説明

デジタル位相ロックループ(DPLL)における電力消費を制御するシステム及び方法

【解決手段】相異なる周波数クロックの組から選択された参照クロックを生成するように適合されたプログラマブル周波数デバイスを備えた装置であって、プログラマブル周波数デバイスは更に、相異なる周波数クロック間での切り替えの際に、参照クロックのトリガエッジの同じ時間的関係を維持するように適合される。装置は更に、入力信号と出力信号との間の所定の位相関係を確立するために選択された参照クロックを使用する、デジタルPLL(DPLL)のような位相ロックループを備える。相異なる周波数クロック間の切り替えの際に参照信号の同じ時間的関係を実質的に維持することで、参照クロックが変化しても、位相ロックループ(PLL)の連続且つ有効な動作は、大きくはディスターブされない。これは、装置の電力消費を制御するために使用され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して位相ロックループ(PLL)に関し、より具体的には、デジタル位相ロックループ(DPLL)における電力消費を制御するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通信デバイスは一般に、別の遠隔通信デバイスへ及び別の遠隔通信デバイスから信号を同期して送信及び受信するために、局部発振器(LO)を含む。しばしばこれらの信号は、決められた周波数チャネルを介して送信または受信される。特定の周波数チャネルを選択する場合、選択されたチャネルを介して適切に送信または受信するために、LOの周波数は一般的に変更される。しばしば、デジタルPLL(DPLL)のような位相ロックループ(PLL)が、LO周波数の変更を実行するために用いられる。
【0003】
一般的なDPLLは、入力アキュムレータ、ローパスフィルタ(LPF、しばしば“ループフィルタ”と呼ばれる)、デジタル制御発振器(DCO)、DCOアキュムレータ、時間/デジタル変換器(TDC:time-to-digital converter)、及びその他のデジタルデバイスのような様々なデジタルデバイスを含む。これらのデジタルデバイスのいくつかは、それらが意図する機能を実行するために参照クロックを用いる。例えば入力アキュムレータは、DPLLへの入力信号の位相及び周波数を示す信号を生成するために、参照クロックを用いる。またDCOアキュムレータ及びTDCは、DCOの出力信号の位相及び周波数を示す信号を生成するために、参照クロックを用いる。
【0004】
そのようなデジタルデバイスの電力消費は一般的に、参照クロックの周波数に比例または直接に関連する。よって、参照クロックの周波数が相対的に高くなればDPLLはより多くの電力を消費し、参照クロックの周波数が相対的に低くなればより少ない電力を消費する。しばしば、そのようなDPLLを使用する通信デバイスは、連続ベースで動作するためにバッテリのような制限された電源を用いる携帯型デバイスである。そのような通信デバイスの連続動作を延ばすために、デバイスは可能ならいつでも低電力モードで動作されることが好ましい。この一つの方法は、通信デバイスが高い性能モデルで動作する必要の無い場合には、参照クロックの周波数を低下させることにより得られる。
【0005】
参照クロックの周波数を変更することによる一つの問題は、それがDPLLのループ制御に重大な影響を与えることなく行われなければならないということである。従前、DPLLのループ制御に大きな影響を与えることなく参照クロックの周波数を変更出来るアプローチが進められてきている。しかしながら、これらのアプローチは一般的に、周波数の変更及び再ロック(relocking)動作を実行するために相当の期間を要し、これは多くのアプリケーションでは受け入れられないかもしれない。
【発明の概要】
【0006】
本開示の側面は、相異なる周波数クロックの組から選択された参照クロックを生成するように適合されたプログラマブル周波数デバイスを備える装置に関連し、プログラマブル周波数デバイスは更に、相異なる周波数クロック間の切り替えの際に、参照クロックのトリガエッジの同じ時間的関係を実質的に維持するように適合される。装置は更に、入力信号と出力信号との間の所定の位相関係を確立するために選択された参照クロックを使用する、デジタルPLL(DPLL)のような位相ロックループ(PLL)を備える。相異なる周波数クロック間の切り替えの際に参照信号の同じ時間的関係を実質的に維持することで、参照クロックの周波数が変化しても、位相ロックループ(PLL)の連続且つ有効な動作は、大きくはディスターブされない。これば、装置の電力消費を制御するために使用され得る。これは、装置の電力消費を制御するために使用され得る。
【0007】
本開示の更なる別の側面では、プログラマブル周波数デバイスは、未処理の参照クロックによって駆動されるように適合され、フリップフロップのカスケードチェーンを備え得る、相異なる周波数クロックのソースを備える。更に別の側面では、プログラマブル周波数デバイスは、参照クロックのために相異なる周波数クロックのうちでの選択を指示する入力周波数選択制御信号を非同期で受信し、特定の時刻に参照クロックの選択をもたらす出力周波数選択制御信号を同期して生成するように適合された回路を備える。更に別の側面では、出力周波数選択制御信号は、最も長い周期を有するクロックのような、相異なる周波数クロックの一つの周期に一度、生成される。別の側面では、出力周波数選択制御信号は、相異なる周波数クロックが全てhighまたは全てlowのような所定の論理レベルであることに応答して生成される。
【0008】
本開示の他の側面、利点、及び新規な特徴は、添付図面と共に考慮される際に、本開示の以下の詳細な説明から明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本開示の側面に従った典型的なデジタル位相ロックループ(DPLL)のブロック図を例示する。
【図2】図2は、本開示の別の側面に従った典型的なプログラマブル周波数デバイスの概念図を例示する。
【図3】図3は、本開示の別の側面に従った典型的なプログラマブル周波数デバイス内で生成された典型的な信号のタイミング図を例示する。
【図4】図4は、本開示の別の側面に従った典型的な通信デバイスのブロック図を例示する。
【図5】図5は、本開示の別の側面に従った典型的な通信デバイスにおける電力消費を制御する典型的な方法のフロー図を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本開示の側面に従った典型的なデジタル位相ロックループ(DPLL)のブロック図を例示する。要約すれば、DPLLは、DPLLのループ制御に重大な影響を与えることなく、電力消費の目的で参照クロックの周波数のプログラマビリティを可能にする。DPLLは、参照クロックの周波数が変化しても参照クロックのトリガエッジ(triggering edge)のタイミングが実質的に変化しないことを保証することで、これを実行する。先に議論したように、参照クロックの周波数が実質的に低下されれば、DPLLは低電力モードになり得る。逆に、参照クロックの周波数が実質的に増大すれば、DPLLは高電力モードになり得る。
【0011】
より具体的には、DPLLは、プログラマブル周波数デバイス102、入力アキュムレータ104、第1加算デバイス106、ローパスフィルタ(LPF)またはループフィルタ108、デジタル制御発振器(DCO)110、時間/デジタル変換器(TDC)112、DCOアキュムレータ114、ラッチ116、第2加算デバイス118、及び周波数コントローラ120を備える。
【0012】
プログラマブル周波数デバイス102は、未処理の参照クロック(raw reference clock)REF_INを受信し、入力制御信号ENABLE及びDIVIN_<1:0>に基づいて出力参照クロックREFOUTを生成する。ENABLE信号は、周波数選択制御信号DIVIN_<1:0>に基づいて参照クロック周波数を変更する機能をイネーブルとする。例えば、もしENABLE信号が非活性化(deactivated)または非アサート(non-asserted)とされていれば、プログラマブル周波数デバイス102は、未処理の参照信号REF_INをその出力に通過させるに過ぎない(例えばREFOUT≒REF_IN)。他方、もしENABLE信号が活性化またはアサートされていれば、プログラマブル周波数デバイス102は、未処理の参照クロックREF_INに関連し且つ周波数選択制御信号DIVIN_<1:0>に基づく周波数を有する出力参照クロックREFOUTを生成する。
【0013】
例えば、DIVIN_<1:0>が00の場合、プログラマブル周波数デバイス102は係数1により未処理の参照クロックREF_INの周波数を分割(divide)して、出力参照クロックREFOUTを生成する(例えばfREFOUT≒fREF_IN)。DIVIN_<1:0>が01の場合、プログラマブル周波数デバイス102は係数2により未処理の参照クロックREF_INの周波数を分割して、出力参照クロックREFOUTを生成する(例えばfREFOUT≒fREF_IN/2)。DIVIN_<1:0>が11の場合、プログラマブル周波数デバイス102は係数4により未処理の参照クロックREF_INの周波数を分割して、出力参照クロックREFOUTを生成する(例えばfREFOUT≒fREF_IN/4)。そして、DIVIN_<1:0>が10の場合、プログラマブル周波数デバイス102は係数8により未処理の参照クロックREF_INの周波数を分割して、出力参照クロックREFOUTを生成する(例えばfREFOUT≒fREF_IN/8)。
【0014】
先に議論したように、プログラマブル周波数デバイス102は、トリガエッジのタイミングまたは時間的な関係(temporal relationship)が周波数の変化に対して実質的に変化しない方法で、周波数の変更を実施する。このことは、DPLL100のループ制御の混乱(disruption)の可能性を防止または低減する。プログラマブル周波数デバイス102はまた、入力周波数選択制御信号DIVIN_<1:0>を非同期に受信し、そして出力参照クロックREFOUTにつき選択された周波数をDPLL100のその他のモジュールに知らせる出力周波数選択制御信号DIVRO_<1:0>を同期して生成するように適合される。
【0015】
入力アキュムレータ104は、PLL入力及び出力参照クロックREFOUTを受信し、入力位相信号を生成する。実質的に、入力アキュムレータ104は、PLL入力により命令された数により出力参照信号の周期をカウントするカウンタを備える。例えばPLL入力が10であれば、カウンタは10ずつカウントする(例えば0、10、20、30等)。PLL入力は、出力参照クロックREFOUTの周波数に対するDCO出力の周波数の比を決定する。例えば、出力参照クロックREFOUTの周波数が100MHzでありPLL入力が10の場合、DCO出力の周波数は(ループがロックされていれば)、約1GHzである。周波数選択制御信号DIVRO_<1:0>が00であれば、入力アキュムレータ104は、出力参照クロックREFOUTの周期を1倍のPLL入力でカウントする(例えばfREFOUT≒fREF_INであるため)。周波数選択制御信号DIVRO_<1:0>が01であれば、入力アキュムレータ104は、出力参照クロックREFOUTの周期を2倍のPLL入力でカウントする(例えばfREFOUT≒fREF_IN/2であるため)。周波数選択制御信号DIVRO_<1:0>が11であれば、入力アキュムレータ104は、出力参照クロックREFOUTの周期を4倍のPLL入力でカウントする(例えばfREFOUT≒fREF_IN/4であるため)。そして、周波数選択制御信号DIVRO_<1:0>が10であれば、入力アキュムレータ104は、出力参照クロックREFOUTの周期を8倍のPLL入力でカウントする(例えばfREFOUT≒fREF_IN/8であるため)。
【0016】
第1加算デバイス106は、入力アキュムレータ104から入力位相信号を受信し、第2加算デバイス118からフィードバック位相信号を受信し、そして入力位相信号とフィードバック位相信号との間の位相差を示す位相エラー信号を生成する。タイミング及びエラー訂正の目的のため、第1加算デバイス106は出力参照クロックREFOUT及び周波数選択制御信号DIVRO_<1:0>を受信し得る。例えば、第1加算デバイス106は、入力アキュムレータ104及び第2加算デバイス118から位相信号を受信した後の出力参照クロックREFOUTの1クロック周期、位相エラー信号を生成し得る。REFOUTクロックの周波数、すなわちクロック周期がプログラマブル周波数デバイス102により変更され得るので、第1加算デバイス106は位相エラー信号を出力するための適切な遅延を設定する目的で、出力参照クロックREFOUT及び周波数選択制御信号DIVRO_<1:0>を受信する。
【0017】
LPFまたはループフィルタ108は、第1加算デバイス106からの位相エラー信号をフィルタリングしてDCO110の周波数制御信号を生成する。ループフィルタ108の伝達関数(transfer function)は、出力参照クロックREFOUTの周波数に依存し得る。従って、ループフィルタ108はまた、参照クロックREFOUTの現在の周波数をそれに通知するため、出力参照クロックREFOUTと周波数選択制御信号DIVRO_<1:0>を受信する。ループフィルタ108はこの情報を用いて、出力参照クロックREFOUTの現在の周波数に従って、その伝達関数を調整する。
【0018】
DCO110は、ループフィルタ108からの周波数制御信号と出力参照クロックREFOUTを受信し、制御ループがロックされた際に入力位相信号と特定の位相関係を有するPLL出力信号を生成する。DCOアキュムレータ114は、PLL出力信号の位相の荒い測定値(coarse measurement)を示す信号を生成する。実質的にDCOアキュムレータ114は、PLL出力信号の周期を増加的にカウントするカウンタを備える。ラッチ116は、出力参照クロックREFOUTのトリガエッジに応答して、荒い位相情報を出力する。
【0019】
TDC112は、PLL出力信号の位相の精細な測定値(fine measurement)を示す信号を生成する。より具体的にはTDC112は、PLL出力信号を受信する遅延素子のチェーンを備える。遅延素子の出力はそれぞれフリップフロップのデータ入力に結合される。フリップフロップは、出力参照クロックREFOUTによってクロックされる。フリップフロップのQ出力は、参照クロックREFOUTとPLL出力信号の位相との間の差の端数(fractional difference)を示す信号を生成する温度計デコーダに結合される。周波数分周器が、DCO110の出力とDCOアキュムレータ114及びTDC112の入力との間に設けられても良いことが理解されるべきである。
【0020】
第2加算デバイス118は、ラッチ116及びTDC112からそれぞれ荒い測定値と精細な測定値とを受信し、そしてPLL出力信号の位相に関連するフィードバック位相信号を生成する。タイミング及びエラー訂正の目的で、第2加算デバイス118は出力参照クロックREFOUT及び周波数選択制御信号DIVRO_<1:0>を受信し得る。例えば、第2加算デバイス118は、ラッチ116及びTDC112から位相情報を受信した後の出力参照クロックREFOUTの1クロック周期、フィードバックエラー信号を生成し得る。出力参照クロックREFOUTの周波数、すなわちクロック周期がプログラマブル周波数デバイス102により変更され得るので、第2加算デバイス118は、出力参照クロックREFOUTの現在の周波数をそれに通知するため、出力参照クロックREFOUTと周波数選択制御信号DIVRO_<1:0>を受信する。第2加算デバイス106はこの情報を用いて、フィードバック位相信号の出力のための適切な遅延を選択する。
【0021】
周波数コントローラ120は、プログラマブル周波数デバイス102のため、入力周波数選択DIVIN_<1:0>及びENABLE制御信号を生成する。特定のパワーセーブアルゴリズムに基づいて、周波数コントローラ120は、DPLL100を特定の電力消費モードとするため、例えば2、4、または8の係数で、参照クロックREFOUTの周波数を低減させ得る。周波数コントローラ120は、DPLLが高性能モードで動作される必要がない時に、この参照クロックREFOUTの周波数の低減を実行し得る。そして周波数の低減から得られた削減された電力消費は、バッテリのような制限された電源で動作される際に、デバイスの連続動作を長くするだろう。DPLL100により高い性能が必要とされる際には、周波数コントローラ120は、より良いループ制御が得られるように、参照クロックREFOUTの周波数を増加させ得る。周波数コントローラ120はまた、ENABLE信号を非活性化または非アサートすることにより、周波数変更機能を完全にディセーブルとし得る。
【0022】
図2は、本開示の別の側面に従った、典型的なプログラマブル周波数デバイス200のブロック図を例示する。プログラマブル周波数デバイス200は、先に議論されたプログラマブル周波数デバイス102の詳細な実装の単なる一例に過ぎない。より具体的には、プログラマブル周波数デバイス200は、周波数分割動作(frequency division operation)をイネーブルまたはディセーブルとする制御信号ENABLEに応答し、そして入力周波数選択制御信号DIVIN_<1:0>によって指定されるように適切な周波数選択動作を実行する。また先に議論したように、プログラマブル周波数デバイス200は、出力参照クロックREFOUTの異なる周波数間でのスイッチングの際に、トリガエッジ(例えば立ち上がりエッジ)の時間的関係が実質的に変化しないように、周波数変更を行う。この方法により、参照クロックREFOUTの周波数の変化によるループ制御へのディスターブは最小限となる。
【0023】
より具体的には、プログラマブル周波数デバイス200は、第1ANDゲート202、遅延素子204のチェーン204、第1及び第2インバータ206及び208、複数のDフリップフロップ210、212、214、218、220、222、224、226、228、230、232、240、及び242、3入力ANDゲート234、3入力NORゲート236、第2ANDゲート238、4入力マルチプレクサ(MUX)244、2クロックDフリップフロップ246、並びに2入力MUX248を備える。
【0024】
ANDゲート202は、未処理の参照クロックREF_INを受信するように適合された第1入力と、周波数コントローラ120からのENABLE制御信号を受信するように適合された第2入力とを含む。ANDゲート202は、遅延チェーン204の入力に結合された出力を含む。遅延チェーン204は第1インバータ206の入力に結合される出力を含み、第1インバータ206は第2インバータ208の入力に結合される出力を含む。下記でより詳細に議論されるように、3つのタイミング制御信号REF_D、REF_DB、及びREF_D1が、それぞれ遅延チェーン204、第1インバータ206、及び第2インバータ208の出力において生成される。
【0025】
Dフリップフロップ210は、未処理の参照クロックREF_INを受信するように適合されたクロック入力、そのデータ入力に結合されたQB出力、及びDフリップフロップ212のクロック入力に結合されたQ出力を含む。Dフリップフロップ212は、そのデータ入力に結合されたQB出力、及びDフリップフロップ214のクロック入力に結合されたQ出力を含む。Dフリップフロップ214は、そのデータ入力に結合されたQB出力を含む。この3つのカスケードされたフリップフロップ210、212、及び214は、未処理の参照クロックREF_INの周波数を分割(divide)して、それぞれDフリップフロップ210、212、及び214のQ出力において相異なる周波数クロック(distinct frequency clock)DIV2、DIV3、及びDIV8を生成するように動作する。クロックDIV2は未処理の参照クロックREF_INの周波数の実質的に半分の周波数を有し、クロックDIV4は未処理の参照クロックREF_INの周波数の実質的に1/4の周波数を有し、そしてクロックDIV8は未処理の参照クロックREF_INの周波数の実質的に1/8の周波数を有する。
【0026】
Dフリップフロップ222は、クロックDIV2を受信するように適合されたデータ入力、タイミング制御信号REF_DBを受信するクロック入力、及び3入力ANDゲート234の第1入力に結合されたQB出力を含む。同様に、Dフリップフロップ224は、クロックDIV4を受信するように適合されたデータ入力、タイミング制御信号REF_DBを受信するクロック入力、及び3入力ANDゲート234の第2入力に結合されたQB出力を含む。更に、Dフリップフロップ226は、クロックDIV8を受信するように適合されたデータ入力、タイミング制御信号REF_DBを受信するクロック入力、及び3入力ANDゲート234の第3入力に結合されたQB出力を含む。以下でより詳細に議論するように、Dフリップフロップ222、224、及び226は、出力参照クロックREFOUTの周波数の変更を同期してトリガするための時間の確立をアシストする。
【0027】
Dフリップフロップ228は、クロックDIV2を受信するように適合されたデータ入力、タイミング制御信号REF_D1を受信するクロック入力、及び3入力NORゲート236の第1入力に結合されたQB出力を含む。同様にDフリップフロップ230は、クロックDIV4を受信するように適合されたデータ入力、タイミング制御信号REF_D1を受信するクロック入力、及び3入力NORゲート236の第2入力に結合されたQB出力を含む。更に、Dフリップフロップ232は、クロックDIV8を受信するように適合されたデータ入力、タイミング制御信号REF_D1を受信するクロック入力、及び3入力NORゲート236の第3入力に結合されたQB出力を含む。以下でより詳細に議論するように、Dフリップフロップ228、230、及び232は、出力参照クロックREFOUTの周波数の変更を同期してトリガするための時間の確立をアシストする。
【0028】
3入力ANDゲート234は、第2ANDゲート238の第1入力に結合された出力を含む。3入力NORゲート236は、第2ANDゲート238の第2入力に結合された出力を含む。第2ANDゲート238の出力は、Dフリップフロップ240及び242のクロック入力に結合される。Dフリップフロップ218は、周波数コントローラ120からの入力周波数選択制御信号DIVIN_1を受信するように適合されたデータ入力、タイミング制御信号REF_DBを受信するクロック入力、及びDフリップフロップ242のデータ入力に結合されたQ出力を含む。Dフリップフロップ220は、周波数コントローラ120からの入力周波数選択制御信号DIVIN_0を受信するように適合されたデータ入力、タイミング制御信号REF_DBを受信するクロック入力、及びDフリップフロップ240のデータ入力に結合されたQ出力を含む。出力周波数選択制御信号DIVRO_0及びDIVRO_1は、Dフリップフロップ240及び242の各Q出力で生成される。
【0029】
4入力MUX244は、未処理の参照クロックREF_IN、並びに相異なる周波数クロックDIV2、DIV4、及びDIV8を受信するように適合された4つの入力を含む。4入力MUXは、周波数選択制御信号DIVRO_0及びDIVRI_1を受信するように適合された2つの選択入力を含む。4入力MUX244は、2クロックDフリップフロップ246のデータ入力に結合された出力を含む。2クロックDフリップフロップ246は、タイミング制御信号REF_Dを受信するように適合された第1クロック入力、及びタイミング制御信号REF_Bを受信するように適合された第2クロック入力を含む。2クロックDフリップフロップ246は、2入力MUX248の第1入力に結合されたQ出力を含む。2入力MUX248は、未処理の参照クロックREF_INを受信するように適合された第2入力、及び出力参照クロックREFOUTを生成するように適合された出力を含む。プログラマブル周波数デバイスの動作がこれより議論される。
【0030】
図3は、本開示の他の側面に従った、典型的なプログラマブル周波数デバイス200内で生成された典型的な信号のタイミング図を例示する。一番上のグラフは未処理の参照クロックREF_INを例示する。次のグラフはタイミング制御信号REF_Dを例示する。タイミング制御信号REF_Dは実質的に、遅延チェーン204により未処理の参照クロック周波数REF_INを遅延させたものであることに留意する。次のグラフは、実質的に反転させたタイミング制御信号REF_Dであるタイミング信号REF_DBを例示する。次のグラフは、実質的にタイミング制御信号REF_Dを遅延させたものであるタイミング信号REF_D1を例示する。次の3つのグラフはそれぞれ、相異なる周波数クロックDIV2、DIV4、及びDIV8を例示する。次のグラフの対は、周波数コントローラ120によって生成された入力選択制御信号DIVIN_1及びDIVIN_0の例を例示する。次のグラフは、出力周波数選択制御信号DIVRO_0の例を例示する。そして最後のグラフは、出力参照クロックREFOUTを例示する。
【0031】
ENABLE制御信号は、プログラマブル周波数デバイス200の周波数分割機能(frequency division function)をイネーブルまたはディセーブルとするために使用される。ENABLE制御信号がアサートされておらず、プログラマブル周波数分割機能がディセーブルであることを意味する場合、ANDゲート202のENABLE入力にはlow論理レベルが現れる。これは基本的にタイミング信号REF_D、REF_DB、及びREF_D1をディセーブルとする。実際には、これによってプログラマブル周波数デバイス200の全体が事実上ディセーブルとされる。また、ENABLE制御信号がアサートされていないことにより、MUX248は、未処理の参照クロックREF_INを出力参照クロックREFOUTとして出力する。よって、ENABLE制御信号をアサートさせないことにより、周波数分割機能はバイパスされ得る。
【0032】
他方、ENABLE制御信号がアサートされていれば、ANDゲート202は、未処理の参照クロックREF_INを遅延チェーン204の入力に印加させ、これによりタイミング制御信号REF_D、REF_DB、及びREF_D1の生成を可能とする。更に、ENABLE制御信号がアサートされていることにより、MUX248は、2クロックDフリップフロップ246のQ出力における信号を、出力参照クロックREFOUTとして選択する。
【0033】
この典型的なタイミング図では、入力周波数選択制御信号DIVIN_<1:0>の初期値(時刻T1よりも前)は00に設定され、これによりDフリップフロップ240及び242は、それらのフリップフロップ240及び242がクロックされた際に、出力周波数選択制御信号DIVRO_<1:0>を00に設定する。これにより、MUX244は未処理の参照クロックREF_INを出力する。2クロックDフリップフロップ246がタイミング信号REF_D及びREF_DBの両方によってクロックされるため、それが実質的にタイミング制御信号REF_Dに適時にアライン(timely align)されている点を除いては、Q出力は基本的に未処理の参照クロックREF_INである。この構成では、タイミング制御信号REF_Dは、未処理の参照クロックREF_INの周期の半分をクロックアウト(clock out)するために用いられ、タイミング制御信号REF_DBは、未処理の参照クロックREF_INの周期のもう一方の半分をクロックアウトするために用いられる。
【0034】
周波数コントローラ120からの入力周波数制御信号DIVIN_<1:0>は、プログラマブル周波数デバイス200内で生成された信号REF_IN、REF_D、REF_DB等と非同期でプログラマブル周波数デバイス200により受信され得る。本例では、DIVIN_0制御信号は、タイミング図に示すように、時刻T1で論理lowレベルから論理highレベルに遷移する。これにより制御信号DIVIN_<1:0>が01となり、これはプログラマブル周波数デバイス200に対して半分の周波数のクロックDIV2を出力参照クロックREFOUTとして出力するよう命令する。
【0035】
相異なる周波数クロックDIV2、DIV4、及びDIV8が全てlow論理レベルであれば、Dフリップフロップ222、224、及び226は、実質的にタイミング制御信号REF_DBのトリガエッジ(例えば立ち上がりエッジ)において(例えばタイミング図に示すように時刻T2で)、それらの各QB出力にhigh論理レベルをクロックアウトする。この時刻T2では、3入力ANDゲート234への入力はhigh論理レベルであり、これによりANDゲート234はhigh論理レベルを生成する。同様に、相異なる周波数クロックDIV2、DIV4、及びDIV8が全てhigh論理レベルであれば、Dフリップフロップ228、230、及び232は、実質的にタイミング制御信号REF_D1のトリガエッジ(例えば立ち上がりエッジ)において(例えばタイミング図に示すように時刻T3で)、それらの各QB出力にlow論理レベルをクロックアウトする。この時刻T3では、3入力NORゲート234への入力はlow論理レベルであり、これによりNORゲート236はhigh論理レベルを生成する。
【0036】
従って、時刻T3では、ANDゲート234とNORゲート236の両方が、それぞれの各出力にhigh論理レベルを生成する。よって、ANDゲート238への入力もまたhigh論理レベルであり、これによってANDゲート238の出力はlow論理レベルからhigh論理レベルに遷移される。このことが、Dフリップフロップ240及び242のクロック入力でトリガエッジを生成する。入力周波数選択制御信号DIVIN_<1:0>が今01であるので、Dフリップフロップ240及び242もまた出力周波数選択制御信号DIVRO_<1:0>を01としてクロックアウトする。これは、タイミング図では時刻T3でのDIVRO_0の立ち上がりエッジとして示されている。時刻T3で出力周波数選択制御信号DIVRO_<1:0>が01になることにより、MUX244は周波数分割されたクロックDIV2を出力する。タイミング図に示すように時刻T4では、タイミング制御信号REF_DBにより2クロックDフリップフロップ246が選択されたクロックDIV2をクロックアウトする。時刻T4において、出力参照クロックREFIN及びクロックDIV2がhigh論理レベルにあり、よって出力参照クロックREFOUTの論理レベルがこの時刻では変化しないことに留意する。しかしながら時刻T5で、タイミング制御信号REF_Dのトリガエッジ(たとえば立ち上がりエッジ)により、2クロックDフリップフロップはlow論理レベルを出力する。なぜなら、この時刻ではDIV2クロックがlow論理レベルだからである。
【0037】
要約すれば、イネーブルとされている場合、プログラマブル周波数デバイス102は、タイミング信号REF_Dのそれと実質的に同じトリガエッジを有する出力参照クロックREFOUTを生成する。このことは、時刻T6〜T9での出力参照クロックREFOUTのトリガエッジが、タイミング制御信号REF_Dのタイミングエッジに実質的に揃っている(line up)とされる図に示される。これは、タイミング制御信号REF_Dが、選択されたREF_IN、DIV2、DIV4、またはDIV8クロックをクロックアウトするために使用されるからである。よって、クロックREF_IN、DIV2、DIV4、及びDIV8の間での変更の際、トリガエッジは実質的に揃い、よってDPLLの制御ループの動作に重大なディスターブを生じさせない。
【0038】
更に、Dフリップフロップ222、224、226、228、230、及び232、3入力ANDゲート234、3入力NORゲート236、並びにANDゲート238を備える回路は、特定の時刻で周波数変更が生じるように、出力周波数選択制御信号DIVRO_<1:0>をMUX244の入力で変化させるトリガエッジを生成する。本例では、未処理の参照クロックREF_INの8サイクル毎、またはクロックDIV8のサイクルにつき1回、トリガが生じる。Dフリップフロップ218、220、240、242を備える回路は、入力周波数選択制御信号DIVIN_<1:0>が非同期で受信され、特定の時刻に周波数変更を実行するために出力周波数選択制御信号DIVRO_<1:0>を同期的(synchronously)に生成することを可能にする。
【0039】
ANDゲート202、遅延チェーン204、並びにインバータ206及び208を備える回路は、ENABLE制御信号がアサートされている場合にタイミング信号REF_D、REF_DB、及びREF_D1を生成するよう動作し、ENABLE信号がアサートされていない場合にはプログラマブル周波数デバイス200の周波数分割機能を事実上ディセーブルとする。Dフリップフロップ210、212、及び214を備える回路は、出力参照クロックREFOUTの様々な周波数についてのソースである相異なる周波数クロックDIV2、DIV4、及びDIV8を生成する。最後に、MUX248は、ENABLE制御信号がアサートされていない際に、未処理の参照クロックREF_INを単にその出力に通過させることで、周波数分割機能がバイパスされることを可能とする。
【0040】
図4は、本開示の別の側面に従った、送受信機のような典型的な通信デバイスのブロック図を例示する。要約すれば、送受信機400は、先に議論されたDPLLのある典型的なアプリケーションとして機能する。より具体的には、送受信機400は、DPLLの出力参照クロックREFOUTの周波数を制御する電源管理デバイスを含む。本方法では、電源管理デバイスは、高い性能が必要でない際には、DPLLの出力参照クロックREFOUTの周波数を低くし、より高い性能が必要でない際には、出力参照クロックREFOUTの周波数を高くする。
【0041】
より具体的には、送受信機400は、アンテナ402、送信/受信(TX/RX)分離デバイス404、受信機406、先に議論されたDPLLを含む局部発振器(LO)408、電源管理デバイス410、及び送信機412を備える。アンテナ402は、無線媒体を介して1つまたはそれ以上の遠隔通信デバイスから無線周波数(RF)信号を受信し、無線媒体を介して1つまたはそれ以上の遠隔通信デバイスにRF信号を送信するように機能する。TX/RX分離デバイス404は、受信機406の入力を送信信号から実質的に分離しつつ、受信信号を受信機406に送り、送信信号をアンテナ402に送るように機能する。受信機406は、受信したRF信号を中間周波数(IF)またはベースバンド信号にダウンコンバートするよう機能する。送信機412は、IFまたはベースバンド出力信号をRF信号にアップコンバートするよう機能する。上記議論されたようなDPLLを含む局部発振器(LO)408は、それがそのダウンコンバート機能を達成できるように、受信機406のための受信局部発振ソースLOを供給する。同様に局部発振器(LO)408は、それがそのアップコンバート機能を達成できるように、送信機412のための送信局部発振ソースLOを供給する。
【0042】
以下で詳細に議論されるように、電力管理デバイス410は、性能と電力消費の要求に対応して、局部発振器408のDPLLの出力参照クロックREFOUTの周波数を制御する。例として、DPLLの高い性能が求められる際には、電力管理デバイス410は、出力参照クロックREFOUTの周波数を、未処理の参照クロックREFINのそれと実質的に同じなるように設定し得る(例えば、周波数分割=1)。別の例としては、DPLLの低い性能が許容され、電力の保持が望まれる際には、電力管理デバイス410は、出力参照クロックREFOUTの周波数を、実質的にDIV8クロックの周波数に設定し得る(例えば、周波数分割=8)。更に別の例としては、DPLLの中間的な性能が許容され、電力消費も同じように求められる際には、電力管理デバイス410は、出力参照クロックREFOUTの周波数を、実質的にDIV2またはDIV4クロックの周波数のそれに設定し得る(例えば、周波数分割=2または4)。
【0043】
図5は、本開示の他の側面に従った、典型的な送受信機400における電力消費を制御する典型的な方法500のフロー図を例示する。方法500によれば、電力管理デバイス410は、送信機400につき現在の性能要求を判断する(ブロック502)。そして電力管理デバイス410は、送受信機400の現在の性能要求に基づき、DPLLの出力参照クロックの周波数を調整する(ブロック504)。このプロセスは、送受信機400の連続的な動作にわたる性能と電力消費との間の所望のトレードオフを得るため、必要に応じて繰り返され得る。DPLLの特定のアプリケーションを例示するために送受信機が用いられたが、DPLLは、受信機、送信機、クロック及びデータ再生デバイス、及びその他のような他のアプリケーションで用いられても良いことを理解すべきである。
【0044】
1つまたはそれ以上の典型的な実施形態では、述べられた機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、この機能は1つまたはそれ以上の命令またはコードとして、コンピュータ読み取り可能な媒体に記憶され、或いは伝送され得る。コンピュータ読み取り可能な媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの持ち運びを助ける任意の媒体を含むコンピュータ記憶媒体及び通信媒体の双方を含み得る。記録媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の利用可能な媒体であって良い。例として、これに限定するもので無いものとして、このようなコンピュータ読み取り可能な媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記録デバイス、または命令またはデータ構造の形で所望のプログラムコードを搬送または保持するために使用され、そしてコンピュータによってアクセスできる他の任意の媒体を含むことが出来る。また、あらゆる接続が、適切にコンピュータ読み取り可能な媒体と呼ばれる。例えば、そのソフトウェアが同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、或いは赤外線、無線、及びマイクロ波といった無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、または他の遠隔源から送信されるならば、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、或いは赤外線、無線、及びマイクロ波といった無線技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk and disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光学ディスク、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、及びブルーレイディスクを含み、ディスク(disk)は、一般的に、磁気によってデータを再生し、ディスク(disc)はレーザによって光学的にデータを再生する。上記の組合せもまたコンピュータ読み取り可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0045】
この発明は種々の側面に関連して述べられてきたが、この発明は更なる変形が可能であることが理解される。この出願は、この発明のあらゆる変形、使用、または適合をカバーすることを意図され、それは概してこの発明の原理に従い、そしてこの発明が属する技術内で既知の、そして慣習的なプラクティスに入る限りは、本開示からのそのような広がりを含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相異なる周波数クロック(distinct frequency clock)の組から選択された参照クロックを生成するように適合され、更に前記相異なる周波数クロック間の切り替えの際に、前記参照クロックのトリガエッジ(triggering edge)の同じ時間的関係を実質的に維持するように適合されたプログラマブル周波数デバイスと、
前記参照クロックを用いて、入力信号と出力信号との間の所定の位相関係を確立するように適合された位相ロックループ(PLL)と
を備える装置。
【請求項2】
前記プログラマブル周波数デバイスは、前記相異なる周波数クロックのソース(source)を備える、請求項1の装置。
【請求項3】
前記相異なる周波数クロックの前記ソースは、未処理の参照クロック(raw reference clock)を受信するように適合されたフリップフロップのカスケードチェーン(cascaded chain)を備える、請求項2の装置。
【請求項4】
前記プログラマブル周波数デバイスは、前記参照クロックのために前記相異なる周波数クロック間での選択を指示する入力周波数選択制御信号を非同期で受信し、特定の時刻に前記参照クロックの前記選択を生じさせる出力周波数選択制御信号を同期して生成する、ように適合された回路を備える、請求項1の装置。
【請求項5】
前記回路は、前記相異なる周波数クロックの一つの周期に一度、前記出力周波数選択制御信号を生成する、請求項4の装置。
【請求項6】
前記相異なる周波数クロックの前記一つは、前記相異なるクロックのうちで最も長い周期を有する前記クロックを含む、請求項5の装置。
【請求項7】
前記回路は、前記相異なる周波数クロックが所定の論理レベルであることに応答して、前記出力周波数選択制御信号を同期して生成するよう適合される、請求項4の装置。
【請求項8】
前記プログラマブル周波数デバイスは、前記出力周波数選択制御信号に応答して、前記相異なる周波数クロックのうちから選択されたクロックを出力するよう適合された第1マルチプレクサを更に備える、請求項4の装置。
【請求項9】
前記位相ロックループ(PLL)は、前記出力周波数選択制御信号に基づいて前記入力信号を生成するように適合された入力アキュムレータを備える、請求項4の装置。
【請求項10】
前記位相ロックループ(PLL)は、前記出力周波数選択制御信号に基づく伝達関数(transfer function)を含むフィルタを備える、請求項4の装置。
【請求項11】
前記位相ロックループ(PLL)は、前記入力信号と前記出力信号との間の位相差に関連する位相エラー信号を生成するように適合された位相エラーデバイスを備え、
前記位相エラー信号の生成における遅延は、前記出力周波数選択制御信号に基づく、請求項4の装置。
【請求項12】
前記位相ロックループ(PLL)は、
前記出力信号の位相の荒い値に関連付けられた第1信号を生成するように適合されたアキュムレータと、
前記出力信号の位相の精細な値に関連づけられた第2信号を生成するように適合された時間/デジタル変換器(TDC)と、
前記第1及び第2信号の組み合わせに関連づけられたフィードバック位相信号を生成するように適合されたデバイスと
を備え、前記フィードバック位相信号の生成における遅延は、前記出力周波数選択制御信号に基づく、請求項4の装置。
【請求項13】
タイミング制御信号に応答して前記参照クロックをクロックアウト(clock out)するように適合されたフリップフロップを更に備える、請求項1の装置。
【請求項14】
前記位相ロックループ(PLL)は、前記参照クロックを用いて前記入力信号を生成するように適合された入力アキュムレータを備える、請求項1の装置。
【請求項15】
前記位相ロックループ(PLL)は、前記参照クロックを用いて前記出力信号の位相に関連づけられた信号を生成するように適合されたラッチまたは時間/デジタル変換器(TDC)を備える、請求項1の装置。
【請求項16】
参照クロックを供給する方法であって、
相異なる周波数クロック(distinct frequency clock)の組から第1クロックを選択することと、
前記第1クロックを前記参照クロックとして供給することと、
前記相異なる周波数クロックの組から第2クロックを選択することと、
前記第2クロックを前記参照クロックとして供給することと
を備え、前記第1クロックの第1周波数は、前記第2クロックの第2周波数と異なり、
前記第2クロックのトリガエッジ(triggering edge)の時間的関係は、前記第1クロックのトリガエッジの時間的関係と実質的に同じである、方法。
【請求項17】
前記相異なる周波数クロックを生成すること、を更に備える請求項16の方法。
【請求項18】
前記相異なる周波数クロックは、未処理の参照クロック(raw reference clock)の周波数を分割(divide)することにより、前記相異なる周波数クロックを生成すること、を備える請求項16の方法。
【請求項19】
前記第2クロックを前記参照クロックとして選択するための第1周波数選択制御信号を受信すること、を更に備え、
前記第2クロックを前記参照クロックとして選択することは、前記第1周波数選択制御信号に応答して実行される、請求項16の方法。
【請求項20】
前記第1周波数選択制御信号を受信することは、前記第1周波数選択制御信号を非同期に受信すること、を備え、
第2周波数選択制御信号を同期して生成すること、を更に備え、
更に、前記第2クロックを前記参照クロックとして選択することは、前記第2周波数選択制御信号に応答して実行される、請求項19の方法。
【請求項21】
前記第2周波数選択制御信号を生成することは、前記相異なる周波数クロックの一つの周期に一度、前記第2周波数選択制御信号を生成すること、を備える請求項20の方法。
【請求項22】
前記第2周波数選択制御信号を生成することは、前記相異なる周波数クロックが所定の論理レベルであることに応答して、前記第2周波数選択制御信号を生成すること、を備える請求項20の方法。
【請求項23】
前記第1及び第2クロックを前記参照クロックとして供給することは、前記参照クロックを位相ロックループ(PLL)に供給すること、を備える請求項16の方法。
【請求項24】
相異なる周波数クロック(distinct frequency clock)の組から選択された参照クロックを生成する手段と、
前記相異なる周波数クロック間の切り替えの際に、前記参照クロックのトリガエッジ(triggering edge)の同じ時間的関係を実質的に維持する手段と、
前記参照クロックを用いて、入力信号と出力信号との間の所定の位相関係を確立する手段と
を備える装置。
【請求項25】
前記相異なる周波数クロックを生成する手段、を更に備える請求項24の装置。
【請求項26】
前記参照クロックのために前記相異なる周波数クロック間での選択を指示する第1周波数選択制御信号を非同期で受信する手段と、
特定の時刻に前記参照クロックの前記選択を生じさせる第2周波数選択制御信号を同期して生成する手段と
を更に備える請求項24の装置。
【請求項27】
前記第2周波数選択制御信号を同期して生成する手段は、前記相異なる周波数クロックの一つの周期に一度、前記第2周波数選択制御信号を生成するように適合される、請求項26の装置。
【請求項28】
前記第2周波数選択制御信号を同期して生成する手段は、前記相異なる周波数クロックが所定の論理レベルであることに応答して、前記第2周波数選択制御信号を生成するように適合される、請求項26の装置。
【請求項29】
受信機または送信機と、
参照クロックを用いて前記受信機または送信機の局部発振ソース(source)を生成するように適合された局部発振器(LO)と、
相異なる周波数クロック(distinct frequency clock)の組から選択された参照クロックを生成するように適合され、更に前記相異なる周波数クロック間の切り替えの際に、前記参照クロックのトリガエッジ(triggering edge)の同じ時間的関係を実質的に維持するように適合されたプログラマブル周波数デバイスと
を備える通信デバイス。
【請求項30】
前記受信機または送信機の性能要求を判断するように適合され、前記受信機または送信機の前記性能要求に基づいて前記プログラマブル周波数デバイスに周波数選択制御信号を供給するように適合された電源管理デバイス、を更に備える請求項29の通信デバイス。
【請求項31】
コンピュータに対して参照クロックを供給させるコードを備えるコンピュータ読み取り可能な媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記コードは、
相異なる周波数クロック(distinct frequency clock)の組から第1クロックを選択する命令と、
前記第1クロックを前記参照クロックとして供給する命令と、
前記相異なる周波数クロックの前記組から第2クロックを選択する命令と、
前記第2クロックを前記参照クロックとして供給する命令と
を備え、前記第1クロックの第1周波数は、前記第2クロックの第2周波数と異なり、
前記第2クロックのトリガエッジ(triggering edge)の時間的関係は、前記第1クロックのトリガエッジの時間的関係と実質的に同じである、コンピュータプログラム製品。
【請求項32】
前記コンピュータに対して参照クロックを供給させるコードは、前記相異なる周波数クロックを生成する命令、を更に備える請求項31のコンピュータプログラム製品。
【請求項33】
前記第1及び第2クロックを前記参照クロックとして供給する命令は、前記参照クロックを位相ロックループ(PLL)に供給する命令、を備える請求項31のコンピュータプログラム製品。
【請求項34】
前記コンピュータに対して参照クロックを供給させるコードは、前記第2クロックを前記参照信号として選択するための第1周波数選択制御信号を受信する命令を備え、
前記第2クロックを前記参照クロックとして選択することは、前記第1周波数選択制御信号に応答して実行される、請求項31のコンピュータプログラム製品。
【請求項35】
前記第1周波数選択制御信号を受信する命令は、前記第1周波数選択制御信号を非同期に受信する命令を備え、
第2周波数選択制御信号を同期して生成する命令、を更に備え、
更に、前記第2クロックを前記参照クロックとして選択することは、前記第2周波数選択制御信号に応答して実行される、請求項34のコンピュータプログラム製品。
【請求項36】
前記第2周波数選択制御信号を生成する命令は、前記相異なる周波数クロックの一つの周期に一度、前記第2周波数選択制御信号を生成する命令を備える請求項35のコンピュータプログラム製品。
【請求項37】
前記第2周波数選択制御信号を生成する命令は、前記相異なる周波数クロックが所定の論理レベルであることに応答して、前記第2周波数選択制御信号を生成する命令を備える請求項35のコンピュータプログラム製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−519252(P2011−519252A)
【公表日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−507612(P2011−507612)
【出願日】平成21年4月29日(2009.4.29)
【国際出願番号】PCT/US2009/042105
【国際公開番号】WO2009/134880
【国際公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】