説明

オブジェクト特有のセグメンテーション

本発明は、医用イメージングにおける解剖学的構造の集合の効率的なセグメンテーションの分野に関する。例えば、放射線治療計画においては、リスク器官内のターゲットボリュームを表すいくつかの解剖学的構造の集合のセグメンテーションが要求される。モデルに基づくセグメンテーションを使用するとき、フレキシブルな表面によって表される器官モデルが、関心のあるオブジェクトの境界に適応される。本発明の1つの見地によれば、オブジェクト特有のアプリオリな情報が、セグメンテーションプロセスに組み込まれ、これにより、改善されたセグメンテーションを提供することを可能にする。更に、本発明によるセグメンテーションプロセスは、改善されたロバストネスを有することができ、更に、セグメンテーションに必要な時間が低減されることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルイメージングの分野に関する。特に、本発明は、多次元のデータセットから、関心のあるオブジェクトをセグメント化する方法と、画像処理装置と、多次元のデータセットから関心のあるオブジェクトをセグメント化するためのコンピュータプログラムと、に関する。
【背景技術】
【0002】
セグメンテーション方法は、例えばCT、MR又は超音波画像であるボリュメトリック画像データのような多次元のデータセットから、関心のある器官、骨又は他のオブジェクトの幾何モデルを導き出すために使用される。このような幾何モデルは、さまざまな医学的アプリケーションのために、又は一般にパターン認識の分野において必要とされる。医学的又は臨床的なアプリケーションに関して、重要な例は、心臓診断であり、この場合、心臓の心室及び心筋の幾何モデルが、例えば灌流解析、壁運動解析及び駆出分画の計算のために必要とされる。別の重要な臨床アプリケーションは、放射線治療計画(RTP)であり、この場合、複数の器官及び骨のセグメント化が、例えば前立腺領域において、診断及び/又は治療パラメータの決定のために必要である。
【0003】
変形可能なモデルは、3D画像における構造のセグメント化のための非常に汎用的な種類の方法である。変形可能なモデルは、例えばT. McInerney他の論文「Deformable models in medical image analysis: A survey」(Medical Image Analysis, 1 (2): 91-108 1996)から知られている。
【0004】
変形可能なモデルによるセグメンテーションは、一般には、例えば三角形又はシンプレックスによって表現されるフレキシブルなメッシュを、画像内の関心のあるオブジェクトの境界に適応することによって実行される。このために、モデルは、まず、画像内の関心のあるオブジェクトの近傍に又はオブジェクト上に置かれる。これは、ユーザによって行われことができる。例えば三角形のようなフレキシブルなメッシュの表面エレメントの座標は、それらが関心のあるオブジェクトの表面上にくる又は表面に近づくまで、反復的に変更される。このような方法は、J. Weese他の論文「Shape constrained deformable models for 3D medical image segmentation」(17th International Conference on Information Processing in Medical Imaging (IPMI), pages 380 to 387, Davies, CA, USA, 2001, Springer Verlag)に、より詳しく記載されている。
【0005】
初期メッシュの最適な適応は、エネルギー最小化によって見つけられ、その際、幾何モデルの形状の管理が、画像内のオブジェクト表面の検出される特徴ポイントとトレードオフされる。特徴ポイントの検出は、例えば三角形又はシンプレックスの法線に沿う最大画像勾配について、画像内の可能性のあるオブジェクト表面を探すことによって、それぞれの三角形又はシンプレックスについて局所的に実行されることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このようなセグメンテーション方法は、複雑な及び/又は曖昧な特徴情報を有する解剖学的構造を正しくセグメント化することに失敗することがある。1つの例は、空気が存在し、直腸壁の正確なセグメンテーションが難しい放射線治療計画(RTP)における直腸のセグメンテーションである。
【0007】
本発明の目的は、改善されたオブジェクトのセグメンテーションを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の例示的な実施例によれば、上述の目的は、例えば画像のような多次元のデータセットから、関心のあるオブジェクトをセグメント化する方法であって、変形可能なモデル表面が、オブジェクトの表面に適応されることができる方法によって、解決されることができる。本発明の1つの見地によれば、オブジェクト特有のデータが取得され、取得されたオブジェクト特有のデータは、変形可能な表面モデルをオブジェクトの表面に適応させる間に使用される。有利には、変形可能な表面モデルをオブジェクトの表面に適応するために、オブジェクト特有なアプリオリな情報のセグメンテーションプロセスへの適応を使用することにより、改善されたセグメンテーションが提供されることができ、それによって、例えば直腸に空気がある場合でさえ、直腸壁がセグメント化されることができる。更に、有利には、本発明のこの例示的な実施例による方法は、互いに近くに位置するさまざまな異なるオブジェクトの改善されたセグメンテーションを提供することができる。有利には、それらの近傍のオブジェクト間の区別が、改善されることができる。
【0009】
請求項2に記載の本発明の別の例示的な実施例によれば、オブジェクト特有のデータは、オブジェクト表面を表す多角形モデルの形の形状特性、Cootes他の論文「The use of active shape models for locating structures in medical images」(Image and Vision Computing, 12(6): pages 355-366, 1994)に記載されるようなポイント分布形状モデル、オブジェクト特有の特徴サーチ機能、オブジェクト特有のパラメータ設定、及びオブジェクト特有の材料特性からなるグループから選択される。上述の論文の内容は、参照によって本願明細書に盛り込まれるものとする。有利には、本発明のこの例示的な実施例により、例えば放射線治療計画(RTP)における、解剖学的構造の集合のモデルに基づくセグメンテーションのロバストネスが、高められることができる。
【0010】
請求項3に記載の本発明の別の例示的な実施例によれば、勾配、勾配方向及び強度レンジからなるグループから選択される予め規定されたレンジの値に応答するように適応される、オブジェクト特有の特徴サーチ機能が適用される。有利には、空気が充満した直腸の例に戻って、これは、例えば、本質的に非常に急峻な勾配をもたらす気泡が直腸内に検出される場合において、異なる閾値を適用することを可能にする。
【0011】
請求項4に記載の本発明の別の例示的な実施例によれば、オブジェクト特有のパラメータ設定は、画像特徴及び形状制約の影響を制御するように適応される。
【0012】
例えば、大腿骨頭部又は脊椎骨のような骨の構造をセグメント化するとき、器官の多様性は制限され、モデルからの形状の逸脱を制御する内部エネルギーに関する重み付けパラメータの値は、例えば膀胱のような軟部組織器官に関する重み付けパラメータと比べて大きくなりうる。
【0013】
請求項5に記載の本発明の別の例示的な実施例によれば、オブジェクト特有の材料特性は、器官の組織特性に関する。このような組織特性は、例えば、組織の弾力性又は器官領域における血液供給でありうる。このような組織特性は、例えば、変形可能な表面モデルのボリュメトリックなメッシュの内部ノードに割り当てられることができる。
【0014】
請求項6に記載の本発明の別の例示的な実施例によれば、器官特有のデータは、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)をユーザに表示し、このような情報を入力するようにユーザを促すことによって、取得される。この入力は、読み取られ、メモリに書き込まれる。有利には、これは、動作中、このような情報の対話的な入力を可能にすることができ、更に、のちの動作中、「ドラッグアンドドロップ」スタイルでこのような情報を再使用することも可能にする。
【0015】
請求項7に記載の本発明の別の例示的な実施例によれば、オブジェクト特有のデータは、メモリから読み取られる。これにより、器官特有のデータは、のちの再使用のために、メモリに集められ、記憶されることができる。
【0016】
請求項8に記載の本発明の別の例示的な実施例によれば、本発明による方法は、医用画像における解剖学的構造をセグメント化するための器官セグメンテーション(セグメント化)方法である。
【0017】
請求項9に記載の本発明の別の例示的な実施例によれば、取得されたオブジェクト特有のデータを記憶するメモリと、画像から関心のあるオブジェクトをセグメント化する画像プロセッサと、を有する画像処理装置が提供される。この画像プロセッサにおいて、変形可能な表面モデルは、オブジェクト特有のデータを使用することによって、オブジェクトの表面に適応される。有利には、オブジェクト特有のアプリオリな情報をセグメンテーションプロセスに組み込むことにより、例えば解剖学的構造の、モデルに基づくセグメンテーションのロバストネスが、改善されることができる。更に、セグメンテーションの結果は、オブジェクト特有のアプリオリな情報をセグメンテーションプロセス又は器官変形予測に組み込むことにより、改善された信頼性を有する。
【0018】
請求項10に記載の本発明の別の例示的な実施例によれば、改善されたセグメンテーションを可能にするコンピュータプログラムが提供される。コンピュータプログラムは、C++のような任意の適切なプログラム言語で書かれることができ、例えばCD−ROMのようなコンピュータ読み取り可能な装置に記憶されることができる。しかしながら、本発明によるコンピュータプログラムは、例えばワールドワイドウェブのようなネットワークを通じて示されてもよく、そのようなネットワークからダウンロードされることができる。
【0019】
オブジェクト特有のアプリオリな情報がセグメンテーションプロセスに組み込まれることが、本発明の例示的な実施例の要旨と考えることができる。本発明の1つの見地によれば、オブジェクト特有のアプリオリな情報は、器官変形予測にも組み込まれることができる。特に、これは、ユーザにGUIを表示することによって、このような情報を入力するようにユーザを促すことによって、対話的に行われることができる。入力情報は、のちの取り出しために、メモリに記憶されることができる。有利には、これは、そのような情報をドラッグアンドドロップスタイルでアクティブにすることを可能にすることができる。
【0020】
本発明のこれら及び他の見地は、以下に記述される実施例から明らかであり、それらを参照して解明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の例示的な実施例が、添付の図面を参照して以下に記述される。
【0022】
図1は、本発明による画像処理装置の例示的な実施例の簡略化された概略図を示す。図1には、メッシュの適応によって、変形可能なモデル表面を関心のあるオブジェクトの表面に適応させるための中央処理ユニット(CPU)又は画像プロセッサ1が示されている。オブジェクトは、更に、複数のオブジェクトからなりうる。変形可能なモデル表面をオブジェクト表面に適応させるように構成されることに加えて、図1に示される画像処理装置は、更に、1又は複数の訓練モデルから表面モデルを決定し又は生成するように構成されてもよい。
【0023】
画像プロセッサ1は、多次元のデータセットを記憶するメモリ1に接続される。このような多次元のデータセットは、以下において、画像と称される。画像プロセッサ1は、バスシステム3によって、図1に示されない複数の周辺装置又は入力/出力装置に接続されることができる。例えば、画像プロセッサ1は、バスシステム3を介して、MR装置、CT装置、超音波スキャナに接続され、又はプロッタ若しくはプリンタ等に接続されることもできる。更に、画像プロセッサ1は、セグメンテーションの結果を出力するために、コンピュータスクリーン4のようなディスプレイに接続される。更に、ディスプレイは、オブジェクト特有のアプリオリな情報を入力するようにユーザを促すために、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を表示するために使用されることもできる。更に、画像プロセッサ1に接続されるキーボード5が設けられている。キーボード5によって、ユーザ又は操作者は、画像プロセッサ1と対話することができ、又はセグメンテーションプロセスのために必要な又は望まれるデータを入力することができる。
【0024】
図2は、図1に示される画像処理装置を動作させる方法の例示的な実施例の簡略化されたフローチャートを示す。
【0025】
ステップS1の開始ののち、方法は、ステップS2へ続く。ステップS2において、オブジェクト特有のデータが、メモリ又はユーザから取得されるかどうか決定される。オブジェクト特有のデータがユーザから取得されるとステップS2において決定される場合、方法は、ステップS3へ続く。ステップS3において、GUIが、画像プロセッサ3によって生成され、ディスプレイを介してユーザに出力される。GUIは、オブジェクト特有のデータを入力するようにユーザを促すことができる。このために、GUIは、ユーザが特定情報を入力することができる空欄を含むテンプレートとして構成されることができる。特定情報は、器官特有のアプリオリな知識の組み合わせであり、これは、後続のセグメンテーションプロセスに組み込まれる。本発明の例示的な実施例によれば、解剖学的構造が、医用画像においてセグメント化される。このような場合、器官特有のアプリオリな知識は、例えば適用される器官特有の形状モデルの形の形状特性と関連することができる。このような器官特有の形状モデルは、例えば、Cootes他の論文「The use of active shape models for locating structures in medical images」(Image and Vision Computing, 12(6): pages 355-366, 1994)に記載されるような、平均器官形状及び主要なバリエーションモードからなるポイント分布モデル(PDM)でありうる。上述の論文の内容は、参照によって本願明細書に盛り込まれるものとする。
【0026】
更に、本発明の1つの見地によれば、このような器官特有のアプリオリな知識は、画像内のオブジェクト表面上の特徴ポイントを検出するために適用される器官特有の特徴サーチ機能に関連しうる。適切な特徴サーチ機能は、例えば、J. Weese他の論文「Shape constrained deformable models for 3D image segmentation」(17th International Conference on Information Processing in Medical Imaging (IPMI), pages 380 to 387, Davies, CA, USA, 2001, Springer Verlag)に詳しく記載されており、この論文の内容は、参照によって本願明細書に盛り込まれるものとする。こうして、本発明の1つの見地によれば、これらの器官特有の特徴サーチ機能は、それらが予め規定されたレンジの値に応答するように適応されることができる。このような値は、例えば、画像のオブジェクト領域における勾配、強度レンジ又は勾配の方向でありうる。更に、器官特有のアプリオリな知識が、画像特徴及び形状制約の影響を制御するために、器官特有のパラメータ設定と関連しうる。
【0027】
例えば、大腿骨頭部又は脊椎骨のような骨の構造をセグメント化するとき、器官の多様性は制限され、モデルからの形状の逸脱を制御する内部エネルギーのための重み付けパラメータの値は、例えば膀胱のような軟部組織器官のための重み付けパラメータと比べて大きくなりうる。
【0028】
更に、関心のある器官の材料特性が、考慮されてもよい。このような器官特有の知識は、上述したように、ユーザによって入力されてもよく、又はメモリから読み取られてもよい。例えば、このような材料特性は、個々の器官組織の弾力性に関連しうる。このような組織特性は、例えば、ボリュメトリックなメッシュの全体量に割り当てられることができる。
【0029】
上記で挙げた器官特有のアプリオリデータのすべては、器官のセグメンテーション以外のタスク、例えば器官変形予測及び4Dの放射線治療計画(RTP)のために使用されることもできる。
【0030】
操作者又はユーザが、GUIの空欄に記入したのち、方法は、ステップS4へ続く。ステップS4において、ユーザ又は操作者によって入力された情報が読み取られる。方法は、ステップS5へ続く。ステップS5において、ステップS3及びS4において入力され、読み取られたオブジェクト特有のデータは、オブジェクト特有のデータとして、メモリに記憶される。方法は、ステップS6へ続く。
【0031】
オブジェクト特有のデータがメモリから読み取られるとステップS2において決定された場合、方法は、ステップS6へ続く。ステップS6において、セグメント化されるべき器官に対応する適切な変形可能な表面モデルが、ロードされる。変形可能な表面モデルは、セグメント化されるべき器官に特に合わせられることができる。例えば、前立腺領域がセグメント化されるようとする場合、対応する前立腺領域の変形可能な表面モデルがロードされる。方法は、ステップS7へ続く。ステップS7において、オブジェクト特有のデータが、メモリから取り出される。後続のステップS8において、変形可能な表面モデルは、ステップS3及びS4に関して記述されたようにオブジェクト特有のデータを使用することによって、オブジェクトの表面に反復的に適応される。適切な変形可能な表面モデルの生成及び関心オブジェクトへの表面モデルの適応は、J. Weese他の論文「Shape constrained deformable models for 3D image segmentation」(17th International Conference on Information Processing in Medical Imaging (IPMI), pages 380 to 387, Davies, CA, USA, 2001, Springer Verlag)に更に詳しく記述されており、この論文の内容は、参照によって本願明細書に盛り込まれるものとする。
【0032】
本発明のこの例示的な実施例の1つの見地によれば、特徴サーチの間、個々の器官の特性(例えばグレー値、勾配の値及び方向等)に関するサーチプロファイルに従わないポイントは、無視され、考慮に入れられない。例えば、膀胱の場合、グレー値の間隔は、本発明の1つの見地により使用されうる大腿骨の間隔とは異なる。
【0033】
方法は、ステップS9へ続く。ステップS9において、セグメンテーションの結果が出力される。ステップS9においてセグメンテーションの結果が出力されたのち、方法は、ステップS10へ続き、ステップ10において終了する。
【0034】
有利には、上述の方法は、解剖学的構造の集合の、モデルに基づくセグメンテーションのロバストネスを更に高めることを可能にする。特に、上述の方法は、リスク器官内のターゲットボリュームを表すいくつかの解剖学的構造の集合のセグメンテーションが要求される、改善された放射線治療計画を可能にする。上述したように、これは、特に、アプリオリな器官又はオブジェクト特有の情報をセグメンテーションプロセスに組み込むことによって達成されることができる。
【0035】
更に、器官特有のデータが、ユーザによって対話的に入力され、そののちメモリに記憶されることができることにより、対話的プロセス又は半自動プロセスのいずれも提供されることができる。半自動プロセスの場合、ユーザが、ドラッグアンドドロップスタイルでこのような予め記憶された情報をアクティブにすることができるように、個々の器官に特有の情報が、ユーザに示されることができる。
【0036】
特に、このような器官特有の情報は、予め記憶された器官特有のデータがユーザに自動的に表示されるように、ユーザに示されることができ、ユーザは、器官特有のデータを受け入れ、又はしかるべく変更することができる。
【0037】
改善された精度を有する非常にロバストなモデルに基づくセグメンテーションを提供することのほか、上述の方法は、特に放射線治療計画(RTP)において、治療計画に必要な時間を大幅に低減することを可能にすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の例示的な実施例による方法を実行するように構成される本発明の例示的な実施例による画像処理装置の概略図。
【図2】本発明による図1の画像処理装置を動作させる方法の例示的な実施例の簡略化されたフローチャート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多次元のデータセットから関心のあるオブジェクトをセグメント化する方法であって、
変形可能な表面モデルが、前記オブジェクトの表面に適応されることができ、
前記方法が、
オブジェクト特有のデータを取得するステップと、
前記オブジェクト特有のデータを使用することによって、前記変形可能な表面モデルを前記オブジェクトの前記表面に適応させるステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記オブジェクト特有のデータは、オブジェクトモデルの形の形状特性、ポイント分布モデル、オブジェクト特有の特徴サーチ機能、オブジェクト特有のパラメータ設定、及びオブジェクト特有の材料特性からなるグループから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記オブジェクト特有の特徴サーチ機能は、勾配、勾配の方向及び強度レンジからなるグループから選択される予め規定されたレンジの値に適応される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記オブジェクト特有のパラメータ設定は、画像特徴及び形状制約の影響を制御するように適応される、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記オブジェクト特有の材料特性は、前記変形可能な表面モデルのボリュメトリックなメッシュの内部ノードに割り当てられる器官の組織特性に関する、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記オブジェクト特有のデータを取得する前記ステップは、
前記オブジェクトに関連する情報を入力するようにユーザを促すグラフィカルユーザインタフェースを、ディスプレイに表示するステップと、
入力装置から、対応するデータ入力を受け取るステップと、
オブジェクト特有のデータとして、前記データ入力をメモリに記憶するステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記オブジェクト特有のデータを取得する前記ステップは、前記オブジェクト特有のデータをメモリから読み取るステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、医用画像において解剖学的構造をセグメント化する器官セグメンテーション方法である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
取得されたオブジェクト特有のデータを記憶するメモリと、
画像から関心のあるオブジェクトをセグメント化する画像プロセッサと、を有し、
変形可能な表面モデルが、前記オブジェクト特有のデータを使用することによって、前記オブジェクトの表面に適応される、画像処理装置。
【請求項10】
多次元のデータセットから関心のあるオブジェクトをセグメント化するためのコンピュータプログラムであって、
変形可能な表面モデルが、前記オブジェクトの表面に適応され、
前記コンピュータプログラムは、コンピュータがプロセッサ上で実行されるとき、
オブジェクト特有のデータを取得するステップと、
前記オブジェクト特有のデータを使用することによって、前記変形可能な表面モデルを前記オブジェクトの前記表面に適応させるステップと、
を前記プロセッサに実行させる、コンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−530088(P2007−530088A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520087(P2006−520087)
【出願日】平成16年7月13日(2004.7.13)
【国際出願番号】PCT/IB2004/051208
【国際公開番号】WO2005/008587
【国際公開日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】