説明

コンバイン

【課題】コンバイン1における脱穀穀粒貯溜用の排出オーガ18を起立姿勢とした場合に、オーガ18を立てすぎて、オーガ18内の穀粒が詰まることがある。また排出オーガ18の姿勢を変える際の調整や操作を簡易にする。
【解決手段】脱穀後の穀粒を外部へ排出する排出オーガ18を設けたコンバイン1において、該排出オーガ18の傾きを検出する傾斜センサー40と、警報を発する警報手段41と、前記センサー40により前記排出オーガ18の傾きが設定角度以上になることを検出すると、該検出信号に基づき前記警報手段41に警報を発生させる制御手段42とを有する構成とした。また前記制御手段42は、前記検出信号に基づき排出規制手段43に前記排出オーガ18の排出を規制させたり、同じく前記検出信号に基づき排出停止手段47に前記排出オーガ18の排出を停止させたりする構成としても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱穀穀粒貯溜用の排出オーガを備えたコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
コンバインはエンジンを搭載し、エンジンの発生する動力をコンバインの走行、刈取、脱穀などに使用するが、刈取装置で刈り取った穀稈は脱穀装置に送られ、脱穀された後、グレンタンクに一時的に貯留される。グレンタンクに貯留されている穀粒は排出オーガによってトラックなどに排出されたり、袋詰めにされた後、搬出され利用される。
【0003】
上記穀粒の排出オーガとしては、オーガ内がスクリュウコンベヤになっており、該コンベヤにより穀粒をオーガの排出口まで運ぶものがある。そして該排出オーガが起立格納姿勢(オーガが立った状態と折り畳まれた状態)と傾斜袋詰め作用姿勢(オーガが寝た状態)とに切り替えられるコンバインが提案されている。
【特許文献1】特開平2004−173528号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1記載の発明によれば、穀粒を簡単、安易に袋詰めできるが、例えば排出オーガを起立姿勢とした場合にオーガを立てすぎて、オーガ内の穀粒が詰まることがあり、オーガ内の穀粒が詰まると穀粒搬送用伝動系が破損する事がある。
【0005】
また上記特許文献1記載の発明では排出オーガを起立格納姿勢と傾斜袋詰め作用姿勢に頻繁に変える際に、その調整や操作も煩雑となる。そしてその都度オーガを立てすぎて、オーガ内の穀粒が詰まることないように気をつけなければならない。
【0006】
またコンバインは大型のものも多く、排出オーガも必然的に大型になるため、排出オーガの姿勢によっては、例えばオーガを立てすぎた場合にコンバイン全体が不安定となり、バランスを崩すおそれもある。
【0007】
本発明の課題は、排出オーガを起立姿勢とした場合にオーガを立てすぎて、オーガ内の穀粒が詰まることがないようなオーガ安全装置を有するコンバインの提供である。
更に本発明の課題は、排出オーガの姿勢の調整や操作が簡易なコンバインの提供である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上記課題は以下の構成を採用することにより解決できる。
請求項1記載の発明は、脱穀後の穀粒を外部へ排出する排出オーガ(18)を設けたコンバイン(1)において、前記排出オーガ(18)上に設けられ、該排出オーガ(18)の傾きを検出するセンサー(40)と、前記排出オーガ(18)の傾きが設定角度以上になると警報を発する警報手段(41)と、前記センサー(40)により前記排出オーガ(18)の傾きが設定角度以上になることを検出すると、該検出信号に基づき前記警報手段(41)に警報を発生させる制御手段(42)とを有することを特徴とするコンバインである。
【0009】
請求項2記載の発明は、脱穀後の穀粒を外部へ排出する排出オーガ(18)を設けたコンバイン(1)において、前記排出オーガ(18)上に設けられ、該排出オーガ(18)の傾きを検出するセンサー(40)と、前記穀粒の外部への排出を規制する排出規制手段(43)と、前記センサー(40)により前記排出オーガ(18)の傾きが設定角度以上になることを検出すると、該検出信号に基づき前記排出規制手段(43)に排出を規制させる制御手段(42)とを有することを特徴とするコンバインである。
【0010】
請求項3記載の発明は、脱穀後の穀粒を外部へ排出する排出オーガ(18)を設けたコンバイン(1)において、前記排出オーガ(18)上に設けられ、該排出オーガ(18)の傾きを検出するセンサー(40)と、前記穀粒の外部への排出を停止する排出停止手段(47)と、前記センサー(40)により前記排出オーガ(18)の傾きが設定角度以上になることを検出すると、該検出信号に基づき前記排出停止手段(47)に排出を停止させる制御手段(42)とを有することを特徴とするコンバインである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、警報(41)により作業者に排出オーガ(18)が立ちすぎたことを知らしめることで、排出オーガ(18)を立てすぎて排出した場合に起こる、排出オーガ(18)内の穀粒の詰まり等の不具合の発生を防止することができる。また排出オーガ(18)の調整や操作も簡易になる。更に排出オーガ(18)の姿勢によってコンバイン(1)全体が不安定となることもなく、バランスを崩すおそれもない。
【0012】
更に請求項2記載の発明によれば、作業者が排出オーガ(18)を立てすぎたことに気がつかない場合でも、自動的に排出オーガ(18)の排出を規制することができ、排出オーガを立てすぎて排出した場合に起こる、排出オーガ(18)内の穀粒の詰まり等の不具合の発生を防止することができる。
【0013】
更に請求項3記載の発明によれば、排出オーガ(18)の排出を停止させることにより、穀粒の排出中に排出オーガ(18)を設定角度以上立てて、立てた方向に穀粒を排出した場合に起こる、排出オーガ(18)内の穀粒の詰まり等の不具合の発生を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図1には本発明の一実施例によるコンバインの左側面図を示す。図2には図1のコンバインの主に排出オーガの作動態様を示す正面図を示し、図3には図1のコンバインの平面図を示し、図4には図1のコンバインの背面図を示す。なお、本明細書で、左側及び右側とはコンバインが前進する方向に向かっての方向を言う。
【0015】
コンバイン1の走行フレーム2の前方部には、立毛穀桿を刈り取る刈取装置6を設けると共に、上側部には刈り取り穀桿を脱穀する脱穀装置15と、脱穀済みで選別済み穀粒を貯留するグレンタンク30とを載置して設けている。コンバイン1には、この貯留穀粒を機外へ排出する穀粒移送排出オーガ18をグレンタンク30の後側に設けており、該排出オーガ18を一方側である機体1a右側の側方外側へ回動移動自在な構成としている。排出オーガ18は、排出オーガ下部18bの上側へ折り畳み自在な排出オーガ上部18aを設けた構成である。
【0016】
前記排出オーガ18の排出オーガ上部18aを収納状態位置へ回動移動操作するときには、この排出オーガ上部18aを折り畳み状態へ操作した後に、所定の最終収納位置へ回動移動操作する。回動移動操作終了後に、排出オーガ18の後側に設けたロックレバー11aの操作により、この排出オーガ18をロック状態にして、固定する構成である。排出オーガ上部18aの先端部の移送終端部には、移送穀粒を機外へ排出する排穀口12aを有する排出筒12を設けた構成である。これら排出オーガ18の排出オーガ上部18aと、排出オーガ下部18b等を図面を用いて説明する。
【0017】
前記コンバイン1の走行フレーム2の下側には、図1で示すように土壌面を走行する左右一対のクローラ4を張設した走行装置3を配設し、走行フレーム2の上側面には脱穀装置15を載置した構成である。走行フレーム2の前方部の刈取装置6で立毛穀桿を刈り取りし、この刈り取り穀桿は、この刈取装置6で後方上部へ移送され、脱穀装置15のフィードチェーン7aと、挟時杆7bとで引き継ぎされて、挟持移送されながら脱穀される。脱穀済みで選別済みの穀粒は、揚穀筒16で揚送され、脱穀装置15の右横側に配設したグレンタンク30に供給され、グレンタンク30内に一時貯留される。グレンタンク30は前後方向に穀粒を移送するグレンタンク螺旋32aを底部に軸支内装している。
【0018】
前記走行フレーム2の前方部には、図1で示すように前端位置から立毛穀桿を分離するナローガイド13a、及び各分草体13bと、立毛穀桿を引き起こす各引起装置13c、引き起こされた穀桿を掻込みする穀桿掻込移送装置14の各掻込装置14aと、掻込された穀桿を刈り取る刈刃装置13dと、刈り取りされた穀桿を挟持移送して脱穀装置15のフィードチェーン7aと、挟持杆7bとへ受け渡しする穀桿掻込移送装置14の根元・穂先移送装置14b、14c等からなる刈取装置6を設けている。該刈取装置6は、油圧駆動による伸縮シリンダ16dにより、土壌面に対して、昇降自在に移動する構成である。
【0019】
前記刈取装置6の前方下部から後方上部へ傾斜する支持杆16aの上端部には、左右方向に支持パイプ杆16bを設け、この支持パイプ杆16bを走行フレーム2の上側面に設けた支持装置16cで回動自在に支持させて、伸縮シリンダ16dの作動により、刈取装置6は支持パイプ杆16bを回動中心として、上下に回動する構成である。
【0020】
前記刈取装置6の穀桿掻込移送装置14によって形成される穀桿移送経路中には、刈り取られて移送される穀桿に接触作用することにより、脱穀装置15へ穀桿の供給を検出する穀桿センサ4aを設けている。
【0021】
前記グレンタンク30側の前部には図3で示すようにコンバイン1を始動、停止、及び各部を調節等の操作を行う制御装置17aと、これら操作を行う作業者が搭乗する操縦席17bとを設け、この操縦席17bの下側で、走行フレーム2の上面側には、エンジン17を載置すると共に、後方部にはグレンタンク30を配設する。これら走行装置3と、刈取装置6と、脱穀装置15と、エンジン17等により、コンバイン1の機体1aを形成した構成である。
【0022】
前記走行フレーム2の前端部に装架した走行用のミッションケース19内の伝動機構19aの伝動経路中には、その出力に基づいて、走行車速を検出するポテンショメーター方式の車速センサ19bを設けている。
【0023】
次に前記グレンタンク30内へ貯留した貯留穀粒を機外へ排出する構成について説明する。このグレンタンク30の後側には、図1から図4で示すように、このグレンタンク30の前後方向へ軸支内装したグレンタンク螺旋32aの移送終端側の後端部を軸支する後支持メタル32cは、グレンタンク30の後側板32bの外側面へ装着して設けた構成である。そしてグレンタンク螺旋32aの移送前は、前板側32dへ設けた前支持メタル32eで軸支した構成である。
【0024】
支持メタル32cには、図1から図4で示すように下部移送螺旋9bを回転自在に軸支内装した排出オーガ下部18bと、上部移送螺旋9aを回転自在に軸支内装した排出オーガ上部18aとよりなる排出オーガ18を設け、この排出オーガ下部18bの基部である下端へ装着した下部回動メタル8bを、回動中心(ロ)(図2)として回動自在に装着して設けた構成である。これら下部回動メタル8bと、上部・下部排出オーガ18a、18bよりなる排出オーガ18とは、一体で、例えばコンバイン1の機体1aの右側方外側へ回動自在な構成であり、手動操作により回動移動する。
【0025】
前記排出オーガ18の排出オーガ上部18aの移送終端側には、図2に示すように開口部10bを設け、この開口部10bで、排出オーガ上部18aの外径部に、移送されてくる穀粒を機外へ排出する排穀口12aを設けた排出筒12を排出オーガ上部18aの外径部に固着、又はボルト、及びナット等により装着して設けた構成である。
【0026】
前記排出オーガ18は、上下方向所定位置の連結部51で二分割した構成であり、この分割位置は、この排出オーガ18の上下方向略中間位置(イ)として、排出オーガ上部18aの伸縮と折り畳み自在な構成である。排出オーガ下部18bの移送終端の上端部と、排出オーガ上部18aの移送始端の下端部との位置で、この排出オーガ上部18aを折り畳み自在な構成である。
【0027】
これら上部・下部排出オーガ18a、18bを係合状態、又はこの排出オーガ下部18bに対して、排出オーガ上部18aを折り畳み状態にする係合具9dを両者に設け、これら各係合具9dには、各突出部9eを設けて、この各突出部9eを回動自在に軸支する支持軸10cを挿入して設け、これら上側の係合具9dと支持軸10cとにより、排出オーガ上部18aが係合状態のときには、ロック状態になる構成である。そして折り畳みの時には、ロック解除になる構成である。
【0028】
前記排出オーガ18の上部・下部排出オーガ18a、18bへ軸支内装した上部・下部移送螺旋9a、9bの係合部には、各クラッチ爪(図示せず)を設けて、排出オーガ上部18aを折り畳む時に、噛合、及び離脱を容易にした構成である。
【0029】
そして前記排出オーガ18により、グレンタンク30内の穀粒の排出作業が終了して、排出オーガ上部18aを図2のように排出オーガ下部18bに対して、収納状態である折り畳み状態に手動操作して、排出オーガ18の排出オーガ上部18aを、収納状態位置へ操作することにより、排出オーガ18の排出オーガ下部18bは、順次垂直の起立状態になると共に、排出オーガ上部18aは、グレンタンク30の上方部を通過して、順次最終収納状態位置の脱穀装置15の上側へ移動する構成である。
【0030】
前記グレンタンク30内の貯留穀粒を機外へ排出する排出オーガ18の排出オーガ下部18b上側の折り畳み自在な排出オーガ上部18aを、収納状態位置へ操作するときは、この排出オーガ上部18aを折り畳み状態にして、回動移動動作すると、グレンタンク30の上方部を通過して、順次最終収納状態位置の高さ位置の脱穀装置15の上側へ移動することにより、排出オーガ上部18aは、折り畳み状態で収納されることにより安全に収納することができる。
【0031】
図5には本発明の一実施例である排出オーガのブレーキ装置部の拡大側面斜視図を示す。ブレーキ装置20は、図5に示すように後支持メタル32cの外周部へ取付板21aを固着して設け、この取付板21aには支持ピン21bを固着して設けた構成である。
【0032】
また、下部回動メタル8bには、長孔22bを設けた回動板22aを装着して設け、この回動板22aの長孔22b部を、取付板21aの支持ピン21bへ挿入し、回動板22aの外側面で、支持ピン21bには、複数個のブレーキ板23aを挿入すると共に、この各ブレーキ板の外側で、支持ピン21bには、各ナット23bを螺挿入した構成である。この各ナット23bの螺挿入位置により、ブレーキ力の調節ができる構成である。
【0033】
前記排出オーガ18は、右側方外側の所定高さ位置へ回動操作しても、ブレーキ装置20によって、所定の調節位置で保持される構成である。このブレーキ装置20は、排出オーガ18を収納状態へ操作したときでも操作できる構成であり、ブレーキを負荷させて振動低減を図った構成である。
【0034】
図6には本発明の一実施例である排出オーガの上部・下部排出オーガの連結部分の拡大正面図を示す。図6で示すように排出オーガ18の排出オーガ上部18aの移送始端部に設けた係合具9dと、排出オーガ下部18bの移送終端部に設けた係合具9dとの連結部51より、排出オーガ上部18aを折り畳み操作したときに、排出オーガ上部18aの係合具9dが当接して所定位置で停止させる保持ストッパー9fを、排出オーガ下部18bに装着した係合具9dの突出部32f(図3参照)の下側部に設けている。
【0035】
更に、排出オーガ上部18aを折り畳み状態へ操作したときは、上部・下部排出オーガ18a、18bの外径へ設けた支持板26a、26b間へ支持杆26cを挿入して支持させ、折り畳んだ排出オーガ上部18aの戻りを防止している。更に、支持板26aの挿入部を回動中心としている。そして排出オーガ上部18aを直線状態に操作したときは、排出オーガ下部18bに設けた上下の支持板26a、26b間へ支持杆26cを差し替え挿入して、収納状態にする構成である。
【0036】
前記排出オーガ下部18bの上部の外径部には、コ字形状の保持板27aを設け、この保持板27aには、略L字状の保持杆27bを取り付け、この保持杆27bの一方側(挿入側)の下部には、ナット27cを螺挿入した構成である。そして排出オーガ上部18aを直線状態に操作したときには、この排出オーガ上部18aの係合具9dを押さえ付けて保持杆27bにより保持する構成である。
【0037】
これにより、強度確保、及びコストダウンが図れ、またコンパクト化も図ることができる。そして排出オーガ上部18aの折り畳みの戻りを防止することができる。(基本特許より)
【0038】
次に本発明の一実施例である排出オーガ18について説明する。図7には本発明の一実施例である傾斜センサーの接続状態を示した制御ブロック図を示す。図8には本発明の一実施例であるコンバインのグレンタンク及び排出オーガ付近の部分背面図を示す。
【0039】
前記排出オーガ18は、使用しないときは排出オーガ上部18aを折り曲げ、収納できる構成となっており、使用時には排出オーガ上部18aを矢印S方向に立てて起立姿勢とし、W位置(図8参照)では穀粒の排出を行う。
【0040】
そして本実施例によれば排出オーガ18に該排出オーガ18の傾きを検出する傾斜センサー40を取り付け、排出オーガ18の傾きが設定角度以上になることを傾斜センサー40が検出すると、その検出信号を入力したCPU42が警報装置41に警報を発生させるように指令する構成である。
【0041】
本構成を採用することにより、排出オーガ18を立てすぎて穀粒を排出した場合に起こる、オーガ18内の穀粒の詰まり等の不具合の発生を防止することができる。
【0042】
警報装置41としては、例えば音声を発したり、または表示により視覚的に訴えるものでも良い。またこれらを併用したものでも良い。警報装置41はコンバイン1に取り付けても良く、コンバイン1とは離れた場所に設置しても良い。更にコンバイン1の作業者に分かるように、携帯用装置として該装置が振動することにより作業者に知らせるような構成としても良い。図8に示す構成では、傾斜センサー40を排出オーガ18のやや下方に設けているが、取り付け位置についての限定はなく、排出オーガ18の上方に取り付けても良いし、中央付近に取り付けても良い。
【0043】
図9(a)には本発明の一実施例である排出オーガの排出口付近の部分拡大図を示す。図9(b)には図9(a)のオーガクラッチオン規制モータ付近の斜視図を示す。
前記排出オーガ18に取り付けた傾斜センサー40が、前記排出オーガ18の傾きが設定角度以上になることを検出すると、傾斜センサー40から検出信号を受けたCPU42は、排出オーガ18の先端部に設けられたオーガ(排出)クラッチオン規制モータ43を作動させてオーガ排出クラッチレバー44のオン位置への動きを規制する。すなわちオーガ排出クラッチレバー44を駆動させないようにして、排出オーガ18の排出を規制する構成である。
【0044】
図9に示す構成において穀粒は矢印A方向にオーガ内を移動し、排出口12aから蛇腹状のシュータ62を経て矢印B方向に自然落下し、外部に排出される。オーガ排出クラッチレバー44の下部のオーガ18基部側で、該オーガ排出クラッチレバー44の長手方向と直交する方向にケーブル接続部材72が接続しており、該ケーブル接続部材72に接続したケーブル28は、ケーブル支持部材71で支持されグレンタンク螺旋32aの駆動を入り切りするテンションクラッチプーリ(図示せず)と接続されており、ケーブル28が張った状態(C位置)ではクラッチがオンでき、ケーブル28が緩んだ状態(D位置)ではクラッチオンが規制される。すなわちオーガ排出クラッチレバー44は、C位置でクラッチオンできるが、D位置ではクラッチが切れ、D位置では排出オーガ18からの穀粒の排出が規制される。
【0045】
この規制は、傾斜センサー40からの検出信号を受けたCPU42がオーガクラッチオン規制モータ43を作動させることにより行われる。オーガクラッチオン規制モータ43の回転軸70は図9(b)に示すように上部に突出しており、回転軸70の突出端部には、該回転軸70と直交する方向にオーガクラッチオン規制アーム45の端部が接続している。そしてオーガクラッチオン規制アーム45の他の端部には、該オーガクラッチオン規制アーム45と直交する方向にオーガクラッチオン規制ピン46の端部が接続している。すなわちオーガクラッチオン規制ピン46は、回転軸70方向に突出している。
【0046】
本実施例によれば、オーガクラッチオン規制モータ43を作動させてオーガクラッチオン規制アーム45を実線の配置(オーガ排出クラッチレバー44はD位置)にさせることで、オーガクラッチオン規制アーム45の端部に接続しているオーガクラッチオン規制ピン46がオーガ排出クラッチレバー44に接触して、オーガ排出クラッチレバー44の作動を規制する。すなわちオーガ排出クラッチレバー44の位置がD位置にあるときにはオーガクラッチオン規制ピン46にオーガ排出クラッチレバー44が接触しており、オーガ排出クラッチレバー44はC位置(クラッチがオンできる位置)まで回動することができないので、オーガ排出クラッチレバー44のオン位置への動きが規制され、排出オーガ18の排出が規制される。
【0047】
本構成を採用することにより、作業者が排出オーガ18の傾きが設定角度以上になって、排出オーガ18を立てすぎたことに気がつかない場合でも、自動的に排出オーガ18の排出を規制することができる。そして排出オーガ18を立てすぎても、排出オーガ18から穀粒の排出は行われないことから、排出オーガ18を立てすぎて排出した場合に起こる排出オーガ18内の穀粒の詰まり等の不具合の発生を防止することができる。
【0048】
図10には本発明の他の実施例である排出オーガ18の排出口付近の部分拡大図を示す。
前記排出オーガ18に取り付けた傾斜センサー40が、前記排出オーガ18の傾きが設定角度以上になることを検出すると、傾斜センサー40から検出信号を受けたCPU42は、排出オーガ18の先端部に設けられたオーガクラッチオフモータ47(図7)を作動させてオーガ排出クラッチレバー44のオン位置をオフ位置に移動させる構成である。すなわち排出オーガ18の排出を停止する構成である。例えば穀粒の排出中に排出オーガ18をだんだんと上げる方向に動かしても穀粒の排出を停止する構成である。
【0049】
図10に示す構成で図9で示した部材と同一部材には図9と同一符号を付して説明は省略する。本実施例では、オーガ排出クラッチレバー44の回動中心端部に、オーガ排出クラッチレバー44と直交する方向で排出オーガ18の基部と反対側にレバー位置規制部材73が接続している。オーガ排出クラッチレバー44は、F位置ではケーブル28が張った状態であり、上記図9の説明の様にクラッチオンできるが、G位置ではケーブル28が緩んだ状態でクラッチオンできない構成である。すなわちG位置では排出オーガ18からの穀粒の排出が停止する。この停止は、傾斜センサー40からの検出信号を受けたCPU42がオーガクラッチオフモータ47(図7)を作動させることにより行われる。
【0050】
図10に示すように、オーガ排出クラッチレバー44の位置がF位置では、レバー位置規制部材73がオーガクラッチオフ規制アーム48の端部で該アーム48に直交する方向に接続しているオーガクラッチオフ規制ピン49に接触しているので、レバー位置規制部材73が回動できない。そしてオーガクラッチオフ規制モータ47が作動して、オーガクラッチオフ規制アーム48が矢印H方向に回動すると、オーガクラッチオフ規制アーム48の端部に接続しているオーガクラッチオフ規制ピン49は、レバー位置規制部材73を矢印E方向に回動することを許す。レバー位置規制部材73が矢印E方向に回動すると、オーガ排出クラッチレバー44の位置はF位置からG位置に移動し、オーガ排出クラッチレバー44をオフ位置に移動させる。
【0051】
本構成を採用することにより、穀粒の排出中に排出オーガ18を設定角度以上に立て、立てた方向に穀粒を排出した場合に排出オーガ18内の穀粒の詰まり等の不具合の発生を防止することができる。
【0052】
排出オーガ18の先端に詰まりセンサー61を設けてもよい。詰まりセンサー61によって穀粒の詰まりを検出することより、排出オーガ18の先端に設けたオーガ排出クラッチレバー44をオフ位置に移動させることができる。
【0053】
排出オーガ18の先端に設けた詰まりセンサー61が穀粒を感知すると、それは穀粒が排出口から外部にスムーズに排出されていないこと、すなわち穀粒の逆流する状態であることを感知したためであり、このときは詰まりセンサー61の検出信号を受けたCPU42はオーガクラッチオフモータ47(図7)を作動させ、オーガクラッチオフ規制ピン49が図10の説明と同様にH方向に動く。そしてオーガクラッチオフ規制ピン49に接触しているレバー位置規制部材73がオーガクラッチオフ規制ピン49の動きに伴いE方向に作動される。
【0054】
このレバー位置規制部材73のE方向への動きに伴い排出オーガ18内の螺旋9aを停止させるためのオーガ排出クラッチレバー44はF位置からG位置に移動して、オーガ排出クラッチレバー44をオフに移動させる構成としている。すなわちオーガクラッチオフモータ47でオーガ排出クラッチレバー44が自動的にオフ位置に移動してテンションクラッチプーリ(図示せず)を切り、オーガクラッチオフモータ47は緊急停止用のモータの役割をしている。
【0055】
本構成を採用することにより、排出オーガ18の先端部分のシュータ62の側面に穀粒が充填すると、直ちにオーガ排出クラッチレバー44がオフ位置に移動するので、排出オーガ18に穀粒が詰まることが無くなり、排出オーガ18内の穀粒の詰まり等の不具合の発生を防止することができる。
【0056】
また、図10に示す前記排出オーガ18の排出口12aには先端の円筒形シュータ62よりも断面積の大きい内部空間部を設けており、この空間側面に詰まりセンサー61を、配置している。例えば点線K位置に詰まりセンサー61を設けた場合は、排出オーガ18から排出した穀粒の円筒形シュータ62への流れを阻止してしまう。
【0057】
しかし本構成を採用することにより、詰まりセンサー61の円筒部より上記空間部は断面積が大きいので、穀粒の通常排出時に詰まりセンサー61を誤感知させることなく穀粒を円筒形シュータ62に流すことができる。
【0058】
図11及び図12には本発明の一実施例であるコンバインのグレンタンク30と排出オーガ18付近の部分背面図を示す。
図11及び図12に示すように排出オーガ上部18aと排出オーガ下部18bがそれぞれの軸方向が一致した状態で連結されないと、オーガ排出クラッチレバー44がオン位置へ移動できない構成である。
【0059】
図11に示す排出オーガ上部18aと排出オーガ下部18bは、通常上部・下部排出オーガ18a、18bを係合状態として使用し、使用後は、連結部51で折り畳んでコンパクトに収納できる構成である。図11には排出オーガ上部18aと排出オーガ下部18bが連結していない(すなわち排出オーガ18の不使用時)場合を示す。オーガ排出クラッチレバー44とワイヤ受け52はワイヤ53で接続されており、ワイヤ53は、排穀オーガ18の螺旋9a、9bを動かす駆動部(図示せず)にクラッチを介してつながっている。ワイヤ受け52の先端と排出オーガ下部18bはスプリング54で接続されている。
【0060】
そして排出オーガ上部18aを折り畳む時、すなわち排出オーガ上部18aと下部18bが連結部51を介して連結していない場合には、オーガ排出クラッチレバー44をオフ(G)位置から角度α分だけ動かしてオン(F)位置へ動かすことができない。すなわち、排出オーガ上部18aが折り畳まれた状態では、ワイヤ受け52がI方向に角度β(α>β)しか動かずワイヤ53は張らずに緩んだ状態であるので、オーガ排出クラッチレバー44を作動させることができない。
【0061】
排出オーガ上部18aと下部18bの連結部51は搬送螺旋端部の回転体9a、bがむき出しになっているため、この状態でオーガ排出クラッチレバー44がオン位置へ動かすことができると穀粒が飛び出たり、周囲のものが巻き込まれる可能性がある。したがって本構成を採用することにより、このような不都合を防止することができる。
【0062】
一方、図12に示すように排出オーガ18の連結部51を連結しないとオーガ排出クラッチレバー44がオン位置へ動かすことができない構成において、折り畳みオーガ18の折り畳み収納の移動操作に連動して、オーガ排出クラッチレバー44のオンを規制する構成としている。すなわち、排出オーガ上部18aと下部18bの連結時にはオーガ排出クラッチレバー44をオン位置へ動かすことができる構成である。
【0063】
図12について説明する。排出オーガ上部18aを立てると、ワイヤ受け52とオーガ排出クラッチレバー44につながっているワイヤ53が緊張するので、ワイヤ受け52と排出オーガ下部18bに連結しているスプリング54の付勢力が強くなる。そしてスプリング54がワイヤ受け52を強く保持することから、オーガ排出クラッチレバー44をオンにしてもワイヤ受け52は倒れない。
【0064】
したがって本構成を採用することにより、簡単にオーガ排出クラッチレバー44のオンを規制することができる。
【0065】
図13には本発明の一実施例であるコンバイン1のグレンタンク30と排出オーガ18の下部付近の拡大背面図を示し、図14には本実施例のコンバイン1のグレンタンク30と排出オーガ18付近の部分背面図を示す。
図14に示すように、排出オーガ18の角度を検出する角度センサー60を設けている。図14では角度センサー60を排出オーガ18のやや下方に設けているが、取り付け位置についての限定はなく、排出オーガ18の上方に取り付けても良いし、中央付近に取り付けても良い。
【0066】
そしてグレンタンク30の下部にはグレンタンク30から穀粒の排出オーガ18への取り込み量を規制する可動シャッタ55を設けている。また排出オーガ18の水平に対する傾斜角度である排出角度θ(図14)に連動してグレンタンク30内に設けたシャッタの隙間56が変化する構成としている。
【0067】
図13について説明する。走行フレーム2の上部にグレンタンク30とシャッタ隙間制御モータ57が設けられている。そしてシャッタ隙間制御モータ57により可動シャッタ55を矢印Rのように上げ下げしてシャッタ55の隙間56を調整している。可動シャッタ55を上げればシャッタ55の隙間56が小さくなり(56S)、穀粒の取り込み量が少なくなる。一方可動シャッタ55を下げれば(点線部分)シャッタ55の隙間56が大きくなり(56L)、穀粒の取り込みが多くなる。
【0068】
排出オーガ18の水平に対する傾斜角度である排出角度θ(図14)が大きくなるほど(排出オーガ18を立てるほど)グレンタンク30内の穀粒の排出効率が下がり、排出オーガ18の許容排出能力が低下する。したがってシャッタ55の隙間56を小さくして取り込み量を少なめにし、詰まり気味を防止する。このように本構成を採用することにより、排出オーガ18の排出角度θに拘わらず、排出オーガ18の排出能力を最大限に発揮させることができる。
【0069】
図15にはシャッタの隙間の変化量と、排出オーガの排出時の水平に対する傾斜角度θである排出角度(図14)との関係を示す。上記排出オーガ18の排出角度θに連動してグレンタンク30内のシャッタ55の隙間56が変化する構成において、排出オーガ18の排出角度θが大きくなるほどシャッタ55の隙間56を狭くする構成である。
【0070】
排出オーガ18の排出角度θが大きくなるほど(排出オーガ18を立てるほど)グレンタンク30内の穀粒の排出効率が下がり、排出オーガ18の許容排出能力が低下する。したがって本構成を採用することにより、排出オーガ18の排出角度θに拘わらず、排出オーガ18の排出能力を最大限に発揮させることができる。
【0071】
図16には本発明の一実施例であるコンバインのグレンタンクと排出オーガ付近の部分背面図を示す。図17では、グレンタンク30を上下に2分割して上部の樹脂タンクを上部タンク30a、下部を金属製タンクを下部タンク30bとして、金属製の下部タンク30bの傾斜部に可動シャッタ55を設け、グレンタンク螺旋32aの上方に位置する傾斜板63との間でシャッタ55の隙間56の調節を行う構成としている。
【0072】
本構成により、可動シャッタ55を設けた下部タンク30bは金属製であることから強度が大きい。また金属製の下部タンク30bの傾斜部に、可動シャッタ55を設けることで、グレンタンク30上部の樹脂部の上部タンク30aのみ取り外しが可能となり、樹脂部30aを外すことで可動シャッタ55部のメンテナンスが容易にできる。
【0073】
図17には本発明の一実施例であるシャッタの隙間の変化量と排出オーガの排出時の水平に対する傾斜角度である排出角度θ(図14)との関係を示す。
また排出オーガ18の排出角度θが設定角度になるとオーガ排出角度センサー60(図7)が感知してシャッタ制御モータ(=図13のシャッタ隙間制御モータ57)が作動し、シャッタ55の制御が始まる構成としている。そして排出オーガ18の排出の初期の回動段階では不感帯を設ける構成としている。排出オーガ18の排出角度θが小さい場合、すなわち排出オーガ18の高さが低い位置にある場合はシャッタ55の隙間56を変えなくてもよい。
【0074】
本構成において、排出オーガ18の穀粒の排出の初期段階では排出オーガ18の穀粒の排出能力は十分あるため、穀粒の排出量を規制する必要はない。したがって不感帯を設けることで排出オーガ18の排出能力を高めることができる。
【0075】
図18には本発明の一実施例であるシャッタの隙間の変化量と排出オーガの水平に対する傾斜角度である排出角度θ(図14)との関係を示す。図18のように、排出オーガ18の排出角度θが大きくなるほどシャッタの隙間56の変化量を大きく、すなわちシャッタ55の隙間56を狭くなる度合いを大きくする構成とする。
【0076】
排出オーガ18の長さをL(図14)とした場合に排出高さはLsinθとなる。排出オーガ18の排出角度による排出高さは、排出角度が初期の段階(排出角度が大きい場合)では大きく、後期の段階(排出角度が小さい場合)では小さい。この排出角度の変化と排出高さの関係に基づきシャッタ55の隙間56を変化させることにより排出オーガ18の排出能力を最大限に発揮できる。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、脱穀穀粒貯溜用の排出オーガを備えたコンバインに限らずその他の農作業機や、工業用作業機などに様々な利用可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の一実施例であるコンバインの左側面図である。
【図2】図1のコンバインの主に排出オーガの作動態様を示す正面図である。
【図3】図1のコンバインの平面図である。
【図4】図1のコンバインの背面図である。
【図5】本発明の一実施例である排出オーガのブレーキ装置部の拡大側面斜視図である。
【図6】本発明の一実施例である排出オーガの上部・下部排出オーガの連結部分の拡大正面図である。
【図7】本発明の一実施例である傾斜センサーの接続状態を示すブロック図である。
【図8】本発明の一実施例であるコンバインのグレンタンク及び排出オーガ付近の部分背面図である。
【図9】図9(a)は本発明の一実施例である排出オーガの排出口付近の部分拡大図である。図9(b)は図9(a)のモータ付近の斜視図である。
【図10】本発明の一実施例である排出オーガの排出口付近の部分拡大図である。
【図11】本発明の一実施例であるコンバインのグレンタンクと排出オーガ付近の部分背面図である。
【図12】本発明の一実施例であるコンバインのグレンタンクと排出オーガ付近の部分背面図である。
【図13】本発明の一実施例であるコンバインのグレンタンクと排出オーガ下部付近の拡大背面図である。
【図14】本発明の一実施例であるコンバインのグレンタンクと排出オーガ付近の部分背面図である。
【図15】本発明の一実施例であるシャッタの隙間の変化量と排出オーガの排出角度との関係を示す図である。
【図16】本発明の一実施例であるコンバインのグレンタンクと排出オーガ付近の部分背面図である。
【図17】本発明の一実施例であるシャッタの隙間の変化量と排出オーガの排出角度との関係を示す図である。
【図18】本発明の一実施例であるシャッタの隙間の変化量と排出オーガの排出角度との関係を示す図である。
【符号の説明】
【0079】
1 コンバイン 1a 機体
2 走行フレーム 3 走行装置
4 クローラ 4a 検出センサ
6 刈取装置 7a フィードチェン
7b 挟持杆 8b 下部回動メタル
9a 上部移送螺旋 9b 下部移送螺旋
9d 係合具 9e 突出部
9f ストッパー 10b 開口部
10c 支持軸 11a ロックレバー
12 排出筒 12a 排出口
13a ナローガイド 13b 分草体
13c 引起装置 13d 刈刃装置
14 穀桿掻込移送装置 14a 掻込装置
14b、c 根元・穂先移送装置 15 脱穀装置
16 揚穀筒 16a 支持杆
16b 支持パイプ杆 16c 支持装置
16d 伸縮シリンダ 17 エンジン
17a 制御装置 17b 操縦席
18 排出オーガ 18a 排出オーガ上部
18b 排出オーガ下部 19 ミッションケース
19a 伝動機構 19b 車速センサ
20 ブレーキ装置 21a 取付板
21b 支持ピン 22a 回動板
22b 長孔 23a ブレーキ板
23b ナット 26a、b 支持板
26c 支持杆 27a 保持板
27b 保持杆 27c ナット
28 ケーブル 30 グレンタンク
30a 上部タンク 30b 下部タンク
32a グレンタンク螺旋 32b 後側板
32c 後支持メタル 32d 前板側
32e 前支持メタル 32f 突出部
40 傾斜センサー 41 警報装置
42 CPU 43 オーガクラッチオン規制モータ
44 オーガ排出クラッチレバー 45 オーガクラッチオン規制アーム
46 オーガクラッチオン規制ピン 47 オーガクラッチオフモータ
48 オーガクラッチオフ規制アーム 49 オーガクラッチオフ規制ピン
50 螺旋ケーブル用手動レバー 51 連結部
52 ワイヤ受け 53 ワイヤ
54 スプリング 55 可動シャッタ
56 シャッタの隙間 57 シャッター隙間制御モータ
58 上部タンク 59 下部タンク
60 角度センサー 61 詰まりセンサー
62 シュータ 63 傾斜板
70 回転軸 71 ケーブル支持部材
72 ケーブル接続部材 73 レバー位置規制部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脱穀後の穀粒を外部へ排出する排出オーガ(18)を設けたコンバイン(1)において、
前記排出オーガ(18)上に設けられ、該排出オーガ(18)の傾きを検出するセンサー(40)と、
前記排出オーガ(18)の傾きが設定角度以上になると警報を発する警報手段(41)と、
前記センサー(40)により前記排出オーガ(18)の傾きが設定角度以上になることを検出すると、該検出信号に基づき前記警報手段(41)に警報を発生させる制御手段(42)と
を有することを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
脱穀後の穀粒を外部へ排出する排出オーガ(18)を設けたコンバイン(1)において、
前記排出オーガ(18)上に設けられ、該排出オーガ(18)の傾きを検出するセンサー(40)と、
前記穀粒の外部への排出を規制する排出規制手段(43)と、
前記センサー(40)により前記排出オーガ(18)の傾きが設定角度以上になることを検出すると、該検出信号に基づき前記排出規制手段(43)に排出を規制させる制御手段(42)と
を有することを特徴とするコンバイン。
【請求項3】
脱穀後の穀粒を外部へ排出する排出オーガ(18)を設けたコンバイン(1)において、
前記排出オーガ(18)上に設けられ、該排出オーガ(18)の傾きを検出するセンサー(40)と、
前記穀粒の外部への排出を停止する排出停止手段(47)と、
前記センサー(40)により前記排出オーガ(18)の傾きが設定角度以上になることを検出すると、該検出信号に基づき前記排出停止手段(47)に排出を停止させる制御手段(42)と
を有することを特徴とするコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−340654(P2006−340654A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−168996(P2005−168996)
【出願日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】