説明

ダイボンディング

【課題】
【解決手段】接着層12によってキャリアテープ13に接着されたウェーハ基板11が、キャリアテープを最大限でもスクライビングするようにウェーハ基板を貫通し接着層を貫通してレーザ加工され、接着層12とキャリアテープ13の大幅な積層剥離や接着層12からのバリの大量発生もなく、個片化された接着層が貼付された個片化されたダイ15を形成する、ダイボンディング方法及び装置。キャリアテープ13は、キャリアテープから接着層を外すために好ましくは紫外線光によって硬化される。個片化されたダイは掴み上げられダイパッド上に配置されて、ダイをダイパッドに接着するために、接着層12が好ましくは熱によって硬化される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はダイボンディングに関する。
【背景技術】
【0002】
ダイパッドへのダイの直接接合をもたらすため基材キャリアテープで搬送されるダイアッタチフィルム(DAF)でのダイの使用は、マイクロエレクトロニクス業界では周知である。キャリアテープから個片化された(singulated)ダイを掴み上げると、ダイの下面で接着層が運搬され、ダイをダイパッド上に配置した後に、接着層はダイをダイパッドに接着するため熱硬化される。ダイシング前の、DAF接着層12及びキャリアベース13上に搭載されたウェーハ11のそのような構造10が図1に示されている。ウェーハ11及びDAF12は図2に示すように、ウェーハ及びDAFを貫通して経路14を切り込み、ベースフィルムキャリアテープ13内に浅い溝16を残すことによって、DAFなしでウェーハをダイシングする如く個片化されて、個片化されたダイ及びDAF15を形成する。
【0003】
DAFを付けたウェーハの既知のダイシングは機械的ソーを用いるが、DAFを付けないウェーハのダイシングに用いられるよりも高速回転のダイシングソーブレードを用いて、接着層がソーブレードに粘着することを回避している。しかし、そのような高速の機械的切削はDAFとベースフィルムの間に積層剥離を引き起こしてバリ(burr)を生じさせがちであり歩留まり損失につながる。機械的ソーによって生じたバリはミリメートル単位の長さの接着層ストランドになり得る。これらのストランドは、ソーブレードによって上面に運ばれるか又はそれ以後の処理のいずれかによってダイの上面と接触することもあり、特に、ダイ接着工程を妨害することがある。DAF使用時の積層剥離にまつわる不具合とバリの生成を回避するために、機械的ソーダイシングの後に個々のダイ上に接着剤が配置される場合もあった。この工程は極めて時間がかかり非能率的である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、従来技術の前述の問題を少なくとも改善することである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
本発明の第1の態様によれば、キャリアベース手段から接着層によって隔離されたウェーハ基板を備えた構造を配設する工程と、ウェーハ基板を貫通しさらに接着層を貫通してキャリアベース手段を最大限でもスクライビングするべくレーザ加工して、個片化された接着層が貼付された個片化されたダイを形成する工程と、貼付された個片化された接着層をキャリアベース手段から外すために該構造を硬化させる工程と、ダイ及び貼付された個片化された接着層を積み上げてダイパッド上に配置する工程と、ダイをダイパッドに接着するために、貼付された個片化された接着層を硬化させる工程と、を備えたダイボンディングの方法が提供される。
【0006】
有利には、構造を配設する工程は第1の接着剤によってキャリアベース手段に接着される接着層を提供することを備え、該構造を硬化させる工程は該第1の接着剤を硬化させることを含む。
【0007】
好ましくは、レーザ加工の工程は、特定のレーザパルスパワー、レーザパルス繰り返し率、レーザパルス幅、レーザビーム走査速度及びレーザ波長という第1の加工プロファイルを持つ第1のレーザビームを用い、また、接着層を加工するような第2の加工プロファイルを持つ第2のレーザビームを用い、更に、接着層とキャリアベース手段の大幅な積層剥離やバリの大量発生もなく所定品質の個片化されたダイを提供しながら加工の速度を最大化するようにキャリアベース手段を加工するような第3の加工プロファイルを持つ第3のレーザビームを用いてウェーハ基板をレーザ加工することを備えている。
【0008】
好都合には、第1の加工プロファイル、第2の加工プロファイル及び第3の加工プロファイルのうち少なくとも2つは同一の加工プロファイルである。
【0009】
有利には、構造を硬化させる工程は紫外線光による硬化を備える。
【0010】
好都合には、貼付された個片化された接着層を硬化させる工程は、接着層を熱硬化させる工程を備える。
【0011】
有利には、ウェーハ基板を加工する工程は、ウェーハ基板に半貫通孔(blind via)を加工すること、または、ウェーハ基板とダイアタッチフィルムを貫通した孔を加工することを備える。
【0012】
好ましくは、レーザ加工の工程は、レーザ加工後に、堆積されたレーザ加工デブリ(砕片)を個片化されたダイから除去するために該構造を洗浄する更なる工程を含む。
【0013】
好都合には、構造を配設する工程は、レーザ加工中に生じたデブリから該構造を保護する保護フィルムを有した構造を配設することを備え、構造を洗浄する工程は保護フィルムとその上に堆積したデブリを除去することを備える。
【0014】
有利には、構造を配設する工程は、厚みが800ミクロン未満のウェーハ基板を有した構造を配設することを備える。
【0015】
好ましくは、レーザ加工の工程は、レーザ加工のためのアシストガス雰囲気を提供することを備える。
【0016】
有利には、アシストガス雰囲気を提供する工程は、光解離が活性ラジカルを生じさせるガス雰囲気を提供することを備える。
【0017】
好ましくは、ガス雰囲気を提供する工程はレーザ加工の場周辺の固体の加工デブリの堆積を低減する。
【0018】
好都合には、キャリアベース手段は、ダイシングテープ、薄型ウェーハダイシング又は裏面研削に適した非柔軟性のテープ、及びガラスその他の透明な固体のうちの1つである。
【0019】
有利には、構造を配設する工程は、実質的に非柔軟性の透明裏面研削テープ手段から接着層によって表を下にして隔離されたウェーハ基板を含む構造を配設することを備え、レーザ加工の工程はウェーハ基板の裏面研削に引き続いて実行される。
【0020】
別法として、ダイ及び貼付された個片化された接着層を掴み上げ配置する工程は、ダイ及び貼付された個片化された接着層を積み上げて別のダイに配置し、多積層ダイパッケージを形成することを備える。
【0021】
本発明の第2の態様によれば、ウェーハ基板及びウェーハ基板に貼付された接着層を加工し、基礎をなすキャリアベース手段を最大限でもスクライビングして、個片化された接着層が付いた個片化されたダイを形成するレーザ加工手段と、キャリアベース手段から個片化された接着層を外すためにキャリアベース手段を硬化させる第1の硬化手段と、キャリアベース手段から個片化されたダイ及び接着層を積み上げて、該個片化されたダイと接着層をダイパッド手段に配置するピックアンドプレース手段と、個片化されたダイをダイパッド手段に接着するために、個片化されたダイの個片化された接着層を硬化させる第2の硬化手段と、を備えたダイボンディング装置が提供される。
【0022】
好ましくは、該レーザ加工手段は、パルスレーザビームを提供するレーザ源手段と、レーザビーム走査手段と、レーザパルスエネルギー、レーザ波長、レーザ繰り返し周波数、レーザパルス幅、レーザビーム走査速度及びパルスレーザビームによるいくつかの走査、のうち少なくとも1つを制御する制御手段とを備える。
【0023】
有利には、該レーザ加工手段は、レーザパルスエネルギー、レーザ波長、レーザ繰り返し周波数、レーザパルス幅、レーザビーム走査速度及びパルスレーザビームによるいくつか走査のうち少なくとも1つの加工プロファイルを、制御手段が使用するために格納するメモリ手段を更に備える。
【0024】
好ましくは、第1の硬化手段は紫外線硬化手段を備える。
【0025】
有利には、第2の硬化手段は熱硬化手段を備える。
【0026】
好都合には、ダイボンディング装置は個片化されたダイからレーザ加工デブリを洗い落とす洗浄手段を含む。
【0027】
有利には、ウェーハ基板にはウェーハ基板をレーザ加工デブリから保護する保護フィルムが設けられ、洗浄手段は個片化されたダイから保護フィルムを除去するように仕組まれている。
【0028】
好都合には、ダイボンディング装置は、ダイシングテープ、薄型ウェーハダイシング又は裏面研削に適した非柔軟性テープ、ガラスその他の透明な固体、のうちのいずれかであるキャリアベース手段に適合している。
【0029】
有利には、ダイボンディング装置は、実質的に非柔軟性の透明裏面研削テープ手段から接着層によって表を下にして隔離されているウェーハ基板を備えた構造を加工するために適合されている。
【0030】
以下、添付の図面を例として参照しながら本発明を説明する。
図面において同一の参照符号は同一の部品を示す。
【0031】
図面を参照すると、キャリアベース13に搭載されたDAF12が付いたウェーハ11を備えた構造10をダイシングするためにレーザビーム31、32、33を用いれば、接着層12とキャリアベース13の積層剥離を実質的に一切引き起こさずに、あるいは、例えば、接着層12から実質的に一切バリを生じさせずに、ウェーハ及びDAFを貫通して加工することが可能である。
【0032】
キャリアベース13は例えば、フィルムダイシング又は裏面研削に用いられる実質的に非柔軟な支持体又はガラスその他の透明な固体などの、業界で用いられている周知のキャリアフィルムのいずれであってもよい。別法として、キャリアベースは、ウェーハが裏面研削工程後のダイシングに向けて裏面研削テープに表を下にして搭載されている非柔軟性の透明裏面研削テープであってもよい。
【0033】
図3〜図5を参照すると、パルスパワー、パルス繰り返し率、パルス幅、レーザ波長及びレーザビーム31、32、33のレーザビーム走査速度といった重要な加工パラメータを制御することにより、キャリアベース13はスクライビングにとどめながらウェーハ11及びDAF12をダイシングし、積層剥離とバリの問題なしで完全な個片化を実行することが可能である。レーザビームのこれらの重要なパラメータは各層11,12,13に対して最適化されることができ、所要品質の加工ダイを得ながら加工速度を最大化するため、3層それぞれに対してそれぞれ異なる切削方針又は加工プロファイルでレーザビーム31、32、33を用いる。
【0034】
この場合、各層11,12,13は、該層の既知の厚み及び層材料の既知の加工性に依存した所定の加工パラメータでの1回又は複数回の所定数の走査で走査される。厚み及び/又は材料が未知である場合、加工される材料の性質及び層間界面は加工特性を観察して決定することができる。別法として、パラメータは被加工ウェーハの試料から実地で決定されてもよい。
【0035】
個片化の効率を最適化するため、ウェーハの全加工は接着層の全加工の前に実行されてよいが、接着層の全加工はキャリアベースの全加工の前に実行されることがよく、あるいは各ダイスレーンは順々に完全に加工されてもよいし、そのような方針を組み合わせて用いてもよい。
【0036】
別法として、全体的な加工速度のために個々の層の加工品質を犠牲にしてよい場合は、1つのみの切削方針又は加工プロファイルを用いて、2層又は全3層11,12,13を、そのような結合した層用に最適化された加工プロファイルによって切削することができる。
【0037】
被加工ウェーハの全部品にレーザビームがアクセスできるように周知の移動テーブルが配設されてもよい。
【0038】
キャリアベースを都合よくスクライビングするものとしてレーザ加工工程について説明してきたが、別法として、接着層とキャリアベースの界面でレーザ加工を中止し、キャリアベースをあまり或いは全くスクライビングしないようにしてもよいことが理解されよう。
【0039】
本発明のレーザ加工は厚さ800ミクロンまでのウェーハに適していることが判明している。
【0040】
このレーザ加工工程はウェーハをダイシングするだけでなくDAFが付いたウェーハに孔構造を加工するためにも適している。
【0041】
任意選択で、本発明のレーザ加工は活性ガス雰囲気すなわち光解離が活性ラジカルを生成するガス雰囲気内にて既知の方法で実行されてもよい。適切な活性ガス雰囲気内でのレーザ加工は、生成されたデブリの化学的性状を変化させる。特に、適切な条件下では、適切な活性ガスと溶融状態にあるデブリとの化学反応が、ガス形状でのデブリの除去、結果的にはレーザ加工の場周辺での固体デブリの堆積の低減につながる。
【0042】
個片化に引き続いて、個片化されたダイはレーザ加工中に生じたデブリを除去するためにDAF硬化の前に洗浄されてもよい。別法として、ウェーハ基板はそのようなデブリから保護フィルムによって保護されてもよく、保護フィルム及び堆積したデブリは洗浄により除去されてもよい。
【0043】
構造がひとたび加工されると、個片化されたダイのダイボンディングが実質的に従来の技術で行われる。キャリアベース、テープ又はフィルム及び接着層の間の図示しないキャリアベース13又は接着剤は紫外線光で硬化されて、キャリアテープ又はフィルム13から個片化されたダイ15を外す。個片化されたダイ15はキャリアベース、テープ又はフィルムから積み上げられ、ダイパッド上に配置される。別法として、ダイ15は積み上げられ別のダイに配置されて多積層ダイパッケージを形成してもよい。個片化されたダイ15の接着層は更なる既知の処理に向けて、個片化されたダイをダイパッド又は他のダイに接着するため熱硬化される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】既知のウェーハ、接着層及びキャリアフィルム構造の垂直断面図である。
【図2】ダイシング後の図1の垂直断面図である。
【図3】本発明による図1の構造のウェーハのレーザ加工の模式斜視図である。
【図4】本発明による図1の構造の接着層のレーザ加工の模式斜視図である。
【図5】本発明による図1の構造のキャリアフィルムのレーザスクライビングの模式斜視図である。
【符号の説明】
【0045】
10 構造
11 ウェーハ基板
12 接着層
13 キャリアテープ(キャリアベース手段)
14 半貫通孔
15 ダイ
31 第1のレーザビーム
32 第2のレーザビーム
33 第3のレーザビーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリアベース手段(13)から接着層(12)によって隔離されたウェーハ基板(11)を備えた構造(10)を配設する工程と、
ウェーハ基板と前記接着層を貫通して前記キャリアベース手段を最大限でもスクライビングするようにレーザ加工し、個片化された接着層(12)が貼付された個片化されたダイ(15)を形成する工程と、
前記貼付された個片化された接着層を前記キャリアベース手段から外すために前記構造を硬化させる工程と、
前記ダイ及び貼付された個片化された接着層を積み上げてダイパッドに配置する工程、
前記ダイを前記ダイパッドに接着するために、前記貼付された個片化された接着層を硬化させる工程と、
を備えるダイボンディング方法。
【請求項2】
請求項1記載のダイボンディング方法であって、
前記構造を配設する工程は、第1の接着剤によってキャリアベース手段(13)に接着された接着層を配設すること、を備え、
前記構造を硬化させる工程は、前記第1の接着剤を硬化させることを備えるダイボンディング方法。
【請求項3】
請求項1又は2記載のダイボンディング方法であって、
前記レーザ加工の工程は、特定のレーザパルスパワー、レーザパルス繰り返し率、レーザパルス幅、レーザビーム走査速度及びレーザ波長といった第1の加工プロファイルを持つ第1のレーザビーム(31)を用い、また、前記接着層(12)を加工するような第2の加工プロファイルを有する第2のレーザビーム(32)を用い、更に、前記接着層及び前記キャリアベース手段の大幅な積層剥離やバリの大量発生もなく所定品質の個片化されたダイを提供しながら加工の速度を最大化するように前記キャリアベース手段(14)を加工するような第3の加工プロファイルを有する第3のレーザビーム(33)を用いて前記ウェーハ基板(11)をレーザ加工することを備えるダイボンディング方法。
【請求項4】
請求項3記載のダイボンディング方法であって、
第1の加工プロファイル、第2の加工プロファイル及び第3の加工プロファイルのうち少なくとも2つは同一の加工プロファイルであるダイボンディング方法。
【請求項5】
先行請求項いずれかに記載のダイボンディング方法であって、
前記構造(10)を硬化させる工程は、紫外線光で硬化させることを備えるダイボンディング方法。
【請求項6】
先行請求項いずれかに記載のダイボンディング方法であって、
前記貼付された個片化された接着層(12)を硬化させる工程は前記接着層を熱硬化させることを備えるダイボンディング方法。
【請求項7】
先行請求項いずれかに記載のダイボンディング方法であって、
前記ウェーハ基板を加工する工程はウェーハ基板(11)に半貫通孔(14)を加工すること、または、ウェーハ基板(11)及びダイアタッチフィルム(12)を貫通した孔を加工することを備えるダイボンディング方法。
【請求項8】
先行請求項いずれかに記載のダイボンディング方法であって、
前記レーザ加工の工程は、レーザ加工後に、堆積したレーザ加工デブリを前記個片化されたダイ(15)から除去するために前記構造を洗浄する更なる工程を含んでいるダイボンディング方法。
【請求項9】
請求項8記載のダイボンディング方法であって、
前記構造を配設する工程は、レーザ加工中に生じたデブリから前記構造を保護する保護フィルムを有した構造を配設することを備え、
前記構造を洗浄する工程は、前記保護フィルムとその上に堆積したデブリを除去することを備えるダイボンディング方法。
【請求項10】
先行請求項いずれかに記載のダイボンディング方法であって、
前記構造を配設する工程は、厚みが800ミクロン未満のウェーハ基板(11)を有した構造を配設することを備えるダイボンディング方法。
【請求項11】
先行請求項いずれかに記載のダイボンディング方法であって、
前記レーザ加工の工程は、レーザ加工のためのアシストガス雰囲気を提供することを備えるダイボンディング方法。
【請求項12】
請求項11記載のダイボンディング方法であって、
前記アシストガス雰囲気を提供する工程は、光解離が活性ラジカルを生じさせるガス雰囲気を提供することを備えるダイボンディング方法。
【請求項13】
請求項11又は12記載のダイボンディング方法であって、
前記ガス雰囲気を提供する工程は、レーザ加工を行う場所の周辺の固体の加工デブリの堆積を低減するダイボンディング方法。
【請求項14】
先行請求項いずれかに記載のダイボンディング方法であって、
前記キャリアベース手段は、ダイシングテープ、薄型ウェーハダイシング又は裏面研削に適した非柔軟性のテープ、及びガラスその他の透明な固体のうちの1つであるダイボンディング方法。
【請求項15】
先行請求項いずれかに記載のダイボンディング方法であって、
前記構造を配設する工程は、実質的に非柔軟性の透明裏面研削テープ手段から接着層によって表を下にして隔離されたウェーハ基板を含む構造を配設することを備え、
前記レーザ加工の工程は、前記ウェーハ基板の裏面研削に引き続いて実行されるダイボンディング方法。
【請求項16】
先行請求項いずれかに記載のダイボンディング方法であって、
前記ダイ及び貼付された個片化された接着層を積み上げて配置する工程は、ダイ及び貼付された個片化された接着層を積み上げ別のダイに配置して多積層ダイパッケージを形成することを備えるダイボンディング方法。
【請求項17】
ウェーハ基板(11)及び前記ウェーハ基板に貼付された接着層(12)を加工し、基礎をなすキャリアベース手段(13)を最大限でもスクライビングして、個片化された接着層(15)が付いた個片化されたダイを形成するように構成されたレーザ加工手段と、
前記キャリアベース手段(13)から前記個片化された接着層(12)を外すために前記キャリアベース手段を硬化させるように構成された第1の硬化手段と、
前記キャリアベース手段(13)から前記個片化されたダイ及び接着層(15)を積み上げて、前記個片化されたダイ及び接着層(15)をダイパッド手段に配置するように構成されたピックアンドプレース手段と、
前記個片化されたダイを前記ダイパッド手段に接着するために、前記個片化されたダイの前記個片化された接着層(12)を硬化させるように構成された第2の硬化手段と、
を備えるダイボンディング装置。
【請求項18】
請求項17記載のダイボンディング装置であって、
前記レーザ加工手段は、
パルスレーザビーム(31、32、33)を提供するように構成されたレーザ源手段と、
レーザビーム走査手段と、
レーザパルスエネルギー、レーザ波長、レーザ繰り返し周波数、レーザパルス幅、レーザビーム走査速度及びパルスレーザビームによるいくつかの走査、のうち少なくとも1つを制御するように構成された制御手段と、
を備えるダイボンディング装置。
【請求項19】
請求項18記載のダイボンディング装置であって、
前記レーザ加工手段は、レーザパルスエネルギー、レーザ波長、レーザ繰り返し周波数、レーザパルス幅、レーザビーム走査速度及びパルスレーザビームによるいくつかの走査のうち少なくとも1つの加工プロファイルを、制御手段が使用するために格納するメモリ手段を更に備えるダイボンディング装置。
【請求項20】
請求項17乃至19のいずれかに記載のダイボンディング装置であって、
前記第1の硬化手段は、紫外線硬化手段を備えるダイボンディング装置。
【請求項21】
請求項17乃至20のいずれかに記載のダイボンディング装置であって、
前記第2の硬化手段は、熱硬化手段を備えるダイボンディング装置。
【請求項22】
請求項17乃至21のいずれかに記載のダイボンディング装置であって、
前記個片化されたダイからレーザ加工デブリを洗い落とすように構成された洗浄手段を含むダイボンディング装置。
【請求項23】
請求項22記載のダイボンディング装置であって、
前記ウェーハ基板にはウェーハ基板をレーザ加工デブリから保護する保護フィルムが設けられ、
前記洗浄手段は前記個片化されたダイから前記保護フィルムを除去するように構成されるダイボンディング装置。
【請求項24】
請求項17乃至23のいずれかに記載のダイボンディング装置であって、
ダイシングテープ、薄型ウェーハダイシング又は裏面研削に適した非柔軟性テープ、及びガラスその他の透明な固体、のうちのいずれかであるキャリアベース手段に適合させたダイボンディング装置。
【請求項25】
請求項17乃至23のいずれかに記載のダイボンディング装置であって、
実質的に非柔軟性の透明裏面研削テープ手段から接着層によって表を下にして隔離されているウェーハ基板を備えた構造を加工するために適合させたダイボンディング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−514185(P2009−514185A)
【公表日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516088(P2006−516088)
【出願日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【国際出願番号】PCT/EP2004/007161
【国際公開番号】WO2005/004226
【国際公開日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願人】(503146966)エグシル テクノロジー リミテッド (9)
【Fターム(参考)】