サーバ・クライアント・システムおよびプログラム
【課題】サーバ・クライアント・システムにおいて、接続中のサーバ装置がダウンした場合でも、クライアント装置は他のサーバ装置と自動的に再接続して作業を継続すること。
【解決手段】サーバ装置10において接続中のクライアント装置20に固有の再接続キーを生成し、当該クライアント装置20および待機サーバ装置10Wへ送信して記憶させる。待機サーバ装置10Wは、前記サーバ装置10の動作状態を確認し、動作停止(サーバダウンE)した場合は同サーバ装置10のIPアドレスを自身の接続情報として設定する。クライアント装置20からの入力イベント信号が受信されると、当該クライアント装置20から再接続キーを取得して認証し、同クライアント装置20と自動接続してその入力イベント信号に応じたアプリケーションプログラムを実行する。
【解決手段】サーバ装置10において接続中のクライアント装置20に固有の再接続キーを生成し、当該クライアント装置20および待機サーバ装置10Wへ送信して記憶させる。待機サーバ装置10Wは、前記サーバ装置10の動作状態を確認し、動作停止(サーバダウンE)した場合は同サーバ装置10のIPアドレスを自身の接続情報として設定する。クライアント装置20からの入力イベント信号が受信されると、当該クライアント装置20から再接続キーを取得して認証し、同クライアント装置20と自動接続してその入力イベント信号に応じたアプリケーションプログラムを実行する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ・クライアント・システムおよびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、社内のネットワーク(LAN)やインターネットなどの広域のネットワーク(WAN)において、様々な形態のサーバ・クライアント・システムが構築され運用されている。
【0003】
このサーバ・クライアント・システムでは、複数のユーザ端末(クライアント装置)から適宜サーバ装置へアクセスし、当該サーバ装置で実行されるアプリケーションのサービスを受けたり、同サーバ装置で管理されるデータベースから種々の情報を取得したりすることが可能である。
【0004】
サーバ装置は、ネットワーク上の複数のクライアント装置からのアクセスを受け、当該クライアント装置自身ではできない処理を提供するものである。このため、サーバ装置が何らかの不具合によりダウンしてしまうと、このサーバ装置を利用している全てのクライアント装置が所望の作業を遂行できないことになり、大きな悪影響を及ぼしてしまう。
【0005】
そこで、ネットワーク上にある複数のサーバ装置の動作状態を統括して管理する管理サーバ装置を設置し、クライアント装置からサーバ装置へのアクセス要求があった場合に、この管理サーバ装置が、不具合の生じていないサーバ装置や重い負荷が生じていないサーバ装置の接続先をクライアント装置へ通知し、以降、当該クライアント装置は通知されたサーバ装置と接続して処理を遂行する負荷分散システムが考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−217453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記従来の負荷分散システムでは、クライアント装置と接続中のサーバ装置がダウンした場合に、管理サーバ装置からの通知により当該クライアント装置が他のサーバ装置と再接続することが可能であるものの、この際、クライアント装置は初期画面に遷移し、再度、前記他のサーバ装置にログインしなければならない。
【0008】
このため、クライアント装置では、接続中のサーバ装置がダウンするまでに行っていた作業が中断してしまい、継続的に行うことができなくなる。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、接続中のサーバ装置がダウンした場合でも、クライアント装置は他のサーバ装置と自動的に再接続して作業を継続することが可能になるサーバ・クライアント・システムおよびその制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載のサーバ・クライアント・システムは、ネットワークを介して接続可能なサーバ装置とクライアント装置と待機サーバ装置とを有するサーバ・クライアント・システムであって、
前記サーバ装置は、前記クライアント装置との接続に伴い再接続キーを生成するキー生成手段と、このキー生成手段により生成された再接続キーを前記クライアント装置および前記待機サーバ装置へ送信するキー送信手段とを備え、
前記クライアント装置は、前記サーバ装置との接続に伴い当該サーバ装置から受信される再接続キーを記憶するキー記憶手段と、前記サーバ装置に接続している状態で当該サーバ装置との接続が不能になった場合に、前記キー記憶手段により記憶された再接続キーを前記待機サーバ装置へ送信するキー送信手段とを備え、
前記待機サーバ装置は、前記サーバ装置から受信される再接続キーを記憶するキー記憶手段と、前記サーバ装置と前記クライアント装置との接続が不能になった場合に、前記クライアント装置から受信される再接続キーを前記キー記憶手段により記憶された再接続キーに基づき認証するキー認証手段と、このキー認証手段により前記クライアント装置から受信された再接続キーが認証された後に、当該クライアント装置からの入力に応じた処理を実行する処理実行手段とを備えた、ことを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載のサーバ・クライアント・システムは、前記請求項1に記載のサーバ・クライアント・システムにおいて、
前記クライアント装置は、ユーザ操作に応じた入力情報を記録する入力情報記録手段と、前記キー送信手段により送信した再接続キーについて前記待機サーバ装置から認証情報が受信された場合に、前記入力情報記録手段により記録された入力情報を前記待機サーバ装置へ送信する入力情報送信手段とを備え、
前記待機サーバ装置は、前記キー認証手段により前記クライアント装置から受信された再接続キーが認証された場合に、その認証情報を前記クライアント装置へ送信する認証情報送信手段と、この認証情報送信手段による認証情報の送信に応答して前記クライアント装置から受信される入力情報に応じて、前記サーバ装置と前記クライアント装置との接続が不能になる前の当該サーバ装置での処理の実行状態を復元する処理復元手段とを備えた、ことを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載のサーバ・クライアント・システムは、前記請求項1または請求項2に記載のサーバ・クライアント・システムにおいて、
前記サーバ装置は、前記クライアント装置との接続を切断する場合に、前記待機サーバ装置へ再接続キーの破棄の要求を送信する破棄要求送信手段を備え、
前記待機サーバ装置は、前記サーバ装置から再接続キーの破棄の要求が受信された場合に、前記キー記憶手段により記憶された再接続キーを消去するキー消去手段を備えた、ことを特徴としている。
【0013】
請求項4に記載のサーバ・クライアント・システムは、前記請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のサーバ・クライアント・システムにおいて、
前記待機サーバ装置は、前記サーバ装置の動作状態を確認するサーバ動作確認手段を備え、前記キー認証手段は、前記サーバ動作確認手段により前記サーバ装置の動作が不能になったと確認された場合に、前記クライアント装置へ再接続キーの要求を送信するキー要求送信手段を有し、このキー要求送信手段による要求の送信に応答して前記クライアント装置から受信される再接続キーを前記キー記憶手段により記憶された再接続キーに基づき認証し、
前記クライアント装置のキー送信手段は、前記待機サーバ装置から再接続キーの要求を受信した場合に、前記キー記憶手段により記憶された再接続キーを前記待機サーバ装置へ送信する、ことを特徴としている。
【0014】
請求項5に記載のプログラムは、ネットワークを介して接続可能なサーバ装置とクライアント装置と待機サーバ装置とを有するサーバ・クライアント・システムを制御するためのプログラムであって、
前記サーバ装置のコンピュータを、前記クライアント装置との接続に伴い再接続キーを生成するキー生成手段、このキー生成手段により生成された再接続キーを前記クライアント装置および前記待機サーバ装置へ送信するキー送信手段として機能させ、
前記クライアント装置のコンピュータを、前記サーバ装置との接続に伴い当該サーバ装置から受信される再接続キーをメモリに記憶するキー記憶手段、前記サーバ装置に接続している状態で当該サーバ装置との接続が不能になった場合に、前記キー記憶手段により記憶された再接続キーを前記待機サーバ装置へ送信するキー送信手段として機能させ、
前記待機サーバ装置のコンピュータを、前記サーバ装置から受信される再接続キーをメモリに記憶するキー記憶手段、前記サーバ装置と前記クライアント装置との接続が不能になった場合に、前記クライアント装置から受信される再接続キーを前記キー記憶手段により記憶された再接続キーに基づき認証するキー認証手段、このキー認証手段により前記クライアント装置から受信された再接続キーが認証された後に、当該クライアント装置からの入力に応じた処理を実行する処理実行手段として機能させる、ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、接続中のサーバ装置がダウンした場合でも、クライアント装置は他のサーバ装置と自動的に再接続して作業を継続することが可能になるサーバ・クライアント・システムおよびその制御プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明のサーバ・クライアント・システムの実施形態に係るSBC(Server Based Computing)システムの構成を示すブロック図。
【図2】前記SBCシステムにおけるサーバ装置10(待機サーバ装置10W)の回路構成を示すブロック図。
【図3】前記SBCシステムにおけるクライアント装置20の回路構成を示すブロック図。
【図4】前記クライアント装置20の操作記録情報メモリ24bに記録されたユーザ操作に応じた入力イベントデータを示す図。
【図5】前記SBCシステムの全体の動作シーケンスを示す図。
【図6】前記SBCシステムの待機サーバ装置10Wによるサーバ装置10との間での動作確認シーケンスを示す図。
【図7】前記SBCシステムのサーバ装置10によるサーバ処理を示すフローチャート。
【図8】前記SBCシステムの待機サーバ装置10Wによる待機サーバ処理を示すフローチャート。
【図9】前記SBCシステムのクライアント装置20によるクライアント処理を示すフローチャート。
【図10】前記サーバ装置10のサーバ処理に伴う再接続キー生成処理を示すフローチャート。
【図11】前記サーバ装置10における再接続キー生成処理に従い生成される再接続キーのデータフォーマットを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0018】
図1は、本発明のサーバ・クライアント・システムの実施形態に係るSBC(Server Based Computing)システムの構成を示すブロック図である。
【0019】
このSBCシステムは、有線または無線のLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)からなるネットワークN上に接続された複数のサーバ装置10…、待機サーバ装置10W、および複数のクライアント装置(Thin client)20…を備える。
【0020】
サーバ装置10および待機サーバ装置10Wは、何れも同じWebブラウザプログラム,メール処理プログラム,テキスト作成処理プログラムなど、複数のアプリケーションプログラムを有し、当該サーバ装置10に接続されたクライアント装置20からの操作入力(入力イベント)信号に応じて起動しその処理を実行する。
【0021】
このサーバ装置10および待機サーバ装置10Wにおいて、クライアント装置20からの操作入力信号に応じたアプリケーションプログラムの実行に伴い、クライアント用のフレームバッファRAM14a(図2参照)上に描画生成された表示出力用の画面データGは、アクセス元のクライアント装置20へ転送される。
【0022】
そして、クライアント装置20では、前記サーバ装置10または待機サーバ装置10Wから転送された画面データGがフレームバッファRAM25(図3参照)に展開され、表示装置26の表示画面に表示される。
【0023】
つまり、このSBCシステムにおける各クライアント装置(Thin client)20…は、何れもキーボードやマウスなどのユーザ操作に応じた入力機能とLCD表示部及びプリンタなどへの出力機能を主要な機能として有し、少なくとも前記サーバ装置10や待機サーバ装置10Wが有している各種のアプリケーション機能やデータファイルの管理機能を持っていない。
【0024】
そして、クライアント装置20からの操作入力信号に応じてサーバ装置10または待機サーバ装置10Wにて起動実行される各種の処理に伴い生成されたデータファイルは、基本的には、当該サーバ装置10,10W内あるいは該サーバ装置10,10Wに共通に接続されて管理されるファイルサーバにユーザアカウント毎あるいは共有ファイルとして記憶され保存される。
【0025】
このようなSBCシステムにおいて、待機サーバ装置10Wは、通常のサーバ装置10…により実行可能な機能に加えて、当該通常のサーバ装置10に接続中のクライアント装置20と自動接続するための再接続キーを予め同サーバ装置10から取得して保存する機能、サーバ装置10の動作状態を確認する機能、サーバ装置10が動作不能になった(ダウンした)場合に、当該サーバ装置10の接続情報(IPアドレス)を自らの接続情報(IPアドレス)として設定する機能、前記再接続キーによりクライアント装置20と自動接続した場合に、当該クライアント装置20における操作イベントの記録情報を取得し前記サーバ装置10がダウンしたときまでと同じアプリケーション処理状態に復帰させる機能などを有する。
【0026】
なお、この待機サーバ装置10Wに特有の機能は、通常のサーバ装置10…同士が互いに待機サーバ装置10Wとしても機能するように同様に有していてもよい。
【0027】
これにより、クライアント装置20は、接続中のサーバ装置10がダウンした場合でも、待機サーバ装置10Wと自動接続して、それまでの処理を継続的に実行可能になる。
【0028】
図2は、前記SBCシステムにおけるサーバ装置10(待機サーバ装置10W)の回路構成を示すブロック図である。
【0029】
サーバ装置10(10W)は、コンピュータとしてのCPU11を備え、このCPU11には、バス12を介してROM13、RAM14、フレームバッファRAM15、表示装置16が接続される。
【0030】
また、CPU11には、バス12を介してキーボード,マウスなどの入力装置17、外部記憶装置18、ネットワークNを介したクライアント装置20や他のサーバ装置10(10W)、Webサーバ、ファイルサーバなどと通信するための通信I/F(インターフェイス)19が接続される。
【0031】
CPU11は、ROM13内のプログラムメモリ13aに予め記憶されているシステムプログラムや種々のアプリケーションプログラム、あるいは外部記憶装置18から読み込まれる動作プログラム18aに従ってRAM14を作業用メモリとし回路各部の動作を制御するもので、入力装置17からのキー入力信号や通信I/F19を介して受信されるクライアント装置20からのユーザ操作に応じた入力イベント信号、他のサーバ装置10との動作確認信号などに応じて前記種々のプログラムが起動・実行される。
【0032】
このサーバ装置10(10W)において、クライアント装置20からの入力イベント信号に応じて起動・実行されるアプリケーションプログラムに従い、RAM14内のアプリケーション動作用一時領域14cを使用して生成された種々のデータは、例えばそのユーザIDに対応付けられて外部記憶装置18に記憶される。またクライアント表示用の画面データGは、RAM14内のクライアント用フレームバッファRAM14aを使用して生成されると共に、圧縮処理されて画面キャッシュメモリ14bに記憶された後、通信I/F19からクライアント装置20へ転送されて表示出力される。
【0033】
このサーバ装置10(10W)は、前述したように、他のサーバ装置10の動作状態を確認する機能、クライアント装置20との接続中にサーバ装置10自身がダウンした場合に当該クライアント装置20を待機サーバ装置10Wに再接続させるための再接続キーを予め生成する機能、生成された再接続キーを前記クライアント装置20および待機サーバ装置10Wへ転送する機能、他のサーバ装置10が動作不能になった(ダウンした)場合に、当該他のサーバ装置10の接続情報(IPアドレス)を自らの接続情報(IPアドレス)として設定する機能、前記再接続キーによりクライアント装置20と自動接続した場合に、当該クライアント装置20における入力イベントの記録情報(操作記録情報)を取得し前記他のサーバ装置10がダウンしたときまでと同じアプリケーション処理状態に復帰させる機能などを有する。
【0034】
このため、前記RAM14内には、前記再接続キーを記憶する再接続キーメモリ14d、前記クライアント装置20から取得した入力イベントの記録情報を記憶するクライアント操作記録情報メモリ14eを有する。
【0035】
なお、当該サーバ装置10(10W)自身の表示装置16にて表示させるための画面データは、RAM14内のフレームバッファRAM15上に生成される。
【0036】
図3は、前記SBCシステムにおけるクライアント装置20の回路構成を示すブロック図である。
【0037】
クライアント装置20は、コンピュータとしてのCPU21を備え、このCPU21には、バス22を介してROM23、RAM24、フレームバッファRAM25が接続される。そして、このフレームバッファRAM25に書き込まれた画面データGが表示装置26に出力されて表示される。
【0038】
また、CPU21には、バス22を介してキーボード,マウスなどの入力装置27、外部記憶装置28が接続され、さらに、前記サーバ装置10または待機サーバ装置10WとネットワークNを介して通信するための通信I/F(インターフェイス)29が接続される。
【0039】
CPU21は、ROM23内のプログラムメモリ23aに予め記憶されているシステムプログラムに従ってRAM24を作業用メモリとし回路各部の動作を制御するもので、入力装置27からのキー入力信号やマウス移動信号、通信I/F29を介して受信されるサーバ装置10または待機サーバ装置10Wからのアプリケーション応答信号や転送画面データGなどに応じて前記システムプログラムが起動され実行される。
【0040】
このクライアント装置20において、前記サーバ装置10(10W)におけるアプリケーションプログラムを実行させて生成した種々のデータは、適宜、外部記憶装置28に読み込ませて記憶させ、また生成転送された表示用の画面データGは、画面キャッシュメモリ24aに記憶された後、その圧縮が解凍されてフレームバッファRAM25に書き込まれ表示装置26で表示出力される。
【0041】
また、このクライアント装置20は、サーバ装置10との接続確立後のユーザ操作に応じた入力イベントデータを記録するための操作記録情報メモリ24b、接続中のサーバ装置10から転送された前記待機サーバ装置10Wとの再接続キーを記憶するための再接続キーメモリ24cを有する。
【0042】
図4は、前記クライアント装置20の操作記録情報メモリ24bに記録されたユーザ操作に応じた入力イベントデータを示す図である。
【0043】
この操作記録情報メモリ24bには、サーバ装置10との接続認証後にユーザ操作に応じて当該サーバ装置10へ送信されたキーやマウスの入力イベントデータが、同サーバ装置10との接続経過時間に対応付けられて記憶される。
【0044】
そして、クライアント装置20は、接続中のサーバ装置10が動作不能になった場合に、前記待機サーバ装置10Wからの要求に応じて前記再接続キーメモリ24cに記憶された再接続キーを送信する機能、その後の同待機サーバ装置10Wからの要求に応じて前記操作記録情報メモリ24bに記録された入力イベントデータを送信する機能を有する。
【0045】
次に、前記構成のSBCシステムの動作について説明する。
【0046】
図5は、前記SBCシステムの全体の動作シーケンスを示す図である。
【0047】
図6は、前記SBCシステムの待機サーバ装置10Wによるサーバ装置10との間での動作確認シーケンスを示す図である。
【0048】
図7は、前記SBCシステムのサーバ装置10によるサーバ処理を示すフローチャートである。
【0049】
図8は、前記SBCシステムの待機サーバ装置10Wによる待機サーバ処理を示すフローチャートである。
【0050】
図9は、前記SBCシステムのクライアント装置20によるクライアント処理を示すフローチャートである。
【0051】
先ず、クライアント装置20において、ユーザ操作に応じてサーバ装置10への接続要求信号が送信される(ステップC1)。
【0052】
サーバ装置10において、前記クライアント装置20からの接続要求信号が受信されると(ステップS1(Yes))、当該クライアント装置20に対して認証情報要求信号が送信される(ステップS2)。
【0053】
クライアント装置20において、前記サーバ装置10からの認証情報要求信号が受信されると(ステップC2(Yes))、ROM23あるいはRAM24内に登録されているユーザ名およびパスワード(認証情報)が読み出され、前記サーバ装置10へ送信される(ステップC3)。
【0054】
サーバ装置10において、前記クライアント装置20からの認証情報(ユーザ名およびパスワード)が受信されると、そのユーザ名およびパスワードの正当性が判断される。そして、正しい(認証OK)と判断されると(ステップS3(Yes))、図10における再接続キー生成処理へ移行され、本サーバ装置10自身がダウンした場合に前記クライアント装置20と待機サーバ装置10Wとを自動接続させるための再接続キーが生成される(ステップSK)。
【0055】
図10は、前記サーバ装置10のサーバ処理に伴う再接続キー生成処理を示すフローチャートである。
【0056】
図11は、前記サーバ装置10における再接続キー生成処理に従い生成される再接続キーのデータフォーマットを示す図である。
【0057】
この再接続キー生成処理では、前記クライアント装置20から受信されたユーザ名に基づき128bitのハッシュ値を生成し(ステップK1)、128bitの乱数を発生させる(ステップK2)。
【0058】
そして、前記生成されたハッシュ値と前記発生させた乱数とを、そのハッシュ値を上位、その乱数を下位として合成し、256bitの再接続キーを生成する(ステップK3)。
【0059】
こうして生成された再接続キーは、前記クライアント装置20から受信されたユーザ情報と共に再接続キーメモリ14dに記憶され(ステップS4)、待機サーバ装置10Wへ送信される(ステップS5)。また、再接続キーは、前記クライアント装置20へも送信される(ステップS6)。
【0060】
待機サーバ装置10Wにおいて、前記サーバ装置10からのユーザ情報を伴う再接続キーが受信されると、このユーザ情報および再接続キーは再接続キーメモリ14dに記憶される(図5のW0)。
【0061】
クライアント装置20において、前記サーバ装置10からの再接続キーが受信されると(ステップC4(Yes))、この再接続キーは再接続キーメモリ24cに記憶される(ステップC5)。
【0062】
そして、ユーザ所望の作業に応じてキーやマウスなどの入力装置27が操作されると、操作内容に応じた入力イベント信号が前記サーバ装置10へ送信される(ステップC6)。
【0063】
サーバ装置10において、前記クライアント装置20からの入力イベント信号が受信されると、この入力イベント信号に応じたアプリケーションプログラムが実行され、クライアント用フレームバッファRAM14a上に表示用の画面データGが描画生成されると共に、当該画面データGが前記クライアント装置20へ送信される(ステップS7)。
【0064】
クライアント装置20において、前記サーバ装置10にて生成された画面データGが受信されると(ステップC8)、この画面データGはフレームバッファRAM25に描画記憶され、表示装置26に出力されて表示される(ステップC9)。
【0065】
すると、前記ユーザ操作に応じた入力イベントデータが、前記サーバ装置10との接続経過時間に対応付けられて操作記録情報メモリ24b(図4参照)に記録される(ステップC10)。
【0066】
この後、前記同様にユーザ操作に応じた入力イベント信号がサーバ装置10へ送信される度に、当該入力イベントに応じて生成された画面データGが受信され、表示装置26に表示される。そして、入力イベントデータが操作記録情報メモリ24bに記録される(ステップC6〜C11(No)→C6)。
【0067】
同様にサーバ装置10では、クライアント装置20からの入力イベント信号が受信される度に、当該入力イベントに応じたアプリケーションプログラムが実行されてクライアント表示用の画面データGが生成され、クライアント装置20へ送信される(ステップS7,S8(No),S9(No)→S7)。
【0068】
こうして、サーバ装置10とクライアント装置20とが相互に接続通信されている状態で、待機サーバ装置10Wは、サーバ装置10へ動作確認パケットを繰り返し送信し(ステップW1)、その都度、当該サーバ装置10から動作確認応答信号(ack)が受信された否かを判断する(ステップW2,W3(No)→W1)。
【0069】
そして、前記待機サーバ装置10Wにおいて、動作確認パケットの送信と動作確認応答信号(ack)の受信とが正常に繰り返される状態では、クライアント装置20におけるユーザ操作が完了するまで、当該クライアント装置20からの入力イベントに応じたサーバ装置10によるアプリケーションプログラムの実行処理が繰り返される。
【0070】
この後、クライアント装置20におけるユーザ操作が完了して動作停止が入力されると(ステップC11(Yes))、再接続キーメモリ24cに記憶された再接続キーが消去され破棄されると共に、ログアウト信号がサーバ装置10へ送信される(ステップC12)。
【0071】
サーバ装置10において、前記クライアント装置20からのログアウト信号(切断要求)が受信されると(ステップS8(Yes))、前記待機サーバ装置10Wに対して、該当するクライアント装置20のユーザ情報に対応した再接続キー破棄の要求信号が送信され(ステップS10)、再接続キーメモリ14dに記憶された同ユーザ情報に対応した再接続キーが消去され破棄される(ステップS11)。
【0072】
待機サーバ装置10Wにおいて、前記サーバ装置10からの再接続キー破棄の要求信号が受信されると(ステップW3(Yes))、再接続キーメモリ14dに記憶された該当するユーザ情報に対応した再接続キーが消去され破棄される(ステップW4)。
【0073】
一方、前記クライアント装置20からの入力イベントに応じて、サーバ装置10によりアプリケーションプログラムが実行されている状態で、当該サーバ装置10の動作が不良になり停止(ダウン)すると(図5・図6のE)、待機サーバ装置10Wにおいて、前記サーバ装置10からの動作確認応答信号(ack)が受信されなくなる(ステップW2(No))。
【0074】
すると、待機サーバ装置10Wにおいて、前記動作停止(ダウン)したサーバ装置10のIPアドレスが待機サーバ自身の接続情報として設定され(ステップW5)、クライアント装置20に対するサービス処理が起動される(ステップW6)。
【0075】
そして、前記クライアント装置20からの入力イベント信号の受信待機状態になる(ステップW7)。
【0076】
このとき、クライアント装置20のユーザは、前記サーバ装置10が動作停止したことを知らないまま、所望の作業を継続するため入力装置27を操作する。これにより、クライアント装置20から送信された入力イベント信号(ステップC6)が、待機サーバ装置10Wに受信されると(ステップW7)、当該待機サーバ装置10Wからクライアント装置20に対して再接続キーの要求信号が送信され(ステップW8)、待機サーバ装置10Wは予め設定された制限時間内で再接続キーの受信待機状態になる(ステップW9)。
【0077】
クライアント装置20において、前記待機サーバ装置10Wからの再接続キーの要求信号が受信されると(ステップC7(Yes))、再接続キーメモリ24cに記憶されている再接続キーが読み出され、前記待機サーバ装置10Wへ送信される(ステップC13)。
【0078】
待機サーバ装置10Wにおいて、予め設定された制限時間内で前記クライアント装置20からの再接続キーが受信されると(ステップW9(No)→W10(Yes))、この受信された再接続キーについて、再接続キーメモリ14dに記憶されている前記クライアント装置20のユーザ情報に対応した再接続キーとの照合により、その正当性が判断される(ステップW11)。
【0079】
ここで、前記クライアント装置20から受信された再接続キーが正しい(認証OK)と判断されると(ステップW11(Yes))、当該再接続キーの認証OK信号および操作記録情報の要求信号が前記クライアント装置20へ送信される(ステップW12)。
【0080】
クライアント装置20において、前記待機サーバ装置10Wからの認証OK信号および操作記録情報の要求信号が受信されると(ステップC14(Yes))、操作記録情報メモリ24b(図4参照)にて前記サーバ装置10が動作停止(ダウン)するまでに記録された入力イベントデータ(操作記録情報)が読み出され、前記待機サーバ装置10Wへ送信される(ステップC15)。
【0081】
待機サーバ装置10Wにおいて、前記クライアント装置20からの操作記録情報が受信されると、当該操作記録情報としての各入力イベントに応じたアプリケーションプログラムが順次実行され、前記サーバ装置10が動作停止する直前のアプリケーションの状態が復元される(ステップW13)。
【0082】
そして、アプリケーションの復帰完了通知信号が前記クライアント装置20へ送信される(ステップW14)。
【0083】
クライアント装置20において、前記待機サーバ装置10Wからの復帰完了通知信号が受信されると(ステップC16(Yes))、ユーザ操作に応じた入力イベント信号の送信可能な状態になる(ステップC6)。
【0084】
この後、待機サーバ装置10Wでは、前記クライアント装置20からの入力イベント信号が受信される度に、当該入力イベントに応じたアプリケーションプログラムが実行されてクライアント表示用の画面データGが生成され、クライアント装置20へ送信される(ステップW15,W16(No)→W15)。
【0085】
クライアント装置20では、ユーザ操作に応じた入力イベント信号が前記待機サーバ装置10Wへ送信される度に、当該入力イベントに応じて生成された画面データGが受信され、表示装置26に表示される(ステップC6〜C11(No)→C6)。
【0086】
これにより、クライアント装置20は、接続中のサーバ装置10がダウンした場合でも、待機サーバ装置10Wに新たにログインすることなく自動的に再接続して、前記サーバ装置10がダウンしたときの作業を継続することが可能になる。
【0087】
この後、クライアント装置20におけるユーザ操作が完了して動作停止が入力されると(ステップC11(Yes))、再接続キーメモリ24cに記憶された再接続キーが消去され破棄されると共に、ログアウト信号が待機サーバ装置10Wへ送信される(ステップC12)。
【0088】
待機サーバ装置10Wにおいて、前記クライアント装置20からのログアウト信号(切断要求)が受信されると(ステップW16(Yes))、再接続キーメモリ14dに記憶された前記クライアント装置20のユーザ情報に対応した再接続キーが消去されて破棄され(ステップW17)、前記一連のサービス処理が終了される。
【0089】
したがって、前記構成のSBCシステムによれば、サーバ装置10において接続中のクライアント装置20に固有の再接続キーを生成し、当該クライアント装置20および待機サーバ装置10Wへ送信して記憶させる。待機サーバ装置10Wは、前記サーバ装置10の動作状態を確認し、動作停止(サーバダウンE)した場合は同サーバ装置10のIPアドレスを自身の接続情報として設定する。クライアント装置20からの入力イベント信号が受信されると、当該クライアント装置20から再接続キーを取得して認証し、同クライアント装置20と自動接続してその入力イベント信号に応じたアプリケーションプログラムを実行する。
【0090】
このため、クライアント装置20は、接続中のサーバ装置10が動作停止(ダウンE)したことを認識することなく、ユーザ操作に応じたアプリケーションの実行結果を継続的に得ることができる。
【0091】
また、前記構成のSBCシステムによれば、クライアント装置20は、サーバ装置20と接続後、ユーザ操作に応じた入力イベントデータを操作記録情報(24b)として記録する。前記サーバ装置10の動作停止(ダウンE)に伴い待機サーバ装置10Wによりクライアント装置20と自動接続された場合は、当該クライアント装置20から操作記録情報を取得して、サーバダウンEしたときまでのアプリケーションプログラムの実行状態を復元する。
【0092】
このため、クライアント装置20は、接続中のサーバ装置10が動作停止(ダウンE)したことを認識することなく、ユーザ操作に応じたアプリケーションの実行結果を、サーバダウンEまでに実行済みのところから継続的に得ることができる。
【0093】
前記実施形態では、サーバ装置10と待機サーバ装置10Wとを共通のものとし、各サーバ装置10,10Wが、相互に通常のサーバ装置10としても待機サーバ装置10Wとしても機能するよう構成したが、通常のサーバ装置10と待機サーバ装置10Wとを別のものとして構成してよいのは勿論である。
【0094】
なお、前記実施形態において記載したSBCシステムにおける各処理の手法、すなわち、図7のフローチャートに示すサーバ装置10によるサーバ処理、図8のフローチャートに示す待機サーバ装置10Wによる待機サーバ処理、図9のフローチャートに示すクライアント装置20によるクライアント処理等の各手法は、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記憶装置18,28の媒体に格納して配布することができる。そして、サーバ装置10や待機サーバ装置10W、クライアント装置20のコンピュータ(CPU11,21)は、この外部記憶装置18,28の媒体に記憶されたプログラムを記憶装置(フラッシュROM13,23やRAM14,24)に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記実施形態において説明したサーバ装置10の動作停止(サーバダウン)に伴う待機サーバ装置10Wによるクライアント装置20との自動接続機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0095】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(N)上を伝送させることができ、この通信ネットワーク(N)に接続されたコンピュータ装置(プログラムサーバ)から前記のプログラムデータを取り込んで記憶装置(フラッシュROM13,23やRAM14,24)に記憶させ、前述したサーバ装置10の動作停止(サーバダウン)に伴う待機サーバ装置10Wによるクライアント装置20との自動接続機能を実現することもできる。
【0096】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【符号の説明】
【0097】
10 …サーバ装置
10W…待機サーバ装置
20 …クライアント装置
11、21…CPU
12、22…バス
13、23…ROM
13a,23a…プログラムメモリ
14、24…RAM
14a…クライアント用フレームバッファRAM
14b、24a…画面キャッシュメモリ
14c…アプリケーション動作用一時領域
14d、24c…再接続キーメモリ
14e、24b…クライアント操作記録情報メモリ
15、25…フレームバッファRAM
16、26…表示装置
17、27…入力装置
18、28…外部記憶装置
19、29…通信I/F
N …通信ネットワーク
G …表示用画面データ
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ・クライアント・システムおよびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、社内のネットワーク(LAN)やインターネットなどの広域のネットワーク(WAN)において、様々な形態のサーバ・クライアント・システムが構築され運用されている。
【0003】
このサーバ・クライアント・システムでは、複数のユーザ端末(クライアント装置)から適宜サーバ装置へアクセスし、当該サーバ装置で実行されるアプリケーションのサービスを受けたり、同サーバ装置で管理されるデータベースから種々の情報を取得したりすることが可能である。
【0004】
サーバ装置は、ネットワーク上の複数のクライアント装置からのアクセスを受け、当該クライアント装置自身ではできない処理を提供するものである。このため、サーバ装置が何らかの不具合によりダウンしてしまうと、このサーバ装置を利用している全てのクライアント装置が所望の作業を遂行できないことになり、大きな悪影響を及ぼしてしまう。
【0005】
そこで、ネットワーク上にある複数のサーバ装置の動作状態を統括して管理する管理サーバ装置を設置し、クライアント装置からサーバ装置へのアクセス要求があった場合に、この管理サーバ装置が、不具合の生じていないサーバ装置や重い負荷が生じていないサーバ装置の接続先をクライアント装置へ通知し、以降、当該クライアント装置は通知されたサーバ装置と接続して処理を遂行する負荷分散システムが考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−217453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記従来の負荷分散システムでは、クライアント装置と接続中のサーバ装置がダウンした場合に、管理サーバ装置からの通知により当該クライアント装置が他のサーバ装置と再接続することが可能であるものの、この際、クライアント装置は初期画面に遷移し、再度、前記他のサーバ装置にログインしなければならない。
【0008】
このため、クライアント装置では、接続中のサーバ装置がダウンするまでに行っていた作業が中断してしまい、継続的に行うことができなくなる。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、接続中のサーバ装置がダウンした場合でも、クライアント装置は他のサーバ装置と自動的に再接続して作業を継続することが可能になるサーバ・クライアント・システムおよびその制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載のサーバ・クライアント・システムは、ネットワークを介して接続可能なサーバ装置とクライアント装置と待機サーバ装置とを有するサーバ・クライアント・システムであって、
前記サーバ装置は、前記クライアント装置との接続に伴い再接続キーを生成するキー生成手段と、このキー生成手段により生成された再接続キーを前記クライアント装置および前記待機サーバ装置へ送信するキー送信手段とを備え、
前記クライアント装置は、前記サーバ装置との接続に伴い当該サーバ装置から受信される再接続キーを記憶するキー記憶手段と、前記サーバ装置に接続している状態で当該サーバ装置との接続が不能になった場合に、前記キー記憶手段により記憶された再接続キーを前記待機サーバ装置へ送信するキー送信手段とを備え、
前記待機サーバ装置は、前記サーバ装置から受信される再接続キーを記憶するキー記憶手段と、前記サーバ装置と前記クライアント装置との接続が不能になった場合に、前記クライアント装置から受信される再接続キーを前記キー記憶手段により記憶された再接続キーに基づき認証するキー認証手段と、このキー認証手段により前記クライアント装置から受信された再接続キーが認証された後に、当該クライアント装置からの入力に応じた処理を実行する処理実行手段とを備えた、ことを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載のサーバ・クライアント・システムは、前記請求項1に記載のサーバ・クライアント・システムにおいて、
前記クライアント装置は、ユーザ操作に応じた入力情報を記録する入力情報記録手段と、前記キー送信手段により送信した再接続キーについて前記待機サーバ装置から認証情報が受信された場合に、前記入力情報記録手段により記録された入力情報を前記待機サーバ装置へ送信する入力情報送信手段とを備え、
前記待機サーバ装置は、前記キー認証手段により前記クライアント装置から受信された再接続キーが認証された場合に、その認証情報を前記クライアント装置へ送信する認証情報送信手段と、この認証情報送信手段による認証情報の送信に応答して前記クライアント装置から受信される入力情報に応じて、前記サーバ装置と前記クライアント装置との接続が不能になる前の当該サーバ装置での処理の実行状態を復元する処理復元手段とを備えた、ことを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載のサーバ・クライアント・システムは、前記請求項1または請求項2に記載のサーバ・クライアント・システムにおいて、
前記サーバ装置は、前記クライアント装置との接続を切断する場合に、前記待機サーバ装置へ再接続キーの破棄の要求を送信する破棄要求送信手段を備え、
前記待機サーバ装置は、前記サーバ装置から再接続キーの破棄の要求が受信された場合に、前記キー記憶手段により記憶された再接続キーを消去するキー消去手段を備えた、ことを特徴としている。
【0013】
請求項4に記載のサーバ・クライアント・システムは、前記請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のサーバ・クライアント・システムにおいて、
前記待機サーバ装置は、前記サーバ装置の動作状態を確認するサーバ動作確認手段を備え、前記キー認証手段は、前記サーバ動作確認手段により前記サーバ装置の動作が不能になったと確認された場合に、前記クライアント装置へ再接続キーの要求を送信するキー要求送信手段を有し、このキー要求送信手段による要求の送信に応答して前記クライアント装置から受信される再接続キーを前記キー記憶手段により記憶された再接続キーに基づき認証し、
前記クライアント装置のキー送信手段は、前記待機サーバ装置から再接続キーの要求を受信した場合に、前記キー記憶手段により記憶された再接続キーを前記待機サーバ装置へ送信する、ことを特徴としている。
【0014】
請求項5に記載のプログラムは、ネットワークを介して接続可能なサーバ装置とクライアント装置と待機サーバ装置とを有するサーバ・クライアント・システムを制御するためのプログラムであって、
前記サーバ装置のコンピュータを、前記クライアント装置との接続に伴い再接続キーを生成するキー生成手段、このキー生成手段により生成された再接続キーを前記クライアント装置および前記待機サーバ装置へ送信するキー送信手段として機能させ、
前記クライアント装置のコンピュータを、前記サーバ装置との接続に伴い当該サーバ装置から受信される再接続キーをメモリに記憶するキー記憶手段、前記サーバ装置に接続している状態で当該サーバ装置との接続が不能になった場合に、前記キー記憶手段により記憶された再接続キーを前記待機サーバ装置へ送信するキー送信手段として機能させ、
前記待機サーバ装置のコンピュータを、前記サーバ装置から受信される再接続キーをメモリに記憶するキー記憶手段、前記サーバ装置と前記クライアント装置との接続が不能になった場合に、前記クライアント装置から受信される再接続キーを前記キー記憶手段により記憶された再接続キーに基づき認証するキー認証手段、このキー認証手段により前記クライアント装置から受信された再接続キーが認証された後に、当該クライアント装置からの入力に応じた処理を実行する処理実行手段として機能させる、ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、接続中のサーバ装置がダウンした場合でも、クライアント装置は他のサーバ装置と自動的に再接続して作業を継続することが可能になるサーバ・クライアント・システムおよびその制御プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明のサーバ・クライアント・システムの実施形態に係るSBC(Server Based Computing)システムの構成を示すブロック図。
【図2】前記SBCシステムにおけるサーバ装置10(待機サーバ装置10W)の回路構成を示すブロック図。
【図3】前記SBCシステムにおけるクライアント装置20の回路構成を示すブロック図。
【図4】前記クライアント装置20の操作記録情報メモリ24bに記録されたユーザ操作に応じた入力イベントデータを示す図。
【図5】前記SBCシステムの全体の動作シーケンスを示す図。
【図6】前記SBCシステムの待機サーバ装置10Wによるサーバ装置10との間での動作確認シーケンスを示す図。
【図7】前記SBCシステムのサーバ装置10によるサーバ処理を示すフローチャート。
【図8】前記SBCシステムの待機サーバ装置10Wによる待機サーバ処理を示すフローチャート。
【図9】前記SBCシステムのクライアント装置20によるクライアント処理を示すフローチャート。
【図10】前記サーバ装置10のサーバ処理に伴う再接続キー生成処理を示すフローチャート。
【図11】前記サーバ装置10における再接続キー生成処理に従い生成される再接続キーのデータフォーマットを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0018】
図1は、本発明のサーバ・クライアント・システムの実施形態に係るSBC(Server Based Computing)システムの構成を示すブロック図である。
【0019】
このSBCシステムは、有線または無線のLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)からなるネットワークN上に接続された複数のサーバ装置10…、待機サーバ装置10W、および複数のクライアント装置(Thin client)20…を備える。
【0020】
サーバ装置10および待機サーバ装置10Wは、何れも同じWebブラウザプログラム,メール処理プログラム,テキスト作成処理プログラムなど、複数のアプリケーションプログラムを有し、当該サーバ装置10に接続されたクライアント装置20からの操作入力(入力イベント)信号に応じて起動しその処理を実行する。
【0021】
このサーバ装置10および待機サーバ装置10Wにおいて、クライアント装置20からの操作入力信号に応じたアプリケーションプログラムの実行に伴い、クライアント用のフレームバッファRAM14a(図2参照)上に描画生成された表示出力用の画面データGは、アクセス元のクライアント装置20へ転送される。
【0022】
そして、クライアント装置20では、前記サーバ装置10または待機サーバ装置10Wから転送された画面データGがフレームバッファRAM25(図3参照)に展開され、表示装置26の表示画面に表示される。
【0023】
つまり、このSBCシステムにおける各クライアント装置(Thin client)20…は、何れもキーボードやマウスなどのユーザ操作に応じた入力機能とLCD表示部及びプリンタなどへの出力機能を主要な機能として有し、少なくとも前記サーバ装置10や待機サーバ装置10Wが有している各種のアプリケーション機能やデータファイルの管理機能を持っていない。
【0024】
そして、クライアント装置20からの操作入力信号に応じてサーバ装置10または待機サーバ装置10Wにて起動実行される各種の処理に伴い生成されたデータファイルは、基本的には、当該サーバ装置10,10W内あるいは該サーバ装置10,10Wに共通に接続されて管理されるファイルサーバにユーザアカウント毎あるいは共有ファイルとして記憶され保存される。
【0025】
このようなSBCシステムにおいて、待機サーバ装置10Wは、通常のサーバ装置10…により実行可能な機能に加えて、当該通常のサーバ装置10に接続中のクライアント装置20と自動接続するための再接続キーを予め同サーバ装置10から取得して保存する機能、サーバ装置10の動作状態を確認する機能、サーバ装置10が動作不能になった(ダウンした)場合に、当該サーバ装置10の接続情報(IPアドレス)を自らの接続情報(IPアドレス)として設定する機能、前記再接続キーによりクライアント装置20と自動接続した場合に、当該クライアント装置20における操作イベントの記録情報を取得し前記サーバ装置10がダウンしたときまでと同じアプリケーション処理状態に復帰させる機能などを有する。
【0026】
なお、この待機サーバ装置10Wに特有の機能は、通常のサーバ装置10…同士が互いに待機サーバ装置10Wとしても機能するように同様に有していてもよい。
【0027】
これにより、クライアント装置20は、接続中のサーバ装置10がダウンした場合でも、待機サーバ装置10Wと自動接続して、それまでの処理を継続的に実行可能になる。
【0028】
図2は、前記SBCシステムにおけるサーバ装置10(待機サーバ装置10W)の回路構成を示すブロック図である。
【0029】
サーバ装置10(10W)は、コンピュータとしてのCPU11を備え、このCPU11には、バス12を介してROM13、RAM14、フレームバッファRAM15、表示装置16が接続される。
【0030】
また、CPU11には、バス12を介してキーボード,マウスなどの入力装置17、外部記憶装置18、ネットワークNを介したクライアント装置20や他のサーバ装置10(10W)、Webサーバ、ファイルサーバなどと通信するための通信I/F(インターフェイス)19が接続される。
【0031】
CPU11は、ROM13内のプログラムメモリ13aに予め記憶されているシステムプログラムや種々のアプリケーションプログラム、あるいは外部記憶装置18から読み込まれる動作プログラム18aに従ってRAM14を作業用メモリとし回路各部の動作を制御するもので、入力装置17からのキー入力信号や通信I/F19を介して受信されるクライアント装置20からのユーザ操作に応じた入力イベント信号、他のサーバ装置10との動作確認信号などに応じて前記種々のプログラムが起動・実行される。
【0032】
このサーバ装置10(10W)において、クライアント装置20からの入力イベント信号に応じて起動・実行されるアプリケーションプログラムに従い、RAM14内のアプリケーション動作用一時領域14cを使用して生成された種々のデータは、例えばそのユーザIDに対応付けられて外部記憶装置18に記憶される。またクライアント表示用の画面データGは、RAM14内のクライアント用フレームバッファRAM14aを使用して生成されると共に、圧縮処理されて画面キャッシュメモリ14bに記憶された後、通信I/F19からクライアント装置20へ転送されて表示出力される。
【0033】
このサーバ装置10(10W)は、前述したように、他のサーバ装置10の動作状態を確認する機能、クライアント装置20との接続中にサーバ装置10自身がダウンした場合に当該クライアント装置20を待機サーバ装置10Wに再接続させるための再接続キーを予め生成する機能、生成された再接続キーを前記クライアント装置20および待機サーバ装置10Wへ転送する機能、他のサーバ装置10が動作不能になった(ダウンした)場合に、当該他のサーバ装置10の接続情報(IPアドレス)を自らの接続情報(IPアドレス)として設定する機能、前記再接続キーによりクライアント装置20と自動接続した場合に、当該クライアント装置20における入力イベントの記録情報(操作記録情報)を取得し前記他のサーバ装置10がダウンしたときまでと同じアプリケーション処理状態に復帰させる機能などを有する。
【0034】
このため、前記RAM14内には、前記再接続キーを記憶する再接続キーメモリ14d、前記クライアント装置20から取得した入力イベントの記録情報を記憶するクライアント操作記録情報メモリ14eを有する。
【0035】
なお、当該サーバ装置10(10W)自身の表示装置16にて表示させるための画面データは、RAM14内のフレームバッファRAM15上に生成される。
【0036】
図3は、前記SBCシステムにおけるクライアント装置20の回路構成を示すブロック図である。
【0037】
クライアント装置20は、コンピュータとしてのCPU21を備え、このCPU21には、バス22を介してROM23、RAM24、フレームバッファRAM25が接続される。そして、このフレームバッファRAM25に書き込まれた画面データGが表示装置26に出力されて表示される。
【0038】
また、CPU21には、バス22を介してキーボード,マウスなどの入力装置27、外部記憶装置28が接続され、さらに、前記サーバ装置10または待機サーバ装置10WとネットワークNを介して通信するための通信I/F(インターフェイス)29が接続される。
【0039】
CPU21は、ROM23内のプログラムメモリ23aに予め記憶されているシステムプログラムに従ってRAM24を作業用メモリとし回路各部の動作を制御するもので、入力装置27からのキー入力信号やマウス移動信号、通信I/F29を介して受信されるサーバ装置10または待機サーバ装置10Wからのアプリケーション応答信号や転送画面データGなどに応じて前記システムプログラムが起動され実行される。
【0040】
このクライアント装置20において、前記サーバ装置10(10W)におけるアプリケーションプログラムを実行させて生成した種々のデータは、適宜、外部記憶装置28に読み込ませて記憶させ、また生成転送された表示用の画面データGは、画面キャッシュメモリ24aに記憶された後、その圧縮が解凍されてフレームバッファRAM25に書き込まれ表示装置26で表示出力される。
【0041】
また、このクライアント装置20は、サーバ装置10との接続確立後のユーザ操作に応じた入力イベントデータを記録するための操作記録情報メモリ24b、接続中のサーバ装置10から転送された前記待機サーバ装置10Wとの再接続キーを記憶するための再接続キーメモリ24cを有する。
【0042】
図4は、前記クライアント装置20の操作記録情報メモリ24bに記録されたユーザ操作に応じた入力イベントデータを示す図である。
【0043】
この操作記録情報メモリ24bには、サーバ装置10との接続認証後にユーザ操作に応じて当該サーバ装置10へ送信されたキーやマウスの入力イベントデータが、同サーバ装置10との接続経過時間に対応付けられて記憶される。
【0044】
そして、クライアント装置20は、接続中のサーバ装置10が動作不能になった場合に、前記待機サーバ装置10Wからの要求に応じて前記再接続キーメモリ24cに記憶された再接続キーを送信する機能、その後の同待機サーバ装置10Wからの要求に応じて前記操作記録情報メモリ24bに記録された入力イベントデータを送信する機能を有する。
【0045】
次に、前記構成のSBCシステムの動作について説明する。
【0046】
図5は、前記SBCシステムの全体の動作シーケンスを示す図である。
【0047】
図6は、前記SBCシステムの待機サーバ装置10Wによるサーバ装置10との間での動作確認シーケンスを示す図である。
【0048】
図7は、前記SBCシステムのサーバ装置10によるサーバ処理を示すフローチャートである。
【0049】
図8は、前記SBCシステムの待機サーバ装置10Wによる待機サーバ処理を示すフローチャートである。
【0050】
図9は、前記SBCシステムのクライアント装置20によるクライアント処理を示すフローチャートである。
【0051】
先ず、クライアント装置20において、ユーザ操作に応じてサーバ装置10への接続要求信号が送信される(ステップC1)。
【0052】
サーバ装置10において、前記クライアント装置20からの接続要求信号が受信されると(ステップS1(Yes))、当該クライアント装置20に対して認証情報要求信号が送信される(ステップS2)。
【0053】
クライアント装置20において、前記サーバ装置10からの認証情報要求信号が受信されると(ステップC2(Yes))、ROM23あるいはRAM24内に登録されているユーザ名およびパスワード(認証情報)が読み出され、前記サーバ装置10へ送信される(ステップC3)。
【0054】
サーバ装置10において、前記クライアント装置20からの認証情報(ユーザ名およびパスワード)が受信されると、そのユーザ名およびパスワードの正当性が判断される。そして、正しい(認証OK)と判断されると(ステップS3(Yes))、図10における再接続キー生成処理へ移行され、本サーバ装置10自身がダウンした場合に前記クライアント装置20と待機サーバ装置10Wとを自動接続させるための再接続キーが生成される(ステップSK)。
【0055】
図10は、前記サーバ装置10のサーバ処理に伴う再接続キー生成処理を示すフローチャートである。
【0056】
図11は、前記サーバ装置10における再接続キー生成処理に従い生成される再接続キーのデータフォーマットを示す図である。
【0057】
この再接続キー生成処理では、前記クライアント装置20から受信されたユーザ名に基づき128bitのハッシュ値を生成し(ステップK1)、128bitの乱数を発生させる(ステップK2)。
【0058】
そして、前記生成されたハッシュ値と前記発生させた乱数とを、そのハッシュ値を上位、その乱数を下位として合成し、256bitの再接続キーを生成する(ステップK3)。
【0059】
こうして生成された再接続キーは、前記クライアント装置20から受信されたユーザ情報と共に再接続キーメモリ14dに記憶され(ステップS4)、待機サーバ装置10Wへ送信される(ステップS5)。また、再接続キーは、前記クライアント装置20へも送信される(ステップS6)。
【0060】
待機サーバ装置10Wにおいて、前記サーバ装置10からのユーザ情報を伴う再接続キーが受信されると、このユーザ情報および再接続キーは再接続キーメモリ14dに記憶される(図5のW0)。
【0061】
クライアント装置20において、前記サーバ装置10からの再接続キーが受信されると(ステップC4(Yes))、この再接続キーは再接続キーメモリ24cに記憶される(ステップC5)。
【0062】
そして、ユーザ所望の作業に応じてキーやマウスなどの入力装置27が操作されると、操作内容に応じた入力イベント信号が前記サーバ装置10へ送信される(ステップC6)。
【0063】
サーバ装置10において、前記クライアント装置20からの入力イベント信号が受信されると、この入力イベント信号に応じたアプリケーションプログラムが実行され、クライアント用フレームバッファRAM14a上に表示用の画面データGが描画生成されると共に、当該画面データGが前記クライアント装置20へ送信される(ステップS7)。
【0064】
クライアント装置20において、前記サーバ装置10にて生成された画面データGが受信されると(ステップC8)、この画面データGはフレームバッファRAM25に描画記憶され、表示装置26に出力されて表示される(ステップC9)。
【0065】
すると、前記ユーザ操作に応じた入力イベントデータが、前記サーバ装置10との接続経過時間に対応付けられて操作記録情報メモリ24b(図4参照)に記録される(ステップC10)。
【0066】
この後、前記同様にユーザ操作に応じた入力イベント信号がサーバ装置10へ送信される度に、当該入力イベントに応じて生成された画面データGが受信され、表示装置26に表示される。そして、入力イベントデータが操作記録情報メモリ24bに記録される(ステップC6〜C11(No)→C6)。
【0067】
同様にサーバ装置10では、クライアント装置20からの入力イベント信号が受信される度に、当該入力イベントに応じたアプリケーションプログラムが実行されてクライアント表示用の画面データGが生成され、クライアント装置20へ送信される(ステップS7,S8(No),S9(No)→S7)。
【0068】
こうして、サーバ装置10とクライアント装置20とが相互に接続通信されている状態で、待機サーバ装置10Wは、サーバ装置10へ動作確認パケットを繰り返し送信し(ステップW1)、その都度、当該サーバ装置10から動作確認応答信号(ack)が受信された否かを判断する(ステップW2,W3(No)→W1)。
【0069】
そして、前記待機サーバ装置10Wにおいて、動作確認パケットの送信と動作確認応答信号(ack)の受信とが正常に繰り返される状態では、クライアント装置20におけるユーザ操作が完了するまで、当該クライアント装置20からの入力イベントに応じたサーバ装置10によるアプリケーションプログラムの実行処理が繰り返される。
【0070】
この後、クライアント装置20におけるユーザ操作が完了して動作停止が入力されると(ステップC11(Yes))、再接続キーメモリ24cに記憶された再接続キーが消去され破棄されると共に、ログアウト信号がサーバ装置10へ送信される(ステップC12)。
【0071】
サーバ装置10において、前記クライアント装置20からのログアウト信号(切断要求)が受信されると(ステップS8(Yes))、前記待機サーバ装置10Wに対して、該当するクライアント装置20のユーザ情報に対応した再接続キー破棄の要求信号が送信され(ステップS10)、再接続キーメモリ14dに記憶された同ユーザ情報に対応した再接続キーが消去され破棄される(ステップS11)。
【0072】
待機サーバ装置10Wにおいて、前記サーバ装置10からの再接続キー破棄の要求信号が受信されると(ステップW3(Yes))、再接続キーメモリ14dに記憶された該当するユーザ情報に対応した再接続キーが消去され破棄される(ステップW4)。
【0073】
一方、前記クライアント装置20からの入力イベントに応じて、サーバ装置10によりアプリケーションプログラムが実行されている状態で、当該サーバ装置10の動作が不良になり停止(ダウン)すると(図5・図6のE)、待機サーバ装置10Wにおいて、前記サーバ装置10からの動作確認応答信号(ack)が受信されなくなる(ステップW2(No))。
【0074】
すると、待機サーバ装置10Wにおいて、前記動作停止(ダウン)したサーバ装置10のIPアドレスが待機サーバ自身の接続情報として設定され(ステップW5)、クライアント装置20に対するサービス処理が起動される(ステップW6)。
【0075】
そして、前記クライアント装置20からの入力イベント信号の受信待機状態になる(ステップW7)。
【0076】
このとき、クライアント装置20のユーザは、前記サーバ装置10が動作停止したことを知らないまま、所望の作業を継続するため入力装置27を操作する。これにより、クライアント装置20から送信された入力イベント信号(ステップC6)が、待機サーバ装置10Wに受信されると(ステップW7)、当該待機サーバ装置10Wからクライアント装置20に対して再接続キーの要求信号が送信され(ステップW8)、待機サーバ装置10Wは予め設定された制限時間内で再接続キーの受信待機状態になる(ステップW9)。
【0077】
クライアント装置20において、前記待機サーバ装置10Wからの再接続キーの要求信号が受信されると(ステップC7(Yes))、再接続キーメモリ24cに記憶されている再接続キーが読み出され、前記待機サーバ装置10Wへ送信される(ステップC13)。
【0078】
待機サーバ装置10Wにおいて、予め設定された制限時間内で前記クライアント装置20からの再接続キーが受信されると(ステップW9(No)→W10(Yes))、この受信された再接続キーについて、再接続キーメモリ14dに記憶されている前記クライアント装置20のユーザ情報に対応した再接続キーとの照合により、その正当性が判断される(ステップW11)。
【0079】
ここで、前記クライアント装置20から受信された再接続キーが正しい(認証OK)と判断されると(ステップW11(Yes))、当該再接続キーの認証OK信号および操作記録情報の要求信号が前記クライアント装置20へ送信される(ステップW12)。
【0080】
クライアント装置20において、前記待機サーバ装置10Wからの認証OK信号および操作記録情報の要求信号が受信されると(ステップC14(Yes))、操作記録情報メモリ24b(図4参照)にて前記サーバ装置10が動作停止(ダウン)するまでに記録された入力イベントデータ(操作記録情報)が読み出され、前記待機サーバ装置10Wへ送信される(ステップC15)。
【0081】
待機サーバ装置10Wにおいて、前記クライアント装置20からの操作記録情報が受信されると、当該操作記録情報としての各入力イベントに応じたアプリケーションプログラムが順次実行され、前記サーバ装置10が動作停止する直前のアプリケーションの状態が復元される(ステップW13)。
【0082】
そして、アプリケーションの復帰完了通知信号が前記クライアント装置20へ送信される(ステップW14)。
【0083】
クライアント装置20において、前記待機サーバ装置10Wからの復帰完了通知信号が受信されると(ステップC16(Yes))、ユーザ操作に応じた入力イベント信号の送信可能な状態になる(ステップC6)。
【0084】
この後、待機サーバ装置10Wでは、前記クライアント装置20からの入力イベント信号が受信される度に、当該入力イベントに応じたアプリケーションプログラムが実行されてクライアント表示用の画面データGが生成され、クライアント装置20へ送信される(ステップW15,W16(No)→W15)。
【0085】
クライアント装置20では、ユーザ操作に応じた入力イベント信号が前記待機サーバ装置10Wへ送信される度に、当該入力イベントに応じて生成された画面データGが受信され、表示装置26に表示される(ステップC6〜C11(No)→C6)。
【0086】
これにより、クライアント装置20は、接続中のサーバ装置10がダウンした場合でも、待機サーバ装置10Wに新たにログインすることなく自動的に再接続して、前記サーバ装置10がダウンしたときの作業を継続することが可能になる。
【0087】
この後、クライアント装置20におけるユーザ操作が完了して動作停止が入力されると(ステップC11(Yes))、再接続キーメモリ24cに記憶された再接続キーが消去され破棄されると共に、ログアウト信号が待機サーバ装置10Wへ送信される(ステップC12)。
【0088】
待機サーバ装置10Wにおいて、前記クライアント装置20からのログアウト信号(切断要求)が受信されると(ステップW16(Yes))、再接続キーメモリ14dに記憶された前記クライアント装置20のユーザ情報に対応した再接続キーが消去されて破棄され(ステップW17)、前記一連のサービス処理が終了される。
【0089】
したがって、前記構成のSBCシステムによれば、サーバ装置10において接続中のクライアント装置20に固有の再接続キーを生成し、当該クライアント装置20および待機サーバ装置10Wへ送信して記憶させる。待機サーバ装置10Wは、前記サーバ装置10の動作状態を確認し、動作停止(サーバダウンE)した場合は同サーバ装置10のIPアドレスを自身の接続情報として設定する。クライアント装置20からの入力イベント信号が受信されると、当該クライアント装置20から再接続キーを取得して認証し、同クライアント装置20と自動接続してその入力イベント信号に応じたアプリケーションプログラムを実行する。
【0090】
このため、クライアント装置20は、接続中のサーバ装置10が動作停止(ダウンE)したことを認識することなく、ユーザ操作に応じたアプリケーションの実行結果を継続的に得ることができる。
【0091】
また、前記構成のSBCシステムによれば、クライアント装置20は、サーバ装置20と接続後、ユーザ操作に応じた入力イベントデータを操作記録情報(24b)として記録する。前記サーバ装置10の動作停止(ダウンE)に伴い待機サーバ装置10Wによりクライアント装置20と自動接続された場合は、当該クライアント装置20から操作記録情報を取得して、サーバダウンEしたときまでのアプリケーションプログラムの実行状態を復元する。
【0092】
このため、クライアント装置20は、接続中のサーバ装置10が動作停止(ダウンE)したことを認識することなく、ユーザ操作に応じたアプリケーションの実行結果を、サーバダウンEまでに実行済みのところから継続的に得ることができる。
【0093】
前記実施形態では、サーバ装置10と待機サーバ装置10Wとを共通のものとし、各サーバ装置10,10Wが、相互に通常のサーバ装置10としても待機サーバ装置10Wとしても機能するよう構成したが、通常のサーバ装置10と待機サーバ装置10Wとを別のものとして構成してよいのは勿論である。
【0094】
なお、前記実施形態において記載したSBCシステムにおける各処理の手法、すなわち、図7のフローチャートに示すサーバ装置10によるサーバ処理、図8のフローチャートに示す待機サーバ装置10Wによる待機サーバ処理、図9のフローチャートに示すクライアント装置20によるクライアント処理等の各手法は、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記憶装置18,28の媒体に格納して配布することができる。そして、サーバ装置10や待機サーバ装置10W、クライアント装置20のコンピュータ(CPU11,21)は、この外部記憶装置18,28の媒体に記憶されたプログラムを記憶装置(フラッシュROM13,23やRAM14,24)に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記実施形態において説明したサーバ装置10の動作停止(サーバダウン)に伴う待機サーバ装置10Wによるクライアント装置20との自動接続機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0095】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(N)上を伝送させることができ、この通信ネットワーク(N)に接続されたコンピュータ装置(プログラムサーバ)から前記のプログラムデータを取り込んで記憶装置(フラッシュROM13,23やRAM14,24)に記憶させ、前述したサーバ装置10の動作停止(サーバダウン)に伴う待機サーバ装置10Wによるクライアント装置20との自動接続機能を実現することもできる。
【0096】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【符号の説明】
【0097】
10 …サーバ装置
10W…待機サーバ装置
20 …クライアント装置
11、21…CPU
12、22…バス
13、23…ROM
13a,23a…プログラムメモリ
14、24…RAM
14a…クライアント用フレームバッファRAM
14b、24a…画面キャッシュメモリ
14c…アプリケーション動作用一時領域
14d、24c…再接続キーメモリ
14e、24b…クライアント操作記録情報メモリ
15、25…フレームバッファRAM
16、26…表示装置
17、27…入力装置
18、28…外部記憶装置
19、29…通信I/F
N …通信ネットワーク
G …表示用画面データ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続可能なサーバ装置とクライアント装置と待機サーバ装置とを有するサーバ・クライアント・システムであって、
前記サーバ装置は、
前記クライアント装置との接続に伴い再接続キーを生成するキー生成手段と、
このキー生成手段により生成された再接続キーを前記クライアント装置および前記待機サーバ装置へ送信するキー送信手段とを備え、
前記クライアント装置は、
前記サーバ装置との接続に伴い当該サーバ装置から受信される再接続キーを記憶するキー記憶手段と、
前記サーバ装置に接続している状態で当該サーバ装置との接続が不能になった場合に、前記キー記憶手段により記憶された再接続キーを前記待機サーバ装置へ送信するキー送信手段とを備え、
前記待機サーバ装置は、
前記サーバ装置から受信される再接続キーを記憶するキー記憶手段と、
前記サーバ装置と前記クライアント装置との接続が不能になった場合に、前記クライアント装置から受信される再接続キーを前記キー記憶手段により記憶された再接続キーに基づき認証するキー認証手段と、
このキー認証手段により前記クライアント装置から受信された再接続キーが認証された後に、当該クライアント装置からの入力に応じた処理を実行する処理実行手段とを備えた、
ことを特徴とするサーバ・クライアント・システム。
【請求項2】
前記クライアント装置は、
ユーザ操作に応じた入力情報を記録する入力情報記録手段と、
前記キー送信手段により送信した再接続キーについて前記待機サーバ装置から認証情報が受信された場合に、前記入力情報記録手段により記録された入力情報を前記待機サーバ装置へ送信する入力情報送信手段とを備え、
前記待機サーバ装置は、
前記キー認証手段により前記クライアント装置から受信された再接続キーが認証された場合に、その認証情報を前記クライアント装置へ送信する認証情報送信手段と、
この認証情報送信手段による認証情報の送信に応答して前記クライアント装置から受信される入力情報に応じて、前記サーバ装置と前記クライアント装置との接続が不能になる前の当該サーバ装置での処理の実行状態を復元する処理復元手段とを備えた、
ことを特徴とする請求項1に記載のサーバ・クライアント・システム。
【請求項3】
前記サーバ装置は、
前記クライアント装置との接続を切断する場合に、前記待機サーバ装置へ再接続キーの破棄の要求を送信する破棄要求送信手段を備え、
前記待機サーバ装置は、
前記サーバ装置から再接続キーの破棄の要求が受信された場合に、前記キー記憶手段により記憶された再接続キーを消去するキー消去手段を備えた、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサーバ・クライアント・システム。
【請求項4】
前記待機サーバ装置は、
前記サーバ装置の動作状態を確認するサーバ動作確認手段を備え、
前記キー認証手段は、前記サーバ動作確認手段により前記サーバ装置の動作が不能になったと確認された場合に、前記クライアント装置へ再接続キーの要求を送信するキー要求送信手段を有し、このキー要求送信手段による要求の送信に応答して前記クライアント装置から受信される再接続キーを前記キー記憶手段により記憶された再接続キーに基づき認証し、
前記クライアント装置のキー送信手段は、
前記待機サーバ装置から再接続キーの要求を受信した場合に、前記キー記憶手段により記憶された再接続キーを前記待機サーバ装置へ送信する、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のサーバ・クライアント・システム。
【請求項5】
ネットワークを介して接続可能なサーバ装置とクライアント装置と待機サーバ装置とを有するサーバ・クライアント・システムを制御するためのプログラムであって、
前記サーバ装置のコンピュータを、
前記クライアント装置との接続に伴い再接続キーを生成するキー生成手段、
このキー生成手段により生成された再接続キーを前記クライアント装置および前記待機サーバ装置へ送信するキー送信手段として機能させ、
前記クライアント装置のコンピュータを、
前記サーバ装置との接続に伴い当該サーバ装置から受信される再接続キーをメモリに記憶するキー記憶手段、
前記サーバ装置に接続している状態で当該サーバ装置との接続が不能になった場合に、前記キー記憶手段により記憶された再接続キーを前記待機サーバ装置へ送信するキー送信手段として機能させ、
前記待機サーバ装置のコンピュータを、
前記サーバ装置から受信される再接続キーをメモリに記憶するキー記憶手段、
前記サーバ装置と前記クライアント装置との接続が不能になった場合に、前記クライアント装置から受信される再接続キーを前記キー記憶手段により記憶された再接続キーに基づき認証するキー認証手段、
このキー認証手段により前記クライアント装置から受信された再接続キーが認証された後に、当該クライアント装置からの入力に応じた処理を実行する処理実行手段として機能させるためのプログラム。
【請求項1】
ネットワークを介して接続可能なサーバ装置とクライアント装置と待機サーバ装置とを有するサーバ・クライアント・システムであって、
前記サーバ装置は、
前記クライアント装置との接続に伴い再接続キーを生成するキー生成手段と、
このキー生成手段により生成された再接続キーを前記クライアント装置および前記待機サーバ装置へ送信するキー送信手段とを備え、
前記クライアント装置は、
前記サーバ装置との接続に伴い当該サーバ装置から受信される再接続キーを記憶するキー記憶手段と、
前記サーバ装置に接続している状態で当該サーバ装置との接続が不能になった場合に、前記キー記憶手段により記憶された再接続キーを前記待機サーバ装置へ送信するキー送信手段とを備え、
前記待機サーバ装置は、
前記サーバ装置から受信される再接続キーを記憶するキー記憶手段と、
前記サーバ装置と前記クライアント装置との接続が不能になった場合に、前記クライアント装置から受信される再接続キーを前記キー記憶手段により記憶された再接続キーに基づき認証するキー認証手段と、
このキー認証手段により前記クライアント装置から受信された再接続キーが認証された後に、当該クライアント装置からの入力に応じた処理を実行する処理実行手段とを備えた、
ことを特徴とするサーバ・クライアント・システム。
【請求項2】
前記クライアント装置は、
ユーザ操作に応じた入力情報を記録する入力情報記録手段と、
前記キー送信手段により送信した再接続キーについて前記待機サーバ装置から認証情報が受信された場合に、前記入力情報記録手段により記録された入力情報を前記待機サーバ装置へ送信する入力情報送信手段とを備え、
前記待機サーバ装置は、
前記キー認証手段により前記クライアント装置から受信された再接続キーが認証された場合に、その認証情報を前記クライアント装置へ送信する認証情報送信手段と、
この認証情報送信手段による認証情報の送信に応答して前記クライアント装置から受信される入力情報に応じて、前記サーバ装置と前記クライアント装置との接続が不能になる前の当該サーバ装置での処理の実行状態を復元する処理復元手段とを備えた、
ことを特徴とする請求項1に記載のサーバ・クライアント・システム。
【請求項3】
前記サーバ装置は、
前記クライアント装置との接続を切断する場合に、前記待機サーバ装置へ再接続キーの破棄の要求を送信する破棄要求送信手段を備え、
前記待機サーバ装置は、
前記サーバ装置から再接続キーの破棄の要求が受信された場合に、前記キー記憶手段により記憶された再接続キーを消去するキー消去手段を備えた、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサーバ・クライアント・システム。
【請求項4】
前記待機サーバ装置は、
前記サーバ装置の動作状態を確認するサーバ動作確認手段を備え、
前記キー認証手段は、前記サーバ動作確認手段により前記サーバ装置の動作が不能になったと確認された場合に、前記クライアント装置へ再接続キーの要求を送信するキー要求送信手段を有し、このキー要求送信手段による要求の送信に応答して前記クライアント装置から受信される再接続キーを前記キー記憶手段により記憶された再接続キーに基づき認証し、
前記クライアント装置のキー送信手段は、
前記待機サーバ装置から再接続キーの要求を受信した場合に、前記キー記憶手段により記憶された再接続キーを前記待機サーバ装置へ送信する、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のサーバ・クライアント・システム。
【請求項5】
ネットワークを介して接続可能なサーバ装置とクライアント装置と待機サーバ装置とを有するサーバ・クライアント・システムを制御するためのプログラムであって、
前記サーバ装置のコンピュータを、
前記クライアント装置との接続に伴い再接続キーを生成するキー生成手段、
このキー生成手段により生成された再接続キーを前記クライアント装置および前記待機サーバ装置へ送信するキー送信手段として機能させ、
前記クライアント装置のコンピュータを、
前記サーバ装置との接続に伴い当該サーバ装置から受信される再接続キーをメモリに記憶するキー記憶手段、
前記サーバ装置に接続している状態で当該サーバ装置との接続が不能になった場合に、前記キー記憶手段により記憶された再接続キーを前記待機サーバ装置へ送信するキー送信手段として機能させ、
前記待機サーバ装置のコンピュータを、
前記サーバ装置から受信される再接続キーをメモリに記憶するキー記憶手段、
前記サーバ装置と前記クライアント装置との接続が不能になった場合に、前記クライアント装置から受信される再接続キーを前記キー記憶手段により記憶された再接続キーに基づき認証するキー認証手段、
このキー認証手段により前記クライアント装置から受信された再接続キーが認証された後に、当該クライアント装置からの入力に応じた処理を実行する処理実行手段として機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−134123(P2011−134123A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−293244(P2009−293244)
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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