲である。これらは、ヒドロキシルまたはアルコキシ脂肪種によるように、置換されるかまたは置換されないことが可能である。脂肪種またはジオール/二酸いずれかは、アルコキシル化されることが可能であり、しかし好ましくは、特に脂肪アルコールが使用されるときにアルコキシル化されるものは、脂肪種である。なるほど、本発明に従う任意のAFLは、ここで説明されたようにアルコキシル化されることができる。アルコキシ基は、エトキシ、プロポキシまたはブトキシ、及びそれらの混合物であることができ、一般に、鎖につきおよそ1〜およそ100個のアルコキシ基、より好ましくは3〜およそ50個のアルコキシ基、より好ましくは3〜およそ10個を構成する。ただし、あるいは、2つ以上の異なる種類、例えば、2つの異なるプロポキシ基(例えば、(CH2CH2CH2−O)−及び(CH2CH(CH3)−O)−)またはエトキシ及びプロポキシ(例えば、(CH2CH2−O)−及び(CH2CH(CH3)−O)−)は使用される これらは、所望のように、ブロックで、交互配列で、またはランダムに構成されることができる。プロポキシは、それが髪繊維を被覆してヘアカラー洗い落ちを防止することを助長するより油状性質を与えるので、好ましいであろう。
【0037】
しかし、まれに、AFLsを生成するために使用される脂肪種の供給源は、均一な大きさの分子から構成されることが認められるであろう。したがって、炭素鎖長範囲がここで列挙されるときに、陳述または文脈が別に示さない限り、それは、使用される脂肪種の少なくとも最大部分が列挙された炭素長範囲中に含まれることをいう。同様に、参照が特定の分子にされ、及び/又は、特定の脂肪種において列挙された炭素数が記されるときに、大体において純形態で(他のAFLsまたは脂肪種に関して純)分子のみだけでなく、他の鎖長の脂肪種を有する他のAFLsとの混合物の部分としても包含することをいう。好ましい脂肪種は、エルカ、ベヘニル、オレイン、リノール、リノレン、ステアリン、パルミチン、ラウリン、ミリスチン及びドコサエキサエン酸またはアルコールを含む。
【0038】
一脂肪酸エステル含有AFLsを生成するために使用されるジオールまたは二酸は、一般に、任意の炭素含有カルボニルまたはアルコール基を除く1〜7個の炭素、より好ましくは1〜4個の炭素の鎖長を特徴とする。これらの基は、いくつかのAFLsにおいて特にオリゴエステルの点からより大きくありうる。さらに、ジオールまたは二酸は、一般に、少なくとも1つの第一、第二または第三窒素を化学式III及びIVにおいてのような炭素主鎖の付加原子または化学式I及びIIにおいてのような側いずれかとして含む。
【0039】
窒素の配置は、鎖の一部またはそれの側いずれかとして、中心におかれることが必要ではないことを言及する。二酸またはジオールが窒素に関して対称でなければ、ジエステルが脂肪種で形成される限り、異なるが、密接に関連したAFLsの混合物が生ずることができる。例えば、化学式IVのジメチル化二酸の1モルと化学式VIIの脂肪酸の1モルの反応は、化学式VIII、IXの化合物、さらに化学式Xのいくつかのジエステルを形成するかもしれない。
【0040】
【化6】

【0041】
他のAFLsに対して及び混合物として大体において純形態での上記変形のすべては、本発明の一部として考慮される。非反応カルボニルまたはヒドロキシル基は、以前に記載されたように末端キャップされうるかまたは塩を形成するために使用されうる。脂肪種と一アルコールまたは一酸から製造された類似化合物は、他の一エステル及びジエステルとの混合物と同様に考慮される。1つの望ましい実施形態において、以前に言及されたように、アミン種は、実際に側であるかまたは、ジオールまたは二酸の線状構造または主鎖(例えば、HOOC−CH2−CH(NH2)−CH2−CH2−COOHまたはHO−CH2−CH2−CH(NH2)−CH2−CH2−OH)からかかる。この場合に、窒素は、第一、第二、または第三アミンであることができる(第一アミンは、括弧内に示されている)。しかし、望ましい実施形態において、それは第二または第三アミンである。他の望ましい実施形態において、窒素は第三アミンである(例えば、HO−CH2−CH(N(CH32)−CH2−CH2−OHまたはHOOC−CH(N(CH32)−CH2−CH2−COOH)。
【0042】
ただし、適当な第一アミンは、短鎖アルキル基の使用により第三アミンに、または長さで1〜8個の炭素、より好ましくは長さで1〜4個の炭素の基に転化されるであろう。窒素についての2つの別の反応座のそれぞれは、同じ大きさまたは組成のアルキル基と結合されることは必要とされない。第二アミンが考慮されるとき、鎖長は、より長く−長さでおよそ40個の炭素までであることが可能である。いくつかの代替実施形態において、第二または第三アミンを形成するために使用される炭素含有基は、線状であるかまたは枝分れされ、飽和されるかまたは飽和されず、置換されるかまたは置換されないことが可能である。よりかさばった基、及び柔軟性が少ないかまたは立体障害を提供する基は、望ましいところで反応性抑制を助長する傾向がある。これらの同じ置換は、一般に、第一及び第二アミンに同様に適用される。
【0043】
環化が望まれるところで、もちろん生ずるアミドは構造的に関連するアミンよりも塩基性でないことが可能であるが、第一アミンは有利である傾向がある。さらに、主鎖の部分としてまたはスペーサーとして(化学式I及びIIにおいてS)いずれか、あるいはこれらの組合せとして、非常に長いかまたは非常に短い鎖は、環化を抑制する傾向があるが、分子間相互作用(塩または二量体形成のような隣接AFLs間の相互作用)に、または、混合物に存在するAFLs及び他の分子との間で有利でありうる。したがって、環化について、複素環式基を形成する窒素及び離隔基Sを含む原子の全数は、およそ4〜およそ7個、より好ましくは5〜6個の原子の範囲である。
【0044】
他の実施形態において、1つ以上の脂肪種を含む本発明のAFLsは、少なくとも1つの脂肪種にエステル化される環状基を含むものである。これらは、ここで記載されたようにアルコキシル化されることができる。これらの環状AFLsは、一または多脂肪酸エステルであり、一般構造環−COO−CH2−R1を有することが可能である。これらの環状AFLsにおいて、「環」は、飽和され、飽和されないかまたは芳香族であることが可能であり、2〜10個の原子からなることが可能である環式構造である。それは、また、縮合環であることが可能であり、その場合には22個の炭素だけ有することができる。環は、環の部分として1つ以上の窒素原子及び/又はカルボニル基を含むことが可能であるかまたは環の側に1つ以上の窒素またはカルボキシル基を含むことが可能である。第二またはより多くのカルボキシル基が環の部分として存在すれば、生じるALFは、2つ以上のエステル化脂肪種(脂肪アルコール)を含むエステルであることができる。環がカルボン酸基(カルボニル基とは対照的に)を、環の部分としてもまたはその側にも含まなければ、そのとき、生じるALFは一エステルである。環の窒素は、アミドまたはアミンであることが可能であり、側基におけるものは、一般に、限定的ではないが、アミンである。しかし最小限、少なくとも1個の窒素原子と1つのカルボニル/カルボキシル基が環に存在すべきである。環の例として、限定なく、パラ安息香酸(「PABA」)、または環化2−アミノアジピン酸のような環化アミン官能化アジピン酸が挙げられる。
【0045】
本発明に従う分子の1つの好ましい群は、グルタミン酸に基づくエステルである。これらの典型は、第1に側窒素をジメチル化することにより生成されることが可能であるグルタミン酸のジメチル化ジエステルである。これは、N,N−ジメチルグルタミン酸と1モル以上好ましくは2モルの本発明に従う脂肪アルコールの反応が続いてN,N−ジメチルグルタミン酸一または二脂肪酸エステルを生成する。1モルのみの脂肪アルコールが使用されれば、残る酸基は、酸基として残存することが可能であるか、ある他のエステル形成基と反応することが可能であるか、または、塩を形成するために使用されることが可能である。
【0046】
また、本出願がモルで報告された脂肪酸またはアルコールの相対量を論じるときに、それは該当する数のモルがこれらの化合物の生産において使用されるという表現ではないことを言及するに値する。理論的過剰の任意の成分は、本発明のエステル及びジエステルを生成するために使用されることが可能である。
【0047】
これらのAFLsの塩は、周期表から慣例的I及びII族元素、例証のために、仮定例であれば化学式XIの塩を用いて形成されることが可能である。
【0048】
【化7】

【0049】
塩は、また、他の有機種、例えば、化学式XIIにおいて示されるもの:
【0050】
【化8】

【0051】
またはさらに、その後者が化学式XIIIにより示される同じまたは異なるAFLsから形成されることが可能である。
【0052】
【化9】

【0053】
化学式XIIにおいて、xは7〜40であることができ、1つの望ましい実施形態においてxは16であることを注記する。線状または環状、モノまたはジエステルであろうと、モノまたはジオールあるいはモノまたは二酸を含む、一般に化学式I〜Vの任意のAFLsは、酸性剤または塩形成剤としてそのようなアルキルアミドアミン、または他の塩形成種に使用されることができることを言及する。特別には、PPG−3−ミリスチルアルコールとグルタミン酸またはN,N−ジマルキルグルタミン酸のモノエステルは、同じより長いアルコキシまたはより長い脂肪アルコール変型であるものとして望ましい。再び、化学式XII及びXIIIにおいて、表示された電荷は、一般または全電荷であり、クアットを用いて発生するであろう真に荷電された種ではない。アルキル化またはアミド化は、多数の既知方法で達成されることが可能である。1つの例は還元アルキル化である。これは、例えば、理論量の2倍のHCHO水溶液を含有する水200ミリリットル中で5グラムのアミノ酸の溶液または懸濁液を5グラムの10%Pd−Cと水素雰囲気において室温及び大気圧で3〜12時間撹拌することにより達成されることが可能である。混合物は、沸騰するまで加熱され、濾過される。触媒と共に残存するどんなアミノ酸も温水で抽出される。組み合わせれた濾液の蒸発は、殆ど定量的収量でジメチル誘導体を与える。ここでその本文が引用により組み入れられるボウマン及びストラウド(Bowman & Stroud)、「N−置換アミノ酸 I.ジメチルアミノ酸の新規な調製方法」、ケミカルアブストラクト(Chemical Abstract)45:804、米国化学協会誌(J. Am. Chem. Soc.)(要約1950)p.1342-5を参照する。ホルムアルデヒドは、また、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のような低級アルデヒドと交換されて窒素上にエチル、プロピル等基を得ることが可能である。
【0054】
この同じプロセスは、アスパラギン酸に使用されることができ、なるほど、それは第二または第三アミンに転化されるべき側アミン基を含む他のジオールまたは二酸に有用であることが可能である。ジアルキル化後、1つの望ましい実施形態において、ジメチル化、アルコールまたはカルボニル基は、ジアルキル化(アミド化としても知られる)化合物がジオールであれば適当な脂肪種(脂肪酸)、及び、それがN,N−ジメチルグルタミン酸またはN,N−ジメチルアスパラギン酸のような二酸であれば脂肪アルコールでエステル化されることができる。
【0055】
これらのジエステルを製造することに関係する化学は、この出願の所有者クローダに与えられた2つの先特許において、その本文がここで引用により組み入れられる米国特許第5597555号及び米国特許第6476254号に記載されたものと同様である。好ましいプロセスの例としてグルタミン酸を用いて、グルタミン酸は、PPG-3ミリスチルアルコールのような脂肪アルコールの2モルと反応された。「PPG 3」は、鎖においての3プロピレンオキシド基のポリプロピレンオキシドブロックである。化学は下記図式Iに描かれる。
【0056】
【化10】

【0057】
単離された製品は、実施例1に記載されるように、抗退色後染料コンディショナーHP-244(www.Crodausa.comで発見することができるクローダ社(Croda Inc.)パーソナルケア処方名称である。)において評価された。製品は許容シリコーン含有ベンチマーク、アモジメチコーンと比較された。製品はわれわれの証明された方法でヘアカラー洗い落ちを抑制することについてベンチマークと同等またはそれより僅かによく実施した。製品の次の特性決定は、生成された製品分子が所望のジエステル(2)の前形成に一致し、この物質の分子内環化が続き、ピロリドン型製品(3)と出発物質(1)を与えることを明らかにした。本発明は、反応後に生成された及び/又は環化された分子として生成されたいくらかの出発物質、PPG−3ミリスチルアルコールがあるかまたはない、化合物(3)、化合物(2)、及び化合物(2)、(3)の混合物を含む。これらの化合物は、シャンプーまたはコンディショナーに関して特に有用である。
【0058】
第三アミン、N,N−ジメチルグルタミン酸を生成し、エステル化が続く還元メチル化により、化合物(3)を生成する環化は、それが所望されるときおよび所望されれば、避けることができる。生じた化合物は(2)と類似するが、窒素は2つの水素に結合されず、しかし代わりに、2つのメチル基に結合されて形成する。類似分子は、この例においてアルコキシル化されていない化合物(4)として以下に示される。
【0059】
【化11】

【0060】
アルコキシル変型も考慮される。
【0061】
本発明のこの側面に従う分子は、限定なく、C12〜C40の脂肪鎖を有する脂肪物質(一般に脂肪アルコール)とのN,N−ジメチルグルタミン酸エステル;C12〜C26の脂肪鎖を有する脂肪物質(一般に脂肪アルコール)とのN,N−ジメチルグルタミン酸エステル;C12〜C40の脂肪鎖を有する脂肪物質(一般に脂肪アルコール)とのN,N−ジメチルアスパラギン酸エステル;C12〜C40の脂肪鎖を有する脂肪物質(一般に脂肪アルコール)とのN−メチル、N−エチルグルタミン酸エステル;C12〜C40の脂肪鎖を有する脂肪物質(一般に脂肪アルコール)とのN,N−ジエチルグルタミン酸エステル;C12〜C40の脂肪鎖を有する脂肪物質(一般に脂肪アルコール)とのN,N−ジプロピルグルタミン酸エステル;C12〜C40の脂肪鎖を有する脂肪物質(一般に脂肪アルコール)とのN,N−ジイソプロピルグルタミン酸エステル;C12〜C40の脂肪鎖を有する脂肪物質(一般に脂肪アルコール)とのN,N−ジオクチルグルタミン酸エステル;C12〜C40の脂肪鎖を有する脂肪物質(一般に脂肪アルコール)とのN,N−ジオクチルアスパラギン酸エステル;C12〜C40の脂肪鎖を有する脂肪物質(一般に脂肪アルコール)とのN−メチル、N−オクチルグルタミン酸エステル;C12〜C40の脂肪鎖を有する脂肪物質(一般に脂肪アルコール)とのN−メチル、N−イソブチルグルタミン酸エステル;C12〜C40の脂肪鎖を有する脂肪物質(一般に脂肪アルコール)とのN,N−ジメチルアミノ置換フタル酸エステル;C12〜C40の脂肪鎖を有する脂肪物質(一般に脂肪アルコール)とのN,N−ジメチルアミノ置換セバシン酸エステル;C12〜C40の脂肪鎖を有する脂肪物質(一般に脂肪アルコール)とのN,Nジメチルアミノ置換アジピン酸エステル等、を含むことが可能である。
【0062】
本発明に従う他の好ましいAFLsは、限定なく、PCAのC8〜C40アルコールエステルであってアルコキシル化され、より好ましくはそれらのエステルのプロポキシル化変型である。アルコキシル化分子は、1〜100個、より好ましくは1〜およそ50個のアルコキシ基を含むことができる(ただし、これらのアルコキシ基の少なくとも大部分がプロポキシ基である)。PCAのC14〜およそC36脂肪アルコールエステルがさらに好ましい。グルタミン酸の類似エステルも好ましい。本発明のこの側面に従う分子は、C12〜C40の脂肪鎖を有する脂肪物質(一般に脂肪アルコール)との2−ピロリドン−5−カルボン酸エステル;C12〜C40の脂肪鎖長を有する脂肪アルコールプロポキシレートとの2−ピロリドン−5−カルボン酸エステル;C12〜C40の脂肪鎖長を有する混合脂肪アルコールプロポキシレート/エトキシレートとの2−ピロリドン−5−カルボン酸エステルを含むことが可能である。
【0063】
本発明に従うアミン/アミド官能化脂肪酸エステルAFLsの他の好ましい群は、グルタミン酸とアスパラギン酸に関して記載されたように2つよりもむしろ単カルボニル基を含有するアミノ酸の使用に基づく群である。これらは、限定なく、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プラリン、フェニルアラニン、トリプトファン、メチオニン、グリシン、セリン、トレオニン、シスチン、チロシン、アスパラギン、グルタミン(これらの後の2つについて、第二または第三アミンに転化される両方の窒素を有することが望ましい可能性がある。)、リシン、アルギニン、ヒスチジン等を含む。まれにしかし天然に発生するアミノ酸並びに合成アミノ酸及びすべてのアミノ酸の類似物も有用である。もちろん、さもなければ官能化されない限り、これらのアミノ酸は単脂肪系エステルのみを形成することができる。AFLsを生成することができる他の窒素含有一酸、AFLsについての基準を満たす化合物も考慮される。これらのアミノ酸の該当するアルコール(例えば、アラニンについて該当するアルコールはCH3−CH(NH2)CH2OH、2−アミノプロパノールである。)は、また、使用されて該当する脂肪酸と反応することが可能であり、類似化合物を発生する。他の化合物は、アルキル化されて高級アミンを形成することができ、及び脂肪鎖が結合されることができるアミン含有、多塩基性環式及び芳香族化合物を含む。例えば、アスパラギンは、化学式XIVにより示される本発明に従うAFLを形成することができる。
【0064】
【化12】

【0065】
ここで説明されたアミン官能化脂肪酸エステルに加えて、本発明に従って使用されることが可能であるアミン官能化親油性化合物の他の好ましい種類は、アミン官能化オリゴエステルである。一般に、これらのオリゴエステルは、少なくとも1つの多酸にエステル化される少なくとも2つのポリオールまたは少なくとも1つのポリオールにエステル化される少なくとも2つの多酸いずれかから形成されることを特性とする。これらは、次に、少なくとも1つ、大抵2つ以上の脂肪種と反応されて脂肪酸エステルを生成する。オリゴエステルの場合において、C1〜C40の範囲であり、炭素含有ヒドロキシ/カルボニル基を含まない、長い鎖長を用いることにより親油性を増加することが可能である。これらの化合物は、また、トリオール及び三酸、またはジオール及び三酸の混合物からなることが可能である一方、例えば、簡単のために、オリゴエステルが、ジオール及び二酸の点から、例示され、議論される。
【0066】
オリゴエステルを任意の数の過程で設計することは可能であり、しかし、AFL分子についての以前に記載された一般的特性はなお明らかでなければならない。
【0067】
脂肪酸エステル基での「末端キャップすること」に加えて、側脂肪基をジオール及び/又は二酸の炭素に付加させ、さらに親油性を改良することが可能であるが、これは、そのような化合物を製造し難いために、より望ましくない。そして、これらのオリゴエステルは、他のAFLsに関して以前に議論されたようにアルコキシル化されることが可能である。説明目的のために、親油量を最大にする本発明に従うオリゴエステルは、N,N−ヒドロキシエチルステアリルアミン(及びアルコキシル化変型)のような非常に長いジオール単位、ジリノール酸のような非常に長い二酸単位、及び、ステアリン酸のような脂肪酸または脂肪アルコール末端キャップのすべて3つを含みうる。オリゴエステルにおいてのすべてのジオール及び二酸が、同じであることは必要としない。あるものは高度の親油性質を有することができ、他のものは短く一般により親水性であることができる。
【0068】
オリゴエステルが少なくとも1つの窒素基を好ましくは反復単位について含むことは、また、必要条件である。本発明に従う反復単位は、少なくとも1つのジオールと1つの二酸からなることが可能である。二酸及びジオールの少なくとも1つは、主鎖または側に窒素を含まなければならない。これらの反復単位の2つ以上は、オリゴエステルを形成することができる。これらはアルコキシル化されることが可能である。分子を対称にしておくことが望ましければ、2つの二酸は単ジオールに反応されることが可能であるかまたは2つのジオールは単二酸に反応されることが可能である。二酸とジオールのこの組合せは、また、ここで使用されるように反復単位であることができるか、または脂肪種により形成されるもののほかに2つのエステル基を含有するオリゴエステルと考えることができる。1個のみの窒素がこのオリゴエステルまたは反復単位において必要とされる。したがって、再び例のためにのみ、1モルのグルタミン酸が2モルのプロピレングリコールと共に使用されうるかまたは1モルのグルタミン酸が1モルのプロピレングリコール及び1モルのアジピン酸と反応されうる、そして結果は反復単位になるであろう。後の方は、また、本発明に従うオリゴエステルとみなされる。しかし、反復単位についてより多くの窒素基を有することが望ましい可能性があり、従って2モルのグルタミン酸と1モルのエチレングリコールの反復単位が使用されうる。二酸またはジオールの少なくとも一方は、第一、第二または第三アミンとして窒素を含まなければならない。他の実施形態において、いくつかまたはすべての反復単位の二酸とジオールの両方はそのような窒素を有する。
【0069】
1つの好ましい実施形態において、各二酸及び/又はジオールは窒素を含み、その窒素は側である。例えば、本発明のオリゴマーまたはオリゴエステルは、3つの反復単位を含むことができ、各反復単位はエチレンまたはプロピレングリコールとグルタミンまたはアスパラギン酸とからなる。1つの実施形態において、各窒素は第三窒素であり、好ましくはジメチル化されている。
【0070】
他の好ましい実施形態において、オリゴマーは、両端が同じ基(ジオールまたは二酸の両方)で停止し、その場合に脂肪酸エステルを形成するために使用される脂肪種は、適当に、両方脂肪酸かまたは両方脂肪アルコールかいずれかであるように、余分のジオールまたは二酸を含む。再び、オリゴエステルと、窒素が主鎖内または側にあるかどうかとに依存して、アミンは第一、第二または第三であることができ、第三が塩橋を形成する能力(より「塩基性」)とより本来のより低反応性の点から好ましい。第二及び第三アミンを発生するために使用されることができる基の型式は、他のAFLsに関して以前に記載されたものと同じである。本発明に従うオリゴエステルは、主鎖内またはそれからの側にいずれかに窒素を含有する種の数をめざましく増加することができる。これは持続性を果たすことができ、その親油性質と組み合わせるときに、着色ヘアーを保護することについてのすぐれた性能を提供することができる。
【0071】
より初期に言及されたように、化合物は該当する脂肪アルコールまたは脂肪酸で末端キャップすることができ、それは1つの望ましい実施形態においてC12〜C40の脂肪アルコールまたは脂肪酸である。同様に、脂肪酸または脂肪アルコール末端キャップは、例えば、アルコキシ基のような離隔基により隔てられることができる。ジオール及び二酸は、また、鎖長(そのヒドロキシル基またはカルボニル基の間の炭素の数、カルボニルまたはヒドロキシル含有炭素を数えない)を有することが可能であり、一般におよそ2〜およそ22個、より好ましくは6〜およそ10個の範囲である。一般に、窒素基の数は1〜およそ10個、より好ましくは2〜およそ6個の範囲であることになる。末端キャップを数えず単位の全数は、1〜およそ7個、より好ましくは2〜およそ5個の範囲であることになる。これらのオリゴエステルのグラム分子量は、かなり変化することができるが、一般におよそ5000〜およそ20000の範囲であることができる。
【0072】
本発明のパーソナルケア製品に関して使用されることができる他のオリゴエステルは、2003年10月23日に公開され、ペレイラ他(Pereira et al.)名義の、その本文が引用により組み込まれ、その謄本が添付された、共有米国特許出願公開第2003/0199593A1において記載されたものを含む。退色を減少するかまたは着色ヘアーに他の保護を提供するために、着色されたヘアーをシャンプーし、コンディショニングし、またはスタイリングするのに有用であるパーソナルケア製品についての2003/0199593出願に記載されたオリゴエステルの使用は、また、本発明の好ましい側面である。
【0073】
それ自体ここで記載された製品及び目的に有用であることが可能であるそこで開示されたクアットに加えて、第三アミン系クアット先駆物質は、例えば、ポリ第三アミン含有化合物であることができ、ここで開示された製品においてそれらが着色ヘアーに保護を提供するために使用されることが可能であり、すなわちAFLsについての基準を満たす範囲で、また、考慮されることが認識されるであろう。その出願において記載されたクアットの第三アミン先駆物質(ポリエステルポリアミンとしても記載される)を含む、本発明に従うパーソナルケア製品、及び、他の既知クアットそれ自体はパーソナルケア製品において使用されたかもしれないクアットの第三アミン相当品は、それゆえにまた、それらが着色ヘアーのために保護を提供することができる範囲で本発明の一部である。
【0074】
例えば、そこで記載されたポリエステルポリアミンのいくつかは、縮合化学において二酸としてグルタミン酸を用いることにより生成される。N,N−ジメチルグルタミン酸がグルタミン酸の代わりに用いられれば、これらのポリエステルポリアミン内の第三アミン基の密度は増加され、髪繊維のより多くの相互作用(及び被覆)を結果として生じうる。ヘアー着色保護利得は、ポリエステルポリアミン化学を用いてアミン官能化ジオールまたはアミン官能化二酸から出発して実現されることが可能である。
【0075】
本発明に従うオリゴエステルを生成するときに、典型的には、アミンまたは窒素含有種は、あったとしても、オリゴエステルの形成前に、アルキル化されることになる。アミン含有種のすべては、第三アミン、第二アミン、第一アミンまたは第四化合物であることができる。代替的に、これらの型のアミンの2つ以上は、単オリゴエステルにおいて存在することが可能である。同様に、本発明のこの側面に従うオリゴエステルは、特有に折曲げるかまたは環化の機会を提供することが可能である。比較的反応性の第一アミンは、さらに第二アミンは、環化して、グルタミン酸の脂肪酸エステルに由来するものに類似した構造を有する構造または単位を形成することが可能であるか、または代替的に、環化は、非常に大規模に、多数の単位離れて適当な基と反応された分子の一部分の第一窒素で発生することができる。すべての前述のオリゴエステルは、アルコキシル化されることが可能である。
【0076】
従来使用されたポリクウァト含有オリゴマーの第三アミン相当品は、また、使用されることができ、限定なく、ポリクウォータニウム−6、ポリクウォータニウム−7、ポリクウォータニウム−32、ポリクウォータニウム−37の第三アミン先駆物質またはポリマー主鎖の側(ポリクウォータニウム32または37)またはそれに含有されるかいずれかアミン官能性を有する任意のポリクウォータニウム先駆物質、及び、ポリクウォータニウム10、ポリクウォータニウム11、ポリクウォータニウム18、ポリクウォータニウム22、ポリクウォータニウム32、ポリクウォータニウム37の第三アミン含有変型を含むことができる。これらの物質の窒素基は、好ましくはジアルキル化され、最も好ましくはジメチル化される。
【0077】
前の段落において上述された任意のオリゴエステルAFLsは、パーソナルケア製品、特にシャンプー、コンディショナー(洗い流す及びそのままにしておく)、クリームリンス剤、ヘアスプレー、ムース、ヘアジェル、または後ヘアー着色状態、固定剤または処理剤、及び、特に、着色ヘアーを有する対象により使用されることが予定され、洗浄で退色の減少のような保護を提供することが可能であるそれらの製品に、使用されることができる。それらは、単独で、混合物で、及び、他の型のAFLsとの混合物で使用されることが可能である。
【0078】
可能性のある第三アミンの他の群は、あるいは不純物としてを除いて、一般にヘアケア製品に直接、意図的に含まれない、非オリゴマークウァトの形成において一般に中間体とみなされるものである。これらはそれ自体、ヘアケア製品に配合されたときに合成着色ヘアーの現存色を保護する点から、利得を提供することができる。
【0079】
これらの第三アミンは、シャンプー、コンディショナー、及び、ヘアカラーを保護する点から利点を提供することが可能であるここで記載された方法に使用されることが可能である。
【0080】
パーソナルケア製品に使用されるクウァトの第三アミン相当品である本発明に従うアミン官能化親油性分子または化合物の他の例として、ペレイラ(Pereira)の名において2005年12月29日に公開され、その本文がここで引用により組み込まれ、その謄本が添付された、共有米国特許出願公開第2005/0288198号明細書に記載されたものである。これらは、
【0081】
【化13】

【0082】
を有する記載されたクウァトの第三アミン相当品を含む。
【0083】
より具体的には、これらの分子は、化学式XVの構造を有する。
【0084】
【化14】

【0085】
化学式XVによるAFL分子の場合に、米国特許出願公開第2005/0288198号明細書の化学式IAのそれらのものと比較されるときには、R3は、化学式III及びIVにおいてR1と同じであり、R4は、化学式III及びIVにおいてR2と同じであり、R1は、化学式III及びIVにおいてR3と同じである。したがって本発明、化学式XVのAFLsは、それらがクウァトでなく、そのような対イオンを有しない点で化学式IAのものと異なる。しかし、それらは、二酸/ジオール含有AFLsについて以前に記載されたように、対イオンを含む他の有機分子と塩を形成することが可能である。
【0086】
化学式XVにおいてAとEは、同じであるかまたは異なってもよく、エトキシ、プロポキシまたはブトキシ基であることが可能である。プロポキシまたはブトキシ基が使用されるときに、それらは、直鎖であるかまたは枝分れされることが可能である。本発明の特に望ましい実施形態において、化学式XVの化合物は、少なくとも1つのプロポキシまたはブトキシ基、最も好ましくは少なくとも1つのプロポキシ基を含む。化学式XVにおいて、これは、少なくとも1つのA及び/又はE基または単位がプロポキシであるという事実に示される。表示u及びxは、同じであるかまたは異なってもよく、それぞれ0〜多くておよそ80である。化学式IAにおいてのアルコキシ単位の大部分がエトキシ単位であることが好ましい。例えば、u及びxがそれぞれ2であり、AとEが1単位のプロポキシと1単位のエトキシの両方であり、窒素に直接結合されたエトキシ基のために、全アルコキシ基の大部分は、エトキシ、4エトキシ基〜2エトキシ基である。エトキシ基の数はAとEの両方において多数であることがさらに好ましい。
【0087】
化学式XVにおいてBとFは、同じであるかまたは異なってもよく、化学式IIAまたは化学式IIIAのいずれかである。
【0088】
【化15】

【0089】
化学式IIAは二酸またはジプロチック酸を表し、化学式IIIAは三酸またはトリポルチック酸を表す。化学式IIAとIIIAにおいて、Gは、置換されるかまたは置換されない、飽和または飽和されない、線状または枝分れのアルキル、環式または芳香族であることが可能であるC0からC36基である。「C0」により、炭素はその位置において必要ではないことが明らかであろう。「C36」基は、36個の炭素を含む分子であり、この一般方式の命名は、ずっと使用されることになる。IとKは、C0〜C18である。Jは、好ましくはCHである。R5は、Hまたは[−L−COO−R6]であり、式中、Lは、飽和されるかまたは飽和されない、置換されるかまたは置換されない、線状または枝分れのアルキル、環式または芳香族であることができ、C0〜C12基であることができ、及び、vとyは、同じであるかまたは異なってもよく、0または1であり、vが0に等しいときにR3は化学式IVA、
【0090】
【化16】

【0091】
反応性カルボキシル基で終端するUV保護基であるかまたは反応性カルボキシル基で終端するポリ脂肪酸であることが可能である。
7は、全炭素原子についてC1〜C36の、枝分れまたは直鎖、置換されるかまたは置換されない、飽和されるかまたは飽和されないアルキル(アルカンまたはアルケンのような炭素鎖)、環式(共鳴を有しない環構造)または芳香族基である。好ましくは、R7は脂肪置換基である。
【0092】
yが0に等しいときに、R4はR3について上述された同じ可能性のある基から選択されることが可能である。
【0093】
vが1に等しいときに、R3は化学式VAまたはVIA、
【0094】
【化17】

【0095】
反応性ヒドロキシ基で終端するUV保護基または反応性ヒドロキシ基で終端するポリ脂肪酸であることが可能である。R8、R9及びR10は、全炭素原子についてC1〜C36の、同じであるかまたは異なり、枝分れまたは直鎖、置換されるかまたは置換されない、飽和されるかまたは飽和されないアルキル、環式または芳香族基である。好ましくは、R8、R9及びR10は脂肪置換基である。
【0096】
yが1に等しいときに、R4は、化学式VAまたはVIA、
【0097】
【化18】

【0098】
反応性ヒドロキシ基で終端するUV保護基または反応性ヒドロキシ基で終端するポリ脂肪酸であることが可能である。R8、R9及びR10は、全炭素原子についてC1〜C36の、同じであるかまたは異なり、枝分れまたは直鎖、置換されるかまたは置換されない、飽和されるかまたは飽和されないアルキル、環式または芳香族基である。好ましくは、R8、R9及びR10は脂肪置換基である。
【0099】
vまたはyが1であり、BまたはFが化学式IIIAであり、R6が化学式VAまたはVIA、
【0100】
【化19】

【0101】
反応性ヒドロキシ基で終端するUV保護基または反応性ヒドロキシ基で終端するポリ脂肪酸であることが可能である。R8、R9及びR10は、全炭素原子についてC1〜C36の、同じであるかまたは異なり、枝分れまたは直鎖、置換されるかまたは置換されない、飽和されるかまたは飽和されないアルキル、環式または芳香族基である。好ましくは、R8、R9及びR10は脂肪置換基である。代替的実施形態において、化学式XVにおいてアルコキシ単位の大部分はプロポキシ基である。例えば、u及びxがそれぞれ2であり、AとEは両方完全にプロポキシであり、さらにエトキシ基が窒素に直接結合されているところで、全アルコキシ基の大部分はプロポキシ、4プロポキシ基〜2エトキシ基である。AとEの両方はAまたはEの部分としてエトキシ基がないプロポキシ基であることがさらに好ましい。また、1つの実施形態において、前の化学式XVの分子の中心部分においてのNは、化学式I及びIIに関して記載された側−NR34またはS−NR34を含む中心炭素に変化することができる。
【0102】
本発明に従うアミン官能化親油性化合物の他の例として、その中で二酸がジイソシアネートと交換され、イソシアネートとポリイソシアネートを生成する化合物を含む。これらは、次にアミン官能化ジオールと反応されてポリウレタンを生成する。以下の例においてアルコキシル化は選択的であるという注記する。
【0103】
【化20】

【0104】
ウレタン結合の両端においての第二窒素は、第三アミンに転化されることができることも注記する。さらに、3−アミノ−1,2−プロパンジオールは、2つの脂肪酸と反応され、中心二酸よりもむしろ側窒素を有するジオールに基づく化学式I及びIIに類似するAFL分子を形成することができる。これらのジオール系AFLsの一般構造は、化学式IIに示され、3−アミノ−1,2−プロパンジオールに基づくジエステルの特定の例は、化学式XVI:
【0105】
【化21】

【0106】
に示される。
【0107】
ジオールが単モルの脂肪酸のみと反応されれば、再び、ジオールとして3−アミノ−1,2−プロパンジオールを用いて、以下の化学式XVII及びXVIIIは結果を示す。
【0108】
【化22】

【0109】
化学式XVIからXVIIIにおいて、G、S、R1、R2、R3、及びR4は、化学式I及びIIに関して以前に記載されたものである。これらは、以前に議論されたように、アルコキシル化されることができる。
【0110】
着色ヘアーに保護を提供することが可能であるさらに他の種類の化合物は、例えば、水素化ヒマシ油を、限定なく、ジアルキルアミン官能化セバシン酸またはN,N−ジメチルアミノグルタミン酸のような二酸を含有する第三アミンと縮合することにより生成されたポリエステル(2つ以上のエステル基を有する)を含むエステル物質であり、本発明のヘアー保護特性を有する高分子量ポリマーが生成されるであろう。
【0111】
【化23】

【0112】
上記構造においてセバシン酸の代わりに、任意の窒素含有二酸またはさらに三酸は使用されることが可能である。これは、反復単位のポリマーが形成される、本発明に従う1つの型式のポリグリセリドである。ポリグリセリドは、2つ以上のモノグリセリド、ジグリセリドまたはトリグリセリドを含む、本発明に従う任意のAFL分子である。二酸または三酸の窒素基は第一、第二または第三であることが可能である。より単純に、グリセリドのヒドロキシル化脂肪種のヒドロキシル基またはグリセロール主鎖のヒドロキシル基は、本発明の1つ以上の窒素含有酸と反応され、本発明に従うAFLを形成することが可能である。グルタミン酸が使用されれば、例えば、それらはオリゴマーが形成されないように環化するかまたは環化されることが可能である。例えば、結果は、例えば、グリセリドが両環化グルタミン酸についてのR1基であるところで、化学式VまたはVzの2つの化合物でありうる。化学式XXを参照する。
【0113】
【化24】

【0114】
飽和されるかまたは飽和されない、置換または置換されず、任意の一酸または二酸であることが可能である任意のトリグリセリド、ジグリセリドまたはさらにモノグリセリドは、使用されることが可能である。モノグリセリドの使用の場合に、AFLを形成するのに有用な1つの一酸または二酸は、脂肪種(ヒドロキシ脂肪酸)のヒドロキシル基及び/又はグリセロール主鎖のヒドロキシル基と反応されうる。二酸が使用されれば、1つの実施形態において上述のように末端キャップされることが可能である多量体またはポリグリセリドは、形成されることができる。ポリグリセリドの例は化学式XXIに示される。
【0115】
【化25】

【0116】
代替的に、それらは化学式XXIIに示されるような離散単位を形成することができる。
【0117】
グリセリドの脂肪酸とヒドロキシ脂肪酸は任意の大きさまたは型であることができる。しかし、これらの少なくとも1つは側アルコール基を有するであろう。もちろん、エステル結合がモノまたはジグリセリドの主鎖で形成されるべきであれば、ヒドロキシ脂肪酸は、使用されることを少しも必要としない。本発明の任意のAFLsのジオールについての任意のグリコールまたはポリグリコールができるように、グリセロールも使用されることができる。グリセリドは、ヒマシ油のような任意の起源からであることができ、グリセリド源は同種であることを必要としない。グリセリド源は任意の天然または合成起源であることができる。
【0118】
特に、本発明の1つの側面は、グリセリドと少なくとも1つの窒素含有酸または二酸とを含むAFLである。グリセリドは、合成または天然起源のモノグリセリド、ジグリセリドまたはトリグリセリドであることができる。トリグリセリドが使用されれば、少なくとも1つの脂肪酸系脂肪種は、鎖からのヒドロキシル基側を含まなければならない。ジグリセリドまたはモノグリセリドが使用されれば、グリセロール主鎖のヒドロキシル基が使用されることができる。2モルの酸または二酸が使用されるべきであれば、そのとき少なくとも2つのヒドロキシル基が、脂肪種、主鎖または両方で必要とされる。同様に、ジエステルは、2つのグリセリドと単窒素含有二酸とから形成されうる、そしてこれは、単独で使用されることができるかまたはポリマーに形成されることができる。化学式XXII及びXXIIIを参照する。
【0119】
【化26】

【0120】
及び、
【化27】

【0121】
1つの望ましい実施形態において、ここで記載されたこれらのグリセリド及びポリグリセリド分子は、それらが着色保護を提供するのと同程度にAFLsである必要はない。それらの他の望ましい特性は、着色ヘアーに向けられないパーソナルケア製品においてのそれらの使用を示唆する。
【0122】
ヘアー退色を評価する多数の既知方法が存在する。1つのよく知られた方法は、その本文が引用により組み込まれ、複写が添付された、ベルチオーム他(Berthiaume et al)、「酸化ヘア損傷のシリコーン前処理の効果(”Effects of silicone pretreatment on oxidative hair damage”)」、第46巻、化粧品科学協会誌(J. Soc. Cosmet. Sci.)(9月/10月1995年)p.231-45、に開示されている。
【0123】
本発明の組成物は、また、広範囲の配合剤を含むことが可能である。化粧及びパーソナルケア産業において普通使用されるいくつかの好適なその他の配合剤は、ここで引用により組み入れられるCTFA化粧配合剤便覧(Cosmetic Ingredient Handbook)、(第2版、1992年)に記載されている。より具体的には、本発明のこれらのパーソナルケア製品及び配合は、1つ以上の吸収剤、抗アクネ剤、発汗防止剤、凝結防止剤、消泡剤、抗菌剤、酸化防止剤、ふけ防止剤、収斂剤、結合剤、緩衝液、生物添加剤、緩衝剤、増量剤、キレート剤、化学添加剤、カップリング剤、コンディショナー、着色剤、化粧収斂剤、殺生剤、変性剤、薬剤収斂剤、洗浄剤、分散剤、外鎮痛薬、皮膜形成剤、発泡剤、芳香剤成分、保湿剤、角質分解剤、不透明剤、pH調整剤、防腐剤、液体発泡剤、蛋白質、レチノイド、還元剤、金属イオン封鎖剤、皮膚漂白剤、スキン−コンディショニング剤(保湿剤、その他、及び閉塞材)、皮膚鎮静剤、皮膚治癒剤、柔軟剤、可溶化剤、滑剤、浸透剤、可塑剤、溶媒及び補助溶媒、日焼け止め添加剤、塩、精油、ビタミンのような1つ以上の添加剤を含むことができる。存在するときに、これらの添加剤は、所望の使用と最終製品と一致した量で提供される。
【0124】
好適なpH調整剤の例として、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、及びアミノメチルプロパノール、並びにそれらの混合物が挙げられる。pH調整剤が最終製品組成物において存在すれば、含有量は、組成重量で、およそ0.01%〜およそ5%、好ましくはおよそ0.1%〜およそ2%で変更することが可能である。
【0125】
好適な皮膜形成剤の例として、グリセリン/ジエチレングリコールミリステートコポリマー、グリセリン/ジエチレンアジペートコポリマー、PVM/MAコポリマーのエチルエステル、PVP/ジメチコニルアクリレート/ポリカルバミル/ポリグリコールエステル、及びそれらの混合物が挙げられる。皮膜形成剤が最終製品組成物において存在すれば、含有量は、およそ0.1%〜およそ15.0組成重量%、好ましくはおよそ0.1%〜およそ2.5組成重量%で変更することが可能である。
【0126】
好適なビタミンの例として、トコフェロール、トコフェロールアセテート、レチノイン酸、レチノール、及びレチノイドが挙げられる。
【0127】
本発明のパーソナルケア製品は、加水分解動物性蛋白質ヘアコンディショニング剤を含むことが可能であるコンディショナーそしてあるいはコンディショニングシャンプーであることが可能である。クローダ社(Croda Incorporated)は、商品名クロテイン(Crotein)Q-RTMの下で商業的に入手可能な物質の例を販売する。他の例としては、ウレア、グリセロール、及びプロポキシル化グリセロールが挙げられ、ここで引用により組み込まれる米国特許第4976953号明細書に記載されたものを含む。
【0128】
本発明のAFLsに加えて、特にシャンプーに関して使用されるときに、界面活性剤、特に色抜きしない界面活性剤は、本発明の組成物において存在することが可能である。これらは、限定なく、1つ以上の非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、双性界面活性剤、及びそれらの混合物を含むことが可能である。本発明の組成物と組み合わせて使用されることができるいくつかの界面活性剤について、マクチェオン(McCutcheon’s)洗剤と乳化剤、(1986年)、すべてが全体としてここで引用により組み込まれる、米国特許第5151210号明細書、米国特許第5151209号明細書、米国特許第5120532号明細書、米国特許第5011681号明細書、米国特許第4788006号明細書、米国特許第4741855号明細書、米国特許第4704272号明細書、米国特許第4557853号明細書、米国特許第4421769号明細書、米国特許第3755560号明細書を参照して下さい。
【0129】
本発明の組成物は、また、異なった乳化剤を含むことが可能である。本発明の最終製品組成物において、乳化剤は、組成重量で、およそ10%までの量、好ましくはおよそ0.5%〜およそ5%の量で含まれることが可能である。好適な乳化剤として、ステアラミドプロピル燐酸塩化PG−ジモニウム、ステアラミドプロピルエト硫酸エチルジモニウム、ステアラミドプロピルジメチル(ミリスチルアセテート)塩化アンモニウム、ステアラミドプロピルジメチルセテアリールp−トルエンスルホン酸アンモニウム、ステアラミドプロピルジメチル塩化アンモニウム、ステアラミドプロピルジメチル乳酸アンモニウム、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びそれらの混合物が挙げられる。
【0130】
本発明の組成物は、また、架橋アクリル酸エステル、非イオン性ポリアクリルアミド、キサンタンガム、グアールガム、ゲランガム等;ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、及びアミノシリコーンのような、異なったシックナーを含むことが可能である。本発明の最終製品組成物において、シックナーは、組成重量で、およそ10%までの量、好ましくはおよそ0.2%〜およそ5%の量で含まれることが可能である。好適な濃厚化珪素化合物の特定の例として、ポリジメチルシロキサン、フェニルシリコーン、ポリジエチルシロキサン、及び、ポリメチルフェニルシロキサンが挙げられる。いくつかの好適な珪素化合物は、ここで引用により組み込まれる、欧州特許出願公開第95238号明細書、米国特許第4185017号明細書に記載される。本発明の組成物は、また、形保持とコンディショニングの両方の利得をヘアーに提供する珪素ポリマー物質を含むことが可能である。そのような物質は、ここで引用により組み込まれる米国特許第4902499号明細書に記載される。
【実施例】
【0131】
実施例1:後染料コンディショナーの色洗浄堅牢度の評価
【0132】
目的:3つの後染料コンディショナーの色洗浄堅牢性能を評価し、比較すること。1つは、クローダゾソフト(Crodazosoft)DBQとアモジメチコーンを含有するHP−244であり、第二のものは、アモジメチコーンを機構Iの反応に関して示された生成物との交換による改質HP−244であり、第三のものは、商用製品−カラーシール(Colorseal)コンディショナーである。
【0133】
実験材料:2つの後染料コンディショナーが、適用群:HP−244 IとHP−244改質IIにより調製されて供給された。
【0134】
【表1】

【0135】
手順:A部を組合せ、75〜80℃に加熱する。B部を75〜80℃に加熱する。混合と共にB部をA部に加える。55℃に冷却する。C部を加える。50℃に冷却し、C部の残る配合剤を加える。室温に冷却する。適当な溶液でpHを5.5に調整する。
I.粘度(I):14000cps(TC)(24時間)pH5.27;15200cps(TC)(24時間)pH5.54。
II.粘度(II):16500cps(TC)(24時間)pH5.40;17000cps(TC)pH5.58。
【0136】
カラーシール(Colorseal)コンディショナーは、染料パッケージ−クレロール(Clairol)からのハーバルエッセンス(Herbal Essences)44ラジアントルビー深赤(Radiant Ruby Deep Red)、水準3パーマネント染料から得られた。
【0137】
漂白ヘアーは、インターナショナル・ヘアー・インポーター社(International Hair Importers, Inc.)、ニューヨーク州から購入された。
【0138】
試験方法
【0139】
ヘアカラー洗浄堅牢度は、以下のように試験された:染色ヘアーは染色後直ちに次に通常のシャンプーでの5洗浄ごとの後に各コンディショナーで処理された。ヘアカラーは、0、5、10、15、及び20洗浄後に、ハンター・ラボ(Hunter Lab)からのラボスキャン(LabScan)XE色彩計(Colorimeter)を用いることにより測定された。色指数は、L*、a*、b*体系を用いて計算された。図1〜図3、及び、以下に再掲された色指数の変化を示す記号の一覧を含むラボスキャン色彩計(LabScan Colorimeter)について添付された色指数情報を参照する。
(+ΔL=試料より淡い;
−ΔL=試料より深い;
+Δa=試料より赤(またはより少ない緑);
−Δa=試料より緑(またはより少ない赤);
+Δb=試料より黄(またはより少ない青);
−Δb=試料より青(またはより少ない黄);
ΔE=[(ΔL)2+(Δa)2+(Δb)21/2 =全色差;及び
ΔC=[(Δa)2+(Δb)21/2 =色度差)
【0140】
結果と考察
【0141】
異なる洗浄数後の髪ふさの色指数の変化は、図1〜図3に示される。HP−244は他の2つの試験処方に対する色洗浄堅牢度同等または優越を示したことがわかる。それは、5、10、15及び20洗浄後にすべて3つの色指数のより少ない変化を示した。
【0142】
しかし、しかるに変化を測定する他の方法は使用されることが可能であり、1つの方法はΔEを計算することである。それは、L、a及びbの変化が2つの製品、AFLがあるものとそれがないもので測定されることを意味する。これらは、上式を用いて処理され、ΔEが0.3より大きければ、色の相対変化があった。この方法を用いることにより、AFLの有効性、または化合物がさもなければここで記載された基準を満たすAFLであるかそうでないかを決定することができる。
【0143】
本発明はここで特定の実施形態に関して説明されたが、これらの実施形態は、本発明の原理と用途の単なる例証であることが理解されるべきである。それゆえに、多くの変形が例証になされることが可能であること、及び、添付の特許請求の範囲により規定される本発明の精神と範囲から逸脱することなく、他の調整が考案されることが可能であることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0144】
【図1】洗浄後の色指数a*の変化を示す図である。
【0145】
【図2】洗浄後の色指数Cの変化を示す図である。
【0146】
【図3】洗浄後の色指数Eの変化を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造
【化1】

または
【化2】

(ただし、R1は、12〜40個の炭素の脂肪種、イソシアネート、ポリイソシアネート、グリセリドまたはポリグリセリドであり、R3は、H、または長さで1〜7個のアルキル基である。)の化合物。
【請求項2】
1は、
【化3】

及び
【化4】

から選択される構造を有するグリセリドである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
ALKは、少なくとも1つのアルコキシ基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
ALKは、1〜50個のアルコキシ基の鎖であり、前記アルコキシ基の大部分はプロポキシ基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
少なくとも1つの界面活性剤と請求項1に記載の化合物とを含むシャンプー。
【請求項6】
少なくとも1つの界面活性剤と請求項2に記載の化合物とを含むシャンプー。
【請求項7】
少なくとも1つの界面活性剤と請求項3に記載の化合物とを含むシャンプー。
【請求項8】
少なくとも1つの界面活性剤と請求項4に記載の化合物とを含むシャンプー。
【請求項9】
少なくとも1つの追加配合剤、請求項1に記載の化合物を含むコンディショナー。
【請求項10】
少なくとも1つの界面活性剤と請求項3に記載の化合物とを含むシャンプー。
【請求項11】
化学式IまたはII
【化5】

(ただし、Gは、長さで1〜8個の炭素含有基であり、その少なくとも1つの炭素が窒素含有基−SNR34で置換され、Sは、炭素を含有する離隔基であり、「n」は、離隔基においての炭素原子の数であり、0〜8の範囲であり、式中、R3とR4は、同一であるかまたは異なってもよく、Hからなる群から選択されることが可能であるかまたは8個の炭素まで含有する基であることが可能であり、R1とR2は、同じであるかまたは異なってもよく、H、C12〜C40脂肪種、イソシアネート、ポリイソシアネート、グリセリドまたはポリグリセリドからなる群から選択されることが可能である。)
の構造を有する化合物。
【請求項12】
構造
【化6】

(ただし、R1とR2は、同じであるかまたは異なってもよく、長さで12〜40個の炭素の脂肪種、イソシアネート、グリセリドまたはポリグリセリドであり、式中、R3とR4は、同じであるかまたは異なってもよく、Hからなる群から選択されることが可能であるかまたは8個までの炭素を含有する基であることが可能である。)を有する請求項2に記載の化合物。
【請求項13】
少なくとも一方がさらに、二酸とエステルを形成する少なくとも1つのアルコキシ基を含む、請求項11又は12に記載の化合物。
【請求項14】
前記アルコキシ基は、さらに、1〜50個のアルコキシ単位の鎖を含み、その大部分がプロポキシ基である、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
さらに、塩を形成するように、対イオンまたは有機分子を含む、請求項11又は12に記載の化合物。
【請求項16】
1またはR2の少なくとも1つはHであり、前記有機分子はステアラミドプロピルジメチルアミンである、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
少なくとも1つの界面活性剤と請求項11に記載の化合物とを含むシャンプー。
【請求項18】
少なくとも1つの界面活性剤と請求項12に記載の化合物とを含むシャンプー。
【請求項19】
少なくとも1つの界面活性剤と請求項13に記載の化合物とを含むシャンプー。
【請求項20】
少なくとも1つの界面活性剤と請求項16に記載の化合物とを含むシャンプー。
【請求項21】
少なくとも1つの追加配合剤と請求項11に記載の化合物とを含むコンディショナー。
【請求項22】
少なくとも1つの追加配合剤と請求項13に記載の化合物とを含むコンディショナー。
【請求項23】
少なくとも1つの追加配合剤と請求項16に記載の化合物とを含むコンディショナー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−530301(P2009−530301A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−500512(P2009−500512)
【出願日】平成19年3月16日(2007.3.16)
【国際出願番号】PCT/US2007/006673
【国際公開番号】WO2007/109152
【国際公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(508276992)クローダ,インコーポレイティド (3)
【Fターム(参考)】