説明

コンベヤー食器洗浄機及びコンベヤー食器洗浄機の運転方法

本発明は、最終すすぎゾーン(18)を通って食器(6)を運ぶ運搬装置(4)を有するコンベヤー食器洗浄機(2)であって、前記運搬装置(4)は食器(6)を収容するための多数のコンパートメント(38)を有するようなコンベヤー食器洗浄機(2)に関する。空のコンパートメント(38)を検出するために食器センサ装置(42)が提供される。コンベヤー食器洗浄機(2)の運転中における淡水、ケミカル、及びエネルギーの消費を低減可能にするため、本発明は、空のコンパートメント(38)の検出に応じて、最終すすぎゾーン(18)のスプレーノズル(20、22、24)に供給される最終すすぎ液の単位時間当たり供給量を自動的に設定するように設計された制御装置(44)を提供する。本発明は又、この種のコンベヤー食器洗浄機(2)を運転するする方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンベヤー食器洗浄機及びコンベヤー食器洗浄機の運転方法に関する。
【背景技術】
【0002】
しかるに、本発明は特に、フライト式食器洗浄機(フライト式食器洗い機)又はラックコンベヤー食器洗浄機(ラックコンベヤー食器洗い機)と、この種のコンベヤー食器洗浄機を運転する方法に関するものである。
【0003】
コンベヤー食器洗浄機(コンベヤー食器洗い機)は商業部門で使用される。洗浄中、洗浄対象となる食器が機械の中で静止した状態となる家庭用食器洗浄機とは異なり、コンベヤー食器洗浄機においては食器はコンベヤー食器洗浄機の様々な処理ゾーンを通って運ばれる。コンベヤー食器洗浄機を通って食器を搬送方向に運ぶため、通常、食器を収容するコンパートメントを備えた運搬装置が使用される。フライト式食器洗浄機の場合、コンパートメントは運搬装置のコンベヤベルト上の支持フィンガによって形成することが可能である。ラックコンベヤー食器洗浄機においては、処理対象となる食器を収容するためのコンパートメントを形成するディッシュラックが運搬装置として機能を果たす。ここでは、ディッシュラックは、運搬装置によりラックコンベヤー食器洗浄機を通って運搬されることが可能となっている。
【0004】
ドイツ国特許公開DE102005014353A1では、上スプレーノズル、下スプレーノズルおよび側方スプレーノズルを備えた最終すすぎゾーンを有するコンベヤー食器洗浄機を説明している。食器を認識するセンサ装置も設けられている。側方スプレーノズルへの最終すすぎ液の供給は、スイッチオンされたり、或いは空の中コンパートメント検出に応じてスイッチオフされることで単位時間当たりに最終すすぎゾーンに噴霧される最終すすぎ液の量を減少できるようになっている。
【0005】
ドイツ国特許出願DE102008014381では、少なくとも1つの洗浄ゾーンと少なくとも1つの最終すすぎゾーンを有するコンベヤー食器洗浄機が開示されている。運転中における淡水やケミカル、及びエネルギーの消費量を低減しつつもコンベヤー食器洗浄機の処理すべき全ての種類の食器に対して良好な処理結果を提供できるように、DE102008014381は、処理すべき食器のタイプを自動検出する食器検出装置を設けることを提案しており、その装置には、夫々検出された食器のタイプ毎に自動的に選択される適当な処理プログラムと、セットされた選択処理プログラムに関係する処理パラメータとが設けられてい。このアプローチを用い、コンベヤー皿洗いで処理される食器の大きさ、形状及び/又は材料に基づいて食器のタイプが決定される。
【0006】
ドイツ国特許DE19608030C1は、既存のスプレーシステムの各部をスイッチオン・スイッチオフ可能にする、処理ゾーン内の作用セクションの長さを食器の負荷に応じて設定できるようにしたコンベヤー食器洗浄機に関係するものである。
【0007】
ドイツ国特許公開102005021101A1は、最終すすぎゾーンが互いに分離して形成される2本のスプレーアームを有するようなコンベヤー食器洗浄機に関係している。ここでは2本のスプレーアームの一方が、運搬速度又は食器のタイプ、食器の量、食器の汚れ度合に応じてスイッチオンになったり、スイッチオフされる。
【0008】
ドイツ国特許公開DE69525337T2は、それを介して洗浄されるべき物品が運搬されるような洗浄システムを開示している。洗浄対象となる品物の有無を検出するセンサが設けられる。仮に品物がない場合、洗浄されるべき品物が再びセンサを通過するまでは、洗浄システムの運転は中断される。
【0009】
それに応じ、従来技術では既にコンベヤー食器洗浄機の最終すすぎを停止することをおおよそ開示しており、例えば、最終すすぎゾーンに入るような食器がない場合には淡水の消費量を低減するようにしている。しかしながら、これらの既知解決策には、最終的なすすぎが停止される期間が、望まれているのと同じくらい短く選択できないという欠点がある。実際、現在に至るまで、ある期間の間、最終すすぎゾーンに入る食器がない場合に限って最終すすぎを停止することが検討されてきた。ひとたび最終すすぎが停止されたならば、スプレーの噴流が充分四方八方に広がり、その結果として最終すすぎゾーンで食器の効果的な処置が保証できるまでには、特定のリードタイムが最終すすぎの再活性化のために考慮されなければならないことに留意すべきである。
【0010】
最終すすぎシステムが5秒間スイッチオフされた際に最終すすぎを再活性化するためには、従来使用のコンベヤー食器洗浄機では4秒以上のリードタイムが必要なことが実験で判っている。最終すすぎシステムが合計10秒の間スイッチオフされた時にはこのリードタイムは約7秒まで増える。
【0011】
従って、従来技術から知られたアプローチは、最終すすぎは、比較的長い期間、最終すすぎゾーンに入る食器がなくなり得る時にスイッチオフすることが許可されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】ドイツ国特許公開DE102005014353A1
【特許文献2】ドイツ国特許DE19608030C1
【特許文献3】ドイツ国特許公開DE102005021101A1
【特許文献4】ドイツ国特許公開DE69525337T2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、序文で説明したタイプのコンベヤー食器洗浄機を、従来技術から知られているコンベヤー食器洗浄機に比較して、運転中の淡水、ケミカル及びエネルギーの消費量を更に減少できるように改良するという課題の解決を目的としている。また特定目的としては、単独の空コンパートメントか、或いは数個の連続した空コンパートメントの一群が最終すすぎゾーンに進入した際には、最終のすすぎ目的のため最終すすぎゾーンに噴霧されることになる最終すすぎ液の量も又、効果的に減少できるような解決策を特定することにある。更に、この種のコンベヤー食器洗浄機を運転する方法を特定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
純粋な形、又は更に添加物を加えた状態で最終すすぎゾーンにある食器に噴霧される淡水の消費は、まず第一に、運搬装置にある大量のコンパートメントの中から空のコンパートメントの有無を検出する食器センサ装置を設けること、及び、第二に、空または占有コンパートメントが存在しかつ最終すすぎゾーンに進入しているか否かに応じて最終すすぎゾーンのスプレーノズルに供給される最終すすぎ液の単位時間当たりの供給量を自動的に設定する制御装置を設けること、の以上2点によりコンベヤー食器洗浄機の運転中においてかなり減少させることができる。ここにおいて特に注目すべきことは、本発明により、空のコンパートメントが最終すすぎゾーンに進入するのに応じて、最終すすぎ液の体積流量が変化することである。
【0015】
これにより、例えば唯1つの空のコンパートメント又は複数の連続した空コンパートメントの一群が最終すすぎゾーンに進入するような場合、最終すすぎを完全にスイッチオフすることなく最終すすぎゾーンのスプレーノズルに供給される最終すすぎ液の単位時間当たり供給量を減少することが可能となる。これにより、最終的なすすぎが、減少した量の最終すすぎ液で実行されるため、唯1つの空のコンパートメントが認識されるか、或いは少なくとも、複数の連続した空のコンパートメントの一群が認識された時には淡水の消費量を減じることができる。
【0016】
これにより、本発明による解決策によって最終すすぎ液の体積流量を、直に連続する空コンパートメントの数に応じて変化させることも可能である。
【0017】
本発明によるコンベヤー食器洗浄機の可能な一実施形態では、制御装置により、単位時間当たり少なくとも1つの最終すすぎゾーンに噴霧される最終すすぎ液の量として合計3個の異なる数値が選択・設定されることが可能であって、それらの数値は、食器に占有される少なくとも1つのコンパートメントが最終すすぎゾーンに進入した時を、事前定義済み、又は事前定義可能な(例:インターフェースを介して確定可能か変更可能なユーザーや点検者)最大値と仮定した場合の単位時間当たりに噴霧される最終すすぎ液の量、単一の空コンパートメント又は複数(例えば2つ又は3つ)の連続した空コンパートメントの一群が最終すすぎゾーンに進入した時を、事前定義済み、又は事前定義可能な減少値と仮定した場合の単位時間当たりに噴霧される最終すすぎ液の量、及び複数(例えば2つ以上又は3つ以上)の連続した空コンパートメントの一群が最終すすぎゾーンに進入した時を値ゼロと仮定した場合の単位時間当たりに噴霧される最終すすぎ液の量、の以上3つの異なる数値からなる。連続した空コンパートメントの臨界数については、単位時間当たり噴霧される最終すすぎ液のどの量が値ゼロと仮定することを発端とし、事前に定義済みであるか或いは事前に定義可能であることは言うまでもない。
【0018】
しかしながら、本発明による解決策としての特に好ましい実施形態では、単位時間当たり噴霧される最終すすぎ液の量の値を、連続した空コンパートメントの数に応じた事前定義済み、又は事前定義可能な減少値に設定するように設計された制御装置が提供され、食器現状に対して出来るだけ正確に最終すすぎをマッチングさせるようになっている。従って、例えば単一の空コンパートメントが最終すすぎゾーンに進入した際には、例えば単位時間当たり噴霧される最終すすぎ液の量については、僅かに減少することが可能である反面、例えば2つの連続した空コンパートメントが最終すすぎゾーンに進入した際などは、単位時間当たり噴霧される最終すすぎ液の量についてより大きな削減が達成され、例えば3つの連続した空コンパートメントが最終すすぎゾーンに進入した際などは、最終すすぎ液の体積流量が再び削減されることになる。連続した空コンパートメントの数に依存する、単位時間当たり最終すすぎゾーンに噴霧される最終すすぎ液の量におけるこの減少は、予め定義可能であることが理解できるであろう。本実施形態でさえも、連続した空コンパートメントの臨界数もまた、単位時間当たり噴霧される最終すすぎ液の量の更に減少されることに始まり、事前定義済み、又は事前定義可能であることは言うまでもない。
【0019】
本発明によれば、最終すすぎゾーンのスプレーノズルに供給される最終すすぎ液の単位時間当たり供給量は、空のコンパートメントが最終すすぎゾーンに進入する際に減じられるということから、最終すすぎ液を最終すすぎゾーンのスプレーノズルに供給する供給ラインシステムにおいては、最終すすぎが完全に停止させられるほどの激しい圧力低下がないことを保証できる。したがって、例えば、食器に占有されたコンパートメントが最終すすぎゾーンに進入するのが認識された際には、スプレーノズルに供給される最終すすぎ液の単位時間当たり供給量は、事前に定義された(最大の)値に対し再び増加することができる。この場合、スプレー噴流は、占有コンパートメントの認識後、ほぼすぐに充分に四方八方に広がることができる。
【0020】
コンベヤー食器洗浄機によって減少した淡水消費により、液中化学的濃度を変化させることなくケミカル、特にリンス補助剤及び/又は洗剤の消費をも減少させることができる。淡水の供給が低ければ低いほど、加熱されるべき水の量も少なくなり、結果としてエネルギーは節約される。
【0021】
本発明による方法はコンベヤー食器洗浄機を運転するための解決策であって、それにより、コンベヤー食器洗浄機の運転中には特に実施し易く、それでいて効果的な方法により特に淡水の消費量を低減できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明によるコンベヤー食器洗浄機の縦断面図である。
【図2】図1の線II―IIに沿った横断面図である。
【図3】本発明によるコンベヤー食器洗浄機の更なる実施形態を示す図である。
【図4】本発明によるコンベヤー食器洗浄機の部分を概略的に示す図である。
【図5】本発明によるコンベヤー食器洗浄機の一実施形態であり、その上に洗浄すべき品目を配置した運搬装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明を、例としての好適実施形態を用いた図面を参照しながら、以下に続く本文において説明する。
図1は、コンベヤー食器洗浄機2のハウジングを通って食器6を搬送方向8に運搬する運搬装置4を有するコンベヤー食器洗浄機2を示している。コンベヤー食器洗浄機2には少なくとも1つの洗浄ゾーンがあり、例えば図1に示すように、予備洗浄ゾーン12と、搬送方向8において予備洗浄ゾーン12の下流側に位置する本洗浄ゾーン14とを備えている。
【0024】
後洗浄ゾーン16は、搬送方向8において少なくとも1つの洗浄ゾーン12、14の下流側に位置している。例えば、図では1つのみで示されているが、少なくとも1つの最終すすぎゾーン18が、搬送方向8において後洗浄ゾーン16の下流側に配置されている。
【0025】
コンベヤー食器洗浄機2の処理ゾーン12、14、16、18は、それらに連携するスプレーノズル20、22、24、26、28、30を備えている。これらのスプレーノズル20、22、24、26、28、30は、食器6が運搬装置4によって夫々の処理ゾーン12、14、16、18を通って運ばれる際に、食器6に液体を噴霧するように作用する。夫々の処理ゾーン12、14、16、18には、噴霧された液体を収集したり、更に/或いは当該処理ゾーン12、4、16のスプレーノズル26、28、30用液体を供給する関連タンク32、34、36が設けられている。
【0026】
図1に示したコンベヤー食器洗浄機2の場合、淡水の形態なる最終すすぎ液(そのまま純の状態で使用されたり、すすぎ補助剤のような添加剤を混ぜたりすることもある)が、最終すすぎゾーン18のスプレーノズル20、22、24によって食器6上に噴霧される。
噴霧された最終すすぎ液は、処理ゾーンから処理ゾーンへと、カスケードシステムを介して食器6の搬送方向8と反対方向にうんぱんされる。
【0027】
噴霧された最終すすぎ液は、後洗浄ゾーン16のタンク(後洗浄タンク32)の中に集められ、ここから、ポンプシステム(図示せず)により後洗浄ゾーン16のスプレーノズル26に供給される。洗浄液は、後洗浄ゾーン16において食器6から洗い落とされる。この結果生じた液体は、本洗浄ゾーン14のタンク(本洗浄タンク34)に流入し、ここで洗剤が加えられ、結果として生じた液体が本洗浄ゾーン14のノズル28によりポンプシステム(図示せず)を通って食器6に噴霧されることになる。更に液体は、本洗浄タンク34から予備洗浄ゾーン12のタンク36(予備洗浄タンク36)内へと流入する。食器6からひどい汚れを除去するため、予備洗浄タンク36の液体は、予備洗浄ゾーン12のノズル30によりポンプシステム(図示せず)を通って食器6上に噴霧される。
【0028】
図面に示した本発明によるコンベヤー食器洗浄機2の実施形態において、運搬装置4は搬送方向8に対し横断して延びるコンパートメント38を備えている。これらのコンパートメント38は、例えば図5に示すイラストからよく分かるように、食器6を収容する働きをする。コンベヤー食器洗浄機2の図示された模範的実施形態では、コンパートメント38は、運搬装置4のコンベヤベルト41の上になる支持フィンガ40によって形成される。別の形態としては、コンパートメント38を、例えばラックコンベヤー食器洗浄機のディッシュラックで形成することも可能である。
【0029】
図2は最終すすぎゾーン18の横断面図である。この実施形態では、最終すすぎゾーン18は、下向きの上スプレーノズル20、上向きの下スプレーノズル22、及び運搬装置4の各側で横を向いた2つの側方スプレーノズル24を有している。しかしながら、最終すすぎゾーン18に上下スプレーノズル20、22だけを設け、横向きの側方スプレーノズル24も設けない場合も実現可能である。
【0030】
図2に示すように、側方スプレーノズル24は上下スプレーノズル20、22に加えて最終すすぎゾーン18に使用可能であるため、影のゾーンにある皿部分に対し目標を定める形で噴霧することが可能である。側方スプレーノズル24を用いることは、横向きスプレーノズル24を設けず、上下スプレーノズル20、22だけを最終すすぎゾーン18に設けたシステムに比較して、運搬システムが満載状態、即ちディッシュラックに皿が連続して搭載されるような場合において特に、最終すすぎ結果(影のゾーンにある皿の表面からの洗剤残留物の効果的洗い流し)の点でかなりの利点がある。
【0031】
本発明によるコンベヤー食器洗浄機は、運搬装置4の多くのコンパートメント38の中から空のコンパートメント38を検出するため食器センサ装置42を設けたことに特徴がある。食器センサ装置42は、例えば少なくとも1台のカメラ、及び/又は少なくとも1個の光センサ、及び/又は少なくとも1個の光バリアを備えても良い。また、使用する食器センサ装置は、例えば、スクリーン形式で設計された電子機械式走査装置であっても良い。しかしながら、食器センサ装置42を具体化するためには、空のコンパートメント38の有無についての結論が直接的又は間接的に導かれるものであれば他の解決策をも検討可能である。
【0032】
本発明によれば制御装置44もまた設けられる。制御装置44は、空コンパートメント38の検出に応じて、最終すすぎゾーン18に関係したスプレーノズル20、22、24への最終すすぎ液の単位時間当たりの供給量を自動設定するのに使用される。
【0033】
制御装置44は、食器センサ装置42が食器6で占有されたコンパートメント38が最終すすぎゾーン18に進入したことを認識した際、最終すすぎゾーン18のスプレーノズル20、22、24に供給される最終すすぎ液の単位時間当たりの供給量を、事前に定義済みか或いは事前に定義可能な(最大)値に自動的にセットするように具体的に設計される。第二に、制御装置44は食器センサ装置42が空のコンパートメント38が最終すすぎゾーン18に進入したことを認識した際、最終すすぎゾーン18のスプレーノズル20、22、24に供給される最終すすぎ液の単位時間当たりの供給量を、事前に定義済みか或いは事前に定義可能な減少値に自動的にセットするように設計される。食器6に占有されたコンパートメント38が最終すすぎゾーン18に進入した際には、最終すすぎ液の体積流量は、最終すすぎゾーン18において、事前に定義された体積流量を以て従来の最終すすぎを可能とするような(最大の)値にセットされることが好ましい。これとは対照的に、仮に、食器6に占有されないコンパートメント38、即ち空のコンパートメント38が最終すすぎゾーン18に進入したならば、最終すすぎ液の体積流量はそれに応じて減少されるべきである。従って、空コンパートメント38が最終すすぎゾーン18に存在する際には、減少された量の最終すすぎ液だけが単位時間当たり最終すすぎゾーン18に噴霧される。最終すすぎゾーン18への最終すすぎ液の供給を制限することによって、コンベヤー食器洗浄機2への淡水供給量が減少し、ケミカルとエネルギーが節約される。
【0034】
本発明による解決策の好適実施形態では、その回転速度が可変なる最終すすぎポンプ(明確に図示せず)が用いられ、空のコンパートメント38が検出された際には、この最終すすぎポンプが使われることで、最終すすぎゾーン18へ供給される最終すすぎ液の単位時間当たりの供給量や淡水の体積流量を減少させるようになっている。
【0035】
空コンパートメント38が検出されることの結果として、単一の空コンパートメント38が塞がったコンパートメント38同士の間にあるような状態を認識することができる。また、直接連続した空コンパートメント38の一群が運搬装置4によりコンベヤー食器洗浄機2を通って搬送方向8に移動中であるか否か、この一群を構成する空(単一)コンパートメント38の数を検出することも可能である。食器センサ装置42の検出結果は、例えば制御装置44においてこのように評価される。好ましくはその評価結果は、制御装置44によって、連続する空コンパートメント38の決定数に応じて、最終すすぎゾーン18に連携するスプレーノズル20、22、24へ供給される最終すすぎ液の単位時間当たりの供給量を自動設定するのに用いられる。
【0036】
従って、食器6に占有されるコンパートメント38が最終すすぎゾーン18に進入した際には、制御装置44を用いて、最終すすぎゾーン18のスプレーノズル20、22、24に供給される最終すすぎ液の単位時間当たりの供給量を、事前に定義済み或いは事前定義可能な最大値へと自動設定することが可能となる。既に指摘したように、食器6に占有されるコンパートメント38が最終すすぎゾーン18に進入した場合には、最終すすぎゾーン18において従来の最終すすぎが事前定義済みの体積流量を以て実行されるように、この事前定義済み或いは事前定義可能な最大値が選択されることが好ましい。
【0037】
第二に、食器センサ装置42の検出結果の評価が、事前に定義済み又は事前に定義可能な第1の数の空コンパートメント38が最終すすぎゾーン18に進入していることを示した場合、最終すすぎゾーン18のスプレーノズル20、22、24に供給される最終すすぎ液の単位時間当たりの供給量は、制御装置44によって事前に定義済み或いは事前定義可能な減少値に設定されるべきである。例えば、食器6に占有される2つのコンパートメント38間に位置した単一の空コンパートメント38が最終すすぎゾーン18に進入したことが検出されたならば、好ましくは、最終すすぎ液の体積流量は事前に定義された減少値に対して制限されるべきである。
【0038】
ここでは、例えば、食器センサ装置42の検出結果の評価が、事前に定義済み又は事前に定義可能な第2の数の連続した空コンパートメント38が最終すすぎゾーン18に進入したことを示す時には、制御装置44を用いて、最終すすぎ液の体積流量をさらに減少することが可能である。
【0039】
食器センサ装置42の検出結果の評価が、連続する特定数の空コンパートメント38が最終すすぎゾーン18に進入したことを示した場合、制御装置44は初め、最終すすぎゾーン18のスプレーノズル20、22、24への最終すすぎ液の供給を適当な方法で制限するように制御装置44が設計されることが好ましい。第二に、食器センサ装置42の検出結果の評価が事前定義済み、又は事前定義可能な臨界数の連続する空コンパートメント38の進行を示した場合、制御装置44は最終すすぎゾーン18のスプレーノズル20、22、24への最終すすぎ液の供給を完全に中断するように設計されることが好ましい。連続する空コンパートメント38の臨界数は、それによって最終すすぎが中断されることはもとより、多かれ少なかれ最終すすぎ液の体積流量が低減される連続空コンパートメント38の事前定義済みの数より大きくなることが好ましい。
【0040】
食器センサ装置42の検出結果の評価によって、最終すすぎゾーン18に進入する空コンパートメント38の一群が、直に連続する多数の空コンパートメント38から構成されることが分かった場合、最終すすぎゾーン18に供給される最終すすぎ液の体積流量の完全なる遮断が特に検討され、この結果、事前に定義された体積流量を伴うような従来の最終すすぎは、比較的長い期間に亘って必要となくなることを確実にすることができる。最終すすぎゾーン18への最終すすぎ液の供給を完全に止めることができる、直に連続する空コンパートメント38の臨界数は、まず第一に、運搬装置4によって最終すすぎゾーン18を通ってコンパートメント38を運搬する搬送速度に依存する。第二に、この臨界数は、最終すすぎゾーン18のスプレーノズル20、22、24への最終すすぎ液の供給が中断される際に最終すすぎ液ラインシステムに生じる圧力低下に依存する。
【0041】
本発明によれば、制御装置44は、空コンパートメント38の検出に応じてなされる変化を以て、単位時間当たりスプレーノズル20、22、24に供給される最終すすぎ液の量を自動的に変えるように設計されている。既に示すように、一例として図2の断面に示した最終すすぎゾーン18は、下側を向いた上スプレーノズル20、上側を向いた下スプレーノズル22、及び側方スプレーノズル24を備えている。上述した変更は、単位時間当たり上スプレーノズル20に供給される最終すすぎ液の量、単位時間当たり下スプレーノズル22に供給される最終すすぎ液の量、及び/又は単位時間当たり側方スプレーノズル24に供給される最終すすぎ液の量に関して実行することができる。
【0042】
一例として、空コンパートメント38の検出に応じて、最終すすぎゾーン18の側方スプレーノズル24に供給される最終すすぎ液の単位時間当たり供給量についてのみ変更し、最終すすぎゾーン18の他のスプレーノズル(上・下スプレーノズル20、22)に対しては一定体積流量の最終すすぎ液を供給することが可能である。
【0043】
従って、図4に示した実施形態によれば、側方スプレーノズル24への最終すすぎ液供給ライン46は、例えば制御装置44によって制御可能な制御バルブ48を含んでいる。制御バルブ48は、対応法で側方スプレーノズル24に供給される最終すすぎ液の体積流量をそれに対応して変化するために使用することができる。必要なら、側方スプレーノズル24への最終すすぎ液の供給を完全に中断するために制御バルブ48を使用することも可能である。
【0044】
しかしながら、言うまでもなく、最終すすぎ液供給ライン46に置かれる制御バルブ48に代えるか、或いは加える形で、最終すすぎゾーン18の上スプレーノズル20及び/又は下スプレーノズル22への最終すすぎ液供給ライン50に、対応する制御バルブを設けることで、上・下スプレーノズル20、22に供給される最終すすぎ液の体積流量を対応変化させたり、その供給自体を中断することも可能である。
【0045】
図4は、側方スプレーノズル24への最終すすぎ液供給ライン46が、ここでは上側の最終すすぎノズル20への最終すすぎ液供給ライン50に接続されている例を示している。代案としては、最終すすぎ液供給ライン46を、例えば更なる最終すすぎ液供給ラインや最終すすぎ液タンクに何らかの方法で接続してもよい。
【0046】
図3に示した本発明のコンベヤー食器洗浄機2の実施形態では、食器センサ装置42が搬送方向8において最終すすぎゾーン18よりも上流側に位置するコンベヤー食器洗浄機2のハウジング内に配置される。この場合、食器センサ装置42と最終すすぎゾーン18の間の距離に関しては、食器センサ装置42を用いることで単一の空コンパートメント38の有無だけではなく連続した複数の空コンパートメント38の有無をも認識できるような距離が選択される。検出可能な連続した空コンパートメント38の数が大きければ大きいほど、食器センサ装置42と最終すすぎゾーン18の間の距離は長くなる。この場合、制御装置44は、検出されたコンパートメント38、特に連続する空コンパートメント38の数に応じて、最終すすぎゾーン18のスプレーノズル20、22、24に供給される最終すすぎ液の単位時間当たりの供給量を変えたり、又は必要に応じて供給自体を遮断したり接続するように設計される。図3に示した食器センサ装置42は、発光器52と受光器54を備えた少なくとも1つの光バリアを備える。
【0047】
食器センサ装置42は、搬送方向8において最終すすぎゾーン18の上流側、定義された距離をおいて配置することができる。また、図1に示すように、食器センサ装置42を搬送方向8における予備洗浄ゾーン12の上流側、特にコンベヤー食器洗浄機2の入口56付近に配置することも可能である。このような場合、制御装置44は、これらのコンパートメントが最終すすぎゾーン18にある時、検出されたコンパートメント38に応じて最終すすぎ液の体積流量を変えるように設計される。
【0048】
この目的を達成するため、制御装置44は、空コンパートメント38の検出後、又は占有コンパートメント38の検出後の所定期間に亘って、最終すすぎゾーン18のスプレーノズル20、22、24に供給される最終すすぎ液の単位時間当たりの供給量を自動的似設定するように設計される。その所定期間は運搬装置4の速度に依存し、食器センサ装置42の検出位置58から最終すすぎゾーン18まで移動するコンパートメント38が移動する夫々の場合においてコンパートメント38が必要とする期間によって決定される。これは、最終すすぎゾーン18に対する食器センサ装置42の配置如何にかかわらず、最終的すすぎゾーン18のスプレーノズル20、22、24に供給される最終すすぎ液の単位時間当たりの供給量が、関連検出されたコンパートメント38が最終的なすすぎゾーン18に位置している時、その都度ごとに正しく設定されることを確実にする。
【0049】
その代わりとして、循環作業用として運搬装置4を設計し、制御装置44を、空コンパートメント38の検出後の所定数の循環工程、又は占有コンパートメント38の検出後の所定数の循環工程に亘り、最終すすぎゾーン18のスプレーノズル20、22、24に供給される最終すすぎ液の単位時間当たりの供給量を対応設定するように設計しても良い。この場合、循環工程の所定数は、コンパートメント38が食器センサ装置42の検出位置58から最終すすぎゾーン18まで移動する、その都度毎に必要とする循環工程数によって決定される。
【0050】
図1に示したコンベヤー食器洗浄機2の実施形態における制御装置44は、占有されたコンパートメント38が最終すすぎゾーン18に進入した時、最終すすぎ液の体積流量を変えるように設計されている。一例として、最終すすぎゾーン18への空コンパートメント38の入り始めに、最終すすぎ液の体積流量を変えるように制御装置44を設計することが可能ある。第二に、空コンパートメント38が最終すすぎゾーン18に完全に進入した際に、最終すすぎ液の体積流量を変えるように制御装置44を設計することも可能である。
【0051】
図5は、一例として、運搬装置4に起こり得る占有状態を示している。運搬装置4の第1セクション60では、3枚の皿が夫々、運搬装置4の1つのコンパートメント38に位置している。空コンパートメント38はめいめい、これらの皿の間に位置している。上述したように、制御装置44に関しては、非占有であって空のコンパートメント38の夫々に対しては最終すすぎゾーン18のスプレーノズル20、22、24に供給される最終すすぎ液の単位時間当たりの供給量は減じられ、占有されたコンパートメント38が存在した時は、最終すすぎゾーン18のスプレーノズル20、22、24に供給される最終すすぎ液の単位時間当たりの供給量は事前に定義済み(最大の)値をとるように設計することができる。また、制御装置44は、特定数の連続した空コンパートメントが存在する時、スプレーノズル20、22、24への最終すすぎ液の供給を完全に止めるように設計することもできる。3つの連続した空コンパートメント38がある際には最終すすぎ液の供給が既に中断されるとすれば、最終すすぎゾーン18のスプレーノズル20、22、24への最終すすぎ液の体積流量は、仮に図5の第1セクション60に示す占有状況なら「最大−減少−最大−減少−オフ」の順番で変化することになる。
【0052】
本発明は、図面で例証した図1から図5の実施形態に制限されるものではない。それどころか本発明は、当該技術に熟達した人により、請求の範囲と模範的実施形態の説明の総合的検証から推測することが可能である。
【符号の説明】
【0053】
2 コンベヤー食器洗浄機
4 運搬装置
6 食器
8 搬送方向
12 洗浄ゾーン
14 洗浄ゾーン
16 洗浄ゾーン
18 最終すすぎゾーン
20 スプレーノズル
22 スプレーノズル
24 スプレーノズル
26 スプレーノズル
28 スプレーノズル
30 スプレーノズル
32 後洗浄タンク
34 本洗浄タンク
36 予備洗浄タンク
38 コンパートメント
40 支持フィンガ
42 食器センサ装置
44 制御装置
46 最終すすぎ液供給ライン
50 最終すすぎ液供給ライン
48 制御バルブ
52 発光器
54 受光器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの洗浄ゾーン(12、14、16)と少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)を通って食器(6)を搬送する運搬装置(4)を有し、該運搬装置(4)は食器(6)を収容する多数のコンパートメント(38)を有し、前記少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)は前記食器(6)の上に最終すすぎ液を噴霧するスプレーノズル(20、22、24)を有し、更に前記多数のコンパートメント(38)の内、空のコンパートメント(38)を検出するために食器センサ装置(42)を設けたコンベヤー食器洗浄機(2)であって、
空のコンパートメント(38)の検出に応じて、前記スプレーノズル(20、22、24)に供給される前記最終すすぎ液の単位時間当たり供給量を自動的に設定するように設計された制御装置(44)が設けられたことを特徴とするコンベヤー食器洗浄機(2)。
【請求項2】
前記制御装置(44)は、占有されたコンパートメント(38)が前記少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)に進入した際、前記スプレーノズル(20、22、24)に供給される前記最終すすぎ液の単位時間当たり供給量を、事前に定義済みか、或いは事前に定義可能な第1の値に自動的に設定し、更に空のコンパートメント(38)が前記少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)に進入した際、前記スプレーノズル(20、22、24)に供給される前記最終すすぎ液の単位時間当たり供給量を、事前に定義済みか、或いは事前に定義可能な第2の値に自動的に設定するように設計され、前記第2の値はゼロより大きくかつ前記第1の値より小さいことを特徴とする請求項1に記載のコンベヤー食器洗浄機(2)。
【請求項3】
前記制御装置(44)は、前記食器センサ装置(42)の検出結果に基づき、連続する空のコンパートメント(38)の一群の空のコンパートメント(38)の数を決定するように設計され、前記制御装置(44)は又、連続する空のコンパートメント(38)の決定された前記数に応じて、前記スプレーノズル(20、22、24)に供給される前記最終すすぎ液の単位時間当たり供給量を自動的に設定するように設計されることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンベヤー食器洗浄機(2)。
【請求項4】
前記制御装置(44)は、
占有されたコンパートメント(38)が前記少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)に進入した際、前記スプレーノズル(20、22、24)に供給される前記最終すすぎ液の単位時間当たり供給量を、事前に定義済みか、或いは事前に定義可能な第1の値に自動的に設定するように設計され、
事前に定義済みか、或いは事前に定義可能な第1の数の連続する空のコンパートメント(38)の内の最初のコンパートメント(38)が前記少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)に進入した際、前記スプレーノズル(20、22、24)に供給される前記最終すすぎ液の単位時間当たり供給量を、事前に定義済みか、或いは事前に定義可能な第2の値に自動的に設定するように設計され、更に
第2の数の連続する空のコンパートメント(38)の内の最初のコンパートメント(38)が前記少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)に進入した際、前記スプレーノズル(20、22、24)への最終すすぎ液の供給を自動的に中断するように設計され、
前記第2の値はゼロより大きくかつ前記第1の値より小さく、連続する空のコンパートメント(38)の前記第2の数は、連続する空のコンパートメント(38)の前記第1の数よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載のコンベヤー食器洗浄機(2)。
【請求項5】
前記制御装置(44)は、
占有されたコンパートメント(38)が前記少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)に進入した際、単位時間当たり前記スプレーノズル(20、22、24)に供給される前記最終すすぎ液の量を、事前に定義済みか、或いは事前に定義可能な第1の値に自動的に設定するように設計され、
事前に定義済みか、或いは事前に定義可能な第1の数の連続する空のコンパートメント(38)の内の最初のコンパートメント(38)が前記少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)に進入した際、前記スプレーノズル(20、22、24)に供給される前記最終すすぎ液の単位時間当たり供給量を、事前に定義済みか、或いは事前に定義可能な第2の値に自動的に設定するように設計され、
事前に定義済みか、或いは事前に定義可能な第2の数の連続する空のコンパートメント(38)の内の最初のコンパートメント(38)が前記少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)に進入した際、前記スプレーノズル(20、22、24)に供給される前記最終すすぎ液の単位時間当たり供給量を、事前に定義済みか、或いは事前に定義可能な第3の値に自動的に設定するように設計され、更に
事前に定義済みか、或いは事前に定義可能な第3の数の連続する空のコンパートメント(38)の内の最初のコンパートメント(38)が前記少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)に進入した際、前記スプレーノズル(20、22、24)への最終すすぎ液の供給を自動的に中断するように設計され、
前記第3の値はゼロより大きくかつ前記第2の値より小さく、前記第2の値は前記第1の値より小さく、連続する空のコンパートメント(38)の前記第3の数は連続する空のコンパートメント(38)の前記第2の数よりも大きく、連続する空のコンパートメント(38)の前記第2の数は連続する空のコンパートメント(38)の前記第1の数よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載のコンベヤー食器洗浄機(2)。
【請求項6】
前記食器センサ装置(42)は、前記搬送方向(8)において前記少なくとも1つの最終すすぎゾーンよりも上流側に定義済みの距離を隔てて配置されると共に、前記制御装置(44)は、空のコンパートメント(38)の検出後、或いは占有されたコンパートメント(38)の検出後、所定期間にわたり前記スプレーノズル(20、22、24)に供給される前記最終すすぎ液の単位時間当たり供給量を自動的に設定するように設計されることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のコンベヤー食器洗浄機(2)。
【請求項7】
前記所定期間は、前記運搬装置(4)によってコンベヤー食器洗浄機(2)の前記処理ゾーン(12、14、16、18)を通って前記コンパートメント(38)が運搬される搬送速度によって決定されることを特徴とする請求項6に記載のコンベヤー食器洗浄機(2)。
【請求項8】
前記運搬装置(4)は循環作業用として設計されると共に、前記制御装置(44)は、空のコンパートメント(38)の検出後において所定数の循環工程にわたり、或いは占有されたコンパートメント(38)の検出後おいて所定数の循環工程にわたり、前記スプレーノズル(20、22、24)に供給される前記最終すすぎ液の単位時間当たり供給量を対応して設定するように設計され、循環工程の前記所定数は、夫々の場合においてコンパートメント(38)が前記食器センサ装置(42)の検出位置から前記少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)へ移動するのに必要な循環工程の数によって決定されることを特徴とする請求項6又は7に記載のコンベヤー食器洗浄機(2)。
【請求項9】
前記多数のコンパートメント(38)の夫々は、前記搬送方向(8)に対し横断する方向に延びていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載のコンベヤー食器洗浄機(2)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)は、下側を向いた少なくとも1つの上スプレーノズル(20)と上側を向いた少なくとも1つの下スプレーノズル(22)を有し、前記制御装置(44)は、空のコンパートメント(38)の検出に応じて、前記少なくとも1つの上スプレーノズル(20)に供給される前記最終すすぎ液の単位時間当たり供給量を自動的に設定するように設計され、更に制御装置(44)は、空のコンパートメント(38)の検出に応じて、前記少なくとも1つの下スプレーノズル(22)に供給される前記最終すすぎ液の単位時間当たり供給量を自動的に設定するように設計されることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載のコンベヤー食器洗浄機(2)。
【請求項11】
前記少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)は少なくとも1つの側方スプレーノズル(24)を有し、前記制御装置(44)は、空のコンパートメント(38)の検出に応じて、前記少なくとも1つの側方スプレーノズル(24)に供給される前記最終すすぎ液の単位時間当たり供給量を自動的に設定するように設計されることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載のコンベヤー食器洗浄機(2)。
【請求項12】
食器(6)を洗浄するためのコンベヤー食器洗浄機(2)は、少なくとも1つの洗浄ゾーン(12、14、16)と少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)を通って食器(6)を搬送方向(8)に運搬する運搬装置(4)を有し、該運搬装置(4)は、食器(6)を収容するコンパートメント(38)を有し、前記少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)は、前記食器(6)の上に最終すすぎ液を噴霧するスプレーノズル(20、22、24)を有するような前記コンベヤー食器洗浄機(2)を運転する方法であって、
食器センサ装置(42)が使用されて、前記運搬装置(4)が空のコンパートメント(38)を有するか否かを検出し、更に
その検出結果に応じて、前記スプレーノズル(20、22、24)に供給される前記最終すすぎ液の単位時間当たり供給量が自動的に設定される、
以上の方法ステップを有することを特徴とするコンベヤー食器洗浄機の運転方法。
【請求項13】
占有されたコンパートメント(38)が前記少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)に進入したことが検出された際には、前記スプレーノズル(20、22、24)に供給される前記最終すすぎ液の単位時間当たり供給量が、事前に定義済みか、或いは事前に定義可能な第1の値に自動的に設定され、更に空のコンパートメント(38)が前記少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)に進入したことが検出された際には、単位時間当たり前記スプレーノズル(20、22、24)に供給される前記最終すすぎ液の単位時間当たり供給量が、事前に定義済み、或いは事前に定義可能な第2の値に自動的に設定され、前記第2の値はゼロより大きくかつ前記第1の値より小さいことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、
前記食器センサ装置(42)の検出結果に基づき、連続する空のコンパートメント(38)の一群の空のコンパートメント(38)の数が決定され、
連続する空のコンパートメント(38)の決定された前記数に応じて、前記スプレーノズル(20、22、24)に供給される前記最終すすぎ液の単位時間当たり供給量が自動的に設定される、以上の各ステップを更に有することを特徴とする請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
占有されたコンパートメント(38)が前記少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)に進入した際、前記スプレーノズル(20、22、24)に供給される前記最終すすぎ液の単位時間当たり供給量が、事前に定義済みか、或いは事前に定義可能な第1の値に自動的に設定され、事前に定義済みか、或いは事前に定義可能な第1の数の連続する空のコンパートメント(38)の内の最初のコンパートメント(38)が前記少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)に進入した際、前記スプレーノズル(20、22、24)に供給される前記最終すすぎ液の単位時間当たり供給量が、事前に定義済みか、或いは事前に定義可能な第2の値に自動的に設定され、事前に定義済みか、或いは事前に定義可能な第2の数の連続する空のコンパートメント(38)の内の最初のコンパートメント(38)が前記少なくとも1つの最終すすぎゾーン(18)に進入した際、前記スプレーノズル(20、22、24)への最終すすぎ液の供給が自動的に中断され、前記第2の値はゼロより大きくかつ前記第1の値より小さく、連続する空のコンパートメント(38)の前記第2の数は、連続する空のコンパートメント(38)の前記第1の数よりも大きいことを特徴とする請求項14に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−530386(P2011−530386A)
【公表日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−523036(P2011−523036)
【出願日】平成21年7月29日(2009.7.29)
【国際出願番号】PCT/US2009/052022
【国際公開番号】WO2010/019380
【国際公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【出願人】(503158936)プレマーク エフイージー リミティド ライアビリティー カンパニー (11)
【Fターム(参考)】