説明

ガングソーのための、研磨によって浸食可能なスペーサとダイシングブレードとの集合体

【課題】本発明は、半導体産業で利用される回転式ソーブレードの集合体に関する。
【解決手段】ウェハーをダイシングするためのガングソー用ソーブレート集合体は、共通する中心軸線に沿って位置決めされている複数の円状のソーブレードと、隣り合うソーブレード同士の間において共通する中心軸線に沿って位置決めされている浸食可能なピッチスペーサとを含んでいる。ピッチスペーサは、ソーブレート集合体を研磨材と当接させることによって、共通する中心軸線を基準とした所望の直径に至るまで浸食される。従って、ソーブレート集合体は、ブレードが浸食しても、長期間に亘るソーブレードの利用を可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体産業で利用される回転式ソーブレードの集合体に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体材料及びこれに類するものから電気部品を製造する場合には、多数のパターンが基板上に製造され、その後に、該基板が小さな部品に切り出される。このような切り出しを実施可能な鋸は、一般に“ダイシングソー”と呼称されている。このような鋸で利用される円状のブレードは、研磨材、例えばダイヤモンドが樹脂、CBN研磨材、又は電解析出(電鋳)されたニッケル結合マトリックス(nickel bond matrix)内に保持されている部片から作られている。ソーブレードは、狭幅な切断が可能なように薄肉になっているので、余分な材料を削減し、熱の発生を低減することができる。しかしながら、ソーブレードが薄肉になっている場合には、ソーブレードは、切断を可能とする自身の外縁の近傍において支持されることを必要とする。このような支持は、計画された切断作業を阻害しないように実現されている。該支持を実現するための一の方法は、ソーブレードの直径よりも小さな直径を有している円状のディスクを利用することである。一例として、直径2インチのソーブレードが、直径1.7インチのサポートに隣り合い、且つ該サポートに接触している場合が挙げられる。この場合には、ソーブレードが、0.1インチの深さで基板を切り込む一方、サポートと基板との間の間隙を0.05インチに維持している。当該例示では、(2−1.7)/2−0.1=0.05と計算される。当該例示では、0.15インチは、“ブレード突出量(blade exposure)”又は“切込量(cutting edge)”として知られている。
【0003】
従来技術の一例として、図1は、回転式スピンドル10の案内ピン8に精密に嵌合すると共にスピンドルナット12によって固定されている、ボア6が形成されているハブ本体4を有しているガングカッター集合体2を表わす。当該実施例では、トルクを伝達するためのキー溝機構やこれに類する機構が設けられていない。ガングカッター集合体2とスピンドル10との圧接された面同士の摩擦によって、滑りが十分に防止されている。ガングカッター集合体2は、ボルト22を介して固定されている外側フランジ20によって肩部18の所定位置に配置され且つ圧縮されている、ブレード14及びスペーサ16を有している。スペーサ16が、上述の支持を実現している。一般に、多数のガングカッター集合体2が製造用設備の工具室で組み立てられ且つ貯蔵されているので、以前のカッター集合体が消耗し、これにより交換の必要が生じた場合には、該多数のカッター集合体がダイシングマシーンに運搬される。ブレードの刃先が鈍くなったことは、一般にブレードカッター集合体の交換を表わす指標とはならない。ブレードは、一般に、結合材(bonding material)内に砥粒として含まれているダイヤモンド又は他の粒子から作られている。ダイヤモンド砥粒(diamond particle)が鈍くなるにつれて、該ダイヤモンド砥粒に作用する切断力が大きくなるので、該ダイヤモンド砥粒が結合材から脱落し、これにより新しいダイヤモンド砥粒が露出するので、ブレードの鋭さが保たれるようになっている。しかしながら、このプロセスは、ブレードの直径が小さくなり続けることを意味する。磨耗性を有しているブレードが磨耗するにつれて、該ブレードの直径が小さくなるが、隣り合うスペーサの直径は一定に保たれたままである。スペーサは、一般に、耐摩耗性を有している硬質材料、例えば硬化されたステンレス鋼やアルミナセラミックから作られている。結果として、意図されたように切断を実施する際には、スペーサが基板の表面に接触する。スペーサが基板の表面に接触する程度に磨耗する前に、切断プロセス(sawing process)を停止し、新しいガングカッター集合体をスピンドルに取り付け、使い古されたガングカッター集合体を工具室に戻す必要がある。ブレードの突出量は、工具室に戻された後、磨耗したブレードを新しいブレードに交換することによって、又は小径のスペーサを取り付け、同一のブレードを利用し続けることによって、十分な深さに回復する。このプロセスによって、ダイシングソーの休止時間が発生し、労働コストが上昇し、様々な直径のスペーサを保管する必要が生じてしまう。
【0004】
少なくとも2種類のダイシングソーが存在している。例えば特許文献1に開示されており、多数に切り出すために基板を何回も横断する必要がある、単一の支持されたブレードを備えているダイシングソーと、(図1に表わすように)一連のガングブレードを備えているダイシングソーとである。連結されたブレードセットは、共通する軸線上に配置されていると共にスペーサによって互いから離隔している、ブレードである。多くの場合には、スペーサもサポートを実現する。本出願では、“サポート(support)”及び“スペーサ(spacer)”との用語は、同一の構成部品を言及するために交互に利用されている場合がある。ガングブレード集合体は、多積層式とすることによって装置の効率及び処理能力を高める一方、これにより連結式ブレード集合体を積み重ねるための労働が、工具に要するコストの大部分を占めるようになる。このコストは、積み重ね作業を必要としない単一のブレードからなるプロセスモデルと比較して、価格競争力において劣っている。
【0005】
ガングブレード集合体が初めて積み重ねられる場合には、新規に製造されたブレード及びスペーサを利用することによって、一般に、積み重ねられた部品には反り(warpage)が生じないので、積み重ね作業はあまり困難ではない。しかしながら、利用後に、より小さなスペーサを用いて再度積み重ね作業をする必要がある場合には、ブレードと以前に利用したスペーサとには反りがある場合があり、この場合には積み重ね作業が困難になる。少なくとも振れ(run-out)を測定するために、振れを測定すると同時に、ブレード及びスペーサを互いに対して何度も角度的に変更しなければならない場合がある(このプロセスは一般にクロッキングとして知られている)。
【0006】
再積み重ね作業の頻度が減少すれば、連結式ブレード集合体については、利用するための労力をあまり必要とせず、価格競争力が高められる。
【0007】
再積み重ねの頻度を低減させる一の方法は、ブレードからスペーサを取り外すことなく、スペーサをより小さな直径に機械加工又は浸食することである。スペーサが硬質材料から作られている場合には、このことは困難である。しかしながら、既に知られているように、軟質材料を硬質な研削材料(dressing material)と意図的に接触させることによって比較的容易に浸食可能な、軟質材料から作られているスペーサを提供することができる。さらに、研削材料がブレードよりも柔らかい場合には、ブレードは、研削材料によって害無く浸食させることができる。必要であるならば、研削材料は、特にブレードを“研削”するために(すなわち、新しい砥粒を露出させるためにブレードの結合材を選択的に除去するために)選定される場合がある。単一のブレードから成るダイシングソーのためにスペーサを浸食させる該プロセスは、特許文献1に開示されている。しかしながら、より効率を高めるために、浸食可能なスペーサを連結式ソーブレード集合体に利用することが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第5261385号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の原理に従うことによって、例えばウェハーをダイシングするためのガングソーのようなガングソーブレード集合体の、許容可能なブレードの磨耗について、著しい改善が達成される。このことは、浸食可能なピッチスペーサによって分割されているソーブレードから成るガングソーを構成することによって達成される。ソーブレードが利用中に浸食される場合には、ピッチスペーサが、例えば工具の利用を中断し、研磨材に当接させることによって、制御且つ適合された方法により制御された切削深さで浸食される。これにより、ソーブレードのブレード突出量が所望の突出量に復帰するようにピッチスペーサが研磨される。
【0010】
添付図面は、本明細書の一部分に組み込まれ、該一部分を構成しており、上述の本発明の概略的な説明と共に本発明の実施例を表わしている。以下の発明の詳細な説明は、本発明の原理を説明している。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】連結式ダイシングソー集合体と、該連結式ダイシングソーが取り付けられるスピンドルとの分解斜視図である。
【図2A】組立ジグに積み重ねられ、その後に最終形態になる連結式ダイシングソー集合体の一の実施例を表わす。
【図2B】組立ジグに積み重ねられ、その後に最終形態になる連結式ダイシングソー集合体の一の実施例を表わす。
【図2C】組立ジグに積み重ねられ、その後に最終形態になる連結式ダイシングソー集合体の一の実施例を表わす。
【図3】スピンドル上のスピンドル組立体が部分的に断面図になっている、図2Cの連結式ダイシングソー集合体の組立状態を表わす。
【図3A】図3の囲み部分3Aの詳細図である。
【図4】ブレードを研磨して浸食させるために研削ブロックに移動された、図2C及び図3の実施例を表わす。
【図5A】浸食及び研磨される前の連結式ダイシングソー集合体における、図4の断面5Aの詳細図である。
【図5B】浸食及び研磨された後の連結式ダイシングソー集合体における、図5Aの詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図2A及び図2Bは、ブレード42とピッチスペーサ44と端部スペーサ46とから組み立てられている、最新設計のガングソー40(gang cutter)の一の実施例を表わす。当該実施例は、ハブ本体4、フランジ20、及びボルト22のいずれも利用していない。その代わりに、ブレード42及びスペーサ44,46が共に、接着剤48によって保持されている。接着剤48は、利用の際に切断トルクを伝達するに十分な接着力を有している必要はない。なぜならば、図3に表わすように、ガングソー40が、締付スペーサ50を介して作用しているスピンドルナット12によって、スピンドル10に押圧された状態で当接され、これにより隣り合うスペーサ44,46とブレード42との間における機械的摩擦によって、接着剤48によって結合状態が維持されていなくとも、トルク伝達されるからである。しかしながら、本発明は、そのように限定されるべきではなく、幾つかの実施例では、接着剤又は他の結合手法によって、唯一のトルクの伝達経路が実現される場合がある。
【0013】
図3及び図3Aに表わすように、ガングソー40は外径Dのブレード42を有しており、ピッチスペーサ44とフランジスペーサ46とが外径Sを有している。このように設定されたガングソー40の突出量(E)は、E=(D−S)/2として計算される。図3Aに表わすように、ガングソー40が、ワークピース52を切断するように位置決めされるので、該ガングソーは、理論的には切断可能であり、さもなければ深さEの溝を切削可能である。しかしながら、実際には、冷却剤を流通させ且つ切屑(debris)を排出するための間隙を考慮すべきであるので、実際の最大切削深さは、Eよりも小さくなる場合がある。
【0014】
[背景技術]にて説明したように、ブレード42が磨耗するにつれて、Dは小さくなるが、Sは、切削液及び切屑に起因する小さな浸食を除いて、一定のままである。これによりEが小さくなり、Eが小さくなることは、製造の継続可能期間に関する限定的な要因(limiting factor)となる。本発明では、スペーサ44,46が、磨耗し易い材料、例えばプラスチック複合材料、成形/押出し/圧搾されたグラファイト、圧搾されたグラファイト、又はこれら材料若しくは任意の適切な材料の組み合わせから作られている。該スペーサが、ビスク焼きされた(すなわち部分的に溶融された)セラミックから作られている場合がある。Eが所定の限界、例えばE1(図5A参照)に至るまで小さくなった場合には、次のワークピース52が切断される前に、研削ブロック54(dressing block)が、図4に表わすようにワークピース52の代わりに載置されている。研削ブロック54は、ピッチスペーサ44及びフランジスペーサ46よりも硬質であるが、ブレード42よりも著しく軟質な研磨材から作られている。単に研削ブロック54を所定の深さ、例えばE2で切削することによって、ピッチスペーサ44及びフランジスペーサ46が浸食されるので、このとき、突出量がE2となる(図5B参照)。その後、切削工程(production cutting)が再開される。優位には、ブレード42が、自身を研ぐために又はホーニング仕上げをするために研削経路を必要とする場合には、多くの場合がそうであるように、研削ブロック54が、研ぐと同時にホーニング仕上げをするために選択される。
【0015】
突出量Eは、薄肉のブレードを利用して精密にスライシング/ダイシングする作業において重大なパラメータである。厚さに対する突出量の最大比は、本出願の譲受人によって、ブレードの結合材の構成物(及び剛性)に基づいて経験的に解明されてきた。
【0016】
ダイシングソーに関連する産業では、3つの基本的な結合タイプが利用されている。3つの基本的な結合タイプとは、(剛性の低い順番に、すなわち弾性係数の低い順に)合成樹脂、焼結金属、及び電鋳ニッケルである。以下の最大アスペクト比が経験的に利用されている。
【0017】
【表1】

【0018】
上述のコンセプトの理解を確実にするために、数値計算例は以下の通りである。厚さ0.010インチ且つ直径2インチのブレードが、直径1.700インチ且つ任意の厚さのスペーサに隣り合っている。このとき、E=(2−1.7)/2=0.150、及び比0.150/0.010=15:1となるので、この組み合わせは、金属又はニッケルから作られているブレード42についてはブレード突出量が許容範囲内にあるが、樹脂から作られたブレード42については該突出量は許容範囲外となる。
【0019】
浸食可能なスペーサを利用するというコンセプトの利点は、ブレードの耐用寿命を最大限に伸ばすために、初期の突出量を最大化する必要がなくなることである。例えば、必要な切削深さよりもさらに0.010インチ〜0.015インチ露出させるために十分な浸食をスペーサに施すことのみが必要となる。このことは、切削がさらに高精度に実施可能となり、同一の利用に基づいて、切削速度及び製造が向上することを意味する。それは、従来、カッター集合体の耐用寿命を伸ばすために、ブレードの突出量を長くすること、言い換えれば金属又はニッケルから作られたブレードを利用することが必要であったが、本発明によれば、あまり高価でない樹脂から作られたブレード42が利用可能となることを意味する。
【0020】
図2A〜図2Cは、積み重ね式固定具56及びその利用方法を説明するものである。テーパ状のポスト58は、拡張式マンドレル60を受容する。スタックスペーサ62、ブレード42、ピッチスペーサ44、及びフランジスペーサ46が、拡張式マンドレル60を囲むように積み重ねられている。例えばポリビニルアセテート(PVA)のような接着剤48が、ブレード42、ピッチスペーサ44、及びフランジスペーサ46を積み重ねるときに、ブレード42、ピッチスペーサ44、及びフランジスペーサ46の間に塗布される。接着剤48は、薄層(fine layer)の状態で広がっており、余分な接着剤48が積み重ねられたガングソー40全体に影響を及ぼさないように、ブレード42、ピッチスペーサ44、及びフランジスペーサ46の多孔領域に侵入するような大きさである。必要であれば、ピッチスペーサ44及びフランジスペーサ46には、余分な接着剤48のための空間を確保するために、起伏領域(図示しない)が設けられている。代替的には、適切な接着剤が、幾つかの又はすべてのスペーサ又はブレードに事前に塗布され、その後に、例えば熱、圧力、放射線等のような適切な方法によって活性化される。下向きの力がスタックに作用すると、拡張式マンドレル60がテーパ状のポスト58の下方に移動されるので、拡張式マンドレル60が膨張し、フランジスペーサ46、ピッチスペーサ44、及びブレード42の内径に係合することによって、フランジスペーサ46、ピッチスペーサ44、及びブレード42が位置合わせされる。スタックスペーサ62は、過度の力がブレード42、ピッチスペーサ44、及びフランジスペーサ46の内径に作用しないように、拡張式マンドレル60の径方向の膨張を制限するような大きさになっている。ウェイト64又は圧縮するための他の手段が、接着剤48が硬化するまでの間、所定位置に配置されている。図2Cは、積み重ね式固定具56から取り外された後のガングソー40であって、図3に表わすように取り付けるための準備が完了したガングソー40を表わす。
【0021】
説明した実施例では、すべてが同一の厚さを有しているピッチスペーサ44と、フランジが形成されているフランジスペーサ46とが設けられているが、任意の組み合わせ及び任意の数量のスペーサを利用しても良い。フランジスペーサには、ガングソー40を把持すると共に運搬するためのもう1つの表面が形成されている。このことは、小さなサイズにおいて特に有益である。
【0022】
図2A〜図5Bにて説明した実施例は、図1に表わす従来技術のハブ本体4、フランジ20,及びボルト22ではなく、接着剤48を利用する。しかしながら、図1に表わすハブ本体4、フランジ20、及びボルト22を利用する実施例において、浸食可能なスペーサを利用可能であることは言うまでもない。このことは、本発明について、又は既に利用されている既存の設備について当て嵌まる。大きな直径のハブ本体4及びその前方に配置されているフランジによって生じる、制限について考慮する必要がある。ブレード42及びスペーサが小径になればなるほど、ハブ本体4及びフランジ20が突出するからである。
【0023】
表2には、幾つかの典型的なブレードの外径/内径/厚さが列挙されている。しかしながら、これらは例示であり、実施可能な外径/内径/厚さの組み合わせは、この表に限定される訳ではない。表2には、ガングソーに設けられる場合がある関連するピッチスペーサの厚さも記載されている。スペーサの外径は、必要な突出量と関連しており、該突出量の範囲は、0乃至ブレードの結合形式が許容する略最大比である。スペーサの外径の範囲は、材料及び工程が改善されると変化する場合がある。最終列には特殊記号を含まれているので、これにより、一般に利用されることが期待される幾つかのサイズを識別することができる。
【0024】
【表2】

【0025】
本発明は、詳述された特定の実施例を参照しつつ、本明細書中に説明されている。しかしながら、本発明の原理は、典型的な目的を提供するこのような詳細部分に限定される訳ではない。
【符号の説明】
【0026】
2 カッター集合体
4 ハブ本体
6 ボア
8 案内ピン
10 回転式スピンドル
12 スピンドルナット
14 ブレード
16 スペーサ
18 肩部
20 フランジ
22 ボルト
40 ガングソー
42 ブレード
44 ピッチスペーサ
46 端部スペーサ(フランジスペーサ)
48 接着剤
52 ワークピース
54 研削ブロック
56 積み重ね式固定具
58 テーパ状のポスト
60 拡張式マンドレル
62 スタックスペーサ
64 ウェイト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガングソー用ソーブレート集合体を利用するために準備する方法において、
共通する中心軸線に沿って位置決めされている複数の円状のソーブレードを準備するステップと、
隣り合う円状のソーブレードの間において複数の浸食可能なピッチスペーサのうち少なくとも1つのピッチスペーサと共通する中心軸線に沿って位置決めされている、複数の浸食可能な前記ピッチスペーサを準備するステップと、
前記ピッチスペーサが研磨される深さにおいて研磨材を前記ソーブレード集合体と当接させることによって、前記共通する中心軸線を基準とした望ましい直径に至るまで前記ピッチスペーサを浸食するステップと、
を備えていることを特徴とする方法。
【請求項2】
円状の前記ソーブレードと浸食可能な前記ピッチスペーサとを、スピンドルを取付可能な前記ガングソー用ソーブレード集合体に押し込むために、ハブ、外側フランジ、及び固定具を組み立てるステップを備えていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ピッチスペーサと円状の前記ソーブレードとを、スピンドルに直接取付可能な組立状態に保持するために、接着剤を硬化させるステップを備えていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
円状の前記ソーブレードの外径が、約2インチから約4.5インチであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
円状の前記ソーブレードの内径が、約0.750インチから約3.5インチであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
円状の前記ソーブレードの厚さが、約0.0006インチから約0.050インチであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項7】
ダイシングソーに利用されるガングソーの動作時間を高めるための方法において、
ブレードの直径より大きな直径を有しているすべての構成部品が浸食可能になっている前記ガングソーを取り付けるステップと、
前記構成部品を浸食する研磨材によってブレードを研磨するステップと、
を備えていることを特徴とする方法。
【請求項8】
ガングソーを組み立てるための方法において、
接着剤によって円環状のソーと浸食可能なスペーサとを、前記ソー及び前記スペーサの隣り合う表面同士の間において拡張式マンドレルの周囲に積み重ねるステップと、
円状の前記ソーと浸食可能な前記スペーサとを中心軸線に沿って位置合わせするために、前記マンドレルを拡張させるステップと、
接着剤が硬化するまで圧力を作用させるステップと、
前記マンドレルの大きさを元に戻し、前記マンドレルを前記ガングソーから取り外すステップと、
を備えていることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図3A】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【公開番号】特開2011−42028(P2011−42028A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−186238(P2010−186238)
【出願日】平成22年8月23日(2010.8.23)
【出願人】(507414535)ビーコ・インスツルメンツ・インコーポレーテッド (8)
【Fターム(参考)】