説明

シタクスセンタンナトリウムの配合物

シタクスセンタンナトリウムの安定な凍結乾燥配合物および経口配合物を提供する。ある態様においては、本発明により提供される凍結乾燥配合物は再構成に際して改善された安定性をもつ。それらの配合物を調製および使用する方法をも提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発出願は、米国仮特許出願No. 60/781,880(2006年3月13日出願)、表題”シタクスセンタンナトリウム(sitaxsentan sodium)の配合物”(Chenら)に基づく優先権を主張する。この出願の開示内容を本明細書に援用する。
【0002】
分野
本発明は、シタクスセンタンナトリウムの配合物およびそれを用いてエンドセリン仲介障害を処置するための方法を提供する。ある態様において、本発明は凍結乾燥配合物を提供する。ある態様において、配合物は経口錠剤である。本発明配合物を調製および使用する方法も提供する。
【0003】
背景
シタクスセンタンナトリウムはエンドセリンファミリーのペプチドの活性を調節するので、エンドセリン仲介障害を処置するのに有用である。これらの障害の性質のため、シタクスセンタンナトリウムを含有する配合物は長期間貯蔵することが必要な可能性がある。凍結乾燥粉末の場合、再構成した配合物の安定性が重要である。これまで知られているシタクスセンタンナトリウム凍結乾燥配合物は、再構成した際に安定ではない。したがって、この化合物の安定な配合物が望まれている。
【0004】
概要
1態様において、本発明はシタクスセンタンナトリウムの凍結乾燥配合物、およびそれを用いてエンドセリン仲介障害を処置するための方法を提供する。本発明配合物は、シタクスセンタンナトリウムの酸化を防止するために1種類以上の酸化防止剤を含有する。1態様において、酸化防止剤は、モノチオグリセロール、アスコルビン酸、亜硫酸水素ナトリウムもしくは亜硫酸ナトリウム、またはその組合わせである。本発明配合物は、場合によりさらに、緩衝剤、ならびに/あるいは糖類、多価アルコール、アミノ酸、ポリマーおよび多糖類から選択される増量剤を含有する。
【0005】
1態様において、本発明はシタクスセンタンナトリウムの経口錠剤配合物、およびそれを用いてエンドセリン仲介障害を処置するための方法を提供する。本発明の錠剤は、緩衝剤、酸化防止剤、結合剤、希釈剤、滑沢剤およびコーティング剤から選択される1種類以上の賦形剤を含有する。
【0006】
本発明配合物を調製する方法も提供される。さらに、包装材料、安定なシタクスセンタンナトリウム配合物、およびこの配合物がエンドセリン仲介障害の処置のためのものであることを示すラベルを含む製品が提供される。
【0007】
詳細な記述
A.定義
別途定義しない限り、本明細書中で用いるすべての技術用語および科学用語は当業者が一般に理解しているものと同じ意味をもつ。すべての特許、特許出願、公開特許出願および他の刊行物の全体を本明細書に援用する。本明細書中で用語について複数の定義がある場合、別途記載しない限り、このセクションにおける定義が支配する。
【0008】
本明細書中で用いる”シタクスセンタン”は、N-(4-クロロ-3-メチル-5-イソオキサゾリル)-2-[2-メチル-4,5-(メチレンジオキシ)フェニルアセチル]-チオフェン-3-スルホンアミドを表わす。シタクスセンタンはTBC11251としても知られる。シタクスセンタンの他の化学名には、4-クロロ-3-メチル-5-(2-(2-(6-メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)アセチル)-3-チエニルスルホンアミド)イソオキサゾールおよびN-(4-クロロ-3-メチル-5-イソオキサゾリル)-2-[3,4-(メチレンジオキシ)-6-メチルフェニルアセチル]-チオフェン-3-スルホンアミドが含まれる。シタクスセンタンおよびシタクスセンタンナトリウム塩の化学構造は本明細書中の他の箇所に記載される。
【0009】
本明細書中で用いる”対象”は、動物、たとえば哺乳類であり、ヒト、たとえば患者が含まれる。
【0010】
本明細書中で用いる”エンドセリン仲介障害”は、異常なエンドセリン活性により起きる状態、またはエンドセリン活性を阻害する化合物が療法用途をもつ状態である。そのような障害には、高血圧症、心血管疾患、喘息、炎症性疾患、眼科疾患、月経障害、産科状態、創傷、胃腸疾患、腎不全、肺高血圧症、内毒素ショック、アナフィラキシーショックおよび出血性ショックが含まれるが、これらに限定されない。
【0011】
本明細書中で用いる用語”治療する(treat)”、”治療すること(treating)”、”治療(treatment)”は、別途明記しない限り、患者が特定の疾患または障害に罹患している際に行われる活動であって、その疾患または障害の重症度を低下させ、あるいはその疾患または障害の進行を抑制し、または遅延させるものを意味するものとする。処置には、何らかの医薬としての本発明組成物の使用、たとえば肺高血圧症の処置のための使用も含まれる。
【0012】
本明細書中で用いる、特定の医薬組成物の投与による特定の障害の症状の改善とは、本発明組成物の投与に原因または関連があるとすることができる何らかの軽減を表わし、永続的または一時的、持続的または一過性のいずれであってもよい。
【0013】
本明細書中で用いる用語”予防する(prevent)”、”予防すること(preventng)”、”予防(prevention)”は、別途明記しない限り、患者が特定の疾患または障害に罹患し始める前に行われる活動であって、その疾患または障害を阻止し、またはその重症度を低下させるものを意味するものとする。
【0014】
本明細書中で用いる用語”管理する(manage)”、”管理すること(managing)”、”管理(management)”には、別途明記しない限り、既に特定の疾患または障害に罹患した患者においてその疾患または障害の再発を予防すること、ならびに/あるいは特定の疾患または障害に罹患した患者が寛解状態を維持する期間を延長することが含まれる。この用語には、疾患または障害の閾値、展開および/または持続期間を調節し、あるいはその疾患または障害に対する患者の応答状態を変化させることが含まれる。
【0015】
本明細書中で用いる用語、ある化合物の”療法有効量”および”有効量”は、別途明記しない限り、疾患の治療、予防および/または管理に際して療法上の有益性をもたらし、処置すべき疾患または障害に関連する1以上の症状を遅延させ、または最小限に抑えるのに十分な量を意味する。用語”療法有効量”および”有効量”には、療法処置全般を改善し、疾患または障害の症状または原因を軽減または回避し、あるいは他の療法薬の療法効力を増強する量を含めることができる。
【0016】
本明細書中で用いる用語、ある化合物の”予防有効量”は、別途明記しない限り、疾患もしくは障害、または疾患もしくは障害に関連する1以上の症状を予防し、あるいはその再発を予防するのに十分な量を意味する。”予防有効量”には、予防処置全般を改善し、あるいは他の予防薬の予防効力を増強する量を含めることができる。
【0017】
用語”共投与”および”と組み合わせて”は、2種類の療法薬を同時に、併存して、または特定の時間制限なしに逐次投与することを含む。1態様においては、両薬剤が細胞内または患者の体内に同時に存在し、あるいはそれらの生物作用または療法作用を同時に及ぼす。1態様においては、2種類の療法薬が同一の組成物または単位剤形中にある。他の態様においては、2種類の療法薬が別個の組成物または単位剤形中にある。ある態様においては、第1薬剤を第2療法薬の投与前に(たとえば5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、または12週間前に)、投与と同時に、または投与後に(たとえば5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、または12週間後に)投与することができる。
【0018】
B.シタクスセンタンナトリウム
シタクスセンタンの化学名は、N-(4-クロロ-3-メチル-5-イソオキサゾリル)-2-[2-メチル-4,5-(メチレンジオキシ)フェニルアセチル]-チオフェン-3-スルホンアミドであり、その構造式は下記のとおりである:
【0019】
【化1】

【0020】
シタクスセンタンナトリウムは次式をもつ:
【0021】
【化2】

【0022】
シタクスセンタンナトリウムは有効なエンドセリン受容体アンタゴニストであり、数種の動物における経口による生物学的利用能、長期間の持続作用、およびETA受容体に対する高い特異性をもつ。
【0023】
C.配合物例
本発明は、シタクスセンタンナトリウムの凍結乾燥配合物および経口錠剤配合物を提供する。
【0024】
凍結乾燥配合物
ある態様において、本発明はシタクスセンタンナトリウムの凍結乾燥粉末配合物を提供する。1態様において、凍結乾燥粉末は酸化防止剤、緩衝剤および増量剤を含有する。本発明により提供される凍結乾燥粉末において、シタクスセンタンナトリウムの存在量は凍結乾燥粉末の全重量の約25〜約60%である。ある態様において、シタクスセンタンナトリウムの量は凍結乾燥粉末の全重量の約30〜約50%または約35〜約45%である。ある態様において、シタクスセンタンナトリウムの量は凍結乾燥粉末の全重量の約30%、33%、35%、37%、40%、41%、43%、45%、47%、50%、53%、55%または60%である。1態様において、凍結乾燥粉末中のシタクスセンタンナトリウムの量は凍結乾燥粉末の全重量の約41%である。
【0025】
ある態様において、凍結乾燥粉末は酸化防止剤、たとえば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、メタ亜硫酸ナトリウム、モノチオグリセロール、アスコルビン酸またはその組合わせを含有する。1態様において、酸化防止剤はモノチオグリセロールである。1態様において、酸化防止剤はアスコルビン酸、亜硫酸ナトリウムおよび亜硫酸水素ナトリウムの組合わせである。ある態様において、本発明により提供される凍結乾燥配合物は再構成に際して既知のシタクスセンタンナトリウム凍結乾燥配合物(参照:WO 98/49162)と比較して改善された安定性をもつ。
【0026】
ある態様において、酸化防止剤はモノチオグリセロールである。ある態様において、モノチオグリセロールは凍結乾燥粉末の全重量の約10〜約30%の量で存在する。ある態様において、モノチオグリセロールは凍結乾燥粉末の全重量の約12〜約25%または約15〜約20%の量で存在する。ある態様において、凍結乾燥粉末中のモノチオグリセロールの量は凍結乾燥粉末の全重量の約10%、12%、14%、15%、15.5%、16%、16.2%、16.4%、16.8%、17%、17.5%、19%、22%、25%または30%である。ある態様において、モノチオグリセロールの量は凍結乾燥粉末の全重量の約16.4%である。
【0027】
ある態様において、亜硫酸ナトリウムは凍結乾燥粉末の全重量の約1〜約6%の量で存在する。他の態様において、亜硫酸ナトリウムは約1.5〜約5%または約2〜約4%の量で存在する。ある態様において、亜硫酸ナトリウムの量は凍結乾燥粉末の全重量の約1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.3%、3.5%、3.8%、4%、4.5%または5%である。ある態様において、亜硫酸ナトリウムの量は凍結乾燥粉末の全重量の約3.3%である。
【0028】
ある態様において、アスコルビン酸は凍結乾燥粉末の全重量の約1〜約6%の量で存在する。他の態様において、アスコルビン酸は約1.5〜約5%または約2〜約4%の量で存在する。ある態様において、アスコルビン酸の量は凍結乾燥粉末の全重量の約1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.3%、3.5%、3.8%、4%、4.5%または5%である。ある態様において、アスコルビン酸の量は凍結乾燥粉末の全重量の約3.3%である。
【0029】
ある態様において、亜硫酸水素ナトリウムは凍結乾燥粉末の全重量の約5〜約15%または約8〜約12%の量で存在する。ある態様において、亜硫酸水素ナトリウムは凍結乾燥粉末の全重量の約5%、6%、7%、8%、9%、10%、10.3%、10.5%、10.8%、11%、11.5%、12%または15%の量で存在する。ある態様において、亜硫酸水素ナトリウムの量は凍結乾燥粉末の全重量の約10.8%である。
【0030】
1態様において、酸化防止剤はアスコルビン酸、亜硫酸ナトリウムおよび亜硫酸水素ナトリウムの組合わせである。1態様において、凍結乾燥粉末中のアスコルビン酸の量は凍結乾燥粉末の全重量の約3.3%であり、亜硫酸ナトリウムの量は約3.3%であり、亜硫酸水素ナトリウムの量は約10.8%である。
【0031】
1態様において、凍結乾燥粉末は下記のうち1種類の賦形剤をも含有する:緩衝剤、たとえばリン酸ナトリウムもしくはリン酸カリウム緩衝剤またはクエン酸緩衝剤;および増量剤、たとえばグルコース、デキストロース、マルトース、ショ糖、乳糖、ソルビトール、マンニトール、グリセリン、ポリビニルピロリドンまたはデキストラン。1態様において、増量剤はデキストロース、D-マンニトールおよびソルビトールから選択される。
【0032】
ある態様において、本発明により提供される凍結乾燥粉末はリン酸緩衝剤を含有する。ある態様において、リン酸緩衝剤は約10 mM、約15 mM、約20 mM、約25 mMまたは約30 mMの濃度で存在する。ある態様において、リン酸緩衝剤は20 mMの濃度で存在する。ある態様において、リン酸緩衝剤は20 mMの濃度で存在し、構成された配合物は約7のpHをもつ。
【0033】
ある態様において、本発明により提供される凍結乾燥粉末はクエン酸緩衝剤を含有する。ある態様において、クエン酸緩衝剤はクエン酸ナトリウム2水和物である。ある態様において、クエン酸ナトリウム2水和物の量は凍結乾燥粉末の全重量の約5〜約15%、約6〜約12%、または約7〜約10%である。ある態様において、凍結乾燥粉末中のクエン酸ナトリウム2水和物の量は凍結乾燥粉末の全重量の約5%、6%、7%、7.5%、8%、8.3%、8.5%、8.8%、9%、9.5%、10%、12%または約15%である。ある態様において、構成された配合物は約5〜10、または約6のpHをもつ。
【0034】
ある態様において、本発明により提供される凍結乾燥粉末はデキストロースを凍結乾燥粉末の全重量の約30〜約60%の量で含有する。ある態様において、デキストロースの量は凍結乾燥粉末の全重量の約30%、35%、40%、45%、50%または60%である。ある態様において、デキストロースの量は凍結乾燥粉末の全重量の約40%である。ある態様において、本発明により提供される凍結乾燥粉末はマンニトールを凍結乾燥粉末の全重量の約20〜約50%の量で含有する。ある態様において、マンニトールの量は凍結乾燥粉末の全重量の約20%、25%、30%、32%、32.5%、32.8%、33%、34%、37%、40%、45%または50%である。ある態様において、マンニトールの量は凍結乾燥粉末の全重量の約32.8%である。
【0035】
ある態様において、本発明により提供される凍結乾燥粉末は、凍結乾燥粉末の全重量の約41%のシタクスセンタンナトリウム、約3.3%のアスコルビン酸、約3.3%の亜硫酸ナトリウムおよび約10.8%の亜硫酸水素ナトリウム、約8.8%のクエン酸ナトリウム2水和物、ならびに約32.8%のD-マンニトールを含有する。ある態様において、凍結乾燥粉末は下記の組成をもつ。
【0036】
【表A】

【0037】
ある態様において、本発明により提供される凍結乾燥粉末は、凍結乾燥粉末の全重量の約40〜約30%のシタクスセンタンナトリウム、約4〜約6%のアスコルビン酸、約6〜約8%のクエン酸ナトリウム2水和物、約50〜約60%のD-マンニトールおよび約1〜約2%のクエン酸1水和物を含有する。ある態様において、本発明により提供される凍結乾燥粉末は、凍結乾燥粉末の全重量の約33%のシタクスセンタンナトリウム、約5.3%のアスコルビン酸、約7.6%のクエン酸ナトリウム2水和物、約53%のD-マンニトールおよび約0.13%のクエン酸1水和物を含有する。1態様において、凍結乾燥粉末は下記の組成をもつ。
【0038】
【表B】

【0039】
ある態様において、本発明により提供される凍結乾燥粉末は、凍結乾燥粉末の全重量の約40〜約30%のシタクスセンタンナトリウム、約4〜約6%のアスコルビン酸、約3〜約4%の二塩基性リン酸ナトリウム7水和物、約50〜約60%のD-マンニトールおよび約1.5〜約2.5%の一塩基性リン酸ナトリウム1水和物を含有する。ある態様において、本発明により提供される凍結乾燥粉末は、凍結乾燥粉末の全重量の約34%のシタクスセンタンナトリウム、約5.5%のアスコルビン酸、約3.7%の二塩基性リン酸ナトリウム7水和物、約55%のD-マンニトールおよび約1.9%の一塩基性リン酸ナトリウム1水和物を含有する。1態様において、凍結乾燥粉末は下記の組成をもつ。
【0040】
【表C】

【0041】
本発明により提供されるシタクスセンタンナトリウムの凍結乾燥配合物は、その必要がある患者に、本明細書に記載するシタクスセンタンナトリウム送達のための標準療法により投与することができるが、これらに限定されない。1態様においては、療法有効量の本発明により提供される凍結乾燥シタクスセンタンナトリウムを医薬的に許容できる溶剤に溶解して医薬的に許容できる溶液を調製し、この溶液を患者に投与する(たとえば静脈内注射により)ことにより、凍結乾燥シタクスセンタンナトリウムを投与する。
【0042】
本発明により提供される凍結乾燥シタクスセンタンナトリウム配合物は、医薬的に許容できるいずれかの希釈剤を用いて、患者への非経口投与のために再構成することができる。そのような希釈剤には、米国薬局方滅菌注射用水(Sterile Water for Injection、USP)、滅菌静菌注射用水(Sterile Bacteriostatic Water for Injection)、米国薬局方生理食塩水(ベンジルアルコールまたはパラベンで保存)が含まれるが、これらに限定されない。適切な注射用水が調製されるように、任意量の希釈剤を用いて凍結乾燥シタクスセンタンナトリウム配合物を構成することができる。したがって、希釈剤の量は凍結乾燥シタクスセンタンナトリウムを溶解するのに十分でなければならない。1態様においては、10〜50 mLまたは10〜20 mLの希釈剤を用いて凍結乾燥シタクスセンタンナトリウムを構成して、約1〜50 mg/mL、約5〜40 mg/mL、約10〜30 mg/mL、または10〜25 mg/mLの最終濃度にする。1態様において、再構成した溶液におけるシタクスセンタンナトリウムの最終濃度は約25 mg/mLまたは約12.5 mg/mLである。厳密な量は処置する適応症に依存する。そのような量は経験的に判定できる。ある態様において、再構成した溶液のpHは約5〜約10、または約6〜約8である。ある態様において、再構成した溶液のpHは約5、6、7、8、9または10である。
【0043】
構成した凍結乾燥シタクスセンタンナトリウムの溶液を、構成すると直ちに患者に投与することができる。あるいは、構成した溶液を貯蔵し、約1〜72時間以内、約1〜48時間以内、または約1〜24時間以内に使用することができる。ある態様においては、この溶液を調製して1時間以内に使用する。
【0044】
錠剤配合物
ある態様において本発明は、シタクスセンタンナトリウムを含有する経口錠剤を提供する。1態様において、経口錠剤はさらに緩衝剤を含有する。1態様において、経口錠剤はさらに酸化防止剤を含有する。1態様において、経口錠剤はさらに防湿コーティングを含む。
【0045】
ある態様において、錠剤は下記のものを含む賦形剤を含有するが、これらに限定されない:酸化防止剤、たとえばアスコルビン酸ナトリウム、グリシン、メタ亜硫酸水素ナトリウム、パルミチン酸アスコルビル、エデト酸(EDTA)二ナトリウムまたはその組合わせ;結合剤、たとえばヒドロキシプロピルメチルセルロース;希釈剤、たとえば乳糖1水和物:乳糖1水和物ファスト・フロー(lactose monohydrate fast flo)(顆粒内)および乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒外)および微結晶性セルロース、ならびに緩衝剤、たとえばリン酸緩衝剤。錠剤はさらに滑沢剤、崩壊剤および増量剤から選択される1以上の成分を含有することができる。
【0046】
ある態様において、経口錠剤中のシタクスセンタンナトリウムの量は組成物の全重量の約5〜約40%である。ある態様において、シタクスセンタンナトリウムの量は組成物の全重量の約7〜約35%、約10〜約30%、約12〜約32%、約15〜約30%、約17〜約27%、約15〜約25%である。ある態様において、シタクスセンタンナトリウムの量は組成物の全重量の約5%、7%、9%、10%、12%、15%、17%、20%、22%、25%、27%、30%、35%または40%である。ある態様において、シタクスセンタンナトリウムの量は組成物の全重量の約20%である。
【0047】
ある態様において、経口錠剤は約10 mg、20 mg、25 mg、30 mg、40 mg、50 mg、60 mg、70 mg、80 mg、90 mg、100 mg、125 mg、150 mg、175 mg、200 mg、225 mg、250 mg、275 mg、280 mg、300 mgまたは350 mgのシタクスセンタンナトリウムを含有する。
【0048】
ある態様において、錠剤は2種類の酸化防止剤の組合わせ、たとえばパルミチン酸アスコルビルおよびEDTA二ナトリウムを含有する。ある態様において、配合物中のパルミチン酸アスコルビルの量は錠剤の全重量の約0.05〜約3%である。他の態様において、パルミチン酸アスコルビルの量は錠剤の全重量の約0.07〜約1.5%、約0.1〜約1%、または約0.15〜約0.5%である。ある態様において、配合物中のパルミチン酸アスコルビルの量は約0.05%、0.07%、0.09%、0.1%、0.12%、0.15%、0.17%、0.18%、0.2%、0.23%、0.25%、0.27%、0.3%、0.35%、0.4%、0.45%、0.5%、0.7%または1 %である。ある態様において、配合物中のパルミチン酸アスコルビルの量は錠剤の全重量の約0.2%である。
【0049】
ある態様において、経口錠剤中のパルミチン酸アスコルビルの量は約0.1〜約5mg、約0.5〜約4mg、約0.7〜約3mg、約1〜約2mgである。ある態様において、経口錠剤中のパルミチン酸アスコルビルの量は約0.1 mg、0.5 mg、0.7 mg、1 mg、1.3 mg、1.5 mg、1.7 mg、2 mg、2.5 mgまたは約3 mgである。ある態様において、配合物中のパルミチン酸アスコルビルの量は約1 mgである。
【0050】
ある態様において、配合物中のEDTA二ナトリウムの量は錠剤の全重量の約0.05〜約3%である。他の態様において、EDTA二ナトリウムの量は錠剤の全重量の約0.07〜約1.5%、約0.1〜約1%、または約0.15〜約0.5%である。ある態様において、配合物中のEDTA二ナトリウムの量は約0.05%、0.07%、0.09%、0.1%、0.12%、0.15%、0.17%、0.18%、0.2%、0.23%、0.25%、0.27%、0.3%、0.35%、0.4%、0.45%、0.5%、0.7%または1 %である。ある態様において、配合物中のEDTA二ナトリウムの量は錠剤の全重量の約0.2%である。
【0051】
ある態様において、経口錠剤中のEDTA二ナトリウムの量は約0.1〜約5mg、約0.5〜約4mg、約0.7〜約3mg、約1〜約2mgである。ある態様において、経口錠剤中のEDTA二ナトリウムの量は約0.1 mg、0.5 mg、0.7 mg、1 mg、1.3 mg、1.5 mg、1.7 mg、2 mg、2.5 mgまたは約3 mgである。ある態様において、経口錠剤中のEDTA二ナトリウムの量は約1 mgである。
【0052】
ある態様において、錠剤は希釈剤の組合わせ、たとえば微結晶性セルロース(AVICEL PH 102)、乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒内)および乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒外)を含有する。ある態様において、経口錠剤中の乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒内)の量は組成物の全重量の約5〜約30%である。ある態様において、乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒内)の量は錠剤の全重量の約7〜約25%、約10〜約20%、または約13〜約20%である。ある態様において、乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒内)の量は錠剤の全重量の約5%、7%、10%、13%、14%、15%、15.5%、16%、16.1%、16.2%、16.3%、16.4%、16.5%、16.6%、16.7%、16.8%、16.9%、17%、17.5%、18%、18.5%、19%、20%、25%または30%である。ある態様において、乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒内)の量は錠剤の全重量の約16.9%である。
【0053】
ある態様において、乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒内)の量は約40〜約100 mg、約45〜約95 mg、または約50〜約90 mgである。ある態様において、乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒内)の量は約40 mg、45 mg、50 mg、55 mg、60 mg、65 mg、70 mg、75 mg、80 mg、81 mg、82 mg、83 mg、83.5 mg、84 mg、84.1 mg、84.2 mg、84.3 mg、84.4 mg、84.5 mg、84.6 mg、84.7 mg、85 mg、85.5 mg、90 mg、90.5 mgまたは100 mgである。ある態様において、乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒内)の量は約84.3 mgである。
【0054】
ある態様において、乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒外)の量は錠剤の全重量の約7〜約25%、約10〜約20%、または約13〜約20%である。ある態様において、乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒外)の量は錠剤の全重量の約5%、7%、10%、13%、14%、15%、15.5%、16%、16.1%、16.2%、16.3%、16.4%、16.5%、16.6%、16.7%、16.8%、16.9%、17%、17.5%、18%、18.5%、19%、20%、25%または30%である。ある態様において、乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒外)の量は錠剤の全重量の約16.4%である。ある態様において、経口錠剤中の乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒外)の量は約40〜約100 mg、約45〜約95 mg、または約50〜約90 mgである。ある態様において、乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒外)の量は約40 mg、45 mg、50 mg、55 mg、60 mg、65 mg、70 mg、75 mg、80 mg、81 mg、81.3 mg、81.5 mg、81.8 mg、82 mg、82.3 mg、82.5 mg、82.7 mg、83 mg、83.5 mg、84 mg、85 mg、85.5 mg、90 mg、90.5 mgまたは100 mgである。ある態様において、乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒外)の量は約82 mgである。
【0055】
ある態様において、経口錠剤中の微結晶性セルロース(AVICEL PH 102)の量は組成物の全重量の約10〜約50%である。ある態様において、微結晶性セルロース(AVICEL PH 102)の量は錠剤の全重量の約15〜約45%、約20〜約43%、または約25〜約40%である。ある態様において、微結晶性セルロース(AVICEL PH 102)の量は錠剤の全重量の約15%、17%、20%、23%、25%、27%、30%、32%、34%、35%、37%、40%、42%、45%または50%である。ある態様において、微結晶性セルロース(AVICEL PH 102)の量は錠剤の全重量の約35%である。
【0056】
ある態様において、経口錠剤中の微結晶性セルロース(AVICEL PH 102)の量は約130〜約300 mgである。ある態様において、微結晶性セルロース(AVICEL PH 102)の量は約140〜約275 mgまたは約150〜約250 mgである。ある態様において、微結晶性セルロース(AVICEL PH 102)の量は約150 mg、160 mg、165 mg、170 mg、175 mg、180 mg、185 mg、190 mgまたは200 mgである。ある態様において、経口錠剤中の微結晶性セルロース(AVICEL PH 102)の量は約175 mgである。
【0057】
ある態様において、結合剤はヒドロキシプロピルメチルセルロース(E-5P)である。ある態様において、錠剤中のヒドロキシプロピルメチルセルロース(E-5P)の量は組成物の全重量の約0.5〜約20%である。他の態様において、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(E-5P)の量は錠剤の全重量の約1〜約15%、約2〜約10%、または約3〜約8%である。ある態様において、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(E-5P)の量は錠剤の全重量の約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%または10%である。ある態様において、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(E-5P)の量は錠剤の全重量の約5%である。
【0058】
ある態様において、錠剤中のヒドロキシプロピルメチルセルロース(E-5P)の量は約5〜約50 mg、約10〜約40 mg、または約15〜約30 mgである。ある態様において、錠剤中のヒドロキシプロピルメチルセルロース(E-5P)の量は約10 mg、15 mg、20 mg、22 mg、25 mg、27 mg、30 mg、35 mgまたは約40 mgである。ある態様において、錠剤中のヒドロキシプロピルメチルセルロース(E-5P)の量は約25 mgである。
【0059】
本発明により提供されるシタクスセンタンナトリウムの配合物は中性pHにおいて安定である。ある態様においては、錠剤中の薬物の安定性を高めるために緩衝剤混合物、たとえば一塩基性リン酸ナトリウム1水和物および無水二塩基性リン酸ナトリウムを使用する。ある態様において、一塩基性リン酸ナトリウム1水和物の量は錠剤の全重量の約0.05〜約3%である。他の態様において、一塩基性リン酸ナトリウム1水和物の量は錠剤の全重量の約0.07〜約1.5%、約0.1〜約1%、または約0.15〜約0.5%である。ある態様において、配合物中の一塩基性リン酸ナトリウム1水和物の量は錠剤の全重量の約0.05%、0.07%、0.09%、0.1%、0.12%、0.15%、0.17%、0.18%、0.2%、0.23%、0.25%、0.27%、0.3%、0.35%、0.4%、0.45%、0.5%、0.7%または1.%である。ある態様において、配合物中の一塩基性リン酸ナトリウム1水和物の量は錠剤の全重量の約0.1%である。
【0060】
ある態様において、経口錠剤中の一塩基性リン酸ナトリウム1水和物の量は約0.1〜約3 mg、約0.2〜約2.5 mg、約0.5〜約2 mg、または約0.6〜約1 mgである。ある態様において、経口錠剤中の一塩基性リン酸ナトリウム1水和物の量は約0.1 mg、0.2 mg、0.3 mg、0.4 mg、0.5 mg、0.6 mg、0.7 mg、0.8 mg、0.9 mgまたは約1 mgである。ある態様において、経口錠剤中の一塩基性リン酸ナトリウム1水和物の量は約0.6 mgである。
【0061】
ある態様において、無水二塩基性リン酸ナトリウムの量は錠剤の全重量の約0.05〜約3%である。他の態様において、無水二塩基性リン酸ナトリウムの量は錠剤の全重量の約0.07〜約1.5%、約0.1〜約1%、または約0.15〜約0.5%である。ある態様において、配合物中の無水二塩基性リン酸ナトリウムの量は錠剤の全重量の約0.05%、0.07%、0.09%、0.1%、0.12%、0.15%、0.17%、0.18%、0.2%、0.23%、0.25%、0.27%、0.3%、0.35%、0.4%、0.45%、0.5%、0.7%または1.%である。ある態様において、配合物中の無水二塩基性リン酸ナトリウムの量は錠剤の全重量の約0.2%である。
【0062】
ある態様において、経口錠剤中の無水二塩基性リン酸ナトリウムの量は約0.1〜約3.5 mg、約0.5〜約2.5 mg、または約0.7〜約2 mgである。ある態様において、経口錠剤中の無水二塩基性リン酸ナトリウムの量は約0.1 mg、0.3 mg、0.5 mg、0.7 mg、0.9 mg、1 mg、1.1 mg、1.3 mg、1.5 mg、1.7 mgまたは2 mgである。ある態様において、経口錠剤中の無水二塩基性リン酸ナトリウムの量は約1.1 mgである。
【0063】
ある態様においては、錠剤は崩壊剤、たとえばグリコール酸デンプンナトリウム(顆粒内)およびグリコール酸デンプンナトリウム(顆粒外)を含有する。ある態様において、錠剤中のグリコール酸デンプンナトリウム(顆粒内)の量は組成物の全重量の約0.1〜約10%である。ある態様において、グリコール酸デンプンナトリウム(顆粒内)の量は錠剤の全重量の約0.5〜約8%、約1〜約5%、または約2〜約4%である。ある態様において、グリコール酸デンプンナトリウム(顆粒内)の量は錠剤の全重量の約0.5%、1%、1.5%、1.7%、2%、2.3%、2.5%、2.7%、3%、3.5%、4%または5%である。ある態様において、グリコール酸デンプンナトリウム(顆粒内)の量は錠剤の全重量の約2.5%である。ある態様において、グリコール酸デンプンナトリウム(顆粒内)の量は約30〜約5 mg、約20〜約10 mg、約15〜約10 mgである。ある態様において、グリコール酸デンプンナトリウム(顆粒内)の量は約5 mg、7 mg、10 mg、11 mg、11.5 mg、12 mg、12.5 mg、13 mg、15 mgまたは20 mgである。ある態様において、グリコール酸デンプンナトリウム(顆粒内)の量は約12.5 mgである。
【0064】
ある態様において、錠剤中のグリコール酸デンプンナトリウム(顆粒外)の量は組成物の全重量の約0.1〜約10%である。他の態様において、グリコール酸デンプンナトリウム(顆粒外)の量は錠剤の全重量の約0.5〜約8%、約1〜約5%、または約2〜約4%である。ある態様において、グリコール酸デンプンナトリウム(顆粒外)の量は錠剤の全重量の約0.5%、1%、1.5%、1.7%、2%、2.3%、2.5%、2.7%、3%、3.5%、4%または5%である。ある態様において、グリコール酸デンプンナトリウム(顆粒外)の量は錠剤の全重量の約2.5%である。ある態様において、グリコール酸デンプンナトリウム(顆粒外)の量は約30〜約5 mg、約20〜約10 mg、または約15〜約10 mgである。ある態様において、グリコール酸デンプンナトリウム(顆粒外)の量は約5 mg、7 mg、10 mg、11 mg、11.5 mg、12 mg、12.5 mg、13 mg、15 mgまたは20 mgである。ある態様において、グリコール酸デンプンナトリウム(顆粒外)の量は約12.5 mgである。
【0065】
ある態様においては、錠剤は滑沢剤、たとえばステアリン酸マグネシウムを含有する。ある態様において、錠剤中のステアリン酸マグネシウムの量は組成物の全重量の約0.1〜約8%である。ある態様において、ステアリン酸マグネシウムの量は錠剤の全重量の約0.5〜約6%、約0.7〜約5%、または約1〜約4%である。ある態様において、ステアリン酸マグネシウムの量は錠剤の全重量の約0.5%、0.7%、1%、1.2%、1.5%、1.7%、2%、2.5%または3%である。ある態様において、ステアリン酸マグネシウムの量は錠剤の全重量の約2.5%である。ある態様において、錠剤中のステアリン酸マグネシウムの量は約15〜約1 mgである。ある態様において、ステアリン酸マグネシウムの量は約10〜約3 mgまたは約7〜約5 mgである。ある態様において、ステアリン酸マグネシウムの量は約3 mg、4 mg、4.5 mg、5 mg、6 mg、7 mg、8 mg、9 mgまたは10 mgである。ある態様において、ステアリン酸マグネシウムの量は約5 mgである。
【0066】
ある態様において、本発明により提供される錠剤配合物は防湿コーティングを含む。適切なコーティング材料は当技術分野で既知であり、下記のものが含まれるが、これらに限定されない:セルロース由来のコーティング剤、たとえばヒドロキシプロピルメチルセルロース(Sepifilm(登録商標)、Pharmacoat)、またはポリビニル由来のSepifilm(登録商標) ECLタイプのもの、またはサッカロース由来のもの、たとえば糖衣のための糖Sepisperse DR、AS、AP OR K (着色)タイプ、たとえばSepisperse Dry 3202 Yellow、Blue Opadry、Eudragit EPOおよびOpadry AMB。いずれか特定の理論により拘束されるわけではないが、このコーティングはシタクスセンタンナトリウムの酸化を阻止するためのバリヤーとして役立つと考えられる。ある態様において、コーティング材料は約1〜約7%または約4%の錠剤重量増分のSepifilm(登録商標) LP014/Sepisperse Dry 3202 Yellow (Sepifilm(登録商標)/Sepisperse) (3/2 wt/wt)である。ある態様において、コーティング材料はSepifilm(登録商標) LP014/Sepisperse Dry 3202 Yellow (Sepifilm(登録商標)/Sepisperse)である。ある態様において、Sepifilm(登録商標)/Sepisperse比は1:2、1:1または3:2 wt/wtである。ある態様において、Sepifilm(登録商標)/Sepisperseコーティングは約1%、2%、3%、4%、5%、6%または7%の錠剤重量増分である。ある態様において、Sepifilm(登録商標)/Sepisperseコーティングは約1.6%の錠剤重量増分である。ある態様において、Sepisperse Dry 3202 (yellow)は約0.5%、0.8%、1%、1.3%、1.6%、2%、2.4%、2.5%、3%または4%の錠剤重量増分である。ある態様において、Sepisperse Dry 3202 (yellow)は約2.4%の錠剤重量増分である。ある態様において、Sepisperse Dry 3202 (yellow)は錠剤当たり約1 mg、3 mg、5 mg、6 mg、7 mg、8 mg、9 mg、10 mg、13 mg 15 mgまたは20 mgである。ある態様において、Sepisperse Dry 3202 (yellow)は錠剤当たり約8 mgである。ある態様において、Sepifilm(登録商標) LP 014は約0.5%、1%、1.5%、2%、2.2%、2.4%、2.6%、3%、3.5%または4%の錠剤重量増分である。ある態様において、Sepifilm(登録商標) LP 014は約2.4%の錠剤重量増分である。ある態様において、Sepifilm(登録商標) LP 014は錠剤当たり約5 mg、7 mg、9 mg、10 mg、11 mg、12 mg、13 mg、15 mg、17 mgまたは20 mgである。ある態様において、Sepifilm(登録商標) LP 014コーティングは錠剤当たり約12 mgである。
【0067】
ある態様において、錠剤はシタクスセンタンナトリウム、微結晶性セルロース、乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒内)、乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒外)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースE-5P、パルミチン酸アスコルビル、EDTA二ナトリウム、一塩基性リン酸ナトリウム1水和物、無水二塩基性リン酸ナトリウム、グリコール酸デンプンナトリウム(顆粒内)、グリコール酸デンプンナトリウム(顆粒外)、ステアリン酸マグネシウム、およびSepifilm(登録商標) LP014/Sepisperse Dry 3202 Yellowのコーティングを含む。
【0068】
ある態様において、錠剤は約20%のシタクスセンタンナトリウム、約35%の微結晶性セルロース、約16.9%の乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒内)、約16.4%の乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒外)、約5.0%のヒドロキシプロピルメチルセルロースE-5P、約0.2%のパルミチン酸アスコルビル、約0.2%のEDTA二ナトリウム、約0.1%の一塩基性リン酸ナトリウム1水和物、約0.2%の無水二塩基性リン酸ナトリウム、約2.5%のグリコール酸デンプンナトリウム(顆粒外)、約2.5%のグリコール酸デンプンナトリウム(顆粒内)、および約1%のステアリン酸マグネシウムを含有する。錠剤はさらに、約2.4%重量増分のSepifilm(登録商標) LP014および約1.6%重量増分のSepisperse Dry 3202 Yellowを含む。
【0069】
ある態様において、本発明により提供される経口錠剤は500 mg錠であり、約100mgのシタクスセンタンナトリウム、約1.0mgのパルミチン酸アスコルビル、約1.0mgのエデト酸(EDTA)二ナトリウム、約25mgのヒドロキシプロピルメチルセルロースE-5P、約84.3の乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒内)、約82mgの乳糖1水和物ファスト・フロー(顆粒外)、約175mgの微結晶性セルロース、約0.6mgの一塩基性リン酸ナトリウム1水和物、約1.1mgの無水二塩基性リン酸ナトリウム、約12.5mgのグリコール酸デンプンナトリウム(顆粒外)、約12.5mgのグリコール酸デンプンナトリウム(顆粒内)、約5mgのステアリン酸マグネシウム(non-bovine)、および約192.5 mgの精製水を含有する。錠剤はさらに、約12 mgのSepifilm(登録商標) LP014および約8 mgのSepisperse Dry 3202 Yellowを含む。
【0070】
D.投与量
ヒトの療法において、医師は予防処置または治療処置に従って、また年齢、体重、病期、および処置すべき対象に特異的な他の要因に従って、最も適切な投薬計画を決定するであろう。ある態様において、シタクスセンタンナトリウムの用量は成人について約1〜約350 mg/日、成人について約1〜約300 mg/日、約5〜約250 mg/日、約5〜約250 mg/日、約10〜約50 mg/日である。約50〜約300 mg/日の用量も本発明において考慮される。ある態様において、用量は成人について1日当たり5 mg、10 mg、15 mg、20 mg、25 mg、30 mg、35 mg、40 mg、45 mg、50 mg、60 mg、70 mg、80 mg、100 mg、125 mg、150 mg、175 mgまたは200 mgである。
【0071】
障害またはその1以上の症状を予防または治療するのに有効な本発明により提供される配合物中のシタクスセンタンナトリウムの量は、その疾患または状態の性質および重症度、ならびに有効成分の投与経路に応じて異なるであろう。頻度および投与量も各対象に特異的な要因に従い、投与する特定の療法薬(たとえば治療薬または予防薬)、障害、疾患または状態の重症度、投与経路、ならびに対象の年齢、体重、応答および過去の病歴に応じて異なるであろう。
【0072】
配合物の用量の例には、対象または試料のキログラム重量当たりのミリグラム量またはマイクログラム量が含まれる(たとえば約1μg/kg〜約3 mg/kg、約10μg/kg〜約3 mg/kg、約100μg/kg〜約3 mg/kg、約100μg/kg〜約2 mg/kg)。ある態様において、シタクスセンタンナトリウムの投与量は、それを必要とする対象に対して約0.01〜約3 mg/kgである。ある態様において、シタクスセンタンナトリウムの投与量は、約0.01、0.05、0.1、0.2、0.4、0.8、1.5、2または3 mg/kg(対象の)である。ある態様において、シタクスセンタンナトリウムの投与は静脈内注射による。
【0073】
当業者に自明のとおり、場合によっては本明細書に開示する範囲外の投与量の有効成分を使用することが必要な可能性がある。さらに、臨床医または担当医は対象の応答との関連で療法を中断、調整または中止する方法および時期を知っていることが留意される。
【0074】
当業者に自明のとおり、異なる疾患および状態には異なる療法有効量を適用することができる。同様に、それらの障害を予防、管理、治療または改善するのに十分であるが、本発明により提供される組成物に関連する有害作用を引き起こすには不十分な量または軽減するのに十分な量も、前記の投与量および投与頻度計画に含まれる。さらに、本発明により提供される組成物を対象に複数回投与する場合、すべての投与量が同一である必要はない。たとえば、本発明組成物の予防効果または治療効果を改善するために対象への投与量を増加することができ、あるいは特定の対象に生じる1以上の副作用を軽減するために投与量を減少させることができる。
【0075】
他の態様において、本発明により提供される配合物の用量は、対象の障害またはその1以上の症状を予防、管理、治療または改善するために、約1〜300 mg、50〜250 mg、または75〜200 mgのシタクスセンタンナトリウムを含有する単位量で投与される。
【0076】
ある態様において、本発明により提供される同一配合物の投与を繰り返すことができ、それらの投与は少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2か月、75日、3か月、または6か月、離れていてもよい。
【0077】
E.製造方法
シタクスセンタンナトリウムは、当技術分野で既知の方法により製造することができる。製造方法の例を実施例1に記載する(下記も参照:U.S. Pat. No. 5,783,705、5,962,490および6,248,767; ならびにWu et al., J. Med. Chem. 1997, 40, 1690-1697)。
【0078】
シタクスセンタンナトリウムの凍結乾燥配合物および錠剤配合物は、当技術分野で既知の方法により、本明細書の記載に従って調製できる。1態様において、凍結乾燥配合物の調製方法は、約-20〜約-60℃、または約-40℃で、約2〜約10時間、または約4時間の一次乾燥段階を用いてシタクスセンタンナトリウムの溶液を凍結乾燥することを伴う。この方法はさらに、約-30〜約-5℃で、約30〜約70時間、または約50時間の二次乾燥段階を伴う。凍結乾燥配合物を調製するための方法の例を実施例のセクションに記載する。
【0079】
F.活性の評価
シタクスセンタンナトリウム配合物の有効性を本明細書に示す方法で試験するための標準的な生理学的、薬理学的および生化学的方法があり、当業者に既知である(たとえば6,432,994; 6,683,103; 6,686,382; 6,248,767; 6,852,745; 5,783,705; 5,962,490; 5,594,021; 5,571821; 5,591,761; 5,514,691、5,352,800、5,334,598、5,352,659、5,248,807、5,240,910、5,198,548、5,187,195、5,082,838、6,953,780、6,946,481、6,852,745、6,835,741、6,673,824、6,670,367および6,670,362を参照)。
【0080】
G.処置方法
本発明により提供される凍結乾燥配合物を投与することによりエンドセリン仲介障害を処置する方法。ある態様において、障害は高血圧症、心血管疾患、喘息、肺高血圧症、炎症性疾患、眼科疾患、月経障害、産科状態、創傷、胃腸疾患、腎不全、免疫抑制剤仲介腎血管収縮、エリスロポエチン仲介血管収縮、内毒素ショック、アナフィラキシーショックおよび出血性ショックよりなる群から選択される。1態様において、障害は肺高血圧症である。
【0081】
H.併用療法
本発明により提供されるシタクスセンタンナトリウム配合物は、単独で、またはこれらの配合物により処置される疾患の処置に有用な他の適切な療法薬と組み合わせて使用できる。たとえば、本発明配合物はエンドセリン受容体の活性を調節することが知られている他の化合物と組み合わせて投与することができる。
【0082】
さらに、本発明により提供される配合物を、当技術分野で既知のエンドセリンアンタゴニストと併用できる;これには下記のものが含まれるが、これらに限定されない:ストレプトマイセス・ミサキエンシス(Streptomyces misakiensis)発酵生成物である表示BE-18257Bの環状ペンタペプチド:シクロ(D-Glu-L-Ala-allo-D-lle-L-Leu-D-Trp); BE-18257B関連の環状ペンタペプチド、たとえばシクロ(D-Asp-Pro-D-Val-Leu-D-Trp) (BQ-123) (参照:U.S. Pat. No. 5,114,918, Ishikawaら; 下記も参照:EP A1 0 436 189, BANYU PHARMACEUTICAL CO., LTD (Oct. 7, 1991)); 他のペプチドおよび非ペプチド系のETAアンタゴニストがたとえば下記において同定された:U.S. Pat. No. 6,432,994; 6,683,103; 6,686,382; 6,248,767; 6,852,745; 5,783,705; 5,962,490; 5,594,021; 5,571821; 5,591,761; 5,514,691; 5,352,800; 5,334,598; 5,352,659; 5,248,807; 5,240,910; 5,198,548; 5,187,195; 5,082,838; 6,953,780; 6,946,481; 6,852,745; 6,835,741; 6,673,824; 6,670,367; および6,670,362。これらには、他の環状ペンタペプチド、アシルトリペプチド、ヘキサペプチド類似体、ある種のアントラキノン誘導体、インダンカルボン酸類、ある種のN-ピリミニルベンゼンスルホンアミド類、ある種のベンゼンスルホンアミド類、およびある種のナフタレニルスルホンアミド類が含まれる(Nakajima et al. (1991) J. Antibiot. 44:1348-1356; Miyata et al. (1992) J. Antibiot. 45:74-8; Ishikawa et al. (1992) J .Med. Chem. 35:2139-2142; U.S. Pat. No. 5,114,918, Ishikawa et al.; EP A1 0 569 193; EP A1 0 558 258; EP A1 0 436 189, BANYU PHARMACEUTICAL CO., LTD (1991年10月7日); カナダ特許出願2,067,288; カナダ特許出願2,071,193; U.S. Pat. No. 5,208,243; U.S. Pat. No. 5,270,313; U.S. Pat. No. 5,612,359, U.S. Pat. No. 5,514,696, U.S. Pat. No. 5,378,715; Cody et al. (1993) Med. Chem. Res. 3:154-162; Miyata et al. (1992) J. Antibiot 45:1041-1046; Miyata et al. (1992) J. Antibiot 45:1029-1040, Fujimoto et al. (1992) FEBS Lett. 305:41-44; Oshashi et al. (1002) J. Antibiot 45:1684-1685; EP A1 0 496 452; Clozel et al. (1993) Nature 365:759-761; 国際特許出願WO93/08799; Nishikibe et al. (1993) Life Sci. 52:717-724; およびBenigni et al. (1993) Kidney Int. 44:440-444)。エンドセリンペプチドアンタゴニストである多数のスルホンアミド類がU.S. Pat. No. 5,464,853; 5,594,021; 5,591,761; 5,571,821; 5,514,691; 5,464,853; 国際特許出願No.96/31492; および国際特許出願No. WO 97/27979にも記載されている。
【0083】
下記の文献(それらの全体を本明細書に援用する)に記載されている他のエンドセリンアンタゴニストは、本発明により提供される配合物と併用するために考慮されるものの例である:U.S. Pat. No. 5,420,123; U.S. Pat. No. 5,965,732; U.S. Pat. No. 6,080,774; U.S. Pat. No. 5,780,473; U.S. Pat. No. 5,543,521; WO 96/06095; WO 95/08550; WO 95/26716; WO 96/11914; WO 95/26360; EP 601386; EP 633259; U.S. Pat. No. 5,292,740; EP 510526; EP 526708; WO 93/25580; WO 93/23404; WO 96/04905; WO 94/21259; GB 2276383; WO 95/03044; EP 617001; WO 95/03295; GB 2275926; WO 95/08989; GB 2266890; EP 496452; WO 94/21590; WO 94/21259; GB 2277446; WO 95/13262; WO 96/12706; WO 94/24084; WO 94/25013; U.S. Pat. No. 5,571,821; WO 95/04534; WO 95/04530; WO 94/02474; WO 94/14434; WO 96/07653; WO 93/08799; WO 95/05376; WO 95/12611; DE 4341663; WO 95/15963; WO 95/15944; EP 658548; EP 555537; WO 95/05374; WO 95/05372; U.S. Pat. No. 5,389,620; EP 628569; 日本特許 6256261; WO 94/03483; EP 552417; WO 93/21219; EP 436189; WO 96/11927; 日本特許 6122625; 日本特許 7330622; WO 96/23773; WO 96/33170; WO 96/15109; WO 96/33190; U.S. Pat. No. 5,541,186; WO 96/19459; WO 96/19455; EP 713875; WO 95/26360; WO 96/20177; 日本特許 7133254; WO 96/08486; WO 96/09818; WO 96/08487; WO 96/04905; EP 733626; WO 96/22978; WO 96/08483; 日本特許 8059635; 日本特許 7316188; WO 95/33748; WO 96/30358; U.S. Pat. No. 5,559,105; WO 95/35107; 日本特許 7258098; U.S. Pat. No. 5,482,960; EP 682016; GB 2295616; WO 95/26957; WO 95/33752; EP 743307; およびWO 96/31492; たとえば引用文献に記載された下記の化合物: BQ-123 (Ihara, M., et al., ”ETA受容体に選択的な有効性の高い新規エンドセリンアンタゴニストの生物学的プロフィール”, Life Sciences, Vol. 50(4), pp. 247-255 (1992)); PD 156707 (Reynolds, E., et al., ”経口的に有効なETA受容体アンタゴニストPD 156707の薬理学的解明”, The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics, Vol. 273(3), pp. 1410-1417 (1995)); L-754,142 (Williams, D. L., et al.,”有効性の高い経口活性、非ペプチド系エンドセリンアンタゴニストL-754,142の薬理”, The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics, Vol. 275(3), pp. 1518-1526 (1995)); SB 209670 (Ohlstein, E. H., et al., ”SB 209670、合理的に設計された有効な非ペプチド系エンドセリン受容体アンタゴニスト”, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol. 91, pp. 8052-8056 (1994)); SB 217242 (Ohlstein, E. H., et al., ”非ペプチド系エンドセリン受容体アンタゴニスト.VI:有効かつ生物学的利用能の高いエンドセリン受容体アンタゴニストSB 217242の薬理学的解明”, The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics, Vol. 276(2), pp. 609-615 (1996)); A-127722 (Opgenorth, T. J., et al., ”A-127722の薬理学的解明:経口活性である有効性の高いE.sub.TA - 選択的受容体アンタゴニスト”, The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics, Vol. 276(2), pp.473-481 (1996)); TAK-044 (Masuda, Y., et al., ”ヒトエンドセリンおよびエンドセリン受容体における新規エンドセリン受容体アンタゴニストTAK-044 {シクロ[D-α-アスパルチル-3-[(4-フェニルピペラジン-1-イル)カルボニル-L-アラニル-L-α-アスパルチル-D-2-(2-チエニル)グリシル-L-ロイシル-D-トリプトフィル]二ナトリウム塩}の受容体結合特性およびアンタゴニスト特性”, The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics, Vol. 279(2), pp. 675-685 (1996)); ボセンタン(bosentan)(Ro 47-0203, Clozel, M., et al.,”新規かつ有効な経口活性非ペプチド系エンドセリン受容体アンタゴニスト、ボセンタンの薬理学的解明”, The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics, Vol. 270(1), pp. 228-235 (1994))。
【0084】
本発明により提供される配合物は、他のクラスの化合物と組み合わせて投与することもできる。本発明における組合わせのための化合物クラスの例には、下記のものが含まれる:エンドセリン変換酵素(ECE)阻害薬、たとえばホスホラミドン(phosphoramidon);トロンボキサン受容体アンタゴニスト、たとえばイフェトロバン(ifetroban);カリウムチャンネル開放薬;トロンビン阻害薬(たとえばヒルジン(hirudin)など);成長因子阻害薬、たとえばPDGF活性の調節薬;血小板活性化因子(PAF)アンタゴニスト;抗血小板薬、たとえばGPIIb/IIIa遮断薬(たとえばアブドキシマブ(abdximab)、エプチフィバチド(eptifibatide)およびチロフィバン(tirofiban));P2Y(AC)アンタゴニスト(たとえばクロピドグレル(clopidogrel)、チクロピジン(ticlopidine)およびCS-747)、およびアスピリン;抗凝固薬、たとえばワルファリン(warfarin)、低分子量ヘパリン類、たとえばエノキサパリン(enoxaparin)、VIIa因子阻害薬、およびXa因子阻害薬、レニン阻害薬;アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、たとえばカプトプリル(captopril)、ゾフェノプリル(zofenopril)、ホシノプリル(fosinopril)、セラナプリル(ceranapril)、アラセプリル(alacepril)、エナラプリル(enalapril)、デラプリル(delapril)、ペントプリル(pentopril)、キナプリル(quinapril)、ラミプリル(ramipril)、リシノプリル(lisinopril)、およびそれらの化合物の塩類;中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害薬;血管ペプチダーゼ阻害薬(二重NEP-ACE阻害薬)、たとえばオマパトリラト(omapatrilat)およびゲモパトリラト(gemopatrilat);HMG CoAレダクターゼ阻害薬、たとえばプラバスタチン(pravastatin)、ロバスタチン(lovastatin)、アトルバスタチン(atorvastatin)、シンバスタチン(simvastatin)、NK-104 (別名イタバスタチン(itavastatin)またはニスバスタチン(nisvastatin)またはニスバスタチン(nisbastatin))およびZD-4522 (ロスバスタチン(rosuvastatin)またはアタバスタチン(atavastatin)またはビサスタチン(visastatin)としても知られる);スクアレンシンセターゼ阻害薬;フィブラート類;胆汁酸封鎖薬、たとえばケストラン(questran);ナイアシン;抗アテローム硬化症薬、たとえばACAT阻害薬;MTP阻害薬:カルシウムチャンネル遮断薬、たとえばベシル酸アムロジピン(amlodipine besylate);カリウムチャンネル活性化薬;α-アドレナリン作動薬、β-アドレナリン作動薬、たとえばカルベジロール(carvedilol)およびメトプロロール(metoprolol);抗不整脈薬;利尿薬、たとえばクロロチアジド(chlorothlazide)、ヒドロキオロチアジド(hydrochiorothiazide)、フルメチアジド(flumethiazide)、ヒドロフルメチアジド(hydroflumethiazide)、ベンドロフルメチアジド(bendroflumethiazide)、メチルクロロチアジド(methylchlorothiazide)、トリキオロメチアジド(trichioromethiazide)、ポリチアジド(polythiazide)またはベンゾチアジド(benzothlazide)およびエタクリン酸(ethacrynic acid))、トリクリナフェン(tricrynafen)、クロルタリドン(chlorthalidone)、フロセニルデ(furosenilde)、ムソリミン(musolimine)、ブメタニド(bumetanide)、トリアムテレン(triamterene)、アミロリド(amiloride)およびスピロノラクトン(spironolactone)、ならびにそれらの化合物の塩類;血栓溶解薬、たとえば組織プラスミノーゲンアクチベーター(tPA)、組換えtPA、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、プロウロキナーゼおよびアニシル化プラスミノーゲンストレプトキナーゼアクチベーター複合体(APSAC);抗糖尿病薬、たとえばビグアニド類(たとえばメトホルミン(metformin))、グルコシダーゼ阻害薬(たとえばアカルボース(acarbose))、インスリン類、メグルチニド類(たとえばレパグリニド(repaglinide))、スルホニル尿素類(たとえばグリメピリド(glimepiride)、グリブリド(glyburide)およびグリピジド(glipizide))、チオゾリジンジオン類(たとえばトログリタゾン(troglitazone)、ロシグリタゾン(rosiglitazone)およびピオグリタゾン(pioglitazone))、およびPPAR-γアゴニスト;ミネラロコルチコイド受容体アンタゴニスト、たとえばスピロノラクトン(spironolactone)およびエプレレノン(eplerenone);成長ホルモン分泌促進薬;aP2阻害薬;非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDS)、たとえばアスピリンおよびイブプロフェン(ibuprofen);ホスホジエステラーゼ阻害薬、たとえばPDE III阻害薬(たとえばシロスタゾール(cilostazol))およびPDE V阻害薬(たとえばシルデナフィル(sildenafil)、バルデナフィル(vardenafil)、タダラフィル(tadalafil));プロテインチロシンキナーゼ阻害薬;抗炎症薬;抗増殖薬、たとえばメトトレキセート(methotrexate)、FK506 (タクロリムス(tacrolimus)、プログラフ(Prograf))、マイコフェノレート(mycophenolate)およびモフェチル(mofetil);化学療法薬;免疫抑制薬;抗癌薬および細胞毒(たとえばアルキル化薬、たとえばナイトロジェンマスタード、アルキルスルホナート類、ニトロソ尿素類、エチレンイミン類およびトリアゼン類):代謝拮抗薬、たとえば葉酸アンタゴニスト、プリン類似体およびピリミジン類似体;抗生物質、たとえばアントラサイクリン類、ブレオマイシン類、マイトマイシン(mitomycin)、ダクチノマイシン(dactinomycin)およびプリカマイシン(plicamycin);酵素、たとえばL-アスパラギナーゼ;ファルネシルトランスフェラーゼ阻害薬;ホルモン薬、たとえばグルココルチコイド類(たとえばコルチソン(cortisone))、エストロゲン/抗エストロゲン薬、アンドロゲン/抗アンドロゲン薬、プロゲスチン類、および黄体化ホルモン放出ホルモンアンタゴニスト、酢酸オクトレオチド(octreotide acetate);微小管破壊薬、たとえばエクテイナシジン(ecteinascidin)類またはそれらの類似体および誘導体:微小管安定薬、たとえばパシタキセル(pacitaxel) (Taxol(登録商標))、ドセタキセル(docetaxel) (Taxotere(登録商標))、およびエポチロン(epothilone)A〜Fまたはそれらの類似体および誘導体;植物由来産物、たとえばツルニチニチソウアルカロイド、エピポドフィロトキシン、タキサン類;ならびにトポイソメラーゼ阻害薬:プレニルプロテイントランスフェラーゼ阻害薬:ならびにその他の薬剤、たとえばヒドロキシ尿素、プロカルバジン(procarbazine)、マイトタン(mitotane)、ヘキサメチルメラミン、白金配位錯体、たとえばシスプラチン(cisplatin)、サトラプラチン(satraplatin)およびカルボプラチン(carboplatin);サイクロスポリン類;ステロイド、たとえばプレドニソン(prednisone)またはデキサメタゾン(dexamethasone);金化合物;細胞毒、たとえばアザチオプリン(azathiprine)およびシクロホスファミド(cyclophosphamide):TNF-α阻害薬、たとえばテニダップ(tenidap);抗TNF抗体または可溶性TNF受容体、たとえばエタネルセプト(etanercept) (エンブレル(Enbrel))、ラパマイシン(rapamycin) (シロリムス(sirolimus)またはラパムン(Rapamune))、レフルニミド(leflunimide) (アラバ(Arava));ならびにシクロオキシゲナーゼ -2 (COX-2)阻害薬、たとえばセレコキシブ(celecoxib) (セレブレックス(Celebrex))およびロフェコキシブ(rofecoxib) (ビオックス(Vioxx))。
【0085】
I.製品
包装材料、および包装材料内に収容した本発明により提供されるシタクスセンタンナトリウム配合物、ならびにその配合物をエンドセリン仲介障害の処置のために使用することを指示するラベルを含む製品も提供される。
【0086】
本発明により提供される製品は包装材料を含む。医薬品の包装に使用するための包装材料は当業者に周知である。たとえばU.S. Pat. No. 5,323,907; 5,052,558; および5,033,352を参照。医薬包装材料の例にはバイアル、容器、注射器、ボトル、ならびに選択した配合物および意図する投与様式および処置に適切ないずれかの材料が含まれるが、これらに限定されない。
【0087】
以上の詳細な記述および付随する例は説明のためのものにすぎず、本発明の範囲に対する限定と解釈すべきではないと解釈される。開示した態様に対する多様な変更および改変が当業者に自明であろう。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書に提示する化学構造、置換基、誘導体、中間体、合成法、配合物および/または使用方法(これらに限定されない)に関するものを含めて、そのような変更および改変をなしうる。本明細書中で参照した米国特許および刊行物を援用する。
【0088】
実施例
実施例1:4-クロロ-3-メチル-5-(2-(2-(6-メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)アセチル)-3-チエニルスルホンアミド)イソオキサゾールナトリウム塩、またはN-(4-クロロ-3-メチル-5-イソオキサゾリル)-2-[2-メチル-4,5-(メチレンジオキシ)フェニルアセチル]-チオフェン-3-スルホンアミドナトリウム塩またはN-(4-クロロ-3-メチル-5-イソオキサゾリル)-2-[3,4-(メチレンジオキシ)-6-メチルフェニルアセチル]-チオフェン-3-スルホンアミドナトリウム塩の製造
A.(4-クロロ-3-メチル-5-(2-(2-(6-メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)アセチル)-3-チエニルスルホンアミド)イソオキサゾールの製造
1.5-クロロメチル-6-メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソールの製造
塩化メチレン(130 L)、濃HCl (130L)および臭化テトラブチルアンモニウム(1.61 Kg)の混合物に、5-メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール(10 Kg)を添加し、続いてホルムアルデヒド(14 L, 水中37 wt%)を徐々に添加した。混合物を一夜撹拌した。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮すると油が得られた。ヘキサン(180 L)を添加し、混合物を加熱沸騰させた。熱ヘキサン溶液を重い油性残留物からデカントし、蒸発させると、ほぼ純粋な5-クロロメチル-6-メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソールが白色固体として得られた。ヘキサン(50 L)から再結晶して、5-クロロメチル-6-メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソールを得た(再結晶後の回収率80%)。
【0089】
2.(4-クロロ-3-メチル-5-(2-(2-(6-メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)アセチル)-3-チエニルスルホンアミド)イソオキサゾールの製造
5-クロロメチル-6-メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール(16.8 g, 0.09 mol)の、テトラヒドロフラン(THF)(120 mL)中における溶液の一部を、マグネシウム粉末(3.3 g, 0.136グラム原子, Alfa, またはJohnson-Mathey, -20 +100メッシュ)の、THF (120 mL)中における十分に撹拌したスラリーに、室温で添加した。得られた反応混合物を約40〜45℃に約2〜3分間加温して反応を開始させた。マグネシウムが加熱により活性化されて反応が開始すると、混合物を冷却し、約8℃より低い温度に維持した。加熱の代わりにジブロモメタンでマグネシウムを活性化することができる。
【0090】
反応混合物を入れたフラスコを冷却し、残りの5-クロロメチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール溶液を、内部温度を8℃より低く維持しながら1.5時間で滴加した。温度制御は重要である:グリニャールが生成して8℃より低く維持された場合、ウルツ(Wurtz)カップリングは起きない。より長い時間およびより高い温度はウルツカップリング経路を促進する。高品質のMgを用い、かつ約8℃より低いグリニャール温度を維持し、かつ激しく撹拌することによって、ウルツカップリングを避けることができる。この反応は-20℃で良好に行われるので、グリニャールが生成する8℃より低いいずれかの温度を許容できる。反応混合物の色は緑色に変化する。
【0091】
反応混合物を0℃でさらに5分間撹拌し、その間に無水THF (90 mL)中のN2-メトキシ-N2-メチル-3-(4-クロロ-3-メチル-5-イソアゾリルスルファモイル)-2-チオフェンカルボキサミド(6.6 g, 0.018 mol)を滴下ろうとに装填した。反応混合物を2回脱泡し、次いでN2-メトキシ-N2-メチル-3-(4-クロロ-3-メチル-5-イソオキサゾリルスルファモイル)-2-チオフェンカルボキサミド溶液を0℃で5分間かけて添加した。添加直後に行なった反応混合物のTLC (シリカ, 12% MeOH/CH2Cl2)は、N2-メトキシ-N2-メチル-3-(4-クロロ-3-メチル-5-イソオキサゾリルスルファモイル)-2-チオフェンカルボキサミドを示さない。
【0092】
反応混合物を、1N HCl (400 mL, 0.4 mol HCl, 氷浴内で撹拌)を入れたフラスコ中へ移し、反応混合物を2〜4分間撹拌し、分液ろうとに移し、酢酸エチル(300 mL)で希釈した。振とう後に層を分離した。水層をさらに酢酸エチル(150 mL)で抽出し、有機層を合わせて半ブライン(half-brine)で洗浄した。分離後、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、約39℃で減圧濃縮することにより、THFを除去した。
【0093】
B.4-クロロ-3-メチル-5-(2-(2-(6-メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)アセチル)-3-チエニルスルホンアミド)イソオキサゾールナトリウム塩の製造
パートAからの生成物を次いで酢酸エチルに再溶解し、洗液が無色になるまで飽和NaHCO3 (5回, 50 mL)で洗浄した。この溶液をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空濃縮すると、半結晶質の黄色残留物が得られた。100 mLのCH2Cl2をこの溶液に添加し、混合物を窒素下で、微細な結晶質生成物が形成されるまで5〜10分間撹拌した。エーテル(150 mL)を添加し、混合物を適切な時間(たとえば10分間)撹拌した。生成物を濾過により単離し、CH2Cl2/エーテル混合物(1:2) (30 mL)、次いでエーテル(30 mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させた。前記の具体的な態様に従って製造した場合、表題生成物が7.3 gの量で約85%の純度において製造された(HPLC, RP, 40% アセトニトリル/水, 0.1% TFA, アンモニアでpH 2.5に中和, イソクラティック(isocratic)条件, 1 mL/分)。
【0094】
前記からの塩生成物を水(600 mL)に10℃で溶解し、この溶液を短期間(たとえば3分間)撹拌し、次いで濾紙の層(たとえば3枚の濾紙)により吸引濾過した。場合によっては大量の水不溶性不純物(10%以上)により濾過操作速度が極度に低下する。この問題は濾過に際して大きいサイズのフィルターを用いることにより避けることができる。粗製塩の純度が90%以上であれば、通常は濾過に問題はない。
【0095】
濾過により得られたわずかに混濁した緑色溶液を氷浴内で冷却し、4N HClなどの酸を用いてpH 2の酸性にした。溶液のpHが2である場合、生成物は濾過できない乳状物質として沈殿する。さらに4N HClを徐々に滴加すると、生成物は容易に濾過される微細な沈殿を形成する。この淡黄色沈殿を濾別し、中性になるまで水で洗浄し、フィルターに押し付けて過剰の水を除去した。得られた遊離酸はHPLにより測定して一般に95%の純度であった。
【0096】
生成物の遊離酸形を酢酸エチル(約100 mL)に溶解し、ブライン(30 mL)で洗浄して水を除去した。この脱水溶液を低温の飽和NaHCO3溶液(2回, 30 mL)と共に振とうし、次いで再びブラインと共に振とうし、Na2SO4で乾燥させ、真空濃縮すると(40℃より低い浴温)、きわめて明るい黄色の泡状物が得られた。この生成物から酢酸エチルを完全に除去した後、CH2Cl2(100 mL)を添加し、生成物が結晶質になるまで5〜10分間、混合物を撹拌した。エーテル(150 mL)を添加し、さらに10分間、撹拌を続けた。生成した固体を濾過により単離し、CH2Cl2/エーテル混合物(1:2)(30mL)、次いでエーテル(30 mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させた。この方法で精製すると、4-クロロ-3-メチル-5-(2-(2-(6-メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)アセチル)-3-チエニルスルホンアミド)イソオキサゾールナトリウム塩が高収率で(5.7g, 68%)良好な純度において(HPLCにより純度98.2%)得られた。初期純度が十分に高ければ、前記の操作後にEtOH/メチルt-ブチルエーテル(MTBE)から再結晶することにより生成物をさらに精製することもできる。
【0097】
C.N-(4-クロロ-3-メチル-5-イソオキサゾリル)-2-[3,4-(メチレンジオキシ)-6-メチル]フェニルアセチル-3-チオフェンスルホンアミドリン酸水素ナトリウム塩:4-クロロ-3-メチル-5-(2-(2-(6-メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)アセチル)-3-チエニルスルホンアミド)イソオキサゾールリン酸水素ナトリウム塩とも表示
n-(4-クロロ-3-メチル-5-イソオキサゾリル)-2-[3,4-(メチレンジオキシ)-6-メチル]フェニルアセチル-3-チオフェンスルホンアミド(1.1492 g, 2.5263 mmol)および二塩基性リン酸ナトリウム(0.3486 g, 2.5263 mmol)の固体混合物に、脱イオン水(25 ml)およびアセトニトリル(25 ml)を添加した。得られた混合物を十分に振とうし、50℃に加温すると透明な溶液が得られ、これを濾過した。濾液を-78℃で凍結し、凍結乾燥して、前記の塩を黄色粉末として得た(約1.50 g)。
【0098】
シタクスセンタンナトリウム配合物の例
以下の実施例はシタクスセンタンナトリウムの凍結乾燥配合物および錠剤配合物ならびにそれらの安定性試験の例を示す。
【0099】
A.凍結乾燥配合物
実施例2:多様な酸化防止剤の有効性を判定するための溶液安定性試験
8種類の被験酸化防止剤配合物を、以下に従ってシタクスセンタンナトリウムの従来既知の配合物(参照:WO 98/49162)と比較した。シタクスセンタンナトリウムは下記の各配合物中に25 mg/mL存在した:
I: モノチオグリセロール10 mg/mLおよびEDTA二ナトリウム2 mg/mL、20 mMクエン酸緩衝液中, pH 6 + 40 mg/mLデキストロース
II: モノチオグリセロール10 mg/mL、20 mMクエン酸緩衝液中, pH 6 + 40 mg/mLデキストロース
III: アスコルビン酸2 mg/mL、亜硫酸水素ナトリウム6.6 mg/mLおよび亜硫酸ナトリウム2 mg/mL, 20 mMクエン酸緩衝液, pH 6 + 40 mg/mLデキストロース
IV: 亜硫酸ナトリウム2 mg/mL、20 mMリン酸緩衝液中, pH 8 + 40 mg/mLデキストロース
V: EDTA二ナトリウム2 mg/mL、20 mMリン酸緩衝液中, pH 7 + 40 mg/mLデキストロース
VI: アスコルビン酸2 mg/mL、20 mMクエン酸緩衝液中, pH 6 + 40 mg/mLデキストロース
VII:対照(参照:WO 98/49162) : 20 mMリン酸緩衝液, pH 6.8 + 50 mg/mLデキストロース
VIII: 亜硫酸水素ナトリウム6.6 mg/mL、20 mMクエン酸緩衝液中, pH 6 + 40 mg/mLデキストロース
IX: メタ亜硫酸水素ナトリウム10 mg/mL、20 mMクエン酸緩衝液中, pH 6 + 40 mg/mLデキストロース。
【0100】
これら9種類の配合物を周囲温度に貯蔵し、48時間露光した。試料を経時的に採集し、HPLC分析を行なった。ある時点で多数の配合物が沈殿を生じたが、これらの試料について試験を続けた。試験を続けたのは、沈殿を生じた配合物を濾過して、なお純度%についてHPLCにより試験することができるからである。酸化反応により黄色から橙色に変色したので、被験配合物の安定性を視覚評価することもできた。結果的に視覚による安定性評価はHPLCデータと良好な相関性を示した。HPLC結果を表1および2にまとめる。
【0101】
【表1】

【0102】
【表2】

【0103】
表3には、被験配合物の物理的外観をまとめたものを示す。多数の配合物が沈殿を生じた、他は変色を示し、試験経過中に変化しなかったのは少数であることが分かる。
【0104】
【表3】

【0105】
A=透明な黄色溶液
B=混濁した黄色溶液
C=混濁および/または沈殿を生じた黄褐色溶液
D=透明な黄褐色溶液
E=透明な橙色溶液
F=混濁および/または沈殿を生じた橙色溶液
【0106】
【表4】

【0107】
これらのデータを考慮して、下記の4種類の配合物をこの企画の凍結乾燥段階へ移した。
【0108】
I: モノチオグリセロール10 mg/mLおよびEDTA二ナトリウム2 mg/mL、20 mMクエン酸緩衝液中, pH 6 + 40 mg/mLデキストロース、ロットIAとして凍結乾燥
II: モノチオグリセロール10 mg/mL、20 mMクエン酸緩衝液中, pH 6 + 40 mg/mLデキストロース、ロットIAとして凍結乾燥
III: アスコルビン酸2 mg/mL、亜硫酸水素ナトリウム6.6 mg/mLおよび亜硫酸ナトリウム2 mg/mL, 20 mMクエン酸緩衝液, pH 6 + 40 mg/mLデキストロース、ロットIIIAとして凍結乾燥
IV: 亜硫酸ナトリウム2 mg/mL、20 mMリン酸緩衝液中, pH 8 + 40 mg/mLデキストロース、ロットIVAとして凍結乾燥。
【0109】
実施例3:試料I〜IVの凍結乾燥
前記4種類の配合物を凍結乾燥用に調製し、表5にまとめるサイクルに従って操作した。
【0110】
【表5】

【0111】
凍結乾燥配合物IVAは良好な物理的ケーク外観を示した。4種類の配合物すべてについて水分分析およびHPLC分析を実施示した。4種類の配合物すべてを再構成し、溶液中でのそれらの物理的安定性を評価した。注射針および注射器を用いて10mLの水で試料を再構成した。すべての試料が容易に再構成され、これらを卓上に置いて周囲の温度および光線に48時間曝露した(表6)。
【0112】
【表6】

【0113】
このデータは、配合物IVAおよびIIIAは数日間にわたって物理的に安定であったのに対し、配合物IIAおよびIAは48時間以内に沈殿を生じることを示した。4種類の凍結乾燥配合物についてのHPLCデータを表7にまとめる。
【0114】
【表7】

【0115】
4種類の凍結乾燥配合物についてのHPLCデータ(表7)から、亜硫酸ナトリウム配合物(pH 8) 処方IVAは他の3種類の配合物より有意に安定性が低いことが明らかである。
【0116】
実施例4:配合物IIAおよびIAの再開発
化学的安定性を維持しながら沈殿を排除するために、モノチオグリセロール配合物を再開発した。周囲の温度および光線下で多数の溶液配合物を調製して沈殿の証拠を探索した。この試験においては下記の5種類の配合物を検査した。各配合物においてシタクスセンタンナトリウム濃度は25 mg/mLであった。
【0117】
1: モノチオグリセロール10 mg/mL、20 mMクエン酸緩衝液中, pH 6 + 40 mg/mLデキストロース
2: モノチオグリセロール10 mg/mL、20 mMクエン酸緩衝液中, pH 7 + 40 mg/mLデキストロース
3: モノチオグリセロール10 mg/mL、20 mMリン酸緩衝液中, pH 6 + 40 mg/mLデキストロース
4: モノチオグリセロール10 mg/mL、20 mMリン酸緩衝液中, pH 7 + 40 mg/mLデキストロース
5: モノチオグリセロール10 mg/mL、20 mMリン酸緩衝液中, pH 8 + 40 mg/mLデキストロース。
【0118】
配合物1は最初の24時間の貯蔵で沈殿を生じ、残りの配合物は変化がなかった。配合物3は約28時間後に沈殿を生じ、したがってモノチオグリセロール配合物を安定性する際には初期のpHが重要な要因であることが指摘される。pH 7および8の配合物はより長い貯蔵期間(>48時間)にわたって安定であり、それらはいずれも凍結乾燥を行なうのに許容できると思われる。沈殿問題についてより多くを知るために、各配合物のプラセボ溶液(シタクスセンタンナトリウムを含有しない)をそれぞれの有効処方と一緒にモニターした。プラセボはいずれも沈殿せず、沈殿はシタクスセンタンナトリウムを伴うことが示された。
【0119】
実施例5:配合物2および4の凍結乾燥試験
配合物2および4を表8中のサイクルに従って凍結乾燥した。
【0120】
【表8】

【0121】
両配合物の物理的外観は許容できるものであった。両配合物の再構成は良好であった(<2分)。凍結乾燥サイクルの修正によりこれらの配合物のケーク外観を改善する試みを行なった。より低い凍結温度(-45℃)およびより低い一次乾燥温度(-20℃および-25℃)を試験して、ケーク外観がある程度改善された。
【0122】
実施例6:配合物4についての基本型安定性(prototype stability)試験
配合物4Aを基本型安定性について選択し、表9に示すサイクルに従ってバイアル135個の規模で調製した。表9の条件は、一次乾燥中に起きるケーク収縮を排除するために選択された。したがって、-5℃での追加の一次乾燥工程をサイクルに加えた。
【0123】
【表9】

【0124】
デキストロースを含有する配合物は貯蔵後に再構成するのが困難になり、このため実施例7に記載するようにマンニトールを含有する対応する配合物に変更した。
【0125】
実施例7:マンニトールを含有する配合物
配合物A:シタクスセンタンナトリウム25 mg/mL、アスコルビン酸2 mg/mL、亜硫酸水素ナトリウム6.6 mg/mLおよび亜硫酸ナトリウム2 mg/mL、20 mMクエン酸緩衝液中, pH 6 + マンニトール20 mg/mL、下記に示すように凍結乾燥(表10)。
【0126】
【表10】

【0127】
配合物B:シタクスセンタンナトリウム25 mg/mL、およびモノチオグリセロール10 mg/mL、20 mMリン酸緩衝液中, pH 7 + マンニトール20 mg/mL、下記に示すように凍結乾燥(表11)。
【0128】
【表11】

【0129】
実施例8:酸化防止剤:アスコルビン酸およびモノチオグリセロールの効果を判定するための溶液安定性試験
アスコルビン酸またはモノチオグリセロールを含有する3種類の配合物の安定性を調べた。シタクスセンタンナトリウムは下記の配合物中に25 mg/mL存在した:
8a:アスコルビン酸4.0 mg/mL + 20 mMクエン酸緩衝液, pH 6.8 +/-0.1
8b:アスコルビン酸4.0 mg/mL + 20 mMリン酸緩衝液, pH 6.8 +/-0.1
8c:モノチオグリセロール4.0 mg/mL、20 mMリン酸緩衝液中, pH 6.8 +/-0.1。
【0130】
配合物を下記の凍結乾燥サイクルに従って凍結乾燥した:バッチを-45℃で凍結した。真空を開始し、30ミクロンに制御し、次いで棚温度を10時間にわたって+20℃に高め、次いでバッチの水分に基づいてサイクルが完了するまでこの温度に保持した。
【0131】
凍結乾燥配合物を再構成し、48時間、周囲温度に貯蔵し、露光した。試料を経時的に採集し、HPLC分析を行なった。HPLC結果を表8aにまとめる。
【0132】
【表8a】

【0133】
B.経口錠剤配合物:
実施例9:錠剤配合物についての賦形剤適合性試験
この試験は、多様な希釈剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、緩衝剤および酸化防止剤が薬物の安定性に及ぼす影響を評価するために設計された。必要量の薬物および賦形剤を20 mLのガラスバイアルに入れ、バイアルを10〜15秒間渦撹拌して内容物を混合することにより、シタクスセンタンナトリウムと多様な機能性賦形剤との二成分混合物を調製した。バイアルを開放し、40℃/75% RHに貯蔵し、2および4週間後に検査した。表12の結果は、試験した賦形剤のうちBHA、没食子酸プロピルおよびトウィーン80(Tween 80)がこの薬物を有意に分解したことを証明する。コロイド状二酸化ケイ素もシタクスセンタンナトリウムを有意に不安定にした(40℃/75% RHで4週間後に86.8%の残存薬物および11.96%の全関連物質)。さらに、下記の賦形剤は薬物の分解を促進した:デキストレート(dextrate)類、マンニトール、PVP、BHTおよびα-トコフェロール(40℃/75% RHで4週間後に1.0%を超える全関連物質および/またはアッセイ低下)。これらの賦形剤を以後の錠剤開発試験から除外した。
【0134】
【表12】

【0135】
測定せず。
【0136】
薬物-賦形剤適合性、加工適性、ならびに満足すべき硬度および脆破性をもつ錠剤を製造する能力に基づいて、シタクスセンタンナトリウムコーティング錠のために乳糖1水和物および微結晶性セルロースを希釈剤として選択し、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを結合剤として選択した。
【0137】
実施例10:コーティングが錠剤配合物に及ぼす影響
初期基本型配合物B(表13)を含有する錠剤の薬物安定性を、コーティングしていない配合物Aと40℃/75% RHで比較した。
【0138】
【表13−1】

【0139】
加工助剤(in-process agent);加工中に除去される。
【0140】
【表13−2】

【0141】
加工助剤;加工中に除去される。
【0142】
【表14】

【0143】
全関連物質
表14中に見られるように、コーティングした基本型配合物Bはコーティングしていない配合物Aと比較して改善された安定性をもつ。
【0144】
実施例11:酸化防止剤の効果
多様なタイプの酸化防止剤を薬物-賦形剤適合性試験(実施例10)において評価した。評価した9種類の酸化防止剤のうち、アスコルビン酸ナトリウム、グリシン、メタ亜硫酸水素ナトリウム、パルミチン酸アルコルビル、およびエデト酸(EDTA)二ナトリウムはこの薬物と適合性であることが認められた。賦形剤適合性試験および錠剤貯蔵安定性試験からの結果に基づいて、パルミチン酸アルコルビルとEDTAの組合わせを選択した。多様な濃度のパルミチン酸アルコルビル(0.1%、0.2%および2.0%)およびEDTA (0.1%および0.2%)が薬物安定性に及ぼす影響を調べるために、さらに評価を行なった。表15に示すように、0.2%のパルミチン酸アルコルビルおよび0.2%のEDTAを含有する配合物が経時的に最も安定であった。
【0145】
【表15】

【0146】
試験法:HPLC:Diode Array検出器付き(264 nmおよび240 nm);カラム:phenomenex Luna C18 (2) 4.6 mm×150 mm, 5ミクロンの粒子;移動相:50 mN H3PO4、pH 3.5、およびメタノール。
【0147】
実施例12:緩衝剤の効果
錠剤における薬物安定性を改善するために緩衝剤混合物を用いる。一塩基性リン酸ナトリウム(0.1% wt/wt)および二塩基性リン酸ナトリウム(0.2% wt/wt)緩衝剤混合物(緩衝液 pH 6.8)が、緩衝塩類を含まない対照錠剤と比較して薬物安定性を改善することが認められた(表16)。したがって、この緩衝塩類混合物を配合物中に用いて、造粒操作および生成錠剤における薬物のミクロ環境を制御した。
【0148】
【表16】

【0149】
全関連物質
【0150】
【表17】

【0151】
加工助剤;加工中に除去される。
【0152】
実施例13:コーティングの効果
4種類のコーティングを最初に評価した:Sepifilm(登録商標) LP014/Sepisperse Dry 3202 Yellow、Blue Opadry、Eudragit EPOおよびOpadry AMB。主な目的は、シタクスセンタンナトリウムの酸化をさらに阻止する防湿層として作用するコーティングを同定することであった。評価した4種類のコーティング材料のうち4%重量増分のSepifilm(登録商標) LP014/Sepisperse Dry 3202 Yellow (Sepifilm(登録商標)/Sepisperse) (3/2 wt/wt)、および3%重量増分のBlue Opadryの両方が、均一かつ平滑なコーティングを生成した。4%重量増分のSepifilm(登録商標) LP014/Sepisperse Dry 3202 Yellow (Sepifilm(登録商標)/Sepisperse) (3/2 wt/wt)を、その良好な加工適性のため選択した。
【0153】
【表18】

【0154】
全関連物質
配合物は錠剤Cと同一の錠剤コアをもつ。コーティングは表18に記載したように異なる。
【0155】
実施例14:シタクスセンタン100 mgコーティング錠
錠剤を1 kg規模で製造した。一塩基性および二塩基性リン酸ナトリウム、ならびにEDTA二ナトリウムを精製水に溶解することにより、造粒溶液を調製した。パルミチン酸アルコルビルをシタクスセンタンナトリウム薬物に添加し、バッグ内で約30秒間、手動でブレンドした。微結晶性セルロースのほぼ半量をバッグに添加し、さらに約30秒間ブレンドした。この混合物をスクリーンによりふるい分けした。残りの顆粒内成分(すなわち残りの微結晶性セルロース、乳糖、HPMC、グリコール酸デンプンナトリウム)をスクリーンによりふるい分けし、混合物に添加した。次いでこの粉末を、加熱したGlatt GPCG-1に装填した。造粒溶液を顆粒内粉末に添加した。視覚的に望ましい造粒を達成するために、必要ならばさらに水を吹き付けた。その後、2%未満のLODが達成されるまで、顆粒を乾燥させた。乾燥顆粒を0.0024サイズのスクリーン付きFitzmillによりミリングした。顆粒外成分をふるい分けし、ミリングした顆粒と8-qt. V形ブレンダー内で5分間ブレンドした。ステアリン酸マグネシウムをふるい分けし、次いで混合物と3分間ブレンドした。0.2900"×0.6550"改良型オーバルツーリング(oval tooling)を用いて最終ブレンドを錠剤プレスで圧縮して、500 mgコア錠剤にした。
【0156】
Sepifilm(登録商標) LP014およびSepisperse Dry 3202 (Yellow)を水に混合添加することにより、コーティング懸濁液を調製した。均質な懸濁液が生成するまで混合を続けた。19"コーティングパン付きCompu-labコーターを用いて錠剤をコーティングした。
【0157】
【表19】

【0158】
実施例15:コーティングしていない錠剤コアとコーティング錠の比較
実施例14の方法により調製したコーティングしていない錠剤コアとコーティング錠の比較を行なって、Sepifilm(登録商標)/Sepisperse防湿層の効果を判定した。
【0159】
【表20】

【0160】
全関連物質
相対湿度
【0161】
【表21】

【0162】
全関連物質
相対湿度
上記の表20および21から分かるように、Sepifilm(登録商標)/Sepisperseコーティングは錠剤中の薬物を追加保護する。
【0163】
本明細書に引用したすべての参考文献の全体を援用する。特定の態様に関して本発明を記載したが、特許請求の範囲に示した本発明の精神および範囲から逸脱することなく、多様な変更および改変をなしうることが当業者に自明であろう。
【0164】
前記の態様は例示のためのものにすぎず、当業者がルーティン実験以内のものを用いて特定の化合物、材料および方法の多数の均等物を認識または確認することができるであろう。そのような均等物はすべて本発明の範囲内にあり、特許請求の範囲に含まれるとみなされる。
【図面の簡単な説明】
【0165】
【図1】多様な酸化防止剤系を含有するシタクスセンタンナトリウム配合物の小規模凍結乾燥を示す(実施例に記載する配合物1A〜4Aは図中の試料に下記のとおり対応する:IVA = A; IIA = B; IA = C; IIIA = D)。
【図2】25mg/mLのシタクスセンタンナトリウムを、20mMクエン酸緩衝液(pH 6)、4%デキストロース中で、2mg/mLのアスコルビン酸、6.6mg/mLの亜硫酸水素ナトリウムおよび2mg/mLの亜硫酸ナトリウムと共に凍結乾燥したものを基本型安定性として示す。
【図3】25mg/mLのシタクスセンタンナトリウムを、20mMクエン酸緩衝液(pH 7)、4%デキストロース中で、10mg/mLのモノチオグリセロールと共に凍結乾燥したものを示す。
【図4】25mg/mLのシタクスセンタンナトリウムを、20mMリン酸緩衝液(pH 7)、4%デキストロース中で、10mg/mLのモノチオグリセロールと共に凍結乾燥したものを基本型安定性として示す。
【図5】配合物8a、8bおよび8cについての凍結乾燥条件を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シタクスセンタンナトリウム、酸化防止剤、緩衝剤および増量剤を含む凍結乾燥粉末。
【請求項2】
シタクスセンタンナトリウムが凍結乾燥粉末の全重量の約20〜約50%の量で存在する、請求項1の凍結乾燥粉末。
【請求項3】
シタクスセンタンナトリウムの量が凍結乾燥粉末の全重量の約41%である、請求項1の凍結乾燥粉末。
【請求項4】
酸化防止剤が亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、メタ亜硫酸ナトリウム、モノチオグリセロール、アスコルビン酸またはその組合わせである、請求項1〜3のいずれか1項の凍結乾燥粉末。
【請求項5】
酸化防止剤がモノチオグリセロールである、請求項1〜4のいずれか1項の凍結乾燥粉末。
【請求項6】
酸化防止剤がアスコルビン酸、亜硫酸ナトリウムおよび亜硫酸水素ナトリウムの組合わせである、請求項1〜4のいずれか1項の凍結乾燥粉末。
【請求項7】
凍結乾燥粉末中のモノチオグリセロールが凍結乾燥粉末の全重量の約10〜約30%の量で存在する、請求項4または5の凍結乾燥粉末。
【請求項8】
アスコルビン酸が凍結乾燥粉末の全重量の約1〜約5%の量で存在する、請求項4または6の凍結乾燥粉末。
【請求項9】
アスコルビン酸の量が凍結乾燥粉末の全重量の約3.3%である、請求項4、6または8のいずれか1項の凍結乾燥粉末。
【請求項10】
亜硫酸ナトリウムが凍結乾燥粉末の全重量の約1〜約5%の量で存在する、請求項4または6の凍結乾燥粉末。
【請求項11】
亜硫酸ナトリウムの量が凍結乾燥粉末の全重量の約3.3%である、請求項4または6の凍結乾燥粉末。
【請求項12】
亜硫酸水素ナトリウムが凍結乾燥粉末の全重量の約5〜約20%の量で存在する、請求項4または6の凍結乾燥粉末。
【請求項13】
亜硫酸水素ナトリウムの量が凍結乾燥粉末の全重量の約10.8%である、請求項4または6の凍結乾燥粉末。
【請求項14】
アスコルビン酸の量が約2mgであり、亜硫酸ナトリウムの量が凍結乾燥粉末の全重量の約3.3%であり、亜硫酸水素ナトリウムの量が凍結乾燥粉末の全重量の約10.8%である、請求項4の凍結乾燥粉末。
【請求項15】
緩衝剤がリン酸緩衝剤またはクエン酸緩衝剤である、請求項1〜14のいずれか1項の凍結乾燥粉末。
【請求項16】
緩衝剤がクエン酸ナトリウム2水和物である、請求項1〜14のいずれか1項の凍結乾燥粉末。
【請求項17】
クエン酸ナトリウム2水和物の量が凍結乾燥粉末の全重量の約8.8%である、請求項15の凍結乾燥粉末。
【請求項18】
増量剤が糖類、多価アルコール、アミノ酸、ポリマーおよび多糖類から選択される、請求項1〜17のいずれか1項の凍結乾燥粉末。
【請求項19】
増量剤がソルビトール、マンニトールまたはデキストロースである、請求項1〜17のいずれか1項の凍結乾燥粉末。
【請求項20】
増量剤がデキストロースである、請求項18の凍結乾燥粉末。
【請求項21】
デキストロースが凍結乾燥粉末の全重量の約15〜約50%の量で存在する、請求項19または20の凍結乾燥粉末。
【請求項22】
糖類がマンニトールである、請求項19の凍結乾燥粉末。
【請求項23】
マンニトールが凍結乾燥粉末の全重量の約15〜約45%の量で存在する、請求項18または22の凍結乾燥粉末。
【請求項24】
マンニトールの量が凍結乾燥粉末の全重量の約32.8%である、請求項18、22または23のいずれか1項の凍結乾燥粉末。
【請求項25】
約41%のシタクスセンタンナトリウム、約3.3%のアスコルビン酸、約3.3%の亜硫酸ナトリウムおよび約10.8%の亜硫酸水素ナトリウム、約8.8%のクエン酸ナトリウム2水和物、ならびに約32.8%のマンニトールを含む、請求項1〜24のいずれか1項の凍結乾燥粉末。
【請求項26】
凍結乾燥粉末の全重量の約33%のシタクスセンタンナトリウム、約5.3%のアスコルビン酸、約7.6%のクエン酸ナトリウム2水和物、約53%のD-マンニトールおよび約0.13%のクエン酸1水和物を含む、請求項1〜24のいずれか1項の凍結乾燥粉末。
【請求項27】
凍結乾燥粉末の全重量の約34%のシタクスセンタンナトリウム、約5.5%のアスコルビン酸、約3.7%の二塩基性リン酸ナトリウム7水和物、約55%のD-マンニトールおよび約1.9%の一塩基性リン酸ナトリウム1水和物を含む、請求項1〜24のいずれか1項の凍結乾燥粉末。
【請求項28】
再構成溶液が請求項1〜27のいずれか1項の凍結乾燥粉末を含む、シタクスセンタンナトリウムの再構成配合物。
【請求項29】
配合物が約5〜約10のpHを有する、請求項28の再構成配合物。
【請求項30】
配合物が約6のpHを有する、請求項28の再構成配合物。
【請求項31】
配合物が約6.8のpHを有する、請求項28の再構成配合物。
【請求項32】
シタクスセンタンナトリウム、酸化防止剤、結合剤、希釈剤、緩衝剤および耐湿性コーティングを含む経口錠剤。
【請求項33】
シタクスセンタンナトリウムが錠剤の全重量の約5〜約40%の量で存在する、請求項32の経口錠剤。
【請求項34】
シタクスセンタンナトリウムの量が錠剤の全重量の約15〜約25%である、請求項32または33の経口錠剤。
【請求項35】
シタクスセンタンナトリウムの量が錠剤の全重量の約20%である、請求項32〜34のいずれか1項の経口錠剤。
【請求項36】
シタクスセンタンナトリウムの量が約100mgである、請求項32〜35のいずれか1項の経口錠剤。
【請求項37】
酸化防止剤がパルミチン酸アスコルビルおよびEDTA二ナトリウムの組合わせである、請求項32〜36のいずれか1項の経口錠剤。
【請求項38】
パルミチン酸アスコルビルが錠剤の全重量の約0.05〜約3%の量で存在する、請求項37の経口錠剤。
【請求項39】
パルミチン酸アスコルビルの量が錠剤の全重量の約0.2%である、請求項38の経口錠剤。
【請求項40】
パルミチン酸アスコルビルが約0.1〜約5mgの量で存在する、請求項38の経口錠剤。
【請求項41】
パルミチン酸アスコルビルの量が約1mgである、請求項38の経口錠剤。
【請求項42】
EDTA二ナトリウムが錠剤の全重量の約0.05〜約3%の量で存在する、請求項37の経口錠剤。
【請求項43】
EDTA二ナトリウムの量が錠剤の全重量の約0.2%である、請求項42の経口錠剤。
【請求項44】
EDTA二ナトリウムが約0.1〜約5mgの量で存在する、請求項37〜43のいずれか1項の経口錠剤。
【請求項45】
EDTA二ナトリウムの量が約1mgである、請求項44の経口錠剤。
【請求項46】
希釈剤が、顆粒内成分としての乳糖1水和物ファスト・フロー(fast flo)および顆粒外成分としての乳糖1水和物ファスト・フローの組合わせを含む、請求項32〜45のいずれか1項の経口錠剤。
【請求項47】
顆粒内の乳糖1水和物ファスト・フローが錠剤の全重量の約5〜約30%の量であり、顆粒外の乳糖1水和物ファスト・フローが錠剤の全重量の約5〜約30%の量である、請求項46の経口錠剤。
【請求項48】
顆粒内の乳糖1水和物ファスト・フローの量が錠剤の全重量の約16.9%であり、顆粒外の乳糖1水和物ファスト・フローの量が錠剤の全重量の約16.4%である、請求項43の経口錠剤。
【請求項49】
顆粒内の乳糖1水和物ファスト・フローの量が約84.3mgであり、顆粒外の乳糖1水和物ファスト・フローの量が約82mgである、請求項43の経口錠剤。
【請求項50】
さらに、錠剤の全重量の約10〜約50%の量の微結晶性セルロースを含む、請求項32〜49のいずれか1項の経口錠剤。
【請求項51】
微結晶性セルロースの量が錠剤の全重量の約35%である、請求項50の経口錠剤。
【請求項52】
微結晶性セルロースの量が約130〜約300mgである、請求項50〜51のいずれか1項の経口錠剤。
【請求項53】
微結晶性セルロースの量が約175mgである、請求項50〜52のいずれか1項の経口錠剤。
【請求項54】
結合剤がヒドロキシプロピルメチルセルロース(E-5P)である、請求項50〜53のいずれか1項の経口錠剤。
【請求項55】
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(E-5P)が錠剤の全重量の約10〜約50%の量である、請求項54の経口錠剤。
【請求項56】
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(E-5P)が錠剤の全重量の約5%である、請求項55の経口錠剤。
【請求項57】
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(E-5P)の量が約25mgである、請求項55〜56のいずれか1項の経口錠剤。
【請求項58】
耐湿性コーティングが、錠剤の全重量の約1〜約6%のヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む、請求項32〜57のいずれか1項の経口錠剤。
【請求項59】
コーティングが、錠剤当たり約8〜約12mgのヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む、請求項54の経口錠剤。
【請求項60】
錠剤が、シタクスセンタンナトリウム;微結晶性セルロース;乳糖1水和物ファスト・フロー;ヒドロキシプロピルメチルセルロースE-5P;パルミチン酸アスコルビル;EDTA二ナトリウム;一塩基性リン酸ナトリウム1水和物;無水二塩基性リン酸ナトリウム;グリコール酸デンプンナトリウム;ステアリン酸マグネシウム;および耐湿性ヒドロキシプロピルメチルセルロースコーティングを含む、請求項29の経口錠剤。
【請求項61】
錠剤が、約20%のシタクスセンタンナトリウム;約35%の微結晶性セルロース;約16.9%の顆粒内乳糖1水和物ファスト・フロー;約16.4%の顆粒外乳糖1水和物ファスト・フロー;約5.0%のヒドロキシプロピルメチルセルロースE-5P;約0.2%のパルミチン酸アスコルビル;約0.2%のEDTA二ナトリウム;約0.1%の一塩基性リン酸ナトリウム1水和物;約0.2%の無水二塩基性リン酸ナトリウム;約2.5%の顆粒外グリコール酸デンプンナトリウム;約2.5%の顆粒内グリコール酸デンプンナトリウム;約1%のステアリン酸マグネシウム;および約2.4%/1.6%重量増分の耐湿性ヒドロキシプロピルメチルセルロースコーティングを含む、請求項29の経口錠剤。
【請求項62】
錠剤が、約100mgのシタクスセンタンナトリウム;約1.0mgのパルミチン酸アスコルビル;約1.0mgのエデト酸(EDTA)二ナトリウム;約25mgのヒドロキシプロピルメチルセルロースE-5P;約84.3の顆粒内乳糖1水和物ファスト・フロー;約82mgの顆粒外乳糖1水和物ファスト・フロー;約175mgの微結晶性セルロース;約0.6mgの一塩基性リン酸ナトリウム1水和物;約1.1mgの無水二塩基性リン酸ナトリウム;約12.5mgの顆粒外グリコール酸デンプンナトリウム;約12.5mgの顆粒内グリコール酸デンプンナトリウム;約5mgのステアリン酸マグネシウム;および約20mgの耐湿性ヒドロキシプロピルメチルセルロースコーティングを含む、請求項29の経口錠剤。
【請求項63】
請求項1〜31のいずれか1項の配合物およびその1回量または多数回量を収容した無菌容器を含む組合わせ。
【請求項64】
容器がアンプル、バイアルまたは注射器である、請求項63の組合わせ。
【請求項65】
1回量の請求項1〜31のいずれか1項の配合物を水性媒質と混合することにより調製した、1回または多数回投与のために配合した医薬組成物。
【請求項66】
有効量の請求項1〜65のいずれか1項の配合物を投与することを含む、エンドセリン仲介疾患の処置のための方法。
【請求項67】
疾患が、高血圧症、心血管疾患、喘息、肺高血圧症、炎症性疾患、眼科疾患、月経障害、産科状態、創傷、胃腸疾患、腎不全、免疫抑制剤仲介腎血管収縮、エリスロポエチン仲介血管収縮内毒素ショック、アナフィラキシーショックおよび出血性ショックよりなる群から選択される、有効量の請求項66の方法。
【請求項68】
包装材料、および包装材料内に収容した請求項1〜65のいずれか1項の配合物を含む製品であって、その配合物をエンドセリン仲介障害の処置のために使用することを指示するラベルが包装材料に含まれた製品。
【請求項69】
凍結乾燥粉末を調製するための方法であって、
酸化防止剤、緩衝剤および糖類を含む溶液とシタクスセンタンナトリウムを混合して、シタクスセンタンナトリウムの溶液を調製し;そして
この溶液を凍結乾燥して粉末を調製する
ことを含む方法。
【請求項70】
シタクスセンタンナトリウムおよび緩衝剤を含む経口錠剤。
【請求項71】
シタクスセンタンナトリウムおよび防湿性コーティングを含む経口錠剤。
【請求項72】
シタクスセンタンナトリウムおよび酸化防止剤を含む経口錠剤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−530280(P2009−530280A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−500425(P2009−500425)
【出願日】平成19年3月12日(2007.3.12)
【国際出願番号】PCT/US2007/006278
【国際公開番号】WO2007/106468
【国際公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(508339666)エンサイシブ・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド (9)
【Fターム(参考)】