説明

スピンドルモータ及びこのスピンドルモータを備えたハードディスク駆動装置

【課題】モータベース部の剛性強度を向上する。
【解決手段】貫通孔35を有し、中心軸回りに径方向に拡がるベース部34と、ベース部34の上側に位置し、中心軸回りに回転自在であるロータハブと、ベース部34の上側に位置し、引出線43を有するコイルを備えたステータと、貫通孔35より径方向外側に位置し、ベース部34の下面上に位置する回路基板60とを備えたスピンドルモータ10である。ベース部34は、貫通孔35と回路基板60とを繋ぐ連通溝38を有し、コイルの引出線43は、貫通孔35と連通溝38内とを通り回路基板60に電気的に接続し、貫通孔35は、封止材55により封止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スピンドルモータ及びこのスピンドルモータを備えたハードディスク駆動装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のディスク駆動用モータでは、コイルの引出線が、モータブラケットの引出線用孔を通りフレキシブル回路基板に電気的に接続している。引出線用孔は、モータブラケットの底面に粘着剤により固着されたフレキシブル回路基板によって閉塞されている(特開2000−209804号公報参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−209804号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特開2000−209804号公報のように、モータブラケットの底面にて半田付けを行う構成の場合、回路基板の貼り付け面積や半田高さを考慮してモータブラケットの底面を削る必要がある。しかし、削られた部位の厚みが薄くなりモータブラケットの剛性が低下してしまう虞がある。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、スピンドルモータ及びこのスピンドルモータを備えたハードディスク駆動装置において、ベース部の下面を削る量を従来よりも減らすことで、ベース部の剛性強度を従来以上に向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の例示的なスピンドルモータは、貫通孔を有し、中心軸回りに径方向に拡がるベース部と、ベース部の上側に位置し、中心軸回りに回転自在であるロータハブと、ベース部の上側に位置し、引出線を有するコイルを備えたステータと、貫通孔より径方向外側に位置し、ベース部の下面上に位置する回路基板とを備え、ベース部は、貫通孔と回路基板とを繋ぐ連通溝を有し、コイルの引出線は、貫通孔と連通溝内とを通り回路基板に電気的に接続し、貫通孔は、封止材により封止されている。
【0007】
また、本発明の他の例示的なスピンドルモータは、複数の貫通孔を有し、中心軸回りに径方向に拡がるベース部と、ベース部の上側に位置し、中心軸回りに回転自在であるロータハブと、ベース部の上側に位置し、引出線を有するコイルを備えたステータと、ベース部の下面上に位置する回路基板とを備え、ベース部は、その下面に複数の凹部を有し、各凹部には、貫通孔が少なくとも1つ配置され、引出線は、貫通孔を通ってベース部の下面に達し、回路基板のパッド部に電気的に接続されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、引出線に対応するベース部の下面上の部位を削ることにより、凹部及び連通溝をベース部の下面に配置したので、従来に比べてベース部を削る面積を少なくでき、ベース部の剛性を確保することができる。
【0009】
また、引出線に対応するベース部の下面上の部位を削ることにより、複数の凹部をベース部の下面に配置したので、従来に比べてベース部を削る面積を少なくでき、ベース部の剛性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明の実施形態1に係るスピンドルモータを備えたハードディスク駆動装置の構成を示す縦断面図である。
【図2】図2は、スピンドルモータの構成を示す縦断面図である。
【図3】図3は、スピンドルモータの構成を示す平面図である。
【図4】図4は、回路基板の構成を示す縦断面図である。
【図5】図5は、引出線の半田上げ工程を説明するための図である。
【図6】図6は、引出線を回路基板に接続する工程を説明するための平面図である。
【図7】図7は、実施形態1の変形例を示す平面図である。
【図8】図8は、実施形態2に係るスピンドルモータの構成を示す平面図である。
【図9】図9は、実施形態3に係るスピンドルモータの構成を示す平面図である。
【図10】図10は、実施形態3の変形例1を示す平面図である。
【図11】図11は、実施形態3の変形例2を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【0012】
《実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1に係るスピンドルモータを備えたハードディスク駆動装置の構成を示す縦断面図である。図1に示すように、このハードディスク駆動装置1は、情報を記録する円板状の記録ディスク11と、記録ディスク11に対する情報の読み出し及び/又は書き込みを行うアクセス部12と、記録ディスク11を回転する電動式のスピンドルモータ10(以下、「モータ10」という)と、ハウジング13と、を含む。ハウジング13は、記録ディスク11、アクセス部12及びモータ10を収容する。モータ10は3相ブラシレスモータである。
【0013】
なお、本明細書では、図中の中心軸J1に沿う方向における上側を「上側」と呼び、図中の下側を「下側」と呼ぶこととする。また、例示する実施形態の説明において、各部材の位置関係や方向を上下左右で説明するときは、あくまで図面における位置関係や方向を示し、実際の機器に組み込まれたときの位置関係や方向を示すものではない。
【0014】
ハウジング13は、第1ハウジング部13aと、第1ハウジング部13aの開口を覆う板状の第2ハウジング部13bと、を含む。第1ハウジング部13aは、上部に開口を有するとともに、モータ10及びアクセス部12が内側の底面に取り付けられる。ハウジング13の内部空間Sは、塵や埃が極度に少ない清浄な空間とされる。内部空間Sには気体が介在している。気体としては、例えば空気、ヘリウム等である。
【0015】
記録ディスク11は、モータ10の上側に載置されてクランパ14及び環状のスペーサ15によりモータ10に支持される。
【0016】
アクセス部12は、磁気ヘッド12aと、ヘッド12aを支持するアーム12bと、ヘッド移動機構16と、を含む。磁気ヘッド12aは、記録ディスク11に近接して情報の読み出し及び/又は書き込みを磁気的に行う。ヘッド移動機構16は、アーム12bを移動することによりヘッド12aを記録ディスク11及びモータ10に対して相対的に移動する。これにより、ヘッド12aは、回転する記録ディスク11に近接した状態で記録ディスク11上の必要な位置にアクセスし、情報の読み出し及び/又は書き込みを行う。
【0017】
図2は、スピンドルモータの構成を示す縦断面図である。図2に示すように、このモータ10は、アウターロータ型のモータであり、ロータ部20と、ステータ部30とを備えている。
【0018】
ロータ部20は、流体を利用した流体動圧式の軸受機構25を介して、モータ10の中心軸J1を中心にステータ部30に対して回転可能に支持される。流体としては、例えば気体、液体等がある。このロータ部20は、ロータハブ21と、ロータハブ21の中央に固定されるシャフト22と、ロータハブ21に取り付けられて中心軸J1の周囲に配置されるロータマグネット23と、を含む。
【0019】
ロータハブ21の中央には、シャフト22が圧入及び接着等の手段により取り付けられている。
【0020】
シャフト22の下側の先端部は、略円環状のフランジ部22aを有している。ロータマグネット23は、多極着磁された円環状の磁石であり、後述するステータ40との間で中心軸J1を中心とする回転力(トルク)を発生する。
【0021】
ステータ部30は、中央に孔部31aを有するベースプレート31と、孔部31aの周囲で上側に延びるホルダ31bに取り付けられたステータ40と、ロータマグネット23に対向するようにベースプレート31上に配置されるスラストヨーク33と、を含む。スラストヨーク33は、ロータマグネット23との間に磁気的吸引力を発生し、これにより、ロータ部20が下側(ステータ部30側)に向かう力を受ける。
【0022】
ベースプレート31は、アルミニウム合金等により構成され、モータ10が搭載されるハードディスク駆動装置1のハウジング13の一部を構成している。ベースプレート31上には、アクセス部12(図1参照)等の機構が取り付けられる。孔部31aには、円筒状のスリーブ部50が挿入されて接着剤等により固定されている。ステータ40は、複数の珪素鋼板を積層してなるコア41と、コア41に巻回されるコイル42とを含む。
【0023】
スリーブ部50は、中心軸J1を中心とする略円筒状のスリーブ本体51と、スリーブ本体51の下部側の開口を塞ぐ略円板状のシールキャップ52とを含む。スリーブ本体51及びシールキャップ52は、ステンレス鋼等により構成される。
【0024】
スリーブ本体51の下部は、上側に窪む段差部51aを有する。シールキャップ52は、この段差部51aを塞ぐようにスリーブ本体51に接着剤等により固定されている。段差部51a内には、シャフト22のフランジ部22aが収容されている。
【0025】
スリーブ本体51における中心軸J1よりも径方向外側には、軸方向に貫通する連通孔51bが位置している。この連通孔51bは、スリーブ本体51の下部の段差部51aとシールキャップ52との間隙に連通している。
【0026】
スリーブ部50内では、スリーブ本体51の内周面とシャフト22の外周面との間、スリーブ本体51とフランジ部22aの上面及び外周面との間、並びに、シールキャップ52の上面とフランジ部22aの下面との間に微小間隙が構成される。当該微小間隙には、流体として潤滑油が連続して充填される。これにより、モータ10では、スリーブ本体51、シールキャップ52、シャフト22及び潤滑油により軸受機構25が構成される。そして、シャフト22がスリーブ部50に対して潤滑油を介して非接触にて支持され、ロータ部20及びロータ部20に取り付けられる記録ディスク11がステータ部30に対して高精度且つ低騒音にて回転される。
【0027】
図3にも示すように、ベースプレート31の下面は、中心軸J1回りに径方向に拡がる厚肉のベース部34を有する。ベース部34は、ステータ40のコイル42から引き出される4本の引出線43(W相、V相、U相、コモン)に対応して、4つの貫通孔35を有する。この貫通孔35には、絶縁性ブッシング45が配置されている。また、1つの貫通孔35には、引出線43が1本のみ通されている。このようにすれば、引出線43を半田付けして回路基板60に接続する作業を容易に行うことができる。なお、絶縁性ブッシング45は、貫通孔35をなすベース部34の内周面に圧入等の手段により固定されている。絶縁性ブッシング45は貫通孔35に挿入されていてもよい。また、コイル42と引出線43とは、単一の部材から構成されているのが好ましい。
【0028】
具体的に、1つの貫通孔35から複数本の引出線43が引き出されている場合には、回路基板60の各相に対して適切な引出線43を選別する作業が別途必要となり、作業性が悪い虞がある。これに対し、例示する実施形態では、1つの貫通孔35には1本の引出線のみを通すので、回路基板60の各相に対応する引出線43を容易に把握することができ、半田付け作業が行いやすい。なお、引出線43のうちコモン線は、3本の線を1本により合わせて構成されており、1本の引出線43とみなしている。
【0029】
貫通孔35におけるベース部34の下開口部は、貫通孔35よりも大径の凹部36を含む。具体的に、この凹部36は、下方に向かって径が漸次増大する形状を含む。凹部36内には、貫通孔35が配置される。各貫通孔35の周方向の間には、各凹部36を区画する壁部58が配置される。
【0030】
ベース部34は、貫通孔35を有する底部34aと、底部34aの外周部から上側に延びる側壁部34bとを含む。底部34aは、貫通孔35より径方向外側に位置して上側に窪んだ収容部37と、凹部36と収容部37とに連続する連通溝38とを有している。収容部37は、周方向に延びている。このように、収容部37を貫通孔35より径方向外側に配置することで、収容部37を貫通孔35の近傍に配置する場合に比べて底部34aを削る面積が少なくでき、ベース部34の剛性が低下するのを抑えることができる。また、収容部37を底部34aにおける比較的厚肉の部位に配置することにより、ベース部34の剛性が低下するのを抑えることができる。実施形態では、例えば厚肉の部位は、スラストヨーク33の下側の部位等である。
【0031】
また、引出線43に対応するベース部34の下面上の部位を削ることにより、凹部36及び連通溝38をベース部34の下面に配置したので、従来に比べてベース部34を削る面積を少なくでき、ベース部34の剛性を確保することができる。なお、凹部36は、引出線43が貫通孔35から円滑に引き出せる最小限の大きさが好ましく、これによりベース部34を削る面積をより少なくできる。
【0032】
収容部37は、ベース部34の周方向に延びる途中で上側に傾斜する傾斜部37aを有する。これにより、傾斜部37aよりもコモン線側の収容部37の窪み深さが、その他の引出線43側の収容部37の窪み深さよりも深くなっている。コモン線は、3本の線を1本により合わせて1本の引出線43とみなしているので、他の引出線43よりも径が太い。そこで、コモン線が引き出される収容部37の窪み深さを深くして、コモン線がベース部34の下面からはみ出さないようにしている。
【0033】
また、凹部36及び連通溝38を含むベースプレート31表面は、電着塗装膜を有する。この電着塗装膜は、数μm程度の膜厚を有しており、絶縁性が確保される。
【0034】
収容部37内には、フレキシブル回路基板60(以下、「回路基板60」という)が配置される。より正確には、回路基板60における、コイル42の引出線43と接続するためのパッド部65が収容部37内に配置される。
【0035】
図4に示すように、回路基板60は、粘着剤層61と、粘着剤層61上に位置する第1絶縁層62と、第1絶縁層62上に位置し引出線43に電気的に接続する導電層63と、導電層63を一部露出させて覆う第2絶縁層64とを含む。パッド部65は、第2絶縁層64から一部露出された導電層63で構成される。回路基板60は、側壁部34b及びベースプレート31の下面に沿って配置される。パッド部65は収容部37に配置される。回路基板60は、粘着剤層61によって貼り付けられる。第1及び第2絶縁層62,64は、例えばポリイミド等で構成される。導電層63は、例えば銅箔等で構成される。
【0036】
ここで、図3に示すように、コイル42の引出線43のW相及びコモンに対応するパッド部65近傍の第1絶縁層62及び第2絶縁層64は、貫通孔35に向かって延びる突起部60aを有する。突起部60aは連通溝38内に配置されるのが好ましい。この突起部60aは、引出線43の後述する皮膜除去部44とベースプレート31との間に位置している。このような構成とすれば、引出線43の皮膜除去部44とベースプレート31との間に位置する第1及び第2絶縁層62,64によって、引出線43がベースプレート31に接触して電気的に接続、すなわちショートすることを防止できる。
【0037】
また、凹部36、連通溝38を構成するベースプレート31の表面は、前述の電着塗装膜により覆われているのが好ましい。電着塗装膜により引出線がベースプレート31に接触して電気的に接続することを防止できる。特に、連通溝38を構成するベースプレート31の表面が電着塗装膜により覆われていることにより、皮膜除去部44とベースプレート31との間に第1及び第2絶縁層62,64に加え電着塗装膜も位置するため、より一層電気的に接続することを防止できる。
【0038】
なお、収容部37も電着塗装膜により覆われているのが好ましい。また、突起部60aは、第1絶縁層62のみで構成されていてもよく、また、第2絶縁層64のみで構成されてもよい。
【0039】
ステータ40のコイル42は、導線43aと、導線43aを覆う絶縁皮膜43bとを有する。コイル42の引出線43の先端部は、絶縁皮膜43bが除去された皮膜除去部44を有する。皮膜除去部44は、後述する半田上げ工程によって絶縁皮膜43bが除去されて剥き出しとなった導線43aに塗布された半田膜を有する。
【0040】
各引出線43は、ベース部34の貫通孔35内に配置された絶縁性ブッシング45と連通溝38内を通り、回路基板60に向かって略同一方向(図3では右斜め下方向)に延びている。このような構成とすれば、引出線43の配線作業を効率的に行うことができる。すなわち、ベース部34の下面に引き出された4本の引出線43を治具(図示省略)を用いて保持しつつ、この治具を回路基板60側に向かって右斜め下方向に移動させる。これにより、4本の引出線43を同時に同一方向に折り曲げて連通溝38内に配置することができ、作業効率が向上する。
【0041】
引出線43は、回路基板60のパッド部65に半田付けされ、回路基板60と電気的に接続されている。ここで、収容部37の窪み深さは、回路基板60の厚さと半田48の厚さの和より大きくなっており(図1参照)、半田48の盛り上がり部分がベース部34の下面からほぼ突出しない。
【0042】
貫通孔35は封止材55により封止され、封止材55は、凹部36及び連通溝38に位置する。この封止材55は熱硬化性の接着剤が好ましく、引出線43が貫通孔35、凹部36及び連通溝38内で動かないように固定している。ここで、凹部36は、下方に向かって径が漸次増大する形状であるから、封止材55を凹部36に位置させたときに、貫通孔35の下開口部に封止材55が集まりやすくなる。なお、封止材55は、熱硬化性の接着剤に代えて、例えば紫外線硬化型の接着剤等、種々の接着剤を用いてもよい。また、気密性が得られるのであれば、接着剤以外の封止材を用いてもよい。例えば、塗布状態で液状又はゲル状であって、接着剤以外の封止材を用いてもよい。
【0043】
なお、図3では、引出線43を見やすくするために、W相の貫通孔35、凹部36及び連通溝38内のみに封止材55が位置した図としているが、実際には、全ての貫通孔35、凹部36及び連通溝38に封止材55が位置している。
【0044】
このように、回路基板60を、貫通孔35よりも径方向外側の収容部37内に配置しているので、貫通孔35を封止材55で封止する際に、封止材55による貫通孔35の封止を回路基板60が妨げない。さらに、貫通孔35を封止材55によって封止して気密性を確保することができる。これにより、ハードディスク駆動装置1のハウジング13内と外部との気体等が貫通孔35を介して出入りすることを防止できる。特に、ハードディスク駆動装置1のハウジング13内に介在する気体等が貫通孔35から漏出することを防止できる。また、本実施形態では、ハウジング13内にヘリウムが介在し、ヘリウムは空気に比べ分子量が小さいため貫通孔35から漏出しやすい。しかし、本実施形態の構成により、ヘリウムが貫通孔35から漏出することを防止できる。
【0045】
次に、ステータ40の引出線43を回路基板60に電気的に接続する手順について、図5及び図6を参照しつつ説明する。まず、回路基板60の粘着剤層61をベースプレート31の下面に貼り付ける。また、ベースプレート31の貫通孔35に円筒状の絶縁性ブッシング45を圧入する。
【0046】
図5は、引出線の半田上げ工程を説明するための図である。図5(a)に示すように、ステータ40のコイル42端部から、長さの異なる4本の引出線43を引き出す。図5(a)では、W相、V相、U相、コモンの順に引出線43の長さが短くなっている。このように、各引出線43の長さを変更しておくことで、回路基板60の各相に対応する引出線43を容易に把握することができ、配線作業及び/又は半田付け作業が行いやすくなる。
【0047】
そして、図5(b)に示すように、各引出線43を、溶融された半田液71が貯留されている半田槽70内に浸す。これにより、半田液71に浸した部分の引出線43の絶縁皮膜43bが溶けて導線43aが露出する。すなわち、各引出線43において、溶融せずに残った絶縁皮膜43bの長さがほぼ等しくなる一方、導線43aの長さがW相、V相、U相、コモンの順に短くなっている。その後、図5(c)に示すように、ステータ40を上方に引き上げることで、各引出線43の先端部は、導線43aが半田膜で覆われた皮膜除去部44を有する。
【0048】
次に、図6に示すように、各引出線43を、ベースプレート31の各貫通孔35に対して1本ずつ通す一方、ステータ40をベースプレート31のホルダ31bに対して圧入等の手段により固定する。そして、ベースプレート31のベース部34の下面に引き出された4本の引出線43を治具を用いて保持しつつ、この治具を回路基板60側に向かって右斜め下方向に移動させる。これにより、4本の引出線43を同時に同一方向に折り曲げて連通溝38内に配置する。
【0049】
ここで、引出線43を折り曲げた直後の皮膜除去部44は、回路基板60のパッド部65からはみ出している。そこで、引出線43の皮膜除去部44とパッド部65とを半田付けした後で、パッド部65からはみ出している皮膜除去部44の先端部を切断する。
【0050】
そして、貫通孔35、凹部36及び連通溝38内に接着剤を塗布すると共に接着剤を加熱して硬化させる。硬化した後の接着剤により、ハウジング13内の気密性を高めることができるとともに、引出線43の貫通孔35、凹部36及び連通溝38内における位置を固定することができる。これにより、引出線43の配線作業が完了する。
【0051】
《実施形態1の変形例》
図7は、本実施形態1の変形例を示す平面図である。図7に示すように、ベースプレート31の下面は、中心軸J1回りに径方向に拡がる厚肉のベース部34を有する。ベース部34は、ステータ40のコイル42から引き出される4本の引出線43(W相、V相、U相、コモン)に対応して、4つの貫通孔35を有する。1つの貫通孔35には、引出線43が1本のみ通されている。
【0052】
貫通孔35におけるベース部34の下開口部は、貫通孔35よりも大径の凹部36を含む。凹部36内には、貫通孔35が配置される。各貫通孔35の周方向の間には、各凹部36を区画する壁部58が配置される。
【0053】
ベース部34は、貫通孔35を有する底部34aと、底部34aの外周部から上側に延びる側壁部34bとを含む。底部34aは、貫通孔35の凹部36と側壁部34bとに連続する連通溝38を有している。
【0054】
ベース部34よりも径方向外側のベースプレート31の下面には、回路基板60が配置され、粘着剤層61によって貼り付けられる。
【0055】
各引出線43は、ベース部34の貫通孔35と連通溝38内を通り、回路基板60に向かって延びている。引出線43は、回路基板60のパッド部65に半田付けされ、回路基板60と電気的に接続されている。
【0056】
貫通孔35は封止材55により封止され、封止材55は、凹部36及び連通溝38に位置している。この封止材55は熱硬化性の接着剤であり、引出線43が貫通孔35、凹部36及び連通溝38内で動かないように固定している。
【0057】
このように、回路基板60を、ベース部34よりも径方向外側に配置しているので、回路基板60を収容する収容部をベース部34に配置する場合に比べてより一層、底部34aを削る面積を少なくでき、ベース部34の剛性が低下するのを更に抑えることができる。
【0058】
また、引出線43に対応するベース部34の下面上の部位を削ることにより、凹部36及び連通溝38をベース部34の下面に配置したので、従来に比べてベース部34を削る面積を少なくでき、ベース部34の剛性を確保することができる。なお、凹部36は、引出線43が貫通孔35から円滑に引き出せる最小限の大きさが好ましく、これによりベース部34を削る面積をより少なくできる。
【0059】
《実施形態2》
図8は、本実施形態2に係るスピンドルモータの構成を示す平面図である。基本的構成については実施形態1と同じであり、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。図8に示すように、ベースプレート31の下面は、中心軸J1回りに径方向に拡がる厚肉のベース部34を有する。ベース部34は、ステータ40のコイル42から引き出される4本の引出線43(W相、V相、U相、コモン)に対応して、4つの貫通孔35を有する。1つの貫通孔35には、引出線43が1本のみ通されている。
【0060】
貫通孔35におけるベース部34の下開口部は、貫通孔35よりも大径の凹部36を有する。具体的に、W相及びV相の貫通孔35の凹部36は、互いの貫通孔35を繋ぐ長孔形状を含む。また、U相及びコモンの貫通孔35の凹部36は、互いの貫通孔35を繋ぐ長孔形状を含む。各貫通孔35の周方向の間には、各凹部36を区画する壁部58が配置される。
【0061】
ベース部34は、貫通孔35を有する底部34aと、底部34aの外周部から上側に延びる側壁部34bとを含む。底部34aは、凹部36と側壁部34bとに連続する連通溝38を含む。すなわち、W相及びV相の貫通孔35から引き出される引出線43を通す幅広の連通溝38と、U相及びコモンの貫通孔35から引き出される引出線43を通す幅広の連通溝38との2つを含む。
【0062】
ベース部34よりも径方向外側のベースプレート31の下面には、回路基板60が配置され、回路基板60は粘着剤層61によってベースプレート31の下面に貼り付けられる。
【0063】
各引出線43は、ベース部34の貫通孔35と連通溝38内を通り、回路基板60に向かって延びている。引出線43は、回路基板60のパッド部65に半田付けされ、回路基板60と電気的に接続されている。
【0064】
貫通孔35は封止材55により封止され、封止材55は、凹部36及び連通溝38に位置する。この封止材55は熱硬化性の接着剤であり、引出線43が貫通孔35、凹部36及び連通溝38内で動かないように固定している。
【0065】
このように、4つの貫通孔35に対して2つの幅広の連通溝38を有するから、引出線43の配線スペースを十分に確保することができる。
【0066】
《実施形態3》
図9は、本実施形態3に係るスピンドルモータの構成を示す平面図である。基本的構成については実施形態1と同じであり、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
【0067】
図9に示すように、ベースプレート31の下面は、中心軸J1回りに径方向に拡がる厚肉のベース部34を有する。ベース部34は、底部34aと、底部34aの外周部から上側に延びる側壁部34bとを含む。底部34aは、4つの凹部57を有する。各凹部57には、貫通孔35が1つずつ配置される。
【0068】
凹部57は、貫通孔35よりも径方向外側に配置される収容部37によって互いに連通される。収容部37は周方向に延びている。各貫通孔35の周方向の間には、各凹部57を区画する壁部58が配置される。
【0069】
回路基板60は、収容部37内で周方向に延びている。回路基板60の径方向内側には、壁部58に対応して溝部66が配置される。
【0070】
実施形態3では、凹部57内には、貫通孔35に加え、回路基板60のパッド部65が配置される。パッド部65は、貫通孔35に軸方向において重なるパッド孔65aを有する。パッド孔65aの直径は、貫通孔35の直径より小さいのが好ましい。1つの貫通孔35には、好ましくは引出線43が1本のみ通されている。引出線43は、パッド孔65aを通ってベース部34の下面に達する。下面に達した引出線43は、回路基板60のパッド部65に半田付けされ、回路基板60と電気的に接続されている。パッド孔65aは、半田48により塞がれる。
【0071】
このように、ベース部34の下面に複数の凹部57を配置した構成では、引出線43に対応するベース部34の下面上の部位を削ることにより、複数の凹部57をベース部34の下面に配置したので、従来に比べてベース部34を削る面積を少なくでき、ベース部34の剛性を確保することができる。なお、凹部57は、引出線43が貫通孔35から円滑に引き出せる最小限の大きさが好ましく、これによりベース部34を削る面積をより少なくできる。また、各貫通孔35間に配置される壁部58がリブとなるため、ベース部34の剛性を確保することができる。
【0072】
また、回路基板60のパッド部65で貫通孔35を塞ぎ、パッド孔65aを半田48で塞ぐことで、気密性を高めることができる。これにより、ハードディスク駆動装置1のハウジング13内と外部との気体等が貫通孔35を介して出入りすることを防止できる。なお、凹部57内に封止材を位置させて半田48を封止材で覆うようにすれば、より気密性を確保することができる。
【0073】
封止材としては、実施形態1と同様に、好ましくは熱硬化性の接着剤が用いられる。ただし、封止材は、熱硬化性の接着剤に代えて、例えば紫外線硬化型の接着剤等、種々の接着剤を用いてもよい。また、気密性が得られるのであれば、接着剤以外の封止材を用いてもよい。例えば、塗布状態で液状又はゲル状であって、接着剤以外の封止材を用いてもよい。
【0074】
《実施形態3の変形例1》
図10は、本実施形態3の変形例1を示す平面図である。図10に示すように、ベース部34は、底部34aと、底部34aの外周部から上側に延びる側壁部34bとを含む。底部34aは、2つの凹部57を有する。各凹部57には、貫通孔35が2つずつ配置される。
【0075】
凹部57は、貫通孔35よりも径方向外側に配置される収容部37によって互いに連通される。各凹部57の貫通孔35間には、各凹部57を区画する壁部58が配置される。なお、各凹部57に配置される貫通孔35は、2つずつに限定するものではなく1つ以上有していればよい。
【0076】
なお、凹部57内には、貫通孔35に加え、回路基板60のパッド部65が配置される。回路基板60の径方向内側には、壁部58に対応して溝部66が配置される。
【0077】
《実施形態3の変形例2》
図11は、本実施形態3の変形例2を示す平面図である。図11に示すように、ベース部34は、底部34aと、底部34aの外周部から上側に延びる側壁部34bとを含む。底部34aは、3つの凹部57を有する。ベース部34の周方向両側に位置する凹部57には、貫通孔35が1つずつ配置される。周方向中央に位置する凹部57には、貫通孔35が2つ配置される。
【0078】
凹部57は、貫通孔35よりも径方向内側に配置される収容部37によって互いに連通される。各凹部57の貫通孔35間には、各凹部57を区画する壁部58が配置される。なお、壁部58は、例示した配置に限定するものではなく、その個数や配置を変更してもよい。
【0079】
なお、凹部57内には、貫通孔35に加え、回路基板60のパッド部65が配置される。回路基板60の径方向外側には、壁部58に対応して溝部66が配置される。
【0080】
《その他の実施形態》
以上、スピンドルモータの各実施形態及び変形例について説明したが、各実施形態及び変形例に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
【0081】
実施形態では、4本の引出線43(W相、V相、U相、コモン)に対応して、4つの貫通孔35を有する構成について説明したが、貫通孔35を1つ以上有していればよい。
【0082】
例えば、1つの貫通孔から4本の引出線を引き出してもよいし、2つの貫通孔からそれぞれ2本ずつ引出線を引き出してもよい。また、2つの貫通孔のうち、一方の貫通孔から1本の引出線を引き出し、他方の貫通孔から複数本の引出線を引き出してもよい。例えば、一方の貫通孔からコモン線を引き出し、他方の貫通孔からU相、V相、及びW相の3本の引出線を引き出してもよい。
【0083】
また、引出線43の本数は4本に限定するものではなく、例えばU相、V相、W相の3本の引出線でもよい。
【0084】
また、実施形態では、W相及びコモンの貫通孔35から回路基板60の各パッド部65までの距離が、V相及びU相の貫通孔35から各パッド部65までの距離に比べて長い。そのため、W相及びコモンの引出線43の皮膜除去部44とベースプレート31との間に回路基板60の突起部60aを配置して絶縁しているが、各貫通孔35から各パッド部65までの距離が等しければ、皮膜除去部とベースプレートとの絶縁という観点からは突起部60aを配置しなくてもよい。
【0085】
また、引出線43がベースプレート31と電気的に接触しないように、貫通孔35に絶縁性ブッシング45を配置した構成について説明したが、例えば、ステータ40とベースプレート31との間に絶縁シートを配置してもよい。
【0086】
また、ベースプレート31とハウジング13とが単一の部材で構成された形態について説明したが、ベースプレート31とハウジング13とを別々の部材で構成してもよい。
【0087】
また、アウターロータ型のスピンドルモータ10に対して例示する実施形態を適用した場合について説明したが、インナーロータ型のモータに対しても例示する実施形態を適用することができる。さらに、モータ10の軸受機構25は、流体動圧を利用するものに限定するものではなく、他の滑り軸受や他の構造の軸受を用いてもよい。
【0088】
また、回路基板は、フレキシブル回路基板に限らず種々の回路基板を用いることができ、例えばコネクタ等のリジッド基板を用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0089】
以上説明したように、本発明は、スピンドルモータ及びこのスピンドルモータを備えたハードディスク駆動装置において、ベース部の剛性を確保できるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
【符号の説明】
【0090】
1 ハードディスク駆動装置
10 スピンドルモータ
11 記録ディスク
12 アクセス部
13 ハウジング
13a 第1ハウジング部
13b 第2ハウジング部
21 ロータハブ
31 ベースプレート
34 ベース部
34a 底部
34b 側壁部
35 貫通孔
36 凹部
37 収容部
38 連通溝
40 ステータ
42 コイル
43 引出線
43a 導線
43b 絶縁皮膜
44 皮膜除去部
48 半田
55 封止材
57 凹部
58 壁部
60 回路基板
62 第1絶縁層
63 導電層
64 第2絶縁層
65 パッド部
65a パッド孔
J1 中心軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貫通孔を有し、中心軸回りに径方向に拡がるベース部と、
前記ベース部の上側に位置し、前記中心軸回りに回転自在であるロータハブと、
前記ベース部の上側に位置し、引出線を有するコイルを備えたステータと、
前記貫通孔より径方向外側に位置し、前記ベース部の下面上に位置する回路基板と、を備え、
前記ベース部は、前記貫通孔と前記回路基板とを繋ぐ連通溝を有し、
前記コイルの引出線は、前記貫通孔と前記連通溝内とを通り前記回路基板に電気的に接続し、
前記貫通孔は、封止材により封止されていることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項2】
請求項1において、
前記貫通孔における前記ベース部の下開口部には、該貫通孔よりも大径の凹部が配置されていることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項3】
請求項2において、
前記凹部は、前記連通溝に連続し、
前記封止材は、接着剤であり、
前記接着剤は、前記凹部及び前記連通溝内に位置していることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項4】
請求項1乃至3のうち何れか1項において、
前記ベース部は、前記貫通孔が配置された底部と、該底部の外周部から上側に延びる側壁部と、を有し、
前記底部は、上側に窪むとともに前記連通溝に連続する収容部を有し、
前記回路基板の前記引出線と接続するパッド部が、前記収容部内に配置されていることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項5】
請求項4において、
前記引出線は、前記パッド部に半田付けされており、
前記収容部の窪み深さは、前記回路基板の厚さと半田の厚さの和より大きいことを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項6】
請求項1乃至5のうち何れか1項において、
前記貫通孔は、前記ベース部に複数個配置され、
1つの前記貫通孔には、前記引出線が1本のみ通されていることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項7】
請求項1乃至5のうち何れか1項において、
前記貫通孔は、前記ベース部に複数個配置され、
前記引出線は、前記複数の貫通孔に対応して複数本配置され、
前記各貫通孔には、前記各引出線がそれぞれ1本ずつ通されており、
前記各引出線は、前記回路基板に向かって略同一方向に延びていることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項8】
請求項1乃至7のうち何れか1項において、
前記回路基板は、第1絶縁層と、該第1絶縁層上に位置し前記引出線に電気的に接続する導電層と、該導電層を一部露出させて覆う第2絶縁層と、を有し、
前記コイルは、導線と、該導線を覆う絶縁皮膜と、を有し、
前記コイルの引出線の先端部は、前記絶縁皮膜が除去された皮膜除去部を有し、
前記回路基板の少なくとも前記第1絶縁層は、前記皮膜除去部と前記ベース部との間に介在することを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項9】
請求項1乃至8のうち何れか1項に記載されたスピンドルモータと、
前記スピンドルモータの前記ロータハブに取り付けられた記録ディスクと、
前記記録ディスクに対して情報の読み出し及び/又は書き込みを行うアクセス部と、
前記ベース部を含む第1ハウジング部と第2ハウジング部とから構成され、前記スピンドルモータ及び前記アクセス部を収容するハウジングとを備えたことを特徴とするハードディスク駆動装置。
【請求項10】
複数の貫通孔を有し、中心軸回りに径方向に拡がるベース部と、
前記ベース部の上側に位置し、前記中心軸回りに回転自在であるロータハブと、
前記ベース部の上側に位置し、引出線を有するコイルを備えたステータと、
前記ベース部の下面上に位置する回路基板とを備え、
前記ベース部は、その下面に複数の凹部を有し、
前記各凹部には、前記貫通孔が少なくとも1つ配置され、
前記引出線は、前記貫通孔を通って前記ベース部の下面に達し、前記回路基板のパッド部に電気的に接続されていることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項11】
請求項10において、
前記パッド部は、前記凹部内に配置されていることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項12】
請求項11において、
前記パッド部は、前記貫通孔に軸方向において重なるパッド孔を有し、
前記引出線は、前記パッド孔を通って前記パッド部の下面に達し、該パッド部に半田付けされ、
前記パッド孔は、前記半田により塞がれていることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項13】
請求項12において、
前記半田は、封止材により覆われていることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項14】
請求項10乃至13のうち何れか1項において、
前記各貫通孔には、前記引出線が1本のみ通されていることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項15】
請求項10乃至14のうち何れか1項において、
前記各凹部には、1つの前記貫通孔が配置されていることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項16】
請求項10乃至15のうち何れか1項において、
前記各貫通孔間には、壁部が配置されていることを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項17】
請求項10乃至16のうち何れか1項に記載されたスピンドルモータと、
前記スピンドルモータの前記ロータハブに取り付けられた記録ディスクと、
前記記録ディスクに対して情報の読み出し及び/又は書き込みを行うアクセス部と、
前記ベース部を含む第1ハウジング部と第2ハウジング部とから構成され、前記スピンドルモータ及び前記アクセス部を収容するハウジングとを備えたことを特徴とするハードディスク駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−234602(P2011−234602A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−219590(P2010−219590)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(000232302)日本電産株式会社 (697)
【Fターム(参考)】