説明

アルカリ鹸化方法、セルロースアシレートフィルム、光学フィルム、偏光板及び液晶表示デバイス

【課題】 液晶表示デバイスにおいて表示欠陥のない大きい面積の光学フィルムを容易に製造するために、セルロースエステルフィルムを適切にアルカリ鹸化処理することができるポリマーフィルムのアルカリ鹸化方法、該方法により製造されたセルロースアシレートフィルム、これを用いた光学フィルム、偏光板及び液晶表示デバイスを提供する。
【解決手段】 水、または水及び有機溶媒を含むアルカリ洗浄液を用いてポリマーフィルム上に存在するアルカリ溶液を洗浄する工程を有し、
前記洗浄する工程が、ロールコーターまたはロッドコーターを用いて行われることを特徴とするポリマーフィルムのアルカリ鹸化方法、該方法により製造されたセルロースアシレートフィルム、これを用いた光学フィルム、偏光板及び液晶表示デバイス。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
水、または水及び有機溶媒を含むアルカリ洗浄液を用いてポリマーフィルム上に存在するアルカリ溶液を洗浄する工程を有し、
前記洗浄する工程が、ロールコーターまたはロッドコーターを用いて行われることを特徴とする、ポリマーフィルムのアルカリ鹸化方法。
【請求項2】
温度が室温以上のポリマーフィルムにアルカリ溶液を塗布する工程、
水、または水及び有機溶媒を含むアルカリ洗浄液を用いてポリマーフィルム上に存在するアルカリ溶液を洗浄する工程を有し、
前記洗浄する工程が、ロールコーターまたはロッドコーターを用いて行われることを特徴とする、ポリマーフィルムのアルカリ鹸化方法。
【請求項3】
温度が室温以上のポリマーフィルムにアルカリ溶液を塗布する工程、
ポリマーフィルムの温度を室温以上に維持する工程、
水、または水及び有機溶媒を含むアルカリ洗浄液を用いてポリマーフィルム上に存在するアルカリ溶液を洗浄する工程を有し、
前記洗浄する工程が、ロールコーターまたはロッドコーターを用いて行われることを特徴とする、ポリマーフィルムのアルカリ鹸化方法。
【請求項4】
ポリマーフィルムをあらかじめ室温以上に加熱する工程、
ポリマーフィルムにアルカリ溶液を塗布する工程、
ポリマーフィルムの温度を室温以上に維持する工程、
水、または水及び有機溶媒を含むアルカリ洗浄液を用いてポリマーフィルム上に存在するアルカリ溶液を洗浄する工程を有し、
前記洗浄する工程が、ロールコーターまたはロッドコーターを用いて行われることを特徴とする、ポリマーフィルムのアルカリ鹸化方法。
【請求項5】
〔1〕アルカリ溶液を洗浄する工程のロールコーターまたはロッドコーター2次側におけるポリマーフィルム上の希釈されたアルカリ溶液の再塗布量が、4mL/m2以下であり、かつ
〔2〕アルカリ鹸化方法により得られたポリマーフィルム表面の燐元素量をESCAで測定した場合の幅方向での変化量が0.005より小さい、請求項1〜4のいずれかに記載のアルカリ鹸化方法。
【請求項6】
洗浄する工程におけるロールコーターまたはロッドコーターの総数が、2〜10であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリマーフィルムのアルカリ鹸化方法。
【請求項7】
ポリマーフィルムを搬送しながら各工程を実施することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のアルカリ鹸化方法。
【請求項8】
ポリマーフィルムを連続的に搬送することを特徴とする請求項7に記載のアルカリ鹸化方法。
【請求項9】
アルカリ溶液の水酸化イオン濃度が0.1〜5mol/kgであり、塗布量が1〜50mL/m2 であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のアルカリ鹸化方法。
【請求項10】
アルカリ溶液のアルカリ剤がアルカリ金属の水酸化物であり、アルカリ溶液の溶媒が、炭素原子数8以下のアルコール、炭素原子数が6以下のケトン、炭素原子数が6以下のエステルおよび炭素原子数が6以下の多価アルコールから選ばれる1種または2種以上の有機溶媒、および水からなることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のアルカリ鹸化方法。
【請求項11】
アルカリ溶液が、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤および両性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のアルカリ鹸化方法。
【請求項12】
界面活性剤の濃度が0.001〜10質量%であることを特徴とする請求項11に記載のアルカリ鹸化方法。
【請求項13】
界面活性剤が下記一般式(1)で表されるノニオン界面活性剤であることを特徴とする請求項11または12に記載のアルカリ鹸化方法:
一般式(1) R1−L1−Q1
[式中、R1は炭素数8以上の(単純または修飾)アルキル基を表し、L1はR1とQ1を連結する、単結合または2価の連結基を表し、Q1は、ポリオキシエチレンユニット(重合度5〜150)、ポリグリセリンユニット(重合度3〜30)および親水性糖鎖ユニットから選ばれるノニオン親水性基を表す]。
【請求項14】
アルカリ溶液の表面張力が45mN/m以下(35℃)であり、かつ粘度が0.8〜20mPa・s(35℃)であることを特徴とする請求項1〜13いずれかに記載のアルカリ鹸化方法。
【請求項15】
ポリマーフィルムが、セルロースアシレートフィルムであることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載のアルカリ鹸化方法。
【請求項16】
請求項15に記載のアルカリ鹸化方法により得られたことを特徴とする表面鹸化セルロースアシレートフィルム。
【請求項17】
請求項16に記載の表面鹸化セルロースアシレートフィルムを有することを特徴とする光学フィルム。
【請求項18】
請求項17に記載の光学フィルムを有することを特徴とする偏光板。
【請求項19】
請求項18に記載の偏光板を有することを特徴とする液晶表示デバイス。
【請求項20】
表示モードがTN,IPS,VA,およびOCBから選択されたいずれかであることを特徴とする請求項19に記載の液晶表示デバイス。

【公開番号】特開2007−39524(P2007−39524A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−223978(P2005−223978)
【出願日】平成17年8月2日(2005.8.2)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】