説明

コラーゲン産生促進剤及びそれを用いた美肌用組成物

【課題】 レチノイド様作用を有し、コラーゲンの産生を促進する作用を有し、更に真皮の厚さを増大させることにより皺の生成を抑制することができる新規の成分を提供することを目的とする。
【解決手段】 上記課題を解決するための本発明の特徴は以下のとおりである。
1.バラ科のイチゴ属(Rosaceae Fragaria L.)の抽出物を有効成分とするコラーゲン産生促進剤。
2.前記バラ科のイチゴ属(Rosaceae Fragaria L.)の部位として種子を用いたものであることを特徴とする請求項1に記載のコラーゲン産生促進剤。
3.ライチの種子の抽出物を有効成分とするコラーゲン産生促進剤。
4.クルミ科クルミ属(Juglans)の抽出物を有効成分とするコラーゲン産生促進剤。
5.クルミ科クルミ属(Juglans)の抽出物を有効成分とするレチノイド様作用活性化剤。
6.バラ科のイチゴ属(Rosaceae Fragaria L.)の種子の抽出物を有効成分とする真皮成長促進剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規の成分を有効成分とし、レチノイド様作用を有し、更に、コラーゲンの産生を促進する美肌用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
レチノイド様活性を有する化合物は当分野でよく知られており、米国および他の国の多くの特許、並びに科学文献に記載されている。当分野では一般に、レチノイド様活性は、ヒトを包含する哺乳動物を処置するため、多くの疾病および病態の徴候および症状を治療および軽減するために有用であることが知られ、認識されている。換言すれば、レチノイド様化合物を活性成分として含有する薬剤組成物は、細胞増殖および分化の調整剤として、並びに特に、皮膚病(例えばアクネ、ダリエー病、乾癬、魚鱗癬、湿疹およびアトピー性皮膚炎)の処置剤、悪性過剰増殖性疾患(例えば上皮癌、乳癌、前立腺癌、頭部および頸部癌、および骨髄性白血病)の治療および予防剤、アテローム性動脈硬化症および再発狭窄症(新内膜過剰増殖による)の治療および予防剤、他の非悪性過剰増殖性疾患(例えば子宮内膜過形成、良性前立腺肥大、増殖性硝子体網膜症および形成異常)の治療および予防剤、自己免疫疾患および免疫性疾患(例えば紅斑性狼瘡)の処置剤、慢性炎症性疾患(例えば肺線維症)の処置剤、脂質代謝および輸送に関与する疾患(例えば脂血症)の治療および予防剤、創傷治癒の促進剤、ドライアイ症候群の処置剤、および日光による皮膚損傷の治療および予防剤として有用であると、当分野で一般に認識されている。
【0003】
また、加齢や紫外線等外来ストレスにより生じるしわ、シミの発生、皮膚弾性の低下といった皮膚の老化症状には、皮膚真皮の線維芽細胞の機能低下、コラーゲンの変性や減少、ヒアルロン酸をはじめとするムコ多糖類の減少等が重要な要因となっている。しかし、従来の化粧品のように、ムコ多糖類やコラーゲンなどの生化学製品および合成高分子製品を配合して水分保持に努めるだけでは、皮膚の老化症状を十分に防止することができないことも明らかとなっている。そこで、皮膚の老化防止、改善作用を有する皮膚外用剤を得るため、細胞賦活作用、コラーゲン産生促進作用、ヒアルロン酸産生促進作用及び抗酸化作用等のいずれかまたはこれらの作用のうち複数の作用を有する成分の検索と配合が試みられているが、安定性、副作用、効果などの点から未だ十分なものはない。
【0004】
ヒトの皮膚は、特定の老化作用を受けるものであり、一部の老化作用は、内因性作用(例えば、経年老化)に起因するものであり、また、一部の老化作用は、外因性要素(例えば、光による老化)に起因するものである。さらに、ニキビ、脂性肌または乾燥肌、角化症、酒さ(rosacea)、光敏感症、炎症、紅班症、および、皮膚症および光線皮膚症等のアレルギー性または自己免疫反応性の反応等、皮膚の一時的な変化または恒久的な変化が生じることもある。
【0005】
上述した老化作用の結果には、皮膚の薄膜化、表皮と真皮との結合力の弱体化、および、細胞数および血管の血液供給量の減少が含まれることがある。この結果は、多くの場合、細線および皺の形成をもたらし、かつ、色素不足が生じることがある。
【0006】
そこで、レチノイド類は、内因性の老化、外因性の要素、あるいは、皮膚疾患によって生じる皮膚症状の治療に使用されてきた。しかし、レチノイドによる治療には薬効があるにもかかわらず、レチノイド類が皮膚に刺激を与えるため、その薬効は限定される。このようなレチノイド類の副作用は、レチノイドの使用を制限することがある。
【0007】
今まで、レチノイド類の代替化合物に関する調査は、皮膚萎縮症、ニキビ、光による老化等の老化に関連した皮膚疾患の治療について、および、皺、細線、伸展線、またはセルライトの発症の減少について、ある程度の成功をもたらしてきた。
【0008】
【非特許文献1】「BIO INDUSTRY」、1991年、第8巻、p.346
【非特許文献2】「J.Invest.Dermatol」、1994年、第102巻、p.385
【非特許文献3】「臨皮(5増)」、1997年、第51巻、p.53
【非特許文献4】「Nagoya Med.J.」、1997年、第41巻、p.27
【非特許文献5】「Arthritis Rheumatism」、1967年、第10巻、p.357
【非特許文献6】「結合組織」、1984年、金原出版、p.481
【非特許文献7】「炎症」、1991年、第11巻、p.16
【非特許文献8】「結合組織と疾患」、1980年、講談社、p.246
【非特許文献9】「結合組織と疾患」、1980年、講談社、p.153
【非特許文献10】「Biochimica Biophysica Acta」、1989年、第1014巻、p.305
【非特許文献11】「日本産科婦人科学会雑誌」、1989年、第41巻、p.1943
【非特許文献12】「Experimental Cell Research」、1983年、第148巻、p.377
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このような背景の下、バラ科のイチゴ属(Rosaceae Fragaria L.)の抽出物、ライチの抽出物、クルミ科クルミ属(Juglans)の抽出物にレチノイド様作用、並びにコラーゲンの産生を促進する作用を見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、レチノイド様作用を有し、コラーゲンの産生を促進する作用を有し、更に真皮の成長を促進させて厚さを増大させることにより皺の生成を抑制することができる新規の成分を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための本発明の特徴は以下のとおりである。
1.バラ科のイチゴ属(Rosaceae Fragaria L.)の抽出物を有効成分とするコラーゲン産生促進剤。
2.前記バラ科のイチゴ属(Rosaceae Fragaria L.)の部位として種子を用いたものであることを特徴とする請求項1に記載のコラーゲン産生促進剤。
3.ライチの種子の抽出物を有効成分とするコラーゲン産生促進剤。
4.クルミ科クルミ属(Juglans)の抽出物を有効成分とするコラーゲン産生促進剤。
5.クルミ科クルミ属(Juglans)の抽出物を有効成分とするレチノイド様作用活性化剤。
6.バラ科のイチゴ属(Rosaceae Fragaria L.)の種子の抽出物を有効成分とする真皮成長促進剤。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】イチゴ種子抽出物、ライチ種子抽出物及びクルミ抽出物のレチノイド様作用を示すグラフである。
【図2】イチゴ種子抽出物、ライチ種子抽出物、及びクルミ抽出物におけるコラーゲン産生促進作用を示すグラフである。
【図3】イチゴ種子抽出物における人工真皮における真皮の成長促進作用を示すグラフである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のコラーゲン産生促進剤、レチノイド様作用活性化剤、及び皮膚厚さ増大剤(以下、これらをまとめていう場合は単に「コラーゲン産生促進剤等」という。)は、バラ科のイチゴ属(Rosaceae Fragaria L.)、ライチ、クルミ科クルミ属(Juglans)の抽出物を有効成分とすることを特徴とする。
本発明の原料として用いるバラ科のイチゴ属(Rosaceae Fragaria L.)の種類は特に限定されないが、例えば、Fragaria daltoniana、Fragaria iinumae(ノウゴウイチゴ)、Fragaria nilgerrensis、Fragaria nipponica(シロバナノヘビイチゴ)、Fragaria nipponica f. rosea(ベニバナヘビイチゴ)、Fragaria nipponica var. yakusimensis(ヤクシマシロバナヘビイチゴ)、Fragaria nubicola、Fragaria vesca(エゾヘビイチゴ)Fragaria viridis、Fragaria yezoensis(エゾクサイチゴ)、Fragaria
moupinensis 、Fragaria
orientalis、Fragaria
moschata、Fragaria
× ananassa
DUCHESNE(オランダイチゴ)、Fragaria chiloensis(チリイチゴ)、Fragaria iturupensis Staudt 、Fragaria virginiana(バージニアイチゴ)、Fragaria × Potentilla(属間雑種)、Fragaria × vescana等が挙げられる。
尚、これらは1種のみ用いても良いし、2種以上併用しても良い。また、これらのうち特にFragaria × ananassa DUCHESNE(オランダイチゴ)が好ましい。
【0013】
このとき使用するFragaria × ananassa DUCHESNE(オランダイチゴ)の栽培種は特に限定されず、例えば、とよのか、女峰(にょほう)、とちおとめ、さがほのか、章姫(あきひめ)、アスカウェイブ、アスカルビー、アイベリー、とちひめ、レッドパール、さちのか、あまおう、宝交早生、紅ほっぺ(べにほっぺ)ももいちご、夏実、サマープリンセス、ペチカ、夏娘(カレイニャ)、越後姫(えちごひめ)等が挙げられるが、これらに限定されない。尚、これらは1種のみ用いても良いし2種以上併用しても良い。
【0014】
原料として使用するバラ科のイチゴ属(Rosaceae Fragaria L.)の部位は特に限定されないが、葉、茎、痩果(そうか)、花託、種子等を用いることができ、特に種子を用いることが好ましい。チリロサイド等のポリフェノールを高濃度に含有し、これにより、優れたコラーゲン産生促進作用、レチノイド様作用活性作用、及び皮膚厚さ増大作用(以下、単にこれらをまとめて「コラーゲン産生促進作用等」という。)を有するからである。
【0015】
バラ科のイチゴ属(Rosaceae Fragaria L.)の含有成分としてチリロサイドを含有することが好ましい。これにより、優れたコラーゲン産生促進剤作用等を有するからである。
【0016】
このとき、チリロサイドの含有量は特に限定されないが、コラーゲン産生促進剤等の全質量を100質量%とした場合、0.01〜15質量%、好ましくは0.5〜10質量%とすることが好ましい。より優れたコラーゲン産生促進作用等を有するからである。
バラ科のイチゴ属(Rosaceae Fragaria L.)の含有成分としてケンフェロール 3-O-グルコシドを含有することが好ましい。
【0017】
ライチ(茘枝、学名:Litchi chinensis)ムクロジ科の常緑高木の果樹。レイシとも呼ばれる。本発明では、ライチの種子を使用することを特徴とする。
【0018】
本発明は、クルミ科クルミ属(Juglans)の抽出物を使用することを特徴とする。
また、本発明に使用するクルミ科クルミ属は特に限定されず、例えば、シナノクルミ(Juglans regia),オニグルミ(J. aulantifolia),ヒメグルミ(J. ailantifolia var. cordiformis),テウチグルミ(J. regia var. orientis)等が挙げられる。原料に用いるクルミの部位は,果実全体を用いても良いが,好ましくは外果皮および内果皮を取り除いた種子を用いる。さらに好ましくは,種子から種皮のみを剥離し,仁を取り除いたものを用いる。これは,有効成分であるポリフェノールが,仁には全く含まれておらず,種皮のポリフェノール含量が極めて高いからである。
【0019】
また、コラーゲン産生促進剤等の製造方法は特に限定されないが、極性溶媒抽出及び超臨界抽出等が挙げられる。尚、本発明では、これらのうちの何れか一方のみを用いても良いし、これら両方用いても良い。
【0020】
ここで、極性溶媒にて抽出する場合、抽出原料として、イチゴ種子、ライチ種子、クルミ(以下単に「植物原料」という。)をそのまま用いても良いが、脱脂した植物原料を用いても良い。有効成分を容易に抽出することができるからである。
このとき、脱脂方法としては、例えば、植物原料を圧搾して油分を分離するだけでも良いし、上記油分を分離した後、圧搾物の残留油分を脱脂用溶媒(脂溶性有機溶媒)により抽出分離しても良い。更に、植物原料を粉砕して、脱脂用溶媒(脂溶性有機溶媒)を用いて抽出分離しても良い。
【0021】
このとき、好ましい脱脂用溶媒としては、n−ヘキサン、アセトン等が挙げられる。特に、n−ヘキサンを用いることが好ましい。抽出油分を食用油として使用し得るとともに、脱脂植物原料の抽出物を食品素材等に利用しやすくなるからである。尚、これらの脱脂用の溶媒は、1種のみを用いても良いし2種以上併用しても良い。
【0022】
更に、極性溶媒抽出にて抽出する場合、用いる極性溶媒は特に限定されないが、たとえば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、酢酸、酢酸エチル、エーテル、ヘキサン等が挙げられる。これらのうち、水、エタノールが好ましい。特に、含水エタノールを用いることが好ましい。尚、これらは1種のみ用いても良いし、2種以上併用しても良い。
【0023】
抽出溶媒として水を使用する場合には、抽出温度20〜100℃、好ましくは80〜100℃程度で行うとよい。これは、抽出温度が低すぎると、有効成分が抽出されにくいためである。抽出用の水の種類は、特に限定されず、水道水、蒸留水、ミネラル水、アルカリイオン水等を使用することができる。
【0024】
抽出溶媒として含水エタノールを使用する場合、エタノール濃度30〜90wt%であることが好ましい。30wt%程度よりも少ないか、90wt%を超えると、有効成分の抽出量が低下しやすくなるからである。また、抽出温度は、20〜80℃、好ましくは50〜80℃程度で行うとよい。なお、含水エタノール抽出は、有効成分の含有率を向上させるため、種々の濃度で繰り返すとよい。
【0025】
また、極性溶媒にて抽出する場合、その抽出方法としては、連続抽出、浸漬抽出、向流抽出等の任意の方法を採用することができ、室温ないし還流加熱下において任意の装置を使用することができる。また、上記抽出方法等を組み合わせても良い。
【0026】
具体的な方法としては、抽出溶媒を満たした処理槽に抽出原料を投入し、攪拌しながら有効成分を溶出させる。例えば、抽出溶媒として水または含水エタノールを用いる場合には、抽出原料の5〜100倍量程度(重量比)の極性溶媒を使用し、30分〜5時間程度抽出を行う。溶媒中に有効成分を溶出させた後、ろ過して抽出残渣を除くことによって、抽出液を得る。その後、常法に従って抽出液に希釈、濃縮、乾燥、精製等の処理を施し、コラーゲン産生促進剤とする。
【0027】
なお、精製方法としては、例えば、活性炭処理、樹脂吸着処理、イオン交換樹脂、液−液向流分配等の方法が挙げられるが、食品等に添加する場合には大量に使用するものではないから、未精製のままで使用してもよい。
【0028】
また、超臨界抽出により抽出を行う場合、用いる超臨界流体は特に限定されないが、たとえば、二酸化炭素及び水等が挙げられる。尚、これらは1種のみを用いても良いし、2種類以上併用しても良い。また、これらのうち特に二酸化炭素が好ましい。より容易に有効成分を抽出することができるからである。また、このときの抽出方法は、公知の方法にて行えばよい。
【0029】
本発明のコラーゲン産生促進剤等は、各種飲食品の素材として使用することができる。飲食品としては、例えば、食用油(サラダ油)、菓子類(ガム、キャンディー、キャラメル、チョコレート、クッキー、スナック、ゼリー、グミ、錠菓等)、麺類(そば、うどん、ラーメン等)、乳製品(ミルク、アイスクリーム、ヨーグルト等)、調味料(味噌、醤油等)、スープ類、飲料(ジュース、コーヒー、紅茶、茶、炭酸飲料、スポーツ飲料等)をはじめとする一般食品や、健康食品(錠剤、カプセル等)、栄養補助食品(栄養ドリンク等)が挙げられる。これらの飲食品に本発明のコラーゲン産生促進剤等を適宜配合するとよい。
【0030】
これら飲食品には、その種類に応じて種々の成分を配合することができ、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤等の食品素材を使用することができる。さらに、健康維持機能をもったコラーゲン産生促進剤等には、他の抗酸化物質や健康食品素材などの配剤、(例えば、抗酸化物質、還元型アスコルビン酸(ビタミンC)、ビタミンE、還元型グルタチン、トコトリエノール、ビタミンA誘導体、リコピン、β−クリプトキサンチン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、フコキサンチン、尿酸、ユビキノン、コエンザイムQ10、葉酸、ニンニクエキス、アリシン、セザミン、リグナン類、カテキン、イソフラボン、カルコン、タンニン類、フラボノイド類、クマリン、イソクマリン類、ブルーベリーエキス、アルブチン、タンニン、アントシアニン、リンゴポリフェノール、ブドウ種子エキス、エラジ酸、コウジ酸、サージ抽出物健康食品素材、V.(ビタミン)A、V.B1、V.B2、V.B6、V.B12、V.C、V.D、V.E、V.P、コリン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸カルシウム、EPA、オリゴ糖、食物繊維、スクアレン、大豆レシチン、タウリン、ドナリエラ、プロテイン、オクタコサノール、DHA、卵黄レシチン、リノール酸、ラクトフェリン、マグネシウム、亜鉛、クロム、セレン
、カリウム、ヘム鉄、カキ肉エキス、キトサン、キチンオリゴ糖、コラーゲン、コンドロイチン、ウコン、カンゾウ、クコシ、ケイヒ、サンザシ、生姜、霊芝、シジミエキス、スッポン、オオバコ、カミツレ、カモミール、セイヨウタンポポ、ハイビスカス、ハチミツ、ボーレン、ローヤルゼリー、ライム、ラベンダー、ローズヒップ
、ローズマリー、セージ、ビフィズス菌、フェーカリス菌、ラクリス、小麦胚芽油、ゴマ油、シソ油、大豆油、中鎖脂肪酸、アガリクス、イチョウ葉エキス、ウコン、コンドロイチン、玄米胚芽エキス、レイシ、タマネギ、DHA、 EPA、 DPA、 甜茶、冬虫夏草、ニンニク、蜂の子、パパイヤ、プーアル、プロポリス、メグスリの木、ヤブシタケ、ロイヤルゼリー、ノコギリヤシ、ヒアルロン酸、コラーゲン、ギャバ、ハープシールオイル、サメ軟骨、グルコサミン、レシチン、ホスファチジルセリン、田七ニンジン、桑葉、大豆抽出物、エキナセア、エゾウコギ、大麦抽出物、オリーブ葉、オリーブ実、ギムネマ、バナバ、サラシア、ガルシニア、キトサン、セントジョーンズワート、ナツメ、ニンジン、パッションフラワー、ブロッコリー、プラセンタ、ハトムギ、ブドウ種子、ピーナッツ種皮、ビルベリー、ブラックコホシュ、マリアアザミ、月桂樹、セージ、ローズマリー、ラフマ、黒酢、ゴーヤー、マカ、紅花、亜麻、ウーロン茶、花棘、カフェイン、カプサイシン、キシロオリゴ糖、グルコサミン、ソバ、シトラス、食物繊維、プロテイン、プルーン、スピルリナ、大麦若葉、核酸、酵母、椎茸、梅肉、アミノ酸、深海鮫抽出物、ノニ、カキ肉、スッポン、シャンピニオン、オオバコ、アセロラ、パイナップル、バナナ、モモ、アンズ、メロン、イチゴ、ラズベリー、オレンジ、フコイダン、メシマコブ、クランベリー、コンドロイチン硫酸、亜鉛、鉄、セラミド、シルクペプチド、グリシン、ナイアシン、チェストツリー、セラミド、L-システイン、L-カルニチン、赤ワイン葉、ミレット、ホーステール、ビオチン、センテラアジアティカ、ハスカップ、ピクノジェノール、フキ、ルバーブ、クローブ、ローズマリー、カテキン、プーアル、クエン酸、ビール酵母、メリロート、ブラックジンガー、ショウガ、ガジュツ、ナットウキナーゼ、ベニコウジ、トコトリエノール、ラクトフェリン、シナモン、韃靼ソバ、ココア、ユズ種子エキス、シソの実エキス、ライチ種子エキス、月見草エキス、黒米エキス、α−リポ酸、ギャバ、生コーヒー豆エキス、フキエキス、キウイ種子エキス、温州みかんエキス、アカショウガエキス、赤米エキス、リンゴンベリーエキス、カンカニクジュヨウエキス、シロキクラゲエキス、レスベラトロール、桜の花エキスなども配合することができる。
【0031】
具体的な製法としては、本発明のコラーゲン産生促進剤等をそのまま、抽出物の場合は粉末デキストリンとともにスプレードライまたは凍結乾燥し、これを粉末、顆粒、打錠または溶液にすることで容易に食品(インスタント食品等)に含有させることができる。また必要に応じてアラビアガム等のバインダーと混合して粉末状あるいは顆粒状にし、固形食品に添加することも可能である。また、エキスの場合はそのまま、もしくは例えば、水、エタノール、グリセリンあるいはこれらの混合物に分散溶解して、飲料に添加することも可能である。
【0032】
本発明のコラーゲン産生促進剤等は、薬品(医薬品および医薬部外品を含む。)の素材として用いてもよい。薬品製剤用の原料に、本発明のコラーゲン産生促進剤等を適宜配合して製造することができる。尚、上記薬品は、ヒトに用いても良いし、ヒト以外の哺乳類動物に用いても良い。本発明のコラーゲン産生促進剤等に配合しうる製剤原料としては、例えば、賦形剤(ブドウ糖、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等)、結合剤(蒸留水、生理食塩水、エタノール水、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等)、崩壊剤(アルギン酸ナトリウム、カンテン、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖、アラビアゴム末、ゼラチン、エタノール等)、崩壊抑制剤(白糖、ステアリン、カカオ脂、水素添加油等)、吸収促進剤(第四級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等)、吸着剤(グリセリン、デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、硅酸等)、滑沢剤(精製タルク、ステアリン酸塩、ポリエチレングリコール等)などが挙げられる。
【0033】
本発明によるコラーゲン産生促進剤等の投与方法は、一般的には、錠剤、丸剤、軟・硬カプセル剤、細粒剤、散剤、顆粒剤等の形態で経口投与することができる。また、水溶性製剤は、液剤として経口的に投与することができる。さらに非経口投与であってもよい。非経口剤として投与する場合は、本発明のコラーゲン産生促進剤等をエタノールや水など適当な可溶化剤に分散させた後、パップ剤、ローション剤、軟膏剤、チンキ剤、クリーム剤などの剤形で適用することができる。またコラーゲン産生促進剤等水溶性製剤は、そのままで、あるいは分散剤、懸濁剤、安定剤などを添加した状態で、パップ剤、ローション剤、軟膏剤、チンキ剤、クリーム剤などの剤形で適用することができる。
【0034】
投与量は、投与方法、病状、患者の年齢等によって変化し得るが、大人では、通常、1日当たり有効成分として5〜200mg、子供では通常0.5〜100mg程度投与することができる。
【0035】
本発明のコラーゲン産生促進剤等を薬品として使用する際の配合比は、剤型によって適宜変更することが可能であるが、通常、経口または粘膜吸収により投与される場合は約0.01〜10wt%、非経口投与による場合は、0.01〜20wt%程度にするとよい。なお、投与量は種々の条件で異なるので、前記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また、範囲を超えて投与する必要のある場合もある。医薬組成物は、前記コラーゲン産生促進剤等以外に、医薬分野において常用される既知の他の化合物、および経口投与に適した形態に成型するのに必要な化合物を包含していてもよい。そのような化合物と しては、例えば、乳糖、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、カオリン、タルク、炭酸カルシウムなどが挙げられる。
【0036】
また、本発明のコラーゲン産生促進剤等は、哺乳類の動物用飼料に含有することができる。上記動物用飼料は、上記飲食品と同様の方法にて含有することができる。また、上記動物用飼料は、使用する動物は特に限定されず、例えば、牛、豚等の家畜用動物、犬、猫、ハムスタ等の伴侶動物(ペットとして飼われている動物)等にも使用することができる。
また、例えば、伴侶動物の飼料として、穀粉、食肉等を用いることができる。このとき、穀粉としては、小麦粉、米粉、ライ麦粉、えんばく粉、ひえ粉、あわ粉、トウモロコシ粉、大豆粉などが例示でき、これらの穀粉は2種以上を併用してもよい。穀粉を使用することにより、伴侶動物に炭水化物などの栄養素を供給することができる。上記の穀粉の中で小麦粉を使用するのが最も好ましく、小麦粉としては、強力粉、中力粉、薄力粉を単独又は適宜組み合わせて使用することができ、また係る小麦粉と他の穀粉を併用してもよい。更に、加熱処理後の動物用飼料の弾力を調整するために、小麦粉と小麦グルテン、大豆蛋白質などを組み合わせてもよい。なお、小麦粉に含まれるグルテンに由来する網目構造は、加熱処理されると、膨化した組織構造を構成することができ、食感の改善に寄与する。
【0037】
本発明で使用される食肉は特に限定されず、鶏肉、豚肉、牛肉、羊肉、山羊肉、兎肉、七面鳥肉、馬肉などを使用するこができるが、風味の点から鶏肉が好適に使用される。上記の食肉は常法により家畜類を屠殺し解体して得られる。なお、中間水分又は低水分状態の製品の品質劣下は主に脂肪の酸化により生じるので、使用する食肉は脂肪含量が少ないか脂肪を取り除いた赤身肉が好適に使用される。また、食肉の共存は、良質の動物性蛋白質の強化と共に伴侶動物に対する嗜好性の改善を図ることができる。
【0038】
本発明のコラーゲン産生促進剤等は、皮膚外用剤(化粧品、医薬品および医薬部外品を含む。)として用いても、コラーゲン産生促進作用等を期待することができる。尚、上記皮膚外用剤は人間に用いても良いし、人間以外の哺乳類動物に用いても良い。
本発明のコラーゲン産生促進剤等を配合しうる皮膚外用剤の形態としては、例えば、乳液、石鹸、洗顔料、入浴剤、クリーム、乳液、化粧水、オーデコロン、ひげ剃り用クリーム、ひげ剃り用ローション、化粧油、日焼け・日焼け止めローション、おしろいパウダー、ファンデーション、香水、パック、爪クリーム、エナメル、エナメル除去液、眉墨、ほお紅、アイクリーム、アイシャドー、マスカラ、アイライナー、口紅、リップクリーム、シャンプー、リンス、染毛料、分散液、洗浄料等が挙げられる。
また、本発明のコラーゲン産生促進剤等を配合しうる医薬品または医薬部外品の形態としては、軟膏剤、クリーム剤、外用液剤等が挙げられる。
【0039】
上記形態の皮膚外用剤には、本発明によるコラーゲン産生促進剤等の他に、そのコラーゲン産生促進作用等を損なわない範囲で化粧品、医薬部外品などの皮膚外用剤に配合される成分、油分、高級アルコール、脂肪酸、紫外線吸収剤、粉体、顔料、界面活性剤、多価アルコール・糖、高分子、生理活性成分、溶媒、酸化防止剤、香料、防腐剤等を配合することができる。
例を以下に羅列するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0040】
(1)油分の例
エステル系の油相成分:トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、2-エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、パルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸ブチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソセチル、セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル、ネオペンタン酸イソアラキル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリ2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、カプリル酸セチル、ラウリン酸デシル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、オレイン酸デシル、リシノレイン酸セチル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソセチル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソセチル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸オクチルドデシル、リノール酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、2-エチルヘキサン酸セトステアリル、2-エチルヘキサン酸ステアリル、イソステアリン酸ヘキシル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリカプリル酸グリセリル、トリウンデシル酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、オクタン酸イソステアリル、イソノナン酸オクチル、ネオデカン酸ヘキシルデシル、ネオデカン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸オクチルデシル、ポリグリセリンオレイン酸エステル、ポリグリセリンイソステアリン酸エステル、炭酸ジプロピル、炭酸ジアルキル(C12-18)、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリイソアラキル、クエン酸トリイソオクチル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、乳酸オクチルデシル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリオクチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ヒドロキシステアリン酸2-エチルヘキシル、コハク酸ジ2-エチルヘキシル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジオクチル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、オレイン酸ジヒドロコレステリル、イソステアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソセチル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸ステアリル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソステアリル等が挙げられる。
炭化水素系の油相成分:スクワラン、流動パラフィン、α-オレフィンオリゴマー、イソパラフィン、セレシン、パラフィン、流動イソパラフィン、ポリブテン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。
動植物油とその硬化油、および天然由来のロウ:牛脂、硬化牛脂、豚脂、硬化豚脂、馬油、硬化馬油、ミンク油、オレンジラフィー油、魚油、硬化魚油、卵黄油等の動物油およびその硬化油、アボカド油、アルモンド油、オリーブ油、カカオ脂、キウイ種子油、杏仁油、ククイナッツ油、ゴマ油、小麦胚芽油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サフラワー油、シアバター、大豆油、月見草油、シソ油、茶実油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、硬化ナタネ油、パーム核油、硬化パーム核油、パーム油、硬化パーム油、ピーナッツ油、硬化ピーナッツ油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ホホバ油、硬化ホホバ油、マカデミアナッツ油、メドホーム油、綿実油、硬化綿実油、ヤシ油、硬化ヤシ油等の植物油およびその硬化油、ミツロウ、高酸価ミツロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬化ラノリン、液状ラノリン、カルナバロウ、モンタンロウ等のロウ等が挙げられる。
シリコーン系の油相成分:ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルシクロシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチルセチルオキシシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルステアロキシシロキサン共重合体、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、アミノ変性シリコーン油、アミノ変性オルガノポリシロキサン、ジメチコノール、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴム等が挙げられる。
フッ素系の油相成分:パーフルオロポリエーテル、フッ素変性オルガノポリシロキサン、フッ化ピッチ、フルオロカーボン、フルオロアルコール、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
【0041】
(2)高級アルコールの例
ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、2-エチルヘキサノール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等が挙げられる。
【0042】
(3)脂肪酸の例
カプリル酸、カプリン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、エルカ酸、2-エチルヘキサン酸等が挙げられる。
【0043】
(4)紫外線吸収剤の例
パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸アミル、パラアミノ安息香酸エチルジヒドロキシプロピル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸オクチル、パラアミノ安息香酸オクチルジメチル、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸オクチル、サリチル酸トリエタノールアミン、サリチル酸フェニル、サリチル酸ブチルフェニル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸ホモメンチル、ケイ皮酸ベンジル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ2-エチルヘキサン酸グリセリル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシヒドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩、ジイソプロピル・ジイソプロピルケイ皮酸エステル混合物、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、ヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸及びその塩、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ヒドロキシオクトキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、2、4、6-トリアニリノ-p-(カルボ-2-エチルヘキシル-1-オキシ)-1、3、5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、メチル-O-アミノベンゾエート、2-エチルヘキシル-2-シアノ-3、3-ジフェニルアクリレート、フェニルベンゾイミダゾール硫酸、3-(4-メチルベンジリデン)カンフル、イソプロピルジベンゾイルメタン、4-(3、4-ジメトキシフェニルメチレン)-2、5-ジオキソ-1-イミダゾリジンプロピオン酸2-エチルヘキシル等、およびこれらの高分子誘導体やシラン誘導体等が挙げられる。
【0044】
(5)粉体・顔料の例
赤色104号、赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号ALレーキ、黄色203号BAレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、テフロン(登録商標)パウダー、シリコーンパウダー、ポリメタクリル酸メチルパウダー、セルロースパウダー、デンプン、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の高分子、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、板状硫酸バリウム等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ等の無機粉体、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛等の金属セッケン、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素等が挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状等)および粒子径に特に制限はない。なおこれらの粉体は、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N-アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属セッケン処理、アミノ酸処理、レシチン処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等によって事前に表面処理されていてもいなくても構わない。
【0045】
(6)界面活性剤の例
アニオン性界面活性剤:脂肪酸セッケン、α-アシルスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、POEアルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキルリン酸塩、POEアルキルリン酸塩、アルキルアミドリン酸塩、アルキロイルアルキルタウリン塩、N-アシルアミノ酸塩、POEアルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルスルホ酢酸ナトリウム、アシル化加水分解コラーゲンペプチド塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤:塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セトステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベヘニン酸アミドプロピルジメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラノリン誘導体第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤:カルボキシベタイン型、アミドベタイン型、スルホベタイン型、ヒドロキシスルホベタイン型、アミドスルホベタイン型、ホスホベタイン型、アミノカルボン酸塩型、イミダゾリン誘導体型、アミドアミン型等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤:プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビット脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POEアルキルエーテル、POE脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油、POEヒマシ油、POE・POP共重合体、POE・POPアルキルエーテル、ポリエーテル変性シリコーンラウリン酸アルカノールアミド、アルキルアミンオキシド、水素添加大豆リン脂質等が挙げられる。
天然系界面活性剤:レシチン、サポニン、糖系界面活性剤等が挙げられる。
【0046】
(7)多価アルコール、糖の例
エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、3-メチル-1、3-ブタンジオール、1、3-ブチレングリコール、ソルビトール、マンニトール、ラフィノース、エリスリトール、グルコース、ショ糖、果糖、キシリトール、ラクトース、マルトース、マルチトール、トレハロース、アルキル化トレハロース、混合異性化糖、硫酸化トレハロース、プルラン等が挙げられる。またこれらの化学修飾体等も使用可能である。
【0047】
(8)高分子の例
アクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合体(プラスサイズ、互応化学社製)、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体(レジン28-1310、NSC社製)、酢酸ビニル/クロトン酸/ビニルネオデカネート共重合体(28-2930、NSC社製)、メチルビニルエーテルマレイン酸ハーフエステル(ガントレッツES、ISP社製)、T-ブチルアクリレート/アクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体(ルビマー、BASF社製)、ビニルピロリドン/ビニルアセテート/ビニルプロピオネート共重合体(ルビスコールVAP、BASF社製)、ビニルアセテート/クロトン酸共重合体(ルビセットCA、BASF社製)、ビニルアセテート/クロトン酸/ビニルピロリドン共重合体(ルビセットCAP、BASF社製)、ビニルピロリドン/アクリレート共重合体(ルビフレックス、BASF社製)、アクリレート/アクリルアミド共重合体(ウルトラホールド、BASF社製)、ビニルアセテート/ブチルマレエート/イソボルニルアクリラート共重合体(アドバンテージ、ISP社製)、カルボキシビニルポリマー(カーボポール、BFGoodrich社製)、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(ペミュレン、BF Goodrich社製)等のアニオン性高分子化合物や、ジアルキルアミノエチルメタクリレート重合体の酢酸両性化物(ユカフォーマー、三菱化学社製)、アクリル酸オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体(AMPHOMER、NSC社製)等の両性高分子化合物、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートの4級化物(GAFQUAT、ISP社製)、メチルビニルイミダゾリウムクロリド/ビニルピロリドン共重合体(ルビコート、BASF社製)等のカチオン性高分子化合物、ポリビニルピロリドン(ルビスコールK、BASF社製)、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体(ルビスコールVA、BASF社製)、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体(コポリマー937、ISP社製)、ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体(コポリマーVC713、ISP社製)等のノニオン性高分子化合物等がある。また、セルロースまたはその誘導体、ケラチン及びコラーゲンまたはその誘導体、アルギン酸カルシウム、プルラン、寒天、ゼラチン、タマリンド種子多糖類、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、グアーガム、アラビアゴム、結晶セルロース、アラビノガラクタン、カラヤガム、トラガカントガム、アルギン酸、アルブミン、カゼイン、カードラン、ジェランガム、デキストラン等の天然由来高分子化合物も好適に用いることができる。
【0048】
(9)生理活性成分の例
生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、美白成分、免疫賦活剤、老化防止剤、紫外線防御剤、スリミング剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、発毛剤、育毛剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。これらの好適な配合成分の例としては、例えばアシタバエキス、アボカドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、キナエキス、キューカンバ-エキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セ-ジエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、パセリエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
また、デオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子、アミノ酸、加水分解ペプチド、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイ、トリメチルグリシンなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、フィトスフィンゴシン、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分、ε-アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β-グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコールチゾン等の免疫賦活剤、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4-アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、トコフェロール、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、α-ヒドロキシ酸、β-ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ-オリザノール、ビタミンE誘導体などの血行促進剤、レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤、アルブチン、コウジ酸、プラセンタエキス、イオウ、エラグ酸、リノール酸、トラネキサム酸、グルタチオン等の美白剤、セファランチン、カンゾウ抽出物、トウガラシチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸ピリドキシン、DL-α-トコフェロール、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、パントテン酸カルシウム、D-パントテニルアルコール、アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチン、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、エストラジオール、エチニルエストラジオール、塩化カプロニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、タカナール、カンフル、サリチル酸、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタデカン酸グリセリル、L-メントール、モノニトログアヤコール、レゾルシン、γ-アミノ酪酸、塩化ベンゼトニウム、塩酸メキシレチン、オーキシン、女性ホルモン、カンタリスチンキ、シクロスポリン、ジンクピリチオン、ヒドロコールチゾン、ミノキシジル、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ハッカ油、ササニシキエキス等の育毛剤などが挙げられる。
【0049】
(10)酸化防止剤の例
亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、チオジプロピオン酸ジラウリル、トコフェロール、トリルビグアナイド、ノルジヒドログアヤレチン酸、パラヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、ステアリン酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、没食子酸オクチル、没食子酸プロピル、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン、リンゴエキスやチョウジエキスなどの酸化防止効果の認められる植物エキス等が挙げられる。
【0050】
(11)溶媒の例
精製水、エタノール、低級アルコール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N-メチルピロリドン、フルオロアルコール、揮発性直鎖状シリコーン、次世代フロン等が挙げられる。
【実施例】
【0051】
実施例1
イチゴ種子抽出物の製造
粉砕したオランダイチゴの種子をヘキサン脱脂後70%エタノールで攪拌抽出(70℃,1時間)した。その後、得られた抽出液を濃縮及び乾燥してイチゴ種子抽出物の粉末(イチゴ種子抽出物)を得た。
ポリフェノール含量はフォーリンデニス法に従い,チリロサイド含量は下記条件でHPLCにより定量した。その結果、本実施例のイチゴ種子抽出物のポリフェノール含量(gallic acid換算)は10.8%,チリロサイドは2.1%であった。
【0052】
HPLC条件
溶離液:37.5%アセトニトリル 流速:1 mL/min
検出:UV 254 nm
カラム:資生堂capcelpackC18 (4.6 × 250 mm)
【0053】
実施例2
ライチ種子抽出物の製造
ライチを40%エタノールで攪拌抽出(75℃,4時間)した。その後、得られた抽出液を濃縮及び乾燥してライチ種子抽出物の粉末を得た。
【0054】
実施例3
クルミ抽出物の製造
クルミの種皮を50%エタノールで攪拌抽出(50℃,1時間)した。その後、得られた抽出液を濃縮及び乾燥してクルミ抽出物の粉末を得た。
【0055】
試験例1:イチゴ種子抽出物、ライチ種子抽出物、及びクルミ抽出物におけるレチノイド様作用の試験
RARγリガンドアッセイキット(マイクロシステムズ社製)を用いて、添付の説明書に従ってイチゴ種子抽出物、ライチ種子抽出物、及びクルミ抽出物のRARγ結合活性(レチノイド様作用)を測定した。その結果を図1に示す。
図1によれば、クルミ抽出物にレチノイド様作用を有することが確認された。
【0056】
試験例2:イチゴ種子抽出物、ライチ種子抽出物、クルミ抽出物におけるコラーゲン産生促進作用の評価
ヒト線維芽細胞を24WELLプレートに2.0×10個ずつ播種し、MEM alpha/10%FBS/1%PSを用いて72時間培養した。その後、図2に示される各濃度のイチゴ種子抽出物、ライチ種子抽出物、クルミ抽出物を含むMEM alpha/1%FBS/1%PSに交換して、更に24時間培養した。これを細胞培養上清中のプロコラーゲン量をELISA法により測定することによりコラーゲン産生機能を評価した。その結果を図2に示す。図2によれば、イチゴ種子抽出物、ライチ種子抽出物、及びクルミ抽出物にコラーゲン産生促進作用を有することが確認された。
【0057】
試験例3:人工真皮モデルを用いた真皮の成長促進作用の評価
人工真皮モデル(TOYOBO)を、イチゴ種子抽出物3%を含む培地で37℃72時間培養し、その後切片を作製しH.E.染色し、光学顕微鏡で真皮の厚みを比較することにより、真皮の成長促進作用を評価した。その結果を図3に示す。
図3によれば、イチゴ種子抽出物に真皮の厚さを増大させる作用を有することが確認された。これにより、イチゴ種子抽出物は真皮の成長作用を有することが確認された。
【0058】
以下に本実施例のコラーゲン産生促進剤等の配合例を示す。尚、これらは本発明を限定するものではない。
配合例1:化粧クリーム
スクワラン 20.0wt%
ミツロウ 5.0
精製ホホバ油 5.0
グリセリン 5.0
グリセリンモノステアレート 2.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタン-
モノステアレート 2.0
コラーゲン産生促進剤等 2.0
防腐剤 適量
香料 適量
精製水 残余
100.0wt%
【0059】
配合例2:化粧水
エタノール 5.0wt%
グリセリン 2.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
ポリエチレンオレイルエーテル 0.5
クエン酸ナトリウム 0.1
クエン酸 0.1
コラーゲン産生促進剤等 0.1
精製水 残余
100.0wt%
【0060】
配合例3:ボディージェル
マカデミアナッツ油 2.0wt%
ミリスチン酸オクチルドデシル 10.0
メチルフェニルポリシロキサン 5.0
ベヘニルアルコール 3.0
ステアリン酸 3.0
バチルアルコール 1.0
モノステアリン酸グリセリル 1.0
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット 2.0
水素添加大豆リン脂質 1.0
セラミド 0.1
パルミチン酸レチノール 0.1
防腐剤 適量
ツボクサ抽出物 1.0
コラーゲン産生促進剤等 1.0
1、3−ブチレングリコール 5.0
精製水 残余
100.0wt%
【0061】
配合例4:乳液
スクワラン 4.0wt%
ワセリン 2.5
セタノール 2.0
グリセリン 2.0
親油型モノステアリン酸グリセリン 1.0
ステアリン酸 1.0
L−アルギニン 1.0
コラーゲン産生促進剤等 0.5
水酸化カリウム 0.1
香料 微量
精製水 残余
100.0wt%
【0062】
配合例5:浴用剤(液状)
プロピレングリコール 50.0wt%
エタノール 20.0
硫酸ナトリウム 5.0
コラーゲン産生促進剤等 0.5
ラノリン 0.5
アボガド油 0.5
色素 1.5
香料 22.0
100.0wt%
配合例6:チューインガム
砂糖 53.0wt%
ガムベース 20.0
グルコース 10.0
水飴 16.0
香料 0.5
コラーゲン産生促進剤等 0.5
100.0wt%
【0063】
配合例7:グミ
還元水飴 40.0wt%
グラニュー糖 20.0
ブドウ糖 20.0
ゼラチン 4.7
水 9.68
イチゴ果汁 4.0
ブドウフレーバー 0.6
色素 0.02
コラーゲン産生促進剤等 1.0
100.0wt%
【0064】
配合例8:キャンディー
砂糖 50.0wt%
水飴 33.0
水 14.4
有機酸 2.0
香料 0.2
コラーゲン産生促進剤等 0.4
100.0wt%
【0065】
配合例9:ヨーグルト(ハード・ソフト)
牛乳 41.5wt%
脱脂粉乳 5.8
砂糖 8.0
寒天 0.15
ゼラチン 0.1
乳酸菌 0.005
コラーゲン産生促進剤等 0.4
香料 微量
水 残余
100.0wt%
【0066】
配合例10:清涼飲料
果糖ブドウ糖液糖 30.0wt%
乳化剤 0.5
コラーゲン産生促進剤等 0.05
香料 適量
精製水 残余
100.0wt%
【0067】
配合例11:錠菓
砂糖 76.4wt%
グルコース 19.0
ショ糖脂肪酸エステル 0.2
コラーゲン産生促進剤等 0.5
精製水 3.9
100.0wt%
【0068】
配合例12:ソフトカプセル
イチゴ種子油 87.0wt%
乳化剤 12.0
コラーゲン産生促進剤等 1.0
100.0wt%
【0069】
配合例13:錠剤
乳糖 54.0wt%
結晶セルロース 30.0
澱粉分解物 10.0
グリセリン脂肪酸エステル 5.0
コラーゲン産生促進剤等 1.0
100.0wt%
【0070】
配合例14:顆粒内服剤(医薬品)
コラーゲン産生促進剤等 1.0wt%
乳糖 30.0
コーンスターチ 60.0
結晶セルロース 8.0
ポリビニールピロリドン 1.0
100.0wt%
【0071】
配合例15:キャットフード
とうもろこし 34.0wt%
小麦粉 35.0
ミートミール 15.0
牛脂 8.9
食塩 1.0
かつおエキス 4.0
コラーゲン産生促進剤等 1.0
タウリン 0.1
ビタミン類 0.5
ミネラル類 0.5
100.0wt%
【0072】
配合例16:ドッグフード
とうもろこし 30.0wt%
肉類(チキン) 15.0
脱脂大豆 10.0
小麦粉 25.0
糟糠類 5.0
コラーゲン産生促進剤等 5.0
動物性油脂 8.9
オリゴ糖 0.1
ビタミン 0.5
ミネラル 0.5
100.0wt%
【産業上の利用可能性】
【0073】
以上により、本発明は、新規な成分を有効成分とするレチノイド様作用促進剤、コラーゲン産生促進剤、真皮の成長促進剤を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バラ科のイチゴ属(Rosaceae Fragaria L.)の抽出物を有効成分とするコラーゲン産生促進剤。
【請求項2】
前記バラ科のイチゴ属(Rosaceae Fragaria L.)の部位として種子を用いたものであることを特徴とする請求項1に記載のコラーゲン産生促進剤。
【請求項3】
ライチの種子の抽出物を有効成分とするコラーゲン産生促進剤。
【請求項4】
クルミ科クルミ属(Juglans)の抽出物を有効成分とするコラーゲン産生促進剤。
【請求項5】
クルミ科クルミ属(Juglans)の抽出物を有効成分とするレチノイド様作用活性化剤。
【請求項6】
バラ科のイチゴ属(Rosaceae Fragaria L.)の種子の抽出物を有効成分とする真皮成長促進剤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−36128(P2012−36128A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−177794(P2010−177794)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【出願人】(594045089)オリザ油化株式会社 (96)
【出願人】(000112266)ピアス株式会社 (49)
【Fターム(参考)】