説明

データ強化装置及び時間のアクセス情報を判定する方法

データ強化処理装置(100)は、使用に際して、関連する時間データを有する場所データ(300)にアクセスするとともに、所定の基準に従って場所データの一部をグループ化するように構成された処理リソース(154)を備える。処理リソース(154)は、グループ化された場所データの一部に関連する目標地点へ物理的にアクセスする能力を示す時間のアクセス情報を、グループ化された場所データの一部から推測できる解析モジュール(268)をサポートするように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、目標地点の情報を補足するために時間のアクセス情報を提供可能なタイプのデータ強化装置に関する。更に本発明は、時間のアクセス情報を判定する方法であって、例えば、目標地点の情報に関連する時間のアクセス情報を提供するタイプの方法に関する。
【背景技術】
【0002】
GPS(Global Positioning System)信号受信/処理機能性を含む、例えば、ポータブルナビゲーション装置(PND)であるポータブル演算装置は周知であり、車両搭載型のナビゲーションシステム又は他の車両ナビゲーションシステムとして広く採用されている。
【0003】
一般に、最近のPNDは、プロセッサ、メモリ及び当該メモリ内に格納された地図データを備える。プロセッサ及びメモリは協働して、ソフトウェアオペレーティングシステムが一般に確立される実行環境を提供する。更に、PNDの機能性を制御可能にするため及び種々の他の機能を提供するために1つ以上の追加のソフトウェアプログラムが提供されることは一般的である。
【0004】
通常、これらの装置は、ユーザが装置と対話し且つ装置を制御できるようにする1つ以上の入力インタフェースと、情報がユーザに中継されるようにする1つ以上の出力インタフェースとを更に備える。出力インタフェースの例は、表示装置及び可聴出力用スピーカを含む。入力インタフェースの例は、装置のオン/オフ動作又は他の特徴を制御するための1つ以上の物理ボタン(これらのボタンは、必ずしも装置自体に存在する必要はなく、装置が車両に組み込まれる場合はステアリングホイール上に存在しても良い)及びユーザの音声を検出するためのマイクを含む。1つの特定の構成において、出力インタフェースディスプレイは、ユーザが触れることにより装置を操作できるようにする入力インタフェースを更に提供するためにタッチ・センシティブ・ディスプレイとして(例えば、タッチ・センシティブ・オーバーレイにより)構成されても良い。
【0005】
また、このタイプの装置は、装置との間で電力及びオプションとしてデータ信号を送受信可能にする1つ以上の物理コネクタインタフェースと、オプションとして、セルラ通信、並びに他の信号ネットワーク及びデータネットワーク、例えば、Bluetooth、Wi−Fi、Wi−Max、GSM及びUMTS等を介する通信を可能にする1つ以上の無線送信機/受信機を含むことが多い。
【0006】
このタイプのPNDは、GPSアンテナを更に含み、これにより場所データを含む衛星放送信号は受信され、その後装置の現在地を判定するために処理される。
【0007】
PNDは、現在の角加速度及び直線加速度を判定するため、並びにその後GPS信号から取得された場所情報と関連して装置及び装置が搭載されている車両の速度及び相対変位を判定するために処理可能な信号を生成する電子ジャイロスコープ及び加速度計を更に含んでも良い。通常、そのような特徴は、車両搭載型のナビゲーションシステムに装備されるのが最も一般的であるが、PNDに装備するのが好都合な場合はPNDに装備されても良い。
【0008】
そのようなPNDの有用性は、第1の場所(通常は出発地又は現在地)と第2の場所(通常は目的地)との間の経路を判定する能力において主に示される。これらの場所は、例えば、郵便番号、道路名及び番地、事前に格納された「既知の」目的地(有名な場所、市営の場所(運動場又は水泳プール等)又は他の目標地点等)及びお気に入りの目的地又は最近訪問した目的地である種々の異なる方法のうちのいずれかによって、装置のユーザにより入力可能である。
【0009】
通常、PNDは、地図データから出発地の住所の場所と目的地の住所の場所との間の「最善」又は「最適」な経路を計算することがソフトウェアにより可能になっている。「最善」又は「最適」な経路は、所定の基準に基づいて判定され、必ずしも最速又は最短の経路である必要はない。運転者を誘導する際に沿う経路の選択は非常に高度であり、選択された経路は、既存の交通道路情報、予測された交通道路情報、動的に及び/又は無線で受信された交通道路情報、道路速度に関する履歴情報、並びに道路選択を判定する要因に対する運転者自身の好み(例えば、運転者は、経路が高速自動車道路又は有料道路を含むべきではないと指定しても良い)を考慮に入れても良い。
【0010】
装置は、道路及び交通の状態を継続的に監視し、状況変化によりとられる残りの行程に対して経路を変更するように提案又は選択しても良い。種々の技術(例えば、移動電話データ交換、固定カメラ、GPSフリートトラッキング)に基づくリアルタイム交通監視システムは、交通遅滞を識別し且つ通知システムに情報を供給するために使用されている。
【0011】
このタイプのPNDは、通常は車両のダッシュボード又はフロントガラスに搭載されても良いが、車両のラジオに搭載されたコンピュータの一部又は実際は車両自体の制御システムの一部として形成されても良い。ナビゲーション装置は、PDA(ポータブルデジタルアシスタント)、メディアプレーヤ又は移動電話等のハンドヘルドシステムの一部であっても良く、その場合、ハンドヘルドシステムの標準的な機能性は、経路の計算及び計算された経路に沿うナビゲーションの双方を実行するために装置にソフトウェアをインストールすることにより拡張される。
【0012】
経路計画/ナビゲーション機能性は、適切なソフトウェアを実行するデスクトップ又は移動計算リソースにより提供されても良い。例えば、Royal Automobile Club(RAC)は、http://www.rac.co.ukにおいてオンライン経路計画/ナビゲーション機能を提供する。この機能により、ユーザは出発点及び目的地を入力でき、その結果、ユーザの計算リソースが通信するサーバは経路(この経路全般に関してはユーザが指定しても良い)を計算し、地図を生成し、選択された出発点から選択された目的地にユーザを誘導するための全ナビゲーション命令の集合を生成する。この機能は、計算された経路の疑似3次元レンダリング及び経路に沿って移動するユーザをシミュレートすることにより計算された経路のプレビューをユーザに提供する経路プレビュー機能性を更に提供する。
【0013】
PNDの場合、経路が計算されると、ユーザはナビゲーション装置と対話し、オプションとして提案された経路のリストから所望の計算された経路を選択する。オプションとして、ユーザは、例えば、ある特定の行程に対して特定の経路、道路、場所又は基準が回避されるべきであるか又は必須であると指定することにより、経路選択処理に介入するか又は経路選択処理を誘導しても良い。PNDの経路計算の面は1つの主要な機能を成し、そのような経路に沿うナビゲーションは別の主要な機能である。
【0014】
計算された経路に沿うナビゲーションの間、そのようなPNDが、選択された経路に沿ってその経路の終点、すなわち、所望の目的地にユーザを誘導するための視覚命令及び/又は可聴命令を提供することは一般的である。また、PNDがナビゲーションの間に地図情報を画面上に表示することも一般的であり、そのような情報は、表示される地図情報が装置の現在地を示すとともに、装置が車両ナビゲーションに使用されている場合にはユーザ又はユーザの車両の現在地を示すように、画面上で定期的に更新される。
【0015】
画面上に表示されるアイコンは、通常は装置の現在地を示し、装置の現在地の近傍の現在の道路及び周辺の道路の地図情報、並びに同様に表示されている他の地図特徴と共に中央に配置される。更にナビゲーション情報は、オプションとして、表示された地図情報の上方、下方又は片側のステータスバーに表示されても良い。ナビゲーション情報の例は、次にユーザが現在の道路で方向転換する必要のある地点までの距離を含み、その方向転換の特性は、例えば、左折又は右折である方向転換の特定の種類を示す更なるアイコンにより示されても良い。また、ナビゲーション機能は、経路に沿ってユーザを誘導する可聴命令の内容、継続時間及びタイミングを判定する。理解されるように、「100m先で左折」等の単純な命令は多大な処理及び解析を必要とする。上述のように、装置とのユーザ対話はタッチスクリーンにより行なわれても良く、それに加えて又はその代わりに、ステアリングコラムリモコン、音声起動又は他の何らかの適切な方法により行なわれても良い。
【0016】
装置により提供される更なる重要な機能は、ナビゲーションの間に事前に計算された経路からユーザが外れた(誤って又は故意に)場合に、別の経路がより適切であるとリアルタイムの交通状態が示し且つ装置がそのような状態を適切に自動認識できる場合、又はユーザが何らかの理由で能動的に装置に経路の再計算を実行させる場合における自動経路再計算である。
【0017】
また、ユーザが定義した基準で経路を計算できることは既知である。例えば、ユーザは、景色の良い経路が装置により計算されることを好むか、あるいは交通渋滞が発生する可能性が高いか、予想されるか又は現在発生している任意の道路も回避することを要求する場合がある。その場合、装置のソフトウェアは種々の経路を計算し、例えば、景色が美しい所としてタグ付けされた目標地点(POIとして知られる)を経路に沿って最も多く含む経路をより有利に重み付けするか、あるいは特定の道路で発生しやすい交通状態を示す格納された情報を使用することにより、起こる可能性のある渋滞又はそれによる遅滞のレベルに関して計算された経路を順序付けする。他のPOI及び交通情報を使用する経路計算及びナビゲーション基準も可能である。
【0018】
経路計算機能及びナビゲーション機能は、PNDの全体的な有用性の基本になるものであるが、装置を単に情報表示、すなわち「フリードライビング」のために使用することが可能である。この場合、装置の現在地に関連する地図情報のみが表示され、経路は計算されず、ナビゲーションは現時点で装置により実行されない。そのような動作モードは、ユーザが移動時に沿うのが望ましい経路を既に認識しており且つナビゲーション支援を必要としない場合に適用可能であることが多い。
【0019】
上述の種類の装置、例えば、TomTom International B.V.により製造及び供給されるGO 930 Trafficモデルは、ユーザが1つの位置から別の位置へナビゲートできるようにする信頼性の高い手段を提供する。そのような装置は、装置がナビゲートしている目的地までの経路にユーザが精通していない場合に非常に有用である。
【0020】
上述のように、1つ以上のPOIは開始される行程に対して移動時又は移動中にPNDのユーザにより選択可能である。移動中にPOIを選択するために、通常、ユーザは、例えば、スーパーマーケット又はガソリンスタンドである所望のPOIの分類を選択するためにPNDのユーザインタフェースのメニュー構造を操作する。その後、PNDのアプリケーションソフトウェアは、ローカルに格納されたデータを使用して、ユーザにより選択された種類の多くのPOIを識別し、ユーザインタフェースを介してユーザに識別されたPOIを提示する。ユーザを支援するために、アプリケーションソフトウェアは、通常、PNDの現在地からの距離により識別されたPOIを順序付け、列挙されたPOIの隣に関連する距離値を示す。その後、ユーザはユーザインタフェース及びアプリケーションソフトウェアにより識別されたPOIのうちの1つを選択できる。POIの1つが選択されるのに応答して、アプリケーションソフトウェアは選択されたPOIを中間地点又は最終目的地として設定し、PNDは選択されたPOIを通過する経路又は選択されたPOIまでの経路を適宜計算する。当然、ユーザが既に移動中であり且つPNDがナビゲーション支援を既に提供している場合、PNDは、例えば、ユーザによる選択を考慮するために既存の経路を再計算することにより、計算された既存の経路に選択されたPOIを組み込む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
全体的に、この技術は非常に適切に動作し、ユーザに満足のいく結果を提供する。しかし、この技術の欠点は、所定の目標地点まで又はそれを通過してナビゲートしたいユーザがその所定の目標地点の営業時間外にそこに到着する場合があることである。例えば、選択された目標地点である美術館にナビゲートされているユーザが美術館の閉館後又は休館日に到着する場合があることが考えられる。従って、到着時刻と目標地点の営業時間とが一致しない場合があることが分かる。ユーザを誤った時間又は不適切な時間にPOIにナビゲートすることを回避するべくPOIに関する時間情報を使用するナビゲーション機能性をサポートするために、上述の時間情報を含むPOI情報のデータベースを構築する必要がある。この点において、時間情報は非常に複雑な場合がある。例えば、POIの営業時間は、例えば、日単位、週単位、月単位及び/又は季節単位である多くの異なる方法で時間により変化しても良い。実際、例えば、特定のレストラン及びテーマパーク又は冬季閉鎖するウォーターパーク等のアトラクションであるいくつかのPOIは特定の季節に営業しない場合がある。
【0022】
必要な時間情報は、例えば、事業主又は管理員であるPOIの責任者により供給されても良い。多くの場合、POIを更に促進し且つ適切な時間にPOIに到着することを保証することにより訪問者を失望させないために、POIに関連する時間情報を供給するPOIの関係者に対する報奨が存在する。例えば、誤った時間又は不適切な時間にPOIに到着した場合、訪問者は失望する場合がある。この点において、例えば、レストランへの訪問者は、訪問者に対応できる時間より遅く到着した場合にサービスを断られる場合がある。同様に、上述の美術館の閉館時又は閉館時刻近くに美術館に到着する訪問者は、美術館を利用できる時間が制限されるか又は美術館を利用できないことにより、ほぼ確実に失望する。
【0023】
上述のように、報奨がPOIデータベースのコンパイラに提供されるPOIの時間情報に対して存在するが、POIデータベースのコンパイラに時間情報を提供できることを知らないか又は時間情報の提供に価値があると考えない責任者が多数存在する。
【0024】
当然、既存及び新規のPOI情報を強化すのに必要な時間情報を取得するために、POIデータベースのコンパイラは他の技術を自由に使用できる。この点において、POIデータベースのコンパイラは、インターネット探索エンジン、ディレクトリ又はPOIとの直接的コンタクトを使用できる。しかし、そのような手法は非常に多くの労力を必要とする。更に、いくつかのPOIは他のPOIより人気があり、ナビゲーション装置がそのような人気のあるPOIに関する時間情報を使用できることを可能な限り早く保証することが望ましい。本来、手動探索及びPOIとの直接通信の使用は主観的であるため、本当に人気のあるPOIを必ずしも目標としない。そのため、POIの手動選択は、POIの人気があると識別する人物の人気評価の正確性に依存する。更に、特にナビゲーション装置のユーザに人気のあるPOIは常に明確なわけではなく、手動探索ではそのようなPOIの識別が容易ではない。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明の第1の態様によると、使用に際して、関連する時間データを有する場所データにアクセスするとともに、所定の基準に従って場所データの一部をグループ化するように構成された処理リソースを備えるデータ強化装置が提供される。処理リソースは、グループ化された場所データの一部に関連する目標地点へ物理的にアクセスする能力を示す時間のアクセス情報を、グループ化された場所データの一部から推測可能な解析モジュールをサポートするように構成される。
【0026】
時間のアクセス情報は、目標地点へのアクセスを特徴付けても良い。目標地点へ物理的にアクセスする能力を示す時間のアクセス情報は、目標地点へのアクセスが許可されるか又は許可されない時間を示す時間のアクセス情報であっても良い。
【0027】
装置は、場所データ及びそれに関連する時間データを含んでも良い場所のトリップデータを更に含んでも良い。
【0028】
時間データは、ある場所に存在するナビゲーション装置に関連する時間を含んでも良い。
【0029】
所定の基準は空間クラスタリングであっても良い。空間クラスタリングは所定の概念的境界内で行なわれても良い。所定の概念的境界(notional boundary)は半径であっても良い。
【0030】
所定の基準は、目標地点に対して所定の近接にあっても良い。
【0031】
解析モジュールは、グループ化された場所データの一部に関連する時間データを解析するように構成されても良く、グループ化された場所データの一部に関連する時間のアクセスプロファイルを構築しても良い。
【0032】
解析モジュールは、グループ化された場所データの一部に関連する時間データを解析するように構成されても良く、グループ化された場所データの一部に関連する時間データから境界時間データを識別しても良い。
【0033】
境界時間データは、目標地点に関連する時間のアクセス情報を判定するのに使用されても良い。
【0034】
解析モジュールは、最も近い所定の時間のアクセスプロファイルと推測された時間のアクセス情報とをマッチングするように構成されても良い。最も近い所定の時間のアクセスプロファイルは、時間に関する目標地点への物理的アクセス可能性の所定の特徴記述であっても良い。
【0035】
解析モジュールは、最も近い所定の時間のアクセスプロファイルに対する変化量によりマッチングする時間のアクセス情報を記録できても良い。
【0036】
時間のアクセス情報は、目標地点の営業時間に対応しても良い。
【0037】
目標地点は識別されていなくても良い。解析モジュールは、目標地点のアイデンティティ及び各場所データを含む目標地点データベースにアクセスするように構成されても良く、目標地点データベースを使用して識別されていない目標地点を識別しても良い。
【0038】
目標地点データベースは、ナビゲーション装置のユーザからの目標地点の情報の寄与により形成されても良い。
【0039】
所定の基準は、受信される無線周波数信号の強度の変化であっても良い。強度の変化は、所定の閾値又は無線周波数信号の受信損失に関連しても良い。
【0040】
無線周波数信号は、ナビゲーションシステム又は無線双方向通信システムに関連しても良い。
【0041】
解析モジュールは、上述のような所定の基準である別の所定の基準に更に従って場所データの一部をグループ化するように構成されても良い。
【0042】
解析モジュールは、グループ化された場所情報の一部に対して、目標地点に隣接する目標地点に関連する別の時間のアクセス情報と同一の時間のアクセス情報を推測するように構成されても良い。
【0043】
本発明の第2の態様によると、本発明の第1の態様に関連して上述したようなデータ強化装置を備えるサーバ装置が提供される。
【0044】
本発明の第3の態様によると、本発明の第1の態様に関連して上述したようなデータ強化装置と、関連する時間データを有する場所データのデータベースと、場所データのデータベースに寄与するように構成された複数のナビゲーション装置とを備える場所データ処理システムが提供される。
【0045】
本発明の第4の態様によると、目標地点に関連する時間のアクセス情報を判定する方法が提供される。方法は、関連する時間データを有する場所データにアクセスするステップと、所定の基準に従って場所データの一部をグループ化するステップと、グループ化された場所データの一部に関連する目標地点へ物理的にアクセスする能力を示す時間のアクセス情報を、グループ化された場所データの一部から推測するステップとを含む。
【0046】
本発明の第5の態様によると、本発明の第4の態様に関連して上述したような方法をコンピュータに実行させるコンピュータ・プログラム。
【0047】
コンピュータ・プログラムは、コンピュータ可読媒体に格納されても良い。
【0048】
上記の実施形態の利点は以下に記載され、上記の各実施形態の更なる詳細及び特徴は添付の従属請求項及び以下の詳細な説明中で定義される。
【0049】
このように、データ強化装置及び目標地点に関する時間情報を取り込むことができる時間のアクセス情報を判定する方法を提供できる。また、装置及び方法は、ナビゲーション装置が訪問した場所及びそれに関する時間情報に関連する記録情報から時間情報を学習できる。信号強度情報を使用することにより、時間情報を更に正確に判定できる。従って、装置及び方法により更に豊富な目標地点の内容(content)を生成できる。それらは、ナビゲーション装置に関連して向上したユーザ経験を得るため及びユーザの時間を節約し且つ不便さを解消できるようにするためにユーザにより使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】ナビゲーション装置により使用可能な全地球測位システム(GPS)の一部の例を概略的に示す図である。
【図2】ナビゲーション装置とサーバ装置との間の通信のための通信システムを概略的に示す図である。
【図3】図2の装置又は他の何らかの適切なナビゲーション装置の電子構成要素を概略的に示す図である。
【図4】図3のナビゲーション装置により採用される構造的スタックを概略的に示す図である。
【図5】図4の解析モジュールをより詳細に示す概略図である。
【図6】本発明の第1の実施形態を構成する時間のアクセス情報を判定する第1の方法を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態を構成する時間のアクセス情報を判定する第2の方法を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第3の実施形態を構成する時間のアクセス情報を判定する第3の方法を示すフローチャートである。
【図9】図6又は図8の方法で使用する時間データを推測的に処理する方法を示すフローチャートである。
【図10】図6、図7又は図8の方法により生成された時間のアクセス情報に対するPOIを識別する方法を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第4の実施形態を構成する時間のアクセス情報を判定する第4の方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0051】
添付の図面を参照して、単に例として本発明の少なくとも1つの実施形態を以下に説明する。
【0052】
以下の説明中、同一の図中符号は同様の部分を識別するために使用される。
【0053】
PNDを特に参照して、本発明の1つ以上の実施形態を以下に説明する。なお、本明細書中の教示はPNDに限定されず、経路計画/ナビゲーション機能性を提供するためにポータブル装置及び/又は移動装置としてナビゲーションソフトウェアを実行するように構成されるどのようなタイプの処理装置にも例外なく適用可能である。従って、本明細書中に記載される実施形態において、ナビゲーション装置は、PND、自動車等の車両、あるいは実際は経路計画/ナビゲーションソフトウェアを実行する、例えば、ポータブルパーソナルコンピュータ(PC)、移動電話又はポータブルデジタルアシスタント(PDA)であるポータブル計算リソースとして実現されるかに関わらず、どのようなタイプの経路計画/ナビゲーション装置も含む(それらに限定されない)ことを意図する。
【0054】
上記の条件を考慮して、図1の全地球測位システム(GPS)等は種々の目的で使用される。一般に、GPSは、連続した位置、速度、時間及びいくつかの例においては無数のユーザに対する方向情報を判定できる衛星無線を使用したナビゲーションシステムである。以前はNAVSTARとして知られていたGPSは、極めて正確な軌道で地球を周回する複数の衛星を含む。これらの正確な軌道に基づいて、GPS衛星は自身の場所をいかなる数の受信ユニットにも中継できる。
【0055】
特に、GPSデータを受信できる装置がGPS衛星信号に対する無線周波数の走査を開始する場合にGPSシステムは実現される。GPS衛星から無線信号を受信すると、装置は、複数の異なる従来の方法のうちの1つを用いて、その衛星の正確な場所を判定する。殆どの例において、装置は、少なくとも3つの異なる衛星信号を取得するまで信号の走査を継続する(なお、位置は、通常は2つの信号のみでは判定されないが、他の三角測量技術を使用して2つの信号のみから判定することもできる)。幾何学的三角測量を実現すると、受信機は、3つの既知の位置を利用して衛星に対する自身の2次元位置を判定する。これは既知の方法で行なわれる。更に、第4の衛星信号を取得することにより、受信装置は、同一の幾何学計算により既知の方法でその3次元位置を計算できる。位置及び速度データは、無数のユーザにより連続的にリアルタイムで更新可能である。
【0056】
図1に示すように、GPSシステム100は、地球104を周回する複数の衛星102を含む。GPS受信機106は、多くの複数の衛星102からスペクトル拡散GPS衛星データ信号108を受信する。スペクトル拡散データ信号108は、各衛星102から継続的に送信される。送信された各スペクトル拡散データ信号108は、データストリームが発信される特定の衛星102を識別する情報を含むデータストリームを含む。一般に、GPS受信機106は、2次元位置を計算できるためには少なくとも3つの衛星102からのスペクトル拡散データ信号108を必要とする。第4のスペクトル拡散データ信号を受信することにより、GPS受信機106は、既知の技術を使用して3次元位置を計算できる。
【0057】
図2において、ナビゲーションシステムは、一実施形態において望まれる場合に多くの異なる構成のいずれかにより実現可能な通信ネットワークによりサポートされる通信チャネル152を介してサーバ150と通信できるナビゲーション装置200を備える。一般に、通信チャネル152は、ナビゲーション装置200とサーバ150とを接続する伝搬媒体又はパスを表す。サーバ150及びナビゲーション装置200は、通信チャネル152を介する接続がサーバ150とナビゲーション装置200との間に確立される場合に通信できる(なお、そのような接続は、移動装置を介するデータ接続、インターネットを介するパーソナルコンピュータを介する直接接続等であっても良い)。
【0058】
通信チャネル152は特定の通信技術に限定されない。更に、通信チャネル152は単一の通信技術に限定されない。すなわち、チャネル152は、種々の技術を使用する複数の通信リンクを含んでも良い。例えば、通信チャネル152は、電気通信信号、光通信信号及び/又は電磁通信信号等のためのパスを提供するように構成可能である。そのため、通信チャネル152は、電気回路、ワイヤ及び同軸ケーブル等の電気導体、光ファイバケーブル、変換器、無線周波数(RF)波、大気、自由空間等のうちの1つ又はそれらの組み合わせを含むが、それらに限定されない。更に、通信チャネル152は、例えば、ルータ、中継器、バッファ、送信機及び受信機等の中間装置を含むことができる。
【0059】
1つの例示的な構成において、通信チャネル152は電話及びコンピュータネットワークによりサポートされる。更に、通信チャネル152は、例えば、赤外線通信、マイクロ波周波数通信等の無線周波数通信等である無線通信に対応できても良い。更に、通信チャネル152は衛星通信に対応できる。
【0060】
通信チャネル152を介して送信される通信信号は、所定の通信設計に必要とされるか又は望まれる信号を含むが、それらに限定されない。例えば、信号は、時分割多元接続(TDMA:Time Division Multiple Access)、周波数分割多元接続(FDMA:Frequency Division Mulitiple Access)、符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)、汎ヨーロッパデジタル移動通信システム(GSM:Global System for mobile Communications)等のセルラ通信設計において使用されるように構成されても良い。デジタル信号及びアナログ信号の双方が通信チャネル152を介して送信可能である。これらの信号は、通信設計にとって望ましい変調信号、暗号化信号及び/又は圧縮信号であっても良い。
【0061】
本例において、GPS受信装置106を備えるか又はそれに結合されたナビゲーション装置200は、例えば、既知のBluetooth技術を介するデジタル接続を確立するために、必要に応じて、例えば、移動電話、PDA及び/又は移動電話技術を有する何らかの装置等の無線通信端末(不図示)を介する「モバイル」通信ネットワークである通信ネットワークのネットワークハードウェアとデータセッションを確立できる。従って、そのネットワークサービスプロバイダを介して、移動端末は、サーバ150とのネットワーク接続(例えば、インターネットを介する)を確立できる。そのため、「モバイル」ネットワーク接続は、情報に対する「リアルタイム」又は少なくとも「最新」のゲートウェイを提供するために、ナビゲーション装置200(単体で及び/又は車両に搭載されて走行するため移動装置であっても良く、多くの場合は移動装置である)とサーバ150との間に確立可能である。
【0062】
本例において、ナビゲーション装置200にとって無線通信端末の設定が既知でない場合があり、ナビゲーション装置200が多様な移動電話の機種、製造業者等と共に正常に動作できるようにするために、ナビゲーション装置200は、Bluetooth対応のナビゲーション装置である。機種/製造業者専用設定は、要望に応じて、例えば、ナビゲーション装置200に格納されても良い。この情報のために格納されたデータは更新可能である。
【0063】
図示されないが、通信ネットワークへのアクセスを提供する無線通信端末を必要とする代わりに、ナビゲーション装置200は、当然、例えば、アンテナを含むか又はオプションとしてナビゲーション装置200の内部アンテナを使用する移動電話技術を含んでも良い。ナビゲーション装置200内の移動電話技術は、挿入可能なカード(例えば、加入者識別モジュール(SIM)カード)を更に含むことができる。そのため、ナビゲーション装置200内の移動電話技術は、何らかの無線通信利用端末と同様の方法で、例えば、インターネットを介して、ナビゲーション装置200とサーバ150との間にネットワーク接続を同様に確立できる。
【0064】
例えば、インターネットを使用した(サービスプロバイダを介する)移動装置とサーバ150等の別の装置との間のネットワーク接続の確立は既知の方法で行なわれる。この点において、例えば、TCP/IP層のプロトコルであるいかなる数の適切なデータ通信プロトコルも採用可能である。更に移動装置は、CDMA2000、GSM、IEEE802.11a/b/c/g/n等のいかなる数の通信規格も利用できる。
【0065】
従って、移動電話又は移動電話技術を使用するデータ接続を介して達成可能なインターネット接続が利用可能であることがわかる。
【0066】
図示しない他の構成要素に加えて、サーバ150はプロセッサ154を含む。プロセッサ154は、処理リソースを構成し、メモリ156に動作可能に接続され、有線又は無線接続158を介して大容量データ記憶装置160に動作可能に更に接続される。大容量記憶装置160は、大量のナビゲーションデータ及び地図情報を含む。そのようなデータの更なる詳細を以下に後述する。また、大容量記憶装置160は、サーバ150とは別個の装置であっても良く、あるいはサーバ150に組み込まれても良い。プロセッサ154は、通信チャネル152を介してナビゲーション装置200との間で情報を送受信するために、送信機162及び受信機164に動作可能に更に接続される。送受信される信号は、データ信号、通信信号及び/又は他の伝搬信号を含んでも良い。送信機162及び受信機164は、ナビゲーションシステムの通信設計において使用される通信条件及び通信技術に従って選択又は設計されても良い。なお、送信機162及び受信機164の機能は、単一の送受信機に組み合わされても良い。
【0067】
上述のように、ナビゲーション装置200は、通信チャネル152を介してデータを送受信する送信機166及び受信機168を使用して通信チャネル152を介してサーバ150と通信するように構成可能である。なお、これらの装置はサーバ150以外の装置と通信するために更に使用可能である。更に、送信機166及び受信機168は、ナビゲーションシステムの通信設計において使用される通信条件及び通信技術に従って選択又は設計され、送信機166及び受信機168の機能は、サーバ装置150に関連して上述したのと同様の方法で単一の送受信機に組み合わされても良い。当然、ナビゲーション装置200は、他のハードウェア及び/又は機能部分を備え、それらを本明細書中で更に詳細に後述する。
【0068】
サーバメモリ156に格納されたソフトウェアは、プロセッサ154に命令を提供し、サーバ150がナビゲーション装置200にサービスを提供し且つ/又は他のデータ処理タスクを実行できるようにする。例えば、サーバ装置150は、ナビゲーション装置200からの要求の処理及び大容量データ記憶装置160からナビゲーション装置200へのナビゲーションデータの送信を含むサービスを提供できる。サーバ150により提供可能な別のサービスは、所望のアプリケーションに対する種々のアルゴリズムを使用したナビゲーションデータの処理及びナビゲーション装置200へのこれらの計算の結果の送出を含む。当然、サーバ装置150は、以下に更に詳細に後述するような他の機能性をサポートできる。
【0069】
サーバ150は、例えば、無線チャネルを介してナビゲーション装置200によりアクセス可能なデータのリモート供給元として使用可能である。サーバ150は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、仮想プライベートネットワーク(VPN)等に配置されるネットワークサーバを含んでも良い。パーソナルコンピュータ(PC)は、ナビゲーション装置200とサーバ150との間に接続されて、サーバ150とナビゲーション装置200との間にインターネット接続を確立しても良い。
【0070】
ナビゲーション装置200は、情報ダウンロードを介してサーバ150から情報を受信しても良い。情報は、自動的に又はユーザがサーバ150にナビゲーション装置200を接続する際に定期的に更新されても良く、並びに/あるいは無線移動接続装置を介してサーバ150とナビゲーション装置200との間により継続して又は頻繁に接続が確立される際に更に動的に更新されても良い。
【0071】
次に、図3を参照する。なお、ナビゲーション装置200のブロック図は、ナビゲーション装置の全ての構成要素を含むものではなく、構成要素の多くの例を表すにすぎない。ナビゲーション装置200は、筐体(不図示)内に配置される。ナビゲーション装置200は、入力装置204や、例えば、表示画面206である表示装置に結合されたプロセッサ202を含む。本明細書中では、単一の入力装置204を参照するが、入力装置204は、キーボード装置、音声入力装置、タッチパネル及び/又は情報を入力するために利用される他の何らかの既知の入力装置を含むいかなる数の入力装置も表すことが当業者には理解されるべきである。同様に、表示画面206は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等のどのようなタイプの表示画面も含むことができる。
【0072】
1つ構成において、タッチパネルである入力装置204の1つの態様及び表示画面206は、情報の入力(直接入力、メニュー選択等を介する)及びタッチパネル画面を介する情報の表示の双方を可能にするために、タッチパッド又はタッチスクリーン入力250(図4)を含む一体型入力表示装置を提供するように一体化される。それにより、ユーザは、複数の表示選択肢のうちの1つを選択するためか、あるいは複数の仮想又は「ソフト」ボタンのうちの1つを操作するために表示画面206の一部分に触れるだけで良い。この点において、プロセッサ202は、タッチスクリーンと関連して動作するグラフィカルユーザインタフェース(GUI)をサポートする。
【0073】
ナビゲーション装置200において、プロセッサ202は、接続210を介して入力装置204に動作可能に接続され且つ入力装置204から入力情報を受信できる。また、プロセッサ202は、情報を出力するために、各出力接続212を介して表示画面206及び出力装置208の少なくとも一方に動作可能に接続される。ナビゲーション装置200は、例えば、可聴出力装置(例えば、スピーカ)である出力装置208を含んでも良い。出力装置208がナビゲーション装置200のユーザに対する可聴情報を生成できるため、同様に、入力装置204は入力音声コマンドを受信するマイク及びソフトウェアも含むことができると理解されるべきである。更にナビゲーション装置200は、例えば、音声入力/出力装置等の何らかの追加の入力装置204及び/又は何らかの追加の出力装置も含むことができる。更に、プロセッサ202は、接続216を介してメモリ214に動作可能に接続され、接続220を介して入出力(I/O)ポート218との間で情報を送受信するように更に構成される。この場合、I/Oポート218は、ナビゲーション装置200の外部のI/O装置222に接続可能である。外部I/O装置222は、例えば、イヤホン等の外部リスニングデバイスを含んでも良いが、これに限定されない。更に、I/O装置222への接続は、例えば、イヤホン又はヘッドホンへの接続のため及び/又は移動電話への接続のためにハンズフリー動作及び/又は音声起動動作を行なうカーステレオユニット等の他の何らかの外部装置への有線接続又は無線接続であっても良い。この場合、移動電話接続は、インターネット又は、例えば、他の何らかのネットワークを介するナビゲーション装置200とサーバ150との間のデータ接続を確立するために使用可能である。
【0074】
図3は、接続226を介するプロセッサ202とアンテナ/受信機224との間の動作可能な接続を更に示す。この場合、アンテナ/受信機224は、例えば、GPSアンテナ/受信機であっても良い。図中符号224で示されるアンテナ及び受信機は、図示するために概略的に組み合わされるが、アンテナ及び受信機は別個に配置された構成要素であっても良く、アンテナは、例えば、GPSパッチアンテナ又はヘリカルアンテナであっても良いことが理解されるべきである。
【0075】
当然、図3に示す電子構成要素は従来の方法で1つ以上の電源(不図示)により電力を供給されることが当業者には理解されるであろう。当業者により理解されるように、図3に示す構成要素の異なる構成が考えられる。例えば、図3に示す構成要素は、有線接続及び/又は無線接続等を介して互いに通信していても良い。従って、本明細書中で説明されるナビゲーション装置200はポータブル又はハンドヘルドナビゲーション装置200であっても良い。
【0076】
図4を参照すると、サーバ装置150のプロセッサ154及びメモリ156は協働して、サーバ装置150の機能ハードウェア構成要素260とサーバにより実行されたソフトウェアとの間のインタフェースとして機能するBIOS(基本入出力システム)262をサポートする。その場合、プロセッサ154は、アプリケーションソフトウェア266が実行可能な環境を提供するオペレーティングシステム264をメモリ156からロードする。アプリケーションソフトウェア266は、サーバ装置150の主要機能をサポートするGUIを含む操作環境を提供する。アプリケーションソフトウェア266の一部は解析モジュール268を含む。
【0077】
図5を参照すると、解析モジュール268は、推測エンジン302と通信できるデータプリプロセッサ300を備える。データプリプロセッサ300は、地図データ共有データベース304、トリップデータデータベース306及びPOIデータベース308に動作可能に結合される。推測エンジン302もPOIデータベース308に同様に動作可能に結合される。地図データ共有データベース304は、ナビゲーション装置のユーザが、例えば、道路区画、新規道路のアイデンティティ、地図特徴の補正、並びに新規目標地点のアイデンティティ及び場所である情報を寄与できる地図関連情報のデータベースである。更に、データプリプロセッサ300及び推測エンジン302は、一時データ記憶装置310に動作可能に結合される。
【0078】
ナビゲーション装置の母集団により生成され且つトリップデータデータベース306を作成及び/又は補足するためにサーバ装置150又は別の計算リソースに通信されたトリップデータに関連して、上記のサーバ装置150の動作を以下に説明する。この点において、母集団中の、例えば、ナビゲーション装置200である各ナビゲーション装置は、ナビゲーション装置200の計画されたか又は計画外の行程に関するトリップ情報を収集する機能を有するように構成される。トリップ情報は、例えば、ナビゲーション装置200が受信した1つ以上のGPS信号の信号強度の変化であるナビゲーション装置200が検出できるイベントを含む。要望に応じて、イベントの記録は、例えば、信号強度が所定の閾値を下回ることを示す特定の基準が満たされることを条件としても良い。しかし、本例において、信号強度データは、他のトリップデータが記録される場合又はGPS信号が受信されず且つ信号強度の他の詳細な局所的評価が行なわれない場合に記録される。トリップデータは、ナビゲーション装置200のデジタルメモリ(不図示)により格納されるログに記録される。次に、通信セッションが、例えば、TomTom HOMEシステムを使用してナビゲーション装置200とサーバ装置150との間に確立され、それによりナビゲーション装置200がパーソナルコンピュータ(PC)(上述)にドッキングされ且つPCが結合されるインターネット接続を介して通信セッションが確立される場合、ログはサーバ装置150に通信される。従って、データ転送は、ナビゲーション装置200とサーバ150との間で行なわれる。本例において、データ転送は、ナビゲーション装置200により生成された上述のトリップログをサーバ装置150に転送することを含み、ログファイルの内容はトリップデータデータベース306に格納される。従って、トリップデータデータベース306は、ナビゲーション装置が所定の場所に存在した時間等の格納された場所データが関連する時点又は期間を識別するために、場所データと、例えば、タイムスタンプ又は他の指示である時間データとを含む。記録される場合、トリップデータは、時間データに付随する信号強度データを更に含む。本例において、場所データは経度及び緯度の座標として記録される。
【0079】
動作中(図6)、サーバ装置150は、トリップデータデータベース306に格納されたトリップデータを以下のように処理する。データプリプロセッサ300は、トリップデータデータベース306にアクセスし(ステップ350)、場所データ及び関連する各時間データを解析する。時間データは、例えば、複数の空間的場所にそれぞれ関連する複数の時間である。データプリプロセッサ300は、場所データの空間クラスタを識別する(ステップ352)。すなわち、場所データのクラスタは時間に関係なく識別され、空間クラスタの識別は所定の基準を構成する。場所情報のクラスタ又はグループは、トリップデータデータベース306に格納された場所データの少なくとも一部から形成される。グループが識別されると、場所データのクラスタ又はグループは、一時データ記憶装置310に一時的に格納され、その後、データプリプロセッサ300は、グループ化された場所データが更なる処理に利用可能であることを示すために推測エンジン302と通信する。この点において、次に、推測エンジン302は、一時的に格納された場所データ及び時間データの複数のグループから場所データ及びそれに関連する時間データの1つのグループを選択し(ステップ354)、選択された場所データ及び関連する時間データのグループに対する時間のアクセスプロファイルを生成するために、選択された場所データ及び関連する時間データのグループを走査する(ステップ356)。走査は、時間データの範囲に含まれる時間範囲にわたる。本例において、時間のアクセスプロファイルは、例えば、5分、10分又は15分である所定の時間間隔内で多くの場所データエントリを識別するが、異なる細分性を達成するために他の間隔が採用されても良い。時間のアクセスプロファイルが生成されると、推測エンジン302は、例えば「営業時間又は業務時間(opening hours or hours of business)」等の選択された場所データのクラスタに関連するPOIへの物理的アクセスが可能な時間を示す時間のアクセス情報を推測する(ステップ358)ために、時間のアクセスプロファイルデータを解析する。例えば、目標地点へのアクセスが許可されるか又は許可されない場合、時間のアクセス情報は、目標地点のアクセス可能性を特徴付ける。時間のアクセス情報の推測は、時間のアクセスプロファイルを解析するための何らかの適切なパターン解析技術を使用して達成可能であり、その例を本明細書中で後述する。その後、推測された時間のアクセス情報は、後続の処理のために識別子と共に一時データ記憶装置310に格納される(ステップ360)。その詳細も本明細書中で後述する。識別子の一例は、本例においては選択された場所データのグループに対する中心地にほぼ対応する場所データである。次に、推測エンジン302は、一時データ記憶装置310が解析される必要のある関連する時間データを有する場所データの別のグループを含むか否かを判定する(ステップ362)。一時データ記憶装置310内のデータの他のグループがまだ解析されていないと推測エンジン302が判定する場合、推測エンジン302は、まだ解析されていない場所データの更なるグループがなくなるまで上述の処理ステップ(ステップ354〜362)を繰り返す。
【0080】
上記の技術は、トリップデータデータベース306において見つけられた場所データの何らかのグループに対して時間情報を生成する。しかし、別の実施形態(図7)において、処理は既知であり且つPOIデータベース308において識別されるPOIのみに限定されても良い。そのような処理の場合、データプリプロセッサ300は、POIデータベース308にアクセスし、例えば、名称である識別子及びPOIの場所データを取得することによりPOIを選択する(ステップ370)。次に、データプリプロセッサ300は、トリップデータデータベース306にアクセスし(ステップ372)、場所データ及び例えば前述の実施形態に関連して上述した種類の関連する各時間データを解析する。データプリプロセッサ300は、POIデータベース308から選択されたPOIの場所の周囲に集まる場所データのクラスタを識別する(ステップ374)。すなわち、この場合も場所データのクラスタは時間に関係なく識別される。例えば、3m等の所定の距離の半径等である概念的境界(notional boundary)内におけるPOIの場所からの近接距離は、選択されたPOIに対して場所データ及び関連する時間データを選択する基準として設定可能である。その後、トリップデータデータベース306に格納された場所データの少なくとも一部から形成された場所データのクラスタ又はグループは、一時データ記憶装置310に一時的に格納され、データプリプロセッサ300は、グループ化された場所データが更なる処理に利用可能であることを示すために推測エンジン302と通信する。この点において、次に、推測エンジン302は、格納された場所データ及びそれに関連する時間データのグループを選択し、選択された場所データ及び関連する時間データのグループに対する時間のアクセスプロファイルを生成するために場所データ及び関連する時間データのグループを走査する(ステップ376)。走査は、時間データの範囲に含まれる時間範囲にわたる。本例において、時間のアクセスプロファイルは、例えば、5分、10分又は15分である所定の時間間隔内で多くの場所データエントリを識別するが、他の間隔が採用されても良い。時間のアクセスプロファイルが生成されると、推測エンジン302は、例えば「営業時間又は業務時間」等の選択された場所データのクラスタに関連するPOIへの物理的アクセスが可能な時間を示す時間のアクセス情報を推測する(ステップ378)ために、時間のアクセスプロファイルを解析する。例えば、目標地点へのアクセスが許可されるか又は許可されない場合、時間のアクセス情報は目標地点のアクセス可能性を特徴付ける。時間のアクセス情報の推測は、時間のアクセスプロファイルを解析するための何らかの適切なパターン解析技術を使用して達成可能であり、その一例を本明細書中で後述する。その後、推測された時間のアクセス情報は、選択されたPOIに対応するPOIデータベース308内のデータエントリを更新するために使用される。次に、推測エンジン302は、推測エンジン302が時間のアクセス情報を判定する必要のある他の何らかのPOIをPOIデータベース308が含むか否かを判定する(ステップ362)。POIデータベース308内の他のPOIがまだ解析されていないと推測エンジン302が判定する場合、推測エンジン302は、まだ解析されていない更なるPOIがなくなるまで上述の処理ステップ(ステップ370〜382)を繰り返す。
【0081】
上述の技術は、地図データ共有データベース304に格納されたPOIデータに関して更に又は代わりに実現可能であることが理解されるべきである。
【0082】
時間情報の推測をより完全にするために、異なる手法が採用可能である。更なる実施形態(図8)において、空間におけるクラスタ又はグループを解析する代わりに、解析モジュール268は、トリップデータデータベース306のトリップデータを以下のように解析する。
【0083】
データプリプロセッサ300は、トリップデータデータベース306にアクセスし(ステップ390)、例えば、前述の実施形態に関連して上述した種類の場所データ及び関連する各時間データを解析する。データプリプロセッサ300は、関連する時間データに加えて所定の基準に準拠する関連する信号強度情報を更に有する場所データを識別する(ステップ392)。従って、信号強度情報は上述の方法で記録される必要がある。本例において、所定の基準は所定の信号強度閾値である。受信信号の強度が所定の信号強度閾値を下回ったという記録は、建物内、あるいはGPS信号が場合によっては完全に受信不能なレベルまで減衰される、例えば、トンネル又はフェリーである他の構造内にナビゲーション装置が位置することを示す。実際、所定の基準は閾値を指定する必要はなく、所定の基準はGPS信号の総受信損失であっても良い。
【0084】
場所データがフィルタリングされると、場所データの少なくとも一部が残る。次に、データプリプロセッサ300は、フィルタリングされた場所データの中で場所データのクラスタを識別する。すなわち、場所データのクラスタは時間に関係なく識別される。次に、関連する時間データ及び信号強度データを有する場所データのクラスタ又はグループは、一時データ記憶装置310に一時的に格納され、データプリプロセッサ300は、グループ化された場所データが更なる処理に利用可能であることを示すために推測エンジン302と通信する。この点において、次に、推測エンジン302は、一時的に格納された場所データの複数のグループから選択された場所データ及びそれに関連する時間情報の1つのグループを選択し(ステップ394)、選択された場所データ及び関連する時間データのグループに対する時間のアクセスプロファイルを生成するために、選択された場所データ及び関連する時間データを走査する(ステップ396)。走査は、時間データの範囲に含まれる時間範囲にわたる。本例において、時間のアクセスプロファイルは、例えば、5分、10分又は15分である所定の時間間隔内で多くの場所データエントリを識別するが、他の間隔が採用されても良い。時間のアクセスプロファイルが生成されると、推測エンジン302は、例えば「営業時間又は業務時間」等の選択された場所データのクラスタに関連するPOIへの物理的アクセスが可能な時間である時間のアクセス情報を推測する(ステップ398)ために、時間のアクセスプロファイルを解析する。時間のアクセス情報の推測は、時間のアクセスプロファイルを解析するための何らかの適切なパターン解析技術を使用して達成可能であり、その一例を本明細書中で後述する。その後、推測された時間のアクセス情報は、後続の処理のために識別子と共に一時データ記憶装置310に格納される(ステップ400)。その詳細も本明細書中で後述する。識別子の一例は、本例においては選択された場所データのグループに対する中心地にほぼ対応する場所データである。次に、推測エンジン302は、一時データ記憶装置310が解析される必要のある関連する時間データ及び信号強度データを有する場所データの別のグループを含むか否かを判定する(ステップ402)。一時データ記憶装置310内のデータの他のグループがまだ解析されていないと推測エンジン302が判定する場合、推測エンジン302は、まだ解析されていない場所データの更なるグループがなくなるまで上述の処理ステップ(ステップ394〜402)を繰り返す。
【0085】
信号強度に関する所定の基準に従う場所データのフィルタリングに関連して上記の例を説明したが、上述のフィルタリングは、例えば、第1の実施形態及び第2の実施形態に関連して上述した種類の別の基準に従って場所データを最初にフィルタリングした後、すなわち、クラスタを識別した後に採用されても良いことが当業者に理解されるべきである。
【0086】
それに加えて又はその代わりに、トリップデータを生成するために使用されたナビゲーション装置が、例えば、無線携帯電話又は通信モジュール等の双方向無線通信装置である無線通信装置に関する信号強度を記録できる場合、無線通信装置により受信された信号の信号強度は上述の受信GPS信号の信号強度と同様の方法で使用可能である。
【0087】
図9を参照して、推測エンジン302により採用される推測技術の例を更に詳細に説明する。上述のように、推測エンジン302は時間のアクセスプロファイルを構築し、その後、時間のアクセスプロファイルから時間のアクセス情報を推測する。時間データが存在する期間にわたり、推測エンジン302は、最初に、例えば、約15分である所定の時間長だけ記録された時間を近似する(ステップ410)。当然、他の近似レベルが採用可能であることは当業者には理解されるであろう。その後、推測エンジン302は、場所データのグループ化が行なわれる時間及び行なわれない時間の境界時間を記録し(ステップ412)、場所データのグループ化の開始時間と終了時間との間の期間は、場所データに対応するPOIがアクセス可能である期間を構成するものとする。場所データが存在する期間に関して、推測エンジン302は、識別された境界時間に対する例えば日単位のパターン、週単位のパターン、月単位のパターン、年単位のパターン及び/又は季節単位のパターンである何らかの反復パターンを識別しようとする(ステップ414)。複数のパターンがPOIに関連して存在しても良いことが理解されるべきである。例えば、店舗は1年を通して月曜日〜金曜日の午前9時〜午後5時に開店していても良いが、毎月第1月曜日に関して異なる営業時間(opening hour)を有しても良い。時間情報に対するパターンが存在する場合(ステップ416)、推測エンジン302は、識別されたパターンに従って時間情報を特徴付け(ステップ418)、後続の処理のために特徴付けられた時間情報を前述の識別子と共に一時データ記憶装置310に格納する(ステップ400、420)。パターンが明白ではない場合(ステップ416)、目標地点のアクセス可能性に関する時間のアクセス情報を表すものとして、例えば、1週間である所定の期間に対する境界時間のサンプルが後続の処理のために前述の識別子と共に一時データ記憶装置310に一時的に格納されても良い(ステップ400、422)。要望に応じて、格納された情報は、それに関連する信頼性の高いパターンを有さないものとしてフラグを立てられても良い。
【0088】
上述のように、上述の実施形態の一部に関して、POIは識別されておらず、そのため、生成された時間情報にPOIのアイデンティティを与える必要がある。図10を参照すると、一時データ記憶装置310に格納された識別子及び時間のアクセス情報は、以下のように格納及び処理された各識別子に関連して検索可能である。
【0089】
推測エンジン302は、一時データ記憶装置310に格納された識別子及び時間のアクセス情報を選択する(ステップ430)。次に、推測エンジン302はPOIデータベース308にアクセスし、本例においては場所である選択された識別子がPOIデータベース308内のPOIの場所に一致又は近接するか否かを判定する(ステップ432)ために、POIデータベース308に含まれるPOIデータを解析する。近接は、例えば、1mを示す所定の近接閾値により設定される。従って、POIデータベース308は、選択された識別子に関連する場所とほぼ同一位置に存在するPOIを見つけるために探索される。一致するPOIが存在しない場合、推測エンジン302は、選択された識別子/場所に対応するPOIを識別する(ステップ436)ために、POIデータベース308に関連して上述と同様の方法で地図データ共有データベース304を解析する(ステップ434)。選択された場所のアイデンティティがPOIデータベース308又は地図データ共有データベース304において見つけられる場合、POIデータベース308又は地図データ共有データベース304は、POIが識別されたデータベースに応じて、推測された時間のアクセス情報を用いて更新される(ステップ438)。
【0090】
場所がPOIデータベース308又は地図データ共有データベース304から識別されない場合、推測エンジン302は、上述のPOI識別処理の次の実行を待つか又は手動調査(ステップ440)を要求する警報を生成するかを選択できる。調査の結果は、POIデータベース308において識別されたPOIに関連する時間のアクセス情報を格納する(ステップ438)ために、別個の入力処理を介して推測エンジン302に提供される。
【0091】
POIデータベース308又は地図データ共有データベース304の更新(ステップ438)後、あるいはPOIが選択された場所から識別されない場合、推測エンジン302は、一時データ記憶装置310が処理される必要のある更なる場所データ及び関連する時間のアクセス情報を含むか否かを判定する(ステップ442)。処理する必要のある更なるデータが存在する場合、識別される必要のある更なる場所がなくなるまで上記のPOI識別処理が繰り返される(ステップ430〜442)。
【0092】
いくつかの状況において、時間情報は、POIデータベース308内のPOIに関連して入手できないが、POIデータベース308は、他の近傍のPOIに対する時間のアクセス情報を含む。図11を参照すると、POIデータベース308における時間のアクセス情報の欠落を埋め合わせるために、推測エンジン302はPOIデータベースからPOIを選択し(ステップ450)、POIデータベース308が選択されたPOIに対する時間のアクセス情報を含むか否かを判定する(ステップ452)。時間のアクセス情報が選択されたPOIに対して存在する場合、推測エンジン302は処理を進め、本明細書中で後述するようにPOIデータベース308内の他のPOIエントリを調べる。しかし、選択されたPOIが時間のアクセス情報を有さないと推測エンジン302が判定する(ステップ452)場合、推測エンジン302は、地図データ共有データベース304及びPOIデータベース308のいずれかが選択されたPOIに隣接するPOIに関するエントリを含むか否かを判定する(ステップ454)ために、選択されたPOIに関連する場所データを使用してPOIデータベース308及び地図データ共有データベース304を探索する。この点において、隣接は、例えば、選択されたPOIからの所定の距離として300mが事前に定義される。隣接するPOIが識別されない場合、推測エンジン302は、選択されたPOIに関連する時間のアクセス情報を手動で調査する必要があることを示す警報を生成する(ステップ456)。あるいは、隣接するPOIが見つけられる場合、推測エンジン302は、例えば、選択され且つPOIデータベース308に格納されたPOIに関連する分類情報から選択されたPOIの特性を識別し(ステップ458)、その後、隣接するPOIのいずれかが選択されたPOIと同一の特性を有するか否かを判定する(ステップ460)。本例において、推測エンジン302は、共通のPOIの分類を探す。見つけられたPOIのいずれも選択されたPOIと同一の特性を共有しない場合、推測エンジン302は、選択されたPOIに関連する時間のアクセス情報を手動で調査する必要があることを示す警報を生成する(ステップ462)。見つけられたPOIのいずれかが選択されたPOIと同一の特性を共有する場合、推測エンジン302は、選択されたPOIと同一の特性を有する見つけられたPOIの中から最も一般的な時間のアクセス情報を判定し、最も一般的な時間のアクセス情報が選択されたPOIに同様に適用されると仮定する(ステップ464)。その後、推測エンジン302は、POIデータベース308内の全てのPOIが処理されたかを判定し(ステップ466)、全てのPOIが処理されていない場合、POIデータベース308内のまだ処理されていない更なるPOIエントリがなくなるまで、上記の処理ステップ(ステップ450〜466)が繰り返される。
【0093】
上記の実施形態は、地図データ共有データベース304に更に又は代わりに適用可能であることが理解されるべきである。
【0094】
更なる一実施形態において、多くの所定の時間のアクセスプロファイルは、POIに関する一般的な時間のアクセスプロファイルを表すために作成可能である。所定の時間のアクセスプロファイルの1つは、時間のアクセス情報を効率的に記録するためにPOIデータベース308又は地図データ共有データベース304内のPOIに対して選択及び格納可能である。要望に応じて、時間のアクセス情報の記録は、例えば、時間のアクセスプロファイル1+1時間(本例において、時間のアクセスプロファイル1は月曜日〜土曜日の午前9時〜午後5時の営業時間(opening hour)を定義する)のように、所定の時間のアクセスプロファイルの1つ及び関連する指標又は変化量を指定することにより実現可能である。
【0095】
以上、本発明の種々の態様及び実施形態を説明したが、本発明の範囲は本明細書に記載される特定の構成に限定されるのではなく、添付の請求の範囲の範囲に含まれる全ての構成、並びにそれらに対する変更及び変形を含むように拡張されることが理解されるべきである。
【0096】
例えば、上記の実施形態は所定の近接又は近傍に関する特定の距離を指定するが、そのような値は達成される精度を変更するために変更可能であることが当業者には理解されるべきである。
【0097】
また、本明細書におけるPOIの参照は何らかの既定の中間地点を含むことを意図し、例えば、店舗、レストラン及び美術館であるPOIの特定の既知の種類に限定されないことが理解されるべきである。実際、POIは、例えば、トンネル、フェリーポート又は鉄道の駅である地図特徴の他の種類により実現可能である。
【0098】
前述の詳細な説明中で説明した実施形態はGPSを参照するが、ナビゲーション装置は、GPSの代わりに(又は実際はGPSに追加して)どのようなタイプの位置検知技術を利用しても良い。例えば、ナビゲーション装置は、欧州のGalileoシステム等の他のグローバルナビゲーション衛星システムを利用しても良い。同様に、ナビゲーション装置は衛星の使用に限定されず、地上ビーコン又は装置が地理的場所を判定できるようにする他のどのようなタイプのシステムを使用しても容易に機能できる。
【0099】
本発明の別の実施形態は、コンピュータシステムと共に使用するコンピュータプログラム製品として実現可能であり、コンピュータプログラム製品は、例えばディスケット、CD−ROM、ROM又は固定ディスク等の有形データ記録媒体に格納されるか、あるいは有形媒体又は無線媒体、例えばマイクロ波又は赤外線を介して送信されるコンピュータデータ信号において実現される一連のコンピュータ命令である。一連のコンピュータ命令は上述の機能性の全て又は一部を構成しても良く、半導体メモリ素子、磁気メモリ素子、光メモリ素子又は他のメモリ素子等のどんな揮発性又は不揮発性メモリ素子に更に格納されても良い。
【0100】
好適な実施形態はある特定の機能性をソフトウェアにより実現するが、その機能性はハードウェアにおいて(例えば、1つ以上のASIC(特定用途向け集積回路)により)単独で実現されても良く、あるいは実際はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせにより実現されても良いことが当業者には理解されるであろう。そのため、本発明の範囲は、ソフトウェアで実現されることのみに限定されると解釈されるべきではない。
【0101】
最後に、添付の請求の範囲は本明細書中で説明した特徴の特定の組み合わせを記載するが、本発明の範囲は、以下に特許請求される特定の組み合わせに限定されるのではなく、特定の組み合わせが添付の請求の範囲に特に記載されているか否かに関わらず、本明細書中で開示された特徴又は実施形態のどんな組み合わせも含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ強化装置であって、
使用に際して、関連する時間データを有する場所データにアクセスするとともに、所定の基準に従って前記場所データの一部をグループ化するように構成された処理リソース
を具備し、
前記処理リソースは、
グループ化された前記場所データの前記一部に関連する目標地点へ物理的にアクセスする能力を示す時間のアクセス情報を、グループ化された前記場所データの前記一部から推測可能な解析モジュールをサポートするように構成される
ことを特徴とするデータ強化装置。
【請求項2】
前記場所データ及びそれに関連する前記時間データを含む場所のトリップデータを更に含む
ことを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記時間データは、
ある場所に存在するナビゲーション装置に関連する時間を含む
ことを特徴とする請求項1又は2記載の装置。
【請求項4】
前記所定の基準は、空間クラスタリングである
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記空間クラスタリングは、所定の概念的境界内で行なわれる
ことを特徴とする請求項4記載の装置。
【請求項6】
前記所定の基準は、
前記目標地点に対して所定の近さにある
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記解析モジュールは、
グループ化された前記場所データの前記一部に関連する前記時間データを解析し、グループ化された前記場所データの前記一部に関連する時間のアクセスプロファイルを構築する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記解析モジュールは、
グループ化された前記場所データの前記一部に関連する前記時間データを解析し、グループ化された前記場所データの前記一部に関連する前記時間データから境界時間データを識別する
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記境界時間データは、
前記目標地点に関連する前記時間のアクセス情報を判定するのに使用される
ことを特徴とする請求項8記載の装置。
【請求項10】
前記解析モジュールは、
最も近い所定の時間のアクセスプロファイルと、推測された前記時間のアクセス情報とをマッチングする
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記最も近い所定の時間のアクセスプロファイルは、
時間に関する、前記目標地点への物理的アクセス可能性を示す所定の特徴記述である
ことを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項12】
前記解析モジュールは、
前記最も近い所定の時間のアクセスプロファイルに対する変化量により前記マッチングを記録可能である
ことを特徴とする請求項10又は11記載の装置。
【請求項13】
前記時間のアクセス情報は、前記目標地点の営業時間に対応する
ことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記目標地点は、識別されていない
ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記解析モジュールは、
目標地点のアイデンティティ及び各場所データを含む目標地点データベースにアクセスし、該目標地点データベースを用いて前記識別されていない目標地点を識別する
ことを特徴とする請求項14記載の装置。
【請求項16】
前記目標地点データベースは、
ナビゲーション装置のユーザからの目標地点の情報の寄与により形成される
ことを特徴とする請求項15記載の装置。
【請求項17】
前記所定の基準は、受信される無線周波数信号の強度の変化である
ことを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記強度の変化は、所定の閾値又は前記無線周波数信号の受信損失に関連する
ことを特徴とする請求項17記載の装置。
【請求項19】
前記無線周波数信号は、
ナビゲーションシステム又は無線双方向通信システムに関連する
ことを特徴とする請求項17又は18記載の装置。
【請求項20】
前記解析モジュールは、
請求項4から6のいずれか1項に記載された前記所定の基準である別の所定の基準に更に従って前記場所データの前記一部をグループ化する
ことを特徴とする請求項17から19のいずれか1項の記載の装置。
【請求項21】
前記解析モジュールは、
グループ化された前記場所データの前記一部に対して、前記目標地点に隣接する目標地点に関連する別の時間のアクセス情報と同一の時間のアクセス情報を推測する
ことを特徴とする請求項1から20のいずれか1項に記載の装置。
【請求項22】
場所データ処理システムは、
請求項1から21のいずれか1項に記載のデータ強化装置と、
関連する前記時間データを有する前記場所データのデータベースと、
前記場所データの前記データベースに寄与するように構成された複数のナビゲーション装置と
を具備することを特徴とする場所データ処理システム。
【請求項23】
目標地点に関連する時間のアクセス情報を判定する方法であって、
関連する時間データを有する場所データにアクセスするステップと、
所定の基準に従って前記場所データの一部をグループ化するステップと、
グループ化された前記場所データの前記一部に関連する目標地点へ物理的にアクセスする能力を示す時間のアクセス情報を、グループ化された前記場所データの前記一部から推測するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法をコンピュータに実行させるコンピュータ・プログラム。
【請求項25】
請求項24に記載のコンピュータ・プログラムを格納するコンピュータ可読媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2012−505386(P2012−505386A)
【公表日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−530374(P2011−530374)
【出願日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際出願番号】PCT/EP2008/063559
【国際公開番号】WO2010/040410
【国際公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.GSM
【出願人】(307043223)トムトム インターナショナル ベスローテン フエンノートシャップ (144)
【Fターム(参考)】