説明

センサシステム

【課題】ヘッド‐コントローラ間を接続するケーブルの線数を減少させることが可能な変位センサを提供すること。
【解決手段】制御部14と通信部22とを信号線31〜33により接続し、LVTTLレベルのブート信号を通信部22から制御部14に送信して該制御部14の回路を設定し、制御部14からLVDS方式により受光データを通信部22に送信するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサシステムに係り、詳しくはヘッドとコントローラとをケーブルにて接続したセンサシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ヘッドとコントローラとをケーブルにて接続したセンサシステムとして、被検出物に光を照射してその反射光を受光することにより、被検出物までの距離の検出や表面状態の検出等を行う変位センサが知られている(例えば、特許文献1参照)。変位センサは、光の投受光を行うヘッドと、ヘッドからの受光信号に基づいて被検出物までの距離の計測等を行うコントローラとがケーブルで接続されて構成されている。被検出物までの距離等の検出は、ヘッドに設けた投光素子から被検出物に向けて照射した光を同ヘッドに設けたイメージセンサにて受光し、コントローラにおいてイメージセンサで得た受光信号に基づいて計測することにより行う。ヘッド及びコントローラには、受光信号等の信号をヘッド‐コントローラ間で通信するための送受信部が設けられており、ヘッド及びコントローラの送受信部は、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)により構成されている。
【0003】
FPGAは、アレイ状に配列された多数のゲートからなり、回路データを書き込むことによって所望の動作(例えば、差動通信)をする回路が形成される。詳しくは、書き込まれた回路データに応じて内部のゲートが相互に接続され、該回路データに応じた回路が形成される。しかし、電源をオフすると書き込まれた回路データが消え、内部のゲートの接続が解かれることによって、FPGAには回路が形成されていない状態に戻る。従って、電源を投入する毎に回路データを書き込まなければならない。ところが、ヘッドに内蔵されたFPGAに対して直接外部から回路データを書き込むには、所定の位置に取り付けたヘッドを取り外す必要がある等、非常に手間がかかるといった問題があった。そのため、コントローラに設けられたFPGAからヘッドのFPGAにブート信号を送信して、ヘッドのFPGAに所望の動作をする回路を形成している。
【特許文献1】特開2006−48380号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ヘッドを取り付けようとする場所によっては、ヘッドに接続されたケーブルがヘッドの取り付けの邪魔になってヘッドを取り付けることができなくなるため、ケーブル径はなるべく小さい方が好ましい。
【0005】
しかし、ケーブルは、受光信号等を送信するための信号線や、ブート信号を送信するためのブート信号線等多くの線から構成されるため、ケーブル径を小さくするとケーブルを構成する信号線の径が細くなり、ノイズの影響を受けやすくなるといった問題があった。
【0006】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、ヘッド‐コントローラ間を接続するケーブルの線数を減少させることが可能なセンサシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明によれば、ヘッドと、該ヘッドにケーブルを介して接続されたコントローラとを備えたセンサシステムであって、前記ヘッドは、被検出物へ光を照射する投光手段と、前記被検出物からの反射光を受光する受光手段と、FPGAにより構成され、前記受光手段から出力される受光データを前記コントローラへ送信する第1の送信手段と、同じくFPGAにより構成され、前記コントローラから送信される回路データを受信する第1の受信手段と、前記第1の受信手段で受信した前記回路データに基づいて前記第1の送信手段の通信方法を設定する第1の通信設定手段と、を備え、前記コントローラは、前記ヘッドから送信される前記受光データを受信する第2の受信手段と、前記第2の受信手段によって受信された前記受光データに基づいて被検出物を検出する検出手段と、前記第1の受信手段へ向けて前記回路データを送信する第2の送信手段と、前記第2の送信手段に対して、前記第2の受信手段の通信方法と同じ通信方法に設定する前記回路データを前記第1の受信手段へ送信させる第2の通信設定手段と、を備え、前記第1の送信手段と前記第2の受信手段とを接続する信号線と、前記第1の受信手段と前記第2の送信手段とを接続する信号線とは共通の信号線である。
【0008】
同構成によれば、第1の送信手段と第2の受信手段との間で受光データ等を伝送する信号線と、第1の受信手段と第2の送信手段との間で回路データを伝送する信号線とが共通であるため、ヘッド‐コントローラ間を接続するケーブルの線数を減少させることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載のセンサシステムにおいて、前記受光手段は、複数の画素からなり、各画素における受光量に応じた受光信号を出力するイメージセンサであり、前記イメージセンサから出力される各画素の受光信号を変換して各画素に対応する受光データを生成するA/Dコンバータを備え、前記第1の送信手段は、前記A/Dコンバータから出力される受光データを前記コントローラに送信し、前記検出手段は、前記複数の受光データに基づいて前記被検出物における反射面の変位を検出する。
【0010】
同構成によれば、被検出物の反射面における変位等、検出に際して多くのデータが必要となるセンサシステムにおいて、ヘッド‐コントローラ間を接続するケーブルの線数を減少させることができる。そのため、ケーブルを太くすることなく個々の信号線の太さを確保することができ、ノイズの影響を受け難くすることが可能となる。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載のセンサシステムにおいて、前記第2の送信手段及び前記第2の受信手段は、FPGAによって構成されてなり、前記第1の送信手段及び前記第2の受信手段は、送受信手段であって、前記第2の通信設定手段は、前記第2の送信手段から送信させるデータと同じデータによって前記第2の受信手段の通信方法を設定する。
【0012】
同構成によれば、コントローラに備えられた第2の通信設定手段が回路データによって第2の送信手段及び第2の受信手段に回路を形成可能であるため、第2の送信手段及び第2の受信手段の通信方式を変更することができ、ヘッド‐コントローラ間の通信方式等も変更することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載のセンサシステムにおいて、前記コントローラは、予め回路データが記憶された記憶手段を備え、前記第2の通信設定手段は、電源投入時に前記記憶手段に記憶された回路データを読み取ることによって前記第2の送信手段及び前記第2の受信手段の回路を形成する。
【0014】
同構成によれば、電源投入時に第2の通信設定手段が記憶手段に記憶された回路データを読み取り、ヘッド‐コントローラ間で通信可能な状態にするため、作業者がヘッド‐コントローラ間の通信を設定せずに済むので、センサシステムの操作が容易になる。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれか一項に記載のセンサシステムにおいて、前記信号線は一対で信号を伝送し、前記回路データは、一定時間で大量のデータ通信が可能な通信方式を行うための回路を形成する回路データである。同構成によれば、ヘッド‐コントローラ間での信号の通信を高速で行うことができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のセンサシステムにおいて、前記第1の送信手段と前記第2の受信手段との通信方式はLVDS方式である。同構成によれば、ヘッド‐コントローラ間での信号の通信を高速で行うことができ、かつ混入するノイズの影響を低減することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ヘッド‐コントローラ間を接続するケーブルの線数を減少させることが可能なセンサシステムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明を変位センサに具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、被検出物Wにおける反射面の変位等を検出する変位センサには、ヘッド10と、ヘッド10を制御するコントローラ20とが設けられ、ヘッド10とコントローラ20とは、ケーブル30にて電気的に接続されている。ヘッド10は、例えば使用時に被検出物Wの上方に配置され、投光手段としての投光素子11から被検出物Wに光を照射し、受光手段としてのイメージセンサ12は被検出物Wによる反射光を受光する。そして、ヘッド10は、イメージセンサ12の各画素の受光量に応じた受光データを、ケーブル30を介してコントローラ20に送信する。コントローラ20は、ヘッド10から受信した受光データに基づいて、被検出物Wにおける反射面の変位等を検出する。
【0019】
図2に示すように、ヘッド10には、投光素子11と、イメージセンサ12と、A/D(アナログ/デジタル)コンバータ13と、第1の送信手段,第1の受信手段及び第1の通信設定手段としての制御部14と、表示灯15とが設けられている。制御部14は、コントローラ20からの制御信号に基づいて、投光素子11等を制御する。投光素子11は、例えば赤色半導体レーザからなり、制御部14の制御によって被検出物Wに向かってレーザ光を投光する。
【0020】
被検出物Wの反射面からの反射光は、イメージセンサ12に入射される。イメージセンサ12は2次元CCD(Charge-Coupled Device)からなり、各画素における受光量に応じた電圧の受光信号をA/Dコンバータ13に出力する。A/Dコンバータ13は、受光信号を受光データにアナログ‐デジタル変換し、その受光データを制御部14に出力し、制御部14は受光データをコントローラ20に送信する。制御部14は、接続された表示灯15を制御し、動作状態等を表示する。
【0021】
コントローラ20には、検出手段としてのCPU21と、第2の送信手段,第2の受信手段及び第2の通信設定手段としての通信部22と、記憶手段としてのメモリ23,24とが設けられている。CPU21は、通信部22を介して受信した受光データをメモリ23に記憶する。そして、CPU21は、メモリ23に記憶した受光データに基づいて、被検出物Wにおける反射面の変位等を検出する。また、CPU21は、メモリ23に記憶した受光データを、コントローラ20に接続された図示しないパーソナルコンピュータ等の表示装置に送信する。この表示装置は、受信した受光データに基づいて、ヘッド10のイメージセンサ12における入射光の受光量分布を波形表示する。この波形表示により、作業者がイメージセンサ12の入射光の状態を確認することができる。
【0022】
メモリ24には、ヘッド10の制御部14とコントローラ20の通信部22を設定するための回路データが記憶されている。制御部14及び通信部22はFPGA(Field Programmable Gate Array)からなる。FPGAには、ゲートがアレイ状に配置されたゲートセルと、外部からの回路データの受信等を行う制御セル(第1及び第2の通信設定手段)とが備えられている。制御セルは外部からの回路データを読み込み、該回路データに基づいてゲートセルの各ゲートを相互に接続することによって、回路データに応じた回路を形成する。従って、制御部14及び通信部22は回路データに応じた回路を形成可能であり、所定の回路データによって制御部14及び通信部22の設定が行われる。変位センサは、電源投入時にメモリ24に記憶された回路データを、制御部14と通信部22のそれぞれの制御セルに読み込ませることで、所望の回路をそれぞれのゲートセルにて形成する。
【0023】
本実施形態では、2次元CCDからなるイメージセンサ12にて受光した反射光のピーク位置に基づいて変位を測定するため、イメージセンサ12を構成する全ての画素における受光量を、受光データとしてコントローラ20に送信している。従って、ヘッド10の制御部14とコントローラ20の通信部22との間において、大量の受光データを短時間で送信する必要がある。そのため、本実施形態では、一定時間で大量のデータ通信(例えば、2Gbps)が可能な通信方式として、例えば小振幅の差動信号を用いてデータを送受信するLVDS(Low Voltage Differential Signaling:低電圧差動通信)方式を採用している。
【0024】
LVDS方式は、一対の信号線を用いて、例えば350mVの小さい振幅の差動電圧信号でデータを伝送する。信号の振幅が小さいため、信号がHレベルまで立ち上がるために必要な時間が短縮できるので、高速通信が可能である。また、一方の信号線には本来の信号を送信し、他方の信号線には反転した信号を送信して、受信側において両信号線から送信される信号の差を取り、その差の大きさに応じて信号がHレベルかLレベルかを判断して信号を受信する。そのため、両信号線に対して同相で混入したノイズは差を取ることにより除去することができる。更に、信号の振幅が小さくても本来の信号と反転した信号の差を取るため、実質的には2倍の振幅を持った信号を伝送する事と同じ事になり、微弱なノイズと本来の信号とを容易に判別でき、微弱なノイズを除去することができる。従って、ヘッド10‐コントローラ20間の通信を高速で行うことができ、かつ混入するノイズの影響を低減することができる。
【0025】
次に、ヘッド10とコントローラ20との間の接続を詳述する。
図3に示すように、ヘッド10の制御部14は第1のプリント基板16に実装されており、コントローラ20の通信部22は第2のプリント基板25に実装されている。第1及び第2のプリント基板16,25には接続用の端子P1〜P6,P11〜P16が形成されており、第1及び第2のプリント基板16,25の間はケーブル30により相互に接続されている。ケーブル30は、3対の信号線31(31P,31N),32(32P,32N),33(33P,33N)と、ヘッド10に駆動電源を供給するための一対の電源供給線(図示略)とを有している。信号線31Pは、第1のプリント基板16の端子P1と、第2のプリント基板25の端子P11との間に接続され、信号線31Nは、第1のプリント基板16の端子P2と、第2のプリント基板25の端子P12との間に接続されている。同様に、信号線32Pは、端子P3と端子P13との間に接続され、信号線32Nは、端子P4と端子P14との間に接続されている。更に、信号線33Pは、端子P5と端子P15との間に接続され、信号線33Nは、端子P6と端子P16との間に接続されている。尚、ケーブル30は、ピグテール状に基端がヘッド10に固定され、先端がコネクタを介してコントローラ20に接続されている。
【0026】
第1のプリント基板16において、端子P1は制御部14の端子B1及び端子ShPに接続され、端子P2は制御部14の端子ShNに接続されている。また、端子P3は制御部14の端子B2及び端子Rh1Pに接続され、端子P4は制御部14の端子Rh1Nに接続されている。更に、端子P5は制御部14の端子B3及び端子Rh2Pに接続され、端子P6は制御部14の端子Rh2Nに接続されている。
【0027】
第2のプリント基板25において、端子P11は通信部22の端子ScPに接続され、端子P12は通信部22の端子ScNに接続されている。また、端子P13は端子Rc1Pに接続され、端子P14は端子Rc1Nに接続されている。更に、端子P15は端子Rc2Pに接続され、端子P16は端子Rc2Nに接続されている。
【0028】
次に、コントローラ20の通信部22とヘッド10の制御部14の設定について説明する。
通信部22の制御セルは、メモリ24から回路を形成するための回路データを読み出し、ゲートセルにて通信部22の回路を形成する。次に、通信部22の制御セルは、制御部14の回路を形成するための回路データをメモリ24から読み出し、制御部14にLVTTLレベルの各ブート信号DATA0,DCLK,nCONFIGを送信する。ブート信号DATA0はFPGA上に形成する回路の回路データである。ブート信号DCLKは、制御セルがブート信号DATA0をラッチするタイミングを取るための信号であり、例えばブート信号DCLKがHレベルになるタイミングでブート信号DATA0をラッチする。ブート信号nCONFIGはブート信号DATA0の受信が完了した後に、FPGA内において制御セルが回路の形成を開始する合図となる信号であり、例えばLレベルのブート信号nCONFIGにより回路を形成する。
【0029】
上記のように形成された制御部14及び通信部22は、次のように、受光データを送受信する。
通信部22は、信号線32を介して、ヘッド10とコントローラ20のクロック同期を得るためのクロック信号CLKを、ヘッド10に送信する。詳しくは、信号線32Pにクロック信号CLKを送信し、信号線32Nに反転した反転クロック信号CLKXを送信する。そのクロック信号CLKは端子Rh1Pを介して制御部14に入力され、反転クロック信号CLKXは端子Rh1Nを介して制御部14に入力される。また、通信部22は、信号線33を介して、ヘッド10とコントローラ20のフレーム同期を得るためのフレーム信号SYNを、ヘッド10に送信する。詳しくは、信号線33Pにフレーム信号SYNを送信し、信号線33Nに反転した反転フレーム信号SYNXを送信する。
【0030】
制御部14は、クロック信号CLKとフレーム信号SYNに基づいて、信号線31を介して受光データをコントローラ20に送信する。通信部22は、クロック信号CLKに同期して受信した受光データを図2に示すCPU21に出力し、CPU21は、入力した受光データをメモリ23に記憶する。
【0031】
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)制御部14と通信部22とを信号線31〜33により接続し、LVTTLレベルのブート信号DATA0,DCLK,nCONFIGを通信部22から制御部14に送信して該制御部14の回路を設定し、制御部14からLVDS方式により受光データを通信部22に送信するようにした。そのため、受光データを送信するための信号線と、各ブート信号DATA0,DCLK,nCONFIGを送信するための信号線とを共用することができ、ケーブルを構成する信号線の本数を減らすことができる。そして、ケーブル30を太くすることなく個々の信号線の太さを確保することができるため、ノイズの影響を受け難くすることができる。
【0032】
(2)制御部14及び通信部22をLVDS方式にて通信を行うようにしたため、ヘッド10‐コントローラ20間の通信を高速に行うことができ、かつ混入するノイズの影響を低減することができる。
【0033】
尚、上記実施の形態は、以下の態様で実施してもよい。
・上記実施形態では、通信部22をFPGAにより構成したが、予め回路が決定されたICにより構成してもよい。
【0034】
・上記実施形態では、LVDS方式でヘッド10‐コントローラ20間の通信を行ったが、その他の通信方式でもよく、例えばRSDS(登録商標)方式で行ってもよい。
・上記実施形態では、被検出物Wにおける反射面の変位を測定する変位センサに具体化したが、これに限らず、例えば被検出物Wの有無を検出する光電センサに具体化してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】変位センサの斜視図。
【図2】変位センサのブロック図。
【図3】信号線の接続状態を示す説明図。
【符号の説明】
【0036】
10…ヘッド、11…投光素子、12…イメージセンサ、13…A/Dコンバータ、14…制御部、20…コントローラ、21…CPU、22…通信部、24…メモリ、30…ケーブル、31〜33…信号線、W…被検出物。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドと、該ヘッドにケーブルを介して接続されたコントローラとを備えたセンサシステムであって、
前記ヘッドは、被検出物へ光を照射する投光手段と、前記被検出物からの反射光を受光する受光手段と、FPGAにより構成され、前記受光手段から出力される受光データを前記コントローラへ送信する第1の送信手段と、同じくFPGAにより構成され、前記コントローラから送信される回路データを受信する第1の受信手段と、前記第1の受信手段で受信した前記回路データに基づいて前記第1の送信手段の通信方法を設定する第1の通信設定手段と、を備え、
前記コントローラは、前記ヘッドから送信される前記受光データを受信する第2の受信手段と、前記第2の受信手段によって受信された前記受光データに基づいて被検出物を検出する検出手段と、前記第1の受信手段へ向けて前記回路データを送信する第2の送信手段と、前記第2の送信手段に対して、前記第2の受信手段の通信方法と同じ通信方法に設定する前記回路データを前記第1の受信手段へ送信させる第2の通信設定手段と、を備え、
前記第1の送信手段と前記第2の受信手段とを接続する信号線と、前記第1の受信手段と前記第2の送信手段とを接続する信号線とは共通の信号線であることを特徴とするセンサシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のセンサシステムにおいて、
前記受光手段は、複数の画素からなり、各画素における受光量に応じた受光信号を出力するイメージセンサであり、
前記イメージセンサから出力される各画素の受光信号を変換して各画素に対応する受光データを生成するA/Dコンバータを備え、
前記第1の送信手段は、前記A/Dコンバータから出力される受光データを前記コントローラに送信し、
前記検出手段は、前記複数の受光データに基づいて前記被検出物における反射面の変位を検出する、
ことを特徴とするセンサシステム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のセンサシステムにおいて、
前記第2の送信手段及び前記第2の受信手段は、FPGAによって構成されてなり、
前記第1の送信手段及び前記第2の受信手段は、送受信手段であって、
前記第2の通信設定手段は、前記第2の送信手段から送信させるデータと同じデータによって前記第2の受信手段の通信方法を設定する
ことを特徴とするセンサシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のセンサシステムにおいて、
前記コントローラは、予め回路データが記憶された記憶手段を備え、
前記第2の通信設定手段は、電源投入時に前記記憶手段に記憶された回路データを読み取ることによって前記第2の送信手段及び前記第2の受信手段の回路を形成することを特徴とするセンサシステム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載のセンサシステムにおいて、
前記信号線は一対で信号を伝送し、
前記回路データは、一定時間で大量のデータ通信が可能な通信方式を行うための回路を形成する回路データであることを特徴とするセンサシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のセンサシステムにおいて、
前記第1の送信手段と前記第2の受信手段との通信方式はLVDS方式であることを特徴とするセンサシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−77241(P2008−77241A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−253522(P2006−253522)
【出願日】平成18年9月19日(2006.9.19)
【出願人】(000106221)サンクス株式会社 (578)
【Fターム(参考)】