説明

イミダゾピリダジンジオン、それらの製造、及び薬剤としての使用

本発明は、一般式(I)(R1〜R4は、請求項1に定義した意味を有する)の置換されたイミダゾピリダジンジオンに関する。本発明は、また、有益な薬理学的特性、特には、酵素ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP−IV)の活性に対する抑制効果を有する、前記ジオンの互変体、光学異性体、ジアステレオマー、混合物及び塩に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、一般式(I):
【化1】

の置換されたイミダゾピリダジンジオン、その互変体、その立体異性体、それらの混合物及びそれらの塩、特には無機又は有機酸又は塩基との生理学的に許容可能な塩(それは、有益な薬理学的特性、特には酵素ジペプチジルペプチダーゼ−IV(DPP−IV)の活性に対する抑制効果を有する)、それらの製造、上昇したDPP−IV活性と関連する又はDPP−IV活性を低減することにより防止又は緩和され得る病気又は状態、特にはI型又はII型糖尿病を防止又は治療するためのそれらの使用、一般式(I)の化合物又はそれらの生理学的に許容可能な塩を含む医薬組成物、及びそれらの製造に関する。
【0002】
上記式(I)においては、
1が、アリールメチル基、
ヘテロアリールメチル基、
アリールカルボニルメチル基、
ヘテロアリールカルボニルメチル基、又は、
アリールプロパ−2−エニル又はヘテロアリールプロパ−2−エニル基(ここで、プロペニル鎖が、1〜4個のフッ素原子又はシアノ、C1-3アルキルオキシ−カルボニル又はニトロ基により置換されていてもよい)を示し、
【0003】
2が、C1-6アルキル基、
アリール又はヘテロアリール基、
基Raにより置換されたC1-6アルキル基(ここで、Raは、フッ素、塩素又は臭素原子、C3-7シクロアルキル基(ここで、1又は2個のメチレン基は、互いに独立して、各々、酸素又は硫黄原子により又は−NH又は−N(C1-3アルキル)基により、又はカルボニル、スルフィニル又はスルホニル基により置換されていてもよい)、又はトリフルオロメチル、アリール、ヘテロアリール、シアノ、カルボキシ、C1-3アルコキシ−カルボニル、アミノカルボニル、C1-3アルキルアミノ−カルボニル又はジ(C1-3アルキル)アミノ−カルボニル、ピロリジン−1−イルカルボニル、ピペリジン−1−イルカルボニル、モルホリン−4−イルカルボニル、ピペラジン−1−イルカルボニル、4−(C1-3アルキル)ピペラジン−1−イルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、C1-3アルキルスルフィニル又はC1-3アルキルスルホニル基を示す)、
基Rbにより置換されたC2-6アルキル基(ここで、Rbは、少なくとも2個の炭素原子により環状窒素原子から単離され及びRbは、ヒドロキシ、C1-3アルコキシ、C1-3アルキルスルファニル、アミノ、C1-3アルキルアミノ又はジ(C1-3アルキル)アミノ、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、モルホリン−4−イル、ピペラジン−1−イル又は4−(C1-3アルキル)ピペラジン−1−イル基を示す)、
3-6シクロアルキル基、又は
3-6アルケニル又はC3-6アルキニル基(ここで、多重結合は、少なくとも1個の炭素原子により環状窒素原子から単離される)を示し、
【0004】
3が、場合によりC1-3アルキル基により置換されていてもよいC5-7シクロアルケニルメチル基、
アリールメチル又はヘテロアリールメチル基、
1〜15個のフッ素原子により又はシアノ、ニトロ又はC1-3アルコキシ−カルボニル基により置換されていてもよい直鎖又は分枝C2-8アルケニル基、
又は1〜9個のフッ素原子により又はシアノ、ニトロ又はC2-8アルコキシ−カルボニル基により置換されていてもよい直鎖又は分枝C3-6アルキニル基を示し、
及び
【0005】
4が、3位においてアミノ又はC1-3アルキルアミノ基により置換され及び付加的に1又は2個のC1-3アルキル基により置換されていてもよいピロリジン−1−イル又はアゼテジン−1−イル基、
3位において又は4位においてアミノ基又はC1-3アルキルアミノ基により置換され及び付加的に1又は2個のC1-3アルキル基により置換されていてもよいピペリジン−1−イル又はヘキサヒドロアゼピン−1−イル基、
1又は2個のC1-3アルキル基により置換されていてもよいピペラジン−1−イル又はホモピペラジン−1−イル基、
基R15及びR16により置換されたアミノ基(ここで、R15は、水素原子、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル−C1-3アルキル、アリール又はアリール−C1-3アルキル基を示し、及び、R16は、R17−C2-3アルキル基を示し、ここで、C2-3アルキル基は、直鎖であり及び1〜4個のC1-3アルキル基により置換されていてもよく、それは、同一であっても異なっていてもよく、及び、R17は、アミノ又はC1-3アルキルアミノ基を示す)、
【0006】
基R15及びR18により置換されたアミノ基(ここで、R15は、上記に定義したものであり、及び、R18は、シクロアルキル基の1位においてR19により置換されたC3-6シクロアルキル−メチル基又は1位においてR19−CH2−基により置換されたC3-6シクロアルキル基を示し、ここで、R19は、アミノ又はC1-3アルキルアミノ基を示す)、
基R15及びR20により置換されたアミノ基(ここで、R15は、上記に定義したものであり、及び、R20は、アゼチジン−3−イル、アゼチジン−2−イルメチル、アゼチジン−3−イルメチル、ピロリジン−3−イル、ピロリジン−2−イルメチル、ピロリジン−3−イルメチル、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、ピペリジン−2−イルメチル、ピペリジン−3−イルメチル又はピペリジン−4−イルメチル基を示し、ここで、R20について記載した基は、各々、1又は2個のC1-3アルキル基により置換されていてもよい)、
基R15及びR21により置換されたアミノ基(ここで、R15は、上記で定義したものであり、及び、R21は、2又は3位においてアミノ又はC1-3アルキルアミノ基により置換されたC3-7シクロアルキル基を示し、それは、付加的に、1又は2個のC1-3アルキル基により置換されていてもよい)を示し、
【0007】
ここで、上記基の定義において記載されたアリール基により、フェニル又はナフチル基が意味され、それは、Rhにより、互いに独立して、モノ−、ジ−又はトリ置換されていてもよく、ここで、置換基は、同一であっても異なっていてもよく、及びRhは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、アミノ、アミノカルボニル、C1-3アルコキシ−カルボニル、アミノスルホニル、メチルスルホニル、アセチルアミノ、メチルスルホニルアミノ、C1-3アルキル、シクロプロピル、エテニル、エチニル、モルホリニル、ヒドロキシ、C1-3アルキルオキシ、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメトキシ基を示し、及び、ここで、付加的に、各水素原子は、フッ素原子により置換されていてもよく、
上記基の定義において記載されたヘテロアリール基により、ピロリル、フラニル、チエニル、ピリジル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、フェナントリジニル、キノリニル又はイソキノリニル基が意味され、
又はピロリル、フラニル、チエニル又はピリジル基が意味され、ここで、1又は2個のメチン基が窒素原子により置換され、
又はインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、フェナントリジニル、キノリニル又はイソキノリニル基が意味され、ここで1〜3個のメチン基が窒素原子により置換され、
【0008】
又は1,2−ジヒドロ−2−オキソ−ピリジニル、1,4−ジヒドロ−4−オキソ−ピリジニル、2,3−ジヒドロ−3−オキソピリダジニル、1,2,3,6−テトラヒドロ−3,6−ジオキソ−ピリダジニル、1,2−ジヒドロ−2−オキソピリミジニル、3,4−ジヒドロ−4−オキソ−ピリミジニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−2,4−ジオキソ−ピリミジニル、1,2−ジヒドロ−2−オキソ−ピラジニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−2,3−ジオキソ−ピラジニル、2,3−ジヒドロ−2−オキソ−インドリル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1H−ベンズイミダゾリル、2,3−ジヒドロ−2−オキソ−ベンズオキサゾリル、1,2−ジヒドロ−2−オキソ−キノリニル、1,4−ジヒドロ−4−オキソ−キノリニル、1,2−ジヒドロ−1−オキソ−イソキノリニル、1,4−ジヒドロ−4−オキソ−シンノリニル、1,2−ジヒドロ−2−オキソ−キナゾリニル、3,4−ジヒドロ−4−オキソ−キナゾリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−2,4−ジオキソ−キナゾリニル、1,2−ジヒドロ−2−オキソキノキサリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−2,3−ジオキソ−キノキサリニル、1,2−ジヒドロ−1−オキソ−フタラジニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−ジオキソ−フタラジニル、クロマニル、クマリニル、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル又は3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジニル基が意味され、
【0009】
及び上記ヘテロアリール基は、Rhによりモノ−又はジ置換されていてもよく、ここで、置換基は、同一であっても異なっていてもよく、及び、Rhは、上記で定義したものであり、
ここで、特に記載のない限り、上記アルキル、アルケニル及びアルキニル基は、直鎖であっても又は分枝であってもよく、
互変体、光学異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、それらのプロドラッグ及びそれらの塩。
上記基の定義において記載されたカルボキシ基は、インビボにおいてカルボキシ基に転化され得る基により又は生理学的状態において負に帯電された基により置換されていてもよく、
及び更に、上記基の定義において記載されたアミノ及びイミノ基は、インビボにおいて開裂され得る基により置換されていてもよい。そのような基は、例えば、WO 98/46576及びN. M. Nielsen et al. In International Journal of Pharmaceutics 39, 75-85 (1987)に記載されている。
【0010】
インビボでカルボキシ基に転化され得る基により、例えば、ヒドロキシメチル基、アルコールでエステル化されたカルボキシ基が意味され、ここで、アルコール基は、好ましくは、C1-6アルカノール、フェニル−C1-3アルカノール、C3-9シクロアルカノール(ここで、C5-8シクロアルカノールは、付加的に、1又は2個のC1-3アルキル基により置換されていてもよく、C5-8シクロアルカノール、ここで、3又は4位におけるメチレン基は、酸素原子により又は場合によりC1-3アルキル、フェニル−C1-3アルキル、フェニル−C1-3アルコキシカルボニル又はC2-6アルカノイル基により置換されていてもよいイミノ基により置換され、及び、シクロアルカノール基は、付加的に、1又は2個のC1-3アルキル基により置換されていてもよい)、C4-7シクロアルケノール、C3-5アルケノール、フェニル−C3-5アルケノール、C3-5アルキノール又はフェニル−C3-5アルキノール(但し、酸素原子への結合は、二重又は三重結合を有する炭素原子からは出発しない)、C3-8シクロアルキル−C1-3アルカノール、ビシクロアルカノール(全炭素原子数8〜10で、それは、付加的に、ビシクロアルキル基において1又は2個のC1-3アルキル基により置換されていてもよい)、1,3−ジヒドロ−3−オキソ−1−イソベンゾフラノール又は以下の式のアルコール:
p−CO−O−(RqCRr)−OH
(式中、Rpは、C1-8アルキル、C5-7シクロアルキル、C1-8アルキルオキシ、C5-7シクロアルキルオキシ、フェニル又はフェニル−C1-3アルキル基を示し、Rqは、水素原子、C1-3アルキル、C5-7シクロアルキル又はフェニル基を示し、Rrは、水素原子又はC1-3アルキル基を示す)であり、
生理学的条件下で負に帯電された基により、例えば、テトラゾール−5−イル、フェニルカルボニルアミノカルボニル、トリフルオロメチルカルボニルアミノカルボニル、C1-6アルキルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、ベンジルスルホニルアミノ、トリフルオロメチルスルホニルアミノ、C1-6アルキルスルホニルアミノカルボニル、フェニルスルホニルアミノカルボニル、ベンジルスルホニルアミノカルボニル又はペルフルオロ−C1-6アルキルスルホニルアミノカルボニル基が意味され、
【0011】
及びインビボにおいてイミノ又はアミノ基から開裂され得る基により、例えば、ヒドロキシ基、アシル基、例えば場合によりフッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子により、C1-3アルキル又はC1-3アルコキシ基によりモノ又はジ置換されていてもよい(置換基は同一であっても異なっていてもよい)フェニルカルボニル基、ピリジノイル基又はC1-16アルカノイル基、例えば、ホルミル、アセチル、プロピノイル、ブタノイル、ペンタノイル又はヘキサノイル基、3,3,3−トリクロロプロピノイル又はアリルオキシカルボニル基、C1-16アルコキシカルボニル又はC1-16アルキルカルボニルオキシ基(ここで、水素原子は、全体的に又は部分的にフッ素又は塩素原子により置換されていてもよい)、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペントキシカルボニル、ヘキソキシカルボニル、オクチルオキシカルボニル、ノニルオキシカルボニル、デシルオキシカルボニル、ウンデシルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、ヘキサデシルオキシカルボニル、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、2,2,2−トリクロロエチルカルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、ブチルカルボニルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ、ペンチルカルボニルオキシ、ヘキシルカルボニルオキシ、オクチルカルボニルオキシ、ノニルカルボニルオキシ、デシルカルボニルオキシ、ウンデシルカルボニルオキシ、ドデシルカルボニルオキシ又はヘキサデシルカルボニルオキシ基、フェニル−C1-6アルコキシカルボニル基、例えば、ベンジルオキシカルボニル、フェニルエトキシカルボニル又はフェニルプロポキシカルボニル基、3−アミノ−プロピオニル基(ここで、アミノ基は、C1-6アルキル又はC3-7シクロアルキル基によりモノ−又はジ置換されていてもよく、及び、置換基は同一であっても異なっていてもよい)、C1-3アルキルスルホニル−C2-4アルコキシカルボニル、C1-3アルコキシ−C2-4アルコキシ−C2-4アルコキシカルボニル、Rp−CO−O−(RqCRr)−O−CO、C1-6アルキル−CO−NH−(RsCRt)−O−CO−又はC1-6アルキル−CO−O−(RsCRt)−(RsCRt)−O−CO−基(ここで、Rp〜Rrは、上記で定義したものであり、Rs及びRtは、同一であっても異なっていてもよく、水素原子又はC1-3アルキル基を示す)が意味される。
【0012】
更に、特に記載のない限り、上記定義において記載される2個より多くの炭素原子を含む飽和アルキル及びアルコキシ基は、また、それらの分枝異性体、例えば、イソプロピル、tert−ブチル、イソブチル基などを含む。
1は、例えば、2−シアノベンジル、3−フルオロベンジル、3−メトキシベンジル、4−ブロモ−2−シアノベンジル、3−クロロ−2−シアノベンジル、2−シアノ−4−フルオロベンジル、2−シアノ−6−フルオロベンジル、3,5−ジメトキシベンジル、2,6−ジシアノベンジル、5−シアノフラニルメチル、オキサゾリルメチル、イソキサゾリルメチル、5−メトキシカルボニルチエニルメチル、ピリジニルメチル、3−シアノピリジン−2−イルメチル、3−シアノピリジン−4−イルメチル、4−シアノピリジン−3−イルメチル、6−シアノピリジン−2−イルメチル、6−フルオロピリジン−2−イルメチル、ピリミジン−2−イルメチル、4−メチル−ピリミジン−2−イルメチル、4,6−ジメチル−ピリミジン−2−イルメチル、3−(2−シアノフェニル)−プロパ−2−エニル、3−(ピリジン−2−イル)−プロパ−2−エニル、3−(ペンタフルオロフェニル)−プロパ−2−エニル、フェニル−カルボニルメチル、3−メトキシフェニルカルボニルメチル、ナフタ−1−イルメチル、ナフタ−2−イルメチル、4−シアノナフタ−1−イルメチル、キノリン−1−イルメチル、キノリン−2−イルメチル、キノリン−6−イルメチル、4−シアノキノリン−1−イルメチル、イソキノリン−1−イルメチル、4−シアノ−イソキノリン−1−イルメチル、4−シアノ−イソキノリン−3−イルメチル、3−メチルイソキノリン−1−イルメチル、キナゾリン−2−イルメチル、4−メチルキナゾリン−2−イルメチル、[1,5]ナフチリジン−2−イル、[1,5]ナフチリジン−3−イル、1−メチル−ベンゾトリアゾール−5−イルメチル、フェナントリジン−6−イルメチル、キノキサリン−6−イルメチル又は2,3−ジメチル−キノキサリン−6−イルメチル基を示し得る。
【0013】
2は、例えば、メチル、エチル、プロピル、2−プロピル、ブチル、2−ブチル、2−メチルプロピル、2−プロペン−1−イル、2−プロピン−1−イル、シクロプロピルメチル、ベンジル、2−フェニルエチル、フェニルカルボニルメチル、3−フェニルプロピル、2−ヒドロキシエチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、2−(ジメチルアミノ)エチル、2−(ジエチルアミノ)エチル、2−(ピロリジノ)エチル、2−(ピペリジノ)エチル、2−(モルホリノ)エチル、2−(ピペラジノ)エチル、2−(4−メチルピペラジノ)エチル、3−ヒドロキシプロピル、3−メトキシプロピル、3−エトキシプロピル、3−(ジメチルアミノ)プロピル、3−(ジエチルアミノ)プロピル、3−(ピロリジノ)プロピル、3−(ピペリジノ)プロピル、3−(モルホリノ)プロピル−、3−(ピペラジノ)プロピル、3−(4−メチルピペラジノ)プロピル、カルボキシメチル、(メトキシカルボニル)メチル、(エトキシカルボニル)メチル、2−カルボキシエチル、2−(メトキシカルボニル)エチル、2−(エトキシカルボニル)エチル、3−カルボキシプロピル、3−(メトキシカルボニル)プロピル、3−(エトキシカルボニル)プロピル、(アミノカルボニル)メチル、(メチルアミノカルボニル)メチル、(ジメチルアミノカルボニル)メチル、(ピロリジノカルボニル)メチル、(ピペリジノカルボニル)メチル、(モルホリノカルボニル)メチル、2−(アミノカルボニル)エチル、2−(メチルアミノカルボニル)エチル、2−(ジメチルアミノカルボニル)エチル、2−(ピロリジノカルボニル)エチル、2−(ピペリジノカルボニル)エチル、2−(モルホリノカルボニル)エチル、シアノメチル、2−シアノエチル、2−フルオロエチル、ピリジン−3−イルメチル又はピリジン−4−イルメチルを示し得る。
【0014】
3は、例えば、2−プロペン−1−イル、2−メチル−2−プロペン−1−イル、1−ブテン−1−イル、2−ブテン−1−イル、3−ブテン−1−イル、2−メチル−2−ブテン−1−イル、3−メチル−2−ブテン−1−イル、2,3−ジメチル−2−ブテン−1−イル、3−メチル−3−ブテン−1−イル、1−シクロペンテン−1−イルメチル、(2−メチル−1−シクロペンテン−1−イル)メチル、1−シクロヘキセン−1−イルメチル、2−プロピン−1−イル、2−ブチン−1−イル、3−ブチン−1−イル、2−クロロベンジル、2−ブロモベンジル、2−ヨードベンジル、2−シアノベンジル、3−フルオロベンジル、2−メトキシベンジル、2−フラニルメチル、3−フラニルメチル、2−チエニルメチル又は3−チエニルメチル基を示し得る。
4は、例えば、3−アミノピロリジン−1−イル、3−アミノピペリジン−1−イル、3−(メチルアミノ)−ピペリジン−1−イル、3−(エチルアミノ)−ピペリジン−1−イル、3−アミノ−2−メチル−ピペリジン−1−イル、3−アミノ−3−メチル−ピペリジン−1−イル、3−アミノ−4−メチル−ピペリジン−1−イル、3−アミノ−5−メチル−ピペリジン−1−イル、3−アミノ−6−メチル−ピペリジン−1−イル、4−アミノピペリジン−1−イル、3−アミノ−ヘキサヒドロアゼピン−1−イル、4−アミノヘキサヒドロアゼピン−1−イル、(2−アミノシクロプロピル)アミノ、(2−アミノシクロブチル)アミノ、(3−アミノシクロブチル)アミノ、(2−アミノシクロペンチル)アミノ、(3−アミノシクロペンチル)アミノ、(2−アミノシクロヘキシル)アミノ、(3−アミノシクロヘキシル)アミノ、ピペラジン−1−イル、ホモピペラジン−1−イル、N−(2−アミノエチル)−N−メチルアミノ、N−(2−アミノプロピル)−N−メチルアミノ又はN−(2−アミノ−2−メチル−プロピル)−N−メチルアミノ基を示し得る。
【0015】
上記一般式(I)の好ましい化合物は、
1及びR2が、上記に定義したものであり、
3が、1−ブテン−1−イル、2−ブテン−1−イル、2−ブチン−1−イル、シクロペンタ−1−エニル−メチル、フラニルメチル、チエニルメチル、クロロベンジル、ブロモベンジル、ヨードベンジル、メトキシベンジル又はシアノベンジル基を示し、
4が、エチル基において1又は2個のC1-3アルキル基により置換されていてもよいN−(2−アミノエチル)−N−メチル−アミノ基、又は
3−アミノピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル又はホモピペラジン−1−イル基(ここで、上記基は、各々、付加的に、1又は2個のC1-3アルキル基により置換されていてもよい)を示すもの、その光学異性体、そのジアステレオマー、それらの混合物及びそれらの塩である。
【0016】
上記一般式(I)の特に好ましい化合物は、
1が、フェニルメチル、フェニルカルボニルメチル、フェニルプロパ−2−エニル、ピリジニルメチル、ピリミジニルメチル、ナフチルメチル、キノリニルメチル、イソキノリニルメチル、キナゾリニルメチル、キノキサリニルメチル、フェナントリジニルメチル、ナフチリジニルメチル又はベンゾトリアゾリルメチル基を示し、ここで、全ての上記アリール及びヘテロアリール基は、1又は2個のフッ素、塩素、臭素原子又は1又は2個のシアノ、ニトロ、アミノ、C1-3アルキル、C1-3アルキルオキシ及びモルホリニル基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、同一であっても異なっていてもよく、
2が、フッ素原子又はシアノ、カルボキシ、C1-3アルキルオキシ−カルボニル、アミノカルボニル、C1-3アルキルアミノカルボニル、C1-3アルキルスルホニル、アリール又はヘテロアリール基により置換されていてもよいC1-6アルキル基(ここで、アリール又はヘテロアリール基は、上記で定義したものである)、
基Rbにより置換されたC2-6アルキル基(ここで、Rbは、少なくとも2個の炭素原子により環状窒素原子から単離され及びRbは、ヒドロキシ又はC1-3アルキルオキシ基を示す)、
又はC3-6アルケニル又はC3-6アルキニル基(ここで、多重結合は、少なくとも1個の炭素原子により環状窒素から単離される)を示し、
3が、1−ブテン−1−イル、2−ブテン−1−イル、2−ブチン−1−イル、シクロペンタ−1−エニル−メチル、フラニルメチル、チエニルメチル、クロロベンジル、ブロモベンジル、ヨードベンジル又はシアノベンジル基を示し、及び
4が、N−(2−アミノエチル)−N−メチルアミノ、N−(2−アミノプロピル)−N−メチル−アミノ、3−アミノピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル又はホモピペラジン−1−イル基を示すもの、その光学異性体、そのジアステレオマー、それらの混合物及びそれらの塩である。
【0017】
上記一般式(I)の最も特に好ましい化合物は、
1が、シアノベンジル、フェニルカルボニルメチル、メチルキナゾリニルメチル、メチルイソキノリニルメチル、ナフチルメチル又はキノリニルメチル基を示し、
2が、メチル、プロパ−2−エニル、プロパ−2−イニル、2−フルオロエチル、シアノメチル、カルボキシメチル、アミノカルボニルメチル、ピリジニルメチル又はフェニルメチル基を示し、
3が、2−ブチン−1−イル基を示し、及び
4が、3−アミノピペリジン−1−イル又はピペラジン−1−イル基を示すもの、その光学異性体、そのジアステレオマー、それらの混合物及び塩である。
【0018】
以下の好ましい化合物が例として記載され得る:
(1)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−シアノメチル−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(2)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(3)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(プロパ−2−エニル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(4)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(フェニルメチル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(5)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(6)1−(ブタ−2−イニル)−2−(ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(7)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−ヒドロキシカルボニルメチル−6−(ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(8)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−アミノカルボニルメチル−6−(ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
【0019】
(9)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(ピリジン−3−イルメチル)−6−(ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(10)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(プロパ−2−イニル)−6−(ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(11)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(ピリジン−4−イルメチル)−6−(ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(12)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(3−メチル−イソキノリン−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(13)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(フェニルカルボニルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(14)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(4−メチル−キナゾリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(15)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(2−シアノ−ベンジル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(16)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−フルオロ−エチル)−6−(4−メチル−キナゾリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
及びそれらの塩。
【0020】
本発明によれば、一般式(I)の化合物は、それ自体既知の方法により、例えば以下の方法により得られる:
a)一般式(II)の化合物:
【化2】

(式中、R1〜R3は、上記に定義したものであり、及び、Z1は、離脱基、例えば、ハロゲン原子、置換されたヒドロキシ、メルカプト、スルフィニル、スルホニル又はスルホニルオキシ基、例えば、塩素又は臭素原子、メタンスルホニル又はメタンスルホニルオキシ基を示す)を、一般式(III)の化合物:
H−R4(III)
(式中、R4は、上記に定義したものである)と反応させる。
【0021】
反応は、便宜上、溶剤、例えば、イソプロパノール、ブタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、クロロベンゼン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、塩化メチレン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル又はスルホランにおいて、場合により、無機又は第三級有機塩基、例えば、炭酸ナトリウム又は水酸化カリウム、第三級有機塩基、例えば、トリエチルアミンの存在下において、又はN−エチル−ジイソプロピルアミン(Hunig base)の存在下において(ここで、これらの有機塩基は同時に溶剤としても機能し得る)、及び場合により、反応促進剤、例えばアルカリ金属ハロゲン化物又はパラジウムベースの触媒の存在下で、−20〜180℃の温度で、好ましくは−10〜120℃の温度で行う。しかしながら、反応は、また、溶剤なしに又は使用する一般式IVの化合物の過剰量の下に行うことができる。
【0022】
b)一般式(I)(式中、上記定義に従ったR4が、アミノ基又は場合によりアルキル基において置換されていてもよいアルキルアミノ基を含む)の化合物を製造するために:
一般式(IV)の化合物:
【化3】

(式中、R1、R2及びR3は、上記で定義したものであり、及び、R4'は、N−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ基又はN−tert−ブチルオキシカルボニル−N−アルキルアミノ基を含み、ここで、N−tert−ブチルオキシカルボニル−N−アルキルアミノ基のアルキル基は、上述したように置換されていてもよい)を脱保護する。tert−ブチルオキシカルボニル基は、好ましくは、酸、例えば、トリフルオロ酢酸又は塩酸を用いて処理することにより、又は、ブロモトリメチルシラン又はヨードトリメチルシランを用いて処理することにより、場合により、溶剤、例えば、塩化メチレン、酢酸エチル、ジオキサン、メタノール、イソプロパノール又はジエチルエーテルを用いて、0〜80℃の温度で開裂される。
【0023】
本発明に従って、アミノ、アルキルアミノ又はイミノ基を含む一般式(I)の化合物を得る場合、これは、アシル化又はスルホニル化により、対応する一般式(I)のアシル又はスルホニル化合物に転化され得、又は
アミノ、アルキルアミノ又はイミノ基を含む一般式(I)の化合物を得る場合、これは、アルキル化又は還元的アルキル化により、対応する一般式(I)のアルキル化合物に転化され得、又は
カルボキシ基を含む一般式(I)の化合物を得る場合、これは、エステル化により、対応する一般式(I)のエステルに転化され得、又は
カルボキシ又はエステル基を含む一般式(I)の化合物を得る場合、これは、アミンとの反応により、対応する一般式(I)のアミドに転化され得る。
その後のエステル化は、場合により、溶剤又は溶剤の混合物、例えば、塩化メチレン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、テトラヒドロフラン、ベンゼン/テトラヒドロフラン又はジオキサン中において、又は、最も有利には対応するアルコール中において、場合により、酸、例えば、塩酸の存在下において、又は、脱水剤の存在下において、例えば、イソブチルクロロホルメート、チオニルクロライド、トリメチルクロロシラン、硫酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、三塩化リン、五酸化リン、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド/N−ヒドロキシスクシンイミド又は1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾールの存在下において、及び、場合により、付加的に、4−ジメチルアミノ−ピリジン、N,N’−カルボニルジイミダゾール又はトリフェニルホスフィン/四塩化炭素の存在下において、有利には、0〜150℃の温度で、好ましくは、0〜80℃の温度で行うことができる。
【0024】
その後のエステル形成は、また、カルボキシ基を含む化合物を対応するアルキルハロゲン化物と反応させることにより行うことができる。
その後のアシル化又はスルホニル化は、有利には、溶剤又は溶剤の混合物、塩化メチレン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、テトラヒドロフラン、ベンゼン/テトラヒドロフラン又はジオキサン中において、対応するアシル又はスルホニル誘導体を用いて、場合により、第三級有機塩基の存在下において、又は、無機塩基の存在下において、又は、脱水剤の存在下において、例えば、イソブチルクロロホルメート、チオニルクロライド、トリメチルクロロシラン、硫酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、三塩化リン、五酸化リン、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド/N−ヒドロキシスクシンイミド又は1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾールの存在下において、及び、場合により、また、4−ジメチルアミノ−ピリジン、N,N’−カルボニルジイミダゾール又はトリフェニルホスフィン/四塩化炭素の存在下において、便宜上、0〜150℃の温度で、好ましくは、0〜80℃の温度で行う。
【0025】
その後のアルキル化は、場合により、溶剤又は溶剤の混合物、例えば、塩化メチレン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、テトラヒドロフラン、ベンゼン/テトラヒドロフラン又はジオキサン中において、アルキル化剤、例えば対応するハロゲン化物又はスルホン酸エステルを用いて、例えば、ヨウ化メチル、臭化エチル、硫酸ジメチル又は塩化ベンジルを用いて、場合により、第三級有機塩基の存在下において、又は、無機塩基の存在下において、便宜上、0〜150℃の温度で、好ましくは、0〜100℃の温度で行う。
その後の還元的アルキル化は、対応するカルボニル化合物、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、アセトン又はブチルアルデヒドを用いて、複合金属水素化物、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム又はシアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下で、便宜上、pH6〜7で、周囲温度で、又は、水素化触媒の存在下で、例えば、パラジウム/木炭の存在下で水素を用いて、1〜5バールの水素ガス圧力で行う。メチル化は、また、還元剤としてのギ酸の存在下で、上昇温度で、例えば60〜120℃の温度で行うことができる。
【0026】
その後のアミド形成は、対応する反応性カルボン酸誘導体を対応するアミンと反応させることにより、場合により、溶剤又は溶剤の混合物、例えば、塩化メチレン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、テトラヒドロフラン、ベンゼン/テトラヒドロフラン又はジオキサン中において、ここで、使用するアミンは、同時に溶剤として機能し、場合により、第三級有機塩基の存在下において、又は、無機塩基の存在下において、又は、脱水剤の存在下において対応するカルボン酸を用いて、例えば、イソブチルクロロホルメート、塩化チオニル、トリメチルクロロシラン、三塩化リン、五酸化リン、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド/N−ヒドロキシスクシンイミド又は1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾールの存在下において、及び、場合により、また、4−ジメチルアミノ−ピリジン、N,N’−カルボニルジイミダゾール又はトリフェニルホスフィン/四塩化炭素の存在下において、便宜上、0〜150℃の温度で、好ましくは、0〜80℃の温度で行う。
上述した反応においては、存在する反応基、例えば、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ又はイミノ基は、反応後に再び開裂される従来の保護基により反応の間保護され得る。
【0027】
例えば、ヒドロキシ基についての保護基は、トリメチルシリル、アセチル、ベンゾイル、メチル、エチル、tert−ブチル、トリチル、ベンジル又はテトラヒドロピラニル基であってもよく、
カルボキシ基についての保護基は、トリメチルシリル、メチル、エチル、tert−ブチル、ベンジル又はテトラヒドロピラニル基であってもよく、
アミノ、アルキルアミノ又はイミノ基についての保護基は、ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、ベンジル、メトキシベンジル又は2,4−ジメトキシベンジル基であってもよく、及び付加的に、アミノ基については、フタリル基であってもよい。
使用される保護基は、場合により、その後、例えば、加水分解により、水性溶剤中において、例えば、水、イソプロパノール/水、酢酸/水、テトラヒドロフラン/水又はジオキサン/水中において、酸、例えば、トリフルオロ酢酸、塩酸又は硫酸の存在下において、又は、アルカリ金属塩基、例えば、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの存在下において、又は、非プロトン的に、例えば、ヨードトリメチルシランの存在下において、0〜120℃の温度で、好ましくは、10〜100℃の温度で行うことができる。
【0028】
しかしながら、ベンジル、メトキシベンジル又はベンジルオキシカルボニル基は、例えば、水素化分解的に、例えば、触媒、例えば、パラジウム/木炭の存在下において水素を用いて、適切な溶剤、例えば、メタノール、エタノール、酢酸エチル又は氷酢酸中において、場合により、酸、例えば、塩酸の添加を伴って、0〜100℃の温度で、好ましくは、20〜60℃の周囲温度で、1〜7バール、好ましくは、3〜5バールの水素ガス圧で開裂される。しかしながら、2,4−ジメトキシベンジル基は、好ましくは、トリフルオロ酢酸中において、アニソールの存在下において開裂される。
tert−ブチル又はtert−ブチルオキシカルボニル基は、好ましくは、酸、例えば、トリフルオロ酢酸又は塩酸を用いる処理により、又は、ヨードトリメチルシランを用いる処理により、場合により、溶剤、例えば、塩化メチレン、ジオキサン、メタノール又はジエチルエーテルを用いて開裂される。
トリフルオロアセチル基は、好ましくは、酸、例えば、塩酸を用いる処理により、場合により、溶剤、例えば、酢酸の存在下において、50〜120℃の温度で、又は水酸化ナトリウム溶液を用いる処理により、場合により、溶剤、例えば、テトラヒドロフランの存在下において、0〜50℃の温度で開裂される。
【0029】
フタル基は、好ましくは、ヒドラジン又は第1級アミン、例えば、メチルアミン、エチルアミン又はn−ブチルアミンの存在下において、溶剤、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン/水又はジオキサン中において、20〜50℃の温度で開裂される。
更に、得られる一般式(I)の化合物は、上述したように、それらの光学異性体及び/又はジアステレオマーに分解され得る。従って、例えば、シス/トランス混合物は、それらのシス及びトランス異性体に分解され得、及び少なくとも1つの光学的に活性な炭素原子を有する化合物は、それらの光学異性体に分けられる。
従って、例えば、得られるシス/トランス混合物は、クロマトグラフィーにより、それらのシス及びトランス異性体に分けることができ、ラセミ化合物として生じる得られる一般式(I)の化合物は、それ自体既知の方法により(Allinger N. L. and Eliel E. L. in “Topics in Stereochemistry”, Vol. 6, Wiley Interscience, 1971参照)、それらの光学異性体に分けることができ、及び少なくとも2つの不斉炭素原子を有する一般式Iの化合物は、それらのジアステレオマーに、それらの物理的−化学的相違に基づいて、それ自体既知の方法を用いて、例えば、クロマトグラフィー及び/又は分別晶出により分解され得、及び、これらの化合物がラセミ形態で得られる場合には、それらは、その後、上述したように、光学異性体に分解され得る。
【0030】
光学異性体は、好ましくは、キラル相におけるカラム分離により、又は、光学的に活性な溶剤からの再結晶化により、又は、塩又は誘導体、例えば、ラセミ化合物、特には、酸及び活性化された誘導体又はそれらのアルコールとのエステル又はアミドを形成する光学的に活性な物質と反応させること、及びそのようにして得られる塩又は誘導体のジアステレオマー混合物を、例えば、それらの溶解性の相違に基づいて分離することにより分けられ、ここで、遊離対掌体(free antipode)は、純粋なジアステレオマー塩又は誘導体から、適切な薬剤の作用により放出され得る。通常使用における光学的に活性な酸は、例えば、D−及びL−形態の酒石酸又はジベンゾイル酒石酸、ジ−o−トリル酒石酸、リンゴ酸、マンデル酸、カンファースルホン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸又はキナ酸である。光学的に活性なアルコールは、例えば、(+)又は(−)−メントールであってもよく、及び、アミドにおける光学的に活性なアシル基は、例えば、(+)又は(−)−メチルオキシカルボニルであってもよい。
更に、得られる式(I)の化合物は、特には、無機又は有機酸との生理学的に許容可能な塩への医薬的使用のために、それらの塩に転化され得る。この目的のために使用することができる酸は、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸、リン酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、クエン酸、酒石酸又はマレイン酸を含む。
【0031】
そのようにして得られる式(I)の新規化合物がカルボキシ基を含む場合、それらは、その後、所望なら、特には、それらの生理学的に許容可能な塩への医薬的使用のために、無機又は有機塩基を用いてそれらの塩に転化することができる。この目的のために適切な塩基は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルギニン、シクロヘキシルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンを含む。
出発化合物として使用される一般式(II)及び(IV)の化合物は、文献からいずれか既知であり又は文献から知られる方法により製造することができる(実施例I〜VII参照)。
既に上述したように、本発明の一般式(I)の化合物及びそれらの生理学的に許容可能な塩は、有益な薬理学的特性、特には酵素DPP−IVに対する抑制効果を有する。
新規化合物の生物学的特性は、以下のように研究された:
物質及びそれらの対応する塩の、DPP−IV活性を抑制する能力は、実験において証明することができ、その中においては、ヒト結腸癌細胞系Caco-2をDPP IV源として使用する。DPP−IV発現を誘発するために細胞の差別化を、Proc. Natl. Acad. Sci. Vol. 90, pp. 5757-5761 (1993)にみられる“Increased expression of intestinal cell line Caco-2”という文献タイトルのReiherらによる記載に従って行った。細胞抽出物を、バッファー(10mM Tris HCl、0.15M NaCl、0.04t.i.u. aprotinin、0.5% Nonidet-P40、pH 8.0)に溶解された細胞から35,000gで30分間、4℃の遠心分離により得た。
【0032】
DPP−IVアッセイは以下の通り行った:
最終濃度100μMの、50μlの基質溶液(AFC; AFCは、アミド−4−トリフルオロメチルクマリン)をブラックマイクロタイタープレートに置いた。20μlのアッセイバッファー(最終濃度50mM Tris HCl pH7.8, 50mM NaCl, 1% DMSO)をピペットイン(pipette in)した。反応を、30μlの溶解Caco-2タンパク(最終濃度 ウェルあたり0.14μgのタンパク)の添加により開始した。研究下の試験物質を、典型的に、20μlに添加前希釈し(added prediluted)、ここで、アッセイバッファーの容量は、その後、それに応じて低減された。反応を周囲温度で行い、インキュベート時間は60分とした。その後、蛍光を、Victor 1420 Multilabel Counterにおいて、405nmの励起波長及び535nmの放射波長で測定した。ダミー(dummy)値(0%活性に相当)を、Caco-2タンパクなしの混合物において(アッセイバッファーにより置き換えられた容量)得て、コントロール値(100%活性に相当)を添加された物質なしの混合物において得た。IC50値として表される、問題の試験物質の有効性を、各ケースにおいて11の測定点からなる投与量/活性曲線から計算した。以下の結果が得られた:
【0033】

【0034】
本発明に従って製造される化合物は、良好に許容され、なぜなら、例えば、毒性副作用が、ラットにおいて、例1(1)の化合物の10mg/kgの経口投与後に検出され得なかったからである。
DPP−IV活性を抑制するそれらの能力の観点から、本発明の一般式(I)の化合物及びそれらの対応する医薬的に許容可能な塩は、DPP−IV活性の抑制により影響を受け得る状態又は疾患に影響を与えるのに適切である。従って、予想されるべきことには、本発明の化合物は、疾患又は状態、例えばI型及びII型糖尿病、糖尿病性合併症(例えば、網膜症、腎症又は神経障害)、代謝性アシドーシス又はケトーシス、反応性低血糖、インスリン耐性、代謝症候群、種々の源のジスリピダエミアス(dyslipidaemias)、関節炎、アテローム性動脈硬化症及び関連疾患、肥満症、同種移植及びカルシトニンにより生じる骨粗しょう症の予防又は治療に適切であろう。また、これらの物質は、B細胞変性、例えば膵臓B細胞のアポトーシス又は壊死を予防するのに適切である。物質は、また、膵臓細胞の機能を改良又は復元するのに及び付加的に、膵臓細胞のサイズ及び数を上昇させるのに適切である。グルカゴン様ペプチド、例えば、GLP−1及びGLP−2及びDPP−IV抑制に対するそれらのリンクの役割に基づいて、予想されることには、本発明の化合物は、とりわけ、鎮静又は精神安定作用を達成するのに、及び、ホルモン性ストレス応答又は操作(operation)の後の異化状態に対する有利な作用を有するのに又はできる限り、心筋梗塞後の疾病率及び死亡率を低減するのに適切であろう。更に、それらは、上述した効果と関連し及びGLP−1又はGLP−2により介在される状態を治療するのに適切である。本発明の化合物は、また、利尿薬又は降圧剤として使用することができ及び急性腎不全を予防及び治療するのに適切である。本発明の化合物は、また、気道の炎症性の病状を治療するために使用することができる。それらは、また、炎症性大腸炎、例えば、過敏性腸症候群(IBS)、クローン病又は潰瘍性大腸炎及びまた膵炎を予防及び治療するのに適切である。
【0035】
また、予想されることには、それらは、胃腸管に対する全ての種類の損傷又はダメージ(例えば、結腸炎及び腸炎において生じ得る)のために使用することができる。更に、予想されることには、DPP−IV抑制剤及び従って、本発明の化合物は、不妊症を治療するために又はヒト又は哺乳類における受精率を改良するために、特には、不妊症がインスリン耐性に又は多嚢胞性卵巣症候群と関連する場合に使用することができる。一方、これらの物質は、精子の運動性に影響を与えるのに適切であり、及び従って、男性用避妊薬としての使用に適切である。また、物質は、制限された成長と関連する成長ホルモン欠損症を治療するのに適しており、及び、合理的に、成長ホルモンが使用され得る全てのインディケーション(indication)のために使用することができる。本発明の化合物は、それらのDPP−IVに対する抑制作用に基づいて、種々の自己免疫疾患、例えば、関節リウマチ、多発性硬化症、甲状腺炎及びバセドー氏病などを治療するのに適切である。それらは、また、ウイルス性疾患を治療するために、及びまた、例えば、HIV感染において、血液生産を刺激するために、良性前立腺過形成、歯肉炎において、及び神経欠陥及び神経変性、例えば、アルツハイマー病の治療のために使用することができる。記載する化合物は、また、腫瘍の治療のために、特には、腫瘍侵略及びまたメタスタシゼーション(metastasisation)を改良するために使用することができ;ここで、例は、T細胞リンパ腫、急性リンパ芽球性白血病、細胞ベースの膵臓癌、基底細胞癌又は乳癌を治療するためのそれらの使用である。他のインディケーションは、脳卒中(stroke)、種々の源の虚血、パーキンソン病及び片頭痛である。また、更なるインディケーションは、毛孔性角化症及び表皮性過角化症、上昇されたケラチノサイト増殖、乾癬、脳脊髄炎、糸球体腎炎、リポジストロフィ、及び、全ての種類の精神治療学の、うつ病の及び神経精神病学的疾患を含む。
【0036】
本発明の化合物は、また、他の活性物質と併せて使用することができる。そのような組み合わせのための適切な治療剤は、例えば、抗糖尿病薬、例えば、メトホルミン、スルホニル尿素剤(例えば、グリベンクラミド、トルブタミド、グリメピリド)、ナテグリニド、レパグリニド、チアゾリジンジオン(例えば、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン)、PPAR−γアゴニスト(例えば、GI262570)及びアンタゴニスト、PPAR−γ/αモジュレーター(例えば、KRP297)、α−グルコシダーゼ抑制剤(例えば、アカルボース、ボグリボース)、他のDPPIV抑制剤、α2アンタゴニスト、インスリン及びインスリン類似体、GLP−1及びGLP−1類似体(例えば、エキセディン−4)又はアミリンを含む。また、SGLT2抑制剤、例えば、T−1095又はKGT−1251(869682)、タンパクチロシンホスファターゼ1の抑制剤、肝臓において無秩序なグルコース産生に影響を与える物質、例えば、グルコース−6−ホスファターゼの抑制剤、フルクトース−1,6−ビホスファターゼ、グリコーゲンホスホリラーゼ、グルカゴンレセプターアンタゴニスト及びホスホエノールピルベートカルボキシキナーゼの抑制剤、グリコーゲンシンターゼキナーゼ又はピルベートデヒドロキナーゼ、高脂血症治療薬、例えば、HMG−CoA−レダクターゼ抑制剤(例えば、シンバスタチン、アトルバスタチン)、フィブラート(例えば、ベザフィブラート、フェノフィブラート)、ニコチン酸及びその誘導体、PPAR−αアゴニスト、PPAR−δアゴニスト、ACAT抑制剤(例えば、アバシミブ(avasimibe))又はコレステロール吸収抑制剤、例えば、エゼチミブ、胆汁酸結合物質、例えば、コレスチラミン、回腸の胆汁酸輸送の抑制剤、HDL−上昇化合物、例えば、CETPの抑制剤又はABC1の調整剤又は肥満症の治療のための活性物質、例えば、シブトラミン又はテトラヒドロリポスタチン、デクスフェンフルラミン、アクソカイン(axokine)、カンナビノイド1レセプターのアンタゴニスト、MCH−1レセプターアンタゴニスト、MC4レセプターアゴニスト、NPY5又はNPY2アンタゴニスト又はβ3−アゴニスト、例えば、SB−418790又はAD−9677及び5HT2cレセプターのアゴニスト。
【0037】
また、高血圧を治療する薬剤、例えば、全てのアンタゴニスト又はACE抑制剤、利尿薬、β−ブロッカー、Ca−アンタゴニストなど又はそれらの組み合わせと化合物を組み合せることが可能である。
そのような作用を達成するために必要とされる投与量は、便宜上、静脈ルートにより、1〜100mg、好ましくは1〜30mg、及び経口ルートにより、1〜1000mg、好ましくは1〜100mg、各ケースにおいて1日1〜4回である。この目的のために、場合により他の活性物質と組み合わせられてもよい、本発明に従って製造される式(I)の化合物は、1又は2以上の不活性な従来のキャリヤ及び/又は希釈剤と、例えば、コーンスターチ、ラクトース、グルコース、微結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、クエン酸、酒石酸、水、水/エタノール、水/グリセロール、水/ソルビトール、水/ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、セチルステアリルアルコール、カルボキシメチルセルロース又は脂肪物質、例えば、固い脂肪又はそれらの適切な混合物と一緒に、従来のガレン製剤、例えば、プレーン又は被覆されたタブレット、カプセル、パウダー、サスペンション又は座薬に導入することができる。
以下の実施例は、本発明を説明することが意図される:
出発化合物の製造:
【0038】
例I
4−メチル−2−ブロモ−1−(ブタ−2−イニル)−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート
a)ジメチル−2−ブロモ−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート
100mlのジクロロメタン中の臭素9.50gを、9.90gのメチル1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート及び7.46gの炭酸カリウム(200mlのジクロロメタン中)及び80mlのアセトニトリルの混合物に滴下した。混合物を、12時間、周囲温度で、暗所で攪拌し、及び次いで、塩化ナトリウム及びチオ硫酸ナトリウムの飽和水溶液に添加した。有機相を分離除去し、及び、水性相を酢酸エチルで数回抽出した。組み合せられた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し及び溶剤を除去した。
収量:12.31g(87%理論)
質量スペクトル(ESI+):m/z=263/265(Br)[M+H]+
【0039】
b)ジメチル−2−ブロモ−1−(ブタ−2−イニル)−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート
3.06gの1−ブロモ−2−ブチンを、6.00gのジメチル−2−ブロモ−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート及び3.80gの炭酸カリウム(40mlのジメチルホルムアミド中)の混合物に滴下した。混合物を12時間周囲温度で攪拌し、及び次いで、チオ硫酸ナトリウムの水性飽和溶液へ添加した。有機相を分離除去し、及び、水性相を酢酸エチルで3回抽出した。組み合せられた有機相を、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶剤を除去し及び残留物をシリカゲルでのクロマトグラフィーにかけた(シクロヘキサン/酢酸エチル 4:1>1:1)。
収量:5.28g(74%理論)
質量スペクトル(ESI+):m/z=315/317(Br)[M+H]+
【0040】
c)4−メチル−2−ブロモ−1−(ブタ−2−イニル)−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート
65mlの1M水酸化ナトリウム溶液を、水、テトラヒドロフラン及びメタノール(1:1:1)の混合物120ml中の22.00gのジメチル−2−ブロモ−1−(ブタ−2−イニル)−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレートの溶液へ添加した。周囲温度で15分の攪拌後、有機溶剤を除去し、及び、残留物を1M塩酸でpH1に調整した。水性相を酢酸エチルで4回抽出し、組み合せられた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、及び溶剤を除去した。残留物を、ジイソプロピルエーテルで粉末にし、ろ紙で分離除去し及び乾燥した。
収量:15.00g(71%理論)
質量スペクトル(ESI+):m/z=301/303(Br)[M+H]+
【0041】
例II
tert−ブチル−N’−(キノリン−2−イル)メチレン−ヒドラジンカルボキシレート
10.70gのキノリンカルボキシアルデヒド及び9.00gのtert−ブチルヒドラジンカルボキシレート(200mlのエタノール中)の溶液を2時間攪拌を伴って還流させた。次いで、溶液を蒸発させて乾燥物とし、残留物をジイソプロピルエーテルで粉末にし、分離除去し、50℃で乾燥した。
収量:16.00g(87%理論)
質量スペクトル(ESI+):m/z=272[M+H]+
以下の化合物を、例IIと同様にして得た:
(1)tert−ブチル−N’−(ナフタ−1−イル)メチレン−ヒドラジンカルボキシレート
質量スペクトル(ESI+):m/z=293[M+Na]+
【0042】
例III
tert−ブチル−N’−(キノリン−2−イルメチル)−ヒドラジンカルボキシレート
0.5gの10%Pd/Cを、15.00gのtert−ブチル−N’−(キノリン−2−イル)メチレンージドラジンカルボキシレート(200mlのメタノール中)の溶液に添加した。得られた混合物を、次いで、6時間、周囲温度で、1atmのH2圧で振とうした。沈殿物及び触媒を、溶剤から分離し、沈殿物をテトラヒドロフラン中に溶解し、再びろ過し及びこの方法で、触媒を分離除去した。THF溶液を蒸発させ、残留物をtert−ブチルメチルエーテルで粉末にし、分離除去し、及び、50℃で乾燥した。tert−ブチルメチルエーテル及びジエチルエーテルでの精製からの2つの固形フラクションを組み合せた。
収量:9.00g(60%理論)
質量スペクトル(ESI+):m/z=274[M+H]+
以下の化合物を例IIIと同様にして得た:
(1)tert−ブチル−N’−(ナフタ−1−イルメチル)−ヒドラジンカルボキシレート
質量スペクトル(ESI+):m/z=273[M+H]+
【0043】
例IV
tert−ブチル−N’−(2−フェニルスルホニル−エチル)−ヒドラジンカルボキシレート
0.79gのtert−ブチルヒドラジンカルボキシレート及び1.00gのフェニルビニルスルホン(8mlのエタノール中)の溶液を5時間攪拌を伴って還流させた。次いで、溶剤を完全に除去し、及び、残留物をシリカゲルでのクロマトグラフィーにかけた(シクロヘキサン/酢酸エチル)。
収量:1.00g(56%理論)
質量スペクトル(ESI+):m/z=301[M+H]+
【0044】
例V
メチル−5−[N’−tert−ブトキシカルボニル−N−(キノリン−2−イルメチル)−ヒドラジノカルボニル]−1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−1H−イミダゾール−4−カルボキシレート
1.2mlの塩化チオニル及び最後に0.2mlのジメチルホルムアミドを、4.50gの4−メチル−2−ブロモ−1−(ブタ−2−イニル)−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキシレート(20mlのジクロロメタン中)の溶液に添加した。溶液を、17時間、周囲温度で攪拌した。次いで、30mlのトルエンを添加し、及び、溶液を蒸発させて、乾燥物とした。残留物を10mlのジメチルホルムアミド中に溶解し、次いで、4.02gのtert−ブチル−N’−(キノリン−2−イルメチル)−ヒドラジンカルボキシレート及び4mlのヒューニッヒ塩基を添加した。溶液を0.5時間周囲温度で攪拌し、及び次いで蒸発させた。残留物を、シリカゲルでのクロマトグラフィーにかけた(シクロヘキサン/酢酸エチル 3:2)。
収量:2.00g(26%理論)
質量スペクトル(ESI+):m/z=512/514(Cl)[M+H]+
以下の化合物を例Vと同様にして得た:
(1)メチル−2−ブロモ−5−[N’−tert−ブトキシカルボニル−N−(ナフタ−1−イルメチル)−ヒドラジノカルボニル]−1−(ブタ−2−イニル)−1H−イミダゾール−4−カルボキシレートと混合されたメチル−5−[N’−tert−ブトキシカルボニル−N−(ナフタ−1−イルメチル)−ヒドラジノカルボニル]−1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−1H−イミダゾール−4−カルボキシレート
質量スペクトル(ESI+):m/z=555/514(Cl)[M+H]+
(2)メチル−5−[N’−tert−ブトキシカルボニル−N−(2−フェニルスルホニル−エチル)−ヒドラジノカルボニル]−1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−1H−イミダゾール−4−カルボキシレート
質量スペクトル(ESI+):m/z=539/541(Cl)[M+H]+
【0045】
例VI
1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]−ピラジン−4,7−ジオン
2.80gのメチル−2−クロロ−5−[N’−tert−ブロキシカルボニル−N−(キノリン−2−イルメチル)−ヒドラジノカルボニル]−1−(ブタ−2−イニル)−1H−イミダゾール−4−カルボキシレートを、50mlの酢酸エチル中に溶解した。次いで、1.5mlの4M塩酸(ジオキサン中)を添加し、及び溶液を2時間50℃で攪拌した。次いで、溶液を周囲温度まで冷却し、形成された沈殿物を分離除去し、酢酸エチル及びジエチルエーテルで洗浄し及び乾燥戸棚において50℃で乾燥した。
収量:1.60g(77%理論)
質量スペクトル(ESI+):m/z=380/382(Cl)[M+H]+
以下の化合物を例VIと同様にして得た:
(1)2−ブロモ−1−(ブタ−2−イニル)−6−ナフタ−1−イルメチル−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオンと混合された1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−6−(ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4.5d]−ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=423/425(Cl)[M+H]+
(2)1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−6−(2−フェニルスルホニル−エチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]−ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=407/409(Cl)[M+H]+
【0046】
例VII
1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−5−シアノメチル−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]−ピリダジン−4,7−ジオン
0.20gの1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]−ピリダジン−4,7−ジオン及び0.25gの炭酸カリウムを4mlのジメチルホルムアミド中に置いた。次いで、53μlのブロモアセトニトリルを添加し及び混合物を2時間40℃で攪拌した。水性飽和塩化ナトリウム溶液の添加後、混合物を酢酸エチルで3回抽出し、組み合せられた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、及び次いで、溶剤を除去した。残留物をシリカゲルで精製した(シクロヘキサン/酢酸エチル 1:1)。
収量:0.14g(42%理論)
質量スペクトル(ESI+):m/z=419/421(Cl)[M+H]+
【0047】
以下の化合物を、例VIIと同様にして得た:
(1)1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−5−メチル−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=394/396(Cl)[M+H]+
(2)1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−5−(プロパ−2−エニル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=420/422(Cl)[M+H]+
(3)1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−5−(フェニルメチル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=470/472(Cl)[M+H]+
(4)1−(ブタ−2−イニル)−2−ブロモ−5−メチル−6−(ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオンと混合された1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−5−メチル−6−(ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=437/439(Cl)[M+H]+
(5)1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−5−(tert−ブトキシカルボニルメチル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=494/496(Cl)[M+H]+
【0048】
(6)1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−5−アミノカルボニルメチル−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=437/439(Cl)[M+H]+
(7)1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−5−(ピリジン−3−イルメチル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=471/473(Cl)[M+H]+
(8)1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−5−(プロパ−2−イニル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=418/420(Cl)[M+H]+
(9)1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−5−(ピリジン−4−イルメチル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=471/473(Cl)[M+H]+
(10)1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−5−メチル−6−(2−フェニルスルホニル−エチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=421/423[M+H]+
使用した出発材料は、1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−6−(2−フェニルスルホニル−エチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン及びヨウ化メチルとした。
(11)1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−5−(2−フルオロ−エチル)−6−(2−フェニルスルホニル−エチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=453/455[M+H]+
使用した出発材料は、1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−6−(2−フェニルスルホニル−エチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン及び2−メチルスルホニルオキシエチルフルオリドとした。
【0049】
例VIII
(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−シアノメチル−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
0.14gの1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−5−シアノメチル−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、0.15gの炭酸カリウム及び0.07gの(R)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジン(2mlのジメチルスルホキシド中)の溶液を5時間60℃で攪拌した。次いで、水を添加し及び混合物を酢酸エチルで3回抽出した。組み合せられた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、及び次いで、溶剤を除去した。残留物をシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製した(シクロヘキサン/酢酸エチル 1:1)。
収量:0.13g(75%理論)
質量スペクトル(ESI+):m/z=583[M+H]+
【0050】
以下の化合物を例VIIIと同様にして得た:
(1)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=558[M+H]+
(2)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(プロパ−2−エニル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=584[M+H]+
(3)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(フェニルメチル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=634[M+H]+
(4)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=557[M+H]+
(5)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(tert−ブトキシカルボニルメチル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=658[M+H]+
【0051】
(6)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−アミノカルボニルメチル−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=601[M+H]+
(7)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(ピリジン−3−イルメチル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=635[M+H]+
(8)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(プロパ−2−イニル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=582[M+H]+
(9)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(ピリジン−4−イルメチル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=635[M+H]+
(10)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(2−フェニルスルホニル−エチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=585[M+H]+
(11)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−フルオロ−エチル)−6−(2−フェニルスルホニル−エチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=617[M+H]+
【0052】
例IX
(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
0.11gのカリウム−tert−ブトキシドを、0.52gの(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(2−フェニルスルホニル−エチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン(5mlのテトラヒドロフラン中)の溶液に添加した。溶液を10分間周囲温度で攪拌し及び次いで水で希釈した。それを酢酸エチルで3回抽出し、組み合せられた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、及び溶剤を次いで除去した。残留物をシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製した(シクロヘキサン/酢酸エチル)。
収量:0.31g(85%理論)
質量スペクトル(ESI+):m/z=417[M+H]+
以下の化合物を例IXと同様にして得た:
(1)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−フルオロ−エチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=449[M+H]+
【0053】
例X
(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(3−メチル−イソキノリン−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
0.20gの(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン及び0.10gの炭酸カリウムを2mlのジメチルホルムアミド中に置いた。次いで、0.10gの3−メチル−イソキノリン−1−イルメチルクロライドを添加し及び混合物を5時間50℃で攪拌した。水の添加後、混合物を酢酸エチルで3回抽出し、組み合せられた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、及び溶剤を除去した。残留物をシリカゲルで精製した(シクロヘキサン/酢酸エチル 1:1)。
収量:0.06g(22%理論)
質量スペクトル(ESI+):m/z=572[M+H]+
【0054】
以下の化合物を例Xと同様にして得た:
(1)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(フェニルカルボニルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=535[M+H]+
(2)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(4−メチル−キナゾリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=573[M+H]+
(3)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(2−シアノ−ベンジル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=532[M+H]+
(4)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−フルオロ−エチル)−6−(4−メチル−キナゾリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=605[M+H]+
【0055】
最終化合物の製造
実施例1
(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−シアノメチル−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン×2トリフルオロ酢酸
【化4】

1mlのトリフルオロ酢酸を、0.13gの(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−シアノメチル−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン(2mlのジクロロメタン中)の溶液に添加した。溶液を4時間周囲温度で攪拌し、次いで5mlのトルエンで希釈し及び蒸発して乾燥物とした。残留物をジエチルエーテルを用いて攪拌し、ろ紙を用いて分離除去し及び50℃で乾燥した。
収量:100mg(63%理論)
質量スペクトル(ESI+):m/z=483[M+H]+
【0056】
以下の化合物を実施例1と同様にして得た:
(1)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン×2トリフルオロ酢酸
質量スペクトル(ESI+):m/z=458[M+H]+
【化5】

【0057】
(2)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(プロパ−2−エニル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン×2トリフルオロ酢酸
質量スペクトル(ESI+):m/z=484[M+H]+
【化6】

【0058】
(3)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(フェニルメチル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン×2トリフルオロ酢酸
質量スペクトル(ESI+):m/z=534[M+H]+
【化7】

【0059】
(4)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン×2トリフルオロ酢酸
質量スペクトル(ESI+):m/z=457[M+H]+
【化8】

【0060】
(5)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−ヒドロキシカルボニルメチル−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン×2トリフルオロ酢酸
質量スペクトル(ESI+):m/z=502[M+H]+
【化9】

【0061】
(6)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−アミノカルボニルメチル−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=501[M+H]+
(反応溶液は、炭酸カリウム溶液を用いる水性条件下で作り上げた(work up))
【化10】

【0062】
(7)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(ピリジン−3−イルメチル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=535[M+H]+
(反応溶液は、炭酸カリウム溶液を用いる水性条件下で作り上げた)
【化11】

【0063】
(8)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(プロパ−2−イニル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=482[M+H]+
(反応溶液は、炭酸カリウム溶液を用いる水性条件下で作り上げた)
【化12】

【0064】
(9)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(ピリジン−4−イルメチル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン×3トリフルオロ酢酸
質量スペクトル(ESI+):m/z=535[M+H]+
【化13】

【0065】
(10)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(3−メチル−イソキノリン−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン×トリフルオロ酢酸
質量スペクトル(ESI+):m/z=472[M+H]+
【化14】

【0066】
(11)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(フェニルカルボニルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン×トリフルオロ酢酸
質量スペクトル(ESI+):m/z=435[M+H]+
【化15】

【0067】
(12)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(4−メチル−キナゾリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=473[M+H]+
(反応溶液は、炭酸カリウム溶液を用いる水性条件下で作り上げ及び生成物は、ジクロロメタン/メタノールを有するシリカゲルにより精製した)
【化16】

【0068】
(13)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(2−シアノ−ベンジル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
質量スペクトル(ESI+):m/z=432[M+H]+
(反応溶液は、炭酸カリウム溶液を用いる水性条件下で作り上げ及び生成物は、ジクロロメタン/メタノールを有するシリカゲルにより精製した)
【化17】

【0069】
(14)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−フルオロ−エチル)−6−(4−メチル−キナゾリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン×2トリフルオロ酢酸
質量スペクトル(ESI+):m/z=505[M+H]+
【化18】

【0070】
実施例2
1−(ブタ−2−イニル)−2−(ピペラジン−1−イル)−5−メチル−6−(キノリン−4−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
【化19】

80mgの1−(ブタ−2−イニル)−2−クロロ−5−メチル−6−(キノリン−4−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン及び85mgの1,4−ピペラジン(2mlのジメチルホルムアミド中)の混合物を18時間65℃で攪拌した。反応混合物を、水で希釈し及び酢酸エチルで3回抽出した。組み合せられた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶剤を蒸発し及び残留物をシリカゲルでのクロマトグラフィーにかけた(シクロヘキサン/酢酸エチル 1:1)。
収量:30mg(33%理論)
質量スペクトル(ESI+):m/z=444[M+H]+
【0071】
以下の化合物を、また、前述の実施例及び文献から既知の他の方法と同様にして得ることができる:
(1)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−シアノエチル−6−(4−シアノ−ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(2)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−シアノメチル−6−(4−フルオロ−ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(3)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−シアノメチル−6−(3−メチル−イソキノリン−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(4)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−カルボキシメチル−6−(2−シアノ−ベンジル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(5)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(2−フルオロ−ベンジル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(6)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(メチルアミノカルボニルメチル)−6−(4−メチル−キナゾリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
【0072】
(7)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−シアノメチル−6−(フェニルカルボニルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(8)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(2−ニトロフェニル−プロパ−2−エニル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(9)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(メトキシカルボニルメチル)−6−(3−メトキシ−フェニルカルボニルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(10)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−カルボキシ−エチル)−6−(3−シアノ−ピリジン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(11)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−メトキシ−エチル)−6−([1.5]ナフチリジン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(12)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−ヒドロキシ−エチル)−6−(キノキサリン−6−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
【0073】
(13)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(1−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(14)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(ピリジン−3−イル)−6−(キナゾリン−7−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(15)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(4−シアノ−キナゾリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(16)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−フルオロ−エチル)−6−(1−シアノ−イソキノリン−3−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(17)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(4−フェニル−ピリミジン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(18)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−ヒドロキシ−エチル)−6−(4−シアノ−イソキノリン−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
【0074】
(19)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−シアノメチル−6−[4−(モルホリン−4−イル)キナゾリン−2−イルメチル]−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(20)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−シアノ−エチル)−6−([1.5]ナフチリジン−3−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(21)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−メトキシ−エチル)−6−(2,3−ジメチル−キノキサリン−6−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(22)1−(3,3−ジメチルプロパ−2−エニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−メチルスルホニル−エチル)−6−(4−シアノ−ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(23)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(プロパ−2−エニル)−6−(4−フルオロ−ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(24)1−(シクロペンタ−1−エニルメチル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−シアノメチル−6−(3−メチル−イソキノリン−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
【0075】
(25)1−(2−クロロ−フェニルメチル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−エチル−6−(2−シアノ−フェニルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(26)1−(2−ブロモ−フェニルメチル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(プロパ−2−イニル)−6−(2−フルオロ−フェニルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(27)1−(ブタ−2−エニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−シアノメチル−6−(4−メチル−キナゾリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(28)1−(チエン−3−イルメチル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(プロパ−2−エニル)−6−(フェニルカルボニルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(29)1−(チエン−2−イルメチル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−フェニルエチル)−6−[3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)−プロパ−2−エニル]−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(30)1−(フラン−3−イルメチル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−メトキシエチル)−6−[(3−メトキシ−フェニル)カルボニルメチル]−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
【0076】
(31)1−(シクロペンタ−1−エニルメチル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−シアノ−エチル)−6−(4−シアノ−ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(32)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(メトキシカルボニルメチル)−6−(4−メトキシ−ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(33)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(シクロプロピルメチル)−6−(3−メチル−イソキノリン−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(34)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(アミノメチルカルボニルメチル)−6−(4−ブロモ−2−シアノ−フェニルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(35)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−フルオロエチル)−6−(3,5−ジメトキシフェニルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(36)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−[2−(メチルアミノカルボニル)−エチル]−6−(4,5−ジメチルキナゾリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
【0077】
(37)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−メチルスルホニル−エチル)−6−(3−イソプロポキシ−フェニルカルボニルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(38)1−(3,3−ジメチルプロパ−2−エニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−ヒドロキシエチル)−6−[3−(ピリジン−2−イル)−プロパ−2−エニル]−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(39)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(3−メチルブチル)−6−(2−アミノフェニルカルボニルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(40)1−(ブタ−2−イニル)−2−(2−アミノエチル−メチルアミノ)−5−シアノメチル−6−[4−(モルホリン−4−イル)−キナゾリン−2−イルメチル]−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(41)1−(ブタ−2−イニル)−2−(ピペラジン−1−イル)−5−プロピル−6−([1.5]ナフチリジン−3−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(42)1−(ブタ−2−イニル)−2−[N−(アミノプロピル)−N−メチル−アミノ]−5−メチル−6−(2,3−ジメチルキノキサリン−6−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
【0078】
(43)1−(3,3−ジメチルプロパ−2−エニル)−2−(ホモピペラジン−1−イル)−5−シアノメチル−6−(4−シアノ−ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(44)1−(ブタ−2−イニル)−2−[N−(2−アミノエチル)−N−メチル−アミノ]−5−(メトキシカルボニルメチル)−6−(2−シアノ−4−フルオロ−フェニルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(45)1−(シクロペンタ−1−エニルメチル)−2−(ピペラジン−1−イル)−5−(プロパ−2−イニル)−6−(3−メチル−イソキノリン−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(46)1−(2−ヨード−フェニルメチル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−ヘキシル−6−(3−クロロ−4−シアノ−フェニルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(47)1−(2−シアノ−フェニルメチル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(6−シアノ−ピリジン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(48)1−(ブタ−2−イニル)−2−(ピペラジン−1−イル)−5−(2−ヒドロキシ−エチル)−6−(3−メチル−イソキノリン−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
【0079】
(49)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(ピリジン−4−イルメチル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(50)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(テトラヒドロフラン−3−イルメチル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(51)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(カルボキシメチル)−6−(4−シアノ−キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(52)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(4,6−ジメチル−ピリミジン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(53)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(シアノメチル)−6−(4,6−ジメチル−ピリミジン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(54)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(4−メチル−ピリミジン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(55)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(6−シアノ−ピリジン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
(56)1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(カルボキシメチル)−6−(3−シアノ−ピリジン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン
















【0080】
【化20】




【0081】
【化21】



【0082】
【化22】




【0083】
【化23】




【0084】
【化24】






【0085】
【化25】

【0086】
実施例3
75mgの活性物質を含む被覆されたタブレット
1タブレットコアは以下のものを含む:

【0087】
製造:
活性物質を、リン酸カルシウム、コーンスターチ、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及び規定量の半分のステアリン酸マグネシウムと混合した。直径約13mmのブランクをタブレット製造機において製造し及びこれらを次いで適切な機械を用いて1.5mmのメッシュサイズを有するスクリーンを通してこすり(rub)、及び残りのステアリン酸マグネシウムと混合した。この粒状物をタブレット製造機において圧縮して、所望の形状を有するタブレットを形成した。
コアの質量:230mg
ダイ:9mm、凸状
このようにして得られたタブレットコアを本質的にヒドロキシプロピルメチルセルロースからなるフィルムでコーティングした。最終フィルムコーティングされたタブレットを、蜜蝋を用いて研磨した。
コーティングされたタブレットの質量:245mg
【0088】
実施例4
100mgの活性物質を含むタブレット
組成:
1タブレットは以下のものを含む:

【0089】
製造方法
活性物質、ラクトース及びスターチを一緒に混合し及びポリビニルピロリドンの水溶液を用いて均質に湿らせた。湿潤組成物をスクリーニングし(2.0mmのメッシュサイズ)及びラック(rack)タイプの乾燥機において50℃で乾燥した後、それを再びスクリーニングし(1.5mmのメッシュサイズ)及び潤滑剤を添加した。最終混合物を圧縮して、タブレットを形成した。
タブレットの質量:220mg
直径:10mm、2平面、両側において刻まれ(facet)及び片側において刻み目を入れた(notch)
【0090】
実施例5
150mgの活性物質を含むタブレット
組成:
1タブレットは以下のものを含む:

製造
ラクトース、コーンスターチ及びシリカと混合された活性物質を20%水性ポリビニルピロリドン溶液で湿らせ及び1.5mmのメッシュサイズを有するスクリーンを通した。45℃に乾燥した粒状物を再び同一スクリーンに通し及び規定量のステアリン酸マグネシウムと混合した。混合物からタブレットを圧縮した。
タブレットの質量:300mg
ダイ:10mm、フラット
【0091】
実施例6
150mgの活性物質を含むハードゼラチンカプセル
1カプセルは以下のものを含む:

製造
活性物質を賦形剤と混合し、0.75mmのメッシュサイズを有するスクリーンに通し及び適切な装置を用いて均質に混合した。最終混合物をサイズ1のハードゼラチンカプセルにパックした。
カプセル充填:約320mg
カプセルシェル:サイズ1のハードゼラチンカプセル
【0092】
実施例7
150mgの活性物質を含む座薬
1座薬は以下のものを含む:

製造
座薬の塊を溶融した後、活性物質をその中に均質に分配し及び溶融物を冷却された金型へ注入した。
【0093】
実施例8
50mgの活性物質を含むサスペンション
100mlのサスペンションは以下のものを含む:

製造
蒸留水を70℃まで加熱した。メチル及びプロピルp−ヒドロキシベンゾエートをグリセロール及びカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩と一緒にその中に攪拌を伴って溶解した。溶液を周囲温度まで冷却し及び活性物質を添加し及びその中に攪拌を伴って均一に分散させた。糖、ソルビトール溶液及び香味料を添加し及び溶解した後、サスペンションを攪拌を伴って排出(evacuate)して、空気を除去した。5mlのサスペンションは、50mgの活性物質を含む。
【0094】
実施例9
10mgの活性物質を含むアンプル
組成:

活性物質を必要量の0.01N HClに溶解し、塩化ナトリウムで等張にし、無菌ろ過し及び2mlのアンプルへ移送した。
【0095】
実施例10
50mgの活性物質を含むアンプル
組成:

製造
活性物質を必要量の0.01N HClに溶解し、塩化ナトリウムで等張にし、無菌ろ過し及び10mlのアンプルへ移送した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)の化合物、その互変体、光学異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、それらのプロドラッグ又はそれらの塩:
【化1】

(式中、
1が、アリールメチル基、
ヘテロアリールメチル基、
アリールカルボニルメチル基、
ヘテロアリールカルボニルメチル基、又は、
アリールプロパ−2−エニル又はヘテロアリールプロパ−2−エニル基(ここで、プロペニル鎖が、1〜4個のフッ素原子又はシアノ、C1-3アルキルオキシ−カルボニル又はニトロ基により置換されていてもよい)を示し、
2が、C1-6アルキル基、
アリール又はヘテロアリール基、
基Raにより置換されたC1-6アルキル基(ここで、Raは、フッ素、塩素又は臭素原子、C3-7シクロアルキル基(ここで、1又は2個のメチレン基は、互いに独立して、各々、酸素又は硫黄原子により又は−NH又は−N(C1-3アルキル)基により、又はカルボニル、スルフィニル又はスルホニル基により置換されていてもよい)、又はトリフルオロメチル、アリール、ヘテロアリール、シアノ、カルボキシ、C1-3アルコキシ−カルボニル、アミノカルボニル、C1-3アルキルアミノ−カルボニル又はジ(C1-3アルキル)アミノ−カルボニル、ピロリジン−1−イルカルボニル、ピペリジン−1−イルカルボニル、モルホリン−4−イルカルボニル、ピペラジン−1−イルカルボニル、4−(C1-3アルキル)ピペラジン−1−イルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、C1-3アルキルスルフィニル又はC1-3アルキルスルホニル基を示す)、
基Rbにより置換されたC2-6アルキル基(ここで、Rbは、少なくとも2個の炭素原子により環状窒素原子から単離され及びRbは、ヒドロキシ、C1-3アルコキシ、C1-3アルキルスルファニル、アミノ、C1-3アルキルアミノ又はジ(C1-3アルキル)アミノ、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、モルホリン−4−イル、ピペラジン−1−イル又は4−(C1-3アルキル)ピペラジン−1−イル基を示す)、
3-6シクロアルキル基、又は
3-6アルケニル又はC3-6アルキニル基(ここで、多重結合は、少なくとも1個の炭素原子により環状窒素原子から単離される)を示し、
3が、場合によりC1-3アルキル基により置換されていてもよいC5-7シクロアルケニルメチル基、
アリールメチル又はヘテロアリールメチル基、
1〜15個のフッ素原子により又はシアノ、ニトロ又はC1-3アルコキシ−カルボニル基により置換されていてもよい直鎖又は分枝C2-8アルケニル基、
又は1〜9個のフッ素原子により又はシアノ、ニトロ又はC2-8アルコキシ−カルボニル基により置換されていてもよい直鎖又は分枝C3-6アルキニル基を示し、
及び
4が、3位においてアミノ又はC1-3アルキルアミノ基により置換され及び付加的に1又は2個のC1-3アルキル基により置換されていてもよいピロリジン−1−イル又はアゼテジン−1−イル基、
3位において又は4位においてアミノ基又はC1-3アルキルアミノ基により置換され及び付加的に1又は2個のC1-3アルキル基により置換されていてもよいピペリジン−1−イル又はヘキサヒドロアゼピン−1−イル基、
1又は2個のC1-3アルキル基により置換されていてもよいピペラジン−1−イル又はホモピペラジン−1−イル基、
基R15及びR16により置換されたアミノ基(ここで、R15は、水素原子、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル−C1-3アルキル、アリール又はアリール−C1-3アルキル基を示し、及び、R16は、R17−C2-3アルキル基を示し、ここで、C2-3アルキル基は、直鎖であり及び1〜4個のC1-3アルキル基により置換されていてもよく、それは、同一であっても異なっていてもよく、及び、R17は、アミノ又はC1-3アルキルアミノ基を示す)、
基R15及びR18により置換されたアミノ基(ここで、R15は、上記に定義したものであり、及び、R18は、シクロアルキル基の1位においてR19により置換されたC3-6シクロアルキル−メチル基又は1位においてR19−CH2−基により置換されたC3-6シクロアルキル基を示し、ここで、R19は、アミノ又はC1-3アルキルアミノ基を示す)、
基R15及びR20により置換されたアミノ基(ここで、R15は、上記に定義したものであり、及び、R20は、アゼチジン−3−イル、アゼチジン−2−イルメチル、アゼチジン−3−イルメチル、ピロリジン−3−イル、ピロリジン−2−イルメチル、ピロリジン−3−イルメチル、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、ピペリジン−2−イルメチル、ピペリジン−3−イルメチル又はピペリジン−4−イルメチル基を示し、ここで、R20について記載した基は、各々、1又は2個のC1-3アルキル基により置換されていてもよい)、
基R15及びR21により置換されたアミノ基(ここで、R15は、上記で定義したものであり、及び、R21は、2又は3位においてアミノ又はC1-3アルキルアミノ基により置換されたC3-7シクロアルキル基を示し、それは、付加的に、1又は2個のC1-3アルキル基により置換されていてもよい)を示し、
ここで、特に記載のない限り、上記アルキル、アルケニル及びアルキニル基は、直鎖であっても又は分枝であってもよい)。
【請求項2】
1及びR2が、請求項1において定義したものであり、
3が、1−ブテン−1−イル、2−ブテン−1−イル、2−ブチン−1−イル、シクロペンタ−1−エニル−メチル、フラニルメチル、チエニルメチル、クロロベンジル、ブロモベンジル、ヨードベンジル、メトキシベンジル又はシアノベンジル基を示し、
4が、エチル基において1又は2個のC1-3アルキル基により置換されていてもよいN−(2−アミノエチル)−N−メチル−アミノ基、又は3−アミノピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル又はホモピペラジン−1−イル基を示し、ここで、上記基は、各々、付加的に、1又は2個のC1-3アルキル基により置換されていてもよい、
請求項1に記載の一般式(I)の化合物、光学異性体、ジアステレオマー、それらの混合物及びそれらの塩。
【請求項3】
1が、フェニルメチル、フェニルカルボニルメチル、フェニルプロパ−2−エニル、ピリジニルメチル、ピリミジニルメチル、ナフチルメチル、キノリニルメチル、イソキノリニルメチル、キナゾリニルメチル、キノキサリニルメチル、フェナントリジニルメチル、ナフチリジニルメチル又はベンゾトリアゾリルメチル基を示し、ここで、全ての上記アリール及びヘテロアリール基は、1又は2個のフッ素、塩素、臭素原子又は1又は2個のシアノ、ニトロ、アミノ、C1-3アルキル、C1-3アルキルオキシ及びモルホリニル基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、同一であっても異なっていてもよく、
2が、フッ素原子又はシアノ、カルボキシ、C1-3アルキルオキシ−カルボニル、アミノカルボニル、C1-3アルキルアミノカルボニル、C1-3アルキルスルホニル、アリール又はヘテロアリール基により置換されていてもよいC1-6アルキル基(ここで、アリール又はヘテロアリール基は、上記で定義したものである)、
基Rbにより置換されたC2-6アルキル基(ここで、Rbは、少なくとも2個の炭素原子により環状窒素原子から単離され及びRbは、ヒドロキシ又はC1-3アルキルオキシ基を示す)、
又はC3-6アルケニル又はC3-6アルキニル基(ここで、多重結合は、少なくとも1個の炭素原子により環状窒素から単離される)を示し、
3が、1−ブテン−1−イル、2−ブテン−1−イル、2−ブチン−1−イル、シクロペンタ−1−エニル−メチル、フラニルメチル、チエニルメチル、クロロベンジル、ブロモベンジル、ヨードベンジル又はシアノベンジル基を示し、及び
4が、N−(2−アミノエチル)−N−メチルアミノ、N−(2−アミノプロピル)−N−メチル−アミノ、3−アミノピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル又はホモピペラジン−1−イル基を示す、
請求項2に記載の一般式(I)の化合物、光学異性体、ジアステレオマー、それらの混合物及びそれらの塩。
【請求項4】
1が、シアノベンジル、フェニルカルボニルメチル、メチルキナゾリニルメチル、メチルイソキノリニルメチル、ナフチルメチル又はキノリニルメチル基を示し、
2が、メチル、プロパ−2−エニル、プロパ−2−イニル、2−フルオロエチル、シアノメチル、カルボキシメチル、アミノカルボニルメチル、ピリジニルメチル又はフェニルメチル基を示し、
3が、2−ブチン−1−イル基を示し、及び
4が、3−アミノピペリジン−1−イル又はピペラジン−1−イル基を示す、
請求項3に記載の一般式(I)の化合物、光学異性体、ジアステレオマー、それらの混合物及びそれらの塩。
【請求項5】
請求項1の一般式(I)の以下の化合物及びそれらの塩:
(1)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−シアノメチル−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(2)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(3)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(プロパ−2−エニル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(4)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(フェニルメチル)−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(5)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(6)1−(ブタ−2−イニル)−2−(ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(キノリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(7)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−ヒドロキシカルボニルメチル−6−(ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(8)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−アミノカルボニルメチル−6−(ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(9)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(ピリジン−3−イルメチル)−6−(ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(10)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(プロパ−2−イニル)−6−(ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(11)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(ピリジン−4−イルメチル)−6−(ナフタ−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(12)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(3−メチル−イソキノリン−1−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(13)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(フェニルカルボニルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(14)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(4−メチル−キナゾリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(15)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−メチル−6−(2−シアノ−ベンジル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン、
(16)(R)−1−(ブタ−2−イニル)−2−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(2−フルオロ−エチル)−6−(4−メチル−キナゾリン−2−イルメチル)−5,6−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−d]ピリダジン−4,7−ジオン。
【請求項6】
無機又は有機酸と請求項1〜5の少なくとも1つに記載の化合物の生理学的に許容可能な塩。
【請求項7】
請求項1〜5の少なくとも1つに記載の化合物又は請求項6に記載の生理学的に許容可能な塩を、場合により1又は2以上の不活性キャリヤ及び/又は希釈剤と共に含む医薬組成物。
【請求項8】
I又はII型糖尿病、関節炎、肥満症、同種移植及びカルシトニン誘発性骨粗しょう症を治療するのに適切な医薬組成物を製造するための、請求項1〜6の少なくとも1つに記載の化合物の使用。
【請求項9】
請求項7に記載の医薬組成物を製造する方法であって、請求項1〜6の少なくとも1つに記載の化合物を1又は2以上の不活性キャリヤ及び/又は希釈剤に非化学的方法により導入する方法。
【請求項10】
請求項1〜6に記載の一般式(I)の化合物を製造する方法であって、
a)一般式(II)の化合物:
【化2】

(式中、R1〜R3は、請求項1において定義したものであり、及び、Z1は、離脱基、例えば、ハロゲン原子、置換されたヒドロキシ、メルカプト、スルフィニル、スルホニル又はスルホニルオキシ基を示す)を、一般式(III)の化合物:
H−R4(III)
(式中、R4は、上記に定義したものである)と反応させ;又は
b)一般式(I)(式中、請求項1に記載した定義に従ったR4が、アミノ基又は場合によりアルキル基において置換されていてもよいアルキルアミノ基を含む)の化合物を製造するために:
一般式(IV)の化合物:
【化3】

(式中、R1、R2及びR3は、請求項1において定義したものであり、及び、R4'は、N−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ基又はN−tert−ブチルオキシカルボニル−N−アルキルアミノ基を含み、ここで、N−tert−ブチルオキシカルボニル−N−アルキルアミノ基のアルキル基は、上述したように置換されていてもよい)を脱保護し;
及び反応の間に使用した保護基を、次いで、開裂し及び/又は
そのようにして得られた一般式(I)の化合物を、それらの光学異性体及び/又はジアステレオマーに分解し及び/又は
そのようにして得られた式(I)の化合物を、特には無機又は有機酸とそれらの生理学的に許容可能な塩への医薬的使用のための、それらの塩に転化する方法。

【公表番号】特表2007−527888(P2007−527888A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−502292(P2007−502292)
【出願日】平成17年3月9日(2005.3.9)
【国際出願番号】PCT/EP2005/002524
【国際公開番号】WO2005/087774
【国際公開日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】