説明

コンバイン

【課題】搬送する作物の種類により、または扱胴の回転数に応じて、螺旋による搬送とエアによる搬送のいずれかを容易に選択でき、作業能率を向上させ、経済的なコンバインの提供である。
【解決手段】穀粒を分離処理する扱胴69を設けた脱穀装置7と、穀粒一時貯留用グレンタンク8と、穀粒を螺旋搬送する螺旋8cと、穀粒をエア搬送するエア搬送装置8b、18、20、13aと、扱胴回転数切替レバー42と、螺旋8cによる搬送を制御する排出テンションクラッチ32と、エア搬送装置8b、18、20、13aによる搬送を制御する排出テンションクラッチ25と、回転数切替レバー42の位置を検出して、該位置に対応した穀粒搬送装置を作動させる制御装置100を備える。また、制御装置100がグレンタンク8内の穀粒の搬送流路を、螺旋8c又は/及びエア搬送装置8b、18、20、13aに切り替える搬送流路切替装置8a、8e、47を制御しても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大豆、小豆、米、麦、蕎麦、粉等の粉粒体を外部へ排出する粉粒体排出装置を備えたコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、穀粒一時貯留用のグレンタンクと穀粒排出用オーガなどの粉粒体排出装置を備えたコンバインにおいて、グレンタンク内の穀粒を外部へ排出する際には、グレンタンク下部に螺旋を設けて、該螺旋が回動することにより、オーガ内に穀粒を移送していた。そしてオーガ内にも螺旋を設けて、該螺旋が回動することで穀粒を外部へ排出していた。
【0003】
一方、グレンタンクからオーガ内へ穀粒を繰り出す繰出装置を設けて、繰出装置内にホッパを設置して、ホッパから穀粒の袋取りを行って穀粒を排出したり、ホッパの排出口にフレキシブルコンテナを取り付けて穀粒を排出したりもしていた。
【0004】
しかし上記方法によるグレンタンク内の螺旋によるオーガ排出では、螺旋の回動による搬送であるため、大豆などの穀粒が損傷したり、また損傷することで取り出した穀粒が汚染する原因となっていた。また、ホッパによる穀粒の袋取りやフレキシブルコンテナによる穀粒の排出では、袋やフレキシブルコンテナを運ぶ労力を要した。
そこで下記特許文献1では、グレンタンク内の穀粒を、ファンの送風を利用して機外へ排出する粉粒体排出装置として、エア排出装置を搭載したコンバインが提案されている。
【特許文献1】特開2002−45030号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1記載の発明によれば、グレンタンク内の底板の下に、穀粒を排出する繰出部を設け、該繰出部から繰り出した穀粒をファンの送風を利用して機外へ排出している。したがって、上記グレンタンク下部及びオーガ内の螺旋による移送とは違って、特に大豆の場合に損傷したり、また、該損傷することで穀粒が汚染されることは、軽減されるが、ファンの送風のようなエアによる搬送のみでは、搬送効率が悪い粉粒体もある。例えば米などは、エアによる搬送に比べて上記螺旋による搬送の方が搬送効率が良く、螺旋による搬送でも損傷がほとんど生じない。
【0006】
すなわち搬送する作物の種類によって適した搬送手段が異なるが、従来のコンバインは、グレンタンクの下部に螺旋を有し、上記特許文献1記載の構成とは全く構造が相違することから、エアによる搬送の構成(上記特許文献1記載の構成)を採用するには、従来の粉粒体排出装置とは別に製造、使用せざるをえないために不経済である。また、作物の種類を変更する度にコンバインも変える必要があり、作業性にも劣る。
更に、搬送する作物の種類により、脱穀のされやすさも異なるため、脱穀装置内に設けられた、穀粒などを分離処理するための扱胴の回転数も異なってくる。
【0007】
このように搬送する作物の種類により、エアによる搬送又は螺旋による搬送などの搬送手段や扱胴の回転数を変える必要があり、それに伴ってコンバインを変えたり、アタッチメントの数を増やしたりしなければならないため、作業能率の面でも良いとは言えないし、コストもかかる。
【0008】
本発明の課題は、上記問題点を解決することであり、処理・搬送する作物の種類により、エアによる搬送又は螺旋による搬送などの搬送手段を容易に選択できるコンバインの提供である。更に扱胴の回転数に応じた搬送手段を容易に選択でき、作業能率を向上させることである。またアタッチメントの数を減らして経済的かつ操作が容易なコンバインの提供である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の上記課題は、以下の手段により解決できる。
請求項1記載の発明は、穀稈から穀粒を分離処理する扱胴(69)を軸架した扱室(66)を設けた脱穀装置(7)と、脱穀装置(7)近傍に位置し、前記処理した穀粒を一時貯留するグレンタンク(8)と、 グレンタンク(8)の下部に位置し、グレンタンク(8)内の穀粒をグレンタンク(8)外に搬送するための螺旋(8c)と、該螺旋(8c)の作動/非作動選択手段(25)と、前記グレンタンク(8)の近傍に設け、該グレンタンク(8)内の穀粒をグレンタンク(8)外にエア搬送するためのエア搬送手段(8b、18、20、13a)と、 該エア搬送手段(8b、18、20、13a)の作動/非作動選択手段(32)と、前記扱胴(69)の回転数を切替可能な扱胴回転数切替手段(42)と、該扱胴回転数切替手段(42)の切替位置を検出する切替位置検出手段(46)と、該切替位置検出手段(46)により検出された扱胴回転数切替手段(42)の切替位置に対応した扱胴の回転数に基づき螺旋(8c)の作動/非作動選択手段(25)とエア搬送手段(8b、18、20、13a)の作動/非作動選択手段(32)とのいずれを作動させるかを選択して作動させる制御装置(100)とを備えたコンバインである。
【0010】
請求項2記載の発明は、穀粒を一時貯留するグレンタンク(8)と、グレンタンク(8)の下部に位置し、グレンタンク(8)内の穀粒をグレンタンク(8)外に搬送するための螺旋(8c)と、前記グレンタンク(8)の壁面に設けられる開口部(8i1)からグレンタンク(8)内の穀粒をグレンタンク(8)外にエア搬送するためのエア搬送手段(8b、18、20、13a)と、グレンタンク(8)内に設けられた穀粒の搬送流路を螺旋(8c)の作動時の搬送流路又は/及びエア搬送手段(8b、18、20、13a)の作動時の搬送流路に切り替える搬送流路切替手段(8a、8e、47)とを備えたコンバインである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、一台のコンバインで螺旋(8c)による搬送又は搬送手段(8b、18、20、13a)によるエア搬送のいずれかの搬送又は両方の搬送が可能であり、コンバインを変えなくても、処理・搬送する作物の種類により、搬送手段を容易に選択できる。また搬送する作物の種類による扱胴(69)の回転数に応じた搬送手段を容易に選択できるので作業能率が向上する。更に、アタッチメントの数を減らして経済的かつ操作が容易なコンバインの提供が可能である。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、一台のコンバインで螺旋(8c)による搬送又は/及び搬送手段(8b、18、20、13a)によるエア搬送が可能であり、コンバインを変えなくても、処理・搬送する作物の種類により、搬送手段を容易に選択できる。また、エアによる搬送又は/及び螺旋(8c)による搬送の切り替えが可能であるので、経済的かつ操作性にも優れるコンバインの提供が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施の形態を図面により説明する。
図1には本発明の一実施例であるコンバインの側面図、図2には図1のコンバイン1の平面図、図3には図1のコンバイン1の第1オーガ上部を省略した背面図を示している。また図4には図2のS−S線矢視図を示す。
なお、本明細書においてコンバイン1の前進方向を向いて左右方向をそれぞれ左、右といい、前進方向を前、後進方向を後ろということにする。
【0014】
図1に示すコンバイン1の走行フレーム2の下部には、ゴムなどの可撓性材料を素材として無端帯状に成型したクローラ4を駆動スプロケット4aと複数の遊動転輪4bと張設転輪4cとで巻回し、乾田はもちろんのこと湿田においても大きく沈下しないで走行できる構成の走行装置3を備え、走行フレーム2の前部には刈取装置6を搭載し、走行フレーム2の上部のコンバイン1の進行方向に向かって左半分の側には脱穀装置7(図3)を搭載している。
【0015】
分草具6aで分草され刈り取られた穀桿は、回転するリール6bによりオーガドラム6cへ運ばれ、オーガドラム6cからエレベーター6dにより脱穀装置7に移送される。
脱穀装置7は、上側に扱胴69を軸架した扱室66を配置し、扱室66の下側に選別部71を一体的に設け、供給された刈取穀稈を脱穀、選別する。扱室66に軸架された扱胴69は、その表面に多数の扱歯69aが設けられており、エンジン24(図6)からの動力により、図4の矢印B1方向に回転する。扱室66内に投入された穀粒の付いた穀稈は、矢印B1方向に回転する扱胴69の扱歯69aと扱網74との相互作用により脱穀される。穀稈から分離された被処理物(穀粒や藁くず)は扱網74を矢印C1方向に通過して、揺動棚72で受け止められる。上下前後方向に揺動する揺動棚72上を移動しながら、被処理物は送風を受けて藁くずなどが風力選別され、比重の重い穀粒は一番螺旋12へ落下して、一番揚穀筒60からグレンタンク8へ搬送され、グレンタンク8に一時貯留される。
【0016】
グレンタンク8の底部には螺旋8c(図3)が設けられており、該螺旋8cが回動することにより、穀粒は第1オーガ9へと搬送される。更に、第1オーガ9内の螺旋(図示せず)も回動することで、穀粒は排出口9cからコンバイン1の外部へ搬出される。また、走行フレーム2の上方側部で刈取装置6と脱穀装置7との間のキャビン11内に、オペレータが搭乗して操縦する操縦席10が設けられている。また、脱穀装置7の扱室66の終端に到達した脱穀された残りの藁などはは脱穀装置7の後部から圃場に放出される。
【0017】
一方、コンバイン1は第1オーガ9とは別に、第2オーガ13を備えている。グレンタンク8内には仕切板8a(図3)を設けており、穀粒は螺旋8cの方には流れずに、タンク仕切板8aを矢印A方向に流れてホッパ8bへと流入する。このタンク仕切板8aは取り外しができ、またタンク仕切板8aを取り外せば、螺旋8cの方へ穀粒を導くこともできる。
【0018】
また、グレンタンク8から第2オーガ13への穀粒の排出用にエアブロア20(図1)と、該エアブロア20とホッパ8bの間にフィーダ(繰出装置)18(図1)を設ける。ホッパ8bの下方に繰出装置18が設けられているので、ブロア20から吹き出されたエアは繰出装置18で繰り出された穀粒と合流し、第2オーガ13内に送り出される。そのため、ホッパ8bからの送風に同伴されて穀粒が流出し、第2オーガ13内に搬送される。グレンタンク8内の螺旋8cや第1オーガ9内の螺旋により大豆などを搬送する場合は、傷つくことがあるが、このような送風による穀粒搬送排出機構を有する第2オーガ13は、螺旋8cにより穀粒を送り出す機構ではないので、搬送時に穀粒を損傷させることがない。
【0019】
なお、図6に示すように、ブロア20の駆動制御はエンジン24との間に設けた排出テンションクラッチ25と手動レバー26の入・切で行う。手動レバー26を入り側にして排出テンションクラッチ25を入り状態にすると、ブロア20が作動する。また、スイッチによる操作で、排出テンションクラッチ25を入り、切りする構成としてもよい。
フィーダ18の例を図5に示すが、回転軸方向に二つに分けたバルブ18a、18bを有し、それぞれは互いに位相をずらした構造にすることが望ましい。位相をずらしたバルブ18a、18bにより、排出される穀粒の流れの脈動を防止することができる。また、一度に多量に投入されないので、穀粒詰まりを防止することができ、かつスムーズに送風にて搬送されていく。
【0020】
図6に示す部分的なコンバイン1の駆動系統図に示すように、フィーダ18は繰出モータ19により駆動される。また、エアブロア20はエンジン24からの駆動力をプーリ21、22、27、28などの動力伝達装置を用いて駆動する。その他フィーダ18の回転用の入・切スイッチ33や脱穀クラッチ31、グレンタンク8内の螺旋8cを入り切りするための排出テンションクラッチ32、第1オーガ9内の穀粒の詰まりを検出すると警報を発するブザー30などを備えている。
【0021】
図7(a)はグレンタンク8とエア搬送手段の背面図を示し、図7(b)にはホッパ8bが設置される部分の図7(a)のフタをした場合の開口部の状態を示す。
本実施例によるコンバイン1の粉粒体排出装置は、前記グレンタンク8の側壁8iに開口部8i1を設け、該開口部8i1に取り外し可能なフタ56を設けている。そして、前記開口部8i1近傍に、穀粒を前記第2オーガ13へ搬送する着脱自在なホッパ8b、フィーダ18、排出ホース13a、ブロア20などからなるエア搬送装置を設けている。図7(b)に示すように、ホッパ8bなどを使用しない場合は、穀粒の流出を防ぐために、ボルト54などで固定して開口部8i1にフタ56をする。穀粒はグレンタンク8内の仕切板8aを矢印A方向に移動してホッパ8b内へ流入する。その後フィーダ18によって穀粒が繰り出され、ブロア20から排出されるエアと合流して排出ホース13a(図1)を矢印B方向に移動し、第2オーガ13内を矢印B方向に移動する。
【0022】
上記エア搬送装置が着脱自在であることから、容易に後付けすることができ、また取り付けや取り外しも可能である。したがって大豆などの穀粒がホッパ8b、フィーダ18、排出ホース13a、ブロア20などのエア搬送装置内に溜まったとしても、すぐに取り外して除去できるため、溜まった穀粒によって穀粒の排出がされにくくなったり、溜まった穀粒に当たって、特に大豆の場合に損傷したり、また、該損傷することで穀粒が汚染されることなどの心配がない。さらに、ホッパ8b、フィーダ18、排出ホース13a、ブロア20などのエア搬送装置のメンテナンスも容易にできる。また下部に螺旋8cを有するグレンタンク8を備えた従来の通常のコンバイン1などに、エア搬送装置を取り付ければ、そのまま従来のコンバインも利用でき、経済的である。
【0023】
図8には本発明の一実施例によるコンバイン1の後方部分の平面図(一部系統図を含む)を示し、図9には本発明の一実施例によるコンバイン1の電気の接続状態を表すブロック図を示す。
このように本発明の一実施例によるコンバイン1は、穀粒を一時貯留するグレンタンク8と、グレンタンク8の下部に位置し、グレンタンク8内の穀粒をグレンタンク8外に搬送するための螺旋8cと、該グレンタンク8の壁面に設けた開口部8i1からグレンタンク8内の穀粒をグレンタンク8外にエア搬送するためのエア搬送装置8b、18、20、13aの他に、更に図8に示すように扱胴69の回転数を切替可能な扱胴回転数切替レバー42と、該扱胴回転数切替レバー42の切替位置を検出するセンサ46と、該センサ46により検出した扱胴回転数切替レバー42の切替位置に対応した扱胴69の回転数に基づき、螺旋8cによる穀粒搬送を行うための螺旋用排出テンションクラッチ25をオンするか又はエア搬送装置8b、18、20、13aによるエア搬送をするためのエア用排出テンションクラッチ32のいずれかを選択して作動させるかを制御する制御装置としてCPU100とを備えている。
【0024】
図8、図9に示すように扱胴回転数切替レバー42の回動支点部に前記センサ46を兼ねたトグルスイッチ46を設け、扱胴回転数切替レバー42の切替操作位置に応じてトグルスイッチ(センサ)46をオン又はオフする。例えば図8の扱胴回転数切替レバー42の切替位置が比較的扱胴回転数が高い稲麦の脱穀に適した位置にあるときにトグルスイッチ46がオンであるとすると、該トグルスイッチ46のオンをCPU100が認識してCPU100は螺旋用排出テンションクラッチ25を作動させる。一方、扱胴回転数切替レバー42の切替位置が比較的扱胴回転数が低い大豆の脱穀に適した位置にあるときにトグルスイッチ46がオフであるとすると、該トグルスイッチ46のオフをCPU100が認識してCPU100はエア用排出テンションクラッチ32を作動させる。
【0025】
また、図6の動力伝達系統図に示すように、扱胴回転数切替レバー42を作動させて歯車81と歯車83を噛み合わせると、扱胴回転数が増速側に切り替わり、また、歯車82と歯車84を噛み合わせると、扱胴回転数が低速側に切り替わる。そして扱胴回転数切替レバー42の動きはセンサ46で検出する。
【0026】
すなわち、このように着脱自在なエア搬送装置8b、18、20、13aを装備したコンバイン1において、図8及び9に示すように扱胴69の回転数を変化させる扱胴回転数切替レバー42と連動させて、螺旋8cの排出テンションクラッチ32もしくはエア搬送装置8b、18、20、13aのエアブロア20の排出テンションクラッチ25のどちらかを選択する制御装置100を備えている。扱胴回転数切替レバー42は、第1オーガ9付近に図示されているが、その設置位置は問わず、操縦席10にあっても良いし、両位置にあっても良い。
【0027】
汎用コンバインは作物別に様々なアタッチメントを取り付ける必要があるが、扱胴回転数を変更する扱胴回転数切替レバー42の切り替え操作のみで穀粒の搬送手段を選択できればアタッチメントの目数を減らすことができる。
例えば処理する作物の種類として、大豆を選択したときの扱胴回転数は、稲麦を処理する場合に比べて傷つけないようにするため低めである。したがって扱胴回転数切替レバー42をL位置(回転数が低めの位置)にする動作に連動してエア搬送装置8b、18、20、13aによるエア搬送を選択して第2オーガ13による排出とすることができる。
【0028】
図10には本発明の一実施例であり、グレンタンク8とエア搬送装置関連の背面図を示す。
上記着脱自在なエア搬送装置8b、18、20、13aを装備したコンバイン1において、グレンタンク8の上部にモータ47a、47bを設けて、前記モータ47a、47bの作動によりグレンタンク8の仕切板8aとホッパ仕切板8eが動くことでグレンタンク8内の穀粒が螺旋8c又は/及びエア搬送装置8b、18、20、13aに搬送されるように制御する構成である。
【0029】
図10に示すように、グレンタンク8の上部にモータ47a、47bを設け、螺旋8cによる搬送とエア搬送装置8b、18、20、13aによる搬送の両方の搬送手段で被処理物を搬送して排出するときには、グレンタンク8とホッパ8bの接続部に位置するホッパ仕切板8eを、モータ47aの作動によりグレンタンク8の側壁とホッパ8bの接続部よりもホッパ仕切板8eが上になるように矢印C方向に引き上げてタンク側壁開口部8i1を開ける。また螺旋8cのみで排出を行うときにはモータ47aの作動によりホッパ仕切板8eを矢印Cと反対方向に下げてホッパ仕切板8eによりタンク側壁開口部8i1を閉める。またエア搬送装置8b、18、20、13aのみによる搬送・排出の時にはモータ47bの作動によりタンク仕切板8aを斜板として矢印D方向に倒し、エア搬送装置側のホッパ8bにのみ穀粒が落ちるようにする構成である。
【0030】
操縦席10に設置するモータ駆動スイッチ(図示せず)と接続しているCPU100がグレンタンク8上部にあるモータ47aを作動させ、ホッパ仕切板8eを垂直に持ち上げることでタンク側壁開口部8i1を開けてエア搬送装置8b、18、20、13aにも穀粒が流れ込むようにすることができる。またモータ駆動スイッチに併設する切替スイッチ(図示せず)を作動させることで同様に、CPU100がグレンタンク8側面に設けたモータ47bを作動させる。そしてモータ47bが駆動されるとモータ47bに連結したギア49が回動し、ギア49は、グレンタンク8両側面内側に設けられたラック53上を矢印Dの方向に動く。このギア49の動きに連動して、モータ47b及びギア49と一体であるタンク仕切板8aも矢印D方向に回動する。すなわち、タンク仕切板8aを斜板として使用するように、回動中心Eを回動支点として回動させる制御である。なお、図10では、タンク仕切板8aがホッパ仕切板8e側に位置した場合のモータ47b及びギア49の図示を省略している。
したがって、本構成を採用することにより作業者が操縦席10から降りずに螺旋8c又は/及びエア搬送装置8b、18、20、13aに搬送されるように切り替え操作ができる。
【0031】
図11(a)には本発明の他の実施例によるコンバイン1の側面図を示し、図11(b)には図11(a)の要部拡大図を示し、図12には図11のコンバイン1の平面図を示す。更に図13(a)には図11のコンバイン1の第1オーガ9の上部を省略した背面図を示し、図13(b)には図13(a)のオーガ受け付近の拡大図を示す。
【0032】
図11〜図13に示す構成では、第2オーガ13先端のエアー排出チューブ13bをオーガ受け51(51a、51b)に引っ掛けると、ブロア20からのエアー排出の伝動が切れる構成としている。
フック状であるオーガ受け51a、51b近辺にスイッチ52(図13(b))を設けており、ハンドル50をフック状のオーガ受け51a、51bに掛けることでエアー排出チューブ13bがスイッチ52に接触すると、ブロア20への伝動が切れる構成である。作業時には操縦席10の排出スイッチ(図示せず)をオンにしてオーガ受け51a、51bよりエアー排出チューブ13bを取り出すと、ブロア20からのエアー排出が駆動する。そして作業終了後にエアー排出チューブ13bをオーガ受け51a、51bにおく(オフ状態)と伝動が切れる構成である。
【0033】
従来は穀粒の排出が終わると、第2オーガ13の排出口にいた作業者は、わざわざ操縦席10の排出スイッチを切りに行っていた。
しかし、本構成を採用することにより、オーガ受け51にスイッチ52があることでエアー排出チューブ13bの出入れによって、ブロア20からのエアー排出の伝動が入切できるため、わざわざ操縦席10まで伝動の入切操作をするために戻らなくて済む。
【0034】
また、フィーダ18の出口に近接する第2オーガ13の規制板55をステップと兼用できる構成としてもよい。
図14には作業者Nが規制板55の上に乗って点検窓70を開けてグレンタンク8の内部を点検している様子を示している。図11、図12、図14に示すように、フィーダ18出口近辺で走行フレーム2上に第2オーガ13の曲がりを防止する規制板55を設ける。規制板55は図14に示すように断面コの字状であり第2オーガ13がコの字状のくぼみに入ることで第2オーガ13の上下側面からの障害物の干渉を防いでいる。そして規制板55の剛性を上げることによりステップとして使用可能となる。なお、規制板55は第2オーガ13の上に接する部分のみ板としその他の部分はアームとして簡易な構成にしても良い。また全面が板でなくとも形状は様々で良く、アームを格子状としたり、アームの間隔を狭めたりすることで足を載せることができればよい。
【0035】
従来はフィーダ18出口部分の第2オーガ13が曲がることによって穀粒の排出能率が低下し、排出能力の低下要因となっていた。
しかし本構成を採用することにより、フィーダ18の出口部に第2オーガ13の規制を設けるため、第2オーガ13内の空気の流れが整流化され、穀粒の排出能力が低下しない。また、規制板55をステップとしても利用できるため、グレンタンク8上部およびホッパ8bや第2オーガ13のメンテナンスが容易に行える。
【0036】
また、ホッパ8bがグレンタンク8の外側に向かって回動自在に開閉可能な構成としてもよい。
図11、図12に示すように、ホッパ8bの端に矢印F方向に回動する回動支点Sを設け、その反対側にホッパ固定器具48を設け、着脱式ホッパ8bの開閉が容易に行える構成である。ホッパ固定器具48として、ワンタッチ式留め具を使用すればホッパ8bの着脱が容易にできる。またワンタッチ式留め具に限らず、フックにかけたりネジで留めたりひもで固定しても良い。
【0037】
従来は、ホッパ8b内やグレンタンク8内の清掃が困難であった。
しかし本構成を採用することにより、ワンタッチ式留め具などのホッパ固定器具48の操作によりホッパ8bが容易に開閉できるため、ホッパ8b内やグレンタンク8内のメンテナンスが容易になる。そして、第2オーガ13は、可撓性のチューブであるので、オーガ受け51に収納したままでも良い。
【0038】
図15には本発明の他の実施例であり、グレンタンク8とエア搬送装置関連の背面図を示す。
図10に示したタンク仕切板8aの他の実施例として、グレンタンク8内の仕切板8aの状態を操縦席10より操作でき、搬送する作物別に切り替えることができる構成とすれば、螺旋8cによる排出とエア搬送装置8b、18、20、13aによる排出の切り替えが容易になる。
【0039】
図15に示すように、タンク仕切板8aは上部と下部で分割可能な構成とし、下部のタンク仕切板8aにモータ47cを取り付けて、下部のみモータ47cの作動により矢印G方向に回動可能な構成とすれば、H位置ではタンク仕切板8aの上部と下部が合体して穀粒はエア搬送装置8b、18、20、13aに流れ、I位置ではタンク仕切板8aの下部が矢印G方向に回動してグレンタンク8下部の螺旋8c側に流れる。例えば作物が大豆である場合はモータ47aの作動によりホッパ仕切板8eを上げ、タンク仕切板8aは上部と下部が合体した状態(H位置)にして大豆がホッパ8bへと流れるようにし、作物が稲や麦である場合はホッパ仕切板8eを下げたままで、タンク仕切板8aの下部をモータ47cの作動により矢印G方向に回動させてI位置とし、螺旋8cへと流れるようにする。このようにタンク仕切板8a全体だけではなく、タンク仕切板8aの一部を動かせる構成としても良い。
【0040】
本構成を採用することにより、稲、麦、蕎麦などの比較的小さな穀粒の時にはタンク仕切板8aの状態をI位置にしてグレンタンク螺旋底に落ちる様にし、大豆、小豆等の傷が付いてはいけない穀粒はエア搬送装置8b、18、20、13aに流れるよう、タンク仕切板8aの状態をH位置に変えることができ作物に応じた収穫が可能となる。
【0041】
図16には本発明の他の実施例であり、グレンタンク8とエア搬送装置関連の背面図を示し、図17(a)にはグレンタンク8内の仕切板8aの斜視図を示し、図17(b)には図16のグレンタンク8とエア搬送装置関連のホッパ8b付近の側面図を示す。
本実施例では、作物の種類が稲、麦などの作業の時はグレンタンク8内にホッパ8b、フィーダ18などのエア搬送装置を収納し、作業切替スイッチ(図示せず)を押すことで格納されていたエア搬送装置8b、18が自動で設置される制御としている。
【0042】
図16、17(b)に示すように、ホッパ8b上部の両側面外側に、グレンタンク8内部にあるアーム14が連結しており、アーム14が回動支点Uを中心として矢印K方向に回動する構成である。そして図17(a)に示すように、タンク仕切板8aとアーム14とが交差する部分には、長穴64を空けて該長穴64に例えばゴムなどの弾性体64aを取り付ければ長穴64を塞ぐことができ、搬送される作物はタンク仕切板8aの下に落ちることがない。そしてホッパ8bがグレンタンク8内に収納された状態よりも下部にタンク仕切板8aが配置していれば、ホッパ8b下部がタンク仕切板8aに接触することなく収納できる。なお、ホッパ取り出し部8gが例えばゴムなどの弾性体64aであれば、該弾性体を変形させてフタ8fを閉めることができる。
【0043】
また、図17(b)に示すように、フタ8fとグレンタンク8の側壁8hはガスダンパー61に接続しており、フタ8fはガスダンパー61の作用で開閉可能な構成である。そして、図16に示すように、グレンタンク8の側面にあるフタ8fが矢印J方向に開くと、矢印K方向で示すようにホッパ8b及びフィーダ18がまず上方に移動して所定位置に達するとグレンタンク8内に格納され、このように2段階で収納できる構成である。
【0044】
上記ホッパ8b、フィーダ18などのエア搬送装置はコンバイン1の移動走行などのときに機体の横に張り出していると障害物などに当たる可能性がある。これらエア搬送装置8b、18は着脱自在で後付けのできる装置ではあるが、わざわざ取り外さずに済めば手間や時間が省け、作業も煩雑とならずに済む。また次の大豆作業まで収納できることにより作業前の効率化が図れる。
【0045】
図18には本発明の他の実施例によるコンバイン1の平面図を示す。
図18に示すように、エアー搬送用の第2オーガ13を従来装備の第1オーガ9と並立させ、両オーガの9、13の旋回高さが違い、なおかつ第2オーガ13の長さを第1オーガ9を最も縮めたときの長さより短くする構成である。なお、本実施例ではブロア20をコンバイン1の中央部に配置している。
【0046】
本構成を採用することにより、オーガ9、13を両方同時に旋回させても、旋回高さが違うので、第2オーガ13の最少旋回半径が第1オーガ9の最少旋回半径よりも距離Pだけ小さいため、お互い接触することがない。また両オーガ9、13が互いに接触しないため、より広範囲にむらなく穀粒を排出することができる。
【0047】
図19(a)には本発明の他の実施例であるコンバイン1の側面図を示し、図19(b)には図19(a)のコンバイン1の脱穀装置7と第1オーガ9上部を省略した背面図を示している。更に、ポジションセンサ(図示せず)が内蔵された旋回モータ62を用いて、穀粒の排出作業が行える構成としてもよい。
【0048】
図19に示すように第2オーガ13の上部を折りたためる構成として、使用時には矢印Q方向に第2オーガ13の上部を鉛直方向上方に回動させた後、機体の側面側矢印R方向(図19(b))に倒して穀粒を排出する構成である。旋回モータ62が回動することで旋回モータ62に連結している旋回ギア63も回動し、第2オーガ13は矢印R方向に倒れる。また上記第2オーガ13の倒れ角θが安息角より小さくなると、旋回モータ62に内蔵されたポジションセンサが検知してブロア20のスイッチがオンされる構成である。安息角とは作物の種類や量によって異なるが、穀粒などが自然落下を始める角度をいう。
【0049】
第2オーガ13が安息角より傾斜していないとポジションセンサが検知せず、ブロア20のスイッチがオンされないため、排出作業中に穀粒が詰まる等の不具合が発生しない。そして第2オーガ13が安息角より倒れてくると、ブロア20が自動でオンされるため、ブロアスイッチが不要となるのでブロアスイッチを押す手間も省け、コストも低減できる。
【0050】
図20には本発明の他の実施例であるコンバイン1の後方部分の平面図を示し、図21には図20のコンバイン1の電気の接続状態を表すブロック図を示す。また、コンバイン1の第2オーガ13を軟質チューブなどの柔軟な材料で構成し、通常装備であるグレンタンク8下部の螺旋8cによる搬送を経て第1オーガ9からの排出と、着脱自在であるエア搬送装置8b、18、20、13aによる第2オーガ13からの排出を併用する構成としてもよい。
【0051】
図21に示すように、螺旋8cを入り切りする排出用テンションクラッチ32とブロア20を入り切りする排出用テンションクラッチ25が別々に「入り」「切り」になる他、本実施例によれば排出用テンションクラッチ32と排出テンションクラッチ25の両クラッチが「入り」又は「切り」になる構成である。
そして螺旋8cによる搬送及びエア搬送装置8b、18、20、13aによる搬送を同時に使用して、例えば螺旋8cによる搬送では傷つきにくい稲のみを両搬送手段で搬送してもよい。
【0052】
螺旋8cによる排出は、穀粒を直行的に比較的早く一気にできる。またエア搬送装置8b、18、20、13aによる搬送は、軟質チューブなどの柔軟な材料からなる第2オーガ13を曲げることで任意の方向(例えば図20の矢印W方向)に向けることができ、穀粒を任意の位置に排出できる。したがって、本構成を採用することにより、螺旋8cによる搬送とエア搬送装置8b、18、20、13aによる搬送のそれぞれの搬送・排出装置の利点を生かし、第1オーガ9と第2オーガ13を用いて別々の箇所に一気に穀粒を排出でき、収穫作業全体の短縮につなげることができる。
【0053】
更に上記通常装備であるグレンタンク8下部の螺旋8cによる搬送を経て第1オーガ9からの排出と、着脱自在であるエア搬送装置8b、18、20、13aによる第2オーガ13からの排出を併用する構成において、螺旋8cによる排出用の排出テンションクラッチ32とエア搬送装置8b、18、20、13aによる排出用の排出テンションクラッチ25をそれぞれ設け、操縦席10にある両クラッチの作動用スイッチとして排出レバーを用い、排出レバーを操作するワンレバー操作によって第1オーガ9と第2オーガ13の両方の排出口から穀粒を排出する構成としてもよい。
【0054】
排出テンションクラッチを螺旋8cによる排出用とエア搬送装置8b、18、20、13aによる排出用の二箇所に設けることにより、両オーガ9、13によるダブルでの排出と螺旋8cもしくはエア搬送装置8b、18、20、13aでの排出を切り替えることができる。
【0055】
本構成を採用することにより、穀粒の排出時間を短縮させたいときは両方の排出テンションクラッチ25、32を作動させて、作物粒径が小さいときは螺旋8cによる排出用の排出テンションクラッチ25、大豆や小豆等はエア搬送装置8b、18、20、13aによる排出用の排出テンションクラッチ32と、作業者が排出テンションクラッチを選択することにより搬送・排出方法を変えることができ、作業の効率化が図れ、通常の螺旋8cしかないコンバイン1を使用する場合より選択の幅が広がる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、コンバインに限らず他の農作業機や工業用作業機にも利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施例である穀類の収穫作業を行うコンバインの側面図である。
【図2】図1のコンバインの平面図である。
【図3】図1のコンバインの第1オーガ上部を省略した背面図である。
【図4】図2のS−S線矢視図である。
【図5】図1のコンバインのフィーダの斜視図である。
【図6】図1のコンバインの部分的な動力伝達系統図である。
【図7】図7(a)は本発明の一実施例である粉粒体排出装置のグレンタンクとエアー搬送手段の背面図であり、図7(b)はホッパが付く部分の図7(a)のフタをした場合の開口部の状態を示す図である。
【図8】本発明の一実施例によるコンバインの後方部分の平面図である。
【図9】本発明の一実施例によるコンバインの電気の接続状態を表すブロック図である。
【図10】本発明の一実施例であり、グレンタンクとエア搬送装置関連の背面図である。
【図11】図11(a)は本発明の他の実施例によるコンバインの側面図であり、図11(b)は図11(b)の第2オーガ先端部の拡大図である。
【図12】図11のコンバインの平面図である。
【図13】図13(a)は図11のコンバインの第1オーガ上部を省略した背面図であり、図13(b)は図13(a)のオーガ受け付近の拡大図である。
【図14】作業者の様子を示す図である。
【図15】本発明の他の実施例であり、グレンタンクとエア搬送装置関連の背面図である。
【図16】本発明の他の実施例であり、グレンタンクとエア搬送装置関連の背面図である。
【図17】図17(a)はグレンタンク内の仕切板の斜視図であり、図17(b)は図16のグレンタンクとエア搬送装置関連のホッパ付近の側面図である。
【図18】本発明の他の実施例によるコンバインの平面図である。
【図19】図19(a)は本発明の他の実施例であるコンバインの側面図であり、図19(b)は図19(a)のコンバインの脱穀装置と第1オーガ上部を省略した背面図である。
【図20】本発明の他の実施例であるコンバインの後方部分の平面図である。
【図21】図20のコンバインの電気の接続状態を表すブロック図である。
【符号の説明】
【0058】
1 コンバイン 2 走行フレーム
3 走行装置 4 クローラ
4a 駆動スプロケット 4b 遊動転輪
4c 張設転輪 6 刈取装置
6a 分草具 6b リール
6c オーガドラム 6d エレベーター
7 脱穀装置 8 グレンタンク
8a タンク仕切板 8b ホッパ
8c 螺旋 8e ホッパ仕切板
8f フタ 8g ホッパ取り出し部
8h、8i グレンタンク側壁 8i1 開口部
9 第1オーガ 9a 縦オーガ
9b 横オーガ 9c 排出口
10 操縦席 11 キャビン
12 一番螺旋 13 第2オーガ
13a 排出ホース 13b エアー排出チューブ
14 アーム 18 フィーダ(繰出装置)
18a、18b バルブ 19 繰出モータ
20 エアブロア 21、22 プーリ
24 エンジン 25 エア用排出テンションクラッチ
26 手動レバー 27、28 プーリ
30 ブザー 31 脱穀クラッチ
32 螺旋用排出テンションクラッチ 33 入・切スイッチ
42 扱胴回転数切替レバー 46 センサ(トグルスイッチ)
47a、47b、47c モータ 48 ホッパ固定器具
49 ギヤ 50 ハンドル
51、51a、51b オーガ受け 52 スイッチ
53 ラック 54 ボルト
55 規制板 56 フタ
60 一番揚穀筒 61 ガスダンパー
62 旋回モータ 63 旋回ギア 64 長穴 64a 弾性体
66 扱室 69 扱胴
69a 扱歯 70 点検窓
71 選別部 72 揺動棚
74 扱網 81、82、83、84 歯車
100 CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
穀稈から穀粒を分離処理する扱胴(69)を軸架した扱室(66)を設けた脱穀装置(7)と、
脱穀装置(7)近傍に位置し、前記処理した穀粒を一時貯留するグレンタンク(8)と、 グレンタンク(8)の下部に位置し、グレンタンク(8)内の穀粒をグレンタンク(8)外に搬送するための螺旋(8c)と、
該螺旋(8c)の作動/非作動選択手段(25)と、
前記グレンタンク(8)の近傍に設け、該グレンタンク(8)内の穀粒をグレンタンク(8)外にエア搬送するためのエア搬送手段(8b、18、20、13a)と、
該エア搬送手段(8b、18、20、13a)の作動/非作動選択手段(32)と、
前記扱胴(69)の回転数を切替可能な扱胴回転数切替手段(42)と、
該扱胴回転数切替手段(42)の切替位置を検出する切替位置検出手段(46)と、
該切替位置検出手段(46)により検出された扱胴回転数切替手段(42)の切替位置に対応した扱胴の回転数に基づき螺旋(8c)の作動/非作動選択手段(25)とエア搬送手段(8b、18、20、13a)の作動/非作動選択手段(32)とのいずれを作動させるかを選択して作動させる制御装置(100)と
を備えたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
穀粒を一時貯留するグレンタンク(8)と、
グレンタンク(8)の下部に位置し、グレンタンク(8)内の穀粒をグレンタンク(8)外に搬送するための螺旋(8c)と、
前記グレンタンク(8)の壁面に設けられる開口部(8i1)からグレンタンク(8)内の穀粒をグレンタンク(8)外にエア搬送するためのエア搬送手段(8b、18、20、13a)と、
グレンタンク(8)内に設けられた穀粒の搬送流路を螺旋(8c)の作動時の搬送流路又は/及びエア搬送手段(8b、18、20、13a)の作動時の搬送流路に切り替える搬送流路切替手段(8a、8e、47)と
を備えたことを特徴とするコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2007−159508(P2007−159508A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−362029(P2005−362029)
【出願日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】