説明

オーディオ・ビデオ復号装置およびオーディオ・ビデオ復号方法

【課題】オーディオとビデオとの同期ずれの発生を抑制することができるようにしたオーディオ・ビデオ復号装置を提供する。
【解決手段】ビデオ・デコーダ27が次フレームのデコードを開始する際に、フレーム・バッファ28〜31内の未表示フレーム数が2枚未満のときは、次フレームの一部分については、通常デコード処理を簡略化した簡易デコード処理(色差処理の省略、輝度のAC成分処理の省略、輝度のDC成分処理の省略など)を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮オーディオ・ビデオ・ストリームを復号するオーディオ・ビデオ復号装置およびオーディオ・ビデオ復号方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図5は従来のオーディオ・ビデオ復号装置の一例の概略的構成図である。このオーディオ・ビデオ復号装置は、アナログ・オーディオ信号をAD変換したオーディオ・データを所定規格(たとえば、MPEG2規格)で圧縮した圧縮オーディオ・ストリームと、アナログ・ビデオ信号をAD変換したビデオ・データを所定規格(たとえば、MPEG2規格)で圧縮した圧縮ビデオ・ストリームとを多重化してなる圧縮オーディオ・ビデオ・ストリームをデコードするものである。
【0003】
図5中、1は放送メディアや通信メディアや蓄積メディア等から得られる圧縮オーディオ・ビデオ・ストリームを圧縮オーディオ・ストリームと圧縮ビデオ・ストリームとに分離する分離手段である。
【0004】
2は分離手段1が出力する圧縮オーディオ・ストリームを一時的に格納するためのオーディオ・ストリーム・バッファ、3はオーディオ・ストリーム・バッファ2から読み出された圧縮オーディオ・ストリームをデコードするオーディオ・デコーダである。
【0005】
4はオーディオ・デコーダ3が出力する再生されたオーディオ・データを一時的に格納するためのPCMバッファ、5はPCMバッファ4内のオーディオ・データを外部に出力するためのオーディオ・データ出力手段であり、分離手段1によって抽出されたオーディオ出力時刻情報に基づいて出力タイミングを決定するものである。
【0006】
6は分離手段1が出力する圧縮ビデオ・ストリームを一時的に格納するためのビデオ・ストリーム・バッファ、7はビデオ・ストリーム・バッファ6から読み出された圧縮ビデオ・ストリームをデコードするビデオ・デコーダであり、分離手段1によって抽出されたビデオ出力時刻情報に基づいて出力タイミングを決定する。
【0007】
8〜11はビデオ・デコーダ7が出力する再生されたビデオ・データをフレーム単位で一時的に格納するためのフレーム・バッファ、12はフレーム・バッファ8〜11内のビデオ・データを外部に出力するためのビデオ・データ出力手段である。
【特許文献1】特開2001−128171号公報
【特許文献2】特開平9−311689号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
図5に示す従来のオーディオ・ビデオ復号装置においては、オーディオ出力とビデオ出力との同期は、分離手段1から抽出されるオーディオ出力時刻情報とビデオ出力時刻情報に基づいて行われるが、ビデオ・デコーダ7が処理の重いフレームをデコードする場合や、CPUがビデオ・デコーダ7として機能する場合において、CPUがマルチタスク環境下で動作する場合には、オーディオに対してビデオのデコードが遅れ、オーディオとビデオとの同期ずれが発生してしまう場合がある。
【0009】
このような場合、たとえば、コマ落ち処理を行い、オーディオとビデオとの同期ずれがなくなるまでの間、静止画を表示するということが行われるが、このような処理を行うと、ユーザにとっては、シーン(場面)の変化が分からないものになってしまうという問題点があった。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑み、オーディオとビデオとの同期ずれの発生を抑制することができるようにしたオーディオ・ビデオ復号装置およびオーディオ・ビデオ復号方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のオーディオ・ビデオ復号装置は、圧縮オーディオ・ビデオ・ストリームから分離された圧縮ビデオ・ストリームをデコードするビデオ・デコーダと、前記ビデオ・デコーダが出力するビデオ・データをフレーム単位で格納する複数のフレーム・バッファと、前記ビデオ・デコーダが次フレームのデコードを開始する際に、前記複数のフレーム・バッファ内の未表示フレーム数が閾値未満のときは、前記次フレームの一部分については通常デコード処理を簡略化した簡易デコード処理を行うように前記ビデオ・デコーダを制御するビデオ・デコーダ制御手段とを有するものである。
【0012】
本発明のオーディオ・ビデオ復号方法は、圧縮オーディオ・ビデオ・ストリームから圧縮ビデオ・ストリームを分離し、前記圧縮ビデオ・ストリームをデコードする処理と、前記圧縮ビデオ・ストリームをデコードしたビデオ・データを複数のフレーム・バッファにフレーム単位で格納する処理と、次フレームのデコードを開始する際に、前記複数のフレーム・バッファ内の未表示フレーム数が閾値未満のときは、前記次フレームの一部分については通常デコード処理を簡略化した簡易デコード処理を行うものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、次フレームのデコードを開始する際に、複数のフレーム・バッファ内の未表示フレーム数が閾値未満のときは、次フレームの一部分については通常デコード処理を簡略化した簡易デコード処理が行われるので、次フレームのデコード処理時間を短くすることができ、複数のフレーム・バッファ内に未表示フレームがなくなるという事態を抑制し、オーディオとビデオとの同期ずれが発生することを抑制することができる。
【0014】
しかも、本発明によれば、簡易デコード処理は、フレームの一部分について行われるので、コマ落ち処理をして静止画を表示する場合のようにシーンの変化が分からないものになるという事態を回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は本発明のオーディオ・ビデオ復号装置の一実施形態の概略的構成図である。本発明のオーディオ・ビデオ復号装置の一実施形態は、図5に示す従来のオーディオ・ビデオ復号装置と同様に、アナログ・オーディオ信号をAD変換したオーディオ・データを所定規格(たとえば、MPEG2規格)で圧縮した圧縮オーディオ・ストリームと、アナログ・ビデオ信号をAD変換したビデオ・データを所定規格(たとえば、MPEG2規格)で圧縮した圧縮ビデオ・ストリームとを多重化してなる圧縮オーディオ・ビデオ・ストリームをデコードするものである。
【0016】
図1中、21は放送メディアや通信メディアや蓄積メディア等から得られる圧縮オーディオ・ビデオ・ストリームを圧縮オーディオ・ストリームと圧縮ビデオ・ストリームとに分離する分離手段である。
【0017】
22は分離手段21が出力する圧縮オーディオ・ストリームを一時的に格納するためのオーディオ・ストリーム・バッファ、23はオーディオ・ストリーム・バッファ22から読み出された圧縮オーディオ・ストリームを所定規格(たとえば、MPEG2規格)に従ってデコードするオーディオ・デコーダである。
【0018】
24はオーディオ・デコーダ23が出力する再生されたオーディオ・データを一時的に格納するためのPCMバッファ、25はPCMバッファ24内のオーディオ・データを外部に出力するためのオーディオ・データ出力手段である。
【0019】
26は分離手段21が出力する圧縮ビデオ・ストリームを一時的に格納するためのビデオ・ストリーム・バッファ、27はビデオ・ストリーム・バッファ26から読み出された圧縮ビデオ・ストリームを入力して所定規格(たとえば、MPEG2規格)に従った通常のデコード処理又は後述する通常のデコード処理を簡略化した簡易デコード処理を行うビデオ・デコーダである。
【0020】
28〜31はビデオ・デコーダ27が出力する再生されたビデオ・データをフレーム単位で一時的に格納するためのフレーム・バッファ、32はフレーム・バッファ28〜31内のビデオ・データを外部に出力するためのビデオ・データ出力手段、33はビデオ・デコーダ制御手段である。
【0021】
ビデオ・デコーダ制御手段33は、フレーム・バッファ28〜31の使用状況を監視し、フレーム・バッファ28〜31の使用状況を示す2ビット構成のデコード・モード信号MODEを生成し、このデコード・モード信号MODEをビデオ・デコーダ27に与えることにより、ビデオ・デコーダ27のデコード動作を制御するものである。
【0022】
本発明のオーディオ・ビデオ復号装置の一実施形態においては、ビデオ・デコーダ27は、各フレームのデコード処理を開始する際に、ビデオ・デコーダ制御手段33から与えられているデコード・モード信号MODEを参照し、各フレームについて、この時のデコード・モード信号MODEの値に基づいたデコード処理を行うものとされる。
【0023】
図2はビデオ・デコーダ制御手段33の概略的構成図である。ビデオ・デコーダ制御手段33は、第1のカウンタ34と、第2のカウンタ35と、デコード・モード信号生成手段36を備えている。
【0024】
第1のカウンタ34は、フレーム・バッファ28〜31内の未表示フレーム数(未表示フレームの全画素データを格納しているフレーム・バッファ数)をカウントするものである。
【0025】
第2のカウンタ35は、フレーム・バッファ28〜31中、デコード出力のためのライトが行われているフレーム・バッファのライト・ポインタの位置から、このフレーム・バッファのライト済画素数をカウントするものである。
【0026】
デコード・モード信号生成手段36は、第1のカウンタ34のカウント値と第2のカウンタ35のカウント値を入力してデコード・モード信号MODEを生成するものであり、第1のカウンタ34のカウント値(フレーム・バッファ28〜31内の未表示フレーム数)が予め定められている閾値である2以上の場合には、デコード・モード信号MODEを“00”とする。
【0027】
たとえば、図3(A)は、フレーム・バッファ28、29が未表示フレームを格納し、フレーム・バッファ30がデコード出力のためのライト動作実行中の場合を示しているが、この場合には、デコード・モード信号MODEは“00”とされる。
【0028】
また、デコード・モード信号生成手段36は、第1のカウンタ34のカウント値(フレーム・バッファ28〜31内の未表示フレーム数)が閾値2未満であり、かつ、第2のカウンタ35のカウント値(デコード出力のためのライト動作実行中のフレーム・バッファのライト済画素数)が、たとえば、2/3フレーム分以上の値である場合には、デコード・モード信号MODEを“01”とする。
【0029】
たとえば、図3(B)は、フレーム・バッファ28が未表示フレームを格納し、フレーム・バッファ29がデコード出力のためのライト動作実行中であり、フレーム・バッファ29のライト済画素数が2/3フレーム分以上の場合を示しているが、この場合には、デコード・モード信号MODEは“01”とされる。
【0030】
また、デコード・モード信号生成手段36は、第1のカウンタ34のカウント値(フレーム・バッファ28〜31内の未表示フレーム数)が閾値2未満であり、かつ、第2のカウンタ35のカウント値(デコード出力のためのライト動作実行中のフレーム・バッファのライト済画素数)が、たとえば、2/3フレーム分未満かつ1/3フレーム分以上の値である場合には、デコード・モード信号MODEを“10”とする。
【0031】
たとえば、図3(C)は、フレーム・バッファ28が未表示フレームを格納し、フレーム・バッファ29がデコード出力のためのライト動作実行中であり、フレーム・バッファ29のライト済画素数が2/3フレーム分未満かつ1/3フレーム分以上の場合を示しているが、この場合には、デコード・モード信号MODEは“10”とされる。
【0032】
また、デコード・モード信号生成手段36は、第1のカウンタ34のカウント値(フレーム・バッファ28〜31内の未表示フレーム数)が閾値2未満であり、かつ、第2のカウンタ35のカウント値(デコード出力のためのライト動作実行中のフレーム・バッファのライト済画素数)が、たとえば、1/3フレーム分未満の値である場合には、デコード・モード信号MODEを“11”とする。
【0033】
たとえば、図3(D)は、フレーム・バッファ28が未表示フレームを格納し、フレーム・バッファ29がデコード出力のためのライト動作実行中であり、フレーム・バッファ29のライト済画素数が1/3フレーム分未満の場合を示しているが、この場合には、デコード・モード信号MODEは“11”とされる。
【0034】
なお、本発明のオーディオ・ビデオ復号装置の一実施形態では、ビデオ・デコーダ27が最初のフレームのデコードを開始し、フレーム・バッファ28〜31中のいずれかのフレーム・バッファから、表示のための最初のフレームのビデオ・データが出力されるまでは、デコード・モード信号MODEは“00”とされる。
【0035】
図4はビデオ・デコーダ27が行うデコード処理を説明するための図であり、(A)はデコード・モード信号MODE=“00”の場合、(B)はデコード・モード信号MODE=“01”の場合、(C)はデコード・モード信号MODE=“10”の場合、(D)および(E)はデコード・モード信号MODE=“11”の場合である。
【0036】
すなわち、ビデオ・デコーダ27は、フレーム37のデコード処理を開始する際に参照したデコード・モード信号MODEが“00”の場合には、図4(A)に示すように、フレーム37の全面について所定規格(たとえば、MPEG2規格)に従った通常のデコード処理を行うように制御される。
【0037】
また、ビデオ・デコーダ27は、フレーム37のデコード処理を開始する際に参照したデコード・モード信号MODEが“01”の場合には、たとえば、図4(B)に示すように、フレーム37の左右端の一定領域(たとえば、縦方向の一列又は二列のマクロブロック)38、39については、色差処理を省略するデコード処理を行い、その他の領域については、所定規格(たとえば、MPEG2規格)に従った通常のデコード処理を行うように制御される。
【0038】
また、ビデオ・デコーダ27は、フレーム37のデコード処理を開始する際に参照したデコード・モード信号MODEが“10”の場合には、たとえば、図4(C)に示すように、フレーム37の左右端の一定領域(たとえば、縦方向の一列又は二列のマクロブロック)38、39については、輝度のAC成分処理を省略するデコード処理を行い、その他の領域については、所定規格(たとえば、MPEG2規格)に従った通常デコード処理を行うように制御される。
【0039】
また、ビデオ・デコーダ27は、フレーム37のデコード処理を開始する際に参照したデコード・モード信号MODEが“11”の場合には、たとえば、図4(D)に示すように、フレーム37の左右端の一定領域(たとえば、縦方向の一列又は二列のマクロブロック)38、39については、輝度のAC成分およびDC成分の処理を省略するデコード処理を行い、その他の領域については、所定規格(たとえば、MPEG2規格)に従った通常デコード処理を行うように制御される。
【0040】
なお、ビデオ・デコーダ27は、フレーム37のデコード処理を開始する際に参照したデコード・モード信号MODEが“11”の場合には、たとえば、図4(E)に示すように、フレーム37の左右端の一定領域(たとえば、縦方向の一列又は二列のマクロブロック)38、39および上下端の一定領域(たとえば、横方向の一列又は二列のマクロブロック)40、41については、輝度のAC成分の処理を省略するデコード処理を行い、その他の領域については、所定規格(たとえば、MPEG2規格)に従った通常デコード処理を行うように制御されるようにしても良い。
【0041】
このように構成された本発明のオーディオ・ビデオ復号装置の一実施形態においては、本発明のオーディオ・ビデオ復号方法の一実施形態が実行される。すなわち、圧縮オーディオ・ビデオ・ストリームは、分離手段21により圧縮オーディオ・ストリームと圧縮ビデオ・ストリームに分離される。
【0042】
分離手段21から出力される圧縮オーディオ・ストリームは、オーディオ・ストリーム・バッファ22を介してオーディオ・デコーダ23に与えられ、オーディオ・デコーダ23でデコードされる。そして、オーディオ・デコーダ23から出力される再生オーディオ・データは、PCMバッファ24を介してオーディオ・データ出力手段25により外部に出力される。
【0043】
また、分離手段21から出力される圧縮ビデオ・ストリームは、ビデオ・ストリーム・バッファ26を介してビデオ・デコーダ27に与えられ、ビデオ・デコーダ27でデコードされる。そして、ビデオ・デコーダ27から出力される再生ビデオ・データは、フレーム・バッファ28〜31を介してビデオ・データ出力手段32により外部に出力される。
【0044】
また、本発明のオーディオ・ビデオ復号装置の一実施形態においては、ビデオ・デコーダ27が次フレームのデコードを開始する際に、フレーム・バッファ28〜31内の未表示フレーム数が2枚以上の場合は、次フレームの全面について所定規格(たとえば、MPEG2規格)に従った通常デコード処理が行われる。
【0045】
また、ビデオ・デコーダ27が次フレームのデコードを開始する際に、フレーム・バッファ28〜31内の未表示フレーム数が2枚未満で、かつ、デコード出力のためのライト動作実行中のフレーム・バッファのライト済画素数が2/3フレーム分以上の場合は、次フレームの左右端の一定領域については、色差処理を省略する簡易デコード処理が行われ、その他の領域については、所定規格(たとえば、MPEG2規格)に従った通常デコード処理が行われる。
【0046】
また、ビデオ・デコーダ27が次フレームのデコードを開始する際に、フレーム・バッファ28〜31内の未表示フレーム数が2枚未満で、かつ、デコード出力のためのライト動作実行中のフレーム・バッファのライト済画素数が2/3フレーム分未満かつ1/3フレーム分以上の場合は、次フレームの左右端の一定領域については、輝度のAC成分処理を省略する簡易デコード処理が行われ、その他の領域については、所定規格(たとえば、MPEG2規格)に従った通常デコード処理が行われる。
【0047】
また、ビデオ・デコーダ27が次フレームのデコードを開始する際に、フレーム・バッファ28〜31内の未表示フレーム数が2枚未満で、かつ、デコード出力のためのライト動作実行中のフレーム・バッファのライト済画素数が1/3フレーム分未満の場合は、次フレームの左右端の一定領域については、輝度のAC成分およびDC成分の処理を省略する簡易デコード処理が行われ、その他の領域については、所定規格(たとえば、MPEG2規格)に従った通常デコード処理が行われる。
【0048】
以上のように、本発明の一実施形態によれば、ビデオ・デコーダ27が次フレームのデコードを開始する際に、フレーム・バッファ28〜31内の未表示フレーム数が2枚未満のときは、次フレームの一部分については、簡易デコード処理を行うようにしているので、次フレームのデコード処理時間を短縮することができ、フレーム・バッファ28〜31内に未表示フレームがなくなるという事態を抑制し、オーディオとビデオとの同期ずれが発生することを抑制することができる。
【0049】
しかも、本発明の一実施形態によれば、簡易デコード処理は、フレームの左右端の一定領域について行われるので、コマ落ち処理をして静止画を表示する場合のようにシーンの変化が分からないものになるという事態を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明のオーディオ・ビデオ復号装置の一実施形態の概略的構成図である。
【図2】本発明のオーディオ・ビデオ復号装置の一実施形態が備えるビデオ・デコーダ制御手段の概略的構成図である。
【図3】本発明のオーディオ・ビデオ復号装置の一実施形態が備えるビデオ・デコーダ制御手段内のデコード・モード信号生成手段の動作を説明するための図である。
【図4】本発明のオーディオ・ビデオ復号装置の一実施形態が備えるビデオ・デコーダが行うデコード処理を説明するための図である。
【図5】従来のオーディオ・ビデオ復号装置の一例の概略的構成図である。
【符号の説明】
【0051】
1…分離手段
2…オーディオ・ストリーム・バッファ
3…オーディオ・デコーダ
4…PCMバッファ
5…オーディオ・データ出力手段
6…ビデオ・ストリーム・バッファ
7…ビデオ・デコーダ
8〜11…フレーム・バッファ
12…ビデオ・データ出力手段
21…分離手段
22…オーディオ・ストリーム・バッファ
23…オーディオ・デコーダ
24…PCMバッファ
25…オーディオ・データ出力手段
26…ビデオ・ストリーム・バッファ
27…ビデオ・デコーダ
28〜31…フレーム・バッファ
32…ビデオ・データ出力手段
33…ビデオ・デコーダ制御手段
34…第1のカウンタ
35…第2のカウンタ
36…デコード・モード信号生成手段
37…フレーム
38〜41…フレーム内の一定領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮オーディオ・ビデオ・ストリームから分離された圧縮ビデオ・ストリームをデコードするビデオ・デコーダと、
前記ビデオ・デコーダが出力するビデオ・データをフレーム単位で格納する複数のフレーム・バッファと、
前記ビデオ・デコーダが次フレームのデコードを開始する際に、前記複数のフレーム・バッファ内の未表示フレーム数が閾値未満のときは、前記次フレームの一部分については通常デコード処理を簡略化した簡易デコード処理を行うように前記ビデオ・デコーダを制御するビデオ・デコーダ制御手段と
を有することを特徴とするオーディオ・ビデオ復号装置。
【請求項2】
前記ビデオ・デコーダ制御手段は、
前記未表示フレーム数をカウントする第1のカウンタと、
前記複数のフレーム・バッファのうち、デコード出力によるライトが行われているフレーム・バッファのライト済画素数をカウントする第2のカウンタと、
前記未表示フレーム数が前記閾値以上のときは、前記通常デコード処理を行うことを前記ビデオ・デコーダに指示し、前記未表示フレーム数が前記閾値未満のときは、前記簡易デコード処理として、前記ライト済画素数に応じた簡易デコード処理を行うことを前記ビデオ・デコーダに指示するデコード・モード信号を生成するデコード・モード信号生成手段と
を有することを特徴とする請求項1に記載のオーディオ・ビデオ復号装置。
【請求項3】
前記ライト済画素数に応じた簡易デコード処理は、
前記ライト済画素数が第1の所定数以上のときは、前記次フレームの左右端の一定領域の色差処理を省略したデコード処理であり、
前記ライト済画素数が第1の所定数未満、かつ、第2の所定数以上のときは、前記次フレームの左右端の一定領域の輝度のAC成分処理を省略したデコード処理であり、
前記ライト済画素数が第2の所定数未満のときは、前記次フレームの左右端の一定領域の輝度のAC成分処理およびDC成分処理を省略した処理、又は、前記次フレームの左右端および上下端の一定領域の輝度のAC成分処理を省略したデコード処理であること
を特徴とする請求項2に記載のオーディオ・ビデオ復号装置。
【請求項4】
圧縮オーディオ・ビデオ・ストリームから圧縮ビデオ・ストリームを分離し、前記圧縮ビデオ・ストリームをデコードする処理と、
前記圧縮ビデオ・ストリームをデコードしたビデオ・データを複数のフレーム・バッファにフレーム単位で格納する処理と、
次フレームのデコードを開始する際に、前記複数のフレーム・バッファ内の未表示フレーム数が閾値未満のときは、前記次フレームの一部分については通常デコード処理を簡略化した簡易デコード処理を行う
ことを特徴とするオーディオ・ビデオ復号方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−301392(P2008−301392A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−147798(P2007−147798)
【出願日】平成19年6月4日(2007.6.4)
【出願人】(308014341)富士通マイクロエレクトロニクス株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】