ケーブルモジュールおよびその製造方法
【課題】半田接続作業においてケーブルの折れ等が発生しにくい構造を有するケーブルモジュールを提供する。また、半田接続作業においてケーブル折れ等の発生を抑制することができるケーブルモジュールの製造方法を提供する。
【解決手段】ケーブルモジュール1は、配線基板10と、複数のケーブルとを備えている。配線基板10に形成された接続端子12のうちで、外径が最も小さいケーブルに対応する接続端子12は接続端子列13の端に配置されている。そして、各ケーブルは対応する各接続端子12に接続されている。
【解決手段】ケーブルモジュール1は、配線基板10と、複数のケーブルとを備えている。配線基板10に形成された接続端子12のうちで、外径が最も小さいケーブルに対応する接続端子12は接続端子列13の端に配置されている。そして、各ケーブルは対応する各接続端子12に接続されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線基板と複数のケーブルとを備えるケーブルモジュール、およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ケーブルモジュールは、装置本体と情報入出力端末との間を接続する信号伝送線として用いられている。例えば、特許文献1に示される超音波診断装置では、超音波プローブ(情報入出力端末)と装置本体とを接続する信号伝送線として、ケーブルモジュールが用いられている。また、折畳み式携帯装置では、液晶表示装置(情報入出力端末)と装置本体とを接続する信号伝送線として、ケーブルモジュールが用いられている。
【0003】
ケーブルモジュールには、情報入出力端末の操作性の観点から耐繰り返し屈曲性が要求されている。また、伝送情報量の増大および軽量化の要求から、ケーブル高密度実装が要求されている。
【0004】
具体的には、ケーブルモジュールは、配線基板と、数十本から数百本のケーブルとを備えている。信号伝送線としてケーブルが採用される理由は、フレキシブル基板による配線に比べると耐繰り返し屈曲性が高いためである。また、高密度実装の要求により外径500μm以下のケーブルが採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−54194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1のケーブルモジュールでは、ケーブルの位置決めのため、配線基板に位置決めガイドを設けているが、ケーブル高密度実装の要求のある装置においては、これら位置決めガイドが省略されている。この場合、配線基板の端側から順にケーブルを1本ずつ半田接続する。しかし、高密度実装のケーブルモジュールに用いられるケーブルは細いため、半田接続のとき、ケーブル先端部が折れたり曲がったりすることがある。折れたケーブル若しくは曲がったケーブルが含まれると耐繰り返し屈曲性が低下するため、製造工程において折れたケーブルもしくは曲がったケーブルは除去される。半田接続作業におけるケーブルの折れ若しくは曲がりは、製品歩留りに大きく影響することから、半田接続作業においてケーブル先端部の折れ等が発生しにくい構造を有するケーブルモジュールが求められている。
【0007】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、半田接続作業においてケーブルの折れ等が発生しにくい構造を有するケーブルモジュールを提供すること、および半田接続作業においてケーブル折れ等の発生を抑制することができるケーブルモジュールの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)請求項1に記載の発明は、配線基板と、前記配線基板に接続された複数のケーブルとを備え、前記ケーブルのうち少なくとも1本のケーブルの外径が他の前記ケーブルの外径よりも小さいケーブルモジュールにおいて、前記配線基板に形成された接続端子のうちで前記外径が最も小さい前記ケーブルに対応する前記接続端子が接続端子列の端に配置され、各ケーブルは対応する各接続端子に接続されていることを要旨とする。なお、以降の説明において、「折れる」は、折れることおよび曲がることを含む概念とする。
【0009】
外径が最も小さいケーブル(以下、最小径ケーブルともいう。)に接続される接続端子が、接続端子列において中央に配置されている場合を想定する。この構成において、他のケーブルを先に半田接続し、次に最小径ケーブルを半田接続するという半田接続手順を採用するとする。この場合、先に半田接続されたケーブルの間に最小径ケーブルを配置することになる。しかし、先に半田接続されたケーブルが折れることがないようにケーブルに触れずに最小径ケーブルを配置することは難しく、この作業のときにケーブル先端部が折れることがある。そこで、先に最小径ケーブルを接続端子に半田接続し、次に他のケーブルを接続端子に半田接続するという半田接続手順を採用することが考えられる。しかし、この手順の場合、他のケーブルを半田接続する際、作業者の手または半田ごて等が最小径ケーブルに当たって、最小径ケーブルのケーブル先端部が折れることがある。
【0010】
本発明では、最小径ケーブルが接続される接続端子を接続端子列の端に配置する。このため、先に半田接続された他のケーブルの間に最小径ケーブルを配置するという作業を行うことなく、最小径ケーブルを最後に半田接続することが可能となる。このため、最小径ケーブルに作業者の手または半田ごて等が接触する頻度が少なくなる。すなわち、上記構成のケーブルモジュールによれば、半田接続作業においてケーブルの折れの発生を抑制することができる。
【0011】
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のケーブルモジュールにおいて、前記外径の大きい順に前記各ケーブルが配置されるように前記各接続端子が配列されていることを要旨とする。
【0012】
本発明によれば、外径の大きいケーブル順に、かつ接続端子列の端から順に、ケーブルを半田接続することができる。すなわち、先に半田接続されたケーブルの間にケーブルを配置するという作業を行うことなく、外径の小さいケーブルの半田接続順を後回しにすることができる。
【0013】
(3)請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のケーブルモジュールにおいて、複数の前記配線基板を備え、前記各配線基板には、前記外径の大きい順に前記各ケーブルが配置されるように前記各接続端子が配列され、前記外径が最も大きい前記ケーブルの配置部分と、前記外径が最も小さい前記ケーブルの配置部分とが交互に配置されるように、前記配線基板が重ねられていることを要旨とする。
【0014】
不規則にケーブルが配置されているとき配線基板の積層体内部の隙間が大きくなる。本発明では、上記構成のようにケーブルを規則的に配置するため、外径の大きい順にケーブルが配置されていない配線基板の積層体に比べて、配線基板の積層体の容積を小さくすることができる。
【0015】
(4)請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のケーブルモジュールにおいて、前記外径の最も大きい前記ケーブルが中央に配置され、前記外径の最も大きい前記ケーブルから外側に向けて前記外径の大きい順に前記ケーブルが配置されるように前記各接続端子が配列されていることを要旨とする。
【0016】
本発明によれば、外径の大きいケーブル順に、かつ接続端子列の中央から外側に向けて順に、ケーブルを半田接続することができる。すなわち、先に半田接続されたケーブルの間にケーブルを配置するという作業を行うことなく、外径の小さいケーブルの半田接続順を後回しにすることができる。
【0017】
(5)請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のケーブルモジュールにおいて、前記各ケーブルの外径は200μm以下であることを要旨とする。外径が200μm以下のケーブルの場合、半田接続作業においてケーブル先端部が折れる頻度が高い。このため、外径が200μm以下のケーブルを含むケーブルモジュールにおいて、上記発明の構成を適用することにより、上記効果が顕著に現れる。
【0018】
(6)請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載のケーブルモジュールの製造方法であって、最も外径の大きいケーブルから順に前記配線基板に半田接続することを要旨とする。
【0019】
最も外径の大きいケーブルから順に配線基板に半田接続する。すなわち、折れやすいケーブル程、半田接続を後に行う。このため、折れやすいケーブル程、当該ケーブルに作業者の手または半田ごて等が接触する機会が少なくなる。これにより、半田接続作業においてケーブル先端部の折れ発生頻度を抑制することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、半田接続作業においてケーブル先端部の折れ等が発生しにくい構造を有するケーブルモジュールを提供することができる。また、上記ケーブルモジュールの製造方法によれば、ケーブルの折れ等の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施形態に係るケーブルモジュールについて、接続部分の斜視図。
【図2】ケーブルモジュールについて、半田接続方法を説明する斜視図。
【図3】比較構造のケーブルモジュールについて、接続部分の斜視図。
【図4】比較構造のケーブルモジュールについて、半田接続の一例を説明する斜視図。
【図5】比較構造のケーブルモジュールについて半田接続の他の例を説明する斜視図。
【図6】第1変形例のケーブルモジュールについて、接続部分の平面図。
【図7】図6のA−A線に沿う断面図。
【図8】第2変形例のケーブルモジュールについて、配線基板の積層体の断面図。
【図9】比較構造のケーブルモジュールについて、配線基板の積層体の断面図。
【図10】第3変形例のケーブルモジュールについて、接続部分の平面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1を参照して、本発明のケーブルモジュールの一実施形態について説明する。
ケーブルモジュール1は、複数の配線基板10と、複数のケーブルとを備えている。ケーブルの本数は、ケーブルモジュールが用いられる電気機器によって定められる。例えば、超音波診断装置の超音波プローブには数百本のケーブルが用いられている。
【0023】
ケーブルは、バインダテープにより束ねられている。ケーブルの束の外周は絶縁樹脂により覆われている。これらケーブルは、複数のグループに分けられている。グループと配線基板10とは1対1で対応されている。すなわち、各グループ内のケーブルは、同一の配線基板10に接続されている。
【0024】
各グループには、信号伝送用のケーブルや電力供給用のケーブル等、複数種類のケーブルが含まれている。これらケーブルの外径は異なっている。例えば、信号伝送用のケーブルとして極細径の単線が用いられる。電力供給用のケーブルとしては信号伝送用のケーブルよりも大きい径のケーブルが用いられる。
【0025】
具体的には、外径200μm以下のケーブルが用いられている。医療用のケーブルモジュール1では、信号伝送用のケーブルとして、AWG(American wire gauge)規格で40以上のケーブルが用いられている。
【0026】
配線基板10としては、多層フレキシブル基板が用いられている。配線基板10は、基板11と、この基板11に形成された導体パターンとを備えている。導体パターンの一部は、接続端子12として形成されている。導体パターンはレジスト14により保護されている。各接続端子12と各ケーブルとは1対1で対応付けされている。
【0027】
図1を参照して、配線基板10とケーブルとの接続構造について説明する。
以下の説明では、ケーブルとして単芯ケーブル20を用いているケーブルモジュール1の例を挙げる。図1には、接続部分の一部が示されている。
【0028】
単芯ケーブル20は、導体21と、導体21を覆う絶縁体23とを備えている。導体21は、錫めっき軟銅線が7本撚って形成されている。絶縁体23は、難燃性ポリオレフィン樹脂等の絶縁樹脂により形成されている。
【0029】
各単芯ケーブル20の外径は200μm以下である。
単芯ケーブル20は、外径サイズにより3種類以上に区分される。図1には、3種類の単芯ケーブル20が示されている。
【0030】
配線基板10には、各単芯ケーブル20に対応して接続端子12が形成されている。接続端子12の並び順は次にように構成されている。
接続端子12に対応する単芯ケーブル20を半田接続したとき単芯ケーブル20の外径が大きい順に並べられるように、接続端子12の配列が設定されている。すなわち、接続端子12の端子間距離Lpは、接続端子列13の端から順に小さくなっている。
【0031】
また、単芯ケーブル20が半田接続されたとき、単芯ケーブル20同士が互いに接触するように、各接続端子12の端子間距離Lpが設定されている。すなわち、互いに隣接する接続端子12の端子間距離Lpは、これら接続端子12に接続される2本の単芯ケーブル20の外径の平均値と略等しい。例えば、外径300μmの単芯ケーブル20と外径400μmの単芯ケーブル20とが隣接するとき、これら単芯ケーブル20に対応する接続端子12間の端子間距離Lpは350μmとされる。
【0032】
図2を参照して、ケーブルモジュール1の製造方法を説明する。
まず、接続端子列13で最も外側の接続端子12に対応する単芯ケーブル20を用意する。なお、この単芯ケーブル20は、配線基板10に接続される単芯ケーブル20のうち最も外径が大きい。
【0033】
次に、単芯ケーブル20の絶縁体23をレーザにより除去し、導体21を露出させて、導体接続部22を形成する。そして、単芯ケーブル20を配線基板10に配置して、導体接続部22と接続端子12とを半田で接続する。
【0034】
次に、半田接続した単芯ケーブル20に隣接する単芯ケーブル20を用意する。そして、上記同様の方法により、導体接続部22と接続端子12とを半田で接続する。このような半田接続を繰り返し、単芯ケーブル20を順に半田接続する。最後は、図2に示すように、最も外径の小さい単芯ケーブル20を半田接続する。すなわち、外径が大きい単芯ケーブル20の順に、かつ接続端子12の並び順に、単芯ケーブル20の半田接続を行う。
【0035】
各単芯ケーブル20を半田接続し終えたとき、接着剤を用いて配線基板10に単芯ケーブル20を接着する。以上の単芯ケーブル20の接続作業を各配線基板10について行う。そして、各配線基板10を積層して、積層体40を形成する。
【0036】
図3〜図5を参照して、比較構造のケーブルモジュール1と比較して実施形態のケーブルモジュール1の特徴を説明する。
図3は、比較構造のケーブルモジュール100である。比較構造のケーブルモジュール100では、単芯ケーブル20は外径の大きさの順に並べられていない。図3に示す例では、最も外径の大きい単芯ケーブル20と2番目に外径の大きい単芯ケーブル20との間に最も外径の小さい単芯ケーブル20が配置されている。
【0037】
図4に、比較構造のケーブルモジュール100の半田接続の一例を挙げる。
図4には、接続端子列13の端から順に単芯ケーブル20が接続され、最も外径の小さい単芯ケーブル20が半田接続された状態が示されている。
【0038】
この例では、接続端子列13の端から順に単芯ケーブル20を接続する。
半田接続作業時においては、折れた単芯ケーブル20の交換を可能とするため、単芯ケーブル20は接着剤等により固定していない。このため、単芯ケーブル20は動きやすい状態になっている。単芯ケーブル20が動いて導体接続部22が折れると、この単芯ケーブル20を不良として取り除く必要があるため、作業者は、単芯ケーブル20を半田接続するとき、隣接する単芯ケーブル20が動かないように細心の注意を払って単芯ケーブル20を半田接続する。しかし、単芯ケーブル20の外径が小さい程、動きやすく、かつ折れやすいため、外径の小さい単芯ケーブル20を先に半田接続する場合、作業者の手や半田ごての接触による折れ不良が頻発する虞がある。このような事情から、配線基板10に半田接続する順は、外径の大きい単芯ケーブル20順に行うことにより、不良の発生を抑制することができると考えられる。
【0039】
図5を参照して、比較構造のケーブルモジュール100において外径の大きい単芯ケーブル20順に半田接続する例を説明する。図5には、外径の大きい単芯ケーブル20順に半田接続し、最後に残った単芯ケーブル20を半田接続するときの状態を示している。
【0040】
外径の大きい単芯ケーブル20順に半田接続する場合、半田接続順の後になる程、外径の小さい単芯ケーブル20が残るため、半田接続された2本の単芯ケーブル20の間に外径の小さい単芯ケーブル20を配置する作業が発生する。2本の単芯ケーブル20の端子間距離Lpは、単芯ケーブル20が入る寸法と略等しいため、細心の注意を払わなければ、単芯ケーブル20が配線基板10または他の単芯ケーブル20等にあたって導体接続部22が折れる。また、外径の小さい単芯ケーブル20は折れやすいことから、この半田接続順においても、折れ不良の発生を抑制することは難しい。
【0041】
以上のように、比較構造のケーブルモジュール100においては、図4に示した方法および図5に示した方法のいずれの方法によっても、外径の小さい単芯ケーブル20の折れ不良の発生頻度が低くならないといった問題がある。
【0042】
本実施形態では、以上の課題を解決するため、配線基板10の接続端子12の配列順を規定のルールに従うように構成する。すなわち、上記説明したように、接続端子12に対応する単芯ケーブル20を半田接続したとき、単芯ケーブル20の外径が大きい順に並べられるように、接続端子12を配列している。この構成の場合、接続端子列13の端から外径の大きい単芯ケーブル20順に、半田接続をすることにより、外径の小さい単芯ケーブル20程、半田接続作業を後に行うことができる。また、半田接続された2本の単芯ケーブル20の間に単芯ケーブル20を配置する作業もない。このため、外径の小さい単芯ケーブル20の折れ不良の発生が抑制される。
【0043】
(第1変形例)
図6および図7を参照して、配線基板10と、複数の同軸ケーブル30とを含むケーブルモジュール1Aについて説明する。
【0044】
本変形例では、ケーブルとして同軸ケーブル30を用いている。以下、上記実施形態と共通する構成については同一の符合を付してその説明を省略する。
上記実施形態では、ケーブルとして単芯ケーブル20を用いているケーブルモジュール1の例を挙げた。ここでは、ケーブルとして同軸ケーブル30を用いているケーブルモジュール1Aを説明する。図6および図7に示すように、同軸ケーブル30は、導体31と、内部絶縁層33と、シールド導体34と、絶縁体36とを備えている。同軸ケーブル30の先端部には、導体31の露出部である導体接続部32が形成されている。
【0045】
同軸ケーブル30を用いたケーブルモジュール1Aにおいても、基本構造は同様である。すなわち、配線基板10には、各同軸ケーブル30に対応して接続端子12が形成されている。そして、同軸ケーブル30と接続端子12とは1対1で対応付けされている。また、同軸ケーブル30が半田接続された状態において、同軸ケーブル30同士は互いに接触する。
【0046】
接続端子12の並び順は次にように構成されている。
接続端子12に対応する同軸ケーブル30を半田接続したとき、同軸ケーブル30の外径が大きい順に並べられるように接続端子12の配列が設定されている。このため、接続端子12の端子間距離Lpは、接続端子列13の端から順に小さくなっている。
【0047】
図7を参照して、同軸ケーブル30のシールド導体34の接続構造を説明する。
同軸ケーブル30のシールド導体34は、配線基板10のグランドバー15に接続されている。なお、グランドバー15は、各同軸ケーブル30に亘るように形成されている。
【0048】
同軸ケーブル30のシールド導体34は引き伸ばされている。引き伸ばされた部分(以下、シールド延長部35)は、隣接する同軸ケーブル30に下側に配置されている。すなわち、シールド延長部35とグランドバー15との接続部分を同軸ケーブル30の下側に配置することにより、同軸ケーブル30の実装密度を高くしている。
【0049】
(第2変形例)
図8および図9を参照して、第2変形例のケーブルモジュール1Cについて説明する。
実施形態では、配線基板10の積層体40は、配線基板10を単に重ね合わせた構造としているが、本変形例では、単芯ケーブル20の配列方向の異なる2種類の配線基板10を交互に重ねる構造とする。単芯ケーブル20の配列方向は、外径の大きい単芯ケーブル20の並び順の方向を示す。すなわち断面視において右方向か左方向かを示す。以下、上記実施形態と共通する構成については同一の符合を付す。
【0050】
図8に、本変形例のケーブルモジュール1Bについて、配線基板10の積層体40の断面図を示す。
配線基板10に対する単芯ケーブル20の配列方向は、配線基板10の積層順により規定されている。すなわち、積層順において、下から奇数順の配線基板10Aは、第1配列方向に接続端子12が配列されている。積層順において、下から偶数順の配線基板10Bは、第2配列方向に接続端子12が配列されている。
【0051】
第1配列方向に配列された配線基板10Aは次の構成を有する。
接続端子12に対応する単芯ケーブル20を配線基板10Aに半田接続したとき、単芯ケーブル20の外径が大きい順に並べられるように接続端子12の配列が設定されている。かつ、断面視において、左方向に単芯ケーブル20の外径が小さくなる順に接続端子12の配列が設定されている。
【0052】
第2配列方向に配列された配線基板10Bは次の構成を有する。
接続端子12に対応する単芯ケーブル20を配線基板10Bに半田接続したとき、単芯ケーブル20の外径が大きい順に並べられるように接続端子12の配列が設定されている。かつ、断面視において、右方向に単芯ケーブル20の外径が小さくなる順に接続端子12の配列が設定されている。
【0053】
配線基板10の積層体40は、第1配列方向の配線基板10Aと、第2配列方向の配線基板10Bとが交互に積層されている。すなわち、外径が最も大きい単芯ケーブル20の配置部分と、外径が最も小さい単芯ケーブル20の配置部分とが交互に配置されている。このため、配線基板10の積層体40の高さHAが、以下に示す比較構造の配線基板10の積層体40Xの高さHBよりも小さい。この点について、以下に説明する。
【0054】
図9は、比較構造の配線基板10を積層した積層体40Xの断面図である。
比較構造の配線基板10では、接続端子列13の両側に外径の大きい単芯ケーブル20が配置され、中央部に外径の小さい単芯ケーブル20が配置されている。比較構造の配線基板10を重ねたとき中央部分に隙間が形成されるが、この積層体40Xにおいて中央部に形成される隙間は、本変形例の積層体40において中央部に形成される隙間よりも大きい。
【0055】
すなわち、本変形例の配線基板10の積層体40は、比較構造の配線基板10の積層体40Xに比べて、単芯ケーブル20の実装密度が高い。また、配線基板10の積層体40の高さHAは、この比較構造の積層体40Xの高さHBよりも小さい。
【0056】
また、配線基板10の積層体40の断面視において、左側だけ若しくは右側だけが高くならないように、第1配列方向に配列された配線基板10Aと、第2配列方向に配列された配線基板10Bとを交互に重ねているため、配列方向が同じ配線基板10Aもしくは配線基板10Bだけを重ねた積層体40に比べて、積層体40が安定する。
【0057】
以下、本実施形態の効果を説明する。
(1)上記実施形態では、外径が最も小さいケーブル(最小径ケーブル)に対応する接続端子12が接続端子列13の端に配置されている。
【0058】
このため、先に半田接続された他のケーブルの間に最小径ケーブルを配置するという作業(以下、ケーブル間配置作業)を行うことなく、最小径ケーブルを最後に半田接続することが可能である。最小径ケーブルを最後に半田付けすることにより、最小径ケーブルに作業者の手または半田ごて等が接触する頻度を少なくすることができ、かつケーブル間配置作業に伴うケーブル折れの発生もない。すなわち、上記構造のケーブルモジュール1によれば、半田接続作業においてケーブルの折れが発生を抑制することができる。
【0059】
(2)上記実施形態では、外径の大きい順にケーブルが配置されるように、各ケーブルに対応する各接続端子12が配列されている。このため、外径の大きいケーブル順に、かつ接続端子列13の端から順に、ケーブルを半田接続することができる。すなわち、先に半田接続されたケーブルの間にケーブルを配置するという作業(半田接続作業)を行うことなく、外径の小さいケーブル程、半田接続順を後回しにすることができる。
【0060】
(3)上記実施形態では、外径が最も大きいケーブルの配置部分と、外径が最も小さいケーブルの配置部分とが交互に配置されるように、配線基板10が重ねられている。このため、配線基板10の積層体40の容積を小さくすることができる。
【0061】
(4)上記実施形態では、外径が200μm以下のケーブルを用いたケーブルモジュール1について、上記(1)〜(3)の構成を適用している。200μmよりも大きいケーブルを用いて形成されたケーブルモジュール1に対して上記(1)〜(3)を適用する場合に比べて、上記(1)〜(3)の効果が顕著に現れる。
【0062】
(5)上記実施形態のケーブルモジュールの製造方法では、最も外径の大きいケーブルから順に配線基板10に半田接続する。半田接続作業においてケーブル先端部の折れ発生頻度を抑制することができる。
【0063】
(その他の実施形態)
なお、本発明の実施態様は上記実施形態にて示した態様に限られるものではなく、これを例えば以下に示すように変更して実施することもできる。また以下の各変形例は、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
【0064】
・上記実施形態では、配線基板10の接続端子列13の端から、外径の大きい単芯ケーブル20が配列されるように接続端子12が配列されているが、次のように、接続端子12の配列を変更することもできる。
【0065】
図10を参照して、第3変形例のケーブルモジュール1Cについて説明する。
図10に示されるように、外径の最も大きい単芯ケーブル20が中央に配置されている。そして、外径の最も大きい単芯ケーブル20から外側に向けて外径の大きい順に単芯ケーブル20が配置されるように各接続端子12が配列されている。
【0066】
この構成によっても、実施形態と同様、先に半田接続された単芯ケーブル20の間に、単芯ケーブル20を配置する作業を行わずに、外径の大きい順に単芯ケーブル20の半田接続を行うことができる。このため、単芯ケーブル20の折れの発生頻度を抑制することができる。
【0067】
・上記実施形態では、配線基板10の接続端子列13の端から、外径の大きい単芯ケーブル20が順に並べられる構成のケーブルモジュール1について説明しているが、次の構成にしても、上記(1)の効果すなわち単芯ケーブル20の導体接続部22の折れを抑制する効果がある。すなわち、最も外径の小さい単芯ケーブル20が接続端子列13の端に配置されるように、接続端子12の配列を設定する。すなわち、複数の単芯ケーブル20のうち少なくとも最も外径の小さい単芯ケーブル20が接続端子列13の端に配置される構成であれば、最も外径の小さい単芯ケーブル20の半田接続を他の単芯ケーブル20よりも後に行うことができるため、上記(1)に準じた効果が得られる。なお、この点については、同軸ケーブル30においても同様である。
【0068】
・上記実施形態では、ケーブルモジュール1の配線基板10として多層フレキシブル基板を用いているが、配線基板10としてリジッド基板またはリジッド−フレキシブル複合基板を用いてもよい。なお、配線構造が単純な場合は、単層フレキシブル基板を用いてもよい。
【0069】
・上記実施形態では、配線基板10の接続端子12と単芯ケーブル20との接続には半田が用いられているが、両者を接続する材料は半田に限定されない。例えば、導電ペースト等を用いてもよい。
【0070】
・上記実施形態では、同種のケーブルが配線基板10に接続されたケーブルモジュール1について説明しているが、異なる種類のケーブルが配線基板10に半田接続されたケーブルモジュール1にも本発明を適用することができる。例えば、同軸ケーブル30と単芯ケーブル20とが同一の配線基板10に半田接続されるケーブルモジュール1に対しても本発明を適用することができる。
【0071】
・上記実施形態では、医療用機器に用いられるケーブルモジュール1について説明したが、本発明の適用範囲は、ケーブルモジュール1の用途に限定されない。すなわち、外径が小さいケーブルが複数並べて配線基板10に半田接続される構成を有するケーブルモジュール1に対して本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0072】
1,1A,1B,1C,100…ケーブルモジュール、10,10A,10B…配線基板、11…基板、12…接続端子、13…接続端子列、14…レジスト、15…グランドバー、20…単芯ケーブル、21…導体、22…導体接続部、23…絶縁体、30…同軸ケーブル、31…導体、32…導体接続部、33…内部絶縁層、34…シールド導体、35…シールド延長部、36…絶縁体、40,40X…積層体。
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線基板と複数のケーブルとを備えるケーブルモジュール、およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ケーブルモジュールは、装置本体と情報入出力端末との間を接続する信号伝送線として用いられている。例えば、特許文献1に示される超音波診断装置では、超音波プローブ(情報入出力端末)と装置本体とを接続する信号伝送線として、ケーブルモジュールが用いられている。また、折畳み式携帯装置では、液晶表示装置(情報入出力端末)と装置本体とを接続する信号伝送線として、ケーブルモジュールが用いられている。
【0003】
ケーブルモジュールには、情報入出力端末の操作性の観点から耐繰り返し屈曲性が要求されている。また、伝送情報量の増大および軽量化の要求から、ケーブル高密度実装が要求されている。
【0004】
具体的には、ケーブルモジュールは、配線基板と、数十本から数百本のケーブルとを備えている。信号伝送線としてケーブルが採用される理由は、フレキシブル基板による配線に比べると耐繰り返し屈曲性が高いためである。また、高密度実装の要求により外径500μm以下のケーブルが採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−54194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1のケーブルモジュールでは、ケーブルの位置決めのため、配線基板に位置決めガイドを設けているが、ケーブル高密度実装の要求のある装置においては、これら位置決めガイドが省略されている。この場合、配線基板の端側から順にケーブルを1本ずつ半田接続する。しかし、高密度実装のケーブルモジュールに用いられるケーブルは細いため、半田接続のとき、ケーブル先端部が折れたり曲がったりすることがある。折れたケーブル若しくは曲がったケーブルが含まれると耐繰り返し屈曲性が低下するため、製造工程において折れたケーブルもしくは曲がったケーブルは除去される。半田接続作業におけるケーブルの折れ若しくは曲がりは、製品歩留りに大きく影響することから、半田接続作業においてケーブル先端部の折れ等が発生しにくい構造を有するケーブルモジュールが求められている。
【0007】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、半田接続作業においてケーブルの折れ等が発生しにくい構造を有するケーブルモジュールを提供すること、および半田接続作業においてケーブル折れ等の発生を抑制することができるケーブルモジュールの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)請求項1に記載の発明は、配線基板と、前記配線基板に接続された複数のケーブルとを備え、前記ケーブルのうち少なくとも1本のケーブルの外径が他の前記ケーブルの外径よりも小さいケーブルモジュールにおいて、前記配線基板に形成された接続端子のうちで前記外径が最も小さい前記ケーブルに対応する前記接続端子が接続端子列の端に配置され、各ケーブルは対応する各接続端子に接続されていることを要旨とする。なお、以降の説明において、「折れる」は、折れることおよび曲がることを含む概念とする。
【0009】
外径が最も小さいケーブル(以下、最小径ケーブルともいう。)に接続される接続端子が、接続端子列において中央に配置されている場合を想定する。この構成において、他のケーブルを先に半田接続し、次に最小径ケーブルを半田接続するという半田接続手順を採用するとする。この場合、先に半田接続されたケーブルの間に最小径ケーブルを配置することになる。しかし、先に半田接続されたケーブルが折れることがないようにケーブルに触れずに最小径ケーブルを配置することは難しく、この作業のときにケーブル先端部が折れることがある。そこで、先に最小径ケーブルを接続端子に半田接続し、次に他のケーブルを接続端子に半田接続するという半田接続手順を採用することが考えられる。しかし、この手順の場合、他のケーブルを半田接続する際、作業者の手または半田ごて等が最小径ケーブルに当たって、最小径ケーブルのケーブル先端部が折れることがある。
【0010】
本発明では、最小径ケーブルが接続される接続端子を接続端子列の端に配置する。このため、先に半田接続された他のケーブルの間に最小径ケーブルを配置するという作業を行うことなく、最小径ケーブルを最後に半田接続することが可能となる。このため、最小径ケーブルに作業者の手または半田ごて等が接触する頻度が少なくなる。すなわち、上記構成のケーブルモジュールによれば、半田接続作業においてケーブルの折れの発生を抑制することができる。
【0011】
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のケーブルモジュールにおいて、前記外径の大きい順に前記各ケーブルが配置されるように前記各接続端子が配列されていることを要旨とする。
【0012】
本発明によれば、外径の大きいケーブル順に、かつ接続端子列の端から順に、ケーブルを半田接続することができる。すなわち、先に半田接続されたケーブルの間にケーブルを配置するという作業を行うことなく、外径の小さいケーブルの半田接続順を後回しにすることができる。
【0013】
(3)請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のケーブルモジュールにおいて、複数の前記配線基板を備え、前記各配線基板には、前記外径の大きい順に前記各ケーブルが配置されるように前記各接続端子が配列され、前記外径が最も大きい前記ケーブルの配置部分と、前記外径が最も小さい前記ケーブルの配置部分とが交互に配置されるように、前記配線基板が重ねられていることを要旨とする。
【0014】
不規則にケーブルが配置されているとき配線基板の積層体内部の隙間が大きくなる。本発明では、上記構成のようにケーブルを規則的に配置するため、外径の大きい順にケーブルが配置されていない配線基板の積層体に比べて、配線基板の積層体の容積を小さくすることができる。
【0015】
(4)請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のケーブルモジュールにおいて、前記外径の最も大きい前記ケーブルが中央に配置され、前記外径の最も大きい前記ケーブルから外側に向けて前記外径の大きい順に前記ケーブルが配置されるように前記各接続端子が配列されていることを要旨とする。
【0016】
本発明によれば、外径の大きいケーブル順に、かつ接続端子列の中央から外側に向けて順に、ケーブルを半田接続することができる。すなわち、先に半田接続されたケーブルの間にケーブルを配置するという作業を行うことなく、外径の小さいケーブルの半田接続順を後回しにすることができる。
【0017】
(5)請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のケーブルモジュールにおいて、前記各ケーブルの外径は200μm以下であることを要旨とする。外径が200μm以下のケーブルの場合、半田接続作業においてケーブル先端部が折れる頻度が高い。このため、外径が200μm以下のケーブルを含むケーブルモジュールにおいて、上記発明の構成を適用することにより、上記効果が顕著に現れる。
【0018】
(6)請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載のケーブルモジュールの製造方法であって、最も外径の大きいケーブルから順に前記配線基板に半田接続することを要旨とする。
【0019】
最も外径の大きいケーブルから順に配線基板に半田接続する。すなわち、折れやすいケーブル程、半田接続を後に行う。このため、折れやすいケーブル程、当該ケーブルに作業者の手または半田ごて等が接触する機会が少なくなる。これにより、半田接続作業においてケーブル先端部の折れ発生頻度を抑制することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、半田接続作業においてケーブル先端部の折れ等が発生しにくい構造を有するケーブルモジュールを提供することができる。また、上記ケーブルモジュールの製造方法によれば、ケーブルの折れ等の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施形態に係るケーブルモジュールについて、接続部分の斜視図。
【図2】ケーブルモジュールについて、半田接続方法を説明する斜視図。
【図3】比較構造のケーブルモジュールについて、接続部分の斜視図。
【図4】比較構造のケーブルモジュールについて、半田接続の一例を説明する斜視図。
【図5】比較構造のケーブルモジュールについて半田接続の他の例を説明する斜視図。
【図6】第1変形例のケーブルモジュールについて、接続部分の平面図。
【図7】図6のA−A線に沿う断面図。
【図8】第2変形例のケーブルモジュールについて、配線基板の積層体の断面図。
【図9】比較構造のケーブルモジュールについて、配線基板の積層体の断面図。
【図10】第3変形例のケーブルモジュールについて、接続部分の平面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1を参照して、本発明のケーブルモジュールの一実施形態について説明する。
ケーブルモジュール1は、複数の配線基板10と、複数のケーブルとを備えている。ケーブルの本数は、ケーブルモジュールが用いられる電気機器によって定められる。例えば、超音波診断装置の超音波プローブには数百本のケーブルが用いられている。
【0023】
ケーブルは、バインダテープにより束ねられている。ケーブルの束の外周は絶縁樹脂により覆われている。これらケーブルは、複数のグループに分けられている。グループと配線基板10とは1対1で対応されている。すなわち、各グループ内のケーブルは、同一の配線基板10に接続されている。
【0024】
各グループには、信号伝送用のケーブルや電力供給用のケーブル等、複数種類のケーブルが含まれている。これらケーブルの外径は異なっている。例えば、信号伝送用のケーブルとして極細径の単線が用いられる。電力供給用のケーブルとしては信号伝送用のケーブルよりも大きい径のケーブルが用いられる。
【0025】
具体的には、外径200μm以下のケーブルが用いられている。医療用のケーブルモジュール1では、信号伝送用のケーブルとして、AWG(American wire gauge)規格で40以上のケーブルが用いられている。
【0026】
配線基板10としては、多層フレキシブル基板が用いられている。配線基板10は、基板11と、この基板11に形成された導体パターンとを備えている。導体パターンの一部は、接続端子12として形成されている。導体パターンはレジスト14により保護されている。各接続端子12と各ケーブルとは1対1で対応付けされている。
【0027】
図1を参照して、配線基板10とケーブルとの接続構造について説明する。
以下の説明では、ケーブルとして単芯ケーブル20を用いているケーブルモジュール1の例を挙げる。図1には、接続部分の一部が示されている。
【0028】
単芯ケーブル20は、導体21と、導体21を覆う絶縁体23とを備えている。導体21は、錫めっき軟銅線が7本撚って形成されている。絶縁体23は、難燃性ポリオレフィン樹脂等の絶縁樹脂により形成されている。
【0029】
各単芯ケーブル20の外径は200μm以下である。
単芯ケーブル20は、外径サイズにより3種類以上に区分される。図1には、3種類の単芯ケーブル20が示されている。
【0030】
配線基板10には、各単芯ケーブル20に対応して接続端子12が形成されている。接続端子12の並び順は次にように構成されている。
接続端子12に対応する単芯ケーブル20を半田接続したとき単芯ケーブル20の外径が大きい順に並べられるように、接続端子12の配列が設定されている。すなわち、接続端子12の端子間距離Lpは、接続端子列13の端から順に小さくなっている。
【0031】
また、単芯ケーブル20が半田接続されたとき、単芯ケーブル20同士が互いに接触するように、各接続端子12の端子間距離Lpが設定されている。すなわち、互いに隣接する接続端子12の端子間距離Lpは、これら接続端子12に接続される2本の単芯ケーブル20の外径の平均値と略等しい。例えば、外径300μmの単芯ケーブル20と外径400μmの単芯ケーブル20とが隣接するとき、これら単芯ケーブル20に対応する接続端子12間の端子間距離Lpは350μmとされる。
【0032】
図2を参照して、ケーブルモジュール1の製造方法を説明する。
まず、接続端子列13で最も外側の接続端子12に対応する単芯ケーブル20を用意する。なお、この単芯ケーブル20は、配線基板10に接続される単芯ケーブル20のうち最も外径が大きい。
【0033】
次に、単芯ケーブル20の絶縁体23をレーザにより除去し、導体21を露出させて、導体接続部22を形成する。そして、単芯ケーブル20を配線基板10に配置して、導体接続部22と接続端子12とを半田で接続する。
【0034】
次に、半田接続した単芯ケーブル20に隣接する単芯ケーブル20を用意する。そして、上記同様の方法により、導体接続部22と接続端子12とを半田で接続する。このような半田接続を繰り返し、単芯ケーブル20を順に半田接続する。最後は、図2に示すように、最も外径の小さい単芯ケーブル20を半田接続する。すなわち、外径が大きい単芯ケーブル20の順に、かつ接続端子12の並び順に、単芯ケーブル20の半田接続を行う。
【0035】
各単芯ケーブル20を半田接続し終えたとき、接着剤を用いて配線基板10に単芯ケーブル20を接着する。以上の単芯ケーブル20の接続作業を各配線基板10について行う。そして、各配線基板10を積層して、積層体40を形成する。
【0036】
図3〜図5を参照して、比較構造のケーブルモジュール1と比較して実施形態のケーブルモジュール1の特徴を説明する。
図3は、比較構造のケーブルモジュール100である。比較構造のケーブルモジュール100では、単芯ケーブル20は外径の大きさの順に並べられていない。図3に示す例では、最も外径の大きい単芯ケーブル20と2番目に外径の大きい単芯ケーブル20との間に最も外径の小さい単芯ケーブル20が配置されている。
【0037】
図4に、比較構造のケーブルモジュール100の半田接続の一例を挙げる。
図4には、接続端子列13の端から順に単芯ケーブル20が接続され、最も外径の小さい単芯ケーブル20が半田接続された状態が示されている。
【0038】
この例では、接続端子列13の端から順に単芯ケーブル20を接続する。
半田接続作業時においては、折れた単芯ケーブル20の交換を可能とするため、単芯ケーブル20は接着剤等により固定していない。このため、単芯ケーブル20は動きやすい状態になっている。単芯ケーブル20が動いて導体接続部22が折れると、この単芯ケーブル20を不良として取り除く必要があるため、作業者は、単芯ケーブル20を半田接続するとき、隣接する単芯ケーブル20が動かないように細心の注意を払って単芯ケーブル20を半田接続する。しかし、単芯ケーブル20の外径が小さい程、動きやすく、かつ折れやすいため、外径の小さい単芯ケーブル20を先に半田接続する場合、作業者の手や半田ごての接触による折れ不良が頻発する虞がある。このような事情から、配線基板10に半田接続する順は、外径の大きい単芯ケーブル20順に行うことにより、不良の発生を抑制することができると考えられる。
【0039】
図5を参照して、比較構造のケーブルモジュール100において外径の大きい単芯ケーブル20順に半田接続する例を説明する。図5には、外径の大きい単芯ケーブル20順に半田接続し、最後に残った単芯ケーブル20を半田接続するときの状態を示している。
【0040】
外径の大きい単芯ケーブル20順に半田接続する場合、半田接続順の後になる程、外径の小さい単芯ケーブル20が残るため、半田接続された2本の単芯ケーブル20の間に外径の小さい単芯ケーブル20を配置する作業が発生する。2本の単芯ケーブル20の端子間距離Lpは、単芯ケーブル20が入る寸法と略等しいため、細心の注意を払わなければ、単芯ケーブル20が配線基板10または他の単芯ケーブル20等にあたって導体接続部22が折れる。また、外径の小さい単芯ケーブル20は折れやすいことから、この半田接続順においても、折れ不良の発生を抑制することは難しい。
【0041】
以上のように、比較構造のケーブルモジュール100においては、図4に示した方法および図5に示した方法のいずれの方法によっても、外径の小さい単芯ケーブル20の折れ不良の発生頻度が低くならないといった問題がある。
【0042】
本実施形態では、以上の課題を解決するため、配線基板10の接続端子12の配列順を規定のルールに従うように構成する。すなわち、上記説明したように、接続端子12に対応する単芯ケーブル20を半田接続したとき、単芯ケーブル20の外径が大きい順に並べられるように、接続端子12を配列している。この構成の場合、接続端子列13の端から外径の大きい単芯ケーブル20順に、半田接続をすることにより、外径の小さい単芯ケーブル20程、半田接続作業を後に行うことができる。また、半田接続された2本の単芯ケーブル20の間に単芯ケーブル20を配置する作業もない。このため、外径の小さい単芯ケーブル20の折れ不良の発生が抑制される。
【0043】
(第1変形例)
図6および図7を参照して、配線基板10と、複数の同軸ケーブル30とを含むケーブルモジュール1Aについて説明する。
【0044】
本変形例では、ケーブルとして同軸ケーブル30を用いている。以下、上記実施形態と共通する構成については同一の符合を付してその説明を省略する。
上記実施形態では、ケーブルとして単芯ケーブル20を用いているケーブルモジュール1の例を挙げた。ここでは、ケーブルとして同軸ケーブル30を用いているケーブルモジュール1Aを説明する。図6および図7に示すように、同軸ケーブル30は、導体31と、内部絶縁層33と、シールド導体34と、絶縁体36とを備えている。同軸ケーブル30の先端部には、導体31の露出部である導体接続部32が形成されている。
【0045】
同軸ケーブル30を用いたケーブルモジュール1Aにおいても、基本構造は同様である。すなわち、配線基板10には、各同軸ケーブル30に対応して接続端子12が形成されている。そして、同軸ケーブル30と接続端子12とは1対1で対応付けされている。また、同軸ケーブル30が半田接続された状態において、同軸ケーブル30同士は互いに接触する。
【0046】
接続端子12の並び順は次にように構成されている。
接続端子12に対応する同軸ケーブル30を半田接続したとき、同軸ケーブル30の外径が大きい順に並べられるように接続端子12の配列が設定されている。このため、接続端子12の端子間距離Lpは、接続端子列13の端から順に小さくなっている。
【0047】
図7を参照して、同軸ケーブル30のシールド導体34の接続構造を説明する。
同軸ケーブル30のシールド導体34は、配線基板10のグランドバー15に接続されている。なお、グランドバー15は、各同軸ケーブル30に亘るように形成されている。
【0048】
同軸ケーブル30のシールド導体34は引き伸ばされている。引き伸ばされた部分(以下、シールド延長部35)は、隣接する同軸ケーブル30に下側に配置されている。すなわち、シールド延長部35とグランドバー15との接続部分を同軸ケーブル30の下側に配置することにより、同軸ケーブル30の実装密度を高くしている。
【0049】
(第2変形例)
図8および図9を参照して、第2変形例のケーブルモジュール1Cについて説明する。
実施形態では、配線基板10の積層体40は、配線基板10を単に重ね合わせた構造としているが、本変形例では、単芯ケーブル20の配列方向の異なる2種類の配線基板10を交互に重ねる構造とする。単芯ケーブル20の配列方向は、外径の大きい単芯ケーブル20の並び順の方向を示す。すなわち断面視において右方向か左方向かを示す。以下、上記実施形態と共通する構成については同一の符合を付す。
【0050】
図8に、本変形例のケーブルモジュール1Bについて、配線基板10の積層体40の断面図を示す。
配線基板10に対する単芯ケーブル20の配列方向は、配線基板10の積層順により規定されている。すなわち、積層順において、下から奇数順の配線基板10Aは、第1配列方向に接続端子12が配列されている。積層順において、下から偶数順の配線基板10Bは、第2配列方向に接続端子12が配列されている。
【0051】
第1配列方向に配列された配線基板10Aは次の構成を有する。
接続端子12に対応する単芯ケーブル20を配線基板10Aに半田接続したとき、単芯ケーブル20の外径が大きい順に並べられるように接続端子12の配列が設定されている。かつ、断面視において、左方向に単芯ケーブル20の外径が小さくなる順に接続端子12の配列が設定されている。
【0052】
第2配列方向に配列された配線基板10Bは次の構成を有する。
接続端子12に対応する単芯ケーブル20を配線基板10Bに半田接続したとき、単芯ケーブル20の外径が大きい順に並べられるように接続端子12の配列が設定されている。かつ、断面視において、右方向に単芯ケーブル20の外径が小さくなる順に接続端子12の配列が設定されている。
【0053】
配線基板10の積層体40は、第1配列方向の配線基板10Aと、第2配列方向の配線基板10Bとが交互に積層されている。すなわち、外径が最も大きい単芯ケーブル20の配置部分と、外径が最も小さい単芯ケーブル20の配置部分とが交互に配置されている。このため、配線基板10の積層体40の高さHAが、以下に示す比較構造の配線基板10の積層体40Xの高さHBよりも小さい。この点について、以下に説明する。
【0054】
図9は、比較構造の配線基板10を積層した積層体40Xの断面図である。
比較構造の配線基板10では、接続端子列13の両側に外径の大きい単芯ケーブル20が配置され、中央部に外径の小さい単芯ケーブル20が配置されている。比較構造の配線基板10を重ねたとき中央部分に隙間が形成されるが、この積層体40Xにおいて中央部に形成される隙間は、本変形例の積層体40において中央部に形成される隙間よりも大きい。
【0055】
すなわち、本変形例の配線基板10の積層体40は、比較構造の配線基板10の積層体40Xに比べて、単芯ケーブル20の実装密度が高い。また、配線基板10の積層体40の高さHAは、この比較構造の積層体40Xの高さHBよりも小さい。
【0056】
また、配線基板10の積層体40の断面視において、左側だけ若しくは右側だけが高くならないように、第1配列方向に配列された配線基板10Aと、第2配列方向に配列された配線基板10Bとを交互に重ねているため、配列方向が同じ配線基板10Aもしくは配線基板10Bだけを重ねた積層体40に比べて、積層体40が安定する。
【0057】
以下、本実施形態の効果を説明する。
(1)上記実施形態では、外径が最も小さいケーブル(最小径ケーブル)に対応する接続端子12が接続端子列13の端に配置されている。
【0058】
このため、先に半田接続された他のケーブルの間に最小径ケーブルを配置するという作業(以下、ケーブル間配置作業)を行うことなく、最小径ケーブルを最後に半田接続することが可能である。最小径ケーブルを最後に半田付けすることにより、最小径ケーブルに作業者の手または半田ごて等が接触する頻度を少なくすることができ、かつケーブル間配置作業に伴うケーブル折れの発生もない。すなわち、上記構造のケーブルモジュール1によれば、半田接続作業においてケーブルの折れが発生を抑制することができる。
【0059】
(2)上記実施形態では、外径の大きい順にケーブルが配置されるように、各ケーブルに対応する各接続端子12が配列されている。このため、外径の大きいケーブル順に、かつ接続端子列13の端から順に、ケーブルを半田接続することができる。すなわち、先に半田接続されたケーブルの間にケーブルを配置するという作業(半田接続作業)を行うことなく、外径の小さいケーブル程、半田接続順を後回しにすることができる。
【0060】
(3)上記実施形態では、外径が最も大きいケーブルの配置部分と、外径が最も小さいケーブルの配置部分とが交互に配置されるように、配線基板10が重ねられている。このため、配線基板10の積層体40の容積を小さくすることができる。
【0061】
(4)上記実施形態では、外径が200μm以下のケーブルを用いたケーブルモジュール1について、上記(1)〜(3)の構成を適用している。200μmよりも大きいケーブルを用いて形成されたケーブルモジュール1に対して上記(1)〜(3)を適用する場合に比べて、上記(1)〜(3)の効果が顕著に現れる。
【0062】
(5)上記実施形態のケーブルモジュールの製造方法では、最も外径の大きいケーブルから順に配線基板10に半田接続する。半田接続作業においてケーブル先端部の折れ発生頻度を抑制することができる。
【0063】
(その他の実施形態)
なお、本発明の実施態様は上記実施形態にて示した態様に限られるものではなく、これを例えば以下に示すように変更して実施することもできる。また以下の各変形例は、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
【0064】
・上記実施形態では、配線基板10の接続端子列13の端から、外径の大きい単芯ケーブル20が配列されるように接続端子12が配列されているが、次のように、接続端子12の配列を変更することもできる。
【0065】
図10を参照して、第3変形例のケーブルモジュール1Cについて説明する。
図10に示されるように、外径の最も大きい単芯ケーブル20が中央に配置されている。そして、外径の最も大きい単芯ケーブル20から外側に向けて外径の大きい順に単芯ケーブル20が配置されるように各接続端子12が配列されている。
【0066】
この構成によっても、実施形態と同様、先に半田接続された単芯ケーブル20の間に、単芯ケーブル20を配置する作業を行わずに、外径の大きい順に単芯ケーブル20の半田接続を行うことができる。このため、単芯ケーブル20の折れの発生頻度を抑制することができる。
【0067】
・上記実施形態では、配線基板10の接続端子列13の端から、外径の大きい単芯ケーブル20が順に並べられる構成のケーブルモジュール1について説明しているが、次の構成にしても、上記(1)の効果すなわち単芯ケーブル20の導体接続部22の折れを抑制する効果がある。すなわち、最も外径の小さい単芯ケーブル20が接続端子列13の端に配置されるように、接続端子12の配列を設定する。すなわち、複数の単芯ケーブル20のうち少なくとも最も外径の小さい単芯ケーブル20が接続端子列13の端に配置される構成であれば、最も外径の小さい単芯ケーブル20の半田接続を他の単芯ケーブル20よりも後に行うことができるため、上記(1)に準じた効果が得られる。なお、この点については、同軸ケーブル30においても同様である。
【0068】
・上記実施形態では、ケーブルモジュール1の配線基板10として多層フレキシブル基板を用いているが、配線基板10としてリジッド基板またはリジッド−フレキシブル複合基板を用いてもよい。なお、配線構造が単純な場合は、単層フレキシブル基板を用いてもよい。
【0069】
・上記実施形態では、配線基板10の接続端子12と単芯ケーブル20との接続には半田が用いられているが、両者を接続する材料は半田に限定されない。例えば、導電ペースト等を用いてもよい。
【0070】
・上記実施形態では、同種のケーブルが配線基板10に接続されたケーブルモジュール1について説明しているが、異なる種類のケーブルが配線基板10に半田接続されたケーブルモジュール1にも本発明を適用することができる。例えば、同軸ケーブル30と単芯ケーブル20とが同一の配線基板10に半田接続されるケーブルモジュール1に対しても本発明を適用することができる。
【0071】
・上記実施形態では、医療用機器に用いられるケーブルモジュール1について説明したが、本発明の適用範囲は、ケーブルモジュール1の用途に限定されない。すなわち、外径が小さいケーブルが複数並べて配線基板10に半田接続される構成を有するケーブルモジュール1に対して本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0072】
1,1A,1B,1C,100…ケーブルモジュール、10,10A,10B…配線基板、11…基板、12…接続端子、13…接続端子列、14…レジスト、15…グランドバー、20…単芯ケーブル、21…導体、22…導体接続部、23…絶縁体、30…同軸ケーブル、31…導体、32…導体接続部、33…内部絶縁層、34…シールド導体、35…シールド延長部、36…絶縁体、40,40X…積層体。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線基板と、前記配線基板に接続された複数のケーブルとを備え、前記ケーブルのうち少なくとも1本のケーブルの外径が他の前記ケーブルの外径よりも小さいケーブルモジュールにおいて、
前記配線基板に形成された接続端子のうちで前記外径が最も小さい前記ケーブルに対応する前記接続端子が、接続端子列の端に配置され、
前記各ケーブルは、対応する前記各接続端子に接続されている
ことを特徴とするケーブルモジュール。
【請求項2】
請求項1に記載のケーブルモジュールにおいて、
前記外径の大きい順に前記各ケーブルが配置されるように前記各接続端子が配列されている
ことを特徴とするケーブルモジュール。
【請求項3】
請求項2に記載のケーブルモジュールにおいて、
複数の前記配線基板を備え、
前記各配線基板には、前記外径の大きい順に前記各ケーブルが配置されるように前記各接続端子が配列され、
前記外径が最も大きい前記ケーブルの配置部分と、前記外径が最も小さい前記ケーブルの配置部分とが交互に配置されるように、前記配線基板が重ねられている
ことを特徴とするケーブルモジュール。
【請求項4】
請求項1に記載のケーブルモジュールにおいて、
前記外径の最も大きい前記ケーブルが中央に配置され、
前記外径の最も大きい前記ケーブルから外側に向けて前記外径の大きい順に前記ケーブルが配置されるように前記各接続端子が配列されている
ことを特徴とするケーブルモジュール。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載のケーブルモジュールにおいて、
前記各ケーブルの外径は200μm以下である
ことを特徴とするケーブルモジュール。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載のケーブルモジュールの製造方法であって、
最も外径の大きいケーブルから順に前記配線基板に半田接続する
ことを特徴とするケーブルモジュールの製造方法。
【請求項1】
配線基板と、前記配線基板に接続された複数のケーブルとを備え、前記ケーブルのうち少なくとも1本のケーブルの外径が他の前記ケーブルの外径よりも小さいケーブルモジュールにおいて、
前記配線基板に形成された接続端子のうちで前記外径が最も小さい前記ケーブルに対応する前記接続端子が、接続端子列の端に配置され、
前記各ケーブルは、対応する前記各接続端子に接続されている
ことを特徴とするケーブルモジュール。
【請求項2】
請求項1に記載のケーブルモジュールにおいて、
前記外径の大きい順に前記各ケーブルが配置されるように前記各接続端子が配列されている
ことを特徴とするケーブルモジュール。
【請求項3】
請求項2に記載のケーブルモジュールにおいて、
複数の前記配線基板を備え、
前記各配線基板には、前記外径の大きい順に前記各ケーブルが配置されるように前記各接続端子が配列され、
前記外径が最も大きい前記ケーブルの配置部分と、前記外径が最も小さい前記ケーブルの配置部分とが交互に配置されるように、前記配線基板が重ねられている
ことを特徴とするケーブルモジュール。
【請求項4】
請求項1に記載のケーブルモジュールにおいて、
前記外径の最も大きい前記ケーブルが中央に配置され、
前記外径の最も大きい前記ケーブルから外側に向けて前記外径の大きい順に前記ケーブルが配置されるように前記各接続端子が配列されている
ことを特徴とするケーブルモジュール。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載のケーブルモジュールにおいて、
前記各ケーブルの外径は200μm以下である
ことを特徴とするケーブルモジュール。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載のケーブルモジュールの製造方法であって、
最も外径の大きいケーブルから順に前記配線基板に半田接続する
ことを特徴とするケーブルモジュールの製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2013−114999(P2013−114999A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262402(P2011−262402)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】
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