説明

スピンドルモータ、及びディスク駆動装置

【課題】仮固定時のベース部材に対するコネクタの固定を強固なものとする構成をし、外れや位置ずれを防止することができるスピンドルモータ、及びディスク駆動装置を提供することを目的とする。
【解決手段】ボス部603の外径を構成する外周面部603cの直径aが、挿通孔313を構成するベース部材31の内壁面部313aの内径bよりも大きくなるように設定する。ベース部材31の挿通孔313内にコネクタ60のボス部603を圧入嵌合したとき、ボス部603は、撓んで縮径した状態で嵌合固定されているため、撓みが戻ろうとする反発力が挿通孔313を構成するベース部材31の内壁面部313aに外方向に働き、その結果、ベース部材31のコネクタ60に対する保持力は強いものとなり、コネクタ60がベース部材31に強固に固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スピンドルモータ、及び当該スピンドルモータを備えるディスク駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータやカーナビゲーション等に使用されるハードディスク装置には、磁気ディスクをその中心軸を中心として回転させるためのスピンドルモータが搭載されている。スピンドルモータは、ハードディスク装置のハウジングに固定されるステータ部と、磁気ディスクを装着しステータ部に対して相対回転するロータ部とを有している。
【0003】
スピンドルモータには種々のタイプが存在するが、いわゆる軸固定型のスピンドルモータは、ステータ部の一部としてシャフトが固定配置され、シャフトの周囲においてロータ部が回転する構成となっている。このような軸固定型のスピンドルモータでは、導線を巻回することにより形成されたコイルを有するステータコアがベース部材に固定され、永久磁石であるロータマグネットに対向して配置されている。コイルの電気的な接続は、コイルに給電を行うための電極端子を備えるコネクタにより行われ、コネクタはベース部材に下側に固定される。コネクタ及びベース部材にはそれぞれ孔が形成されており、コイルから引き出された導線がその孔を通して延び、コネクタの電極端子へそれぞれ接続され、コイルはコネクタを介して外部の電源装置に接続されている。
【0004】
このような従来のスピンドルモータについては、例えば、特許文献1に開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開平11−150901号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のスピンドルモータでは、スピンドルモータの組み立て工程時に、コネクタをベース部材裏面に接着剤で固定する場合、接着剤を塗布した後に、ベース部材裏面上で位置決めした状態で接着剤が硬化させる。しかし、接着剤が硬化するのに時間を要するため、組立工程において硬化前の仮固定が重要となる。このとき、コネクタがベース部材から外れたり、位置がずれたりする恐れがあった。このため、組み立て時に、コネクタの位置ずれを避けるために、重り等を載せて固定する必要があった。
【0007】
そこで本発明は、上記問題を解決すべく、仮固定時のベース部材に対するコネクタの固定を強固なものとする構成をし、外れや位置ずれを防止することができるスピンドルモータ、及びディスク駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、導線を巻回することにより形成されたコイルを有するステータコアと、前記ステータコアの一端面側に位置するベース部材と、前記ベース部材の一端面側に位置し前記ベース部材に固定されるコネクタと、を備えるスピンドルモータであって、前記ベース部材は、前記ベース部材の一端面側から他端面側に貫通する複数の挿通孔を有し、前記コネクタは、前記ベース部材の挿通孔と同数の第1連通孔を有し、前記ベース部材の一端面側に当接する面を有する固定部と、その外径が前記挿通孔の内径より大きい外周面部と、前記第1連通孔と連通する第2連通孔を構成する内周面部とを有し、前記複数の第1連通孔それぞれに設けられる略中空筒状のボス部と、を備え、前記ボス部は、前記挿通孔内に縮径して前記挿通孔を構成する前記ベース部材の内壁面部と当接した状態で嵌合固定され、前記コイルから引き出された前記導線は、前記第1連通孔と前記第2連通孔とからなる連通孔内を通過し、前記コネクタに電気的に接続されることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明は、導線を巻回することにより形成されたコイルを有するステータコアと、前記ステータコアの一端面側に位置するベース部材と、前記ベース部材の一端面側に位置し前記ベース部材に固定されるコネクタと、を備えるスピンドルモータであって、前記ベース部材は、前記ベース部材の一端面側から他端面側に貫通する複数の挿通孔を有し、前記コネクタは、前記ベース部材の挿通孔と同数の第1連通孔を有し、前記ベース部材の一端面側に当接する面を有する固定部と、外方に突出した1つ又は複数のリブを有する外周面部と、前記第1連通孔と連通する第2連通孔を構成する内周面部とを有し、前記複数の第1連通孔それぞれに設けられる略中空筒状のボス部と、を備え、前記ボス部及び前記リブに外接する仮想円の直径が、前記ベース部材の前記挿通孔の内径よりも大きく、前記ボス部及び前記リブは、前記挿通孔内に縮径して前記挿通孔を構成する前記ベース部材の内壁面部と当接した状態で嵌合固定され、前記コイルから引き出された前記導線は、前記第1連通孔と前記第2連通孔とからなる連通孔内を通過し、前記コネクタに電気的に接続されることを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のスピンドルモータにおいて、前記複数のリブは、前記ボス部の外周面上かつ周方向に沿って、間隔をおいて配列していることを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項2又は請求項3に記載のスピンドルモータにおいて、前記複数のリブは、前記ボス部の外周面上かつ周方向に沿って、等間隔に配列していることを特徴とする。
【0012】
請求項5に係る発明は、請求項2乃至請求項4のいずれかに記載のスピンドルモータにおいて、前記複数のボス部はそれぞれ、位置決め用ボス部又は回転留め用ボス部としての機能を有し、前記位置決め用ボス部のリブは少なくとも3つ、前記回転留め用ボス部のリブは少なくとも2つ、それぞれ備えることを特徴とする。
【0013】
請求項6に係る発明は、請求項1又は請求項5に記載のスピンドルモータにおいて、前記ボス部の先端部において、前記ボス部の外周端から内周端にかけてテーパ状になっていることを特徴とする。
【0014】
請求項7に係る発明は、請求項2又は請求項6に記載のスピンドルモータにおいて、前記リブの先端部において、前記リブの外周端から内周端にかけてテーパ状になっていることを特徴とする。
【0015】
請求項8に係る発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のスピンドルモータにおいて、前記コネクタと当接する側の前記ベース部材の前記挿通孔の開口部は、前記コネクタ側に漸次に広がるテーパ状になっていることを特徴とする。
【0016】
請求項9に係る発明は、請求項1又は請求項8に記載のスピンドルモータにおいて、前記ベース部材の前記挿通孔内に嵌合固定された状態の前記ボス部の第2連通孔を構成する内周面部の内径が、前記導線の外径よりも大きいことを特徴とする。
【0017】
請求項10に係る発明は、ディスクを回転させるディスク駆動装置であって、装置ハウジングと、前記装置ハウジングの内部に固定された請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のスピンドルモータと、前記ディスクに対して情報の読み出しおよび/または書き込みを行うアクセス部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1〜10に記載の発明によれば、前記ベース部材は、前記ベース部材の一端面側から他端面側に貫通する複数の挿通孔を有し、前記コネクタは、前記ベース部材の挿通孔と同数の第1連通孔を有し、前記ベース部材の一端面側に当接する面を有する固定部と、その外径が前記挿通孔の内径より大きい外周面部と、前記第1連通孔と連通する第2連通孔を構成する内周面部とを有し、前記複数の第1連通孔それぞれに設けられる略中空筒状のボス部と、を備え、前記ボス部は、前記挿通孔内に縮径して前記挿通孔を構成する前記ベース部材の内壁面部と当接した状態で嵌合固定され、前記コイルから引き出された前記導線は、前記第1連通孔と前記第2連通孔とからなる連通孔内を通過し、前記コネクタに電気的に接続される。このような構成にしたことにより、ベース部材へのコネクタの仮止めを行うことができ、また、ベース部材の挿通孔内にコネクタのボス部を圧入嵌合したとき、ボス部は、撓んで縮径した状態で嵌合固定されているため、撓みが戻ろうとする反発力が挿通孔を構成するベース部材の内壁面部に外方向に働き、その結果、ベース部材のコネクタに対する保持力は強いものとなり、コネクタがベース部材に強固に固定される。このような構成にすることにより、厚みが薄いベース部材に対しても強固にコネクタが嵌合固定されるため、スピンドルモータの薄型化、小型化を図ることができる。また、ボス部は撓んで縮径してベース部材の挿通孔内に圧入嵌合されるので、ベース部材との保持位置形成に必要とされる嵌合の許容公差を大きくすることができ、製造コストを低くすることができる。更に、スピンドルモータの組立工程での、ベース部材に対するコネクタの外れ(浮き)や位置ずれを防止することができ、組立後のスピンドルモータに対する外部からの衝撃、例えば落下等の衝撃の影響を受けにくい構造とすることができる。
【0019】
特に、請求項2に記載の発明によれば、導線を巻回することにより形成されたコイルを有するステータコアと、前記ステータコアの一端面側に位置するベース部材と、前記ベース部材の一端面側に位置し前記ベース部材に固定されるコネクタと、を備えるスピンドルモータであって、前記ベース部材は、前記ベース部材の一端面側から他端面側に貫通する複数の挿通孔を有し、前記コネクタは、前記ベース部材の挿通孔と同数の第1連通孔を有し、前記ベース部材の一端面側に当接する面を有する固定部と、外方に突出した1つ又は複数のリブを有する外周面部と、前記第1連通孔と連通する第2連通孔を構成する内周面部とを有し、前記複数の第1連通孔それぞれに設けられる略中空筒状のボス部と、を備え、前記ボス部及び前記リブに外接する仮想円の直径が、前記ベース部材の前記挿通孔の内径よりも大きく、前記ボス部及び前記リブは、前記挿通孔内に縮径して前記挿通孔を構成する前記ベース部材の内壁面部と当接した状態で嵌合固定され、前記コイルから引き出された前記導線は、前記第1連通孔と前記第2連通孔とからなる連通孔内を通過し、前記コネクタに電気的に接続される。このような構成にすることにより、ベース部材へのコネクタの仮止めを行うことができ、また、ボス部の外周面に突出させたリブが、挿通孔を構成するベース部材の内壁面部に当接して、ベース部材下面でコネクタの周方向に回転しないようにすることができる。また、ベース部材の挿通孔内にコネクタのボス部を圧入嵌合したとき、ボス部及びリブは、撓んで縮径した状態で嵌合固定されているため、撓みが戻ろうとする反発力が挿通孔を構成するベース部材の内壁面部に外方向に働き、その結果、ベース部材のコネクタに対する保持力は強いものとなり、コネクタがベース部材に強固に固定される。このような構成にすることにより、厚みが薄いベース部材に対しても強固にコネクタが嵌合固定されるため、スピンドルモータの薄型化、小型化を図ることができる。また、ボス部及びリブは撓んで縮径してベース部材の挿通孔内に圧入嵌合されるので、ベース部材との保持位置形成に必要とされる嵌合の許容公差を大きくすることができ、製造コストを低くすることができる。更に、スピンドルモータの組立工程での、ベース部材に対するコネクタの外れ(浮き)や位置ずれを防止することができ、組立後のスピンドルモータに対する外部からの衝撃、例えば落下等の衝撃の影響を受けにくい構造とすることができる。また、リブ自身は潰れることなく、内方向に撓むことでベース部材の挿通孔内に圧入嵌合するので、圧入嵌合前後でリブの形状は変わらず、そのため、リブを備えたコネクタを再利用することができる。
【0020】
特に、請求項3に記載の発明によれば、前記複数のリブは、前記ボス部の外周面上かつ周方向に沿って、間隔をおいて配列している。このため、コネクタの回転が規制されると共に、ボス部の外周面上かつ周方向に沿って、リブが配列されることで、ベース部材の挿通孔から抜けにくくすることができる。
【0021】
特に、請求項4に記載の発明によれば、前記複数のリブは、前記ボス部の外周面上かつ周方向に沿って、等間隔に配列している。このため、リブの配列を等間隔にすることにより、必要最低限のリブの数で、最も安定してコネクタがベース部材に保持されることができる。
【0022】
特に、請求項5に記載の発明によれば、前記複数のボス部はそれぞれ、位置決め用ボス部又は回転留め用ボス部としての機能を有し、前記位置決め用ボス部のリブは少なくとも3つ、前記回転留め用ボス部のリブは少なくとも2つ、それぞれ備える。このため、ベース部材の面の所定の位置に、コネクタを位置決め固定することができる。また、回転止め用ボス部を設けたことにより、コネクタがベース部材の周方向に回転不能とすることができる。
【0023】
特に、請求項6に記載の発明によれば、前記ボス部の先端部において、前記ボス部の外周端から内周端にかけてテーパ状になっている。このため、ベース部材の挿通孔に圧入嵌合しやすくなる。
【0024】
特に、請求項7に記載の発明によれば、前記リブの先端部において、前記リブの外周端から内周端にかけてテーパ状になっている。このため、ベース部材の挿通孔に圧入嵌合しやすくなる。
【0025】
特に、請求項8に記載の発明によれば、前記コネクタと当接する側の前記ベース部材の前記挿通孔の開口部は、前記コネクタ側に漸次に広がるテーパ状になっている。このため、ベース部材の挿通孔に、ボス部及び/又はリブが圧入嵌合しやすくなる。
【0026】
特に、請求項9に記載の発明によれば、前記ベース部材の前記挿通孔内に嵌合固定された状態の前記ボス部の第2連通孔を構成する内周面部の内径が、前記導線の外径よりも大きい。このため、ボス部が撓んで(縮径して)ベース部材の挿通孔内に圧入嵌合した状態でも、縮径によって第2連通孔が閉じることなく、ボス部の第2連通孔を通して導線を引き出すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明では、説明の便宜上、中心軸Lに沿ってロータ部4側を「上」とし、ステータ部3側を「下」とする。しかしながら、これにより本発明に係るスピンドルモータ、及びディスク駆動装置の設置姿勢が限定されるものではない。
【0028】
<1.ディスク駆動装置の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るスピンドルモータ1を備えたディスク駆動装置2の縦断面図である。ディスク駆動装置2は、2枚の磁気ディスク22を回転させつつ、磁気ディスク22からの情報の読み出し及び磁気ディスク22への情報の書き込みを行うハードディスク装置である。図1に示したように、ディスク駆動装置2は、主として、装置ハウジング21、2枚の磁気ディスクや光ディスク等の記録ディスク(以下、単に「ディスク」という)22、アクセス部23、及びスピンドルモータ1を備えている。
【0029】
装置ハウジング21は、カップ状の第1ハウジング部材211と、板状の第2ハウジング部材212とを有している。第1ハウジング部材211は、上部に開口を有し、第1ハウジング部材211の内側の底面には、スピンドルモータ1とアクセス部23とが設置されている。第2ハウジング部材212は、第1ハウジング部材211の上部の開口を覆うように第1ハウジング部材211に接合され、第1ハウジング部材211と第2ハウジング部材212とに囲まれた装置ハウジング21の内部空間213に、2枚のディスク22、アクセス部23、及びスピンドルモータ1が収容されている。装置ハウジング21の内部空間213は、塵や埃が少ない清浄な空間とされている。
【0030】
2枚のディスク22は、いずれも中央部に孔を有する円板状の情報記録媒体である。各ディスク22は、スピンドルモータ1のハブ42に装着され、スペーサ425を介して互いに平行かつ等間隔に積層配置されている。一方、アクセス部23は、2枚のディスクの上面及び下面に対向する4つのヘッド231と、各ヘッド231を支持するアーム232と、アーム232を揺動させる揺動機構233とを有している。アクセス部23は、揺動機構233により4本のアーム232をディスク22に沿って揺動させ、4つのヘッド231をディスク22の必要な位置にアクセスさせることにより、回転する各ディスク22の記録面に対して情報の読み出し及び書き込みを行う。なお、ヘッド231は、ディスク22の記録面に対して情報の読み出し及び書き込みのいずれか一方のみを行うものであってもよい。
【0031】
<2.スピンドルモータの構成>
続いて、上記のスピンドルモータ1の詳細な構成について説明する。図2は、スピンドルモータ1の縦断面図である。図2に示したように、スピンドルモータ1は、主として、ディスク22を装着して所定の中心軸Lを中心として回転するロータ部4と、ディスク駆動装置2の装置ハウジング21に固定されるステータ部3とを備えている。
【0032】
<2−1.ロータ部の構成>
ロータ部4は、スリーブ41、ハブ42、及びロータマグネット43を有している。
【0033】
ハブ42は、スリーブ41の外周面(中心軸Lに対する外周面。以下同じ。)に微小間隙を介して固定又は一体成形されてスリーブ41とともに回転する部材である。ハブ42は、中心軸Lの周囲において径方向(中心軸Lに直交する方向。以下同じ。)に広がる形状を有する。より詳細に説明すると、ハブ42は、スリーブ41の外周面に焼きばめ等により固定される第1円筒部421と、第1円筒部421の上端部から径方向外側へ向けて広がる平面部422と、平面部422の外周縁から垂下する第2円筒部423とを有している。第2円筒部423の外周面42aは、ディスク22の内周部(内周面又は内周縁)に当接する当接面となる。また、第2円筒部423の下端部付近には、径方向外側へ向けて突出し、その上面がディスク22を載置するフランジ面42bとなる台部424が形成されている。
【0034】
2枚のディスク22は、ハブ42のフランジ面42b上に水平姿勢で積層配置される。すなわち、ディスク22がフランジ面42b上に載置され、その上部に、他のディスク22が載置される。そして、上層のディスク22の上面は、ハブ42の平面部422に取り付けられた押さえ部材426により押圧固定される。また、各ディスク22の内周部は第2円筒部423の外周面42aに接触し、これにより各ディスク22の径方向の移動が規制される。本実施形態では、ディスク22及びハブ42は、いずれもアルミニウムを主たる材料としている。このため、ディスク22及びハブ42の線膨張係数は同一又は近似しており、温度が変化した場合にもディスク22とハブ42との間に過度の応力が発生することはない。
【0035】
台部424の下方の第2円筒部423の外周面には、ロータ部4の質量分布の偏りを補正するためのバランスリング44が取り付けられている。
【0036】
ハブ42の第1円筒部421の上部の内周面は、後述する上部スラストワッシャ351の外周面と微小隙間を隔てて対向し、上部スラストワッシャ351の外周面との間で潤滑オイル51の漏れを防止するためのポンピングシール部を構成するポンピングシール面となっている。ハブ42のポンピングシール面には、上部スラストワッシャ351の外周面とハブ42のポンピングシール面との間に混在する潤滑オイル51に下方へ向かう動圧を発生させるポンピング溝列が形成されている(図示省略)。上部スラストワッシャ351に対してハブ42が回転するときには、ポンピング溝列により潤滑オイル51が加圧され、潤滑オイル51に発生する下方向の流体動圧により潤滑オイル51の漏れが防止される。
【0037】
後述する上部スラストワッシャ351及び下部スラストワッシャ352は、ハブ42と線膨張係数が近い金属材料(例えば、アルミニウムを主成分とする合金や、銅を主成分とする合金)又は樹脂材料により形成されている。このため、温度が変化した場合にも、上部スラストワッシャ351の外周面とハブ42のポンピングシール面との間隙が極端に大きくなったり、あるいは、上部スラストワッシャ351の外周面とハブ42のポンピングシール面とが接触してしまったりすることはない。したがって、上部スラストワッシャ351の外周面とハブ42のポンピングシール面との間において潤滑オイル51の漏れを良好に防止することができる。
【0038】
ハブ42の第1円筒部421の上面には、中央にシャフト孔を有するキャップ427が取り付けられている。キャップ427は、上部スラストワッシャ351の上方を覆い、キャップ427の外周部に塗布された接着剤によりハブ42に固定されている。
【0039】
ロータマグネット43は、ハブ42の平面部422の下面に、ヨーク431を介して取り付けられている。ロータマグネット43は、中心軸Lを取り囲むように円環状に配置されている。ロータマグネット43の内周面は磁極面となっており、後述するステータコア33の複数のティース部332の外周面に対向する。
【0040】
スリーブ41は、シャフト35の外周面35aに配置されてその内周面41aがシャフト35を取り囲む略円筒形状の部材である。シャフト35の軸方向(中心軸Lに沿った方向。以下同じ。)略中央部には、シャフト35が微小間隙を介して挿通される軸受孔を有したスリーブ41が、上部スラストワッシャ351と下部スラストワッシャ352との間に配置されて、シャフト35に対して相対回転可能に支承される。
【0041】
また、本実施形態に係るスピンドルモータ1は、シャフト35の径方向外側に位置するシャフトラジアル軸受面と、それに対向するスリーブ41のスリーブラジアル軸受面との微小間隙に形成されたラジアル動圧軸受部を備えており、シャフトラジアル軸受面又はスリーブラジアル軸受面の少なくとも一方に、相対回転時に潤滑オイル51に流体動圧を誘起するラジアル動圧溝列45が形成されている。
【0042】
本実施形態では、シャフト35の外周面35aに、軸方向に間隔をおいて上下にヘリングボーン形状のラジアル動圧溝列45・45が形成されている。
【0043】
このため、モータ1の回転により、シャフト35に対してハブ42とスリーブ41とが一体的に回転駆動すると、ラジアル動圧溝列45・45のポンピング作用により、微小間隙中に充填された潤滑オイル51に流体動圧を誘起して、ハブ42と固定又は一体加工されたスリーブ41は、シャフト35と非接触となりつつも径方向に支持され、シャフト35に対して回転自在に支承される。
【0044】
なお、本実施形態では、ラジアル動圧溝列45をヘリングボーン形状に形成したが、これに限らず、スパイラル形状やテーパードランド形状でもよく、流体動圧軸受として機能すればどのような溝パターンでもよい。また、ラジアル動圧溝列45をシャフト35の外周面35aに形成したが、スリーブラジアル軸受面であるスリーブ41の内周面41aに形成する構成にしてもよい。
【0045】
また、本実施形態に係るスピンドルモータ1は、スリーブ41の上方若しくは下方に位置するスリーブスラスト軸受面と、それに対向する上部スラストワッシャ351若しくは下部スラストワッシャ352のワッシャスラスト軸受面との微小間隙には、スラスト動圧軸受部を備えており、ワッシャスラスト軸受面又はスリーブスラスト軸受面の少なくとも一方に、相対回転時に潤滑オイル51に流体動圧を誘起するスラスト動圧溝列46(後述する上スラスト動圧溝列46a、下スラスト動圧溝列46bの総称として46とする)が形成されている。
【0046】
本実施形態では、図3(a)又に示すように、スリーブ41の上面41bに、中心軸L側から径方向外方へ放射状に広がるスパイラル形状のスラスト動圧溝列46aが形成されている。また、図3(b)に示すように、スリーブ41の下面41cに、中心軸L側から径方向外方へ放射状に広がるスパイラル形状のスラスト動圧溝列46bが形成されている。
【0047】
このため、モータ1の回転により、シャフト35に対してハブ42とスリーブ41とが一体的に回転駆動すると、スラスト動圧溝列46a・46bのポンピング作用により、微小間隙中に充填された潤滑オイル51に流体動圧を誘起して、ハブ42と固定又は一体加工されたスリーブ41は、上部及び下部スラストワッシャ351・352と非接触となりつつも軸方向に支持され、それらに対して回転自在に支承される。
【0048】
なお、本実施形態では、スラスト動圧溝列46をスパイラル形状に形成したが、これに限らず、ヘリングボーン形状やテーパードランド形状でもよく、流体動圧軸受として機能すればどのような溝パターンでもよい。また、上スラスト動圧溝列46aをスリーブ41の上面41bに形成したが、ワッシャスラスト軸受面である上部スラストワッシャ351の下面に形成する構成にしてもよい。また、下スラスト動圧溝列46bをスリーブ41の下面41cに形成したが、ワッシャスラスト軸受面である下部スラストワッシャ352の上面に形成する構成にしてもよい。
【0049】
また、スリーブ41の外周面には、図2及び図3に示したように、上方から下方へ潤滑オイル51を流す流路として、軸方向に沿って1つ又は複数のオイル溝41dが形成されている(図3(a)、(b)中ではオイル溝41dは3本)。本実施形態では、1つ又は複数のオイル溝41dをスリーブ41の外周面に形成したが、ハブ42の内周面や、スリーブ41の外周面及びハブ42の内周面の両方に形成する構成にしてもよい。
【0050】
<2−2.ステータ部の構成>
図2に戻る。ステータ部3は、シャフト35、ベース部材31、ステータ32、及びコイル34を有している。
【0051】
シャフト35は、中心軸Lに沿って配置された略円柱形状の部材である。シャフト35は、ベース部材31の貫通孔311に下端部を嵌入させた状態でベース部材31に固定されている。
【0052】
シャフト35の外周面35aには、径方向外方に突出する円環状の上部スラストワッシャ351及び下部スラストワッシャ352が接着剤や圧入等により固定又は一体加工されている。上部及び下部スラストワッシャ351・352は、スリーブ41を上下から挟むように、シャフト35の外周面に軸方向に間隔をおいて上下一対に配置される。詳しくは、上部スラストワッシャ351は、スリーブ41の上方に微小間隙を介して配置され、下部スラストワッシャ352は、スリーブ41の下方に微小間隙を介して配置されている。
【0053】
ベース部材31は、アルミニウム等の金属材料により形成され、ディスク駆動装置2の装置ハウジング21にねじ止め固定されている。ベース部材31の中央部には、中心軸Lに沿ってベース部材31を貫通する貫通孔311が形成されている。また、ベース部材31の貫通孔311よりも外周側には、軸方向に突出した略円筒形状のホルダ部312が形成されている。
【0054】
次に、ベース部材に嵌合固定されているステータ32について、図4及び図5に基づいて説明する。ステータ32は、先端を径方向外方に向けて突出し中心軸を中心に放射状に配置された複数のティース部331及び、ベース部材31のホルダ部312の外周面に嵌着され、複数のティース部331の径方向内側の端部同士を等間隔に接続する環状のコアバック332を有するステータコア33と、複数のティース部331のそれぞれに導線(コイル線)341を巻回することにより形成されたコイル34と、を有している。ステータコア33は、金属薄板、例えば、略環状のケイ素鋼板等の電磁鋼板を複数枚軸方向に積層させた積層鋼板により形成されている。
【0055】
本実施形態に係るスピンドルモータ1は、3相(U相、V相、及びW相)モータであり、周方向に配置された12個のティース部332u1、332u2、332u3、332u4、332v1、332v2、332v3、332v4、332w1、332w2、332w3、332w4(その総称をティース部332とする)が1相当たり4つのティース部332をもつように3相に割り当てられ、これらのティース部332のそれぞれにU相用の導線341u、V相用の導線341v、及びW相用の導線341w(その総称を導線341とする)がそれぞれ巻回されてU相、V相、W相のコイル34u、34v、34w(その総称をコイル34とする)が構成されている。
【0056】
ここで、同一の相に属するティース部332に巻回された導線341u同士、341v同士、341w同士は、電気的に接続されている必要があるので、まず、1本の導線341uをティース部332u1に巻回した後、隣接するティース部332u2まで引き回し、しかる後に、ティース部332u2に巻回している。そして同様に、ティース部332u3、332u4にも導線341uを巻回すことにより、4つのU相コイル34uは互いに電気的に接続した状態になる。他の2相においても同様であり、各々1本の導線341v、341wをティース部332v1、332w1に巻回した後、隣接するティース部332v2、332w2まで引き回し、しかる後に、ティース部332v2、332w2に巻回している。よって、4つのV相コイル34v同士、及び4つのW相コイル34w同士は互いに電気的に接続した状態になる。
【0057】
前記3相分のコイル34u、34v、34wのそれぞれに給電を行うために、ベース部材31の上面から下面に貫通する複数の挿通孔313を形成している。本実施形態では、3相モータであるため、3つの挿通孔313u、313v、313w(その総称を挿通孔313とする)を形成し、各挿通孔313u、313v、313wは、U相、V相、W相のコイル34u、34v、34wそれぞれの下方近傍に位置するように、ベース部材31に開口されている。このような構成にすることにより、例えば、U相のコイル34uに給電を行う導線341uが挿通孔313u内を引き出されて、後述するコネクタ60の電極板604に接続され、間接的に図示しない外部の電源装置に接続される構成となる。なお、コイル34から引き出された導線341は、他の部材との短絡を防ぐために、絶縁フィルム等でコーティングしておくことが望ましい。
【0058】
なお、本実施形態では、3相モータのため挿通孔313の数を3つとしたが、これに限定されず、3相モータでも、U相、V相、W相用の挿通孔313u、313v、313wの他に、コモン線用の挿通孔を形成する構成でもよい。また、3相モータ以外のモータにも適用することができる。
【0059】
<3.第1実施形態>
次に、第1実施形態に係るコネクタ60について、図6及び図7に基づいて説明する。
【0060】
<3−1.コネクタの構成:固定部とボス部>
図6(a)はコネクタ60の上面図であり、図6(b)はコネクタ60の要部分解斜視図である。また、図7は、図6(a)におけるコネクタ60のB−B断面図である。導線341の電気的な接続は、電極板604を備えるコネクタ60により行われる。本実施形態に係るコネクタ60は、ベース部材31の挿通孔313と同数の第1連通孔602aを有してベース部材31の下面に当接する面を有する固定部602と、第1連通孔602aと連通する第2連通孔603aを構成する内周面部603bとを有し、前記複数の第1連通孔602aそれぞれに対応する位置に設けられる略中空円筒状のボス部603とを備えている。固定部602及びボス部603(コネクタ60)は、可撓性を有する樹脂材料等の絶縁材料により成型される。固定部602及びボス部603に用いられる樹脂材料としては、エンジニアプラスチック等の耐熱性を有し、熱膨張係数が低く熱に対する寸法安定性に優れたものが好ましい。例えば、ポリブタジエンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、液晶ポリマー(LCP)等が挙げられる。また、ガラス繊維等で樹脂を強化させたものでもよい。なお、ここでは、コネクタ60を固定部602とボス部603に分けて説明しているが、これは説明の便宜上分けており、実施形態では、固定部602とボス部603は、溶融された樹脂材料を射出成型等により一体に成型されている。
【0061】
第1連通孔602a及び第2連通孔603aは、詳細は後述するがベース部材31の挿通孔313内にコネクタ60のボス部603を圧入嵌合してベース部材31下面にコネクタ60を固定したとき、第1連通孔602a及び第2連通孔603aとからなる連通孔601が、ベース部材31の挿通孔313それぞれと軸方向に重なる位置になるように形成されている。また、固定部602の下面には、平板導電材料から形成された電極板604が通電手段として配設固定されており、この電極板604にも導線341を引き出す引出孔604aが、コネクタ60の連通孔601に重なる位置に、連通孔601と同じ数だけ形成されている。このような構成にすることにより、U相、V相、W相のコイル33u、33v、33wそれぞれから引き出された導線331u、331v、331wの端末が、コネクタ60の連通孔601(ベース部材31の挿通孔313)、電極板604の引出孔604aを順に通り抜けてそれぞれ電極板604に接着剤等で固定され、電気的に接続される。こうして、図示しない外部の電源装置から所定の電力が印加されると、コネクタ60の電極板604を経て導線341へ通電される。そしてコイル34に駆動電流が流れると、ティース部332には径方向の磁束が発生する。ティース部332に発生した磁束は、ロータマグネット43の磁束と互いに作用し、中心軸Lを中心としてロータ部4を回転させるためのトルクを発生させる。
【0062】
<3−2.ボス部の構成>
ベース部材31の挿通孔313の形状、及びコネクタ60のボス部603の形状については特に限定しないが、次のようにそれぞれを圧入嵌合しやすい形状に構成することにより、ベース部材31の挿通孔313内にコネクタ60のボス部603を圧入嵌合しやすくなる。
【0063】
例えば、図7に示すように、ボス部603の上端面を、ボス部603の外周面部603cから内周面部603bにかけて上向きに漸次小径となるテーパ状に形成する。詳しくは、下方から上方に伸びる外周面部603cの所定の位置から第2連通孔603a内方に向けて傾斜したテーパ状の傾斜面603dを有する構成にする。このような構成にすることにより、コネクタ60のボス部603をベース部材31の挿通孔313内に縮径して(撓んで)圧入嵌合するとき、ボス部603先端部分の傾斜面603dが、ボス部603を挿通孔313内に案内するガイド面としての機能を奏し、ベース部材31の挿通孔313内にコネクタ60のボス部603を圧入嵌合しやすくなる。
【0064】
また、コネクタ60側のベース部材31の挿通孔313の開口部を、コネクタ60側に漸次に広がるテーパ状に形成する場合について、図8に基づいて説明する。詳しくは、図8(a)に示すように、上方から下方に伸びる内壁面部313aの所定の位置から挿通孔313外方に向けて傾斜した傾斜面313bを有する構成にする。また、図8(b)に示すように、テーパ状に形成するのを挿通孔313の開口部付近だけでなく、挿通孔313内全体に形成する構成でもよい。つまり、挿通孔313を構成するベース部材31の内壁面部313aを、挿通孔313の上側開口部から下側開口部にかけて漸次に広がるテーパ状の傾斜面313bに構成することもできる。このような構成にすることにより、コネクタ60のボス部603をベース部材31の挿通孔313内に縮径して(撓んで)圧入嵌合するとき、挿通孔313の開口部の傾斜面313bが、ボス部603を挿通孔313内に案内するガイド面としての機能を奏し、ベース部材31の挿通孔313内にコネクタ60のボス部603を圧入嵌合しやすくなる。
【0065】
なお、ボス部603のテーパ状傾斜面603d、及びベース部材31の内周面部313aのテーパ状傾斜面313bの説明における「所定の位置」とは、ベース部材31の挿通孔313内へのボス部603の圧入嵌合を容易にし、ボス部603を案内するのに十分な傾斜面を形成できる位置のことを指す。
【0066】
次に、ベース部材31の挿通孔313内にコネクタ60のボス部603が圧入嵌合して固定される構成について、図9及び図10に基づいて説明する。図9は、ベース部材31のホルダ部312にステータ32を嵌合させた構成の縦断面図(図5におけるA−A断面図)であり、ボス部603の外径aと、挿通孔313の内径bとの関係を説明する図である。図10(a)は、圧入嵌合中を表した図であり、(b)は圧入嵌合固定された状態の図である。
【0067】
まず、コネクタ60のボス部603が、ベース部材31の挿通孔313内に圧入嵌合するように、ボス部603の外径aと、挿通孔313の内径bとに大小関係を設定する。詳しくは、図9に示すように、ボス部603の外径を構成する外周面部603cの直径aが、挿通孔313を構成するベース部材31の内壁面部313aの内径bよりも大きくなるように設定する。なお、図8(b)に示すように、ベース部材31の内壁面部313aが、挿通孔313の上側開口部から下側開口部にかけて漸次に広がるテーパ状の傾斜面313bである場合は、上側開口部側の内壁面部313aの内径が下側開口部側の内壁面部313aの内径よりも小さく、この上側開口部側の内壁面部313aの内径が、上述した「ベース部材31の内壁面部313aの内径b」に相当する。つまり、挿通孔313を構成するベース部材31の内壁面部313aの最小内径が内径bに相当する。
【0068】
次に、コネクタ60のボス部603をベース部材31の挿通孔313内に圧入嵌合する。このとき、ボス部603の外径aが挿通孔313の内径bよりも大きいため、図10(a)に示すように、ボス部603が第2連通孔605a内内方に撓んで縮径し、挿通孔313を構成するベース部材31の内壁面部313aにボス部603の外周面部603cが当接した状態で圧入されて嵌合固定される。圧入嵌合されて固定された後の構成が図10(b)に示している。
【0069】
以上より、ベース部材31へのコネクタ60の仮止めを行うことができ、また、ベース部材31の挿通孔313内にコネクタ60のボス部603を圧入嵌合したとき、ボス部603は、撓んで縮径した状態で嵌合固定されているため、撓みが戻ろうとする反発力が挿通孔313を構成するベース部材31の内壁面部313aに外方向に働き、その結果、ベース部材31のコネクタ60に対する保持力は強いものとなり、コネクタ60がベース部材31に強固に固定される。このような構成にすることにより、厚みが薄いベース部材31に対しても強固にコネクタ60が嵌合固定されるため、スピンドルモータ1の薄型化、小型化を図ることができる。また、ボス部603は撓んで縮径してベース部材31の挿通孔313内に圧入嵌合されるので、ベース部材31との保持位置形成に必要とされる嵌合の許容公差を大きくすることができ、製造コストを低くすることができる。更に、スピンドルモータ1の組立工程での、ベース部材31に対するコネクタ60の外れ(浮き)や位置ずれを防止することができ、組立後のスピンドルモータ1に対する外部からの衝撃、例えば落下等の衝撃の影響を受けにくい構造とすることができる。
【0070】
なお、ベース部材31の挿通孔313内にコネクタ60のボス部603が撓んで縮径して嵌合した状態において、ボス部603の第2連通孔603aを構成する内周面部603bの内径cが、導線341の外径dよりも大きくなるように設定する。このような構成することにより、ボス部603が縮径して挿通孔313内に嵌合した状態でも、縮径によって第2連通孔603aが閉じることなく、ボス部603の第2連通孔603aを通して導線341を引き出すことができる。
【0071】
なお、ボス部603の高さ(軸方向の大きさ)は、ベース部材31の挿通孔313内にコネクタ60のボス部603を圧入嵌合したときに、挿通孔313の上側開口部から突出してコイル34に当接しない程度の大きさで、好ましくは、挿通孔313を構成するベース部材31の内壁面部313aの軸方向の幅に相当する程度の大きさである。
【0072】
なお、ボス部603の厚さ(径方向の大きさ)は、撓んで縮径することができるのに十分な厚さであり、また、撓みが戻ろうとする反発力(ベース部材31の内壁面部313aを外方向に押圧する力)を圧入嵌合時に発生させることができる厚さである。
【0073】
<4.第2実施形態>
次に、ボス部603の周囲にリブ605を設けた第2実施形態について、図11乃至図16に基づいて説明する。なお、コネクタ60のボス部603の位置やその他の部材については、上記第1実施形態と同等の構成であるところの詳しい説明は省略するとともに、同一の符号を使用して説明する。
【0074】
<4−1.リブの構成>
本実施形態に係るコネクタ60のボス部603は、その外周面部603cに外方に突出した1つ又は複数のリブ605を有している。リブ605は、コネクタ60と単一の材料からなる。
【0075】
次に、コネクタ60のボス部603の外周面部603cに形成されたリブ605が複数の場合について説明する。図12(a)及び図13に示すように、2つのリブ605の外周面部605aに外接する仮想外接円T1(図では二点鎖線で示す)の直径eが、ベース部材の挿通孔の内径よりも大きくなるように設定する。このような構成にすることにより、ボス部603及びリブ605が撓んで縮径し、挿通孔313を構成するベース部材31の内壁面部313aにリブ605の外周面部605aが当接した状態で圧入されて嵌合固定される。圧入嵌合されて固定された後の構成が図16(b)に示されている。
【0076】
また、コネクタ60のボス部603の外周面部603cに形成されたリブ605が1つの場合について説明する。図12(b)に示すように、ボス部603の外周面部603cとリブ605の外周面部605aとを内接する仮想外接円T2(図では二点鎖線で示す)の直径fが、挿通孔313を構成するベース部材31の内壁面部313aの内径bよりも大きくなるように設定する。このような構成にすることにより、ボス部603及びリブ605が撓んで縮径し、挿通孔313を構成するベース部材31の内壁面部313aにリブ605の外周面部605aが当接した状態で圧入されて嵌合固定される。
【0077】
まず、ボス部603の外周面部603cにおける複数のリブ605の配置位置について説明する。図11に示すように、複数のリブ605は、ボス部603の外周面上かつ周方向に沿って、間隔をおいて配列している。このため、複数のリブ605をその外周面上に配置したボス部603をベース部材31の挿通孔313内に圧入嵌合したとき、挿通孔313から抜けにくくするとともに、ベース部材31下面でのコネクタ60の回転が規制される。なお、複数のリブ605は、ボス部603の外周面上かつ周方向に沿って、等間隔に配列していることが望ましい。このような構成することにより、必要最低限のリブ数で、最も安定してコネクタ60をベース部材31に保持させることができる。
【0078】
また、複数のボス部603それぞれに設けたリブ605の数に差異をもうけることで、各ボス部603に、位置決め用ボス部又は回転留め用ボス部としての機能を与えることができる。詳しくは、リブ605を少なくとも2つ備えることで回転留め用ボス部としての機能を有し、また、リブ605を少なくとも3つ備えることで位置決め用ボス部としての機能を有する。このように構成することにより、ベース部材31の下面の所望の位置に、コネクタ60を位置決め固定することができる。また、回転留め用ボス部を設けたことにより、コネクタ60がベース部材31の下面において周方向に回転しないようにすることができる。図11では、3つ配列したボス部603・603・603のうち、両端のボス部603・603にはそれぞれリブ605を2つ設けて回転留め用ボス部としており、また、真ん中のボス部603にはリブ605を6つ設けて位置決め用ボス部としている。
【0079】
リブ605の形状については特に限定しないが、次のようにそれぞれを圧入嵌合しやすい形状に構成することにより、ベース部材31の挿通孔313内にコネクタ60のボス部603を圧入嵌合しやすくなる。
【0080】
例えば、図14に示すように、リブ605の上端面を、リブ605の外周面部605aから内周面部605bにかけて上向きに漸次小径となるテーパ状に形成する。詳しくは、下方から上方に伸びる外周面部605aの所定の位置から第2連通孔603a内方に向けて傾斜したテーパ状の傾斜面605cを有する構成にする。このような構成にすることにより、コネクタ60のボス部603及びリブ605をベース部材31の挿通孔313内に縮径して(撓んで)圧入嵌合するとき、リブ605先端部分の傾斜面605cが、ボス部603及びリブ605を挿通孔313内に案内するガイド面としての機能を奏し、ベース部材31の挿通孔313内にコネクタ60のボス部603及びリブ605を圧入嵌合しやすくなる。
【0081】
なお、リブ605のテーパ状傾斜面605cの説明における「所定の位置」とは、ベース部材31の挿通孔313内へのボス部603の圧入嵌合を容易にし、ボス部603を案内するのに十分な傾斜面を形成できる位置のことを指す。
【0082】
また、図15に示すように、リブ605の上端面にテーパ状の傾斜面605cを形成すると共に、第1実施形態で示したボス部603の上端面にもテーパ状の傾斜面603dを形成させる構成にすることも可能である。このとき、リブ605の傾斜面605cとボス部603の傾斜面603dとが略同一平面上となるように構成することも可能である。このように構成することにより、コネクタ60のボス部603及びリブ605をベース部材31の挿通孔313内に縮径して(撓んで)圧入嵌合するとき、リブ605先端部分の傾斜面605cが、ボス部603及びリブ605を挿通孔313内に案内するガイド面としての機能を奏し、ベース部材31の挿通孔313内にコネクタ60のボス部603及びリブ605を圧入嵌合しやすくなる。
【0083】
以上より、ベース部材31へのコネクタ60の仮止めを行うことができ、また、ボス部603の外周面に突出させたリブ605が、挿通孔313を構成するベース部材31の内壁面部313aに当接して、ベース部材31下面でコネクタ60の周方向に回転しないようにすることができる。また、ベース部材31の挿通孔313内にコネクタ60のボス部603を圧入嵌合したとき、ボス部603及びリブ605は、撓んで縮径した状態で嵌合固定されているため、撓みが戻ろうとする反発力が挿通孔313を構成するベース部材31の内壁面部313aに外方向に働き、その結果、ベース部材31のコネクタ60に対する保持力は強いものとなり、コネクタ60がベース部材31に強固に固定される。このような構成にすることにより、厚みが薄いベース部材31に対しても強固にコネクタ60が嵌合固定されるため、スピンドルモータ1の薄型化、小型化を図ることができる。また、ボス部603及びリブ605は撓んで縮径してベース部材31の挿通孔313内に圧入嵌合されるので、ベース部材31との保持位置形成に必要とされる嵌合の許容公差を大きくすることができ、製造コストを低くすることができる。更に、スピンドルモータ1の組立工程での、ベース部材31に対するコネクタ60の外れ(浮き)や位置ずれを防止することができ、組立後のスピンドルモータ1に対する外部からの衝撃、例えば落下等の衝撃の影響を受けにくい構造とすることができる。また、リブ605自身は潰れることなく、内方向に撓むことでベース部材31の挿通孔313内に圧入嵌合するので、圧入嵌合前後でリブ605の形状は変わらず、そのため、リブ605を備えたコネクタ60を再利用することができる。
【0084】
<5.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、上記の実施形態では、図1に示すように、ベース部材31と第1ハウジング部材211とが別個の部材であり、ベース部材31に挿通孔313を形成し、そこにボス部603を嵌合固定する構成を記載したが、図17に示すように、ベース部材31と第1ハウジング部材211とが単一の部材により構成されていてもよい。この場合、挿通孔313は、第1ハウジング部材211の上記実施形態においてベース部材31に形成していた位置と同じ位置に形成される。
【0085】
また、上記実施形態では、固定部602とボス部603とを一体に形成された構成を記載したが、これに限定されず、固定部602とボス部603とをそれぞれ別体に成型しておき、後に一体に構成してもよい。
【0086】
また、上記実施形態では、ボス部603の形状を略中空円筒形状としたが、これに限定されず、図18に示すように、中空多角筒形状としてもよい。この場合、中空多角筒形状のボス部603は、ボス部603の外径を構成する外周面部603b、及び/又は第2連通孔603aを構成する内周面部603cの形状を多角形に形成する(図18では、ボス部の外周面部603b及び内周面部603cの形状が共に六角形に形成されている)。
【0087】
また、第1実施形態ではリブ605を設けないボス部603の場合について、第2実施形態では、リブ605を設けたボス部603の場合について、それぞれ記載したが、例えば、図18に示すように、これらを組み合わせた構成にしてもよい。
【0088】
また、図19に示すように、ボス部603の下端部及び/又はリブ605の下端部に切り欠き部603eを設けることにより、ベース部材31の挿通孔313内に圧入嵌合しやすくなる。この場合、ベース部材31の挿通孔313内にボス部603及びリブ605が圧入嵌合するとき、切り欠き部603eを支点として、ボス部603及びリブ605が、第2連通孔603a内方に向けて縮径して撓む。
【0089】
また、ボス部603の外周面上に形成されたリブ605の軸方向の幅gの大きさは特に限定せず、ベース部材31の挿通孔313内に圧入嵌合できる程度の大きさであればよい。図20に示すように、リブ605の軸方向の幅gが、ボス部603の軸方向の大きさhよりも小さく設定することもできる。
【0090】
<6.その他>
上記の実施形態では、軸固定型のアウターロータモータについて説明したが、本発明は、軸回転型のモータや、インナーロータモータにも適用することができる。なお、軸回転型のモータの場合、スリーブとハブとの間にスリーブハウジングを挟持した構成のものがあるが、その場合、スリーブ、ハブ、スリーブハウジングは同一の部材から構成されたものでも、また、それぞれ別個に製造しておき、その後に固定又は一体加工する構成でもよい。
【0091】
また、上記実施形態では、ボス部603の外周面上にリブ605を形成してベース部材31の挿通孔313内に圧入嵌合する構成を記載したが、これに限定されず、挿通孔313を構成するベース部材31の内壁面部313aにリブを形成し、そこにリブ605を設けていないボス部603を縮径して圧入嵌合させる構成にすることもできる。この場合も、リブのコネクタ側60の端面にテーパ状の傾斜面を形成させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】ディスク駆動装置の縦断面図である。
【図2】スピンドルモータの縦断面図である。
【図3】(a)はスリーブの上面図であり、(b)はスリーブの下面図である。
【図4】ステータの説明図である。
【図5】ベース部材にステータを嵌合した上面図である。
【図6】(a)はコネクタの上面図であり、(b)はコネクタ60の要部分解斜視図である。
【図7】図6(a)におけるコネクタのB−B断面図である。
【図8】図5におけるA−A断面図であり、(a)は内壁面部の一部がテーパ状である場合の図で、(b)は内壁面部全体がテーパ状である場合の図である。
【図9】ボス部の外径と挿通孔の内径との関係を説明する図である。
【図10】(a)ベース部材の挿通孔内にコネクタのボス部が縮径して圧入嵌合される様子を示した図であり、(b)は圧入嵌合固定された状態を示す図である。
【図11】(a)はコネクタの上面図であり、(b)はコネクタの要部分解斜視図である。
【図12】(a)リブが2つ(複数)の場合の仮想外接円の外径を定義する図であり、(b)はリブが1つの場合の仮想外接円の外径を定義する図である。
【図13】2つ形成されたリブがなす仮想外接円の外径と、挿通孔の内径との関係を説明する図である。
【図14】図12におけるC−C断面図であり、リブの先端がテーパ状である場合の図である。
【図15】図12におけるC−C断面図であり、リブの先端及びボス部の先端がテーパ状である場合の図である。
【図16】(a)ベース部材の挿通孔内にコネクタのボス部及びリブが縮径して圧入嵌合される様子を示した図であり、(b)は圧入嵌合固定された状態を示す図である。
【図17】第1ハウジング部材とベース部材とが単一の部材から構成されている場合のディスク駆動装置の縦断面図である。
【図18】変形例に係るコネクタの上面図である。
【図19】変形例に係るコネクタの縦断面図で、ボス部及びリブの下端部に切り欠き部を設けた場合の図である。
【図20】変形例に係るコネクタの縦断面図で、リブの軸方向の幅がボス部の軸方向の大きさよりも小さい場合の図である。
【符号の説明】
【0093】
1 スピンドルモータ
2 ディスク駆動装置
3 ステータ部
31ベース部材
313 挿通孔
313a 内壁面部
313b 傾斜面
34 コイル
341 導線
4 ロータ部
60 コネクタ
601 連通孔
602 固定部
602a 第1連通孔
603 ボス部
603a 第2連通孔
603b 内周面部
603c 外周面部
603d 傾斜面
604d 切り欠き部
604 電極板
604a 引出孔
605 リブ
605a 外周面部
605b 内周面部
605c 傾斜面
T1、T2 仮想外接円
L 中心軸
a ボス部の外径を構成する外周面部の直径
b 挿通孔を構成するベース部材の内壁面部の内径
c ボス部の第2連通孔を構成する内周面部の内径
d 導線の外径
e ボス部の外周面部とリブの外周面部とを内接する仮想外接円の直径
f 複数のリブの外周面部に外接する仮想外接円の直径
g リブの軸方向の幅
h ボス部の軸方向の大きさ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導線を巻回することにより形成されたコイルを有するステータコアと、
前記ステータコアの一端面側に位置するベース部材と、
前記ベース部材の一端面側に位置し前記ベース部材に固定されるコネクタと、
を備えるスピンドルモータであって、
前記ベース部材は、前記ベース部材の一端面側から他端面側に貫通する複数の挿通孔を有し、
前記コネクタは、
前記ベース部材の挿通孔と同数の第1連通孔を有し、前記ベース部材の一端面側に当接する面を有する固定部と、
その外径が前記挿通孔の内径より大きい外周面部と、前記第1連通孔と連通する第2連通孔を構成する内周面部とを有し、前記複数の第1連通孔それぞれに設けられる略中空筒状のボス部と、
を備え、
前記ボス部は、前記挿通孔内に縮径して前記挿通孔を構成する前記ベース部材の内壁面部と当接した状態で嵌合固定され、
前記コイルから引き出された前記導線は、前記第1連通孔と前記第2連通孔とからなる連通孔内を通過し、前記コネクタに電気的に接続されることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項2】
導線を巻回することにより形成されたコイルを有するステータコアと、
前記ステータコアの一端面側に位置するベース部材と、
前記ベース部材の一端面側に位置し前記ベース部材に固定されるコネクタと、
を備えるスピンドルモータであって、
前記ベース部材は、前記ベース部材の一端面側から他端面側に貫通する複数の挿通孔を有し、
前記コネクタは、
前記ベース部材の挿通孔と同数の第1連通孔を有し、前記ベース部材の一端面側に当接する面を有する固定部と、
外方に突出した1つ又は複数のリブを有する外周面部と、前記第1連通孔と連通する第2連通孔を構成する内周面部とを有し、前記複数の第1連通孔それぞれに設けられる略中空筒状のボス部と、
を備え、
前記ボス部及び前記リブに外接する仮想円の直径が、前記ベース部材の前記挿通孔の内径よりも大きく、
前記ボス部及び前記リブは、前記挿通孔内に縮径して前記挿通孔を構成する前記ベース部材の内壁面部と当接した状態で嵌合固定され、
前記コイルから引き出された前記導線は、前記第1連通孔と前記第2連通孔とからなる連通孔内を通過し、前記コネクタに電気的に接続されることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項3】
請求項2に記載のスピンドルモータにおいて、
前記複数のリブは、前記ボス部の外周面上かつ周方向に沿って、間隔をおいて配列していることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載のスピンドルモータにおいて、
前記複数のリブは、前記ボス部の外周面上かつ周方向に沿って、等間隔に配列していることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項5】
請求項2乃至請求項4のいずれかに記載のスピンドルモータにおいて、
前記複数のボス部はそれぞれ、位置決め用ボス部又は回転留め用ボス部としての機能を有し、前記位置決め用ボス部のリブは少なくとも3つ、前記回転留め用ボス部のリブは少なくとも2つ、それぞれ備えることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項6】
請求項1又は請求項5に記載のスピンドルモータにおいて、
前記ボス部の先端部において、前記ボス部の外周端から内周端にかけてテーパ状になっていることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項7】
請求項2又は請求項6に記載のスピンドルモータにおいて、
前記リブの先端部において、前記リブの外周端から内周端にかけてテーパ状になっていることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のスピンドルモータにおいて、
前記コネクタと当接する側の前記ベース部材の前記挿通孔の開口部は、前記コネクタ側に漸次に広がるテーパ状になっていることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項9】
請求項1又は請求項8に記載のスピンドルモータにおいて、
前記ベース部材の前記挿通孔内に嵌合固定された状態の前記ボス部の第2連通孔を構成する内周面部の内径が、前記導線の外径よりも大きいことを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項10】
ディスクを回転させるディスク駆動装置であって、
装置ハウジングと、
前記装置ハウジングの内部に固定された請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のスピンドルモータと、
前記ディスクに対して情報の読み出しおよび/または書き込みを行うアクセス部と、
を備えることを特徴とするディスク駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−247103(P2009−247103A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−89954(P2008−89954)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000232302)日本電産株式会社 (697)
【Fターム(参考)】