説明

センシングシステム、情報サーバ、移動通信装置及び軌跡情報生成方法

【課題】消費電力の増大を抑えながら経路情報を生成し、その経路上の関連情報を組み合わせた軌跡情報を生成することができるセンシングシステムを提供すること
【解決手段】本発明にかかるセンシングシステムは、移動通信装置50の移動に応じて、少なくとも2点における移動通信装置50の位置情報を取得する位置情報取得部11と、位置情報と、位置情報を取得したタイミング情報とを用いて、少なくとも2点間の移動経路を推定する経路推定部12と、少なくとも2点の位置情報を取得する間に、センサ情報を取得するセンサ情報取得部13と、センサ情報の取得タイミングを用いて、推定された移動経路上におけるセンサ情報の取得位置を推定し、センサ情報と推定された移動経路とを組み合わせた移動通信装置50の軌跡情報を生成する軌跡情報生成部14と、を備えるセンシングシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は移動通信装置において検出したセンサ情報と移動通信装置位置情報とを用いて移動通信装置の軌跡情報を生成するセンシングシステム、情報サーバ、移動通信装置及び軌跡情報生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話やスマートフォン端末に代表される携帯端末装置に、環境情報等のセンシングを行うセンサが搭載されている。携帯端末装置は、データ通信機能を用いてセンサ情報を情報サーバにアップデートする。情報サーバは、受け取ったセンサ情報を解析する。
【0003】
ここで、特許文献1には、気象情報を定点観測する観測装置と、観測装置と離れた位置において気象情報を観測する携帯電話装置とを用いて、気象情報を収集するシステムが開示されている。この場合、携帯電話装置において観測された気象情報は、観測装置が存在しない領域における気象情報を補完するために用いられる。また、携帯電話装置は、気象情報とともに、気象情報を観測した位置情報も併せて気象情報収集センターへ送信する。これにより、例えば、気象情報収集センターは、携帯電話装置が屋内等にいる場合に収集された気象情報を、気象情報の解析に有効ではないと判定し、削除することができる。
【0004】
また、特許文献2には、取材端末(携帯電話端末)において取得した画像データや音声データ等(以下、取材データと称する)に、位置情報を関連付けて、電子新聞サーバへアップデートする取材支援システムが開示されている。取材データと位置情報とが関連付けられていることにより、取材データを受け取った編集者等は、近隣にいる他の取材者に対して応援取材の要請等を行うことができる
【0005】
また、特許文献3は、移動経路と、移動経路上において捕捉したビデオ、音声又は写真等のマルチメディアデータとを組み合わせることにより、旅行又は移動経験のマルチメディア日記等を作成することが開示されている。この場合、マルチメディアデータを補足した位置と位置との間において、経路情報を実質的に連続して記録する。これにより移動履歴を示す経路を生成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−329779号公報
【特許文献2】特開2005−354717号公報
【特許文献3】特表2006−526945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に開示されている気象情報センターは、携帯電話装置から気象情報を収集するとともに、携帯電話装置から位置情報も収集する。そのため、気象情報センターが、携帯電話装置から多くの気象情報を収集し、気象情報を詳細に解析する場合、携帯電話装置は、頻繁に位置情報を収集する必要がある。この場合、携帯電話装置は、例えばGPS(Global Positioning System)を用いて位置情報の収集等を行う。しかし、位置情報収集処理に伴う消費電力は大きく、小型化された携帯電話装置において頻繁に位置情報収集処理を実行することは困難である。特許文献2においても、取材データをアップデートする度に位置情報を送信する必要があり、やはり、位置情報収集処理に伴う消費電力の増大を引き起こすという問題が生じる。また、特許文献3においても、経路情報を連続的に記録するため、位置情報収集処理に伴う消費電力の増大を引き起こすという問題が生じる。
【0008】
本発明はこのような問題を解決するために、消費電力の増大を抑えながら経路情報を生成し、その経路上の関連情報を組み合わせた軌跡情報を生成することができるセンシングシステム、情報サーバ、移動通信装置及び軌跡情報生成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様にかかるセンシングシステムは、移動通信装置の移動に応じて、少なくとも2点における前記移動通信装置の位置情報を取得する位置情報取得部と、前記位置情報と、前記位置情報を取得したタイミング情報とを用いて、前記少なくとも2点間の移動経路を推定する経路推定部と、前記少なくとも2点の位置情報を取得する間に、センサ情報を取得するセンサ情報取得部と、前記センサ情報の取得タイミングを用いて、前記推定された移動経路上における前記センサ情報の取得位置を推定し、前記センサ情報と前記推定された移動経路とを組み合わせた前記移動通信装置の軌跡情報を生成する軌跡情報生成部と、を備えるセンシングシステム。
【0010】
本発明の第2の態様にかかる情報サーバは、移動通信装置の移動に応じて、少なくとも2点における前記移動通信装置の位置情報を前記移動通信装置から取得する位置情報取得部と、前記位置情報と、前記移動通信装置において前記位置情報が測位されたタイミング情報とを用いて、前記少なくとも2点間の移動経路を推定する経路推定部と、前記少なくとも2点の位置情報が測位される間に検出されたセンサ情報を前記移動通信装置から取得するセンサ情報取得部と、前記センサ情報が検出されたタイミングを用いて、前記推定された移動経路上における前記センサ情報の検出位置を推定し、前記センサ情報と前記推定された移動経路とを組み合わせた前記移動通信装置の軌跡情報を生成する軌跡情報生成部と、を備えるものである。
【0011】
本発明の第3の態様にかかる移動通信装置は、移動通信装置であって、前記移動通信装置の移動に応じて、少なくとも2点における位置情報を測位する位置情報受信部と、前記少なくとも2点の位置情報を取得する間に、センサ情報を検出するセンサ情報検出部と、情報サーバにおいて前記移動通信装置の移動経路を推定するために、前記位置情報と前記位置情報を測位したタイミング情報とを前記情報サーバへ送信し、さらに、前記推定された移動経路上に前記センサ情報をマッピングした軌跡情報を生成するために、前記センサ情報と前記センサ情報を検出したタイミング情報とを前記情報サーバへ送信する通信部と、を備えるものである。
【0012】
本発明の第4の態様にかかる軌跡情報生成方法は、移動通信装置の移動に応じて、少なくとも2点における前記移動通信装置の位置情報を前記移動通信装置から取得し、前記位置情報と、前記移動通信装置において前記位置情報が測位されたタイミング情報とを用いて、前記少なくとも2点間の移動経路を推定し、前記少なくとも2点の位置情報が測位される間に検出されたセンサ情報を前記移動通信装置から取得し、前記センサ情報が検出されたタイミングを用いて、前記推定された移動経路上における前記センサ情報の検出位置を推定し、前記センサ情報と前記推定された移動経路とを組み合わせた前記移動通信装置の軌跡情報を生成するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、消費電力の増大を抑えながら経路情報を生成し、その経路上の関連情報を組み合わせた軌跡情報を生成することができるセンシングシステム、情報サーバ、移動通信装置及び軌跡情報生成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施の形態1にかかるセンシングシステムの構成図である。
【図2】実施の形態1にかかる移動通信装置の構成図である。
【図3】実施の形態1にかかる情報サーバの構成図である。
【図4】実施の形態1にかかる軌跡情報の表示する画面である。
【図5】実施の形態1にかかる移動通信装置における位置情報取得の処理フローである。
【図6】実施の形態1にかかる移動通信装置におけるセンサ情報の取得処理フローである。
【図7】実施の形態1にかかる情報サーバにおける軌跡情報の生成処理フローである。
【図8】実施の形態1にかかる情報サーバにおける経路推定の処理フローである。
【図9】実施の形態1にかかる第4及び第5の経路探索の詳細な処理フローである。
【図10】実施の形態1にかかる第6の経路探索の詳細な処理フローである。
【図11】実施の形態1にかかる移動手段を選択する画面である。
【図12】実施の形態2にかかる移動通信装置における位置情報取得の処理フローである。
【図13】実施の形態3にかかる移動通信装置における移動開始/停止を判定する処理フローである。
【図14】実施の形態3にかかる移動通信装置における位置情報取得の処理フローである。
【図15】実施の形態4にかかる軌跡情報の生成処理フローである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(実施の形態1)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1を用いて本発明の実施の形態1にかかるセンシングシステムについて説明する。本発明の実施の形態1にかかるセンシングシステムは、情報サーバ10と、移動通信装置50とから構成される。移動通信装置は、携帯電話端末や、スマートフォン端末、PHS(Personal Handy-phone System)端末等である。情報サーバ10は、位置情報取得部11と、経路推定部12と、センサ情報取得部13と、軌跡情報生成部14とを備えている。本図においては、位置情報取得部11と、経路推定部12と、センサ情報取得部13と、軌跡情報生成部14とは、情報サーバ10に備えられているが、それぞれ異なる装置において備えられてもよい。即ち、位置情報取得部11と、経路推定部12と、センサ情報取得部13と、軌跡情報生成部14とが配備される装置については、図1の構成に制限されない。
【0016】
位置情報取得部11は、移動通信装置50の移動に応じて、少なくとも2点における移動通信装置50の位置情報を取得する。位置情報取得部11は、移動通信装置50から無線通信を介して位置情報を取得する。移動通信装置50は、例えばGPS等を用いて現在位置を示す緯度、経度情報を算出する。位置情報取得部11は、移動通信装置50において算出された緯度、経度情報を受け取る。また、移動通信装置50は、現在通信を行っている基地局装置との通信状況に基づいた位置情報を算出等してもよい。位置情報取得部11は、取得した位置情報を経路推定部12へ出力する。
【0017】
経路推定部12は、位置情報取得部11から出力された位置情報と、移動通信装置50において位置情報が取得されたタイミング情報とを用いて、少なくとも2点間の移動経路を推定する。タイミング情報とは、例えば、移動通信装置50が位置情報を取得した時刻情報や、特定の時刻からの経過時間情報等であってもよい。
【0018】
少なくとも2点間の移動経路の推定とは、例えば次のように行われてもよい。はじめに、経路推定部12は、出発点と到着点との間における移動時間について、タイミング情報を用いて算出する。次に、経路推定部12は、出発点と到着点との間の複数の移動経路の移動時間をそれぞれ算出し、移動通信装置50の実際の移動時間と比較する。経路推定部12は、移動通信装置50の実際の移動時間と最も近い移動経路の移動時間を、移動通信装置50の移動経路として推定する。経路推定部12は、推定した移動経路を軌跡情報生成部14へ出力する。
【0019】
センサ情報取得部13は、位置情報取得部11において少なくとも2点の位置情報を取得する間に、センサ情報を取得する。2点の位置情報を取得する間とは、例えば、位置情報取得部11が移動通信装置50の出発点における位置情報を取得し、次に到着点における位置情報を取得するまでの期間である。センサ情報とは、例えば、加速度センサ情報や、温度センサ情報、湿度センサ情報、気圧センサ情報等である。また、これら以外のセンサ情報であってもよい。センサ情報取得部13は、2点の位置情報を取得する間に、1回センサ情報を取得してもよく、複数回センサ情報を取得してもよい。センサ情報取得部13は、取得したセンサ情報と、移動通信装置50においてセンサ情報が取得されたタイミング情報とを軌跡情報生成部14へ出力する。
【0020】
軌跡情報生成部14は、センサ情報が取得されたタイミングを用いて、経路推定部12から出力された移動経路上におけるセンサ情報の取得位置を推定する。さらに、軌跡情報生成部14は、センサ情報と推定された移動経路とを組み合わせた移動通信装置50の軌跡情報を生成する。移動経路上におけるセンサ情報の取得位置の推定とは、次のように行われてもよい。例えば、移動通信装置50においてセンサ情報が取得されたタイミングが、移動通信装置50が出発点を出発してからa分後であった場合に、軌跡情報生成部14は、経路推定部12において推定された移動経路上の、出発点からa分後の位置においてセンサ情報が取得されたものと推定する。
【0021】
軌跡情報は、移動経路情報と、移動経路上の各通過点におけるセンサ情報とを組み合わせた情報である。例えば、軌跡情報は、センサ情報が湿度情報である場合、移動通信装置50が移動した経路における湿度情報の変化する様子を示すことができる。
【0022】
以上説明したように、図1のセンシングシステムを用いることにより、位置情報の取得回数を増加させることなく、移動通信装置50の移動経路を推定し、さらに軌跡情報を生成することができる。これにより、移動通信装置50における消費電力の増加を抑えることができる。
【0023】
続いて、図2を用いて本発明の実施の形態1にかかる移動通信装置50の構成例について説明する。移動通信装置50は、制御部51と、GPS受信部52と、表示部53と、センシング部54と、タイマ部55と、操作部56と、無線通信部57と、メモリ部58と、電話部59とを備えている。それぞれの構成要素は、バスを介して接続されている。
【0024】
制御部51は、移動通信装置50における各種制御と演算とを行う。制御部51は、CPU(Central Processing Unit)等により構成される。GPS受信部52は、GPS衛星から移動通信装置50の現在位置を示す位置情報を受け取る。位置情報は、緯度、経度を示す情報である。表示部53は、移動通信装置50において処理された情報を表示する。表示部53は、液晶ディスプレイ等により構成される。センシング部54は、各種センサからセンサ情報を受け取る。各種センサとは、例えば、加速度センサや、温度センサ、湿度センサ、気圧センサ等であり、その他のセンサであってもよい。
【0025】
タイマ部55は、現在時刻に関する情報をバスに出力する。操作部56は、移動通信装置50を操作するユーザ等から入力された情報に基づいて、移動通信装置50の操作を実行する。操作部56は、物理的なボタンや、タッチパッド等により構成される。無線通信部57は、公衆通信網である移動通信ネットワークを通じてデータ通信を行う。無線通信部57は、移動通信ネットワーク上の基地局と、定められた無線通信規格を用いて通信を行う。メモリ部58は、制御部が実行するための各種制御用プログラムや、位置情報、時刻情報、センサ情報等を保存する。電話部59は、移動通信装置50が携帯電話として用いられる場合に、電話動作を行う。
【0026】
GPS受信部52において受け取った位置情報と、位置情報を受け取った時刻情報と、センシング部54において受け取ったセンサ情報と、センサ情報を受け取った時刻情報とは、無線通信部57を介して情報サーバ20へ送信される。
【0027】
本図においては、位置情報の一例としてGPS情報を用いて説明したが、携帯電話において、基地局と通信を行う場合の電波状況や、WLANアクセスポイントと通信を行う場合の電波状況を、位置の特定や精度向上に使用しても構わない。
【0028】
続いて、図3を用いて本発明の実施の形態1にかかる情報サーバ20の詳細な構成例について説明する。図1と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。図3における情報サーバ20は、位置情報取得部11と、経路推定部12と、センサ情報取得部13と、軌跡情報生成部14と、データ通信部21と、地図情報データベース(地図情報DB)22と、交通情報データベース(交通情報DB)23とを備えている。
【0029】
データ通信部21は、公衆通信網である移動通信ネットワークや、IPネットワーク等を介して、移動通信装置50と通信を行う。移動通信装置50は、公衆通信網と無線回線もしくは有線回線を用いて通信を行う。データ通信部21は、移動通信装置50から受け取った位置情報と、移動通信装置50においてGPS受信部52を用いて位置情報を受け取った時刻情報とを位置情報取得部11へ出力する。また、データ通信部21は、移動通信装置50から受け取ったセンサ情報と、移動通信装置50においてセンシング部54を用いてセンサ情報を受け取った時刻情報とをセンサ情報取得部13へ出力する。
【0030】
位置情報取得部11は、データ通信部21から受け取った位置情報に対応する住所情報等を地図情報DB22から抽出する。位置情報取得部11は、抽出した住所情報等及び移動通信装置50においてGPS受信部52を用いて位置情報を受け取った時刻情報を経路推定部12へ出力する。
【0031】
経路推定部12は、受け取った出発点における住所情報と、到着点における住所情報とから、出発点と到着点との間の候補となる複数の経路を推定する。候補となる経路が一つの場合は、一つの経路を推定する。経路推定部12は、推定した複数の経路において、電車、バス等の交通手段が存在するか否かを交通情報DB23から抽出する。経路推定部12は、交通手段を用いた移動時間も考慮して、推定した複数の経路における移動時間を算出する。経路推定部12は、推定した複数の経路における移動時間のうち、移動通信装置50においてGPS受信部52を用いて位置情報を算出した時刻情報から求められる実際の移動時間に近い移動時間の経路を、軌跡情報生成部14へ出力する。
【0032】
軌跡情報生成部14は、図1と同様に経路推定部12から受け取った経路情報と、センサ情報取得部13から受け取ったセンサ情報とから、軌跡情報を生成する。また、軌跡情報生成部14は、生成した軌跡情報を地図データにマッピングし、携帯電話端末、パーソナルコンピュータ等の通信端末に表示可能な形式にて保存しておいても良い。軌跡情報は、例えば、図4のように示されてもよい。図4の軌跡情報は、経路情報と、センサ情報として温度情報とが組み合わされた例を示している。
【0033】
続いて、図5を用いて本発明の実施の形態1にかかる移動通信装置における位置情報の取得処理の流れについて説明する。はじめに、移動通信装置50を保持するユーザの操作により、センシングシステムが開始されると、制御部51は、GPS受信部52を起動させてGPS測位を行う(S11)。GPS受信部52は、GPS衛星から取得したGPS情報に基づいて、現在の移動通信装置の緯度、経度情報を算出する。
【0034】
次に、制御部51は、タイマ部55から現在の時刻情報を受け取る(S12)。次に、制御部51は、算出された緯度及び経度情報と、時刻情報とを結びつけてこれらの情報を、無線通信部57から公衆通信網を介して、情報サーバ20へ出力する(S13)。
【0035】
次に、制御部51は、ステップS11においてGPS測位を実行してから、予め定められた所定の期間を経過したかどうか判定する(S14)。所定の期間経過後に、GPS測位を実行するため、所定の期間は、移動通信装置において電力的に許容できる期間が定められる。例えば、電池容量が十分にある場合には、相対的に短い期間が定められ、電池容量が不十分な場合には相対的に長い期間が定められてもよい。制御部51は、所定の期間が経過していないと判定した場合、ステップS14の処理を繰り返す。制御部51は、所定の期間が経過したと判定した場合、ユーザ操作等によりGPS測位を中止する指示がなされているか否かを判定する(S15)。GPS測位中止指示がない場合、ステップS11に戻りGPS測位を実行する。GPS測位中止指示がある場合、制御部51は、処理を終了する。
【0036】
続いて、図6を用いて本発明の実施の形態1にかかる移動通信装置におけるセンサ情報の取得処理の流れについて説明する。はじめに、移動通信装置50を保持するユーザの操作により、センシングシステムが開始されると、制御部51は、タイマ部55に対して、センサ情報を取得する間隔を設定する(S21)。センサ情報の取得間隔は、GPS測位を行う間隔より短い間隔を設定する。又は、例えば取得間隔を100ms等と短い時間を設定することにより、連続的な情報としてセンサ情報を取得してもよい。
【0037】
次に、制御部51は、タイマ部55に設定した所定の間隔を経過したか否かを判定する(S22)。制御部51は、所定の間隔を経過していないと判定した場合、ステップS22の処理を繰り返す。制御部51は、所定の間隔を経過していると判定した場合、タイマ部55から現在の時刻情報を受け取る(S23)。
【0038】
次に、制御部51は、センシング部54を介して、各種センサ情報を受け取る(S24)。例えば、制御部51は、加速度センサから、加速度情報を受け取る。さらに、制御部51は、加速度情報を用いて歩数情報を算出する。制御部51は、算出した歩数情報と、ステップS23において受け取った時刻情報とを関連付けてメモリ部58へ保存する。また、制御部51は、温度センサより温度情報、湿度センサより湿度情報、気圧センサより気圧情報をそれぞれ受け取る。制御部51は、受け取ったそれぞれのセンサ情報と、ステップS23において受け取った時刻情報とを関連付けてメモリ部58へ保存する。
【0039】
次に、制御部51は、ユーザ操作等により、センサ情報の取得を中止する指示があるか否かを判定する(S25)。制御部51は、中止指示がない場合、ステップS22に戻り、タイマの監視を行う。制御部51は、中止指示がある場合、処理を終了する。
【0040】
続いて、図7を用いて本発明の実施の形態1にかかる情報サーバの軌跡情報生成処理の流れについて説明する。情報サーバ20は、データ通信部を起動させ、移動通信装置50からのデータ送信を待ち受けている状態である。はじめに、位置情報取得部11は、移動通信装置50から位置情報及び時刻情報を受け取る(S31)。次に、センサ情報取得部13は、移動通信装置50からセンサ情報と時刻情報とを受け取る(S32)。移動通信装置50におけるセンサ情報の取得間隔は、位置情報の取得間隔よりも短いため、センサ情報取得部13は、ステップS32において、複数のセンサ情報を受け取る。
【0041】
次に、位置情報取得部11は、移動通信装置50から2回目の位置情報を受け取る(S33)。次に、経路推定部12は、ステップS31において受け取った位置情報及び時刻情報を出発点にセットする(S34)。次に、経路推定部12は、ステップS33において受け取った位置情報及び時刻情報を到着点にセットする(S35)。次に、経路推定部12は、出発点及び到着点における位置情報と時刻情報とから移動経路を推定する(S36)。次に、軌跡情報生成部14は、推定された移動経路に、センサ情報取得部13において取得されたセンサ情報とを関連付けて軌跡情報を生成する。
【0042】
続いて、図8を用いて本発明の実施の形態1にかかる情報サーバにおける経路推定処理の流れについて説明する。はじめに、位置情報取得部11は、データ通信部21から受け取った位置情報、つまり出発点と到着点とに対応する住所情報等を地図情報DB22から抽出する(S41)。位置情報取得部11は、抽出した住所情報等を経路推定部12へ出力する。
【0043】
次に、経路推定部12は、受け取った出発点における住所情報と、到着点における住所情報とから、出発点と到着点との間の候補となる複数の経路を推定する。候補となる経路が一つの場合は、一つの経路を推定する。経路推定部12は、推定した複数の経路において、電車、バス等の交通手段が存在するか否かを交通情報DB23から抽出する(S42)。さらに、経路推定部12は、交通情報DB23から道路の渋滞情報、鉄道の路線図、バス路線図及び時刻表情報等を受け取っても良い。
【0044】
次に、経路推定部12は、交通情報DB23から抽出した交通手段(移動手段)に応じた移動時間を算出する(S43)。例えば、第1の経路探索として、出発点と到着点との間の最短経路を、すべて徒歩で移動した場合の移動時間を算出する。また、第2の経路探索として、出発点と到着点との間の最短経路を、すべて自転車で移動した場合の移動時間を算出する。また、第3の経路探索として、出発点と到着点との間の最短経路を、すべて自動車で移動した場合の移動時間を算出する。ここで、最短経路の中に、道路幅が狭い箇所や、階段等、自動車で通行できない経路がある場合は、自動車で通行できる経路を探索し、移動時間を算出する。また、第4の経路探索として、出発点及び到着点の最寄り駅までを徒歩にて移動し、その駅間を電車にて移動した場合の移動時間を算出する。また、第5の経路探索として、出発点及び到着点の最寄り駅までを徒歩、その駅間をバスにて移動した場合の移動時間を算出する。また、第6の経路探索として、出発点及び到着点の最寄りのバス停までを徒歩、バス停間をバス及び電車にて移動した場合の移動時間を算出する。
【0045】
次に、第1〜第6の経路探索において算出したそれぞれの移動時間と、実際の移動時間とを比較する(S44)。次に、ステップS44において比較した結果に基づいて、移動経路を推定する(S45)。具体的には、第1〜第6の経路探索において算出したそれぞれの移動時間と、実際の移動時間との比較において、もっとも時間差が少ない経路を実際の移動経路として推定する。
【0046】
続いて、図9を用いて第4及び第5の経路探索の詳細な処理フローについて説明する。はじめに、経路推定部12は、位置情報取得部11から受け取った地図情報から、出発点及び到着点の最寄りの駅(又は最寄りのバス停、以下同様とする)を検索する(S51)。次に、経路推定部12は、出発点及び到着点の最寄りの駅が同じか否かを判定する(S52)。次に、経路推定部12は、出発点及び到着点の最寄りの駅が異なる判定した場合、駅間の移動時間を算出する(S53)。駅間の異動時間は、交通情報DB23から受け取る時刻表情報等から算出する。ステップS52において、経路推定部12は、出発点及び到着点の最寄りの駅が同じと判定した場合、駅間の移動時間は「0」と算出する(S54)。
【0047】
次に、駅間の移動時間が算出された後に、出発点及び到着点からそれぞれの最寄り駅までの移動時間を算出する(S55)。この場合の移動手段は徒歩もしくは自転車等として移動時間を算出する。次に、経路推定部12は、駅間の移動時間と、出発点及び到着点からそれぞれの最寄り駅までの移動時間とを足し合わせた総移動時間を算出する(S56)。
【0048】
続いて、図10を用いて第6の経路探索の詳細な処理フローについて説明する。はじめに、経路推定部12は、位置情報取得部11から受け取った地図情報から、出発点及び到着点の最寄りのバス停を検索する(S61)。次に、経路推定部12は、出発点及び到着点の最寄りのバス停が同じか否かを判定する(S62)。次に、経路推定部12は、出発点及び到着点の最寄りのバス停が異なると判定した場合、バス路線内に電車の駅が存在するか否かを判定する(S63)。ここで、ひとつのバス路線内に複数の電車の駅がある場合は、最寄りのバス停からもっとも近い電車の駅を選択する。経路推定部12は、バス路線内に電車の駅が存在すると判定した場合、バス停から電車の駅までのバスによる移動時間及び電車の駅間の電車による移動時間を算出する(S64)。ステップS63において、経路推定部12は、バス路線内に電車の駅がないと判定した場合、バス停間の移動時間を算出する(S65)。また、経路推定部12は、ステップS62において、出発点及び到着点の最寄りのバス停が同じと判定した場合、バス停間の移動時間を0と算出する(S66)。次に、バス停間の異動時間が算出された後、経路推定部12は、出発点及び到着点からバス停までの移動時間を算出する(S67)。次に、経路推定部12は、バス停間の移動時間及びバス停までの移動時間を足し合わせて総移動時間を算出する(S68)。
【0049】
また、図11に示すように、あらかじめユーザに普段利用する移動手段を選択させておき、図8の経路探索において、普段利用しない移動手段の経路探索は行わないようにしても良い。
【0050】
以上説明したように、本発明の実施の形態1にかかるセンシングシステムを用いることにより、相対的に長い時間間隔において取得した位置情報及び時刻情報から、移動経路を推定する。これにより、移動通信装置において、位置情報取得回数の増加に伴う消費電力の増加を抑えることができる。さらに、軌跡情報を生成する際に、センサ情報を取得した時刻情報を用いて、移動経路とセンサ情報とを関連づける。これにより、センサ情報を取得する際に合わせて位置情報を取得する必要がないため、さらに位置情報取得回数を減少させることができる。
【0051】
(実施の形態2)
続いて、図12を用いて本発明の実施の形態2にかかる位置情報取得処理の流れについて説明する。はじめに、センシング部54は、移動通信装置50を保持するユーザが移動を開始したか否かを判定する(S71)。移動を開始したか否かの判定は、例えば次のように行われてもよい。制御部51は、加速度センサにおいて検出した、加速度情報に基づいて、歩数情報を算出する。制御部51は、所定の間隔毎に歩数情報が増加しているか否かを判定する。制御部51は、歩数が予め定められた閾値を超える場合に、移動を開始したと判定してもよい。制御部51は、移動を開始していないと判定した場合、ステップS71の処理を繰り返す。制御部51は、移動を開始したと判定した場合、GPS測位を実行する(S72)。次に、制御部51は、タイマ部55から現在の時刻情報を受け取る(S73)。
【0052】
次に、制御部51は、移動通信装置50を保持するユーザが移動を停止したか否かを判定る(S74)。移動を停止したか否かの判定は、例えば次のように行われてもよい。制御部51は、加速度センサにおいて検出した加速度情報に基づいて、歩数情報を算出する。制御部51は、所定の間隔毎に歩数情報が増加しているか否かを判定する。制御部51は、歩数が予め定められた閾値を超えていない場合に、移動を停止したと判定してもよい。制御部51は、移動を停止していないと判定した場合、ステップS74の処理を繰り返す。制御部51は、移動を停止したと判定した場合、GPS測位を実行する(S75)。次に、制御部51は、タイマ部55から現在の時刻情報を受け取る(S76)。
【0053】
次に、制御部51は、算出された緯度及び経度情報と、時刻情報とを結びつけてこれらの情報を、無線通信部57から公衆通信網を介して、情報サーバ20へ出力する(S77)。制御部51は、GPS測位を実施するたびに、算出された緯度及び経度情報と、時刻情報とを結びつけてこれらの情報を情報サーバ20へ出力してもよく、GPS測位を複数回実施した後にまとめて、算出された緯度及び経度情報と、時刻情報とを結びつけてこれらの情報を情報サーバ20へ出力してもよい。
【0054】
続いて、図13を用いて本発明の実施の形態2にかかる移動開始/停止処理の詳細な流れについて説明する。はじめに、制御部51は、現在の歩数データをメモリAに保存する(S81)。ここで、メモリAは、メモリ部58が備えるメモリ領域である。後に記載するメモリB及びメモリCも同様である。
【0055】
次に、制御部51は、歩数データを収集するために予め定めた間隔を過ぎたか否かを判定する(S82)。制御部51は、予め定めた間隔を過ぎていないと判定した場合、ステップS82の処理を繰り返す。制御部51は、予め定めた間隔をすぎていると判定した場合、現在の歩数データをメモリBへ保存する(S83)。
【0056】
次に、制御部51は、メモリA及びBの歩数データを比較して、歩数が増加しているか否かを判定する(S84)。制御部51は、歩数が増加していると判定した場合、さらに、予め定めた間隔を過ぎたか否かを判定する(S85)。制御部51は、予め定めた間隔を過ぎていないと判定した場合、ステップS85の処理を繰り返す。制御部51は、予め定めた間隔をすぎていると判定した場合、現在の歩数データをメモリCへ保存する(S86)。
【0057】
次に、制御部51は、メモリB及びメモリCの歩数データを比較して、歩数が増加しているか否かを判定する(S87)。ここで、制御部51は、メモリA及びメモリCの歩数データを比較して、歩数が増加しているか否かを判定してもよい。メモリA及びメモリCの歩数データを比較する場合、ステップS84における歩数の増加よりも多く増加しているか否かを判定してもよい。
【0058】
制御部51は、歩数が増加していないと判定した場合、ステップS82の処理へ戻る。制御部51は、歩数が増加していると判定した場合、移動通信装置50を保持するユーザが移動を開始したもしくは移動を継続していると判定する(S88)。
【0059】
つまり、ステップS81の処理を開始する以前に、移動を開始しているもしくは移動を継続していると判定されている場合、ステップS88においては、移動を継続していると判定される。また、ステップS81の処理を開始する以前に、移動をしていないもしくは移動を停止したと判定された場合、ステップS88においては、移動を開始したと判定される。
【0060】
ステップS84において、制御部51は、歩数が増加していないと判定した場合、予め定めた間隔を過ぎたか否かを判定する(S89)。制御部51は、予め定めた間隔を過ぎていないと判定した場合、ステップS89の処理を繰り返す。制御部51は、予め定めた間隔をすぎていると判定した場合、現在の歩数データをメモリBへ保存する(S90)。この場合、制御部51は、メモリBにすでに保存されている歩数データを削除してもよい。
【0061】
次に、制御部51は、メモリA及びメモリBの歩数データを比較して、歩数が増加しているか否かを判定する(S91)。制御部51は、歩数が増加していると判定した場合、ステップS85の処理を行う。制御部51は、歩数が増加していないと判定した場合、移動通信装置50を保持するユーザが移動を停止したもしくは移動をしていないと判定する。
【0062】
つまり、ステップS81の処理を開始する以前に、移動を開始しているもしくは移動を継続していると判定された場合、ステップS92においては、移動を停止したと判定される。また、ステップS81の処理を開始する以前に、移動をしていないもしくは移動を停止したと判定された場合、ステップS92においては、移動をしていないと判定される。
【0063】
(実施の形態3)
続いて、図14を用いて本発明の実施の形態3にかかる位置情報取得処理の流れについて説明する。はじめに、制御部51は、移動通信装置50を保持しているユーザの移動手段を推定する(S101)。移動手段の推定は、センシング部54の加速度センサにおいて取得した加速度情報に基づいて行われる。加速度情報を用いた移動手段推定は、加速度の周波数を解析し、そのパワースペクトルにより推定する方法等がある。例えば、移動手段の違いによって生じるパワースペクトルの波形の違いに基づいて移動手段を決定する。パワースペクトルの波形の違いとは、パワースペクトルの強度や、パワースペクトルの波形の変化量等である。ただし、移動手段の推定方法は、上記方法に制限されるものではない。
【0064】
次に、ステップS102〜ステップS104の処理は、図5におけるステップS11〜ステップS13と同様であるため説明を省略する。次に、制御部51は、移動通信装置50を保持しているユーザの移動手段が変更されたか否かを判定する(S105)。制御部51は、ステップS101と同様に、加速度情報を用いて現在の移動手段を推定する。制御部51は、現在の移動手段が、前回推定した移動手段と異なっている場合、移動通信装置50を保持しているユーザの移動手段が変更されたと判定する。制御部51は、現在の移動手段が、前回推定した移動手段と同じである場合、移動通信装置50を保持しているユーザの移動手段は変更されていないと判定する。
【0065】
制御部51は、移動手段が変更されたと判定した場合、ステップS102の処理に戻り、GPS測位を実施する。制御部51は、移動手段が変更されていないと判定した場合、ユーザ操作等によりGPS測位の中止指示があるか否かを判定する(S106)。制御部51は、GPS測位の中止指示がないと判定した場合、ステップS75の処理に戻り、移動手段が変更されたか否かを判定する。制御部51は、GPS測位の中止指示があると判定した場合、処理を中止する。
【0066】
以上説明したように、本発明の実施の形態3にかかる処理を実行した場合、移動手段が変更されたタイミングにおいて位置情報の取得を行う。これにより、連続的に位置情報を取得する処理と比較して、位置情報を取得する回数を減少させることができるため、位置情報取得処理に伴う消費電力の増加を防止することができる。
【0067】
(実施の形態4)
続いて、図15を用いて本発明の実施の形態4にかかる軌跡情報の生成処理の流れについて説明する。はじめに移動通信装置50は、情報サーバ20に対して位置情報を送信する(S111)。位置情報の収集タイミング等は、実施の形態1〜3において説明したタイミングのいずれかが用いられる。次に、移動通信装置50は、センサ情報取得部13において、各種センサ情報を取得する(S112)。また、情報サーバ20は、位置情報を受け取ると、移動通信装置50を保持するユーザの移動経路を推定する(S113)。情報サーバ20における経路の推定方法は、実施の形態1〜3と同様であるため、詳細な説明を省略する。次に、情報サーバ20は、推定した移動経路情報を移動通信装置50へ送信する(S114)。次に、移動通信装置50は、受け取った移動経路情報とステップS112において収集したセンサ情報とを組み合わせて軌跡情報を生成する(S115)。移動通信装置50における軌跡情報の生成は、実施の形態1〜3において説明した情報サーバ20における軌跡情報の生成処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。次に、移動通信装置50は、生成した軌跡情報を移動通信装置50の表示部等に出力し、表示させる(S116)。
【0068】
以上説明したように、本発明の実施の形態4にかかるセンシングシステムを用いることにより、移動通信装置50は、センサ情報のような個人情報を情報サーバ20に送信することなく、自己のセンサ情報と軌跡情報とを結びつけた情報を生成することができる。
【0069】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0070】
10 情報サーバ
20 情報サーバ
11 位置情報取得部
12 経路推定部
13 センサ情報取得部
14 軌跡情報生成部
21 データ通信部
22 地図情報DB
23 交通情報DB
50 移動通信装置
51 制御部
52 GPS受信部
53 表示部
54 センシング部
55 タイマ部
56 操作部
57 無線通信部
58 メモリ部
59 電話部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動通信装置の移動に応じて、少なくとも2点における前記移動通信装置の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報と、前記位置情報を取得したタイミング情報とを用いて、前記少なくとも2点間の移動経路を推定する経路推定手段と、
前記少なくとも2点の位置情報を取得する間に、センサ情報を取得するセンサ情報取得手段と、
前記センサ情報の取得タイミングを用いて、前記推定された移動経路上における前記センサ情報の取得位置を推定し、前記センサ情報と前記推定された移動経路とを組み合わせた前記移動通信装置の軌跡情報を生成する軌跡情報生成手段と、を備えるセンシングシステム。
【請求項2】
前記移動通信装置の移動開始及び移動停止を判定する移動情報判定手段と、をさらに備え、
前記位置情報取得手段は、
前記移動情報判定手段において、前記移動通信装置が移動開始及び移動停止と判定されたタイミングに前記移動通信装置の位置情報を取得する、請求項1記載のセンシングシステム。
【請求項3】
前記センサ情報取得手段は、
加速度センサを用いて加速度情報を取得し、
前記移動情報判定手段は、
前記加速度情報を用いて生成される歩数情報において、前記歩数情報が、予め定められた歩数よりも多い場合に、前記移動通信装置が移動を開始したと判定し、前記歩数情報が、前記予め定められた歩数もよりも少ない場合に、前記移動通信装置が停止したと判定する、請求項2記載のセンシングシステム。
【請求項4】
前記加速度情報を用いて、前記移動通信装置の移動手段を推定する移動手段推定手段をさらに備え、
前記経路推定手段は、
前記位置情報と、前記位置情報を取得したタイミング情報と、前記移動手段推定手段において推定された前記移動手段とを用いて、前記少なくとも2点間の移動経路を推定する、請求項3に記載のセンシングシステム。
【請求項5】
前記位置情報取得手段は、
前記移動手段推定手段において移動手段の変更が検出されたタイミングにおいて、前記位置情報を取得する、請求項4記載のセンシングシステム。
【請求項6】
移動通信装置の移動に応じて、少なくとも2点における前記移動通信装置の位置情報を前記移動通信装置から取得する位置情報取得部と、
前記位置情報と、前記移動通信装置において前記位置情報が測位されたタイミング情報とを用いて、前記少なくとも2点間の移動経路を推定する経路推定部と、
前記少なくとも2点の位置情報が測位される間に検出されたセンサ情報を前記移動通信装置から取得するセンサ情報取得部と、
前記センサ情報が検出されたタイミングを用いて、前記推定された移動経路上における前記センサ情報の検出位置を推定し、前記センサ情報と前記推定された移動経路とを組み合わせた前記移動通信装置の軌跡情報を生成する軌跡情報生成部と、を備える情報サーバ。
【請求項7】
移動通信装置であって、
前記移動通信装置の移動に応じて、少なくとも2点における位置情報を測位する位置情報受信部と、
前記少なくとも2点の位置情報を取得する間に、センサ情報を検出するセンサ情報検出部と、
情報サーバにおいて前記移動通信装置の移動経路を推定するために、前記位置情報と前記位置情報を測位したタイミング情報とを前記情報サーバへ送信し、さらに、前記推定された移動経路上に前記センサ情報をマッピングした軌跡情報を生成するために、前記センサ情報と前記センサ情報を検出したタイミング情報とを前記情報サーバへ送信する通信部と、を備える移動通信装置。
【請求項8】
前記移動通信装置の移動開始及び移動停止を判定する移動情報判定部と、をさらに備え、
前記位置情報受信部は、
前記移動情報判定部において、移動開始及び移動停止と判定されたタイミングに位置情報を取得する、請求項7記載の移動通信装置。
【請求項9】
前記センサ情報検出部において検出された加速度情報を用いて、移動手段を推定する移動手段推定部をさらに備え、
前記位置情報受信部は、
前記移動手段推定部において移動手段の変更が検出されたタイミングにおいて、前記位置情報を取得する、請求項7記載の移動通信装置。
【請求項10】
移動通信装置の移動に応じて、少なくとも2点における前記移動通信装置の位置情報を前記移動通信装置から取得し、
前記位置情報と、前記移動通信装置において前記位置情報が測位されたタイミング情報とを用いて、前記少なくとも2点間の移動経路を推定し、
前記少なくとも2点の位置情報が測位される間に検出されたセンサ情報を前記移動通信装置から取得し、
前記センサ情報が検出されたタイミングを用いて、前記推定された移動経路上における前記センサ情報の検出位置を推定し、前記センサ情報と前記推定された移動経路とを組み合わせた前記移動通信装置の軌跡情報を生成する軌跡情報生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−168868(P2012−168868A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−30896(P2011−30896)
【出願日】平成23年2月16日(2011.2.16)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】