インターカムシステム、インターカムシステムの制御方法及び制御プログラム
【課題】外線電話をかけてきた通話者を待たせる時間を極力少なくして、外線電話を特定のメンバーに取り次ぐことができるインターカムシステムを提供する。
【解決手段】インターカムシステム100は、主制御装置1と複数の子機(通信端末)3a〜3eとを備える。主制御装置1は、外線電話に対していずれかの子機で応答したら、外線端末200と応答した通信端末とのパスをつなぐ。主制御装置1は、取次ぎコマンドを受信したら外線端末200に対して保留処理を実行する。応答した通信端末からの呼び掛けに応答した他の子機から応答コマンドを受信したら、外線端末200に対する保留処理を解除し、外線端末200と他の子機とのパスをつなぐ。
【解決手段】インターカムシステム100は、主制御装置1と複数の子機(通信端末)3a〜3eとを備える。主制御装置1は、外線電話に対していずれかの子機で応答したら、外線端末200と応答した通信端末とのパスをつなぐ。主制御装置1は、取次ぎコマンドを受信したら外線端末200に対して保留処理を実行する。応答した通信端末からの呼び掛けに応答した他の子機から応答コマンドを受信したら、外線端末200に対する保留処理を解除し、外線端末200と他の子機とのパスをつなぐ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外線電話を所定のメンバーに取り次ぐ方法を改良したインターカムシステム、インターカムシステムの制御方法及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
大型店舗,娯楽施設,工場等の広い構内で、例えば管理者と従業員との間である複数のメンバー間の連絡手段としてインターカムシステムが利用されている(特許文献1参照)。インターカムシステムにおいては、複数のメンバーをグループに分けて管理することができ、特定のグループ内のメンバーのみに連絡したり、複数のグループのメンバー全員に一斉に連絡したりすることができる。インターカムシステムでは、外線電話を着信して外線電話と通話する機能を有することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−355202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
インターカムシステムにおいて、着信した外線電話を所定のメンバーに転送する際に、外線電話の内容によっては転送すべきメンバーを特定することが困難な場合がある。例えば、外線電話の内容が「○○について知っている誰かに転送してほしい」のような質問でメンバーの名前を特定していない場合には、転送すべきメンバーを特定することが難しい。このような場合には、外線電話を保留の状態にして個々のメンバーに順次連絡して、特定のメンバーにたどり着くまで個々のメンバーへの問い合わせを繰り返さなければならない。このようにすると、外線電話をかけてきた通話者を長時間待たせてしまうという問題点があった。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑み、外線電話をかけてきた通話者を待たせる時間を極力少なくして、外線電話を特定のメンバーに取り次ぐことができるインターカムシステム、インターカムシステムの制御方法及び制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、主制御装置(1)と、前記主制御装置と無線にて通信する複数の通信端末(3a〜3e)とを備え、前記主制御装置は、前記主制御装置に対して着信した外線端末(200)からの外線電話を前記複数の通信端末のいずれかで応答したら、前記外線端末と応答した通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行し、前記応答した通信端末から前記外線電話を他の通信端末に取り次ぐための取次ぎコマンドを受信したら、前記外線端末に対して保留処理を実行し、前記応答した通信端末からの呼び掛けに応答した他の通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理を解除すると共に、前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行することを特徴とするインターカムシステム(100)を提供する。
【0007】
上記のインターカムシステムにおいて、前記主制御装置は、前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、前記外線端末に対して保留処理を実行したら、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループに戻すことが好ましい。
【0008】
上記のインターカムシステムにおいて、前記主制御装置は、前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、前記応答した通信端末から前記応答した通信端末が属していたグループとは異なる他のグループに対して呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記他のグループ内の通信端末に対して行うようにしてもよい。
【0009】
上記のインターカムシステムにおいて、前記主制御装置は、前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、前記応答した通信端末から前記複数のグループの全体に対して一斉に呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記複数のグループ内それぞれの通信端末に対して一斉に行うようにしてもよい。
【0010】
上記のインターカムシステムにおいて、前記主制御装置は、前記保留処理の開始後に所定時間を経過しても他の通信端末が応答しなかったら、前記応答した通信端末にアラーム音を送信することが好ましい。
上記のインターカムシステムにおいて、前記主制御装置は、前記応答した通信端末からの呼び掛けが行われていない他の通信端末からの応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理の解除及び前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないだ外線通話処理を行わないことが好ましい。
【0011】
また、本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、主制御装置(1)と、前記主制御装置と無線にて通信する複数の通信端末(3a〜3e)とを備えたインターカムシステム(100)の制御方法であり、前記主制御装置が、前記主制御装置に対して着信した外線端末(200)からの外線電話を前記複数の通信端末のうちの少なくとも1つに通知し、外線電話に応答した通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末と前記応答した通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行し、前記応答した通信端末から前記外線電話を他の通信端末に取り次ぐための取次ぎコマンドを受信したら、前記外線端末に対して保留処理を実行し、前記応答した通信端末からの呼び掛けに応答した他の通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理を解除すると共に、前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行することを特徴とするインターカムシステムの制御方法を提供する。
【0012】
上記のインターカムシステムの制御方法において、前記主制御装置が、前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、前記外線端末に対して保留処理を実行したら、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループに戻すことが好ましい。
【0013】
上記のインターカムシステムの制御方法において、前記主制御装置が、前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、前記応答した通信端末から前記応答した通信端末が属していたグループとは異なる他のグループに対して呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記他のグループ内の通信端末に対して行うようにしてもよい。
【0014】
上記のインターカムシステムの制御方法において、前記主制御装置が、前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、前記応答した通信端末から前記複数のグループの全体に対して一斉に呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記複数のグループ内それぞれの通信端末に対して一斉に行うようにしてもよい。
【0015】
上記のインターカムシステムの制御方法において、前記主制御装置が、前記保留処理の開始後に所定時間を経過しても他の通信端末が応答しなかったら、前記応答した通信端末にアラーム音を送信することが好ましい。
上記のインターカムシステムの制御方法において、前記主制御装置が、前記応答した通信端末からの呼び掛けが行われていない他の通信端末からの応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理の解除及び前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないだ外線通話処理を行わないことが好ましい。
【0016】
さらに、本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、主制御装置(1)と、前記主制御装置と無線にて通信する複数の通信端末(3a〜3e)とを備えたインターカムシステム(100)における前記主制御装置に搭載されているコンピュータに、前記主制御装置に対して着信した外線端末(200)からの外線電話を前記複数の通信端末のうちの少なくとも1つに通知するステップと、外線電話に応答した通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末と前記応答した通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行するステップと、前記応答した通信端末から前記外線電話を他の通信端末に取り次ぐための取次ぎコマンドを受信したら、前記外線端末に対して保留処理を実行するステップと、前記応答した通信端末からの呼び掛けに応答した他の通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理を解除すると共に、前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行するステップとを実行させることを特徴とするインターカムシステムの制御プログラムを提供する。
【0017】
上記のインターカムシステムの制御プログラムにおいて、前記複数の通信端末は複数のグループに分けて管理されており、前記コンピュータに、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行するステップと、前記外線端末に対して保留処理を実行したら、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループに戻すステップとを実行させることが好ましい。
【0018】
上記のインターカムシステムの制御プログラムにおいて、前記複数の通信端末は複数のグループに分けて管理されており、前記コンピュータに、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行するステップと、前記応答した通信端末から前記応答した通信端末が属していたグループとは異なる他のグループに対して呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記他のグループ内の通信端末に対して行うステップとを実行させるようにしてもよい。
【0019】
上記のインターカムシステムの制御プログラムにおいて、前記複数の通信端末は複数のグループに分けて管理されており、前記コンピュータに、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行するステップと、前記応答した通信端末から前記複数のグループの全体に対して一斉に呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記複数のグループ内それぞれの通信端末に対して一斉に行うステップとを実行させるようにしてもよい。
【0020】
上記のインターカムシステムの制御プログラムにおいて、前記保留処理の開始後に所定時間を経過しても他の通信端末が応答しなかったら、前記応答した通信端末にアラーム音を送信するステップを実行させることが好ましい。
上記のインターカムシステムの制御プログラムにおいて、前記応答した通信端末からの呼び掛けが行われていない他の通信端末からの応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理の解除及び前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないだ外線通話処理を実行させないようにすることが好ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明のインターカムシステム、インターカムシステムの制御方法及び制御プログラムによれば、外線電話をかけてきた通話者を待たせる時間を極力少なくして、外線電話を特定のメンバーに取り次ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明のインターカムシステムの一実施形態の全体構成例を示すブロック図である。
【図2】図1中の親機2及び子機3の具体的構成例を示すブロック図である。
【図3】図1中の子機3の外観構成の例を示す平面図である。
【図4】図1中の子機3のグループ構成を説明するための概念図である。
【図5】本発明のインターカムシステム、インターカムシステムの制御方法及び制御プログラムの一実施形態を説明するためのフローチャートである。
【図6】外線端末200から外線着信があった状態を示す概念図である。
【図7】図4におけるグループG1内の子機3への取次ぎ動作を説明するための概念図である。
【図8】図7の状態からグループG1内の他の子機3に取り次いだ状態を示す概念図である。
【図9】図4におけるグループG2内の子機3への取次ぎ動作を説明するための概念図である。
【図10】図9の状態からグループG2内の他の子機3に取り次いだ状態を示す概念図である。
【図11】図4におけるグループG1,G2内の全ての子機3への一斉の取次ぎ動作を説明するための概念図である。
【図12】図11の状態からグループG1内の他の子機3に取り次いだ状態を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明のインターカムシステム、インターカムシステムの制御方法及び制御プログラムの一実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1,図2を用いて一実施形態のインターカムシステム100の構成について説明する。図1に示すインターカムシステム100は、主制御装置1と、親機2a,2bと、子機3a〜3eと、音声入出力部4と、スピーカ5と、音源6とを備える。主制御装置1は構内または構外の所定の箇所に設置され、親機2a,2bは構内の例えば壁や天井等に取り付けられている。子機3a〜3eは、インターカムシステム100を利用するそれぞれのメンバーが所持している。
【0024】
音声入出力部4とスピーカ5と音源6とは必要に応じて設けられるものであり、これらの構成は省略可能である。
【0025】
主制御装置1は、制御部11,音声合成部12,音発生部13を備える。主制御装置1には、親機2a,2bが有線にて接続されている。親機2a,2bを総称するか、親機2aと親機2bとのいずれであるかを特定しない場合を親機2と称することとする。ここでは主制御装置1に接続する親機2を2つとしているがさらに多くの親機を接続してもよいし、親機2を1つのみとしてもよい。親機2の数は任意である。
【0026】
親機2aには子機3a,3bが無線にて接続され、親機2bには子機3c〜3eが無線にて接続されている。子機3a〜3eを総称するか、子機3a〜3eのうちのいずれであるかを特定しない場合を子機3と称することとする。子機3は、主制御装置1と無線にて通信する通信端末である。ここでは親機2aに子機3を2つ、親機2bに子機3を3つ接続しているが、これは単なる例であり、子機3が2つまたは3つに限定されるものではない。なお、通常、1つの親機2に対して接続可能な子機3の最大数は決まっており、最大数の範囲内の任意の数の子機3を接続すればよい。
【0027】
主制御装置1には音声入出力部4が接続されている。音声入出力部4は、主制御装置1より出力された音声信号をスピーカ5より発生させる。子機3にて話した音声を親機2,主制御装置1,音声入出力部4を介してスピーカ5より発生させることができる。ここではスピーカ5を1つのみ示しているが、複数のスピーカ5を接続してもよい。音声入出力部4は、音源6が発生する音を主制御装置1に供給する。音源6は警告音を発生する発生部であってもよく、マイクロホンであってもよい。音源6も同様に複数であってもよい。音源6が発生した音を音声入出力部4,主制御装置1,親機2を介して子機3に伝えることができる。
【0028】
親機2は、図2(A)に示すように、制御部21,受信部22,送信部23を備える。子機3は、図2(B)に示すように、制御部31,受信部32,送信部33を備える。
【0029】
子機3は図3に示すように構成されている。図3に示すように、子機3は、本体ユニット301とマイクロホンユニット302とを有する。本体ユニット301とマイクロホンユニット302とは、カールコード303にて接続されている。本体ユニット301は、スピーカSPRと、複数の機能ボタンとして、通話ボタンB1,グループボタンB2,グループ切替ボタンB3,一斉ボタンB4,個別ボタンB5,オプションボタンB6,応答ボタンB7,音量ボタンB8とを備える。
【0030】
マイクロホンユニット302は、通話ボタンB1とマイクロホンMICとを備える。マイクロホンユニット302には、コード304にてイヤホン305が接続されている。それぞれのメンバーは、マイクロホンMICが通話する音声を収音しやすいよう、マイクロホンユニット302を胸のポケットや襟等の所定箇所に装着する。
【0031】
図1に示すインターカムシステム100において、子機3a〜3eは図4に示すようにグループ分けされているとする。主制御装置1の制御部11は、子機3a〜3eのグループ分けを管理している。図4では、簡略化のため親機2の図示を省略している。図4に示すように、子機3c〜3eがグループG1を構成しており、子機3a,3bがグループG2を構成している。なお、本実施形態のインターカムシステム100はデジタルインターカムシステムであり、主制御装置1と通信する全メンバーの子機3は常時接続されている。
【0032】
本体ユニット301における通話ボタンB1は通話を開始するためのボタンである。グループボタンB2は、子機3c〜3eであればグループG1のメンバーで、子機3a,3bであればグループG2のメンバーで通話するためのボタンである。グループボタンB2を押下して通話ボタンB1を押下すれば、グループG1またはG2のメンバーで通話することができる。主制御装置1の音声合成部12は、グループG1またはG2のメンバーの子機3の送信部33から送信された音声を合成してグループG1またはG2のメンバーの子機3の受信部32へと供給するので、それぞれのメンバーはメンバー間の通話を聞くことができる。
【0033】
グループ切替ボタンB3は、グループG1のメンバーであればグループG2へと切り替えるため、グループG2のメンバーであればグループG1へと切り替えるためのボタンである。グループ切替ボタンB3によってグループを切り替えることによって、異なるグループのメンバーと通話することができる。一斉ボタンB4は、グループG1,G2のメンバー全員に一斉に連絡するためのボタンである。一斉ボタンB4を押下した場合、音声合成部12は、全ての子機3の送信部33から送信された音声を合成して全ての子機3の受信部32へと供給する。個別ボタンB5は特定のメンバー(子機3)に対して個別に連絡するためのボタンである。個別ボタンB5には特定の子機3の識別番号を予め設定しておく。
【0034】
オプションボタンB6はその他の機能を割り当てるためのボタンであり、本実施形態では、外線電話を他のメンバーに取り次ぐための取次ぎボタンとして割り当てられている。以下、取次ぎボタンB6とする。本体ユニット301に取次ぎ専用のボタンを設けてもよい。本体ユニット301に、音声をスピーカ5から発生させるアナウンス放送のための放送ボタンや、各グループのリーダー等の特定のメンバーを招集するための招集ボタンを設けてもよい。追加のオプションボタンを設けて、追加のオプションボタンに対して放送ボタンや招集ボタンを割り当ててもよい。
【0035】
図5を用いて、主制御装置1の制御部11で実行される外線端末200からの外線着信に関する処理であり、インターカムシステム100の制御方法及び制御プログラムの一実施形態について説明する。制御部11はマイクロコンピュータで構成することができる。インターカムシステム100の制御プログラムによって、図5に示す各ステップを、主制御装置1に搭載されているマイクロコンピュータに実行させることができる。インターカムシステム100の制御プログラムは主制御装置1内の記憶部に記憶させておく。
【0036】
図5において、制御部11は、ステップS1にて、外線端末200から外線着信があったか否かを判定する。外線着信がなかったら(NO)、ステップS1を繰り返す。外線着信があったら(YES)、制御部11は、ステップS2にて、所定の子機3に外線着信を通知する。本実施形態では、所定の子機3を子機3eとする。複数の子機3に外線着信を通知してもよい。
【0037】
主制御装置1の音発生部13は、所定の子機3に外線着信を通知するための呼び出し音を発生し、親機2を介して子機3の受信部32へと供給する。受信部32が受信した呼び出し音が本体ユニット301のスピーカSPRまたはイヤホン305より発音される。
【0038】
制御部11は、ステップS3にて、子機3eより応答コマンドを受信したか否かを判定する。応答コマンドを受信しなかったら(NO)、制御部11はステップS2に処理を戻す。応答コマンドを受信したら(YES)、制御部11は、ステップS4にて、外線端末200と応答した子機3(ここでは子機3e)とのパスをつないで外線通話処理を実行する。外線通話処理とは、外線端末200と子機3eとで外線通話を実行させるための音声情報の送受信処理である。図6は、外線端末200と子機3eとのパスをつないだ状態を概念的に示している。子機3eはグループG1におけるグループ通話から外れて、外線端末200と子機3eとの個別通話TKiとなっている。
【0039】
子機3eを所持するメンバーが外線端末200からの外線電話を他のメンバーに転送したいものの、転送すべきメンバーを特定できないとする。この場合、子機3eを所持するメンバーは、取次ぎボタンB6を押下する。制御部11は、ステップS5にて、取次ぎボタンB6を押下したことによって出力される取次ぎコマンドを受信したか否かを判定する。取次ぎコマンドを受信しなかったら(NO)、制御部11はステップS5を繰り返す。取次ぎコマンドを受信したら(YES)、制御部11は、ステップS6にて、外線端末200に対して保留処理を実行する。具体的には、音発生部13は保留音を発生して外線端末200へと送出する。
【0040】
制御部11は、ステップS7にて、応答した子機3(ここでは子機3e)をグループ通話に戻す。図7に示すように、子機3eはグループG1におけるグループ通話に戻る。図7では、外線端末200の受話器からは保留音が出力されている。子機3eを所持するメンバーは、グループG1内の子機3c,3dを所持するメンバーに外線電話を転送するため、グループG1内の子機3c,3dに対して呼び掛け通話T0にて外線電話に応答するよう通話する。子機3c,3dには被呼び掛け通話T1が送出される。
【0041】
制御部11は、ステップS8にて、他の子機3から応答コマンドを受信したか否かを判定する。応答コマンドを受信しなかったら(NO)、制御部11はステップS8を繰り返す。応答コマンドを受信したら(YES)、制御部11は、ステップS9にて外線端末200に対する保留処理を解除し、ステップS10にて、外線端末200と応答した他の子機3とのパスをつないで外線通話処理を実行する。
【0042】
子機3c,3dを所持するメンバーのうち、子機3cを所持するメンバーが外線電話による問い合わせに対する回答者として適切であり、子機3cを所持するメンバーが応答ボタンB7を押下したとする。すると、図8に示すように、外線端末200と子機3cとが個別通話TKiとなり、子機3cはグループG1におけるグループ通話から外れる。
【0043】
本実施形態のインターカムシステム100においては、グループ通話が基本となっているので、取次ぎボタンB6のみを押下した場合には同じグループ内での取次ぎとなる。勿論、グループボタンB2の押下に続けて取次ぎボタンB6を押下したら、同じグループ内での取次ぎとしてもよい。本体ユニット301における機能ボタンの操作の仕方は任意である。
【0044】
制御部11は、ステップS6にて外線端末200に対する保留処理を開始したら、図示していないタイマを動作させて、保留処理を開始してからの時間を計測することが好ましい。制御部11は、保留処理を開始してから所定時間を経過しても他の子機3が応答しなかったら、子機3eに保留処理の解除を促すためのアラーム音を送信することが好ましい。保留処理を開始してから所定時間を経過した後にアラーム音を送信すれば、他の子機3が応答しない場合に外線電話をかけてきた人を待たせすぎないようにすることができる。
【0045】
図7,図8では、同一のグループG1内で他のメンバーに外線電話を取り次ぐ場合について説明したが、他のグループのメンバーに外線電話を取り次ぐことも可能である。図6の状態から、グループ切替ボタンB3と取次ぎボタンB6を押下してグループG2へと切り替えることにより図9の状態とすることができる。図9では、子機3eからの呼び掛け通話T0がグループG2内の子機3a,3bに対して被呼び掛け通話T1として送出される。例えばグループ切替ボタンB3を押下した後に取次ぎボタンB6を押下したら、グループG2のメンバーに取り次ぐようにすればよい。
【0046】
子機3a,3bを所持するメンバーのうち、子機3aを所持するメンバーが外線電話による問い合わせに対する回答者として適切であり、子機3aを所持するメンバーが応答ボタンB7を押下したとする。すると、図10に示すように、外線端末200と子機3aとが個別通話TKiとなり、子機3aはグループG2におけるグループ通話から外れる。
【0047】
なお、図7,図8のように、応答した子機3eと同じグループG1内の子機3に取り次ぐ場合と、他のグループG2内の子機3に取り次ぐ場合とを比較すれば、同じグループG1内の子機3に取り次ぐ方が好ましい。同じグループG1内の子機3に取り次ぐ場合には、取次ぎ先が元々子機3eとパスがつながっていた子機3に限定されることになるので、応答ボタンB7の誤操作は発生しにくい。
【0048】
また、図5のステップS8において、外線通話を保留して呼び掛けを行った子機3eと通話を行っていない子機3からの応答ボタンB7の押下を受け付けないよう構成することも望ましい。具体的には、取次ぎボタンB6を押下した子機3eと通話パスが接続している子機(図7の例では子機3c,3d、図9の例では子機3a,3b)からの応答コマンドを受信したら、ステップS9の保留処理の解除及びステップS10の外線通話処理を行う。一方、子機3eと通話パスが接続していない子機3からの応答コマンドを受信したときは、ステップS9の保留処理の解除及びステップS10の外線通話処理を行わない。これにより、取次ぎの呼び掛けを受けていない子機3には取次ぎを許可しないこととなり、特に同一グループ以外の子機3への呼び掛けを行う場合、誤操作を抑制することができる。
【0049】
さらに、グループG1,G2のメンバー全員に一斉に呼び掛けて、取り次ぐべきメンバーを探すことも可能である。図6の状態から、一斉ボタンB4と取次ぎボタンB6を押下することにより図11の状態とすることができる。図11では、子機3eからの呼び掛け通話T0がグループG1,G2の残りのメンバー全員である子機3a〜3dに対して被呼び掛け通話T1として送出される。例えば一斉ボタンB4を押下した後に取次ぎボタンB6を押下したら、グループG1,G2のメンバーに取り次ぐようにすればよい。
【0050】
子機3a〜3dを所持するメンバーのうち、子機3dを所持するメンバーが外線電話による問い合わせに対する回答者として適切であり、子機3dを所持するメンバーが応答ボタンB7を押下したとする。すると、図12に示すように、外線端末200と子機3dとが個別通話TKiとなり、子機3dはグループG1におけるグループ通話から外れる。
【0051】
本発明は以上説明した本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、主制御装置1と親機2とを一体化してもよい。
【符号の説明】
【0052】
1 主制御装置
2,2a,2b 親機
3,3a〜3e 子機(通信端末)
4 音声入出力部
5 スピーカ
6 音源
11,21,31 制御部
12 音声合成部
13 音発生部
22,32 受信部
23,33 送信部
100 インターカムシステム
200 外線端末
【技術分野】
【0001】
本発明は、外線電話を所定のメンバーに取り次ぐ方法を改良したインターカムシステム、インターカムシステムの制御方法及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
大型店舗,娯楽施設,工場等の広い構内で、例えば管理者と従業員との間である複数のメンバー間の連絡手段としてインターカムシステムが利用されている(特許文献1参照)。インターカムシステムにおいては、複数のメンバーをグループに分けて管理することができ、特定のグループ内のメンバーのみに連絡したり、複数のグループのメンバー全員に一斉に連絡したりすることができる。インターカムシステムでは、外線電話を着信して外線電話と通話する機能を有することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−355202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
インターカムシステムにおいて、着信した外線電話を所定のメンバーに転送する際に、外線電話の内容によっては転送すべきメンバーを特定することが困難な場合がある。例えば、外線電話の内容が「○○について知っている誰かに転送してほしい」のような質問でメンバーの名前を特定していない場合には、転送すべきメンバーを特定することが難しい。このような場合には、外線電話を保留の状態にして個々のメンバーに順次連絡して、特定のメンバーにたどり着くまで個々のメンバーへの問い合わせを繰り返さなければならない。このようにすると、外線電話をかけてきた通話者を長時間待たせてしまうという問題点があった。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑み、外線電話をかけてきた通話者を待たせる時間を極力少なくして、外線電話を特定のメンバーに取り次ぐことができるインターカムシステム、インターカムシステムの制御方法及び制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、主制御装置(1)と、前記主制御装置と無線にて通信する複数の通信端末(3a〜3e)とを備え、前記主制御装置は、前記主制御装置に対して着信した外線端末(200)からの外線電話を前記複数の通信端末のいずれかで応答したら、前記外線端末と応答した通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行し、前記応答した通信端末から前記外線電話を他の通信端末に取り次ぐための取次ぎコマンドを受信したら、前記外線端末に対して保留処理を実行し、前記応答した通信端末からの呼び掛けに応答した他の通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理を解除すると共に、前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行することを特徴とするインターカムシステム(100)を提供する。
【0007】
上記のインターカムシステムにおいて、前記主制御装置は、前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、前記外線端末に対して保留処理を実行したら、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループに戻すことが好ましい。
【0008】
上記のインターカムシステムにおいて、前記主制御装置は、前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、前記応答した通信端末から前記応答した通信端末が属していたグループとは異なる他のグループに対して呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記他のグループ内の通信端末に対して行うようにしてもよい。
【0009】
上記のインターカムシステムにおいて、前記主制御装置は、前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、前記応答した通信端末から前記複数のグループの全体に対して一斉に呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記複数のグループ内それぞれの通信端末に対して一斉に行うようにしてもよい。
【0010】
上記のインターカムシステムにおいて、前記主制御装置は、前記保留処理の開始後に所定時間を経過しても他の通信端末が応答しなかったら、前記応答した通信端末にアラーム音を送信することが好ましい。
上記のインターカムシステムにおいて、前記主制御装置は、前記応答した通信端末からの呼び掛けが行われていない他の通信端末からの応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理の解除及び前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないだ外線通話処理を行わないことが好ましい。
【0011】
また、本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、主制御装置(1)と、前記主制御装置と無線にて通信する複数の通信端末(3a〜3e)とを備えたインターカムシステム(100)の制御方法であり、前記主制御装置が、前記主制御装置に対して着信した外線端末(200)からの外線電話を前記複数の通信端末のうちの少なくとも1つに通知し、外線電話に応答した通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末と前記応答した通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行し、前記応答した通信端末から前記外線電話を他の通信端末に取り次ぐための取次ぎコマンドを受信したら、前記外線端末に対して保留処理を実行し、前記応答した通信端末からの呼び掛けに応答した他の通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理を解除すると共に、前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行することを特徴とするインターカムシステムの制御方法を提供する。
【0012】
上記のインターカムシステムの制御方法において、前記主制御装置が、前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、前記外線端末に対して保留処理を実行したら、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループに戻すことが好ましい。
【0013】
上記のインターカムシステムの制御方法において、前記主制御装置が、前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、前記応答した通信端末から前記応答した通信端末が属していたグループとは異なる他のグループに対して呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記他のグループ内の通信端末に対して行うようにしてもよい。
【0014】
上記のインターカムシステムの制御方法において、前記主制御装置が、前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、前記応答した通信端末から前記複数のグループの全体に対して一斉に呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記複数のグループ内それぞれの通信端末に対して一斉に行うようにしてもよい。
【0015】
上記のインターカムシステムの制御方法において、前記主制御装置が、前記保留処理の開始後に所定時間を経過しても他の通信端末が応答しなかったら、前記応答した通信端末にアラーム音を送信することが好ましい。
上記のインターカムシステムの制御方法において、前記主制御装置が、前記応答した通信端末からの呼び掛けが行われていない他の通信端末からの応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理の解除及び前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないだ外線通話処理を行わないことが好ましい。
【0016】
さらに、本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、主制御装置(1)と、前記主制御装置と無線にて通信する複数の通信端末(3a〜3e)とを備えたインターカムシステム(100)における前記主制御装置に搭載されているコンピュータに、前記主制御装置に対して着信した外線端末(200)からの外線電話を前記複数の通信端末のうちの少なくとも1つに通知するステップと、外線電話に応答した通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末と前記応答した通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行するステップと、前記応答した通信端末から前記外線電話を他の通信端末に取り次ぐための取次ぎコマンドを受信したら、前記外線端末に対して保留処理を実行するステップと、前記応答した通信端末からの呼び掛けに応答した他の通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理を解除すると共に、前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行するステップとを実行させることを特徴とするインターカムシステムの制御プログラムを提供する。
【0017】
上記のインターカムシステムの制御プログラムにおいて、前記複数の通信端末は複数のグループに分けて管理されており、前記コンピュータに、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行するステップと、前記外線端末に対して保留処理を実行したら、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループに戻すステップとを実行させることが好ましい。
【0018】
上記のインターカムシステムの制御プログラムにおいて、前記複数の通信端末は複数のグループに分けて管理されており、前記コンピュータに、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行するステップと、前記応答した通信端末から前記応答した通信端末が属していたグループとは異なる他のグループに対して呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記他のグループ内の通信端末に対して行うステップとを実行させるようにしてもよい。
【0019】
上記のインターカムシステムの制御プログラムにおいて、前記複数の通信端末は複数のグループに分けて管理されており、前記コンピュータに、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行するステップと、前記応答した通信端末から前記複数のグループの全体に対して一斉に呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記複数のグループ内それぞれの通信端末に対して一斉に行うステップとを実行させるようにしてもよい。
【0020】
上記のインターカムシステムの制御プログラムにおいて、前記保留処理の開始後に所定時間を経過しても他の通信端末が応答しなかったら、前記応答した通信端末にアラーム音を送信するステップを実行させることが好ましい。
上記のインターカムシステムの制御プログラムにおいて、前記応答した通信端末からの呼び掛けが行われていない他の通信端末からの応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理の解除及び前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないだ外線通話処理を実行させないようにすることが好ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明のインターカムシステム、インターカムシステムの制御方法及び制御プログラムによれば、外線電話をかけてきた通話者を待たせる時間を極力少なくして、外線電話を特定のメンバーに取り次ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明のインターカムシステムの一実施形態の全体構成例を示すブロック図である。
【図2】図1中の親機2及び子機3の具体的構成例を示すブロック図である。
【図3】図1中の子機3の外観構成の例を示す平面図である。
【図4】図1中の子機3のグループ構成を説明するための概念図である。
【図5】本発明のインターカムシステム、インターカムシステムの制御方法及び制御プログラムの一実施形態を説明するためのフローチャートである。
【図6】外線端末200から外線着信があった状態を示す概念図である。
【図7】図4におけるグループG1内の子機3への取次ぎ動作を説明するための概念図である。
【図8】図7の状態からグループG1内の他の子機3に取り次いだ状態を示す概念図である。
【図9】図4におけるグループG2内の子機3への取次ぎ動作を説明するための概念図である。
【図10】図9の状態からグループG2内の他の子機3に取り次いだ状態を示す概念図である。
【図11】図4におけるグループG1,G2内の全ての子機3への一斉の取次ぎ動作を説明するための概念図である。
【図12】図11の状態からグループG1内の他の子機3に取り次いだ状態を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明のインターカムシステム、インターカムシステムの制御方法及び制御プログラムの一実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1,図2を用いて一実施形態のインターカムシステム100の構成について説明する。図1に示すインターカムシステム100は、主制御装置1と、親機2a,2bと、子機3a〜3eと、音声入出力部4と、スピーカ5と、音源6とを備える。主制御装置1は構内または構外の所定の箇所に設置され、親機2a,2bは構内の例えば壁や天井等に取り付けられている。子機3a〜3eは、インターカムシステム100を利用するそれぞれのメンバーが所持している。
【0024】
音声入出力部4とスピーカ5と音源6とは必要に応じて設けられるものであり、これらの構成は省略可能である。
【0025】
主制御装置1は、制御部11,音声合成部12,音発生部13を備える。主制御装置1には、親機2a,2bが有線にて接続されている。親機2a,2bを総称するか、親機2aと親機2bとのいずれであるかを特定しない場合を親機2と称することとする。ここでは主制御装置1に接続する親機2を2つとしているがさらに多くの親機を接続してもよいし、親機2を1つのみとしてもよい。親機2の数は任意である。
【0026】
親機2aには子機3a,3bが無線にて接続され、親機2bには子機3c〜3eが無線にて接続されている。子機3a〜3eを総称するか、子機3a〜3eのうちのいずれであるかを特定しない場合を子機3と称することとする。子機3は、主制御装置1と無線にて通信する通信端末である。ここでは親機2aに子機3を2つ、親機2bに子機3を3つ接続しているが、これは単なる例であり、子機3が2つまたは3つに限定されるものではない。なお、通常、1つの親機2に対して接続可能な子機3の最大数は決まっており、最大数の範囲内の任意の数の子機3を接続すればよい。
【0027】
主制御装置1には音声入出力部4が接続されている。音声入出力部4は、主制御装置1より出力された音声信号をスピーカ5より発生させる。子機3にて話した音声を親機2,主制御装置1,音声入出力部4を介してスピーカ5より発生させることができる。ここではスピーカ5を1つのみ示しているが、複数のスピーカ5を接続してもよい。音声入出力部4は、音源6が発生する音を主制御装置1に供給する。音源6は警告音を発生する発生部であってもよく、マイクロホンであってもよい。音源6も同様に複数であってもよい。音源6が発生した音を音声入出力部4,主制御装置1,親機2を介して子機3に伝えることができる。
【0028】
親機2は、図2(A)に示すように、制御部21,受信部22,送信部23を備える。子機3は、図2(B)に示すように、制御部31,受信部32,送信部33を備える。
【0029】
子機3は図3に示すように構成されている。図3に示すように、子機3は、本体ユニット301とマイクロホンユニット302とを有する。本体ユニット301とマイクロホンユニット302とは、カールコード303にて接続されている。本体ユニット301は、スピーカSPRと、複数の機能ボタンとして、通話ボタンB1,グループボタンB2,グループ切替ボタンB3,一斉ボタンB4,個別ボタンB5,オプションボタンB6,応答ボタンB7,音量ボタンB8とを備える。
【0030】
マイクロホンユニット302は、通話ボタンB1とマイクロホンMICとを備える。マイクロホンユニット302には、コード304にてイヤホン305が接続されている。それぞれのメンバーは、マイクロホンMICが通話する音声を収音しやすいよう、マイクロホンユニット302を胸のポケットや襟等の所定箇所に装着する。
【0031】
図1に示すインターカムシステム100において、子機3a〜3eは図4に示すようにグループ分けされているとする。主制御装置1の制御部11は、子機3a〜3eのグループ分けを管理している。図4では、簡略化のため親機2の図示を省略している。図4に示すように、子機3c〜3eがグループG1を構成しており、子機3a,3bがグループG2を構成している。なお、本実施形態のインターカムシステム100はデジタルインターカムシステムであり、主制御装置1と通信する全メンバーの子機3は常時接続されている。
【0032】
本体ユニット301における通話ボタンB1は通話を開始するためのボタンである。グループボタンB2は、子機3c〜3eであればグループG1のメンバーで、子機3a,3bであればグループG2のメンバーで通話するためのボタンである。グループボタンB2を押下して通話ボタンB1を押下すれば、グループG1またはG2のメンバーで通話することができる。主制御装置1の音声合成部12は、グループG1またはG2のメンバーの子機3の送信部33から送信された音声を合成してグループG1またはG2のメンバーの子機3の受信部32へと供給するので、それぞれのメンバーはメンバー間の通話を聞くことができる。
【0033】
グループ切替ボタンB3は、グループG1のメンバーであればグループG2へと切り替えるため、グループG2のメンバーであればグループG1へと切り替えるためのボタンである。グループ切替ボタンB3によってグループを切り替えることによって、異なるグループのメンバーと通話することができる。一斉ボタンB4は、グループG1,G2のメンバー全員に一斉に連絡するためのボタンである。一斉ボタンB4を押下した場合、音声合成部12は、全ての子機3の送信部33から送信された音声を合成して全ての子機3の受信部32へと供給する。個別ボタンB5は特定のメンバー(子機3)に対して個別に連絡するためのボタンである。個別ボタンB5には特定の子機3の識別番号を予め設定しておく。
【0034】
オプションボタンB6はその他の機能を割り当てるためのボタンであり、本実施形態では、外線電話を他のメンバーに取り次ぐための取次ぎボタンとして割り当てられている。以下、取次ぎボタンB6とする。本体ユニット301に取次ぎ専用のボタンを設けてもよい。本体ユニット301に、音声をスピーカ5から発生させるアナウンス放送のための放送ボタンや、各グループのリーダー等の特定のメンバーを招集するための招集ボタンを設けてもよい。追加のオプションボタンを設けて、追加のオプションボタンに対して放送ボタンや招集ボタンを割り当ててもよい。
【0035】
図5を用いて、主制御装置1の制御部11で実行される外線端末200からの外線着信に関する処理であり、インターカムシステム100の制御方法及び制御プログラムの一実施形態について説明する。制御部11はマイクロコンピュータで構成することができる。インターカムシステム100の制御プログラムによって、図5に示す各ステップを、主制御装置1に搭載されているマイクロコンピュータに実行させることができる。インターカムシステム100の制御プログラムは主制御装置1内の記憶部に記憶させておく。
【0036】
図5において、制御部11は、ステップS1にて、外線端末200から外線着信があったか否かを判定する。外線着信がなかったら(NO)、ステップS1を繰り返す。外線着信があったら(YES)、制御部11は、ステップS2にて、所定の子機3に外線着信を通知する。本実施形態では、所定の子機3を子機3eとする。複数の子機3に外線着信を通知してもよい。
【0037】
主制御装置1の音発生部13は、所定の子機3に外線着信を通知するための呼び出し音を発生し、親機2を介して子機3の受信部32へと供給する。受信部32が受信した呼び出し音が本体ユニット301のスピーカSPRまたはイヤホン305より発音される。
【0038】
制御部11は、ステップS3にて、子機3eより応答コマンドを受信したか否かを判定する。応答コマンドを受信しなかったら(NO)、制御部11はステップS2に処理を戻す。応答コマンドを受信したら(YES)、制御部11は、ステップS4にて、外線端末200と応答した子機3(ここでは子機3e)とのパスをつないで外線通話処理を実行する。外線通話処理とは、外線端末200と子機3eとで外線通話を実行させるための音声情報の送受信処理である。図6は、外線端末200と子機3eとのパスをつないだ状態を概念的に示している。子機3eはグループG1におけるグループ通話から外れて、外線端末200と子機3eとの個別通話TKiとなっている。
【0039】
子機3eを所持するメンバーが外線端末200からの外線電話を他のメンバーに転送したいものの、転送すべきメンバーを特定できないとする。この場合、子機3eを所持するメンバーは、取次ぎボタンB6を押下する。制御部11は、ステップS5にて、取次ぎボタンB6を押下したことによって出力される取次ぎコマンドを受信したか否かを判定する。取次ぎコマンドを受信しなかったら(NO)、制御部11はステップS5を繰り返す。取次ぎコマンドを受信したら(YES)、制御部11は、ステップS6にて、外線端末200に対して保留処理を実行する。具体的には、音発生部13は保留音を発生して外線端末200へと送出する。
【0040】
制御部11は、ステップS7にて、応答した子機3(ここでは子機3e)をグループ通話に戻す。図7に示すように、子機3eはグループG1におけるグループ通話に戻る。図7では、外線端末200の受話器からは保留音が出力されている。子機3eを所持するメンバーは、グループG1内の子機3c,3dを所持するメンバーに外線電話を転送するため、グループG1内の子機3c,3dに対して呼び掛け通話T0にて外線電話に応答するよう通話する。子機3c,3dには被呼び掛け通話T1が送出される。
【0041】
制御部11は、ステップS8にて、他の子機3から応答コマンドを受信したか否かを判定する。応答コマンドを受信しなかったら(NO)、制御部11はステップS8を繰り返す。応答コマンドを受信したら(YES)、制御部11は、ステップS9にて外線端末200に対する保留処理を解除し、ステップS10にて、外線端末200と応答した他の子機3とのパスをつないで外線通話処理を実行する。
【0042】
子機3c,3dを所持するメンバーのうち、子機3cを所持するメンバーが外線電話による問い合わせに対する回答者として適切であり、子機3cを所持するメンバーが応答ボタンB7を押下したとする。すると、図8に示すように、外線端末200と子機3cとが個別通話TKiとなり、子機3cはグループG1におけるグループ通話から外れる。
【0043】
本実施形態のインターカムシステム100においては、グループ通話が基本となっているので、取次ぎボタンB6のみを押下した場合には同じグループ内での取次ぎとなる。勿論、グループボタンB2の押下に続けて取次ぎボタンB6を押下したら、同じグループ内での取次ぎとしてもよい。本体ユニット301における機能ボタンの操作の仕方は任意である。
【0044】
制御部11は、ステップS6にて外線端末200に対する保留処理を開始したら、図示していないタイマを動作させて、保留処理を開始してからの時間を計測することが好ましい。制御部11は、保留処理を開始してから所定時間を経過しても他の子機3が応答しなかったら、子機3eに保留処理の解除を促すためのアラーム音を送信することが好ましい。保留処理を開始してから所定時間を経過した後にアラーム音を送信すれば、他の子機3が応答しない場合に外線電話をかけてきた人を待たせすぎないようにすることができる。
【0045】
図7,図8では、同一のグループG1内で他のメンバーに外線電話を取り次ぐ場合について説明したが、他のグループのメンバーに外線電話を取り次ぐことも可能である。図6の状態から、グループ切替ボタンB3と取次ぎボタンB6を押下してグループG2へと切り替えることにより図9の状態とすることができる。図9では、子機3eからの呼び掛け通話T0がグループG2内の子機3a,3bに対して被呼び掛け通話T1として送出される。例えばグループ切替ボタンB3を押下した後に取次ぎボタンB6を押下したら、グループG2のメンバーに取り次ぐようにすればよい。
【0046】
子機3a,3bを所持するメンバーのうち、子機3aを所持するメンバーが外線電話による問い合わせに対する回答者として適切であり、子機3aを所持するメンバーが応答ボタンB7を押下したとする。すると、図10に示すように、外線端末200と子機3aとが個別通話TKiとなり、子機3aはグループG2におけるグループ通話から外れる。
【0047】
なお、図7,図8のように、応答した子機3eと同じグループG1内の子機3に取り次ぐ場合と、他のグループG2内の子機3に取り次ぐ場合とを比較すれば、同じグループG1内の子機3に取り次ぐ方が好ましい。同じグループG1内の子機3に取り次ぐ場合には、取次ぎ先が元々子機3eとパスがつながっていた子機3に限定されることになるので、応答ボタンB7の誤操作は発生しにくい。
【0048】
また、図5のステップS8において、外線通話を保留して呼び掛けを行った子機3eと通話を行っていない子機3からの応答ボタンB7の押下を受け付けないよう構成することも望ましい。具体的には、取次ぎボタンB6を押下した子機3eと通話パスが接続している子機(図7の例では子機3c,3d、図9の例では子機3a,3b)からの応答コマンドを受信したら、ステップS9の保留処理の解除及びステップS10の外線通話処理を行う。一方、子機3eと通話パスが接続していない子機3からの応答コマンドを受信したときは、ステップS9の保留処理の解除及びステップS10の外線通話処理を行わない。これにより、取次ぎの呼び掛けを受けていない子機3には取次ぎを許可しないこととなり、特に同一グループ以外の子機3への呼び掛けを行う場合、誤操作を抑制することができる。
【0049】
さらに、グループG1,G2のメンバー全員に一斉に呼び掛けて、取り次ぐべきメンバーを探すことも可能である。図6の状態から、一斉ボタンB4と取次ぎボタンB6を押下することにより図11の状態とすることができる。図11では、子機3eからの呼び掛け通話T0がグループG1,G2の残りのメンバー全員である子機3a〜3dに対して被呼び掛け通話T1として送出される。例えば一斉ボタンB4を押下した後に取次ぎボタンB6を押下したら、グループG1,G2のメンバーに取り次ぐようにすればよい。
【0050】
子機3a〜3dを所持するメンバーのうち、子機3dを所持するメンバーが外線電話による問い合わせに対する回答者として適切であり、子機3dを所持するメンバーが応答ボタンB7を押下したとする。すると、図12に示すように、外線端末200と子機3dとが個別通話TKiとなり、子機3dはグループG1におけるグループ通話から外れる。
【0051】
本発明は以上説明した本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、主制御装置1と親機2とを一体化してもよい。
【符号の説明】
【0052】
1 主制御装置
2,2a,2b 親機
3,3a〜3e 子機(通信端末)
4 音声入出力部
5 スピーカ
6 音源
11,21,31 制御部
12 音声合成部
13 音発生部
22,32 受信部
23,33 送信部
100 インターカムシステム
200 外線端末
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主制御装置と、前記主制御装置と無線にて通信する複数の通信端末とを備え、
前記主制御装置は、
前記主制御装置に対して着信した外線端末からの外線電話を前記複数の通信端末のいずれかで応答したら、前記外線端末と応答した通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行し、
前記応答した通信端末から前記外線電話を他の通信端末に取り次ぐための取次ぎコマンドを受信したら、前記外線端末に対して保留処理を実行し、
前記応答した通信端末からの呼び掛けに応答した他の通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理を解除すると共に、前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行する
ことを特徴とするインターカムシステム。
【請求項2】
前記主制御装置は、
前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、
前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、
前記外線端末に対して保留処理を実行したら、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループに戻す
ことを特徴とする請求項1記載のインターカムシステム。
【請求項3】
前記主制御装置は、
前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、
前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、
前記応答した通信端末から前記応答した通信端末が属していたグループとは異なる他のグループに対して呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記他のグループ内の通信端末に対して行う
ことを特徴とする請求項1記載のインターカムシステム。
【請求項4】
前記主制御装置は、
前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、
前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、
前記応答した通信端末から前記複数のグループの全体に対して一斉に呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記複数のグループ内それぞれの通信端末に対して一斉に行う
ことを特徴とする請求項1記載のインターカムシステム。
【請求項5】
前記主制御装置は、
前記保留処理の開始後に所定時間を経過しても他の通信端末が応答しなかったら、前記応答した通信端末にアラーム音を送信する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインターカムシステム。
【請求項6】
前記主制御装置は、
前記応答した通信端末からの呼び掛けが行われていない他の通信端末からの応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理の解除及び前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないだ外線通話処理を行わない
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインターカムシステム。
【請求項7】
主制御装置と、前記主制御装置と無線にて通信する複数の通信端末とを備えたインターカムシステムの制御方法であり、
前記主制御装置が、
前記主制御装置に対して着信した外線端末からの外線電話を前記複数の通信端末のうちの少なくとも1つに通知し、
外線電話に応答した通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末と前記応答した通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行し、
前記応答した通信端末から前記外線電話を他の通信端末に取り次ぐための取次ぎコマンドを受信したら、前記外線端末に対して保留処理を実行し、
前記応答した通信端末からの呼び掛けに応答した他の通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理を解除すると共に、前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行する
ことを特徴とするインターカムシステムの制御方法。
【請求項8】
前記主制御装置が、
前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、
前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、
前記外線端末に対して保留処理を実行したら、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループに戻す
ことを特徴とする請求項7記載のインターカムシステムの制御方法。
【請求項9】
前記主制御装置が、
前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、
前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、
前記応答した通信端末から前記応答した通信端末が属していたグループとは異なる他のグループに対して呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記他のグループ内の通信端末に対して行う
ことを特徴とする請求項7記載のインターカムシステムの制御方法。
【請求項10】
前記主制御装置が、
前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、
前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、
前記応答した通信端末から前記複数のグループの全体に対して一斉に呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記複数のグループ内それぞれの通信端末に対して一斉に行う
ことを特徴とする請求項7記載のインターカムシステムの制御方法。
【請求項11】
前記主制御装置が、
前記保留処理の開始後に所定時間を経過しても他の通信端末が応答しなかったら、前記応答した通信端末にアラーム音を送信する
ことを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載のインターカムシステムの制御方法。
【請求項12】
前記主制御装置が、
前記応答した通信端末からの呼び掛けが行われていない他の通信端末からの応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理の解除及び前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないだ外線通話処理を行わない
ことを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載のインターカムシステムの制御方法。
【請求項13】
主制御装置と、前記主制御装置と無線にて通信する複数の通信端末とを備えたインターカムシステムにおける前記主制御装置に搭載されているコンピュータに、
前記主制御装置に対して着信した外線端末からの外線電話を前記複数の通信端末のうちの少なくとも1つに通知するステップと、
外線電話に応答した通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末と前記応答した通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行するステップと、
前記応答した通信端末から前記外線電話を他の通信端末に取り次ぐための取次ぎコマンドを受信したら、前記外線端末に対して保留処理を実行するステップと、
前記応答した通信端末からの呼び掛けに応答した他の通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理を解除すると共に、前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行するステップと、
を実行させることを特徴とするインターカムシステムの制御プログラム。
【請求項14】
前記複数の通信端末は複数のグループに分けて管理されており、
前記コンピュータに、
前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行するステップと、
前記外線端末に対して保留処理を実行したら、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループに戻すステップと、
を実行させることを特徴とする請求項13記載のインターカムシステムの制御プログラム。
【請求項15】
前記複数の通信端末は複数のグループに分けて管理されており、
前記コンピュータに、
前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行するステップと、
前記応答した通信端末から前記応答した通信端末が属していたグループとは異なる他のグループに対して呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記他のグループ内の通信端末に対して行うステップと、
を実行させることを特徴とする請求項13記載のインターカムシステムの制御プログラム。
【請求項16】
前記複数の通信端末は複数のグループに分けて管理されており、
前記コンピュータに、
前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行するステップと、
前記応答した通信端末から前記複数のグループの全体に対して一斉に呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記複数のグループ内それぞれの通信端末に対して一斉に行うステップと、
を実行させることを特徴とする請求項13記載のインターカムシステムの制御プログラム。
【請求項17】
前記保留処理の開始後に所定時間を経過しても他の通信端末が応答しなかったら、前記応答した通信端末にアラーム音を送信するステップを実行させることを特徴とする請求項13〜16のいずれか1項に記載のインターカムシステムの制御プログラム。
【請求項18】
前記応答した通信端末からの呼び掛けが行われていない他の通信端末からの応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理の解除及び前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないだ外線通話処理を実行させないようにする
ことを特徴とする請求項13〜17のいずれか1項に記載のインターカムシステムの制御プログラム。
【請求項1】
主制御装置と、前記主制御装置と無線にて通信する複数の通信端末とを備え、
前記主制御装置は、
前記主制御装置に対して着信した外線端末からの外線電話を前記複数の通信端末のいずれかで応答したら、前記外線端末と応答した通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行し、
前記応答した通信端末から前記外線電話を他の通信端末に取り次ぐための取次ぎコマンドを受信したら、前記外線端末に対して保留処理を実行し、
前記応答した通信端末からの呼び掛けに応答した他の通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理を解除すると共に、前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行する
ことを特徴とするインターカムシステム。
【請求項2】
前記主制御装置は、
前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、
前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、
前記外線端末に対して保留処理を実行したら、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループに戻す
ことを特徴とする請求項1記載のインターカムシステム。
【請求項3】
前記主制御装置は、
前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、
前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、
前記応答した通信端末から前記応答した通信端末が属していたグループとは異なる他のグループに対して呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記他のグループ内の通信端末に対して行う
ことを特徴とする請求項1記載のインターカムシステム。
【請求項4】
前記主制御装置は、
前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、
前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、
前記応答した通信端末から前記複数のグループの全体に対して一斉に呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記複数のグループ内それぞれの通信端末に対して一斉に行う
ことを特徴とする請求項1記載のインターカムシステム。
【請求項5】
前記主制御装置は、
前記保留処理の開始後に所定時間を経過しても他の通信端末が応答しなかったら、前記応答した通信端末にアラーム音を送信する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインターカムシステム。
【請求項6】
前記主制御装置は、
前記応答した通信端末からの呼び掛けが行われていない他の通信端末からの応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理の解除及び前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないだ外線通話処理を行わない
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインターカムシステム。
【請求項7】
主制御装置と、前記主制御装置と無線にて通信する複数の通信端末とを備えたインターカムシステムの制御方法であり、
前記主制御装置が、
前記主制御装置に対して着信した外線端末からの外線電話を前記複数の通信端末のうちの少なくとも1つに通知し、
外線電話に応答した通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末と前記応答した通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行し、
前記応答した通信端末から前記外線電話を他の通信端末に取り次ぐための取次ぎコマンドを受信したら、前記外線端末に対して保留処理を実行し、
前記応答した通信端末からの呼び掛けに応答した他の通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理を解除すると共に、前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行する
ことを特徴とするインターカムシステムの制御方法。
【請求項8】
前記主制御装置が、
前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、
前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、
前記外線端末に対して保留処理を実行したら、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループに戻す
ことを特徴とする請求項7記載のインターカムシステムの制御方法。
【請求項9】
前記主制御装置が、
前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、
前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、
前記応答した通信端末から前記応答した通信端末が属していたグループとは異なる他のグループに対して呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記他のグループ内の通信端末に対して行う
ことを特徴とする請求項7記載のインターカムシステムの制御方法。
【請求項10】
前記主制御装置が、
前記複数の通信端末を複数のグループに分けて管理しており、
前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行し、
前記応答した通信端末から前記複数のグループの全体に対して一斉に呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記複数のグループ内それぞれの通信端末に対して一斉に行う
ことを特徴とする請求項7記載のインターカムシステムの制御方法。
【請求項11】
前記主制御装置が、
前記保留処理の開始後に所定時間を経過しても他の通信端末が応答しなかったら、前記応答した通信端末にアラーム音を送信する
ことを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載のインターカムシステムの制御方法。
【請求項12】
前記主制御装置が、
前記応答した通信端末からの呼び掛けが行われていない他の通信端末からの応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理の解除及び前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないだ外線通話処理を行わない
ことを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載のインターカムシステムの制御方法。
【請求項13】
主制御装置と、前記主制御装置と無線にて通信する複数の通信端末とを備えたインターカムシステムにおける前記主制御装置に搭載されているコンピュータに、
前記主制御装置に対して着信した外線端末からの外線電話を前記複数の通信端末のうちの少なくとも1つに通知するステップと、
外線電話に応答した通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末と前記応答した通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行するステップと、
前記応答した通信端末から前記外線電話を他の通信端末に取り次ぐための取次ぎコマンドを受信したら、前記外線端末に対して保留処理を実行するステップと、
前記応答した通信端末からの呼び掛けに応答した他の通信端末から応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理を解除すると共に、前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないで外線通話処理を実行するステップと、
を実行させることを特徴とするインターカムシステムの制御プログラム。
【請求項14】
前記複数の通信端末は複数のグループに分けて管理されており、
前記コンピュータに、
前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行するステップと、
前記外線端末に対して保留処理を実行したら、前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループに戻すステップと、
を実行させることを特徴とする請求項13記載のインターカムシステムの制御プログラム。
【請求項15】
前記複数の通信端末は複数のグループに分けて管理されており、
前記コンピュータに、
前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行するステップと、
前記応答した通信端末から前記応答した通信端末が属していたグループとは異なる他のグループに対して呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記他のグループ内の通信端末に対して行うステップと、
を実行させることを特徴とする請求項13記載のインターカムシステムの制御プログラム。
【請求項16】
前記複数の通信端末は複数のグループに分けて管理されており、
前記コンピュータに、
前記応答した通信端末を前記応答した通信端末が属していたグループから外して前記外線端末との外線通話処理を実行するステップと、
前記応答した通信端末から前記複数のグループの全体に対して一斉に呼び掛けがなされたら、前記応答した通信端末からの呼び掛けを前記複数のグループ内それぞれの通信端末に対して一斉に行うステップと、
を実行させることを特徴とする請求項13記載のインターカムシステムの制御プログラム。
【請求項17】
前記保留処理の開始後に所定時間を経過しても他の通信端末が応答しなかったら、前記応答した通信端末にアラーム音を送信するステップを実行させることを特徴とする請求項13〜16のいずれか1項に記載のインターカムシステムの制御プログラム。
【請求項18】
前記応答した通信端末からの呼び掛けが行われていない他の通信端末からの応答コマンドを受信したら、前記外線端末に対する保留処理の解除及び前記外線端末と前記他の通信端末とのパスをつないだ外線通話処理を実行させないようにする
ことを特徴とする請求項13〜17のいずれか1項に記載のインターカムシステムの制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−98768(P2013−98768A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−240205(P2011−240205)
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】
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