説明

チエノピリミジン

式(I)の化合物(式中、R1、R2、R3、R4、Xおよびnは請求項1に示されている意味を有する)はチロシンキナーゼ、特にTIE−2、およびRafキナーゼの阻害剤であり、すなわち腫瘍の処置に用いられる。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物
【化1】

[式中、
1、R2は、それぞれ互いに独立して、H、A、OA、アルケニル、アルキニル、NO2、CF3またはHalを意味し、
1とR2は、一緒になって3〜5個のC原子を有するアルキレンも意味し、
3、R4は、それぞれ互いに独立して、H、A、OA、OH、Hal、NO2、NH2、NHAまたはNAA’を意味し、
3とR4は、一緒になって−O−CH2−CH2−、−O−CH2−O−または−O−CH2−CH2−O−も意味し、
A、A’は、それぞれ互いに独立して、1から6個のC原子を有するアルキルを意味し、ここで1〜5個のH原子はFおよび/または塩素により置換されていてもよく、
Xは、1〜4個のN、Oおよび/またはS原子を有し、NまたはCで結合し、それは非置換またはA、HalまたはCF3で一置換、二置換または3置換されている不飽和5−7員環複素環、もしくはモルホリニル、4−Y−ピペリジン−1−イルまたは4−Y−ピペラジン−1−イルを意味し、
Yは、H、A、OH、−CH2OHまたは−CH2CH2OHを意味し、
Halは、F、Cl、BrまたはIを意味し、
nは、0、1、2または3を意味する]、
ならびにすべての比率のそれらの混合物を含めた医薬品として使用可能なそれらの誘導体、溶媒和物、塩および立体異性体の、キナーゼシグナル伝達の阻害、制御および/または調節が役割を果たしている疾患の処置のための薬剤調製のための使用。
【請求項2】
Xが、モルホリニル、4−Y−ピペリジン−1−イルまたは4−Y−ピペラジン−1−イル、1−,2−,4−または5−イミダゾリル、2−メチル−1−イミダゾル−1−イル、1−,3−,4−または5−ピラゾリル、2−,3−または4−ピリジル、2−,4−,5−または6−ピリミジニル、1,2,3−トリアゾール−1−,4−または5−イル、1,2,4−トリアゾール−1−,3−または5−イル、3−または4−ピリダジニルまたはピラジニルを意味し、
1、R2が、それぞれ互いに独立して、H、HalまたはAを意味し、
1とR2が、一緒になって3〜5個のC原子を有するアルキレンを意味し、
3、R4が、それぞれ互いに独立して、H、OA、OHまたはHalを意味し、
3とR4が、一緒になって−O−CH2−CH2−、−O−CH2−O−または−O−CH2−CH2−Oを意味し;
Yが、H、A、OH、−CH2OHまたは−CH2CH2OHを意味する;
ならびに、すべての比率のそれらの混合物を含めた医薬品として使用可能なそれらの誘導体、溶媒和物および立体異性体である、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
(a)2−(1−イミダゾリル)−6−メチル−4−(3,4−メチレンジオキシベンジルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン;
(b)2−(1−イミダゾリル)−5,6−ジメチル−4−(3,4−メチレンジオキシベンジルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン;
(c)2−(1−イミダゾリル)−4−(3,4−メチレンジオキシベンジルアミノ)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1]−ベンジルチエノ[2,3−d]ピリミジン;
(d)2−(1−イミダゾリル)−5−クロロ−4−(3,4−メチレンジオキシベンジルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン;
(e)2−(1−イミダゾリル)−6−クロロ−4−(3,4−メチレンジオキシベンジルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン;
(f)2−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)−4−(3,4−メチレンジオキシベンジルアミノ)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1]−ベンジルチエノ[2,3−d]ピリミジン;
(g)2−(ピラゾール−1−イル)−4−(3,4−メチレンジオキシベンジルアミノ)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1]−ベンジルチエノ[2,3−d]ピリミジン;
(h)2−(ピリジン−3−イル)−4−(3,4−メチレンジオキシベンジルアミノ)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1]−ベンジルチエノ[2,3−d]ピリミジン;
(i)2−(モルホリン−4−イル)−4−(3,4−メチレンジオキシベンジルアミノ)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1]−ベンジルチエノ[2,3−d]ピリミジン;
(j)2−(モルホリン−4−イル)−4−(3,4−メチレンジオキシベンジルアミノ)−5,6−ジメチルチエノ[2,3−d]ピリミジン;
の群から選択される請求項1の化合物ならびに、すべての比率のそれらの混合物を含めた医薬品として使用可能なそれらの誘導体、溶媒和物および立体異性体の使用。
【請求項4】
前記キナーゼがチロシンキナーゼおよびRafキナーゼの群から選択される、請求項1、2または3に記載の使用。
【請求項5】
前記チロシンキナーゼが、TIE−2、VEGFR、PDGFR、FGFRおよび/またはFLT/KDRである、請求項4に記載の使用。
【請求項6】
請求項1の化合物によるチロシンキナーゼの阻害により影響される疾患を治療する薬剤を調製するための請求項1に記載の化合物、ならびにすべての比率のそれらの混合物を含めた医薬品として使用可能なそれらの誘導体、溶媒和物および立体異性体の使用。
【請求項7】
請求項1の化合物によるTIE−2、VEGFR、PDGFR、FGFRおよび/またはFLT/KDRの阻害により影響される疾患を処置する薬剤を調製するための請求項6に記載の使用。
【請求項8】
前記処置される疾患が固形腫瘍である、請求項6または7に記載の使用。
【請求項9】
前記固形腫瘍は、扁平上皮、膀胱、胃、腎臓、頭部および頸部、食道、頸部、甲状腺、腸、肝臓、脳、前立腺、尿生殖路、リンパ系、胃、咽頭および/または肺の腫瘍の群が起源である、請求項8に記載の使用。
【請求項10】
前記固形腫瘍は、単球性白血病、肺癌、小細胞肺癌、小細胞肺腺癌、膵臓癌、膠芽細胞腫および乳癌の群が起源である、請求項8に記載の使用。
【請求項11】
前記固形腫瘍が、肺癌、小細胞肺癌、膵臓癌、膠芽細胞腫、結腸癌および乳癌の群が起源である、請求項8に記載の使用。
【請求項12】
前記処置される疾患が血液および免疫系の腫瘍である、請求項6または7に記載の使用。
【請求項13】
前記腫瘍が、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病および/または慢性リンパ性白血病の群が起源である、請求項12に記載の使用。
【請求項14】
血管新生が関与する疾患の処置のための、請求項6または7に記載の使用。
【請求項15】
前記疾患が眼疾患である、請求項14に記載の使用。
【請求項16】
網膜血管新生、糖尿病性網膜症、加齢黄斑変性症および/または炎症性疾患の処置のための、請求項6または7に記載の使用。
【請求項17】
前記炎症性疾患が、関節リウマチ、乾癬、接触性皮膚炎および遅延型過敏反応の群が起源である、請求項16に記載の使用。
【請求項18】
骨の病態の処置のためであって、前記骨の病態が、骨肉腫、骨関節炎およびクル病の群を起源とするものである、請求項6または7に記載の使用。
【請求項19】
固形腫瘍の処置のための薬剤を調製するための請求項1に記載の式Iの化合物および/または医薬品として使用可能なそれらの塩および溶媒和物の使用であって、式Iの化合物の治療に効果のある量を1)エストロゲン受容体調節物質、2)アンドロゲン受容体調節物質、3)レチノイド受容体調節物質、4)細胞傷害性作用物質、5)抗増殖性作用物質、6)プレニル化タンパク質トランスフェラーゼ阻害薬、7)HMG−CoAレダクターゼ阻害薬、8)HIVプロテアーゼ阻害薬、9)逆転写酵素阻害薬および10)その他の血管新生阻害薬、の群からの化合物と組み合わせて投与する使用。
【請求項20】
固形腫瘍の処置のための薬剤を調製するための請求項1に記載の式Iの化合物および/または医薬品として使用可能なそれらの塩および溶媒和物の使用であって、式Iの化合物の治療に効果のある量を1)エストロゲン受容体調節物質、2)アンドロゲン受容体調節物質、3)レチノイド受容体調節物質、4)細胞傷害性作用物質、5)抗増殖性作用物質、6)プレニル化タンパク質トランスフェラーゼ阻害薬、7)HMG−CoAレダクターゼ阻害薬、8)HIVプロテアーゼ阻害薬、9)逆転写酵素阻害薬および10)その他の血管新生阻害薬、の群からの化合物と放射線治療とを組み合わせて投与する使用。
【請求項21】
阻害されたTIE−2活性が元になる疾患の処置のための薬剤の調製であって、治療に効果のある請求項1に記載の化合物の量が、成長因子受容体阻害剤と組み合わせて投与される、請求項6または7に記載の使用。
【請求項22】
Rafキナーゼにより引き起こされ、媒介されおよび/または伝播する疾患を処置する薬剤を調製するための、請求項1、2、3または4の式Iの化合物の使用。
【請求項23】
前記RafキナーゼがA−Raf、B−RafおよびC−Raf−1からなる群から選択される、請求項22に記載の使用。
【請求項24】
前記疾患が、過剰増殖性疾患および非過剰増殖性疾患の群から選択される、請求項22に記載の使用。
【請求項25】
前記疾患が癌性疾患である、請求項22または24に記載の使用。
【請求項26】
前記疾患が非癌性疾患である、請求項22または24に記載の使用。
【請求項27】
非癌性疾患が、乾癬、関節炎、炎症、子宮内膜症、瘢痕、良性前立腺過形成、免疫疾患、自己免疫疾患および免疫不全疾患からなる群から選択される、請求項22、24または26に記載の使用。
【請求項28】
前記疾患が、脳腫瘍、肺癌、扁平上皮癌、膀胱癌、胃癌、膵臓癌、肝癌、腎臓癌、結腸直腸癌、乳癌、頭部癌、頚部癌、食道癌、婦人科癌、甲状腺癌、リンパ腫、慢性白血病および急性白血病からなる群から選択される、請求項22、24または25に記載の使用。
【請求項29】
式Iの化合物
【化2】

[式中、
1、R2は、それぞれ互いに独立して、H、A、OA、アルケニル、アルキニル、NO2、CF3またはHalを意味し、
1とR2は、一緒になって3〜5個のC原子を有するアルキレンも意味し、
3、R4は、それぞれ互いに独立して、H、A、OA、OH、Hal、NO2、NH2、NHAまたはNAA’を意味し、
3とR4は、一緒になって−O−CH2−CH2−、−O−CH2−O−または−O−CH2−CH2−O−も意味し、
A、A’は、それぞれ互いに独立して、1から6個のC原子を有するアルキルを意味し、ここで1〜5個のH原子はFおよび/または塩素により置換されていてもよく、
Xは、モルホリニル、4−Y−ピペリジン−1−イルまたは4−Y−ピペラジン−1−イルを意味し、
Yは、H、A、OH、−CH2OHまたは−CH2CH2OHを意味し、
Halは、F、Cl、BrまたはIを意味し、
nは、0、1、2または3を意味する]
ならびにすべての比率のそれらの混合物を含めた医薬品として使用可能なそれらの誘導体、溶媒和物、塩および立体異性体。
【請求項30】
Xは、モルホリニル、4−Y−ピペリジン−1−イルまたは4−Y−ピペラジン−1−イルを意味し、
1、R2は、それぞれ互いに独立して、H、HalまたはAを意味し、
1とR2は、一緒になって3〜5個のC原子を有するアルキレンを意味し、
3、R4は、それぞれ互いに独立して、H、OA、OHまたはHalを意味し、
3とR4は、一緒になって−O−CH2−CH2−、−O−CH2−O−または−O−CH2−CH2−Oを意味している、請求項29に記載の化合物
ならびに、すべての比率のそれらの混合物を含めた医薬品として使用可能なそれらの誘導体、溶媒和物および立体異性体。
【請求項31】
少なくとも1つの請求項29または30に記載の式Iの化合部および/またはすべての比率のそれらの混合物を含む医薬品として使用可能なそれらの誘導体、溶媒和物、および立体異性体、並びに任意の賦形剤および/または補助剤を含む薬品。

【公表番号】特表2007−509866(P2007−509866A)
【公表日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−537112(P2006−537112)
【出願日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【国際出願番号】PCT/EP2004/011551
【国際公開番号】WO2005/047292
【国際公開日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(591032596)メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング (1,043)
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D−64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】