ウエハ検査用マルチスポット照射
【課題】マルチスポットウエハ検査用照射サブシステムを提供する。
【解決手段】照射光ビーム34を複数の光ビームに分離する回折光学素子32と、前記複数の光ビームの光路に配置された補償回折光学素子40であって、前記補償回折光学素子は、前記回折光学素子と同じ回折角度で符号が反転した回折次数を有する、補償回折光学素子と、前記補償回折光学素子から出る前記複数の光ビーム36の光路に配置され、前記複数の光ビームのそれぞれの焦点を検査用ウエハ46に個別におよび同時に合わせる、1つまたは複数の屈折光学素子44と、を含む照射サブシステム。
【解決手段】照射光ビーム34を複数の光ビームに分離する回折光学素子32と、前記複数の光ビームの光路に配置された補償回折光学素子40であって、前記補償回折光学素子は、前記回折光学素子と同じ回折角度で符号が反転した回折次数を有する、補償回折光学素子と、前記補償回折光学素子から出る前記複数の光ビーム36の光路に配置され、前記複数の光ビームのそれぞれの焦点を検査用ウエハ46に個別におよび同時に合わせる、1つまたは複数の屈折光学素子44と、を含む照射サブシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、「Multi−Spot Illumination Using Broadband Lasers」という名称の、2010年7月30日に出願された米国特許出願番号第61/369,638号に対して優先権を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は一般に、ウエハ検査用マルチスポット照射に関する。ある特定の実施形態は、比較的大きい帯域幅を有する光を使用するウエハ検査用マルチスポット照射を提供するように構成された照射サブシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
以下の説明および例示は、関連技術に含まれるものであって従来技術ではない。
【0004】
検査過程は、半導体の製造過程中、様々な工程で使用されて、より高生産をもたらし、したがってより高利益をもたらすために、ウエハの欠陥を検出する。欠陥検出の感度を増加するため、一部の検査システムは、ウエハ上の照射スポットの寸法を削減することにより、また同時にウエハ上の複数のスポットを照射することによってスポットの削減した寸法を補償することにより、表面散乱を減少させるように設計されている。
【0005】
一部の検査システムでは、回折光学素子(DOE)を使用して、単一レーザビームを複数のレーザビームに分割し、対物レンズが、ビームの焦点を合わせて複数のスポットを形成する。通常、DOEは対物レンズの後焦点面に配置されるが、焦点を合わせたスポットは、対物レンズの前焦点面に形成される。たとえば、図1に示したように、照射光ビーム10は、DOE12に当てられ得る。DOE12は、照射光ビームを複数の光ビーム14に分離させる。複数の光ビームは、複数の光ビームの焦点を、焦点面上で個々に、空間的に分離したスポットとして焦点面18に合わせるように構成された対物レンズ16に当てられ得る。焦点面はウエハ面であってよい。
【0006】
図1に示した方法は、レーザ帯域幅が比較的小さい場合に有効に働く。比較的高電力の、固体深紫外線(DUV)レーザなどの比較的大きい帯域幅のレーザに対しては、レーザ帯域幅は、DOE回折による波長に依存する角度のために、焦点スポットに著しいぼやけを引き起こすほど大きい。したがって、DOEを使用する照射サブシステムは、現在比較的小さい帯域幅レーザの使用に限定されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、ウエハ検査用の回折限界スポットを生成するために、比較的大きい波長帯域幅を有する光ビームを複数の光ビームに分割する方法を開発することが有益である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
様々な実施形態の以下の記載は、添付の特許請求の範囲の主題を限定するとは決して解釈されるべきではない。
【0009】
一実施形態は、ウエハ検査用照射を提供するように構成された照射サブシステムに関する。照射サブシステムは、照射光ビームを複数の光ビームに分離するように構成された回折光学素子(DOE)を含む。照射サブシステムはまた、複数の光ビームの光路に配置された補償DOEも含む。補償DOEは、DOEと同じ回折角だが、符号が反転した回折次数を有する。照射サブシステムはまた、補償DOEから出る複数の光ビームの光路に配置され、検査用ウエハに複数の光ビームのそれぞれの焦点を個別におよび同時に合わせるように構成された、1つまたは複数の屈折光学素子も含む。上記の照射サブシステムはさらに、本明細書に記載されたように構成され得る。
【0010】
別の実施形態は、ウエハ検査用照射を提供するように構成された照射サブシステムに関する。照射サブシステムは、照射光ビームを複数の光ビームに分離するように構成されたDOEを含む。照射サブシステムはまた、複数の光ビームの通路に配置された屈折レンズアレイも含む。屈折レンズアレイの後焦点面における複数の光ビームの径は、以下の通りである。
【数1】
(式中λは照射光ビームの波長であり、f1はDOEと屈折レンズアレイとの間に配置された屈折レンズの焦点距離であり、W0はDOEにおける照射光ビームの径である。)屈折レンズアレイの焦点面における複数の光ビームの径は、以下の通りである。
【数2】
(式中f2は屈折レンズアレイの焦点距離である。)屈折レンズアレイにおける複数の光ビームの径は、以下の通りである。
【数3】
屈折レンズアレイは、ウエハ表面上のDOEにおけるレーザビームウエストを中継し、検査用ウエハのために複数の光ビームのそれぞれの焦点を個別におよび同時に合わせるように構成されている。照射サブシステムはさらに、本明細書に記載されたように構成され得る。
【0011】
一実施形態では、補償DOEは、一次元のチャープ格子であり、該1つまたは複数の屈折光学素子は、円柱レンズを含む。
【0012】
さらなる実施形態は、ウエハ検査用照射を提供するように構成された照射サブシステムに関する。照射サブシステムは、照射光ビームを複数の光ビームに分離し、複数の光ビームを焦点面上の複数の空間的に分離されスポットに個別におよび同時に当てるように構成された、1組のビームスプリッタを含む。照射サブシステムはまた、複数の光ビームのそれぞれの焦点を焦点面から検査用ウエハに個別におよび同時に合わせるように構成された、1つまたは複数の屈折光学素子も含む。照射サブシステムはさらに、本明細書に記載されたように構成され得る。
【0013】
本発明の他の目的および利点は、以下の詳細を読み、添付図面を参照にすると明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】現在使用されている照射サブシステムの側面を示す概略図である。
【図2】回折光学素子(DOE)の分散計算を示す概略図である。
【図3】照射サブシステムの実施形態の側面を示す概略図である。
【図4】照射サブシステムの実施形態の側面を示す概略図である。
【図5】照射サブシステムの実施形態の側面を示す概略図である。
【図6】照射サブシステムの実施形態の側面を示す概略図である。
【図7】照射サブシステムの実施形態の側面を示す概略図である。
【図8】照射サブシステムの実施形態の一部の側面を示す概略図である。
【図9】照射サブシステムの実施形態の一部の側面を示す概略図である。
【図10】照射サブシステムの実施形態の一部の側面を示す概略図である。
【図11】照射サブシステムの実施形態の一部の側面を示す概略図である。
【図12】本明細書に記載の実施形態で使用され得る補償DOEの一実施形態の断面を示す概略図である。
【0015】
本発明は、様々な修正形態および代替の形状の影響を受けやすいが、それらの特定の実施形態は、図面中に例示によって示されており、本明細書に詳細に記載される。しかし、そこに記載された図面および詳述は、本発明を開示された特定の形態に限定することを意図しないが、一方では、本発明は、添付の特許請求の範囲により定義される本発明の精神および範囲内におけるすべての修正形態、均等物ならびに代替形態をカバーすることを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0016】
ここで図面を検討すると、図は一定の縮尺で描かれていないことに留意されたい。具体的には、図の要素の一部の縮尺は、要素の特徴を強調するために非常に誇張されている。また、図は同じ縮尺で描かれていないことにも留意されたい。同様に構成され得る複数の図に示された要素は、同じ参照番号を使用して示されている。本明細書に別段の言及がない限り、本明細書に記載の各要素は、本明細書に記載されたように構成され使用されることが可能な、あらゆる適切な市販の要素でよい。
【0017】
本明細書に記載の実施形態は、ウエハ検査用照射を提供するように構成された照射サブシステムに関する。ウエハ検査は、明視野(BF)ウエハ検査、暗視野(DF)ウエハ検査、またはBFおよびDFウエハ検査などの当技術分野に公知のあらゆるウエハ検査を含み得る。一般に、本明細書に記載の一部の実施形態は、回折限界スポットを生成する回折光学素子(DOE)ビームスプリッタの補償分散用に構成された照射サブシステムに関する。DOEビームスプリッタの分散を補償することにより、本明細書に記載の実施形態によって、マルチスポット照射用の比較的高電力の紫外線(UV)レーザの使用が有利に可能になる。
【0018】
照射サブシステムの一実施形態は、照射光ビームを複数の光ビームに分割させるように構成されたDOEを含む。一実施形態では、照射光ビームは、パルスレーザによって提供され、中心波長266nmを有する。別の実施形態では、照射光ビームの帯域幅は、10pm以上である。たとえば、266nmにおけるCWレーザに対して、レーザ帯域幅は通常、1pmをはるかに下回る。したがって、このようなレーザに対して、レーザ帯域幅によって引き起こされるスポットぼかしは無視できる。しかし、比較的高電力の深紫外線(DUV)レーザは、米国カリフォルニア州MilpitasのKLA−Tencorから市販されている高処理能力のウエハ検査器具に対して使用される必要があり得る。現在、比較的高電力(たとえば1W〜5W)の266nmのレーザは、パルスレーザであり、パルスレーザは、最大で数100ピコメートルまでの比較的大きい帯域幅を有することができる。たとえば、パルスUVレーザに対して、レーザ帯域幅は、数10pmから数100pmまであり得る。したがって、従来のDOEビームスプリッタを使用して、特に比較的多くのスポットに対して、このような大きいレーザ帯域幅を有する実質的に小さいスポットを生成することは極めて困難である。しかし本明細書に記載の実施形態は、マルチスポット照射がより高電力の比較的大きい帯域幅のDUVレーザの使用をできるための解決策を提供する。
【0019】
DOEの分散計算は、図2に示されている。具体的には、図2に示したように、最小波長λ1、中心波長λ2、および最大波長λ3を有する照射光ビーム20は、照射光ビームを複数の回折光ビームに分割するように構成されたDOE22に当てられ得る。m次数光ビーム24および第0次数光ビーム26のみが図2に示されている。m次数回折光ビームおよび第0次数光ビームは、対物レンズ28に当てられ得る。対物レンズ28は、光ビームの焦点を焦点面30に合わせるように構成されており、焦点面30は、ウエハ面であり得る。DOEは通常、等しい効果を備えた複数の回折次数を生成するように設計された周期波面変調輪郭を有する。図2に示したように、m次数光ビームの角度偏向は、θmである。m次の角度偏向は以下から得られる。
【数4】
(式中Pは格子輪郭のピッチ、mは次数の数、λは波長である。)図2に示したように焦点距離fを有する焦点対象に対して、スポット位置yは図2に示したように、以下から得られる。
【数5】
通常中心波長よりはるかに小さい帯域幅δλ、すなわちδλ=λ3−λ1を有するレーザに対して、λ2を以下から得られる。
【数6】
(式中dyは図2に示したように、y方向にyの領域高さにおけるスポットぼかしを表す。)スポットぼかしは、領域高さおよびレーザ帯域幅に直線的に比例する。表1は、様々な領域高さ(nm)およびレーザ帯域幅(pm)に対するスポットぼかし(um)を一覧にしてある。
【表1】
表1に示したように、スポットぼかしは、スポットの寸法が1um〜2umに対して有効である。
【0020】
上述のように、未来のウエハ検査器具に対して、より高感度の要件を満たすために、現在使用されているレーザより大きい波長帯域幅を有する、より高電力のレーザが使用される必要があり得る。さらに、処理能力の要件を満たすために使用され得る比較的大量のスポットを収容するために、比較的大きい領域が使用され得る。方程式3に示したように、DOE分散によって引き起こされたスポットぼかしは、レーザ帯域幅δλおよび領域寸法yと直線的に増加し、1um〜2umの小さいスポット寸法に対して問題になる。
【0021】
また表1に実証されている、DOE分散の別の効果は、スポットの寸法と領域の対比の変動である。これにより、領域全体に欠陥感度の不均一応答をもたらす。したがって、DOEの分散を修正し、スポットぼかしを除去する必要がある。
【0022】
照射サブシステムの一実施形態は、図3に示されている。照射サブシステムは、照射光ビーム34を複数の光ビーム36および38に分離するように構成されたDOE32を含む。図3に示したように、照射光ビームは、波長λ1、λ2、およびλ3を有する。複数の光ビーム36は、+1次回折光ビームである。またDOEによって、0次数光ビーム38がDOEを通過できるように構成され得る。複数の光ビームはまた、簡単にするために図3に示されていない他の次数を有する他の光ビームも含み得る。
【0023】
照射サブシステムはまた、複数の光ビームの通路に配置された補償DOE40も含む。補償DOEは、DOEと同じ回折角だが反転する回折次数を有する。たとえば、回折格子の分散は、同じ回折角だが反転する回折次数を有する別の格子によって補償できる。ピッチP0を有するDOEのm次の回折角θmは以下によって得られる。
【数7】
補償DOEから出るm次の回折角θnは、以下によって得られる。
【数8】
(式中Pmはm次補償格子の格子ピッチである。)異なる波長のすべての光線が同じ焦点に到達するために、それらの光線は補償DOEから出た後平行である必要がある、すなわち、すべての波長に対してθn=0である。
【数9】
したがって、以下の通りになる。
【数10】
【0024】
一実施形態では、補償DOEは、複数の光ビームのそれぞれの一回折次数のみを回折する。たとえば、一実施形態では、補償DOEは、図3に示したように、複数の光ビームのそれぞれの−1次のみを回折する。たとえば、1つの実施形態では、−1次を回折のみする補償DOEを有することである。したがって、補償DOEのピッチは以下によって得られる。
【数11】
一実施形態では、補償DOEは、ブラッグ条件を満たす透過回折格子である。別の実施形態では、補償DOEは、ブレーズド透過格子である。たとえば、−1次を回折のみする格子は、ブラッグ条件、または現代のリソグラフィーの方法およびシステムで製造できるブレーズド透過格子を満たす、基本的に比較的厚い透過格子である。しかし、補償DOEによって回折のみされる次数は、必ずしも−1次ではない。たとえば、m次に対して、補償DOEの回折次数は+1であるはずである。換言すれば、補償DOEは、1つの符号が反転した回折次数のみを回折し得る。
【0025】
一実施形態では、補償DOEは、異なるピッチを有する複数の格子を含む。この手法で、ビーム分光DOE(または格子)は、異なる角度を有する複数のビームを生成し、補償DOE(または格子)は、複数の格子を有し得、それぞれが対応するビームをビーム分光DOEから反転させる。たとえば、図4に示したように、DOE32は、+1次、+2次、+3次などのそれぞれに対して光ビームを回折する。補償DOE42は、異なるピッチを有する複数の格子を含む。異なるピッチは、異なる次数にそれぞれ対応し得る。たとえば、+1次に対する格子ピッチはP0であり得、+2次に対する格子ピッチは2P0であり得、+3次に対する格子ピッチは3P0であり得、以下同様である。m次の分散を補償するための格子ピッチは、DOEの周期性の1/mのピッチを有する。
【0026】
照射サブシステムはまた、補償DOEから出る複数の光ビームの通路に配置され、検査用ウエハのために複数の光ビームのそれぞれの焦点を個別におよび同時に合わせるように構成された、1つまたは複数の屈折光学素子を含む。一実施形態では、該1つまたは複数の屈折光学素子は、ウエハに複数の光ビームのそれぞれの焦点を個別におよび同時に合わせるように構成された、図3および図4に示されたレンズアレイ44を含む。たとえば、レンズアレイの個々のレンズは、レンズアレイの一方のレンズによって焦点を合わせられた光ビームから分離された光ビームの他方のレンズに焦点を合わせる。図3および図4に示したように、レンズアレイ44は、焦点距離fを有し得る。図3に示した構成では、焦点面46は、ウエハ面であり得る。図4に示した構成では、焦点面48は、照射サブシステムの中間焦点面であり得、本明細書にさらに記載された他の屈折光学素子の後焦点面であり得る。場合によっては、視野絞り(図示せず)は、焦点面48に配置され得る。
【0027】
一実施形態では、複数の光ビームは、互いに補償DOEおよび該1つまたは複数の屈折光学素子で空間的に分離される。たとえば、複数の光ビームは、好ましくは複数の光ビームが補償DOEに到達すると実質的に分離され、好ましくはレンズアレイで分離された状態が保持される。レンズ間の距離は、スポット分離によって決定され、それによってレンズアレイで達成可能な作業距離が限定される。
【0028】
一実施形態では、該1つまたは複数の屈折光学素子は、本明細書に記載されたように構成され得、複数の光ビームのそれぞれの焦点を個別におよび同時に合わせるレンズアレイ、ならびに焦点を合わせた複数の光ビームをレンズアレイからウエハに個別におよび同時に中継するように構成されたリレー光学を含む。たとえば、図4に示したように、該1つまたは複数の屈折光学素子は、屈折レンズ52を含み得る、リレー光学50を含み得る。リレー光学50は、複数の光ビームを焦点面48から焦点面54に中継するように構成され、焦点面54は試料表面またはウエハ面であり得る。リレー光学は、比較的長い作業距離が必要とされる際に、使用され得る。リレー光学が使用されると、レンズアレイの焦点面におけるスポット寸法は非常に可撓性である。好ましくは、レンズアレイは通常、より低い開口数(NA)を有し、レンズアレイのレンズの間の分離は、比較的大きい必要があるので、リレー光学は縮小を有する。リレー光学は、鏡筒、リレーレンズ、コリメーティングレンズ、焦点レンズ、集光レンズ、またはそれらの一部の組合せなどの、任意の適切な屈折光学素子を含み得る。
【0029】
照射サブシステムはまた、照射光ビームをDOEに当てるように構成された1つまたは複数の他の屈折光学素子を含む。たとえば、図5に示したように、照射サブシステムは、照射光ビーム34をDOE32に当てるように構成された屈折レンズ56を含み得る。ガウシアンビームウエストW0は、DOEに配置される。照射サブシステムのこの実施形態はまた、補償DOE58も含み、補償DOE58はこの実施形態では、格子ピッチに対応する局部格子のアレイである。補償DOEから出る光は、1つまたは複数の屈折光学素子に当てられ得、1つまたは複数の屈折光学素子はこの実施形態では、レンズアレイ44を含む。図5に示したように好ましい実施形態では、第1のガウシアンビームウエストW1が、補償DOE58に配置される場合、補償DOE58はまた、レンズアレイ44の後焦点面でもあり、次いで第2のビームウエストW2がそのレンズアレイに配置され、さらに第3のビームウエストW3がレンズアレイの前焦点面に配置される。当技術分野で公知のガウシアンビーム伝播理論に従うと、焦点における1/e2のスポット寸法径は以下から得られる。
【数12】
(式中fは図5に示したように、レンズアレイの焦点距離である。)レンズ口径のビーム径は、以下から得られる。
【数13】
レンズ直径Dは図5に示したように、以下から得られる。
【数14】
(式中kは、レンズのビーム径1/e2に対するレンズ開口径によって定義される截頭比である。)レンズ開口、したがってレンズ間の最小空隙は一般に、焦点面で激しい共鳴を避けるために、ビーム径の1.4倍より大きい必要がある。DOEにおけるビーム径は以下から得られる。
【数15】
(式中Lは図5に示したように、DOEから補償DOEまでの距離である。)DOEによって生成された回折ビーム間の角度分離(たとえば、図5に示したθ1)は、以下から得られる。
【数16】
(式中LはDよりはるかに大きい。)DOEの格子ピッチは、次いで以下から得られる。
【数17】
複数のビームを生成するのに必要とされる最小形状寸法は、以下を下回る。
【数18】
このように、DOEの最小形状寸法がDOE生産能力の限度を超えないように、DOEと補償DOEとの距離Lが選択される必要がある。上記の方程式に基づいて、構造の例を表2に一覧にした。
【表2】
【0030】
表2に収載された数は、実際的な構造を示すが、他の変形形態も可能である。ウエハ上のスポットアレイは、スポットの一次元アレイであり得る。スポットはウエハ上で相互に重ならないことが好ましい。また、ウエハ上の各スポットの寸法は、ほぼ等しい可能性がある。さらに、ウエハ上に結像されたスポットのすべてが、回折限界スポットであり得る。
【0031】
上述の補償DOEの代わりに、照射サブシステムは、複数の光ビームの通路に配置された屈折レンズアレイを含んでもよい。たとえば、ガウシアンビーム伝播理論(S.Self、「Focusing of spherical Gaussian beams」App.Opt.、Vol.22、No.5、P658、1983年参照)に基づいて、入力ビームウエストが、正レンズの後焦点面に配置されると、出力ビームウエストは、前焦点面に配置される。この手法で、補償DOEは、レーザ帯域幅に比較的大きい許容範囲を獲得するために、ビームウエスト位置の適切な配置でレンズを交換されてもよい。この概念は、図6に示されている。たとえば、図6に示したように、DOE32は、照射光ビーム34を複数の光ビーム60に分離するように構成される(図6には複数の光ビーム60の1つのみが示されている)。屈折レンズ62は、複数の光ビームの焦点を屈折レンズアレイ66の後焦点面64に合わせるように構成され得る。屈折レンズアレイ66は、複数の光ビームの焦点を前焦点面68に合わせるように構成され得る。
【0032】
屈折レンズアレイの後焦点面におけるスポット径(すなわち、複数の光ビームの径)は、以下から得られる。
【数19】
(式中λは照射光ビームの波長、f1は図6に示したように、DOEと屈折レンズアレイとの間に配置された屈折レンズの焦点距離、W0は図6に示したように、DOEにおける照射光ビームの径である。)屈折レンズアレイの焦点面における複数の光ビームの径は、以下から得られる。
【数20】
式中、f2は図6に示したように、屈折レンズアレイの焦点距離である。)屈折レンズアレイにおける複数の光ビームの径は、以下から得られる。
【数21】
屈折レンズアレイは、レーザビームウエストをウエハ表面上のDOEで中継し、検査用ウエハのために複数の光ビームのそれぞれの焦点を個別におよび同時に合わせるように構成される。一実施形態では、屈折レンズアレイ内のレンズは、屈折レンズアレイにおける複数の光ビームの径より大きい開口(図示せず)を有する。たとえば、レンズ開口は、良質のスポットを達成させ、スポット間のクロストークを最小にするのに十分なマージンを有するためにビーム径より大きいことが重要であり得る。このような構造の一例が表3に一覧にされている。
【表3】
【0033】
一実施形態では、補償DOEは、一次元(1D)チャープ格子であり、該1つまたは複数の屈折光学素子は、円柱レンズ含む。このような一実施形態が図7に示されている。たとえば、DOE32は、波長λ1、λ2、およびλ3を有する照射光ビーム34を複数の光ビーム70に分離し得、複数の光ビーム70は補償DOE72に当てられる。この実施形態では、補償DOE72は、1Dチャープ格子である。1Dチャープ格子は、図面に平行な1次元で複数のビームの焦点を合わせ、同時にDOE分散の補償を提供するために使用される。1Dチャープ格子から出る光は、円柱レンズ74に当てられ得、円柱レンズ74は、複数の光ビームのそれぞれの焦点を焦点面76に個別におよび同時に合わせる。焦点面76はウエハ面でもよい。図7に示したように、1Dチャープ格子は、焦点距離f1を有し得る一方、円柱レンズは、焦点距離f2を有し得る。円柱レンズは、焦点電力を垂直方向に提供する。1Dチャープ格子および円柱レンズの焦点は、同じ焦点面76で一致する。
【0034】
照射サブシステムの別の実施形態は、照射光ビームを複数の光ビームに分離し、複数の光ビームを焦点面上の複数の空間的に分離したスポットに個別におよび同時に当てるように構成された1組のビームスプリッタを含む。照射光ビームは、本明細書に記載のあらゆる照射光ビームを含み得る。たとえば、一実施形態では、照射光ビームはパルスレーザによって提供され、中心波長266nmを有する。別の実施形態では、照射光ビームの帯域幅は10pm以上である。また、一実施形態では、複数の光ビームは、同じ帯域幅を有する。換言すれば、該組に含まれたビームスプリッタは、波長に基づいた照射光ビームを分離するのに使用されない。
【0035】
このような一実施形態は、図8に示されている。たとえば、図8に示したように、1組のビームスプリッタ78は、照射光ビーム80を複数の光ビーム82に分離するように構成されている。照射光ビームは、D0の入力ビーム径を有し得る。一実施形態では、複数の光ビームの数はNであり、該組に含まれたビームスプリッタの数はN+1である。たとえば、1組のN+1のビームスプリッタ/ミラー(BSM)は、1組のNのビームを生成するのに使用され得る。このミラーに基づいたシステムは、分散電力を有せず、原則として、あらゆる帯域幅のレーザ源に使用可能である。唯一の限定要因は、コーティング技術となる。
【0036】
一実施形態では、ビームスプリッタの組は、直列に配置された第1および第2のビームスプリッタ(たとえば、それぞれを図8に示した、M0およびM0’)、すなわち第1のビームスプリッタ(たとえば、図8に示したM0)を有する直列に配置されたビームスプリッタの第1のサブセット(たとえば、図8に示したM1、M2、M3、…、M(N−1)/2)、ならびに第2のビームスプリッタ(たとえば、図8に示したM0’)を有する直列に配置されたビームスプリッタの第2のサブセット(たとえば、図8に示したM(N−1)/2+1、M(N−1)/2+2、M(N−1)/2+3、…、MN−1)を含み、照射光ビームは第1のビームスプリッタに当てられる。この手法では、直径D0の入力ビームは、第1のビームスプリッタM0の作動を介して2つのビームに分割される。上方に移動するビームはさらに、連続するBSM、M1、M2、M3、…、M(N−1)/2によって分割され/透過される。一実施形態では、ビームスプリッタの傾斜角度は、複数の光ビームのそれぞれが照射サブシステムの光軸に向かって集中するように設定されている。たとえば、各BSMの傾斜角度は、反射ビームのそれぞれが光軸に向かって角度α、2α、3α、…、(N−1)/2αで集中するように設定され得る。BSM、M0を通って透過されるビームはさらに、第2のBSM、M0’の作動によって分割され/透過される。M0’によって透過されたビームは、照射サブシステムから出現して偏光されない軸ビームを形成する一方で、垂直下部反射ビームは、図8にM(N−1)/2+1、M(N−1)/2+2、…、M(N−1)を表示したBSMの組の作動を介して同じ型の透過/反射をたどる。様々な反射ビームは、単一面(たとえば、図9に示した装置の射出瞳84)に集中する。
【0037】
照射サブシステムはまた、複数の光ビームのそれぞれの焦点を焦点面から検査用ウエハに個別におよび同時に合わせるように構成された1つまたは複数の屈折光学素子(図8には図示せず)を含む。たとえば、該1つまたは複数の屈折光学素子は、本明細書にさらに示され、記載されたあらゆる素子を含み得、対物レンズまたはリレー光学と組み合わせた対物レンズを含み得る。このような屈折光学素子(複数可)はさらに、本明細書にさらに記載されたように構成され得る。この手法では、図8に示した照射サブシステムの一部の射出瞳は、対物レンズの入射瞳を示すことができるか、または所定の拡大/縮小するリレーレンズの作動を介して対物レンズの入射瞳に中継することができる。
【0038】
BSM、Hと傾斜角度、αとの間の垂直距離は、入力ビーム径D0、および反射ビームがBSMの縁端部を通過する要件によって決定される。これらの2つのパラメータは次に、BSMから射出瞳までの距離Lを決定する。
【数22】
たとえば、入射瞳径が2.0mmで射出瞳径が2.0mmである場合は、BSMから射出瞳までの距離は、約357mmであり得る。一実施形態では、照射光ビームの電力は、複数の光ビーム全域にほぼ均一に分配される。たとえば、この照射サブシステムによって生成された様々な出力ビームの間で入力レーザ電力を実質的に均一に分配するために、個々のBSMの反射率は、公式の組を使用し、以下に示した順に計算できる。この導出では、吸収および他の要因によりゼロロスと仮定する。発生した1ビーム当たりの電力は以下の通りである。
【数23】
(式中P0=入力電力であり、T=BSMの非反射表面を通る透過である。)
M0の反射率は以下から得られる。
【数24】
M0’の反射率は以下から得られる。
【数25】
M1上の電力入射は以下から得られる。
【数26】
M1の反射率は以下から得られる。
【数27】
後続のミラー、M2、M3、…、MN−1上の電力入射は以下から得られる。
【数28】
最後に、N−1を通ってBSM2の反射率は以下から得られる。
【数29】
方程式25および26の繰り返される適用を通して、すべてのミラーの反射率が計算可能である。
【0039】
11のビームの発生のための構成の一例が図9および表4に示されている。
【表4】
【0040】
一実施形態の実施の一例が、11のビームの場合に対して図10〜12および表5に示されている。具体的には、図10は、ブレーズド格子/レンズアレイ配置の一実施形態を示す。図10に示したように、照射サブシステムは、補償DOE86を含む。この実施形態では、補償DOE86はブレーズド格子である。補償DOEから出る複数の光ビーム88は、1つまたは複数の屈折光学素子に当てられる。この場合は、屈折光学素子はレンズアレイ90を含む。レンズアレイ90は、複数の光ビームのそれぞれの焦点を焦点面92に個別におよび同時に合わせる。補償DOEとDOE(図10には図示せず)との間の距離は、約955mmであり得る。レンズアレイ90の焦点距離は、約50mmであり得る。
【0041】
照射サブシステムのこの実施形態はまた、複数の光ビームを焦点面92からウエハ面(図10には図示せず)に中継するように、本明細書に記載のように構成されたリレー光学を含む。たとえば、図11は、最終のリレー光学の配置の一実施形態を示す。図11に示したように、リレー光学94は、複数の光ビームをレンズアレイ焦点面92から画像/ウエハ面96に中継するように構成された多くの異なる屈折光学素子を含み得る。レンズアレイ焦点面と画像/ウエハ面との距離は、約1238mmであり得る。
【0042】
図12は、図10に示されたブレーズド格子の特徴の一実施形態を示す。たとえば、図12に示したように、ブレーズド格子86は、パッチ98を含み得る。ブレーズド格子は、11の複数の光ビームのそれぞれに1つずつ、11のパッチを含み得る。各パッチは、4mmx4mmの面積を有し得る。各パッチは、活動領域100を有し得る。各活動領域は、2mmの直径を有し得る。各パッチは、図12に示した表に含まれる周期および開先角度を有し得る。
【表5】
【0043】
図は一般に、本明細書に記載の照射サブシステム実施形態のための構成を示すことを本明細書に提供されることに留意されたい。明らかに、本明細書に記載の構成は、市販のウエハ検査システム用の照射サブシステムを設計するときに、通常実行されるように照射サブシステムの実行を最適化するために変更されてもよい。
【0044】
本発明の様々な態様の別の修正形態および代替実施形態は、本記載に鑑みて当業者には明白であり得る。たとえば、マルチスポットウエハ検査用の照射サブシステムが提供される。したがって、この記載は、事例のみとしてみなされるべきであり、当業者に本発明を実施する一般的手法を教示する目的のために存在する。本明細書に示され記載された本発明の形状は、現在好ましい実施形態として取られたものであることを理解されたい。要素および材料は、本明細書に示され、記載された要素および材料に替えられてもよく、部品および過程は逆でもよく、また本発明のある種の特徴は独立して利用されてもよく、そのすべては本発明の本記載の利益を得た後、当業者には明らかになるはずである。以下の特許請求の範囲に記載されたように本発明の精神および範囲から逸脱せず、本明細書に記載の要素に変更が加えられてもよい。
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、「Multi−Spot Illumination Using Broadband Lasers」という名称の、2010年7月30日に出願された米国特許出願番号第61/369,638号に対して優先権を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は一般に、ウエハ検査用マルチスポット照射に関する。ある特定の実施形態は、比較的大きい帯域幅を有する光を使用するウエハ検査用マルチスポット照射を提供するように構成された照射サブシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
以下の説明および例示は、関連技術に含まれるものであって従来技術ではない。
【0004】
検査過程は、半導体の製造過程中、様々な工程で使用されて、より高生産をもたらし、したがってより高利益をもたらすために、ウエハの欠陥を検出する。欠陥検出の感度を増加するため、一部の検査システムは、ウエハ上の照射スポットの寸法を削減することにより、また同時にウエハ上の複数のスポットを照射することによってスポットの削減した寸法を補償することにより、表面散乱を減少させるように設計されている。
【0005】
一部の検査システムでは、回折光学素子(DOE)を使用して、単一レーザビームを複数のレーザビームに分割し、対物レンズが、ビームの焦点を合わせて複数のスポットを形成する。通常、DOEは対物レンズの後焦点面に配置されるが、焦点を合わせたスポットは、対物レンズの前焦点面に形成される。たとえば、図1に示したように、照射光ビーム10は、DOE12に当てられ得る。DOE12は、照射光ビームを複数の光ビーム14に分離させる。複数の光ビームは、複数の光ビームの焦点を、焦点面上で個々に、空間的に分離したスポットとして焦点面18に合わせるように構成された対物レンズ16に当てられ得る。焦点面はウエハ面であってよい。
【0006】
図1に示した方法は、レーザ帯域幅が比較的小さい場合に有効に働く。比較的高電力の、固体深紫外線(DUV)レーザなどの比較的大きい帯域幅のレーザに対しては、レーザ帯域幅は、DOE回折による波長に依存する角度のために、焦点スポットに著しいぼやけを引き起こすほど大きい。したがって、DOEを使用する照射サブシステムは、現在比較的小さい帯域幅レーザの使用に限定されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、ウエハ検査用の回折限界スポットを生成するために、比較的大きい波長帯域幅を有する光ビームを複数の光ビームに分割する方法を開発することが有益である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
様々な実施形態の以下の記載は、添付の特許請求の範囲の主題を限定するとは決して解釈されるべきではない。
【0009】
一実施形態は、ウエハ検査用照射を提供するように構成された照射サブシステムに関する。照射サブシステムは、照射光ビームを複数の光ビームに分離するように構成された回折光学素子(DOE)を含む。照射サブシステムはまた、複数の光ビームの光路に配置された補償DOEも含む。補償DOEは、DOEと同じ回折角だが、符号が反転した回折次数を有する。照射サブシステムはまた、補償DOEから出る複数の光ビームの光路に配置され、検査用ウエハに複数の光ビームのそれぞれの焦点を個別におよび同時に合わせるように構成された、1つまたは複数の屈折光学素子も含む。上記の照射サブシステムはさらに、本明細書に記載されたように構成され得る。
【0010】
別の実施形態は、ウエハ検査用照射を提供するように構成された照射サブシステムに関する。照射サブシステムは、照射光ビームを複数の光ビームに分離するように構成されたDOEを含む。照射サブシステムはまた、複数の光ビームの通路に配置された屈折レンズアレイも含む。屈折レンズアレイの後焦点面における複数の光ビームの径は、以下の通りである。
【数1】
(式中λは照射光ビームの波長であり、f1はDOEと屈折レンズアレイとの間に配置された屈折レンズの焦点距離であり、W0はDOEにおける照射光ビームの径である。)屈折レンズアレイの焦点面における複数の光ビームの径は、以下の通りである。
【数2】
(式中f2は屈折レンズアレイの焦点距離である。)屈折レンズアレイにおける複数の光ビームの径は、以下の通りである。
【数3】
屈折レンズアレイは、ウエハ表面上のDOEにおけるレーザビームウエストを中継し、検査用ウエハのために複数の光ビームのそれぞれの焦点を個別におよび同時に合わせるように構成されている。照射サブシステムはさらに、本明細書に記載されたように構成され得る。
【0011】
一実施形態では、補償DOEは、一次元のチャープ格子であり、該1つまたは複数の屈折光学素子は、円柱レンズを含む。
【0012】
さらなる実施形態は、ウエハ検査用照射を提供するように構成された照射サブシステムに関する。照射サブシステムは、照射光ビームを複数の光ビームに分離し、複数の光ビームを焦点面上の複数の空間的に分離されスポットに個別におよび同時に当てるように構成された、1組のビームスプリッタを含む。照射サブシステムはまた、複数の光ビームのそれぞれの焦点を焦点面から検査用ウエハに個別におよび同時に合わせるように構成された、1つまたは複数の屈折光学素子も含む。照射サブシステムはさらに、本明細書に記載されたように構成され得る。
【0013】
本発明の他の目的および利点は、以下の詳細を読み、添付図面を参照にすると明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】現在使用されている照射サブシステムの側面を示す概略図である。
【図2】回折光学素子(DOE)の分散計算を示す概略図である。
【図3】照射サブシステムの実施形態の側面を示す概略図である。
【図4】照射サブシステムの実施形態の側面を示す概略図である。
【図5】照射サブシステムの実施形態の側面を示す概略図である。
【図6】照射サブシステムの実施形態の側面を示す概略図である。
【図7】照射サブシステムの実施形態の側面を示す概略図である。
【図8】照射サブシステムの実施形態の一部の側面を示す概略図である。
【図9】照射サブシステムの実施形態の一部の側面を示す概略図である。
【図10】照射サブシステムの実施形態の一部の側面を示す概略図である。
【図11】照射サブシステムの実施形態の一部の側面を示す概略図である。
【図12】本明細書に記載の実施形態で使用され得る補償DOEの一実施形態の断面を示す概略図である。
【0015】
本発明は、様々な修正形態および代替の形状の影響を受けやすいが、それらの特定の実施形態は、図面中に例示によって示されており、本明細書に詳細に記載される。しかし、そこに記載された図面および詳述は、本発明を開示された特定の形態に限定することを意図しないが、一方では、本発明は、添付の特許請求の範囲により定義される本発明の精神および範囲内におけるすべての修正形態、均等物ならびに代替形態をカバーすることを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0016】
ここで図面を検討すると、図は一定の縮尺で描かれていないことに留意されたい。具体的には、図の要素の一部の縮尺は、要素の特徴を強調するために非常に誇張されている。また、図は同じ縮尺で描かれていないことにも留意されたい。同様に構成され得る複数の図に示された要素は、同じ参照番号を使用して示されている。本明細書に別段の言及がない限り、本明細書に記載の各要素は、本明細書に記載されたように構成され使用されることが可能な、あらゆる適切な市販の要素でよい。
【0017】
本明細書に記載の実施形態は、ウエハ検査用照射を提供するように構成された照射サブシステムに関する。ウエハ検査は、明視野(BF)ウエハ検査、暗視野(DF)ウエハ検査、またはBFおよびDFウエハ検査などの当技術分野に公知のあらゆるウエハ検査を含み得る。一般に、本明細書に記載の一部の実施形態は、回折限界スポットを生成する回折光学素子(DOE)ビームスプリッタの補償分散用に構成された照射サブシステムに関する。DOEビームスプリッタの分散を補償することにより、本明細書に記載の実施形態によって、マルチスポット照射用の比較的高電力の紫外線(UV)レーザの使用が有利に可能になる。
【0018】
照射サブシステムの一実施形態は、照射光ビームを複数の光ビームに分割させるように構成されたDOEを含む。一実施形態では、照射光ビームは、パルスレーザによって提供され、中心波長266nmを有する。別の実施形態では、照射光ビームの帯域幅は、10pm以上である。たとえば、266nmにおけるCWレーザに対して、レーザ帯域幅は通常、1pmをはるかに下回る。したがって、このようなレーザに対して、レーザ帯域幅によって引き起こされるスポットぼかしは無視できる。しかし、比較的高電力の深紫外線(DUV)レーザは、米国カリフォルニア州MilpitasのKLA−Tencorから市販されている高処理能力のウエハ検査器具に対して使用される必要があり得る。現在、比較的高電力(たとえば1W〜5W)の266nmのレーザは、パルスレーザであり、パルスレーザは、最大で数100ピコメートルまでの比較的大きい帯域幅を有することができる。たとえば、パルスUVレーザに対して、レーザ帯域幅は、数10pmから数100pmまであり得る。したがって、従来のDOEビームスプリッタを使用して、特に比較的多くのスポットに対して、このような大きいレーザ帯域幅を有する実質的に小さいスポットを生成することは極めて困難である。しかし本明細書に記載の実施形態は、マルチスポット照射がより高電力の比較的大きい帯域幅のDUVレーザの使用をできるための解決策を提供する。
【0019】
DOEの分散計算は、図2に示されている。具体的には、図2に示したように、最小波長λ1、中心波長λ2、および最大波長λ3を有する照射光ビーム20は、照射光ビームを複数の回折光ビームに分割するように構成されたDOE22に当てられ得る。m次数光ビーム24および第0次数光ビーム26のみが図2に示されている。m次数回折光ビームおよび第0次数光ビームは、対物レンズ28に当てられ得る。対物レンズ28は、光ビームの焦点を焦点面30に合わせるように構成されており、焦点面30は、ウエハ面であり得る。DOEは通常、等しい効果を備えた複数の回折次数を生成するように設計された周期波面変調輪郭を有する。図2に示したように、m次数光ビームの角度偏向は、θmである。m次の角度偏向は以下から得られる。
【数4】
(式中Pは格子輪郭のピッチ、mは次数の数、λは波長である。)図2に示したように焦点距離fを有する焦点対象に対して、スポット位置yは図2に示したように、以下から得られる。
【数5】
通常中心波長よりはるかに小さい帯域幅δλ、すなわちδλ=λ3−λ1を有するレーザに対して、λ2を以下から得られる。
【数6】
(式中dyは図2に示したように、y方向にyの領域高さにおけるスポットぼかしを表す。)スポットぼかしは、領域高さおよびレーザ帯域幅に直線的に比例する。表1は、様々な領域高さ(nm)およびレーザ帯域幅(pm)に対するスポットぼかし(um)を一覧にしてある。
【表1】
表1に示したように、スポットぼかしは、スポットの寸法が1um〜2umに対して有効である。
【0020】
上述のように、未来のウエハ検査器具に対して、より高感度の要件を満たすために、現在使用されているレーザより大きい波長帯域幅を有する、より高電力のレーザが使用される必要があり得る。さらに、処理能力の要件を満たすために使用され得る比較的大量のスポットを収容するために、比較的大きい領域が使用され得る。方程式3に示したように、DOE分散によって引き起こされたスポットぼかしは、レーザ帯域幅δλおよび領域寸法yと直線的に増加し、1um〜2umの小さいスポット寸法に対して問題になる。
【0021】
また表1に実証されている、DOE分散の別の効果は、スポットの寸法と領域の対比の変動である。これにより、領域全体に欠陥感度の不均一応答をもたらす。したがって、DOEの分散を修正し、スポットぼかしを除去する必要がある。
【0022】
照射サブシステムの一実施形態は、図3に示されている。照射サブシステムは、照射光ビーム34を複数の光ビーム36および38に分離するように構成されたDOE32を含む。図3に示したように、照射光ビームは、波長λ1、λ2、およびλ3を有する。複数の光ビーム36は、+1次回折光ビームである。またDOEによって、0次数光ビーム38がDOEを通過できるように構成され得る。複数の光ビームはまた、簡単にするために図3に示されていない他の次数を有する他の光ビームも含み得る。
【0023】
照射サブシステムはまた、複数の光ビームの通路に配置された補償DOE40も含む。補償DOEは、DOEと同じ回折角だが反転する回折次数を有する。たとえば、回折格子の分散は、同じ回折角だが反転する回折次数を有する別の格子によって補償できる。ピッチP0を有するDOEのm次の回折角θmは以下によって得られる。
【数7】
補償DOEから出るm次の回折角θnは、以下によって得られる。
【数8】
(式中Pmはm次補償格子の格子ピッチである。)異なる波長のすべての光線が同じ焦点に到達するために、それらの光線は補償DOEから出た後平行である必要がある、すなわち、すべての波長に対してθn=0である。
【数9】
したがって、以下の通りになる。
【数10】
【0024】
一実施形態では、補償DOEは、複数の光ビームのそれぞれの一回折次数のみを回折する。たとえば、一実施形態では、補償DOEは、図3に示したように、複数の光ビームのそれぞれの−1次のみを回折する。たとえば、1つの実施形態では、−1次を回折のみする補償DOEを有することである。したがって、補償DOEのピッチは以下によって得られる。
【数11】
一実施形態では、補償DOEは、ブラッグ条件を満たす透過回折格子である。別の実施形態では、補償DOEは、ブレーズド透過格子である。たとえば、−1次を回折のみする格子は、ブラッグ条件、または現代のリソグラフィーの方法およびシステムで製造できるブレーズド透過格子を満たす、基本的に比較的厚い透過格子である。しかし、補償DOEによって回折のみされる次数は、必ずしも−1次ではない。たとえば、m次に対して、補償DOEの回折次数は+1であるはずである。換言すれば、補償DOEは、1つの符号が反転した回折次数のみを回折し得る。
【0025】
一実施形態では、補償DOEは、異なるピッチを有する複数の格子を含む。この手法で、ビーム分光DOE(または格子)は、異なる角度を有する複数のビームを生成し、補償DOE(または格子)は、複数の格子を有し得、それぞれが対応するビームをビーム分光DOEから反転させる。たとえば、図4に示したように、DOE32は、+1次、+2次、+3次などのそれぞれに対して光ビームを回折する。補償DOE42は、異なるピッチを有する複数の格子を含む。異なるピッチは、異なる次数にそれぞれ対応し得る。たとえば、+1次に対する格子ピッチはP0であり得、+2次に対する格子ピッチは2P0であり得、+3次に対する格子ピッチは3P0であり得、以下同様である。m次の分散を補償するための格子ピッチは、DOEの周期性の1/mのピッチを有する。
【0026】
照射サブシステムはまた、補償DOEから出る複数の光ビームの通路に配置され、検査用ウエハのために複数の光ビームのそれぞれの焦点を個別におよび同時に合わせるように構成された、1つまたは複数の屈折光学素子を含む。一実施形態では、該1つまたは複数の屈折光学素子は、ウエハに複数の光ビームのそれぞれの焦点を個別におよび同時に合わせるように構成された、図3および図4に示されたレンズアレイ44を含む。たとえば、レンズアレイの個々のレンズは、レンズアレイの一方のレンズによって焦点を合わせられた光ビームから分離された光ビームの他方のレンズに焦点を合わせる。図3および図4に示したように、レンズアレイ44は、焦点距離fを有し得る。図3に示した構成では、焦点面46は、ウエハ面であり得る。図4に示した構成では、焦点面48は、照射サブシステムの中間焦点面であり得、本明細書にさらに記載された他の屈折光学素子の後焦点面であり得る。場合によっては、視野絞り(図示せず)は、焦点面48に配置され得る。
【0027】
一実施形態では、複数の光ビームは、互いに補償DOEおよび該1つまたは複数の屈折光学素子で空間的に分離される。たとえば、複数の光ビームは、好ましくは複数の光ビームが補償DOEに到達すると実質的に分離され、好ましくはレンズアレイで分離された状態が保持される。レンズ間の距離は、スポット分離によって決定され、それによってレンズアレイで達成可能な作業距離が限定される。
【0028】
一実施形態では、該1つまたは複数の屈折光学素子は、本明細書に記載されたように構成され得、複数の光ビームのそれぞれの焦点を個別におよび同時に合わせるレンズアレイ、ならびに焦点を合わせた複数の光ビームをレンズアレイからウエハに個別におよび同時に中継するように構成されたリレー光学を含む。たとえば、図4に示したように、該1つまたは複数の屈折光学素子は、屈折レンズ52を含み得る、リレー光学50を含み得る。リレー光学50は、複数の光ビームを焦点面48から焦点面54に中継するように構成され、焦点面54は試料表面またはウエハ面であり得る。リレー光学は、比較的長い作業距離が必要とされる際に、使用され得る。リレー光学が使用されると、レンズアレイの焦点面におけるスポット寸法は非常に可撓性である。好ましくは、レンズアレイは通常、より低い開口数(NA)を有し、レンズアレイのレンズの間の分離は、比較的大きい必要があるので、リレー光学は縮小を有する。リレー光学は、鏡筒、リレーレンズ、コリメーティングレンズ、焦点レンズ、集光レンズ、またはそれらの一部の組合せなどの、任意の適切な屈折光学素子を含み得る。
【0029】
照射サブシステムはまた、照射光ビームをDOEに当てるように構成された1つまたは複数の他の屈折光学素子を含む。たとえば、図5に示したように、照射サブシステムは、照射光ビーム34をDOE32に当てるように構成された屈折レンズ56を含み得る。ガウシアンビームウエストW0は、DOEに配置される。照射サブシステムのこの実施形態はまた、補償DOE58も含み、補償DOE58はこの実施形態では、格子ピッチに対応する局部格子のアレイである。補償DOEから出る光は、1つまたは複数の屈折光学素子に当てられ得、1つまたは複数の屈折光学素子はこの実施形態では、レンズアレイ44を含む。図5に示したように好ましい実施形態では、第1のガウシアンビームウエストW1が、補償DOE58に配置される場合、補償DOE58はまた、レンズアレイ44の後焦点面でもあり、次いで第2のビームウエストW2がそのレンズアレイに配置され、さらに第3のビームウエストW3がレンズアレイの前焦点面に配置される。当技術分野で公知のガウシアンビーム伝播理論に従うと、焦点における1/e2のスポット寸法径は以下から得られる。
【数12】
(式中fは図5に示したように、レンズアレイの焦点距離である。)レンズ口径のビーム径は、以下から得られる。
【数13】
レンズ直径Dは図5に示したように、以下から得られる。
【数14】
(式中kは、レンズのビーム径1/e2に対するレンズ開口径によって定義される截頭比である。)レンズ開口、したがってレンズ間の最小空隙は一般に、焦点面で激しい共鳴を避けるために、ビーム径の1.4倍より大きい必要がある。DOEにおけるビーム径は以下から得られる。
【数15】
(式中Lは図5に示したように、DOEから補償DOEまでの距離である。)DOEによって生成された回折ビーム間の角度分離(たとえば、図5に示したθ1)は、以下から得られる。
【数16】
(式中LはDよりはるかに大きい。)DOEの格子ピッチは、次いで以下から得られる。
【数17】
複数のビームを生成するのに必要とされる最小形状寸法は、以下を下回る。
【数18】
このように、DOEの最小形状寸法がDOE生産能力の限度を超えないように、DOEと補償DOEとの距離Lが選択される必要がある。上記の方程式に基づいて、構造の例を表2に一覧にした。
【表2】
【0030】
表2に収載された数は、実際的な構造を示すが、他の変形形態も可能である。ウエハ上のスポットアレイは、スポットの一次元アレイであり得る。スポットはウエハ上で相互に重ならないことが好ましい。また、ウエハ上の各スポットの寸法は、ほぼ等しい可能性がある。さらに、ウエハ上に結像されたスポットのすべてが、回折限界スポットであり得る。
【0031】
上述の補償DOEの代わりに、照射サブシステムは、複数の光ビームの通路に配置された屈折レンズアレイを含んでもよい。たとえば、ガウシアンビーム伝播理論(S.Self、「Focusing of spherical Gaussian beams」App.Opt.、Vol.22、No.5、P658、1983年参照)に基づいて、入力ビームウエストが、正レンズの後焦点面に配置されると、出力ビームウエストは、前焦点面に配置される。この手法で、補償DOEは、レーザ帯域幅に比較的大きい許容範囲を獲得するために、ビームウエスト位置の適切な配置でレンズを交換されてもよい。この概念は、図6に示されている。たとえば、図6に示したように、DOE32は、照射光ビーム34を複数の光ビーム60に分離するように構成される(図6には複数の光ビーム60の1つのみが示されている)。屈折レンズ62は、複数の光ビームの焦点を屈折レンズアレイ66の後焦点面64に合わせるように構成され得る。屈折レンズアレイ66は、複数の光ビームの焦点を前焦点面68に合わせるように構成され得る。
【0032】
屈折レンズアレイの後焦点面におけるスポット径(すなわち、複数の光ビームの径)は、以下から得られる。
【数19】
(式中λは照射光ビームの波長、f1は図6に示したように、DOEと屈折レンズアレイとの間に配置された屈折レンズの焦点距離、W0は図6に示したように、DOEにおける照射光ビームの径である。)屈折レンズアレイの焦点面における複数の光ビームの径は、以下から得られる。
【数20】
式中、f2は図6に示したように、屈折レンズアレイの焦点距離である。)屈折レンズアレイにおける複数の光ビームの径は、以下から得られる。
【数21】
屈折レンズアレイは、レーザビームウエストをウエハ表面上のDOEで中継し、検査用ウエハのために複数の光ビームのそれぞれの焦点を個別におよび同時に合わせるように構成される。一実施形態では、屈折レンズアレイ内のレンズは、屈折レンズアレイにおける複数の光ビームの径より大きい開口(図示せず)を有する。たとえば、レンズ開口は、良質のスポットを達成させ、スポット間のクロストークを最小にするのに十分なマージンを有するためにビーム径より大きいことが重要であり得る。このような構造の一例が表3に一覧にされている。
【表3】
【0033】
一実施形態では、補償DOEは、一次元(1D)チャープ格子であり、該1つまたは複数の屈折光学素子は、円柱レンズ含む。このような一実施形態が図7に示されている。たとえば、DOE32は、波長λ1、λ2、およびλ3を有する照射光ビーム34を複数の光ビーム70に分離し得、複数の光ビーム70は補償DOE72に当てられる。この実施形態では、補償DOE72は、1Dチャープ格子である。1Dチャープ格子は、図面に平行な1次元で複数のビームの焦点を合わせ、同時にDOE分散の補償を提供するために使用される。1Dチャープ格子から出る光は、円柱レンズ74に当てられ得、円柱レンズ74は、複数の光ビームのそれぞれの焦点を焦点面76に個別におよび同時に合わせる。焦点面76はウエハ面でもよい。図7に示したように、1Dチャープ格子は、焦点距離f1を有し得る一方、円柱レンズは、焦点距離f2を有し得る。円柱レンズは、焦点電力を垂直方向に提供する。1Dチャープ格子および円柱レンズの焦点は、同じ焦点面76で一致する。
【0034】
照射サブシステムの別の実施形態は、照射光ビームを複数の光ビームに分離し、複数の光ビームを焦点面上の複数の空間的に分離したスポットに個別におよび同時に当てるように構成された1組のビームスプリッタを含む。照射光ビームは、本明細書に記載のあらゆる照射光ビームを含み得る。たとえば、一実施形態では、照射光ビームはパルスレーザによって提供され、中心波長266nmを有する。別の実施形態では、照射光ビームの帯域幅は10pm以上である。また、一実施形態では、複数の光ビームは、同じ帯域幅を有する。換言すれば、該組に含まれたビームスプリッタは、波長に基づいた照射光ビームを分離するのに使用されない。
【0035】
このような一実施形態は、図8に示されている。たとえば、図8に示したように、1組のビームスプリッタ78は、照射光ビーム80を複数の光ビーム82に分離するように構成されている。照射光ビームは、D0の入力ビーム径を有し得る。一実施形態では、複数の光ビームの数はNであり、該組に含まれたビームスプリッタの数はN+1である。たとえば、1組のN+1のビームスプリッタ/ミラー(BSM)は、1組のNのビームを生成するのに使用され得る。このミラーに基づいたシステムは、分散電力を有せず、原則として、あらゆる帯域幅のレーザ源に使用可能である。唯一の限定要因は、コーティング技術となる。
【0036】
一実施形態では、ビームスプリッタの組は、直列に配置された第1および第2のビームスプリッタ(たとえば、それぞれを図8に示した、M0およびM0’)、すなわち第1のビームスプリッタ(たとえば、図8に示したM0)を有する直列に配置されたビームスプリッタの第1のサブセット(たとえば、図8に示したM1、M2、M3、…、M(N−1)/2)、ならびに第2のビームスプリッタ(たとえば、図8に示したM0’)を有する直列に配置されたビームスプリッタの第2のサブセット(たとえば、図8に示したM(N−1)/2+1、M(N−1)/2+2、M(N−1)/2+3、…、MN−1)を含み、照射光ビームは第1のビームスプリッタに当てられる。この手法では、直径D0の入力ビームは、第1のビームスプリッタM0の作動を介して2つのビームに分割される。上方に移動するビームはさらに、連続するBSM、M1、M2、M3、…、M(N−1)/2によって分割され/透過される。一実施形態では、ビームスプリッタの傾斜角度は、複数の光ビームのそれぞれが照射サブシステムの光軸に向かって集中するように設定されている。たとえば、各BSMの傾斜角度は、反射ビームのそれぞれが光軸に向かって角度α、2α、3α、…、(N−1)/2αで集中するように設定され得る。BSM、M0を通って透過されるビームはさらに、第2のBSM、M0’の作動によって分割され/透過される。M0’によって透過されたビームは、照射サブシステムから出現して偏光されない軸ビームを形成する一方で、垂直下部反射ビームは、図8にM(N−1)/2+1、M(N−1)/2+2、…、M(N−1)を表示したBSMの組の作動を介して同じ型の透過/反射をたどる。様々な反射ビームは、単一面(たとえば、図9に示した装置の射出瞳84)に集中する。
【0037】
照射サブシステムはまた、複数の光ビームのそれぞれの焦点を焦点面から検査用ウエハに個別におよび同時に合わせるように構成された1つまたは複数の屈折光学素子(図8には図示せず)を含む。たとえば、該1つまたは複数の屈折光学素子は、本明細書にさらに示され、記載されたあらゆる素子を含み得、対物レンズまたはリレー光学と組み合わせた対物レンズを含み得る。このような屈折光学素子(複数可)はさらに、本明細書にさらに記載されたように構成され得る。この手法では、図8に示した照射サブシステムの一部の射出瞳は、対物レンズの入射瞳を示すことができるか、または所定の拡大/縮小するリレーレンズの作動を介して対物レンズの入射瞳に中継することができる。
【0038】
BSM、Hと傾斜角度、αとの間の垂直距離は、入力ビーム径D0、および反射ビームがBSMの縁端部を通過する要件によって決定される。これらの2つのパラメータは次に、BSMから射出瞳までの距離Lを決定する。
【数22】
たとえば、入射瞳径が2.0mmで射出瞳径が2.0mmである場合は、BSMから射出瞳までの距離は、約357mmであり得る。一実施形態では、照射光ビームの電力は、複数の光ビーム全域にほぼ均一に分配される。たとえば、この照射サブシステムによって生成された様々な出力ビームの間で入力レーザ電力を実質的に均一に分配するために、個々のBSMの反射率は、公式の組を使用し、以下に示した順に計算できる。この導出では、吸収および他の要因によりゼロロスと仮定する。発生した1ビーム当たりの電力は以下の通りである。
【数23】
(式中P0=入力電力であり、T=BSMの非反射表面を通る透過である。)
M0の反射率は以下から得られる。
【数24】
M0’の反射率は以下から得られる。
【数25】
M1上の電力入射は以下から得られる。
【数26】
M1の反射率は以下から得られる。
【数27】
後続のミラー、M2、M3、…、MN−1上の電力入射は以下から得られる。
【数28】
最後に、N−1を通ってBSM2の反射率は以下から得られる。
【数29】
方程式25および26の繰り返される適用を通して、すべてのミラーの反射率が計算可能である。
【0039】
11のビームの発生のための構成の一例が図9および表4に示されている。
【表4】
【0040】
一実施形態の実施の一例が、11のビームの場合に対して図10〜12および表5に示されている。具体的には、図10は、ブレーズド格子/レンズアレイ配置の一実施形態を示す。図10に示したように、照射サブシステムは、補償DOE86を含む。この実施形態では、補償DOE86はブレーズド格子である。補償DOEから出る複数の光ビーム88は、1つまたは複数の屈折光学素子に当てられる。この場合は、屈折光学素子はレンズアレイ90を含む。レンズアレイ90は、複数の光ビームのそれぞれの焦点を焦点面92に個別におよび同時に合わせる。補償DOEとDOE(図10には図示せず)との間の距離は、約955mmであり得る。レンズアレイ90の焦点距離は、約50mmであり得る。
【0041】
照射サブシステムのこの実施形態はまた、複数の光ビームを焦点面92からウエハ面(図10には図示せず)に中継するように、本明細書に記載のように構成されたリレー光学を含む。たとえば、図11は、最終のリレー光学の配置の一実施形態を示す。図11に示したように、リレー光学94は、複数の光ビームをレンズアレイ焦点面92から画像/ウエハ面96に中継するように構成された多くの異なる屈折光学素子を含み得る。レンズアレイ焦点面と画像/ウエハ面との距離は、約1238mmであり得る。
【0042】
図12は、図10に示されたブレーズド格子の特徴の一実施形態を示す。たとえば、図12に示したように、ブレーズド格子86は、パッチ98を含み得る。ブレーズド格子は、11の複数の光ビームのそれぞれに1つずつ、11のパッチを含み得る。各パッチは、4mmx4mmの面積を有し得る。各パッチは、活動領域100を有し得る。各活動領域は、2mmの直径を有し得る。各パッチは、図12に示した表に含まれる周期および開先角度を有し得る。
【表5】
【0043】
図は一般に、本明細書に記載の照射サブシステム実施形態のための構成を示すことを本明細書に提供されることに留意されたい。明らかに、本明細書に記載の構成は、市販のウエハ検査システム用の照射サブシステムを設計するときに、通常実行されるように照射サブシステムの実行を最適化するために変更されてもよい。
【0044】
本発明の様々な態様の別の修正形態および代替実施形態は、本記載に鑑みて当業者には明白であり得る。たとえば、マルチスポットウエハ検査用の照射サブシステムが提供される。したがって、この記載は、事例のみとしてみなされるべきであり、当業者に本発明を実施する一般的手法を教示する目的のために存在する。本明細書に示され記載された本発明の形状は、現在好ましい実施形態として取られたものであることを理解されたい。要素および材料は、本明細書に示され、記載された要素および材料に替えられてもよく、部品および過程は逆でもよく、また本発明のある種の特徴は独立して利用されてもよく、そのすべては本発明の本記載の利益を得た後、当業者には明らかになるはずである。以下の特許請求の範囲に記載されたように本発明の精神および範囲から逸脱せず、本明細書に記載の要素に変更が加えられてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエハ検査用照射を提供する照射サブシステムであって、
照射光ビームを複数の光ビームに分離する回折光学素子と、
前記複数の光ビームの光路に配置された補償回折光学素子であって、前記補償回折光学素子は、前記回折光学素子と同じ回折角度で符号が反転した回折次数を有する、補償回折光学素子と、
前記補償回折光学素子から出る前記複数の光ビームの光路に配置され、前記複数の光ビームのそれぞれの焦点を検査用ウエハに個別におよび同時に合わせる、1つまたは複数の屈折光学素子と、を含む照射サブシステム。
【請求項2】
前記照射光ビームは、パルスレーザによって提供され、中心波長266nmを有する、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項3】
前記照射光ビームの帯域幅は、10pm以上である、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項4】
前記補償回折光学素子は、複数の光ビームのそれぞれの1次の回折次数のみを回折する、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項5】
前記補償回折光学素子は、ブラッグ条件を満たす透過格子である、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項6】
前記補償回折光学素子は、ブレーズド透過格子である、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項7】
前記補償回折光学素子は、異なるピッチを有する複数の格子を含む、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項8】
前記1つまたは複数の屈折光学素子は、前記複数の光ビームのそれぞれの焦点を個別におよび同時に前記ウエハに合わせるように構成されたレンズアレイを備える、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項9】
前記複数の光ビームは、前記補償回折光学素子および前記1つまたは複数の屈折光学素子で相互に空間的に分離される、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項10】
前記1つまたは複数の屈折光学素子は、前記複数の光ビームのそれぞれの焦点を個別におよび同時に合わせるレンズアレイ、ならびに前記焦点を合わせた複数の光ビームを前記レンズアレイから前記ウエハに個別におよび同時に中継するように構成されたリレー光学を含む、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項11】
前記補償回折光学素子は、一次元チャープ格子であり、前記1つまたは複数の屈折光学素子は、円柱レンズを含む、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項12】
ウエハ検査用照射を提供するように構成された照射サブシステムであって、
照射光ビームを複数の光ビームに分離するように構成された回折光学素子と、
前記複数の光ビームの通路に配置された屈折レンズアレイであって、前記屈折レンズアレイの後焦点面における前記複数の光ビームの径は、
【数1】
であり、式中λは前記照射光ビームの波長であり、f1は前記回折光学素子と前記屈折レンズアレイとの間に配置された屈折レンズの焦点距離であり、W0は前記回折光学素子における前記照射光ビームの径であり、前記屈折レンズアレイの前記焦点面における前記複数の光ビームの径は
【数2】
であり、式中f2は前記屈折レンズアレイの焦点距離であり、前記屈折レンズアレイにおける前記複数の光ビームの径は
【数3】
であり、前記屈折レンズアレイは、前記レーザビームウエストをウエハ表面上の前記回折光学素子で中継し、前記複数の光ビームのそれぞれの焦点を検査用ウエハに個別におよび同時に合わせるように構成される、屈折レンズアレイと、を含む照射サブシステム。
【請求項13】
前記屈折レンズアレイ内の前記レンズは、前記屈折レンズアレイにおける前記複数の光ビームの径より大きい開口を有する、請求項12に記載の照射サブシステム。
【請求項14】
ウエハ検査用照射を提供する照射サブシステムであって、
1つの照射光ビームを複数の光ビームに分離し、前記複数の光ビームを焦点面上の複数の空間的に分離したスポットに個別におよび同時に当てる1組のビームスプリッタと、
前記複数の光ビームのそれぞれの焦点を前記焦点面から検査用ウエハに個別におよび同時に合わせる1つまたは複数の屈折光学素子と、を含む照射サブシステム。
【請求項15】
前記照射光ビームは、パルスレーザによって提供され、中心波長266nmを有する、請求項14に記載の照射サブシステム。
【請求項16】
前記照射光ビームの帯域幅は、10pm以上である、請求項14に記載の照射サブシステム。
【請求項17】
前記複数の光ビームは、同じ帯域幅を有する、請求項14に記載の照射サブシステム。
【請求項18】
前記複数の光ビームの数はNであり、前記組に含まれた前記ビームスプリッタの数はN+1である、請求項14に記載の照射サブシステム。
【請求項19】
ビームスプリッタの前記組は、直列に配置された第1および第2のビームスプリッタ、すなわち第1のビームスプリッタと直列に配置された前記ビームスプリッタの第1のサブセット、および前記第2のビームスプリッタと直列に配置された前記ビームスプリッタの第2のサブセットを含み、前記照射光ビームは、前記第1のビームスプリッタに当てられる、請求項14に記載の照射サブシステム。
【請求項20】
前記ビームスプリッタの傾斜角度は、前記複数の光ビームのそれぞれが、前記照射サブシステムの光軸に向かって集中するように設定された、請求項14に記載の照射サブシステム。
【請求項21】
前記照射光ビームの電力は、前記複数の光ビーム全域に実質的に均一に分配される、請求項14に記載の照射サブシステム。
【請求項1】
ウエハ検査用照射を提供する照射サブシステムであって、
照射光ビームを複数の光ビームに分離する回折光学素子と、
前記複数の光ビームの光路に配置された補償回折光学素子であって、前記補償回折光学素子は、前記回折光学素子と同じ回折角度で符号が反転した回折次数を有する、補償回折光学素子と、
前記補償回折光学素子から出る前記複数の光ビームの光路に配置され、前記複数の光ビームのそれぞれの焦点を検査用ウエハに個別におよび同時に合わせる、1つまたは複数の屈折光学素子と、を含む照射サブシステム。
【請求項2】
前記照射光ビームは、パルスレーザによって提供され、中心波長266nmを有する、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項3】
前記照射光ビームの帯域幅は、10pm以上である、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項4】
前記補償回折光学素子は、複数の光ビームのそれぞれの1次の回折次数のみを回折する、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項5】
前記補償回折光学素子は、ブラッグ条件を満たす透過格子である、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項6】
前記補償回折光学素子は、ブレーズド透過格子である、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項7】
前記補償回折光学素子は、異なるピッチを有する複数の格子を含む、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項8】
前記1つまたは複数の屈折光学素子は、前記複数の光ビームのそれぞれの焦点を個別におよび同時に前記ウエハに合わせるように構成されたレンズアレイを備える、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項9】
前記複数の光ビームは、前記補償回折光学素子および前記1つまたは複数の屈折光学素子で相互に空間的に分離される、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項10】
前記1つまたは複数の屈折光学素子は、前記複数の光ビームのそれぞれの焦点を個別におよび同時に合わせるレンズアレイ、ならびに前記焦点を合わせた複数の光ビームを前記レンズアレイから前記ウエハに個別におよび同時に中継するように構成されたリレー光学を含む、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項11】
前記補償回折光学素子は、一次元チャープ格子であり、前記1つまたは複数の屈折光学素子は、円柱レンズを含む、請求項1に記載の照射サブシステム。
【請求項12】
ウエハ検査用照射を提供するように構成された照射サブシステムであって、
照射光ビームを複数の光ビームに分離するように構成された回折光学素子と、
前記複数の光ビームの通路に配置された屈折レンズアレイであって、前記屈折レンズアレイの後焦点面における前記複数の光ビームの径は、
【数1】
であり、式中λは前記照射光ビームの波長であり、f1は前記回折光学素子と前記屈折レンズアレイとの間に配置された屈折レンズの焦点距離であり、W0は前記回折光学素子における前記照射光ビームの径であり、前記屈折レンズアレイの前記焦点面における前記複数の光ビームの径は
【数2】
であり、式中f2は前記屈折レンズアレイの焦点距離であり、前記屈折レンズアレイにおける前記複数の光ビームの径は
【数3】
であり、前記屈折レンズアレイは、前記レーザビームウエストをウエハ表面上の前記回折光学素子で中継し、前記複数の光ビームのそれぞれの焦点を検査用ウエハに個別におよび同時に合わせるように構成される、屈折レンズアレイと、を含む照射サブシステム。
【請求項13】
前記屈折レンズアレイ内の前記レンズは、前記屈折レンズアレイにおける前記複数の光ビームの径より大きい開口を有する、請求項12に記載の照射サブシステム。
【請求項14】
ウエハ検査用照射を提供する照射サブシステムであって、
1つの照射光ビームを複数の光ビームに分離し、前記複数の光ビームを焦点面上の複数の空間的に分離したスポットに個別におよび同時に当てる1組のビームスプリッタと、
前記複数の光ビームのそれぞれの焦点を前記焦点面から検査用ウエハに個別におよび同時に合わせる1つまたは複数の屈折光学素子と、を含む照射サブシステム。
【請求項15】
前記照射光ビームは、パルスレーザによって提供され、中心波長266nmを有する、請求項14に記載の照射サブシステム。
【請求項16】
前記照射光ビームの帯域幅は、10pm以上である、請求項14に記載の照射サブシステム。
【請求項17】
前記複数の光ビームは、同じ帯域幅を有する、請求項14に記載の照射サブシステム。
【請求項18】
前記複数の光ビームの数はNであり、前記組に含まれた前記ビームスプリッタの数はN+1である、請求項14に記載の照射サブシステム。
【請求項19】
ビームスプリッタの前記組は、直列に配置された第1および第2のビームスプリッタ、すなわち第1のビームスプリッタと直列に配置された前記ビームスプリッタの第1のサブセット、および前記第2のビームスプリッタと直列に配置された前記ビームスプリッタの第2のサブセットを含み、前記照射光ビームは、前記第1のビームスプリッタに当てられる、請求項14に記載の照射サブシステム。
【請求項20】
前記ビームスプリッタの傾斜角度は、前記複数の光ビームのそれぞれが、前記照射サブシステムの光軸に向かって集中するように設定された、請求項14に記載の照射サブシステム。
【請求項21】
前記照射光ビームの電力は、前記複数の光ビーム全域に実質的に均一に分配される、請求項14に記載の照射サブシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−68232(P2012−68232A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−165590(P2011−165590)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(500049141)ケーエルエー−テンカー コーポレイション (126)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−165590(P2011−165590)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(500049141)ケーエルエー−テンカー コーポレイション (126)
【Fターム(参考)】
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