説明

コンテンツ受信端末、コンテンツ配信端末、外部サーバ装置、ピアツーピアネットワークシステム及びコンピュータプログラム

【課題】より安全なピアツーピア通信を行うことを可能とするピアツーピアネットワークシステム、外部サーバ装置、コンテンツ配信端末、コンテンツ受信端末及びコンピュータプログラムを提供すること。
【解決手段】コンテンツ受信端末及びコンテンツ配信端末は、起動時に外部サーバ装置からネットワーク識別子を取得するため、各コンテンツ受信端末及び各コンテンツ配信端末にネットワーク識別子を予め設定する必要がない。また、ネットワーク識別子を外部サーバで一括管理するため、システムの安全性を高めることができ、より安全なピアツーピア通信を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ受信端末、コンテンツ配信端末、外部サーバ装置、ピアツーピアネットワークシステム及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のピアツーピア通信の制御技術として、コンテンツ配信端末が、受信者コンテキストを検索し、検索結果に基づいて選択したコンテンツ受信端末に対してのみ、コンテンツあるいはコンテンツのアドレス情報を配信する技術が知られている(例えば、非特許文献1参照。)。ここで、受信者コンテキストは、コンテンツ受信端末を示す情報である。この従来の技術では、受信者コンテキストは、予め各コンテンツ受信端末に分散管理されている。
また、非特許文献2に記載された技術では、個々のピアツーピアネットワークを区別するための識別子を予め各端末に設定しておき、端末間で送受信されるメッセージに本識別子を付加する。これにより、異なるピアツーピアネットワークから転送されてきた不正なメッセージを遮断できる。
【0003】
図8は、従来技術によるピアツーピアネットワークシステムの構成を示す概略図である。図8に示すピアツーピアネットワークシステムは、複数のコンテンツ配信端末と、複数のコンテンツ受信者端末を含んで構成される。図8に示すピアツーピアネットワークシステムは、コンテンツ配信端末が、コンテンツ受信端末へコンテンツあるいはコンテンツのアドレス情報を配信するシステムである。
【0004】
各コンテンツ受信端末は、コンテンツを受信する端末であり、自身の情報を示す受信者コンテキストを持つ。各コンテンツ受信端末の受信者コンテキストは、複数のコンテンツ受信端末で分散して管理されている。コンテンツ受信端末は、他のコンテンツ受信端末に自身の受信者コンテキストを登録するために、起動時に受信者コンテキスト登録要求を他のコンテンツ受信端末に送信する。ここで、受信者コンテキスト登録要求は、自身の受信者コンテキストが含まれるメッセージである。メッセージとは、ピアツーピアネットワークシステム内の端末間で送受信されるデータのことである。受信者コンテキスト登録要求を受信したコンテンツ受信端末は、受信者コンテキストを記憶し、管理する。このようにして、あるコンテンツ受信端末の受信者コンテキストが、他のコンテンツ受信端末で管理される。この時、コンテンツ受信端末がどの他のコンテンツ受信端末に受信者コンテキスト登録要求を送信するかは、送信する受信者コンテキストの値に応じて決まる。
【0005】
コンテンツ配信端末は、コンテンツを配信する端末であり、コンテンツを配信する際に、配信先のコンテンツ受信端末を検索する。具体的には、コンテンツ配信端末は、検索条件を設定し、1つのコンテンツ受信端末に対してその検索条件を含むメッセージである受信者コンテキスト検索要求を送信する。受信者コンテキスト検索要求を受信したコンテンツ受信端末は、検索条件に合致した受信者コンテキストを検索し、そのリストを含んだメッセージである受信者コンテキスト検索応答をコンテンツ配信端末に送信する。受信者コンテキスト検索応答を受信したコンテンツ配信端末は、そのリストに含まれる受信者コンテキストに対応するコンテンツ受信端末にコンテンツあるいはコンテンツのアドレス情報を配信する。
【0006】
また、ピアツーピアシステムに加入する各コンテンツ配信端末及び各コンテンツ受信端末には、ネットワーク識別子が設定されており、コンテンツ配信端末とコンテンツ受信端末間、またはコンテンツ受信端末間で送受信されるメッセージには、本ネットワーク識別子を付加する。これにより、異なるピアツーピアネットワークから送信された不正な受信者コンテキスト登録要求、受信者コンテキスト検索要求、受信者コンテキスト検索応答を遮断することができる。
【非特許文献1】荻野、中村、プッシュ型P2P情報配信プラットフォーム、「2007年電子情報通信学会総合大会」、電子情報通信学会、2007年3月7日、B−19−20,p.582
【非特許文献2】インターネット〈URL: http://platform.jxta.org/ 〉、[平成19年11月6日検索]
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、非特許文献1に記載された技術では、コンテンツ配信端末とコンテンツ受信端末の権限が区別されないので、コンテンツ配信端末が不正に受信者コンテキスト登録要求の送信、受信者コンテキスト検索応答の送信及び受信者コンテキストの管理を行うことができる、という問題がある。また、コンテンツ受信端末が不正な受信者コンテキスト検索要求を送信することができる、という問題がある。
また、非特許文献2に記載された技術では、ピアツーピアネットワーク外からの不正な受信者コンテキスト登録要求、受信者コンテキスト検索要求、受信者コンテキスト応答などのメッセージを遮断するためには、ピアツーピアネットワークを構成する各端末にネットワーク識別子を予め設定して置く必要がある、という問題がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、より安全なピアツーピア通信を行うことを可能とするピアツーピアネットワークシステム、外部サーバ装置、コンテンツ配信端末、コンテンツ受信端末及びコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、起動時にピアノード番号を外部サーバ装置へ送信するピアノード番号送信部と、ネットワーク識別子を含む安全化情報を前記外部サーバ装置から受信し、該安全化情報を安全化情報記憶部に記憶する安全化情報受信部と、受信者コンテキストを含む受信者コンテキスト登録要求に前記ネットワーク識別子を付加して他のコンテンツ受信端末に送信する受信者コンテキスト登録要求送信部と、受信者コンテキスト登録要求を他のコンテンツ受信端末から受信し、受信者コンテキスト登録要求に前記ネットワーク識別子が付加されている場合に、受信者コンテキストを受信者コンテキスト記憶部に記憶する受信者コンテキスト登録部と、受信者コンテキスト検索要求を受信する受信者コンテキスト検索要求受信部と、前記受信者コンテキスト検索要求に前記ネットワーク識別子が付加されている場合に、受信者コンテキスト検索応答を送信する受信者コンテキスト検索応答送信部と、を備えることを特徴とするコンテンツ受信端末である。
【0009】
また、本発明の一態様は、起動時にピアノード番号を外部サーバ装置へ送信するピアノード番号送信部と、ネットワーク識別子を含む安全化情報を前記外部サーバ装置から受信し、該安全化情報を安全化情報記憶部に記憶する安全化情報受信部と、検索条件を含む受信者コンテキスト検索要求に前記ネットワーク識別子を付加してコンテンツ受信端末に送信する受信者コンテキスト検索要求送信部と、検索結果を含む受信者コンテキスト検索応答を受信する受信者コンテキスト検索応答受信部と、前記受信者コンテキスト検索応答に前記ネットワーク識別子が付加されている場合に、前記検索結果に基づいて配信先のコンテンツ受信端末を決定し、該配信先のコンテンツ受信端末にコンテンツを配信するコンテンツ配信部と、を備えることを特徴とするコンテンツ配信端末である。
【0010】
また、本発明の一態様は、ネットワーク識別子を含む安全化情報をピアノード番号に関連付けて記憶する安全化情報記憶部と、ピアノード番号を受信すると、該ピアノード番号に関連付けられて記憶される前記安全化情報を該ピアノード番号に対応するコンテンツ配信端末またはコンテンツ受信端末に送信する安全化情報提供部と、を備えることを特徴とする外部サーバ装置である。
【0011】
また、本発明の一態様は、これらのコンテンツ受信端末と、コンテンツ配信端末と、外部サーバ装置と、を含むことを特徴とするピアツーピアネットワークシステムである。
【0012】
また、本発明の一態様は、上記のコンテンツ受信端末において、前記安全化情報は権限認証キーを含み、前記受信者コンテキスト登録要求送信部は、受信者コンテキスト登録要求に権限認証キーを付加して送信し、前記受信者コンテキスト登録部は、前記受信した受信者コンテキスト登録要求に付加された権限認証キーがコンテンツ受信者認証キーの場合にのみ、受信者コンテキスト記憶部に記憶し、前記受信者コンテキスト検索応答送信部は、前記受信者コンテキスト検索要求に付加された権限認証キーがコンテンツ配信者認証キーの場合にのみ受信者コンテキスト検索応答を送信することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の一態様は、上記のコンテンツ配信端末において、前記安全化情報は権限認証キーを含み、前記受信者コンテキスト検索要求送信部は、受信者コンテキスト検索要求に権限認証キーを付加して送信し、前記コンテンツ配信部は、受信者コンテキスト検索応答に付加された権限認証キーがコンテンツ受信者認証キーの場合にのみ、前記検索結果に基づいて配信先のコンテンツ受信端末を決定し、該配信先のコンテンツ受信端末にコンテンツを配信することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の一態様は、上記の外部サーバ装置において、前記安全化情報は、権限認証キーとして、コンテンツ受信端末用のコンテンツ受信者認証キー又はコンテンツ配信端末用のコンテンツ配信者認証キーを含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の一態様は、これらのコンテンツ受信端末と、コンテンツ配信端末と、外部サーバ装置と、を含むことを特徴とするピアツーピアネットワークシステムである。
【0016】
また、本発明の一態様は、上記のコンテンツ受信端末において、前記安全化情報は複数の接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号を含み、前記受信者コンテキスト登録要求送信部は、受信者コンテキスト登録要求を前記接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号のいずれか1つに対応するコンテンツ受信端末に送信することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の一態様は、上記のコンテンツ配信端末において、前記安全化情報は1つ以上の接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号を含み、前記受信者コンテキスト検索要求送信部は、受信者コンテキスト検索要求を前記接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号のいずれか1つに対応するコンテンツ受信端末に送信することを特徴とする。
【0018】
また、本発明の一態様は、上記の外部サーバ装置において、前記安全化情報は、コンテンツ受信端末からピアノード番号を受信した場合には、全ての接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号を含み、コンテンツ配信端末からピアノード番号を受信した場合には、1つ以上の接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号を含むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の一態様は、これらのコンテンツ受信端末と、コンテンツ配信端末と、外部サーバ装置と、を含むことを特徴とするピアツーピアネットワークシステムである。
【0020】
また、本発明の一態様は、起動時にピアノード番号を外部サーバ装置へ送信するピアノード番号送信ステップと、ネットワーク識別子を含む安全化情報を前記外部サーバ装置から受信し、該安全化情報を安全化情報記憶部に記憶する安全化情報受信ステップと、受信者コンテキストを含む受信者コンテキスト登録要求に前記ネットワーク識別子を付加して他のコンテンツ受信端末に送信する受信者コンテキスト登録要求送信ステップと、受信者コンテキスト登録要求を他のコンテンツ受信端末から受信し、受信者コンテキスト登録要求に前記ネットワーク識別子が付加されている場合に、受信者コンテキストを受信者コンテキスト記憶部に記憶する受信者コンテキスト登録ステップと、受信者コンテキスト検索要求を受信する受信者コンテキスト検索要求受信ステップと、前記受信者コンテキスト検索要求に前記ネットワーク識別子が付加されている場合に、受信者コンテキスト検索応答を送信する受信者コンテキスト検索応答送信ステップと、をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0021】
また、本発明の一態様は、上記のコンピュータプログラムにおいて、前記安全化情報は権限認証キーを含み、前記受信者コンテキスト登録要求送信ステップは、受信者コンテキスト登録要求に権限認証キーを付加して送信し、前記受信者コンテキスト登録ステップは、前記受信した受信者コンテキスト登録要求に付加された権限認証キーがコンテンツ受信者認証キーの場合にのみ、受信者コンテキスト記憶部に記憶し、前記受信者コンテキスト検索応答送信ステップは、前記受信者コンテキスト検索要求に付加された権限認証キーがコンテンツ配信者認証キーの場合にのみ受信者コンテキスト検索応答を送信することを特徴とする。
【0022】
また、本発明の一態様は、上記のコンピュータプログラムにおいて、前記安全化情報は複数の接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号を含み、前記受信者コンテキスト登録要求送信ステップは、受信者コンテキスト登録要求を前記接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号のいずれか1つに対応するコンテンツ受信端末に送信することを特徴とする。
【0023】
また、本発明の一態様は、起動時にピアノード番号を外部サーバ装置へ送信するピアノード番号送信ステップと、ネットワーク識別子を含む安全化情報を前記外部サーバ装置から受信し、該安全化情報を安全化情報記憶部に記憶する安全化情報受信ステップと、検索条件を含む受信者コンテキスト検索要求に前記ネットワーク識別子を付加してコンテンツ受信端末に送信する受信者コンテキスト検索要求送信ステップと、検索結果を含む受信者コンテキスト検索応答を受信する受信者コンテキスト検索応答受信ステップと、前記受信者コンテキスト検索応答に前記ネットワーク識別子が付加されている場合に、前記検索結果に基づいて配信先のコンテンツ受信端末を決定し、該配信先のコンテンツ受信端末にコンテンツを配信するコンテンツ配信ステップと、をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0024】
また、本発明の一態様は、上記のコンピュータプログラムにおいて、前記安全化情報は権限認証キーを含み、前記受信者コンテキスト検索要求送信ステップは、受信者コンテキスト検索要求に権限認証キーを付加して送信し、前記コンテンツ配信ステップは、受信者コンテキスト検索応答に付加された権限認証キーがコンテンツ受信者認証キーの場合にのみ、前記検索結果に基づいて配信先のコンテンツ受信端末を決定し、該配信先のコンテンツ受信端末にコンテンツを配信することを特徴とする。
【0025】
また、本発明の一態様は、上記のコンピュータプログラムにおいて、前記安全化情報は1つ以上の接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号を含み、前記受信者コンテキスト検索要求送信ステップは、受信者コンテキスト検索要求を前記接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号のいずれか1つに対応するコンテンツ受信端末に送信することを特徴とする。
【0026】
また、本発明の一態様は、ネットワーク識別子を含む安全化情報をピアノード番号に関連付けて安全化情報記憶部に記憶し、ピアノード番号を受信すると、該ピアノード番号に関連付けられて記憶される前記安全化情報を該ピアノード番号に対応するコンテンツ配信端末またはコンテンツ受信端末に送信する安全化情報提供ステップをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0027】
また、本発明の一態様は、上記のコンピュータプログラムにおいて、前記安全化情報は、権限認証キーとして、コンテンツ受信端末用のコンテンツ受信者認証キー又はコンテンツ配信端末用のコンテンツ配信者認証キーを含むことを特徴とする。
【0028】
また、本発明の一態様は、上記のコンピュータプログラムにおいて、前記安全化情報は、コンテンツ受信端末からピアノード番号を受信した場合には、全ての接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号を含み、コンテンツ配信端末からピアノード番号を受信した場合には、1つ以上の接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、コンテンツ受信端末及びコンテンツ配信端末は、起動時に外部サーバ装置からネットワーク識別子を取得するため、各コンテンツ受信端末及び各コンテンツ配信端末にネットワーク識別子を予め設定する必要がない。また、ネットワーク識別子を外部サーバ装置にて一括管理するため、システムの安全性を高めることができる。これにより、より安全なピアツーピア通信を行うことができる。
また、本発明によれば、外部サーバ装置は、コンテンツ受信端末とコンテンツ配信端末の権限を区別するための権限認証キーを一括管理する。コンテンツ受信端末とコンテンツ配信端末は、起動時に自身が持つ権限認証キーを取得し、メッセージにその権限認証キーを付加するため、コンテンツ配信端末が不正に受信者コンテキスト登録要求、受信者コンテキスト管理及び受信者コンテキスト検索応答を行うことはできない。また、コンテンツ受信端末が、不正な受信者コンテキスト検索要求を行うことはできない。これにより、より安全なピアツーピア通信を行うことができる。
また、本発明によれば、コンテンツ受信端末は、外部サーバ装置から取得した接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号に基づいて受信者コンテキスト登録要求を送信する。また、コンテンツ配信端末は、外部サーバ装置から取得した接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号に基づいて受信者コンテキスト検索要求を送信するため、コンテンツ受信端末及びコンテンツ配信端末はより確実にメッセージを送信先に送信することができる。これにより、より安全なピアツーピア通信を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるピアツーピアネットワークシステムの構成を示す概略図である。
ピアツーピアネットワークシステムは、外部サーバ装置100と、複数のコンテンツ受信端末200と、複数のコンテンツ配信端末300と、を含んで構成される。図1におけるコンテンツ受信端末200とコンテンツ配信端末300は、ピアツーピア通信を行う端末であり、例えば、パーソナルコンピュータや携帯端末、PDA(Personal Dagital Assistant)などである。コンテンツ受信端末200とコンテンツ配信端末300はピアツーピアネットワークに接続されている。ここで、コンテンツ受信端末200とコンテンツ配信端末300間またはコンテンツ受信端末200間でやり取りされるデータをメッセージという。
外部サーバ装置100は、コンテンツ受信端末200及びコンテンツ配信端末300とインターネットなどのネットワークで接続されるサーバコンピュータである。
【0031】
図1に示すピアツーピアネットワークシステムは、コンテンツ配信端末300が、複数のコンテンツ受信端末200へコンテンツあるいはコンテンツのアドレス情報を配信するシステムである。図8に示す従来のピアツーピアネットワークシステムでは、ネットワーク識別子を予め各コンテンツ受信端末及び各コンテンツ配信端末に設定しておかなければならなかった。そこで、本発明のピアツーピアネットワークシステムでは、外部サーバ装置100を設けて、外部サーバ装置100がピアツーピアネットワークを区別するための識別子(ネットワーク識別子)を管理する。また、図8に示す従来のピアツーピアネットワークシステムでは、コンテンツ受信端末とコンテンツ配信端末の権限の区別がなかった。そこで、本発明のピアツーピアネットワークシステムでは、コンテンツ受信端末200とコンテンツ配信端末300の権限を区別するための権限認証キーを用いてメッセージの送受信をする。権限認証キーは、外部サーバ装置100にて一括管理される。
【0032】
図2は、本実施形態における外部サーバ装置100の構成を示すブロック図である。外部サーバ装置100は、安全化情報提供部101と、安全化情報テーブルを記憶する安全化情報記憶部102と、を含んで構成される。
安全化情報提供部101は、コンテンツ受信端末200又はコンテンツ配信端末300からピアノード番号を受信すると、安全化情報記憶部102からそのピアノード番号に関連付けられて記憶される安全化情報を取得して、その安全化情報を当該ピアノード番号に対応するコンテンツ受信端末200あるいはコンテンツ配信端末300に送信する。
【0033】
図3は、安全化情報記憶部102に記憶される安全化情報テーブルの一例を示す概略図である。安全化情報テーブルには、ピアノード番号、権限認証キー、接続状況がネットワーク識別子に関連付けられて記憶されている。
ここで、権限認証キーは、コンテンツ受信端末200とコンテンツ配信端末300を区別するためのキーであり、コンテンツ受信者認証キーとコンテンツ配信者認証キーがある。コンテンツ配信者認証キー「Kd」は、コンテンツを配信する権限を持つキーである。コンテンツ受信者認証キー「Kr」は、コンテンツを受信する権限を持つキーである。図に示す例では、ピアノード番号「A」は、コンテンツ配信者認証キーを持つ。ピアノード番号「B」は、コンテンツ受信者認証キーを持つ。また、ピアノード番号「C」は、コンテンツ配信者認証キーとコンテンツ受信者キーを持つので、コンテンツの配信もコンテンツの受信もすることができる。
また、接続状況とは、ピアツーピアネットワークシステムに接続中か否かを示す欄である。接続状況の欄が「接続中」である場合は、ピアツーピアシステムに接続している。接続状況の欄が「−」である場合は、接続していない。図に示す例では、ピアノード番号「A」、「C」、「D」は、接続中である。また、ピアノード番号「B」は、接続していない。
【0034】
ここで、安全化情報とは、ネットワーク識別子と、権限認証キーと、接続中のコンテンツ受信端末200のピアノード番号である。例えば、安全化情報提供部101がピアノード番号「A」を受信した場合、安全化情報は、ネットワーク識別子「NetID」と、権限認証キー「Kd」と、接続中のコンテンツ受信端末200のピアノード番号「C」、「D」である。ただし、接続中のコンテンツ受信端末200は、ピアノード番号「A」と同じネットワーク識別子「NetID」を持つコンテンツ受信端末200のみが対象となる。また、受信したピアノード番号に対応する権限認証キーがコンテンツ受信者認証キーの場合には、全ての接続中のコンテンツ受信端末200のピアノード番号が安全化情報に含まれる。しかし、受信したピアノード番号に対応する権限認証キーがコンテンツ配信者認証キーの場合には、1つ以上の接続中のコンテンツ受信端末200のピアノード番号が安全化情報に含まれていればよい。
なお、一つのコンテンツ受信端末200またはコンテンツ配信端末300が、複数のピアツーピアネットワークに加入してもよい。
【0035】
図4は、本実施形態におけるコンテンツ受信端末200の構成を示すブロック図である。コンテンツ受信端末200は、ピアノード番号送信部201と、安全化情報受信部202と、安全化情報を記憶する安全化情報記憶部203と、受信者コンテキスト登録要求送信部204と、受信者コンテキスト登録部205と、他のコンテンツ受信端末200の受信者コンテキストを記憶管理する受信者コンテキスト記憶部206と、受信者コンテキスト検索要求受信部207と、受信者コンテキスト検索応答送信部208と、受信者コンテキスト検索要求転送部209と、受信者コンテキストのハッシュ値を計算するハッシュ計算部210と、コンテンツ受信部211と、を含んで構成される。
【0036】
ピアノード番号送信部201は、コンテンツ受信端末200の起動時に、ピアノード番号を外部サーバ装置100に送信する。安全化情報受信部202は、外部サーバ装置100から安全化情報を受信し、受信した安全化情報を安全化情報記憶部203に記憶する。
【0037】
受信者コンテキスト登録要求送信部204は、安全化情報受信部202が安全化情報を受信すると、ネットワーク識別子と、権限認証キー「Kr」を付加した受信者コンテキスト登録要求を他のコンテンツ受信端末200に送信する。受信者コンテキスト登録要求は、自身の受信者コンテキストを含むメッセージである。受信者コンテキストとは、コンテンツ受信端末200の状況を示す情報であり、例えば、コンテンツ受信端末200を操作するコンテンツ受信者の状況(性別、年齢、住んでいる地域等)である。
ここで、送信先となる他のコンテンツ受信端末200は、ハッシュ計算部210を用いて自身の受信者コンテキストから求めたハッシュ値により決まる。ただし、対象となる他のコンテンツ受信端末200は、安全化情報に含まれる接続中のコンテンツ受信端末200のみとなる。これにより、コンテンツ受信端末200は、より確実に自身のコンテキストを他のコンテンツ受信端末200に登録することができる。
なお、各コンテンツ受信端末200には、どのハッシュ値の受信者コンテキストをどのコンテンツ受信端末200が管理するかがあらかじめ設定されている。
【0038】
受信者コンテキスト登録部205は、他のコンテンツ受信端末200から受信者コンテキスト登録要求を受信すると、以下の条件(1)を満たす場合にのみ、受信した受信者コンテキストを受信者コンテキスト記憶部206に記憶する。
(1)受信した受信者コンテキスト登録要求に付加されたネットワーク識別子が自身の持つネットワーク識別子と同一であり、かつ、受信した受信者コンテキスト登録要求に付加された権限認証キーがコンテンツ受信者認証キー「Kr」である。
【0039】
受信者コンテキスト検索要求受信部207は、受信者コンテキスト検索要求を受信し、受信した受信者コンテキスト検索要求を受信者コンテキスト検索応答送信部208または受信者コンテキスト検索要求転送部209に出力する。受信者コンテキスト検索要求とは、受信者コンテキストの検索条件が含まれたメッセージである。
ここで、受信者コンテキスト検索要求受信部207は、ハッシュ計算部210を用いて受信者コンテキスト検索要求に含まれる検索条件のハッシュ値を計算する。計算したハッシュ値に対応する受信者コンテキストを受信者コンテキスト記憶部206が記憶管理している場合は、受信者コンテキスト検索要求受信部207は、受信者コンテキスト検索要求を受信者コンテキスト検索応答送信部208に出力する。管理していない場合には、受信者コンテキスト検索要求受信部207は、計算したハッシュ値と受信者コンテキスト検索要求を受信者コンテキスト検索要求転送部209に出力する。
【0040】
受信者コンテキスト検索応答送信部208は、以下の条件(2)を満たす場合にのみ、ネットワーク識別子と、権限認証キー「Kr」を付加した受信者コンテキスト検索応答を受信者コンテキスト検索要求の送信元のコンテンツ配信端末300に送信する。
(2)受信した受信者コンテキスト検索要求に付加されたネットワーク識別子が自身の持つネットワーク識別子と同一であり、かつ、受信した受信者コンテキスト検索要求に付加された権限認証キーがコンテンツ配信者認証キー「Kd」である。
ここで、受信者コンテキスト検索応答は、受信者コンテキストのリストを含むメッセージである。受信者コンテキスト検索応答送信部208は、受信者コンテキスト検索要求に含まれる検索条件と合致する受信者コンテキストを受信者コンテキスト記憶部206から取得し、取得した受信者コンテキストのリストを生成する。
【0041】
受信者コンテキスト検索要求転送部209は、受信者コンテキスト検索要求をハッシュ値に対応するコンテンツ受信端末200に転送する。
【0042】
コンテンツ受信部211は、コンテンツ配信端末300からコンテンツあるいはコンテンツのアドレス情報を受信する。
【0043】
図5は、本実施形態におけるコンテンツ配信端末300の構成を示すブロック図である。コンテンツ配信端末300は、ピアノード番号送信部301と、安全化情報受信部302と、安全化情報を記憶する安全化情報記憶部303と、受信者コンテキスト検索要求送信部304と、受信者コンテキスト検索応答受信部305と、コンテンツ配信部306と、を含んで構成される。
【0044】
ピアノード番号送信部301は、外部サーバ装置100にピアノード番号を送信する。安全化情報受信部302は、外部サーバ装置100から安全化情報を受信し、受信した安全化情報を安全化情報記憶部303に記憶する。
【0045】
受信者コンテキスト検索要求送信部304は、ネットワーク識別子と、権限認証キー「Kd」を付加した受信者コンテキスト検索要求をコンテンツ受信端末200に送信する。受信者コンテキスト検索要求は、受信者コンテキストの検索条件を含むメッセージである。ここで、送信先となるコンテンツ受信端末200は、安全化情報に含まれる接続中のコンテンツ受信端末200のいずれか1つである。
【0046】
受信者コンテキスト検索応答受信部305は、コンテンツ受信端末200から受信者コンテキスト検索応答を受信し、コンテンツ配信部306に出力する。
【0047】
コンテンツ配信部306は、下記条件(3)を満たす場合にのみ、受信した受信者コンテキストのリストに対応するコンテンツ受信端末200にコンテンツあるいはコンテンツのアドレス情報を配信する。
(3)受信した受信者コンテキスト検索応答に付加されたネットワーク識別子が自身の持つネットワーク識別子と同一であり、かつ、受信した受信者コンテキスト検索応答に付加された権限認証キーがコンテンツ受信者認証キー「Kr」である。
【0048】
図6は本実施形態におけるピアツーピアネットワークシステムの処理の一例を示したシーケンス図である。
コンテンツ受信端末(A)200は、起動すると、外部サーバ装置100にピアノード番号を送信する(ステップS1)。ピアノード番号を受信した外部サーバ装置100は、そのピアノード番号に対応する安全化情報(ネットワーク識別子と、コンテンツ受信者認証キー「Kr」と、接続中のコンテンツ受信端末200のピアノード番号)をコンテンツ受信端末(A)200に送信する(ステップS2)。
コンテンツ受信端末(A)200は、安全化情報を受信すると、ピアツーピアネットワークに接続する(ステップS3)。
【0049】
次に、コンテンツ受信端末(A)200は、自身の受信者コンテキストのハッシュ値を計算し(ステップS4)、受信者コンテキスト登録要求をコンテンツ受信端末(B)200に送信する(ステップS5)。ここで、受信者コンテキスト登録要求の送信先となるコンテンツ受信端末(B)200は、計算したハッシュ値に基づいて決定する。
受信者コンテキスト登録要求を受信したコンテンツ受信端末(B)200は、受信した受信者コンテキストを記憶管理する。このようにして受信者コンテキストが他のコンテンツ受信端末200に登録される。
【0050】
図7は本実施形態におけるピアツーピアネットワークシステムの処理の一例を示したシーケンス図である。
コンテンツ配信端末300は、起動すると、外部サーバ装置100にピアノード番号を送信する(ステップS11)。ピアノード番号を受信した外部サーバ装置100は、そのピアノード番号に対応する安全化情報(ネットワーク識別子と、コンテンツ配信者認証キー「Kd」と、接続中のコンテンツ受信端末200のピアノード番号)をコンテンツ配信端末300に送信する(ステップS12)。
コンテンツ配信端末300は、安全化情報を受信すると、ピアツーピアネットワークに接続する(ステップS13)。
【0051】
次に、コンテンツ配信端末300は、受信者コンテキスト検索要求をコンテンツ受信端末(C)200に送信する(ステップS14)。
受信者コンテキスト検索要求を受信したコンテンツ受信端末(C)200は、受信した検索条件のハッシュ値を計算し(ステップS15)、受信者コンテキスト検索要求をコンテンツ受信端末(D)200に転送する(ステップS16)。ここで、転送先となるコンテンツ受信端末(D)200は、計算したハッシュ値に基づいて決定する。
コンテキスト検索要求を受信したコンテンツ受信端末(D)200は、検索条件に合致する受信者コンテキストのリストを生成し、受信者コンテキスト検索応答をコンテンツ配信端末300に送信する(ステップS17)。
コンテンツ配信端末300は、受信した受信者コンテキストのリストに基づいてコンテンツあるいはコンテンツのアドレス情報を配信する。このようにしてコンテンツ配信端末300は、受信者コンテキストの検索を行う。
【0052】
このように、本実施形態によれば、コンテンツ受信端末200及びコンテンツ配信端末300は、起動時に外部サーバ装置100からネットワーク識別子を取得するため、各コンテンツ受信端末200及び各コンテンツ配信端末300にネットワーク識別子を予め設定する必要がない。また、ネットワーク識別子を外部サーバ装置100にて一括管理するため、システムの安全性を高めることができる。これにより、より安全なピアツーピア通信を行うことができる。
また、本実施形態によれば、コンテンツ受信端末200と、コンテンツ配信端末300の権限を区別するための権限認証キーを外部サーバ装置100に記憶する。コンテンツ受信端末200とコンテンツ配信端末300は、起動時に自身が持つ権限認証キーを取得する。各コンテンツ受信端末200と各コンテンツ配信端末300は、メッセージにその権限認証キーを付加するため、コンテンツ配信端末300が不正に受信者コンテキスト登録要求、受信者コンテキスト管理及び受信者コンテキスト検索応答を行うことはできない。また、コンテンツ受信端末200が、不正な受信者コンテキスト検索要求を行うことはできない。これにより、より安全なピアツーピア通信を行うことができる。
また、本実施形態によれば、コンテンツ受信端末200は、外部サーバ装置100から取得した接続中のコンテンツ受信端末200のピアノード番号に基づいて受信者コンテキスト登録要求を送信する。また、コンテンツ配信端末300は、外部サーバ装置100から取得した接続中のコンテンツ受信端末200のピアノード番号に基づいて受信者コンテキスト検索要求を送信するため、コンテンツ受信端末200及びコンテンツ配信端末300はより確実にメッセージを送信先に送信することができる。これにより、より安全なピアツーピア通信を行うことができる。
【0053】
また、図2、図4、図5に示す外部サーバ装置100、コンテンツ受信端末200、コンテンツ配信端末300の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、ピアツーピア通信処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0054】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0055】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施形態によるピアツーピアネットワークシステムの構成を示す概略図である。
【図2】本実施形態における外部サーバ装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態における安全化情報記憶部に記憶される安全化情報テーブルの一例を示す概略図である。
【図4】本実施形態におけるコンテンツ受信端末の構成を示すブロック図である。
【図5】本実施形態におけるコンテンツ配信端末の構成を示すブロック図である。
【図6】本実施形態におけるピアツーピアネットワークシステムの処理の一例を示したシーケンス図である。
【図7】本実施形態におけるピアツーピアネットワークシステムの処理の一例を示したシーケンス図である。
【図8】従来技術によるピアツーピアネットワークシステムの構成を示す概略図である。
【符号の説明】
【0057】
100…外部サーバ装置 101…安全化情報提供部 102…安全化情報記憶部 200…コンテンツ受信端末 201…ピアノード番号送信部 202…安全化情報受信部 203…安全化情報記憶部 204…受信者コンテキスト登録要求送信部 205…受信者コンテキスト登録部 206…受信者コンテキスト記憶部 207…受信者コンテキスト検索要求受信部 208…受信者コンテキスト検索応答送信部 209…受信者コンテキスト検索要求転送部 210…ハッシュ計算部 211…コンテンツ受信部 300…コンテンツ配信端末 301…ピアノード番号送信部 302…安全化情報受信部 303…安全化情報記憶部 304…受信者コンテキスト検索要求送信部 305…受信者コンテキスト検索応答受信部 306…コンテンツ配信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
起動時にピアノード番号を外部サーバ装置へ送信するピアノード番号送信部と、
ネットワーク識別子を含む安全化情報を前記外部サーバ装置から受信し、該安全化情報を安全化情報記憶部に記憶する安全化情報受信部と、
受信者コンテキストを含む受信者コンテキスト登録要求に前記ネットワーク識別子を付加して他のコンテンツ受信端末に送信する受信者コンテキスト登録要求送信部と、
受信者コンテキスト登録要求を他のコンテンツ受信端末から受信し、受信者コンテキスト登録要求に前記ネットワーク識別子が付加されている場合に、受信者コンテキストを受信者コンテキスト記憶部に記憶する受信者コンテキスト登録部と、
受信者コンテキスト検索要求を受信する受信者コンテキスト検索要求受信部と、
前記受信者コンテキスト検索要求に前記ネットワーク識別子が付加されている場合に、受信者コンテキスト検索応答を送信する受信者コンテキスト検索応答送信部と、
を備えることを特徴とするコンテンツ受信端末。
【請求項2】
起動時にピアノード番号を外部サーバ装置へ送信するピアノード番号送信部と、
ネットワーク識別子を含む安全化情報を前記外部サーバ装置から受信し、該安全化情報を安全化情報記憶部に記憶する安全化情報受信部と、
検索条件を含む受信者コンテキスト検索要求に前記ネットワーク識別子を付加してコンテンツ受信端末に送信する受信者コンテキスト検索要求送信部と、
検索結果を含む受信者コンテキスト検索応答を受信する受信者コンテキスト検索応答受信部と、
前記受信者コンテキスト検索応答に前記ネットワーク識別子が付加されている場合に、前記検索結果に基づいて配信先のコンテンツ受信端末を決定し、該配信先のコンテンツ受信端末にコンテンツを配信するコンテンツ配信部と、
を備えることを特徴とするコンテンツ配信端末。
【請求項3】
ネットワーク識別子を含む安全化情報をピアノード番号に関連付けて記憶する安全化情報記憶部と、
ピアノード番号を受信すると、該ピアノード番号に関連付けられて記憶される前記安全化情報を該ピアノード番号に対応するコンテンツ配信端末またはコンテンツ受信端末に送信する安全化情報提供部と、
を備えることを特徴とする外部サーバ装置。
【請求項4】
請求項1に記載のコンテンツ受信端末と、
請求項2に記載のコンテンツ配信端末と、
請求項3に記載の外部サーバ装置と、
を含むことを特徴とするピアツーピアネットワークシステム。
【請求項5】
前記安全化情報は権限認証キーを含み、
前記受信者コンテキスト登録要求送信部は、受信者コンテキスト登録要求に権限認証キーを付加して送信し、
前記受信者コンテキスト登録部は、前記受信した受信者コンテキスト登録要求に付加された権限認証キーがコンテンツ受信者認証キーの場合にのみ、受信者コンテキスト記憶部に記憶し、
前記受信者コンテキスト検索応答送信部は、前記受信者コンテキスト検索要求に付加された権限認証キーがコンテンツ配信者認証キーの場合にのみ受信者コンテキスト検索応答を送信する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ受信端末。
【請求項6】
前記安全化情報は権限認証キーを含み、
前記受信者コンテキスト検索要求送信部は、受信者コンテキスト検索要求に権限認証キーを付加して送信し、
前記コンテンツ配信部は、受信者コンテキスト検索応答に付加された権限認証キーがコンテンツ受信者認証キーの場合にのみ、前記検索結果に基づいて配信先のコンテンツ受信端末を決定し、該配信先のコンテンツ受信端末にコンテンツを配信する
ことを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ配信端末。
【請求項7】
前記安全化情報は、権限認証キーとして、コンテンツ受信端末用のコンテンツ受信者認証キー又はコンテンツ配信端末用のコンテンツ配信者認証キーを含むことを特徴とする請求項3に記載の外部サーバ装置。
【請求項8】
請求項5に記載のコンテンツ受信端末と、
請求項6に記載のコンテンツ配信端末と、
請求項7に記載の外部サーバ装置と、
を含むことを特徴とするピアツーピアネットワークシステム。
【請求項9】
前記安全化情報は複数の接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号を含み、
前記受信者コンテキスト登録要求送信部は、受信者コンテキスト登録要求を前記接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号のいずれか1つに対応するコンテンツ受信端末に送信する
ことを特徴とする請求項1または5に記載のコンテンツ受信端末。
【請求項10】
前記安全化情報は1つ以上の接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号を含み、
前記受信者コンテキスト検索要求送信部は、受信者コンテキスト検索要求を前記接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号のいずれか1つに対応するコンテンツ受信端末に送信する
ことを特徴とする請求項2または6に記載のコンテンツ配信端末。
【請求項11】
前記安全化情報は、コンテンツ受信端末からピアノード番号を受信した場合には、全ての接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号を含み、コンテンツ配信端末からピアノード番号を受信した場合には、1つ以上の接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号を含む
ことを特徴とする請求項3または7に記載の外部サーバ装置。
【請求項12】
請求項9に記載のコンテンツ受信端末と、
請求項10に記載のコンテンツ配信端末と、
請求項11に記載の外部サーバ装置と、
を含むことを特徴とするピアツーピアネットワークシステム。
【請求項13】
起動時にピアノード番号を外部サーバ装置へ送信するピアノード番号送信ステップと、
ネットワーク識別子を含む安全化情報を前記外部サーバ装置から受信し、該安全化情報を安全化情報記憶部に記憶する安全化情報受信ステップと、
受信者コンテキストを含む受信者コンテキスト登録要求に前記ネットワーク識別子を付加して他のコンテンツ受信端末に送信する受信者コンテキスト登録要求送信ステップと、
受信者コンテキスト登録要求を他のコンテンツ受信端末から受信し、受信者コンテキスト登録要求に前記ネットワーク識別子が付加されている場合に、受信者コンテキストを受信者コンテキスト記憶部に記憶する受信者コンテキスト登録ステップと、
受信者コンテキスト検索要求を受信する受信者コンテキスト検索要求受信ステップと、
前記受信者コンテキスト検索要求に前記ネットワーク識別子が付加されている場合に、受信者コンテキスト検索応答を送信する受信者コンテキスト検索応答送信ステップと、
をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項14】
前記安全化情報は権限認証キーを含み、
前記受信者コンテキスト登録要求送信ステップは、受信者コンテキスト登録要求に権限認証キーを付加して送信し、
前記受信者コンテキスト登録ステップは、前記受信した受信者コンテキスト登録要求に付加された権限認証キーがコンテンツ受信者認証キーの場合にのみ、受信者コンテキスト記憶部に記憶し、
前記受信者コンテキスト検索応答送信ステップは、前記受信者コンテキスト検索要求に付加された権限認証キーがコンテンツ配信者認証キーの場合にのみ受信者コンテキスト検索応答を送信する
ことを特徴とする請求項13に記載のコンピュータプログラム。
【請求項15】
前記安全化情報は複数の接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号を含み、
前記受信者コンテキスト登録要求送信ステップは、受信者コンテキスト登録要求を前記接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号のいずれか1つに対応するコンテンツ受信端末に送信する
ことを特徴とする請求項13または14に記載のコンピュータプログラム。
【請求項16】
起動時にピアノード番号を外部サーバ装置へ送信するピアノード番号送信ステップと、
ネットワーク識別子を含む安全化情報を前記外部サーバ装置から受信し、該安全化情報を安全化情報記憶部に記憶する安全化情報受信ステップと、
検索条件を含む受信者コンテキスト検索要求に前記ネットワーク識別子を付加してコンテンツ受信端末に送信する受信者コンテキスト検索要求送信ステップと、
検索結果を含む受信者コンテキスト検索応答を受信する受信者コンテキスト検索応答受信ステップと、
前記受信者コンテキスト検索応答に前記ネットワーク識別子が付加されている場合に、前記検索結果に基づいて配信先のコンテンツ受信端末を決定し、該配信先のコンテンツ受信端末にコンテンツを配信するコンテンツ配信ステップと、
をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項17】
前記安全化情報は権限認証キーを含み、
前記受信者コンテキスト検索要求送信ステップは、受信者コンテキスト検索要求に権限認証キーを付加して送信し、
前記コンテンツ配信ステップは、受信者コンテキスト検索応答に付加された権限認証キーがコンテンツ受信者認証キーの場合にのみ、前記検索結果に基づいて配信先のコンテンツ受信端末を決定し、該配信先のコンテンツ受信端末にコンテンツを配信する
ことを特徴とする請求項16に記載のコンピュータプログラム。
【請求項18】
前記安全化情報は1つ以上の接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号を含み、
前記受信者コンテキスト検索要求送信ステップは、受信者コンテキスト検索要求を前記接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号のいずれか1つに対応するコンテンツ受信端末に送信する
ことを特徴とする請求項16または17に記載のコンピュータプログラム。
【請求項19】
ネットワーク識別子を含む安全化情報をピアノード番号に関連付けて安全化情報記憶部に記憶し、
ピアノード番号を受信すると、該ピアノード番号に関連付けられて記憶される前記安全化情報を該ピアノード番号に対応するコンテンツ配信端末またはコンテンツ受信端末に送信する安全化情報提供ステップ
をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項20】
前記安全化情報は、権限認証キーとして、コンテンツ受信端末用のコンテンツ受信者認証キー又はコンテンツ配信端末用のコンテンツ配信者認証キーを含むことを特徴とする請求項19に記載のコンピュータプログラム。
【請求項21】
前記安全化情報は、コンテンツ受信端末からピアノード番号を受信した場合には、全ての接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号を含み、コンテンツ配信端末からピアノード番号を受信した場合には、1つ以上の接続中のコンテンツ受信端末のピアノード番号を含む
ことを特徴とする請求項19または20に記載のコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−140440(P2009−140440A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−318963(P2007−318963)
【出願日】平成19年12月10日(2007.12.10)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】