説明

コルチコイドおよび/またはカルシニューリン阻害剤耐性疾患を処置するための、コルチコイドおよび免疫抑制剤を含んでなる医薬組合せ剤

例えばT細胞が病態生理に含まれるときに、コルチコイド耐性疾患および/またはカルシニューリン阻害剤耐性疾患の処置用医薬製造のためのコルチコイドおよび式I


の化合物の組合せ剤の使用。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は医薬組合せ剤、例えば薬学的に活性な化合物の組合せ剤の、新規な使用に関する。
【0002】
T細胞増殖、すなわちTリンパ球の増殖を阻害する物質は、例えばグルココルチコイドのようなコルチコイドおよびそれらの誘導体を含む免疫抑制および/または免疫調節剤として治療上使用されてきた。しかし、かかる薬剤に対する耐性、例えばコルチコイド耐性が存在し、または発生し得ることが知られており、それはその後は様々な疾患の処置の成功にはかかる薬剤は有効ではないか、または十分に有効ではないことを意味する。
驚くべきことに、本発明者らは本発明において組合せ治療を適用するときにはかかる薬剤の耐性を克服し得ることを発見した。
【0003】
ある態様において、本発明はコルチコイドおよび式
【化1】

〔式中、
は式
【化2】

[式中、
はクロロ、ブロモ、ヨードまたはアジドであり、
はヒドロキシまたはメトキシであり、そして
はヒドロキシであり、その場合10、11位に単結合が存在するか;または存在せず、その場合10、11位に二重結合が存在する]
の基(a)であるか、
または
は式
【化3】

[式中
は上記定義の通りであり、そして
はヒドロキシであり、その場合10、11位に単結合が存在する]
の基(b)または基(c)であり、
はオキソであり、その場合23、24位に単結合が存在するか;ヒドロキシであり、その場合23、24位に単結合または二重結合が存在するか;または存在せず、その場合23、24位に二重結合が存在し;
はメチル、エチル、プロピルまたはアリルである〕
の化合物の組合せ剤の、コルチコイド耐性疾患および/またはカルシニューリン阻害剤耐性疾患の処置用、例えば式Iの化合物単独でまたはコルチコイド単独で効果がないかまたは不十分な疾患の処置用医薬の製造のための使用を提供する。
【0004】
治療上効果がないかまたは不十分とは、臨床環境において本発明の組合せ剤の化合物単独では効果を示さず、または十分な効果を示さないことを意味する。本発明者らは例えば本明細書中に記載のように、コルチコイド単独またはカルシニューリン阻害剤単独で、ある条件下において治療的処置に必要な程度にT細胞増殖を阻害しないインビトロ系を確立した。これらの系は、従ってコルチコイドおよび/またはカルシニューリン阻害剤耐性のインビトロ実験モデルとして使用される。
本発明者らは、35%未満、例えば25%未満、例えば20%未満の阻害効果を有する本発明の組合せ剤の化合物単独では、治療処置には不十分であると定義した。他方、本発明者らは、少なくとも60%以上、例えば80%、90%、実質的に100%までの阻害効果が達成される場合には、本発明の組合せ剤の化合物単独が治療処置に十分であると定義した。
【0005】
式Iの化合物は例えばEP−B−0427680において開示されている。該文献において、式Iの化合物における好ましい置換基が示されており、該好ましい置換基はまた本発明における好ましい置換基であり;例えば式Iの化合物において各1つの定義された置換基は、例えば定義された他の置換基と各々無関係に、好ましい置換基であり得て;例えばEP−B−0427680の実施例66aに“33−エピ−33−クロロ−FR520”として開示され、“ASM981”としても知られているような式Iの化合物を含む。
【0006】
他の態様において本発明は、式Iの化合物が式
【化4】

の化合物である、コルチコイドおよび本発明に記載の式Iの化合物の組合せ剤の使用を提供する。
【0007】
本発明において、コルチコイドは薬学的に活性なコルチコイドおよびその誘導体を含み、例えば薬学的な活性を示すグルココルチコイド(すなわちグルココルチコイド様活性を有する)のようなコルチコステロイド、並びにグルココルチコイドレセプターの非ステロイド性リガンドを含み、
例えば遊離形の、および
−例えばナトリウム塩のような例えば塩形のモノおよびジエステルを、例えば含むエステル形の、
−アセトニドのようなアセタール形およびケタール形の、
例えば適用可能なときには塩形および溶媒和物形の、コルチコイドを含む。
【0008】
アルクロメタゾン(例えばジプロプリオネート(diproprionate))、アミシノニド、ベクロメタゾン(例えばジプロピオネート)、ベタメタゾン(例えばアセテート、ベンゾエート、ジプロピオネート、ナトリウムホスフェート、バレラート)、ブデソニド、カルベノキソロン(例えばナトリウム)、シクレソニド、クロベタソール(例えばプロピオネート)、クロベタゾン(例えばブチレート)、クロコルトロン(例えばアセテート、ピバレート)、クロプレドノール、コルチコステロン、コルチコトロピン(例えば亜鉛ヒドロキシド)、コルチゾル、コルチゾン(例えばアセテート)、コルチバゾル、デフラザコート、デスシノロン(例えばアセトニド)、デソニド、デキサメタゾン(例えばナトリウムホスフェート、アセテート、イソミコチネート)、デソキシメタゾン、ジフロラゾン(例えばジアセテート)、ジフルオコルトロン(例えばピバレート、バレラート)、ジフルプレドネート、フルクロロニド、フルドロコルチゾン、フルドロキシコルチド、フルメタゾン(例えばピバレート)、フルニソリド、フルオコルチン(ブチル)、フルオシノニド、フルオシノロン(例えばアセトニド)、フルオコルトロン(例えばカプロエート)、フルオロメトロン、フルペロロン(例えばアセテート)、フルプレドニデン(例えば21−アセタール、アセテート)、フルプレドニゾロン(例えばバレラート)、フルランドレノリド、フルチカゾン(例えばプロピオネート、バレラート)、ホルモコルタル、ハルシノニド、ハロベタゾール(例えばプロピオネート)、ハロメタゾン(例えば一水和物)、ヒドロコルチゾン(例えばアセテート、ブテプレート、ブチレート、シピオネート、ナトリウムホスフェート、コハク酸ナトリウム、ヘミスクシネート、バレラート)、メドリゾン、メチルプレドニゾロン(例えばアセテート、ナトリウムホスフェート、ナトリウムスクシネート、アセポネート)、モメタゾン(例えばフルオレート)、ニバゾール、パラメタゾン(例えばアセテート)、プレドニカルベート、プレドニゾロン(例えばアセテート、ヘミスクシネート、ナトリウムホスフェート、ナトリウムスクシネート、テブテート)、プレドニゾン、プレドニゾロン、プレドニバル、プレドニリデン、ロフレポニド(例えばパルミテート)、チカベゾン(例えばプロピオネート)、チプレダン、トラロニド、トリアムシノロン(例えばアセトニド、アセトニドナトリウムホスフェート、ジアセテート)、例えば、およびその薬力学的等価物、好ましくはヒドロコルチゾン、ベタメタゾン、例えばベタメタゾン17−バレラート、またはデキサメタゾンが、例に含まれる。
【0009】
薬力学的等価物とは本明細書に列記した特定のコルチコイドとの比較において、類似の薬学的な活性を有するコルチコイドを含むこと意味する。
薬学的な賦形剤には例えば、適切な担体および/または希釈剤、例えば増量剤、結合剤、崩壊剤、流動調節剤、滑沢剤、糖および甘味料、芳香剤、保存剤、湿潤剤および/または乳化剤、可溶化剤、浸透圧調節のための塩および/またはバッファーが含まれる。
【0010】
他の態様において本発明は、コルチコイドがヒドロコルチゾン、ベタメタゾン、例えばベタメタゾン17−バレラートおよびデキサメタゾンからなる群から選択される、コルチコイドおよび本発明に記載の式Iの化合物の組合せ剤の使用を提供する。
【0011】
本発明に記載の組合せ剤の化合物は、塩および/または溶媒和物が存在するときには、遊離形、塩形、溶媒和物形または塩かつ溶媒和物形であり得る。
【0012】
他の態様において本発明は
式Iの化合物が塩形である、コルチコイドおよび本発明に記載の式Iの化合物の組合せ剤の使用;
コルチコイドが塩形である、コルチコイドおよび本発明に記載の式Iの化合物の組合せ剤の使用;
式Iの化合物およびコルチコイドのいずれもが塩形である、コルチコイドおよび本発明に記載の式Iの化合物の組合せ剤の使用を提供する。
【0013】
コルチコイド耐性疾患は既知であり、例えば
脱毛症、例えば完全脱毛症または全身性脱毛症;
アレルギー、例えば接触アレルギー;
アミロイド症、例えば全身性アミロイド症;
動脈炎、例えば高安動脈炎;
関節炎、例えば(若年性)リウマチ性関節炎、若年性少関節炎、サルコイドーシス関節炎;
関節症、例えば脊椎関節症;
喘息、例えば気管支喘息、慢性喘息;
大腸炎;
結膜炎、例えば乾性角結膜炎;
クローン病、難治性クローン病と関連したコルチコステロイド耐性壊疽性膿皮症を含むクローン病;
嚢包性線維症;
接触性、アトピー性、接触アレルギー性および日光性皮膚炎、苔癬状皮膚炎、潰瘍性皮膚炎のような皮膚炎(=皮膚疾患);
多発性硬化症、例えば脳多発性硬化症;
湿疹;
グレーブス病、例えばグレーブス眼症;
移植片対宿主病(GVHD);
血管腫;
肝炎;
炎症性腸疾患(IBD);
インシュリン依存性糖尿病;
眼内炎症性疾患;
角膜炎;
マクロファージ活性化症候群;
筋無力症、例えば重症筋無力症;
脊髄炎、例えば脳脊髄炎;
筋炎、例えば(若年性)皮膚筋炎(DM)、多発性筋炎(PM)および封入体筋炎(IBM);
腎炎、例えば糸球体腎炎、腎炎症候群;
眼炎、例えば交感神経性眼炎;
肺炎;
多発性関節炎、例えばスティル病のような慢性多発性関節炎;
乾癬;
肺性または肺疾患、例えば慢性閉塞性肺疾患(COPD);
網膜剥離;
サルコイドーシスまたは神経性サルコイドーシス;
強膜炎;
硬化症、例えば糸球体硬化症;
感染性ショック;
ショーグレン症候群;
全身性エリテマトーデス;
移植片拒絶、例えば(腎または腎臓)同種移植片拒絶;
血小板減少性紫斑病、例えば免疫性血小板減少性紫斑病(ITP)、(慢性)特発性血小板減少性紫斑病;
潰瘍性大腸炎;
蕁麻疹、例えば(慢性)特発性蕁麻疹、蕁麻疹様血管炎;
ブドウ膜炎、例えば前部ブドウ膜炎、慢性ブドウ膜炎、末梢ブドウ膜炎、難治性ブドウ膜炎、べーチェットブドウ膜炎、Vogt−小柳−原田病のような肉芽腫ブドウ膜炎を含む。
【0014】
他の態様において、本発明は、コルチコイドおよび本発明に記載の式Iの化合物、例えば式Iの化合物の組合せ剤の使用であって、該疾患が、T細胞介在急性もしくは慢性炎症性疾患もしくは障害または自己免疫疾患のようなT細胞(すなわちTリンパ球)を疾患の病態生理に含む疾患であり、例えば疾患が、式Iの化合物、例えば式Iの化合物単独、またはコルチコイド単独では効果がないかまたは効果が不十分である、
移植片対宿主病(GVHD);
例えば溶血性貧血、再生不良性貧血、真性赤血球性貧血および特発性血小板減少症を含む血液障害、リウマチ性関節炎、全身性エリテマトーデス、多発性軟骨炎、強皮症、ウェゲナー肉芽腫、慢性活動性肝炎、橋本甲状腺炎、スティーブン・ジョンソン症候群、特発性スプルー、自己免疫性炎症性腸疾患、グレーブス病、サルコイドーシス、多発性硬化症、間質性肺線維症、重症筋無力症、糸球体腎炎(ネフローゼ候群を有するまたは有さない)、若年性皮膚筋炎、若年性糖尿病(I型糖尿病)、眼の免疫介在症状、例えばブドウ膜炎(前部および後部)、角膜移植、慢性角膜炎、乾性角結膜炎、春期カタルのような自己免疫疾患および炎症性症状、とりわけ自己免疫要素を含む病因を有する炎症性症状;
免疫介在性疾患の皮膚症状;
炎症性および過増殖性皮膚疾患、例えば乾癬、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎およびさらに湿疹性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、類天疱瘡、表皮水疱症、蕁麻疹、血管浮腫、血管炎、紅斑、皮膚好酸球増加、エリテマトーデスおよびざ瘡;
アレルギー症状、例えば春期結膜炎、眼アレルギー;
炎症性神経障害、例えば脳炎;
脳無酸素症、低酸素症または虚血;
喘息;
慢性閉塞性肺疾患(COPD);
潰瘍性大腸炎およびクローン症を含む、炎症性腸疾患(IBD);
多剤耐性(MDR);
および
円形脱毛症、
からなる群から選択される、使用を提供する。
【0015】
他の態様において本発明はコルチコイドおよび本発明に記載の式Iの化合物の組合せ剤の使用であって、該疾患がアトピー性皮膚炎、乾癬、乾癬性関節炎、リウマチ性関節炎、喘息、潰瘍性大腸炎およびクローン症からなる群から選択される、使用を提供する。
【0016】
処置には処置および予防を含む。
かかる処置のために、適切な投与量は、例えば使用される本発明の化合物の化学的な性質および薬動力学のデータ、個々の宿主、投与形態並びに処置される症状の性質および重症度に依存して当然変化するだろう。しかし、一般に大型哺乳類、例えばヒトにおける満足のいく結果のために、カルシニューリン阻害剤、例えばピメクロリムスを、溶液またはクリームとして、局所投与の場合には、約0.1%〜5%w/vまたはw/wの範囲(投与量は処置される疾患の種類並びに投与部位に依存するだろう)で、または全身投与、例えば経口投与の場合には、患者あたり10mg〜120mg、例えば0.1mg/kg〜2mg/kgのカルシニューリン阻害剤、例えばピメクロリムスを投与し得、そしてコルチコイドは標準的治療法として既知の投与量で、例えば局所投与の場合には例えば0.5〜5%の範囲で、または全身投与、例えば経口投与の場合には例えば0.25〜2500mg、好ましくは1〜500mg、例えば1〜50mgの範囲で投与される。
【0017】
他の態様において本発明はT細胞が病態生理に含まれるが、ただしT細胞が疾患の病態生理に含まれる巣状分節状糸球体硬化症を除く、コルチコイド耐性疾患および/またはカルシニューリン阻害剤耐性疾患の処置用、例えばカルシニューリン阻害剤またはコルチコイド単独では効果がないかまたは効果が不十分である疾患の処置用医薬、例えば医薬組成物の製造のための、コルチコイドおよびカルシニューリン阻害剤の組合せ剤の使用を提供する。
【0018】
他の態様において本発明は、該疾患が、カルシニューリン阻害剤単独でまたはコルチコイド単独で効果がないかまたは効果が不十分である、以下の群
移植片対宿主病(GVHD);
例えば溶血性貧血、再生不良性貧血、真性赤血球性貧血および特発性血小板減少症を含む血液疾患、リウマチ性関節炎、全身性エリテマトーデス、多発性軟骨炎、強皮症、ウェゲナー肉芽腫、慢性活動性肝炎、橋本甲状腺炎、スティーブン・ジョンソン症候群、特発性スプルー、自己免疫性炎症性腸疾患、グレーブス病、サルコイドーシス、多発性硬化症、間質性肺線維症、重症筋無力症、糸球体腎炎(ネフローゼ症候群を有するまたは有さない)、若年性皮膚筋炎、若年性糖尿病(I型糖尿病)、眼の免疫介在症状、例えばブドウ膜炎(前部および後部)、角膜移植、慢性角膜炎、乾性角結膜炎、春期カタルのような自己免疫性疾患および炎症性症状、とりわけ自己免疫要素を含む病因を有する炎症性症状;
免疫介在性疾患の皮膚症状;
炎症性および過増殖性皮膚疾患、例えば乾癬、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎およびさらに湿疹様皮膚炎、脂漏性皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、類天疱瘡、表皮水疱症、蕁麻疹、血管浮腫、脈管炎、紅斑、皮膚好酸球増加症、エリテマトーデスおよびざ瘡;
アレルギー症状、例えば春季結膜炎、眼アレルギー;
炎症性神経障害、例えば脳炎;
脳無酸素症、低酸素症または虚血;
喘息;
潰瘍性大腸炎およびクローン症を含む、炎症性腸疾患(IBD);
多剤耐性(MDR);
潰瘍、例えば胃潰瘍;
虚血性疾患および血栓症により引き起こされる血管障害;
熱傷に関連した壊死性病変;
および
円形脱毛症、
から選択される、本発明に記載のカルシニューリン阻害剤およびコルチコイドの組合せ剤の使用を提供する。
【0019】
“コルチコイド耐性疾患”および/または“カルシニューリン阻害剤耐性疾患”は上記定義の通りである。
【0020】
カルシニューリンは、細胞内伝達に含まれるカルシウム/カルモジュリン制御タンパク質ホスファターゼである。カルシニューリンの概説のために、例えばRusnak and Mertz, Physiol.Rev.80,1483−1521(2000)およびFeske et al.,Biochem.Biophys.Commun.311,1117−1132(2003)を参照のこと。
カルシニューリン阻害剤はカルシニューリンの適当な基質の脱リン酸を阻害する物質である。
【0021】
本発明のカルシニューリン阻害剤は好ましくはカルシニューリン阻害活性を有するイムノフィリン結合化合物である。
イムノフィリン結合カルシニューリン阻害剤はイムノフィリン、例えばシクロフィリンおよびマクロフィリンとカルシニューリン阻害複合体を形成する化合物である。
シクロフィリン結合カルシニューリン阻害剤の例はシクロスポリンまたはシクロスポリン誘導体(以後シクロスポリン)であり、マクロフィリン結合カルシニューリン阻害剤の例はアスコマイシンおよびアスコマイシン誘導体(以後アスコマイシン)(例えばLiu et al.,Cell 66,807−815(1991)およびDumont et al.,J.Exp.Med.,176,751−780(1992)参照)並びにタクロリムス(FK506)である。
【0022】
シクロスポリンおよびそれらの製造は例えばUS4117118に開示されている。該文献において、式Iの化合物における好ましい置換基が示されており、該好ましい置換基はまた本発明における好ましい置換基であり;例えば式Iの化合物において各1つの定義された置換基は、例えば定義された他の置換基と各々無関係に、好ましい置換基であり得る。当初、土壌菌体Potypaciadium infilatumから抽出されたシクロスポリンは環状11−アミノ酸構造を有し、そしてシクロスポリンA、B、C、DおよびG、好ましくはシクロスポリンAのような例えばシクロスポリンAからIを含む。
【0023】
アスコマイシンおよびそれらの製造は既知である。アスコマイシン(FR520)はマクロライド系抗生物質であり、例えばUS3244592およびEP349061に開示されている。該文献において、式Iの化合物における好ましい置換基が示されており、該好ましい置換基はまた本発明における好ましい置換基であり;例えば式Iの化合物において各1つの定義された置換基は、例えば定義された他の置換基と各々無関係に、好ましい置換基であり得る。広い範囲のアスコマイシン誘導体が知られており、天然の菌体から入手するかまたは発酵手順の操作によりもしくは化学的誘導化により入手し得る。
アスコマイシンは例えば上記式Iの化合物、好ましくはピメクロリムスを含む。
【0024】
他の態様において本発明は、カルシニューリン阻害剤が、該置換基が上記の通り、好ましくは式Iの化合物である式Iの化合物である、コルチコイドおよび本発明に記載のカルシニューリン阻害剤の組合せ剤の使用を提供する。
【0025】
他の態様において本発明は、カルシニューリン阻害剤が式
【化5】

[式中、
はヒドロキシまたは保護されたヒドロキシであり、
は水素、ヒドロキシルまたは保護されたヒドロキシルであり、
はメチル、エチル、プロピルまたはアリルであり、
nは1または2の整数であり、そして
線および点線の記号は単結合である]
の化合物である、本発明に記載のカルシニューリン阻害剤およびコルチコイドの組合せ剤の使用を提供する。
【0026】
式IIの化合物は、例えばEP−B−0184162に開示されている。該文献において、式Iの化合物における好ましい置換基が示されており、該好ましい置換基はまた本発明における好ましい置換基であり;例えばEP−B−0184162の式Iの化合物において各1つの定義された置換基は、例えば定義された他の置換基と各々無関係に、好ましい置換基であり得る。好ましい化合物は式IIFKの化合物FK506(タクロリムス)である。
【0027】
他の態様において本発明は、カルシニューリン阻害剤が式
【化6】

の化合物である、本発明に記載のカルシニューリン阻害剤およびコルチコイドの組合せ剤の使用を提供する。
【0028】
他の態様において本発明は、カルシニューリン阻害剤が式
【化7】

[式中、
Rはメチル、エチル、プロピル、イソプロピルまたは−CH(OH)CHであり、好ましくはRがエチル(シクロスポリンA)である]
の化合物である、本発明に記載のカルシニューリン阻害剤およびコルチコイドの組合せ剤の使用を提供する。
【0029】
他の態様において本発明は、コルチコイドが上記コルチコイドから選択される、好ましくはコルチコイドがヒドロコルチゾン、ベタメタゾン、例えばベタメタゾン17−バレラート、およびデキサメタゾンからなる群から選択される、コルチコイドおよびカルシニューリン阻害剤の組合せ剤の使用を提供する。
【0030】
カルシニューリン阻害剤およびコルチコイドの組合せ剤の化合物は、塩および/または溶媒和物が存在するときには、遊離形、塩形、溶媒和物形または塩かつ溶媒和物形であり得る。
【0031】
他の態様において本発明は、
カルシニューリン阻害剤が塩形である、コルチコイドおよび本発明に記載のカルシニューリン阻害剤の組合せ剤の使用;
コルチコイドが塩形である、コルチコイドおよび本発明に記載のカルシニューリン阻害剤の組合せ剤の使用;
カルシニューリン阻害剤およびコルチコイドのいずれもが塩形である、コルチコイドおよび本発明に記載のカルシニューリン阻害剤の組合せ剤の使用
を提供する。
【0032】
本発明に記載の組合せ剤は、1以上のカルシニューリン阻害剤および1以上のコルチコイドを含み得、そして好ましくは1個のカルシニューリン阻害剤および1個のコルチコイドを含む。
【0033】
本発明の組合せ剤の化合物は、遊離形または薬学的に許容される塩形、例えば酸付加塩または金属塩で;所望により溶媒和物の形で使用され、例えば投与され得る。コルチコイドはさらにエステル形、アセトニド、例えばおよびさらに塩形であり得る。塩/エステル/アセトニド/溶媒和物/形の本発明の組合せ剤の化合物は遊離形の;所望により溶媒和物形の本発明に使用される化合物と同じ程度の活性を示す。
処置および投与は上記式Iの化合物およびコルチコイドの組合せ剤と同様である。
【0034】
例えば式I、IIまたはIIIの化合物を含むカルシニューリン阻害剤のコルチコイドに対する比は、例えば各1つの化合物の有効性のような様々な要因に依存する。
【0035】
他の態様において本発明は、式Iの化合物およびヒドロコルチゾンの組合せ剤、さらに薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【0036】
他の態様において本発明は、式Iの化合物およびベタメタゾン、例えばベタメタゾン17−バレラートの組み合わせ剤、さらに薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【0037】
他の態様において本発明は、式Iの化合物およびデキサメタゾンの組合せ剤、さらに薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【0038】
本発明に記載の組合せ剤において、薬学的に許容される賦形剤、例えば適当な担体および/または希釈剤は、例えば増量剤、結合剤、崩壊剤、流動調節剤、滑沢剤、糖および甘味剤、芳香剤、保存剤、安定化剤、湿潤剤および/または乳化剤、可溶化剤、浸透圧調節のための塩、バッファーを含む。
【0039】
本発明の組合せ剤は、
両方の薬学的活性剤が同一の製剤中に存在する、固定された組合せ剤;
別々の製剤中に存在する両方の薬学的活性剤が、例えば共投与のための指示書と共に同一のパッケージで販売される、キット;および
薬学的活性剤が別々にパッケージされているが、同時または連続投与のための指示書が与えられる、自由な組合せ剤
を含む。
【0040】
本発明の医薬組成物は、例えば混合、造粒、コーティング、溶解または凍結乾燥法のような、例えば類似の、常套の方法に従って製造され得る。単位投与形態は、例えば約0.5mg〜約1000mg、例えば1mg〜約500mgの薬学的に活性な化合物を含み得る。
本発明の、および、本発明にしたがい使用するための医薬組成物は任意の常套の経路、例えば経鼻、頬側、直腸、経口を含む、例えば経腸投与;例えば静脈内、筋肉内、皮下を含む、非経腸投与;または例えば皮膚上、鼻腔内、気管内を含む局所的投与;により、例えばコーティングまたは非コーティング錠剤、カプセル剤、注射用溶液または懸濁液の形態で、例えばアンプル、バイアルの形態で、クリーム、ゲル、ペースト、吸入粉末、発泡剤、チンキ、リップスティック、ドロップ、スプレーの形態で、または座薬の形態で投与し得る。
【0041】
例えば式I、IIおよびIIIの化合物を含むカルシニューリン阻害剤並びにコルチコイドは既知であるか、または常套方法に従って、または同様にして得られ得る。
【0042】
本発明の組合せ剤は、有効成分としてカルシニューリン阻害剤およびコルチコイドに加え、さらに薬学的に活性な化合物を含み得る。このようなさらに薬学的に活性な化合物には他の抗炎症性、免疫調節性および抗増殖性剤が含まれる。
【0043】
他の態様において本発明は、さらに他の薬学的活性剤を含む本発明の医薬組成物を提供する。
【0044】
本発明者らは、コルチコイド単独で、または例えばシクロスポリンAおよび式I、IIまたはIIIの化合物を含むカルシニューリン阻害剤単独で、T細胞増殖に全く効果がないかまたは部分的にしか効果を示さない、コルチコイドおよび/またはカルシニューリン阻害剤に対する耐性のインビトロ実験モデルに使用するヒト末梢血単核細胞(PBMC)を用いるインビトロ系を確立した。本明細書中にコルチコイド耐性および/またはカルシニューリン阻害剤耐性、例えば式Iの化合物耐性として記載のこれらの系は96ウェルプレートにおいて、50000〜200000細胞/ウェルのような高い細胞濃度、およびT細胞増殖の強力な刺激、すなわち超抗原ブドウ球菌エンテロトキシンB(Staphylococcal Enterotoxin B)(SEB)および/または抗CD3と抗CD28モノクローナル抗体の組合せを使用する。これは、コルチコイドおよびカルシニューリン阻害剤がナノモルからナノモル以下での完全な、またはほとんど完全なT細胞増殖阻害を示す、より低い細胞濃度および/またはより低い刺激、例えば抗CD3抗体単独を使用する系と対照をなす。
【0045】
驚くべきことに、本明細書中に記載の耐性系において、本発明者らは、カルシニューリン阻害剤およびコルチコイドの組合せ剤が強くT細胞増殖を阻害(例えば60%阻害から完全阻害まで)し、一方、組合せ剤の1つの構成要素は全く阻害しないかまたは35%より多くは阻害しないことを発見した。判定および測定は実施例の“方法”に記載の通りである。
【0046】
実施例に示したように、本発明者らは、本発明のインビトロ系において、式I、IIもしくはIII、例えばI、IIFKの化合物、またはシクロスポリンA単独、またはヒドロコルチゾン単独、またはベタメタゾン17−バレラート単独、またはデキサメタゾン単独では本質的にT細胞増殖の阻害を示さないか、または部分的、例えば35%未満の阻害しか示さないかもしれないが、一方、ヒドロコルチゾンおよび式Iの化合物の組合せ剤、またはベタメタゾン17−バレラートおよび式Iの化合物の組合せ剤、またはデキサメタゾンおよび式Iの化合物の組合せ剤、またはヒドロコルチゾンおよび式IIFKの化合物の組合せ剤、またはデキサメタゾンおよび式IIFKの化合物の組合せ剤、またはヒドロコルチゾンおよびシクロスポリンAの組合せ剤、またはベタメタゾン17−バレラートおよびシクロスポリンAの組合せ剤、またはデキサメタゾンおよびシクロスポリンAの組合せ剤が同アッセイにおいて少なくとも60%阻害から完全阻害までを示すことを発見した。従って本発明者らは、1つの構成成分が阻害を示さないか、または35%未満、例えば25%未満、例えば20%未満の阻害を示す場合には、本発明の化合物の組合せ剤が活性を示し得ることを発見した。
【0047】
以下の実施例において温度は摂氏(℃)で与えられ、補正はされていない。
以下の略語を用いる:
【表1】

【実施例】
【0048】
実施例A
材料
ヒトT細胞レセプターを刺激する、マウス抗CD3mAb(クローンSPV−T3/1、アイソタイプIgG2a)が知られており(Spits H.,Keizer G.,Borst J. et al.,(1983) Characterization of monoclonal antibodies against cell surface molecules associated with cytotoxic activity of natural and activated killer cells and cloned CTL lines、Hybridoma 2:423−437)そして適切に用意し得る。マウス抗CD28mAb(クローンCD28.2、アイソタイプIgG1,κ)がBD Biosciencesから得られる(カタログ番号555725)。SEBがToxin Technology Inc.(sarasota,Florida,USA;カタログ番号TX−BT202)から得られる。DNA合成中のBrdU取り込みの測定に基づく細胞増殖ELISAキット(比色分析)がRoche Molecular Biochemicals(Mannheim,Germany)から得られる。これらのキットは製造業者の説明書に従って使用する。
【0049】
細胞培養
PBMCを滅菌条件下でヒト軟膜からFicoll/Hypaque遠心分離器で単離し、90%FCS+10%DMSO中で凍結し、液体窒素中で保存する。各実験のために凍結したPBMCを解凍し、次いで洗浄し、10%熱不活性化FCS(Gibco)、2mMグルタミン、0.1mg/mlストレプトマイシンおよび100単位/mlペニシリン(Gibco)を補ったRPMI1640(Gibco-BRL,Paisley,UK)からなる培養培地中で再懸濁する。得られた細胞懸濁液の0.1mlを、96ウェル平底細胞培養プレート(Nunc,Roskilde,Denmark)の2〜11列に、ウェルごとに加えるが、12列は培地のみを含み、培地ブランクとして使用する。内側のウェルのみが細胞を受け取り、実験に使用される(すなわち1列並びにAおよびH行は除く;培地のみを入れる)。最初に溶媒対照および試験化合物(0.05ml/ウェル添加)を細胞と37℃/5%COにて2時間インキュベーションする。次いで刺激物質を、培養培地(0.05ml/ウェル)を入れる非刺激対照を除き、全ウェルに示された最終濃度まで加え(0.05ml/ウェル添加)、該プレートをさらに68時間37℃/5%COにてインキュベーションし、その後BrdU(ELISAキットから0.02ml/ウェルのBrdU標識溶液[=細胞培養培地中10μMのBrdU])を添加する。さらなる37℃/5%CO4時間でのインキュベーションの後、該プレートを1200rpm(300×g)10分間室温にて遠心分離する。上清を除去した後、細胞を乾燥するために該プレートを60℃にて1時間インキュベーションする。溶媒対照および各化合物または化合物の組合せ剤(示された最終濃度で)を3連(すなわち濃度あたり3ウェル)で試験する。試験化合物(すなわち本発明の化合物−組合せ剤およびかかる組合せ剤の1つの化合物)をDMSO中に溶解し、次いで細胞プレート中の最終DMSO濃度が0.2%(v/v)を越えないように細胞培養培地へと希釈する。
【0050】
T細胞増殖アッセイ
ELISAキット(Roche Molecular Biochemicals)を製造業者の説明書に従って使用して、DNA合成中のBrdU取り込みに基づく細胞増殖の測定のために、該プレートを処理する。光学密度を、690nmを参照波長として、マイクロタイタープレートリーダーで450nmにて測定する。吸光度データはソフトウェアプログラムExcel(登録商標)を用いて分析する。細胞なしのウェルにおける値の平均値をブランクとして使用し、他の値から引く。各化合物および化合物の組合せ剤での吸収の平均および標準偏差を計算し、次いで100%として定義された刺激物質を含む溶媒対照(すなわち刺激対照)に対して標準化する。各化合物または化合物の組合せ剤の阻害%も計算する。
【0051】
以下の実施例1〜27において、T細胞増殖アッセイを本明細書中に記載と類似の方法で行う。
0日目に細胞を96ウェル細胞培養プレートに播種し、刺激物質の添加前に2時間あらかじめ化合物(複数も可)とインキュベーションする。3日目に(すなわち68時間後)BrdUを加え、4時間プレートをインキュベーションし、その後、BrdU ELISAを介するBrdU取り込みの測定のために処理する。
【0052】
表において、以下の用語が定義される:
“非刺激対照”:非刺激対照(すなわち細胞−刺激物質および化合物(複数も有))の測定されたOD値の平均、並びに計算されたSD値。
“刺激対照”:刺激対照(すなわち細胞+刺激物質および化合物(複数も有))の測定されたOD値の平均、並びに計算されたSD値。
“化合物(複数も有)”:刺激物質および化合物(複数も有)の存在下におけるサンプルについて測定したOD値の平均、並びに計算されたSD値。
“標準化OD[またはSD](刺激対照%)”:ODおよびSD値を、100に設定された刺激対照と相関して標準化する。
“阻害%”:100%−[(サンプルOD−非刺激対照OD)/(刺激対照OD−非刺激対照OD)]×100%と定義する。負の値は刺激対照(0%阻害と定義する)と比較して増殖の刺激を示す。100より大きい値は非刺激対照(100%阻害と定義する)のレベルより低い阻害を示す。
【0053】
実施例1
細胞/ウェル:200000
化合物(複数も有):HC(10μM)、ASM(30nM)、BETA(300nM)、HC(10μM)+ASM(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+ASM(30nM)の組合せ剤
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)
結果:下記表1に示したように得られた。
【表2】

【0054】
表1から、ASM単独、HC単独およびBETA単独では、本質的にこの系においてT細胞増殖の阻害を示さないが、ASM+HCの組合せ剤およびASM+BETAの組合せ剤では65%より多い阻害を示すことは明らかである。
【0055】
実施例2
細胞/ウェル:100000
化合物(複数も有):HC(10μM)、ASM(30nM)、BETA(300nM)、HC(10μM)+ASM(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+ASM(30nM)の組合せ剤
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)
結果:下記表2に示したように得られた。
【表3】

【0056】
表2から、ASM単独、HC単独およびBETA単独では、この系において17%未満のT細胞増殖の阻害を示すが、ASM+HCの組合せ剤およびASM+BETAの組合せ剤では73%より多い阻害を示すことは明らかである。
【0057】
実施例3
細胞/ウェル:50000
化合物(複数も可):HC(10μM)、ASM(30nM)、BETA(300nM)、HC(10μM)+ASM(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+ASM(30nM)
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)
結果:下記表3に示したように得られた。
【表4】

【0058】
表3からASM単独、HC単独およびBETA単独では、この系において本質的にT細胞増殖の阻害を示さないが、ASM+HCの組合せ剤およびASM+BETAの組合せ剤では93%より多い阻害を示すことは明らかである。
【0059】
実施例4
細胞/ウェル:200000
化合物(複数も可):HC(10μM)、ASM(30nM)、BETA(300nM)、HC(10μM)+ASM(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+ASM(30nM)の組合せ剤
刺激物質:SEB(0.1μg/ml)
結果:下記表4に示したように得られた。
【表5】

【0060】
表4からASM単独、HC単独およびBETA単独では、この系において17%未満のT細胞増殖の阻害を示すが、ASM+HCの組合せ剤およびASM+BETAの組合せ剤では99%より多い阻害(すなわち本質的に完全阻害)を示すことは明らかである。
【0061】
実施例5
細胞/ウェル:100000
化合物(複数も可):HC(10μM)、ASM(30nM)、BETA(300nM)、HC(10μM)+ASM(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+ASM(30nM)の組合せ剤
刺激物質:SEB(0.1μg/ml)
結果:下記表5に示したように得られた。
【表6】

【0062】
表5からASM単独、HC単独およびBETA単独では、この系において24%未満のT細胞増殖の阻害を示すが、ASM+HCの組合せ剤およびASM+BETAの組合せ剤では99%より多い阻害(すなわち本質的に完全阻害)を示すことは明らかである。
【0063】
実施例6
細胞/ウェル:200000
化合物(複数も可):DEX(300nM)、ASM(30nM)、BETA(300nM)、DEX(300nM)+ASM(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+ASM(30nM)の組合せ剤
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)
結果:下記表6に示したように得られた。
【表7】

【0064】
表6からASM単独、DEX単独およびBETA単独では、この系において14%未満のT細胞増殖の阻害を示すが、ASM+DEXの組合せ剤およびASM+BETAの組合せ剤は79%より多い阻害を示すことは明らかである。
【0065】
実施例7
細胞/ウェル:100000
化合物(複数も可):DEX(300nM)、ASM(30nM)、BETA(300nM)、DEX(300nM)+ASM(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+ASM(30nM)の組合せ剤
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)
結果:下記表7に示したように得られた。
【表8】

【0066】
表7からASM単独、DEX単独およびBETA単独では、この系において25%未満のT細胞増殖の阻害を示すが、ASM+DEXの組合せ剤およびASM+BETAの組合せ剤では86%より多い阻害を示すことは明らかである。
【0067】
実施例8
細胞/ウェル:50000
化合物(複数も可):DEX(300nM)、ASM(30nM)、BETA(300nM)、DEX(300nM)+ASM(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+ASM(30nM)の組合せ剤
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)
結果:下記表8に示したように得られた。
【表9】

【0068】
表8からASM単独、DEX単独およびBETA単独では、この系において26%未満のT細胞増殖の阻害を示すが、ASM+DEXの組合せ剤およびASM+BETAの組合せ剤では96%より多い阻害を示すことは明らかである。
【0069】
実施例9
細胞/ウェル:200000
化合物(複数も可):DEX(300nM)、ASM(30nM)、BETA(300nM)、DEX(300nM)+ASM(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+ASM(30nM)の組合せ剤
刺激物質:SEB(0.1μg/ml)
結果:下記表9に示したように得られた。
【表10】

【0070】
表9からASM単独、DEX単独およびBETA単独では、この系において19%未満のT細胞増殖の阻害を示すが、ASM+DEXの組合せ剤およびASM+BETAの組合せ剤では100%より多い阻害(すなわち本質的に完全阻害)を示すことは明らかである。
【0071】
実施例10
細胞/ウェル:100000
化合物(複数も可):DEX(300nM)、ASM(30nM)、BETA(300nM)、DEX(300nM)+ASM(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+ASM(30nM)の組合せ剤
刺激物質:SEB(0.1μg/ml)
結果:下記表10に示したように得られた。
【表11】

【0072】
表10からASM単独、DEX単独およびBETA単独ではこの系において34%未満のT細胞増殖の阻害を示すが、ASM+DEXの組合せ剤およびASM+BETAの組合せ剤では99%より多い阻害(すなわち本質的に完全阻害)を示すことは明らかである。
【0073】
実施例11
細胞/ウェル:100000
化合物(複数も可):DEX(300nM)、ASM(30nM)、およびDEX(300nM)+ASM(30nM)の組合せ剤
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)
結果:下記表11に示したように得られた。
【表12】

【0074】
表11からASM単独およびDEX単独では、この系において25%未満のT細胞増殖の阻害を示すが、ASM+DEXの組合せ剤では96%より多い阻害を示すことは明らかである。
【0075】
実施例12
細胞/ウェル:100000
化合物(複数も可):DEX(300nM)、ASM(30nM)、およびDEX(300nM)+ASM(30nM)の組合せ剤
刺激物質:SEB(0.1μg/ml)
結果:下記表12に示したように得られた。
【表13】

【0076】
表12からASM単独およびDEX単独では、この系において24%未満のT細胞増殖の阻害を示すが、ASM+DEXの組合せ剤では101%より多い阻害(すなわち本質的に完全阻害)を示すことは明らかである。
【0077】
実施例13
細胞/ウェル:200000
化合物(複数も可):HC(10μM)、FK(30nM)、BETA(300nM)、HC(10μM)+FK(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+FK(30nM)の組合せ剤
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)
結果:下記表13に示したように得られた。
【表14】

【0078】
表13からFK単独、HC単独およびBETA単独では、この系において本質的にT細胞増殖の阻害を示さないが、FK+HCの組合せ剤およびFK+BETAの組合せ剤では60%より多い阻害を示すことは明らかである。
【0079】
実施例14
細胞/ウェル:100000
化合物(複数も可):HC(10μM)、FK(30nM)、BETA(300nM)、HC(10μM)+FK(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+FK(30nM)の組合せ剤
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)
結果:下記表14に示したように得られた。
【表15】

【0080】
表14からFK単独、HC単独およびBETA単独ではこの系において31%未満のT細胞増殖の阻害を示すが、FK+HCの組合せ剤およびFK+BETAの組合せ剤では80%より多い阻害を示すことは明らかである。
【0081】
実施例15
細胞/ウェル:200000
化合物(複数も可):DEX(300nM)、FK(30nM)、BETA(300nM)、DEX(300nM)+FK(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+FK(30nM)
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)の組合せ剤
結果:下記表15に示したように得られた。
【表16】

【0082】
表15からFK単独、DEX単独およびBETA単独では、この系において14%未満のT細胞増殖の阻害を示すがFK+DEXの組合せ剤およびFK+BETAの組合せ剤では88%より多い阻害を示すことは明らかである。
【0083】
実施例16
細胞/ウェル:100000
化合物(複数も可):DEX(300nM)、FK(30nM)、BETA(300nM)、DEX(300nM)+FK(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+FK(30nM)の組合せ剤
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)
結果:下記表16に示したように得られた。
【表17】

【0084】
表16からFK単独、DEX単独およびBETA単独では、この系において25%未満のT細胞増殖の阻害を示すが、FK+DEXの組合せ剤およびFK+BETAの組合せ剤では92%より多い阻害を示すことは明らかである。
【0085】
実施例17
細胞/ウェル:50000
化合物(複数も可):DEX(300nM)、FK(30nM)、BETA(300nM)、DEX(300nM)+FK(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+FK(30nM)の組合せ剤
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)
結果:下記表17に示したように得られた。
【表18】

【0086】
表17からFK単独、DEX単独およびBETA単独では、この系において26%未満のT細胞増殖の阻害を示すが、FK+DEXの組合せ剤およびFK+BETAの組合せ剤では99%より多い阻害(すなわち本質的に完全阻害)を示すことは明らかである。
【0087】
実施例18
細胞/ウェル:100000
化合物(複数も可):DEX(300nM)、FK(30nM)、およびDEX(300nM)+FK(30nM)
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)
結果:下記表18に示したように得られた。
【表19】

【0088】
表18からFK単独およびDEX単独では、この系において25%未満のT細胞増殖の阻害を示すが、FK+DEXの組合せ剤では98%より多い阻害(すなわち本質的に完全阻害)を示すことは明らかである。
【0089】
実施例19
細胞/ウェル:200000
化合物(複数も可):HC(10μM)、CsA(300nM)、BETA(300nM)、HC(10μM)+CsA(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+CsA(300nM)の組合せ剤
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)
結果:下記表19に示したように得られた。
【表20】

【0090】
表19からCsA単独、HC単独およびBETA単独では、この系において本質的にT細胞増殖の阻害を示さないが、CsA+HCの組合せ剤およびCsA+BETAの組合せ剤では75%より多い阻害を示すことは明らかである。
【0091】
実施例20
細胞/ウェル:100000
化合物(複数も可):HC(10μM)、CsA(300nM)、BETA(300nM)、HC(10μM)+CsA(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+CsA(300nM)の組合せ剤
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)
結果:下記表20に示したように得られた。
【表21】

【0092】
表20からCsA単独、HC単独およびBETA単独では、この系において16%未満のT細胞増殖の阻害を示すが、CsA+HCの組合せ剤およびCsA+BETAの組合せ剤では89%より多い阻害を示すことは明らかである。
【0093】
実施例21
細胞/ウェル:50000
化合物(複数も可):HC(10μM)、CsA(300nM)、BETA(300nM)、HC(10μM)+CsA(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+CsA(300nM)の組合せ剤
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)
結果:下記表21に示したように得られた。
【表22】

【0094】
表21からCsA単独、HC単独およびBETA単独では、この系において本質的にT細胞増殖の阻害を示さないが、CsA+HCの組合せ剤およびCsA+BETAの組合せ剤では97%より多い阻害(すなわち本質的に完全阻害)を示すことは明らかである。
【0095】
実施例22
細胞/ウェル:200000
化合物(複数も可):HC(10μM)、CsA(300nM)、BETA(300nM)、HC(10μM)+CsA(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+CsA(300nM)の組合せ剤
刺激物質:SEB(0.1μg/ml)
結果:下記表22に示したように得られた。
【表23】

【0096】
表22からCsA単独、HC単独およびBETA単独では、この系において17%未満のT細胞増殖の阻害を示すがCsA+HCの組合せ剤およびCsA+BETAの組合せ剤では99%より多い阻害(すなわち本質的に完全阻害)を示すことは明らかである。
【0097】
実施例23
細胞/ウェル:200000
化合物(複数も可):DEX(300nM)、CsA(300nM)、BETA(300nM)、DEX(300nM)+CsA(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+CsA(300nM)の組合せ剤
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)
結果:下記表23に示したように得られた。
【表24】

【0098】
表23からCsA単独、DEX単独およびBETA単独ではこの系において14%未満のT細胞増殖の阻害を示すが、CsA+DEXの組合せ剤およびCsA+BETAの組合せ剤では88%より多い阻害を示すことは明らかである。
【0099】
実施例24
細胞/ウェル:100000
化合物(複数も可):DEX(300nM)、CsA(300nM)、BETA(300nM)、DEX(300nM)+CsA(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+CsA(300nM)の組合せ剤
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)
結果:下記表24に示したように得られた。
【表25】

【0100】
表24からCsA単独、DEX単独およびBETA単独では、この系において25%未満のT細胞増殖の阻害を示すがCsA+DEXの組合せ剤およびCsA+BETAの組合せ剤では94%より多い阻害を示すことは明らかである。
【0101】
実施例25
細胞/ウェル:50000
化合物(複数も可):DEX(300nM)、CsA(300nM)、BETA(300nM)、DEX(300nM)+CsA(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+CsA(300nM)の組合せ剤
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)
結果:下記表25に示したように得られた。
【表26】

【0102】
表25からCsA単独、DEX単独およびBETA単独では、この系において26%未満のT細胞増殖の阻害を示すが、CsA+DEXの組合せ剤およびCsA+BETAの組合せ剤では98%より多い阻害(すなわち本質的に完全阻害)を示すことは明らかである。
【0103】
実施例26
細胞/ウェル:200000
化合物(複数も可):DEX(300nM)、CsA(300nM)、BETA(300nM)、DEX(300nM)+CsA(30nM)の組合せ剤およびBETA(300nM)+CsA(300nM)の組合せ剤
刺激物質:SEB(0.1μg/ml)
結果:下記表26に示したように得られた。
【表27】

【0104】
表26からCsA単独、DEX単独およびBETA単独ではこの系において16%未満のT細胞増殖の阻害を示すが、CsA+DEXの組合せ剤およびCsA+BETAの組合せ剤では100%より多い阻害(すなわち本質的に完全阻害)を示すことは明らかである。
【0105】
実施例27
細胞/ウェル:100000
化合物(複数も可):DEX(300nM)、CsA(300nM)、およびDEX(300nM)+CsA(300nM)の組合せ剤
刺激物質:抗CD3mAb(0.1μg/ml)+抗CD28mAb(1μg/ml)
結果:下記表27に示したように得られた。
【表28】

【0106】
表27からCsA単独およびDEX単独では、この系において29%未満のT細胞増殖の阻害を示すが、CsA+DEXの組合せ剤では98%より多い阻害(すなわち本質的に完全阻害)を示すことは明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コルチコイドおよび式
【化1】

〔式中、
は式
【化2】

[式中、
はクロロ、ブロモ、ヨードまたはアジドであり、
はヒドロキシまたはメトキシであり、そして
はヒドロキシであり、その場合10、11位に単結合が存在するか;または存在せず、その場合10、11位に二重結合が存在する]
の基(a)であるか、
または
は式
【化3】

[式中
は上記定義の通りであり、そして
はヒドロキシであり、その場合10、11位に単結合が存在する]
の基(b)または基(c)であり、
はオキソであり、その場合23、24位に単結合が存在するか;ヒドロキシであり、その場合23、24位に単結合または二重結合が存在するか;または存在せず、その場合23、24位に二重結合が存在し;
はメチル、エチル、プロピルまたはアリルである〕
の化合物の組合せ剤の、コルチコイド耐性疾患および/またはカルシニューリン阻害剤耐性疾患の処置用医薬の製造のための使用。
【請求項2】
式Iの化合物が式
【化4】

の化合物である、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
コルチコイドがヒドロコルチゾン、ベタメタゾンおよびデキサメタゾンからなる群から選択される、請求項1または2のいずれか1項に記載の使用。
【請求項4】
T細胞が疾患の病態生理に含まれる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用。
【請求項5】
該疾患がアトピー性皮膚炎、乾癬、乾癬性関節炎、リウマチ性関節炎、喘息、潰瘍性大腸炎およびクローン病からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使用。
【請求項6】
T細胞が疾患の病態生理に含まれるが、ただしT細胞が病態生理に含まれる巣状分節状糸球体硬化症は除く、コルチコイド耐性疾患および/またはカルシニューリン阻害剤耐性疾患の処置用医薬の製造のためのコルチコイドおよびカルシニューリン阻害剤の組合せ剤の使用。
【請求項7】
カルシニューリン阻害剤が式
【化5】

[式中、置換基は請求項1に定義の通りである]
の化合物である、請求項6に記載の使用。
【請求項8】
カルシニューリン阻害剤が式
【化6】

[式中、
はヒドロキシまたは保護されたヒドロキシであり、
は水素、ヒドロキシルまたは保護されたヒドロキシルであり、
はメチル、エチル、プロピルまたはアリルであり、
nは1または2の整数であり、そして
線および点線の記号は単結合である]
の化合物である、請求項6に記載の使用。
【請求項9】
カルシニューリン阻害剤が式
【化7】

[式中、Rはメチル、エチル、プロピル、イソプロピルまたは−CH(OH)CHである]
の化合物である、請求項6に記載の使用。
【請求項10】
カルシニューリン阻害剤が請求項2に記載の式Iの化合物である、請求項6または7のいずれか1項に記載の使用。
【請求項11】
カルシニューリン阻害剤が式
【化8】

の化合物である、請求項6または8のいずれか1項に記載の使用。
【請求項12】
カルシニューリン阻害剤が式IIIの化合物(Rがエチル)である、請求項6または9のいずれか1項に記載の使用。
【請求項13】
コルチコイドがヒドロコルチゾン、ベタメタゾンおよびデキサメタゾンからなる群から選択される、請求項6〜12のいずれか1項に記載の使用。
【請求項14】
カルシニューリン阻害剤、コルチコイド、またはその両方が塩形である、請求項6〜13のいずれか1項に記載の使用。
【請求項15】
式Iの化合物およびヒドロコルチゾンの組合せ、その上薬学的に許容される賦形剤を含んでなる医薬組成物。
【請求項16】
式Iの化合物およびベタメタゾンの組合せ、その上薬学的に許容される賦形剤を含んでなる医薬組成物。
【請求項17】
式Iの化合物およびデキサメタゾンの組合せ、その上薬学的に許容される賦形剤を含んでなる医薬組成物。

【公表番号】特表2006−517217(P2006−517217A)
【公表日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501782(P2006−501782)
【出願日】平成16年2月9日(2004.2.9)
【国際出願番号】PCT/EP2004/001179
【国際公開番号】WO2004/069267
【国際公開日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】