説明

カード用コネクタ

【課題】コネクタの低背化を図りつつ、第1カードを、当該第1カードよりも小型化された第2カード用のコンタクトに接触させることなく装着すること。
【解決手段】カード用コネクタは、第1カード(カードB)に接続する第1コンタクトと、第1コンタクトよりもカードの挿入口側に配置され第2カード(カードC)に接続する第2コンタクトと、第2コンタクトを第1カードとの接触から保護する保護板217とを備える。第1、第2カードが選択的に装着されるハウジング2に、第1カードの下面をガイドするガイド片223を形成する一方、保護板217に、ガイド片223よりも挿入口側且つ上方側の位置に配置され第1カードの下面をガイドする支持面217cを形成し、先端部が後端部よりも下方側に傾斜した状態で第1カードを挿入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カード用コネクタに関し、特に、複数種類のカードに対応可能なカード用コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、長手方向の奥行きが略同一で、幅及び厚さが異なるSDカードと、メモリースティック DUO(登録商標)カードとを選択的に装着可能なカード用コネクタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このカード用コネクタにおいては、これらのカードに対応する各コンタクト間にスライド部材の仕切板を配置し、一方のカードが仕切板の上方側で対応するコンタクトと接触し、他方のカードが仕切板の下方側で対応するコンタクトと接触するように構成している。
【特許文献1】特開2004−206963号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述したような従来のカード用コネクタにおいては、低背化した上で、更に小型化されたカードであるxD−Picture(登録商標)カードに対応するようにした場合、メモリースティック DUOカードがxD−Pictureカード用のコンタクトと接触することが考えられる。特に、メモリースティック DUOカードへの変換アダプタには、ハウジングの表面に表出する金属板を用いるものがあり、当該金属板がxD−Pictureカード用のコンタクトと接触した場合には、外部回路を短絡破壊してしまうことが考えられる。
【0004】
本発明はかかる問題点に鑑みて為されたものであり、コネクタ自体の低背化を図りつつ、第1カードを、当該第1カードよりも小型化された第2カード用のコンタクトに接触させることなく装着することができるカード用コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のカード用コネクタは、少なくとも第1カード及び第2カードを選択的に装着可能なカード装着空間を有するハウジングと、前記ハウジングの一端に形成されるカードの挿入口と、前記第1カードの接触部に接続する第1コンタクトと、前記第1コンタクトよりも前記挿入口側に配置され前記第2カードの接触部に接続する第2コンタクトと、前記第2コンタクトを前記第1カードとの接触から保護する保護板とを備えるカード用コネクタであって、前記ハウジングに、挿入時における前記第1カードの下面をガイドする第1下面ガイド部を形成する一方、前記保護板に、前記第1下面ガイド部よりも前記挿入口側且つ上方側の位置に配置され、挿入時における前記第1カードの下面をガイドする第2下面ガイド部を形成し、前記第1カードの先端部が後端部よりも下方側に傾斜した状態で前記第1カードを挿入することを特徴とする。
【0006】
上記カード用コネクタによれば、先端部が後端部よりも下方側に傾斜した状態で第1カードを挿入するようにしたことから、第1カードの後端部の下方側に空間を形成することができるので、当該空間に第2コンタクトを配置することにより、コネクタ自体の低背化を図りつつ、第1カードを、当該第1カードよりも小型化された第2カード用のコンタクト(第2コンタクト)に接触させることなく装着することが可能となる。
【0007】
上記カード用コネクタにおいて、挿入時における前記第1カードの上面をガイドするカードガイド部材を更に備え、前記ハウジングに、挿入時における前記第1カードの一方の側面をガイドする第1側面ガイド部を形成する一方、前記カードガイド部材に、挿入時における前記第1カードの他方の側面をガイドする第2側面ガイド部を形成するようにしても良い。この場合には、ハウジングの第1側面ガイド部と、カードガイド部材の第2側面ガイド部とにより第1カードの側面をガイドすることで、第1カードの接触部を、側面方向にずれさせることなく、確実に第1コンタクトに接続することが可能となる。
【0008】
また、上記カード用コネクタにおいて、前記カード装着空間を仕切る仕切板を更に備え、前記カードガイド部材に、挿入時における前記第1カードの上面をガイドする第1上面ガイド部を形成する一方、前記仕切板に、挿入時における前記第1カードの上面をガイドする第2上面ガイド部を形成するようにしても良い。この場合には、カードガイド部材の第1上面ガイド部と、仕切板の第2上面ガイド部とにより第1カードの上面をガイドすることで、第1カードの接触部と第1コンタクトとの接続安定性を図ることが可能となる。
【0009】
さらに、上記カード用コネクタにおいて、前記仕切板における前記第2コンタクトよりも前記挿入口側の位置に、前記第1カードに対応する前記カード装着空間以外の空間への前記第1カードの挿入時に当該第1カードと当接する当接部を形成するようにしても良い。この場合には、第1カードを誤った位置に挿入した場合においても、第1カードがコネクタの奥側まで挿入されないので、第1コンタクトに接触して破損させる事態を防止することが可能となる。
【0010】
さらに、上記カード用コネクタにおいては、前記仕切板を付勢する付勢部材を更に備え、前記第1カードは、前記仕切板を介して前記付勢部材の付勢力を受けて前記第1コンタクトに接触することが好ましい。この場合には、付勢部材の付勢力によって第1カードの接触部と第1コンタクトの接圧を高くすることが可能となる。
【0011】
さらに、上記カード用コネクタにおいて、前記仕切板に、前記付勢部材の付勢力を前記第2カードに伝達する伝達部を形成するようにしても良い。この場合には、付勢部材の付勢力が伝達部を介して第2カードに伝達されるので、第2カードの接触部と第2コンタクトの接圧を高くすることが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、先端部が後端部よりも下方側に傾斜した状態で第1カードを挿入するようにしたことから、第1カードの後端部の下方側に空間を形成することができるので、当該空間に第2コンタクトを配置することにより、コネクタ自体の低背化を図りつつ、第1カードを、当該第1カードよりも小型化された第2カード用のコンタクト(第2コンタクト)に接触させることなく装着することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の一実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施の形態に係るカード用コネクタ(以下、単に「コネクタ」という)は、コネクタの低背化を図りつつ、複数種類のカードを選択的に装着可能とするものである。例えば、本実施の形態に係るコネクタにおいては、SD(secure digital)カード、MMC(Multi Media Card)カード、メモリースティック デュオ(登録商標)カード、メモリースティック PRO−HG デュオカード、並びに、xD−Picture(登録商標)カードの5種類のカードが装着可能に構成されている。
【0014】
ここで、MMCカードは、その厚さが僅かに薄い点を除き、SDカードと略同様の形状を有するため、本実施の形態に係るコネクタにおいては、同一の態様で装着される。また、メモリースティック デュオカードと、メモリースティック PRO−HG デュオカードとは、コンタクトと接触する接触パッドの構成を除き、同一の形状を有するため、本実施の形態に係るコネクタにおいては、同一の態様で装着される。以下においては、適宜、SDカード及びMMCカードを「カードA」と呼び、メモリースティック デュオカード及びメモリースティックPRO−HG デュオカードを「カードB」と呼び、xD−Pictureカードを「カードC」と呼ぶものとする。
【0015】
図1は、本発明の一実施の形態に係るコネクタ1の外観を示す斜視図である。なお、以下においては、適宜、図1に示す紙面下方側を「コネクタ1の前方側」又は単に「前方側」と呼び、同図に示す紙面上方側を「コネクタ1の後方側」又は単に「後方側」と呼ぶものとする。また、図1に示す紙面右方側を「コネクタ1の右方側」又は単に「右方側」と呼び、同図に示す紙面左方側を「コネクタ1の左方側」又は単に「左方側」と呼ぶものとする。
【0016】
図1に示すように、本実施の形態に係るコネクタ1は、合成樹脂材料などの絶縁材料を成型して形成されるハウジング2と、金属薄板材料に打ち抜き加工及び折り曲げ加工などを施して形成されるカバー部材3とを備えている。ハウジング2は、概して偏平な直方体形状を有しており、その上方側及び前方側に開口した空間を有している。カバー部材3は、ハウジング2の上方側の開口部に対応する形状を有しており、ハウジング2の上方側から被せられる。これらを組み合わせることにより、コネクタ1は、前方側にのみ開口した形状となり、この開口部でカード挿入口4が構成される。なお、カバー部材3は、合成樹脂材料などの絶縁材料を成型して形成しても良い。
【0017】
カバー部材3の前方側の中央部には、カード挿入口4を介して装着されたカードを引き抜き易くするための切り欠き部301が形成されている。また、カバー部材3の上面には、複数の付勢片302が形成されている。これらの付勢片302は、僅かに下方側に折り曲げられ、コネクタ1の内部に配置された後述する仕切板6、並びに、スライド部材7の係止部材703を上方側から付勢する。さらに、カバー部材3の側面には、後述するハウジング2の係合片203と係合する複数の開口部303が形成されている。さらに、カバー部材3の前方側には、後述するハウジング2の凹部205に係合する一対の係合片304が形成されている。これらの係合片304がハウジング2の凹部205に係合する一方、複数の開口部303にハウジング2の係合片203が係合することで、ハウジング2に対してカバー部材3が固定されることとなる。
【0018】
以下、本実施の形態に係るコネクタ1の内部の構成について説明する。図2は、本実施の形態に係るコネクタ1の内部の構成を説明するための斜視図である。図3は、本実施の形態に係るコネクタ1の内部の構成を説明するための上面図である。図4は、図2及び図3に示すコネクタ1を前方側から示す図である。なお、図2、図3及び図4においては、図1に示す状態のコネクタ1からカバー部材3を取り除いた場合について示している。
【0019】
図2に示すように、ハウジング2の内部には一定の空間が形成されており、この空間の一部で複数種類のカードが装着可能な空間(以下、適宜「カード装着空間」という)が構成される。この空間には、複数種類のカードに対応するコンタクト、カード装着空間におけるカードの挿入経路を遮蔽するシャッタ機構5、カード装着空間を仕切る仕切板6、複数種類のカードの排出を行う排出機構7、並びに、特定のカードの装着の有無等を検出する検出機構8が配設されている。
【0020】
ハウジング2内の空間において、シャッタ機構5は、カード挿入口4の僅かに内部側(後方側)の位置に配設されている。また、仕切板6は、このシャッタ機構5よりも更に内部側(後方側)の位置に配設されている。そして、この仕切板6の右方側の位置に排出機構7が配設されており、仕切板6の左方側の位置に検出機構8の一部が配設されている。なお、検出機構8の一部は、詳細について後述するように、排出機構7の下方側の位置にも配設されている。複数種類のカードに対応するコンタクトは、カード挿入口4からのカードの挿入経路上に適宜配設されている。
【0021】
ハウジング2は、コネクタ1の底面部を構成するベース部201と、コネクタ1の側端部において、このベース部201から上方側に垂直に立設された側壁部202とを有している。ベース部201には、詳細について後述するように、複数種類のカードに対応するコンタクトが設けられると共に、これらのコンタクトを保護するための構成が形成されている。
【0022】
側壁部202の外側面には、カバー部材3の開口部303と係合する複数の係合片203が形成されている。また、コネクタ1の前方側の位置には、後述するシャッタ機構5の軸503を支持する孔204が形成されている。さらに、側壁部202の前面部には、カバー部材3の係合片304を収容する凹部205が形成されている。側壁部202の前面部の内側面は、カード挿入口4の一部を規定するものであり、主にカードAの挿入をガイドする第1ガイド部206と、カードCの挿入をガイドする第2ガイド部207とが形成されている。
【0023】
図4に示すように、第1ガイド部206は、側壁部202の上端側に形成されており、挿入時におけるカードAの側面及び下面をガイドするように構成されている。また、第1ガイド部206の一部は、カードBの左方側の側面に当接し、カードBの挿入をガイドする機能を併せ持っている。一方、第2ガイド部207は、第1ガイド部206よりも下方側に形成され、挿入時におけるカードCの上面、側面及び下面をガイドするように構成されている。
【0024】
左方側の側壁部202は、前方側における一部が左方側に突出した形状を有しており、この突出した部分の内部空間にシャッタ機構5及び仕切板6の一部が収容されている。また、左方側の側壁部202には、カードAの挿入及び書込み防止機能の状態を検出する検出機構8を収容する2つの収容部208が形成されている。収容部208は、コネクタ1におけるカードの挿入方向に沿って並んで配設されており、検出機構8の一部を内部側に露出させた状態で検出機構8を収容する。
【0025】
右方側の側壁部202における後面部の内側面には、排出機構7の一部を構成する圧縮ばねの一端を保持する保持片209が形成されている。なお、図2及び図3においては、この圧縮ばねを省略している。保持片209は、概して円柱形状を有しており、コネクタ1の前方側に向かって一定長さだけ延在している。また、この後面部には、排出機構7の一部を構成する係止部材703の一端を係止する係止穴210が形成されている。この係止穴210は、係止部材703の一端が上方側から差し込まれるように構成されている。
【0026】
ベース部201の後方側端部には、ハウジング2の後壁部を構成するコンタクトユニット211が配設されている。コンタクトユニット211は、例えば、ベース部201に接着固定される。コンタクトユニット211の前面には、コネクタ1の左右方向に整列して複数のカードA用のコンタクト(以下、適宜「カードA用コンタクト」という)212が設けられている。
【0027】
カードA用コンタクト212は、基端部がユニット本体に固定される一方、先端部がコネクタ1の前方側であって僅かに上方側に延在し、一定範囲で上下方向に揺動可能となっている。最も右方側のカードA用コンタクト212は、僅かに前方側に突出して配置されている。カードA用コンタクト212の先端部は、下方側に折り曲げられており、その折曲部近傍でカードAの接触パッドと接触するように構成されている。詳細について後述するように、カードA用コンタクト212の先端部(最も右方側のものを除く)は、仕切板6に形成された開口部603に収容される位置に配置されている。なお、これらのカードA用コンタクト212の一端は、コンタクトユニット211の後方側からコネクタ1の外部に導出され、カードAに対する信号を入出力可能に構成されている。
【0028】
コンタクトユニット211の前面の上方側には、コネクタ1の前方側に突出する複数の突出片213が設けられている。突出片213は、カードA用コンタクト212の上方側であって、カードA用コンタクト212が存在しない部分に設けられている。これらの突出片213は、仕切板6の後方側端部における一定位置以上の上方側への移動を規制する役割を果たすものである。
【0029】
シャッタ機構5は、シャッタ部材501と、アクチュエータ部材502とから構成される。シャッタ部材501は、コネクタ1の左右方向の略全域に亘って延在し、図4に示すように、カード挿入口4の上方側の領域に臨む位置に配設されている。なお、シャッタ部材501は、カードガイド部材を構成する。シャッタ部材501には、コネクタ1の側方側に延在する軸503が形成されている。この軸503をハウジング2の孔204に挿通することで、シャッタ部材501は、ハウジング2に回動可能に支持されている。シャッタ部材501は、軸503を回動支点として、上方側部分がコネクタ1の後方側に倒れるようにして回動し、カードAの挿入経路を開放する。左方側に配置される軸503には、シャッタ部材501を図2〜図4に示す初期位置に復帰させる付勢力を付与するコイルばね504が取り付けられている。シャッタ部材501は、カードAの挿入に伴い、このコイルばね504の付勢力に抗して回動するように構成されている。
【0030】
アクチュエータ部材502は、シャッタ部材501よりもカード挿入口4側(前方側)に配設されている。その側面部の一部をカードAの挿入経路上に突出させた状態で配設されている。カードAの挿入経路上に突出させた部分でカードAと当接し、コネクタ1の後方側に回動可能に構成されている。コネクタ1の後方側に回動した状態でカードAの挿入経路から退避した状態となる。アクチュエータ部材502の回動軸には、アクチュエータ部材502を図2〜図4に示す初期位置に復帰させる付勢力を付与するコイルばね505が取り付けられている(図4参照)。アクチュエータ部材502は、カードAの挿入に伴い、このコイルばね505の付勢力に抗して回動するように構成されている。
【0031】
仕切板6は、コネクタ1に挿入されるカードの種類に応じて、カード装着空間内で僅かに上下方向に揺動可能に構成されている。仕切板6は、概して平板形状を有しており、シャッタ機構5の後方側近傍からコンタクトユニット211の突出片213の下方側領域に対応する長さを有している。また、仕切板6における前方側の端部近傍において、コネクタ1の側方側に広がる形状を有しており、前方側端部にハウジング2の内部空間の略全域に亘る長さを有するアーム部601を有している。アーム部601の上面には、カバー部材3の付勢片302が載置され、仕切板6は、下方側に僅かに付勢された状態となっている。
【0032】
排出機構7は、スライド部材701と、不図示の圧縮ばね702と、係止部材703とから構成されている。スライド部材701は、概して、コネクタ1の前後方向に延在する直方体形状を有しており、ハウジング2の右方側の側壁部202に沿って前後方向にスライド可能に構成されている。詳細について後述するように、使用者によるカードに対する押圧操作に応じて、カードをコネクタ1における所定の装着位置から排出位置に移動させる役割を果たすものである。
【0033】
圧縮ばね702は、上述のように、後方側の端部がハウジング2の保持片209に保持され、前方側の端部がスライド部材701の下面側の不図示の保持片に保持されており、スライド部材701を前方側に付勢する付勢力を付与している。係止部材703は、その前端部及び後端部で下方側に折り曲げられた形状を有している。上述のように、後方側の一端がハウジング2の係止穴210に差し込まれ、前方側の一端がスライド部材7の上面に形成されたガイド溝711と係合している。係止部材703は、圧縮ばね702による付勢力に抗してスライド部材701の前方側への移動を規制する役割を果たすものである。係止部材703の上部には、カバー部材3の付勢片302が載置され、係止部材703は、ガイド溝711に係合するよう下方側に僅かに付勢された状態となっている。
【0034】
検出機構8は、板状部801と、当接部802と、不図示の接点部803とから構成される。板状部801は、ハウジング2の収容部208に収容される。当接部802は、板状部801の内側面に設けられており、その一部がカードAの挿入経路上に露出した状態となっている。接点部803は、詳細について後述するように、板状部801の下方側に配設された固定接点部803aと、板状部801の下面部に揺動可能に固定された可動接点部803bとから構成されている。可動接点部803bは、トーションスプリングで構成され、カードAの挿入、非挿入状態等に応じて、当接部802が変位して板状部801の角度を変化させることで、固定接点部803aとの間の導通状態、非導通状態を切り替える。
【0035】
図5は、本実施の形態に係るコネクタ1の内部の構成を説明するための斜視図である。図6は、本実施の形態に係るコネクタ1の内部の構成を説明するための上面図である。なお、図5及び図6においては、図2に示す状態のコネクタ1から仕切板6を取り除いた場合について示している。
【0036】
図5に示すように、ハウジング2のベース部201の中央近傍には、コネクタ1の左右方向に整列して複数のカードB用のコンタクト(以下、適宜「カードB用コンタクト」という)214、215が設けられている。カードB用コンタクト214は、カードA用コンタクト212の下方側に設けられている。基端部がベース部201に固定される一方、先端部がコネクタ1の前方側であって僅かに上方側に延在し、一定範囲で上下方向に揺動可能となっている。また、カードB用コンタクト214の先端部は、カードA用コンタクト212と同様に、下方側に折り曲げられており、その折曲部近傍でカードBの接触パッドと接触するように構成されている。
【0037】
このように、カードA用コンタクト212と、カードB用コンタクト214とをカード装着空間において上下2段に設け、図6に示すように、平面視で一部が重なり合うように配置することにより、コネクタ1内の限られたカード装着空間を有効に活用している。
【0038】
一方、カードB用コンタクト215は、カードB用コンタクト214の前方側の位置に設けられている。基端部がベース部201に固定される一方、先端部がコネクタ1の後方側であって僅かに上方側に延在し、一定範囲で上下方向に揺動可能となっている。また、カードB用コンタクト215の先端部は、カードA用コンタクト212と同様に、下方側に折り曲げられており、その折曲部近傍でカードBの接触パッドと接触するように構成されている。なお、これらのカードB用コンタクト214、215の一端は、ベース部201の後方側からコネクタ1の外部に導出され、カードBに対する信号を入出力可能に構成されている。
【0039】
なお、例えば、カードB用コンタクト214は、メモリースティック デュオカードに対応するコンタクトであり、カードB用コンタクト215は、メモリースティック PRO−HG デュオカードに対応するコンタクトである。メモリースティック PRO−HG デュオカードは、メモリースティック デュオカードと異なり、コンタクトとの接触パッドが一部分割されているため、本実施の形態に係るコネクタ1においては、別途、カードB用コンタクト215を設けている。
【0040】
また、ハウジング2のベース部201には、コネクタ1の左右方向に整列して複数のカードC用のコンタクト(以下、適宜「カードC用コンタクト」という)216が設けられている。カードC用コンタクト216は、カードB用コンタクト215の前方側であって、シャッタ機構5の僅かに後方側の位置に設けられている。基端部がベース部201に固定される一方、先端部がコネクタ1の後方側であって僅かに上方側に延在し、一定範囲で上下方向に揺動可能となっている。また、カードC用コンタクト216の先端部は、カードA用コンタクト212と同様に、下方側に折り曲げられており、その折曲部近傍でカードCの接触パッドと接触するように構成されている。なお、これらのカードC用コンタクト216の一端は、ベース部201の前方側からコネクタ1の外部に導出され、カードCに対する信号を入出力可能に構成されている。
【0041】
カードC用コンタクト216の近傍には、カードC用コンタクト216を保護するための保護板217が配設されている。保護板217は、概して、コネクタ1の左右方向に延在する長方形状の板状部材で構成され、その前方側の端部でベース部201に保持されている。また、下方に配置される支持片により押し上げられ、カードCの挿入に伴って後方側の先端部が僅かに上下方向に揺動可能となっている。保護板217には、複数のカードC用コンタクト216を収容する溝部218が形成されている。カードCの非挿入時において、この溝部218にカードC用コンタクト216を収容することで、カードC用コンタクト216を保護している。
【0042】
図7は、本実施の形態に係るコネクタ1の内部の構成を説明するための斜視図である。図8は、本実施の形態に係るコネクタ1の内部の構成を説明するための上面図である。なお、図7及び図8においては、図5に示す状態のコネクタ1からコンタクトユニット211、シャッタ部材501、保護板217及び排出機構7を取り除いた場合について示している。
【0043】
図7に示すように、ハウジング2のベース部201には、カードB用コンタクト214と、カードB用コンタクト215との間に、コネクタ1の左右方向に整列して、カードB用コンタクト214を保護するための複数の突出片219が設けられている。複数の突出片219は、カードBの挿入時にカードB用コンタクト214がカードBにより座屈しないように保護するものである。
【0044】
また、最も左方側に配置された突出片219の左方側には、カードBにおける逆方向での挿入を防止するための突出片220が設けられている。突出片220は、カードBが適切な方向で挿入された場合には、カードBの下面に形成される凹部に収容される。一方、カードBが逆方向に挿入された場合には、カードBの先端部に当接することで、カードBの逆方向での挿入を防止する。なお、カードAがコネクタ1に挿入された場合、突出片220は、仕切板6に形成された開口部605に入り込むように構成されている。従って、カードAの挿入に伴う仕切板6の下方側への移動を規制することはない。
【0045】
また、ハウジング2のベース部201には、保護板217を支持するための支持片221が設けられている。支持片221は、最も左方側に配置されたカードC用コンタクト216の左方側に設けられている。また、カードC用コンタクト216と同様に、基端部がベース部201に固定される一方、先端部がコネクタ1の後方側であって僅かに上方側に延在している。なお、支持片221は、カードC用コンタクト216よりも大きな金属片で構成され、カードC用コンタクト216よりも僅かに上方側の位置に配置されている。
【0046】
さらに、排出機構7の下方側には、複数種類のカードの装着状態を検出する検出機構8の一部を構成する固定接点部222が設けられている。固定接点部222を有する検出機構8は、後述するスライド部材701の可動接点部721との接触状態に基づく導通状態、非導通状態に応じて複数種類のカードの装着状態を検出する。
【0047】
さらに、特定のカードB用コンタクト215の間には、挿入される場合、並びに、装着された場合にカードBの下面をガイドする複数のガイド片223が設けられている。ガイド片223は、カードB用コンタクト215がカードBの挿入に伴って下方側に押圧された場合に、カードBの下面に当接するように構成されている。なお、これらの複数のガイド片223は、挿入時におけるカードBの下面をガイドする第1下面ガイド部を構成する。
【0048】
ここで、本実施の形態に係るコネクタ1が有する主要な構成部品の構成について説明する。図9〜図11は、本実施の形態に係るコネクタ1が有する仕切板6の構成を説明するための図である。また、図12〜図14は、本実施の形態に係るコネクタ1が有するシャッタ機構5の構成を説明するための図である。さらに、図15は、本実施の形態に係るコネクタ1が有する保護板217の構成を説明するための図である。図16〜図19は、本実施の形態に係るコネクタ1が有する排出機構7の構成を説明するための図である。
【0049】
まず、本実施の形態に係るコネクタ1が有する仕切板6の構成について説明する。図9は、本実施の形態に係るコネクタ1が有する仕切板6を上方側から見た場合の斜視図である。図10は、本実施の形態に係るコネクタ1が有する仕切板6の上面図である。図11は、本実施の形態に係るコネクタ1が有する仕切板6を下方側から見た場合の斜視図である。
【0050】
仕切板6の上面部であって後方側端部には、図9〜図11に示すように、カードA用コンタクト212に対応する位置に複数の凹部602が形成されている。凹部602は、カードA用コンタクト212の基端部近傍を収容可能に構成されている。また、この凹部602よりも前方側の位置に複数の開口部603が形成されている。開口部603は、カードA用コンタクト212の先端部に対応する位置に形成されており、カードB、Cの装着に伴って接近する当該先端部を収容可能に構成されている。
【0051】
さらに、特定の開口部603における前方側の位置に複数の突出片604が形成されている。突出片604は、カードAが誤った方向で挿入された場合(逆方向に挿入された場合)、或いは、異なるカードが挿入された場合にカードの挿入方向の先端部と当接することで、カードA用コンタクト212を保護するものである。このように、仕切板6に設けた突出片604でカードA用コンタクト212を保護することで、別部材を設けてコネクタ1を大型化することなく、確実にカードA用コンタクトを保護している。
【0052】
さらに、最も左方側に配置される突出片604の前方側の位置に開口部605が形成されている。開口部605は、仕切板6が下方側に移動した場合にハウジング2のベース部201に形成された突出片220を収容可能に構成されている。
【0053】
アーム部601は、僅かに前方側に延在する係止片601aを有している。係止片601aは、コネクタ1にカードが装着されていない状態(以下、適宜「初期状態」という)において、後述するシャッタ部材501の支持部501dに載置される。カードAの挿入に伴ってシャッタ部材501が回動すると、この支持部501dから降りて下方側に移動する。一方、カードAが排出されると、再び支持部501dに載置された状態になる。
【0054】
一方、仕切板6の下面部は、カードBの上面をガイドする第1上面ガイド部を構成する。仕切板6の下面部であって前方側端部には、図11に示すように、下方側に突出する一対の突出片606が形成されている。突出片606は、アーム部601の側端部近傍に形成され、コネクタ1の前後方向に沿って一定長さを有している。突出片606は、カードCが挿入された場合にカードCと当接して仕切板6を上方側に移動させると共に、カバー部材3の付勢片302による付勢力をカードBに伝達する伝達部としての役割を果たす。なお、この突出片606の前方側の端部には、カードCを仕切板6の下方側に進入し易くするためにテーパ面が形成されている。
【0055】
また、右方側に配置された突出片606よりも僅かにコネクタ1の左方側の位置には、下方側に突出する当接片607が形成されている。当接片607は、カードBが誤った位置に挿入されるのを防止する役割を果たすものである。具体的には、カードBが適切な位置よりも右方側にずれて挿入された場合にカードBの先端部と当接することで、誤った位置へカードBを挿入することでカードB用コンタクト214、215に接触して破損させる事態を防止するものである。
【0056】
次に、本実施の形態に係るコネクタ1が有するシャッタ機構5の構成について説明する。図12は、本実施の形態に係るコネクタ1が有するシャッタ機構5のシャッタ部材501の斜視図(同図(a))、正面図(同図(b))及び上面図(同図(c))である。図13は、本実施の形態に係るコネクタ1が有するシャッタ機構5のアクチュエータ部材502の斜視図(同図(a)、(d))、上面図(同図(b))及び下面図(同図(c))である。
【0057】
シャッタ部材501は、図12に示すように、コネクタ1の側方側に延在するシャッタ本体部501aを有している。そして、このシャッタ本体部501aの側端部であって、下方側且つ前方側の位置に軸503が設けられている。シャッタ本体部501aの下面には、切り欠き部501bが形成されており、シャッタ本体部501の前面には、切り欠き部501cが形成されている。切り欠き部501bの幅は、カードBの側面の幅に設定されており、カードBの挿入時におけるガイド部として機能する。特に、切り欠き部501cの下面は、挿入時におけるカードBの上面をガイドする第1上面ガイド部を構成する。一方、切り欠き部501cの幅は、カードAの側面の幅に設定されており、カードAの挿入時におけるガイド部として機能する。
【0058】
シャッタ本体部501aの側方側には、後方側に僅かに突出する支持部501dが設けられている。支持部501dは、初期状態において水平となる平面部を有し、この平面部の後方側端部で仕切板6の係止片601aを支持する。支持部501dの前方側には、平面部から上方側に延在する壁部501eが設けられている。左方側に配置される壁部501eは、軸503に取り付けられたコイルばね504の一端を係止する。また、左方側に配置される壁部501eには、コネクタ1の前方側及び下方側に突出する突出片501fが設けられている。突出片501fは、後述するアクチュエータ部材502の凹部502dと係合し、シャッタ部材501の回動を規制する。また、シャッタ本体部501aには、初期状態において後方側に突出する係合片501gが形成されている。係合片501gは、カードAの挿入に伴ってシャッタ本体部501aが回動した場合に、後述する保護板217の開口部217bと係合するものである。
【0059】
アクチュエータ部材502は、図13に示すように、下面に回動軸502bが偏芯状態で設けられたアクチュエータ本体部502aを備えている。アクチュエータ本体部502aの側面には、カードAの先端部と当接する当接面502cが設けられている。当接面502cは、その先端部がカードAの挿入経路上に突出する。アクチュエータ本体部502aの下面には、当接面502cの後方側の位置に凹部502dが形成されている。凹部502dは、カードAの挿入に伴ってアクチュエータ部材502及びシャッタ部材501が回動した場合に、シャッタ部材501の突出片501fを収容可能に構成されている。また、アクチュエータ本体部502aの下面には、コイルばね505の一端を係止する係止片502eが形成されている。さらに、この係止片502eと凹部502dとの間には、カードが挿入されていない状態のシャッタ部材501の突出片501fと対向し、シャッタ部材501の回動を規制する規制部502fが設けられている。
【0060】
ここで、本実施の形態に係るコネクタ1が有するシャッタ機構5の動作について説明する。図14は、本実施の形態に係るコネクタ1が有するシャッタ機構5の動作を説明するための斜視図である。図14(a)は、コネクタ1にカードAが挿入されていない状態について示し、同図(b)は、コネクタ1にカードAが挿入された状態について示している。
【0061】
図14(a)に示すように、コネクタ1にカードAが挿入されていない状態においては、アクチュエータ部材502は、当接面502cの一部を、カードAの挿入経路上に突出した状態となっている。このとき、凹部502dは、コネクタ1の後方側よりも僅かに右方側に向いている。一方、シャッタ部材501は、切り欠き部501cをカード挿入口4側に向けた状態となっている。このとき、シャッタ部材501の突出片501fは、アクチュエータ部材502の規制部502fに対向し、シャッタ部材501は、回動が規制される状態となっている。
【0062】
図14(a)に示す状態から、カードAが挿入されると、カードAの先端部が当接面502cに当接し、同図に示す矢印方向にアクチュエータ本体部502aが回動する。このとき、凹部502dは、コネクタ1の後方側に向いた状態となる。また、規制部502fは、シャッタ部材501の突出片501fの位置から退避した状態となるため、シャッタ部材501が回動となる。一方、シャッタ部材501は、切り欠き部501cにカードAの先端部が当接し、軸503を支点として後方側に倒れるように回動し、切り欠き部501cを上方側に向けた状態となる。このとき、シャッタ部材501の突出片501fは、図14(b)に示すように、シャッタ部材501の回動に伴って上方側に移動し、アクチュエータ部材502の凹部502dと係合した状態となる。
【0063】
カードAが装着されている場合においては、カードAが切り欠き部501c上に載置された状態となるため、シャッタ部材501は、図14(b)に示す状態を維持することとなる。このため、突出片501fは、凹部502dと係合した状態を維持することとなり、カードAがコネクタ1から排出されない限り、シャッタ部材501が図14(a)に示す状態に復帰することはない。
【0064】
次に、本実施の形態に係るコネクタ1が有する保護板217の構成について説明する。図15(a)は、本実施の形態に係るコネクタ1が有する保護板217の斜視図であり、同図(b)は、本実施の形態に係るコネクタ1が有する保護板217の上面図である。
【0065】
図15に示すように、保護板217の前方側端部には、コネクタ1の側方側に延在する軸部217aが形成されている。保護板217は、軸部217aをハウジング2の側壁部202に形成された不図示の孔に挿通することで、その後方側の端部を僅かに揺動可能にハウジング2に支持される。また、保護板217に形成された溝部218の前方側には、矩形状の開口部217bが形成されている。開口部217bは、カードAの挿入に伴ってシャッタ本体部501aが回動した場合にこれに形成された係合片501gを収容可能な位置に配置されている。
【0066】
保護板217は、カードが挿入されていない状態において、ハウジング2に設けられた支持片221によって、図15(a)に示すように傾斜した状態で支持されている。保護板217の上面であって、後方側の端部近傍には、支持面217cが形成されている。支持面217cは、カードが挿入されていない状態において、保護板217の他の表面より僅かに傾斜角度が小さくなっている。支持面217cは、カードBの挿入過程において、カードBの下面をガイドする第2下面ガイド部としての役割を果たすものである。
【0067】
次に、本実施の形態に係るコネクタ1が有する排出機構7の構成について説明する。図16は、本実施の形態に係るコネクタ1が有する排出機構7を上方側から見た場合の斜視図である。図17は、本実施の形態に係るコネクタ1が有する排出機構7を下方側から見た場合の斜視図である。図18は、本実施の形態に係るコネクタ1が有する排出機構7の上面図及び下面図である。図19は、本実施の形態に係るコネクタ1が有する排出機構7を上方側から見た場合の斜視図である。図19においては、カードが装着された場合の排出機構7の状態について示している。なお、図16〜図19においては、排出機構7を構成する圧縮ばね702を省略している。
【0068】
図16〜図18に示すように、スライド部材701には、カードAの右方側の先端部と当接する第1当接部704、カードBの右方側の先端部と当接する第2当接部705、並びに、カードCの右方側の先端部と当接する第3当接部706が設けられている。第1当接部704は、概してスライド部材701の上方側部分に設けられ、第2当接部705及び第3当接部706は、概してスライド部材701の下方側部分に設けられている。
【0069】
特に、第1当接部704は、カードAに対応するカード装着空間に配置され、第2当接部705及び第3当接部706は、カードB及びカードCに対応するカード装着空間に配置されている。言い換えると、スライド部材701は、カードAに対応するカード装着空間と、カードB及びカードCに対応するカード装着空間に跨って配置されることから、単一のスライド部材701でカードA、カードB及びカードCを排出することが可能となる。
【0070】
第1当接部704は、カードAの先端部の形状に応じた傾斜面で構成されており、第2当接部705及び第3当接部706は、カードの挿入方向に垂直な平面で構成されている。スライド部材701は、これらの第1当接部704〜第3当接部706でカードA〜カードCと当接し、使用者による各カードの挿入動作に伴ってコネクタ1の前後方向にスライド可能に構成されている。
【0071】
第1当接部704の前方側には、カードAの下面の一部を支持する平面部707が設けられている。平面部707の左方側端部には、コンタクトユニット211の最も右方側に配置されるカードAコンタクトを保護するための突出片708が立設されている。また、平面部707の右方側には、上方側に開口した溝部709が形成されている。溝部709には、コネクタ1に挿入されたカードAを係止する係止片710が装着される。係止片710には、スライド部材701の前方側部分において、左方側に突出する凸部710aが設けられている。凸部710aは、カードAの右方側の側面に形成される凹部と係合し、コネクタ1に挿入されたカードAを係止する。これにより、コネクタ1に装着されたカードAが抜けるのが防止される。
【0072】
スライド部材701の上面であって、第1当接部704の後方側には、概してループ状のガイド溝711が形成されている。ガイド溝711の中央には、概してハート形状を有するハート形カム712が設けられている。ガイド溝711は、図18(a)に示すように、ハート形カム712の両側に配置される第1ガイド溝713、第2ガイド溝714、係止部材703を係止する係止部715を有する凹み溝716、並びに、直線状ガイド溝717で構成される。係止部材703は、このようなガイド溝711をカードの挿入動作に応じて一定方向に進む。なお、ガイド溝711における係止部材703の案内経路上には、係止部材703の逆方向への進行を防止する段差部が形成されている。
【0073】
このようなガイド溝711において、カードが装着されていない場合、係止部材703は、図18(a)に示すように、直線状ガイド溝717の後方側端部に配置された状態となっている。カードが挿入されると、スライド部材701の後方側への移動に伴って係止部材703が直線状ガイド溝717を介して第1ガイド溝713に進む。そして、係止部材703が第1ガイド溝713の前方側端部に到達する位置までカードが押し込まれると、係止部材703は、図19に示すように、凹み溝716に進んだ後、係止部715に係止された状態となる。
【0074】
係止部材703が係止部715に係止された状態から、更にカードが押し込まれると、係止部材703は、凹み溝716から第2ガイド溝714に進む。そして、第2ガイド溝714から直線状ガイド溝717に進み、再び、係止部材703が直線状ガイド溝717の後方側端部に配置された状態となる。
【0075】
また、第2当接部705の下方側には、コネクタ1に挿入されたカードBを係止する係止片718が取り付けられている。係止片718は、概して、細長い板状部材で形成されている。係止片718の前方側の端部は、コネクタ1の内側において後方側に折り返す形状を有している。その後方側に向かう先端部には、上方側に僅かに突出する凸部718aが形成されている。凸部718aは、カードBの下面に形成される凹部と係合し、コネクタ1に挿入されたカードBを係止する。これにより、コネクタ1に装着されたカードBが抜けるのが防止される。
【0076】
スライド部材701の下面には、図17に示すように、圧縮ばね702を収容する凹部719が形成されている。凹部719の前方側には、圧縮ばね702の一端を保持する保持片720が設けられている。保持片720は、概して円柱形状を有しており、コネクタ1の後方側に向かって一定長さだけ延在している。また、スライド部材701の後方側であって凹部719の左方側には、溝部721が形成されている。溝部721には、可動接点部722が装着されている。可動接点部722は、トーションスプリングで構成されている。トーションスプリングの両端は、スライド部材701の下面から僅かに下方側に突出した状態となっている。この突出した部分は、スライド部材701の位置に応じてハウジング2に設けられた固定接点部222と接触する。
【0077】
次に、本実施の形態に係るコネクタ1に対して各カードを装着する際の動作について説明する。図20〜図26は、本実施の形態に係るコネクタ1に対してカードAを装着する際の動作を説明するための図である。図27〜図31は、本実施の形態に係るコネクタ1に対してカードBを装着する際の動作を説明するための図である。図32〜図36は、本実施の形態に係るコネクタ1に対してカードCを装着する際の動作を説明するための図である。なお、図20〜図36においては、説明の便宜上、カバー部材3を省略している。
【0078】
まず、本実施の形態に係るコネクタ1に対してカードAを装着する際の動作について説明する。図20は、本実施の形態に係るコネクタ1に対してカードAを挿入した場合の正面図である。図21は、本実施の形態に係るコネクタ1に対してカードAを挿入した場合の斜視図である。図22は、図21に示す状態のコネクタ1の断面図である。図23は、本実施の形態に係るコネクタ1に対してカードAを装着した場合の斜視図である。図24は、図22に示す状態のコネクタ1の断面図である。なお、カードAの挿入前においては、コネクタ1は、図2〜図4に示す状態となっている。
【0079】
図20に示すように、本実施の形態に係るコネクタ1に対してカードAを装着する場合には、ハウジング2に設けられた第1ガイド部206にカードAの側面及び下面を合わせた状態でコネクタ1の内部にカードAを押し込む。このようにコネクタ1の内部に押し込む過程で、カードAの先端部がアクチュエータ部材502の当接面502c、並びに、シャッタ部材501に当接する。これにより、アクチュエータ部材502が後方側に回動すると共に、シャッタ部材501が後方側に倒れるように回動する。このとき、アクチュエータ部材502の当接面502cは、図21に示すように、カードAの左方側の側面と対向した状態となる。
【0080】
このようにカードAを押し込むと、図21及び図22に示すように、カードAは、仕切板6の上側をコネクタ1の後方側に進む。この場合、仕切板6は、僅かに下方側に移動し、その下面でカードB用コンタクト214、215を僅かに押し下げる。このように、カードAの挿入に伴って仕切板6の下面でカードB用コンタクト214、215を僅かに押し下げることで、コネクタ1内の限られた空間を有効に活用している。
【0081】
また、図21に示すように、カードAの右方側の先端部が、仕切板6よりも上方側の位置においてスライド部材7の第1当接面704に当接すると共に、スライド部材7の係止片710の凸部710aがカードAの右方側の側面に形成された凹部と係合する。凸部710aがカードAの凹部と係合することでカードAのスライド部材7に対する位置が決まり、これ以降、スライド部材7とカードAとが一緒に移動することとなる。なお、カードAの先端部が第1当接面704に当接した時点においては、係止部材703の前方側の一端は、ガイド溝711の直線状ガイド溝717の後方側の端部近傍に配置されている。
【0082】
図21及び図22に示す状態から更にカードAを押し込むと、図23及び図24に示すように、カードA用コンタクト212がカードAの下面に入り込み、カードAの先端部の下面に形成された接触パッドと接触する。なお、図23及び図24においては、カードAをコネクタ1の最後方側の位置まで押し込み、手を離した状態について示している。この状態においては、係止部材703の前方側の一端は、係止部715に係止された状態となっている。
【0083】
なお、このようにカードAの挿入に伴ってスライド部材7が後方側に移動する際、本実施の形態に係るコネクタ1の検出機構8においては、スライド部材7の下方側に設けられた検出機構8でカードAの装着状態を検出している。具体的には、ハウジング2に設けられた固定接点部222に対するスライド部材7の下面に装着された可動接点部722の位置に基づいてカードAの装着を検出している。
【0084】
検出機構8においては、図23及び図24に示す位置にスライド部材7が移動した場合に可動接点部722と固定接点部222とが接触し、導通状態となるようにしている。一方、図23及び図24に示す位置に到達する前は、可動接点部722と固定接点部222とが接触せず、非導通状態となるようにしている。検出機構8は、このような可動接点部722と固定接点部222との導通状態、非導通状態に応じてカードAの装着状態を検出している。このように、ハウジング2に設けられた固定接点部222と、スライド部材701に設けられた可動接点部722とで検出機構8を構成することから、部品点数を増加させることなく、確実にカードAの装着を検出することが可能となる。なお、カードB及びカードCの装着状態についても同様である。
【0085】
また、本実施の形態に係るコネクタ1においては、仕切板6の左方側に配設された検出機構8によりカードAの装着の有無、並びに、カードAの書込み防止機能の状態を検出する。ここでは、これらの検出機構8の検出動作のうち、カードAの書込み防止機能の状態を検出する場合の動作について説明する。
【0086】
図25及び図26は、本実施の形態に係るコネクタ1の検出機構8において、カードAの書込み防止機能の状態を検出する場合の動作を説明するための斜視図である。なお、図25及び図26においては、説明の便宜上、ハウジング2の一部を省略している。図25は、図21に示す状態のコネクタ1を示し、図26は、図23に示す状態のコネクタ1を示している。また、図25及び図26においては、カードAにおける書込み防止機能がオン状態(書込みがロックされている状態)について示している。すなわち、書込み防止スイッチSWがコネクタ1の前方側の位置に切り替えられている場合について示している。
【0087】
カードAの書込み防止機能の状態は、コネクタ1の前方側に配置された検出機構8で検出される。図25に示すように、書込み防止スイッチSWが検出機構8に到達していない状態においては、カードAの左方側先端部が当接部802と当接する。そして、当接部802の後方側端部を押し下げることで、板状部801の後方側が下方に傾いた状態となっている。この場合においては、可動接点部803bの両端は、それぞれ前後に配置された固定接点部803aに接触し、固定接点部803aと可動接点部803bとが導通状態となっている。カードAが所定の装着位置に位置したときに書込み防止スイッチSWが当接部802に当接して、このように固定接点部803aと可動接点部803bとが導通状態の場合には、書込み防止機能がオフ状態であると認識される。
【0088】
この状態からカードAを押し込むと、図26に示すように、書込み防止スイッチSWが検出機構8の位置に到達するが、当接部802とは当接しない。当接部802が押し下げられないので、可動接点部803bの付勢力によって板状部801が上方に付勢されて略水平状態になっている。この場合においては、可動接点部803bの後方側の一端は、固定接点部803aから離間し、固定接点部803aと可動接点部803bとが非導通状態となっている。カードAが所定の装着位置に位置したときに書込み防止スイッチSWが当接部802に当接せず、このように固定接点部803aと可動接点部803bとが非導通状態の場合には、書込み防止機能がオン状態であると認識される。
【0089】
なお、カードAにおける書込み防止機能がオフ状態(書込みがロックされていない状態)においては、書込み防止スイッチSWがコネクタ1の後方側の位置に切り替えられる。この場合において、コネクタ1に対してカードAが装着された場合には、書込み防止スイッチSWが当接部802と当接し、当接部802を押し下げるので、可動接点部803bの両端は、それぞれ前後に配置された固定接点部803aに接触し、固定接点部803aと可動接点部803bとが導通状態となっている。従って、この場合においても、書込み防止機能がオフ状態であると認識される。なお、カードAの装着の有無の検出については、コネクタ1の後方側に配置された検出機構8によって、カードAの先端部を利用して同様の要領で検出される。
【0090】
次に、本実施の形態に係るコネクタ1に対してカードBを装着する際の動作について説明する。図27は、本実施の形態に係るコネクタ1に対してカードBを挿入した場合の正面図である。図28は、本実施の形態に係るコネクタ1に対してカードBを挿入した場合の斜視図である。図29は、図28に示す状態のコネクタ1の断面図である。図30は、本実施の形態に係るコネクタ1に対してカードBを装着した場合の斜視図である。図31は、図30に示す状態のコネクタ1の断面図である。なお、カードBの挿入前においては、コネクタ1は、図2〜図4に示す状態となっている。
【0091】
図27に示すように、本実施の形態に係るコネクタ1に対してカードBを装着する場合には、シャッタ部材501に設けられた切り欠き部501bにカードBの上面を合わせた状態でコネクタ1の内部にカードBを押し込む。この場合、カードAを挿入する場合と異なり、カードBの先端部がアクチュエータ部材502の当接面502c、並びに、シャッタ部材501に当接することはないため、これらが回動することはない。なお、カードBを挿入する際には、カードBの左方側の側面を、左方側に配置された第1ガイド部206の端部に当接させることで、容易にカードBを切り欠き部501bに合わせることが可能となっている。
【0092】
挿入するカードBの左方側に配置された第1ガイド部206の端部は、カードBの側面をガイドする第1側面ガイド部を構成し、シャッタ部材501の切り欠き部501bの右方側端部でカードBの側面をガイドする第2側面ガイド部が構成される。このような第1側面ガイド部及び第2側面ガイド部でカードBの側面をガイドするようにしたので、カードBの接触パッドを、側面方向にずれさせることなく、確実にカードB用コンタクト214、215に接続することが可能となる。
【0093】
このようにカードBを押し込むと、図28及び図29に示すように、カードBは、仕切板6の下側をコネクタ1の後方側に進む。この場合、仕切板6は、僅かに上方側に移動し、開口部603の後方側部分でカードA用コンタクト212を僅かに押し上げる。この場合において、カードA用コンタクト212の先端部は、仕切板6の開口部603に収容される。このように開口部603でカードA用コンタクトを収容することで、カードA用コンタクト212の先端部が破損する事態を防止している。
【0094】
また、図28に示すように、カードBの右方側の先端部が、仕切板6の下方側の位置においてスライド部材7の第2当接面705に当接すると共に、スライド部材7の下方側に設けられた係止片222の凸部222aがカードBの下面に形成された凹部と係合する。凸部222aがカードBの凹部と係合することで、これ以降、スライド部材7とカードBとが一緒に移動することとなる。なお、カードBの先端部が第2当接面705に当接した時点においては、係止部材703の前方側の一端は、ガイド溝711の直線状ガイド溝717の後方側端部近傍に配置されている。
【0095】
なお、カードBを挿入する際には、図29に示すように、その上面がシャッタ部材501に設けられた切り欠き部501bの下面及び仕切板6の下面でガイドされると共に、その下面がハウジング2に設けられた保護板217の支持面217cでガイドされている。さらに、その下面が下方側に押し込まれるとハウジング2に設けられたガイド片223がガイドするようになっている。これらの位置関係は、カードBの先端部を僅かに下方側に傾斜させた状態で支持するように構成されている。このため、カードBは、先端部を下方側に傾斜させた状態でコネクタ1の内部に押し込まれる。
【0096】
図28及び図29に示す状態から更にカードBを押し込むと、図30及び図31に示すように、カードB用コンタクト214、215がカードBの下面に入り込み、カードBの先端部の下面に形成された接触パッドと接触する。このとき、カードBには、仕切板6を介してカバー部材3の付勢片302の付勢力が付与されることから、カードBの接触パッドとカードB用コンタクト214、215との接圧を高くすることが可能となる。なお、図30及び図31においては、カードBをコネクタ1の最後方側の位置まで押し込み、手を離した状態について示している。この状態においては。係止部材703の前方側の一端は、係止部715に係止された状態となっている。なお、このように装着された状態とされた場合においても、カードBは、挿入時と同様に、先端部を下方側に傾斜させた状態で保持されている。このように保持された状態においても、シャッタ部501の切り欠き部501bの下面と、仕切板6の下面とによりカードBの上面をガイドすることで、カードBの接触パッドとカードB用コンタクト214、215との接続安定性を図っている。
【0097】
次に、本実施の形態に係るコネクタ1に対してカードCを装着する際の動作について説明する。図32は、本実施の形態に係るコネクタ1に対してカードCを挿入した場合の正面図である。図33は、本実施の形態に係るコネクタ1に対してカードCを挿入した場合の斜視図である。図34は、図33に示す状態のコネクタ1の断面図である。図35は、本実施の形態に係るコネクタ1に対してカードCを装着した場合の斜視図である。図36は、図35に示す状態のコネクタ1の断面図である。なお、カードCの挿入前においては、コネクタ1は、図2〜図4に示す状態となっている。
【0098】
図32に示すように、本実施の形態に係るコネクタ1に対してカードCを装着する場合には、ハウジング2に設けられた第2ガイド部207にカードCの側面及び下面を合わせた状態でコネクタ1の内部にカードCを押し込む。この場合、カードAを挿入する場合と異なり、カードCの先端部がアクチュエータ部材502の当接面502c、並びに、シャッタ部材501に当接することはないため、これらが回動することはない。
【0099】
このようにカードCを押し込むと、図33に示すように、カードCの先端部が仕切板6に設けられた一対の突出片606の下方側に入り込み、仕切板6を持ち上げる。そして、仕切板6の下方側をコネクタ1の後方側に進む。この場合、カードBの挿入時と同様に、仕切板6は、僅かに上方側に移動し、開口部603の後方側部分でカードA用コンタクト212を僅かに押し上げる。この場合において、カードA用コンタクト212の先端部は、仕切板6の開口部603に収容される。このように開口部603でカードA用コンタクトを収容することで、カードBの挿入時と同様に、カードA用コンタクト212の先端部が破損する事態を防止している。
【0100】
また、カードCの先端部の下面がハウジング2に設けられた保護板217と接触し、これを下方側から支持する支持片221の付勢力に抗して保護板217の後方側端部を僅かに押し下げる。これにより、保護板217に形成された溝部218内において、カードC用コンタクト216がカードCに接近する。
【0101】
さらに、カードCの右方側の先端部が、仕切板6の下方側の位置においてスライド部材701の第3当接部706に当接する。なお、カードCの先端部が第3当接部706に当接した時点においては、係止部材703の前方側の一端は、ガイド溝711の直線状ガイド溝717の後方側端部近傍に配置されている。
【0102】
図33及び図34に示す状態から更にカードCを押し込むと、図35及び図36に示すように、カードCの下面が更に保護板217を押し下げる。これにより、保護板217の溝部218からカードC用コンタクト216が露出した状態となる。そして、このように露出したカードC用コンタクト216がカードCの下面に入り込み、カードCの先端部の下面に形成された接触パッドと接触する。このとき、カードCには、仕切板6の突出片606を介してカバー部材3の付勢片302の付勢力が付与されることから、カードCの接触パッドとカードC用コンタクト216との接圧を高くすることが可能となる。なお、図35及び図36においては、カードCをコネクタ1の最後方側の位置まで押し込み、手を離した状態について示している。この状態においては。係止部材703の前方側の一端は、係止部715に係止された状態となっている。
【0103】
本実施の形態に係るコネクタ1においては、ハウジング2に、挿入時におけるカードBの下面をガイドする第1下面ガイド部を形成する一方、保護板217に、第1下面ガイド部よりも挿入口4側且つ上方側の位置に配置され、挿入時におけるカードBの下面をガイドする第2下面ガイド部を形成し、カードBの先端部が後端部よりも下方側に傾斜した状態でカードBを挿入する。このように、先端部が後端部よりも下方側に傾斜した状態でカードBを挿入するようにしたことから、カードBの後端部の下方側に空間を形成することができるので、当該空間にカードC用コンタクト216を配置することにより、コネクタ自体の低背化を図りつつ、カードBを、カードC用コンタクトに接触させることなく装着することが可能となる。
【0104】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明の一実施の形態に係るカード用コネクタの外観を示す斜視図である。
【図2】上記実施の形態に係るカード用コネクタの内部の構成を説明するための斜視図である。
【図3】上記実施の形態に係るカード用コネクタの内部の構成を説明するための上面図である。
【図4】図2及び図3に示すカード用コネクタを前方側から示す図である。
【図5】上記実施の形態に係るカード用コネクタの内部の構成を説明するための斜視図である。
【図6】上記実施の形態に係るカード用コネクタの内部の構成を説明するための上面図である。
【図7】上記実施の形態に係るカード用コネクタの内部の構成を説明するための斜視図である。
【図8】上記実施の形態に係るカード用コネクタの内部の構成を説明するための上面図である。
【図9】上記実施の形態に係るカード用コネクタが有する仕切板を上方側から見た場合の斜視図である。
【図10】上記実施の形態に係るカード用コネクタが有する仕切板の上面図である。
【図11】上記実施の形態に係るカード用コネクタが有する仕切板を下方側から見た場合の斜視図である。
【図12】上記実施の形態に係るカード用コネクタが有するシャッタ機構のシャッタ部材の斜視図(a)、正面図(b)及び上面図(c)である。
【図13】上記実施の形態に係るカード用コネクタが有するシャッタ機構のアクチュエータ部材の斜視図(a、d)、上面図(b)及び下面図(c)である。
【図14】上記実施の形態に係るカード用コネクタが有するシャッタ機構の動作を説明するための斜視図である。
【図15】上記実施の形態に係るカード用コネクタが有する保護板の斜視図(a)、上面図(b)である。
【図16】上記実施の形態に係るカード用コネクタが有する排出機構を上方側から見た場合の斜視図である。
【図17】上記実施の形態に係るカード用コネクタが有する排出機構を下方側から見た場合の斜視図である。
【図18】上記実施の形態に係るカード用コネクタが有する排出機構の上面図及び下面図である。
【図19】上記実施の形態に係るカード用コネクタが有する排出機構を上方側から見た場合の斜視図である。
【図20】上記実施の形態に係るカード用コネクタに対してカードAを挿入した場合の正面図である。
【図21】上記実施の形態に係るカード用コネクタに対してカードAを挿入した場合の斜視図である。
【図22】図21に示す状態のカード用コネクタの断面図である。
【図23】上記実施の形態に係るカード用コネクタに対してカードAを装着した場合の斜視図である。
【図24】図22に示す状態のカード用コネクタの断面図である。
【図25】上記実施の形態に係るカード用コネクタの検出機構において、カードAの書込み防止機能の状態を検出する場合の動作を説明するための斜視図である。
【図26】上記実施の形態に係るカード用コネクタの検出機構において、カードAの書込み防止機能の状態を検出する場合の動作を説明するための斜視図である。
【図27】上記実施の形態に係るカード用コネクタに対してカードBを挿入した場合の正面図である。
【図28】上記実施の形態に係るカード用コネクタに対してカードBを挿入した場合の斜視図である。
【図29】図28に示す状態のカード用コネクタの断面図である。
【図30】上記実施の形態に係るカード用コネクタに対してカードBを装着した場合の斜視図である。
【図31】図30に示す状態のカード用コネクタの断面図である。
【図32】上記実施の形態に係るカード用コネクタに対してカードCを挿入した場合の正面図である。
【図33】上記実施の形態に係るカード用コネクタに対してカードCを挿入した場合の斜視図である。
【図34】図33に示す状態のカード用コネクタの断面図である。
【図35】上記実施の形態に係るカード用コネクタに対してカードCを装着した場合の斜視図である。
【図36】図35に示す状態のカード用コネクタの断面図である。
【符号の説明】
【0106】
1 カード用コネクタ(コネクタ)
2 ハウジング
201 ベース部
202 側壁部
203 係合片
204 孔
205 凹部
206 第1ガイド部
207 第2ガイド部
208 収容部
209 保持片
210 係止穴
211 コンタクトユニット
212 カードA用コンタクト
213 突出片
214、215 カードB用コンタクト
216 カードC用コンタクト
217 保護板
218 溝部
219 突出片
220 突出片
221 支持片
222 固定接点部
223 ガイド片
3 カバー部材
301 切り欠き部
302 付勢片
303 開口部
304 係合片
4 カード挿入口
5 シャッタ機構
501 シャッタ部材
501a シャッタ本体部
501b、501c 切り欠き部
501d 支持部
501e 壁部
501f 突出片
502 アクチュエータ部材
502a アクチュエータ本体部
502b 回動軸
502c 当接面
502d 凹部
503 軸
504 コイルばね
505 コイルばね
6 仕切板
601 アーム部
602 凹部
603 開口部
604 突出片
605 開口部
606 突出片
607 当接片
7 排出機構
701 スライド部材
702 圧縮ばね
703 係止部材
704 第1当接部
705 第2当接部
706 第3当接部
707 平面部
708 突出片
709 溝部
710 係止片
710a 凸部
711 ガイド溝
712 ハート形カム
713 第1ガイド溝
714 第2ガイド溝
715 係止部
716 凹み溝
717 直線状ガイド溝
718 係止片
718a 凸部
719 凹部
720 保持片
721 溝部
722 可動接点部
8 検出機構
801 板状部
802 当接部
803 接点部
803a 固定接点部
803b 可動接点部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1カード及び第2カードを選択的に装着可能なカード装着空間を有するハウジングと、前記ハウジングの一端に形成されるカードの挿入口と、前記第1カードの接触部に接続する第1コンタクトと、前記第1コンタクトよりも前記挿入口側に配置され前記第2カードの接触部に接続する第2コンタクトと、前記第2コンタクトを前記第1カードとの接触から保護する保護板とを備えるカード用コネクタであって、
前記ハウジングに、挿入時における前記第1カードの下面をガイドする第1下面ガイド部を形成する一方、前記保護板に、前記第1下面ガイド部よりも前記挿入口側且つ上方側の位置に配置され、挿入時における前記第1カードの下面をガイドする第2下面ガイド部を形成し、前記第1カードの先端部が後端部よりも下方側に傾斜した状態で前記第1カードを挿入することを特徴とするカード用コネクタ。
【請求項2】
挿入時における前記第1カードの上面をガイドするカードガイド部材を更に備え、前記ハウジングに、挿入時における前記第1カードの一方の側面をガイドする第1側面ガイド部を形成する一方、前記カードガイド部材に、挿入時における前記第1カードの他方の側面をガイドする第2側面ガイド部を形成したことを特徴とする請求項1記載のカード用コネクタ。
【請求項3】
前記カード装着空間を仕切る仕切板を更に備え、前記カードガイド部材に、挿入時における前記第1カードの上面をガイドする第1上面ガイド部を形成する一方、前記仕切板に、挿入時における前記第1カードの上面をガイドする第2上面ガイド部を形成したことを特徴とする請求項2記載のカード用コネクタ。
【請求項4】
前記仕切板における前記第2コンタクトよりも前記挿入口側の位置に、前記第1カードに対応する前記カード装着空間以外の空間への前記第1カードの挿入時に当該第1カードと当接する当接部を形成したことを特徴とする請求項3記載のカード用コネクタ。
【請求項5】
前記仕切板を付勢する付勢部材を更に備え、前記第1カードは、前記仕切板を介して前記付勢部材の付勢力を受けて前記第1コンタクトに接触することを特徴とする請求項3又は請求項4記載のカード用コネクタ。
【請求項6】
前記仕切板に、前記付勢部材の付勢力を前記第2カードに伝達する伝達部を形成したことを特徴とする請求項5記載のカード用コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【公開番号】特開2009−26551(P2009−26551A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−187433(P2007−187433)
【出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】