説明

クローラ走行車

【課題】 直進用HSTと旋回用HSTを備えるクローラ走行車において、トランスミッション構造を複雑化させることなく、直進時の動力損失を回避すると共に、直進から旋回への移行を円滑にする。また、複雑な制御を行うことなく、直進用HST及び旋回用HSTの出力回転を同調させる。
【解決手段】 左右一対のクローラ走行装置7を備えるクローラ走行車であって、直進用動力を変速する直進用HST16と、旋回用動力を変速する旋回用HST17とを備え、直進時には、直進用HST16の出力回転を左右のクローラ走行装置7に伝動し、旋回時には、直進用HST16及び旋回用HST17の出力回転を遊星減速機構42で合成し、これを旋回内側のクローラ走行装置7に伝動する。また、旋回用HST17は、直進用HST16の出力回転で駆動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、左右一対のクローラ走行装置を備えるコンバインなどのクローラ走行車に関する。
【背景技術】
【0002】
直進用動力を変速する直進用HSTと、旋回用動力を変速する旋回用HSTとを備え、直進時には、直進用HSTの出力回転を左右のクローラ走行装置に伝動し、旋回時には、直進用HST及び旋回用HSTの出力回転を合成し、これを旋回内側のクローラ走行装置に伝動するクローラ走行車が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この種のクローラ走行車によれば、良好な直進性を確保できるだけでなく、旋回用HSTの無段変速に基づいて、様々な旋回パターンを現出させることが可能になる。
【特許文献1】特許第3498686号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載のものは、直進用HST及び旋回用HSTの出力回転を、差動機構を用いて合成するため、差動機構の特性上、操向具が中立位置のときでも、旋回用HSTから回転を出力する必要があり、大きな動力損失が生じるという問題がある(特許文献1の図9参照。)。
【0004】
このような問題に対処するために、特許文献1に記載のものでは、旋回用HSTの上流側及び下流側にクラッチ機構を介設し、操向具が中立のとき、クラッチ機構を切ることによって動力損失を回避しているが、このように構成すると、トランスミッションの構造が複雑になるという新たな問題が生じる。しかも、クラッチ機構を入りにした直後は、旋回用HSTの応答遅れにより、必要な出力回転が得られないため、旋回が不安定になる可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、左右一対のクローラ走行装置を備えるクローラ走行車であって、該クローラ走行車は、直進用動力を変速する直進用HSTと、旋回用動力を変速する旋回用HSTとを備え、直進時には、前記直進用HSTの出力回転を左右のクローラ走行装置に伝動し、旋回時には、前記直進用HST及び前記旋回用HSTの出力回転を遊星減速機構で合成し、これを旋回内側のクローラ走行装置に伝動するように構成され、さらに、前記旋回用HSTを前記直進用HSTの出力回転で駆動させることを特徴とする。
このように構成すれば、遊星減速機構の特性上、操向具が中立位置のとき、旋回用HSTの出力回転を停止させることが可能になるため、直進時の動力損失を回避することができる。しかも、旋回用HSTの上流側や下流側にクラッチ機構を設ける必要がないため、トランスミッションの構造を簡略化できるだけでなく、直進から旋回への移行をスムーズにすることができる。
さらに、旋回用HSTを直進用HSTの出力回転で駆動させるため、複雑な制御を行うことなく、直進用HST及び旋回用HSTの出力回転を同調させ、所望の旋回パターンを現出させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
次に、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。図1において、1はコンバイン(クローラ走行車)であって、該コンバイン1は、茎稈を刈り取る前処理部2と、刈り取った茎稈から穀粒を脱穀し、これを選別する脱穀部(図示せず)と、選別した穀粒を貯溜する穀粒タンク3と、排稈を後処理する後処理部4と、運転席5や各種の操作具が設けられる操作部6と、左右一対のクローラ走行装置7とを備えて構成されている。また、操作部6には、走行関係の操作具として、走行主変速レバー8、走行副変速レバー9、操向レバー10及びクラッチペダル11が設けられている。
【0007】
コンバイン1は、エンジン12の動力を変速して、左右のドライブ軸13L、13Rに伝動するトランスミッション14を備えている。左右のドライブ軸13L、13Rには、クローラ走行装置7の駆動スプロケット15L、15Rが一体的に設けられており、その駆動に応じて、コンバイン1の前後進動作や旋回動作が行われる。
【0008】
図2に示すように、トランスミッション14には、直進用動力を無段変速する直進用HST16と、旋回用動力を無段変速する旋回用HST17が設けられている。各HST16、17は、可変容量油圧ポンプ16a、17aと、その吐出油で駆動する固定容量油圧モータ16b、17bとを組み合せた静油圧無段変速装置であり、可変容量油圧ポンプ16a、17aの斜板角に応じて、固定容量油圧モータ16b、17bの出力回転が無段変速(正逆転を含む)される。また、斜板が中立のときは、HST16、17の特性上、固定容量油圧モータ16b、17bの出力軸がロックされる。
【0009】
各HST16、17(可変容量油圧ポンプ16a、17a)は、斜板角を変更操作するためのトラニオン軸(図示せず)を備えている。直進用HST16のトラニオン軸は、走行主変速レバー8の操作に応じて動作され、旋回用HST17のトラニオン軸は、操向レバー10の操作に応じて動作される。各トラニオン軸は、レバー8、10の操作力で動作させてもよいし、アクチュエータの駆動力で動作させてもよい。
【0010】
直進用HST16は、ベルト伝動機構18を介してエンジン12から入力した動力を変速し、変速した動力をトランスミッション14の直進動力入力軸19に入力する。また、旋回用HST17は、伝動軸20、21を介して直進動力入力軸19から入力した動力を変速し、変速した動力をトランスミッション14の旋回動力入力軸22に入力する。すなわち、旋回用HST17を直進用HST16の出力回転で駆動させることにより、複雑な制御を行うことなく、直進用HST16と旋回用HST17の出力回転(回転速度及び回転方向)を同調(同期)させることが可能になる。
【0011】
トランスミッション14は、直進動力入力軸19、伝動軸20、21、旋回動力入力軸22のほかに、第一〜第八の伝動軸S1〜S8を備えている。直進動力入力軸19に入力された直進用HST16の出力回転は、主クラッチ機構23及び第一伝動軸S1を介して第二伝動軸S2に伝動され、さらに、第二伝動軸S2の回転は、走行副変速機構24を介して第三伝動軸S3に伝動される。走行副変速機構24は、走行副変速レバー9の操作に応じて変速動作するものであり、直進用動力を段階的に変速させる。
【0012】
例えば、本実施形態の走行副変速機構24では、第二伝動軸S2と第三伝動軸S3との間に、伝動比が異なる三つのギヤ伝動経路25〜27を構成すると共に、第二伝動軸S2にスプライン嵌合する二つの爪クラッチ28、29を、三つのギヤ伝動経路25〜27に対して選択的に噛合させることにより、三段階(H速、M速、L速)の変速を行う。H速は、高速走行に適した路上走行ポジションであり、M速は、中速走行に適した標準刈取ポジションであり、L速は、低速走行に適した倒伏刈取ポジションである。
【0013】
第三伝動軸S3まで伝動された直進用動力は、第四伝動軸S4に伝動されると共に、第八伝動軸S8上のセンタギヤ30に伝動される。第四伝動軸S4は、第七伝動軸S7上のギヤ31を介して、第六伝動軸S6に直進用動力を伝動すると共に、第五伝動軸S5を介して駐車ブレーキ機構32に接続されている。
【0014】
第八伝動軸S8には、サイドクラッチ機構33が設けられている。サイドクラッチ機構33は、第八伝動軸S8に対して回転自在な前述のセンタギヤ30と、該センタギヤ30の爪部に選択的に噛み合う左右一対のサイドギヤ34L、34Rと、図示しないシフタ機構を介してサイドギヤ34L、34Rを動作させるサイドクラッチシリンダ(図示せず)とを備えて構成されている。サイドギヤ34L、34Rは、第八伝動軸S8を構成する左右の旋回軸35L、35Rに対してスプライン嵌合すると共に、ギヤ36L、36R、伝動軸37L、37R、ギヤ38L、38R及びギヤ39L、39Rを介して、それぞれドライブ軸13L、13Rに連動連結されている。
【0015】
左側の旋回軸35Lは、ギヤ40L及び左側旋回クラッチ機構41Lを介して第七伝動軸S7に連動連結され、また、右側の旋回軸35Rは、ギヤ40R及び右側旋回クラッチ機構41Rを介して第七伝動軸S7に連動連結されている。尚、旋回クラッチ機構41L、41Rは、油圧により動作する湿式摩擦クラッチである。
【0016】
第六伝動軸S6には、遊星減速機構42が設けられている。図3に示すように、遊星減速機構42は、第六伝動軸S6と一体回転するサンギヤ43と、第六伝動軸S6に対して回転自在なリングギヤ44と、サンギヤ43及びリングギヤ44(内周歯)に噛み合う複数のプラネタリギヤ45と、これらのプラネタリギヤ45を支持するキャリア46とを備えて構成されている。キャリア46は、第六伝動軸S6に対して回転自在に支持されると共に、ギヤ47、48を介して第七伝動軸S7に連動連結されている。また、リングギヤ44の外周歯は、旋回動力入力軸22と一体のギヤ49に常時噛合されている。
【0017】
つまり、遊星減速機構42は、サンギヤ43から入力される直進用動力と、リングギヤ44から入力される旋回用動力を合成し、この合成動力を、キャリア46を介して第七伝動軸S7に出力するように構成されている。そして、第七伝動軸S7に伝動された合成動力は、旋回クラッチ機構41L、41Rの選択的な入り動作により、左右いずれかの旋回軸35L、35Rに伝動される。
【0018】
次に、トランスミッション14の動作について説明する。但し、旋回用HST17、サイドクラッチ機構33及び旋回クラッチ機構41L、41Rは、操向レバー10の操作に応じて、図4又は図5に示すパターンで動作されるものとする。この場合、操向レバー10と各機構17、33、41L、41Rは、機械的に連繋されていてもよいし、レバー位置センサやマイコンを介して電子的に接続されていてもよい。また、以下の説明において、θは操向レバー10の傾倒角を示し、θ1とθ2の関係は、θ1<θ2とする。
【0019】
まず、図4に示す動作パターンについて説明する。この図に示すように、操向レバー10が中立領域(θ<θ1)にある場合は、旋回用HST17が中立、サイドクラッチ機構33が左右入り、旋回クラッチ機構41L、41Rが左右切りとなっている。この状態では、第三伝動軸S3の回転が、サイドクラッチ機構33を介して左右のドライブ軸13L、13Rに伝動され、機体が直進する。
【0020】
操向レバー10が左右いずれかのサイドクラッチターン領域(θ1≦θ<θ2)に傾倒操作された場合は、レバー倒し側のサイドギヤ34L、34Rが切られる。この状態では、レバー倒し側のドライブ軸13L、13Rに対する動力伝動が断たれ、機体がレバー倒し側に旋回する(サイドクラッチターン)。
【0021】
操向レバー10がサイドクラッチターン領域を超える領域(θ≧θ2)まで傾倒操作された場合は、レバー倒し側のサイドギヤ34L、34Rを切り、レバー倒し側の旋回クラッチ機構41L、41Rを入りとし、さらに、旋回用HST17の出力回転をレバー傾倒角に比例させる。この状態では、旋回用HST17から出力される旋回用動力が、遊星減速機構42によって直進用動力と合成されると共に、この合成動力が、レバー倒し側の旋回クラッチ機構41L、41R、旋回軸35L、35R、サイドギヤ34L、34Rなどを介して、レバー倒し側(旋回内側)のドライブ軸13L、13Rに伝動される。これにより、旋回用HST17の出力回転に応じて、様々な旋回パターンを現出させることが可能になる。
【0022】
つまり、図6の(A)に示すように、旋回用HST17が中立の状態では、遊星減速機構42のリングギヤ44が停止ロックされているため、遊星減速機構42のキャリア46は、直進用動力と同方向で、かつ、直進用動力と比べてあまり減速されていない動力を出力するが、図6の(B)に示すように、旋回用HST17が旋回用動力を出力すると、遊星減速機構42のリングギヤ44がサンギヤ43と逆方向に回転されるため、キャリア46からの出力回転が減速される。これにより、旋回内側のドライブ軸13L、13Rが減速され、機体が旋回する(減速ターン)。
【0023】
また、図6の(C)に示すように、旋回用HST17の出力回転を上げると、プラネタリギヤ45の公転が停止する状態が出現する。この状態では、キャリア46からの出力回転が停止するため、旋回内側のドライブ軸13L、13Rが停止した状態で機体旋回が行われる(ピボットターン)。
【0024】
また、図6の(D)に示すように、旋回用HST17の出力回転を更に上げると、プラネタリギヤ45の公転方向が逆転するため、キャリア46からの出力回転が逆転する。これにより、旋回内側のドライブ軸13L、13Rが逆転した状態で機体旋回が行われる(スピンターン)。
【0025】
前述したように、旋回用HST17は、直進用HST16の出力回転で駆動されるため、直進用HST16の出力回転をベースとして、旋回用動力を変速させるが、遊星減速機構42に入力される直進用動力は、走行副変速機構24を経由しているため、旋回用HST17の変速に伴うドライブ軸13L、13Rの回転比変化率は、走行副変速機構24の変速ポジション毎に相違する。つまり、図4に示すように、旋回用HST17の変速に伴う左右の回転比変化率は、走行副変速機構24がL速のとき最も大きく、H速のとき最も小さい。このように構成すると、高速走行時における急旋回を規制することができる。しかも、H速のときは、ピボットターンやスピンターンに移行しないように、トランスミッション14の伝動比が設定されているので、高速走行時におけるピボットターンやスピンターンによって、機体の安定性が低下したり、エンジン12に高負荷が作用する不都合を回避できる。
【0026】
しかも、本実施形態では、M速における最大回転比(例えば、−30%)を、L速における最大回転比(例えば、−100%)よりも小さくしてある。これにより、スピンターンにおけるM速とL速の負荷馬力バランスを略同等にできる。例えば、M速とL速の最大回転比を同じにした場合、M速におけるスピンターンの消費馬力が過剰になり、エンジン12の回転ダウンが生じる可能性があるが、本実施形態によれば、このような不都合を解消することができる。
【0027】
また、図4に示す動作パターンでは、旋回クラッチ機構41L、41Rを入り動作させるとき、旋回内側のドライブ軸13L、13Rに対して、旋回外側のドライブ軸13L、13Rよりも少し減速された回転(例えば、10:8)を伝動するように、遊星減速機構42の出力回転が設定されている。つまり、旋回用HST17が中立のときは(直進時及びサイドクラッチターン時)、直進用動力に比して80%程度の動力を遊星減速機構42から出力することにより、直進から旋回への移行に際し、回転差による衝撃を軽減できるようにしてある。
【0028】
ところで、本実施形態のトランスミッション14によれば、後進時であっても、操向レバー10の傾倒方向に機体を旋回させることができるだけでなく、前進時と同様に様々な旋回パターンを現出させることができる。これは、旋回用HST17を直進用HST16の出力回転で駆動させて、直進用動力及び旋回用動力の回転方向及び回転速度を同調させ、さらに、直進用動力と旋回用動力を遊星減速機構42によって合成させているからである。
【0029】
次に、図5に示す動作パターンについて説明する。この動作パターンは、操向レバー10が領域(θ1≦θ<θ2)に傾倒操作されたとき、レバー倒し側のサイドギヤ34L、34Rを切り、レバー倒し側の旋回クラッチ機構41L、41Rを入りとし、操向レバー10が領域(θ≧θ2)まで傾倒操作されたとき、旋回用HST17の出力回転をレバー傾倒角に比例させる点が図4の動作パターンと相違している。つまり、図5に示す動作パターンによれば、サイドクラッチターンを経由せずに、減速ターンを現出させることができる。
【0030】
また、図5に示す動作パターンでは、旋回クラッチ機構41L、41Rを入り動作させるとき、旋回内側のドライブ軸13L、13Rに対して、旋回外側のドライブ軸13L、13Rと略同速の回転(例えば、1:1)を伝動するように、遊星減速機構42の出力回転が設定されている。つまり、旋回用HST17が中立のときは(直進時)、直進用動力に比して100%の動力を遊星減速機構42から出力することにより、直進から旋回への移行に際し、回転差による衝撃を軽減できるようにしてある。
【0031】
叙述の如く構成された本実施形態のコンバイン1は、左右一対のクローラ走行装置7を備えるクローラ走行車であって、直進用動力を変速する直進用HST16と、旋回用動力を変速する旋回用HST17とを備え、直進時には、直進用HST16の出力回転を左右のクローラ走行装置7に伝動し、旋回時には、直進用HST16及び旋回用HST17の出力回転を遊星減速機構42で合成し、これを旋回内側のクローラ走行装置7に伝動する構成としてある。
【0032】
このようにすれば、遊星減速機構42の特性上、操向レバー10が中立位置のとき、旋回用HST17の出力回転を停止させることが可能になるため、直進時の動力損失を回避することができる。しかも、旋回用HST17の上流側や下流側にクラッチ機構を設ける必要がないため、トランスミッション14の構造を簡略化できるだけでなく、直進から旋回への移行をスムーズにすることができる。
【0033】
また、走行副変速機構24が路上走行ポジション(H速)のときは、ピボットターンやスピンターンに移行しないように、トランスミッション14の伝動比が設定されているので、高速走行時におけるピボットターンやスピンターンによって、機体の安定性が低下したり、エンジン12に高負荷が作用する不都合を回避できる。
【0034】
また、旋回用HST17を直進用HST16の出力回転で駆動させるので、複雑な制御を行うことなく、直進用HST16及び旋回用HST17の出力回転を同調させ、所望の旋回パターンを現出させることができる。また、このように構成することにより、後進時であっても、前進時と同様な旋回パターンを現出させることが可能になる。
【0035】
また、直進時には、直進用動力と同速又は少し減速された動力を遊星減速機構42から出力するので、直進から旋回への移行に際し、回転差による衝撃を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】コンバインの側面図である。
【図2】トランスミッションの伝動回路図である。
【図3】(A)は遊星減速機構の伝動回路図、(B)は断面図である。
【図4】トランスミッションの第一動作パターンを示す説明図である。
【図5】トランスミッションの第二動作パターンを示す説明図である。
【図6】(A)〜(D)は遊星減速機構の作用を示す説明図である。
【符号の説明】
【0037】
1 コンバイン
7 クローラ走行装置
8 走行主変速レバー
9 走行副変速レバー
10 操向レバー
12 エンジン
13 ドライブ軸
14 トランスミッション
16 直進用HST
17 旋回用HST
24 走行副変速機構
33 サイドクラッチ機構
41 旋回クラッチ機構
42 遊星減速機構
43 サンギヤ
44 リングギヤ
45 プラネタリギヤ
46 キャリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右一対のクローラ走行装置を備えるクローラ走行車であって、該クローラ走行車は、直進用動力を変速する直進用HSTと、旋回用動力を変速する旋回用HSTとを備え、直進時には、前記直進用HSTの出力回転を左右のクローラ走行装置に伝動し、旋回時には、前記直進用HST及び前記旋回用HSTの出力回転を遊星減速機構で合成し、これを旋回内側のクローラ走行装置に伝動するように構成され、さらに、前記旋回用HSTを前記直進用HSTの出力回転で駆動させることを特徴とするクローラ走行車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−21663(P2006−21663A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−201873(P2004−201873)
【出願日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】