ステージ装置
【課題】基台の剛性を高めることで、スループットを下げることなく基台上で基板を正確に処理することを可能とするステージ装置を提供する。
【解決手段】ステージ装置101は、基台110と、基台110上で一軸方向に移動可能に設けられるガントリ部130と、基台110を支持する除振ユニット150を備える。基台110は、缶材を枠状に連結して構築された上部フレーム112と、缶材を枠状に連結して構築され上部フレーム112と上下に離間して設けられた下部フレーム122と、上部フレーム112と下部フレーム122とを連結する連結材118と、を有する。そして、上部フレーム112を下方から除振ユニット150を介して支柱178により支持する架台170をさらに備える。
【解決手段】ステージ装置101は、基台110と、基台110上で一軸方向に移動可能に設けられるガントリ部130と、基台110を支持する除振ユニット150を備える。基台110は、缶材を枠状に連結して構築された上部フレーム112と、缶材を枠状に連結して構築され上部フレーム112と上下に離間して設けられた下部フレーム122と、上部フレーム112と下部フレーム122とを連結する連結材118と、を有する。そして、上部フレーム112を下方から除振ユニット150を介して支柱178により支持する架台170をさらに備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板が搭載される基台上を一軸方向に移動するガントリ部を有するステージ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶パネルや半導体等の各種基板の製造等に用いられるステージ装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。このステージ装置は、缶材を枠状に連結して構築された製缶構造の基台と、基台の両側に設けられた一対のガイドレールと、これらガイドレールに沿って案内される一対の案内スライダと、一対の案内スライダ間に横架されるビームとを備えている。ビームは、ガイドレールに沿って移動し、このビームに搭載されたカメラやリペア装置等により、基板の欠陥を検出すると共にそれを修復する。基台は、除振ユニットを介して架台上に支持される。また基台は、枠内に平行に架設される補強缶により補強される。
【特許文献1】特開2006−269509号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記した従来の製缶構造の基台では、たとえ補強缶を設けたとしても剛性が十分ではないため、例えばビームがガイドレールに沿って手前に移動すると共にカメラ等の搭載物が右方に移動したとき、基台の手前側右隅が落ち込むように、基台に数十ミクロンオーダーの変形が生じる。したがって、カメラ等の搭載物を正確な距離だけ移動させたとしても、この基台の変形分だけ搭載物と基台との相対位置に誤差を生じてしまい、基板の処理を正確に行うことができない虞があった。このとき、基台の変形が元に戻るまで基板の処理を待つようにすれば、スループットが著しく低下してしまう虞があった。
【0004】
本発明は、上記した事情に鑑みて為されたものであり、基台の剛性を高めることで、スループットを下げることなく基台上で基板を正確に処理することを可能とするステージ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るステージ装置は、基台と、前記基台上で一軸方向に移動可能に設けられるガントリと、前記基台を支持する除振ユニットとを備えたステージ装置であって、前記基台は、缶材を枠状に連結して構築された上部フレームと、缶材を枠状に連結して構築され前記上部フレームと上下に離間して設けられた下部フレームと、前記上部フレームと前記下部フレームとを連結する連結材と、を有し、前記上部フレームを下方から前記除振ユニットを介して支柱により支持する架台をさらに備えることを特徴とする。
【0006】
このステージ装置では、基台が上部フレームと下部フレームとを有し、これを連結材で連結して、いわゆるボックス構造としているため、缶材により構成されて軽量化が図られているにも拘らず、剛性が高められている。したがって、ガントリの移動により荷重がかかり除振ユニットが沈んで基台が傾いたとしても、基台自体の変形は抑制されていることで、ガントリと基台との相対位置の誤差は極めて小さく、基板の正確な処理が可能となる。また、基台の変形が元に戻るまで基板の処理を待つ必要が無いため、スループットを下げる虞もない。
【0007】
また、ステージ装置は、前記上部フレームを下方から前記除振ユニットを介して支柱により支持する架台をさらに備えるため、架台上で基台を重心に近いより高い位置で除振状態で支持することができる。
【0008】
そして、除振ユニットを介して基台を重心に近いより高い位置で支持することができるため、ガントリの移動により生じる基台の揺れを抑えることができる。また、下部フレームが錘として機能することで、基台の揺れを一層抑えることができる。
【0009】
前記基台は、該基台を水平方向に複数のブロックに分割するための分割部を有することを特徴としてもよい。このようにすれば、基板の大型化に伴い基台が大型化しても、特殊大型車両を用いることなく基台を分割して輸送することが可能となる。
【0010】
前記分割部は、前記上部フレーム及び前記下部フレームを構成する缶材を上下対応する位置で切断して構成されていることを特徴としてもよい。このようにしても、上部フレームと下部フレームとに設けられる分割部は上下方向に離間しているため、剛性上有利である。
【0011】
前記缶材の切断面には、外向きフランジが設けられていることを特徴としてもよい。このようにすれば、分割されたブロック同士を外向きフランジを介して容易に連結することができる。
【0012】
前記上部フレーム及び前記下部フレームの少なくとも一方の枠内には、斜め方向に補強材が架設されていることを特徴としてもよい。このようにすれば、枠内に平行に補強材を架設する場合に比べて十分に基台の剛性を高めることができる。すなわち、ガントリとその搭載装置が同時に移動した場合に発生する可能性のある基台のねじれに対するねじれ剛性を高めることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、基台の剛性を高めることで、スループットを下げることなく基台上で基板を正確に処理することを可能とするステージ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0015】
[参考形態]
【0016】
図1は、参考形態に係るステージ装置1を示す斜視図、図2は、図1のステージ装置1が備える基台を上方から見た斜視図、図3は、基台を下方から見た斜視図、図4は、連結材が連結された基台の下部フレームが除振ユニットに支持されている状態を示す斜視図である。
【0017】
図1に示すように、ステージ装置1は、基板が搭載される基台10と、基台10上を移動するガントリ部30と、基台10に設けられ、ガントリ部30の移動を案内するガイドレール40及び永久磁石42と、ガントリ部30の下部に設けられ、ガイドレール40に案内される案内スライダ44及び永久磁石42と対向する電磁石46とを備え、このガントリ部30がガイドレール40に沿って移動するものである。なお、図1において、基台10の長手方向をY軸方向とし、それと直交する水平方向をX軸方向とし、これらと直交する方向をZ軸方向する。
【0018】
基台10は、上部フレーム12と、上部フレーム12と上下に離間して設けられた下部フレーム22と、上部フレーム12と下部フレーム22とを連結する連結材18とを有している。
【0019】
上部フレーム12は、X軸方向に延在する缶材12a,12bと、Y軸方向に延在する缶材12c,12dとを各々連結させることで形成される矩形状の枠体の内側を、複数の補強材14a,14b,14c,14dで補強することにより構成される。ここで、缶材12a,12b,12c,12dは中空の棒材であり、本参考形態では断面ロ状のロ型鋼を利用している。また、補強材14a,14b,14c,14dは、中空・中実を問わず枠体の内側に横架される棒材であり、本参考形態では断面H状のH型鋼と断面ロ状のロ型鋼とを利用している。
【0020】
ここで、詳細は後述するが、基台10は長手方向の水平方向に複数のブロック(ここでは2ブロック)に分割可能であり、上部フレーム12のY軸方向に延在する缶材12c,12dは途中で切断され、分割部16が設けられている。そして、分割部16を挟んで手前側と後ろ側のブロックのそれぞれについて、切断部分の缶材12c,12d間には、X軸方向に延在するようにロ型鋼からなる補強材14aが横架されている。
【0021】
そして、缶材12aと缶材12c,12dと補強材14aとで形成される手前の枠内に、H型鋼からなる補強材14bが、缶材12c,12dに平行に架設されると共に、缶材12a及び補強材14aに平行に架設される。また、H型鋼からなる補強材14cが、缶材12a,12c,12dと補強材14aに対して斜めに対角状に横架されている。従って、補強材14b、14cは中央の一点で交差し、ここから放射状に延びた状態となっている。
【0022】
また、缶材12c,12dと缶材12bと補強材14aとで形成される後ろの枠内に、H型鋼からなる補強材14dが、缶材12b,12c,12dと補強材14aに対して斜めに横架されている。
【0023】
下部フレーム22は、X軸方向に延在する缶材22a,22bと、Y軸方向に延在する缶材22c,22dとを各々連結させることで形成される矩形状の枠体の内側を、補強材24bで補強することにより構成される。缶材22a,22b,22c,22dの径は、上部フレーム12の缶材12a,12b,12c,12dよりも小さくされている。ロ型鋼からなる補強材24bは、缶材22c,22dの長手方向の中央部において、X軸方向に横架されている。
【0024】
ここで、前述したように、基台10は長手方向の水平方向に複数のブロック(ここでは2ブロック)に分割可能であり、下部フレーム22のY軸方向に延在する缶材22c,22dは途中で切断され、分割部26が設けられている。
【0025】
連結材18は、Z軸方向に離間した状態で、上部フレーム12と下部フレーム22とを連結している。本参考形態では、連結材18はロ型鋼からなる缶材から構成されており、上部フレーム12と下部フレーム22とを四隅で連結している。更に、剛性を高めるために、上下の缶材12c,22c間には、分割部16,26の手前側に、Z軸方向に延在するようにロ型鋼からなる連結材18が架設されている。また、上下の缶材22d,22d間には、分割部16,26の手前側に、Z軸方向に延在するようにロ型鋼からなる連結材18が架設されている。
【0026】
除振ユニット50は、ステージ装置1を設置する設置面と基台10との間に設けられている。より詳細には、除振ユニット50は、下部フレーム22の四隅と、缶材22c,22dの途中における下部において、基台10を除振可能に支持している。除振ユニット50は、設置面から基台10に伝わる振動を取り除くものであり、例えば空気バネやゴムなどの弾性材から構成されるものを利用できる。
【0027】
ガイドレール40は、缶材12c,12dの上面に各々設けられ、Y軸方向に延在する。より詳細には、缶材12c,12dの上面には、外側方に向かって張り出し片52が設けられており、この張り出し片52がY軸方向に連続して延在している。そして、この張り出し片52の上面に、ガイドレール40が設けられている。また、永久磁石42は、張り出し片52の上面においてガイドレール40よりも外側の位置に隣接して設けられ、Y軸方向に延在する。この永久磁石42は、Y軸方向にS極とN極の所定パターンが繰り返されているものである。
【0028】
ガイドレール40及び永久磁石42の上方には、X軸方向に延びるガントリ部30の両側の下部に連結された連結板46が配置されており、この連結板46の下面には、案内スライダ44と電磁石48が各々隣接して設けられている。電磁石48は、永久磁石42のS極とN極のパターンにあわせて磁極を変化させ、永久磁石42との間で反発力を発生させることによってガントリ部30をガイドレール40で案内しながらY軸方向に移動させることができる。
【0029】
なお、張り出し片52の下面には、缶材12c,12dの外側面との間に架設された複数の補強リブ54がY軸方向に所定間隔で設けられている。
【0030】
ガントリ部30は、X軸方向に延びる支持部30a、リニアモータ部30b、及び移動部30cを備える。移動部30cは、リニアモータ部30bにより当該リニアモータ部30bに沿ってX軸方向へ移動可能とされている。そして、この移動部30cに所定の処理装置を付設することで、処理装置がX軸方向に移動し、基台10に搭載された基板に対して所定の処理が実行される。この処理装置としては、基板上の欠陥を検査するカメラであったり、カラーフィルターの色抜けなど基板の表面処理状態を修復するリペア装置であったり、基板に対してパターン処理する塗布装置であったりすることができる。
【0031】
図5に示すように、ステージ装置1の基台10上には、液晶パネルなどの基板を載置するためのワーク定盤11が設置される。なお、ステージ装置1が輸送車で輸送される際、このワーク定盤11が設置された状態で輸送車に積載される。
【0032】
本参考形態においては、図5に示すように、基台10、ガイドレール40、永久磁石42、張り出し片52及びワーク定盤11は、Y軸方向と直交する分割面で分割される。そして、分割された基台10は、分割部16,26でボルト等によって連結される。すなわち、分割部26(16)には、図6に示すように、切断された缶材22c(12c)の切断面を取り囲むように外向きフランジ26a(16a)が設けられており、この外向きフランジ26a(16a)を介して分割された基台10のブロック同士が連結されている。なお、上部フレーム12の分割部16においては、補強リブ54が外向きフランジ16aを兼ねている。
【0033】
このように、基台10、ガイドレール40、永久磁石42、張り出し片52及びワーク定盤11はY軸方向に分割可能に構成されているため、ステージ装置1は2つのブロックに分割可能に構成されることになる。なお、分割部16,26は、上下のZ軸方向について対応する位置に設けられ、Y軸方向について各ブロックが輸送車に積載可能な大きさとなるような位置に形成される。
【0034】
また、基台10の両側方であって張り出し片52の下方には、図1及び図7に示すように、ケーブルキャリア60が設けられている。ガントリ部30には、ガントリ部30自体や移動部30cの移動を制御するための電力を供給する図示しない電力ケーブルや、移動部30cに付設される処理装置との間で各種信号を送受信するための図示しない信号ケーブルなどが接続されている。これらケーブルが、ケーブルキャリア60を介して配線されている。
【0035】
ケーブルキャリア60は、扁平な複数の筒材を連設してなり、各筒材は互いに制限された角度内で回動自在に連結されている。まとめられたケーブルは、このケーブルキャリア60の内部に通されている。ケーブルキャリア60の一端60aは、基台10の側方に設けられた支持台62上に固定されている。また、ケーブルキャリア60の他端60bは、連絡部材64に固定されている。連絡部材64は、筒状の部材であってガントリ部30とケーブルキャリア60とに連結されており、ケーブルキャリア60からのケーブルをガントリ部30に案内する。
【0036】
従って、図8に示すように、ケーブルキャリア60はキャタピラ(登録商標)のように変形自在であり、ガントリ部30がY軸方向に移動するのに伴い、基台10の長手方向の任意の位置でU字状に屈曲可能である。そして、ケーブルキャリア60の内部に通されたケーブルは、ケーブルキャリア60の変形に倣って変形する。
【0037】
このように、ケーブルキャリア60を基台10の両側方であって張り出し片52の下方に設けることで、基台10の内部に設ける場合と違って、缶材12c,22c間や缶材12d,22d間のスペースの利用の自由度が高まり、ここに連結材18や除振ユニット50を配置することができて、剛性の向上や制振性が高められている。また、張り出し片52を設けてこの上にガイドレール40や永久磁石42を配置することで、上部フレーム12の缶材12c,12dの上にこれらを配置する場合と比べて、基台10のX軸方向のサイズを小さくすることができ、フットプリントの低減が図られている。
【0038】
このように、本参考形態に係るステージ装置1では、基台10が上部フレーム12と下部フレーム22とを有し、これを連結材18で連結して、いわゆるボックス構造としているため、缶材により構成されて軽量化が図られているにも拘らず、剛性が高められている。したがって、ガントリ部30の移動により荷重がかかり除振ユニット50が沈んで基台10が傾いたとしても、基台10自体の変形は抑制されていることで、ガントリ部30と基台10との相対位置の誤差は極めて小さく、基板の正確な処理が可能となる。また、基台10の変形が元に戻るまで基板の処理を待つ必要が無いため、スループットを下げる虞もない。
【0039】
また、基台10は、基台10を水平方向に複数のブロックに分割するための分割部16,26を有するため、基板の大型化に伴い基台10が大型化しても、特殊大型車両を用いることなく基台10を分割して輸送することが可能となる。また、基台10を構成する缶材12c,12d,22c,22dを機械加工する際も、分割された部分ごとに行うことができるため、容易に機械加工を行うことができる。
また、基台10を分割する場合、基台10が缶材により構成されていると接合面の剛性が低く、ガントリ部30の駆動時に歪みを生じさせる可能性があるが、本参考形態の基台10はボックス構造であり、上部フレーム12と下部フレーム26における上下の接合面を合わせると接合面が増加しているため、歪みを生じさせるおそれを低減することができ、基台10の分割に有利な構造となっている。
【0040】
また、分割部16,26は、上部フレーム12及び下部フレーム26を構成する缶材を上下対応する位置で切断して構成されているため、上部フレーム12と下部フレーム22とに設けられる分割部16,26は上下方向に離間していることで、分割面が外れようとするモーメントに対して強化されることになり、剛性上有利である。
【0041】
また、缶材の切断面には、外向きフランジ16a,26aが設けられているため、分割されたブロック同士を外向きフランジ16a,26aを介してボルト等により容易に連結することができる。
なお、張り出し片52の下面には、缶材12c,12dの外側面との間に架設された複数の補強リブ54が設けられており、分割された基台10は、この補強リブ54を介しても連結される。ここで、従来のステージ構造の場合は、分割しようとすると連結のためのフランジをステージの側面に飛び出すように設ける必要があり、横方向のサイズが大きくなってしまうという問題があるが、本参考形態では、補強リブ54や分割部16,26が張り出し片52よりも側方に飛び出ることを抑えることができるため、大型化を抑制することができる。
【0042】
また、上部フレーム12の枠内には斜め方向に補強材14c,14dが架設されているため、枠内に平行に補強材を架設する場合に比べて十分に基台10の剛性を高めることができる。
【0043】
また、ケーブルキャリア60を基台10の両側方であって張り出し片52の下方に設けることで、基台10の内部に設ける場合と違って、缶材12c,22c間や缶材12d,22d間のスペースの利用の自由度が高まり、ここに連結材18や除振ユニット50を配置することができて、剛性の向上や制振性を高めることができる。また、連絡部材64のZ軸方向の長さを短くすることができるため、外乱の影響による基台10の振動を低減することができる。また、張り出し片52を設けてこの上にガイドレール40や永久磁石42を配置することで、上部フレーム12の缶材12c,12dの上にこれらを配置する場合と比べて、基台10のX軸方向のサイズを小さくすることができ、フットプリントの低減を図ることができる。
【0044】
なお、ここでは、上部フレーム12の枠内にのみ斜め方向に補強材を設けていたが、下部フレーム22の枠内にも斜め方向に補強材を設けてもよい。
【0045】
また、連結材18をロ型鋼により構成し、上部フレーム12及び下部フレーム22を四隅等で連結する構成としたが、連結材18はロ型鋼に限られず、例えば板材により上部フレーム12と下部フレーム22とをグルッと囲むようにして連結する構成としてもよい。
【0046】
また、図9に示すように、上部フレーム12の分割部16の外向きフランジ16aと、下部フレーム22の分割部26の外向きフランジ26aとを、一体構造にしてもよい。このようにすれば、基台10の剛性をより高めることができる。
【0047】
[第1実施形態]
【0048】
次に、本発明の第1実施形態について説明する。なお、上記した参考形態と同一の要素には同一の符号を附し、重複する説明を省略する。
【0049】
図10は、本発明の第1実施形態に係るステージ装置101の側面図、図11は、図10のステージ装置101が備える基台110を上方から見た斜視図、図12は、基台110を下方から見た斜視図、図13は、基台110を分割した後ろ側のブロックを上方から見た斜視図、図14は、連結材118が連結された基台110の下部フレーム122を示す斜視図、図15は、架台170と除振ユニット150とを示す斜視図である。
【0050】
この第1実施形態が参考形態と違う点は、基台110を架台170により支持するようにした点と、そのため基台110の構成を変更した点である。
【0051】
図10に示すように、ステージ装置101は、基板が搭載される基台110と、基台110上を移動するガントリ部130と、基台110に設けられ、ガントリ部130の移動を案内するガイドレール140及び永久磁石142と、ガントリ部130の下部に設けられ、ガイドレール140に案内される案内スライダ144及び永久磁石142と対向する電磁石146とを備え、このガントリ部130がガイドレール140に沿って移動するものである。なお、図10において、基台110の長手方向をY軸方向とし、それと直交する水平方向をX軸方向とし、これらと直交する方向をZ軸方向する。
【0052】
基台110は、上部フレーム112と、上部フレーム112と上下に離間して設けられた下部フレーム122と、上部フレーム112と下部フレーム122とを連結する連結材118とを有している。
【0053】
上部フレーム112は、X軸方向に延在する缶材112a,112bと、Y軸方向に延在する缶材112c,112dとを各々連結させることで形成される矩形状の枠体の内側を、複数の補強材114a,114b,114c,114dで補強することにより構成される。ここで、缶材112a,112b,112c,112dは中空の棒材であり、本実施形態では断面ロ状のロ型鋼を利用している。また、補強材114a,114b,114c,114dは、中空・中実を問わず枠体の内側に横架される棒材であり、本実施形態では断面H状のH型鋼と断面ロ状のロ型鋼とを利用している。
【0054】
ここで、詳細は後述するが、基台110は長手方向の水平方向に複数のブロック(ここでは2ブロック)に分割可能であり、上部フレーム112のY軸方向に延在する缶材112c,112dは途中で切断され、分割部116が設けられている。そして、分割部116を挟んで手前側と後ろ側のブロックのそれぞれについて、切断部分の缶材112c,112d間には、X軸方向に延在するようにロ型鋼からなる補強材114aが横架されている。
【0055】
そして、缶材112aと缶材112c,112dと補強材114aとで形成される手前の枠内に、H型鋼からなる補強材114bが、缶材112c,112dに平行に架設されると共に、缶材112a及び補強材114aに平行に架設される。また、H型鋼からなる補強材114cが、缶材112a,112c,112dと補強材114aに対して斜めに対角状に横架されている。従って、補強材114b、114cは中央の一点で交差し、ここから放射状に延びた状態となっている。
【0056】
また、缶材112c,112dと缶材112bと補強材114aとで形成される後ろの枠内に、H型鋼からなる補強材114dが、缶材112b,112c,112dと補強材114aに対して斜めに横架されている。
【0057】
下部フレーム122は、X軸方向に延在する缶材122a,122bと、Y軸方向に延在する缶材122c,122dとを各々連結させることで形成される矩形状の枠体の内側を、複数の補強材124a,124b,124cで補強することにより構成される。缶材122a,122b,122c,122dの径は、上部フレーム12の缶材112a,112b,112c,112dよりも小さくされている。
【0058】
ここで、前述したように、基台110は長手方向の水平方向に複数のブロック(ここでは2ブロック)に分割可能であり、下部フレーム122のY軸方向に延在する缶材122c,122dは途中で切断され、分割部126が設けられている。そして、分割部126より手前側のブロックについて、切断部分の缶材122c,122d間には、X軸方向に延在するようにロ型鋼からなる補強材124aが横架されている。
【0059】
また、缶材122aと缶材122c,112dと補強材124aとで形成される手前の枠内に、H型鋼からなる補強材124bが、缶材122c,122dに平行に架設されると共に、缶材122a及び補強材124aに平行に架設される。また、H型鋼からなる補強材124cが、缶材122a,122c,122dと補強材124aに対して斜めに対角状に横架されている。従って、補強材124b、124cは中央の一点で交差し、ここから放射状に延びた状態となっている。
【0060】
また、下部フレーム122は、上部フレーム112の外形に沿い四隅が窪んだ略矩形状である。この窪み119を通して、後述する架台170の支柱178が、上部フレーム112の四隅を下方から支持する。
【0061】
連結材118は、Z軸方向に離間した状態で、上部フレーム112と下部フレーム122とを連結している。本実施形態では、連結材118はロ型鋼からなる缶材から構成されており、上部フレーム112と下部フレーム122とを四隅近傍で連結している。
【0062】
架台170は、図15に示すように、X軸方向に延在する缶材172a,172bと、Y軸方向に延在する缶材172c,172dとを各々連結させることで形成される矩形状の枠体の内側を、複数の補強材174a,174bで補強することにより構成される。ここで、缶材172a,172b,172c,172dは中空の棒材であり、本実施形態では断面ロ状のロ型鋼を利用している。また、補強材174a,174bは、中空・中実を問わず枠体の内側に横架される棒材であり、本実施形態では断面ロ状のロ型鋼を利用している。
【0063】
ここで、前述したように基台110は長手方向の水平方向に複数のブロック(ここでは2ブロック)に分割可能であり、これに併せて、架台170も複数のブロックに分割可能である。架台170のY軸方向に延在する缶材172c,172dは途中で切断され、分割部176が設けられている。そして、分割部176を挟んで手前側と後ろ側のブロックのそれぞれについて、切断部分の缶材172c,172d間には、X軸方向に延在するようにロ型鋼からなる補強材174aが横架されている。また、手前側の枠内には、更にX軸方向に延在するようにロ型鋼からなる補強材174aが横架されている。また、架台170の枠内には、Y軸方向に延在するようにロ型鋼からなる補強材174bが横架されている。この補強材174bは途中で切断され、分割部176が設けられている。
【0064】
架台170の四隅には、Z軸方向に延在するように支柱178が設けられている。除振ユニット150は、架台170の支柱178の上端と各缶材172a,172b,172c,172dの上に設けられている。より詳細には、除振ユニット150は、上部フレーム112の四隅と架台170の支柱178の上端との間、及び、各缶材172a,172b,172c,172dの途中における上部と下部フレーム122の缶材122a,122b,122c,122dとの間において、基台110を除振可能に支持している。除振ユニット150は、設置面から基台110に伝わる振動を取り除くものであり、例えば空気バネやゴムなどの弾性材から構成されるものを利用できる。
【0065】
ガイドレール140は、缶材112c,112dの上面に各々設けられ、Y軸方向に延在する。より詳細には、缶材112c,112dの上面には、外側方に向かって張り出し片152が設けられており、この張り出し片152がY軸方向に連続して延在している。そして、この張り出し片152の上面に、ガイドレール140が設けられている。また、永久磁石142は、張り出し片152の上面においてガイドレール140よりも外側の位置に隣接して設けられ、Y軸方向に延在する。この永久磁石142は、Y軸方向にS極とN極の所定パターンが繰り返されているものである。
【0066】
ガイドレール140及び永久磁石142の上方には、X軸方向に延びるガントリ部130の両側の下部に連結された連結板146が配置されており、この連結板146の下面には、案内スライダ144と電磁石148が各々隣接して設けられている。電磁石148は、永久磁石142のS極とN極のパターンにあわせて磁極を変化させ、永久磁石142との間で反発力を発生させることによってガントリ部130をガイドレール140で案内しながらY軸方向に移動させることができる。
【0067】
なお、張り出し片152の下面には、缶材112c,112dの外側面との間に架設された複数の補強リブ154がY軸方向に所定間隔で設けられている。
【0068】
ガントリ部130は、X軸方向に延びる支持部130a、リニアモータ部130b、及び移動部130cを備える。移動部130cは、リニアモータ部130bにより当該リニアモータ部130bに沿ってX軸方向へ移動可能とされている。そして、この移動部130cに所定の処理装置を付設することで、処理装置がX軸方向に移動し、基台110に搭載された基板に対して所定の処理が実行される。この処理装置としては、基板上の欠陥を検査するカメラであったり、カラーフィルターの色抜けなど基板の表面処理状態を修復するリペア装置であったり、基板に対してパターン処理する塗布装置であったりすることができる。
【0069】
なお、ステージ装置101の基台110上には、参考形態と同様に、液晶パネルなどの基板を載置するための図示しないワーク定盤が設置される。なお、ステージ装置101が輸送車で輸送される際、このワーク定盤が設置された状態で輸送車に積載される。
【0070】
本実施形態においては、図10に示すように、基台110、ガイドレール140、永久磁石142、張り出し片152、架台170及びワーク定盤は、Y軸方向と直交する分割面で分割される。そして、分割された基台110は、分割部116,126でボルト等によって連結される。
なお、張り出し片152の下面には、缶材112c,112dの外側面との間に架設された複数の補強リブ154が設けられており、分割された基台110は、この補強リブ154を介しても連結される。ここで、従来のステージ構造の場合は、分割しようとすると連結のためのフランジをステージの側面に飛び出すように設ける必要があり、横方向のサイズが大きくなってしまうという問題があるが、本実施形態では、補強リブ154や分割部116,126が張り出し片152よりも側方に飛び出ることを抑えることができるため、大型化を抑制することができる。
【0071】
このように、基台110、ガイドレール140、永久磁石142、張り出し片152、架台170及びワーク定盤はY軸方向に分割可能に構成されているため、ステージ装置101は2つのブロックに分割可能に構成されることになる。なお、分割部116,126,176は、上下のZ軸方向について対応する位置に設けられ、Y軸方向について各ブロックが輸送車に積載可能な大きさとなるような位置に形成される。
【0072】
また、基台110の両側方であって張り出し片152の下方には、図10及び図16に示すように、ケーブルキャリア160が設けられている。ガントリ部130には、ガントリ部130自体や移動部130cの移動を制御するための電力を供給する図示しない電力ケーブルや、移動部130cに付設される処理装置との間で各種信号を送受信するための図示しない信号ケーブルなどが接続されている。これらケーブルが、ケーブルキャリア160を介して配線されている。
【0073】
ケーブルキャリア160は、扁平な複数の筒材を連設してなり、各筒材は互いに制限された角度内で回動自在に連結されている。まとめられたケーブルは、このケーブルキャリア160の内部に通されている。ケーブルキャリア160の一端160aは、基台110の側方に設けられた支持台162上に固定されている。また、ケーブルキャリア160の他端160bは、連絡部材164に固定されている。連絡部材164は、筒状の部材であってガントリ部130とケーブルキャリア160とに連結されており、ケーブルキャリア160からのケーブルをガントリ部130に案内する。
【0074】
従って、図17に示すように、ケーブルキャリア160はキャタピラ(登録商標)のように変形自在であり、ガントリ部130がY軸方向に移動するのに伴い、基台110の長手方向の任意の位置でU字状に屈曲可能である。そして、ケーブルキャリア160の内部に通されたケーブルは、ケーブルキャリア160の変形に倣って変形する。
【0075】
このように、ケーブルキャリア160を基台110の両側方であって張り出し片152の下方に設けることで、基台110の内部に設ける場合と違って、缶材112c,122c間や缶材112d,122d間のスペースの利用の自由度が高まり、ここに連結材118や除振ユニット150を配置することができて、剛性の向上や制振性が高められている。また、張り出し片152を設けてこの上にガイドレール140や永久磁石142を配置することで、上部フレーム112の缶材112c,112dの上にこれらを配置する場合と比べて、基台110のX軸方向のサイズを小さくすることができ、フットプリントの低減が図られている。
【0076】
このように、本実施形態に係るステージ装置101では、基台110が上部フレーム112と下部フレーム122とを有し、これを連結材118で連結して、いわゆるボックス構造としているため、缶材により構成されて軽量化が図られているにも拘らず、剛性が高められている。したがって、ガントリ部130の移動により荷重がかかり除振ユニット150が沈んで基台110が傾いたとしても、基台110自体の変形は抑制されていることで、ガントリ部130と基台110との相対位置の誤差は極めて小さく、基板の正確な処理が可能となる。また、基台110の変形が元に戻るまで基板の処理を待つ必要が無いため、スループットを下げる虞もない。
【0077】
また、基台110は、基台110を水平方向に複数のブロックに分割するための分割部116,126を有するため、基板の大型化に伴い基台110が大型化しても、特殊大型車両を用いることなく基台110を分割して輸送することが可能となる。また、基台110を構成する缶材112c,112d,122c,122dを機械加工する際も、分割された部分ごとに行うことができるため、容易に機械加工を行うことができる。
また、基台110を分割する場合、基台110が缶材により構成されていると接合面の剛性が低く、ガントリ部130の駆動時に歪みを生じさせる可能性があるが、本実施形態の基台110はボックス構造であり、上部フレーム112と下部フレーム126における上下の接合面を合わせると接合面が増加しているため、歪みを生じさせるおそれを低減することができ、基台110の分割に有利な構造となっている。
【0078】
また、分割部116,126は、上部フレーム112及び下部フレーム126を構成する缶材を上下対応する位置で切断して構成されているため、上部フレーム112と下部フレーム122とに設けられる分割部116,126は上下方向に離間していることで、分割面が外れようとするモーメントに対して強化されることになり、剛性上有利である。
【0079】
また、缶材の切断面には、外向きフランジ116a,126aが設けられているため、分割されたブロック同士を外向きフランジ116a,126aを介してボルト等により容易に連結することができる。また、架台170の缶材の切断面にも同様の外向きフランジが設けられているため、分割されたブロック同士をボルト等により容易に連結することができる。
【0080】
また、上部フレーム112の枠内には斜め方向に補強材114c,114dが架設されており、下部フレーム122の枠内には斜め方向に補強材124cが架設されているため、枠内に平行に補強材を架設する場合に比べて十分に基台110の剛性を高めることができる。
【0081】
また、ケーブルキャリア160を基台110の両側方であって張り出し片152の下方に設けることで、基台110の内部に設ける場合と違って、缶材112c,122c間や缶材112d,122d間のスペースの利用の自由度が高まり、ここに連結材118や除振ユニット150を配置することができて、剛性の向上や制振性を高めることができる。また、連絡部材164のZ軸方向の長さを短くすることができるため、外乱の影響による基台110の振動を低減することができる。また、張り出し片152を設けてこの上にガイドレール140や永久磁石142を配置することで、上部フレーム112の缶材112c,112dの上にこれらを配置する場合と比べて、基台110のX軸方向のサイズを小さくすることができ、フットプリントの低減を図ることができる。
【0082】
また、ステージ装置101は、除振ユニット150を介して基台110を支持する架台170を備えるため、架台170上で基台110を除振状態で支持することができる。
【0083】
また、下部フレーム122の四隅の窪み119を通して上部フレーム112の四隅を下方から除振ユニット150を介して支柱178により支持しているため、除振ユニット150を介して基台110を重心に近いより高い位置で支持することができ、ガントリ部130の移動により生じる基台110の揺れを抑えることができる。また、下部フレーム122が錘として機能することで、基台110の揺れを一層抑えることができる。
【0084】
なお、連結材118をロ型鋼により構成し、上部フレーム112及び下部フレーム122を四隅等で連結する構成としたが、連結材118はロ型鋼に限られず、例えば板材により上部フレーム112と下部フレーム122とをグルッと囲むようにして連結する構成としてもよい。
【0085】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されることなく、種々の変形が可能である。例えば、上記した実施形態では、ガントリ部30,130がY軸方向に移動し、移動部30c,130cがX軸方向に移動する2軸タイプのステージ装置1,101に対する適用を述べているが、ガントリ部30,130のみが移動する1軸タイプにも適用可能である。
【0086】
また、ガントリ部30,130や移動部30c,130cの移動は、接触タイプ、非接触タイプの何れであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】参考形態に係るステージ装置を示す斜視図である。
【図2】図1のステージ装置が備える基台を上方から見た斜視図である。
【図3】基台を下方から見た斜視図である。
【図4】連結材が連結された基台の下部フレームが除振ユニットに支持されている状態を示す斜視図である。
【図5】図1に示すステージ装置にワーク定盤をセットした斜視図である。
【図6】分割部を示す正面図である。
【図7】ケーブルキャリアの配置を示す部分拡大図である。
【図8】図1に示すステージ装置の側面図である。
【図9】分割部の変形例を示す図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係るステージ装置を示す斜視図である。
【図11】図10のステージ装置が備える基台を上方から見た斜視図である。
【図12】基台を下方から見た斜視図である。
【図13】基台を分割した後ろ側のブロックを上方から見た斜視図である。
【図14】連結材が連結された基台の下部フレームを示す斜視図である。
【図15】架台と除振ユニットとを示す斜視図である。
【図16】ケーブルキャリアの配置を示す部分拡大図である。
【図17】図10に示すステージ装置の側面図である。
【符号の説明】
【0088】
1,101…ステージ装置、10,110…基台、12,112…上部フレーム、14c,14d,114c,114d,124c…補強材、16,26,116,126,176…分割部、16a,26a…外向きフランジ、18,118…連結材、22,122…下部フレーム、30,130…ガントリ部、50,150…除振ユニット、119…窪み、170…架台、178…支柱。
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板が搭載される基台上を一軸方向に移動するガントリ部を有するステージ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶パネルや半導体等の各種基板の製造等に用いられるステージ装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。このステージ装置は、缶材を枠状に連結して構築された製缶構造の基台と、基台の両側に設けられた一対のガイドレールと、これらガイドレールに沿って案内される一対の案内スライダと、一対の案内スライダ間に横架されるビームとを備えている。ビームは、ガイドレールに沿って移動し、このビームに搭載されたカメラやリペア装置等により、基板の欠陥を検出すると共にそれを修復する。基台は、除振ユニットを介して架台上に支持される。また基台は、枠内に平行に架設される補強缶により補強される。
【特許文献1】特開2006−269509号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記した従来の製缶構造の基台では、たとえ補強缶を設けたとしても剛性が十分ではないため、例えばビームがガイドレールに沿って手前に移動すると共にカメラ等の搭載物が右方に移動したとき、基台の手前側右隅が落ち込むように、基台に数十ミクロンオーダーの変形が生じる。したがって、カメラ等の搭載物を正確な距離だけ移動させたとしても、この基台の変形分だけ搭載物と基台との相対位置に誤差を生じてしまい、基板の処理を正確に行うことができない虞があった。このとき、基台の変形が元に戻るまで基板の処理を待つようにすれば、スループットが著しく低下してしまう虞があった。
【0004】
本発明は、上記した事情に鑑みて為されたものであり、基台の剛性を高めることで、スループットを下げることなく基台上で基板を正確に処理することを可能とするステージ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るステージ装置は、基台と、前記基台上で一軸方向に移動可能に設けられるガントリと、前記基台を支持する除振ユニットとを備えたステージ装置であって、前記基台は、缶材を枠状に連結して構築された上部フレームと、缶材を枠状に連結して構築され前記上部フレームと上下に離間して設けられた下部フレームと、前記上部フレームと前記下部フレームとを連結する連結材と、を有し、前記上部フレームを下方から前記除振ユニットを介して支柱により支持する架台をさらに備えることを特徴とする。
【0006】
このステージ装置では、基台が上部フレームと下部フレームとを有し、これを連結材で連結して、いわゆるボックス構造としているため、缶材により構成されて軽量化が図られているにも拘らず、剛性が高められている。したがって、ガントリの移動により荷重がかかり除振ユニットが沈んで基台が傾いたとしても、基台自体の変形は抑制されていることで、ガントリと基台との相対位置の誤差は極めて小さく、基板の正確な処理が可能となる。また、基台の変形が元に戻るまで基板の処理を待つ必要が無いため、スループットを下げる虞もない。
【0007】
また、ステージ装置は、前記上部フレームを下方から前記除振ユニットを介して支柱により支持する架台をさらに備えるため、架台上で基台を重心に近いより高い位置で除振状態で支持することができる。
【0008】
そして、除振ユニットを介して基台を重心に近いより高い位置で支持することができるため、ガントリの移動により生じる基台の揺れを抑えることができる。また、下部フレームが錘として機能することで、基台の揺れを一層抑えることができる。
【0009】
前記基台は、該基台を水平方向に複数のブロックに分割するための分割部を有することを特徴としてもよい。このようにすれば、基板の大型化に伴い基台が大型化しても、特殊大型車両を用いることなく基台を分割して輸送することが可能となる。
【0010】
前記分割部は、前記上部フレーム及び前記下部フレームを構成する缶材を上下対応する位置で切断して構成されていることを特徴としてもよい。このようにしても、上部フレームと下部フレームとに設けられる分割部は上下方向に離間しているため、剛性上有利である。
【0011】
前記缶材の切断面には、外向きフランジが設けられていることを特徴としてもよい。このようにすれば、分割されたブロック同士を外向きフランジを介して容易に連結することができる。
【0012】
前記上部フレーム及び前記下部フレームの少なくとも一方の枠内には、斜め方向に補強材が架設されていることを特徴としてもよい。このようにすれば、枠内に平行に補強材を架設する場合に比べて十分に基台の剛性を高めることができる。すなわち、ガントリとその搭載装置が同時に移動した場合に発生する可能性のある基台のねじれに対するねじれ剛性を高めることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、基台の剛性を高めることで、スループットを下げることなく基台上で基板を正確に処理することを可能とするステージ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0015】
[参考形態]
【0016】
図1は、参考形態に係るステージ装置1を示す斜視図、図2は、図1のステージ装置1が備える基台を上方から見た斜視図、図3は、基台を下方から見た斜視図、図4は、連結材が連結された基台の下部フレームが除振ユニットに支持されている状態を示す斜視図である。
【0017】
図1に示すように、ステージ装置1は、基板が搭載される基台10と、基台10上を移動するガントリ部30と、基台10に設けられ、ガントリ部30の移動を案内するガイドレール40及び永久磁石42と、ガントリ部30の下部に設けられ、ガイドレール40に案内される案内スライダ44及び永久磁石42と対向する電磁石46とを備え、このガントリ部30がガイドレール40に沿って移動するものである。なお、図1において、基台10の長手方向をY軸方向とし、それと直交する水平方向をX軸方向とし、これらと直交する方向をZ軸方向する。
【0018】
基台10は、上部フレーム12と、上部フレーム12と上下に離間して設けられた下部フレーム22と、上部フレーム12と下部フレーム22とを連結する連結材18とを有している。
【0019】
上部フレーム12は、X軸方向に延在する缶材12a,12bと、Y軸方向に延在する缶材12c,12dとを各々連結させることで形成される矩形状の枠体の内側を、複数の補強材14a,14b,14c,14dで補強することにより構成される。ここで、缶材12a,12b,12c,12dは中空の棒材であり、本参考形態では断面ロ状のロ型鋼を利用している。また、補強材14a,14b,14c,14dは、中空・中実を問わず枠体の内側に横架される棒材であり、本参考形態では断面H状のH型鋼と断面ロ状のロ型鋼とを利用している。
【0020】
ここで、詳細は後述するが、基台10は長手方向の水平方向に複数のブロック(ここでは2ブロック)に分割可能であり、上部フレーム12のY軸方向に延在する缶材12c,12dは途中で切断され、分割部16が設けられている。そして、分割部16を挟んで手前側と後ろ側のブロックのそれぞれについて、切断部分の缶材12c,12d間には、X軸方向に延在するようにロ型鋼からなる補強材14aが横架されている。
【0021】
そして、缶材12aと缶材12c,12dと補強材14aとで形成される手前の枠内に、H型鋼からなる補強材14bが、缶材12c,12dに平行に架設されると共に、缶材12a及び補強材14aに平行に架設される。また、H型鋼からなる補強材14cが、缶材12a,12c,12dと補強材14aに対して斜めに対角状に横架されている。従って、補強材14b、14cは中央の一点で交差し、ここから放射状に延びた状態となっている。
【0022】
また、缶材12c,12dと缶材12bと補強材14aとで形成される後ろの枠内に、H型鋼からなる補強材14dが、缶材12b,12c,12dと補強材14aに対して斜めに横架されている。
【0023】
下部フレーム22は、X軸方向に延在する缶材22a,22bと、Y軸方向に延在する缶材22c,22dとを各々連結させることで形成される矩形状の枠体の内側を、補強材24bで補強することにより構成される。缶材22a,22b,22c,22dの径は、上部フレーム12の缶材12a,12b,12c,12dよりも小さくされている。ロ型鋼からなる補強材24bは、缶材22c,22dの長手方向の中央部において、X軸方向に横架されている。
【0024】
ここで、前述したように、基台10は長手方向の水平方向に複数のブロック(ここでは2ブロック)に分割可能であり、下部フレーム22のY軸方向に延在する缶材22c,22dは途中で切断され、分割部26が設けられている。
【0025】
連結材18は、Z軸方向に離間した状態で、上部フレーム12と下部フレーム22とを連結している。本参考形態では、連結材18はロ型鋼からなる缶材から構成されており、上部フレーム12と下部フレーム22とを四隅で連結している。更に、剛性を高めるために、上下の缶材12c,22c間には、分割部16,26の手前側に、Z軸方向に延在するようにロ型鋼からなる連結材18が架設されている。また、上下の缶材22d,22d間には、分割部16,26の手前側に、Z軸方向に延在するようにロ型鋼からなる連結材18が架設されている。
【0026】
除振ユニット50は、ステージ装置1を設置する設置面と基台10との間に設けられている。より詳細には、除振ユニット50は、下部フレーム22の四隅と、缶材22c,22dの途中における下部において、基台10を除振可能に支持している。除振ユニット50は、設置面から基台10に伝わる振動を取り除くものであり、例えば空気バネやゴムなどの弾性材から構成されるものを利用できる。
【0027】
ガイドレール40は、缶材12c,12dの上面に各々設けられ、Y軸方向に延在する。より詳細には、缶材12c,12dの上面には、外側方に向かって張り出し片52が設けられており、この張り出し片52がY軸方向に連続して延在している。そして、この張り出し片52の上面に、ガイドレール40が設けられている。また、永久磁石42は、張り出し片52の上面においてガイドレール40よりも外側の位置に隣接して設けられ、Y軸方向に延在する。この永久磁石42は、Y軸方向にS極とN極の所定パターンが繰り返されているものである。
【0028】
ガイドレール40及び永久磁石42の上方には、X軸方向に延びるガントリ部30の両側の下部に連結された連結板46が配置されており、この連結板46の下面には、案内スライダ44と電磁石48が各々隣接して設けられている。電磁石48は、永久磁石42のS極とN極のパターンにあわせて磁極を変化させ、永久磁石42との間で反発力を発生させることによってガントリ部30をガイドレール40で案内しながらY軸方向に移動させることができる。
【0029】
なお、張り出し片52の下面には、缶材12c,12dの外側面との間に架設された複数の補強リブ54がY軸方向に所定間隔で設けられている。
【0030】
ガントリ部30は、X軸方向に延びる支持部30a、リニアモータ部30b、及び移動部30cを備える。移動部30cは、リニアモータ部30bにより当該リニアモータ部30bに沿ってX軸方向へ移動可能とされている。そして、この移動部30cに所定の処理装置を付設することで、処理装置がX軸方向に移動し、基台10に搭載された基板に対して所定の処理が実行される。この処理装置としては、基板上の欠陥を検査するカメラであったり、カラーフィルターの色抜けなど基板の表面処理状態を修復するリペア装置であったり、基板に対してパターン処理する塗布装置であったりすることができる。
【0031】
図5に示すように、ステージ装置1の基台10上には、液晶パネルなどの基板を載置するためのワーク定盤11が設置される。なお、ステージ装置1が輸送車で輸送される際、このワーク定盤11が設置された状態で輸送車に積載される。
【0032】
本参考形態においては、図5に示すように、基台10、ガイドレール40、永久磁石42、張り出し片52及びワーク定盤11は、Y軸方向と直交する分割面で分割される。そして、分割された基台10は、分割部16,26でボルト等によって連結される。すなわち、分割部26(16)には、図6に示すように、切断された缶材22c(12c)の切断面を取り囲むように外向きフランジ26a(16a)が設けられており、この外向きフランジ26a(16a)を介して分割された基台10のブロック同士が連結されている。なお、上部フレーム12の分割部16においては、補強リブ54が外向きフランジ16aを兼ねている。
【0033】
このように、基台10、ガイドレール40、永久磁石42、張り出し片52及びワーク定盤11はY軸方向に分割可能に構成されているため、ステージ装置1は2つのブロックに分割可能に構成されることになる。なお、分割部16,26は、上下のZ軸方向について対応する位置に設けられ、Y軸方向について各ブロックが輸送車に積載可能な大きさとなるような位置に形成される。
【0034】
また、基台10の両側方であって張り出し片52の下方には、図1及び図7に示すように、ケーブルキャリア60が設けられている。ガントリ部30には、ガントリ部30自体や移動部30cの移動を制御するための電力を供給する図示しない電力ケーブルや、移動部30cに付設される処理装置との間で各種信号を送受信するための図示しない信号ケーブルなどが接続されている。これらケーブルが、ケーブルキャリア60を介して配線されている。
【0035】
ケーブルキャリア60は、扁平な複数の筒材を連設してなり、各筒材は互いに制限された角度内で回動自在に連結されている。まとめられたケーブルは、このケーブルキャリア60の内部に通されている。ケーブルキャリア60の一端60aは、基台10の側方に設けられた支持台62上に固定されている。また、ケーブルキャリア60の他端60bは、連絡部材64に固定されている。連絡部材64は、筒状の部材であってガントリ部30とケーブルキャリア60とに連結されており、ケーブルキャリア60からのケーブルをガントリ部30に案内する。
【0036】
従って、図8に示すように、ケーブルキャリア60はキャタピラ(登録商標)のように変形自在であり、ガントリ部30がY軸方向に移動するのに伴い、基台10の長手方向の任意の位置でU字状に屈曲可能である。そして、ケーブルキャリア60の内部に通されたケーブルは、ケーブルキャリア60の変形に倣って変形する。
【0037】
このように、ケーブルキャリア60を基台10の両側方であって張り出し片52の下方に設けることで、基台10の内部に設ける場合と違って、缶材12c,22c間や缶材12d,22d間のスペースの利用の自由度が高まり、ここに連結材18や除振ユニット50を配置することができて、剛性の向上や制振性が高められている。また、張り出し片52を設けてこの上にガイドレール40や永久磁石42を配置することで、上部フレーム12の缶材12c,12dの上にこれらを配置する場合と比べて、基台10のX軸方向のサイズを小さくすることができ、フットプリントの低減が図られている。
【0038】
このように、本参考形態に係るステージ装置1では、基台10が上部フレーム12と下部フレーム22とを有し、これを連結材18で連結して、いわゆるボックス構造としているため、缶材により構成されて軽量化が図られているにも拘らず、剛性が高められている。したがって、ガントリ部30の移動により荷重がかかり除振ユニット50が沈んで基台10が傾いたとしても、基台10自体の変形は抑制されていることで、ガントリ部30と基台10との相対位置の誤差は極めて小さく、基板の正確な処理が可能となる。また、基台10の変形が元に戻るまで基板の処理を待つ必要が無いため、スループットを下げる虞もない。
【0039】
また、基台10は、基台10を水平方向に複数のブロックに分割するための分割部16,26を有するため、基板の大型化に伴い基台10が大型化しても、特殊大型車両を用いることなく基台10を分割して輸送することが可能となる。また、基台10を構成する缶材12c,12d,22c,22dを機械加工する際も、分割された部分ごとに行うことができるため、容易に機械加工を行うことができる。
また、基台10を分割する場合、基台10が缶材により構成されていると接合面の剛性が低く、ガントリ部30の駆動時に歪みを生じさせる可能性があるが、本参考形態の基台10はボックス構造であり、上部フレーム12と下部フレーム26における上下の接合面を合わせると接合面が増加しているため、歪みを生じさせるおそれを低減することができ、基台10の分割に有利な構造となっている。
【0040】
また、分割部16,26は、上部フレーム12及び下部フレーム26を構成する缶材を上下対応する位置で切断して構成されているため、上部フレーム12と下部フレーム22とに設けられる分割部16,26は上下方向に離間していることで、分割面が外れようとするモーメントに対して強化されることになり、剛性上有利である。
【0041】
また、缶材の切断面には、外向きフランジ16a,26aが設けられているため、分割されたブロック同士を外向きフランジ16a,26aを介してボルト等により容易に連結することができる。
なお、張り出し片52の下面には、缶材12c,12dの外側面との間に架設された複数の補強リブ54が設けられており、分割された基台10は、この補強リブ54を介しても連結される。ここで、従来のステージ構造の場合は、分割しようとすると連結のためのフランジをステージの側面に飛び出すように設ける必要があり、横方向のサイズが大きくなってしまうという問題があるが、本参考形態では、補強リブ54や分割部16,26が張り出し片52よりも側方に飛び出ることを抑えることができるため、大型化を抑制することができる。
【0042】
また、上部フレーム12の枠内には斜め方向に補強材14c,14dが架設されているため、枠内に平行に補強材を架設する場合に比べて十分に基台10の剛性を高めることができる。
【0043】
また、ケーブルキャリア60を基台10の両側方であって張り出し片52の下方に設けることで、基台10の内部に設ける場合と違って、缶材12c,22c間や缶材12d,22d間のスペースの利用の自由度が高まり、ここに連結材18や除振ユニット50を配置することができて、剛性の向上や制振性を高めることができる。また、連絡部材64のZ軸方向の長さを短くすることができるため、外乱の影響による基台10の振動を低減することができる。また、張り出し片52を設けてこの上にガイドレール40や永久磁石42を配置することで、上部フレーム12の缶材12c,12dの上にこれらを配置する場合と比べて、基台10のX軸方向のサイズを小さくすることができ、フットプリントの低減を図ることができる。
【0044】
なお、ここでは、上部フレーム12の枠内にのみ斜め方向に補強材を設けていたが、下部フレーム22の枠内にも斜め方向に補強材を設けてもよい。
【0045】
また、連結材18をロ型鋼により構成し、上部フレーム12及び下部フレーム22を四隅等で連結する構成としたが、連結材18はロ型鋼に限られず、例えば板材により上部フレーム12と下部フレーム22とをグルッと囲むようにして連結する構成としてもよい。
【0046】
また、図9に示すように、上部フレーム12の分割部16の外向きフランジ16aと、下部フレーム22の分割部26の外向きフランジ26aとを、一体構造にしてもよい。このようにすれば、基台10の剛性をより高めることができる。
【0047】
[第1実施形態]
【0048】
次に、本発明の第1実施形態について説明する。なお、上記した参考形態と同一の要素には同一の符号を附し、重複する説明を省略する。
【0049】
図10は、本発明の第1実施形態に係るステージ装置101の側面図、図11は、図10のステージ装置101が備える基台110を上方から見た斜視図、図12は、基台110を下方から見た斜視図、図13は、基台110を分割した後ろ側のブロックを上方から見た斜視図、図14は、連結材118が連結された基台110の下部フレーム122を示す斜視図、図15は、架台170と除振ユニット150とを示す斜視図である。
【0050】
この第1実施形態が参考形態と違う点は、基台110を架台170により支持するようにした点と、そのため基台110の構成を変更した点である。
【0051】
図10に示すように、ステージ装置101は、基板が搭載される基台110と、基台110上を移動するガントリ部130と、基台110に設けられ、ガントリ部130の移動を案内するガイドレール140及び永久磁石142と、ガントリ部130の下部に設けられ、ガイドレール140に案内される案内スライダ144及び永久磁石142と対向する電磁石146とを備え、このガントリ部130がガイドレール140に沿って移動するものである。なお、図10において、基台110の長手方向をY軸方向とし、それと直交する水平方向をX軸方向とし、これらと直交する方向をZ軸方向する。
【0052】
基台110は、上部フレーム112と、上部フレーム112と上下に離間して設けられた下部フレーム122と、上部フレーム112と下部フレーム122とを連結する連結材118とを有している。
【0053】
上部フレーム112は、X軸方向に延在する缶材112a,112bと、Y軸方向に延在する缶材112c,112dとを各々連結させることで形成される矩形状の枠体の内側を、複数の補強材114a,114b,114c,114dで補強することにより構成される。ここで、缶材112a,112b,112c,112dは中空の棒材であり、本実施形態では断面ロ状のロ型鋼を利用している。また、補強材114a,114b,114c,114dは、中空・中実を問わず枠体の内側に横架される棒材であり、本実施形態では断面H状のH型鋼と断面ロ状のロ型鋼とを利用している。
【0054】
ここで、詳細は後述するが、基台110は長手方向の水平方向に複数のブロック(ここでは2ブロック)に分割可能であり、上部フレーム112のY軸方向に延在する缶材112c,112dは途中で切断され、分割部116が設けられている。そして、分割部116を挟んで手前側と後ろ側のブロックのそれぞれについて、切断部分の缶材112c,112d間には、X軸方向に延在するようにロ型鋼からなる補強材114aが横架されている。
【0055】
そして、缶材112aと缶材112c,112dと補強材114aとで形成される手前の枠内に、H型鋼からなる補強材114bが、缶材112c,112dに平行に架設されると共に、缶材112a及び補強材114aに平行に架設される。また、H型鋼からなる補強材114cが、缶材112a,112c,112dと補強材114aに対して斜めに対角状に横架されている。従って、補強材114b、114cは中央の一点で交差し、ここから放射状に延びた状態となっている。
【0056】
また、缶材112c,112dと缶材112bと補強材114aとで形成される後ろの枠内に、H型鋼からなる補強材114dが、缶材112b,112c,112dと補強材114aに対して斜めに横架されている。
【0057】
下部フレーム122は、X軸方向に延在する缶材122a,122bと、Y軸方向に延在する缶材122c,122dとを各々連結させることで形成される矩形状の枠体の内側を、複数の補強材124a,124b,124cで補強することにより構成される。缶材122a,122b,122c,122dの径は、上部フレーム12の缶材112a,112b,112c,112dよりも小さくされている。
【0058】
ここで、前述したように、基台110は長手方向の水平方向に複数のブロック(ここでは2ブロック)に分割可能であり、下部フレーム122のY軸方向に延在する缶材122c,122dは途中で切断され、分割部126が設けられている。そして、分割部126より手前側のブロックについて、切断部分の缶材122c,122d間には、X軸方向に延在するようにロ型鋼からなる補強材124aが横架されている。
【0059】
また、缶材122aと缶材122c,112dと補強材124aとで形成される手前の枠内に、H型鋼からなる補強材124bが、缶材122c,122dに平行に架設されると共に、缶材122a及び補強材124aに平行に架設される。また、H型鋼からなる補強材124cが、缶材122a,122c,122dと補強材124aに対して斜めに対角状に横架されている。従って、補強材124b、124cは中央の一点で交差し、ここから放射状に延びた状態となっている。
【0060】
また、下部フレーム122は、上部フレーム112の外形に沿い四隅が窪んだ略矩形状である。この窪み119を通して、後述する架台170の支柱178が、上部フレーム112の四隅を下方から支持する。
【0061】
連結材118は、Z軸方向に離間した状態で、上部フレーム112と下部フレーム122とを連結している。本実施形態では、連結材118はロ型鋼からなる缶材から構成されており、上部フレーム112と下部フレーム122とを四隅近傍で連結している。
【0062】
架台170は、図15に示すように、X軸方向に延在する缶材172a,172bと、Y軸方向に延在する缶材172c,172dとを各々連結させることで形成される矩形状の枠体の内側を、複数の補強材174a,174bで補強することにより構成される。ここで、缶材172a,172b,172c,172dは中空の棒材であり、本実施形態では断面ロ状のロ型鋼を利用している。また、補強材174a,174bは、中空・中実を問わず枠体の内側に横架される棒材であり、本実施形態では断面ロ状のロ型鋼を利用している。
【0063】
ここで、前述したように基台110は長手方向の水平方向に複数のブロック(ここでは2ブロック)に分割可能であり、これに併せて、架台170も複数のブロックに分割可能である。架台170のY軸方向に延在する缶材172c,172dは途中で切断され、分割部176が設けられている。そして、分割部176を挟んで手前側と後ろ側のブロックのそれぞれについて、切断部分の缶材172c,172d間には、X軸方向に延在するようにロ型鋼からなる補強材174aが横架されている。また、手前側の枠内には、更にX軸方向に延在するようにロ型鋼からなる補強材174aが横架されている。また、架台170の枠内には、Y軸方向に延在するようにロ型鋼からなる補強材174bが横架されている。この補強材174bは途中で切断され、分割部176が設けられている。
【0064】
架台170の四隅には、Z軸方向に延在するように支柱178が設けられている。除振ユニット150は、架台170の支柱178の上端と各缶材172a,172b,172c,172dの上に設けられている。より詳細には、除振ユニット150は、上部フレーム112の四隅と架台170の支柱178の上端との間、及び、各缶材172a,172b,172c,172dの途中における上部と下部フレーム122の缶材122a,122b,122c,122dとの間において、基台110を除振可能に支持している。除振ユニット150は、設置面から基台110に伝わる振動を取り除くものであり、例えば空気バネやゴムなどの弾性材から構成されるものを利用できる。
【0065】
ガイドレール140は、缶材112c,112dの上面に各々設けられ、Y軸方向に延在する。より詳細には、缶材112c,112dの上面には、外側方に向かって張り出し片152が設けられており、この張り出し片152がY軸方向に連続して延在している。そして、この張り出し片152の上面に、ガイドレール140が設けられている。また、永久磁石142は、張り出し片152の上面においてガイドレール140よりも外側の位置に隣接して設けられ、Y軸方向に延在する。この永久磁石142は、Y軸方向にS極とN極の所定パターンが繰り返されているものである。
【0066】
ガイドレール140及び永久磁石142の上方には、X軸方向に延びるガントリ部130の両側の下部に連結された連結板146が配置されており、この連結板146の下面には、案内スライダ144と電磁石148が各々隣接して設けられている。電磁石148は、永久磁石142のS極とN極のパターンにあわせて磁極を変化させ、永久磁石142との間で反発力を発生させることによってガントリ部130をガイドレール140で案内しながらY軸方向に移動させることができる。
【0067】
なお、張り出し片152の下面には、缶材112c,112dの外側面との間に架設された複数の補強リブ154がY軸方向に所定間隔で設けられている。
【0068】
ガントリ部130は、X軸方向に延びる支持部130a、リニアモータ部130b、及び移動部130cを備える。移動部130cは、リニアモータ部130bにより当該リニアモータ部130bに沿ってX軸方向へ移動可能とされている。そして、この移動部130cに所定の処理装置を付設することで、処理装置がX軸方向に移動し、基台110に搭載された基板に対して所定の処理が実行される。この処理装置としては、基板上の欠陥を検査するカメラであったり、カラーフィルターの色抜けなど基板の表面処理状態を修復するリペア装置であったり、基板に対してパターン処理する塗布装置であったりすることができる。
【0069】
なお、ステージ装置101の基台110上には、参考形態と同様に、液晶パネルなどの基板を載置するための図示しないワーク定盤が設置される。なお、ステージ装置101が輸送車で輸送される際、このワーク定盤が設置された状態で輸送車に積載される。
【0070】
本実施形態においては、図10に示すように、基台110、ガイドレール140、永久磁石142、張り出し片152、架台170及びワーク定盤は、Y軸方向と直交する分割面で分割される。そして、分割された基台110は、分割部116,126でボルト等によって連結される。
なお、張り出し片152の下面には、缶材112c,112dの外側面との間に架設された複数の補強リブ154が設けられており、分割された基台110は、この補強リブ154を介しても連結される。ここで、従来のステージ構造の場合は、分割しようとすると連結のためのフランジをステージの側面に飛び出すように設ける必要があり、横方向のサイズが大きくなってしまうという問題があるが、本実施形態では、補強リブ154や分割部116,126が張り出し片152よりも側方に飛び出ることを抑えることができるため、大型化を抑制することができる。
【0071】
このように、基台110、ガイドレール140、永久磁石142、張り出し片152、架台170及びワーク定盤はY軸方向に分割可能に構成されているため、ステージ装置101は2つのブロックに分割可能に構成されることになる。なお、分割部116,126,176は、上下のZ軸方向について対応する位置に設けられ、Y軸方向について各ブロックが輸送車に積載可能な大きさとなるような位置に形成される。
【0072】
また、基台110の両側方であって張り出し片152の下方には、図10及び図16に示すように、ケーブルキャリア160が設けられている。ガントリ部130には、ガントリ部130自体や移動部130cの移動を制御するための電力を供給する図示しない電力ケーブルや、移動部130cに付設される処理装置との間で各種信号を送受信するための図示しない信号ケーブルなどが接続されている。これらケーブルが、ケーブルキャリア160を介して配線されている。
【0073】
ケーブルキャリア160は、扁平な複数の筒材を連設してなり、各筒材は互いに制限された角度内で回動自在に連結されている。まとめられたケーブルは、このケーブルキャリア160の内部に通されている。ケーブルキャリア160の一端160aは、基台110の側方に設けられた支持台162上に固定されている。また、ケーブルキャリア160の他端160bは、連絡部材164に固定されている。連絡部材164は、筒状の部材であってガントリ部130とケーブルキャリア160とに連結されており、ケーブルキャリア160からのケーブルをガントリ部130に案内する。
【0074】
従って、図17に示すように、ケーブルキャリア160はキャタピラ(登録商標)のように変形自在であり、ガントリ部130がY軸方向に移動するのに伴い、基台110の長手方向の任意の位置でU字状に屈曲可能である。そして、ケーブルキャリア160の内部に通されたケーブルは、ケーブルキャリア160の変形に倣って変形する。
【0075】
このように、ケーブルキャリア160を基台110の両側方であって張り出し片152の下方に設けることで、基台110の内部に設ける場合と違って、缶材112c,122c間や缶材112d,122d間のスペースの利用の自由度が高まり、ここに連結材118や除振ユニット150を配置することができて、剛性の向上や制振性が高められている。また、張り出し片152を設けてこの上にガイドレール140や永久磁石142を配置することで、上部フレーム112の缶材112c,112dの上にこれらを配置する場合と比べて、基台110のX軸方向のサイズを小さくすることができ、フットプリントの低減が図られている。
【0076】
このように、本実施形態に係るステージ装置101では、基台110が上部フレーム112と下部フレーム122とを有し、これを連結材118で連結して、いわゆるボックス構造としているため、缶材により構成されて軽量化が図られているにも拘らず、剛性が高められている。したがって、ガントリ部130の移動により荷重がかかり除振ユニット150が沈んで基台110が傾いたとしても、基台110自体の変形は抑制されていることで、ガントリ部130と基台110との相対位置の誤差は極めて小さく、基板の正確な処理が可能となる。また、基台110の変形が元に戻るまで基板の処理を待つ必要が無いため、スループットを下げる虞もない。
【0077】
また、基台110は、基台110を水平方向に複数のブロックに分割するための分割部116,126を有するため、基板の大型化に伴い基台110が大型化しても、特殊大型車両を用いることなく基台110を分割して輸送することが可能となる。また、基台110を構成する缶材112c,112d,122c,122dを機械加工する際も、分割された部分ごとに行うことができるため、容易に機械加工を行うことができる。
また、基台110を分割する場合、基台110が缶材により構成されていると接合面の剛性が低く、ガントリ部130の駆動時に歪みを生じさせる可能性があるが、本実施形態の基台110はボックス構造であり、上部フレーム112と下部フレーム126における上下の接合面を合わせると接合面が増加しているため、歪みを生じさせるおそれを低減することができ、基台110の分割に有利な構造となっている。
【0078】
また、分割部116,126は、上部フレーム112及び下部フレーム126を構成する缶材を上下対応する位置で切断して構成されているため、上部フレーム112と下部フレーム122とに設けられる分割部116,126は上下方向に離間していることで、分割面が外れようとするモーメントに対して強化されることになり、剛性上有利である。
【0079】
また、缶材の切断面には、外向きフランジ116a,126aが設けられているため、分割されたブロック同士を外向きフランジ116a,126aを介してボルト等により容易に連結することができる。また、架台170の缶材の切断面にも同様の外向きフランジが設けられているため、分割されたブロック同士をボルト等により容易に連結することができる。
【0080】
また、上部フレーム112の枠内には斜め方向に補強材114c,114dが架設されており、下部フレーム122の枠内には斜め方向に補強材124cが架設されているため、枠内に平行に補強材を架設する場合に比べて十分に基台110の剛性を高めることができる。
【0081】
また、ケーブルキャリア160を基台110の両側方であって張り出し片152の下方に設けることで、基台110の内部に設ける場合と違って、缶材112c,122c間や缶材112d,122d間のスペースの利用の自由度が高まり、ここに連結材118や除振ユニット150を配置することができて、剛性の向上や制振性を高めることができる。また、連絡部材164のZ軸方向の長さを短くすることができるため、外乱の影響による基台110の振動を低減することができる。また、張り出し片152を設けてこの上にガイドレール140や永久磁石142を配置することで、上部フレーム112の缶材112c,112dの上にこれらを配置する場合と比べて、基台110のX軸方向のサイズを小さくすることができ、フットプリントの低減を図ることができる。
【0082】
また、ステージ装置101は、除振ユニット150を介して基台110を支持する架台170を備えるため、架台170上で基台110を除振状態で支持することができる。
【0083】
また、下部フレーム122の四隅の窪み119を通して上部フレーム112の四隅を下方から除振ユニット150を介して支柱178により支持しているため、除振ユニット150を介して基台110を重心に近いより高い位置で支持することができ、ガントリ部130の移動により生じる基台110の揺れを抑えることができる。また、下部フレーム122が錘として機能することで、基台110の揺れを一層抑えることができる。
【0084】
なお、連結材118をロ型鋼により構成し、上部フレーム112及び下部フレーム122を四隅等で連結する構成としたが、連結材118はロ型鋼に限られず、例えば板材により上部フレーム112と下部フレーム122とをグルッと囲むようにして連結する構成としてもよい。
【0085】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されることなく、種々の変形が可能である。例えば、上記した実施形態では、ガントリ部30,130がY軸方向に移動し、移動部30c,130cがX軸方向に移動する2軸タイプのステージ装置1,101に対する適用を述べているが、ガントリ部30,130のみが移動する1軸タイプにも適用可能である。
【0086】
また、ガントリ部30,130や移動部30c,130cの移動は、接触タイプ、非接触タイプの何れであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】参考形態に係るステージ装置を示す斜視図である。
【図2】図1のステージ装置が備える基台を上方から見た斜視図である。
【図3】基台を下方から見た斜視図である。
【図4】連結材が連結された基台の下部フレームが除振ユニットに支持されている状態を示す斜視図である。
【図5】図1に示すステージ装置にワーク定盤をセットした斜視図である。
【図6】分割部を示す正面図である。
【図7】ケーブルキャリアの配置を示す部分拡大図である。
【図8】図1に示すステージ装置の側面図である。
【図9】分割部の変形例を示す図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係るステージ装置を示す斜視図である。
【図11】図10のステージ装置が備える基台を上方から見た斜視図である。
【図12】基台を下方から見た斜視図である。
【図13】基台を分割した後ろ側のブロックを上方から見た斜視図である。
【図14】連結材が連結された基台の下部フレームを示す斜視図である。
【図15】架台と除振ユニットとを示す斜視図である。
【図16】ケーブルキャリアの配置を示す部分拡大図である。
【図17】図10に示すステージ装置の側面図である。
【符号の説明】
【0088】
1,101…ステージ装置、10,110…基台、12,112…上部フレーム、14c,14d,114c,114d,124c…補強材、16,26,116,126,176…分割部、16a,26a…外向きフランジ、18,118…連結材、22,122…下部フレーム、30,130…ガントリ部、50,150…除振ユニット、119…窪み、170…架台、178…支柱。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台と、前記基台上で一軸方向に移動可能に設けられるガントリと、前記基台を支持する除振ユニットとを備えたステージ装置であって、
前記基台は、
缶材を枠状に連結して構築された上部フレームと、
缶材を枠状に連結して構築され前記上部フレームと上下に離間して設けられた下部フレームと、
前記上部フレームと前記下部フレームとを連結する連結材と、を有し、
前記上部フレームを下方から前記除振ユニットを介して支柱により支持する架台をさらに備えることを特徴とするステージ装置。
【請求項2】
前記基台は、該基台を水平方向に複数のブロックに分割するための分割部を有することを特徴とする請求項1に記載のステージ装置。
【請求項3】
前記分割部は、前記上部フレーム及び前記下部フレームを構成する缶材を上下対応する位置で切断して構成される切断面を有することを特徴とする請求項2に記載のステージ装置。
【請求項4】
前記缶材の前記切断面には、外向きフランジが設けられていることを特徴とする請求項3に記載のステージ装置。
【請求項5】
前記上部フレーム及び前記下部フレームの少なくとも一方の枠内には、枠状に連結された管材に対して斜め方向に補強材が架設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のステージ装置。
【請求項1】
基台と、前記基台上で一軸方向に移動可能に設けられるガントリと、前記基台を支持する除振ユニットとを備えたステージ装置であって、
前記基台は、
缶材を枠状に連結して構築された上部フレームと、
缶材を枠状に連結して構築され前記上部フレームと上下に離間して設けられた下部フレームと、
前記上部フレームと前記下部フレームとを連結する連結材と、を有し、
前記上部フレームを下方から前記除振ユニットを介して支柱により支持する架台をさらに備えることを特徴とするステージ装置。
【請求項2】
前記基台は、該基台を水平方向に複数のブロックに分割するための分割部を有することを特徴とする請求項1に記載のステージ装置。
【請求項3】
前記分割部は、前記上部フレーム及び前記下部フレームを構成する缶材を上下対応する位置で切断して構成される切断面を有することを特徴とする請求項2に記載のステージ装置。
【請求項4】
前記缶材の前記切断面には、外向きフランジが設けられていることを特徴とする請求項3に記載のステージ装置。
【請求項5】
前記上部フレーム及び前記下部フレームの少なくとも一方の枠内には、枠状に連結された管材に対して斜め方向に補強材が架設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のステージ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2009−147291(P2009−147291A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−200990(P2008−200990)
【出願日】平成20年8月4日(2008.8.4)
【分割の表示】特願2007−321307(P2007−321307)の分割
【原出願日】平成19年12月12日(2007.12.12)
【出願人】(000002107)住友重機械工業株式会社 (2,241)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月4日(2008.8.4)
【分割の表示】特願2007−321307(P2007−321307)の分割
【原出願日】平成19年12月12日(2007.12.12)
【出願人】(000002107)住友重機械工業株式会社 (2,241)
【Fターム(参考)】
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