説明

サービス提供システム、サービス提供方法、及びコンピュータプログラム

【課題】ユーザがニックネームを自由に登録・変更・追加できるようにして、ユーザの利便性を向上させ、コミュニティの付加価値を高める。
【解決手段】ユーザID、ユーザが所属するグループのID、及び複数のニックネームを格納するユーザ情報格納部21と、グループの全メンバーのユーザIDとニックネームとをグループIDに関連付けて格納するグループ情報格納部22と、ユーザ端末から、新規ニックネームと更新対象のニックネームとをユーザIDと共に取得するユーザ情報更新申込受付手段26と、ユーザIDに基づいてユーザ情報格納部21から更新対象のニックネームを特定して新規ニックネームに更新すると共に、更新対象のニックネームに基づいてグループ情報格納部22から当該ニックネームが関連付けられたグループを特定して新規ニックネームに更新するユーザ情報更新手段27とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のユーザの通信端末(ユーザ端末)が通信ネットワークを介して接続可能なサーバコンピュータで構成され、複数のユーザがメンバーとして所属するグループ内でテキスト及び/若しくは画像などのメッセージを交換可能なバーチャルコミュニティサービスをWEBサイト上で提供するサービス提供システム、このシステムによって実行される方法、及びこの方法をコンピュータシステムに実行させるためのコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、インターネットや電子メールなどの通信ネットワークを利用して仮想空間上で多数の参加者が情報交換できるバーチャルコミュニティとして、チャットルーム、電子掲示板(BBC)、メーリングリスト、トラックバック機能付のブログ、ソーシャルネットワークサービス(SNS)などの種々のサービスが提供されている。これらのサービスは、事前に会員登録して特定多数のコミュニティを構築するタイプと、不特定多数の者が自由に出入りできるタイプとに大別される。何れのタイプにおいても、多数のユーザが、記事の閲覧や投稿、他人の記事に対するコメント(レス)の書込みなどを重ねて行くことで、多数のユーザの間でコミュニケーションを図り、仮想のコミュニティを形成できる。ユーザは、旧知の友人・知人間のコミュニケーションのツールとして、又は趣味や嗜好、居住地域、出身校などの共通項を通じて新たな人間関係を構築する手段として、これらのサービスを利用している。
【0003】
一方で、バーチャルコミュニティの利点である匿名性を悪用した、掲示板やスレッドの荒らし、違法不当な行為(プライバシーの侵害、誹謗・中傷、著作権侵害など)、個人を装った事業者の広告媒体としての利用などの運営者が意図しない不適切な利用が後を絶たない。そのため、コミュニティの秩序を運営者(管理人)や情報の発信者などの意志に沿って維持するために、例えば以下の特許文献1〜3に示された種々の方策が提案されている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−157203号公報
【特許文献2】特開2004−13341号公報
【特許文献3】特開2006−48558号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、バーチャルコミュニティサービスの利用者は、目的に応じて複数のサービス(Webサイト)使い分けているのが実態である。例えば、セキュリティが堅牢で個人情報が厳格に保護されるコミュニティでは実名等を積極的に明かして、実社会に近い密度の濃い関係を築こうとするが、逆に個人情報を一切明かさずに参加できるコミュニティでは、その場限りの希薄な関係を楽しむ、といった具合である。また、年齢、性別、職種、地域などの属性によってもサービスの利用形態は全く異なるものとなる。そのため、多種多様な属性のユーザの様々なニーズを満たすには、新しいコミュニティサービスが常に望まれている。さらに、情報交換の迅速性やリアルタイム性、システム運営の柔軟性、コミュニティの属性(ユーザの意志)に従った個人情報の管理などのバーチャルコミュニティの利点を損なわないことが必要である。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、バーチャルコミュニティの利点を損なわずに、従来にない斬新なバーチャルコミュニティサービスを提供することを目的とする。より詳しい目的は、コミュニティ内でユーザが使用する本名以外の名前(ニックネーム)をユーザの多様な趣味・嗜好に合わせて自由に登録・変更・追加できるようにして、ユーザの利便性を向上させ、コミュニティの付加価値を高めることができるサービスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は、複数のユーザの通信端末(ユーザ端末)が通信ネットワークを介して接続可能なサーバコンピュータで構成され、複数のユーザがメンバーとして所属するグループ内でテキスト及び/若しくは画像などのメッセージを交換可能なバーチャルコミュニティサービスをWEBサイト上で提供するシステムであって、このサービスにユーザ登録したユーザに付与された識別情報、ユーザが所属する1以上のグループの識別情報、及び複数のニックネームを含むユーザ情報を格納するユーザ情報格納部と、グループに所属する全てのユーザの識別情報及びニックネームをグループ識別情報に関連付けて格納するグループ情報格納部と、ユーザ端末から、新規ニックネーム及び更新対象のニックネームをユーザ識別情報と共に取得してニックネームの更新申込を受け付けるニックネーム更新申込受付手段と、取得したユーザ識別情報に基づいて前記ユーザ情報格納部から更新対象のニックネームを特定して新規ニックネームに更新すると共に、前記取得した更新対象のニックネームに基づいてグループ情報格納部から当該ニックネームが関連付けられたグループを特定して新規ニックネームに更新するニックネーム更新手段とを備えたことを特徴とするシステム、このシステムによって実行される方法、及びサーバコンピュータにこの方法を実行させるためのコンピュータプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユニークな情報であるユーザ識別情報に関連付けて複数のニックネームを登録できるようにしたので、所属する複数のグループ毎に異なるニックネームを使い分けたり、グループの属性(メンバー構成、グループのプロフィール等)やグループへの登録時期などに応じて使い分けるなど、ユーザの多様な趣味・嗜好に合わせて自由にニックネームを登録・変更・追加できることができる。これにより、ユーザの利便性を向上させ、コミュニティの付加価値を高めることができるサービスを提供することができる。
【0009】
また、本発明の一の実施形態によれば、前記ユーザ情報格納部は、ユーザ識別情報が異なる同一のニックネームを登録するものであり、前記ニックネーム更新手段は、特定されたグループにおいてユーザ端末から取得したニックネームと同一のニックネームが登録されていない場合に当該ユーザのニックネームを前記取得したニックネームに更新する。
【0010】
このような構成により、グループ内では複数のメンバーが同一のニックネームを使用することはできないようにして、グループ内のコミュニケーションを円滑に行えるようにし、また、他人への成りすましなども有効に防止できる。
【0011】
さらに、本発明の他の実施形態では、前記ユーザ情報格納部は、グループ識別情報に関連付けられていないニックネームも登録するものであり、前記ニックネーム更新手段は、ニックネーム更新申込受付手段が新規ニックネームとユーザ識別情報だけを取得した場合に、前記ユーザ情報格納部に当該新規ニックネームを追加登録するものである。
【0012】
このような構成により、特定のグループに関連付けられないストックネームも登録できるため、ユーザは気に入ったニックネームを予め登録しておいて、グループを設立する時や参加する時にストックネームから適切なニックネームを選択することができる。これにより、ユーザの利便性を一層向上させることができる。
【0013】
さらに、本発明の他の実施形態では、前記グループ情報格納部は、1のグループ識別情報と複数のニックネームとを関連付けて格納すると共に、当該複数のニックネームのうち通常使用するニックネームを特定する情報を格納する。これにより、1のグループにおいて複数のニックネームを使い分けることもできるようになる。
【0014】
さらに、本発明の他の実施形態では、前記グループ情報格納部は、グループに所属する何れかのメンバーが作成した当該グループのプロフィールの情報を格納するものであり、このシステムは、さらに、グループに所属する何れかのメンバーのユーザ端末から、ユーザ識別情報とグループのプロフィールの編集情報とを取得した場合に、前記グループ情報格納部のプロフィールを更新するプロフィール更新手段を備えた。このような構成により、グループのプロフィールをメンバー全員が編集でき、グループへの帰属意識や一体感を高めてメンバー相互の密接な関係を維持形成することができる。
【0015】
また、本発明の他の実施形態では、前記グループ情報格納部は、各グループについて所定のルールで決定された設定変更権限を有するユーザ(管理者)の情報をそのユーザの識別情報に関連付けて格納するものであり、このシステムは、さらに、前記管理者のユーザ端末から、グループ名やグループのプロフィールなどのグループ関連情報、構成メンバーのニックネームや人数などのメンバー関連情報、ユーザ間で交換されたメッセージの情報、のうち非公開にしたい項目の選択をユーザ識別情報及びグループ識別情報と共に受け付ける非公開項目選択受付手段と、前記グループ情報格納部に登録された情報と受け付けた情報とを照合して設定変更権限の認証を行う認証手段と、設定変更権限が認証された場合に、当該グループについて選択にかかる項目を非公開にするための情報を前記グループ情報格納部に格納する非公開情報登録手段とを備えた。ここで、前記グループ情報格納部は、所定ルールで決定された管理者への就任順位を登録するものであり、このシステムはさらに、管理者がグループから脱退した場合に、前記就任順位に従って次の管理者を決定して更新する管理者更新手段を備えることが好ましい。
【0016】
これにより、記事の閲覧や投稿、新規メンバーの承認などの基本的な部分ではグループメンバーを平等に扱う一方で、グループの運営における必要最小限の管理を特定のメンバーに行わせて、グループの自主的な運営を容易に実現できる。
【0017】
また、本発明の他の実施形態では、さらに、何れかのグループに所属するユーザからグループ新設の申込みと、そのユーザが所属する既存グループの選択とを受け付けた場合に、当該選択された既存グループの1以上のメンバーの情報や、グループのプロフィール、若しくは特定のメッセージの少なくとも何れかの情報を複製して新規グループの情報を生成し、新たに付与されたグループ識別情報に関連付けて前記グループ情報格納部に登録するグループ新規登録手段を備えた。
【0018】
これにより、新たにグループを設立する際に、グループの名称やプロフィール、参加させたいメンバーの情報(IDやニックネームなど)などを入力する手間を軽減できる。特に、多数のメンバーが所属するグループを分割したい場合、複数のグループを統合したい場合、若しくはグループのテーマやメンバーを細分化して親子関係、兄弟関係の関連グループを設立したい場合などに有効である。親子関係、兄弟関係のグループを設立した場合には、新規グループを元のグループと関連付けておき、グループ情報やメンバー情報の更新などをグループ間で共有するようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るネットワーク構成図である。この図で符号1で示すサービス提供システムは、WEBサービスを提供する事業者2が設置・管理するホストコンピュータで構成される。このシステム1は、インターネットや電子メールネットワークなどの公衆回線通信網を介して、ユーザ3が所有する携帯電話やPC、PDAなどの通信端末(ユーザ端末)4が接続可能である。以下においては、ユーザ端末4として携帯電話を例示して説明する。また、ホストコンピュータは、従来周知のWEBサーバや電子メールサーバ、データベースサーバ、ファイルサーバなどの機能を備えた1又は2以上のコンピュータが連携して構成される。なお、事業者内のファイウォールや、携帯電話通信網の基地局、通信キャリアのシステムなどの周知の機器などは図示及び説明を省略する。
【0020】
前記サービス提供システム1は、後述するユーザ情報の管理機能、グループ情報の管理機能、及び画像制御機能を通じて、登録した会員メンバー(ユーザ)に対して、会員制の電子掲示板などと同様に、複数のユーザ3が所属するグループ内で情報交換を行えるバーチャルコミュニケーションサービス(以下、「本サービス」と称する)を提供するものである。
【0021】
本実施形態のサービス提供システム1は、ユニーク情報であるユーザの識別情報(ID)や端末固有情報などに関連付けて複数のニックネームを登録できるようにして、ユーザが、所属する複数のグループ毎に使い分けたり、同一のグループであっても随時ニックネームを切り替えるなど、ユーザの多様な趣味・嗜好に合わせて自由にニックネームを登録・変更・追加できるようにした点に特徴を有する。これにより、ユーザの利便性を向上させ、コミュニティの付加価値を高めることができるサービスを提供するものである。
【0022】
上記した機能を奏するため、本実施形態のサービス提供システム1は、図2に示すような構成を備えている。
すなわち、本システム1は、図2(A)に示すように、事業者2のホストコンピュータに内蔵されたCPU11に、システムバス12を介して、RAM13、ROMやHDD、磁気ディスクなどの外部記憶装置14、及び入出力インタフェース(I/F)15が接続されている。この入出力I/F15には、ディスプレイなどの出力装置16、キーボードやマウスなどの入力装置17、モデムなどの通信デバイス18及びCD−ROMやDVD−ROMなどのリムーバブル記録媒体19用のドライブ20が夫々接続されている。外部記憶装置14は、図2(B)に示すように、データ格納エリア14aとプログラム格納エリア14bとを備えている。何れも、記憶装置内に確保された一定の記憶領域である。
【0023】
このようなハードウェア構成において、ユーザ端末4から通信I/Fや通信デバイス18等を介して各種の指令を受信することで、記憶装置14のプログラム格納エリア14bにインストールされたソフトウェアプログラムがCPU11によってRAM13上に呼び出されて実行されることで、OS(オペレーションシステム)と協働してこの発明の機能を奏するようになっている。
【0024】
データ格納エリア14aは、後述するソフトウェア(各手段)によって演算された結果や、通信デバイス18等を介してクライアント(ユーザ端末4)等から取得した情報が随時記述・更新される記憶領域であり、具体的には、ユーザ情報格納部21、グループ情報格納部22、及びメッセージ格納部23を備えている。
【0025】
ユーザ情報格納部21は、図3に示すように、このサービスにユーザ登録したユーザに付与された識別情報(ユーザID)、ユーザが所属する1以上のグループの識別情報(グループID)、1以上のニックネーム、ユーザ端末4の電子メールアドレス、ユーザ端末4の固有情報を含むユーザ情報を格納するものである。ここで、ユーザIDは本サービスの会員登録を行った際に付与されるユニークな情報であり、その後にユーザの任意で変更・追加等はできない。また、電子メールアドレスは、ユーザが設定したものを1つだけ登録できるが、その後の変更は可能である。一方で、所属グループの追加(参加)や削除(脱退)は、所属グループ数や更新回数などの制約はない。
【0026】
また、ユーザ端末4の固有情報は、キャリアや端末製造者によって付与される所定桁数の文字列と数字とからなる携帯電話製造番号やサブスクライバID、端末シリアル番号などの端末IDである。ユーザ端末4が本システム1に接続するとこの端末IDを取得してバックグラウンドで端末認証と、セッション認証を実行する。
【0027】
ここで、本明細書における「ニックネーム」は、従来の電子掲示板などで使用されているハンドルネームやユーザ名、若しくは図示した「あだ名」などと同義である。このニックネームは、グループ内でコミュニケーションを取る時に利用されるものであり、ユーザIDなどのようにユニークである必要はない。そのため、本実施形態では、1のユーザIDに対して複数のニックネームを登録することができるようにした(図3のユーザID:1111及び2222のユーザ)。そのため、ユーザ3は、複数のグループに所属する場合に、グループごとにニックネームを使い分けたり、気に入ったニックネームをストックしておくこともできる。ストックされるニックネームには、グループIDが関連付けられていない(ユーザID:1111の「平日くん」参照)。また、あるユーザをグループに招待する場合に、そのユーザのニックネームと同一のニックネームのメンバーが既に所属している場合には、被招待者の他のニックネームを使って招待の手続を進めることができる。
【0028】
さらに、あるグループに所属するユーザが別のグループに所属する別のユーザとの間で同一のニックネームが登録されることも許容される。すなわち、グループメンバー内でのみニックネームをユニークにしておく。図3の例では、ユーザID:1111のユーザとユーザID:3333のユーザとで、同一のニックネーム「土日さん」が登録されているが、これらのニックネームが登録されているグループが異なるため、許容される。
【0029】
グループ情報格納部22は、図4に示すように、各グループに所属する全てのユーザのID及びニックネームと、グループに参加した順序で決定される当該グループ内における管理者就任順位(mngr_odr)と、グループに所属する何れかのメンバーが作成した当該グループのプロフィールの情報と、グループに所属する何れかのメンバーがアップロードした画像データとを、グループ設立時に付与されたグループ識別情報(ID)に関連付けて格納するものである。前記就任順位が1番のユーザだけが、後述するグループの種々の設定を変更したり、グループを削除(解散)できる。この就任順位は、グループを設立したユーザが1番で、その後に追加されたメンバーが順に2、3…番目になるが、就任順位が上位のメンバーが脱退する度に下位のメンバーの順位が随時繰り上がる。
【0030】
ここで、グループ情報の設定変更には、特定の項目の公開/非公開の設定(un_opng_code)が含まれる。例えば、グループの存在自体を含めた全ての項目を非公開にしたい場合(コード:00)、グループ名以外は全て非公開にしたい場合(コード:01)、全ての項目を公開にする場合(コード:99)など、詳細に設定できるのが好ましい。図4の例では、ID:aaa-0のグループは、グループ名とプロフィール以外は非公開の設定であり(コード:02)、ID:ccc-1のグループは、全ての項目が非公開に設定されている(コード:00)。なお、グループ設立時はデフォルトで全ての項目が非公開に設定される(コード:00)。
【0031】
また、後述するように、グループにメンバーを追加したい場合は、招待者が被招待者のメールアドレスなどの必要項目を入力した時点で仮登録され、仮登録フィールド(tmp_reg_flg)に「1」が登録される。さらに、仮登録が完了した時点で、そのグループに所属する招待者以外のメンバー全員の承認待ちフィールド(un_appr_flg)に「1」が登録される。何れのフラグも、承認/非承認の回答を受信した時点、若しくは被招待者の参加が承認された時点で削除される。
【0032】
メッセージ格納部23は、何れかのグループに所属するユーザ3の端末4から書き込まれた前記メッセージの情報と書き込まれた日時を、ユーザID及びユーザが選択したグループのIDに夫々関連付けて格納するものである。この書込み日時の新しい順に、所定件数のメッセージがマイページのトップページに表示される(図6(A)参照)。なお、メッセージを投稿したユーザ本人によってそのメッセージが削除された場合や編集された場合には、編集や削除の日時も登録する。さらに、メッセージが編集された場合には、その編集日時を上記投稿日時に置き換えて、表示順序も変更する。
【0033】
図2に示す前記ソフトウェアプログラムは、一般にグループウェアと称される機能を主としており、ユーザ情報の管理機能と、グループ情報の管理機能と、画像制御機能とを備えている。以下においては、本発明に関連する機能を中心に説明する。ここで、画像制御機能は、本発明の各機能手段によって演算・処理されたデータからHTMLファイルを生成する機能や、送信されたHTMファイルをディスプレイに表示するブラウザの機能などの既存のWEBサーバやメールサーバ、OSなどに実装される従来周知の機能であるため、これ以上の詳細説明は省略する。
【0034】
<ユーザ情報の管理機能>
ユーザ情報の管理機能として、ユーザ登録手段25、ユーザ情報更新申込受付手段26(ニックネーム更新申込受付手段)、ユーザ情報更新手段(ニックネーム更新手段)27、および認証手段28を備えている。
【0035】
ユーザ登録手段25は、ユーザ端末4から、このユーザ端末4の固有情報と、ユーザ3が任意に設定したニックネームとを取得した場合に、乱数など利用して所定桁数の文字列や記号を組み合わせたユーザIDを生成して、取得した情報に関連付けて前記ユーザ情報格納部21に登録するものである。また、ユーザ端末4からユーザIDを取得して退会の申し込みを受け付けた場合は、このユーザIDでユーザ情報格納部21及びグループ情報格納部22を検索してこのユーザ3が所属する全てのグループを特定して後述するグループ情報更新手段32に通知する。なお、後述するように、グループに招待された者(被招待者)が本サービスに未登録であって、招待を受け入れる(グループに参加する)場合には、このユーザ登録手段25によって新規ユーザとして登録される。
【0036】
ユーザ情報更新申込受付手段26は、ユーザ情報格納部21に登録されているユーザ情報のうち、電子メールアドレスやユーザ端末4の固有情報、ログインパスワードの変更や、グループ情報格納部22に登録されているニックネームの追加・変更・削除の申し込みを受け付けるものである。ここで、電子メールアドレスの変更やニックネームの追加については、変更後の情報とユーザIDとを取得して申し込みを受け付ける。ニックネームの追加に関しては、特定のグループにおいて使用したい場合にはグループIDと共に取得し、ストックネームに関しては、ニックネームだけ取得する。また、1のグループ内で複数のニックネームを登録することもできるが、この場合は、通常使用するニックネームを特定する情報を前記ユーザ情報格納部21に登録しておく。さらに、端末固有情報については、ユーザ3が入力する必要はなく、新たな端末(携帯電話)からログインすることでバックグラウンドで自動的に取得される。パスワードの変更は、セキュリティを確保するため、新旧のパスワードを入力させる。
【0037】
一方、ニックネームの変更に際しては、変更対象のニックネーム及び使用しているグループのIDと新しいニックネームとを、ユーザIDと共に取得する必要がある。また、特定のグループに関連付けられていないニックネーム(ストックニックネームを含む)を変更したい場合には、新旧のニックネームとユーザIDとを取得する。なお、グループに関連付けられないニックネームの登録を無制限に認めると、他人への成りすましや無責任な発言などのおそれがあるため、グループが特定されないニックネームの登録件数に上限を設定するのが好ましい。
【0038】
ユーザ情報更新手段27は、取得したグループID及びユーザIDに基づいて前記ユーザ情報格納部21及びグループ情報格納部22から更新対象のグループを特定し、特定されたグループにおける当該ユーザ3のニックネームを前記取得したニックネームに更新するものである。この時、メッセージの投稿者や管理者の特定において混乱が生じないように、ユーザ3から取得したニックネームと同一のニックネームが前記特定されたグループ内に登録されていないことを条件に、そのニックネームへの変更は認めてグループ情報格納部22を更新する。
【0039】
認証手段28は、本システム1へのログイン認証と、前記設定変更権限の認証とを行うものである。何れの認証も、ユーザ端末4から受け付けた情報と、前記ユーザ情報格納部21やグループ情報格納部22に登録された情報とを照合して行う。なお、本サービスにログインした後は、セッションが継続している間はユーザ情報を参照できるため、各グループの掲示板等へのアクセスに際しては、そのユーザ情報に基づいてバックグラウンドでグループ所属メンバーとしての認証が行われる。
【0040】
<グループ情報管理機能>
次に、グループ情報管理機能としては、グループ登録手段29、メンバーリクエスト受付手段30(メンバー招待受付手段、非公開項目選択受付手段)、通知手段31(招待通知配信手段、招待メール送信手段、参加非承認通知配信手段)、およびグループ情報更新手段32(管理者更新手段、グループプロフィール更新手段、非公開情報登録手段)を備えている。
【0041】
グループ登録手段29は、ユーザ端末4からグループの名称やプロフィールを取得してグループ新設の申込みを受け付けた場合に、グループIDを発行して前記取得した情報とユーザIDとに従ってグループのレコードを生成して前記グループ情報格納部22に登録するものである(図5(B)参照)。本実施形態では、グループの新設時に、そのユーザが所属する既存グループの選択と、メンバーの情報、グループのプロフィール、特定のメッセージ等の引き継ぐ項目の選択を受け付けた場合に(図11(A)(C)参照)、選択された項目を複製して新規グループのレコードを生成する機能も有する。これにより、グループの設立の負荷を軽減できると共に、共通テーマでの親子関係や兄弟関係のような関連グループの設立や、巨大化したグループの分割、若しくはこれらと逆に複数のグループの統合などが容易になる。
【0042】
メンバーリクエスト受付手段30は、従来周知の、メンバーから投稿(編集・削除)されたメッセージ関連リクエストを受け付けて前記メッセージ格納部23を更新する機能に加えて、本実施形態に特有の機能として、メンバー招待受付機能と、非公開項目選択受付機能と、グループからの脱退申込受付機能とを備えている。メンバー招待受付機能は、グループに所属するユーザ(招待ユーザ)のユーザ端末4から、当該グループに参加させたい他のユーザ(被招待ユーザ)のユーザ情報(ニックネームやメールアドレス等)とグループIDとを取得して新規メンバーの招待を受け付ける機能である(図13参照)。また、非公開項目選択受付機能は、前記管理者のユーザ端末4から、グループの存在・名称・プロフィールなどのグループ関連情報、構成メンバーのニックネーム・人数・お気に入り・お勧めなどのメンバー関連情報、ユーザ間で交換されたメッセージの情報、のうち非公開にしたい項目の選択をユーザID及びグループIDと共に受け付ける機能である。さらに、脱退申込受付機能は、グループに所属するメンバーからそのグループからの脱退を受け付ける機能である(図8参照)。全てのグループから脱退した場合は無所属になるが、ユーザ登録(アカウント)や登録されているニックネームは維持される。
【0043】
通知手段31は、グループのメンバーのユーザ端末4に対して、種々の電子メールを生成して送信するものである。具体的には、従来のメールサーバと同様の、何れかのメンバーからメッセージが投稿された場合に他のメンバーに通知する機能に加えて(図6(D)参照)、本実施形態に特有の機能として、招待受付メール配信機能、招待メール送信機能、及び参加非承認メール配信機能を備えている。なお、管理者がグループから脱退して他のメンバーに代わった場合にも、グループのメンバー全員にその旨を通知するのが好ましい。
【0044】
前記招待受付メール配信機能は、前記メンバーリクエスト受付手段30が何れかのユーザ(招待者)からグループへ参加させたいユーザの情報を受け付けた場合に、グループIDに基づいて、ユーザ情報格納部21及びグループ情報格納部22から対象グループの全ての所属メンバーを特定し、招待ユーザ及び被招待ユーザのニックネームを含む招待メールを生成してこの招待ユーザ以外の他のメンバーのメールアドレス宛てに配信する機能である(図5(B)、図14(A)参照)。
【0045】
招待メール送信機能は、グループ所属メンバーの全員から被招待ユーザについてグループへの参加の承認を受信した場合に、当該被招待ユーザのメールアドレス宛てに当該グループへの招待メールを送信する機能である(図15(A)参照)。
【0046】
参加非承認通知配信機能は、前記被招待ユーザから当該グループへの参加拒否を受信した場合、若しくは何れかのメンバーから参加非承認を受信した場合に、被招待ユーザのグループへの参加は承認されなかった旨の参加非承認メールを生成して、招待ユーザ及び他のメンバーのメールアドレス宛てに配信する機能である(図14(E)、図15(F)参照)。この場合の、被紹介者から受信した参加拒否の情報や、何れかのメンバーから受信した参加非承認の情報は、招待者や他のグループメンバー、及び被招待者に対して非公開とされる。そのため、招待者は、被紹介者がグループに参加しなかった原因が、何れかのメンバーによる非承認なのか、被紹介者の参加拒否なのかを知り得ない。これにより、グループ間の人間関係や、紹介者と被招待者との間の人間関係を損なうことがない。
【0047】
グループ情報更新手段32は、グループメンバーの更新機能と、グループプロフィール更新機能と、非公開情報登録機能とを備えている。何れの更新機能も、更新年月日と、更新をリクエストしたユーザのユーザIDとに関連付けて更新履歴として記録しておくのが好ましい。
【0048】
まず、グループメンバーの更新機能は、前記招待メールを受信した被招待ユーザから当該グループへの参加希望を受信した場合に、この被招待ユーザをグループのメンバーとして前記グループ情報格納部22に格納するものである(図13(D)、図14(D)、図15(E)参照)。また、メンバーがグループから脱退した場合には、当該メンバーのユーザ情報(ニックネームやIDなど)をグループ情報格納部22から削除すると共に、それが設定変更権限を有するグループの管理者であれば、グループ情報格納部22に登録されている就任順位に従って次の管理者を決定して更新する(図8参照)。また、脱退したメンバーが管理者以外のユーザであれば、管理者への就任順位が下位のメンバーを繰り上げて更新する。
【0049】
また、グループプロフィール更新機能は、グループに所属する何れかのメンバーのユーザ端末4から、ユーザIDとグループのプロフィールの編集情報(追加・修正・削除後のプロフィールや画像)とを取得した場合に、前記グループ情報格納部22のプロフィールを更新する機能である(図6(B)(C)参照)。なお、プロフィールが更新された場合に、前記通知手段31が、管理者やグループの全てのメンバーに更新通知を送信してもよい。
【0050】
また、非公開情報登録機能は、前記認証手段28によってユーザ(管理者)の設定変更権限が認証された場合に、当該グループについて選択にかかる項目を非公開にするための情報(フラグや記号、設定変更日時など)を前記グループ情報格納部22に格納するものである(図9参照)。逆に、非公開の項目を公開にする場合も同様に処理する。
【0051】
(本発明の表示画面の例)
次に、図5〜11の表示画面の例を参照して、本発明によって提供される本サービスの基本的な機能を説明する。
まず、ユーザ端末4で本サービスのWEBサイトに接続すると、図5(A)のトップ画面が表示される。この画面には、公開が設定されているグループの名称やプロフィールの一部などが新しい順に表示される。ユーザが、この画面の「会員の入り口」をクリックし、図示しないログイン情報入力画面でユーザ3がユーザIDとパスワードとを入力して送信すると、前記認証手段28によってログイン認証が行われると共に、このログイン情報とユーザ端末4の端末識別情報がメモリに格納される。
【0052】
認証が肯定されると、図5(B)に示すこのユーザのマイページが表示される。このマイページには、メンバー追加承認待ち通知40、グループへの招待通知41、新規グループの作成(設立)申込42、ユーザ情報(ニックネームやパスワード等)の変更申込43、図示しない新規ノート(書き込み)の通知、及びユーザ3の所属グループリスト44、などの本サービスのサービスメニューが表示される。この画面上の文字列若しくはアイコンには各WEBページのハイパーリンクが設定されている。なお、メンバー追加承認待ち通知40及びグループへの招待通知41が押された場合の処理は、後に詳細に説明する。
【0053】
まず、このサービスメニューの所属グループリスト44から任意のグループ名を選択すると、図6(A)のグループトップ画面に遷移する。ここでは、「Aさんとその仲間達」が選択された例を示す。グループトップページには、「友達を呼ぶ(メンバーの追加)」及びグループのプロフィール(プロフ)変更の各メニュー45、46、ノート(書込み)47、及びグループ情報の変更メニュー48が表示される。ここで、変更メニュー48のうち、「公開非公開設定」48c及び「グループを消す(削除)」48dは、ユーザがこのグループの管理者である場合にだけ表示される。なお、ノート47は、最新のノートが5件まで表示され、過去分は「前の5件」で表示可能である。
【0054】
グループトップ画面でグループのプロフ46を選択すると、図6(B)のグループプロフの説明文及び画像と、所属メンバーリストが表示される。この画面で「編集する」49を選択すると、図6(C)のプロフィール編集画面に遷移する。この画面で、プロフィールを編集し、「決定」ボタン50を押すと、前記メンバーリクエスト受付手段30及びグループ情報更新手段32によってグループ情報格納部22のグループのプロフィールが更新される。
【0055】
また、前記グループトップページ(図6(A))で、ユーザがノート入力欄51にメッセージを入力し「書き込む」ボタン52を押すと、前記メンバーリクエスト受付手段30及びグループ情報更新手段32によってメッセージ格納部23に入力された情報がユーザID及びグループIDと共に登録される。また、通知手段31によって、図6(D)に示す更新情報通知メールが全てのメンバーの電子メールアドレス宛に送信される。
【0056】
また、グループトップページ(図6(A))で、ユーザが変更メニュー48の「あだ名の変更」48aを選択すると、図7(A)の画面に遷移する。この画面で新規のニックネーム(あだ名)を入力して「変更」ボタン53を押すと、図7(B)の画面が表示され、前記ユーザ情報更新申込受付手段26及びユーザ情報更新手段27によって、ユーザ情報格納部21及びグループ情報格納部22に登録されているこのユーザの当該グループにおけるニックネームが変更される。
【0057】
また、グループトップページ(図6(A))で、ユーザが変更メニュー48の「グループから抜ける」48bを選択すると、図8(A)の画面に遷移する。この画面で「抜ける」ボタン54を押すと、前記ユーザ情報更新申込受付手段26及びユーザ情報更新手段27によって、ユーザ情報格納部21及びグループ情報格納部22に登録されているこのユーザの当該グループにおける情報が削除される。また、この例では、ユーザが当該グループにおける管理人であるため、前記グループ情報更新手段32は、グループ情報格納部22の管理人就任順位に従って次の管理人を決定し、通知手段31が全てのメンバーに図8(B)に示す管理人変更のメールを送信する。
【0058】
また、グループトップページ(図6(A))で、ユーザが変更メニュー48の「公開非公開設定」48cを選択すると、図9の画面に遷移する。この画面で、管理人であるユーザが「公開」「非公開」のラジオボタンを選択し「変更」ボタン55を押すと、図9(B)の確認画面が表示され、前記メンバーリクエスト受付手段30及びグループ情報更新手段32によってグループ情報格納部22に登録されている当該グループの公開/非公開設定が更新される。なお、図示は省略したが、実際は、グループの存在、名称、プロフィール、所属メンバー、ノートなどの項目ごとに、公開/非公開を選択できる。
【0059】
また、グループトップページ(図6(A))で、ユーザが変更メニュー48の「グループを消す」48dを選択すると、図10の画面に遷移する。この画面で、管理人であるユーザが「削除」ボタン56を押すと、前記メンバーリクエスト受付手段30及びグループ情報更新手段32によってグループ情報格納部22に登録されている当該グループのレコードが削除される。また、メンバー全員に、図示しない「管理人によってグループが削除されました」という定型のメールが送信される。
【0060】
一方で、図5(B)のマイページで、ユーザが「新規グループの作成」42を選択すると、図11(A)の作成画面に遷移する。この画面の「グループ名入力欄」57a及び「ニックネーム入力欄」57bに夫々入力して「作成」ボタン58を押すと、図11(B)の確認画面に遷移する。この画面で入力した情報を確認し、「作成する」ボタン59を押すと、図11(C)の完了通知画面が表示されると共に、前記グループ登録手段29によってグループIDが生成され、入力された情報に基づいて新規グループレコードが作成されてグループ情報格納部22に登録される。
【0061】
ここで、図11(A)の作成画面において、ユーザが所属する既存グループの情報を新規グループで共有したり、複製したい場合に、そのグループの情報を入力欄60に入力して「検索」ボタン61を押すと、図11(D)の共有情報選択画面に遷移する。この画面で、共有・複製したい情報をラジオボタンで選択して「作成する」ボタン62を押すと、前記前記メンバーリクエスト受付手段30及びグループ登録手段29によって対象グループの検索及び選択された項目が検索され、図11(A)の「グループ名入力欄」56及び/若しくは「ニックネーム入力欄」57に表示される。これにより、ユーザは新規グループの設立を容易に行えると共に、グループの統合・分割・関連グループの設立等が可能になる。
【0062】
このようにして、新規グループの設立が完了すると、通知手段31によって図11(E)の定型のグループ登録完了メールが設立者であるユーザのメールアドレス宛に送信される。グループの設立時は、デフォルトで非公開に設定されているが、上記したように、グループの管理者は前記「公開非公開設定」48cからいつでも公開/非公開を切り替えることができる。また、このグループ登録完了メールには、公開に設定変更した場合にこのグループを知らない他のユーザや、本サービスに登録していない友人などにグループの記事などを閲覧させるためのQRコードやURLが含まれている。
【0063】
(メンバー追加処理のフローチャート)
次に、図12のフローチャートと、図13〜15の表示画面の例を参照して、本発明の実施形態に係るグループメンバーの追加処理工程を説明する。以下の例では、招待される者(被招待者:Y)も既に本サービスへのユーザ登録が完了しており、ユーザIDが付与されているものとする。また、図12では、図面の煩雑を避けて説明を簡略化するために、参加の承認を求めるグループのメンバーを1人だけ(B)表示している。ここで、図13は招待者であるユーザ(A)の端末4に表示される画面の例、図14は、グループのメンバーであるユーザ(B)の端末4に表示される画面の例、図15は、被招待者であるユーザ(Y)の端末4に表示される画面の例を夫々示している。
【0064】
まず、グループに所属するメンバー(招待者ユーザA)が、他のユーザ(被招待者Y)をそのグループに参加させたい場合は、図6(A)のグループトップページで「友達を呼ぶ」45を選択して、図13(A)のメンバー追加画面を表示させる。この画面で、被招待者Yのニックネーム、コメント(承認依頼文)、ユーザID、及びメールアドレスを各入力欄63〜66に入力して送信ボタン67を押すと(ステップS1)、前記メンバーリクエスト受付手段30がその情報を取得して、メンバー追加申込を受け付ける(ステップS2)。ここで、ニックネームはメールアドレス等と異なりユニーク情報ではないため、単独では被招待者を特定できない。そのため、ニックネームを入力させる場合には、該当するニックネームのユーザを所属グループやユーザID等と共に一覧表示させて、ユーザ(招待者)に選択させるのが好ましい。
【0065】
メンバー追加申込を受け付けると、図13(B)の確認画面が表示され、この画面で招待者が「送信する」ボタン68を押すと、前記グループ情報更新手段32が被招待者Yを当該グループに仮登録すると共に(ステップS3)、招待者Aのユーザ端末4に図13(C)の仮登録完了画面を表示させる(ステップS4)。また、前記通知手段31が、グループIDに基づいて前記グループ情報格納部22から全ての所属メンバー(B)とメールアドレスを検索し(ステップS5)、メンバー総数(n)をメモリにセットする。次いで、この通知手段31が、招待者A及び被招待者Yのニックネームと、招待者Aが図13(A)のメンバー追加画面で入力した承認依頼文と、メンバー追加承認待ち一覧画面(図14(A))のURLと、を含む承認依頼メールを生成して全てのメンバーのアドレス宛に送信する(ステップS6)。また、グループ情報更新手段32が、グループ情報格納部22の各メンバーのフィールド(図4の「un_appr_flg」)に「承認待ち」フラグ:1を設定する。これにより、メンバーがマイページ(図5(B))にアクセスすると、「メンバー追加承認待ち」40が表示される(ステップS7)。
【0066】
メンバーBが、送信されたメールに含まれるURLをクリックするか、マイページから前記「承認待ち」40を選択すると、図14(A)のメンバー追加承認待ち一覧画面が表示される。この画面で、メンバーBが「承認する」ボタン69か「承認しない」ボタン70を押すと(ステップS8)、メンバー追加承認確認画面(図14(B)参照)が表示される(ステップS9)。この画面で、メンバーBが「確認」ボタン71を押すと、メンバー追加承認結果画面(図14(C)に遷移すると共に、この承認結果が本システム1に送信される(ステップS10)。なお、図14(B)(C)は、「承認する」場合を示しているが、「承認しない」場合も同様の画面が表示される。
【0067】
そして、前記グループ情報更新手段32が、グループ情報格納部22の当該メンバーBの項目に登録されていた前記承認待ちフラグを削除して前記承認待ちリストから除外する(ステップS11)。これにより、このメンバーBについては、図14(A)のメンバー追加承認待ち一覧から当該グループの承認待ちが削除される。
【0068】
受信した回答が「承認」である場合は(ステップS12のNo)、「承認人数(n)」に1を加算する(n→n+1)。これらの処理(ステップS10〜S12)を、メンバー全員から回答を受信するまで(n=n)継続する(ステップS13)。
【0069】
メンバー全員から承認されると(ステップS13のYes)、通知手段31が招待者A及び被招待者Yのニックネームとグループ名と図15(B)の招待グループ一覧画面のURLを含む招待メール(図15(A))を生成し、被招待者Yのメールアドレス宛に送信する(ステップS14)。また、被招待者Yのマイページ(図5(B)参照)において、「グループに招待されています!」41が表示される(ステップS15)。このように、メンバー全員の承認がない限り被招待者Yには何も通知されないため、被招待者Yは何れかのメンバーによって招待が承認されなかったとしても、それを知ることもない。
【0070】
被招待者Yが、マイページから、若しくは前記招待メールのURLから図15(B)の入力画面にアクセスし、「参加する」ボタン72か「参加しない」ボタン73を押し、かつ図15(C)の確認画面で「送信」ボタン74を押すと、図15(D)の結果確認画面が表示される(ステップS17)。図15(C)(D)は、「参加する」場合を示しているが、「参加しない」場合も同様の画面が表示される。
【0071】
また、本システム1が被招待者Yからの回答を受信し、ユーザ情報更新手段27に受け渡す(ステップS18)。受信した回答が「参加する」である場合は(ステップS19のYes)、ユーザ情報更新手段27は、グループ情報格納部22において被招待者Yについて登録されていた仮登録フラグ(図4の「tmp_reg_flg」)を削除してユーザ情報格納部21及びグループ情報格納部22に登録年月日を登録し本登録に移行する(ステップS20)。また、通知手段31が、招待者Aを含むメンバー全員に、図13(D)及び図14(D)に示すメンバー追加通知メールを送信する(ステップS21、S22)。また、被招待者Yにも、グループのトップページのURLを含む「メンバー登録完了メール」(図15(E))が送信される。
【0072】
一方、上記ステップS10でメンバーBから受信した回答が「承認しない」であった場合には(ステップS12のYes)、前記グループ情報更新手段32が、「非承認人数(n)」に1を加算する(n→n+1)。本実施形態では、グループメンバーの全員の承認を条件にしているため、この非承認人数(n)が1になった時点で被招待者Yはグループに招待されず、グループ情報格納部22の仮登録も削除される(ステップS23)。ただ、メンバー全員や被招待者Yからの回答を受信するのに十分な期間を置かずに「被招待者は不参加」の結果が通知されると、招待者Aが、承認しなかったメンバーを予測できたり、何れかのメンバーが承認しなかったことを認識できる可能性がある。そのため、非承認の回答を受信した(n=1、2…)時点では直ちに非承認結果を通知せず、メンバー全員や被招待者Yからの回答を受信するのに十分な期間の経過を待って、「承認結果」を送信するのが好ましい。
【0073】
また、上記ステップS18で受信した被招待者Yからの回答が「参加しない」である場合は(ステップS19のNo)、グループメンバーによる非承認と同様に、グループ情報格納部22の仮登録フラグ:1を削除して(ステップS23)、招待者Aを含むグループメンバー全員に「承認結果」を送信する(ステップS21、S22)。この場合の「承認結果」は、図13(E)及び図14(E)に示すように、被招待者Yが参加しなかった理由がメンバーの非承認によるものか被招待者Yの拒否によるものかを特定できないような文面になっている。そのため、招待者や承認したメンバーは、被招待者Yがグループに追加されなかったという結果しか知ることはできない。これにより、メンバー同士及び被招待者とメンバーの間の人間関係を損なうことがない。また、被招待者Yにも、確認のため、同様の「承認結果」が送信される(図15(F)参照)。
【0074】
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々変形可能である。
【0075】
例えば、上記実施形態においては、ユーザ端末4として携帯電話を想定した画面の例を示したが、PCやPDAなどの他の通信端末を利用する場合には表示画面のレイアウト等を適宜変更する必要がある。
【0076】
また、グループ管理者の就任順位や、管理者の権限、人数なども適宜変更できる。例えば、権限ごとに管理者を設定することもできるし、複数のメンバーを管理者にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】図1は、本発明の一実施形態のネットワーク構成図である。
【図2】図2は、同、サービス提供システムの概略構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図3は、同、ユーザ情報データベース(DB)のデータ構成を模式的に示す図である。
【図4】図4は、同、グループ情報データベース(DB)のデータ構成を模式的に示す図である。
【図5】図5(A)(B)は、同、本サービスのトップページ及びユーザのマイページの画面例である。
【図6】図6(A)〜(D)は、同、本サービスの画面遷移の例、及び送信される電子メールの例を示す図である。
【図7】図7(A)(B)は、同、本サービスの画面遷移の例を示す図である。
【図8】図8(A)(B)は、同、本サービスの画面遷移の例、及び送信される電子メールの例を示す図である。
【図9】図9(A)(B)は、同、本サービスの画面遷移の例を示す図である。
【図10】図10は、同、本サービスの画面遷移の例を示す図である。
【図11】図11(A)〜(E)は、同、本サービスの画面遷移の例、及び送信される電子メールの例を示す図である。
【図12】図12は、同、メンバー追加時の処理工程を示すフローチャートである。
【図13】図13(A)〜(E)は、同、本サービスの画面遷移の例、及び送信される電子メールの例を示す図である。
【図14】図14(A)〜(E)は、同、本サービスの画面遷移の例、及び送信される電子メールの例を示す図である。
【図15】図15(A)〜(F)は、同、本サービスの画面遷移の例、及び送信される電子メールの例を示す図である。
【符号の説明】
【0078】
1…サービス提供システム
2…事業者
3…ユーザ
4…ユーザ端末
11…CPU
12…システムバス
13…RAM
14…外部記憶装置
14a…データ格納エリア
14b…プログラム格納エリア
15…入出力インタフェース(I/F)
16…出力装置
17…入力装置
18…通信デバイス
19…リムーバブル記録媒体
20…ドライブ
21…ユーザ情報格納部
22…グループ情報格納部
23…メッセージ格納部
25…ユーザ登録手段
26…ユーザ情報更新申込受付手段
27…ユーザ情報更新手段
28…認証手段
29…グループ登録手段
30…メンバーリクエスト受付手段
31…通知手段
32…グループ情報更新手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザの通信端末(ユーザ端末)が通信ネットワークを介して接続可能なサーバコンピュータで構成され、複数のユーザがメンバーとして所属するグループ内でテキスト及び/若しくは画像などのメッセージを交換可能なバーチャルコミュニティサービスをWEBサイト上で提供するシステムであって、
このサービスにユーザ登録したユーザに付与された識別情報、ユーザが所属する1以上のグループの識別情報、及び複数のニックネームを含むユーザ情報を格納するユーザ情報格納部と、
グループに所属する全てのユーザの識別情報及びニックネームをグループ識別情報に関連付けて格納するグループ情報格納部と、
ユーザ端末から、新規ニックネーム及び更新対象のニックネームをユーザ識別情報と共に取得してニックネームの更新申込を受け付けるニックネーム更新申込受付手段と、
取得したユーザ識別情報に基づいて前記ユーザ情報格納部から更新対象のニックネームを特定して新規ニックネームに更新すると共に、前記取得した更新対象のニックネームに基づいてグループ情報格納部から当該ニックネームが関連付けられたグループを特定して新規ニックネームに更新するニックネーム更新手段と
を備えたことを特徴とするシステム。
【請求項2】
請求項1のシステムにおいて、
前記ユーザ情報格納部は、ユーザ識別情報が異なる同一のニックネームを登録するものであり、
前記ニックネーム更新手段は、特定されたグループにおいてユーザ端末から取得したニックネームと同一のニックネームが登録されていない場合に当該ユーザのニックネームを前記取得したニックネームに更新する
ことを特徴とするシステム。
【請求項3】
請求項1のシステムにおいて、
前記ユーザ情報格納部は、グループ識別情報に関連付けられていないニックネームも登録するものであり、
前記ニックネーム更新手段は、ニックネーム更新申込受付手段が新規ニックネームとユーザ識別情報だけを取得した場合に、前記ユーザ情報格納部に当該新規ニックネームを追加登録するものである
ことを特徴とするシステム。
【請求項4】
請求項1のシステムにおいて、
前記グループ情報格納部は、1のグループ識別情報と複数のニックネームとを関連付けて格納すると共に、当該複数のニックネームのうち通常使用するニックネームを特定する情報を格納することを特徴とするシステム。
【請求項5】
請求項1のシステムにおいて、
前記グループ情報格納部は、グループに所属する何れかのメンバーが作成した当該グループのプロフィールの情報を格納するものであり、
このシステムは、さらに、グループに所属する何れかのメンバーのユーザ端末から、ユーザ識別情報とグループのプロフィールの編集情報とを取得した場合に、前記グループ情報格納部のプロフィールを更新するプロフィール更新手段を備えた
ことを特徴とするシステム。
【請求項6】
請求項1のシステムにおいて、
前記グループ情報格納部は、各グループについて所定のルールで決定された設定変更権限を有するユーザ(権限者)の情報をそのユーザの識別情報に関連付けて格納するものであり、
このシステムは、さらに、
前記権限者のユーザ端末から、グループの存在・名称・プロフィールなどのグループ関連情報、構成メンバーのニックネーム・人数・お気に入り・お勧めなどのメンバー関連情報、ユーザ間で交換されたメッセージの情報、のうち非公開にしたい項目の選択をユーザ識別情報及びグループ識別情報と共に受け付ける非公開項目選択受付手段と、
前記グループ情報格納部に登録された情報と受け付けた情報とを照合して設定変更権限の認証を行う認証手段と、
設定変更権限が認証された場合に、当該グループについて選択にかかる項目を非公開にするための情報をグループ情報格納部に格納する非公開情報登録手段と
を備えたことを特徴とするシステム。
【請求項7】
請求項6のシステムにおいて、
前記グループ情報格納部は、所定ルールで決定された権限者への就任順位を登録するものであり、
このシステムはさらに、権限者がグループから脱退した場合に、前記就任順位に従って次の権限者を決定して更新する権限者更新手段を備えた
ことを特徴とするシステム。
【請求項8】
請求項1のシステムにおいて、
さらに、何れかのグループに所属するユーザからグループ新設の申込みと、そのユーザが所属する既存グループの選択とを受け付けた場合に、当該選択された既存グループの1以上のメンバーの情報や、グループのプロフィール、若しくは特定のメッセージの少なくとも何れかの情報を複製して新規グループの情報を生成し、新たに付与されたグループ識別情報に関連付けて前記グループ情報格納部に登録するグループ新規登録手段を備えたことを特徴とするシステム。
【請求項9】
複数のユーザの通信端末(ユーザ端末)が通信ネットワークを介して接続可能なサービス提供システムによって実行され、複数のユーザがメンバーとして所属するグループ内でテキスト及び/若しくは画像などのメッセージを交換可能なバーチャルコミュニティサービスをWEBサイト上で提供する方法であって、
前記サービス提供システムは、
このサービスにユーザ登録したユーザに付与された識別情報、ユーザが所属する1以上のグループの識別情報、及び複数のニックネームを含むユーザ情報を格納するユーザ情報格納部と、
グループに所属する全てのユーザの識別情報及びニックネームをグループ識別情報に関連付けて格納するグループ情報格納部と、を備え、
この方法は、
前記サービス提供システムのニックネーム更新申込受付手段が、ユーザ端末から、新規ニックネーム及び更新対象のニックネームをユーザ識別情報と共に取得してニックネームの更新申込を受け付けるニックネーム更新申込受付工程と、
前記サービス提供システムのニックネーム更新手段が、取得したユーザ識別情報に基づいて前記ユーザ情報格納部から更新対象のニックネームを特定して新規ニックネームに更新すると共に、前記取得した更新対象のニックネームに基づいてグループ情報格納部から当該ニックネームが関連付けられたグループを特定して新規ニックネームに更新するニックネーム更新工程と
を備えたことを特徴とする方法。
【請求項10】
複数のユーザの通信端末(ユーザ端末)が通信ネットワークを介して接続可能なサーバコンピュータで構成されるサービス提供システムに、複数のユーザがメンバーとして所属するグループ内でテキスト及び/若しくは画像などのメッセージを交換可能なバーチャルコミュニティサービスをWEBサイト上で提供するための処理工程を実行させるコンピュータプログラムであって、
前記サービス提供システムは、
このサービスにユーザ登録したユーザに付与された識別情報、ユーザが所属する1以上のグループの識別情報、及び複数のニックネームを含むユーザ情報を格納するユーザ情報格納部と、
グループに所属する全てのユーザの識別情報及びニックネームをグループ識別情報に関連付けて格納するグループ情報格納部と、を備え、
このコンピュータプログラムは、
ユーザ端末から、新規ニックネーム及び更新対象のニックネームをユーザ識別情報と共に取得してニックネームの更新申込を受け付けるニックネーム更新申込受付工程と、
取得したユーザ識別情報に基づいて前記ユーザ情報格納部から更新対象のニックネームを特定して新規ニックネームに更新すると共に、前記取得した更新対象のニックネームに基づいてグループ情報格納部から当該ニックネームが関連付けられたグループを特定して新規ニックネームに更新するニックネーム更新工程と
を前記サーバコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−169913(P2009−169913A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−15320(P2008−15320)
【出願日】平成20年1月25日(2008.1.25)
【公序良俗違反の表示】
特許法第64条第2項第4号の規定により図面の一部または全部を不掲載とする。
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(306019111)株式会社タイトー (475)
【Fターム(参考)】