説明

エンボス加工された配向光学フィルム

エンボス加工された光学シート材料(10)を作製する方法は、第1の表面と第2の表面を有する光学的に異方性の一軸配向ポリマー基板を提供すること、パターン形成したツールを放射エネルギー源からの放射エネルギーを用いて加熱し、パターンは長手方向を有する複数の平行に隆起した微小構造を含むこと、ポリマー基板の配向方向と平行なポリマー基板の第1の主要表面に対してツールを押し付け、ポリマー基板の第1の主要表面を軟化させ、ポリマー基板中に溝形状の微小チャンネル(14)をエンボス加工すること、エンボス加工されたポリマー基板を冷却すること、およびポリマー基板からツールを分離することとを含み、ポリマー基板の配向はポリマー基板および第1の主要表面全体で変化しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2003年1月6日出願の仮出願番号第60/438,194号の利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、光学フィルムを精密な詳細さ(デティル)でエンボス加工する工程に関し、より詳細には、エンボス加工されない光学フィルムと、バルクおよび表面において実質上同じ光学特性を有する、光学フィルムを作製(make)する工程に関する。また、本発明は、光管理フィルム(ライトマネージメントフィルム)など、特に表示用途に使用するようにされた光学フィルムに関する。
【背景技術】
【0003】
樹脂状シートまたは積層体に微小立方体などの精密な光学パターンをエンボス加工する工程および装置は、米国特許第4,486,363号、第4,478,769号、第4,601,861号、第5,213,872号、および第6,015,214号としてよく知られており、これらの特許は全てリファレンスとして本明細書に組み込まれている。このような合成樹脂光学シートの製造において、光学要素の幾何形状的精密さはその光学性能を決定するので、高精度のエンボス加工が必要とされる。上に引用した特許は、透明な熱可塑性材料の一表面上に微細または精密で詳細な繰り返し後方反射性(retro−reflective)パターンを連続的にエンボス加工し、フィルムの表面を所望の微小構造パターンに形成する特別の方法と装置を開示する。
【0004】
米国特許第6,096,247号はエンボス加工された光学ポリマーフィルムを作製する工程と装置を開示する。火炎バーナーまたは火炎のない放射バーナーによってポリマーフィルに直接熱流を与えて、ポリマーフィルムの少なくとも一表面を軟化させる。次いで、フィルムをエンボス加工ニップを通過させ、フィルムの軟化した表面上にエンボスを形成する。次いで、このエンボス加工された表面はエンボスの構造を固定するために冷却される。加熱、エンボス加工、エンボス加工された光学フィルムの冷却に要する時間は、エンボス加工される光学フィルムの熱感受性に部分的に応じて、約0.05〜約1秒であるといわれる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、光学フィルムをエンボス加工する方法は、光学的に異方性の一軸配向フィルムを提供すること、パターン形成したツールを放射エネルギー源からの放射エネルギーを用いて加熱し、パターンは長手方向を有する複数の平行に隆起した微小構造を含むこと、隆起した微小構造の長手方向がポリマー基板の配向方向と実質上平行になるようにツールを配向フィルムの表面に対して押し付け、それによって配向フィルムの表面をパターン形成することとを含む。本発明の一態様において、v形状の溝が配向フィルムの表面にエンボス加工される。
【0006】
本発明の一形態において、光学フィルムはその中に複数のv形状の微小チャンネルを有する透明なエンボス加工されたポリマーフィルムを含む。本明細書と請求項を通じて用いられる用語「透明な」は、光学的に透明または光学的に半透明であることを意味する。エンボス加工されたフィルムは、一軸配向フィルムであり、配向の方向は実質上v形状微小チャンネルの長手方向と平行であり、エンボス加工されたポリマーフィルムの配向は、ポリマー基板および第1の主要表面(major surface)全体を通じて変化しない。
【0007】
前述の目的および関連する目的を達成するために、本発明は以降で完全に説明し、特に請求項の中で指摘する特徴を含む。以下の説明および添付の図面は、本発明の或る例示的実施形態を詳細に記述する。しかし、これらの実施形態は、本発明の原理を用いることのできる様々な方法のいくつかを説明するに過ぎない。本発明の他の目的、利点および新規な特徴は、以下の本発明の詳細な説明を図面と共に熟考するとき明らかになるであろう。
【0008】
添付の図面において、必ずしも尺度は示してはいない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
ここで図面、最初に図1と2を詳細に参照すれば、これらの図は本発明によるエンボス加工された配向フィルムを示す。光学フィルム10は、その上部表面にエンボス加工された微小チャンネルまたは溝14を備える一軸配向フィルム12を含む。微小チャンネル14は、フィルム12の配向方向に実質上平行な長手方向(図2を参照されたい)を有する。示した実施形態において、微小チャンネル14は上部角度θを有するv形状の溝である。個々の微小チャンネル14の各々は、図2に示した実質上同じサイズと形状にすることができ、あるいは異なるサイズと形状にすることができる。微小チャンネル14は、V形状、矩形、台形、半円形、またはサインカーブの断面形状を有することができる。
【0010】
一実施形態において、個々の微小チャンネル14は、約1ミクロン〜約100ミクロン、他の実施形態において、約10ミクロン〜約100ミクロンの範囲の深さを有する。さらに他の実施形態において、微小チャンネルの深さは約40ミクロン〜約60ミクロンである。個々の微小チャンネル14の幅は、一実施形態において約0.2ミクロン〜約500ミクロンの範囲内であり、他の実施形態において約10ミクロン〜約100ミクロンの範囲内である。上部角度θは約20°〜約120°、または約60°〜約90°の範囲内とすることができる。
【0011】
微小チャンネル14は、一実施形態において約0.2ミクロン〜約500ミクロンの距離、または他の実施形態において約100ミクロン〜約200ミクロンの距離で間隔を置くことができる。
【0012】
配向フィルム
エンボス加工された一軸配向フィルム12は熱可塑性ポリマーを含む。配向された熱可塑性ポリマーフィルムは、ポリマーを軟化転移温度に近いまたはそれを超える温度まで加熱し、一方向(一軸配向)または二方向(二軸配向)に延伸するなど、当技術分野の既知の方法によって調製される。典型的に、ポリマーシートは押し出され、次いで所望の温度で急速延伸することによって配向して配向フィルムが形成され、続いて急速クエンチされる。クエンチは分子緩和によって配向が失われないことを保証する。配向は機械方向(MD)と呼ばれるフィルムの動きの方向に行うことができる。機械方向に対して直交する方向への延伸は横方向(TD)または横断方向と呼ばれる。
【0013】
配向フィルムの機械的特性は、配向の方向と程度に応じて変化する。配向はポリマーフィルムに固有の最大強度と剛性をもたらす。さらに、配向はさらに高いレベルの結晶性を誘起するので、障壁および化学的不活性さなどの特性がさらに高くなる。配向は非配向フィルムに形成される結晶ドメインよりも光の散乱が少ない結晶構造をもたらすので、光学特性は一般により優れている。
【0014】
本発明のエンボス加工されたフィルムは一軸配向フィルムであり、二軸配向フィルムではない。一実施形態において、配向フィルムの延伸割合は約4〜5×MDと1×TDの範囲である。非晶質のガラス状熱可塑性フィルムおよび半結晶質熱可塑性フィルムは、本発明の方法によるエンボス加工された配向フィルムの作製に使用するのに適している。
【0015】
適切な配向された非晶質ガラス状熱可塑性フィルムは、セルロースアセタート、セルローストリアセタート、およびセルロースアセタート/ブチラートなどのアセタート、ポリメチルメタクリラート、およびポリエチルメタクリラートなどのアクリル樹脂、ポリ(p−スチレン)およびシンジオタクチックポリスチレンなどのポリスチレン、スチレン系のコポリマー、ポリビニルクロリド、ポリビニルフルオリド、ポリビニリデンクロリド、ポリビニリデンフルオリド、ポリビニリデンジクロリドなどのビニル樹脂およびその混合物を含むものを含む。
【0016】
適切な配向された半結晶質熱可塑性フィルムは、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどのポリオレフィンホモポリマー、エチレン、プロピレンおよび/または1−ブチレンのコポリマー、エチレンビニルアセタートおよびアクリル酸エチレンなどのエチレンを含むコポリマー、ポリオキシメチレン、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンブチラート、ポリブチレンテレフタラート、およびポリエチレンナフタラートなどのポリエステル、ポリヘキサメチレンアジプアミドなどのポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボナート、ポリヘキサメチレンアジプアミド、ポリウレタン、ポリカーボナート、ポリビニルアルコール、ポリエーテルエーテルケトンなどのケトン、ポリフェニレンスルフィド、およびその混合物を含むものを含む。
【0017】
本明細書で使用される用語「異方性」は、ポリマーフィルムが、直交する面内軸に沿って異なる反射特性を有することを意味する。異方性フィルムは国際公開WO第02/48607号およびWO第01/90637号に記載されている。本発明の異方性光学フィルムとして特に適切なものは、ポリエチレンテレフタラート(PET)とポリエチレンナフタラート(PEN)である。
【0018】
一実施形態において、異方性材料は複屈折ポリマー材料である。そうした複屈折ポリマーはその光学軸に沿って異常屈折率n、それに直交する軸に沿って通常屈折率nを有する。特別な材料によっては、n>nまたはn<nである。フィルムの複屈折率Δnは、通常屈折率と異常屈折率の間の差である。本発明のこの実施形態における異方性材料の複屈折率は0.1〜0.5の範囲である。
【0019】
一実施形態において、多層フィルムをエンボス加工されたフィルムとして使用することができる。多層フィルムの例は、1種または複数の他のポリマーとの共押し出しによって形成されるフィルム層、他の層でコーティングしたフィルム層、または互いに積層または接着されたフィルム層を含む。軟化されエンボス加工される多層フィルムの表面は異方性の一軸配向フィルム表面である。
【0020】
等方性層
本発明の一実施形態において、異方性のエンボス加工されたフィルムは、そのエンボス加工された表面上に光学的に等方性の層がコーティングされる。この実施形態は図3に示されており、光ガイド30は、その上部表面とエンボス加工された微小チャンネル34を被覆する等方性コーティング36を有する、エンボス加工された異方性フィルム32を含む。等方性材料は国際公開WO第02/48607号およびWO第01/90637号に記載されている。等方性材料の屈折率はnであり、異方性層の屈折率nまたはnのひとつに実質上等しい。適切な等方性材料は、例えば、ポリメチルメタクリラート、ポリスチレン、ポリカーボナート、ポリエーテルスルホン、環状オレフィンコポリマー、架橋アクリラート、エポキシド、ウレタンおよびシリコンゴムを含む。一実施形態において、等方性材料は、光開始剤でエトキシル化したビスフェノールAジアクリラート
(bisphenol A ethoxylated diacrylate with a photoinitiator)を含み、UV硬化される。
【0021】
一実施形態において、等方性コーティングの屈折率(n)は、異方性フィルムの通常屈折率(n)に等しいので、放射光は線形に偏光される。
【0022】
接着剤
本発明のエンボス加工されたフィルムは、エンボス加工されたフィルムを他の光学層または基板に接着するために、そのエンボス加工されない表面を接着剤でコーティングすることができる。適切な接着剤はホットメルトをコーティングした処方物、水ベース、およびラテックス処方物、ならびに積層、および熱活性化された接着剤を含む。接着剤層は従来の技術でフィルムに塗布することができる。
【0023】
本発明に有用な接着剤の例は、ポリアクリラート、ポリビニルエーテル、天然ゴム、ポリイソプレン、およびポリイソブチレンなどのジエン含有ゴム、ポリクロロプレン、ブチルゴム、ブタジエン−アクリロニトリルポリマー、熱可塑性エラストマー、スチレン−ブタジエンポリマーなどのブロックコポリマー、ポリ−アルファ−オレフィン、非晶質ポリオレフィン、シリコン、エチレンビニルアセタート、エチルアクリラート、およびエチルメタクリラートなどのエチレン含有コポリマー、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ、ポリビニルピロリドンおよびビニルピロリドンコポリマー、ポリエステルおよび上の混合物を含む。さらに、接着剤は、粘着剤、可塑剤、充填剤、酸化防止剤、安定剤、顔料、拡散粒子、硬化剤および溶媒などの添加剤を含むことができる。
【0024】
本発明による有用な接着剤は感圧接着剤とすることができる。感圧接着剤は通常室温で粘着性があり、せいぜい軽い指の圧力を加えることによって表面に接着することができる。有用な感圧接着剤の一般的な説明は、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering、Vol.13、Wiley−Interscience Publishers(New York、1988)に見出すことができる。感圧接着剤のさらに他の有用な説明は、Encyclopedia of Polymer Science and Technology、Vol.1、 Interscience Publishers(New York、1964)に見出すことができる。
【0025】
接着剤は、エンボス加工されたフィルムを基板または導波板などの他の光学層に積層するのに使用することができる。図3を参照すれば、エンボス加工されたフィルム32はその下部のエンボス加工されない表面に接着された接着剤層38を有する。接着剤層38は、ポリメチルメタクリラートなどの従来のポリマー基板とすることのできる基板40にエンボス加工されたフィルム32を接着する。接着剤はその屈折率を基に選択することができるので、導波板の機能を妨げない。
【0026】
エンボス加工されたフィルム上の接着剤層はそれに接着された除去可能なライナーを有することができる。ライナーは接着剤層を保護し、使用の前に不注意で結合させることを防止する。使用することのできるライナーは、当技術分野に既知の任意の剥離ライナーとすることができる。
【0027】
エンボス加工方法
光学フィルムをエンボス加工する方法は、光学フィルムの少なくとも一部を放射エネルギー源からの放射エネルギーで間接的に加熱すること、ツールを光学フィルムの加熱された部分に押し付け、それによって光学フィルムの表面をパターニングすること、および光学フィルムとツールを分離することとを含む。放射エネルギーは、放射に比較的透明な固体材料を通って移動することができ、その間に比較的吸収性のある材料によって吸収される。比較的透明な材料は光学フィルムの加熱されない部分または全てとすることができ、比較的吸収性のある材料はツールとすることができる。この方法は1個または複数のロールツーロール(roll―to―roll)作業で行うことができる。代わりに、または追加で、この方法は1回または複数回のバッチ工程とすることができる。
【0028】
以下の説明において、最初に本発明による方法の全体的な概要を示す。次いで、この方法の様々な実施形態を実施するのに適したいくつかの装置を示す。
【0029】
図4のスケジュール表(タイムチャート)は、精密な微小構造を成形またはエンボス加工する方法1の1サイクル内の加熱、加圧、および他の加工段階の経時的順序を示す。(用語「成形」または「エンボス加工」は、本明細書において、熱と圧力の下で溶融シート(molten sheeting)を形成する同じ工程を識別することを意図している。)最初の調製段階2の間に、成形またはエンボス加工すべき予備成形されたポリマーフィルムまたはシートは、例えば洗浄によって調製することができる。次いで、シートまたはフィルムは成形ゾーンへ送達され(例えば固体ウェブまたはシートとして)、成形段階4で、高い温度と高い圧力の条件下で成形が行われる。成形されたパターンを固定するための凝固段階(freezing stage)5が成形段階4に続く。次いで、シートは離型段階6で成形/エンボス加工装置から取り除かれる。典型的に、成形段階4の部分または全ての中で、その段階での複数の間隔の可能性(例えば、複数の圧力ニップで)を含んで、シートは高圧を受ける。図4の概要図において、連続的な加圧は7で示されている。同様に、成形段階4の部分または全ての中で、その段階での複数の間隔の可能性を含んで、シートは高い温度を受ける(例えば、シートの熱可塑性材料のガラス転移温度または溶融温度を超える)。図4の概要図において、3回の加熱間隔8a、8b、および8cが中間の「停止」(加熱または冷却がない)間隔9aおよび9bを備えて示されている。高圧および加熱条件が停止された間および/またはその後で、シートは凝固段階5を有効にするために冷却される。
【0030】
「放射エネルギー」は、対流または伝導などの他の熱伝達モードの機構とは対照的に、熱またはエネルギーをフォトンによって伝達する、あらゆる波長の放射であると広く定義される。用語「放射エネルギー源」は、本明細書において、放射エネルギーの発生器または他の源を示すために用いられ、他方、用語「放射ヒーター」および「放射加熱装置」は、放射エネルギー源ならびに反射器などの他の関連する部品を示すために用いられる。
【0031】
本発明は、図4に概要を示した種類の熱プラス圧力によるエンボス加工を実施するために単独のまたは主要な熱源として放射エネルギーを使用し、そのような工程は、例えば、さらに従来の加工技術を用いる成形またはエンボス加工が困難あるいは不可能な、精密な微小構造をエンボス加工するのに用いることができる。
【0032】
本発明のエンボス加工工程における単独のまたは主要な熱源としての熱放射の使用は、様々な顕著な利点を提供する。
(a)放射エネルギー熱伝達は、伝導および対流熱伝達とは対照的に、顕著に高い熱流とエンボス加工温度を達成することができる。これは例えば、非常に高いTgの熱可塑性ポリマーのエンボス加工において、工程の可能性を広範囲に広げる。
(b)放射エネルギー加熱は、伝導および対流加熱では達成することのできない、エンボス加工すべき材料と装置の他の要素への熱伝達を精密に制御する様々な手段を提供する。これは例えば、放射のスペクトルおよび幾何形状的な分布を調節するための、例えば反射、集束、濾波等などによる熱放射源の制御を含む。制御された放射熱伝達の他の例は、エンボス加工すべき材料またはシートの構造を、例えば、ドーピングまたは多層構造によって、熱放射の吸収を調節するように設計することである。制御された放射加熱は、装置の冷却の必要性の低減、およびエンボス加工中の局部の熱と圧力との間の調整によるエンボス加工精度の改善など、様々な工程改善を達成することができる。
(c)放射エネルギー加熱は、他の熱伝達モード、例えば伝導加熱と組み合わせて、有利な効果を得ることができる。これらの効果は、熱放射熱伝達がエンボス加工装置の構造(特にエンボス加工ツール)を加熱することができる、すなわち、伝導によってエンボス加工すべき材料へ熱を伝達することができるので、放射熱源のみを使用して達成することができる。
(d)放射エネルギーは極めて迅速な加熱を提供することができる。
(e)放射エネルギー加熱は、連続的および非連続的エンボス加工装置に組み込むことができ、主要な補助装置の有効な相互作用は、放射熱源光学系、エンボス加工ツール、加圧構造、およびエンボス加工すべきウェブ原料またはシート原料の取り扱い機構を含む。
【0033】
これらの利点は、放射エネルギー(熱放射)の物理特性から導かれる。伝導および対流による熱エネルギーの伝達は、位置間の温度差の約1乗に依存するが、熱放射によるエネルギーの伝達は個々の本体の絶対温度の4乗同士の差に依存する。この特性のため、熱放射効果は高い絶対温度レベルで高くなる。
【0034】
本発明の好ましい実施形態において、放射エネルギー源は、図4Aに示した種類のエネルギー放出特性を有する黒体エミッターである。高エネルギーの近赤外放射(NIR)加熱装置が特に好ましい。好ましい放射加熱装置は、2000Kまたは2000Kを超え、好ましくは3000K、またはそれを超えて動作する近赤外放射を用いる。これらのエミッターのエネルギー出力は、短波および中波(中間波)赤外エミッターのそれよりも数倍大きく、効率的な熱プラス圧力の精密なエンボス加工で決定的になり得る高い熱流を提供する。出力のピーク波長以外に、エミッターの動作温度は全エネルギー出力に影響を及ぼし、エミッター温度を高くすると、ピークはより短い波長へ移動し、かつより高いエネルギー出力を提供する。
【0035】
市場で入手可能な高エネルギーのNIR装置の好ましいラインはAdPhos AG、Bruckmuel−Heufeld、Germany(AdPhos)から供給される。AdPhos赤外加熱装置は、耐久性のある高エネルギー加熱装置を提供し、AdPhosランプは約3200Kで動作する黒体エミッターとして働く。本発明のための適切な熱エネルギーを提供する他の放射ヒーターおよびエミッターは、様々な主要ランプ製造者(Philips、Ushio、General Electric、Sylvania、およびGlenroを含む)から入手可能である。例えば、これらの製造者は半導体産業で使用されるエピタキシャル反応器用のエミッターを製造する。これらのエミッターの全ては、3000Kを超える温度を有する。しかし、さらに広範囲の適切なNIR源は、約2000Kを超える温度を有するエミッターであろう。AdPhos装置の利点は、そのような高エネルギーNIRランプの大部分が2000時間未満の定格寿命を有するのに対して、AdPhosNIR装置は4000〜5000時間の運転寿命に設計されることである。AdPhosランプの放射エネルギー放出は、そのエネルギーの大部分を0.4〜2ミクロンの範囲の波長に有し、これは短波および中波赤外源よりも低い波長へ移動され、より高いエネルギー出力と、以下に説明するような熱放射の吸収における他の利点を提供する。
【0036】
黒体放射熱源は全放射出力を提供し、ピーク温度と4乗の関係を有する。他の顕著な特性は放射のスペクトル分布である。以下に示すように、放射出力のスペクトル分布は、エンボス加工すべき材料の吸収特性のスペクトル分布、ならびに放出された放射エネルギーを受けるエンボス加工装置の他の部品の吸収特性と重要な関係がある。
【0037】
放射エネルギー源の出力は装置の性能を向上するために様々な方法で制御することができる。特に、反射器(ランプの後方の湾曲反射器(パラボラまたは楕円)および側部反射器など)の使用によって、有用な放射エネルギー出力が顕著に高められる。熱放射を非常に限定された幾何形状領域に集束することが望ましい場合、これは集束光学系および反射器によって達成することができる。他の技術は放射エネルギーを選択的に遮蔽することである。また、濾波によって放出されるエネルギーのスペクトル分布を変化させることも可能である。
【0038】
放射源からの熱エネルギー放出のスペクトルおよび空間分布は、源と、エネルギー吸収および他の効果が考えられている装置中の点との間で大きく変化させることができる。放出された熱エネルギーは、例えば源と考えている点の中間の吸収によって、散乱によって、および他の効果によって減衰させることができる。この熱エネルギーの減衰にもかかわらず、放射熱源の非常に高い熱流特性はエンボス加工装置の他の構造に入射する高い熱流をもたらす。
【0039】
本発明のエンボス加工装置によって達成される放射熱伝達の重要な決定因子(determinant)は、エンボス加工すべきシートまたは他の材料および装置の他の材料または対象物の吸収率である。これに関して、2つの直接関係する特性はこれらの材料のスペクトル吸収率、およびそれらの全吸収率である。本特許出願において「全吸収率」と呼ばれる全波長範囲の吸収率は、その方向から入射する全放射エネルギーに対する吸収された全放射エネルギー(例えば放射源から)の比である。全エネルギーは、関連する波長範囲のスペクトル放射率に関するスペクトル吸収率の分布に依存する。したがって、黒体源の高いエネルギー波長で比較的低いスペクトル吸収率を有するシート材料の場合、全吸収率は比較的低くなるであろうが、一方、黒体源の高いエネルギー波長で比較的高いスペクトル吸収率を有するツール材料については、全吸収率は比較的高くなるであろう。(注記)用語「吸収率」が本特許出願において限定(「スペクトル」または「全」)なしで使用されるとき、全吸収率を想定する。
【0040】
エンボス加工すべきシート材料によって吸収される全放射エネルギーを考えるとき、放射源から入射するエネルギーだけではなく、シートに戻ることのできる反射された熱放射も考慮することが必要である。したがって、例えば、シートの周囲に配置された反射器間の反射は、シートによって吸収されるべき熱放射の「無限列(infinite series)」を招き、シート材料の比較的高い透明度にかかわらずシートの顕著な放射加熱を引き起こすことができる。
【0041】
以下にさらに詳細に説明するように、放射エネルギーは比較的放射吸収性のある材料に衝突して吸収される前に、比較的放射に透明な材料を通過することができる。本明細書に使用される比較的放射に透明な材料(「比較的透明な材料」または「透明材料」とも呼ばれる)は、比較的放射吸収性のある材料(「比較的吸収性のある材料」または「吸収性材料」とも呼ばれる)よりも放射エネルギー吸収の少ない固体材料と定義される。比較的放射に透明な材料の定義から特に除外されるのは空気などのガスであり、それを通して放射エネルギーは放射エネルギー源から吸収性材料への通路を通過することができる。また、本明細書に使用される用語、比較的透明な材料は、放射ヒーターまたは放射エネルギー源の部分である材料を含まないことが理解されるであろう。
【0042】
上の定義は2つの関係(connection)を含む。最初に、「比較的透明な」または「比較的吸収性のある」という材料の上の定義は相対的であることが理解されるであろう。すなわち、材料は他の材料に対してのみ透明または吸収性である。この定義に用いられる相対性の概念は、材料の特定の吸収性特性、単位容積当たりまたは単位質量当たりのその吸収率を含む概念である。
【0043】
第2に、定義は使用される放射エネルギーのスペクトル放射分布に関連する。材料は、放射エネルギーの第1の源に関して他の材料に対して比較的吸収性であることができ、異なるスペクトル放射分布の第2放射エネルギーに関して同じ材料に対して比較的透明であることができる。
【0044】
上の用語に関するさらに他の注記は、比較的透明な材料でさえも、あるレベルの放射エネルギーの吸収率を有することができることが理解されるであろうことである。したがって、本明細書において、放射エネルギーは透明な材料を通過し、吸収性材料だけを加熱すると説明することができるが、透明な材料のいくらかの吸収と加熱が実際に起こり得ることが理解されるであろう。
【0045】
比較的透明な材料と吸収性のある材料は、どちらが放射エネルギーに対してより吸収性があるか(すなわち放射エネルギー源に対してより大きな全吸収率)について、上で広く定義された。しかし、様々な吸収率の材料は、それらの吸収率の相対的な割合に基づいてより狭く特徴付けることができることが理解されるであろう。例えば、比較的吸収性のある材料は、比較的透明な材料の7倍の吸収率を有することができる。
【0046】
比較的透明な材料と比較的吸収性のある材料は、それらのエネルギー吸収の全割合(時間当たりに吸収された全エネルギー)を比較することによって特徴付けられる。材料の全エネルギー吸収は、放射エネルギー源の放射率スペクトル(波長)、材料の吸収率スペクトル、および放射エネルギーの材料通過距離に依存する。したがって、材料の全吸収率は、体積(または距離)と放射エネルギーの放出スペククトル(波長)で積分した、放射エネルギーのスペクトル強度(波長の関数)および材料の吸収率スペクトルならびに対数減衰関数(吸収率スペクトルと距離の関数)の積と定義することができる。比較的吸収性のある材料の全吸収率に対する比較的透明な材料の全吸収率の割合は1未満とすることができ、0.7未満または0.7とすることができ、0.5未満または0.5とすることができ、0.3未満または0.3とすることができ、0.1未満または0.1とすることができる。
【0047】
放射エネルギーが透明材料を通過して吸収性材料に到達することによって、放射エネルギーをシートの実際にエンボス加工される部分の近傍に優先的に吸収させることが可能になる。したがって、シートのパターン形成を達成するために、シートとツールの小さな部分しか実際に加熱される必要がない。加熱が最も必要とされる場所へ放射エネルギーを集中できることから、多くの利点が得られることが理解されるであろう。第1に、工程のための全体のエネルギー消費を低減することができる。第2に、局部的な加熱は、シートの加熱と冷却に必要な時間を短縮することができるので、加工時間を短縮することができる。さらに、得られるエンボス加工されたシートの材料特性を向上することができる。過剰の加熱は、過剰に高い温度または高い温度で維持された時間のいずれの点においても、材料特性に悪い影響を与え得る。一例としては、長い加熱は材料の配向構造を変化させ得る。短い時間だけ局部的な加熱を提供することによって、この材料特性の劣化を回避することができる。
【0048】
図5に示した透明な材料および吸収性材料の可能な構成の一例として、放射エネルギー30は、比較的吸収性のある材料ツール36で吸収されるまで、光学フィルムシート材料24の透明材料20を通過する。したがって、加熱は、ツール表面40およびツール表面40と接触しているシート材料24の部分34に局在化することができる。これはエンボス加工すべき材料の間接加熱の一例であり、放射エネルギー30はエンボス加工される材料を直接加熱せず、加熱されたツール36の介在によってのみ加熱する。
【0049】
加熱は、シート材料24の少なくとも一部を溶融するのに十分であればよい。代わりに、加熱は、例えば、加熱される部分の温度を材料のガラス転移温度を超えて昇温することによって、シート材料24の加熱された部分を軟化させるだけでよい。いずれの場合も、加熱は、シート材料フィルムの部分にシートの加熱された部分の表面に沿った窪みおよび/または突起を形成することを容易にする。
【0050】
比較的放射に透明な材料、および比較的放射に吸収性のある材料の具体的な例を、以下に論じる。全て最大エネルギー出力が0.7〜1.5ミクロンの範囲およびピーク出力が約0.8ミクロンである、AdPhos NIRエミッターの放出スペクトルに関連する。
(1)以下に論じるように、エンボス加工すべき材料として様々な熱可塑性ポリマーシートまたはフィルムを使用することができる。また、これらのポリマーは約2ミクロン以下を大きく吸収しないので、これらのポリマー材料は放射エネルギーに対してほぼ透明である。エンボス加工すべきフィルムに加えて、精密なエンボス加工技術分野でよく知られているように、そのようなフィルムまたはシートを、キャリアフィルム、例えば放射エネルギーに対して同様に透明度の高いMylar(登録商標)と組み合わせることができる。したがって、放射エネルギーはフィルムを通ってツールまで限られた損失で伝達することができる。
(2)精密なエンボス加工のための電鋳ツール(electroformed tooling)に使用される好ましい材料であるニッケルおよびニッケル合金は、NIR放射に高い吸収性がある。入射するNIR放射は、従来のエンボス加工ツールの循環油加熱で達成された上限の500°Fをはるかに超える温度へツールを急速に加熱する。これはエンボス加工すべきシートの改善された伝導性加熱をもたらし、良好に成形された、欠陥のない精密な微小構造をシート表面に成形および凝固させる、熱可塑性材料の望ましい流動性に貢献する。
【0051】
これらの好ましい構造は、ニッケルツールが放出された熱放射の大部分を吸収して、急速かつ効果的なエンボス加工を提供するエンボス加工装置に組み合わせることができる。エンボス加工すべきフィルムは、ツールに対して押し付けられるとき、フィルムと放射エミッターの間の透明な圧力構造介在物を用いて照射することができる。放射は迅速にフィルムを通過し、エンボス加工ツールの表面で吸収される。これはフィルムを迅速に加熱し、次にフィルムを局部的に溶融させ、フィルムをエンボス加工する。この機能は放射エネルギー源としてAdPhos NIRエミッターを使用することには必ずしも依存せず、しかし、全熱流(放射エネルギー放出)および放出スペクトルが類似していれば、他のエミッターを使用して達成できることを強調すべきである。
【0052】
方法1の成形段階4(図4)において、シート材料24(図5)はツール36(図5)をシートの加熱された部分に押し付けることによってパターン形成される。ツール36は窪みおよび/または突起をパターン形成した表面を有することができる。ツールを加熱された部分に押し付けることによって、シートの部分は対応する突起および/または窪みのアレイがパターン形成される。ツール36をシート材料24に押し付けることは、ロールツーロール工程の一部として2つを互いに押し付けることによって達成することができる。例えば、パターン形成された可撓性のベルトをツールとして用い、突起および/または窪みのパターンをシート上に付与することができる。確かに、方法1の全てのステップは、ロールツーロール工程の一部として実施することができる。一実施形態において、ツールの加熱と、光学フィルムシート材料の軟化と、シート材料のエンボス加工のステップを完了するための組み合わせ時間は10秒未満である。
【0053】
方法1の離型段階6(図4)において、シート材料24とツール36は分離される。分離は成形段階4の後に行われ、シート材料24のパターン形成され加熱された部分を十分冷却して、パターン形成されたシート材料が分離の後その形状を保つように遅らせることができる。その目的のために、シート材料24および/またはツール36を冷却する、方法1の凝固段階5(図4)などの個別のステップがあってもよい。
【0054】
本出願において使用される「精密微小構造材料」または「精密微小構造フィルム」は、一般に非常に小さな要素または形状のエンボス加工された精密な幾何形状パターンを有する樹脂状熱可塑性材料の薄いフィルムまたはシートを指し、成形の精度は製品の機能に重要である。エンボス加工されたフィルムの精度は、製品に要求される精密な幾何形状、エンボス加工ツールの能力、ツールから物品へ幾何形状的な完全さを保つための工程および装置の両方の関数である。
【0055】
典型的に、少なくとも1つまたは複数の以下の特徴がフィルム(その片面または両面)に形成されるであろう。
(a)基準値に対して5分の公差、さらに好ましくは基準値に対して2分の公差、または規定値の少なくとも99.9%に制御された角度の傾斜を有する平坦な表面。
(b)基準表面に対して100オングストロームrms未満の粗さ、さらに好ましくは基準表面に対して50オングストロームrms未満のそれにほぼ一致する粗さ形態、または、表面が小さな不規則性を要求するならば、100オングストロームを超え、0.00004インチ(1ミクロン)未満とすることのできる精密に形成された(しばしば非常に平滑な)表面を有すること。
(c)0.001インチ(25ミクロン)未満の湾曲の縁半径および/または角半径を備え、0.1%未満の偏差に制御された鋭角な角度を有すること。
(d)0.040インチ(1000ミクロン)未満、さらに好ましくは0.010インチ(250ミクロン)未満のエンボス加工深さを有すること。
(e)個々の要素の形状、および/または互いにまたは基準点に対して複数要素の位置に関してシート面内に精密に制御された寸法。
(f)0.1%よりも高い精度を有する0.040インチ(1ミリメートル)未満の特性長さ尺度(深さ、幅、および長さ)。
【0056】
精密微小構造フィルムの或る実施形態において、個別の要素および/または要素のアレイは、エンボス加工されないフィルム領域に対してエンボス加工された窪み領域、またはエンボス加工された隆起領域、またはエンボス加工された窪みと隆起領域の組み合わせとして定義することができる。他の実施形態において、精密微小構造フィルムの全てまたは部分は、上述の特徴を備える要素を含む様々な深さのパターンで連続的にエンボス加工することができる。典型的に、個別の要素または要素のアレイは、反復パターンに配置することができるが、本発明は精密微小構造形状の非反復アレイも包含する。
【0057】
上述の方法は、本質的に歪みのない微小構造を提供することによって、残留歪みを回避することを可能にする。歪みを有する材料は、一般に房状(strand)配向を有し、偏光レンズのような働きをする。残留歪みを含む材料は後続の加工の間または製品の寿命の間にその歪みを緩和することができ、寸法的な安定をもたらす。
【0058】
典型的に精密微小構造パターンはツールから複写された予め定めた幾何形状パターンである。精密に設計された構造を作製することを可能にする、電鋳されたマスターからツールを製造することができるのはこの理由のためである。対照的に、典型的に二重帯プレスの帯に使用された高抗張力のステンレススチールは、そのような精密に制御された微小構造をエンボス加工するためのツールの作製にはあまり適していない。微小機械加工およびフォトリソグラフは、電鋳に依存しないでマスターを作製するために用いられる方法である。
【0059】
ここで、シートフィルム材料24を詳細に考慮すれば、本発明では、TとTの2つの温度基準点が用いられる。Tはプラスチック材料がガラス状態からゴム状態へ変化するであろうガラス転移温度と定義される。それは材料が実際に流動する前の範囲を含むことができる。Tはエンボス加工または流動温度と定義され、材料は十分流れて本発明の連続的なプレスによって恒久的に変形され、冷却すると、エンボス加工された形状に一致する、または制御された変形(例えば縮みによって)を有する形および形状を保つ。Tは材料ごとに変化し、フィルム材料の厚さおよび連続プレスの動力学の性質に依存するので、正確なT温度は、エンボス加工圧力、連続プレスの温度投入とプレス速度、ならびに反応ゾーンの加熱と冷却部の両方の大きさを含む条件に関連する。
【0060】
エンボス加工温度は、材料の十分な流れを達成し、連続プレスによって高い精度のフィルムのエンボス加工を提供することができるように、ガラス転移温度Tを超えるのに十分高くなければならない。
【0061】
熱可塑性材料では圧力範囲は約150〜700psi(1.03〜4.82MPa)であり、連続プレスの運転範囲、エンボス加工帯の機械的強度(高い圧力の能力)、および熱可塑性材料と熱可塑性フィルムの厚さなどの要因に応じて潜在的により高い。
【0062】
材料は熱と圧力を受けた後、圧力下で冷却することが望ましい。したがって冷却段は、32°F〜41°F(0℃〜5℃)の範囲に維持され、圧力は約150〜700psi(1.03〜4.83MPa)の範囲であることが意図されている。反応ゾーン中の圧力は加熱および冷却と類似しているであろう。
【0063】
ここで図6〜7を参照すると、上述の方法をロールツーロール工程で実施する装置100が示される。シート材料24が供給ロール102から巻き取りロール104へ移動すると、装置100はシート材料24をエンボス加工する。パターン形成された帯106は一対のローラー110と112の周りを移動する。プレスローラー116a〜116d、および118a〜118dはシート材料24とパターン形成された帯106を互いに押し付ける。シート材料24はこの押し付けの間加熱されるので、パターンはパターン形成された帯106からシート材料24へ転写される。
【0064】
図7はローラー116の1つの詳細を示す。1個または複数のローラー116a〜dの典型であることのできるローラー116は、放射エネルギー30をシート材料24とパターン形成された帯106へ向かって導く放射エネルギー源32を含む。反射器120は、最初に放射エネルギー源32からシート材料24およびパターン形成された帯106から離れる方向に放射する放射エネルギー30の少なくとも一部を、再びシート材料24とパターン形成された帯106に向かって導く。反射器120はそれによって放射加熱の効率を高める。また、反射器120は、放射エネルギー30をシート材料24の狭い領域へ集めるように構成され、加熱の集中を提供する。
【0065】
ローラー116は、放射エネルギー源32とシート材料24の間に透明なローラー材料130を含む。透明なローラー材料130は、シート材料24とパターン形成された帯を互いに押し付けてシート材料24にパターン形成するのに十分硬い、一方で放射エネルギー30の通過を可能にする。透明なローラー材料130は、例えば石英とすることができる。他の代替として、透明なローラー材料130はPYREXの商標で販売されているものなどのガラス材料とすることができる。
【0066】
図7のように、シート材料24は透明材料であり、放射エネルギー30の大部分を通過させる。次いで、放射エネルギー30は、パターン形成された帯106の吸収性材料によって吸収される。パターン形成された帯106はツール表面134と可撓性裏打ち(フレキシブルバッキング)136を含むことができる。ツール表面134は、放射エネルギー30に関して吸収性であり、かつその表面のパターンをシート材料24に転写するのに十分硬い、材料を含むことができる。可撓性裏打ち136はシート材料24とパターン形成された帯106を互いに押し付けるための緩衝を提供することができる。さらに、可撓性裏打ち136は、ツール表面134の材料と比べるとき、熱絶縁体とすることができる。可撓性裏打ち136に熱絶縁体を用いることによって、可撓性裏打ち(backing)136による熱損失の少ない、または認められない、放射エネルギー30からの加熱をツール表面134に集中させることができる。
【0067】
ツール表面134に適した材料はニッケルであり、可撓性裏打ち136に適した材料はゴムである。しかし、他の適切な材料を代わりに使用できることが理解されるであろう。適切になり得る代替のツール材料の例はニッケル合金、コバルト、クロム、マンガン、シリコン、および適切なセラミックである。
【0068】
前節で論じたツール材料は吸収性材料として機能することができ、上述の熱可塑性材料は比較的透明な材料として機能することができる。比較的透明な材料の使用によって、エネルギー源、ローラー、およびシート材料の配置を構成する上で、より有利な柔軟性が得られる。
【0069】
図7に示した、透明なローラー材料130を有する放射エネルギー源32の構成は、ローラー116a〜116dの各々に使用することができる。代わりに、1個または複数のローラー116a〜116dは放射エネルギー源のない単純なプレスローラーとすることができる。放射エネルギー源32からなどの放射加熱は、望むならば、従来の加熱されたローラーからの加熱など、他の種類の加熱と組み合わせることができることが理解されるであろう。異なる種類の加熱を組み合わせる可能性は、本明細書に述べたエンボス加工装置の全てに適切に適用することができる。
【0070】
ここで図8を参照すると、異なる種類の放射加熱装置が示されている。図8に示したエンボス加工装置200は、プレスローラー116a〜116eおよび118a〜118eとは分離されている放射加熱装置210を含む。放射加熱装置210は、源32a〜32dからの放射エネルギー30を、プレスローラー116a〜116eの間のシート材料24へ伝達する放射エネルギー源32a〜32dを含む。反射器216は、放射エネルギー源32a〜32eからの放射エネルギーをシート材料24および/またはパターン形成された帯106へ導くことを助けることができる。放射エネルギーは、シート材料24の一部を通過し、およびシート材料24の他の部分で吸収できることが理解されるであろう。代わりに、シート材料24は透明な材料から完全に構成されてもよく、放射エネルギー30は全て、図7に関して上述した構成と類似の、パターン形成された帯106のツール表面134で吸収される。
【0071】
図9および10はさらに他の代替のエンボス加工装置を示す。エンボス加工装置300と400の各々は、パターン形成された帯106と追加の帯320の間でシート材料24をプレスすることに関与する。対のローラー322、324、および332、334は、帯106と320に対して圧力を保ち、それによってシート材料24に対して圧力を保つ。
【0072】
圧力をシート材料24に対して維持しながら、放射加熱装置340は帯106、320を加熱し、冷却装置350はシート材料24と帯106、320を冷却する。放射加熱装置340は図8に関して上述した放射加熱装置に類似してもよい。すなわち、放射加熱装置340は、1個または複数の放射エネルギー源、および放射エネルギーを帯106、320へ向けて導くための反射器を含むことができる。冷却装置350は、シート材料24が帯106および320から分離された後、エンボス加工されたパターンを維持するためにシート材料24を十分冷却するのに適した、シート材料24を冷却する任意の様々な既知の適切な装置とすることができる。例えば、冷却装置は冷却ローラーを含むことができる。代わりに、上で論じたものなどの適切な加圧された冷却段を用いることができる。
【0073】
エンボス加工装置300(図9)において、帯320は透明であり、放射加熱装置340からの放射エネルギーは帯320を通過し、パターン形成された帯106で吸収される。次いで、パターン形成された帯106はシート材料24の1つの面をパターン形成する。シート材料24を冷却する冷却装置350は帯106および320のいずれの側にあってもよい。
【0074】
図10に示した他の構成は、帯106および320の反対側に放射加熱装置340を有する。したがって、装置400は、少なくともその一部が透明な可撓性帯106を有し、放射エネルギーは可撓性帯106の一部で吸収される。
【0075】
放射加熱装置340および冷却装置350の多くの代替の構成が可能であることが理解されるであろう。例えば、冷却装置350は帯106および320の両側にあってもよい。
【0076】
ここで図10Aを参照すると、装置450が示されており、単一の放射加熱装置340はシート材料24のそれぞれ反対側の一対のローラー452と454を加熱する。シート材料24は比較的透明な材料から作られており、放射エネルギー456がシート材料24を通過して下部ローラー454を加熱することを可能にする。したがって、単一の加熱装置340は、例えば、シート材料24の両側にパターン形成するために、シート材料の両側のローラーを加熱するのに使用することができる。
【0077】
他のエンボス加工装置、プレス装置460が図10Bに示されている。装置460は下部のプレス台464、シート材料24が置かれるプラテン468、および上部プレス470を有するエアシリンダー462を含み、全てフレーム474によって保持される。さらに、プレス装置460は、シート材料24を軟化および/または溶融させるための放射エネルギーを提供する加熱装置340を含む。
【0078】
上部プレス470は、石英など比較的透明な材料から作製することができ、加熱装置から放出された放射エネルギー478がそれを通過して、シート材料24をパターン形成するためのパターン形成された上部表面を有するプラテン468で吸収されることを可能にする。プレス装置460の運転は以下の通りである。シート材料24はプラテン468の上に置かれ、次いでプラテンはエアシリンダー462の下部プレス台464の上に置かれる。次いで、エアシリンダーが上部プレス470に対してシート材料24をプレスするのに使用される。圧力が加わると、加熱装置340を数秒程度などの所定時間起動して、シート材料24を軟化または溶融し、それによってプラテン468のパターン形成された表面がシート材料24をパターン形成する。次いで、例えば装置に冷たい空気を吹き付けることによってシート材料24を冷却した後、エアシリンダーの圧力が取り除かれプラテン468とシート材料24が分離される。
【0079】
プレス装置460は、プラテン468とシート材料24の整列を助けるために、下部プレス台464上のピンなど追加の特徴を含むことができる。加熱装置340は装置の残りに対して上昇と降下を行うことができるように、可動とすることができる。
【0080】
プレス装置460はシート材料24をパターン形成する様々なプレス装置の1種に過ぎないことが理解されるであろう。多くの変形が可能である。エアシリンダー462はシート材料24に均一な圧力を提供する手段を提供することが理解されるであろうが、例えば、エアシリンダー以外の圧力発生装置を使用することができる。
【0081】
図10Cはさらに他の実施形態、エンボス加工装置480を示す。装置480は透明な材料のローラー482を用いて放射エネルギー源からの放射エネルギーを集束させる。放射エネルギーは放射エネルギー源32から出て、反射器120でシート材料24に向かって反射させることができる。反射器120および透明なローラー482は放射エネルギーを集束させ、シート材料は放射エネルギーをさらに集束させることができる。放射エネルギーは、可撓性裏打ち136と共にパターン形成された帯106を形成するツール表面134に吸収される。
【0082】
放射エネルギーは、例えばAdvanced Photonics Technologies AGから入手可能なNIR型のヒーターを用いる近赤外エネルギーとすることができる。他の適切な放射ヒーターおよびエミッターは、Philips、Ushio、General Electric、Sylvania、およびGlenroから入手可能である。放射エネルギーはそのエネルギーの大部分を0.4〜2□m(ミクロン)の範囲の波長に有することができる。
【0083】
他の種類の放射エネルギーを代わりにまたは追加で使用することができる。適しているであろういくつかの他の放射の例は、約7〜8GHzの周波数を有するマイクロウェーブを含む。ポリマー構造内の遊離水はそのようなマイクロウェーブ放射、ならびにおそらく他の周波数または波長の放射を吸収することができるであろう。約1〜6ミクロンのピーク波長を有する放射も適するであろう。そのような放射は適切な石英−タングステンランプで生成することができる。また、RF誘導加熱も、例えば、エンボス加工のための金属ツールの加熱に使用することができる。また、適切な波長の高出力レーザも使用することができる。
【0084】
様々な適切な出力レベルを放射エネルギー源に用いることができる。一実施形態の例は、約14キロワットの出力レベルを用いる。しかし、関与する出力量は、関与する材料、エンボス加工すべき材料のサイズ、工程速度等など、工程の多くの要因に大きく依存することが理解されるであろう。
【0085】
上述の装置および方法は従来の装置よりも大きな利点を提供できることが理解されるであろう。第1に、必要な場所に加熱を集束して、選択的な加熱を達成することができる。第2に、材料への熱伝達は、複数の機構、例えば、ツールからの伝導と共にエネルギー源からの放射によって提供することができる。これは高い熱流をもたらす。さらに、複数の熱伝達機構の使用は、熱伝達機構を独立に操作することを可能にすることによって、装置の柔軟性を高めることができる。ツールの質量および放射時間など(ならびに他の要因)の要因を変化させて、(例えば)フィルムの劣化が最小になり、および/または冷却時間が短縮されるように、光学フィルムシート材料24への加熱プロファイルを制御することができる。
【0086】
本発明の方法で、エンボス加工された一軸配向フィルムの配向は、エンボス加工された微小チャンネルの長手方向がフィルムの配向軸に実質上平行であるとき、フィルム全体ならびにフィルムの表面に保存される。さらに、エンボス加工された一軸配向フィルムの屈折率は、エンボス加工されない一軸配向フィルムの屈折率から実質上変化しない。したがって、一軸配向フィルムの光学特性は、本発明のエンボス加工方法を受けた後、実質上保持される。
【0087】
本発明を或る実施形態または複数の実施形態に関して示し説明したが、当業者であれば、本明細書および付属の図面を読み取り理解することによって、等価の変更および修正を想起するであろうことは明らかである。特に、上述の要素(部品、組み立て品、装置、組成物等)によって実施される様々な機能に関して、そのような要素を説明するために使用される用語(「手段」の参照を含んで)は、本明細書に示した例示的実施形態または本発明の複数の実施形態の機能を実施する開示された構造に構造的に等価ではなくても、特に明示しないかぎり、説明された要素の特定の機能を実施する任意の要素に一致する(すなわち機能的に等価である)ことを意図している。さらに、本発明の特別な特徴を1つまたは複数のいくつかの例示的実施形態に関して上で説明したが、そのような特徴は、任意の所与のまたは特別な用途にとって望ましく有益になるように、1つまたは複数の他の実施形態の他の特徴と組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明によるエンボス加工されたフィルムの断面図である。
【図2】本発明によるエンボス加工されたフィルムの俯瞰図である。
【図3】本発明によるエンボス加工されたフィルムに組み込まれた光ガイド(ライトガイド)の断面図である。
【図4】本発明によるエンボス加工方法の概要を示すスケジュール表(timeline)である。
【図4A】黒体エミッターのエネルギー放出特性を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態による放射加熱を示す概要図である。
【図6】本発明によるエンボス加工装置の部品の側面図である。
【図7】図6のエンボス加工装置の他の実施形態の部品の詳細な側面図である。
【図8】本発明による代替の実施形態のエンボス加工装置の部品の側面図である。
【図9】本発明による他の代替の実施形態のエンボス加工装置の側面図である。
【図10】本発明によるさらに他の代替の実施形態のエンボス加工装置の側面図である。
【図10A】本発明によるさらに他の代替の実施形態のエンボス加工装置の側面図である。
【図10B】本発明によるさらに他の代替の実施形態のエンボス加工装置の側面図である。
【図10C】本発明によるさらに他の代替の実施形態のエンボス加工装置の側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の主要表面と第2の主要表面を有する光学的に透明な、異方性の、一軸配向熱可塑性ポリマーフィルムと、
前記ポリマーフィルムの配向方向に実質上平行な長手方向を有する複数の平行な微小チャンネルを含む、前記熱可塑性ポリマーフィルムの前記第1表面上にエンボス加工されたパターンとを含み、
前記エンボス加工されたフィルムの配向が、エンボス加工前の一軸配向ポリマーフィルムと全体および表面で実質上同じであるエンボス加工された配向フィルム。
【請求項2】
前記熱可塑性フィルムが半結晶質の熱可塑性ポリマーを含む請求項1に記載のエンボス加工された配向フィルム。
【請求項3】
前記熱可塑性フィルムが非晶質のガラス状熱可塑性ポリマーを含む請求項1に記載のエンボス加工された配向フィルム。
【請求項4】
前記パターンが、複数のv形状溝を含む請求項1に記載のエンボス加工された配向フィルム。
【請求項5】
前記溝の幅が、0.2ミクロン〜500ミクロンである請求項4に記載のエンボス加工された配向フィルム。
【請求項6】
前記溝の間の距離が、0.2ミクロン〜500ミクロンである請求項4に記載のエンボス加工された配向フィルム。
【請求項7】
前記異方性フィルムの前記第1の主要表面上の前記エンボス加工されたパターンを被覆する等方性コーテイングをさらに含む請求項1に記載のエンボス加工された配向フィルム。
【請求項8】
前記異方性フィルムの前記第2の主要表面に接着された接着層をさらに含む請求項1に記載のエンボス加工された配向フィルム。
【請求項9】
前記一軸配向熱可塑性フィルムが、0.1〜0.5の範囲の複屈折率を有する複屈折率フィルムである請求項1に記載のエンボス加工された配向フィルム。
【請求項10】
前記熱可塑性フィルムがポリエチレンナフタラートを含む請求項1に記載のエンボス加工された配向フィルム。
【請求項11】
第1の主要表面と第2の主要表面を有する光学的に異方性の一軸配向ポリマー基板を提供すること、
パターン形成したツールを放射エネルギー源からの放射エネルギーを用いて加熱し、前記パターンは長手方向を有する複数の平行に隆起した微小構造を含むこと、
前記隆起した微小構造の前記長手方向が前記ポリマー基板の配向方向と実質上平行となるように、前記ポリマー基板の前記第1の主要表面に対してツールを押し付けて、前記ポリマー基板の前記第1の主要表面を軟化させ、前記ポリマー基板中に溝形状の微小チャンネルをエンボス加工すること、
前記エンボス加工されたポリマー基板を冷却すること、
前記ツールを前記ポリマー基板から分離することとを含み、
前記ポリマー基板の配向が前記ポリマー基板および第1の主要表面全体で変化しない、エンボス加工された光学シート材料を作製する方法。
【請求項12】
前記一軸配向ポリマー基板が、0.1〜0.5の範囲の複屈折率を有する複屈折率フィルムである請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ポリマー基板が半結晶質の熱可塑性ポリマーを含む請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記ポリマー基板が非晶質のガラス状熱可塑性ポリマーを含む請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記放射加熱、前記押し付け、および前記分離が全てロールツーロール工程の部分として実施される請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記ツールが、パターン形成されたツール表面と可撓性裏打ちとを含むパターン形成された帯の一部である請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記可撓性裏打ちが、前記パターン形成されたツール表面に対して熱的に絶縁性である請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記パターン形成されたツールの表面が金属表面を含む請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記金属表面がニッケル表面を含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記パターン形成されたツールの表面が金属表面を含む請求項11に記載の方法。
【請求項21】
前記金属表面がニッケル表面を含む請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記金属表面が比較的熱的に絶縁性のある材料で裏打ちされる請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記パターン形成されたツールの表面が非金属表面を含む請求項11に記載の方法。
【請求項24】
前記非金属表面が半導体表面を含む請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記非金属表面が比較的熱的に絶縁性のある材料で裏打ちされる請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記パターン形成されたツールを前記シートに対して前記押し付けることが、前記放射加熱の後に開始される請求項11に記載の方法。
【請求項27】
前記放射エネルギー源からの放射エネルギーが、そのエネルギーの大部分を0.4〜2μm(ミクロン)の範囲の波長に有する請求項11に記載の方法。
【請求項28】
前記放射エネルギー源が黒体エミッターを含む請求項11に記載の方法。
【請求項29】
前記黒体エッミターが少なくとも2000Kの温度を有する請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記黒体エッミターが少なくとも3000Kの温度を有する請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記黒体エッミターが約3200Kの温度を有する請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記放射エネルギーを比較的放射に透明なローラーを通過させることをさらに含む請求項11に記載の方法。
【請求項33】
前記エネルギーを前記ローラーを通過させることが、前記放射エネルギーを集束させることを含む請求項32に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

image rotate


【公表番号】特表2006−513450(P2006−513450A)
【公表日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−566542(P2004−566542)
【出願日】平成15年12月12日(2003.12.12)
【国際出願番号】PCT/US2003/039649
【国際公開番号】WO2004/062904
【国際公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】