説明

ステアロイルCoAデサチュラーゼインヒビターとして使用するための二環式窒素含有複素環式化合物

本発明は、ステアロイル−CoAデサチュラーゼのインヒビターとして使用するための二環式窒素含有複素環式化合物を開示する。これらの化合物は、ステアロイル−CoAデサチュラーゼ(SCD)酵素により媒介される種々のヒト疾患、特に、異常な脂質レベルに関連する疾患、心臓血管疾患、糖尿病、肥満症、油性皮膚状態、代謝症候群などを処置および/または予防する際に有用である。本発明の一つの実施形態において、SCD阻害性化合物を用いて処置され得る哺乳動物の疾患または状態の処置において、式Iの化合物を使用する方法が提供される。この方法は、処置の必要がある哺乳動物に、治療有効用量の式Iの化合物を投与する工程を包含する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2006年10月5日に出願された米国仮特許出願番号60/849,648に対する優先権を主張する。この米国仮特許出願の全体は、本明細書中に参考として援用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、一般に、ステアロイル−CoAデサチュラーゼのインヒビター(例えば、ピリジン[2,3−b]ピラゾン誘導体、ピリド[4,3−b]ピラジン−2(1H)−オン誘導体、およびキノキサリン−2(1H)−オン誘導体)の分野、ならびにステアロイル−CoAデサチュラーゼ(SCD)酵素により媒介される種々のヒト疾患(特に、上昇した脂質レベルに関連する疾患、心臓血管疾患、癌、糖尿病、肥満症、代謝症候群、油性皮膚状態など)を処置および/または予防する際のこのような化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
ステアロイルCoAデサチュラーゼ(SCD)は、Δ9脂肪酸デサチュラーゼである。これらの哺乳動物酵素は、小胞体に局在し、そして飽和脂肪酸をΔ9位で脱飽和してこのプロセスにおいてモノ不飽和脂肪酸および水を生成するために、O分子およびNADHを必要とする。これらの酵素のための主要な基質は、ステアリン酸(C18)およびパルミチン酸(C16)のアシル−CoA誘導体であり、その主要な反応は、ステアリン酸のオレエートへの転換(C18:1)である。種に依存して、SCDの2〜4のアイソフォームが存在する。齧歯類において、これらのアイソフォームは、高度に相同であり、そして主として、組織分布が異なる。ヒトにおいて、2の公知のアイソフォーム(SCD1およびSCD5)が存在し、そしてこれらのアイソフォームは同様に機能するが、SCD5は、他のSCDアイソフォームに対する配列相同性が低下している。組織分布に基づくと、SCD5は、齧歯類SCD2と機能的に類似であるようである。
【0004】
最もよく特徴付けられたSCDアイソザイムは、SCD1であり、これは主として、肝臓、脂肪および骨格筋に見出される。マウスおよびラットにおけるSCD1の欠失、変異または阻害は、肝臓のトリグリセリド分泌の減少、肝臓のトリグリセリドおよび脂肪症の減少、体重増加への抵抗ならびにインスリン感度およびグルコース取り込みの改善を生じる(非特許文献1、非特許文献2および非特許文献3に概説されている)。これらの研究は、SCD活性の代用物と肥満症との間の相関を示すヒトにおける研究と組み合わせられて、肥満症、高チロシン血症ならびに関連する疾患および共存症を処置するための手段としての、SCD阻害を強く示唆する。アンチセンスオリゴヌクレオチドインヒビターを使用してなされた研究はまた、SCD1ノックアウトおよびアセビア(asebia)マウスでの研究の結果を確証し、そして肝臓のSCD阻害が、上昇した肝臓グルコース排出量を減少させ得ることを明らかに示す。非特許文献4および非特許文献5を参照のこと。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Ntambiら、Prog Lipid Res、2004年、第43巻、pp.91−104
【非特許文献2】Prostaglandins Leukot.Essent.Fatty Acids、2005年、第73巻、pp.35−41
【非特許文献3】Obes.Rev.、2005年、第6巻、pp.169−174
【非特許文献4】Jiangら、J.Clin.Invest.、2005年、第115巻、pp.1030−1038G
【非特許文献5】Gutie´rrez−Jua´rezら、J.Clin.Invest.、2006年、第116巻、pp.1686−1695
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、SCD活性を阻害する際に有用であり、従って、組織および血漿中の脂質レベルおよび脂肪酸組成を調節する、化合物を提供する。これらの化合物は、SCD媒介疾患(例えば、異脂肪血症に関連する疾患および脂質代謝の障害であり、上昇した脂質レベルに関連する疾患、心臓血管疾患、糖尿病、肥満症、代謝症候群、脂肪肝疾患などが挙げられるが、これらに限定されない)の処置において有用である。
【0007】
(発明の要旨)
本発明の目的は、ステアロイル−CoAデサチュラーゼインヒビターとして働く化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
従って、第一の局面において、本発明は、式I:
【0009】
【化1】

の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、エステル、プロドラッグ、もしくは水和物に関し、式Iにおいて、
は、
a)必要に応じて置換された4〜6員の窒素含有単環式複素環、
b)−X−NR
c)−X−C(O)NR
d)−X−C(O)OR、または
e)−X−OR
であり、ここで、
は、水素またはC1〜4低級アルキルであり、そして
は、水素、C1〜4低級アルキル、アリール、ヘテロアリール、C1〜4アルコキシ、−C(=NH)NH、−C(=O)Rまたは−S(=O)であり、ここで
は、水素、必要に応じて置換されたC1〜4アルキル、必要に応じて置換されたC1〜4アルケニル、C1〜4アルコキシ、5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式アリール、または5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式ヘテロアリールであるか、あるいは
およびRは、これらが結合する窒素と一緒になって、5員もしくは6員の単環式のヘテロアリール環またはヘテロアルキル環を形成し;
は、水素、必要に応じて置換されたC1〜4アルキル、必要に応じて置換されたC1〜4アルケニル、5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式アリール、または5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式ヘテロアリールであり、
Xは、必要に応じて置換されたC2〜4の直鎖もしくは分枝鎖のアルキレンであり;
は、必要に応じて置換された、単環式ヘテロシクリル、二環式ヘテロシクリル、単環式アリール、二環式アリール、単環式ヘテロアリールまたは二環式ヘテロアリールであり;
これらのアリール部分、ヘテロシクリル部分またはヘテロアリール部分は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、この置換基は、アルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、NO、CF、CN、OR20、SR20、N(R20、S(O)R22、SO22、SON(R20、S(O)20、P(O)(OR20、SONR20COR22、SONR20CO22、SONR20CON(R20、NR20COR22、NR20CO22、NR20CON(R20、NR20C(NR20)NHR23、COR20、CO20、CON(R20、CONR20SO22、NR20SO22、SONR20CO22、OCONR20SO22、OC(O)R20、C(O)OCHOC(O)R20、およびOCON(R20からなる群より選択され、そして
さらに、各必要に応じたアルキル置換基、ヘテロアリール置換基、アリール置換基、およびヘテロシクリル置換基は、ハロ、NO、アルキル、CF、アミノ、モノアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルアミドもしくはアリールアミドもしくはヘテロアリールアミド、NR20COR22、NR20SO22、COR20、CO20、CON(R20、NR20CON(R20、OC(O)R20、OC(O)N(R20、S(O)20、P(O)(OR20、SR20、S(O)R22、SO22、SON(R20、CN、またはOR20で必要に応じてさらに置換されており;
は、水素、必要に応じて置換されたC1〜4アルキル、5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式シクロアルキル、5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式アリール、5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式複素環、または5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式ヘテロアリールであり;
ここで、これらのアルキル部分、シクロアルキル部分、アリール部分、ヘテロシクリル部分またはヘテロアリール部分は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、この置換基は、アルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、NO、CF、CN、OR20、SR20、N(R20、S(O)R22、SO22、SON(R20、S(O)20、P(O)(OR20、SONR20COR22、SONR20CO22、SONR20CON(R20、NR20COR22、NR20CO22、NR20CON(R20、NR20C(NR20)NHR23、COR20、CO20、CON(R20、CONR20SO22、NR20SO22、SONR20CO22、OCONR20SO22、OC(O)R20、C(O)OCHOC(O)R20、およびOCON(R20からなる群より選択され、そして
さらに、各必要に応じたアルキル置換基、ヘテロアリール置換基、アリール置換基、およびヘテロシクリル置換基は、ハロ、NO、アルキル、CF、アミノ、モノアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルアミドもしくはアリールアミドもしくはヘテロアリールアミド、NR20COR22、NR20SO22、COR20、CO20、CON(R20、NR20CON(R20、OC(O)R20、OC(O)N(R20、S(O)20、P(O)(OR20、SR20、S(O)R22、SO22、SON(R20、CN、またはOR20で必要に応じてさらに置換されており;
20およびR22は、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールからなる群より独立して選択され、
ここで、これらのアルキル部分、アルケニル部分、アルキニル部分、ヘテロシクリル部分、アリール部分、およびヘテロアリール部分は、1個〜3個の置換基で必要に応じて置換されており、該置換基は、ハロ、アルキル、モノアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルアミドもしくはアリールアミドもしくはヘテロアリールアミド、CN、O−C1〜6アルキル、CF、アリール、およびヘテロアリールから独立して選択され;
Qは、1個以上の−NH−連結部分、−O−連結部分、−S−連結部分またはカルボニル連結部分を必要に応じて含み得るC1〜4アルキレンであり;そして
およびWは、独立して、NまたはCHであり、ただし、WとWとの両方がNではあり得ない。
【0010】
本発明のなお別の局面において、薬学的処方物が提供され、この薬学的処方物は、治療有効量の式IのSCD阻害性化合物、および少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアを含有する。この処方物は、好ましくは、経口投与のためのものである。
【0011】
本発明の第三の実施形態において、SCD阻害性化合物を用いて処置され得る哺乳動物の疾患または状態の処置において、式Iの化合物を使用する方法が提供される。この方法は、処置の必要がある哺乳動物に、治療有効用量の式Iの化合物を投与する工程を包含する。このような疾患としては、心臓血管疾患(冠状動脈疾患、アテローム性動脈硬化症、心臓病、高血圧症、および末梢血管疾患が挙げられるが、これらに限定されない)、癌、脳血管疾患(脳卒中、虚血性脳卒中および一過性脳虚血発作(TIA)、ならびに虚血性網膜症が挙げられるが、これらに限定されない)、異脂肪血症、脂肪肝疾患、肥満症、糖尿病、インスリン抵抗性、低下したグルコース耐性、インスリン非依存性糖尿病、II型糖尿病、I型糖尿病、ならびに他の糖尿病合併症が挙げられるが、これらに限定されない。
【0012】
現在、本発明において使用するために好ましい化合物としては、
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−クロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
4−(2−アミノエチル)−6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]カルボキサミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパンアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メチルチオフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メチルフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
4−((3S)ピロリジン−3−イル)−6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン;
N−[2−(6−{[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパン酸エチル;
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)ブタン酸エチル;
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)ブタン酸;
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパン酸;
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパンアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]カルボキサミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(3−ピリジル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−ブロモフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[6−({[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[6−({[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
4−(2−ヒドロキシエチル)−2−(4−メトキシフェニル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[5−(トリフルオロメチル)(3−ピリジル)]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}カルボキサミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(3−ピリジル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}カルボキサミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(トリフルオロメチル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−メチル−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−メチル−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド
3−[3−オキソ−2−(3−ピリジル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
N−{2−[3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[ベンジルアミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[(3−ピリジルメチル)アミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))−N−メチルブタンアミド;
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)ブタンアミド;
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))−N−メチルプロパンアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル](tert−ブトキシ)カルボキサミド;
N−[2−(6−{[(2−クロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[(3−フェニルプロピル)アミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
4−((3R)ピロリジン−3−イル)−6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン;
(3R)−3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))ピロリジンカルバルデヒド;
(3S)−3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))ピロリジンカルバルデヒド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[6−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(2−(4−メトキシフェニル)−6−{[(5−メチル(1,2,4−オキサジアゾール−3−イル))メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(2−(4−メトキシフェニル)−6−{[(3−メトキシフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
3−[({4−[2−(アセチルアミノ)エチル]−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[5,6−b]ピラジン−6−イル}アミノ)メチル]安息香酸メチル;
3−[({4−[2−(アセチルアミノ)エチル]−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[5,6−b]ピラジン−6−イル}アミノ)メチル]安息香酸;
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]−N−(フェニルメトキシ)プロパンアミド;
N−メトキシ−3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]プロパンアミド;
4−[2−(アセチルアミノ)エチル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−e]ピラジン−2−カルボン酸エチル;
−[2−(2−(4−メトキシフェニル)−6−{[(3−メチルフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]−N−メチルプロパンアミド;
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンヒドロキサム酸;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[(2−ピリジルメチル)アミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
4−[2−(アセチルアミノ)エチル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−2−カルボン酸;
N−{2−[6−({[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
(3R)−3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]ブタンアミド;
N−[2−(2−(4−メトキシフェニル)−6−{[(5−メチルイソオキサゾール−3−イル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[2−[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(4−プロピルフェニル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−[4−(アセチルアミノ)フェニル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メチルフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−エチルフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−フルオロフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
3−[2−(4−メチルフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
3−[2−(4−エチルフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
3−[2−[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
3−[3−オキソ−2−(4−プロピルフェニル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル]−2−(ジメチルアミノ)アセトアミド;
酢酸{N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]カルバモイル}メチル;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル]−2−ヒドロキシアセトアミド;
4−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]ブタンアミド;
4−[2−メチル−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]ブタンアミド;
N−{2−[3−オキソ−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
3−[3−オキソ−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]アセトアミド;
(3S)−3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]ブタンアミド;
2−アミノ−N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル]アセトアミド;
2−(アセチルアミノ)−N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル]アセトアミド;
N−{2−[3−オキソ−2−プロピル−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−エチル−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))−N−(2−ヒドロキシエチル)プロパンアミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(2−フェニルエチル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
4−((3S)−6−オキソ(3−ピペリジル))−2−(4−メトキシフェニル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン;
N−(2−{6−[(2−メトキシエチル)アミノ]−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
N−[2−(2−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[3−(2,5−ジクロロフェノキシ)プロピル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
酢酸{N−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]カルバモイル}メチル;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−オキソ−3−(3−ピリジル)ヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;
CVT−012258 N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−(4−メチルフェニル)−2−オキソヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−(4−クロロフェニル)−2−オキソヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−メチル−2−オキソヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソヒドロキノキサリニル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−オキソ−3−(3−ピリジル)−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−(4−メチルフェニル)−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−メチル−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
酢酸(N−{2−[3−メチル−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}カルバモイル)メチル;
2−ヒドロキシ−N−{2−[3−メチル−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−(4−エチルフェニル)−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−(2−{3−(3,4−ジクロロフェニル)−2−オキソ−7−[(フェニルメトキシ)カルボニルアミノ]ヒドロキノキサリニル}エチル)アセトアミド;および
N−(2−{3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−7−[(フェニルメトキシ)カルボニルアミノ]ヒドロキノキサリニル}エチル)アセトアミド
が挙げられるが、これらに限定されない。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(発明の詳細な説明)
(定義および一般パラメータ)
本明細書中で使用される場合、以下の単語および語句は、一般に、使用される文脈が他のことを示す場合を除いて、以下に記載されるような意味を有することが意図される。
【0014】
用語「アルキル」とは、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個または20個の炭素原子を有する、一価の、分枝鎖もしくは非分枝鎖の飽和炭化水素鎖をいう。この用語は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、n−デシル、テトラデシルなどの基により例示される。
【0015】
用語「置換アルキル」とは、
1)1個、2個、3個、4個または5個の置換基、好ましくは1個〜3個の置換基を有する、上で定義されたようなアルキル基であって、これらの置換基は、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、水素、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−アルキル、SO−アリールおよび−SO−ヘテロアリールからなる群より選択されるもの。定義により他のことが制限されない限り、全ての置換基は、1個、2個、または3個の置換基により、必要に応じてさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、水素、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(ここでRは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、そしてnは、0、1または2である)から選択される;あるいは
2)酸素、硫黄およびNR−から独立して選択される1個〜10個の原子が介在している、上で定義されたようなアルキル基であって、ここでRは、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択されるもの。全ての置換基は、アルキル、アルコキシ、水素、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、または−S(O)R(ここでRは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、そしてnは、0、1または2である)により、必要に応じてさらに置換され得る;あるいは
3)上で定義されたような1個、2個、3個、4個または5個の置換基を有し、かつ上で定義されたような1個〜10個の原子がまた介在している、上で定義されたようなアルキル基、
をいう。
【0016】
用語「低級アルキル」とは、1個、2個、3個、4個、5個、または6個の炭素原子を有する、一価の、分枝鎖もしくは非分枝鎖の、飽和炭化水素鎖をいう。この用語は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシルなどの基により例示される。
【0017】
用語「置換低級アルキル」とは、置換アルキルに関して定義されたような1個〜5個の置換基、好ましくは1個、2個、または3個の置換基を有する、上で定義されたような低級アルキル、あるいは置換アルキルについて定義されたような1個、2個、3個、4個、または5個の原子が介在している、上で定義されたような低級アルキル基、あるいは上で定義されたような1個、2個、3個、4個または5個の置換基を有し、かつ上で定義されたような1個、2個、3個、4個、または5個の原子がまた介在している、上で定義されたような低級アルキル基をいう。
【0018】
用語「アルキレン」とは、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個または20個の炭素原子、好ましくは1個〜10個の炭素原子、より好ましくは1個、2個、3個、4個、5個または6個の炭素原子を有する、分枝鎖もしくは非分枝鎖の飽和炭化水素鎖のジラジカルをいう。この用語は、メチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、プロピレン異性体(例えば、−CHCHCH−および−CH(CH)CH−)などの基により例示される。
【0019】
用語「低級アルキレン」とは、好ましくは1個、2個、3個、4個、5個、または6個の炭素原子を有する、分枝鎖もしくは非分枝鎖の飽和炭化水素鎖のジラジカルをいう。
【0020】
用語「低級アルキレン」とは、好ましくは1個、2個、3個、4個、5個、または6個の炭素原子を有する、分枝鎖もしくは非分枝鎖の飽和炭化水素鎖のジラジカルをいう。
【0021】
用語「置換アルキレン」とは、
(1)1個、2個、3個、4個、または5個の置換基を有する、上で定義されたようなアルキレン基であって、これらの置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、水素、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−アルキル、SO−アリールおよび−SO−ヘテロアリールからなる群より選択される。定義により他のことが制限されない限り、全ての置換基は、1個、2個、または3個の置換基により、必要に応じてさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、水素、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(ここでRは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、そしてnは、0、1または2である)から選択される;あるいは
(2)酸素、硫黄およびNR−(ここでRは、水素、必要に応じて置換されたアルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択される)から独立して選択される1個〜20個の原子、またはカルボニル、カルボキシエステル、カルボキサミドおよびスルホニルから選択される基が介在している、上で定義されたようなアルキレン基;あるいは
(3)上で定義されたような1個、2個、3個、4個または5個の置換基を有し、かつ上で定義されたような1個〜20個の原子がまた介在している、上で定義されたようなアルキレン基、
をいう。置換アルキレンの例は、クロロメチレン(−CH(Cl)−)、アミノエチレン(−CH(NH)CH−)、メチルアミノエチレン(−CH(NHMe)CH−)、2−カルボキシプロピレン異性体(−CHCH(COH)CH−)、エトキシエチル(−CHCHO−CHCH−)、エチルメチルアミノエチル(−CHCHN(CH)CHCH−)、1−エトキシ−2−(2−エトキシ−エトキシ)エタン(−CHCHO−CHCH−OCHCH−OCHCH−)などである。
【0022】
用語「アラルキル」とは、アルキレン基に共有結合したアリール基をいい、ここでアリールおよびアルキレンは、本明細書中で定義されている。「必要に応じて置換されたアラルキル」とは、必要に応じて置換されたアルキレン基に共有結合した、必要に応じて置換されたアリール基をいう。このようなアラルキル基は、ベンジル、フェニルエチル、3−(4−メトキシフェニル)プロピルなどにより例示される。
【0023】
用語「アルコキシ」とは、基R−O−をいい、ここでRは、必要に応じて置換されたアルキルもしくは必要に応じて置換されたシクロアルキルであるか、またはRは、基−Y−Zであり、ここでYは、必要に応じて置換されたアルキレンであり、そしてZは、必要に応じて置換されたアルケニル、必要に応じて置換されたアルキニル、または必要に応じて置換されたシクロアルケニルであり、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルおよびシクロアルケニルは、本明細書中で定義されるとおりである。好ましいアルコキシ基は、必要に応じて置換されたアルキル−O−であり、そして例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシ、1,2−ジメチルブトキシ、トリフルオロメトキシなどが挙げられる。
【0024】
用語「アルキルチオ」とは、基R−S−をいい、ここでRは、アルコキシについて定義されたとおりである。
【0025】
用語「アルケニル」とは、好ましくは2個〜20個の炭素原子、より好ましくは2個〜10個の炭素原子、そしてなおより好ましくは2個〜6個の炭素原子を有し、そして1個-〜6個、好ましくは1個の二重結合(ビニル)を有する、分枝鎖もしくは非分枝鎖の不飽和炭化水素基のモノラジカルをいう。好ましいアルケニル基としては、エテニルまたはビニル(−CH=CH)、1−プロピレンまたはアリル(−CHCH=CH)、イソプロピレン(−C(CH)=CH)、ビシクロ[2.2.1]ヘプテンなどが挙げられる。アルケニルが窒素に結合する場合、その二重結合は、この窒素に対してα位ではあり得ない。
【0026】
用語「低級アルケニル」とは、2個〜6個の炭素原子を有する、上で定義されたようなアルケニルをいう。
【0027】
用語「置換アルケニル」とは、1個、2個、3個、4個または5個の置換基、そして好ましくは1個、2個、または3個の置換基を有する、上で定義されたようなアルケニル基をいい、これらの置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、水素、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−アルキル、SO−アリールおよび−SO−ヘテロアリールからなる群より選択される。定義により他のことが制限されない限り、全ての置換基は、1個、2個、または3個の置換基により、必要に応じてさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、水素、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(ここでRは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、そしてnは、0、1または2である)から選択される。
【0028】
用語「アルキニル」とは、好ましくは2個〜20個の炭素原子、より好ましくは2個〜10個の炭素原子、そしてなおより好ましくは2個〜6個の炭素原子を有し、そして少なくとも1個、そして好ましくは1個〜6個のアセチレン部位(三重結合)不飽和を有する、不飽和炭化水素のモノラジカルをいう。好ましいアルキニル基としては、エチニル(−C≡CH)、プロパルギル(すなわち、プロパ−1−イン−3−イル、−CHC≡CH)などが挙げられる。アルキニルが窒素に結合する場合、その三重結合は、この窒素に対してα位ではあり得ない。
【0029】
用語「置換アルキニル」とは、1個、2個、3個、4個または5個の置換基、そして好ましくは1個、2個、または3個の置換基を有する、上で定義されたようなアルキニル基をいい、これらの置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、水素、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−アルキル、SO−アリールおよび−SO−ヘテロアリールからなる群より選択される。定義により他のことが制限されない限り、全ての置換基は、1個、2個、または3個の置換基により、必要に応じてさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、水素、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(ここでRは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、そしてnは、0、1または2である)から選択される。
【0030】
用語「アミノカルボニル」とは、基−C(O)NRRをいい、ここで各Rは独立して、水素、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルであるか、または両方のR基が一緒になって、複素環式基(例えば、モルホリノ)を形成する。定義により他のことが制限されない限り、全ての置換基は、1個〜3個の置換基で、必要に応じてさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、水素、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(ここでRは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、そしてnは、0、1または2である)から選択される。
【0031】
用語「アシルアミノ」とは、基−NRC(O)Rをいい、ここで各Rは独立して、水素、アルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルである。定義により他のことが制限されない限り、全ての置換基は、1個〜3個の置換基で、必要に応じてさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、水素、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(ここでRは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、そしてnは、0、1または2である)から選択される。
【0032】
用語「アシルオキシ」とは、基−O(O)C−アルキル、−O(O)C−シクロアルキル、−O(O)C−アリール、−O(O)C−ヘテロアリール、および−O(O)C−ヘテロシクリルをいう。定義により他のことが制限されない限り、全ての置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、水素、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、または−S(O)R(ここでRは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、そしてnは、0、1または2である)により、必要に応じてさらに置換され得る。
【0033】
用語「アリール」とは、単一の環(例えば、フェニル)または複数の環(例えば、ビフェニル)、または複数の縮合した(condensed(fused))環(例えば、ナフチルもしくはアントリル)を有する、6個〜20個の炭素原子の芳香族炭素環式基をいう。好ましいアリールとしては、フェニル、ナフチルなどが挙げられる。
【0034】
用語「アリーレン」とは、上で定義されたようなアリール基のジラジカルをいう。この用語は、1,4−フェニレン、1,3−フェニレン、1,2−フェニレン、1,4’−ビフェニレンなどの基により例示される。
【0035】
アリール置換基またはアリーレン置換基についての定義によりそうではないことが制限されない限り、このようなアリール基またはアリーレン基は、1個〜5個の置換基、好ましくは1個〜3個の置換基で必要に応じて置換され得、これらの置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、水素、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−アルキル、SO−アリールおよび−SO−ヘテロアリールからなる群より選択される。定義により他のことが制限されない限り、全ての置換基は、1個〜3個の置換基で、必要に応じてさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、水素、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(ここでRは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、そしてnは、0、1または2である)から選択される。
【0036】
用語「アリールオキシ」とは、基アリール−O−をいい、ここでこのアリール基は、上で定義されたとおりであり、そして同様に上で定義されたような、必要に応じて置換されたアリール基を含む。用語「アリールチオ」とは、基R−S−をいい、ここでRは、アリールについて定義されたとおりである。
【0037】
用語「アミノ」とは、基−NHをいう。
【0038】
用語「置換アミノ」とは、基−NRRをいい、ここで各Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、カルボキシアルキル(例えば、ベンジルオキシカルボニル)、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルからなる群より独立して選択され、ただし、両方のR基が水素ではなく、あるいはRは、基−Y−Zであり、ここでYは、必要に応じて置換されたアルキレンであり、そしてZは、アルケニル、シクロアルケニル、またはアルキニルである。定義により他のことが制限されない限り、全ての置換基は、1個〜3個の置換基で、必要に応じてさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、水素、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(ここでRは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、そしてnは、0、1または2である)から選択される。
【0039】
用語「カルボキシアルキル」とは、基−C(O)O−アルキルまたは−C(O)O−シクロアルキルをいい、ここでアルキルおよびシクロアルキルは、本明細書中で定義されるとおりであり、そしてアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、水素、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、または−S(O)R(ここでRは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、そしてnは、0、1または2である)により、必要に応じてさらに置換され得る。
【0040】
用語「シクロアルキル」とは、単環式環または複数の縮合した環を有する、3個〜20個の炭素原子の炭素環式環をいう。このようなシクロアルキル基としては、例えば、単環構造(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、ペンチル、シクロオクチルなど)、または多環構造(例えば、アダマンタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル、(2,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル))、またはアリール基に縮合した炭素環式環(例えば、インダン)などが挙げられる。
【0041】
用語「置換シクロアルキル」とは、1個、2個、3個、4個または5個の置換基、そして好ましくは1個、2個、または3個の置換基を有するシクロアルキル基をいい、これらの置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、水素、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−アルキル、SO−アリールおよび−SO−ヘテロアリールからなる群より選択される。定義により他のことが制限されない限り、全ての置換基は、1個、2個、または3個の置換基により、必要に応じてさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、水素、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(ここでRは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、そしてnは、0、1または2である)から選択される。
【0042】
用語「ハロゲン」または「ハロ」とは、フルオロ、ブロモ、クロロ、およびヨードをいう。
【0043】
用語「アシル」は、基−C(O)Rを表し、ここでRは、水素、必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたシクロアルキル、必要に応じて置換されたヘテロシクリル、必要に応じて置換されたアリール、および必要に応じて置換されたヘテロアリールである。
【0044】
用語「ヘテロアリール」とは、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、または15個の炭素原子、および少なくとも1つの環内に1個、2個、3個または4個のヘテロ原子(酸素、窒素および硫黄から選択される)を有する、芳香族環式基(すなわち、完全不飽和の基)から誘導されるラジカルをいう。このようなヘテロアリール基は、単環(例えば、ピリジルもしくはフリル)または複数の縮合した環(例えば、インドリジニル、ベンゾチアゾリル、もしくはベンゾチエニル)を有し得る。ヘテロアリールの例としては、[1,2,4]オキサジアゾール、[1,3,4]オキサジアゾール、[1,2,4]チアジアゾール、[1,3,4]チアジアゾール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドール、インドール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチルピリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、イソチアゾール、フェナジン、イソオキサゾール、フェノキサジン、フェノチアジン、イミダゾリジン、イミダゾリンなど、ならびに窒素含有ヘテロアリール化合物のN−オキシド誘導体およびN−アルコキシ誘導体(例えば、ピリジン−N−オキシド誘導体)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0045】
用語「ヘテロアリーレン」とは、上で定義されたようなヘテロアリール基のジラジカルをいう。この用語は、2,5−イミダゾレン、3,5−[1,2,4]オキサジアゾレン、2,4−オキサゾレン、1,4−ピラゾレンなどの基により例示される。例えば、1,4−ピラゾレンは、
【0046】
【化2】

であり、ここでAは、結合点を表す。
【0047】
ヘテロアリール置換基またはヘテロアリーレン置換基についての定義によりそうではないことが制限されない限り、このようなヘテロアリール基またはヘテロアリーレン基は、1個〜5個の置換基、好ましくは1個〜3個の置換基で必要に応じて置換され得、これらの置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、水素、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−アルキル、SO−アリールおよび−SO−ヘテロアリールからなる群より選択される。定義により他のことが制限されない限り、全ての置換基は、1個〜3個の置換基で、必要に応じてさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、水素、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(ここでRは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、そしてnは、0、1または2である)から選択される。
【0048】
用語「ヘテロアラルキル」とは、アルキレン基に共有結合したヘテロアリール基をいい、ここでヘテロアリールおよびアルキレンは、本明細書中で定義されている。「必要に応じて置換されたヘテロアラルキル」とは、必要に応じて置換されたアルキレン基に共有結合した必要に応じて置換されたヘテロアリール基をいう。このようなヘテロアラルキル基は、3−ピリジルメチル、キノリン−8−イルエチル、4−メトキシチアゾール−2−イルプロピルなどにより例示される。
【0049】
用語「ヘテロアリールオキシ」とは、基ヘテロアリール−O−をいう。
【0050】
用語「ヘテロシクリル」とは、単環または複数の縮合した環を有し、1個〜40個の炭素原子、および環内に1個〜10個のヘテロ原子、好ましくは1個、2個、3個または4個のヘテロ原子(窒素、硫黄、リン、および/または酸素から選択される)を有する、一価の飽和もしくは部分不飽和の基をいう。複素環式環は、単環または複数の縮合した環を有し得、そしてテトラヒドロフラニル、モルホリノ、ピペリジニル、ピペラジノ、ジヒドロピリジノなどが挙げられる。
【0051】
複素環式置換基についての定義によりそうではないことが制限されない限り、このような複素環式基は、1個、2個、3個、4個または5個、そして好ましくは1個、2個または3個の置換基で必要に応じて置換され得、これらの置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、水素、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、−SO−アルキル、−SO−アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−アルキル、SO−アリールおよび−SO−ヘテロアリールからなる群より選択される。定義により他のことが制限されない限り、全ての置換基は、1個〜3個の置換基で、必要に応じてさらに置換され得、これらの置換基は、アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、水素、CF、アミノ、置換アミノ、シアノ、および−S(O)R(ここでRは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、そしてnは、0、1または2である)から選択される。
【0052】
用語「チオール」とは、基−SHをいう。
【0053】
用語「置換アルキルチオ」とは、基−S−置換アルキルをいう。
【0054】
用語「ヘテロアリールチオール」とは、基−S−ヘテロアリールをいい、ここで、このヘテロアリール基は、上で定義されたとおりであり、同様に上で定義されたような、必要に応じて置換されたヘテロアリール基を含む。
【0055】
用語「スルホキシド」とは、基−S(O)Rをいい、ここでRは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールである。「置換スルホキシド」とは、基−S(O)Rをいい、ここでRは、本明細書中で定義されるような、置換アルキル、置換アリール、または置換ヘテロアリールである。
【0056】
用語「スルホン」とは、基−S(O)Rをいい、ここでRは、アルキル、アリール、またはヘテロアリールである。「置換スルホン」とは、基−S(O)Rをいい、ここでRは、本明細書中で定義されるような置換アルキル、置換アリール、または置換ヘテロアリールである。
【0057】
用語「ケト」とは、基−C(O)−をいう。
【0058】
用語「チオカルボニル」とは、基−C(S)−をいう。
【0059】
用語「カルボキシ」とは、基−C(O)−OHをいう。
【0060】
「任意の」または「必要に応じて」とは、その後に記載される事象または状況が起こっても起こらなくてもよいこと、ならびにこの記載が、この事象または状況が起こる例およびこの事象または状況が起こらない例を含むことを意味する。
【0061】
用語「式Iの化合物」は、開示されるような本発明の化合物、ならびにこのような化合物の薬学的に受容可能な塩、薬学的に受容可能なエステル、プロドラッグ、水和物および多型を包含することが意図される。さらに、本発明の化合物は、1つ以上の不斉中心を有し得、そしてラセミ混合物として提供されても、個々のエナンチオマーまたはジアステレオマーとして提供されてもよい。任意の所定の式Iの化合物に存在する立体異性体の数は、存在する不斉中心の数に依存する(可能な立体異性体が2個存在する。ここでは、n不斉中心の数である)。個々の立体異性体は、合成のいずれかの適切な段階において中間体のラセミ混合物または非ラセミ混合物を分割することによって得られ得るか、あるいは従来の手段による式Iの化合物の分割によって得られ得る。立体異性体の、個々の立体異性体(個々のエナンチオマーおよびジアステレオマーを含む)ならびにラセミ混合物および非ラセミ混合物は、本発明の範囲に包含され、これらの全ては、そうではないことが明白に示されない限り、本明細書の構造によって記載されることが意図される。
【0062】
「異性体」とは、同じ分子式を有する異なる化合物である。
【0063】
「立体異性体」とは、原子が空間中で配置する様式のみが異なる異性体である。
【0064】
「エナンチオマー」とは、互いに重ならない鏡像である、立体異性体の対である。1対のエナンチオマーの1:1の混合物は、「ラセミ」混合物である。用語「(±)」は、適切である場合、ラセミ混合物を示すために使用される。
【0065】
「ジアステレオマー」とは、少なくとも2つの不斉原子を有するが、互いに鏡像ではない立体異性体である。
【0066】
絶対立体化学は、Cahn−Ingold−Prelog R−S系に従って特定される。化合物が純粋なエナンチオマーである場合、各キラル炭素における立体化学は、RまたはSのいずれかにより特定され得る。絶対配置が未知である分割された化合物は、ナトリウムD線の波長において偏光された光の面をこれらの化合物が回転させる方向(右旋性または左旋性)に依存して、(+)または(−)と示される。
【0067】
「非経口投与」とは、患者への注射を介する治療剤の全身投与である。
【0068】
用語「治療有効量」とは、処置(以下に定義される)を必要とする哺乳動物に投与される場合に、このような処置を行うために充分な、式Iの化合物の量をいう。治療有効量は、使用される治療剤の特異的活性、年齢、身体状態、他の疾患状態の存在、および患者の栄養状態に依存して変動する。さらに、その患者が受けているかもしれない他の投薬が、投与のためのその治療剤の治療有効量の決定に影響を与える。
【0069】
用語「処置」または「処置する」とは、哺乳動物における疾患の任意の処置を意味し、
(i)疾患を予防すること。すなわち、疾患の臨床的症状が発症しないようにすること;
(ii)疾患を阻害すること。すなわち、臨床的症状の発症を止めること;および/または
(iii)疾患を軽減すること。すなわち、臨床的症状の後退を引き起こすこと、
が挙げられる。
【0070】
多くの場合において、本発明の化合物は、アミノ基および/またはカルボキシル基、あるいはこれらに類似の基の存在により、酸付加塩および/または塩基付加塩を形成し得る。用語「薬学的に受容可能な塩」とは、式Iの化合物の生物学的有効性および特性を保持し、そして生物学的にも他の様式でも望ましくないことがない、塩をいう。薬学的に受容可能な塩基付加塩は、無機塩基および有機塩基から調製され得る。無機塩基から誘導される塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩およびマグネシウム塩が挙げられる。有機塩基から誘導される塩としては、第一級アミン、第二級アミンおよび第三級アミン(例えば、アルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン、置換アルキルアミン、ジ(置換アルキル)アミン、トリ(置換アルキル)アミン、アルケニルアミン、ジアルケニルアミン、トリアルケニルアミン、置換アルケニルアミン、ジ(置換アルケニル)アミン、トリ(置換アルケニル)アミン、シクロアルキルアミン、ジ(シクロアルキル)アミン、トリ(シクロアルキル)アミン、置換シクロアルキルアミン、二置換シクロアルキルアミン、三置換シクロアルキルアミン、シクロアルケニルアミン、ジ(シクロアルケニル)アミン、トリ(シクロアルケニル)アミン、置換シクロアルケニルアミン、二置換シクロアルケニルアミン、三置換シクロアルケニルアミン、アリールアミン、ジアリールアミン、トリアリールアミン、ヘテロアリールアミン、ジヘテロアリールアミン、トリヘテロアリールアミン、複素環式アミン、ジ複素環式アミン、トリ複素環式アミン、混合ジアミンおよびトリアミン)の塩が挙げられるが、これらに限定されず、ここでアミンの置換基のうちの少なくとも2つは異なり、そしてアルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、複素環式などからなる群より選択される。2個または3個の置換基がアミノ窒素と一緒になって、複素環式基またはヘテロアリール基を形成しているアミンもまた含まれる。
【0071】
適切なアミンの具体的な例としては、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリ(イソ−プロピル)アミン、トリ(n−プロピル)アミン、エタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、トロメタミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、N−アルキルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、N−エチルピペリジンなどが挙げられる。
【0072】
薬学的に受容可能な酸付加塩は、無機酸および有機酸から調製され得る。無機酸から誘導される塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの塩が挙げられる。有機酸から誘導される塩としては、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエン−スルホン酸、サリチル酸などの塩が挙げられる。
【0073】
本明細書中で使用される場合、「薬学的に受容可能なキャリア」は、任意の全ての溶媒、分散媒体、可溶化剤、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などを包含する。薬学的に活性な物質のためのこのような媒体および薬剤の使用は、当該分野において周知である。いずれかの従来の媒体または薬剤が活性成分と非適合性である場合を除いて、治療組成物におけるその媒体または薬剤の使用は、企図される。補助的な活性成分もまた、これらの組成物に組み込まれ得る。
【0074】
(命名法)
本発明の化合物の命名および位置番号付けが、Rが2−(アセチルアミノ)エチルであり、Rが3,4−ジクロロベンジルであり、そしてRが4−メトキシフェニルである、代表的な式Iの化合物
【0075】
【化3】

を用いて説明される。この化合物は、N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミドと命名される。
【0076】
(薬学的組成物)
SCDインヒビターとして選択される場合、式Iの化合物は、通常、薬学的組成物の形態で投与される。従って、本発明は、活性成分として式Iの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはエステルのうちの1種以上、ならびに1種以上の薬学的に受容可能な賦形剤、キャリア(不活性固体希釈剤および充填剤が挙げられる)、希釈剤(滅菌水溶液および種々の有機溶媒が挙げられる)、可溶化剤およびアジュバントを含有する、薬学的組成物を提供する。式Iの化合物は、単独で投与されても、他の治療剤と組み合わせて投与されてもよい。このような組成物は、製薬の分野において周知である様式で調製される(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mace Publishing Co.,Philadelphia,PA第17版(1985)ならびに「Modern Pharmaceutics」,Marcel Dekker,Inc.第3版(G.S.BankerおよびC.T.Rhodes編)を参照のこと)。
【0077】
(合成反応パラメータ)
用語「溶媒」、「不活性有機溶媒」または「不活性溶媒」とは、これらの用語と組み合わせて記載される反応の条件下で不活性である溶媒を意味する[例えば、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(「THF」)、ジメチルホルムアミド(「DMF」)、クロロホルム、塩化メチレン(またはジクロロメタン)、ジエチルエーテル、メタノール、ピリジンなどが挙げられる]。逆のことが特定されない限り、本発明の反応において使用される溶媒は、不活性有機溶媒であり、そしてこれらの反応は、不活性気体(好ましくは、窒素)の下で実施される。
【0078】
用語「q.s.」とは、記載される機能を達成するため(例えば、その溶液を所望の体積(すなわち、100%)にするため)に充分な量を添加することを意味する。
【0079】
(式の化合物の合成)
式Iの化合物を調製する1つの好ましい方法が、反応スキームIに示される。
【0080】
(反応スキームI)
【0081】
【化4】

(工程1−式(2)の調製)
式(2)の化合物は、市販の式(1)の化合物(すなわち、2,6−ジクロロ−3−ニトロピリジン、2,4−ジフルオロ−5−ニトロピリジン(2,4−difloro−5−nitropyridine)、2,4−ジクロロ−ニトロベンゼンなど)のニトロ部分に隣接するハロゲン基を、式RNHの化合物と、塩基の存在下で反応させることにより作製される。この反応は、双極性非プロトン性溶媒(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、アセトン、または酢酸エチルなど)中で、約−60℃〜約−90℃の温度で、約30分間〜1時間実施される。次いで、この反応混合物は、攪拌を続けながら約2時間〜約5時間、室温まで温められる。この反応が実質的に完了したら、式(2)の生成物が従来の手段(例えば、減圧下での溶媒の除去、引き続くその残渣のシリカゲルでのクロマトグラフィー)により単離される。あるいは、式(2)の化合物は、精製せずに次の工程において使用される。
【0082】
(工程2−式(3)の調製)
式(3)の化合物は、式(2)の化合物の残っているクロロ基を、式RNHの化合物と、塩基の存在下で置き換えることにより作製される。工程2に関して記載された手順と類似の手順が使用されるが、この反応は、約50℃〜約80℃の温度で、12時間〜24時間実施される。この反応が実質的に完了したら、式(3)の生成物は、従来の手段により単離され得るが、代表的には、精製せずに次の工程において使用される。
【0083】
(工程3−式(4)の調製)
次いで、式(3)のニトロ化合物は、従来の還元手順によって、対応するアミンアナログである化合物(4)に還元される。適切な方法としては、NaおよびNaCOと、50℃〜80℃の範囲の温度で、5時間〜12時間反応させることが挙げられるが、これに限定されない。この反応物が室温まで冷却された後に、その生成物は、EtOAcでの希釈、引き続く飽和NaHCOおよびブラインでの洗浄により、抽出され得る。次いで、合わせた有機相は、MgSOで乾燥させられ得、そして濃縮されて、式(4)の化合物を粗製形態で提供し得、この化合物は、さらに精製せずに次の工程において使用され得る。
【0084】
あるいは、上記ニトロ基は、ヒドラジンおよびラネーニッケル触媒との反応により、還元され得る。この方法において、このニトロ化合物は、メタノール溶液に入れられ、この溶液に、ヒドラジンが添加される。次いで、この反応混合物は、約50℃〜80℃まで加熱され、そしてラネーニッケル触媒が穏やかに添加されて、窒素ガスの均質かつ一定した発生が保証される。この反応は約1時間進行し、この時点で、この反応混合物は室温に冷却され、触媒が濾別され、そしてフィルターケーキがメタノールで洗浄される。得られた溶液は、濃縮され得、そして従来の方法(すなわち、メタノール/ジクロロメタン勾配を使用するクロマトグラフィー)を使用して精製され、所望のアミンが得られ得る。
【0085】
(工程4−式Iの調製)
この合成における最終工程は、ピリジン環の形成およびR置換基の付加を伴う。この工程は、式(4)のアミノ化合物を、所望のR部分を有するオキソ酢酸エチル誘導体(すなわち、式(5)の化合物)と反応させることにより達成される。式(4)の化合物が、EtOH中2%v/vのAcOHに溶解され、次いで、式(5)の化合物が添加される。この反応物は、60℃〜90℃で12時間〜24時間攪拌される。得られた懸濁物が室温まで冷却され、そして最終生成物が、極性溶媒(例えば、メタノール)の添加により抽出され、続いて濾過され、そしてさらなる極性溶媒で洗浄される。次いで、式Iの化合物は、減圧下で乾燥させられて、あらゆる残留溶媒が除去され得る。
【0086】
あるいは、ピリミジン環は、最初に式(4)のアミノ化合物をアセトニトリルに溶解し、続いて触媒量の酸(例えば、氷酢酸)を添加することにより、形成され得る。次いで、オキソアセテート誘導体が添加され、そしてこの混合物が約20分間〜40分間、マイクロ波中120℃で加熱される。次いで、この反応混合物は、濾過され得、濃縮され得、そしてMeOH/ジクロロメタン勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーを使用して精製されて、式Iの化合物を提供し得る。
【0087】
(代替の調製−Rが窒素含有複素環である)
が窒素含有複素環である式Iの化合物は、上に記載されたようにして、R複素環の窒素原子が適切な保護基(例えば、N−tert−ブトキシカルボニル基)により保護されることをさらに必要として、調製され得る。所望であれば、この保護基は、工程4の後に、従来の技術(すなわち、60℃〜80℃で、アセトニトリルと塩酸との混合物中で加熱すること)を使用して除去され得る。この酸性の混合物は、冷却後、水性塩基(例えば、KOH)で中和され、そしてその生成物が、ジクロロメタンを使用して抽出される。
【0088】
(代替の調製−Rの二次修飾)
式Iの化合物が作製された後に、R部分に対して二次修飾がなされ得ることが理解される。R複素環において議論されたように、この型の修飾は、一般に、保護された末端Rアミノ基の使用を包含する。保護基が除去されると、末端Rアミノ基が、所望のR置換基またはR置換基の付加を可能にする多数の反応物質との反応により、修飾され得る。
【0089】
二次修飾の1つの型において、脱保護された式Iの化合物は、適切な非プロトン性溶媒(すなわち、アセトニトリルなど)に溶解され、次いで、所望のR置換基の酸性バージョンであるR−C(O)−OHがこの反応混合物に添加され、続いて2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)およびジイソプロピルエチレンアミンが添加される。約50℃〜70℃まで短時間加熱された後に、この反応混合物は、室温まで冷却され、そして沈殿した最終生成物が濾別され、そしてさらなる溶媒で洗浄されて、式Iの最終生成物を提供する。
【0090】
二次修飾の別の例において、脱保護された式Iの化合物が適切な非プロトン性溶媒(すなわち、アセトニトリル)に溶解された後に、ギ酸メチルと一緒にマイクロ波容器に入れられ、そして135℃〜150℃で15分間〜30分間加熱される。冷却および濾過により、所望の最終生成物が提供される。
【0091】
二次修飾のなお別の例において、脱保護された式Iの化合物が、アセトニトリルおよびジクロロメタンに溶解される。次いで、塩基(例えば、ジイソプロピルエチレンアミン)が、[1H]−ピラゾール−1−ヒドロキサミジン塩酸塩と一緒に添加される。この反応物が、30℃〜50℃で、15分間〜30分間加熱される。冷却および濾過により、Rが−C(NH)NHである式Iの化合物が提供される。
【0092】
(有用性試験および投与)
本発明は、化合物、薬学的組成物、ならびにSCDにより媒介される疾患の処置および/または防止のためのこれらの化合物および薬学的組成物を使用する方法に関する。これらの方法および薬学的組成物は、異脂肪血症に関連する疾患および脂質代謝の障害、特に、血漿中および組織中の上昇した脂質レベルに関連する疾患(例えば、心臓血管疾患、糖尿病、肥満症、代謝症候群、脂肪肝疾患など)の処置において使用するために、特に適切である。
【0093】
一般に、本発明の化合物は、異脂肪血症に関連する疾患および/もしくは脂質代謝の障害の患者を処置するか、または異脂肪血症に関連する疾患および/もしくは脂質代謝の障害の発症から患者を保護する際に有用性を見出す。異脂肪血症に関連する疾患および/もしくは脂質代謝の障害において、動物(特に、ヒト)における脂質レベルは、正常範囲外(すなわち、異常な脂質レベル(例えば、上昇した血漿中脂質レベル、または肝臓組織もしくは末梢組織における脂質蓄積))にあり、特に、正常より高いレベルにある。好ましくは、この脂質は、脂肪酸(例えば、遊離もしくは錯化した脂肪酸)、トリグリセリド、リン脂質、コレステロールまたはコレステリルエステルであり、例えば、LDLコレステロールレベルが上昇しているか、またはHDLコレステロールレベルが低下しているか、またはこれらの任意の組み合わせの場合であり、この脂質に関連する状態または疾患は、SCDにより媒介される疾患または状態である。上記処置または保護は、動物(例えば、哺乳動物であり、特に、ヒト患者)に、治療有効量の本発明の化合物または本発明の化合物を含有する薬学的組成物を投与する工程を包含し、この化合物は、SCDの活性を阻害する。
【0094】
SCDの活性を阻害する際の、本発明の化合物の一般的な価値は、以下の実施例14に記載されるアッセイを使用して、決定され得る。さらに、障害および疾患を処置する際のこれらの化合物の一般的な価値は、肥満症、糖尿病またはトリグリセリドもしくはコレステロールの異常なレベルを処置する際、あるいはグルコース耐性を改善するための、化合物の効力を実証するための、産業標準動物モデルにおいて確立され得る。
【0095】
(有用性)
本発明の化合物は、SCDのインヒビターであり、そして異常なSCDの生物学的活性の結果であるか、またはSCDの生物学的活性の阻害により軽減され得る、全てのヒト疾患および障害が挙げられる、ヒトおよび他の生物における疾患および障害を処置するために有用である。
【0096】
本明細書中で定義される場合、SCDにより媒介される疾患または状態としては、心臓血管疾患、異脂肪血症、脂肪肝疾患、冠状動脈疾患、アテローム性動脈硬化症、心臓病、脳血管疾患(脳卒中、虚血性脳卒中および一過性脳虚血発作(TIA)が挙げられるが、これらに限定されない)、末梢血管疾患、虚血性網膜症、癌および皮膚状態である疾患または状態、あるいはこれらに関連する疾患または状態が挙げられるが、これらに限定されない。
【0097】
異脂肪血症としては、本明細書中で使用される場合、トリグリセリドの血清中レベルおよび組織中レベルに関連する障害(すなわち、高トリグリセリド血症、脂肪肝疾患LDL、VLDL、および/またはHDL、コレステロール、ならびに総コレステロール)が挙げられるが、これらに限定されない。異脂肪血症はまた、Δ9脂肪酸不飽和指数(例えば、18:1脂肪酸/18:0脂肪酸の比)に関連する障害を包含する。多不飽和脂肪酸代謝(PUFA)の障害もまた、コレステロール障害として含まれ、例えば、家族性高リポタンパク血症、および欠損した逆コレステロール輸送を伴う障害である。
【0098】
高トリグリセリド血症に関連する、SCDにより媒介される疾患または状態としては、高リポタンパク血症、家族性組織球網膜症、リポタンパクリパーゼ欠損、アポリポタンパク欠損(例えば、ApoCII欠損またはApoE欠損)など、あるいは未知または特定されていない病因の高トリグリセリド血症が挙げられるが、これらに限定されない。
【0099】
代謝症候群、症候群Xおよび糖尿病前症もまた、用語「SCD媒介疾患」の範囲内であり、これらの症候群を構成する種々の成分状態の全て(例えば、異脂肪血症、肥満症、インスリン抵抗性、高インスリン血症、低下したグルコース耐性、高血圧症、ミクロアルブミン尿、尿酸過剰血症、および凝固能亢進、糖尿病、インスリン非依存性糖尿病、I型糖尿病、II型糖尿病、糖尿病合併症、体重障害(例えば、過体重、悪質液および食欲不振)、ならびにボディマス指数およびレプチン関連疾患であるが、これらに限定されない)を包含する。
【0100】
本明細書中で使用される場合、用語「代謝症候群」とは、II型糖尿病、グルコース寛容減損、インスリン抵抗性、高インスリン血症、高血圧症、肥満症、増加した腹囲、高トリグリセリド血症、低HDL、尿酸過剰血症、凝固能亢進および/またはミクロアルブミン尿の組み合わせを含む状態を説明するために使用される、認識された臨床用語である。
【0101】
SCDにより媒介される疾患または状態はまた、種々の肝臓状態(例えば、肝炎、肝性脂肪症、肝性線維症、肝硬変症、非アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、アルコール性肝炎、脂肪肝、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、急性脂肪肝、妊婦の脂肪肝、薬物性肝炎、赤血球肝性(erythrohepatic)プロトポルフィリン症、鉄過剰障害、遺伝性ヘモクロマトーシス、ヘパトームおよびこれらに関連する状態)を包含する。
【0102】
種々の皮膚および粘膜組織の障害は、SCDにより媒介される疾患または状態の範囲内に含まれ、湿疹、ざ瘡、乾癬、ケロイド瘢痕の形成または防止、粘膜からの産生または分泌に関連する疾患(例えば、モノ不飽和脂肪酸、蝋エステル)などが挙げられるが、これらに限定されない。炎症、静脈洞炎、喘息、膵臓炎、変形性関節症、慢性関節リウマチ、嚢胞性線維症、および月経前緊張症候群もまた、癌、新形成、悪性疾患、転移、腫瘍(良性もしくは悪性)、発癌、ヘパトームなどであるかまたはこれらに関連する疾患または状態がそうであり得るように、SCDにより媒介される疾患または状態であるとみなされ得る。SCDにより媒介される疾患または状態はまた、神経学的疾患、精神医学的障害、多発性硬化症、眼疾患、および免疫障害であるかまたはこれらに関連する疾患または状態を包含する。SCDにより媒介される疾患または状態はまた、ウイルス疾患もしくは感染であるかまたはこれらに関連する疾患または状態を包含する。
【0103】
SCDにより媒介される疾患または状態はまた、除脂肪体重または除脂肪筋肉質量(lean muscle mass)を増加させることが望ましい状態を包含し、例えば、筋肉の構築により動作を増強する際に望ましい。ミオパシーおよび脂質ミオパシー(例えば、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ欠損(CPT IまたはCPT II))もまた、本明細書中で包含される。このような処置は、ヒトおよび畜産動物(ウシ、ブタまたはトリが挙げられる家畜動物、あるいは他の任意の動物)において、投与してトリグリセリド産生を低下させ、そして/または脂肪が少ない肉製品および/もしくはより健常な動物を生産するために有用である。
【0104】
(試験)
本発明の化合物の、SCDインヒビターとしての同定は、TalamoおよびBloch(1969)Analytical Biochemistry 29:300−304に記載されるSCD酵素およびミクロソームアッセイ手順を使用して、容易に達成された。このアッセイにおいて試験される場合、本発明の化合物は、10μMの試験化合物濃度において50%未満の残留SCD活性、好ましくは10μMの試験化合物濃度において40%未満の残留SCD活性、より好ましくは10μMの試験化合物濃度において、30%未満の残留SCD活性、そしてなおより好ましくは10μMの試験化合物濃度において20%未満の残留SCD活性を有し、これによって、本発明の化合物がSCD活性の強力なインヒビターであることを実証した。
【0105】
本明細書中に開示される化合物を試験する他の方法もまた、当業者に容易に利用可能である。従って、さらに、上記接触させる工程は、インビボで達成され得る。1つのこのような実施形態において、工程(a)における接触させる工程は、上記化学薬剤を、脂肪酸、トリグリセリド(TG)または非常に低密度のリポタンパク(VLDL)に関連する障害に悩まされる動物に投与し、引き続いて、この動物における血漿中または組織中のトリグリセリドレベルまたは脂肪酸組成の変化を検出することにより達成され、これによって、異脂肪血症またはリポタンパク質代謝の障害を処置する際に有用な治療剤が同定される。このような実施形態において、この動物は、ヒトであり得、例えば、このような障害に悩まされ、この障害の処置を必要とするヒト患者であり得る。
【0106】
このようなインビボプロセスの特定の実施形態において、この動物におけるSCD活性の変化は、活性の低下であり、好ましくは、上記SCD調節剤は、Δ5デサチュラーゼ、Δ6デサチュラーゼ、または脂肪酸シンテターゼの生物学的活性を実質的に阻害しない。
【0107】
化合物評価のために有用なモデル系としては、肝臓ミクロソーム(例えば、高い炭水化物の食餌もしくは高い脂肪の食餌に維持されたマウス由来、またはヒトドナー(肥満症を患うヒトを含む)由来)の使用が挙げられ得るが、これに限定されない。固定された細胞株(例えば、HepG2(ヒト肝臓由来)、MCF−7(ヒト乳癌由来)および3T3−L1(マウス脂肪細胞由来))もまた使用され得る。初代細胞株(例えば、マウス初代肝細胞)もまた、本発明の化合物を試験する際に有用である。動物全体が使用される場合、初代肝細胞の供給源として使用されるマウスもまた使用され得、この場合、これらのマウスは、高い炭水化物の食餌または高い脂肪の食餌に維持されて、ミクロソームにおけるSCD活性を増加され、そして/または血漿および/もしくは組織のトリグリセリドレベルもしくはΔ9脂肪酸不飽和指数(すなわち、18:1 n−9/18:0、16:1 n−7/16の比)が上昇させられている。あるいは、通常の食餌のマウスまたは正常なトリグリセリドレベルを有するマウスが使用され得る。遺伝による変異または天然に発生する変異に起因して高トリグリセリド血症を有するマウスモデルもまた、マウス現象(phenome)データベースと同様に、利用可能である。ウサギ、ハムスターおよびサルもまた、動物モデルとして有用である(特に、CETP(コレステリルエステル移動タンパク質)を発現している動物)。
【0108】
本発明の化合物のインビボ効力を決定するために適切な別の方法は、この化合物の投与後の被験体のΔ9不飽和指数を測定することによって、SCD酵素の阻害に対するこれらの化合物の影響を間接的に測定することである。「不飽和指数」とは、本明細書中で使用される場合、所定の組織または血漿サンプルから測定される場合の、SCD酵素に対する基質を分母にした産物の比を意味する。この比は、3つの異なる式(18:1 n−9/18:0(オレイン酸/ステアリン酸);16:1 n−7/16:0(パルミトレイン酸/パルミチン酸);および/または16:1 n−7+18:1 n−7/16:0(16:0脱飽和/16:0基質の全ての反応生成物を測定))を使用して計算され得る。SCD活性はまた、所定の組織または血漿サンプルにおいて、HPLC、GCまたはTLにより脂肪酸組成を決定し、そしてSCD産物である脂肪酸の質量またはモル百分率組成に変化が存在するか否かを決定することによって、監視され得る。
【0109】
(投与)
式Iの化合物は、単回用量または複数用量のいずれかで、類似の用途を有する薬剤の認容された投与様式(例えば、本明細書中に参考として援用される特許および特許出願に記載されるような様式であり、口内、鼻内、動脈内注射、静脈内、腹膜内、非経口、筋肉内、皮下、経口、局所、または吸入剤としてが挙げられる)のうちのいずれかによって、投与され得る。
【0110】
経口投与は、式Iの化合物の投与のために好ましい経路である。投与は、カプセルまたは腸溶コーティングされた錠剤などにより得る。少なくとも1種の式Iの化合物を含有する薬学的組成物を作製する際に、その活性成分は、通常、賦形剤により希釈され、そして/またはカプセル、サシェ、紙もしくは他の容器の形態であり得るようなキャリアに封入される。賦形剤が希釈剤として働く場合、この賦形剤は、(上記のような)固体、半固体、または液体であり得、活性成分のためのビヒクル、キャリアまたは媒体として働く。従って、これらの組成物は、錠剤、丸剤、散剤、ロゼンジ、サシェ、カシェ剤、エリキシル、懸濁剤、乳剤、液剤、シロップ、エアロゾル(固体として、もしくは液体媒体中で)、軟膏(例えば、10重量%までの活性化合物を含む)、軟ゼラチンカプセルおよび硬ゼラチンカプセル、滅菌注射用溶液、ならびに滅菌パッケージされた粉末の形態であり得る。
【0111】
適切な賦形剤のいくつかの例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシアゴム、リン酸カルシウム、アルギネート、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、滅菌水、シロップ、およびメチルセルロースが挙げられる。これらの処方物はさらに、滑沢剤(例えば、滑石、ステアリン酸マグネシウム、および鉱油);湿潤剤;乳化剤および懸濁剤;防腐剤(例えば、ヒドロキシ安息香酸メチルおよびヒドロキシ安息香酸プロピル);甘味剤;ならびに矯味矯臭剤を含有し得る。
【0112】
本発明の組成物は、当該分野において公知である方法を使用することにより、患者に投与された後に、活性成分の迅速な放出、持続放出または遅延放出を提供するように処方され得る。経口投与のための制御放出薬物送達系としては、ポリマーでコーティングされたレザバまたは薬物−ポリマーマトリックス処方物を含む、浸透圧ポンプ系および溶解系が挙げられる。制御放出系の例は、米国特許第3,845,770号;同第4,326,525号;同第4,902514号;および同第5,616,345号に提供されている。
【0113】
他の実施形態において、本発明の化合物は、局所薬物投与のために一般的に適切であり、そして当該分野において公知であるような任意の材料を含む、薬学的に受容可能なキャリアを含有する薬学的処方物に組み込まれる。適切なキャリアは、当業者に周知であり、そしてキャリアの選択は、意図される薬学的処方物の形態(例えば、軟膏(ointment)、ローション、クリーム、泡沫、マイクロエマルジョン、ゲル、油、溶液、スプレー、軟膏剤(salve)など)に依存し、そして天然に存在する材料または合成材料のいずれかからなり得る。選択されるキャリアは、式Iの化合物および薬学的処方物の他の成分に有害な影響を与えるべきではないことが理解される。
【0114】
これらの型の処方物のために適切なキャリアとしては、ビヒクル(ShephardTMクリーム、AquaphorTM、およびCetaphilTMローションが挙げられる)が挙げられるが、これらに限定されない。他の好ましいキャリアとしては、軟膏基剤(例えば、ポリエチレングリコール−1000(PEG−1000))、従来のクリーム(例えば、HEBクリーム)、ゲル、およびワセリンなどが挙げられる。本明細書中で使用するために適切なキャリアの例としては、水、アルコールおよび他の非毒性有機溶媒、グリセリン、鉱油、シリコーン、ワセリン、ラノリン、脂肪酸、植物油、パラベン、蝋などが挙げられる。本明細書中で特に好ましい処方物は、無色無臭の軟膏、ローション、クリーム、マイクロエマルジョンおよびゲルである。
【0115】
軟膏とは、代表的に石油または他の石油誘導体をベースとする、半固体の調製物である。使用されるべき具体的な軟膏基剤は、当業者により理解されるように、最適な薬物送達を提供し、そして好ましくは、他の所望の特徴(例えば、皮膚軟化性など)もまた提供する軟膏基剤である。他のキャリアまたはビヒクルと同様に、軟膏基剤は、不活性であり、安定であり、非刺激性であり、そして非感作性であるべきである。Remington’s Pharmaceutical Sciences,第20版(Easton,Pa.:Mack Publishing Company,2000)において説明されるように、軟膏基剤は、4つのクラス(油性基剤;乳化性基剤;エマルジョン基剤;および水溶性基剤)に分類され得る。油性軟膏基剤としては、例えば、植物油、動物から得られる脂肪、および石油から得られる半固体炭化水素が挙げられる。乳化性軟膏基剤(吸収性軟膏基剤としてもまた公知)は、水をほとんどまたは全く含まず、そして例えば、ヒドロキシステアリンスルフェート、無水ラノリン、および親水性ワセリンが挙げられる。エマルジョン軟膏基剤は、油中水(W/O)エマルジョンまたは水中油(O/W)エマルジョンのいずれかであり、そして例えば、セチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、ラノリン、およびステアリン酸が挙げられる。好ましい水溶性軟膏基剤は、様々な分子量のポリエチレングリコール(PEG)から調製される。ここでまた、さらなる情報については、前出のRemington’sが参照されなければならないかもしれない。
【0116】
ローションとは、摩擦なしで皮膚表面に塗布されるための調製物であり、そして代表的に、固体粒子(活性薬剤を含む)が水中またはアルコール基剤中に存在する、液体または半液体の調製物である。ローションは、通常、固体の懸濁物であり、そして好ましくは、本発明の目的で、水中油型の液体油性エマルジョンを含む。ローションは、液体の性質がより大きい組成物を塗布することが容易であるので、大きい身体領域を処置するために、本明細書中で好ましい処方物である。一般に、ローション中の不溶性物質は、微細に分割されることが必要である。ローションは、代表的に、よりよい分散物を生成するための懸濁剤、ならびに活性薬剤を局在させて皮膚と接触させて保持するために有用な化合物(例えば、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロースなど)を含む。本発明と組み合わせて使用するために特に適切なローション処方物は、親水性ワセリンと混合されたプロピレングリコール(例えば、商標AquaphorTMのもとでBeiersdorf,Inc.(Norwalk,Conn.)から入手され得るもの)を含有する。
【0117】
活性薬剤を含有するクリームは、当該分野において公知であるように、水中油または油中水のいずれかである、粘性の液体または半固体のエマルジョンである。クリーム基剤は、水洗可能であり、そして油相、乳化剤、および水相を含む。この油相は、一般に、ワセリンおよび脂肪アルコール(例えば、セチルアルコールまたはステアリルアルコール)からなる。この水相は、必ずしも必須ではないが通常、この油相より体積が過剰であり、そして一般に、湿潤剤を含有する。クリーム処方物中の乳化剤は、前出のRemington’sに説明されるように、一般に、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、または両性界面活性剤である。
【0118】
マイクロエマルジョンとは、界面フィルムまたは界面活性剤分子により安定化された、2つの非混和性液体(例えば、油および水)の、熱力学的に安定な、等方的に(isotropically)透明な分散物である(Encyclopedia of Pharmaceutical Technology(New York:Marcel Dekker,1992),第9巻)。マイクロエマルジョンの調製のためには、界面活性剤(乳化剤)、共界面活性剤(co−surfactant)(共乳化剤(co−emulsifier))、油相、および水相が必要である。適切な界面活性剤としては、エマルジョンの調製において有用な任意の界面活性剤(例えば、クリームの調製において代表的に使用される乳化剤)が挙げられる。共界面活性剤(または「共乳化剤」)は、一般に、ポリグリセロール誘導体、グリセロール誘導体、および脂肪アルコールからなる群より選択される。好ましい乳化剤/共乳化剤の組み合わせは、必須ではないが一般に、モノステアリン酸グリセリルとポリオキシエチレンステアレート;ポリエチレングリコールとエチレングリコールパルミトステアレート;およびカプリン酸とカプリントリグリセリドとオレオイルマクロゴールグリセリドからなる群より選択される。水相は、水のみでなく、代表的に、緩衝剤、グルコース、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(好ましくは、低分子量ポリエチレングリコール(例えば、PEG 300およびPEG 400))、ならびに/またはグリセロールなどもまた含むが、油相は、一般に、例えば、脂肪酸エステル、修飾植物油、シリコーン油、モノグリセリドとジグリセリドとトリグリセリドとの混合物、PEGのモノエステルおよびジエステル(例えば、オレオイルマクロゴールグリセリド)などを含む。
【0119】
ゲル処方物は、小さい無機粒子懸濁物(二相系)またはキャリア液体全体にわたって実質的に均一に分布した大きい有機分子(単相ゲル)のいずれかからなる、半固体系である。単相ゲルは、例えば、活性薬剤、キャリア液体および適切なゲル化剤(例えば、トラガカント(2%〜5%)、アルギン酸ナトリウム(2%〜10%)、ゼラチン(2%〜15%)、メチルセルロース(3%〜5%)、ナトリウムカルボキシメチルセルロース(2%〜5%)、カルボマー(0.3%〜5%)またはポリビニルアルコール(10%〜20%))を一緒に合わせ、そして特徴的な半固体生成物が生成するまで混合することによって、作製され得る。他の適切なゲル化剤としては、メチルヒドロキシセルロース、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン、ヒドロキシエチルセルロースおよびゼラチンが挙げられる。ゲルは、通常、水性キャリア液体を使用するが、アルコールおよび油もまた同様に、キャリア液体として使用され得る。
【0120】
当業者に公知である種々の添加剤が、本発明の局所処方物に含有され得る。添加剤の例としては、可溶化剤、皮膚浸透増強剤、不透明化剤、防腐剤(例えば、酸化防止剤)、ゲル化剤、緩衝剤、界面活性剤(特に、非イオン性界面活性剤および両性界面活性剤)、乳化剤、皮膚軟化剤、増粘剤、安定剤、湿潤剤、着色剤、香料などが挙げられるが、これらに限定されない。可溶化剤および/または皮膚浸透増強剤の含有は、乳化剤、皮膚軟化剤、および防腐剤と共に、特に好ましい。
【0121】
可溶化剤の例としては、親水性エーテル(例えば、ジエチレングリコールモノエチルエステル(TranscutolTMとして市販されているエトキシジグリコール)およびジエチレングリコールモノエチルエーテルオレエート(SoftcutolTMとして市販されている));ポリエチレンヒマシ油誘導体(例えば、ポリオキシ35ヒマシ油、ポリオキシ40硬化ヒマシ油など);ポリエチレングリコール(特に、低分子量のポリエチレングリコール(例えば、PEG 300およびPEG 400)、ならびにポリエチレングリコール誘導体(例えば、PEG−8カプリル酸/カプリル酸グリセリド(LabrasolTMとして市販されている));アルキルメチルスルホキシド(例えば、DMSO);ピロリドン(例えば、2−ピロリドンおよびN−メチル−2−ピロリドン);ならびにDMAが挙げられるが、これらに限定されない。多くの可溶化剤は、吸収増強剤としてもまた働き得る。1つの可溶化剤が処方物に組み込まれ得るか、または可溶化剤の混合物が処方物に組み込まれ得る。
【0122】
適切な乳化剤および共乳化剤としては、マイクロエマルジョン処方物に関して記載された乳化剤および共乳化剤が挙げられるが、これらに限定されない。皮膚軟化剤としては、例えば、プロピレングリコール、グリセロール、ミリスチル酸イソプロピル、ポリプロピレングリコール−2(PPG−2)ミリスチルエーテルプロピオネートなどが挙げられる。
【0123】
他の活性薬剤(例えば、抗炎症剤、鎮痛薬、抗菌剤、抗真菌剤、抗生物質、ビタミン、酸化防止剤、および日焼け止め剤(遮光処方剤において通常見られるものであり、アントラニレート、ベンゾフェノン(特に、ベンゾフェノン−3)、カンファー誘導体、シンナメート(例えば、メトキシケイ皮酸オクチル)、ジベンゾイルメタン(例えば、ブチルメトキシジベンゾイルメタン)、p−アミノ安息香酸(PABA)およびその誘導体、ならびにサリチレート(例えば、サリチル酸オクチル)が挙げられるが、これらに限定されない))もまた、処方物に組み込まれ得る。
【0124】
本発明の好ましい局所処方物において、活性成分は、この局所処方物の約0.25重量%〜75重量%の範囲、好ましくはこの局所処方物の約0.25重量%〜30重量%の範囲、より好ましくはこの局所処方物の約0.5重量%〜15重量%の範囲、そして最も好ましくは、この局所処方物の約1.0重量%〜10重量%の範囲で存在する。
【0125】
また、薬学的処方物は、滅菌され得るか、または補助的な薬剤(例えば、防腐剤、安定剤、湿潤剤、緩衝剤、もしくは浸透圧に影響を与えるための塩など)と混合され得る。滅菌注射用溶液は、式Iまたは式IIの化合物を、必要とされる量の適切な溶媒(必要な場合、上に列挙された種々の他の成分を含む)に組み込み、その後、滅菌濾過することにより、調製される。一般に、分散物は、種々の滅菌された活性成分を、滅菌ビヒクル(基礎となる分散媒体および上に列挙されたものから選択される他の必要な成分を含む)に組み込むことにより、調製される。滅菌注射用溶液の調製のための滅菌粉末の場合、好ましい調製方法は、減圧乾燥技術および凍結乾燥技術であり、これらの技術は、活性成分と、事前に滅菌濾過された溶液からのさらなる所望の成分との粉末を生じる。
【0126】
本発明の方法において使用するための別の処方物は、経皮送達デバイス(「パッチ」)を使用する。このような経皮パッチは、本発明の化合物の連続的または不連続な注入を、制御された量で提供するために使用され得る。薬学的薬剤の送達のための経皮パッチの構築および使用は、当該分野において周知である。例えば、米国特許第5,023,252号、同第4,992,445号および同第5,001,139号を参照のこと。このようなパッチは、薬学的薬剤の連続的送達、パルス送達、または要求に応じた送達のために構築され得る。
【0127】
SCDインヒビター(例えば、式Iの化合物)は、広い投薬範囲にわたって有効であり、そして一般に、薬学的に有効な量で投与される。代表的に、経口投与のためには、各投薬単位は、1mg〜2gのSCDインヒビター、より通常には、1mg〜700mgのSCDインヒビターを含み、そして非経口投与のためには、1mg〜700mgのステアロイル−CoAデサチュラーゼインヒビター、より通常には、約2mg〜200mgのステアロイル−CoAデサチュラーゼインヒビターを含む。しかし、実際に投与されるSCDインヒビターの量は、医師によって、関連する状況(処置されるべき状態、選択される投与経路、投与される実際の化合物およびその相対活性、個々の患者の年齢、体重、および応答、患者の症状の重篤度などが挙げられる)を考慮して決定されることが理解される。
【0128】
固体組成物(例えば、錠剤)を調製するためには、主要な活性成分が薬学的賦形剤と混合されて、本発明の化合物の均質な混合物を含む固体の予備処方組成物を形成する。これらの予備処方組成物が均質であると記載する場合、活性成分がこの組成物全体に均一に分散しており、その結果、この組成物が、等しく効果的な単位投薬形態(例えば、錠剤、癌剤およびカプセル)に容易に部分分割され得ることを意味する。
【0129】
本発明の錠剤または癌剤は、延長された作用という利点を与える投薬形態を提供するため、または胃の酸条件から保護するために、コーティングされ得るか、または他の様式で調合され得る。例えば、錠剤または丸剤は、内側投薬成分および外側投薬成分を含み得、この外側投薬成分は、この内側投薬形態を覆うエンベロープの形態である。これらの2つの成分は、腸溶層により分離され得、この腸溶層は、胃内での崩壊に耐え、そして内側成分がインタクトなままで十二指腸に通ること、または放出が遅延されることを可能にするように働く。種々の材料が、このような腸溶層またはコーティングのために使用され得、このような材料としては、多数のポリマー酸、ならびにポリマー酸と、シェラック、セチルアルコール、および酢酸セルロースなどの材料との混合物が挙げられる。
【0130】
吸入または通気のための組成物は、薬学的に受容可能な水性溶媒もしくは有機溶媒、またはその混合物中の、溶液および懸濁物、ならびに粉末を含む。液体または固体の組成物は、上記のような適切な薬学的に受容可能な賦形剤を含有し得る。好ましくは、これらの組成物は、局所効果または全身効果のために、経口呼吸経路または経鼻呼吸経路により投与される。好ましくは薬学的に受容可能な溶媒中の組成物は、不活性ガスの使用により噴霧され得る。噴霧された溶液は、噴霧デバイスから直接吸入され得るか、または噴霧デバイスがフェースマスクテントもしくは間欠的陽圧呼吸機に取り付けられ得る。溶液、懸濁物、または粉末の組成物は、この処方物を適切な様式で送達するデバイスから、好ましくは経口的または経鼻的に、投与され得る。
【0131】
以下の実施例は、本発明の実施形態を実証するために含まれる。以下の実施例中に開示される技術は、本発明の実施において良好に働くことが本発明者により発見された技術を表し、従って、その実施のために好ましい形態であるとみなされ得ることが、当業者により理解されるべきである。しかし、当業者は、本開示を考慮して、開示される具体的な実施形態において変更がなされ得、依然として本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、同様または類似の結果を生じることを、理解するべきである。
【実施例】
【0132】
(実施例1)
(式(2)の化合物の調製)
(A.WがCHであり、WがNであり、Rが−CHCHNHC(O)CHである、式(2)の化合物の調製)
【0133】
【化5】

50mLのTHF中3.0g(15.5mmol)の2,6−ジクロロ−3−ニトロピリジンの溶液に、−78℃、Ar雰囲気下で、2.7mL(15.5mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを添加し、続いて1.6mL(15.5mmol)のN−アセチルエチレンジアミンを添加した。この混合物を−78℃で30分間攪拌し、室温まで温め、そして72時間攪拌した。溶媒を減圧中で除去し、そしてその残渣をMeOH/ジクロロメタン勾配(1%→10%)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、N−(2−(6−クロロ−3−ニトロピリジン−2−イルアミノ)エチル)アセトアミドを淡黄色固体として得た。
【0134】
(B.Rを変化させた、式(2)の化合物の調製)
同様に、上記実施例1Aの手順に従って、しかし必要に応じて、他の式(1)の化合物を2,6−ジクロロ−3−ニトロピリジンの代わりに使用し、そして必要に応じて、他の式RNHのアミンをアセチルエチレンジアミンの代わりに使用して、以下の式(2)の化合物を調製した:
(tert−ブトキシ)−N−{2−[(6−クロロ−3−ニトロ(2−ピリジル))アミノ]エチル}カルボキサミド。
【0135】
(C.Rを変化させた、式(2)の化合物の調製)
同様に、上記実施例2Aの手順に従って、しかし必要に応じて、他の式(1)の化合物を2,6−ジクロロ−3−ニトロピリジンの代わりに使用し、そして必要に応じて、他の式RNHのアミンをアセチルエチレンジアミンの代わりに使用して、他の式(2)の化合物を調製する。
【0136】
(実施例2)
(式(3)の化合物の調製)
(A.WがCHであり、WがNであり、Rが−CHCHNHC(O)OC(CHであり、そしてRが3,4−ジクロロフェニルである、式(3)の化合物の調製)
【0137】
【化6】

900mgの(tert−ブトキシ)−N−{2−[(6−クロロ−3−ニトロ(2−ピリジル))アミノ]エチル}カルボキサミド(実施例1において調製した)を、990μLのN,N−ジイソプロピルエチルアミンおよび760μLの3,4−ジクロロベンジルアミンと、10mLのTHF中で混合した。この混合物を90℃で16時間攪拌した。かなりの沈殿物が形成された。この溶液を濃縮して体積を減らすと、黄色残渣が形成され、この黄色残渣をMeOHに再懸濁させた。N−{2−[(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ(2−ピリジル))アミノ]エチル}(tert−ブトキシ)カルボキサミドを、濾過して黄色沈殿物として取り除いた。この生成物を、さらに精製せずに次の工程において使用した。
【0138】
(B.RおよびRを変化させた、式(3)の化合物の調製)
同様に、上記実施例2Aの手順に従って、しかし必要に応じて、他の式(2)の化合物を(tert−ブトキシ)−N−{2−[(6−クロロ−3−ニトロ(2−ピリジル))アミノ]エチル}カルボキサミドの代わりに使用し、そして必要に応じて、他の式RNHのアミンを3,4−ジクロロベンジルアミンの代わりに使用して、以下の式(3)の化合物を調製した:
N−{2−[(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]エチル}アセトアミド;
N−{2−[(6−{[(4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]エチル}アセトアミド;
N−{2−[(6−{[(3−クロロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]エチル}アセトアミド;
N−{2−[(6−{[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]エチル}アセトアミド;
3−[(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]プロパンアミド;
N−(2−{[3−ニトロ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−ピリジル]アミノ}エチル)アセトアミド;
N−(2−{[3−ニトロ−6−({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−ピリジル]アミノ}エチル)アセトアミド;
{6−[((3S)ピロリジン−3−イル)アミノ]−5−ニトロ(2−ピリジル)}[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミン;
4−[(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]ブタン酸エチル;
3 4−[(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]ブタン酸;
3−[(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]プロパン酸エチル;
3−[(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]プロパン酸;
N−{2−[(6−{[(3−ブロモフェニル)メチル]アミノ}−3−ニトロ−2−ピリジル)アミノ]エチル}アセトアミド;
N−(2−{[6−({[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−3−ニトロ−2−ピリジル]アミノ}エチル)アセトアミド;
N−(2−{[6−({[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−3−ニトロ−2−ピリジル]アミノ}エチル)アセトアミド;
N−(2−{[3−ニトロ−6−({[6−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチル}アミノ)−2−ピリジル]アミノ}エチル)アセトアミド;
N−(2−{[3−ニトロ−6−({[5−(トリフルオロメチル)(3−ピリジル)]メチル}アミノ)−2−ピリジル]アミノ}エチル)アセトアミド;および
2−{[3−ニトロ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−ピリジル]アミノ}エタン−1−オール。
【0139】
(C.RおよびRを変化させた、式(3)の化合物の調製)
同様に、上記実施例2Aの手順に従って、しかし必要に応じて、他の式(2)の化合物を(tert−ブトキシ)−N−{2−[(2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ]エチル}カルボキサミドの代わりに使用し、そして必要に応じて、他の式RNHのアミンを3,4−ジクロロベンジルアミンの代わりに使用して、他の式(3)の化合物を調製する。
【0140】
(実施例3)
(式Iの化合物の調製)
(A.WがCHであり、WがNであり、Rが−CHCHNHC(O)CHであり、Rが3,4−ジクロロフェニルであり、そしてRが4−メトキシフェニルである、式Iの化合物の調製)
【0141】
【化7】

N−(2−(6−(3,4−ジクロロベンジルアミノ)−3−ニトロピリジン−2−イルアミノ)エチル)アセトアミド(実施例2において調製された)を、ジオキサンと水との70mLの1:1混合物に溶解し、そして1.7gのNa(85%技術等級,2.9mmol)および1.1gのNaCO(8.5mmol)を添加した。この混合物を室温で10分間、窒素のブランケット下で攪拌し、50mLの水で希釈し、そして20mLずつのEtOAcで3回抽出した。合わせた有機層を20mLのブラインで洗浄し、そして濃縮した。その残渣を、130mg(1.2mmol)の2−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチルを含む20mLのEtOH中2% v/v AcOHに溶解した。この反応混合物を80℃で6時間攪拌した。得られた懸濁物を濃縮して体積を減らし、そしてジクロロメタン中5% MeOHで溶出するクロマトグラフィーに供した。N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミドを、黄色固体として得た。
【0142】
H NMR(δ,400MHz,CDCl)8.27(d,2H);7.90(d,1H);7.48(m,1H);7.43(d,1H);7.23(dd,1H);6.98(d,2H);6.48(d,1H);6.20(bs,1H);5.44(t,1H);4.66(d,2H);4.59(t,2H);3.87(s,3H);3.65(q,2H);1.90(s,3H)。
【0143】
(B.R、R、およびRを変化させた式Iの化合物の調製)
同様に、上記実施例3Aの手順に従って、しかし必要に応じて、他の式(3)の化合物をN−(2−(6−(3,4−ジクロロベンジルアミノ)−3−ニトロピリジン−2−イルアミノ)エチル)アセトアミドの代わりに使用し、そして必要に応じて、他の式(5)のオキソアセテートを2−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチルの代わりに使用して、以下の式Iの化合物を調製した:
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル](tert−ブトキシ)カルボキサミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−クロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メチルチオフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メチルフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−ブロモフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[6−({[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[6−({[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[5−(トリフルオロメチル)(3−ピリジル)]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[ベンジルアミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[(3−ピリジルメチル)アミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(3−ピリジル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(トリフルオロメチル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−メチル−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−メチル−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパン酸エチル;
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)ブタン酸エチル;
3−[3−オキソ−2−(3−ピリジル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパンアミド;
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパンアミド;
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]ブタンアミド;
4−(2−ヒドロキシエチル)−2−(4−メトキシフェニル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン;および
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド。
【0144】
(C.R、R、およびRを変化させた式Iの化合物の調製)
同様に、上記実施例3Aの手順に従って、しかし必要に応じて、他の式(3)の化合物をN−(2−(6−(3,4−ジクロロベンジルアミノ)−3−ニトロピリジン−2−イルアミノ)エチル)アセトアミドの代わりに使用し、そして必要に応じて、他の式(5)のオキソアセテートを2−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチルの代わりに使用して、他の式Iの化合物を調製した。
【0145】
(実施例4)
(式Iの化合物の調製)
(A.WがCHであり、WがNであり、Rが−CHCHNHであり、Rが3,4−ジクロロフェニルであり、そしてRが4−メトキシフェニルである、式Iの化合物の調製)
【0146】
【化8】

N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル](tert−ブトキシ)カルボキサミド(150mg,0.26mmol)(実施例3に記載されるように調製された)をジオキサン(1mL)に溶解し、そしてジオキサン(2mL)中4NのHClと、室温で1時間反応させた。この溶液が暗赤色に変化し、そして沈殿物が形成された。この沈殿物を濾別して、4−(2−アミノエチル)−6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オンを暗赤色の固体として得た。
【0147】
(B.RおよびRを変化させた式Iの化合物の調製)
同様に、上記実施例4Aの手順に従って、しかし必要に応じて、保護されたR基を有する他の式Iの化合物をN−[2−(2−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−6−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ(8−ヒドロプテリジン−8−イル))エチル](tert−ブトキシ)カルボキサミドの代わりに使用して、他の式Iの化合物を調製した。
【0148】
(実施例5)
(式Iの化合物の調製)
(A.WがCHであり、WがNであり、Rが−CHCHNHCH(O)であり、Rが3,4−ジクロロフェニルであり、そしてRが4−メトキシフェニルである、式Iの化合物の調製)
【0149】
【化9】

粗製4−(2−アミノエチル)−6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン(実施例4において調製された)(85mg,0.17mmol)を、MeCN(2mL)中の懸濁物として、ジイソプロピルエチルアミン(0.07mL)およびギ酸メチル(0.6mL)と、マイクロ波容器内で150℃で35分間反応させた。冷却後、この混合物を濃縮し、そして残渣をクロマトグラフィー(ジクロロメタン中5% MeOH)により精製して、N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]カルボキサミドを黄色固体として得た。
【0150】
(B.R、R、およびRを変化させた式Iの化合物の調製)
同様に、上記実施例5Aの手順に従って、しかし必要に応じて、末端Rアミノ基を有する他の式Iの化合物を、8−(2−アミノエチル)−2−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−6−(4−メトキシフェニル)−8−ヒドロプテリジン−7−オンの代わりに使用するか、または必要に応じて、ギ酸メチルを他のR誘導体で置き換えて、以下の他の式Iの化合物を調製した:
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}カルボキサミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]カルボキサミド;および
N−{2−[3−オキソ−2−(3−ピリジル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}カルボキサミド。
【0151】
(C.R、R、およびRを変化させた式Iの化合物の調製)
同様に、上記実施例5Aの手順に従って、しかし必要に応じて、末端Rアミノ基を有する他の式Iの化合物を8−(2−アミノエチル)−2−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−6−(4−メトキシフェニル)−8−ヒドロプテリジン−7−オンの代わりに使用するか、または必要に応じて、ギ酸メチルを他のR誘導体で置き換えて、他の式Iの化合物を調製した。
【0152】
(実施例6)
(式Iの化合物の調製)
(A.WがCHであり、WがNであり、Rが−CHCHNHCH(O)であり、Rが3,4−ジクロロフェニルであり、そしてRが4−メトキシフェニルである、式Iの化合物の調製)
【0153】
【化10】

粗製出発物質である3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパン酸エチル(実施例3において作製された)(20mg,0.038mmol)を、LiOH一水和物(3.1mg,0.077mmol)と、1:1:1 THF/MeOH/水混合物(20mL)中で、室温で一晩反応させた。この反応物を水で希釈し、そして1N HClを添加して、この混合物を酸性化した。この溶液をEtOAcで3回抽出して、濃縮後に、3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパン酸を黄色固体として得た。
【0154】
(B.R、R、およびRを変化させた式Iの化合物の調製)
同様に、上記実施例6Aの手順に従って、しかし必要に応じて、Rエステル基を有する他の式Iの化合物を3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパン酸エチルの代わりに使用して、以下の他の式Iの化合物を調製した:
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)ブタン酸。
【0155】
(C.R、R、およびRを変化させた式Iの化合物の調製)
同様に、上記実施例6Aの手順に従って、しかし必要に応じて、Rエステル基を有する他の式Iの化合物を3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパン酸エチルの代わりに使用して、他の式Iの化合物を調製した。
【0156】
(実施例7)
(ステアロイル−CoAデサチュラーゼインヒビターの特徴付け)
(材料および方法)
(材料)
H]ステアロイルCoAおよびステルクリン酸を、それぞれPerkinElmerおよびPlanta Piloto de Quimica Finaから入手した。他の試薬の販売源を、以下に列挙する:
【0157】
【化11】

(ラット肝臓ミクロソームの調製)
ラット肝臓ミクロソームを、Ozols(1990)Methods Enzm,182:225に記載される手順に従って収集した。
【0158】
(インビボ実験(肝臓の灌流および収集))
雄Spraque Dawleyラットに規制された絶食プロトコルを1週間受けさせ、SCD酵素活性を刺激した。48時間の給餌と絶食とを繰り返し、SCD活性を誘導およびダウンレギュレートした。SCD活性は、炭水化物に富む食餌により誘導された。その後、肝臓の灌流および収集を行った。
【0159】
これらのラットをイソフルラン吸入麻酔薬で麻酔し、その肝臓を冷リン酸緩衝化生理食塩水(PBS)で灌流し、秤量し、そして冷均質化緩衝液(250mMスクロース、10mM Tris、1mM EDTA、pH 7.6)中で冷却した。
【0160】
これらの肝臓を細かく切り刻み、そして均質化チューブに入れた。40mLの均質化緩衝液をこの均質化チューブに添加し、そしてこの肝臓を均質化し、そして予冷したSLA−600 TC中で800Gロータで4℃で10分間遠心分離した。
【0161】
遠心分離後、その上清を収集し、そしてペレットを除去して廃棄した。次いで、この上清を10,000Gで35分間遠心分離した。遠心分離後、その上清を収集し、そしてそのペレットを廃棄した。その上清を、予冷した45−Tiロータで130,000G(41,000RPM)で4℃で90分間、さらに遠心分離した。
【0162】
(インビトロ(ミクロソーム収集))
次いで、その上清を吸引により除去し、そして収集したミクロソームペレットを25mLのグリセロールPBS(1×PBS 7.4、20%グリセロール)中で洗浄し、そして4〜5倍の体積のグリセロールPBS中に再懸濁させた。
【0163】
このミクロソーム調製物のタンパク質濃度を、BCAアッセイ(Pierce)により決定し、そしてこれらのミクロソームをアリコートに分け、そして−80℃で貯蔵した。
【0164】
(疎水性ビーズの調製)
バイオビーズを、より小さいサイズに乳鉢と乳棒とですり潰し、そして300μMのメッシュに通して濾過し、次いで3.6%のTCA中に再懸濁させた。
【0165】
(ストック溶液)
ストック溶液およびそれらの貯蔵条件を、以下に列挙する:
【0166】
【化12】

(SCDアッセイ緩衝液)
SCDを、デサチュラーゼアッセイ緩衝液中で決定した。このアッセイ緩衝液は、0.1M Tris緩衝液(pH7.2)、2mM NADH、4.8mM ATP、0.5mM CoA、4.8mM MgCl、および0.1% BSAを含んだ。
【0167】
(SCDアッセイのための手順(TalamoおよびBloch(1969)Analytical Biochemistry 29:300−304から適合))
1μlの各式Iの化合物を、低体積(0.5μL〜10μL)のマルチチャネルピペットによりアッセイプレートに添加した。DMSOコントロールもまた調製した。ミクロソームを急速に解凍し、そして1mg/ml〜0.1mg/mlの濃度が達成されるように、アッセイ緩衝液に添加した(アッセイの最終0.5mg/ml〜0.05mg/ml)。次いで、50μlのアッセイ緩衝液中のミクロソーム懸濁物を、化合物のアッセイプレートの各ウェルに添加し、このプレートにカバーを付け、そしてこのミクロソームを、化合物と一緒に30分間〜60分間、オービタルシェーカー(50rpm〜75rpm)で室温でプレインキュベートした。
【0168】
プレインキュベーション後、50μlの基質溶液(20μMステアロイルCoA、[3H]ステアロイルCoA、74nCi)を、MilliQ(Millipore)HO中のプレインキュベートしたミクロソーム/化合物懸濁物に添加することにより、反応を開始させた。次いで、この反応混合物を45分間、オービタルシェーカーで50rpm〜75rpmで室温でインキュベートした。
【0169】
10μlの21%トリカルボン酸(TCA)をこの反応混合物に添加することにより、この反応を停止させ、続いてオービタルシェーカーで30分間、50rpm〜75rpmで室温でインキュベートし、続いて3700rpmで5分間遠心分離した。
【0170】
50μlのHO中6%バイオビーズ懸濁物をこの反応混合物に添加し、そしてこのアッセイプレートを密封した。このバイオビーズ混合物をオービタルシェーカーで1時間〜24時間、100rpm〜150rpmで室温でインキュベートし、次いで、この混合物を2000gで5分間遠心分離して、バイオビーズをペレット化させた。
【0171】
25μlの上清を各ウェルから採取し、そして検出プレートに移した。100μlのOptiPhase SuperMixシンチレーションカクテル(TCAを中和するために充分なNaOHを含む)を添加し、そしてこれらの溶液を、5分間室温で激しく振盪(300rpm〜400rpm)することにより、混合した。式Iの化合物についての活性およびIC50値を決定する目的で、その放射能をMicroBetaシンチレーションカウンターで計数した。表1は、上記アッセイにより決定される場合の、多数の本発明の化合物についてのIC50データを提供する。
【0172】
【表1−1】

【0173】
【表1−2】

【0174】
【表1−3】

【0175】
【表1−4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの構造:
【化13】

を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、エステル、プロドラッグ、もしくは水和物であって、式Iにおいて、
は、
a)必要に応じて置換された4〜6員の窒素含有単環式複素環、
b)−X−NR
c)−X−C(O)NR
d)−X−C(O)OR、または
e)−X−OR
であり、ここで
は、水素またはC1〜4低級アルキルであり、そして
は、水素、C1〜4低級アルキル、アリール、ヘテロアリール、−C1〜4アルコキシ、C(=NH)NH、−C(=O)Rまたは−S(=O)であり、ここで
は、水素、必要に応じて置換されたC1〜4アルキル、必要に応じて置換されたC1〜4アルケニル、C1〜4アルコキシ、5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式アリール、または5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式ヘテロアリールであるか、あるいは
およびRは、これらが結合する窒素と一緒になって、5員もしくは6員の単環式のヘテロアリール環またはヘテロアルキル環を形成し;
は、水素、必要に応じて置換されたC1〜4アルキル、必要に応じて置換されたC1〜4アルケニル、5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式アリール、または5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式ヘテロアリールであり、
Xは、必要に応じて置換されたC2〜4の直鎖もしくは分枝鎖のアルキレンであり;
は、必要に応じて置換されたヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールであり;
ここで、該アリール部分、ヘテロシクリル部分またはヘテロアリール部分は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、アルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、NO、CF、CN、OR20、SR20、N(R20、S(O)R22、SO22、SON(R20、S(O)20、P(O)(OR20、SONR20COR22、SONR20CO22、SONR20CON(R20、NR20COR22、NR20CO22、NR20CON(R20、NR20C(NR20)NHR23、COR20、CO20、CON(R20、CONR20SO22、NR20SO22、SONR20CO22、OCONR20SO22、OC(O)R20、C(O)OCHOC(O)R20、およびOCON(R20からなる群より選択され、そして
さらに、各必要に応じたアルキル置換基、ヘテロアリール置換基、アリール置換基、およびヘテロシクリル置換基は、ハロ、NO,アルキル、CF、アミノ、モノアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルアミドもしくはアリールアミドもしくはヘテロアリールアミド、NR20COR22、NR20SO22、COR20、CO20、CON(R20、NR20CON(R20、OC(O)R20、OC(O)N(R20、S(O)20、P(O)(OR20、SR20、S(O)R22、SO22、SON(R20、CN、またはOR20で必要に応じてさらに置換されており;
は、水素、必要に応じて置換されたC1〜4アルキル、5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式シクロアルキル、5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式アリール、5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式複素環、または5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式ヘテロアリールであり;
ここで、該アルキル部分、シクロアルキル部分、アリール部分、ヘテロシクリル部分またはヘテロアリール部分は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、アルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、NO、CF、CN、OR20、SR20、N(R20、S(O)R22、SO22、SON(R20、S(O)20、P(O)(OR20、SONR20COR22、SONR20CO22、SONR20CON(R20、NR20COR22、NR20CO22、NR20CON(R20、NR20C(NR20)NHR23、COR20、CO20、CON(R20、CONR20SO22、NR20SO22、SONR20CO22、OCONR20SO22、OC(O)R20、C(O)OCHOC(O)R20、およびOCON(R20からなる群より選択され、そして
さらに、各必要に応じたアルキル置換基、ヘテロアリール置換基、アリール置換基、およびヘテロシクリル置換基は、ハロ、NO,アルキル、CF、アミノ、モノアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルアミドもしくはアリールアミドもしくはヘテロアリールアミド、NR20COR22、NR20SO22、COR20、CO20、CON(R20、NR20CON(R20、OC(O)R20、OC(O)N(R20、S(O)20、P(O)(OR20、SR20、S(O)R22、SO22、SON(R20、CN、またはOR20で必要に応じてさらに置換されており;
20およびR22は、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールからなる群より独立して選択され、
ここで、該アルキル部分、アルケニル部分、アルキニル部分、ヘテロシクリル部分、アリール部分、およびヘテロアリール部分は、1個〜3個の置換基で必要に応じて置換されており、該置換基は、ハロ、アルキル、モノアルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、アルキルアミドもしくはアリールアミドもしくはヘテロアリールアミド、CN、O−C1〜6アルキル、CF、アリール、およびヘテロアリールから独立して選択され;
Qは、1個以上の−NH−連結部分、−O−連結部分、−S−連結部分またはカルボニル連結部分を必要に応じて含み得るC1〜4アルキレンであり;そして
およびWは、独立して、NまたはCHであり、ただし、WとWとの両方がNではあり得ない、
化合物。
【請求項2】
が、−−X−NR、−X−C(O)NR、−X−C(O)OR、または−X−ORであり、そしてRが、必要に応じて置換された5員もしくは6員の単環式アリールもしくは単環式ヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が−X−NRであり、そしてRが、5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式アリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−クロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[4−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メチルチオフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メチルフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−ブロモフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[6−({[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[6−({[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[5−(トリフルオロメチル)(3−ピリジル)]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[ベンジルアミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[(3−ピリジルメチル)アミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
4−(2−アミノエチル)−6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル](tert−ブトキシ)カルボキサミド;
N−[2−(6−{[(2−クロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[(3−フェニルプロピル)アミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[6−(トリフルオロメチル)(2−ピリジル)]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(2−(4−メトキシフェニル)−6−{[(5−メチル(1,2,4−オキサジアゾール−3−イル))メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(2−(4−メトキシフェニル)−6−{[(3−メトキシフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
3−[({4−[2−(アセチルアミノ)エチル]−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[5,6−b]ピラジン−6−イル}アミノ)メチル]安息香酸メチル;
3−[({4−[2−(アセチルアミノ)エチル]−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[5,6−b]ピラジン−6−イル}アミノ)メチル]安息香酸;
N−[2−(2−(4−メトキシフェニル)−6−{[(3−メチルフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−(2−{2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−[(2−ピリジルメチル)アミノ]−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
N−{2−[6−({[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(2−(4−メトキシフェニル)−6−{[(5−メチルイソオキサゾール−3−イル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[2−[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(4−プロピルフェニル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−[4−(アセチルアミノ)フェニル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−メチルフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−エチルフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−(4−フルオロフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル]−2−(ジメチルアミノ)アセトアミド;
酢酸{N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]カルバモイル}メチル;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル]−2−ヒドロキシアセトアミド;
2−アミノ−N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル]アセトアミド
2−(アセチルアミノ)−N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−(2−{6−[(2−メトキシエチル)アミノ]−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル}エチル)アセトアミド;
N−[2−(2−(3,4−ジクロロフェニル)−6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[3−(2,5−ジクロロフェノキシ)プロピル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
酢酸{N−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]カルバモイル}メチル;
N−{2−[3−オキソ−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−(4−メチルフェニル)−2−オキソヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−(4−クロロフェニル)−2−オキソヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソヒドロキノキサリニル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−(4−メチルフェニル)−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−(4−エチルフェニル)−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
N−(2−{3−(3,4−ジクロロフェニル)−2−オキソ−7−[(フェニルメトキシ)カルボニルアミノ]ヒドロキノキサリニル}エチル)アセトアミド;および
N−(2−{3−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−7−[(フェニルメトキシ)カルボニルアミノ]ヒドロキノキサリニル}エチル)アセトアミド、
からなる群より選択される、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
が−X−NRであり、そしてRが、5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式ヘテロアリールである、請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(3−ピリジル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−オキソ−3−(3−ピリジル)ヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;および
N−{2−[2−オキソ−3−(3−ピリジル)−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド、
からなる群より選択される、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
が−X−NRであり、そしてRが水素である、請求項2に記載の化合物。
【請求項8】
N−{2−[3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;および
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド、
からなる群より選択される、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
が必要に応じて置換されたアルキルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項10】
N−{2−[3−オキソ−2−(トリフルオロメチル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−メチル−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−メチル−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)エチル]アセトアミド;
4−[2−(アセチルアミノ)エチル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−e]ピラジン−2−カルボン酸エチル;
4−[2−(アセチルアミノ)エチル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−2−カルボン酸;
N−{2−[3−オキソ−2−プロピル−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[2−エチル−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−{2−[3−オキソ−2−(2−フェニルエチル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]エチル}アセトアミド;
N−[2−(7−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−メチル−2−オキソヒドロピリジノ[3,4−b]ピラジニル)エチル]アセトアミド;
N−{2−[3−メチル−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;
酢酸(N−{2−[3−メチル−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}カルバモイル)メチル;
2−ヒドロキシ−N−{2−[3−メチル−2−オキソ−7−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)ヒドロキノキサリニル]エチル}アセトアミド;および
4−[2−メチル−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]ブタンアミド、
からなる群より選択される、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
が−X−C(O)NRであり、そしてRが5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式アリールである、請求項3に記載の化合物。
【請求項12】
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパンアミド;
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))−N−メチルブタンアミド;
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)ブタンアミド;および
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))−N−メチルプロパンアミド;
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]−N−(フェニルメトキシ)プロパンアミド;
N−メトキシ−3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]プロパンアミド;
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]−N−メチルプロパンアミド;
3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンヒドロキサム酸;
(3R)−3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]ブタンアミド;
3−[2−(4−メチルフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
3−[2−(4−エチルフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
3−[2−[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
3−[3−オキソ−2−(4−プロピルフェニル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
4−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]ブタンアミド;
3−[3−オキソ−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド;
2−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]アセトアミド;
(3S)−3−[2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)]ブタンアミド;および
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))−N−(2−ヒドロキシエチル)プロパンアミド
からなる群より選択される、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
が−X−C(O)NRであり、そしてRが5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式ヘテロアリールである、請求項3に記載の化合物。
【請求項14】
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−3−オキソ−2−(3−ピリジル)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパンアミド;および
3−[3−オキソ−2−(3−ピリジル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル]プロパンアミド、
からなる群より選択される、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
が−X−C(O)ORであり、そしてRが5員もしくは6員の必要に応じて置換された単環式アリールである、請求項2に記載の化合物。
【請求項16】
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパン酸エチル;
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)ブタン酸エチル;
4−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)ブタン酸;および
3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ−4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル)プロパン酸、
からなる群より選択される、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
が−X−ORである、請求項2に記載の化合物。
【請求項18】
Xがエチレンであり、Rが3−(トリフルオロメチル)であり、Rが4−メトキシフェニルであり、そしてRが水素である、すなわち、4−(2−ヒドロキシエチル)−2−(4−メトキシフェニル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オンである、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
がCHであり、そしてWがNである、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
がNであり、そしてWがCHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
とWとの両方がCHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
が4〜6員の窒素含有単環式複素環である、請求項1に記載の化合物。
【請求項23】
4−((3R)ピロリジン−3−イル)−6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン;
(3R)−3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))ピロリジンカルバルデヒド;
(3S)−3−(6−{[(3,4−ジクロロフェニル)メチル]アミノ}−2−(4−メトキシフェニル)−3−オキソ(4−ヒドロピリジノ[2,3−b]ピラジン−4−イル))ピロリジンカルバルデヒド;および
4−((3S)−6−オキソ(3−ピペリジル))−2−(4−メトキシフェニル)−6−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミノ)−4−ヒドロピリジノ[3,2−b]ピラジン−3−オン、
からなる群より選択される、請求項22に記載の化合物。
【請求項24】
治療有効量の請求項1の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、エステル、プロドラッグ、もしくは水和物を含有する、薬学的組成物。
【請求項25】
哺乳動物において、ステアロイル−CoAデサチュラーゼ阻害性化合物を用いて処置され得る疾患または状態を処置するための方法であって、該方法は、該処置を必要とする哺乳動物に、治療有効用量の請求項1の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、エステル、プロドラッグ、もしくは水和物を投与する工程を包含する、方法。

【公表番号】特表2010−505881(P2010−505881A)
【公表日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−531633(P2009−531633)
【出願日】平成19年10月5日(2007.10.5)
【国際出願番号】PCT/US2007/080627
【国際公開番号】WO2008/043087
【国際公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【出願人】(504003226)ギリアード・パロ・アルト・インコーポレイテッド (62)
【氏名又は名称原語表記】Gilead Palo Alto,Inc.
【Fターム(参考)】