説明

サーバ装置、およびプログラム

【課題】従来の群管理システムにおいては、異常検知した後に異常分析を行う場合に、半導体製造装置等の装置毎の時系列の情報を取り出して表示させることができない、という課題があった。
【解決手段】複数の半導体製造装置で測定された情報についての時系列の情報であり、半導体製造装置を識別する装置識別子と時刻を示す時刻情報を有する情報である測定情報を、複数格納し、異常検知した後に異常分析を行う場合に、装置識別子を含むチャートの出力指示を受け付け、当該出力指示が含む一以上の装置識別子を有する複数の測定情報を読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートを構成し、構成したチャートを出力するサーバ装置により、半導体製造装置等の装置毎の時系列の情報を取り出して表示させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、被処理基板に対する所定のプロセスを行う2以上の製造装置と、当該2以上の製造装置と接続されるサーバ装置を具備する群管理システム、サーバ装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の群管理システムにおいて、測定器から送られてくるデータを自動的に、かつ正確に加工できる半導体製造装置の群管理システムにおける測定データ加工方法を実現する(例えば、特許文献1参照)。本測定データ加工方法において、群管理システムの群管理部の測定器通信部に測定器が送信してくる種々の測定データを受信する。本測定データ加工方法は、前記測定データを加工する計算式を予め登録しておき、前記測定データを受信したとき、前記測定データを測定データ受信バッファに格納するとともに、前記測定データが有するレシピ名称に基づいて、前記登録された計算式の中から前記測定データを加工するのに適する少なくとも一つの同じレシピ名称をもつ計算式を選択して計算式格納バッファに格納し、格納された前記測定データを前記選択された計算式に適用して計算し、計算結果を加工済みデータ格納バッファに記憶するものである。
【0003】
また、従来の半導体製造装置の群管理システムでは、半導体製造装置で測定された時系列の情報(以下チャートと記載)を表示する機能を有していた。このチャートには、群管理システムが管理する複数の半導体製造装置の情報が表示されていた。そして、従来の群管理システムでは、チャートを用いて、異常検知を行い、その後異常分類を行うFDC(fault detection and classification)という機能を有していた。
【0004】
つまり、従来の群管理システムでは、ユーザが設定した検査対象群(期間、装置群、レシピ群および、またはパラメータ群)において異常検知した後、当該検査対象群の全検査データを取り込み、ユーザが異常分析を行っていた。また、異常が発生した場合の異常分析の手法として、SPC(単変量異常検知)チャート、相関(2変量異常検知)チャート、およびMD(多変量異常検知)チャートによる分析手法が存在していた。
【特許文献1】特開平11−354395号公報(第1頁、第1図等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の群管理システムにおいては、異常検知した後の異常分析において、当該検査対象群の全検査データを表示するものであったので、どの製造装置がどのような経過で異常となったか、または、どのレシピが異常に関与しているのか等を、直ちに分析して知ることはできなかった。特に、サーバ装置に数十から数百台の製造装置が接続された場合、上記の異常分析は非常に困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本第一の発明のサーバ装置は、被処理基板に対する所定のプロセスを行う複数の製造装置と、当該複数の製造装置と接続されているサーバ装置を具備し、異常検知した後に異常分析を行う機能を有する群管理システムを構成するサーバ装置であって、前記複数の製造装置で測定された情報についての時系列の情報であり、前記製造装置を識別する装置識別子と時刻を示す時刻情報を有する情報である測定情報を、複数格納し得る測定情報格納部と、一以上の装置識別子を含むチャートの出力指示を受け付ける指示受付部と、前記指示受付部が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上の装置識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を前記測定情報格納部から読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートを構成するチャート構成部と、前記チャート構成部が構成したチャートを出力する出力部を具備するサーバ装置である。
【0007】
かかる構成により、異常発生時などに、収集した時系列の情報を分析する際、半導体製造装置等の装置毎の測定情報を取り出し、チャートの出力ができる。
【0008】
また、本第二の発明のサーバ装置は、被処理基板に対する所定のプロセスを行う複数の製造装置と、当該複数の製造装置と接続されているサーバ装置を具備し、異常検知した後に異常分析を行う機能を有する群管理システムを構成するサーバ装置であって、前記複数の製造装置で測定された情報についての時系列の情報であり、レシピを識別するレシピ識別子と時刻を示す時刻情報を有する情報である測定情報を、複数格納し得る測定情報格納部と、一以上のレシピ識別子を含むチャートの出力指示を受け付ける指示受付部と、前記指示受付部が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上のレシピ識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を前記測定情報格納部から読み出し、当該読み出した測定情報から、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートを構成するチャート構成部と、前記チャート構成部が構成したチャートを出力する出力部を具備するサーバ装置である。
【0009】
かかる構成により、異常発生時などに、収集した時系列の情報を分析する際、半導体製造装置等のレシピ毎の測定情報を取り出し、チャートの出力ができる。
【0010】
また、本第三の発明のサーバ装置は、第一、第二いずれかの発明に対して、前記複数の測定情報の元になる情報である元情報を前記複数の製造装置から受信する元情報受信部と、前記元情報受信部が受信した複数の元情報に対して所定の演算を行い、複数の測定情報を取得する測定情報取得部と、前記測定情報取得部が取得した複数の測定情報を前記測定情報格納部に蓄積する測定情報蓄積部をさらに具備するサーバ装置である。
【0011】
かかる構成により、サーバ装置が製造装置から元情報を受信するので、確実に時系列の元情報を収集できる。
【0012】
また、本第四の発明のサーバ装置は、第一から第三いずれかの発明に対して、前記出力指示は、チャートを構成する点または/および線の属性情報も含み、当該点または/および線の属性情報と前記装置識別子、または当該点または/および線の属性情報と前記レシピ識別子を有する出力指示を蓄積する出力指示蓄積部をさらに具備し、前記指示受付部は、前記出力指示蓄積部が蓄積した出力指示に対応したチャートの出力指示である蓄積出力指示をも受け付け、前記チャート構成部は、前記指示受付部が蓄積出力指示を受け付けた場合、前記蓄積出力指示に対応するチャートの出力指示を読み出し、当該出力指示に従って、チャートを構成し、前記出力部は、前記チャート構成部が構成したチャートを出力するサーバ装置である。
【0013】
かかる構成により、ユーザが設定した指示であり、チャートの出力のための指示である出力指示を保存し、再利用できる。
【0014】
また、本第五の発明のサーバ装置は、第一、第三、第四いずれかの発明に対して、前記チャート構成部は、前記指示受付部が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上の装置識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を前記測定情報格納部から読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、一種類の測定情報が有する時刻情報が示す時刻の順に、前記読み出した複数の測定情報をプロットしたチャートであるSPCチャートを構成するサーバ装置である。
【0015】
かかる構成により、各製造装置のチャートが他の製造装置のチャートと区別して見ることができ、かつ、指定した複数の製造装置のチャートを一度に見ることができる。その結果、複数の装置で異常が発生した場合、特に有効である。または、一の製造装置のチャートのみを見ることができる。その結果、特定の製造装置の経時変化やバラツキの分析を容易に行え、異常分析に非常に有効である。
【0016】
また、本第六の発明のサーバ装置は、第一、第三、第四いずれかの発明に対して、前記チャート構成部は、前記指示受付部が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上の装置識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を前記測定情報格納部から読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、二種類の測定情報の相関を示すチャートである相関チャートを構成するサーバ装置である。
【0017】
かかる構成により、異常を検知した後、二変量の相関関係を、製造装置ごとに分析でき、効果的に異常分析ができる。
【0018】
また、本第七の発明のサーバ装置は、第一、第三、第四いずれかの発明に対して、前記チャート構成部は、前記指示受付部が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上の装置識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を前記測定情報格納部から読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、三種類以上の測定情報の相関を示すチャートであるMDチャートを構成するサーバ装置である。
【0019】
かかる構成により、異常を検知した後、多変量の相関関係を、製造装置ごとに分析でき、さらに効果的に異常分析ができる。
【0020】
また、本第八の発明のサーバ装置は、第二から第四いずれかの発明に対して、前記チャート構成部は、前記指示受付部が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上のレシピ識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を前記測定情報格納部から読み出し、当該読み出した測定情報から、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、一種類の測定情報が有する時刻情報が示す時刻の順に、前記読み出した複数の測定情報をプロットしたチャートであるSPCチャートを構成するサーバ装置である。
【0021】
かかる構成により、レシピごとに、チャートを区別して見ることができ、かつ、指定した複数のレシピのチャートを一度に見ることができる。その結果、複数のレシピを用いた製造で異常が発生した後の異常分析に、特に有効である。または、一のレシピのチャートのみを見ることができる。その結果、特定のレシピを用いた製造で異常が発生した後の異常分析に非常に有効である。
【0022】
また、本第九の発明のサーバ装置は、第二から第四いずれかの発明に対して、前記チャート構成部は、前記指示受付部が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上のレシピ識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を前記測定情報格納部から読み出し、当該読み出した測定情報から、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、二種類の測定情報の相関を示すチャートである相関チャートを構成するサーバ装置である。
【0023】
かかる構成により、異常を検知した後、二変量の相関関係を、レシピごとに分析でき、効果的に異常分析ができる。
【0024】
また、本第十の発明のサーバ装置は、第二から第四いずれかの発明に対して、前記チャート構成部は、前記指示受付部が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上のレシピ識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を前記測定情報格納部から読み出し、当該読み出した測定情報から、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、三種類以上の測定情報の相関を示すチャートであるMDチャートを構成するサーバ装置である。
【0025】
かかる構成により、異常を検知した後、多変量の相関関係を、レシピごとに分析でき、さらに効果的に異常分析ができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明による群管理システムによれば、異常を検知した後、装置毎、またはレシピ毎の測定情報を取り出して表示させることができ、異常分析が容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、群管理システム等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態)
【0028】
図1は、本実施の形態における群管理システムの概念図である。群管理システムは、例えば、半導体製造装置、液晶パネル製造装置等の製造装置を制御するシステムである。また、群管理システムは、異常検知した後に異常分析を行う機能を有する。さらに、群管理システムは、1以上の製造装置11(製造装置11(1)から製造装置11(n))、サーバ装置12、およびクライアント装置13を有する。
【0029】
製造装置11は、被処理基板に対する所定のプロセスを行う装置である。さらに具体的には、製造装置11は、半導体製造装置、液晶パネル製造装置等の製造装置である。製造装置11は、例えば、成膜処理、エッチング処理、熱酸化処理等の被処理基板に対する各種処理を行う。製造装置11は、例えば、複合プロセス型の半導体ウエハ製造装置である。本半導体ウエハ製造装置の例を図2に示す。図2に示すように、本半導体ウエハ製造装置は、半導体ウエハに対して各種の処理、例えば、成膜処理やエッチング処理や熱酸化処理等を行う複数(例えば、3つ)のプロセスチャンバ1、2、3と、多数枚(例えば、50枚)のウエハWを収納できるカセットC1、C2を収容するカセットチャンバ4、5と、プロセスチャンバ1、2、3とカセットチャンバ4、5との間でウエハWの受け渡しを行う搬送チャンバ6とを備えて構成される。各チャンバ間は、ゲートバルブGを介して開閉自在に連結されている。搬送チャンバ6内には、屈伸動作及び回転動作が可能な例えば多関節式の搬送アーム7が設けられており、この搬送アーム7によりチャンバ間でのウエハWの搬送が行われる。カセットC1、C2は、カセットチャンバ4、5内に取り込まれる際に90度反転されると共に、そのカセットC1、C2のウエハ挿脱口が搬送チャンバ6内の中心を向くように回転され、搬送アーム7によるウエハWの出し入れが可能な姿勢に設置される。
【0030】
また、製造装置11は、例えば、被処理基板に対する所定のプロセスに関する情報であるレシピ(通常、プロセス条件値の集合)を格納しており、当該レシピを用いて制御する。
【0031】
また、サーバ装置12は、いわゆる群管理システムを構成するサーバ装置であり、複数の製造装置11における各種の測定情報を格納しており、当該測定情報に対して、異常分析を行う機能を有する。また、サーバ装置12は、通常、異常検知の機能を有する。そして、サーバ装置12において、通常、異常検知をした後、ユーザに、異常分析の機能を提供する。なお、異常検知の機能は、予め正常な範囲の閾値(例えば、上限閾値および下限閾値)または異常な範囲の閾値を記録媒体(例えば、閾値格納部)に格納しており、当該閾値を用いて、測定情報が正常か異常かを判断する判断部を具備し、当該判断部の判断により異常を検知する。なお、かかる一般的な異常検知の機能は公知技術であるので詳細な説明を省略する。
【0032】
また、クライアント装置13は、サーバ装置12に対して各種の要求を出し、サーバ装置12における処理結果を受け付ける。
【0033】
図3は、本実施の形態における群管理システムのブロック図である。
【0034】
群管理システムは、1以上の製造装置11、サーバ装置12、クライアント装置13を具備する。
【0035】
製造装置11は、レシピ格納部1101、処理部1102、測定部1103、元情報蓄積部1104、元情報送信部1105を具備する。
【0036】
サーバ装置12は、測定情報格納部1201、元情報受信部1202、測定情報取得部1203、測定情報蓄積部1204、指示受付部1205、チャート構成部1206、出力部1207、出力指示蓄積部1208を具備する。
【0037】
クライアント装置13は、指示入力部1301、指示送付部1302、チャート受付部1303、チャート表示部1304を具備する。
【0038】
レシピ格納部1101は、製造装置11を制御するために使用されるレシピを格納している。レシピとは、被処理基板に対する所定のプロセスに関する情報であり、通常、プロセスパラメータの情報の集合を含む。プロセスパラメータの情報は、例えば、カテゴリー名、アイテム名、パラメータ名、値を含む。カテゴリー名とは、プロセスパラメータの種類を示す名称であり、例えば、「温度」「ガス流量」「ボートエレベーターのスピード」などである。アイテム名は、プロセスパラメータの属性を示す名称であり、例えば、「上下速度」「回転速度」などである。パラメータ名は、プロセスパラメータの名称であり、例えば、「C」「A」などである。値は、プロセスパラメータという変数に与える値である。通常、レシピは、レシピを識別するレシピ識別子(例えば、レシピ名)と対に格納されている。レシピ格納部1101は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0039】
処理部1102は、レシピ格納部1101のレシピを読み出し、当該レシピにしたがって、被処理基板に対する所定のプロセスを行う。処理部1102は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部1102の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0040】
測定部1103は、製造装置11内の温度や、ガス流量や、圧力などの一種以上の値を測定し、チャート化される測定情報の元になる情報である元情報を取得する。元情報は、測定した温度などの情報である。元情報は、通常、測定した時刻を示す時刻情報を有する。元情報は、測定部1103が温度等の値を測定していた際に処理していたレシピを識別するレシピ識別子と、測定した一種以上の値と、測定した時刻を示す時刻情報を有することはさらに好適である。測定部1103は、複数の箇所の複数の温度や、温度とガス流量などの複数の値を測定しても良いことは言うまでもない。測定部1103は、1以上の温度センサや1以上の流量センサなどのセンサ等で実現され得る。
【0041】
元情報蓄積部1104は、測定部1103が取得した元情報を、図示しない記録媒体に蓄積する。元情報蓄積部1104は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。元情報蓄積部1104の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。また、記録媒体は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0042】
元情報送信部1105は、元情報蓄積部1104が蓄積した元情報を、サーバ装置12に送信する。元情報の送信のトリガーは問わない。また、元情報送信部1105が送信する元情報は、測定された値、時刻情報、および製造装置11を識別する製造装置識別子を有することが好適である。さらに、元情報送信部1105が送信する元情報は、測定された値、時刻情報、および製造装置11を識別する製造装置識別子、レシピ識別子を有することが好適である。つまり、元情報蓄積部1104が蓄積した元情報と、元情報送信部1105が送信する元情報は、その構造や構成が異なっていても良い。また、元情報は、複数の測定された値に対して、一つの製造装置識別子または/および一つのレシピ識別子を有する構成でも良い。さらに、元情報送信部1105は、測定された値と時刻情報の組と、製造装置識別子、レシピ識別子などの属性値を異なるタイミングで送信しても良い。元情報送信部1105は、無線または有線の通信手段等で実現され得る。
【0043】
測定情報格納部1201は、複数の測定情報を格納し得る。複数の測定情報は、複数の製造装置11で測定された情報についての時系列の情報であり、製造装置11を識別する装置識別子と時刻を示す時刻情報を有する情報である。また、さらに、複数の測定情報は、複数の製造装置11で測定された情報についての時系列の情報であり、製造装置11を識別する装置識別子とレシピを識別するレシピ識別子と時刻を示す時刻情報を有する情報であっても良い。測定情報格納部1201は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。なお、測定情報格納部1201の測定情報は、測定情報蓄積部1204が蓄積した情報でも良いし、製造装置11から直接に受信した情報でも良いし、図示しない記録媒体から読み出した情報でも良い。
【0044】
元情報受信部1202は、複数の測定情報の元になる情報である元情報を複数の製造装置11から受信する。元情報受信部1202は、無線または有線の通信手段等で実現され得る。
【0045】
測定情報取得部1203は、元情報受信部1202が受信した複数の元情報に対して所定の演算を行い、複数の測定情報を取得する。所定の演算とは、例えば、所定の時間間隔ごとに、複数の元情報が有する複数の値の平均値を算出したり、最大値を取得したり、最小値を取得したり、標準偏差を算出したり、中央値を取得したりする演算である。また、所定の演算とは、例えば、レシピ内の所定のステップごとに、複数の元情報が有する複数の値の平均値を算出したり、最大値を取得したり、最小値を取得したり、標準偏差を算出したり、中央値を取得したりする演算でも良い。測定情報取得部1203は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。測定情報取得部1203の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0046】
測定情報蓄積部1204は、測定情報取得部1203が取得した複数の測定情報を測定情報格納部1201に蓄積する。なお、測定情報蓄積部1204は、測定情報取得部1203が取得した複数の測定情報のうち、図示しない判断部が異常であると判断した測定情報およびその測定情報と一定の関係がある測定情報(異常な測定情報と同一製造装置、同一レシピの測定情報)のみを、測定情報格納部1201に蓄積することは好適である。測定情報蓄積部1204は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。測定情報蓄積部1204の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0047】
指示受付部1205は、指示を受け付ける。この指示は、通常、クライアント装置13から受信するが、サーバ装置12に接続されているキーボードやマウス等から受け付けても良い。指示受付部1205が受け付ける指示は、例えば、一以上の装置識別子を含むチャートの出力指示や、一以上のレシピ識別子を含むチャートの出力指示や、出力指示蓄積部1208が蓄積した出力指示に対応したチャートの出力指示などである。出力指示は、異常検知した後に異常分析を行うための出力指示である。また、出力指示は、チャートの種類(SPCチャート、相関チャート、またはMDチャートなど)の情報を含んでも良い。また、出力指示は、チャート出力する対象のデータのタイプ(温度や、ガス流量や、圧力などの測定情報)を含んでも良い。また、出力指示は、チャートを構成する点または/および線の属性情報を含んでも良い。属性情報とは、点の色、点の種類(形状)、線の色、線種などである。さらに、出力指示がレシピ識別子を含む場合、通常、当該レシピ識別子は、複数の装置の同一の識別子を有する複数のレシピを示すものである。指示受付部1205は、例えば、無線または有線の受信手段からなる。指示の入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。指示受付部1205は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0048】
チャート構成部1206は、指示受付部1205が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上の装置識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を測定情報格納部1201から読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートを構成する。また、チャート構成部1206は、指示受付部1205が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上のレシピ識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を測定情報格納部1201から読み出し、当該読み出した測定情報から、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートを構成する。ここで、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートとは、出力指示が2以上の装置識別子を含む場合、装置識別子ごとの測定情報が異なる点の種類(四角と丸の形状、色、大きさ)で出力されているチャートや、装置識別子ごとの測定情報が異なる線の色で連結されているチャートなどである。また、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートとは、出力指示が一つの装置識別子のみを含む場合、当該一の装置識別子の複数の測定情報からなるチャートをいう。また、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートとは、出力指示が2以上のレシピ識別子を含む場合、レシピ識別子ごとの測定情報が異なる点の種類(四角と丸の形状、色、大きさ)や、レシピ識別子ごとの測定情報が異なる線の種類(実線と破線など)で連結されているチャートなどである。また、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートとは、出力指示が一つのレシピ識別子のみを含む場合、当該一のレシピ識別子の複数の測定情報からなるチャートをいう。また、チャート構成部1206は、指示受付部1205が受け付けた指示に従って、蓄積した出力指示に対応したチャートの出力指示を読み出し、当該出力指示に従って、チャートを構成する。また、チャート構成部1206は、指示受付部1205が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上の装置識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を測定情報格納部1201から読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、一種類の測定情報が有する時刻情報が示す時刻の順に、前記読み出した複数の測定情報をプロットしたチャートであるSPCチャート(単変量異常検知チャート)を構成しても良い。SPCチャートは、単変量を監視して異常検知を行うためのチャートである。SPCチャートにおいて、監視対象の上下限値(管理値)を設定(チャート構成部1206が予め保持)しておき、管理値外の値となった場合、異常を検知し、検知した異常を視覚的に示すことは好適である。また、チャート構成部1206は、指示受付部1205が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上の装置識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を測定情報格納部1201から読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、二種類の測定情報の相関を示すチャートである相関チャート(2変量異常検知チャート)を構成しても良い。相関チャートは、2変量の相関関係を監視するチャートである。チャート構成部1206は、指示受付部1205が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上の装置識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を測定情報格納部1201から読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、三種類以上の測定情報の相関を示すチャートであるMDチャート(多変量異常検知チャート)を構成しても良い。MDチャートは、多変量を監視して異常検知を行うためのチャートであり、複数のSPCチャートをまとめて扱うチャートである。そして、例えば、チャート構成部1206は、マハラノビスの距離を用いて異常判定し、異常であるか正常であるかを視覚的に示すMDチャートを出力することは好適である。また、チャート構成部1206は、指示受付部1205が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上のレシピ識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を測定情報格納部1201から読み出し、当該読み出した測定情報から、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、一種類の測定情報が有する時刻情報が示す時刻の順に、読み出した複数の測定情報をプロットしたチャートであるSPCチャートを構成しても良い。また、チャート構成部1206は、指示受付部1201が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上のレシピ識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を測定情報格納部1201から読み出し、当該読み出した測定情報から、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、二種類の測定情報の相関を示すチャートである相関チャートを構成しても良い。また、チャート構成部1206は、指示受付部1205が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上のレシピ識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を測定情報格納部1201から読み出し、当該読み出した測定情報から、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、三種類以上の測定情報の相関を示すチャートであるMDチャートを構成しても良い。チャートの構成は、例えば、時間軸にしたがって、複数の測定情報を線で連結し、チャートを得る処理である。値と時刻情報を有する測定情報が複数与えられた場合に、チャートを構成する処理は公知技術であるので、詳細な説明は省略する。また、値と時刻情報を有する測定情報が複数与えられた場合に、SPCチャートや、相関チャートや、MDチャートを構成する処理は公知技術であるので、詳細な説明は省略する。また、二種類の測定情報とは、一の測定情報の中に、二種類の測定された値(例えば、温度とガス流量)を含む情報も含む。また、三種類以上の測定情報とは、一の測定情報の中に、三種類以上の測定された値(例えば、温度とガス流量と圧力)を含む情報も含む。チャート構成部1206は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。チャート構成部1206の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0049】
出力部1207は、チャート構成部1206が構成したチャートを出力する。ここで、出力とは、通常、クライアント装置13への送信である。ただし、出力部1207は、サーバ装置12に接続されているディスプレイにチャートを表示したり、プリンタへ印字したり、外部の装置へ送信したりしても良い。出力部は1207、無線または有線の通信手段で実現され得る。ただし、出力部は1207、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現しても良い。
【0050】
出力指示蓄積部1208は、点または/および線の属性情報と装置識別子、または点または/および線の属性情報とレシピ識別子を有するなどの指示である出力指示を蓄積する。出力指示蓄積部1208は、例えば、指示受付部1205がチャートの設定(色情報を含む)を蓄積する指示である蓄積指示を受け付けた場合に、点または/および線の属性情報と装置識別子、または点または/および線の属性情報とレシピ識別子を有する出力指示を蓄積しても良い。また、出力指示蓄積部1208は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。出力指示蓄積部1208の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0051】
指示入力部1301は、各種の指示を入力する。各種の指示とは、起動の指示や、チャートの出力指示や、チャートの属性値(線種や線の色や点の種類や点の色など)の変更の指示などである。ここで、チャートの出力指示や、チャートの属性値(線種や線の色や点の種類や点の色など)の変更の指示などは、ユーザが異常の検知を知らされた後に、異常分析を行うために入力する指示である。指示の入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。指示入力部1301は、テンキーやキーボード等の入力手段と、そのデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0052】
指示送付部1302は、指示入力部1301から入力された指示をサーバ装置12に送付する。ここでの送付とは、通常、通信手段を用いた送信である。指示送付部1302は、無線または有線の通信手段等で実現され得る。
【0053】
チャート受付部1303は、サーバ装置12からチャートの情報を受け付ける。ここでの受け付けとは、通常、通信手段を用いた受信である。チャート受付部1303は、無線または有線の通信手段等で実現され得る。
【0054】
チャート表示部1304は、チャート受付部1303が受け付けたチャートの情報をディスプレイに表示する。チャート表示部1304は、ディスプレイを含むと考えても含まないと考えても良い。チャート表示部1304は、ディスプレイのドライバーソフトまたは、ディスプレイのドライバーソフトとディスプレイ等で実現され得る。
【0055】
次に、群管理システムの動作について説明する。まず、製造装置11の動作について図4のフローチャートを用いて説明する。
【0056】
(ステップS401)処理部1102は、レシピ格納部1101のレシピを読み出す。
【0057】
(ステップS402)処理部1102は、カウンタiに1を代入する。
【0058】
(ステップS403)処理部1102は、ステップS401で読み込んだレシピ中に、i番目の処理ステップが存在するか否かを判断する。i番目の処理ステップが存在すればステップS404に行き、i番目の処理ステップが存在しなければステップS409に行く。
【0059】
(ステップS404)処理部1102は、i番目のステップの処理を実行する。
【0060】
(ステップS405)測定部1103は、予め決められた測定を行い、元情報(ここでの元情報は、通常、値のみ有する)を取得する。ここでの測定は、二種以上の値(例えば、温度とガス流量と圧力など)でも良い。
【0061】
(ステップS406)測定部1103は、図示しない時計から時刻情報を取得し、測定した情報(一種以上の値)に時刻情報を付与して、元情報を構成する。また、測定部1103は、予め格納している製造装置識別子と、レシピ識別子を読み出し、ここで、元情報に付加しても良い。このレシピ識別子は、処理が実行されているレシピの識別情報である。
【0062】
(ステップS407)元情報蓄積部1104は、ステップS406で構成した元情報を、図示しない記録媒体に蓄積する。
【0063】
(ステップS408)処理部1102は、カウンタiを1、インクリメントし、ステップS403に戻る。
【0064】
(ステップS409)元情報送信部1105は、元情報を送信するタイミングか否かを判断する。元情報送信部1105は、元情報を送信するタイミングであればステップS410に行き、元情報を送信するタイミングでなければ処理を終了する。なお、元情報を送信しなかった場合、通常、別途の手段(例えば、可搬型の記録媒体経由など)で、元情報をサーバ装置12に読み込ませる。
【0065】
(ステップS410)元情報送信部1105は、元情報蓄積部1104が蓄積した元情報を読み出す。
【0066】
(ステップS411)元情報送信部1105は、製造装置11を識別する製造装置識別子とレシピ識別子を読み出し、ステップS410で読み出した元情報に対して付与し、送信する元情報を構成する。なお、製造装置識別子は、予め製造装置11が保持している、とする。製造装置識別子とレシピ識別子は、製造装置11の不揮発性の記録媒体に格納されていることが好適であるが、不揮発性の記録媒体に格納されていても良い。
【0067】
(ステップS412)元情報送信部1105は、ステップS411で構成した元情報をサーバ装置12に送信する。なお、元情報送信部1105は、サーバ装置12と通信するための情報(例えば、サーバ装置12のIPアドレス等)を保持している、とする。
【0068】
なお、図4のフローチャートにおいて、元情報にレシピ識別子と製造装置識別子を付与し、送信した。しかし、一種以上の値と時刻情報の組と、レシピ識別子および製造装置識別子を分けて、サーバ装置12に送信しても良い。さらに、かかる場合、一種以上の値と時刻情報の組からなる元情報を一つ取得するごとに、サーバ装置12に送信しても良い。そして、すべてのレシピのステップの処理が完了した後、レシピ識別子および製造装置識別子をサーバ装置12に送信しても良い。つまり、元情報の送信のタイミング、元情報の部分(値と時刻情報の組、製造装置識別子など)の各々の送信のタイミングは問わない。
【0069】
次に、サーバ装置12の動作について図5のフローチャートを用いて説明する。
【0070】
(ステップS501)指示受付部1205は、異常検知した後に異常分析を行うために、指示を受け付けたか否かを判断する。指示を受け付ければステップS502に行き、指示を受け付けなければステップS507に行く。
【0071】
(ステップS502)チャート構成部1206は、ステップS501で受け付けた指示がチャートの出力指示であるか否かを判断する。チャートの出力指示であればステップS503に行き、チャートの出力指示でなければステップS508に行く。
【0072】
(ステップS503)チャート構成部1206は、ステップS501で受け付けた指示が有する一以上の装置識別子、または/および一以上のレシピ識別子を取得する。
【0073】
(ステップS504)チャート構成部1206は、ステップS503またはステップS510で取得した一以上の装置識別子、または/および一以上のレシピ識別子をキーとして、測定情報格納部1201を検索し、1以上の測定情報を取得する。なお、測定情報は、少なくとも1種以上の値(温度やガス流量の値など)と時刻情報を有する。ここで、チャート構成部1206は、出力指示が含む一以上の装置識別子のうちのいずれかを有する測定情報、または/および出力指示が含む一以上のレシピ識別子のうちのいずれかを有する測定情報を取得する。
【0074】
(ステップS505)チャート構成部1206は、ステップS504で検索した測定情報から、受け付けた出力指示に従ったチャートを構成する。なお、チャートの線の属性値は、ステップS510で取得した属性値や、指示された属性値や、デフォルトの属性値等であり、チャート構成部1206は、かかる属性値を用いて、チャートを構成する。構成するチャートは、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャート、または/およびレシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートである。また、構成するチャートは、出力指示が有するチャートの種類の情報(SPCチャート、相関チャート、MDチャートなど)に従ったチャートである。
【0075】
(ステップS506)出力部1207は、ステップS506で構成したチャートを出力する。ここで、出力とは、クライアント装置13への送信である。ステップS501に戻る。
【0076】
(ステップS507)元情報受信部1202は、元情報を製造装置11から受信したか否かを判断する。元情報を受信すればステップS514に行き、元情報を受信しなければステップS501に戻る。
【0077】
(ステップS508)チャート構成部1206は、ステップS501で受け付けた指示が蓄積したチャートの出力指示に従ったチャートの出力指示であるか否かを判断する。当該チャートの出力指示であればステップS509行き、当該チャートの出力指示なければステップS510に行く。
【0078】
(ステップS509)チャート構成部1206は、ステップS501で受け付けた指示に従って、ステップS512で蓄積した出力指示を読み出し、当該出力指示から装置識別子、または/およびレシピ識別子や、チャートの点や線の属性値(点の色、点の形状、点の大きさ、線の色、線種、線の太さなど)を取得する。
【0079】
(ステップS510)出力指示蓄積部1208は、ステップS501で受け付けた指示が蓄積指示であるか否かを判断する。蓄積指示であればステップS511に行き、蓄積指示でなければステップS501に戻る。
【0080】
(ステップS511)出力指示蓄積部1208は、出力したチャートの出力指示の情報を取得する。出力したチャートの出力指示の情報とは、装置識別子、または/およびレシピ識別子、およびチャートの点や線の属性値(点や線の色、点や線の種類、点や線の太さなど)などである。
【0081】
(ステップS512)出力指示蓄積部1208は、ステップS512で取得した出力指示の情報を蓄積する。ステップS501に戻る。
【0082】
(ステップS513)測定情報取得部1203は、ステップS507で元情報受信部1202が受信した複数の元情報に対して所定の演算を行い、1以上の測定情報を取得する。
【0083】
(ステップS514)測定情報蓄積部1204は、ステップS513で取得した1以上の測定情報を測定情報格納部1201に蓄積する。ステップS501に戻る。
【0084】
なお、図5のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0085】
また、図5のフローチャートにおいて、元情報と測定情報は同じ情報でも良い。かかる場合、ステップS513において、元情報を読み出す処理を行う。
【0086】
また、図5のフローチャートにおいて、ユーザがチャートの線種や線の色などのチャートの属性値を入力し、本サーバ装置が当該入力を受け付け、当該入力に従ったチャートを出力しても良い。
【0087】
また、図5のフローチャートにおいて、サーバ装置12における異常検知の処理は省略している。上述した異常検知の機能は、公知技術により可能である。
【0088】
さらに、図5のフローチャートにおいて、元情報を蓄積しておいて、チャート出力を行う際に、複数の元情報に対して所定の演算を行い、1以上の測定情報を取得し、当該1以上の測定情報を用いてチャートを構成し、出力しても良い。つまり、測定情報を構成するタイミングは問わない。
【0089】
次に、クライアント装置13の動作について説明する。クライアント装置13の指示入力受付部1301がユーザからチャートの出力指示を受け付けた場合、指示送付部1302は、当該出力指示をサーバ装置12に送付し、サーバ装置12での処理結果であるチャートの情報をチャート受付部1303が受け付け、チャート表示部1304がチャートを表示する。
【0090】
以下、本実施の形態における群管理システムの具体的な動作について説明する。群管理システムの概念図は図1である。
【0091】
本具体例において、複数の製造装置11が測定した、例えば、製造装置内の温度の情報である元情報を、次々とサーバ装置12に送信する。元情報の例は、図6である。元情報は、温度、時刻情報、レシピ識別子、装置識別子を有する。時刻情報は、時刻を示す情報であり、時・分・秒までを特定する情報でも良いし、日時、および時だけの情報でも良い。レシピ識別子は、レシピを識別する情報であり、当該温度が測定された際に実行されていたレシピのIDである。装置識別子は、温度が測定された製造装置11を識別する情報である。また、本具体例において、元情報は、1秒ごとに、各製造装置11で測定されて、取得される、とする。
【0092】
そして、サーバ装置12の元情報受信部1202は、複数の製造装置11から元情報を次々受信し、蓄積する。ここで、サーバ装置12は、まず、元情報をそのまま蓄積する、とする。かかる蓄積された複数の元情報を、図7の元情報管理表に示す。元情報管理表は、複数の製造装置11の複数のレシピを実行させた時の、測定部1103の測定結果を有する複数の元情報を有する。
【0093】
次に、ユーザは、クライアント装置13から、異常を検知するための指示を入力する、とする。この指示により、サーバ装置12の測定情報取得部1203は、図7の元情報管理表の各レコードの値に対して、所定の演算を行い、代表値を得る。ここで、所定の演算とは、例えば、レシピを構成する3ステップの実行時間で測定された温度の中で最大の温度を取得する処理である、とする。そして、代表値に対応する時刻情報は、3ステップの実行時間の最初の時刻情報とする。そして、測定情報取得部1203は、図8の情報(測定情報管理表)を得て、メモリ上に一時格納する。そして、図示しない判断部は、図8の情報から、異常値を検出し、ユーザに知らしめる。異常のユーザへの提示は、チャートでも良いし、ブザー等でも良いし、異常の一覧表などでも良い。なお、異常値の検知方法は、上述したように公知技術であるので説明を省略する。
【0094】
次に、ユーザは、クライアント装置13から、異常検知後に、異常分析をするために、装置識別子「装置A」を有するチャートの出力指示を入力する。そして、指示入力部1301は、当該出力指示を受け付ける。そして、指示送付部1302は、サーバ装置12に装置識別子「装置A」を有するチャートの出力指示を送信する。
【0095】
次に、サーバ装置12の指示受付部1205は、装置識別子「装置A」を有するチャートの出力指示を受信する。次に、チャート構成部1206は、図8の測定情報管理表を、「装置A」をキーとして検索する。そして、チャート構成部1206は、図9のチャート情報を得る。チャート情報とはチャートを構成する元になる情報である。図9のチャート情報は、図8の測定情報管理表から装置識別子「装置A」を有するレコードをフィルタリングした情報である。
【0096】
次に、チャート構成部1206は、図9の情報を読み出し、チャートを構成する。本チャートは、横軸が時刻情報の示す時刻、縦軸が値である折れ線グラフである。
【0097】
次に、出力部1207は、チャート構成部1206が構成した折れ線グラフをクライアント装置13に送信する。
【0098】
次に、クライアント装置13のチャート受付部1303は当該折れ線グラフを受信し、チャート表示部1304は、図10に示すように折れ線グラフをディスプレイに表示する。
【0099】
以上の処理により、ユーザは、異常検知の後、所望の製造装置で測定された値のみに着目して、製造装置の製造の状態を知ることができ、製造装置の異常の分析に極めて有効である。
【0100】
次に、例えば、ユーザは、クライアント装置13から、レシピ識別子「レシピY」を有するチャートの出力指示を入力する。そして、指示入力部1301は、当該出力指示を受け付ける。そして、指示送付部1302は、サーバ装置12にレシピ識別子「レシピY」を有するチャートの出力指示を送信する。
【0101】
次に、サーバ装置12の指示受付部1205は、レシピ識別子「レシピY」を有するチャートの出力指示を受信する。次に、チャート構成部1206は、図8の測定情報管理表を、「レシピY」をキーとして検索する。そして、チャート構成部1206は、図11のチャート情報を得る。チャート情報とはチャートを構成する元になる情報である。図11のチャート情報は、図8の測定情報管理表からレシピ識別子「レシピY」を有するレコードをフィルタリングした情報である。
【0102】
次に、チャート構成部1206は、図11の情報を読み出し、チャートを構成する。本チャートは、横軸が時刻情報の示す時刻、縦軸が値である折れ線グラフである。
【0103】
次に、出力部1207は、チャート構成部1206が構成した折れ線グラフをクライアント装置13に送信する。
【0104】
次に、クライアント装置13のチャート受付部1303は当該折れ線グラフを受信し、チャート表示部1304は、図12に示すように折れ線グラフをディスプレイに表示する。
【0105】
以上の処理により、ユーザは、所望のレシピを実行した際に測定された値のみに着目して、レシピの良し悪しを知ることができ、レシピの課題の検出に極めて有効である。
【0106】
また、図10、図13などのチャートを出力させる際に、ユーザは、線の色や線種などのチャートの属性情報を設定できる。そして、かかる場合、チャート構成部1206は、チャートの設定情報に従ったチャートを構成する。
【0107】
また、クライアント装置13のユーザが、出力指示の蓄積指示を入力した場合、出力指示蓄積部1208は、ユーザが指定した装置識別子または/およびレシピ識別子と、線の色等のチャートの属性情報を有する出力指示を取り出し、蓄積する。そして、以後、ユーザは、蓄積した出力指示を指定することにより、当該出力指示を呼び出し、当該出力指示に従ったチャートを出力できる。
【0108】
以上、本実施の形態によれば、異常検知の後、異常分析のために、装置毎、またはレシピ毎の測定情報を取り出して表示させることができる。その結果、異常の分析が精度高く、容易に行うことができる。
【0109】
また、本実施の形態によれば、有用な異常分析のためのチャート出力のための出力指示を蓄積して再利用できる。かかる機能により、現場で蓄積される有効な異常分析方法が、時間が経過しても再利用でき、また、他の現場で再利用でき得る。
【0110】
なお、本実施の形態において、出力されるチャートは、図13に示すように、異常検知の後、異常分析のための出力指示が含む一以上の装置識別子のいずれか、または/および一以上のレシピ識別子のいずれかを有する複数の測定情報を測定情報格納部1201から読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとまたは/およびレシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、一種類の測定情報が有する時刻情報が示す時刻の順に、読み出した複数の測定情報をプロットしたチャートであるSPCチャートであっても良い。なお、図13に示すSPCチャートは、例えば、一つの装置識別子の測定情報から構成されているSPCチャートである。また、図13に示すSPCチャートにおいて、管理値(上限)、および管理値(下限)が出力されている。この管理値の外の値となった場合、異常であることを示している。管理値(上限)、および管理値(下限)は、チャート構成部1206または図示しない手段が予め保持している。
【0111】
また、本実施の形態において、出力されるチャートは、図14に示すように、異常検知の後、異常分析のための出力指示が含む一以上の装置識別子のいずれか、または/および一以上のレシピ識別子のいずれかを有する複数の測定情報を前記測定情報格納部1201から読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとまたは/およびレシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、二種類の測定情報(例えば、温度と圧力など)の相関を示すチャートである相関チャートであっても良い。なお、図14に示す相関チャートは、例えば、一つの装置識別子の、二種類の測定情報から構成されている相関チャートである。また、図14に示す相関チャートにおいて、2つの管理値が出力されている。この2つの管理値の範囲外の値となった場合、異常であることを示している。
【0112】
また、本実施の形態において、出力されるチャートは、図15に示すように、異常検知の後、異常分析のための出力指示が含む一以上の装置識別子のいずれか、または/および一以上のレシピ識別子のいずれかを有する複数の測定情報を測定情報格納部1201から読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとまたは/およびレシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、三種類以上の測定情報(例えば、2箇所の温度とガス流量と圧力)の相関を示すチャートであるMDチャートであっても良い。なお、図15に示すMDチャートは、例えば、一つの装置識別子の測定情報から構成されているMDチャートである。また、図15に示すMDチャートは、例えば、マハラノビスの距離を用いて異常判定しているチャートである。さらに具体的には、図15に示すMDチャートは、正常時のデータをモデル化し、マハラノビスの距離を用いて異常時の度合いを数値で示すチャートである。また、図15tに示すMDチャートにおいて、2つの管理値が出力されている。この2つの管理値の範囲外の値となった場合、異常であることを示している。
【0113】
また、本実施の形態の具体例において、出力されたチャートは、一の装置識別子または一のレシピの測定情報が表示されたチャートであり、一種類の測定情報が有する時刻情報が示す時刻の順に、読み出した複数の測定情報を連結した一の折れ線グラフであった。しかし、出力されるチャートは、図16に示すように、出力指示が含む3つの装置識別子を有する複数の測定情報を測定情報格納部1201から読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、一種類の測定情報が有する時刻情報が示す時刻の順に、読み出した複数の測定情報をプロットした3つのチャートであっても良い。かかる場合、出力指示は、例えば、「装置A」「装置B」「装置C」の3つの装置識別子を含む。そして、チャート構成部1206は、「装置A」「装置B」「装置C」をそれぞれキーとして、3度測定情報格納部1201を検索し、3度、測定情報を取得し、それぞれのキーごとに、異なる点や線の属性値のチャートを別個に構成し、3つのチャートを得る。そして、3つのチャートが出力される。
【0114】
本実施の形態において、上記のように3つ以上のチャート(SPCチャート、相関チャート、MDチャートなど)の表示形態を自由に選択できるので、全数検査の結果に応じた、異常分析が可能となる。
【0115】
また、本実施の形態の具体例において、元情報や測定情報は、予めサーバ装置12が保持していても良い。かかる場合、元情報または測定情報は、図示しない手段により製造装置11から取得され、記録媒体等を経由してサーバ装置12に渡される。
【0116】
また、本実施の形態の具体例において、装置識別子またはレシピ識別子を指定してチャートを出力したが、1以上の装置識別子および1以上のレシピ識別子を指定してチャートを出力しても良い。ユーザが、1以上の装置識別子および1以上のレシピ識別子を含む出力指定を入力した場合、チャート構成部1206は、指定された1以上の各装置識別子および1以上の各レシピ識別子をそれぞれキーとして測定情報(または元情報)を検索し、チャートを構成する。
【0117】
また、本実施の形態において、ユーザは着目するチャートの一部を拡大する指示を入力し、当該チャートの一部のスケールを変えて(測定情報の時間間隔やステップの間隔を変えて)チャート出力することは好適である。
【0118】
また、本実施の形態において、元情報と測定情報が同じ構成でも良い。かかる場合、測定情報取得部や測定情報蓄積部は不要となる。
【0119】
また、本実施の形態において、製造装置とサーバ装置間で元情報を送受信することは必須ではない。元情報は、例えば、記録媒体を経由して、製造装置からサーバ装置に与えられても良い。
【0120】
また、本実施の形態において、群管理システムは、クライアント装置13を有さなくても良い。かかる場合、ユーザは、サーバ装置12に対して、出力指示などの指示を入力する。
【0121】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、本実施の形態におけるサーバ装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータに、被処理基板に対する所定のプロセスを行う複数の製造装置で測定された情報についての時系列の情報であり、前記製造装置を識別する装置識別子と時刻を示す時刻情報を有する情報である測定情報を、複数格納しており、異常検知した後に異常分析を行う場合に、一以上の装置識別子を含むチャートの出力指示を受け付ける指示受付ステップと、前記指示受付ステップで出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上の装置識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートを構成するチャート構成ステップと、前記チャート構成ステップで構成したチャートを出力する出力ステップを実行させるためのプログラム、である。
【0122】
また、サーバ装置を実現するプログラムは、コンピュータに、被処理基板に対する所定のプロセスを行う複数の製造装置で測定された情報についての時系列の情報であり、レシピを識別するレシピ識別子と時刻を示す時刻情報を有する情報である測定情報を、複数格納しており、異常検知した後に異常分析を行う場合に、一以上のレシピ識別子を含むチャートの出力指示を受け付ける指示受付ステップと、前記指示受付ステップで出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含むレシピ識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を読み出し、当該読み出した測定情報から、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートを構成するチャート構成ステップと、前記チャート構成ステップで構成したチャートを出力する出力ステップを実行させるためのプログラム、である。
【0123】
また、上記プログラムは、コンピュータに、前記複数の測定情報の元になる情報である元情報を前記複数の製造装置から受信する元情報受信ステップと、前記元情報受信ステップで受信した複数の元情報に対して所定の演算を行い、複数の測定情報を取得する測定情報取得ステップと、前記測定情報取得ステップで取得した複数の測定情報を蓄積する測定情報蓄積ステップをさらに実行させるためのプログラム、である。
【0124】
また、上記プログラムにおいて、出力指示は、チャートを構成する点または/および線の属性情報も含み、コンピュータに、当該点または/および線の属性情報と前記装置識別子、または当該点または/および線の属性情報と前記レシピ識別子を有する出力指示を蓄積する出力指示蓄積ステップをさらに実行させ、前記指示受付ステップにおいて、前記出力指示蓄積部が蓄積した出力指示に対応したチャートの出力指示である蓄積出力指示をも受け付け、前記チャート構成ステップにおいて、前記指示受付ステップで蓄積出力指示を受け付けた場合、前記蓄積出力指示に対応するチャートの出力指示を読み出し、当該出力指示に従って、チャートを構成し、前記出力ステップにおいて、前記チャート構成ステップで構成したチャートを出力する、ことは好適である。
【0125】
また、上記プログラムの前記チャート構成ステップにおいて、前記指示受付ステップで出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上の装置識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、一種類の測定情報が有する時刻情報が示す時刻の順に、前記読み出した複数の測定情報をプロットしたチャートであるSPCチャートを構成する、ことは好適である。
【0126】
また、上記プログラムの前記チャート構成ステップにおいて、前記指示受付ステップで出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上の装置識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、二種類の測定情報の相関を示すチャートである相関チャートを構成する、ことは好適である。
【0127】
また、上記プログラムの前記チャート構成ステップにおいて、前記指示受付ステップで出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上の装置識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、三種類以上の測定情報の相関を示すチャートであるMDチャートを構成する、ことは好適である。
【0128】
また、上記プログラムの前記チャート構成ステップにおいて、前記指示受付ステップで出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上のレシピ識別子を有する複数の測定情報を読み出し、当該読み出した測定情報から、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、一種類の測定情報が有する時刻情報が示す時刻の順に、前記読み出した複数の測定情報をプロットしたチャートであるSPCチャートを構成する、ことは好適である。
【0129】
また、上記プログラムの前記チャート構成ステップにおいて、前記指示受付ステップで出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上のレシピ識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を読み出し、当該読み出した測定情報から、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、二種類の測定情報の相関を示すチャートである相関チャートを構成する、ことは好適である。
【0130】
また、上記プログラムの前記チャート構成ステップにおいて、前記指示受付ステップで出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上のレシピ識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を読み出し、当該読み出した測定情報から、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、三種類以上の測定情報の相関を示すチャートであるMDチャートを構成する、ことは好適である。
【0131】
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0132】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0133】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0134】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(指示受付部など)は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0135】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0136】
以上のように、本発明にかかる群管理システムは、異常検知した後に異常分析を行う場合に、製造装置毎、またはレシピ毎の時系列の情報を取り出して表示させることができ、その結果、異常分析が非常に効果的に行える、という効果を有し、例えば、被処理基板に対する所定のプロセスを行う2以上の製造装置と、当該2以上の製造装置と接続されるサーバ装置を具備する群管理システム等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1】実施の形態における群管理システムの概念図
【図2】同半導体ウエハ製造装置の例を示す図
【図3】同群管理システムのブロック図
【図4】同製造装置の動作について説明するフローチャート
【図5】同サーバ装置の動作について説明するフローチャート
【図6】同元情報の例を示す図
【図7】同元情報管理表を示す図
【図8】同測定情報管理表を示す図
【図9】同チャート情報の例を示す図
【図10】同クライアント装置でのチャートの出力例を示す図
【図11】同チャート情報の例を示す図
【図12】同クライアント装置でのチャートの出力例を示す図
【図13】同クライアント装置でのチャートの出力例を示す図
【図14】同クライアント装置でのチャートの出力例を示す図
【図15】同クライアント装置でのチャートの出力例を示す図
【図16】同クライアント装置でのチャートの出力例を示す図
【符号の説明】
【0138】
11 製造装置
12 サーバ装置
13 クライアント装置
1101 レシピ格納部
1102 処理部
1103 測定部
1104 元情報蓄積部
1105 元情報送信部
1201 測定情報格納部
1202 元情報受信部
1203 測定情報取得部
1204 測定情報蓄積部
1205 指示受付部
1206 チャート構成部
1207 出力部
1208 出力指示蓄積部
1301 指示入力部
1302 指示送付部
1303 チャート受付部
1304 チャート表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理基板に対する所定のプロセスを行う複数の製造装置と、当該複数の製造装置と接続されているサーバ装置を具備し、異常検知した後に異常分析を行う機能を有する群管理システムを構成するサーバ装置であって、
前記複数の製造装置で測定された情報についての時系列の情報であり、前記製造装置を識別する装置識別子と時刻を示す時刻情報を有する情報である測定情報を、複数格納し得る測定情報格納部と、
一以上の装置識別子を含むチャートの出力指示を受け付ける指示受付部と、
前記指示受付部が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上の装置識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を前記測定情報格納部から読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートを構成するチャート構成部と、
前記チャート構成部が構成したチャートを出力する出力部を具備するサーバ装置。
【請求項2】
被処理基板に対する所定のプロセスを行う複数の製造装置と、当該複数の製造装置と接続されているサーバ装置を具備し、異常検知した後に異常分析を行う機能を有する群管理システムを構成するサーバ装置であって、
前記複数の製造装置で測定された情報についての時系列の情報であり、レシピを識別するレシピ識別子と時刻を示す時刻情報を有する情報である測定情報を、複数格納し得る測定情報格納部と、
一以上のレシピ識別子を含むチャートの出力指示を受け付ける指示受付部と、
前記指示受付部が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上のレシピ識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を前記測定情報格納部から読み出し、当該読み出した測定情報から、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートを構成するチャート構成部と、
前記チャート構成部が構成したチャートを出力する出力部を具備するサーバ装置。
【請求項3】
前記複数の測定情報の元になる情報である元情報を前記複数の製造装置から受信する元情報受信部と、
前記元情報受信部が受信した複数の元情報に対して所定の演算を行い、複数の測定情報を取得する測定情報取得部と、
前記測定情報取得部が取得した複数の測定情報を前記測定情報格納部に蓄積する測定情報蓄積部をさらに具備する請求項1または請求項2記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記出力指示は、チャートを構成する点または/および線の属性情報も含み、
当該点または/および線の属性情報と前記装置識別子、または当該点または/および線の属性情報と前記レシピ識別子を有する出力指示を蓄積する出力指示蓄積部をさらに具備し、
前記指示受付部は、
前記出力指示蓄積部が蓄積した出力指示に対応したチャートの出力指示である蓄積出力指示をも受け付け、
前記チャート構成部は、
前記指示受付部が蓄積出力指示を受け付けた場合、前記蓄積出力指示に対応するチャートの出力指示を読み出し、当該出力指示に従って、チャートを構成し、
前記出力部は、
前記チャート構成部が構成したチャートを出力する請求項1から請求項3いずれか記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記チャート構成部は、
前記指示受付部が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上の装置識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を前記測定情報格納部から読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、一種類の測定情報が有する時刻情報が示す時刻の順に、前記読み出した複数の測定情報をプロットしたチャートであるSPCチャートを構成する請求項1、請求項3または請求項4いずれか記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記チャート構成部は、
前記指示受付部が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上の装置識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を前記測定情報格納部から読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、二種類の測定情報の相関を示すチャートである相関チャートを構成する請求項1、請求項3または請求項4いずれか記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記チャート構成部は、
前記指示受付部が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上の装置識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を前記測定情報格納部から読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、三種類以上の測定情報の相関を示すチャートであるMDチャートを構成する請求項1、請求項3または請求項4いずれか記載のサーバ装置。
【請求項8】
前記チャート構成部は、
前記指示受付部が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上のレシピ識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を前記測定情報格納部から読み出し、当該読み出した測定情報から、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、一種類の測定情報が有する時刻情報が示す時刻の順に、前記読み出した複数の測定情報をプロットしたチャートであるSPCチャートを構成する請求項2から請求項4いずれか記載のサーバ装置。
【請求項9】
前記チャート構成部は、
前記指示受付部が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上のレシピ識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を前記測定情報格納部から読み出し、当該読み出した測定情報から、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、二種類の測定情報の相関を示すチャートである相関チャートを構成する請求項2から請求項4いずれか記載のサーバ装置。
【請求項10】
前記チャート構成部は、
前記指示受付部が出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上のレシピ識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を前記測定情報格納部から読み出し、当該読み出した測定情報から、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、三種類以上の測定情報の相関を示すチャートであるMDチャートを構成する請求項2から請求項4いずれか記載のサーバ装置。
【請求項11】
コンピュータに、
被処理基板に対する所定のプロセスを行う複数の製造装置で測定された情報についての時系列の情報であり、前記製造装置を識別する装置識別子と時刻を示す時刻情報を有する情報である測定情報を、複数格納しており、
異常検知した後に異常分析を行う場合に、一以上の装置識別子を含むチャートの出力指示を受け付ける指示受付ステップと、
前記指示受付ステップで出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上の装置識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を読み出し、当該読み出した測定情報から、装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートを構成するチャート構成ステップと、
前記チャート構成ステップで構成したチャートを出力する出力ステップを実行させるためのプログラム。
【請求項12】
コンピュータに、
被処理基板に対する所定のプロセスを行う複数の製造装置で測定された情報についての時系列の情報であり、レシピを識別するレシピ識別子と時刻を示す時刻情報を有する情報である測定情報を、複数格納しており、
異常検知した後に異常分析を行う場合に、一以上のレシピ識別子を含むチャートの出力指示を受け付ける指示受付ステップと、
前記指示受付ステップで出力指示を受け付けた場合、当該出力指示が含む一以上のレシピ識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報を読み出し、当該読み出した測定情報から、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートを構成するチャート構成ステップと、
前記チャート構成ステップで構成したチャートを出力する出力ステップを実行させるためのプログラム。
【請求項13】
コンピュータに、
前記複数の測定情報の元になる情報である元情報を前記複数の製造装置から受信する元情報受信ステップと、
前記元情報受信ステップで受信した複数の元情報に対して所定の演算を行い、複数の測定情報を取得する測定情報取得ステップと、
前記測定情報取得ステップで取得した複数の測定情報を蓄積する測定情報蓄積ステップをさらに実行させるための請求項11または請求項12記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図16】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−305612(P2007−305612A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−129105(P2006−129105)
【出願日】平成18年5月8日(2006.5.8)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】