説明

スルホニル−フェニル−2H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン誘導体、それらの製造方法及び医薬としてのそれらの使用

本発明は、PPARデルタ又はPPARデルタ及びPPARアルファアゴニスト活性を示す、スルホニル−フェニル−オキサジアゾロン類及びそれらの生理学的に許容しうる塩及び生理学的に機能性の誘導体に関する。
式I
【化1】


(式中、ラジカルは定義されるとおりである)の化合物、及びそれらの生理学的に許容しうる塩、並びにそれらを製造するための方法が記載される。これらの化合物は、脂肪酸代謝の障害及びグルコース利用障害、さらにインスリン抵抗性が関与する障害、並びに脱随、及び中枢神経系及び末梢神経系の他の神経変性障害の処置及び/又は予防に適する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PPARデルタ又はPPARデルタ及びPPARアルファアゴニスト活性を示す、スルホニル−フェニル−オキサジアゾロン類及びそれらの生理学的に許容しうる塩及び生理学的に機能性の誘導体に関する。
【背景技術】
【0002】
スルホンアミド基を有するPPARデルタアゴニストが特許文献1、特許文献2及び特許文献3、さらに特許文献4に記載されている。オキサジアゾロンを特徴とする化合物が特許文献5に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO 2003/097607
【特許文献2】WO 2004/005253
【特許文献3】DE10335449
【特許文献4】WO 2004/092117
【特許文献5】WO 2005/097786
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、脂質及び/又は炭水化物代謝の治療上利用可能なモジュレーションを可能にし、従って2型糖尿病及びアテローム性動脈硬化症並びにその多用な続発症のような疾患の予防及び/又は処置に適した化合物を提供する目的に基づくものであった。本発明の別の目的は、中枢及び末梢神経系の脱髄及び他の神経変性障害を処置することである。
【0005】
PPA受容体の活性を調節する一連の化合物が見いだされている。これらの化合物は、特にPPARデルタ又はPPARデルタ及びPPARアルファを活性化することに適しているが、特定の化合物によって相対的活性化が変化することが起こり得る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の化合物は、全てのその立体異性体形態及びあらゆる比の混合物の、式I:
【化1】

[式中、
nは0、1であり、
R1、R2は独立して、H、(C1−C8)アルキル、(C0−C4)アルキレン−(C3−C7)シクロアルキル、(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリールであり、ここでアルキル及びアルキレンは非置換であるか又は1〜3回Fで置換され;
R3、R4は独立して、H、(C1−C8)アルキル、(C0−C4)アルキレン−(C3−C7)シクロアルキル、(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリールであり、ここでアルキル及びアルキレンは非置換であるか又は1〜3回Fで置換され;
R5、R6は独立して、H、(C1−C8)アルキル、(C0−C4)アルキレン−(C3−C7)シクロアルキル、(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリールであり、ここでアルキル及びアルキレンは非置換であるか又は1〜3回Fで置換され;又は
R5及びR6は、それらを有する炭素原子と共に(C3−C7)シクロアルキル環を形成し、ここで1個の炭素原子は1個のヘテロ原子O、S、Nで置き換えられていてもよく;
R7は、H、ハロゲン、(C1−C8)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−H、(C3−C7)シクロアルキルであり、ここでアルキル及びアルキレンは非置換であるか又は1〜3回Fで置換され;
R8、R9は独立して、H、ハロゲン、(C1−C8)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−H、(C3−C7)シクロアルキル、−CO−O−(C0−C4)−アルキレン−H、CO−O−フェニル、−CO−NR12R13であり、ここでアルキル及びアルキレンは非置換であるか又は1〜3回F、NR12R13で置換され、そしてフェニルは非置換であるか又は1〜3回、ハロゲン、(C1−C4)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−H、若しくはNR12R13で置換され;又は
R8及びR9はそれらが結合している炭素原子と共に、(C5−C7)シクロアルキル環を形成し、ここで1個の炭素原子は1個のヘテロ原子O、S、Nで置き換えられていてもよく;
R10、R11は独立して、H、ハロゲン、(C1−C8)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−H、(C3−C7)シクロアルキル、(C6−C10)アリールであり、ここでシクロアルキル及びアリールは非置換であるか又は1〜2回(C1−C4)アルキルで置換されていてもよく、ここでアルキル及びアルキレンは非置換であるか又は1〜3回Fで置換され;
R12、R13は独立して、H、(C1−C6)アルキルである]
並びにその生理学的に許容しうる塩及び互変異性体により記載される。
【0007】
本発明の別の実施態様は、式I[式中
nは0、1であり、
R1、R2は独立して、H、(C1−C8)アルキル、(C0−C4)アルキレン−(C3−C7)シクロアルキル、(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリールであり、ここでアルキル及びアルキレンは非置換であるか又は1〜3回Fで置換され;
R3、R4は独立して、H、(C1−C8)アルキル、(C0−C4)アルキレン−(C3−C7)シクロアルキル、(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリールであり、ここでアルキル及びアルキレンは非置換であるか又は1〜3回Fで置換され;
R5、R6は独立して、H、(C1−C8)アルキル、(C0−C4)アルキレン−(C3−C7)シクロアルキル、(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリールであり、ここでアルキル及びアルキレンは非置換であるか又は1〜3回Fで置換され;
R7はH、ハロゲン、(C1−C8)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−H、(C3−C7)シクロアルキルであり、ここでアルキル及びアルキレンは非置換であるか又は1〜3回Fで置換され;
R8、R9は独立して、H、ハロゲン、(C1−C8)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−H、(C3−C7)シクロアルキルであり、ここでアルキル及びアルキレンは非置換であるか又は1〜3回Fで置換され;
R10、R11は独立して、H、ハロゲン、(C1−C8)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−H、(C3−C7)シクロアルキルであり、ここでアルキル及びアルキレンは非置換であるか又は1〜3回Fで置換される]
の化合物である。
【0008】
本発明の別の実施態様は、nが0である式Iの化合物である。
【0009】
本発明の別の実施態様は、nが1である式Iの化合物である。
【0010】
本発明の別の実施態様は、R9が2位にある式Iの化合物である。
【0011】
本発明の別の実施態様は、R8及びR9がそれらが結合している炭素原子と共にシクロアルキル環を形成する場合にR9が3位にある式Iの化合物である。
【0012】
本発明の別の実施態様は、R11が3’位にある、式Iの化合物である。
【0013】
本発明の別の実施態様は、R11が3’位にあり、そして
R10がHである、式Iの化合物である。
【0014】
本発明の別の実施態様は、R8がCF3である式Iの化合物である。
【0015】
本発明の別の実施態様は、R10がClである式Iの化合物である。
【0016】
本発明の別の実施態様は、R5及びR6がそれらを有する炭素原子と共に(C3−C7)シクロアルキル環を形成し、ここで1個の炭素原子は1個のヘテロ原子O、S、N、好ましくは1個のヘテロ原子Oで置き換えられていてもよい、式Iの化合物である。
【0017】
本発明の別の実施態様は、1つ又はそれ以上の置換基が以下の意味を有する式Iの化合物である:
nは0、1である;
R1、R2はHである;
R3、R4はHである;
R5、R6は独立して、H、(C1−C6)アルキル、好ましくは、H、CH3であり;又は
R5及びR6はそれらを有する炭素原子と共に、(C5−C6)シクロアルキル環を形成し、ここで1個の炭素原子は1個のヘテロ原子O又はNで置き換えられていてもよく、好ましくはそれがテトラヒドロピラン環を形成する;
R7はHである;
R8はCF3、Clである;
R9は2位にあり、かつ
R9はH、F、O−(C1−C4)アルキル、COOH、CO−O−フェニル、O−(C1−C4)アルキル−NR12R13、CO−O−(C1−C4)アルキル−NR12R13、CO−NH−(C1−C4)アルキル−NR12R13である;又は
R8及びR9はそれらが結合している炭素原子と共に、(C5−C6)シクロアルキル環を形成し、ここで1個の炭素原子が1個のヘテロ原子Oで置き換えられている;
R10はH、Cl、F、CH3である;
R11はH、Cl、フェニル−CF3である;
R12、R13は(C1−C4)アルキルである。
【0018】
本発明の別の実施態様は、1つ又はそれ以上の置換基が以下の意味を有する式Iの化合物である:
nは0、1である;
R1、R2はHである;
R3、R4はHである;
R5、R6は独立して、H、(C1−C6)アルキル、好ましくはH、CH3である;又は
R5及びR6はそれらを有する炭素原子と共に、(C5−C6)シクロアルキル環を形成し、ここで1個の炭素原子が1個のヘテロ原子Oで置換されており、好ましくはテトラヒドロピラン環である;
R7はHである;
R8はCF3、Clである;
R9はH、O−(C1−C4)アルキル、COOH、CO−O−フェニル、好ましくはH、メトキシ、COOH、CO−O−フェニルである;又は
R8及びR9はそれらが結合している炭素原子と共に、(C5−C6)シクロアルキル環を形成し、ここで1個の炭素原子が1個のヘテロ原子Oで置き換えられている;
R10はH、Clである;
R11はH、Cl、フェニル−CF3である;
R12、R13は(C1−C4)アルキル、好ましくはメチルである。
【0019】
本発明の別の実施態様は、1つ又はそれ以上の置換基が以下の意味を有する式Iの化合物である:
nは0、1である;
R1、R2はHである;
R3、R4はHである;
R5、R6は独立して、H、(C1−C6)アルキル、好ましくはH、CH3である;
R7はHである;
R8はCF3である;
R9はHである;
R10はClである;
R11はHである。
【0020】
本発明の別の実施態様は、1つ又はそれ以上の置換基が以下の意味を有する式Iの化合物である:
R1、R2はHである;
R3、R4はHである;
R5、R6は独立して、H、(C1−C6)アルキル、好ましくはH、CH3である;
R7はHである;
R8はCF3である;
R9はH、Fである;
R10はH、Cl、F、CH3である;
R11はHである。
【0021】
本発明の別の実施態様は、1つ又はそれ以上の置換基が以下の意味を有する式Iの化合物である:
R5はHであり、かつ
R6はHであるか又は
R5はCH3であり、かつ
R6はCH3である;
R9はHである;
R10はH、Clである。
【0022】
本発明に従うさらなる実施態様は以下の化合物である:
3−{4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
3−{4−[3,3−ジメチル−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−2H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
3−{2−クロロ−4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
3−{2−クロロ−4−[3,3−ジメチル−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−2H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
3−{2−クロロ−4−[7−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−スルホニル]−フェニル}−2H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
3−{3−クロロ−4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
3−{4−[5−(2−メトキシ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
5−クロロ−2−{1−[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ベンゼンスルホニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル}−安息香酸フェニルエステル
5−クロロ−2−{1−[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ベンゼンスルホニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル}−安息香酸
3−{4−[5−(2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
3−{4−[3,3−(4−スピロ−テトラヒドロピラン)−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
3−{4’−トリフルオロメチル−6−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−ビフェニル−3−イル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
3−(4−{5−[2−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−4−トリフルオロメチル−フェニル]−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル}−フェニル)−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
2−{1−[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ベンゼンスルホニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル}−5−トリフルオロメチル−安息香酸2−ジメチルアミノ−エチルエステル
N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−{1−[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2,4]
オキサジアゾール−3−イル)−ベンゼンスルホニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル}−5−トリフルオロメチル−ベンズアミド
【0023】
本発明はまた、本明細書に記載される本発明の好ましい局面の全ての組み合わせを包含する。
【0024】
本明細書において使用される用語アルキルは、最も広い意味で、線状、すなわち直鎖、又は分枝鎖であり得る飽和炭化水素残基を意味すると理解されるべきである。他に規定がなければ、アルキルは1〜8個の炭素原子を有する。「−(C1−C8)−アルキル」の例は、1、2、3、4、5、6、7又は8個の炭素原子を含有するアルキル残基であり、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル又はオクチル、全てのこれらの残基のn−異性体、イソプロピル、イソブチル、1−メチルブチル、イソペンチル、ネオペンチル、2,2−ジメチルブチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、イソヘキシル、sec−ブチル、tert−ブチル又はtert−ペンチルである。用語「−(C0−C8)−アルキル」は1、2、3、4、5、6、7又は8個の炭素原子を含有する炭化水素残基であり、ここで用語「−C0−アルキル」は共有結合である。全てのこれらの記述は用語アルキレンにも適用される。
【0025】
本明細書において使用される用語アルケニルは、1〜4つの二重結合を有し、かつ線状、すなわち直鎖でも分枝鎖でもよい炭化水素残基を意味すると最も広い意味で理解されるべきである。他に規定がなければ、アルケニルは2〜8個の炭素原子を有する。「−(C2−C8)−アルケニル」の例は、2、3、4、5、6、7又は8個の炭素原子を含有するアルケニル残基であり、例えば、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル (=アリル)、2−ブテニル、3−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、5−ヘキセニル又は1,3−ペンタジエニルである。全てのこれらの記述は用語アルケニレンにも適用される。
【0026】
本明細書において使用される用語アルキニルは、1〜4つの三重結合を有し、かつ線状、すなわち直鎖でも分枝でもよい炭化水素残基を意味すると最も広い意味で理解されるべきである。他に規定がなければ、アルキニルは2〜8個の炭素原子を有する。「−(C2−C8)−アルキニル」の例は、2、3、4、5、6、7又は8個の炭素原子を含有するアルキニル残基であり、例えばエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル (=プロパルギル)又は2−ブチニルである。全てのこれらの記述は用語アルキリデンにも適用される。
【0027】
全てのこれらの記述は、アルキル基が別の残基上の置換基として存在する場合、例えば、アルキルオキシ残基、アルキルオキシカルボニル残基又はアリールアルキル残基においても適用される。
【0028】
他に規定がなければ、アルキル及びアルキレンは、非置換であるか、又は互いに独立して例えば以下のような適切な基で一置換、二置換若しくは三置換される: F、Cl、Br、I、CF3、NO2、CN、COOH、CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、CO−O−(C1−C4)アルキル、CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H、CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15) 複素環、(C0−C4)アルキレン−(C3−C6)シクロアルキル、(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、O−(C0−C6)−アルキル、O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C12)シクロアルキル、O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、O−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、O−CO−O−(C1−C4)アルキル、O−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、O−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、S−(C1−C4)アルキル、S−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、S−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、S−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15) 複素環、SO−(C1−C4)アルキル、SO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、SO−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、SO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15) 複素環、SO2−(C1−C4)アルキル、SO2−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、SO2−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、SO2−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15) 複素環、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、[ここでアリール環又は複素環式環は、非置換であるか又はF、Cl、Br、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)−アルキレン−Hで一置換若しくは二置換されている];
N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)−アルキレン−H、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H)−(C1−C6)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)−アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)−アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)−アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)−アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、[ここでアリール環又は複素環式環は、非置換であるか又はF、Cl、Br、I、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)−アルキレン−H、SO2−CH3、COOH、COO−(C1−C6)−アルキル、SF5、CONH2で一置換若しくは二置換されている]。
【0029】
他に規定がなければ、用語シクロアルキルは、3から13個の炭素原子を単環式若しくは二環式、縮合環、架橋環又はスピロ環式環中に含有する飽和炭化水素環を意味すると理解されるべきである。(C3−C13)−シクロアルキル 環状アルキル残基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル又はシクロドデシルのような3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又は13個の環炭素原子を含有するシクロアルキル残基である。用語シクロアルキルには、上記シクロアルキル環のいずれかがベンゼン環に縮合した二環式基、例えばインダン及び1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンも含まれる。
【0030】
他に規定がなければ、シクロアルキルは非置換であるか、又は互いに独立して例えば以下のような適切な基で一置換、二置換若しくは三置換される: F、Cl、Br、I、CF3、NO2、CN、COOH、CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、CO−O−(C1−C4)アルキル、CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C1−C6)アルキレン−H、CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C1−C6)シクロアルキル、CON((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)−アリール、(C0−C4)アルキレン−(C3−C6)シクロアルキル、(C3−C6)アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、O−(C0−C6)−アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、O−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、O−CO−O−(C1−C4)アルキル、O−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、O−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、O−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン− (C6−C10)アリール、O−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H、O−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、O−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、S−(C1−C4)アルキル、S−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、S−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、S−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、SO−(C1−C4)アルキル、SO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、SO−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、SO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、SO2−(C1−C4)アルキル、SO2−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、SO2−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、SO2−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、[ここでアリール環又は複素環式環は、非置換であるか又はF、Cl、Br、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)−アルキレン−Hで一置換若しくは二置換されている];
N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)−アルキレン−H、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H)−(C1−C6)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)−アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)−アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)−アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)−アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、[ここでアリール又は複素環式環は、非置換であるか又はF、Cl、Br、I、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)−アルキレン−H、SO2−CH3、COOH、COO−(C1−C6)−アルキル、SF5、CONH2で一置換若しくは二置換されている]。
【0031】
用語「アリール」は、6から14個の炭素原子を単環式環又は二環式環中に含有する芳香族炭化水素環を意味すると理解される。(C6−C14)−アリール環の例はフェニル、ナフチル、例えば1−ナフチル及び2−ナフチル、ビフェニリル、例えば2−ビフェニリル、3−ビフェニリル及び4−ビフェニリル、アントリル又はフルオレニルである。ビフェニリル環、ナフチル環及び特にフェニル環はアリール環のさらなる実施態様である。
【0032】
用語複素環は、3から15個の炭素原子を単環式若しくは二環式環、縮合環、架橋環又はスピロ環中に含有し、3〜15個の環炭素原子のうち1〜5個の炭素原子がヘテロ原子(例えば窒素、酸素又は硫黄)で置き換えられており、さらにヘテロ原子が酸化されていてもよい(例えばN=O、S=O、SO2)、飽和(ヘテロシクロアルキル)、部分的に不飽和の(ヘテロシクロアルケニル)又は不飽和(ヘテロアリール)炭化水素環を意味すると理解される。複素環の例は、アクリジニル、アザインドール (1H−ピロロピリジニル)、アザベンゾイミダゾリル、アザスピロデカニル、アゼピニル、アゼチジニル、アジリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、カルバゾリル、4aH−カルバゾリル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル(decahydrochinolinyl)、4,5−ジヒドロオキサゾリニル、ジオキサゾリル、ジオキサジニル、1,3−ジオキソラニル、1,3−ジオキソレニル、3,3−ジオキソ[1,3,4]オキサチアジニル、6H−1,5,2−ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3−b]−テトラヒドロフラニル、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H−インダゾリル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H−インドリル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル (ベンゾイミダゾリル)、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、イソチアゾリニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリニル、イソオキサゾリジニル、2−イソオキサゾリニル、ケトピペラジニル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2−オキサ−チエパニル、1,2−オキサチオラニル、1,4−オキサゼパニル、1,4−オキサゼピニル、1,2−オキサジニル、1,3−オキサジニル、1,4−オキサジニル、オキサゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリル、オキセタニル、オキソカニル(oxocanyl)、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾリル、ピリドイミダゾリル、ピリドチアゾリル、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリジノニル、ピロリニル、2H−ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H−キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラジニル、テトラゾリル、6H−1,2,5−チアジアジニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、チアントレニル、1,2−チアジニル、1,3−チアジニル、1,4−チアジニル、1,3−チアゾリル、チアゾリル、チアゾリジニル、チアゾリニル、チエニル、チエタニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオモルホリニル、チオフェノリル、チオフェニル、チオピラニル、1,2,3−トリアジニル、1,2,4−トリアジニル、1,3,5−トリアジニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,5−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリル及びキサンテニルである。
【0033】
複素環式環は、非置換であるか又は例えば以下のような適切な基で一置換、二置換若しくは三置換される: F、Cl、Br、I、CF3、NO2、CN、COOH、CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、CO−O−(C1−C4)アルキル、CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C1−C6)アルキレン−H、CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C1−C6)シクロアルキル、CON((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)−アリール、(C0−C4)アルキレン−(C3−C6)シクロアルキル、(C3−C6)アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、O−(C0−C6)−アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、O−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、O−CO−O−(C1−C4)アルキル、O−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、O−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、O−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、O−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H、O−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、O−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、S−(C1−C4)アルキル、S−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、S−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、S−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、SO−(C1−C4)アルキル、SO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、SO−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、SO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、SO2−(C1−C4)アルキル、SO2−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、SO2−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、SO2−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、[ここでアリール環又は複素環式環は非置換であるか又はF、Cl、Br、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)−アルキレン−Hで一置換若しくは二置換されている];
N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)−アルキレン−H、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H)−(C1−C6)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)−アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)−アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)−アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)−アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、[ここでアリール又は複素環式環は、非置換であるか又はF、Cl、Br、I、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル、N((C0−C4)−アルキレン−H)−(C0−C4)−アルキレン−H,SO2−CH3、COOH、COO−(C1−C6)−アルキル、SF5、CONH2で一置換若しくは二置換されている]。
【0034】
ハロゲンはフッ素、塩素、臭素又はヨウ素である。
【0035】
式Iの化合物中に存在する光学活性な炭素原子は、互いに独立して、R配置又はS配置を有し得る。式Iの化合物は、純粋な鏡像異性体若しくは純粋なジアステレオマーの形態、又は鏡像異性体及び/若しくはジアステレオマーの混合物の形態、例えばラセミ化合物の形態で存在し得る。本発明は、純粋な鏡像異性体、及び鏡像異性体の混合物に加えて純粋なジアステレオマー、及びジアステレオマーの混合物に関する。本発明は、式Iの2つの立体異性体又は2つより多くの立体異性体の混合物を含み、そしてこれは混合物中に全ての比の立体異性体を含む。式Iの化合物がE異性体又はZ異性体(又はcis異性体若しくはtrans異性体)として存在し得る場合、本発明は純粋なE異性体及び純粋なZ異性体の両方、並びに全ての比のE/Z混合物に関する。本発明はまた、式Iの化合物の全ての互変異性体形態を含む。
【0036】
ジアステレオマー(E/Z異性体を含む)は、例えばクロマトグラフィーにより個々の異性体に分離することができる。ラセミ化合物は、慣例の方法により、例えばキラル相でのクロマトグラフィー又は分割により、例えば光学活性な酸又は塩基を用いて得られたジアステレオマー塩の結晶化により、2つの鏡像異性体に分離することができる。立体化学的に均一な式Iの化合物もまた、立体化学的に均一な出発物質を使用することにより、又は立体選択的な反応を使用することにより得ることができる。
【0037】
式Iの化合物は、それらのラセミ化合物、ラセミ混合物、純粋な鏡像異性体、ジアステレオマー及びジアステレオマーの混合物、さらにそれらの互変異性体形態で存在し得る。本発明は、式Iの化合物の全てのこれらの異性体形態及び互変異性体形態を包含する。これらの異性体形態は、一部の場合にはたとえ具体的に記載されていなくても公知の方法により得ることができる。
【0038】
薬学的に許容される塩は、その水に対する溶解性が、元の化合物又は基本化合物のそれより大きいために、特に医学用途において適切である。これらの塩は薬学的に許容されるアニオン又はカチオンを有していなければならない。本発明の化合物の薬学的に許容される適切な酸付加塩は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸及び硫酸などの無機酸;及び、例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グリコール酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、コハク酸、p−トルエンスルホン酸及び酒石酸などの有機酸の塩であ る。薬学的に許容される適切な塩基塩は、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(ナトリウム及びカリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム及びカルシウム塩など)及びトロメタモール(2アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール)、ジエタノールアミン、リジン、又はエチレンジアミンの塩である。
【0039】
薬学的に許容されないアニオンを有する塩、例えば、トリフルオロ酢酸塩は、薬学的に許容される塩の製造若しくは精製のための有用な中間体として、及び/又は、非治療的な、例えば、インビトロでの適用における使用のため、同様に本発明の範囲内に属する。
【0040】
本明細書で使用される用語「生理学的に機能性の誘導体」は、本発明の式Iの化合物の生理学的耐性を有するあらゆる誘導体、例えばエステルを意味し、これは例えば、ヒトなどの哺乳類へ投与した場合、(直接的に又は間接的に)式Iの化合物を又はその活性な代謝物を形成することができる。
【0041】
生理学的に機能性の誘導体はまた、例えば、H. Okadaら, Chem. Pharm. Bull. 1994, 42, 57−61に記載されているような、本発明の化合物のプロドラッグも含む。その様なプロドラッグは、インビボで本発明の化合物に代謝されることが可能である。これらのプロドラッグは、それ自身活性であっても活性でなくてもよい。
【0042】
本発明の化合物はまた、種々の多形体の形態で、例えば、非晶質及び結晶性の多形体として存在することもできる。本発明の化合物の全ての多形体の形態は本発明の範囲内に属し、そしてそれは本発明のさらなる局面である。
【0043】
本明細書以下での「式Iの化合物」への全ての言及は、上記の式Iの化合物及び本明細書に記載した、その塩、溶媒和物及び生理学的に機能性の誘導体を指す。
【0044】
使用
本発明はさらに、PPARリガンドとしての式Iの化合物及びそれらの医薬組成物の使用に関する。本発明のPPARリガンドは、PPAR活性の調節因子として適切である。
【0045】
ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)は、リガンドによって活性化されることができ、核内ホルモン受容体のクラスに属する転写因子である。3種のPPARアイソフォーム、PPARアルファ、PPARガンマ及びPPARデルタ(PPARベータに同じ)が存在し、これらは異なる遺伝子によってコードされる(Peroxisome proliferator−activated receptor (PPAR): structure、mechanisms of activation and diverse functions: Motojima K.,Cell Struct Funct., 1993, 18(5), 267−77)。
【0046】
ヒトでは、PPARガンマは3つのバリアント、即ち、PPARガンマ1、ガンマ2、及びガンマ3として存在し、これらはプロモーター及びディファレンシャルmRNAスプライシングの代替使用の結果である。異なったPPARは異なる組織分布を有し、そして異なる生理機能を調節する。PPARは多数の遺伝子の調節(regulation)の種々の局面で重要な役割を果たしており、これらの遺伝子 の産物は直接的又は間接的に脂質と炭水化物代謝に大きく関わる。従って、例えば、PPARアルファ受容体は、肝臓における脂肪酸異化作用又はリポタンパク質代謝の調節において重要な役割を担うが、PPARガンマは、例えば、脂肪細胞分化の調節に大きく関わる。しかしながら、さらにPPARはまた炭水化物又は脂質代謝に直接関係しないものを含む他の多くの生理学的過程の調節にも関わっている。異なったPPARの活性は、種々の脂肪酸、脂肪酸誘導体及び合成化合物によって種々の程度 に調節できる。機能、生理作用及び病態生理関連の総説については、以下を参照のこと:Berger, J.ら, Annu. Rev. Med., 2002, 53, 409−435; Wilson, T.ら, J. Med. Chem., 2000, 43 (4), 527−550; Kliewer, S.ら, Recent Prog Horm Res., 2001, 56, 239−63; Moller, D.E. and Berger, J.P., Int J Obes Relat Metab Disord., 2003, 27 Suppl 3, 17−21; Ram, V.J., Drugs Today, 2003, 39(8),609−32)。
【0047】
3つのPPARアイソフォームのうち、PPARデルタの生理機能は長い間謎であった。PPARデルタの最初に提案された薬理学的役割は、コレステロールホメオスタシスの調節であった。いくらか選択的なPPARデルタリガンドL−165041が、糖尿病動物モデルで血漿コレステロールを上昇させることが示された(Berger J.ら、J. Biol. Chem.、1999、274、6718−6725; Leibowitz M.D.ら、FEBS Lett.、2000、473(3)、333−336)。肥満のインシュリン抵抗性アカゲザルでは、強力かつ選択的なPPARデルタリガンドGW501516がHDL−コレステロールを上昇させ、血漿LDL−コレステロール、トリグリセリド及びインシュリンレベルを減少させる(Oliver、W.ら、Proc. Natl. Acad. Sci.、2001、98、5306−5311)。 二重PPARデルタ/PPARアルファアゴニストYM−16638は、アカゲザルとカニクイザルの血漿脂質を著しく低下させ(Goto、S.ら, Br. J. Pharm., 1996, 118,174−178)、健常ボランティアの2週間治験において同様に作用する(Shimokawa, T.ら, Drug Dev. Res., 1996, 38, 86−92)。
【0048】
より最近の刊行物は、PPARデルタが異常脂質血症、インシュリン抵抗性、2型糖尿病、アテローム性動脈硬化症及びシンドロームXの処置の重要なターゲットであ ることを明確に示している(Wang、Y−X.ら, Cell, 2003, 113, 159−170; Luquet, S.ら, FASEB J.,
2003, 17, 209−226; Tanaka, T.ら, PNAS, 2003, 100, 15924−15929; Holst, D.ら, BioChem. Biophys. Acta, 2003, 1633, 43−50; Dressel, U.ら, Mol. Endocrin., 2003, 17, 2477−2493; Lee, C.H.ら, Science, 2003, 302, 453−457)。
【0049】
脂質、グルコース及びコレステロール代謝の調節因子としての作用の他に、PPARデルタは胚発生、着床及び骨形成において役割を担っていることが知られている (Lim, H. and Dey, S.K., Trends Endocrinol Metab., 2000, 11(4), 137−42; Ding, N.Zら Mol Reprod Dev., 2003, 66(3), 218−24; Mano, H.ら, J Biol Chem., 2000, 275(11), 8126−32)。
【0050】
多数の刊行物は、PPARデルタが皮膚障害や創傷治癒においてその役割の証拠となるケラチン細胞の増殖と分化を誘導することを証明している(Di− Poi, N.ら, J Steroid Biochem Mol Biol, 2003, 85(2−5), 257−65; Tan, N.S.ら, Am J Clin Dermatol., 2003, 4(8), 523−30; Wahli, W., Swiss Med Wkly., 2002, 132(7−8), 83−91)。
【0051】
PPARデルタは、CNSにおいて顕著に発現すると考えられる;しかし、その機能の大部分は未だに解明されていない。しかし特に注目すべきは、PPARデルタが CNSの主要脂質産生細胞であるげっ歯類の乏突起膠細胞に発現したという発見である(J. Granneman,ら, J. Neurosci. Res., 1998、51、563−573)。更にPPARデルタ選択的アゴニストが、マウス培養物において乏突起膠細胞ミエリン遺伝子発現とミエリン鞘の径を有意に増加させることも見出された(I. Salujaら,Glia, 2001, 33, 194−204)。このように、PPARデルタ活性化因子は、脱髄疾患や髄鞘発育不全疾患の処置に使用することができる。MSや他の脱髄疾患の処置のためのペルオキシソーム増殖因子活性化受容体デルタアゴニストの使用は、WO2005/097098に記載のように示すことができる。
【0052】
脱髄状態は、ミエリン(多くの神経線維を覆う脂質とタンパク質の多重稠密層)の欠損として現れる。これらの層は中枢神経系(CNS)の乏突起膠細胞、及び末梢神経系(PNS)のシュバン(Schwann)細胞によって与えられる。脱髄状態を有する患者では、脱髄は非可逆的であり得る;これは通常、軸索変性及びしばしば細胞変性を伴うか又はこれらが続いて起る。脱髄は、異常免疫反応、局所損傷、虚血、代謝異常、毒性物質又はウイルス感染に起因してもしなくても、神経障害又はミエリン自体への障害の結果として起こり得る(PrineasおよびMcDonald、Demyelinating Diseases. In Greenfield’s Neuropathology、6.sup.th ed. (Edward Arnold: New York、1997) 813−811、BeersおよびBerkow編、The Merck Manual of Diagnosis and Therapy、17.sup.th ed. (Whitehouse Station、N.J.: Merck Research Laboratories、1999) 1299、1437、1473−76、1483)。
【0053】
中枢性脱髄(CNSの脱髄)は、しばしば病因不明のいくつかの条件で起こり、原発性脱髄疾患として知られるようになった。これらのうち、多発性硬化症(MS)が最も多いものである。他の原発性脱髄疾患には、副腎脳白質ジストロフィー(ALD)、副腎脊髄ニューロパシー、AIDS空胞性ミエロパシー、 HTLV関連ミエロパシー、レーバー(Leber)遺伝性視神経萎縮、進行性多病巣性白質脳症(PML)、亜急性硬化性汎脳炎、ギランバレー症候群及び 熱帯性痙性不全対麻痺症が含まれる。加えて、脱髄がCNSにおいて起こり得る急性状態、例えば急性播種性脳脊髄炎(ADEM)及び急性ウイルス性脳脊髄炎がある。更に、原因不明の急性脊髄離断(transectim)が1つ又はそれ以上の隣接胸分節において、灰白質又は白質を冒す症候群である急性横断性脊髄炎も脱髄を生じ得る。また、脊髄損傷、ニューロパシー及び神経損傷を含むミエリン形成グリア細胞が損傷される障害である。
【0054】
本発明は、PPARの活性、特にPPARデルタ及びPPARアルファの活性を調節するために適切な式Iの化合物に関する。調節プロファイルによって、式Iの化合物 は、以下に記載の適応症の処置、制御及び予防、並びにそれらに関係する多くの他の薬物適用に適切である(例えば、以下を参照:Berger、J.ら、Annu. Rev. Med.、2002、53、409−435; Wilson、T.ら、J. Med. Chem.、2000、43(4)、527−550; Kliewer、S.ら、Recent Prog Horm Res.、2001、56、239−63; Fruchart、J.C.ら、2001、Pharmacological Research、44(5)、345−52; Kersten、S.ら、Nature、2000、405、421−424; Torra、I.P.ら、Curr Opin Lipidol、2001,12、245−254)。
【0055】
このタイプの化合物は、以下の処置及び/又は予防に特に適切である。
1.−脂肪酸代謝の障害及びグルコース利用障害
−インシュリン抵抗性が関与する障害
2.糖尿病、特に2型糖尿病(それに伴う続発症の予防を含む)。
これに関連する特別な側面は:
−高血糖症
−インシュリン抵抗性の改善
−耐糖能の改善
−膵臓β細胞の保護
−大血管障害及び微小血管障害の予防である。
3.異常脂質血症、及び、その続発症例えば、アテローム性動脈硬化症、冠動脈心疾患、脳血管障害等、特に以下の1つ又はそれ以上の因子で特徴付けられる疾患(これらに限定されない):
−高血漿トリグリセリド濃度、高い食後の血漿トリグリセリド濃度
−低HDLコレステロール濃度
−低アポAリポタンパク質濃度
−高LDLコレステロール濃度
−小さい高密度LDLコレステロール粒子
−高アポBリポタンパク質濃度
4.以下のような代謝症候群に関連し得る他の種々の状態:
−中心性肥満を含む肥満(過剰体重)
−血栓症、凝固亢進性及び血栓形成前の状態(動脈と静脈の)
−高血圧
−例えば(これに限定されないが)、心筋梗塞、高血圧性心疾患又は心筋症後の心不全5.炎症反応が関与する障害又は状態:
−例えば(これに限定されないが)、狭心症又は心筋梗塞を含む冠動脈硬化症、卒中などのアテローム性動脈硬化症
−血管再狭窄又は再閉塞
−例えば、Crohn病や潰瘍性大腸炎などの慢性炎症性腸疾患
−喘息
−エリテマトーデス(LE)、又は例えば関節リウマチなどの炎症性リウマチ障害
−他の炎症状態
6.細胞周期又は細胞分化過程の障害:
−脂肪細胞腫瘍
−例えば、脂肪肉腫などの脂肪腫性癌腫
−例えば(これに限定されないが)、消化管、肝臓、胆管及び膵臓の癌腫、内分泌腫瘍、肺、腎臓と尿路、生殖管の癌腫、前立腺癌腫などの充実性腫瘍及び新生物
−急性及び慢性骨髄増殖性疾患、並びにリンパ腫
−血管新生
7.下記を含む中枢及び末梢神経系の脱髄及び他の神経変性障害:
−アルツハイマー病
−多発性硬化症
−パーキンソン病
−副腎脳白質ジストロフィー(ALD)
−副腎脊髄神経障害
−AIDS空胞性ミエロパシー
−HTLV関連ミエロパシー
−レーバー遺伝性視神経萎縮
−進行性多病巣性白質脳障害(PML)
−亜急性硬化性汎脳炎
−ギラン−バレー症候群
−熱帯性痙性不全対麻痺症
−急性播種性脳脊髄炎(ADEM)
−急性ウイルス性脳脊髄炎
−急性横断性脊髄炎
−脊髄及び脳外傷
−シャルコー−マリー−ツース病
8.皮膚障害及び/又は創傷治癒過程の障害:
−例えば、乾癬などの紅斑落屑性皮膚病
−尋常性座瘡
−PPARによって調節される他の皮膚障害及び皮膚病変
−湿疹及び神経皮膚炎
−例えば、脂漏性皮膚炎又は光線皮膚炎などの皮膚炎
−例えば、脂漏性角化症、老年性角化症、光線性化症、光誘起性角化症又は毛包性角化症などの角膜炎及び角化症
−ケロイドとケロイド予防
−コンジローム又は尖圭コンジロームを含む疣贅
−例えば、性病性乳頭腫などのヒトパピローマウイルス(HPV)感染、及び例えば伝染性軟属腫、白斑症などのウイルス性疣贅
−例えば、扁平苔癬などの丘疹性皮膚炎
−例えば、基底細胞癌、黒色腫又は皮膚T細胞リンパ腫などの皮膚癌
−例えば、角皮症、表皮母斑などの限局性良性表皮性腫瘍
−凍瘡
−創傷治癒
9.他の障害:
−高血圧
−膵臓炎
−シンドロームX
−多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
−喘息
−変形性関節症
−例えば、関節リウマチなどのエリテマトーデス(LE)又は炎症性リウマチ障害
−脈管炎
−るいそう(悪液質)
−痛風
−虚血/再潅流症候群
−急性呼吸窮迫症候群(ARDS)。
【0056】
製剤
望ましい生物学的効果を達成するために必要な式Iの化合物の量は、例えば、選択した特定の化合物、使用目的、投与様式及び患者の臨床状態など多くの要因に 依存する。一日量は、一般的に1日あたり、そして体重1kgあたり0.001mgから100mg(通常0.01mgから50mg)、例えば、0.1〜10mg/kg/日である。静脈内用量は、例えば、0.001mgから1.0mg/kgの範囲であり、これは10ngから100ng/kg・分で注入により適切に投与することができる。これらの目的のための適切な注入液は、例えば、0.1ngから10mg/mlまで、通常1ngから10mg/mlを含有し得る。単回用量は、例えば、1mgから10gの有効成分を含有し得る。従って、注射用アンプルは、例えば、1mgから100mgを含有し得、そして経口投与可能な単回投与製剤、例えばカプセル及び錠剤は、例えば、0.05から1000mg、通常は0.5から600mgを含有し得る。上記の状態の治療のために、式Iの化合物は化合物自体として使用され得るが、許容される担体を用いた医薬組成物の形態が好ましい。この担体は、当然のことながら組成物の他の成分と適合性であり、そして患者の健康に有害ではないという意味で許容しうるものでなければならない。この担体は、固体でも液体でも、又はその両者でもよく、単回用量として、例えば0.05質量%から95質量%の有効成分を含有する錠剤として、この化合物と製剤化することが好ましい。式Iの他の化合物を含め、他の薬剤学的活性物質も同様に存在してよい。本発明の医薬組成物は、成分を薬理学的に許容しうる担体及び/又は賦形剤と混合することから本質的になる、既知の製剤方法の1つによって製造することができる。
【0057】
本発明の医薬組成物は、経口、直腸、局所、口内(例えば舌下)及び非経口(例えば、皮下、筋肉内、皮内又は静脈内)投与に適切であるが、最適な投与様式は、治療すべき状態の性質と重症度、及び個々の症例で使用される式Iの化合物の性質により、症例毎に異なる。被覆製剤及び被覆徐放性製剤も、本発明の範囲内に属する。酸性及び胃液抵抗性製剤が好ましい。適切な胃液抵抗性の被覆は、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及びメタクリル酸及びメタクリル酸メチルのアニオン性ポリマーを含む。
【0058】
経口投与に適切な医薬製剤は、例えば、カプセル剤、カシェ剤、可舐錠剤(suckable tablets)又は錠剤などの個別の単位の形態であり得、各製剤は、規定量の式Iの化合物を;粉末又は顆粒として、水性又は非水性液体中の溶液又は懸濁液として;又は水中油若しくは油中水エマルジョンとして含有する。これらの組成物は、既に記載したように、有効成分と担体(1つ又はそれ以上の添加成分から成り得る)を接触させる工程を含むあらゆる適切な製剤方法によって調剤され得る。組成物は、一般的に、有効成分を、液体及び/又は微粉化固体担体と均一かつ均質に混合することによって製造され、必要に応じて、その後生成物は成形される。このように、例えば、錠剤は、化合物の粉末又は顆粒を、必要により1つ又はそれ以上の追加成分と共に、圧縮又は成型することによって製造することができる。圧縮した錠剤は、例えば、粉末又は顆粒などの自由流動形態の化合物を、必要により結合剤、流動促進剤、不活性希釈剤及び/又は1つ(又はそれ以上)の界面活性剤/分散剤と、適切な機械で混合して打錠することによって製造することができる。湿製錠剤(molded tablet)は、粉末形態であり不活性液体希釈剤で加湿した化合物を、適切な機械で成型することによって製造することができる。
【0059】
経口(舌下)投与に適切な医薬組成物は、矯味矯臭剤、通常はショ糖及びアラビアゴム又はトラガントと共に式Iの化合物を含む吸込錠剤、並びにゼラチン及びグリセロール又は蔗糖及びアラビアゴムのような不活性基剤中にこの化合物を含むトローチ剤を含む。
【0060】
非経口投与に適切な医薬組成物は、好ましくは式Iの化合物の滅菌水性製剤を含み、これは対象レシピエントの血液と等張であることが望ましい。これらの製剤は静脈内投与が望ましいが、投与は皮下、筋肉内又は皮内注射で行なってもよい。これらの製剤は、好ましくは本化合物と水を混合し、得られた溶液を滅菌し血液と等張にすることによって製造することができる。本発明の注射用組成物は、一般的に0.1から5質量%の活性化合物を含有する。
【0061】
経腸投与に適切な医薬組成物は、単回投与坐剤の形態が好ましい。これらは、式Iの化合物を1つ又はそれ以上の従来の固体担体、例えばカカオ脂と混合し、得られる混合物を成形することによって製造することができる。
【0062】
皮膚への局所使用に適切な医薬組成物は、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、ペースト剤、スプレー剤、エーロゾル剤又は油剤の形態が好ましい。使用可能な担体はワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール、アルコール類及び2つ又はそれ以上のこれらの物質の組合せである。有効成分は、一般的に組成物の0.1から15質量%の濃度、例えば、0.5から2質量%で存在する。
【0063】
経皮投与も可能である。経皮用途に適切な医薬組成物は、患者の表皮と長期間密接するのに適切な単一硬膏剤の形態であり得る。このような硬膏剤は、水溶液の形態で有効成分を適切に含有し、この水溶液は、必要により緩衝化され、接着剤に溶解及び/又は分散されるか、又はポリマーに分散される。適切な有効 成分濃度は、約1%から35%、好ましくは3%から15%である。有効成分が、例えばPharmaceutical Research, 2(6): 368 (1986) に記載のエレクトロトランスポート又はイオントフォレシスによって放出されることが特に可能である。
【0064】
式Iの化合物は、代謝障害に対する好ましい効果によって特徴付けられる。これらは脂質及び糖質の代謝に有益な影響を与え、特にトリグリセリドレベルを低下させ、そしてII型糖尿病及びアテローム性動脈硬化症、並びにその多様な続発症の予防及び処置に適切である。
【0065】
他の薬剤との組み合わせ
本発明の化合物は、単独で、又は1つ若しくはそれ以上の更なる薬理活性物質と組み合わせて投与することができる。特に、本発明の化合物は、類似の薬理作用を有する有効成分と組み合わせて投与することができる。例えば、これらは代謝障害又はそれと高頻度に併発する障害に対して好ましい効果を有する有効成分と組み合わせて投与することができる。
【0066】
このような薬剤の例は:
1.血糖を降下させる薬剤、抗糖尿病薬、
2.異常脂質血症の処置用の有効成分、
3.抗アテローム性動脈硬化症薬、
4.抗肥満剤、
5.抗炎症性有効成分、
6.悪性腫瘍の処置用の有効成分、
7.抗血栓有効成分、
8.高血圧の処置用の有効成分、
9.心不全の処置用の有効成分、及び
10.糖尿病により生じる合併症又は糖尿病に伴う合併症の処置及び/又は予防用の有効成分、
11.神経変性疾患の処置用の有効成分、
12.中枢神経系障害の処置用の有効成分、
13.薬物、ニコチン及びアルコール依存症の処置用の有効成分、
14.鎮痛薬、
である。
【0067】
これらは特に活性の相乗的増強のために、本発明の式Iの化合物と組み合わせることができる。有効成分の組み合わせの投与は、患者に対する有効成分の別々の投与によって、又は複数の有効成分が1つの医薬製剤に存在する配合剤(combination product)の形態で実施することができる。
【0068】
配合剤に特に適切な更なる有効成分は:
Rote Liste 2006, Chapter 12に記載の全ての抗糖尿病薬;Rote Liste 2006, Chapter 1に記載の全ての減量薬/食欲抑制薬;Rote Liste 2006, Chapter 58に記載の全ての脂質低下薬である。特に活性の相乗的増強のために、これらを本発明の式Iの化合物と組み合わせることができる。この活性化合物の組み合わせは、患者への活性化合物の別々の投与によるか、又は複数の活性化合物が1つの医薬製剤に存在する併用製品の形態で投与することができる。以下に記載の活性 化合物の大部分は、USP Dictionary of USAN and International Drug Names, US Pharmacopeia, Rockville 2001に開示されている。
【0069】
抗糖尿病薬としては、例えば、Lantus(登録商標)(www.lantus.com参照)又はHMR1964、又はWO2005005477(Novo Nordisk)に記載のもののようなインシュリン及びインシュリン誘導体;速効性インスリン(USP6,221,633参照);例えば、 Exubera(登録商標)のような吸入インスリン;又は、例えばIN−105(Nobex)又はOral−lynTM(Generex Biotechnology)などの経口インスリン;例えば、エクセナチド(Exenatide)、リラグルチド(Liraglutide)、又はNovo Nordisk A/SのWO98/08871、WO2005027978、WO2006037811若しくはWO2006037810、ZealandのWO01/04156、又はBeaufour−IpsenのWO00/34331に開示のもののようなGLP−1誘導体及びGLP−1アゴニスト;酢酸プラムリンチド(Symlin; Amylin Pharmaceuticals);BIM−51077、PC−DAC−エキセンディン−4 (組換えヒトアルブミンに共有結合したエキセンディン−4類縁体)、例えばD. Chenら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 104 (2007) 943に記載されるもののようなアゴニスト、WO2006124529に記載されるもの、並びに更に経口で有効な血糖降下有効成分が挙げられる。
【0070】
抗糖尿病薬には、例えばWO2006121860に記載されるような、グルコース依存性インスリン分泌性(insulinotropic)ポリペプチド(GIP)受容体のアゴニストも含まれる。
【0071】
経口で有効な血糖降下活性成分としては、好ましくは:
スルホニル尿素類、
ビグアニジン類、
メグリチニド類、
オキサジアゾリジンジオン類、
チアゾリジンジオン類、
グルコシダーゼ阻害剤、
グリコゲンホスホリラーゼ阻害剤、
グルカゴンアンタゴニスト、
グルコキナーゼ活性化因子、
フルクトース−1,6−ビスホスファターゼの阻害剤、
グルコース輸送担体4(GLUT4)の調節因子、
グルタミン:フラクトース−6−リン酸アミドトランスフェラーゼ(GFAT)、
GLP−1アゴニスト、
カリウムチャンネル開口薬、例えば、ピナシジル、クロマカリム、ジアゾキシド又はR.D.
Carrら、Diabetes 52、2003、2513.2518、J. B. Hansenら、Current Medicinal Chemistry 11、2004、1595−1615、T.M. Tagmoseら、J. Med. Chem. 47、2004、3202−3211若しくはM.J.Coghlanら、J. Med. Chem. 44、2001、1627−1653に記載されるもの、又はNovo Nordisk A/SのWO 97/26265およびWO 99/03861に開示されているもの、
ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP−IV)の阻害剤、
インスリン増感剤、
糖新生及び/又はグリコゲン分解の刺激に関与する肝臓酵素の阻害剤、
グルコース取込み、グルコース輸送及びグルコース逆吸収(back resorption)の調節因子、
11β−HSD1の阻害剤、
タンパク質チロシンホスファターゼ1B(PTP1B)の阻害剤、
ナトリウム依存性グルコース輸送担体1又は2(SGLT1、SGLT2)の調節因子、
抗高脂血症性有効成分や抗脂血有効成分などの脂質代謝を変える化合物、
食物取込みと食物吸収を低下させる化合物、
熱発生を増加させる化合物、
PPAR及びPXR調節因子、並びに
ベータ細胞のATP依存性カリウムチャンネルに作用する有効成分、
が挙げられる。
【発明を実施するための形態】
【0072】
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物は、例えば、シンバスタチン、フルバスタチン、プラバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、セリバスタチン、ロスバスタチン又はL−659699などのHMGCoAレダクターゼ阻害剤と組み合わせて投与される。
【0073】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えば、エゼチミブ、チクエシド、パマクエシド、FM−VP4(シトスタノール/リン酸カンペステロー ルアスコルビル;Forbes Medi−Tech, WO2005042692, WO2005005453)、MD−0727 (Microbia Inc.、WO2005021497、WO2005021495)のようなコレステロール吸収阻害剤と、又はWO2002066464、WO2005000353 (Kotobuki Pharmaceutical Co. Ltd.)、若しくは WO2005044256若しくはWO2005062824(Merck & Co.)若しくはWO2005061451及びWO2005061452 (AstraZeneca AB)、並びにWO2006017257(Phenomix)若しくはWO2005033100 (Lipideon Biotechnology AG)に記載されるもの、又はWO2004097655、WO2004000805、WO2004000804、WO2004000803、WO2002050068、WO2002050060、WO2005047248、WO2006086562、WO2006102674、WO2006116499、WO2006121861、WO2006122186、WO2006122216、WO2006127893、WO2006137794、WO2006137796、WO2006137782、WO2006137793、WO2006137797、WO2006137795、WO2006137792、WO2006138163に記載される化合物と組み合わせて投与される。
【0074】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、VytorinTM(エゼチミブ及びシムバスタチンの合剤)と組み合わせて投与される。
【0075】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、エゼチミブとアトルバスタチンとの合剤と組み合わせて投与される。
【0076】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、エゼチミブとフェノフィブラートとの合剤と組み合わせて投与される。
【0077】
本発明のさらなる実施態様において、式Iの化合物は、フェノフィブラート及びロスバスタチンの合剤と組み合わせて投与される。
【0078】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、Synordia(登録商標)(フェノフィブラートとメトホルミンとの合剤)と組み合わせて投与される。
【0079】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、ISIS−301012(アポリポタンパク質B遺伝子を調節することができるアンチセンスオリゴヌクレオチド)と組み合わせて投与される。
【0080】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、PPARガンマアゴニスト、例えば、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、JTT−501、Gl 262570、R−483、CS−011 (リボグリタゾン)と組み合わせて投与される。
【0081】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、CompetactTM(ピオグリタゾン塩酸塩とメトホルミン塩酸塩との合剤)と組み合わせて投与される。
【0082】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、TandemactTM(ピオグリタゾンとグリメピリドとの合剤)と組み合わせて投与される。
【0083】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、ピオグリタゾン塩酸塩とアンギオテンシンIIアゴニスト、例えばTAK−536との合剤と組み合わせて投与される。
【0084】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、PPARアルファアゴニスト、例えばGW9578、GW−590735、K−111、LY−674、KRP−101、DRF−10945、LY−518674又はWO2001040207、WO2002096894、WO2005097076に記載されるものと組み合わせて投与される。
【0085】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、混合(mixed)PPARアルファ/ガンマアゴニスト、例えばナベグリタザール(naveglitazar)、LY−510929、ONO−5129、E−3030、AVE 8042、AVE 8134、AVE 0847、CKD−501 (ロベグリタゾン(lobeglitazone)硫酸塩)又はWO 00/64888、WO 00/64876、WO03/020269若しくはJ.P. Bergerら、TRENDS in Pharmacological Sciences 28(5)、244−251、2005に記載されるものと組み合わせて投与される。
【0086】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、PPARデルタアゴニスト、例えばGW−501516又はWO2006059744、WO2006084176、WO2006029699、WO2007039172−WO2007039178に記載されるものと組み合わせて投与される。
【0087】
一実施態様において、式Iの化合物は、メタグリダセン(metaglidasen)若しくはMBX−2044と、又は他の部分的PPARガンマアゴニスト/アンタゴニストと組み合わせて投与される。
【0088】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、フィブラート、例えばフェノフィブラート、クロフィブラート又はベザフィブラートと組み合わせて投与される。
【0089】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、MTP阻害剤、例えばインプロタピド、BMS−201038、R−103757、AS−1552133又はWO2005085226、WO2005121091、WO2006010423に記載されるものと組み合わせて投与される。
【0090】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、CETP阻害剤、例えばトルセトラピブ若しくはJTT−705又はWO2006002342、WO2006010422、WO2006012093、WO2006073973、WO2006072362、WO2006097169、WO2007041494に記載されるものと組み合わせて投与される。
【0091】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、胆汁酸吸収抑制剤(例えば、US 6,245,744、US 6,221,897又はWO00/61568を参照のこと)、例えばHMR 1741又はDE 10 2005 033099.1及びDE 10 2005 033100.9、WO2007009655−56に記載されるものと組み合わせて投与される。
【0092】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、ポリマー胆汁酸吸着剤、例えばコレスチラミン又はコレセベラムと組み合わせて投与される。
【0093】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、LDL受容体誘発因子(US 6,342,512を参照のこと)、例えばHMR1171、HMR1586又はWO2005097738に記載されるものと組み合わせて投与される。
【0094】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO2006072393に記載されるようなABCA1発現エンハンサーと組み合わせて投与される。
【0095】
本発明のさらなる実施態様において、式Iの化合物は、PCSK9 (プロタンパク質コンバターゼサブチリシン/ケキシン9型)に対する治療用のRNAiと組み合わせて投与される。
【0096】
一実施態様において、式Iの化合物は、Omacor(登録商標)(オメガ−3脂肪酸; 高度に濃縮されたエイコサペンタエン酸のエチルエステル及びドコサヘキサエン酸のエチルエステル)と組み合わせて投与される。
【0097】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、ACAT阻害剤、例えば、アバシミベ又はSMP−797と組み合わせて投与される。
【0098】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、抗酸化剤、例えばOPC−14117、プロブコール、トコフェロール、アスコルビン酸、β−カロテン又はセレンと組み合わせて投与される。
【0099】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、ビタミン、例えばビタミンB6又はビタミンB12と組み合わせて投与される。
【0100】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、リポタンパク質リパーゼ調節因子、例えばイブロリピム(NO−1886)と組み合わせて投与される。
【0101】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、ATPシトレートリアーゼ阻害剤、例えばSB−204990と組み合わせて投与される。
【0102】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、スクアレン合成酵素阻害剤、例えば、BMS−188494、TAK−475又はWO2005077907、JP2007022943に記載されるものと組み合わせて投与される。
【0103】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、リポタンパク質(a)アンタゴニスト、例えば、ゲムカベン(gemcabene)(CI−1027)と組み合わせて投与される。
【0104】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、GPR109Aのアゴニスト(HM74A受容体アゴニスト; NARアゴニスト(ニコチン酸受容体アゴニスト)、例えば、MK−0524Aと併用したニコチン酸若しくは持続放出ナイアシン、またはWO2006045565、WO2006045564、WO2006069242、WO2006124490、WO2006113150、WO2007017261、WO2007017262、WO2007017265、WO2007015744、WO2007027532に記載される化合物と組み合わせて投与される。
【0105】
本発明の別の実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO2006067531、WO2006067532に記載されるようなGPR116のアゴニストと組み合わせて投与される。
【0106】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、リパーゼ阻害剤、例えばオルリスタットまたはセチリスタット(ATL−962)と組み合わせて投与される。
【0107】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は、インスリンと組み合わせて投与される。
【0108】
一実施態様において、式Iの化合物は、スルホニル尿素、例えば、トルブタミド、グリベンクラミド、グリピザイド、グリクラジド又はグリメピリドと組み合わせて投与される。
【0109】
一実施態様において、式Iの化合物は、インスリン分泌を増強する物質、例えばKCP−265(WO2003097064)またはWO2007026761に記載されるものと組み合わせて投与される。
【0110】
一実施態様において、式Iの化合物は、グルコース依存性インスリン分泌性(insulinotropic)受容体(GDIR)のアゴニスト、例えばAPD−668と組み合わせて投与される。
【0111】
一実施態様において、式Iの化合物は、ビグアニド、例えばメトホルミンと組み合わせて投与される。
【0112】
さらに別の実施態様において、式Iの化合物は、メグリチニド、例えばレパグリニド、ナテグリニドまたはミチグリニドと組み合わせて投与される。
【0113】
さらなる実施態様において、式Iの化合物は、ミチグリニドとグリタゾン、例えばピオグリタゾン塩酸塩との組み合わせとともに投与される。
【0114】
さらなる実施態様において、式Iの化合物は、ミチグリニドとアルファ−グルコシダーゼ阻害剤との組み合わせとともに投与される。
【0115】
一実施態様において、式Iの化合物は、チアゾリジンジオン、例えばトログリタゾン、シグリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン又はDr. Reddy’s Research FoundationのWO 97/41097に開示される化合物、特に5−[[4−[(3,4−ジヒドロ−3−メチル−4−オキソ−2−キナゾリニルメトキシ]フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオンと組み合わせて投与される。
【0116】
一実施態様において、式Iの化合物は、α−グルコシダーゼ阻害剤、例えばミグリトール又はアカルボースと組み合わせて投与される。
【0117】
一実施態様において、式Iの化合物は、ベータ細胞のATP−依存性カリウムチャネルに対して作用する活性成分、例えば、トルブタミド、グリベンクラミド、グリピザイド、グリメピリド又はレパグリニドと組み合わせて投与される。
【0118】
一実施態様において、式Iの化合物は、上述の化合物の1つより多くと組み合わせて、例えばスルホニル尿素及びメトホルミンと、スルホニル尿素及びアカルボースと、レパグリニド及びメトホルミンと、インスリン及びスルホニル尿素と、インスリン及びメトホルミンと、インスリン及びトログリタゾンと、インスリン及びロバスタチンなどと組み合わせて投与される。
【0119】
一実施態様において、式Iの化合物は、グリコゲンホスホリラーゼの阻害剤、例えば、PSN−357若しくはFR−258900又はWO2003084922、WO2004007455、WO2005073229−31若しくはWO2005067932に記載されるものと組み合わせて投与される。
【0120】
一実施態様において、式Iの化合物は、グルカゴン受容体アンタゴニスト、例えばA−770077、NNC−25−2504又はWO2004100875若しくはWO2005065680に記載されるものと組み合わせて投与される。
【0121】
一実施態様において、式Iの化合物は、グルコキナーゼの活性化因子、例えばLY−2121260 (WO2004063179)、PSN−105、PSN−110、GKA−50又は例えばWO2004072031、WO2004072066、WO2005080360、WO2005044801、WO2006016194、WO2006058923、WO2006112549、WO2006125972、WO2007017549、WO2007017649、WO2007007910、WO2007007040−42、WO2007006760−61、WO2007006814、WO2007007886、 WO2007028135、WO2007031739、WO2007041365、WO2007041366、WO2007037534、WO2007043638、WO2007053345、WO2007051846、WO2007051845、WO2007053765、WO2007051847に記載されるものと組み合わせて投与される。
【0122】
一実施態様において、式Iの化合物は、糖新生の阻害剤、例えばFR−225654と組み合わせて投与される。
【0123】
一実施態様において、式Iの化合物は、フルクトース−1,6−ビスホスファターゼ(FBPase)の阻害剤、例えばCS−917 (MB−06322)若しくはMB−07803又はWO2006023515、WO2006104030、WO2007014619に記載されるものと組み合わせて投与される。
【0124】
一実施態様において、式Iの化合物は、グルコース輸送担体4(GLUT4)の調節因子、例えばKST−48 (D.−O. Leeら: Arzneim.−Forsch. Drug Res. 54 (12)、835 (2004))と組み合わせて投与される。
【0125】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO2004101528に記載されるようなグルタミン−フルクトース−6−リン酸アミドトランスフェラーゼ(GFAT)の阻害剤、と組み合わせて投与される。
【0126】
一実施態様において、式Iの化合物は、ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP−IV)の阻害剤、例えばビルダグリプチン(LAF−237)、シタグリプチン(MK−0431)、シタグリプチンリン酸塩、サクサグリプチン(BMS−477118)、GSK−823093、PSN−9301、SYR−322、SYR−619、TA−6666、TS−021、GRC−8200、GW−825964X、KRP−104、DP−893、ABT−341、ABT−279若しくはその別の塩、又はWO2003074500、WO2003106456、WO2004037169、WO200450658、WO2005058901、WO2005012312、WO2005/012308、WO2006039325、WO2006058064、WO2006015691、WO2006015701、 WO2006015699、WO2006015700、WO2006018117、WO2006099943、WO2006099941、JP2006160733、WO2006071752、WO2006065826、WO2006078676、WO2006073167、WO2006068163、WO2006090915、WO2006104356、WO2006127530、WO2006111261、WO2007015767、WO2007024993、WO2007029086に記載される化合物と組み合わせて投与される。
【0127】
一実施態様において、式Iの化合物は、JanumetTM(シタグリプチンリン酸塩とメトホルミン塩酸塩との合剤)と組み合わせて投与される。
【0128】
一実施態様において、式Iの化合物は、11−ベータ−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1(11β−HSD1)の阻害剤、例えばBVT−2733、JNJ−25918646、INCB−13739又は例えばWO200190090−94、WO200343999、WO2004112782、WO200344000、WO200344009、WO2004112779、WO2004113310、WO2004103980、WO2004112784、WO2003065983、WO2003104207、WO2003104208、WO2004106294、WO2004011410、WO2004033427、WO2004041264、WO2004037251、WO2004056744、WO2004058730、WO2004065351、WO2004089367、WO2004089380、WO2004089470−71、WO2004089896、WO2005016877、WO2005097759、WO2006010546、WO2006012227、WO2006012173、WO2006017542、WO2006034804、WO2006040329、WO2006051662、WO2006048750、WO2006049952、WO2006048331、WO2006050908、WO2006024627、WO2006040329、WO2006066109、WO2006074244、WO2006078006、WO2006106423、WO2006132436、WO2006134481、WO2006134467、WO2006135795、WO2006136502、WO2006138695、WO2006133926、WO2007003521、WO2007007688、US2007066584、WO2007047625、WO2007051811、WO2007051810に記載されるものと組み合わせて投与される。
【0129】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO200119830−31、WO200117516、WO2004506446、WO2005012295、WO2005116003、WO2005116003、WO2006007959、DE 10 2004 060542.4、WO2007009911、WO2007028145、WO2007081755に記載されるような、タンパク質チロシンホスファターゼ1B(PTP1B)の阻害剤と組み合わせて投与される。
【0130】
一実施態様において、式Iの化合物は、ナトリウム依存性グルコース輸送担体1又は2(SGLT1、SGLT2)の調節因子、例えばKGA−2727、T−1095、SGL−0010、AVE 2268、SAR 7226及びセルグリフロジン(sergliflozin)又は例えばWO2004007517、WO200452903、WO200452902、PCT/EP2005/005959、WO2005085237、JP2004359630、WO2005121161、WO2006018150、WO2006035796、WO2006062224、WO2006058597、WO2006073197、WO2006080577、WO2006087997、WO2006108842、WO2007000445、WO2007014895、WO2007080170 若しくはA.L. HandlonによるExpert Opin. Ther. Patents (2005) 15(11)、1531−1540に記載されるものと組み合わせて投与される。
【0131】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO2007013689、WO2007033002に記載されるようなGPR40の調節因子と組み合わせて投与される。
【0132】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO2004041274に記載されるようなGPR119bの調節因子と組み合わせて投与される。
【0133】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO2005061489 (PSN−632408)、WO2004065380、WO2007003960−62およびWO2007003964に記載されるようなGPR119の調節因子と組み合わせて投与される。
【0134】
さらなる実施態様において、式Iの化合物はGPR120の調節因子と組み合わせて投与される。
【0135】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO2005073199、WO2006074957、WO2006087309、WO2006111321、WO2007042178に記載されるようなホルモン感受性リパーゼ(HSL)及び/又はホスホリパーゼの阻害剤と組み合わせて投与される。
【0136】
一実施態様において、式Iの化合物は、アセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACC)の阻害剤、例えばWO199946262、WO200372197、WO2003072197、WO2005044814、WO2005108370、JP2006131559、WO2007011809、WO2007011811、WO2007013691に記載されるものと組み合わせて投与される。
【0137】
さらなる実施態様において、式Iの化合物は、キサンチン酸化還元酵素(XOR)の調節因子と組み合わせて投与される。
【0138】
一実施態様において、式Iの化合物は、ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(PEPCK)の阻害剤、例えばWO2004074288に記載されるものと組み合わせて投与される。
【0139】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばUS2005222220、WO2005085230、WO2005111018、WO2003078403、WO2004022544、WO2003106410、WO2005058908、US2005038023、WO2005009997、US2005026984、WO2005000836、WO2004106343、EP1460075、WO2004014910、WO2003076442、WO2005087727又はWO2004046117に記載されるようなグリコゲン合成酵素キナーゼ−3ベータ(GSK−3ベータ)の阻害剤と組み合わせて投与される。
【0140】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO2006072354に記載されるような血清/グルココルチコイド調節キナーゼ(SGK)の阻害剤と組み合わせて投与される。
【0141】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO2007035355に記載されるようなRUP3受容体のアゴニストと組み合わせて投与される。
【0142】
一実施態様において、式Iの化合物は、タンパク質キナーゼCベータ(PKCベータ)の阻害剤、例えばルボキシスタウリンと組み合わせて投与される。
【0143】
別の実施態様において、式Iの化合物は、血管拡張性失調症変異(ATM)タンパク質キナーゼをコードする遺伝子の活性化因子、例えばクロロキンと組み合わせて投与される。
【0144】
一実施態様において、式Iの化合物は、エンドセリンA受容体アンタゴニスト、例えば、アボセンタン(avosentan)(SPP−301)と組み合わせて投与される。
【0145】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO2001000610、WO2001030774、WO2004022553又はWO2005097129に記載されるような「I−κBキナーゼ」の阻害剤(IKK阻害剤)と組み合わせて投与される。
【0146】
一実施態様において、式Iの化合物は、例えばWO2005090336、WO2006071609、WO2006135826に記載されるようなグルココルチコイド受容体(GR)の調節因子と組み合わせて投与される。
【0147】
さらなる実施態様において、式Iの化合物は、以下と組み合わせて投与される:CART調節因子(「Cocaine−amphetamine−regulated transcript influences energy metabolism、anxiety and gastric emptying in mice」 Asakawa、A.ら: Hormone and Metabolic Research (2001)、33(9)、554−558を参照のこと);
NPYアンタゴニスト、例えばナフタレン−1−スルホン酸 {4−[(4−アミノキナゾリン−2−イルアミノ)メチル]シクロヘキシルメチル}アミド塩酸塩 (CGP 71683A);
NPY−5受容体アンタゴニスト、例えばL−152804、又は例えばWO2006001318に記載されるもの;
例えばWO2007038942に記載されるようなNPY−4受容体アンタゴニスト;
例えばWO2007038943に記載されるようなNPY−2受容体アンタゴニスト;
ペプチドYY 3−36 (PYY3−36)又は類縁化合物、例えばCJC−1682 (Cys34を介してヒト血清アルブミンと結合体化したPYY3−36)、CJC−1643(インビボで血清アルブミンと結合体化するPYY3−36の誘導体)又はWO2005080424、WO2006095166に記載されるもの;
WO2006096847に記載されるようなペプチドオベスタチンの誘導体;
CB1R (カンナビノイド受容体1)アンタゴニスト(例えばリモナバン、SR147778、SLV−319、AVE−1625、MK−0364若しくはその塩又は例えばEP 0656354、WO00/15609、WO2001/64632−64634、WO 02/076949、WO2005080345、WO2005080328、WO2005080343、WO2005075450、WO2005080357、WO200170700、WO2003026647−48、WO200302776、WO2003040107、WO2003007887、WO2003027069、US6,509,367、WO200132663、WO2003086288、WO2003087037、WO2004048317、WO2004058145、WO2003084930、WO2003084943、WO2004058744、WO2004013120、WO2004029204、WO2004035566、WO2004058249、WO2004058255、WO2004058727、WO2004069838、US20040214837、US20040214855、US20040214856、WO2004096209、WO2004096763、WO2004096794、WO2005000809、WO2004099157、US20040266845、WO2004110453、WO2004108728、WO2004000817、WO2005000820、US20050009870、WO200500974、WO2004111033−34、WO200411038−39、WO2005016286、WO2005007111、WO2005007628、US20050054679、WO2005027837、WO2005028456、WO2005063761−62、WO2005061509、WO2005077897、WO2006047516、WO2006060461、WO2006067428、WO2006067443、WO2006087480、WO2006087476、WO2006100208、WO2006106054、WO2006111849、WO2006113704、WO2007009705、WO2007017124、WO2007017126、WO2007018459、WO2007016460、WO2007020502、WO2007026215、WO2007028849、WO2007031720、WO2007031721、WO2007036945、WO2007038045、WO2007039740、US20070015810、WO2007046548、WO2007047737、WO2007084319、WO2007084450に記載される化合物);
例えばWO2007001939、WO2007044215、WO2007047737に記載されるようなカンナビノイド受容体1/カンナビノイド受容体2(CB1/CB2)調節化合物;
MC4アゴニスト(例えば、1−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−カルボン酸 [2−(3a−ベンジル−2−メチル−3−オキソ−2,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル)−1−(4−クロロフェニル)−2−オキソエチル]アミド; (WO 01/91752))又はLB53280、LB53279、LB53278若しくはTHIQ、MB243、RY764、CHIR−785、PT−141又はWO2005060985、WO2005009950、WO2004087159、WO2004078717、WO2004078716、WO2004024720、US20050124652、WO2005051391、WO2004112793、WOUS20050222014、US20050176728、US20050164914、US20050124636、US20050130988、US20040167201、WO2004005324、WO2004037797、WO2005042516、WO2005040109、WO2005030797、US20040224901、WO200501921、WO200509184、WO2005000339、EP1460069、WO2005047253、WO2005047251、WO2005118573、EP1538159、WO2004072076、WO2004072077、WO2006021655−57、WO2007009894、WO2007015162、WO2007041061、WO2007041052に記載されるもの;
オレキシン受容体アンタゴニスト(例えば1−(2−メチルベンゾオキサゾール−6−イル)−3−[1,5]ナフチリジン−4−イル尿素塩酸塩(SB−334867−A)又は例えばWO200196302、WO200185693、WO2004085403、WO2005075458若しくはWO2006067224に記載されるもの);
ヒスタミンH3受容体アゴニスト(例えば3−シクロヘキシル−1−(4,4−ジメチル−1,4,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−イル)プロパン−1−オン シュウ酸塩(WO 00/63208)又はWO200064884、WO2005082893、WO2006107661、WO2007003804、WO2007016496、WO2007020213に記載されるもの);
ヒスタミンH1/ヒスタミンH3調節因子、例えばベタヒスチン及びその塩酸塩;
CRFアンタゴニスト(例えば[2−メチル−9−(2,4,6−トリメチルフェニル)−9H−1,3,9−トリアザフルオレン−4−イル]ジプロピルアミン (WO 00/66585));
CRF BPアンタゴニスト(例えばウロコルチン);
ウロコルチンアゴニスト;
ベータ−3 アドレナリン受容体のアゴニスト、例えば1−(4−クロロ−3−メタンスルホニルメチルフェニル)−2−[2−(2,3−ジメチル−1H−インドール−6−イルオキシ)エチルアミノ]エタノール塩酸塩 (WO 01/83451);又はSolabegron (GW−427353)若しくはN−5984(KRP−204)又はJP2006111553、WO2002038543、WO2007048840−843に記載されるもの;
MSH(メラニン細胞刺激ホルモン)アゴニスト;
MCH(メラニン凝集ホルモン)受容体アンタゴニスト(例えばNBI−845、A−761、A−665798、A−798、ATC−0175、T−226296、T−71、GW−803430又はWO2005085200、WO2005019240、WO2004011438、WO2004012648、WO2003015769、WO2004072025、WO2005070898、WO2005070925、WO2004039780、WO2004092181、WO2003033476、WO2002006245、WO2002089729、WO2002002744、WO2003004027、FR2868780、WO2006010446、WO2006038680、WO2006044293、WO2006044174、JP2006176443、WO2006018280、WO2006018279、WO2006118320、WO2006130075、WO2007018248、WO2007012661、WO2007029847、WO2007024004、WO2007039462、WO2007042660、WO2007042668、WO2007042669、US2007093508、US2007093509、WO2007048802、JP2007091649に記載されるような化合物);
CCK−Aアゴニスト(例えば{2−[4−(4−クロロ−2,5−ジメトキシフェニル)−5−(2−シクロヘキシルエチル)チアゾール−2−イルカルバモイル]−5,7−ジメチルインドール−1−イル}酢酸 トリフルオロ酢酸塩(WO 99/15525)、SR−146131(WO 0244150)若しくはSSR−125180又はWO2005116034に記載されるもの);
セロトニン再取り込み阻害剤(例えば、デクスフェンフルラミン);
混合性(mixed)セロトニン/ドーパミン再取り込み阻害剤(例えばブプロピオン(bupropion))、又はブプロピオン(bupropion)とナルトレキソンとの固定された組み合わせ;
混合性(mixed)セロトニン作動性及びノルアドレナリン作動性化合物(例えばWO 00/71549);
5−HT受容体アゴニスト、例えば1−(3−エチルベンゾフラン−7−イル)ピペラジンシュウ酸塩(WO 01/09111);
混合性(mixed)ドーパミン/ノルエピネフリン/アセチルコリン再取り込み阻害剤 (例えばテソフェンシン(tesofensine));
5−HT2C受容体アゴニスト(例えばロルカセリン(lorcaserin)塩酸塩 (APD−356)、BVT−933又はWO200077010、WO20077001−02、WO2005019180、WO2003064423、WO200242304、WO2005035533、WO2005082859、WO2006077025、WO2006103511に記載されるもの);
5−HT6受容体アンタゴニスト、例えばE−6837若しくはBVT−74316又は例えばWO2005058858、WO2007054257に記載されるもの;
ボンベシン受容体アゴニスト(BRS−3 アゴニスト);
ガラニン受容体アンタゴニスト;
成長ホルモン(例えばヒト成長ホルモン又はAOD−9604);
成長ホルモン放出化合物(第三級ブチル 6−ベンジルオキシ−1−(2−ジイソプロピルアミノエチルカルバモイル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−カルボキシレート(WO 01/85695));
成長ホルモン分泌促進物質受容体アンタゴニスト(グレリンアンタゴニスト)、例えばA−778193又はWO2005030734に記載されるもの;
TRHアゴニスト(例えばEP 0 462 884を参照のこと);
脱共役タンパク質2又は3調節因子;
レプチンアゴニスト(例えば、Lee、Daniel W.; Leinung、Matthew C.; Rozhavskaya−Arena、Marina; Grasso、Patricia. Leptin agonists as a potential approach to the treatment of obesity. Drugs of the Future (2001)、26(9)、873−881を参照のこと);
DAアゴニスト(ブロモクリプチン又はDoprexin);
リパーゼ/アミラーゼ阻害剤(例えばWO 00/40569);
ジアシルグリセロール O−アシルトランスフェラーゼ(DGAT)の阻害剤、例えばBAY−74−4113又は例えばUS2004/0224997、WO2004094618、WO200058491、WO2005044250、WO2005072740、JP2005206492、WO2005013907、WO2006004200、WO2006019020、WO2006064189、WO2006082952、WO2006120125、WO2006113919、WO2006134317、WO2007016538に記載されるもの;
脂肪酸合成酵素(FAS)の阻害剤、例えばC75又はWO2004005277に記載されるもの;
例えばWO2007009236、WO2007044085、WO2007046867、WO2007046868、WO20070501124に記載されるようなステアロイル−CoA デルタ9デサチュラーゼ(SCD1)の阻害剤;
オキシントモジュリン;
オレオイル−エストロン
又は甲状腺ホルモン受容体アゴニスト若しくは部分的アゴニスト、例えば: KB−2115若しくはWO20058279、WO200172692、WO200194293、WO2003084915、WO2004018421、WO2005092316、WO2007003419、WO2007009913、WO2007039125に記載されるもの。
【0148】
一実施態様において、さらなる活性成分は、バレニクリン酒石酸塩、アルファ4−ベータ2ニコチン性アセチルコリン受容体の部分的アゴニストである。
【0149】
一実施態様において、さらなる活性成分はトロズスクエミン(trodusquemine)である。
【0150】
一実施態様において、さらなる活性成分はSIRT1酵素の調節因子である。
【0151】
本発明の一実施態様において、さらなる活性成分はレプチンである;例えば、「Perspectives in the therapeutic use of leptin」、Salvador、Javier; Gomez−Ambrosi、Javier; Fruhbeck、Gema、Expert Opinion on Pharmacotherapy (2001)、2(10)、1615−1622を参照のこと。
【0152】
一実施態様において、さらなる活性成分はデクスアンフェタミン又はアンフェタミンである。
【0153】
一実施態様において、さらなる活性成分はフェンフルラミン又はデクスフェンフルラミンである。
【0154】
別の実施態様において、さらなる活性成分はシブトラミンである。
【0155】
一実施態様において、さらなる活性成分は、マジンドール(mazindole)又はフェンテルミンである。
【0156】
一実施態様において、式Iの化合物は、増量剤(bulking agents)、好ましくは不溶性の増量剤(例えば、イナゴマメ/Caromax(登録商標)(Zunft H J;ら、Carob pulp preparation for treatment of hypercholesterolemia、ADVANCES IN THERAPY (2001 Sep−Oct)、 18(5)、 230−6)を参照のこと)と組み合わせて投与される。Caromaxは、Nutrinova、Nutrition Specialties & Food Ingredients GmbH、Industriepark Hoechst、65926 Frankfurt/Main製のイナゴマメ含有製品である。Caromax(登録商標)との組み合わせは、式Iの化合物及びCaromax(登録商標)を1つの製剤とすることで、またはこれらを別々に投与することで可能である。これに関連して、Caromax(登録商標)は、食料品、例えば、パン製品又はミューズリーバーの形態でも投与され得る。
【0157】
当然のことながら、本発明の化合物と上述の化合物の1種又はそれ以上及び場合により1種又はそれ以上のさらなる薬理学的に活性な物質との全ての適切な組み合わせが、本発明により与えられる保護内であると見なされる。
【0158】
【化2】

【0159】
【化3】

【0160】
【化4】

【0161】
【化5】

【0162】
【化6】

【0163】
【化7】

【0164】
【化8】

【0165】
【化9】

【0166】
【化10】

【実施例】
【0167】
化合物の活性を以下のように試験した:
細胞PPARアルファアッセイにおけるPPARアゴニストのEC50値の決定
原理
ヒトPPARアルファに結合し、それをアゴニスト様に活性化する物質の効力を、本明細書でPPARアルファレポーター細胞株と呼ばれる安定にトランスフェクトされたHEK細胞株(HEK=ヒト腎臓胚)を用いて分析した。これは2つの遺伝要素、ルシフェラーゼレポーターエレメント(pデルタM−GAL4−Luc−Zeo)とPPARアルファリガンドに依存するルシフェラーゼレポーターエレメントの発現を媒介するPPARアルファ融合タンパク質(GR−GAL4−ヒトPPARアルファ−BD)を含有する。安定で構成的に発現された融合タンパク質GR−GAL4−ヒトPPARアルファ−LBDは、PPARアルファレポーター細胞株の細胞核において、GAL4蛋白部分を経由して、細胞株のゲノムに安定に組み込まれたルシフェラーゼレポーターエレメントのGAL4DNA結合モチーフの5’上流に結合する。脂肪酸欠乏ウシ胎仔血清(cs−FCS)をアッセイに使用する場合、PPARアルファリガンドがない状態では、ルシフェラーゼレポーター遺伝子は少量しか発現しない。PPARアルファリガンドは、PPARアルファ融合タンパク質に結合して活性化し、それによってルシフェラーゼレポーター遺伝子の発現を刺激する。形成されたルシフェラーゼは、適切な基質を経由して化学発光法によって検出することができる。
【0168】
PPARアルファレポーター細胞株の構築
PPARアルファレポーター細胞株を2段階で調製した。最初に、ルシフェラーゼレポーターエレメントを構築し、そしてHEK細胞に安定にトランスフェクトした。この目的のために、酵母転写因子GAL4(登録番号AF264724)の5つの結合部位を、 68 bp長の最小MMTVプロモーター(登録番号V01175)の5’上流でクローニングした。最小MMTVプロモーター部分は、RNAポリメラーゼIIによる効率的な転写を可能にするようにCCAATボックス及びTATAエレメントを含有する。GAL4−MMTV構築物のクローニング及び配列決定を、Sambrook J.ら(Molecular cloning、Cold Spring Harbor Laboratory Press、1989)の記載と同様にして行った。次いで完全なPhotinus pyralis遺伝子(登録番号M15077)をGAL4−MMTVエレメントの3’下流にクローニングした。配列決定後、5つのGAL4結合部位、MMTVプロモーター及びルシフェラーゼ遺伝子からなるルシフェラーゼレポーターエレメントをプラスミドに再クローニングし(recloned)、これはプラスミドpデルタM−GAL4−Luc−Zeoを得るためにゼオシン抵抗性を与える。このベクターをAusubel、F.M.ら(Current protocols in molecular biology、Vol. 1−3、John Wiley & Sons、Inc.、1995)の記述に従ってHEK細胞にトランスフェクトした。次いでゼオシン含有培地(0.5 mg/ml)を使用して、ルシフェラーゼ遺伝子の非常に低い基礎発現(basal expression)を示す適切な安定細胞クローンを選択した。
【0169】
第二段階において、PPARアルファ融合タンパク質(GR−GAL4−ヒトPPARアルファ−LBD)を記載された安定細胞クローンに導入した。この目的のために、最初にグルココルチコイド受容体(登録番号P04150)のN末端76アミノ酸をコードするcDNAを、酵母転写因子GAL4 (登録番号P04386)のアミノ酸1−147をコードするcDNA部分に連結した。ヒトPPARアルファ受容体のリガンド結合ドメイン(アミノ酸S167−Y468; 登録番号S74349)のcDNAを、このGR−GAL4構築物の3’末端にクローニングした。このようにして製造した融合構築物(GR−GAL4−ヒトPPARアルファ−LBD)を、サイトメガロウイルスプロモーターによる構成的発現を可能にするために、プラスミドpcDNA3(Invitrogen)に再クローニングした。このプラスミドを、制限エンドヌクレアーゼを用いて線状化し、そして以前に記載したルシフェラーゼレポーターエレメントを含有する細胞クローンに安定にトランスフェクトした。ルシフェラーゼレポーターエレメントを含有し、PPARアルファ融合タンパク質(GR−GAL4−ヒトPPARアルファ−LBD)を構成的に発現する完成したPPARアルファレポーター細胞株を、ゼオシン(0.5 mg/ml)及びG418(0.5 mg/ml)を用いた選択により単離した。
【0170】
アッセイ手順
PPARアルファアゴニストの活性を、以下に示す3日間のアッセイによって測定した。
1日目
PPARアルファレポーター細胞株を、以下の添加物類と混合したDMEM(#41965−039、Invitrogen)中で80%のコンフルエンスまで培養した:10% cs−FCS(ウシ胎仔血清;#SH−30068.03、Hyclone)、0.5mg/mlゼオシン(#R250−01、Invitrogen)、0.5mg/ml G418(#10136−027、Invitrogen)、1%ペニシリン−ストレプトマイシン溶液(#15140−122、Invitrogen)及び2mM L−グルタミン(#25030−024、Invitrogen)。5%炭酸ガス存在下、37℃の条件で、細胞培養インキュベーター中で標準細胞培養ビン(#353612、Becton Dickinson)にて培養を行った。80%コンフルエントの細胞を、15mlのPBS(#14190−094、Invitrogen)で一回洗浄し、37℃で2分間、3mlのトリプシン溶液(#25300−054、Invitrogen)で処理し、5mlの前記DMEMに入れて、細胞計数装置で計数した。500,000細胞数/mlに希釈し、透明のプラスチック基板(#3610、Corning Costar)を有する96ウェルマイクロタイタープレートの各ウェルに35,000個の細胞を播種した。そのプレートを37℃、5%炭酸ガス下で細胞培養インキュベータで24時間インキュベートした。
【0171】
2日目
試験するPPARアルファアゴニストを、10mMの濃度でDMSOに溶解した。このストック液を、5% cs−FCS(#SH−30068.03、 Hyclone)、2mM L−グルタミン(#25030−024、Invitrogen)及び前記の抗生物質(ゼオシン、G418、ペニシリン及びストレプトマイシン)とを混合したDMEM(#41965−039、Invitrogen)中で希釈した。
試験物質を10μMから100pMの範囲の11の異なった濃度で試験した。より有効な化合物を1μMから10pM、又は100nMと1pMとの間の濃度範囲で試験した。1日目に播種したPPARアルファレポーター細胞株の培地を吸引によって完全に除去し、培地中に希釈した試験物質を直ちに細胞に加えた。物質の希釈と添加は、ロボット(Beckman FX)によって行われた。培地に希釈された試験物質の最終的な量は、96ウェルマイクロタイタープレートの1ウェル当たり100μlである。アッセイにおけるDMSO濃度は、溶媒の細胞傷害性作用を防ぐために0.1%v/v未満とした。
各プレートに標準PPARアルファアゴニストを入れ、これをそれぞれ個々のプレート中のアッセイが機能していることを実証するために、11の異なった濃度に同様希釈した。アッセイプレートを、インキュベーター中、37℃、5%炭酸ガス下で24時間インキュベートした。
【0172】
3日目
試験物質で処理したPPARアルファレポーター細胞をインキュベーターから取り出し、培地を吸引除去した。96ウェルマイクロタイターの各ウェルに50μlのBright Glo試薬(Promega製)をピペッティングして細胞を溶解した。暗所で10分間、室温にてインキュベーションした後、マイクロタイタープレートを照度計(Wallac製のTrilux)で測定した。マイクロタイタープレートの1ウェル当たりの測定時間は1秒であった。
【0173】
評価
照度計からの生データを、Microsoft社のExcelファイルに移した。PPARアゴニストの用量効果プロット及びEC50値を、製造者(IDBS)の指示のとおりにXL.Fitプログラムを用いて計算した。
このアッセイにおける実施例1から5までの化合物について、PPARアルファEC50値は、1μMから5μMまでの範囲にあった。式Iの本発明の化合物は、PPARアルファ受容体を活性化する。
【0174】
細胞のPPARデルタのアッセイにおけるPPARアゴニストのEC50値の測定
原理
ヒトPPARデルタに結合し、それをアゴニスト様に活性化する物質の効力を、本明細書でPPARデルタレポーター細胞株と呼ばれる安定にトランスフェクトされたHEK細胞株(HEK=ヒト腎臓胚)を用いて分析した。PPARアルファについて記載されたアッセイと同様にして、PPARデルタレポーター細胞株もまた、2つの遺伝要素、ルシフェラーゼレポーターエレメント(pデルタM−GAL4−Luc−Zeo)及びPPARデルタリガンドに依存するルシフェラーゼレポーターエレメントの発現を媒介するPPARデルタ融合タンパク質(GR−GAL4−ヒトPPARデルタ−LBD)を含有する。安定で構成的に発現された融合タンパク質GR−GAL4−ヒトPPARデルタ−LBDは、PPARデルタレポーター細胞株の細胞核において、GAL4タンパク質部分を介して、細胞株のゲノムに安定に組み込まれたルシフェラーゼレポーターエレメントのGAL4DNA結合モチーフの5’上流に結合する。脂肪酸欠乏ウシ胎仔血清(cs−FCS)をアッセイに使用する場合、PPARデルタリガンドがない状態では、ルシフェラーゼレポーター遺伝子は少量しか発現しない。PPARデルタリガンドは、PPARデルタ融合タンパク質に結合して活性化し、それによってルシフェラーゼレポーター遺伝子の発現を刺激する。形成されたルシフェラーゼは、適切な基質を経由して化学発光法によって検出することができる。
【0175】
PPARデルタレポーター細胞株の構築
安定なPPARデルタレポーター細胞株の生成は、ルシフェラーゼレポーターエレメントを用いて安定にトランスフェクトされた安定なHEK−細胞クローンに基づいている。この工程は、すでに「PPARアルファレポーター細胞株の構築」の項で記載されている。二つ目の工程において、PPARデルタ融合タンパク質(GR−GAL4−ヒトPPARデルタ−LBD)をこの細胞クローンに安定に導入した。この目的のために、グルココルチコイド受容体(登録番号#P04150)のN末端76アミノ酸をコードするcDNAを、酵母転写因子GAL4(登録番#P04386)のアミノ酸1〜147をコードするcDNA部分に連結した。ヒトPPARデルタ受容体(アミノ酸S139−Y441;登録番号#L07592)のリガンド結合ドメインのcDNAを、このGR−GAL4構築物の3’末端にクローニングした。このようにして調製された融合構築物(GR−GAL4−ヒトPPARデルタ−LBD)を、サイトメガロウイルスプロモータによる構成的発現を可能にするために、プラスミドpcDNA3(Invitrogen)に再クローニングした。このプラスミドを制限エンドヌクレアーゼで線状化し、そして前記のルシフェラーゼレポーターエレメントを含む細胞クローンに安定にトランスフェクトした。ルシフェラーゼレポーターエレメントを含み、PPARデルタ融合タンパク質(GR−GAL4−ヒトPPARデルタ−LBD)を構成的に発現する得られたPPARデルタレポーター細胞株を、ゼオシン(0.5mg/ml)及びG418(0.5mg/ml)を用いた選択によって単離した。
【0176】
アッセイの手順及び評価
PPARデルタアゴニストの活性を、PPARデルタレポーター細胞株及び特異的PPARデルタアゴニストを試験の有効性を制御するための標準として使用したことを除いて、3日間の分析でPPARアルファレポーター細胞株についてすでに記載した手順と全く同様の手順で測定した。
【0177】
1nMから>10μMの範囲のPPARデルタEC50値が、本出願に記載される実施例1〜12のPPARアゴニストについて測定された。本発明の式Iの化合物は、PPARデルタ受容体を活性化する。
【0178】
表Iに示される実施例は、本発明を説明するために役立つが本発明を限定しない。
【表1】

【0179】
記載される実施例のうちのいくつかの効力を以下の表に示す:
【表2】

【0180】
方法
本発明に従う一般式Iの化合物は、以下の反応スキームで概説されるように得ることができる:
方法A
【化11】

一般式A−1[ここでR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8及びR9は定義されたとおりである]の化合物を、一般式A−2[ここでR10及びR11は定義されたとおりである]の塩化スルホニルと、トリエチルアミンのような塩基の存在下でジクロロメタンのような溶媒中にて反応させて、一般式A−3の化合物を得る。一般式A−3の化合物を、ヒドロキシルアミン塩酸塩と、トリエチルアミンのような塩基の存在下でテトラヒドロフラン及びメタノールのような溶媒中にて反応させて、一般式A−4の化合物を得る。この反応は、マイクロ波照射下で反応混合物を加熱することにより促進することができる。この一般式A−4の化合物を、クロロギ酸フェニルと、ピリジン又はジイソプロピルエチルアミンのような塩基の存在下で反応させ、続いてこの反応混合物をマイクロ波照射を用いて加熱して環化を可能にするか、あるいは生じた中間体を単離してそれを1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−
エンのような塩基でアセトニトリルのような溶媒中にて処理することにより一般式A−5の生成物に変換する。
【0181】
実施例1〜2を方法Aに従って得た。
【0182】
他の化合物はそれに従って、又は公知の方法により得ることができる。
【0183】
方法B:
【化12】

一般式B−1[ここでR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8及びR9は定義されたとおりである]の化合物を、一般式B−2[ここでR10及びR11は定義されたとおりである]の塩化スルホニルと、トリエチルアミンのような塩基の存在下でジクロロメタンのような溶媒中にて反応させて一般式A−3の化合物を得る。一般式A−3の化合物をシアン化銅とジメチルホルムアミドのような溶媒中にてマイクロ波照射下で例えば200℃の温度で反応させて、一般式B−4のシアン化物を得る。一般式B−4の化合物を、ヒドロキシルアミン塩酸塩と、トリエチルアミンのような塩基の存在下でテトラヒドロフラン及びメタノールのような溶媒中にて反応させて一般式B−5の化合物を得る。この反応は、マイクロ波照射下で反応混合物を加熱することにより促進することができる。この一般式B−5の化合物を、クロロギ酸フェニルと、ピリジン又はジイソプロピルエチルアミンのような塩基の存在下で反応させ、続いてこの反応混合物をマイクロ波照射を用いて加熱して環化させるかあるいは生じた中間体を単離してそれを1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンのような塩基でアセトニトリルのような溶媒中にて処理することにより一般式B−6の生成物に変換する。
【0184】
実施例3〜5を方法Bに従って得た。
【0185】
他の化合物はそれに従って、または公知の方法により得ることができる。
【0186】
方法C:
この方法は、ビルディングブロックA−1及びB−1(ここでR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8及びR9は定義されたとおりである)を合成するために使用される。
【化13】

一般式C−1のボロン酸又はボロン酸エステル[ここでM1及びM2は独立して水素又はアルキルであり得(アルキルの場合、M1及びM2は環系を形成し得る)、そしてR8及びR9は定義されたとおりである]を、一般式C−2[ここでR1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は定義されたとおりであり、そしてPGは保護基(例えばtert.ブチルオキシカルボニル(BOC)を意味する]の臭化アリールと、触媒量の遷移金属(例えばパラジウム)及びリガンド(例えばトリフェニルホスフィン)を使用して、塩基(例えばNa2CO3)の存在下、溶媒(例えばDMF/水)中にて反応させて、一般式C−3の化合物を得る。BOCの場合には例えばトリフルオロ酢酸のような酸を用いてジクロロメタンのような溶媒中にて処理することにより、一般式C−3の保護基PGを除去して、一般式A1 = B1の化合物を得る。
【0187】
略号のリスト:
【表3】

【0188】
【表4】

【0189】
式Iのさらなる化合物を同様に、又は公知の方法により製造することができる。
【0190】
上述の実施例を製造するための実験手順を以下に記載する:
方法Cに従うビルディングブロック合成:
7−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン トリフルオロ酢酸塩
【化14】

4−(トリフルオロメチル(Trifluormethyl))フェニルボロン酸4.63gをエタノール15 mlに溶解し、トルエン150ml中の1−(7−ブロモ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロ−エタノン 5.0g及び2M炭酸ナトリウム溶液54mlの混合物に加えた。次いで反応混合物を脱気し、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) 940mgを加え、そして混合物を2時間加熱還流した。冷却した反応混合物をエバポレートし、生じた残留物を酢酸エチル150mlに溶解し、そして水50ml及びブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、そして溶媒を真空で除去した。生じた粗製物質を逆相HPLCで精製して7−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン2.0gをそのトリフルオロ酢酸塩として得た。
C16H14F3N.C2HF3O2 (391.3)、MS(ESI+): 288.3 (M+H+).
【0191】
以下の実施例を方法Aに従って製造した:
実施例1
3−{4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
【化15】

4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−ベンゾニトリル
【化16】

市販の4−シアノ−ベンゼンスルホニルクロリド1.25gをジクロロメタン35mlに溶解した。次いで5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール塩酸塩 760mgを加え、続いてトリエチルアミン2.14mlを加えた。混合物を室温で15分間攪拌した。次いで100mlのジクロロメタンを加え、混合物を水40ml及びブラインで洗浄し、次いでMgSO4で乾燥した。溶媒を真空で除去した。生じた粗製物質を逆相HPLCにより精製して4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−ベンゾニトリル517mgを非晶質凍結乾燥物(lyophilisate)として得た。
C22H15F3N2O2S (428.44)、Rf(n−ヘプタン: 酢酸エチル = 1:1) = 0.57。
【0192】
N−ヒドロキシ−4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−ベンズアミジン
【化17】

4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−ベンゾニトリル517mgを、テトラヒドロフラン10ml及びメタノール10mlの混合物に溶解した。ヒドロキシルアミン塩酸塩1.68gを加え、続いてトリエチルアミン3.35mlを加えた。反応混合物を65℃で8時間撹拌した。溶媒を真空で除去し、そして生じた残留物を水に注ぎ、そして酢酸エチルで5回抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして溶媒を真空でエバポレートしてN−ヒドロキシ−4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−ベンズアミジン550mgを油状物として得た。
C22H18F3N3O3S (461,47)、MS(ESI): 462.2 (M+H+).
【0193】
3−{4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
【化18】

N−ヒドロキシ−4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−ベンズアミジン550mgをジクロロメタン10mlに溶解した。ピリジン0,17ml及びクロロギ酸フェニル0,18mlを加え、そして混合物を室温で10分間攪拌した。アセトニトリル20mlを加えることにより混合物を希釈し、そして1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン0,89mlを加えた。混合物を室温で15分間攪拌した。混合物を真空でエバポレートし、そして生じた粗製物質を逆相HPLCで精製して3−{4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン330mgを非晶質凍結乾燥物(lyophilisate)として得た。
C23H16F3N3O4S (487.46)、MS(ESI−): 486.2 (M−H+)。
【0194】
実施例2
3−{4−[3,3−ジメチル−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−2H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
【化19】

実施例1において3−{4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オンについて記載された方法に従って、3−{4−[3,3−ジメチル−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−2H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オンを市販の4−シアノ−ベンゼンスルホニルクロリド及び3,3−ジメチル−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール1から得た。
C25H20F3N3O4S (515.51)、MS(ESI−): 514.10 (M−H+)。
1 DE10335449, DE10335450, WO2005019169
【0195】
以下の実施例を方法Bに従って製造した:
実施例3
3−{2−クロロ−4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
【化20】

1−(4−ブロモ−3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【化21】

市販の4−ブロモ−ベンゼンスルホニルクロリド1.79gをジクロロメタン35mlに溶解した。次いで5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール塩酸塩1.85gを加え、続いてトリエチルアミン2.14mlを加えた。この混合物を室温で15分間攪拌した。次いでジクロロメタン100mlを加え、混合物を水40ml及びブラインで洗浄し、次いでMgSO4で乾燥した。溶媒を真空で除去して粗製1−(4−ブロモ−3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール2.48gを得た。この物質をさらに精製することなく使用した。
C21H14BrClF3NO2S (516.77)、Rf(n−ヘプタン: 酢酸エチル = 1:1) = 0.61。
【0196】
2−クロロ−4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−ベンゾニトリル
【化22】

1−(4−ブロモ−3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール2.48gをジメチルホルムアミド10mlに溶解した。シアン化銅2.15gを加え、そして生じた混合物をマイクロ波照射下で200℃にて30分間攪拌した。混合物を酢酸エチル100mlを加えて希釈し、飽和塩化アンモニウム溶液50mlずつで5回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、次いで溶媒を真空で除去して粗製2−クロロ−4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−ベンゾニトリル935mgを得た。この物質をさらに精製することなく使用した。
C22H14ClF3N2O2S (462.88)。
【0197】
3−{2−クロロ−4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
【化23】

実施例1において3−{4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オンについて記載された方法に従って、3−{2−クロロ−4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オンを2−クロロ−4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−ベンゾニトリルから得た。
C23H15ClF3N3O4S (521.91)、MS(ESI−): 520.5 (M−H+)。
【0198】
実施例4
3−{2−クロロ−4−[3,3−ジメチル−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−2H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
【化24】

実施例3において3−{2−クロロ−4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オンについて記載された方法に従って、3−{2−クロロ−4−[3,3−ジメチル−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−2H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン を市販の4−ブロモ−ベンゼンスルホニルクロリド及び3,3−ジメチル−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール2から得た。
C25H19ClF3N3O4S (549.96)、MS(ESI+): 550.1 (M+H+)。
2 DE10335449, DE10335450, WO2005019169
【0199】
実施例5
3−{2−クロロ−4−[7−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−スルホニル]−フェニル}−2H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
【化25】

実施例3において3−{2−クロロ−4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オンについて記載された方法に従って、3−{2−クロロ−4−[7−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−スルホニル]−フェニル}−2H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オンを市販の4−ブロモ−ベンゼンスルホニルクロリド及び7−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン リフルオロ酢酸塩から得た。
C24H17ClF3N3O4S (535.93)、MS(ESI+): 536.1 (M+H+)。
【0200】
実施例6
3−{3−クロロ−4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
【化26】

実施例1において3−{4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オンについて記載された方法に従って、3−{3−クロロ−4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オンを市販の2−クロロ−4−シアノ−ベンゼンスルホニルクロリド及び5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドールから得た。
C23H15ClF3N3O4S (521.04)、MS(ESI−): 520.09 (M−H+)。
【0201】
実施例7
3−{4−[5−(2−メトキシ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
【化27】

方法C及びAにおいて記載された方法に従って、3−{4−[5−(2−メトキシ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オンを市販の2−メトキシ−4−トリフルオロメチル−ベンゼン−ボロン酸、5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール及び4−シアノ−ベンゼンスルホニルクロリドから得た。
C24H18F3N3O5S (517.09)、MS(ESI−): 516.00 (M−H+)
【0202】
実施例8
5−クロロ−2−{1−[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ベンゼンスルホニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル}−安息香酸フェニルエステル
【化28】

方法C及びAにおいて記載された方法に従って、5−クロロ−2−{1−[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ベンゼンスルホニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル}−安息香酸フェニルエステルを市販の4−クロロ−2−(エトキシカルボニル)ベンゼン−ボロン酸、5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール及び4−シアノ−ベンゼンスルホニルクロリドから得た。3−{4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オンの合成について記載された条件下で、エトキシカルボニル基をフェノキシカルボニル基に変換した。
C29H20ClN3O6S (573.08)、MS(ESI−): 571.98 (M−H+)
【0203】
実施例9
5−クロロ−2−{1−[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ベンゼンスルホニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル}−安息香酸
【化29】

方法C及びAにおいて記載された方法に従って、5−クロロ−2−{1−[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ベンゼンスルホニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル}−安息香酸を市販の4−クロロ−2−(エトキシカルボニル)ベンゼン−ボロン酸、5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール及び4−シアノ−ベンゼンスルホニルクロリドから得た。7−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン トリフルオロ酢酸塩の合成について記載された条件下で、エトキシカルボニル基をカルボン酸基に変換した。
C23H16ClN3O6S (497.04)、MS(ESI−): 495.95 (M−H+)
【0204】
実施例10
3−{4−[5−(2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
【化30】

方法C及びAにおいて記載された方法に従って、3−{4−[5−(2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オンを市販の2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−ボロン酸、5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール及び4−シアノ−ベンゼンスルホニルクロリドから得た。
C24H19N3O5S (461.10)、MS(ESI−): 459.95 (M−H+)
【0205】
実施例11:
3−{4−[3,3−(4−スピロ−テトラヒドロピラン)−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
工程1:
5−ブロモ−3,3−(4−スピロ−テトラヒドロピラン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル
【化31】

5−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル (270 mg、0.86 mmol)の乾燥DMF(7mL)中氷冷溶液に、NaH(60%)(38 mg、0.95 mmol)を注意深く加えた。混合物を30分間攪拌し、次いで室温まで昇温させた。1−ヨード−2−(2−ヨード−エトキシ)−エタン(395 mg、1.2 mmol)を加え、そして撹拌を続けた。4時間後、水(50 mL)を加え、そして混合物を酢酸エチルで抽出した。有機相をMgSO4で乾燥し、溶媒を減圧下でエバポレートした。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して固形物質207mgを得た。
【0206】
工程2:
5−ブロモ−3,3−(4−スピロ−テトラヒドロピラン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
【化32】

5−ブロモ−3,3−(4−スピロ−テトラヒドロピラン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル (207 mg、0.54 mmol)のCH2Cl2(6.7 mL)及びトリフルオロ酢酸(0.8 mL)中の溶液を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下でエバポレートした。残った油状物をさらに精製することなく次の工程に使用した。
【0207】
工程3:
3,3−(4−スピロ−テトラヒドロピラン)−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
【化33】

5−ブロモ−3,3−(4−スピロ−テトラヒドロピラン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン (195 mg、0.69 mol)、4−トリフルオロメチルフェニル−ボロン酸 (144 mg、0.76
mmol)、Cs2CO3 (675 mg、2.07 mmol)及びテトラキス−トリフェニルホスフィン−パラジウム(39,9 mg、0.034 mmol)のDMF(10mL)及び水(3 mL)中の溶液を90℃に6時間加熱した。反応混合物を室温まで放冷させた。水(50 mL)を加え、混合物を酢酸エチル(50 mL)で抽出した。有機相をMgSO4で乾燥し、溶媒を減圧下でエバポレートした。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して固体物質285mgを得た。
【0208】
工程4:
3,3−(4−スピロ−テトラヒドロピラン)−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【化34】

3,3−(4−スピロ−テトラヒドロピラン)−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン (255 mg、0.73 mmol)の乾燥THF(20 mL)溶液に、LiAlH4の1M THF溶液(2.4 mL、2.4 mmol)を注意深く加えた。室温で2時間後、水100μL、15% NaOH溶液100μL、及び水100μLを続けて加えた。混合物を1時間撹拌し、ろ過し、そして溶媒を減圧下でエバポレートして油状物質253mgを得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。
【0209】
工程5:
4−[3,3−(4−スピロ−テトラヒドロピラン)−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−ベンゾニトリル
【化35】

3,3−(4−スピロ−テトラヒドロピラン)−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール (103 mg、0.31 mmol)及びトリエチルアミン(149μL、0.93 mmol)のCH2Cl2(5 mL)溶液に、4−シアノ−ベンゼンスルホニルクロリド (62.3 mg、0,31 mmol)をゆっくりと加えた。混合物を10時間室温で撹拌した。水(50 mL)を加え、そして混合物を酢酸エチル(それぞれ50ml)で3回抽出した。有機相をMgSO4で乾燥し、溶媒を減圧下でエバポレートした。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して固体物質57mgを得た。
【0210】
工程6:
4−[3,3−(4−スピロ−テトラヒドロピラン)−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−N−ヒドロキシ−ベンズアミジン
【化36】

4−[3,3−(4−スピロ−テトラヒドロピラン)−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)
−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−ベンゾニトリルのTHF(9 mL)及びメタノール(9 mL)中の溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(198,6 mg、2.85 mmol)及びトリエチルアミン (400μL、2.85 mmol)を加えた。混合物を90℃に2時間加熱した。混合物を室温まで放冷させて水(50 mL)で希釈し、酢酸エチル(それぞれ50mL)で3回抽出した。有機相をMgSO4で乾燥し、溶媒を減圧下でエバポレートして固体物質66mgを得、これを次の工程でそのまま使用した。
【0211】
工程7:
3−{4−[3,3−(4−スピロ−テトラヒドロピラン)−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
【化37】

4−[3,3−(4−スピロ−テトラヒドロピラン)−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−N−ヒドロキシ−ベンズアミジン (66 mg、0,12 mmol)のCH2Cl2 (4mL)及びピリジン (12μL、015 mmol)中の氷冷した溶液に、クロロギ酸フェニル(phenylchloroformiate) (19μL、0,15 mmol)の溶液をゆっくりと加えた。混合物を15分間攪拌し、冷却浴を外し、そして溶液を室温まで昇温させた。混合物をCH3CN (4 mL)で希釈し、そしてDBU(93μL、0,62 mmol)を加えた。混合物を1時間撹拌した。溶媒を減圧下でエバポレートし、そして残留物をPR−クロマトグラフィーにより精製して生成物10mgを得た。
C27H22F3N3O5S (557.12)、MS(ESI−): 556.23 (M−H+)
【0212】
実施例12:
3−{4’−トリフルオロメチル−6−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−ビフェニル−3−イル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
【化38】

3−{4’−トリフルオロメチル−6−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−ビフェニル−3−イル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オンを、3−{3−クロロ−4−[5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル]−フェニル}−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン (実施例6)から、4−トリフルオロメチル−フェニルボロン酸を用いて実施例11に記載される条件下でのSuzuki型反応により合成した。
C30H19F6N3O4S (631.10)、MS(ESI−): 630.04 (M−H+)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
全てのその立体異性体形態及びあらゆる比の混合物の、式I:
【化1】

[式中、
nは0、1であり、
R1、R2は独立して、H、(C1−C8)アルキル、(C0−C4)アルキレン−(C3−C7)シクロアルキル、(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリールであり、ここでアルキル及びアルキレンは非置換であるか又は1〜3回Fで置換され;
R3、R4は独立して、H、(C1−C8)アルキル、(C0−C4)アルキレン−(C3−C7)シクロアルキル、(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリールであり、ここでアルキル及びアルキレンは非置換であるか又は1〜3回Fで置換され;
R5、R6は独立して、H、(C1−C8)アルキル、(C0−C4)アルキレン−(C3−C7)シクロアルキル、(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリールであり、ここでアルキル及びアルキレンは非置換であるか又は1〜3回Fで置換され;又は
R5及びR6は、それらを有する炭素原子と共に(C3−C7)シクロアルキル環を形成し、ここで1個の炭素原子は1個のヘテロ原子O、S、Nで置き換えられていてもよく;
R7は、H、ハロゲン、(C1−C8)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−H、(C3−C7)シクロアルキルであり、ここでアルキル及びアルキレンは非置換であるか又は1〜3回Fで置換され;
R8、R9は独立して、H、ハロゲン、(C1−C8)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−H、(C3−C7)シクロアルキル、−CO−O−(C0−C4)−アルキレン−H、CO−O−フェニル、−CO−NR12R13であり、ここでアルキル及びアルキレンは非置換であるか又は1〜3回F、NR12R13で置換され、そしてフェニルは非置換であるか又は1〜3回、ハロゲン、(C1−C4)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−H、若しくはNR12R13で置換され;又は
R8及びR9はそれらが結合している炭素原子と共に、(C5−C7)シクロアルキル環を形成し、ここで1個の炭素原子は1個のヘテロ原子O、S、Nで置き換えられていてもよく;
R10、R11は独立して、H、ハロゲン、(C1−C8)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−H、(C3−C7)シクロアルキル、(C6−C10)アリールであり、ここでシクロアルキル及びアリールは非置換であるか又は1〜2回(C1−C4)アルキルで置換されていてもよく、ここでアルキル及びアルキレンは非置換であるか又は1〜3回Fで置換され;
R12、R13は独立して、H、(C1−C6)アルキルである]
の化合物並びにその生理学的に許容しうる塩及び互変異性体。
【請求項2】
R9が2位にある、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項3】
R11が3’位にある、請求項1又は2に記載の式Iの化合物。
【請求項4】
R11が3’位にあり、そして
R10がHである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項5】
式中、
nは0、1であり;
R1、R2はHであり;
R3、R4はHであり;
R5、R6は独立して、H、(C1−C6)アルキルであり;又は
R5及びR6は、それらを有する炭素原子と共に(C5−C6)シクロアルキル環を形成し、
ここで1個の炭素原子はヘテロ原子O若しくはNで置き換えられていてもよく;
R7はHであり;
R8はCF3、Clであり;
R9は2位にあり、そして
R9はH、F、O−(C1−C4)アルキル、COOH、CO−O−フェニル、O−(C1−C4)アルキル−NR12R13、CO−O−(C1−C4)アルキル−NR12R13、CO−NH−(C1−C4)アルキル−NR
12R13であり;又は
R8及びR9はそれが結合している炭素原子と共に、(C5−C6)シクロアルキル環を形成し、ここで1個の炭素原子は1個のヘテロ原子Oで置き換えられ;
R10はH、Cl、F、CH3であり;
R11はH、Cl、フェニル−CF3であり;
R12、R13は(C1−C4)アルキルである、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項6】
式中、
nは0、1であり;
R1、R2はHであり;
R3、R4はHであり;
R5、R6は独立して、H、(C1−C6)アルキル、好ましくはH、CH3であり;
R7はHであり;
R8はCF3であり;
R9はHであり;
R10はClであり;
R11はHである、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iの化合物を1つ又はそれ以上含む医薬。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iの化合物を1つ又はそれ以上、及び代謝障害又はそれらに頻繁に関連する障害に対して有利な効果を有する1種又はそれ以上の活性物質を含む医薬。
【請求項9】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iの化合物を1つ又はそれ以上、及び1つ又はそれ以上の抗糖尿病薬を含む医薬。
【請求項10】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iの化合物を1つ又はそれ以上、及び1つ又はそれ以上の脂質調節因子を含む医薬。
【請求項11】
脂肪酸代謝の障害及びグルコース利用障害の処置及び/又は予防における使用のための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項12】
インスリン抵抗性が関与する障害の処置及び/又は予防における使用のための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項13】
糖尿病に関連する続発症の予防を含む、糖尿病の処置及び/又は予防における使用のための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項14】
異常脂質血症及びそれらの続発症の処置及び/又は予防における使用のための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項15】
代謝症候群と関連し得る状態の処置又は予防における使用のための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項16】
中枢及び末梢神経系の脱髄及び他の神経変性障害の処置又は予防における使用のための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項17】
脂肪酸代謝の障害及びグルコース利用障害の処置における使用のための、少なくとも1つのさらなる活性化合物と組み合わせた請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項18】
インスリン抵抗性が関与する障害の処置における使用のための、少なくとも1つのさらなる活性化合物と組み合わせた請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項19】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物を1つ又はそれ以上含む医薬の製造方法であって、活性化合物と薬学的に適切な担体を混合すること、及びこの混合物を投与に適した形態にすることを含む、方法。

【公表番号】特表2010−512352(P2010−512352A)
【公表日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−540626(P2009−540626)
【出願日】平成19年11月30日(2007.11.30)
【国際出願番号】PCT/EP2007/010390
【国際公開番号】WO2008/071311
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(399050909)サノフィ−アベンティス (225)
【Fターム(参考)】