クランプ装置用防振材
【課題】防振材をクランプ構成体の内面部に取り付けやすく、かつ、構造の異なるクランプ装置にそれぞれ適切に取り付けることができるようにする。
【解決手段】複数の長尺物Pを、隣り合う長尺物P、P間に間隔を開け、且つ、各長尺物Pが略平行をなすように、一対のクランプ構成体100、100の内面部101間に挟み込んで保持するクランプ装置Cにおける前記クランプ構成体100の内面部101に取り付け用いられるゴム又はゴム状弾性材よりなる防振材Fである。クランプ構成体100への取り付け部10を有すると共に、この取り付け部10に対向する側を一つの長尺物Pの側部に対する接触部11とした防振セル体1を、二以上並列状態に有すると共に、隣り合う防振セル体1、1を、この隣り合う防振セル体1、1間の距離を可変可能とする連接体2により、各防振セル体1の接触部11が同じ側に向くように連接させてなる。
【解決手段】複数の長尺物Pを、隣り合う長尺物P、P間に間隔を開け、且つ、各長尺物Pが略平行をなすように、一対のクランプ構成体100、100の内面部101間に挟み込んで保持するクランプ装置Cにおける前記クランプ構成体100の内面部101に取り付け用いられるゴム又はゴム状弾性材よりなる防振材Fである。クランプ構成体100への取り付け部10を有すると共に、この取り付け部10に対向する側を一つの長尺物Pの側部に対する接触部11とした防振セル体1を、二以上並列状態に有すると共に、隣り合う防振セル体1、1を、この隣り合う防振セル体1、1間の距離を可変可能とする連接体2により、各防振セル体1の接触部11が同じ側に向くように連接させてなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の長尺物を束ねるために用いられるクランプ装置に組み合わされる防振材の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
クランプ本体と、これにボルトによって固定される固定体と、アジャスト部材とからなるクランプ装置(配管クランプ)がある。かかるクランプ本体と固定体とにはそれぞれ保持凹部を有しており、両者を組み合わせた状態において組み合わされた保持凹部が円形の配管保持孔を構成するようになっている。クランプ本体の二箇所の保持凹部にはそれぞれ、弾性変形可能なアジャスト部材が着脱可能に取り付けられるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平7−41177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明が解決しようとする主たる問題点は、複数の長尺物を同時に保持するクランプ装置に防振のために備えられる防振材を、このクランプ装置を構成するクランプ構成体の内面部に取り付けやすく、かつ、単一の防振材をもって構造の異なるクランプ装置にそれぞれ適切に取り付けることができるようにする点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、この発明にあっては、クランプ装置用防振材を、複数の長尺物を、隣り合う長尺物間に間隔を開け、且つ、各長尺物が略平行をなすように、一対のクランプ構成体の内面部間に挟み込んで保持するクランプ装置における前記クランプ構成体の内面部に取り付け用いられるゴム又はゴム状弾性材よりなる防振材であって、
クランプ構成体への取り付け部を有すると共に、この取り付け部に対向する側を一つの長尺物の側部に対する接触部とした防振セル体を、二以上並列状態に有すると共に、
隣り合う防振セル体を、この隣り合う防振セル体間の距離を可変可能とする連接体により、各防振セル体の接触部が同じ側に向くように連接させてなるものとした。
【0006】
防振体を構成する複数の防振セル体は前記連接体により接触部が同じ側に向くように纏められていることから、複数の防振セル体を個別にクランプ構成体に取り付ける場合に比べて防振体とクランプ構成体とのアセンブリーは容易となる。クランプ構成体に対する防振セル体の取り付け位置はクランプ装置によって、つまり、そのクランプ装置により保持される長尺物の種類やそのクランプ装置において保持される長尺物間に確保すべき間隔などによって異なることとなるが、前記連接体は隣り合う防振セル体の距離を可変可能に連接させることから、かかる防振体は長尺物の保持位置を異ならせる複数のクランプ装置のクランプ構成体に取り付け利用することができる。前記取り付け部は、クランプ構成体に形成された突部を受け入れる凹部としておくことが、好ましい態様の一つとされる。
【0007】
連接体を、隣り合う防振セル体の中間に位置される棒状中間部と、隣り合う防振セル体の一方から他方の側に向けて突き出されて前記棒状中間部の一端に一体に連接される一方腕部と、隣り合う防振セル体の他方から一方の側に向けて突き出されてる前記棒状中間部の他端に一体に連接される他方腕部とより構成させれば、連接体を、棒状中間部と一方腕部との間の屈曲内側の角度を大きくすると共に、棒状中間部と他方腕部との間の屈曲内側の角度を大きくするように弾性変形させることで、隣り合う防振セル体間の距離を両防振セル体の並列状態を保ったまま広げさせることができる。
【0008】
また、連接体を、隣り合う防振セル体の一方に一端を一体に連接させ、且つ、隣り合う防振セル体の他方に他端を一体に連接させた一つの湾曲又は屈曲された紐状体として構成させれば、連接体をその湾曲又は屈曲内側の角度を大きくするように弾性変形させることで、隣り合う防振セル体間の距離を両防振セル体の並列状態を保ったまま広げさせることができる。
【0009】
また、連接体は、四角形の枠状をなし、対向する隅部の一方を隣り合う防振セル体の一方に一体に連接させ、且つ、この対向する隅部の他方を隣り合う防振セル体の他方に一体に連接させた枠状体として構成させれば、連接体を、この連接体における防振セル体に連接されていないその余の二箇所の隅部の屈曲内側の角度を大きくするように弾性変形させることで、隣り合う防振セル体間の距離を両防振セル体の並列状態を保ったまま広げさせることができる。
【発明の効果】
【0010】
この発明にかかる防振材は、クランプ装置を構成するクランプ構成体の内面部に取り付けやすく、かつ、単一の防振材をもって構造の異なるクランプ装置にそれぞれ適切に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は実施の形態にかかる防振材の斜視図である。
【図2】図2は前記防振材の平面図である。
【図3】図3は図2におけるA−A線断面図である。
【図4】図4は前記防振材の側面図である。
【図5】図5は前記防振材の底面図である。
【図6】図6は防振材の他の構成例を示した平面図である。
【図7】図7は防振材のさらに他の構成例を示した平面図である。
【図8】図8はクランプ装置の正面図であり、クランプ装置は開いた状態にある。
【図9】図9は前記クランプ装置の平面図である。
【図10】図10は前記クランプ装置に図1に示される防振材を取り付けた状態を示した正面図であり、クランプ装置は開いた状態にある。
【図11】図11は図10のクランプ装置の平面図である。
【図12】図12は図10のクランプ装置により長尺物を保持した状態を示した斜視図である。
【図13】図13は図12の状態におけるクランプ装置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図1〜図13に基づいて、この発明の典型的な実施の形態について、説明する。この実施の形態にかかる防振材Fは、配管、配線などの長尺物Pを、束ね、あるいは、この長尺物Pの配設対象物(図示は省略する。)に束ねられた長尺物Pの所望の位置を固定させるために用いられるクランプ装置Cに備えられて用いられるものである。
【0013】
典型的には、かかる防振材Fは、自動車に配設されるパイプ、チューブ、ハーネースなどを束ねるクランプ装置Cに備えられて用いられる。この場合には、かかる防振材Fによって、前記パイプなどに伝わる振動は吸収され、クランプ装置Cによる保持箇所においてこうした振動に起因した異音(いわゆるビビリ音)が生じないようにすることができる。
【0014】
かかる防振材Fは、ゴム、又は、プラスチックエラストマーなどのゴム状弾性材よりなる。また、かかる防振材Fは、複数の長尺物Pを、隣り合う長尺物P、P間に間隔を開け、且つ、各長尺物Pが略平行をなすように、一対のクランプ構成体100、100の内面部101間に挟み込んで保持するクランプ装置Cにおける前記クランプ構成体100の内面部101に取り付け用いられる。
【0015】
図示の例では、かかるクランプ装置Cは、一対のクランプ構成体100、100の一方に対して他方を、一方の内面部101と他方の内面部101とを同面上に位置させた開き位置(図10、図11)と、両者の内面部101を向き合わせて長尺物Pを挟み込み可能とする閉じ位置(図12、図13)との間での回動可能に組み合わせてなる。
【0016】
図示の例では、一対のクランプ構成体100、100はそれぞれ、略長方形の盤状をなすように構成されている。一対のクランプ構成体100、100の内面部101にはそれぞれ、その幅方向に亘る溝状部102が、その長さ方向に間隔を開けて、二箇所に設けられている。各溝状部102は、底面部102aと、この底面部102aに直交する左右側面部102b、102bとを有し、また、両溝端をクランプ構成体100の長さ方向に亘る側部において外方に開放させている。この溝状部102の底面部102aには、この溝状部102の溝長方向に沿って続くリブ状をなす突部103が、溝幅方向に間隔を開けて二条設けられている。各突部103はその延長方向に直交する向きの断面において、その上部を略三角形状をなす頭部103aとしている。一対のクランプ構成体100、100の一方の一端部であって、その幅方向中程の位置には、一方側軸受け部104が形成されている。また、一対のクランプ構成体100、100の他方の一端部には、二箇所の他方側軸受け部105、105が間に前記一方側軸受け部104を納める間隔を開けて形成されている。両軸受け部104、105にはクランプ構成体100の内面部101よりも上方となる位置に軸孔が形成されており、一対のクランプ構成体100、100は、前記一方側軸受け部104を二箇所の他方側軸受け部105の間に納めた状態で前記軸孔に軸体106を挿通することで、前記回動可能に組み合わされている。また、クランプ構成体100の一方の他端部と他方の他端部とにはそれぞれ、前記閉じ位置において係合し合って、一対のクランプ構成体100、100により長尺物Pを挟み込み保持した状態を維持可能とする係合爪107が形成されている。
【0017】
防振材Fは、前記クランプ構成体100への取り付け部10を有すると共に、この取り付け部10に対向する側を一つの長尺物Pの側部に対する接触部11とした防振セル体1を、二以上並列状態に有する。それと共に、隣り合う防振セル体1、1を、この隣り合う防振セル体1、1間の距離を可変可能とする連接体2により、各防振セル体1の接触部11が同じ側に向くように連接させてなる。図示の例では、防振材Fは、二つの防振セル体1、1を連接体2により連接させて構成されている。
【0018】
防振セル体1は、前記クランプ構成体100の溝状部102に嵌め込まれるようになっている。すなわち、防振セル体1は、かかる溝状部102に隙間無く納まる幅と、この溝状部102の全長に亘る長さとを備え、溝状部102の底面部102aに密着される背面部12と溝状部102の側面部102bに密着される側面部13とを有している。
【0019】
防振セル体1の正面部には、防振セル体1の幅方向略中程の位置を底とする谷状部14が形成されている。図示の例では、防振セル体1には、その正面部に溝口を開放させ、その幅方向に沿った横溝15が、その長さ方向において間隔を開けて二箇所に設けられている。谷状部14は、この二箇所の横溝15、15の間となる箇所では、防振セル体1の幅方向に沿った断面を半円状とするように構成されている。また、谷状部14は、横溝15と防振セル体1の端部との間となる箇所では、防振セル体1の幅方向に沿った断面をV字状とするように構成されている。このV字状箇所においては、谷状部14の底を挟んだ両側にそれぞれ、防振セル体1の端部から横溝15に続く貫通孔16が形成されており、この貫通孔16によってV字状箇所においては谷状部14の底を挟んだ両側は弾性変形し易くなっている。
【0020】
前記取り付け部10は、防振セル体1における二箇所の横溝15の間となる箇所に形成されている。この実施の形態にあっては、かかる取り付け部10は、クランプ構成体100に形成された前記突部103を受け入れる凹部10aとなっている。図示の例では、防振セル体1の背面部12に、二箇所の溝状をなす凹部10aが形成されており、前記溝状部102に防振セル体1を前記のように嵌め込んだときに、二箇所の凹部10a、10aのそれぞれに対応する前記突部103が入り込み係合されるようになっている。図示の例では、凹部10aはその入り口10c側よりも内奥部10bを前記突部103の頭部103aを受け入れ可能に広く構成させており、前記はめ込みの過程で入り口10c側を広げるように弾性変形して前記頭部103aを受け入れ、かつ、この頭部103aが内奥部10bに入り込んだ位置での弾性復帰によりこの内奥部10bからかかる頭部103aを抜け出させないようにこの頭部103aに係合するようになっている。
【0021】
かかる防振セル体1は、前記谷状部14を長尺物Pの側部に対する接触部11とする。図示の例では、一対のクランプ構成体100、100の一方の内面部101と、他方の内面部101とにそれぞれ、防振セル体1が取り付けられて、二つのクランプ構成体100、100と二つの防振材F、Fとによりクランプ装置Cが構成されるようになっている。二つのクランプ構成体100、100のそれぞれにおいて、二箇所の溝状部102、102の一方に防振材Fの一方の防振セル体1が嵌め込まれ、二箇所の溝状部102、102の他方に防振材Fの他方の防振セル体1が嵌め込まれると共に、前記閉じ位置において一対のクランプ構成体100、100の一方に取り付けられた防振材Fの谷状部14が一対のクランプ構成体100、100の他方に取り付けられた防振材Fの谷状部14に向き合うようになっている。そして、この閉じ位置において、二本の長尺物P、Pを、左右に間隔を開けて、それぞれ、一対のクランプ構成体100、100の一方の防振材Fの谷状部14と一対のクランプ構成体100、100の他方の防振材Fの谷状部14との間で挟み込み保持するようになっている。図示の例では、この保持状態において、防振セル体1の前記V字状箇所は変形して長尺物Pの側部に圧着されるようになっている。
【0022】
防振材Fを構成する複数の防振セル体1は前記連接体2により接触部11が同じ側に向くように纏められていることから、複数の防振セル体1を個別にクランプ構成体100に取り付ける場合に比べて防振材Fとクランプ構成体100とのアセンブリーは容易となる。クランプ構成体100に対する防振セル体1の取り付け位置はクランプ装置Cによって、つまり、そのクランプ装置Cにより保持される長尺物Pの種類やそのクランプ装置Cにおいて保持される長尺物P間に確保すべき間隔などによって異なることとなるが、前記連接体2は隣り合う防振セル体1の距離を可変可能に連接させることから、かかる防振材Fは長尺物Pの保持位置を異ならせる複数のクランプ装置Cのクランプ構成体100に取り付け利用することができる。
【0023】
図1〜図5に示される例では、連接体2は、隣り合う防振セル体1、1の中間に位置される棒状中間部20と、隣り合う防振セル体1、1の一方から他方の側に向けて突き出されて前記棒状中間部20の一端に一体に連接される一方腕部21と、隣り合う防振セル体1、1の他方から一方の側に向けて突き出されてる前記棒状中間部20の他端に一体に連接される他方腕部21とより構成されている。この例では、連接体2は略S字状を呈している。この例では、連接体2を、棒状中間部20と一方腕部21との連接箇所の屈曲内側の角度を大きくすると共に、棒状中間部20と他方腕部21との連接箇所の屈曲内側の角度を大きくするように弾性変形させることで、隣り合う防振セル体1、1間の距離を両防振セル体1、1の並列状態を保ったまま広げさせることができる。連接体2を構成する一方腕部21は隣り合う防振セル体1、1の一方の側面部13の上部に一体に連接され、連接体2を構成する他方腕部21は隣り合う防振セル体1、1の他方の側面部13の上部に一体に連接され、連接体2は一対のクランプ構成体100、100における二箇所の溝状部102、102間にある内面部101上にあって隣り合う防振セル体1、1を連接する。
【0024】
図6に示される例では、連接体2は、隣り合う防振セル体1、1の一方に一端を一体に連接させ、且つ、隣り合う防振セル体1、1の他方に他端を一体に連接させた一つの湾曲又は屈曲された紐状体22として構成されている。この例では、連接体2は略U字状を呈している。この例では、連接体2をその湾曲内側の角度を大きくするように弾性変形させることで、隣り合う防振セル体1、1間の距離を両防振セル体1、1の並列状態を保ったまま広げさせることができる。
【0025】
図7に示される例では、連接体2は、四角形の枠状をなし、対向する隅部23a、23aの一方を隣り合う防振セル体1、1の一方に一体に連接させ、且つ、この対向する隅部23a、23aの他方を隣り合う防振セル体1、1の他方に一体に連接させた枠状体23として構成されている。この例では、連接体2を、この連接体2における防振セル体1に連接されていないその余の二箇所の隅部23b、23bの屈曲内側の角度を大きくするように弾性変形させることで、隣り合う防振セル体1、1間の距離を両防振セル体1、1の並列状態を保ったまま広げさせることができる。
【符号の説明】
【0026】
P 長尺物
C クランプ装置
F 防振材
1 防振セル体
10 取り付け部
11 接触部
2 連接体
101 内面部
100 クランプ構成体
101 内面部
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の長尺物を束ねるために用いられるクランプ装置に組み合わされる防振材の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
クランプ本体と、これにボルトによって固定される固定体と、アジャスト部材とからなるクランプ装置(配管クランプ)がある。かかるクランプ本体と固定体とにはそれぞれ保持凹部を有しており、両者を組み合わせた状態において組み合わされた保持凹部が円形の配管保持孔を構成するようになっている。クランプ本体の二箇所の保持凹部にはそれぞれ、弾性変形可能なアジャスト部材が着脱可能に取り付けられるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平7−41177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明が解決しようとする主たる問題点は、複数の長尺物を同時に保持するクランプ装置に防振のために備えられる防振材を、このクランプ装置を構成するクランプ構成体の内面部に取り付けやすく、かつ、単一の防振材をもって構造の異なるクランプ装置にそれぞれ適切に取り付けることができるようにする点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、この発明にあっては、クランプ装置用防振材を、複数の長尺物を、隣り合う長尺物間に間隔を開け、且つ、各長尺物が略平行をなすように、一対のクランプ構成体の内面部間に挟み込んで保持するクランプ装置における前記クランプ構成体の内面部に取り付け用いられるゴム又はゴム状弾性材よりなる防振材であって、
クランプ構成体への取り付け部を有すると共に、この取り付け部に対向する側を一つの長尺物の側部に対する接触部とした防振セル体を、二以上並列状態に有すると共に、
隣り合う防振セル体を、この隣り合う防振セル体間の距離を可変可能とする連接体により、各防振セル体の接触部が同じ側に向くように連接させてなるものとした。
【0006】
防振体を構成する複数の防振セル体は前記連接体により接触部が同じ側に向くように纏められていることから、複数の防振セル体を個別にクランプ構成体に取り付ける場合に比べて防振体とクランプ構成体とのアセンブリーは容易となる。クランプ構成体に対する防振セル体の取り付け位置はクランプ装置によって、つまり、そのクランプ装置により保持される長尺物の種類やそのクランプ装置において保持される長尺物間に確保すべき間隔などによって異なることとなるが、前記連接体は隣り合う防振セル体の距離を可変可能に連接させることから、かかる防振体は長尺物の保持位置を異ならせる複数のクランプ装置のクランプ構成体に取り付け利用することができる。前記取り付け部は、クランプ構成体に形成された突部を受け入れる凹部としておくことが、好ましい態様の一つとされる。
【0007】
連接体を、隣り合う防振セル体の中間に位置される棒状中間部と、隣り合う防振セル体の一方から他方の側に向けて突き出されて前記棒状中間部の一端に一体に連接される一方腕部と、隣り合う防振セル体の他方から一方の側に向けて突き出されてる前記棒状中間部の他端に一体に連接される他方腕部とより構成させれば、連接体を、棒状中間部と一方腕部との間の屈曲内側の角度を大きくすると共に、棒状中間部と他方腕部との間の屈曲内側の角度を大きくするように弾性変形させることで、隣り合う防振セル体間の距離を両防振セル体の並列状態を保ったまま広げさせることができる。
【0008】
また、連接体を、隣り合う防振セル体の一方に一端を一体に連接させ、且つ、隣り合う防振セル体の他方に他端を一体に連接させた一つの湾曲又は屈曲された紐状体として構成させれば、連接体をその湾曲又は屈曲内側の角度を大きくするように弾性変形させることで、隣り合う防振セル体間の距離を両防振セル体の並列状態を保ったまま広げさせることができる。
【0009】
また、連接体は、四角形の枠状をなし、対向する隅部の一方を隣り合う防振セル体の一方に一体に連接させ、且つ、この対向する隅部の他方を隣り合う防振セル体の他方に一体に連接させた枠状体として構成させれば、連接体を、この連接体における防振セル体に連接されていないその余の二箇所の隅部の屈曲内側の角度を大きくするように弾性変形させることで、隣り合う防振セル体間の距離を両防振セル体の並列状態を保ったまま広げさせることができる。
【発明の効果】
【0010】
この発明にかかる防振材は、クランプ装置を構成するクランプ構成体の内面部に取り付けやすく、かつ、単一の防振材をもって構造の異なるクランプ装置にそれぞれ適切に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は実施の形態にかかる防振材の斜視図である。
【図2】図2は前記防振材の平面図である。
【図3】図3は図2におけるA−A線断面図である。
【図4】図4は前記防振材の側面図である。
【図5】図5は前記防振材の底面図である。
【図6】図6は防振材の他の構成例を示した平面図である。
【図7】図7は防振材のさらに他の構成例を示した平面図である。
【図8】図8はクランプ装置の正面図であり、クランプ装置は開いた状態にある。
【図9】図9は前記クランプ装置の平面図である。
【図10】図10は前記クランプ装置に図1に示される防振材を取り付けた状態を示した正面図であり、クランプ装置は開いた状態にある。
【図11】図11は図10のクランプ装置の平面図である。
【図12】図12は図10のクランプ装置により長尺物を保持した状態を示した斜視図である。
【図13】図13は図12の状態におけるクランプ装置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図1〜図13に基づいて、この発明の典型的な実施の形態について、説明する。この実施の形態にかかる防振材Fは、配管、配線などの長尺物Pを、束ね、あるいは、この長尺物Pの配設対象物(図示は省略する。)に束ねられた長尺物Pの所望の位置を固定させるために用いられるクランプ装置Cに備えられて用いられるものである。
【0013】
典型的には、かかる防振材Fは、自動車に配設されるパイプ、チューブ、ハーネースなどを束ねるクランプ装置Cに備えられて用いられる。この場合には、かかる防振材Fによって、前記パイプなどに伝わる振動は吸収され、クランプ装置Cによる保持箇所においてこうした振動に起因した異音(いわゆるビビリ音)が生じないようにすることができる。
【0014】
かかる防振材Fは、ゴム、又は、プラスチックエラストマーなどのゴム状弾性材よりなる。また、かかる防振材Fは、複数の長尺物Pを、隣り合う長尺物P、P間に間隔を開け、且つ、各長尺物Pが略平行をなすように、一対のクランプ構成体100、100の内面部101間に挟み込んで保持するクランプ装置Cにおける前記クランプ構成体100の内面部101に取り付け用いられる。
【0015】
図示の例では、かかるクランプ装置Cは、一対のクランプ構成体100、100の一方に対して他方を、一方の内面部101と他方の内面部101とを同面上に位置させた開き位置(図10、図11)と、両者の内面部101を向き合わせて長尺物Pを挟み込み可能とする閉じ位置(図12、図13)との間での回動可能に組み合わせてなる。
【0016】
図示の例では、一対のクランプ構成体100、100はそれぞれ、略長方形の盤状をなすように構成されている。一対のクランプ構成体100、100の内面部101にはそれぞれ、その幅方向に亘る溝状部102が、その長さ方向に間隔を開けて、二箇所に設けられている。各溝状部102は、底面部102aと、この底面部102aに直交する左右側面部102b、102bとを有し、また、両溝端をクランプ構成体100の長さ方向に亘る側部において外方に開放させている。この溝状部102の底面部102aには、この溝状部102の溝長方向に沿って続くリブ状をなす突部103が、溝幅方向に間隔を開けて二条設けられている。各突部103はその延長方向に直交する向きの断面において、その上部を略三角形状をなす頭部103aとしている。一対のクランプ構成体100、100の一方の一端部であって、その幅方向中程の位置には、一方側軸受け部104が形成されている。また、一対のクランプ構成体100、100の他方の一端部には、二箇所の他方側軸受け部105、105が間に前記一方側軸受け部104を納める間隔を開けて形成されている。両軸受け部104、105にはクランプ構成体100の内面部101よりも上方となる位置に軸孔が形成されており、一対のクランプ構成体100、100は、前記一方側軸受け部104を二箇所の他方側軸受け部105の間に納めた状態で前記軸孔に軸体106を挿通することで、前記回動可能に組み合わされている。また、クランプ構成体100の一方の他端部と他方の他端部とにはそれぞれ、前記閉じ位置において係合し合って、一対のクランプ構成体100、100により長尺物Pを挟み込み保持した状態を維持可能とする係合爪107が形成されている。
【0017】
防振材Fは、前記クランプ構成体100への取り付け部10を有すると共に、この取り付け部10に対向する側を一つの長尺物Pの側部に対する接触部11とした防振セル体1を、二以上並列状態に有する。それと共に、隣り合う防振セル体1、1を、この隣り合う防振セル体1、1間の距離を可変可能とする連接体2により、各防振セル体1の接触部11が同じ側に向くように連接させてなる。図示の例では、防振材Fは、二つの防振セル体1、1を連接体2により連接させて構成されている。
【0018】
防振セル体1は、前記クランプ構成体100の溝状部102に嵌め込まれるようになっている。すなわち、防振セル体1は、かかる溝状部102に隙間無く納まる幅と、この溝状部102の全長に亘る長さとを備え、溝状部102の底面部102aに密着される背面部12と溝状部102の側面部102bに密着される側面部13とを有している。
【0019】
防振セル体1の正面部には、防振セル体1の幅方向略中程の位置を底とする谷状部14が形成されている。図示の例では、防振セル体1には、その正面部に溝口を開放させ、その幅方向に沿った横溝15が、その長さ方向において間隔を開けて二箇所に設けられている。谷状部14は、この二箇所の横溝15、15の間となる箇所では、防振セル体1の幅方向に沿った断面を半円状とするように構成されている。また、谷状部14は、横溝15と防振セル体1の端部との間となる箇所では、防振セル体1の幅方向に沿った断面をV字状とするように構成されている。このV字状箇所においては、谷状部14の底を挟んだ両側にそれぞれ、防振セル体1の端部から横溝15に続く貫通孔16が形成されており、この貫通孔16によってV字状箇所においては谷状部14の底を挟んだ両側は弾性変形し易くなっている。
【0020】
前記取り付け部10は、防振セル体1における二箇所の横溝15の間となる箇所に形成されている。この実施の形態にあっては、かかる取り付け部10は、クランプ構成体100に形成された前記突部103を受け入れる凹部10aとなっている。図示の例では、防振セル体1の背面部12に、二箇所の溝状をなす凹部10aが形成されており、前記溝状部102に防振セル体1を前記のように嵌め込んだときに、二箇所の凹部10a、10aのそれぞれに対応する前記突部103が入り込み係合されるようになっている。図示の例では、凹部10aはその入り口10c側よりも内奥部10bを前記突部103の頭部103aを受け入れ可能に広く構成させており、前記はめ込みの過程で入り口10c側を広げるように弾性変形して前記頭部103aを受け入れ、かつ、この頭部103aが内奥部10bに入り込んだ位置での弾性復帰によりこの内奥部10bからかかる頭部103aを抜け出させないようにこの頭部103aに係合するようになっている。
【0021】
かかる防振セル体1は、前記谷状部14を長尺物Pの側部に対する接触部11とする。図示の例では、一対のクランプ構成体100、100の一方の内面部101と、他方の内面部101とにそれぞれ、防振セル体1が取り付けられて、二つのクランプ構成体100、100と二つの防振材F、Fとによりクランプ装置Cが構成されるようになっている。二つのクランプ構成体100、100のそれぞれにおいて、二箇所の溝状部102、102の一方に防振材Fの一方の防振セル体1が嵌め込まれ、二箇所の溝状部102、102の他方に防振材Fの他方の防振セル体1が嵌め込まれると共に、前記閉じ位置において一対のクランプ構成体100、100の一方に取り付けられた防振材Fの谷状部14が一対のクランプ構成体100、100の他方に取り付けられた防振材Fの谷状部14に向き合うようになっている。そして、この閉じ位置において、二本の長尺物P、Pを、左右に間隔を開けて、それぞれ、一対のクランプ構成体100、100の一方の防振材Fの谷状部14と一対のクランプ構成体100、100の他方の防振材Fの谷状部14との間で挟み込み保持するようになっている。図示の例では、この保持状態において、防振セル体1の前記V字状箇所は変形して長尺物Pの側部に圧着されるようになっている。
【0022】
防振材Fを構成する複数の防振セル体1は前記連接体2により接触部11が同じ側に向くように纏められていることから、複数の防振セル体1を個別にクランプ構成体100に取り付ける場合に比べて防振材Fとクランプ構成体100とのアセンブリーは容易となる。クランプ構成体100に対する防振セル体1の取り付け位置はクランプ装置Cによって、つまり、そのクランプ装置Cにより保持される長尺物Pの種類やそのクランプ装置Cにおいて保持される長尺物P間に確保すべき間隔などによって異なることとなるが、前記連接体2は隣り合う防振セル体1の距離を可変可能に連接させることから、かかる防振材Fは長尺物Pの保持位置を異ならせる複数のクランプ装置Cのクランプ構成体100に取り付け利用することができる。
【0023】
図1〜図5に示される例では、連接体2は、隣り合う防振セル体1、1の中間に位置される棒状中間部20と、隣り合う防振セル体1、1の一方から他方の側に向けて突き出されて前記棒状中間部20の一端に一体に連接される一方腕部21と、隣り合う防振セル体1、1の他方から一方の側に向けて突き出されてる前記棒状中間部20の他端に一体に連接される他方腕部21とより構成されている。この例では、連接体2は略S字状を呈している。この例では、連接体2を、棒状中間部20と一方腕部21との連接箇所の屈曲内側の角度を大きくすると共に、棒状中間部20と他方腕部21との連接箇所の屈曲内側の角度を大きくするように弾性変形させることで、隣り合う防振セル体1、1間の距離を両防振セル体1、1の並列状態を保ったまま広げさせることができる。連接体2を構成する一方腕部21は隣り合う防振セル体1、1の一方の側面部13の上部に一体に連接され、連接体2を構成する他方腕部21は隣り合う防振セル体1、1の他方の側面部13の上部に一体に連接され、連接体2は一対のクランプ構成体100、100における二箇所の溝状部102、102間にある内面部101上にあって隣り合う防振セル体1、1を連接する。
【0024】
図6に示される例では、連接体2は、隣り合う防振セル体1、1の一方に一端を一体に連接させ、且つ、隣り合う防振セル体1、1の他方に他端を一体に連接させた一つの湾曲又は屈曲された紐状体22として構成されている。この例では、連接体2は略U字状を呈している。この例では、連接体2をその湾曲内側の角度を大きくするように弾性変形させることで、隣り合う防振セル体1、1間の距離を両防振セル体1、1の並列状態を保ったまま広げさせることができる。
【0025】
図7に示される例では、連接体2は、四角形の枠状をなし、対向する隅部23a、23aの一方を隣り合う防振セル体1、1の一方に一体に連接させ、且つ、この対向する隅部23a、23aの他方を隣り合う防振セル体1、1の他方に一体に連接させた枠状体23として構成されている。この例では、連接体2を、この連接体2における防振セル体1に連接されていないその余の二箇所の隅部23b、23bの屈曲内側の角度を大きくするように弾性変形させることで、隣り合う防振セル体1、1間の距離を両防振セル体1、1の並列状態を保ったまま広げさせることができる。
【符号の説明】
【0026】
P 長尺物
C クランプ装置
F 防振材
1 防振セル体
10 取り付け部
11 接触部
2 連接体
101 内面部
100 クランプ構成体
101 内面部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の長尺物を、隣り合う長尺物間に間隔を開け、且つ、各長尺物が略平行をなすように、一対のクランプ構成体の内面部間に挟み込んで保持するクランプ装置における前記クランプ構成体の内面部に取り付け用いられるゴム又はゴム状弾性材よりなる防振材であって、
クランプ構成体への取り付け部を有すると共に、この取り付け部に対向する側を一つの長尺物の側部に対する接触部とした防振セル体を、二以上並列状態に有すると共に、
隣り合う防振セル体を、この隣り合う防振セル体間の距離を可変可能とする連接体により、各防振セル体の接触部が同じ側に向くように連接させてなることを特徴とするクランプ装置用防振材。
【請求項2】
取り付け部は、クランプ構成体に形成された突部を受け入れる凹部であることを特徴とする請求項1に記載のクランプ装置用防振材。
【請求項3】
連接体は、隣り合う防振セル体の中間に位置される棒状中間部と、隣り合う防振セル体の一方から他方の側に向けて突き出されて前記棒状中間部の一端に一体に連接される一方腕部と、隣り合う防振セル体の他方から一方の側に向けて突き出されてる前記棒状中間部の他端に一体に連接される他方腕部とより構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクランプ装置用防振材。
【請求項4】
連接体は、隣り合う防振セル体の一方に一端を一体に連接させ、且つ、隣り合う防振セル体の他方に他端を一体に連接させた一つの湾曲又は屈曲された紐状体であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクランプ装置用防振材。
【請求項5】
連接体は、四角形の枠状をなし、対向する隅部の一方を隣り合う防振セル体の一方に一体に連接させ、且つ、この対向する隅部の他方を隣り合う防振セル体の他方に一体に連接させた枠状体であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクランプ装置用防振材。
【請求項1】
複数の長尺物を、隣り合う長尺物間に間隔を開け、且つ、各長尺物が略平行をなすように、一対のクランプ構成体の内面部間に挟み込んで保持するクランプ装置における前記クランプ構成体の内面部に取り付け用いられるゴム又はゴム状弾性材よりなる防振材であって、
クランプ構成体への取り付け部を有すると共に、この取り付け部に対向する側を一つの長尺物の側部に対する接触部とした防振セル体を、二以上並列状態に有すると共に、
隣り合う防振セル体を、この隣り合う防振セル体間の距離を可変可能とする連接体により、各防振セル体の接触部が同じ側に向くように連接させてなることを特徴とするクランプ装置用防振材。
【請求項2】
取り付け部は、クランプ構成体に形成された突部を受け入れる凹部であることを特徴とする請求項1に記載のクランプ装置用防振材。
【請求項3】
連接体は、隣り合う防振セル体の中間に位置される棒状中間部と、隣り合う防振セル体の一方から他方の側に向けて突き出されて前記棒状中間部の一端に一体に連接される一方腕部と、隣り合う防振セル体の他方から一方の側に向けて突き出されてる前記棒状中間部の他端に一体に連接される他方腕部とより構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクランプ装置用防振材。
【請求項4】
連接体は、隣り合う防振セル体の一方に一端を一体に連接させ、且つ、隣り合う防振セル体の他方に他端を一体に連接させた一つの湾曲又は屈曲された紐状体であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクランプ装置用防振材。
【請求項5】
連接体は、四角形の枠状をなし、対向する隅部の一方を隣り合う防振セル体の一方に一体に連接させ、且つ、この対向する隅部の他方を隣り合う防振セル体の他方に一体に連接させた枠状体であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクランプ装置用防振材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−229754(P2012−229754A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−98504(P2011−98504)
【出願日】平成23年4月26日(2011.4.26)
【出願人】(000135209)株式会社ニフコ (972)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月26日(2011.4.26)
【出願人】(000135209)株式会社ニフコ (972)
【Fターム(参考)】
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