説明

クッションシート付ウエハ収納容器

【課題】半導体ウエハが搬送中等に破損することがなく、しかも必要に応じてクッションシートをトレイに対し簡便に脱着して容易に洗浄したり交換したりすることができるクッションシート付ウエハ収納容器を提供すること。
【解決手段】ウエハ載置トレイ1上面の半導体ウエハW載置位置には弾力性のあるウエハ載置クッションシート5が配置され、そのウエハ載置クッションシート5にはウエハ載置トレイ1に対して着脱自在に吸着される着脱自在吸着面(5B)が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体ウエハを搬送或いは保管するために用いられるクッションシート付ウエハ収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の製造工程において、薄い半導体ウエハを各工程間あるいは各々の工程内で搬送或いは保管する際に、半導体ウエハを破損したり汚損したりするおそれのないよう半導体ウエハはウエハ収納容器内に収納される。そして、半導体ウエハを一枚一枚独立して安全に収納することができるように、複数のウエハ載置トレイを重ね合わせて、二つのウエハ載置トレイの間に形成される内側空間内に半導体ウエハを一枚ずつ個別に収納するようにしたウエハ収納容器が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
さらに、近年のように極薄化が進んで脆弱になった半導体ウエハを安全に収納するために、二つのウエハ載置トレイの間に形成される内側空間内で一枚の半導体ウエハを二枚のクッションシートの間に挟み込んだクッションシート付ウエハ収納容器が提案されている。半導体ウエハをクッションシートの間に挟み込むことにより、半導体ウエハが振動や衝撃等の外力によって破損することが防止される(例えば、特許文献2)。
【特許文献1】特開2003−168731
【特許文献2】特開2005−191419
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
半導体ウエハを輸送、搬送する際や製造工程等において、半導体ウエハが載せられたウエハ載置トレイを他のウエハ載置トレイから取り外す際や、ウエハ載置トレイに載せられている半導体ウエハの様子をチェックする際等に、半導体ウエハがウエハ載置トレイ内で不用意に滑ったり、ウエハ載置トレイが傾いた状態にされたりする場合がある。また、ウエハ載置トレイは各工程間で半導体ウエハを何度も出し入れしながら繰り返し使用される場合が多いので、その途中でクッションシートにゴミ等が付着する場合がある。すると、クッションシートから半導体ウエハにゴミが移って半導体ウエハを台無しにしてしまうおそれがあるので、クッションシートは単独で洗浄又は交換できるよう、ウエハ載置トレイに簡便に脱着できるように形成されていることが望ましい。
【0005】
本発明は、半導体ウエハが搬送中等に破損することがなく、しかも必要に応じてクッションシートをトレイに対し簡便に脱着して容易に洗浄したり交換したりすることができるクッションシート付ウエハ収納容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明のクッションシート付ウエハ収納容器は、半導体ウエハを載せて保持するための複数のウエハ載置トレイが重ね合わされて、ウエハ載置トレイに載せられた半導体ウエハがそのウエハ載置トレイとその上側に隣接して重ね合わされたウエハ載置トレイとの間に形成される内側空間内に収納された状態になる構成を有し、ウエハ載置トレイ上面の半導体ウエハ載置位置には弾力性のあるウエハ載置クッションシートが配置され、そのウエハ載置クッションシートにはウエハ載置トレイに対して着脱自在に吸着される着脱自在吸着面が形成されているものである。
【0007】
なお、ウエハ載置クッションシートは半導体ウエハの略全面を載せられる大きさに形成されていて、そのウエハ載置クッションシートの裏面側の一部又は全面に着脱自在吸着面が形成されているとよく、複数のウエハ載置トレイを互いに重ね合わされた状態で任意の重ね合わせ位置において解除自在に結合するためのトレイ結合機構が設けられていてもよい。
【0008】
そして、半導体ウエハをウエハ載置クッションシートに対して押し付けるための弾力性のあるウエハ押付クッションシートがウエハ載置トレイの裏面側に配置されていてもよく、ウエハ載置トレイの裏面に着脱自在に吸着される着脱自在吸着面がウエハ押付クッションシートに形成されていてもよい。又、ウエハ載置クッションシートの半導体ウエハに接触する側の面に、半導体ウエハに対して着脱自在に吸着される着脱自在吸着面が形成されていてもよい。その場合には、半導体ウエハに対するウエハ載置クッションシートの吸着力が、ウエハ載置トレイに対するウエハ載置クッションシートの吸着力より小さく設定されているとよい。
【0009】
なお、着脱自在吸着面が多数の微細吸盤により形成されていて、微細吸盤を吸着相手に押し付けることにより微細吸盤とその吸着相手とが吸着固定された状態になるようにしてもよい。その場合、微細吸盤が、連続気泡型又は独立気泡型の発泡体の気泡が外気に開口した状態のもので形成されていてもよく、微細吸盤が、発泡エラストマー系高分子材料、発泡ゴム系高分子材料又は発泡ウレタン系高分子材料で形成されていてもよい。発泡ゴム系高分子材料の場合、それがアクリル酸エステル共重合体からなる発泡アクリルラテックスであってもよい。
【0010】
また、ウエハ載置クッションシート又はウエハ押付クッションシートが、着脱自在吸着面を有する吸着機能層と弾力的なクッションとして機能するクッション機能層とを一体に積層して構成されていてもよい。その場合、クッション機能層が弾力性を有するエラストマー系高分子材料又は発泡高分子材料により形成されていてもよい。また、ウエハ載置クッションシート及びウエハ押付クッションシートの双方又は一方の電気的な表面抵抗が108〜1010Ωの範囲にあるとよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ウエハ載置トレイ上面の半導体ウエハ載置位置には弾力性のあるウエハ載置クッションシートが配置され、そのクッションシートにはトレイに対して着脱自在に吸着される着脱自在吸着面が形成されているので、半導体ウエハが搬送中等に破損することがなく、しかも必要に応じてクッションシートをトレイに対し簡便に脱着して容易に洗浄したり交換したりすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図2はクッションシート付ウエハ収納容器の全体構成を示しており、半導体ウエハWを載せて保持するための複数のウエハ載置トレイ1が、水平な状態で上下に重ね合わされて配置されている。なお図2には、複数重ね合わされたウエハ載置トレイ1の一部を分離した状態が図示されている。重ね合わされた複数のウエハ載置トレイ1の上下両端には、図示されていない機械的インターフェイス装置と結合させるための結合溝3が形成された一対のベーストレイ2が取り付けられている。
【0013】
例えばポリカーボネート樹脂等のようなプラスチック材で成形された各ウエハ載置トレイ1が重ね合わされることにより、ウエハ載置トレイ1に載せられた半導体ウエハWが、各ウエハ載置トレイ1とその上側に隣接して重ね合わされたウエハ載置トレイ1との間に形成される内側空間内に収納された状態になる。ただし、半導体ウエハWはウエハ載置トレイ1の上面に取り付けられたウエハ載置クッションシート5(以下、短く「載置クッション5」と略称する)に載せられるようになっている。6は、載置クッション5の周囲をそれより外側位置で全周にわたって囲む状態に配置された弾力性のある部材からなる環状シール部材。7は、ウエハ載置トレイ1を個別に機械装置で持つことができるように、各ウエハ載置トレイ1の外縁部の180°対称位置に形成された把持部である。
【0014】
各ウエハ載置トレイ1の上面の環状シール部材6より外縁寄りの位置には、そのウエハ載置トレイ1の上側に位置するウエハ載置トレイ1と結合させるための結合孔8が例えば4箇所に形成されている。それに対応して、各結合孔8と係脱自在に係合する結合フック9が、ウエハ載置トレイ1の裏面から下方に向けて4箇所に突出形成されている。このように、複数のウエハ載置トレイ1を互いに重ね合わされた状態で任意の重ね合わせ位置において解除自在に結合するためのトレイ結合機構が、結合孔8と結合フック9とで構成されている。10は、結合孔8と結合フック9との係合を外すフック外しキー(図示せず)を差し込むためのキー差込孔である。
【0015】
図3と図4は、二つのウエハ載置トレイ1が分離された状態と重ね合わされた状態とを示す側面断面図である。ただし、結合フック9の断面を図示するために、異なる断面位置の図を複合して示している。環状シール部材6は、各ウエハ載置トレイ1の上面の外縁より少し内側位置に形成された環状溝内に下半部が嵌め込まれた状態に配置されている。そして、各ウエハ載置トレイ1は、環状シール部材6より内側に位置する部分が上下両面共に下方に落ち込んだ皿状に形成されている。これは、ウエハ載置トレイ1に載せられた半導体ウエハWがウエハ載置トレイ1から簡単に滑り落ちないために有効である。
【0016】
載置クッション5は、全ての部分において半導体ウエハWに対し化学的悪影響を及ぼさない、例えば不純物ガスの発生が規定値以下であるような材料により、半導体ウエハWの略全面を載せられる大きさの円盤状に形成されている。そのような載置クッション5は、半導体ウエハWを外部からの衝撃等から保護する弾力的なクッションとして機能するクッション機能層5Aと、ウエハ載置トレイ1の底面13に対して着脱自在に吸着される着脱自在吸着面を有する吸着機能層5Bとを積層一体化して構成されている。そのうちのクッション機能層5Aは、例えば発泡ウレタン等のような発泡高分子材料又はエラストマー系高分子材料等のような弾力性を有する高分子材料により形成されている。
【0017】
載置クッション5の裏面側の層を形成する吸着機能層5Bは、例えば周囲に化学的悪影響を及ぼし難いアクリル酸エステル共重合体からなる発泡アクリルラテックス等のような発泡ゴム系高分子材料、発泡エラストマー系高分子材料又は発泡ウレタン系高分子材料で形成されている。そして、図5に略示されるように、発泡体からなる吸着機能層5Bに多数形成された気泡5hのうち吸着機能層5Bの裏面位置で外気に向かって開口する気泡5h′が各々微細吸盤として機能する。したがって、この実施の形態の吸着機能層5Bはその裏面全面が微細吸盤になっており(但し、裏面の一部であっても差し支えない)、微細吸盤を吸着相手であるウエハ載置トレイ1の底面13に押し付けることにより、微細吸盤が底面13に吸着固定された状態になる。なお、そのような吸着力を確保するために、ウエハ載置トレイ1の底面13は滑面に形成することが望ましい。また、吸着機能層5Bの微細吸盤(気泡5h′)の平均直径は10μm程度以上で50μm程度以下であることが望ましい。なお、気泡5hは連続気泡又は独立気泡のどちらでもよく、図5には単純化して略示してある。
【0018】
このように構成された載置クッション5は、ウエハ載置トレイ1の底面13に対してある程度以上の力で全面にわたって押し付ければ、吸着機能層5Bの裏面の吸着作用によってウエハ載置トレイ1の底面13に吸着固定された状態になる。その結果、ウエハ載置トレイ1を単独で傾けても載置クッション5がウエハ載置トレイ1から滑り落ちるおそれがない。そして、載置クッション5を手で摘んである程度以上の力で引っ張れば、図1に示されるようにウエハ載置トレイ1の底面13から載置クッション5を簡単に取り外すことができる。したがって、載置クッション5を必要に応じてウエハ載置トレイ1から取り外して洗浄したり交換したりすることができる。
【0019】
図3に戻って、ウエハ載置トレイ1の裏面14には、半導体ウエハWを下側のウエハ載置トレイ1の載置クッション5に対して押し付けるための弾力性のあるウエハ押付クッションシート15(以下、短く「押付クッション15」と略称する)が着脱自在に吸着されている。この実施の形態の押付クッション15は、載置クッション5と同様に、半導体ウエハWに対し化学的悪影響を及ぼさない材料により半導体ウエハWの所定の領域又は略全面を押圧できる大きさの円盤状に形成されている。具体的には、弾力的なクッションとして機能するクッション機能層15Aと、ウエハ載置トレイ1の裏面(下面)14に対して着脱自在に吸着される着脱自在吸着面を有する吸着機能層15Bとを積層一体化して構成されている。
【0020】
この実施の形態の押付クッション15を形成しているクッション機能層15Aと吸着機能層15Bは、前述の載置クッション5を形成しているクッション機能層5Aと吸着機能層5Bと同じ構成になっている。したがって、押付クッション15はウエハ載置トレイ1の裏面14に着脱自在に吸着固定することが可能であり、手で摘んである程度以上の力で引っ張れば、図1に示されるように、ウエハ載置トレイ1の裏面14から簡単に取り外して洗浄したり交換したりすることができる。
【0021】
再び、図3、図4に戻って、結合フック9はウエハ載置トレイ1の裏面から突出する細長い軸部の先端に、外方にL字状に折れ曲がったフック部が一体に形成された構成になっている。したがって、図4に示されるように、ウエハ載置トレイ1をその下位置のウエハ載置トレイ1に重なり合う状態に載せて押し付けると、結合フック9の軸部が弾性変形しながらフック部が結合孔8内に入り込んだ後、結合フック9が弾性変形前の元の形状に戻る。その結果、結合フック9のフック部が結合孔8に抜け出せない状態に係合して、重なり合う二つのウエハ載置トレイ1どうしが結合された状態になる。
【0022】
すると、下側のウエハ載置トレイ1に取り付けられている環状シール部材6が全周にわたって上側のクッションシート付ウエハ収納容器の裏面で押しつぶされた状態になり、その内側の半導体ウエハWが収容された空間が外部からシールされた状態になる。その結果、下側のウエハ載置トレイ1に載せられている半導体ウエハWが、下側の載置クッション5と上側の押付クッション15との間に弾力的に挟み付けられた状態になって、外部からの衝撃等の影響を直接受けることなく安全に保持される。このようにして、半導体ウエハWを載せたウエハ載置トレイ1を適宜の数だけ重ね合わせて結合させた状態で安全に搬送及び保管することができる。
【0023】
そして、半導体ウエハWを取り出す時には、図6に示されるように、図示されていないフック外しキーをキー差込孔10から差し込んで、結合フック9の軸部を弾性変形させる。それによって、結合フック9が結合孔8から外れる状態になるので、上側のウエハ載置トレイ1を持ち上げて下側のウエハ載置トレイ1と分離することができる。その時、半導体ウエハWは下側のウエハ載置トレイ1の載置クッション5上に載った状態になっているので、そのままの状態で半導体ウエハWに検査を施すことができる。
【0024】
図7は、本発明に係る第2の実施の形態であるクッションシート付ウエハ収納容器を示しており、載置クッション5の半導体ウエハWに接触する側の面に、半導体ウエハWに対して着脱自在に吸着される着脱自在吸着面を有する吸着機能層5Cを積層一体化したものである。その吸着機能層5Cの構成は前述の第1の実施の形態に示した吸着機能層5Bが有する構成と同様であり、着脱自在吸着面が多数の微細吸盤で形成されている。その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0025】
その結果、この実施の形態においては、半導体ウエハWを載せた載置クッション5と半導体ウエハWとが着脱自在に吸着されるので、半導体ウエハWを常に反りのない平坦な状態を保つことができる利点がある。ただし、半導体ウエハWをウエハ載置トレイ1から取り外す際に、載置クッション5がウエハ載置トレイ1側に吸着された状態を維持するように、半導体ウエハWに対する吸着機能層5Cの吸着力が、ウエハ載置トレイ1に対する吸着機能層5Bの吸着力より小さく設定されている。そのようにするには、ウエハ載置トレイ1に対する吸着機能層5Bと半導体ウエハWに対する吸着機能層5Cの微細吸盤(気泡5h′)の大きさを適宜に相違させることで、容易に設定することができる。
【0026】
ところで、半導体ウエハWの電気的な表面抵抗は一般に109Ω程度であり、半導体ウエハWの表裏両面に接触する載置クッション5と押付クッション15の表面抵抗をそれと同程度にすることで、半導体ウエハWとの接触面へのゴミの付着や半導体ウエハWに形成された電子回路への電気的悪影響等を抑制することができる。したがって、載置クッション5と押付クッション15の双方又は一方の表面抵抗が108〜1010Ωの範囲にあるとよく、最も望ましくは、載置クッション5と押付クッション15の表面抵抗が共に半導体ウエハWと同じ109Ω程度であるとよい。
【0027】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、例えば、載置クッション5と押付クッション15は各々、必ずしも半導体ウエハW全面を受けなくてもよい。また、トレイ結合機構は、結合フック9を結合孔8に係合させる構造に限らず、それ以外のどのような構造のものであっても差し支えない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態を示すウエハ載置トレイからクッションシートが取り外される状態の側面断面図である。
【図2】本発明に係る第1の実施の形態を示すクッションシート付ウエハ収納容器のウエハ載置トレイが多数重ね合わされた状態の一部を分離して示す斜視図である。
【図3】本発明に係る第1の実施の形態を示す二つのウエハ載置トレイが分離された状態の側面断面図である。
【図4】本発明に係る第1の実施の形態を示す二つのウエハ載置トレイが結合された状態の側面断面図である。
【図5】本発明に係る第1の実施の形態を示す吸着機能層の略示断面図である。
【図6】本発明に係る第1の実施の形態を示すウエハ載置トレイどうしの結合が解かれる状態の部分断面図である。
【図7】本発明に係る第2の実施の形態を示す二つのウエハ載置トレイが分離された状態の側面断面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 ウエハ載置トレイ
5 載置クッション(ウエハ載置クッションシート)
5A クッション機能層
5B 吸着機能層
5C 吸着機能層
8 結合孔(トレイ結合機構)
9 結合フック(トレイ結合機構)
13 底面
14 裏面
15 押付クッション(ウエハ押付クッションシート)
15A クッション機能層
15B 吸着機能層
W 半導体ウエハ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ウエハを載せて保持するための複数のウエハ載置トレイが重ね合わされて、上記ウエハ載置トレイに載せられた半導体ウエハがそのウエハ載置トレイとその上側に隣接して重ね合わされたウエハ載置トレイとの間に形成される内側空間内に収納された状態になる構成を有し、
上記ウエハ載置トレイ上面の半導体ウエハ載置位置には弾力性のあるウエハ載置クッションシートが配置され、そのウエハ載置クッションシートには上記ウエハ載置トレイに対して着脱自在に吸着される着脱自在吸着面が形成されていることを特徴とするクッションシート付ウエハ収納容器。
【請求項2】
上記ウエハ載置クッションシートは上記半導体ウエハの略全面を載せられる大きさに形成されていて、そのウエハ載置クッションシートの裏面側の一部又は全面に上記着脱自在吸着面が形成されている請求項1記載のクッションシート付ウエハ収納容器。
【請求項3】
上記複数のウエハ載置トレイを互いに重ね合わされた状態で任意の重ね合わせ位置において解除自在に結合するためのトレイ結合機構が設けられている請求項1又は2記載のクッションシート付ウエハ収納容器。
【請求項4】
上記半導体ウエハを上記ウエハ載置クッションシートに対して押し付けるための弾力性のあるウエハ押付クッションシートが上記ウエハ載置トレイの裏面側に配置されている請求項1ないし3記載のクッションシート付ウエハ収納容器。
【請求項5】
上記ウエハ載置トレイの裏面に着脱自在に吸着される着脱自在吸着面が上記ウエハ押付クッションシートに形成されている請求項4記載のクッションシート付ウエハ収納容器。
【請求項6】
上記ウエハ載置クッションシートの上記半導体ウエハに接触する側の面に、上記半導体ウエハに対して着脱自在に吸着される着脱自在吸着面が形成されている請求項1ないし5のいずれかの項に記載のクッションシート付ウエハ収納容器。
【請求項7】
上記半導体ウエハに対する上記ウエハ載置クッションシートの吸着力が、上記ウエハ載置トレイに対する上記ウエハ載置クッションシートの吸着力より小さく設定されている請求項6記載のクッションシート付ウエハ収納容器。
【請求項8】
上記着脱自在吸着面が多数の微細吸盤により形成されていて、上記微細吸盤を吸着相手に押し付けることにより上記微細吸盤とその吸着相手とが吸着固定された状態になる請求項1ないし7のいずれかの項に記載のクッションシート付ウエハ収納容器。
【請求項9】
上記微細吸盤が、連続気泡型又は独立気泡型の発泡体の気泡が外気に開口した状態のもので形成されている請求項8記載のクッションシート付ウエハ収納容器。
【請求項10】
上記微細吸盤が、発泡エラストマー系高分子材料、発泡ゴム系高分子材料又は発泡ウレタン系高分子材料で形成されている請求項8又は9記載のクッションシート付ウエハ収納容器。
【請求項11】
上記発泡ゴム系高分子材料がアクリル酸エステル共重合体からなる発泡アクリルラテックスである請求項10記載のクッションシート付ウエハ収納容器。
【請求項12】
上記ウエハ載置クッションシート又は上記ウエハ押付クッションシートが、上記着脱自在吸着面を有する吸着機能層と弾力的なクッションとして機能するクッション機能層とを一体に積層して構成されている請求項1ないし11のいずれかの項に記載のクッションシート付ウエハ収納容器。
【請求項13】
上記クッション機能層が、弾力性を有するエラストマー系高分子材料又は発泡高分子材料により形成されている請求項12記載のクッションシート付ウエハ収納容器。
【請求項14】
上記ウエハ載置クッションシート及び上記ウエハ押付クッションシートの双方又は一方の電気的な表面抵抗が108〜1010Ωの範囲にある請求項4ないし13のいずれかの項に記載のクッションシート付ウエハ収納容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−28016(P2008−28016A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−196764(P2006−196764)
【出願日】平成18年7月19日(2006.7.19)
【出願人】(000140890)ミライアル株式会社 (74)
【Fターム(参考)】