説明

シールド掘進機のテールシール装置

【課題】胴部が拡縮移動する時にシール性が低下しない。
【解決手段】シールド本体1に、固定胴部4と、この固定胴部4に対して幅方向に拡縮可能な拡縮胴部5とを備え、シールド本体1の後部で組立てられるセグメントSと固定胴部4および拡縮胴部5との隙間をシールするテールシール装置41であって、固定胴部4と拡縮胴部5のラップ部9に、固定胴部4内面の固定胴シールブラシ42に連結端部が接続される固定側テールシール材43と、拡縮胴部5内面の拡縮胴シールブラシ52に連結端部が接続される拡縮側テールシール材53とを、掘進方向の前後に配置し、前位置に配置される固定側テールシール材43の背面に拡縮側テールシール材53の伸縮端部のみを押付けて摺接させシールする伸縮端ラップシール材54を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掘削途中で掘削幅を拡大して掘削可能なシールド掘進機の胴部と、胴部内で組立てられる覆工体との隙間をシールするシールド掘進機のテールシール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願人は、従来、特許文献1に、拡幅掘削可能なシールド掘進機の胴部に設けられるテールシール構造を提案した。このテールシール構造は、固定側の胴部に拡縮方向に沿って固定シールブラシを設けるとともに、拡縮側の胴部(揺動外胴)側に前記固定シールブラシの背面に沿って当接する可動シールブラシをジョイントアームを介して設けたものである。
【特許文献1】特開2002−54393
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来構成では、固定シールブラシの背面に沿って拡縮シールブラシが面接触しているため、胴部がスライドする時に、固定シールブラシが可動シールブラシに巻きこまれてシール性が低下するという問題があった。
【0004】
本発明は上記問題点を解決して、胴部が拡縮移動する時に、シール材のシール性が低下しないシールド掘進機のテールシール装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明は、シールド本体に、固定胴部と、この固定胴部に対して幅方向に拡縮可能な拡縮胴部と備え、シールド本体内で組立てられる覆工体と前記固定胴部の隙間および前記覆工体と拡縮胴部の隙間をそれぞれシールするシールド掘進機のテールシール装置であって、前記固定胴部の円弧外殻の内周面と前記覆工体の隙間をシールする固定胴シール材と、前記拡縮胴部の円弧外殻の内周面と前記覆工体の隙間をシールする拡縮胴シール材とを設け、前記固定胴部と拡縮胴部のラップ部に、固定胴シール材に連結端部が接続される固定側テールシール材と、前記拡縮胴シール材に連結端部が接続される拡縮側テールシール材とを掘進方向の前後に配置するとともに、前記固定側テールシール材および拡縮側テールシール材のうち、前位置に配置される一方のテールシール材の背面に、後位置に配置される他方のテールシール材の伸縮端部のみを押付けてシールする伸縮端ラップシール材を設けたものである。
【0006】
請求項2記載の発明は、一方のテールシール材を弾性板構造とするとともに、他方のテールシール材をワイヤブラシ構造としたものである。
請求項3記載の発明は、固定胴部と拡縮胴部との間に、ガイドバーとスライドバーからなる伸縮自在な伸縮部材を連結し、前記ガイドバーは、連結端部が固定胴部および拡縮胴部の一方に拡縮方向に垂直な軸心周りで回動自在に連結され、かつ長さ方向に沿ってガイド部と一方のテールシール材がそれぞれ設けられ、前記スライドバーは、前記ガイド部に移動自在に案内されるとともに、連結端部が固定胴部および拡縮胴部の他方に拡縮方向に垂直な軸心周りで回動自在に連結され、かつ長さ方向に沿う他方のテールシール材が設けられ、前記スライドバーの伸縮端部に伸縮端ラップシール材が設けられたものである。
【0007】
請求項4記載の発明は、ガイドバーのガイド部は、ガイドバーの背面で長さ方向に沿って形成されたスライド溝からなり、スライドバーの伸縮端部のみが前記スライド溝にスライド自在に嵌合されたものである。
【0008】
請求項5記載の発明は、ガイドバーの伸縮端部に、掘進方向の前後に所定範囲で移動を規制する揺動規制部を設けたものである。
請求項6記載の発明は、固定胴部にラップ部の外面を覆うラップ部カバー体を設け、伸縮部材にラップ部カバー体の内面に当接する外面シール材を設け、前記外面シール材は、ガイドバーに取付けられた固定側外面シール材と、スライドバーに設けられた拡縮側外面シール材からなり、前記拡縮側外面シール材の伸縮端部のみが固定側外面シール材に摺接するように構成されたものである。
【0009】
請求項7記載の発明は、ラップ部カバー体の内面に、固定胴部および拡縮側外面シール材に当接する格子状シール材を設けたものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の発明によれば、固定胴部と拡縮胴部のラップ部に、固定側テールシール材と拡縮側テールシール材とを前後に配置したので、前後位置の二重のテールシール材により良好にシール性を確保できる。また、伸縮端ラップシール材により後位置の他方のテールシール材の伸縮端部のみを一方のテールシール材の背面に押付けて摺接させるので、地盤からの泥水圧が負荷されても、他方のテールシール材の伸縮端部がテールシール材の背面に押付けられて十分なシール性を確保でき、また拡縮胴部の移動時にテールシール材が巻き込まれてシール性が低下されることがなくなり、良好なシール性を確保することができる。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、前後にそれぞれ配置されるテールシール材として弾性板構造とワイヤブラシ構造とを組合わせることにより、ワイヤブラシ構造のテールシール材の巻き込みをより確実に防止することができ、さらに気密性の高いシール構造を実現できる。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、伸縮部材の両連結端部を両胴部にそれぞれ拡縮方向に垂直な軸心周りに回動自在に連結し、前記伸縮部材のガイドバーとスライドバーとにそれぞれテールシール材を設けたので、拡縮胴部が固定胴部に対して伸縮および傾動してもこれに追従して伸縮部材が伸縮および傾斜され、ガイドバーとスライドバーとに設けられたテールシール材によりシール性を保持することができる。これにより、通常掘削部と拡幅掘削部の間の拡幅傾斜部および縮幅傾斜部の掘削時に、傾斜テーパ面に沿って拡縮胴部を傾斜させ漸次拡縮することで、傾斜テーパ面に沿って拡幅、縮幅される傾斜面を有するセグメントとシールド本体との隙間を良好にシールすることができる。
【0013】
請求項4記載の発明によれば、ガイドバーのスライド溝に、スライドバーの伸縮端部のみをスライド自在に嵌合したので、地盤からの泥水圧でガイドバーやスライドバーが撓むことがあっても、伸縮部材の伸縮に支障が生じることがない。
【0014】
請求項5記載の発明によれば、揺動規制部により、テールシール材を介して伸縮部材に負荷される泥水圧を効果的に支持して伸縮部材の撓みや変形を防止することができる。
請求項6記載の発明によれば、外面シール材により、伸縮部材とラップ部カバー体との隙間をシールすることができ、ラップ部におけるシール性能を向上させることができる。また拡縮側外面シール材の伸縮端部のみが固定側外面シール材に摺接されるので、固定胴部と拡縮胴部との拡縮移動時にも良好にシールすることができる。
【0015】
請求項7記載の発明によれば、格子状シール部材により、さらにラップ部における伸縮部材との隙間のシール性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明に係る拡縮式シールド掘進機のテールシール装置の実施の形態を説明する。
[テールシール装置の基本構造]
図1,図2に基づいて、まず本発明に係るテールシール装置の基本構造を説明する。
【0017】
このシールド掘進機のシールド本体1は、固定胴部4と、固定胴部4に対して幅方向にスライド自在な拡縮胴部5とを備え、テールシール装置41は、シールド本体1の後部で組立てられるセグメント(覆工体)Sと固定胴部4および拡縮胴部5との隙間をシールするものである。
【0018】
前記テールシール装置41は、固定胴部4の長円弧外殻8a内面に周方向に沿って固定胴シールブラシ(固定胴シール材)42が設けられ、また拡縮胴部5の短円弧外殻8b内面に周方向に沿って拡縮胴シールブラシ(拡縮胴シール材)52が設けられている。また固定胴部4と拡縮胴部5とのラップ部9では、固定胴部4のラップ部カバー体4a側に固定側テールシール材43が設けられ、前記固定側テールシール材43の連結端部が前記固定胴シールブラシ42に接続されている。また拡縮胴部5の支持プレート21側に拡縮側テールシール材53が設けられ、前記拡縮側テールシール材53の連結端部が前記拡縮胴シールブラシ52に接続されている。そして各シールブラシ42,52、固定側テールシール材43および拡縮側テールシール材53は各先端部がそれぞれセグメントSに摺接されている。
【0019】
前記固定側テールシール材43の背面側に重なる位置に所定間隔をあけて拡縮側テールシール材53が配置されており、拡縮側テールシール材53の伸縮端部に、伸縮端部のみを固定側テールシール材43の背面に押付けて摺接させる伸縮端ラップシール材54が設けられている。ここでは、固定側テールシール材43を強化ゴム製の弾性板構造とし、拡縮側テールシール材53をワイヤブラシを重ねたワイヤブラシ構造としている。これにより、通常掘削部では、シール性および信頼性が高くかつ寿命が長いワイヤブラシ構造の拡縮側テールシール材53を背面側に配置することでシール性能と信頼性を高め、拡幅掘削部ではワイヤブラシ構造の拡縮側テールシール材53と弾性板構造の固定側テールシール材43とで協働してシール性を確保している。なお、弾性板構造のテールシール材とワイヤブラシ構造のテールシール材とを前後逆に配置することもできる。
【0020】
上記基本構造によれば、ラップ部9に、前面側の固定側テールシール材43と背面側の拡縮側テールシール材53とを所定の間隔をあけて配置し、伸縮端ラップシール材54により拡縮側テールシール材53の伸縮端部のみを固定側テールシール材43の背面に押付けて摺接させるので、掘進方向の前後位置に配置した固定側テールシール材43と拡縮側テールシール材53の二重のシールによりシール性を良好に確保できるとともに、拡縮移動時にテールシール材43,53同士の巻き込みによるシール性の低下が防止され、良好なシール性を確保することができる。
【0021】
また前面の固定側テールシール材43を弾性板構造とし、背面側の拡縮側テールシール材53をワイヤブラシ構造として組合わせることにより、テールシール材43,53同士の巻き込みを確実に防止することができ、さらに気密の高い高性能なシール装置とすることができる。
【0022】
[テールシール装置の詳細構造]
先に説明した基本構造は、固定胴部4に対して拡縮胴部5を幅方向に拡縮させる構造により拡幅トンネルを掘削する場合、トンネルを階段状に順次拡大掘削し、これに対応してセグメントSを段階状に組み立て、拡縮胴部5を一定掘進距離ごとに幅方向に拡幅移動していく必要がある。
【0023】
しかし、実際的な掘削では、テーパ状に傾斜して順次拡大、収縮していく方がセグメントの強度やシール構造上望ましく、このようなシールド掘進機のシールド本体1は、拡縮胴部5を傾斜させて順次拡大、収縮していく構造を具備している。以下に、トンネル内にテーパ面を有するセグメントSを組み立てつつ推進されるシールド掘進機の構造、該シールド掘進機のテールシール構造、シールド本体の拡縮動作、拡縮動作時のテールシール装置について、その実施の形態を図3〜図20を参照して説明する。なお、基本構造と同一の構造部材には同一符号を付して説明する。
【0024】
(シールド掘進機の構造)
図14,図15に示すように、このシールド掘進機は、胴部であるシールド本体1の前部に、円形のカッタヘッド2を具備し、このカッタヘッド2は、図示しない多数のカッタビットと土砂取入口が形成された円形のカッタ面板2aの外周部の複数位置に、カッタ出退装置3bによりコピーカッタ3aをそれぞれ半径方向に出退可能なコピーカッタ装置3を具備している。したがって、所定部分(図では掘進方向に向かって右側部)で、コピーカッタ装置3のコピーカッタ3aを突出させることにより、トンネルのたとえば掘進方向に向かって右側を拡張して略長円形断面の拡幅トンネルを掘削することができる。そしてこのシールド本体1は、掘削するトンネルの形状に対応してシールド本体1の断面形状を拡縮可能に構成されている。
【0025】
図16に示すように、シールド本体1は、掘進方向に向かって左側に配置されカッタヘッド2やその駆動装置が配設された固定胴部4と、右側に配置された拡縮胴部5とで構成されており、前記拡縮胴部5は、固定胴部4に対して平行姿勢で拡縮移動する拡縮内胴6と、この拡縮内胴6にシールド軸心Oおよび拡縮方向に直交する軸心まわりに所定範囲で揺動自在に外嵌支持された揺動外胴7とで構成されている。すなわち、円筒形外殻(スキンプレート)が横断面でシールド軸心Oを中心に180°より大きい角度位置でシールド軸心O方向に沿う切断線に沿って2つに分離された長円弧外殻8a側に固定胴部4が設けられ、短円弧外殻8b側に拡縮胴部5(拡縮内胴6,揺動外胴7)が設けられる。
【0026】
前記拡縮内胴6は、短円弧外殻8bの内側に沿う円弧フレーム10の両端部から固定胴部4のラップ部9側に伸びる互いに平行な一対の平面状のスライド部材11が水平面に沿って設けられている。前記揺動外胴7には、短円弧外殻8bのスライド部材11にスライド自在に外嵌される支持プレート21が設けられ、支持プレート21の内面にそれぞれ突設された揺動ピン22が、前記スライド部材11の支持孔12に回動自在に嵌合されて所定範囲で揺動自在に支持される。また固定胴部4は、長円弧外殻8aの両縁部側に支持プレート21を覆うラップ部カバー体4aが水平面に沿って設けられてラップ部9が構成されている。
【0027】
前記拡縮内胴6には、スライド部材11の外面がシール用平面部13に形成されるとともに、前部外周に球状シール部15が形成され、さらに前記スライド部材11の前部外面に支持孔12を中心とする円弧状シール部14がそれぞれ形成されている。そしてこれらシール用平面部13と円弧状シール部14と球状シール部15とが連続するように構成されている。また揺動外胴7には、支持プレート21の内面にシール用平面部13に摺接する平面シール受け部23が形成され、また円弧状シール部14に摺接する円弧状シール受け部24が形成されるとともに、短円弧外殻8bの前部内面に球状シール部15に摺接する球状シール受け部25が形成されている。
【0028】
また前記ラップ部9の内側には、図14,図15に示すように、拡縮内胴6をシールド軸心Oと直交する拡縮方向に移動する拡縮装置である複数の拡縮用ジャッキ16が配設されている。さらに拡縮内胴6には、推進駆動装置である可動側推進用ジャッキ17Bを支持する可動フレーム18が設けられ、左右のラップ部9の内側に可動フレーム18を拡縮方向に移動して可動側推進用ジャッキ17Bの押出し位置を調整する推進調整装置である推進調整用ジャッキ19が設けられている。さらに拡縮内胴6の後部には、揺動外胴7の後端部に連結された揺動調整装置である揺動用ジャッキ20が設けられており、図19,図20に示すように、通常掘削部と拡幅掘削部との間の拡幅傾斜部または縮幅傾斜部の傾斜面にあわせて揺動外胴7の傾斜角を調整することができる。
【0029】
図14,図16に示すように、シールド本体1の固定胴部4の前部には、切羽崩壊土圧を保持する固定隔壁31が配設されて圧力室32が形成され、一方前記拡縮内胴6の前端部には、固定隔壁31の背面に摺接する可動隔壁30が設けられている。そして前記固定隔壁31には軸受33を介して旋回部材34がシールド軸心O周りに回転自在に支持されている。さらに旋回部材34から圧力室32側に突出する複数の支持脚35がカッタ面板2aに連結されている。この固定隔壁31の大気室36側には、カッタ駆動装置37が設けられており、このカッタ駆動装置37は、前記旋回部材34に取付けられたリングギヤ37aと、このリングギヤ37aに噛み合う複数の駆動ピニオン37bと、この駆動ピニオン37bをそれぞれ回転駆動するカッタ駆動モータ37cとで構成されている。なお、図示しないが、固定隔壁31には送泥管および排泥管、または排土装置が貫通して設けられ、また固定胴部4の後部に覆工材であるセグメントSを組み立てるエレクタ装置(図示せず)が配設されている。17Aは固定胴部4の後部に配設された固定側推進ジャッキで、可動側推進用ジャッキ17Bと共に組立てられたセグメントSを反力受けとしてシールド本体1を推進させる。
【0030】
(テールシール装置)
テールシール装置41は、固定胴部5の長円弧外殻8a内面に周方向に沿う複数列(図では3列)の固定胴シールブラシ(固定胴シール材)42と、揺動外胴7の短円弧外殻8b内面に周方向に沿う複数列(図では3列)の拡縮胴シールブラシ(拡縮胴シール材)52とが具備されている。また前記ラップ部9には、前記シールブラシ42,52に対応して、ラップ部カバー体4aの基端部内面(長円弧外殻8aの縁部)と揺動外胴7の支持プレート21の縁部との間に、伸縮自在および傾動自在に連結する3本の伸縮バー(伸縮部材)61が連結され、これら伸縮バー61に、固定側テールシール材43および拡縮側テールシール材53と、外面シール材(固定側外面シール材45および拡縮側外面シール材55)と、ラップ部シール材47,54,57とがそれぞれ設けられている。
【0031】
前記伸縮バー61は、図5,図9(a)〜(c)に示すように、ガイドバー46とスライドバー56とで伸縮自在に構成されている。前記ガイドバー46は、連結端部が拡縮方向に垂直な固定側支持ピン46aを介して固定胴部4の長円弧外殻8aの縁部近傍に揺動自在に連結され、また伸縮端部がラップ部カバー体4aに前後方向に形成された規制用長孔(揺動規制部)4bに揺動ピン(揺動規制部)46bを介して所定範囲でスライド自在に連結され、ガイドバー46が固定側支持ピン46aを中心に所定範囲で前後に揺動することができる。またガイドバー46の背面には、長さ方向に沿ってあり溝形のスライド溝46cが形成されるとともに、底面に取付板43aにより固定側テールシール材43が長さ方向に沿って取付けられており、前記固定側テールシール材43は強化ゴム製の弾性板構造に形成される。また図8,図10に示すように、固定胴シールブラシ42の連結端部と固定側テールシール材43との連結端部の背面には、強化ゴム製で弾性板構造の固定側接続ラップシール材47が取り付られて接続されている。さらにガイドバー46の上面で後縁部に沿って長さ方向に形成された取付溝46dに固定側外面シール材45が装着され、この固定側外面シール材45の連結端部が前記固定側接続ラップシール材47を介して固定胴シールブラシ42に接続されている。
【0032】
一方、前記ガイドバー46の背面側に配置されるスライドバー56は、連結端部が拡縮方向に垂直な拡縮側支持ピン56aを介して支持プレート21に揺動自在に支持され、またその伸縮端部に被ガイド凸部56bが形成されてガイドバー46のスライド溝46cにスライド自在に嵌合されている。そしてスライドバー56の底面には、ワイヤブラシ構造の拡縮側テールシール材53が長さ方向に沿って取付けられ、前記拡縮胴シールブラシ52の連結端部と拡縮側テールシール材53とが、背面に設けられた強化ゴム製で弾性板構造の拡縮側接続ラップシール材57により接続されている。さらにまたスライドバー56の伸縮端部に強化ゴム製で弾性板構造の伸縮端ラップシール材54がシール取付具54aを介して取り付けられ、この伸縮端ラップシール材54により拡縮側テールシール材53の伸縮端部が前面側に湾曲されてその端部が固定側テールシール材43の背面に押圧され摺接されている。これにより、固定側テールシール材43と拡縮側テールシール材53とが接続されてシールされる。
【0033】
さらにスライドバー56の上面に長さ方向に沿って形成された取付溝56cに拡縮側外面シール材55が装着され、拡縮側外面シール材55の連結端部が前記拡縮側接続ラップシール材57を介して拡縮胴シールブラシ52に接続されている。前記取付溝56cは、拡縮側外面シール材55の拡縮端部のみが固定側外面シール材45の背面に摺接されるように傾斜されている。
【0034】
前記伸縮バー61の取り付け状態は、収縮された通常掘削部では、図3,図5,図7(a)に示すように、ガイドバー46はその伸縮端部が少し前部に位置する傾斜姿勢で、スライドバー56が拡縮方向に平行な姿勢にあり、拡張されるに従ってガイドバー46の伸縮端部が後方に少し揺動される。そして地盤からの泥水圧によりテールシール材43,53を介して伸縮バー61に負荷がかかり、伸縮バー61が撓むが、この負荷を揺動規制部である揺動ピン46bと規制用長孔4bとで支持する。ここで、ガイドバー46が背面に突設された被ガイド凸部56bのみがスライド溝46cに嵌合されるのは、この時の負荷によりスライドバー56が変形した場合でも、伸縮バー61を伸縮可能な構造とするためである。たとえばスライドバー56の全体がガイドバー46に案内保持されるようなシリンダ形式にした場合、スライドバー56が変形すると伸縮できなくなるおそれがある。
【0035】
また前記固定胴4のラップ部カバー体4aの内面には、格子状シール材48とそれに接続された縁部シール材49が取付けられている。前記格子状シール材48はラップ部カバー体4aの後部内面に格子状に取り付けられて、揺動外胴7の支持プレート21と拡張時の拡縮側外面シール材55に摺接してシールし、縁部シール材49はラップ部カバー体4aの縁部内面に取付けられて揺動外胴7の支持プレート21に摺接しシールする。
【0036】
(シールド本体の拡縮動作)
上記構成において、シールド掘進機の掘進動作は、通常掘削部から拡幅傾斜部を介して拡幅掘削部に掘進され、さらに拡幅掘削部で所定距離掘削した後、縮幅傾斜部を介して通常掘削部に復帰される。
【0037】
シールド掘進機がトンネルの通常掘削部から拡幅傾斜部に入ると、コピーカッタ装置3による余掘量が漸次増加されてトンネルにテーパ状に広がる掘削テーパ面が形成され、次いで拡縮用ジャッキ16により拡縮内胴6が拡縮方向に移動されると同時に揺動用ジャッキ20により揺動外胴7が前部を外側に広がるように傾動されることにより、図19に示すように、揺動外胴7が揺動ピン22を中心に揺動される。この時、セグメントSは漸次拡幅される傾斜テーパ面を有するセグメントピースが組み立てられる。
【0038】
シールド掘進機が拡幅掘削部に入ると、コピーカッタ装置3による余掘量が一定に保持されて掘削される。シールド本体1では、拡縮用ジャッキ16により拡縮内胴6の位置を調整しつつ揺動用ジャッキ20により揺動外胴7が前部を内側に傾動される。この時、推進調整用ジャッキ19により推進用ジャッキ17A,17Bの押付け位置がセグメントSの端面に対応して調整される。そして揺動外胴7の外面がシールド軸心Oと平行となると、拡縮内胴6および揺動外胴7は拡縮状態で固定されて掘進される。
【0039】
シールド掘進機が拡幅掘削部から縮幅傾斜部に入ると、コピーカッタ装置3による余掘量が漸次減少されて傾斜テーパ面を有するトンネルが形成される。そして拡縮用ジャッキ16により拡縮内胴6を縮幅方向に移動されると同時に揺動用ジャッキ20により揺動外胴7が前部ほど内側に狭まるように揺動ピン22を中心に傾動される。そして、シールド本体1内では、セグメントSは漸次縮幅される傾斜テーパ面を有するセグメントピースが組み立てられる。また推進調整用ジャッキ19により推進用ジャッキ17A,17Bの押付け位置がセグメントSの端面に対応して拡縮方向に調整される。
【0040】
シールド掘進機が通常掘削部に入ると、コピーカッタ装置3が後退されて通常の円形トンネルが掘削され、拡縮用ジャッキ16および揺動用ジャッキ20により揺動外胴7がシールド軸心Oに平行となるように移動される。
【0041】
(拡縮動作時のテールシール装置)
通常掘削部では、図3,図5,図7(a)に示すように、伸縮バー61が最も収縮された状態にある。この時ラップ部9では、掘進方向の前部に固定側テールシール材43および固定側外面シール材45が配置されるとともに、後部に拡縮側テールシール材53および拡縮側外面シール材55が配置された二重シール構造となり、図10〜図13に示すように、拡縮側テールシール材53の伸縮端部が伸縮端ラップシール材54により固定側テールシール材43の背面に押付けられてシールされるとともに、拡縮側外面シール材55の伸縮端部が固定側外面シール材45の背面に押付けられてシールされている。さらに格子状シール材48と縁部シール材49とにより、ラップ部カバー体4aの内面と支持プレート21とがシールされている。ここで掘削区間の長い通常掘削部では、ワイヤブラシ構造の拡縮側テールシール材53が背面に配置されることでシール性能の信頼性が高く、寿命が長い。
【0042】
拡幅傾斜部になると、揺動外胴7が外側に移動されるとともに、揺動ピン22を中心に伸縮バー61が傾動されるに従ってスライドバー56が引出され、被ガイド凸部56bがガイドバー46のスライド溝46cに沿って伸縮端側にスライドされて伸縮バー61が進展される。そして固定側テールシール材43の背面に沿って拡縮側テールシール材53の伸縮端部が摺動しつつスライドされる。これにより、ワイヤブラシ構造の拡縮側テールシール材53の伸縮端部が弾性板構造の固定側テールシール材43が巻き込まれることになくシール性が阻害されることがない。また伸縮側外面シール材55も、その伸縮端部が固定側外面シール材45の背面に沿って摺動してシールされる。さらに伸縮バー61は、揺動外胴7の傾斜に従って固定側支持ピン46aを中心に揺動される。
【0043】
拡幅掘削部では、図4,図6,図7(b)に示すように、伸縮バー61が最も進展された状態にあり、ラップ部9では、拡縮側テールシール材53の伸縮端部が伸縮端ラップシール材54により固定側テールシール材43伸縮端部の背面に押付けられてシールされている。ここで地盤からの泥水圧によりかかる伸縮バー61への負荷を、揺動ピン46bと規制用長孔4bとによりスライドバー56の伸縮端部の移動が規制されて支持され、ガイドバー46とスライドバー56との連結部が破損するようなことがない。
【0044】
さらに拡縮側外面シール材55の伸縮端部が固定側外面シール材45の伸縮端部の背面に押付けられてシールされるとともに、格子状シール材48が拡縮側外面シール材55に当接されて縁部シール材49と共に、ラップ部カバー体4aの内面と、伸縮バー61および支持プレート21との隙間がシールされる。
【0045】
縮幅傾斜部では、スライドバー56および拡縮胴テールシール材52とが拡幅傾斜部と反対方向に摺動されてシールされる。
上記実施の形態によれば、
1.固定胴部4と揺動外胴7(拡縮胴部5)のラップ部9において、伸縮バー61のガイドバー46に固定側テールシール材43を前面位置に設けるとともに、ガイドバー56の背面位置に拡縮側テールシール材53を設けたので、通常掘削部の掘削時には、前後位置のテールシール材43,53の二重シールにより良好にシール性を確保できる。また伸縮端ラップシール材54により拡縮側テールシール材53の伸縮端部のみを固定側テールシール材43の背面に押付けて摺接させシールするように構成したので、固定胴部4と揺動外胴7との拡縮移動時にテールシール材43,53同士が巻き込まれてシール性が低下されることがなくなり、通常掘削部や拡幅掘削部、拡幅傾斜部、縮幅傾斜部での掘削時にそれぞれ良好なシール性を確保することができる。
【0046】
2.固定側テールシール材43を弾性板構造とし、拡縮側テールシール材53をワイヤブラシ構造とすることにより、揺動胴部7の拡縮移動による拡縮側テールシール材53の伸縮端部の摺動による固定側テールシール材43同士の巻き込みを確実に防止することができ、高いシール性能を確保できる。
【0047】
3.伸縮バー61の両連結端部を固定側支持ピン46aおよび拡縮側支持ピン56aを介してそれぞれ回動自在に連結し、伸縮バー61のガイドバー46に固定側テールシール材43を設けるとともに、スライドバー56に拡縮側テールシール材53を設けたので、揺動外胴7が固定胴部4に対して傾動してもこれに追従して伸縮バー61を傾斜させつつ伸縮することができ、テールシール材43,53によりシール性を保持することができる。これにより、拡幅傾斜部および縮幅傾斜部で傾斜テーパ面に沿って揺動外胴7を傾斜させつつ漸次拡縮することができ、傾斜テーパ面を有するセグメントSとシールド本体1との隙間を良好にシールすることができ、通常掘削部のトンネルと拡幅掘削部のトンネルとを傾斜テーパ面を有するセグメントSにより接続することができる。
【0048】
4.ガイドバー46に形成されたスライド溝46cに、スライドバー56の伸縮端部の被ガイド凸部56bのみをスライド自在に嵌合して伸縮自在としたので、地盤からの泥水圧で、テールシール材43,53を介してガイドバー46やスライドバー56が撓んだり変形することがあっても、スライドバー56をスムーズにスライドさせて伸縮させることができる。
【0049】
5.ガイドバー46の伸縮端部に設けられた揺動ピン46bを、ラップ部カバー体4aの規制用長孔4bにスライド自在に嵌合したので、伸縮バー61の揺動を所定範囲で規制することで、泥水圧によりテールシール材43,53を介して加わる負荷を効果的に支持することができ、伸縮バー61の変形やたわみを効果的に防止することができる。
【0050】
6.ガイドバー46に設けられた固定側外面シール材45およびスライドバー56に設けられた拡縮部側外面シール材55により、伸縮バー61とラップ部カバー体4aとの隙間を効果的にシールすることができ、シール性能を向上させることができる。
【0051】
7.ラップ部カバー体4aに設けた格子状シール部材48により、ラップ部カバー体4aと支持プレート21との隙間およびラップ部カバー体4aと伸縮バー61との隙間を良好にシールすることができ、ラップ部9におけるシール性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】シールド掘進機における本発明に係るテールシール装置の基本構造図を示し、(a)はテールシール装置の半背面図、(b)は通常掘削部の掘削状態を示す平面図、(c)は拡幅掘削部の掘削状態を示す平面図である。
【図2】同テールシール装置の側面断面図で、(a)はAーA断面図、(b)はBーB断面図である。
【図3】シールド掘進機における本発明に係るテールシール装置の実施の形態において、シールド本体の上半分を示す通常掘削部の掘削状態の後方斜視図である。
【図4】同テールシール装置のシールド本体の上半分を示す拡幅掘削部の掘削状態の後方斜視図である。
【図5】同シールド本体のラップ部を示す通常掘削部の掘削状態を示す一部切欠き平面断面図である。
【図6】同シールド本体のラップ部を示す拡幅掘削部の掘削状態を示す一部切欠き平面断面図である。
【図7】同シールド本体のラップ部を示す断面図であって、(a)は通常掘削部の掘削状態の背面方向から見た断面図、(b)は拡幅掘削部の掘削状態の背面方向から見た断面図である。
【図8】同ラップ部のテールシール装置を示す分解斜視図である。
【図9】同ラップ部のテールシール装置を示す外観図であって、(a)は進展状態の伸縮バーを示す組立斜視図、(b)はスライドバー部分の分解斜視図、(c)はガイドバー部分の分解斜視図である。
【図10】同固定側シールブラシとガイドバー、スライドバーの連結部を示す拡大斜視図である。
【図11】同拡縮側シールブラシとスライドバーの連結部を示す拡大斜視図である。
【図12】図9(a)に示すC−C断面図である。
【図13】図9(a)に示すD−D断面図である。
【図14】同テールシール装置を搭載したシールド掘進機の上方から見た断面図である。
【図15】同シールド掘進機の背面図である。
【図16】同シールド掘進機のシールド本体を示す分解斜視図である。
【図17】同シールド本体の拡幅掘削部の掘削状態を示す平面図である。
【図18】同シールド本体の拡幅掘削部の掘削状態を示す正面図である。
【図19】同シールド本体の拡幅傾斜部の掘削状態を示す平面図である。
【図20】同シールド本体の縮幅傾斜部の掘削状態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0053】
O シールド軸心
S セグメント
1 シールド本体
2 カッタヘッド
3 コピーカッタ装置
4 固定胴部
4a ラップ部カバー体
4b 規制用長孔
5 拡縮胴部
6 拡縮内胴
7 揺動外胴
8 円筒形外殻
8a 長円弧外殻
8b 短円弧外殻
9 ラップ部
11 スライド部材
16 拡縮用ジャッキ
17A 固定側推進用ジャッキ
17B 可動側推進用ジャッキ
19 推進調整用ジャッキ
20 揺動用ジャッキ
21 支持プレート
22 揺動ピン
30 可動隔壁
31 固定隔壁
37 カッタ駆動装置
41 テールシール装置
42 固定胴シールブラシ
43 固定側テールシール材
45 固定側外面シール材
46 ガイドバー
46a 固定側支持ピン
46b 揺動ピン
46c スライド溝
47 固定側接続ラップシール材
48 格子状シール材
49 縁部シール材
52 拡縮胴シールブラシ
53 拡縮側テールシール材
54 伸縮端ラップシール材
54a シール取付具
55 拡縮側外面シール材
56 スライドバー
56a 拡縮側支持ピン
56b 被ガイド凸部
57 拡縮側接続ラップシール材
61 伸縮バー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シールド本体に、固定胴部と、この固定胴部に対して幅方向に拡縮可能な拡縮胴部と備え、シールド本体内で組立てられる覆工体と前記固定胴部の隙間および前記覆工体と拡縮胴部の隙間をそれぞれシールするシールド掘進機のテールシール装置であって、
前記固定胴部の円弧外殻の内周面と前記覆工体の隙間をシールする固定胴シール材と、前記拡縮胴部の円弧外殻の内周面と前記覆工体の隙間をシールする拡縮胴シール材とを設け、
前記固定胴部と拡縮胴部のラップ部に、固定胴シール材に連結端部が接続される固定側テールシール材と、前記拡縮胴シール材に連結端部が接続される拡縮側テールシール材とを掘進方向の前後に配置するとともに、
前記固定側テールシール材および拡縮側テールシール材のうち、前位置に配置される一方のテールシール材の背面に、後位置に配置される他方のテールシール材の伸縮端部のみを押付けてシールする伸縮端ラップシール材を設けた
シールド掘進機のテールシール装置。
【請求項2】
一方のテールシール材を弾性板構造とするとともに、他方のテールシール材をワイヤブラシ構造とした
請求項1記載のシールド掘進機のテールシール装置。
【請求項3】
固定胴部と拡縮胴部との間に、ガイドバーとスライドバーからなる伸縮自在な伸縮部材を連結し、
前記ガイドバーは、連結端部が固定胴部および拡縮胴部の一方に拡縮方向に垂直な軸心周りで回動自在に連結され、かつ長さ方向に沿ってガイド部と一方のテールシール材がそれぞれ設けられ、
前記スライドバーは、前記ガイド部に移動自在に案内されるとともに、連結端部が固定胴部および拡縮胴部の他方に拡縮方向に垂直な軸心周りで回動自在に連結され、かつ長さ方向に沿う他方のテールシール材が設けられ、
前記スライドバーの伸縮端部に伸縮端ラップシール材が設けられた
請求項1または2記載のシールド掘進機のテールシール装置。
【請求項4】
ガイドバーのガイド部は、ガイドバーの背面で長さ方向に沿って形成されたスライド溝からなり、
スライドバーの伸縮端部のみが前記スライド溝にスライド自在に嵌合された
請求項3記載のシールド掘進機のテールシール装置。
【請求項5】
ガイドバーの伸縮端部に、掘進方向の前後に所定範囲で移動を規制する揺動規制部を設けた
請求項3または4記載のシールド掘進機のテールシール装置。
【請求項6】
固定胴部にラップ部の外面を覆うラップ部カバー体を設け、
伸縮部材にラップ部カバー体の内面に当接する外面シール材を設け、
前記外面シール材は、ガイドバーに取付けられた固定側外面シール材と、スライドバーに設けられた拡縮側外面シール材からなり、前記拡縮側外面シール材の伸縮端部のみが固定側外面シール材に摺接するように構成された
請求項3乃至5のいずれかに記載のシールド掘進機のテールシール装置。
【請求項7】
ラップ部カバー体の内面に、拡縮胴部および拡縮側外面シール材に当接する格子状シール材を設けた
請求項6記載のシールド掘進機のテールシール装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2007−70951(P2007−70951A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−261425(P2005−261425)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(000140292)株式会社奥村組 (469)
【出願人】(000005119)日立造船株式会社 (764)
【Fターム(参考)】