説明

データ記憶デバイス及び方法

エンターテインメントデバイスは、オーディオセグメントデータソースからオーディオセグメントデータを受信し、エンターテインメントデバイスとオーディオセグメント選択データソース間の対話型オーディオセグメントデータ選択セッションと接続したオーディオセグメント選択データソースからオーディオセグメント選択データを受信する通信装置と、エンターテインメントデバイスのユーザインターフェイスと対話するユーザによる選択に応答して、オーディオセグメント選択データを生成するオーディオセグメントセレクタと、受信されたオーディオセグメントデータを記憶する記憶装置とを備え、記憶装置は、オーディオセグメントデータソースから受信されると共に、受信されたオーディオセグメント選択データ又は生成されたオーディオセグメント選択データのいずれかに従って選択されたオーディオセグメントデータの記憶の継続期間を制限する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ記憶デバイス及びデータ記憶の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ゲームと共に供給される事前に録音されたサウンドトラックをユーザがリミックスすることができる、リズムアクションゲームが入手可能になってきた。「Frequency」及び「Amplitude」のようなゲーム(共に、PlayStation 2(登録商標)ゲームマシン用にHamonixによって開発されて、Sony Computer Entertainment Europeによって公開されている)によって、ユーザは、トラックを分解し、それらのトラックをユーザの望むように再組み立てすることが可能になる(非特許文献1及び非特許文献2を参照)。
【0003】
「Frequency」では、最大4人までの人々が、スプリットスクリーン配置及び最大4つまでのゲームコントローラを使用してリミックスをコラボレーションすることができる。「Amplitude」では、他のユーザがリミックスをダウンロードできるインターネットフォーラムにリミックスを投稿することもできる。
【0004】
しかしながら、より強力なポータブルコンピュータの出現によって、このようなゲームは、今や、ポケットサイズのエンターテインメントデバイス内に組み込むことができる。ポケットサイズのエンターテインメントデバイスにおけるスプリットスクリーン配置は、コラボレイティブリミックスには適していない。このような状況では、コラボレイティブリミックス又はジャムセッションは、互いに通信する2つのエンターテインメントデバイス間で行うことができる。
【0005】
加えて、リミックスに適した追加のサウンドトラックを供給するための開かれた市場がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】http://uk.gamespot.com/ps2/puzzle/frequency/review.html
【非特許文献2】http://uk.gamespot.com/ps2/puzzle/amplitude/review.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
その結果、それぞれが利用可能な異なる音楽資産を有するエンターテインメントデバイス間でジャムセッションを開始することができる。これによって、異なる音楽資産とのジャムを行うという実際問題、及び、その結果のコラボレイティブ出力における著作権侵害の潜在的な法的問題がもたらされる。
【0008】
本発明は、上記問題を緩和又は軽減しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の態様では、メディアデータソースからメディアデータを受信するように動作可能な通信手段と、受信されたメディアデータを記憶するように動作可能な記憶手段とを備え、上記記憶手段は、メディアデータソースから受信されたメディアデータへのアクセスの継続期間を制限するエンターテインメントデバイスが提供される。
【0010】
第2の態様では、エンターテインメントデバイスによるデータ記憶方法であって、メディアデータソースと通信リンクを確立するステップと、メディアデータソースからメディアデータを受信するステップと、受信されたメディアデータを記憶するステップと、メディアデータソースから受信されたメディアデータへのアクセスの継続期間を制限するステップとを備える方法が提供される。
【0011】
したがって、有利には、上記態様は、たとえば、メディアデータへのアクセスの継続期間に時間制限を設けること、及び、それによって、あらゆるメディアデータの永久的ではあるが不正なコピーの取得を防止することにより、著作権侵害の問題を軽減する。さらに、たとえば、ユーザがメディアデータを購入し、そのメディアデータを自身のエンターテインメントデバイスにダウンロードした場合、ユーザは、許諾されたコピーを合法的に購入しているので、そのメディアデータへのアクセスの継続期間は無制限とすることができる。
【0012】
本発明のさらに個々の態様及び特徴は、添付の特許請求の範囲に規定され、以下のものが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0013】
本発明の実施形態では、メディアデータは、オーディオセグメントデータを含み、通信手段は、オーディオセグメント選択データソースからオーディオセグメント選択データを受信するように動作可能であり、エンターテインメントデバイスは、エンターテインメントデバイスのユーザインターフェイスと対話するユーザによって行われた選択に応答してオーディオセグメント選択データを生成するように動作可能なオーディオセグメント選択手段を備え、記憶手段は、メディアデータソースから受信され且つ受信されたオーディオセグメント選択データ又は生成されたオーディオセグメント選択データのいずれかに従って選択されたオーディオセグメントデータの記憶の継続期間を制限することによって、メディアデータへのアクセスの継続期間を制限する。
【0014】
本発明の実施形態では、メディアデータは、オーディオセグメントデータを含み、方法は、オーディオセグメントデータソースからオーディオセグメントデータを受信すること、受信されたオーディオセグメントのうちの1つ又は複数が、コラボレイティブジャムセッション中に、エンターテインメントデバイス又はメディアデータソースのいずれかを介して選択されるか否かを判断すること、及びメディアデータソースから受信され且つ受信されたオーディオセグメント選択データ又は生成されたオーディオセグメント選択データのいずれかに従って選択されたメディアデータの記憶の継続期間を制限することを含む。
【0015】
したがって、有利には、上記態様及び上記実施形態により、ジャムセッションに貢献した共有音楽資産の記憶に時間制限を設けるだけで、コラボレイティブジャムセッションにおける著作権侵害の問題が軽減される。この時間制限は、第1のエンターテインメントデバイスによる著作権許諾を受けたときにのみ、解除、すなわち取り消すことができ、それによって、あらゆる音楽資産の永久的ではあるが不正なコピーの取得が防止される。
【0016】
本発明の実施形態では、通信手段は、メディアデータの使用権に関連する署名データを署名データソースから受信するように動作可能であり、記憶手段は、署名データソースから受信された署名データに従ってメディアデータへのアクセスの継続期間を制限するように動作可能である。
【0017】
本発明の実施形態では、方法は、メディアデータの使用権に関連する署名データを署名データソースから受信すること、及び署名データソースから受信された署名データに従ってメディアデータへのアクセスの継続期間を制限することを含む。
【0018】
有利には、本発明の上記態様及び上記実施形態により、ユーザは、制限された期間の間、ゲームコンテンツ(カラオケゲームからの歌曲等)のコピーを友人のエンターテインメントデバイスで使用することができる。加えて、異なるエンターテインメントデバイスでのゲームコンテンツの使用は、ゲームコンテンツの使用権に関連する署名データの使用によって、制限された期間の間、許容されうる。したがって、ユーザは、購入したゲームコンテンツを自身のエンターテインメントデバイスで何ら制限なく使用できる一方、別のエンターテインメントデバイスでなお、制限された期間の間、そのゲームコンテンツを利用することができる。
【0019】
ここで、本発明の実施形態を、添付図面を参照して例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1A】PS3(登録商標)エンターテインメントデバイスの概略図である。
【図1B】セルプロセッサの概略図である。
【図1C】ビデオグラフィックスプロセッサの概略図である。
【図2A】本発明の一実施形態によるPSP(登録商標)エンターテインメントデバイスの正面図である。
【図2B】本発明の一実施形態によるエンターテインメントデバイスの概略図である。
【図2C】本発明の一実施形態によるエンターテインメントデバイスの要素の機能配置の概略図である。
【図3】本発明の一実施形態によるエンターテインメントデバイスの概略図である。
【図4】本発明の一実施形態によるコラボレイティブモードで操作されている2つのエンターテインメントデバイスの概略図である。
【図5】本発明の一実施形態によるコラボレイティブジャムセッションの概略図である。
【図6】本発明の一実施形態によるデータ記憶方法のフロー図である。
【図7】本発明の一実施形態によるデジタル著作権管理ファイルフォーマットの概略図である。
【図8】本発明の一実施形態による復号方法のフロー図である。
【図9】本発明の一実施形態による一例の使用権木構造の説明概略図である。
【図10】本発明の一実施形態による暗号化プロセスの概略図である。
【図11】本発明の一実施形態による復号プロセスの概略図である。
【図12】本発明の一実施形態によるデジタル資産共有の概略図である。
【図13】本発明の一実施形態によるメディアパッケージ購入方法のフロー図である。
【図14】本発明の一実施形態による署名データ生成のフロー図である。
【0021】
エンターテインメントデバイス及び対応する動作方法が開示される。以下の説明では、本発明の実施形態の徹底した理解を提供するために、多数の具体的な詳細が提示される。しかしながら、本発明を実施するのに、これらの具体的な詳細を必ずしも用いる必要がないことは、当業者には明らかであろう。逆に、当業者に既知の具体的な詳細は、実施形態の提示を明瞭にする目的で省略される。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施形態は、複数の当事者が当該複数の当事者のすべての音楽資産を共通に有しないにもかかわらず、ユーザが第2の当事者とのジャムセッション(いわゆる、コラボレイティブジャムセッション)を開始することができる。ジャムセッションは、ユーザ(複数可)がオーディオクリップのようなメディア資産を、通常、所望の音楽出力のビートに合わせて、ユーザが決定した順序で選択してリプレイすることができる対話型ゲームの使用を包含するものと考えられる。換言すれば、ユーザ(複数可)は、コンポーネントの音楽的特徴を選択し(通常)繰り返すことによって1つの擬似オリジナル音楽を「構築」することができる。コラボレイティブジャムセッションの場合、2人以上のユーザが、選択内容を合成(共有)出力作品に貢献させることができる。
【0023】
加えて、本発明の実施形態は、ジャムセッションの目的で共有されるが、ユーザによって所有されない音楽資産の記憶を制限し、また、所望される場合、これらの資産を再生する権利(playback right)を取得する手段も提供する。
【0024】
たとえば、ジャムセッションは、2人のユーザ間で、各ユーザが自身のエンターテインメントデバイスを使用して実行することができる。ここで、各ユーザは、Sony(登録商標)PlayStation Portable(登録商標)デバイス(PSP)を使用して、ジャムセッションに参加することができる。ただし、双方のユーザは、Sony(登録商標)PlayStation 3(登録商標)エンターテインメントデバイス(PS3)を使用して、ジャムセッションに参加することもできるし、又は第1のユーザがPSPデバイスを使用し、他方のユーザがPS3デバイスを使用して、ジャムセッションに参加できることも理解されよう。一方、複数のユーザは、それぞれが自身のエンターテインメントデバイスを使用してジャムセッションに参加することもできるし、又はいくつかのユーザが1つのエンターテインメントデバイスを共有してジャムセッションに参加することもできる。ここで、各エンターテインメントデバイスは、PSPデバイスすることもできるし、PS3デバイスとすることもできるし、又は他の任意の適したエンターテインメントデバイスとすることもできる。
【0025】
さらに、本発明の実施形態は、ユーザが、事前に購入したゲーム資産を自身のエンターテインメントデバイスで制限なく使用することを可能にする一方、ユーザが、友人を訪ねて、それらのゲーム資産をその友人のエンターテインメントデバイスで一時的に使用することもできる。ここで、ゲーム資産の所有者は、PS3デバイスでゲーム資産を使用することができる一方、友人も、PS3デバイスを使用することができる。しかしながら、ユーザは、ゲーム資産をPSPデバイスで使用することもできるし、又は他の任意の適したエンターテインメントデバイスで使用することもできることが理解されよう。
【0026】
以下において、PlayStation 3(登録商標)エンターテインメントデバイス及びPlayStation Portable(登録商標)エンターテインメントデバイスの双方の全体的なオペレーションを示すために、これらのエンターテインメントデバイスをそれぞれ順番に説明する。
【0027】
図1Aは、Sony(登録商標)PlayStation 3(登録商標)エンターテインメントデバイスの全体的なシステムアーキテクチャを概略的に示している。システムユニット10が、このシステムユニットに接続可能なさまざまな周辺デバイスと共に提供される。
【0028】
システムユニット10は、セルプロセッサ100と、Rambus(登録商標)ダイナミックランダムアクセスメモリ(XDRAM)ユニット500と、専用のビデオランダムアクセスメモリ(VRAM)ユニット250を有するリアリティシンセサイザ(Reality Synthesiser)グラフィックスユニット200と、I/Oブリッジ700とを備える。
【0029】
システムユニット10は、ディスク440の読み出し用のBlu Ray(登録商標)ディスクBD−ROM(登録商標)光ディスクリーダ430及び着脱可能スロットインハードディスクドライブ(HDD)400も備える。これらの光ディスクリーダ430及びHDD400は、I/Oブリッジ700を通じてアクセスすることができる。オプションとして、このシステムユニットは、コンパクトフラッシュ(登録商標)メモリカード、Memory Stick(登録商標)メモリカード等を読み出すためのメモリカードリーダ450も備える。このメモリカードリーダ450も、同様に、I/Oブリッジ700を通じてアクセスすることができる。
【0030】
I/Oブリッジ700は、4つのユニバーサルシリアルバス(USB)2.0ポート710、ギガビットイーサネット(登録商標)ポート720、IEEE802.11b/g無線ネットワーク(Wi−Fi)ポート730、及び最大7つまでのBluetooth(登録商標)接続のサポートが可能なBluetooth無線リンクポート740にも接続している。
【0031】
動作中、I/Oブリッジ700は、1つ又は複数のゲームコントローラ751からのデータを含む、すべての無線データ、USBデータ、及びイーサネット(登録商標)データをハンドリングする。たとえば、ユーザがゲームをプレイしているとき、I/Oブリッジ700は、Bluetoothリンクを介してゲームコントローラ751からデータを受信し、そのデータをセルプロセッサ100へ送る。セルプロセッサ100は、それに従ってゲームの現在の状態を更新する。
【0032】
無線ポート、USBポート、及びイーサネット(登録商標)ポートは、ゲームコントローラ751に加えて、リモコン752、キーボード753、マウス754、Sony PlayStation Portable(登録商標)エンターテインメントデバイスのようなポータブルエンターテインメントデバイス755、EyeToy(登録商標)ビデオカメラ756のようなビデオカメラ、マイクロホンヘッドセット757のような、他の周辺デバイスの接続性も提供する。したがって、このような周辺デバイスは、原則的にはシステムユニット10に無線で接続することができる。たとえば、ポータブルエンターテインメントデバイス755は、Wi−Fiアドホック接続を介して通信することができる一方、マイクロホンヘッドセット757は、Bluetoothリンクを介して通信することができる。
【0033】
これらのインターフェイスの提供は、PlayStation 3デバイスが、デジタルビデオレコーダ(DVR)、セットトップボックス、デジタルカメラ、ポータブルメディアプレーヤ、ボイスオーバIP電話、移動電話、プリンタ、及びスキャナのような他の周辺デバイスとも潜在的に互換性があることを意味する。
【0034】
加えて、レガシーメモリカードリーダ410をUSBポート710を介してシステムユニットに接続することができ、PlayStation(登録商標)デバイス又はPlayStation 2(登録商標)デバイスによって使用される種類のメモリカード420を読み出すことができる。
【0035】
本実施形態では、ゲームコントローラ751は、Bluetoothリンクを介してシステムユニット10と無線通信するように動作可能である。しかしながら、ゲームコントローラ751は、代わりにUSBポートに接続することができ、それによって、ゲームコントローラ751のバッテリーを充電する電力を提供することもできる。1つ又は複数のアナログジョイスティック及び従来の制御ボタンに加えて、ゲームコントローラは、各軸における平行移動及び回転に対応した6つの自由度の動きに反応する。その結果、ゲームコントローラのユーザによるジェスチャ及び移動は、従来のボタン若しくはジョイスティックのコマンドに加えて又はそれらに代えて、ゲームへの入力として変換することができる。オプションとして、PlayStation Portableデバイスのような他の無線対応周辺デバイスをコントローラとして使用することができる。PlayStation Portableデバイスの場合、追加のゲーム又は制御情報(たとえば、制御命令又はライフの数)をデバイスのスクリーン上に提供することができる。ダンスマット(図示せず)、ライトガン(図示せず)、ステアリングホイール及びペダル(図示せず)、高速応答クイズゲーム用の単一又はいくつかの大きなボタンのような特注のコントローラ(図示せず)のような、他の代替的又は補助的な制御デバイスも使用することができる。
【0036】
リモコン752も、Bluetoothリンクを介してシステムユニット10と無線通信するように動作可能である。リモコン752は、Blu RayディスクBD−ROMリーダ430のオペレーション及びディスクコンテンツのナビゲーションに適した制御を備える。
【0037】
Blu RayディスクBD−ROMリーダ430は、従来の事前に記録されたCD及び記録可能CD並びにいわゆるスーパーオーディオCDに加えて、PlayStationデバイス及びPlayStation 2デバイスと互換性のあるCD−ROMを読み出すころができる。また、リーダ430は、従来の事前に記録されたDVD及び記録可能DVDに加えて、PlayStation 2デバイス及びPlayStation 3デバイスと互換性のあるDVD−ROMを読み出すこともできる。さらに、リーダ430は、従来の事前に記録されたBlu−Rayディスク及び記録可能Blu−Rayディスクと同様に、PlayStation 3デバイスと互換性のあるBD−ROMを読み出すこともできる。
【0038】
システムユニット10は、PlayStation 3デバイスにより生成又は復号されたオーディオ及びビデオを、リアリティシンセサイザグラフィックスユニット200を介し、オーディオコネクタ及びビデオコネクタを通じて、ディスプレイ305及び1つ又は複数のラウドスピーカ310を有するモニタ又はテレビセットのようなディスプレイ/サウンド出力デバイス300に供給することができる。オーディオコネクタ210は、従来のアナログ出力及びデジタル出力を含むことができる一方、ビデオコネクタ220は、コンポーネントビデオ出力、Sビデオ出力、コンポジットビデオ出力、及び1つ又は複数の高精細マルチメディアインターフェイス(HDMI)出力をさまざまに含むことができる。その結果、ビデオ出力は、PAL若しくはNTSCのようなフォーマットにすることもできるし、又は720p、1080i、若しくは1080pの高精細にすることもできる。
【0039】
オーディオ処理(生成、復号等)は、セルプロセッサ100によって行われる。PlayStation 3デバイスのオペレーティングシステムは、Dolby(登録商標)5.1サラウンドサウンド、Dolby(登録商標)シアターサラウンド(DTS)、及びBlu-Ray(登録商標)ディスクからの7.1サラウンドサウンドを復号したものをサポートしている。
【0040】
本実施形態では、ビデオカメラ756は、単一の電荷結合素子(CCD)、LEDインジケータ、及びハードウェアベースのリアルタイムデータ圧縮/符号化装置を備え、システムユニット10により復号するためのイントラ画像ベースのMPEG(モーションピクチャエキスパートグループ)標準規格のような適切なフォーマットで圧縮ビデオデータを送信できるようになっている。カメラLEDインジケータは、たとえば逆の照明条件(adverse lighting condition)を示すシステムユニット10からの適切な制御データに応答して照明するようにアレンジされている。ビデオカメラ756の実施形態は、USB通信ポート、Bluetooth通信ポート、又はWiFi通信ポートを介してシステムユニット10にさまざまに接続することができる。ビデオカメラの実施形態は、1つ又は複数の関連付けられるマイクロホンを含むことができ、また、オーディオデータを送信することもできる。ビデオカメラの実施形態では、CCDは、高精細ビデオキャプチャに適した解像度を有することができる。使用中、ビデオカメラによってキャプチャされた画像は、たとえば、ゲーム内に組み込むこともできるし、又はゲーム制御入力として解釈することもできる。
【0041】
一般に、システムユニット10の通信ポートのうちの1つを介してビデオカメラ又はリモコンのような周辺デバイスとのデータ通信を成功させるために、デバイスドライバのような適切なソフトウェアが提供されるべきである。デバイスドライバ技術は、既知であり、ここでは、デバイスドライバ又は同様のソフトウェアインターフェイスが、説明される本実施形態で必要とされ得ることを当業者が認識するであろうと言う以外には、詳細に説明しない。
【0042】
次に図1Bを参照して、セルプロセッサ100は、4つの基本コンポーネントを備えるアーキテクチャを有する。この4つの基本コンポーネントは、メモリコントローラ160及びデュアルバスインターフェイスコントローラ170A、170Bを備える外部入力/出力構造、パワー演算処理要素(Power Processing Element)150として参照されるメインプロセッサ、相乗演算処理要素(Synergistic Processing Element)(SPE)110A〜110Hとして参照される8つのコプロセッサ、及び要素相互接続バス180として参照される、上記コンポーネントを接続する循環データバスである。セルプロセッサの総浮動小数点性能は、PlayStation 2デバイスのエモーションエンジンの6.2GFLOPSと比較して、218GFLOPSである。
【0043】
パワー演算処理要素(PPE)150は、3.2GHzの内部クロックで動作する双方向の同時マルチスレッディングパワー970準拠のパワーPCコア(PPU)155に基づいている。PPE150は、512kBのレベル2(L2)キャッシュ及び32kBのレベル1(L1)キャッシュを備える。PPE150は、1クロックサイクル当たり8つのシングルポジションオペレーション(single position operation)が可能であり、3.2GHzで25.6GFLOPSに換算される。PPE150の主な役割は、相乗演算処理要素110A〜110Hのコントローラとして機能することである。相乗演算処理要素110A〜110Hは、計算作業負荷のほとんどをハンドリングする。動作中、PPE150は、相乗演算処理要素110A〜110Hのジョブをスケジューリングしてそれらの進行を監視するジョブキューを保持する。その結果、各相乗演算処理要素110A〜110Hは、カーネルを動作させる。カーネルの役割は、ジョブのフェッチ、ジョブの実行、及びPPE150との同期である。
【0044】
各相乗演算処理要素(SPE)110A〜110Hは、個々の相乗演算処理ユニット120A〜120H及び個々のメモリフローコントローラ(MFC)140A〜140Hを備える。各MFC140A〜140Hは、個々のダイナミックメモリアドレスコントローラ(DMAC)142A〜142H、個々のメモリ管理ユニット(MMU)144A〜144H、及びバスインターフェイス(図示せず)を備える。各SPU120A〜120Hは、3.2GHzでクロック制御されると共に、原理的には4GBに拡張可能な256kBローカルRAM130A〜130Hを備えるRISCプロセッサである。各SPEは、理論的な25.6GFLOPSの単精度性能を与える。SPUは、4つの単精度浮動小数点数、4つの32ビット数、8つの16ビット整数、又は16個の8ビット整数に対して単一のクロックサイクルで処理を行うことができる。同じクロックサイクルで、SPUは、メモリオペレーションも行うことができる。SPU120A〜120Hは、システムメモリXDRAM500に直接アクセスしない。SPU120A〜120Hによって形成される64ビットアドレスが、MFC140A〜140Hに渡され、MFC140A〜140Hは、要素相互接続バス180及びメモリコントローラ160を介してメモリにアクセスするように自身のDMAコントローラ142A〜142Hに命令する。
【0045】
要素相互接続バス(EIB)180は、上記プロセッサ要素、すなわち、PPE150、メモリコントローラ160、デュアルバスインターフェイス170A、170B、及び8つのSPE110A〜110Hの合計12個の関係者(participant)を接続するセルプロセッサ100の内部の論理的循環通信バスである。これらの関係者は、1クロックサイクル当たり8バイトのレートで、バスの読み出し及びバスへの書き込みを同時に行うことができる。上述したように、各SPE110A〜110Hは、より長い読み出しシーケンス又は書き込みシーケンスをスケジューリングするためのDMAC142A〜142Hを備える。EIBは、4つのチャネルを備え、時計方向及び反時計方向にそれぞれ2つのチャネルがある。その結果、12個の関係者について、任意の2つの関係者間の最長のステップワイズデータフロー(step-wise data-flow)は、適切な方向で6つのステップである。したがって、12個のスロットの理論的ピーク瞬時EIB帯域幅は、関係者間のアービトレーションを通じた完全利用の場合に、1クロック当たり96Bである。これは、3.2GHzのクロックレートにおける307.2GB/s(ギガバイト毎秒)の理論的ピーク帯域幅に等しい。
【0046】
メモリコントローラ160は、Rambus社によって開発されたXDRAMインターフェイス162を備える。このメモリコントローラは、25.6GB/sの理論的ピーク帯域幅を有するRambus XDRAM500とインターフェイスする。
【0047】
デュアルバスインターフェイス170A、170Bは、Rambus FlexIO(登録商標)システムインターフェイス172A、172Bを備える。このインターフェイスは、それぞれが8ビット幅である12個のチャネルに編成され、5つのパスはインバウンドであり、7つのパスはアウトバウンドである。これによって、セルプロセッサと、コントローラ170Aを介したI/Oブリッジ700との間、及び、セルプロセッサと、コントローラ170Bを介したリアリティシミュレータグラフィックスユニット200との間で、62.4GB/s(36.4GB/sアウトバウンド、26GB/sインバウンド)の理論的ピーク帯域幅が提供される。
【0048】
セルプロセッサ100によってリアリティシミュレータグラフィックスユニット200へ送信されたデータは、通常、ディスプレイリストを備える。このディスプレイリストは、頂点の描画、ポリゴンへのテクスチャの適用、照明条件の指定等を行うためのコマンドシーケンスである。
【0049】
次に図1Cを参照して、リアリティシミュレータグラフィックス(RSX)ユニット200は、セルプロセッサ100によって生成されたコマンドのリストを処理及びレンダリングするNVidia(登録商標)G70/71アーキテクチャに基づくビデオアクセラレータである。RSXユニット200は、セルプロセッサ100のインターフェイスコントローラ170Bと通信するように動作可能なホストインターフェイス202、8つの頂点シェーダ205を備える頂点パイプライン204(VP)、24個のピクセルシェーダ207を備えるピクセルパイプライン206(PP)、8つのレンダリング出力ユニット(ROP)209を備えるレンダリングパイプライン208(RP)、メモリインターフェイス210、及びビデオ出力を生成するためのビデオ変換器212を備える。RSX200は、600MHzでクロック制御され、25.6GB/sの理論的ピーク帯域幅でRSX200とインターフェイスするように動作可能な256MBダブルデータレート(DDR)ビデオRAM(VRAM)250によって補完される。動作中、VRAM250は、フレームバッファ214及びテクスチャバッファ216を保持する。テクスチャバッファ216は、ピクセルシェーダ207にテクスチャを提供する一方、フレームバッファ214は、処理パイプラインの結果を記憶する。RSXは、EIB180を介してメインメモリ500にアクセスして、たとえば、テクスチャをVRAM250にロードすることもできる。
【0050】
頂点パイプライン204は、主として、レンダリングされる画像内のポリゴンを規定する頂点の変形及び変換を処理する。
【0051】
ピクセルパイプライン206は、主として、あらゆるピクセル透明度を含めて、これらのポリゴンへの色、テクスチャ、及び照明の適用を処理し、処理された各ピクセルの赤、緑、青、及びアルファ(透明度)の値を生成する。テクスチャマッピングは、グラフィック画像を表面に単に適用する場合もあるし、又は、バンプマッピング(表面の概念方向(notional direction)が、テクスチャ値に従ってかく乱され、照明モデルの濃淡が作成される)若しくはディスプレースメントマッピング(適用されたテクスチャが頂点位置をさらにかく乱させて、テクスチャと一致する変形された表面が生成される)を含む場合もある。
【0052】
レンダリングパイプライン208は、ピクセル間の深さ比較を行い、いずれが最終画像にレンダリングされるべきかを判断する。オプションとして、介在するピクセルプロセスが深さ値に影響を与えない場合(たとえば、透明度又はディスプレースメントマッピングがない場合)、レンダリングパイプライン及び頂点パイプライン204は、それらの間で深さ情報を通信することができ、それによって、ピクセル処理よりも前に、遮蔽された要素の除去が可能になり、したがって、全体的なレンダリング効率が改善される。加えて、レンダリングパイプライン208は、結果の画像にわたって、フルスクリーンアンチエイリアシングのようなその後の効果も適用する。
【0053】
頂点シェーダ205及びピクセルシェーダ207の双方は、シェーダモデル3.0標準規格に基づいている。1クロックサイクル当たり最大136個までのシェーダオペレーションを行うことができ、したがって、結合されたパイプラインは、毎秒748億個のシェーダオペレーションが可能であり、毎秒最大8億4000万個の頂点及び100億個のピクセルの出力が可能である。RSX200の全浮動小数点性能は、1.8TFLOPSである。
【0054】
通常、RSX200は、セルプロセッサ100と密接にコラボレーションして動作する。たとえば、爆発、又は雨若しくは雪のような気象効果を表示するとき、多数の粒子をシーン内で追跡、更新、及びレンダリングしなければならない。この場合、セルプロセッサのPPU155は、粒子の個々の一団の軌道を計算するように1つ又は複数のSPE110A〜110Hをスケジューリングすることができる。その間に、RSX200は、要素相互接続バス180、メモリコントローラ160、及びバスインターフェイスコントローラ170Bを介してメインシステムメモリ500から、ビデオRAM250に現在保持されていないいずれかのテクスチャデータ(たとえば、雪片)にアクセスする。そのSPE又は各SPE110A〜110Hは、自身が計算した粒子の特性(通常、位置及び姿勢を示す座標及び法線)をビデオRAM250に直接出力する。そのSPE又は各SPE110A〜110HのDMAコントローラ142A〜142Hは、バスインターフェイスコントローラ170Bを介してビデオRAM250をアドレス指定する。したがって、実際には、割り当てられたSPEは、タスクの継続期間の間、ビデオ処理パイプラインの一部となる。
【0055】
一般に、PPU155は、利用可能な8つのSPEのうちの6つにこのようにしてタスクを割り当てることができる。1つのSPEはオペレーティングシステム用に確保される一方、1つのSPEは有効にディセーブルされる。1つのSPEをディセーブルすることによって、1つのSPEが製造プロセスで不合格になることが許容されるので、セルプロセッサの製造中、より大きな許容レベルが提供される。代替的に、8つのすべてのSPEが機能している場合、8番目のSPEは、セルプロセッサの寿命期間中に、他のSPEの1つによるその後の故障の場合の冗長性の余地を提供する。
【0056】
PPU155は、いくつかの方法でSPEにタスクを割り当てることができる。たとえば、SPEを共に連鎖させて、DVDへのアクセス、ビデオ及びオーディオの復号、並びにエラーマスキングのような複雑なオペレーションの各ステップを別々のSPEに割り当て、それらの各ステップをハンドリングすることができる。代替的に又は加えて、上記粒子アニメーションの例のように、入力データを並列に操作するように2つ以上のSPEを割り当てることもできる。
【0057】
セルプロセッサ100及び/又はRSX200によって実施されるソフトウェア命令は、製造時に供給して、HDD400に記憶することができ、且つ/又は、光ディスク若しくはソリッドステートメモリのようなデータキャリア若しくは記憶媒体で、若しくは、有線ネットワーク、無線ネットワーク、若しくはインターネット接続のような伝送媒体を介して、若しくは、これらの組み合わせを介して供給することができる。
【0058】
製造時に供給されたソフトウェアは、システムファームウェア及びPlayStation 3デバイスのオペレーティングシステム(OS)を含む。動作中、OSは、ゲームのプレイ、音楽のリスニング、写真の鑑賞、又はビデオの鑑賞を含むさまざまな機能の中から選択することをユーザに可能にするユーザインターフェイスを提供する。このインターフェイスは、機能のカテゴリーが横方向に配置されたいわゆるクロスメディアバー(XMB)の形態を取る。ユーザは、所望の機能を強調表示するために、ゲームコントローラ751、リモコン752、又は他の適した制御デバイスを使用して複数の機能の間で横方向に移動することによってナビゲートする。この強調表示の時点で、その機能に関係するオプションが、その機能を中心として縦方向にスクロール可能なリストとして現われる。この縦方向にスクロール可能なリストは、類似の方法でナビゲートすることができる。一方、ゲームディスク、オーディオディスク、又は映画ディスク440がBD−ROM光ディスクリーダ430に挿入されると、PlayStation 3デバイスは、(たとえば、ゲームを開始することによって)適切なオプションを自動的に選択することもできるし、又は関連のあるオプション(たとえば、オーディオディスクのプレイ又はそのコンテンツのHDD400への圧縮を選択する)を提供することもできる。
【0059】
加えて、OSは、オンライン能力を提供する。このオンライン能力は、ウェブブラウザ、追加のゲームコンテンツ、デモ、及び他のメディアをダウンロードすることができるオンラインストアとのインターフェイス、並びに、たとえば利用可能な周辺デバイスに応じてテキスト、オーディオ、又はビデオにより、現在のデバイスのユーザによってノミネートされた他のPlayStation 3デバイスユーザとのオンライン通信を提供する友人管理能力を含む。このオンライン能力によって、適切に構成されたゲームのプレイ中にオンライン通信、コンテンツダウンロード、及びコンテンツ購入も提供され、また、PlayStation 3デバイス自体のファームウェア及びOSの更新も提供される。「オンライン」という用語は、さまざまなタイプの無線接続にも該当し得るので、有線の物理的な存在を暗に意味するものでないことが理解されよう。
【0060】
上述したように、本発明の実施形態は、PlayStation Portable(登録商標)エンターテインメントデバイスを使用して実施することもできる。たとえば、コラボレイティブジャムセッションは、上述したように、PS3のユーザとPSPのユーザとの間で行うことができる。加えて、たとえば、メディアデータに関連付けられる署名データに従いPSPを使用してメディアデータを再生することもできる。
【0061】
図2Aを参照して、本発明の一実施形態では、Sony(登録商標)PlayStation Portable(登録商標)(PSP)エンターテインメントデバイスは、エンターテインメントデバイス2100として機能する。PSP本体2104は、とりわけ、左ジョイパッド2106及び右ジョイパッド2108を備える。これらは、PSP上で実行されているソフトウェアとインターフェイスするのに使用される。加えて、PSPは、一体型ディスプレイ2102及びスピーカ2103も備える。
【0062】
次に図2Bも参照して、本発明の一実施形態によるエンターテインメントデバイス2100として機能するPSPの概要の概略図が提供されている。PSPは、中央処理装置(CPU)2101、ポリゴンのレンダリング等のためのグラフィックス処理装置(GPU)2110、画像のレンダリング、ビデオ及びオーディオの再生等のためのメディアエンジン2131及びオーディオ/ビデオプロセッサ(AVC)2132、並びにダイレクトメモリアクセスコントローラ(DMAC)2140を備える。これらは、共通バス2160によってリンクされている。DMAC2140は、外部バス170にもリンクし、この外部バス170を通じて、入力及び出力が通信される。この通信は、無線通信手段(Tx/Rx)2120、USBコネクタ2125、このデバイスの記憶手段として機能できるフラッシュメモリスティックインターフェイス2135との通信、及び一体型ディスプレイ2102への通信を含む。図2Cは、これらの要素のサブセットの概略図を示して、本発明の実施形態におけるこれらの要素の役割を識別している。すべては、たとえばディスク又はネットワーク(たとえば、無線インターネット接続)からのソフトウェア制御下で動作する。ソフトウェア制御下で実行されるステップによって、ゲームが、後述するようにプレイされる。
【0063】
適切なソフトウェアの命令下で動作するエンターテインメントデバイス2100は、コラボレイティブジャムファシリティをリズムアクションゲームに提供するように動作可能である。
【0064】
本発明の一実施形態では、音楽資産(ゲームと共に提供されるか、追加の記録媒体で購入されるか、又はオンラインストアからダウンロードされるかのいずれか)が、ドラムビート若しくはボーカルトラックのような音楽のいくつかのセグメント、又は特定のサウンド効果若しくは重要な音楽フレーズへの別個のアクセスを可能にするようにアレンジされる。
【0065】
次に図3を参照すると、ソロモードでリズムアクションゲームをプレイしている第1のエンターテインメントデバイスが、利用可能な音楽資産又は選択された音楽資産のこれらの音楽セグメントを、たとえば、ドラムビート、ベースライン、又はボーカルトラックのようなグループ2116、2118にテーマ別に配置する。このようなテーマ別の配置は、事前に設定されているか、又は、ユーザ選択によって決定される。通常、4つの音楽セグメントから成る2つのグループは、任意の時点においてスクリーン上に提示され、それによって、エンターテインメントデバイスのジョイパッド2106、2108で利用可能な4つのボタンから成る2つのグループに対応する。しかしながら、このようなグループの配置は柔軟であり、ホストエンターテインメントデバイスのユーザインターフェイスの性質に依存し得ることが当業者には明らかであろう。
【0066】
エンターテインメントデバイスの追加のボタン2126、2128を使用してこれらのグループをページングして、音楽セグメントのすべての利用可能なグループ又は選択されたグループにアクセスすることができる。
【0067】
次に、ユーザは、自身が望むだけの数のグループについて、各グループから1つのセグメントを再生するように選択することができる。通常、音楽セグメントは、連続したループで再生され、ユーザは、多くの音楽セグメントを含む複雑なリミックスを構築することが可能になる。
【0068】
エンターテインメントデバイスによる音楽セグメントの再生は、エンターテインメントデバイスの対応するボタンが押下されるときに開始し、タイミングの変化及びシンコペーションのような効果が可能になる。
【0069】
代替的に、タイミングは、音楽セグメントに対応するボタンの押下によって、そのセグメントが次のビート又は次のバーで再生を開始するように量子化することができる。
【0070】
オプションとして、ユーザは、たとえば、リズムを区切る(punctuate)か又は音楽的効果を作成するために、セグメントを1度だけプレイすることを選ぶことができる。これは、たとえば、所望のセグメントに対応するボタンと組合わせてさらなる制御ボタン(図示せず)を押下することによって達成することができる。
【0071】
さらに、オプションとして、ユーザは、いくつかの選択されたセグメントがすべて、たとえば制御ボタン(図示せず)の押下時に同時に開始するように、それらのセグメントをキューに入れることを選択することもできる。
【0072】
このようにして、ユーザは、ゲームに利用可能な1つ又は複数の音楽資産から取得された音楽セグメントに基づいてリミックスを生成することができる。
【0073】
図3の例では、楽器のグラフィカル表現が表示されているが、各グループの中心となる一般アイコン(ドラム、音声等)が、対応するキーのグラフィック表現によってそれぞれ取り囲まれたもののような、代替的な表現も可能であることが理解されよう。代替的に又は加えて、説明文を使用して、セグメント及び/又はセグメントの音楽ソースを識別することもできる。
【0074】
テーマ別グループは、共通のグループ内のいずれかの音楽セグメント(図3に示すようなドラム又はシンバル等)を提供することができ、より一般的には、複数の音楽資産が利用可能である場合、それらのグループは、同じタイプのセグメントのいずれかの形態(いくつかの異なる歌曲からのギターベースライン等)を示す。本発明の一実施形態では、どの時点においても、1つのグループの1つの音楽セグメントしか選択することができない。一代替的な実施形態では、オプションとして、たとえば対応するボタンを使用してセグメントのアクティブ化をトグルすることによって、任意の個数の音楽セグメントを選択することができる。
【0075】
どのようなグラフィカル表現が使用されていようとも、主要な特徴は、ユーザ(複数可)が、出力される1つの音楽を構築するために、所望のサウンドコンポーネントを選択して順序付けることができるということである。
【0076】
次に図4及び図5を参照して、第1のエンターテインメントデバイス2100を有する第1のユーザ及び第2のエンターテインメントデバイス2200を有する第2のユーザがコラボレーションすることを望むジャムセッションが示されている。これらのユーザは、利用可能なグループのうちのいずれを自身がそれぞれ制御するかを選択する。たとえば、第1のユーザは、低音グループ及び打楽器グループを制御することを選ぶ一方、第2のユーザは、メロディーグループ及びボーカルグループを制御することを選ぶ。
【0077】
エンターテインメントデバイスは、自身の個々の無線通信手段2120間でアドホック通信プロトコルを使用して、これらの選択内容を通信し、その後、ジャムセッション中にオーディオセグメントの選択内容を通信する。
【0078】
通常、無線通信手段2120は、無線イーサネット(登録商標)、Bluetooth(RTM)、又はIEEE(電気電子技術者協会)802.11xのような短距離無線通信プロトコルを使用する。
【0079】
双方のエンターテインメントデバイスが、同じ音楽資産を備える場合、双方のユーザによって選択された音楽セグメントを再生するために、各デバイスが音楽資産の自身のコピーを使用して、その時点でジャムセッションを行うことができる。明らかに、これを行うことを可能にするには、資産識別情報の定型書式(routine form)が必要とされ、おそらく、このような各資産に関連付けられる一意のコード及びその資産がリプレイされるべき(出力作品における)関連付けられる時刻が必要とされる。このようなコード及び時刻は、各ユーザが他のユーザへ送信することができる。
【0080】
しかしながら、エンターテインメントデバイスのうちの少なくとも1つが、他のエンターテインメントデバイスの音楽資産に加えて追加の音楽資産にアクセスする場合、利用可能な2つのオプションがある。
【0081】
第1に、デバイスは、(たとえば、上述した一意のコードを使用することによって)音楽資産を比較することができ、デバイスが共通に有する資産のみをジャムセッションに(すなわち、出力作品での使用にのみ)利用可能にすることができる。しかしながら、ユーザは、自身が使用することを望む(且つ、通常、非コラボレイティブ環境でユーザに利用可能になっている)サウンドが利用不能にされていることに気付く場合があるので、これは、ユーザにとって不満足な解決法である。
【0082】
したがって、第2に、そのエンターテインメントデバイス又は各エンターテインメントデバイスは、代わりに、自身の異なる音楽資産に対応する音楽セグメントデータを他方のデバイスへ送信することができ、それによって、双方のエンターテインメントデバイスが、利用可能な音楽資産の全体を共有する。
【0083】
たとえば、第1のエンターテインメントデバイス2100が、音楽資産の標準セットに、バンド「Blur」からの資産を加えたものを含む一方、第2のエンターテインメントデバイス2200が、音楽資産の標準セットに、バンド「Oasis」からの資産を加えたものを含む場合、第1のエンターテインメントデバイス2100は、「Blur」資産を第2のエンターテインメントデバイス2200へ送信することができる一方、第2のエンターテインメントデバイス2200は、「Oasis」資産を第1のエンターテインメントデバイス2100へ送信することができる。
【0084】
この転送は、たとえば、ユーザが、上述したようにそれらのユーザ間で個々の音楽セグメントグループを割り当てている間にバックグラウンドタスクとして行うことができる。
【0085】
上記手法の組み合わせを使用することができ、いくつかの音楽資産は共有され、いくつかの音楽資産は除外されることが理解されよう。いずれが共有され、いずれが除外されるのかは、ユーザ選択、データサイズ、使用頻度、ジャンル、他のどの資産が共有若しくは排除されるのか、又は他のファクタに基づくことができる。
【0086】
音楽資産が共有されると、ジャムセッションを進めることができる。各ユーザは、上述したように、自身のエンターテインメントデバイスのインターフェイスを介して、自身の音楽セグメント選択を行い、利用可能な音楽資産のいくつか又はすべてを使用してコラボレイティブリミックスを作成する。図5に示す例では、第1のエンターテインメントデバイス2100のユーザは、第2のエンターテインメントデバイスから受信された「Oasis」の打楽器資産を使用している(図5の選択シーケンスにハッチングとしてマーキングされている)。
【0087】
上述したように、各エンターテインメントデバイスは、それ自身のユーザの入力に応答して生成された音楽セグメント選択内容を他のエンターテインメントデバイスへ送信する(401)。その結果、双方のエンターテインメントデバイスは、それ自身が生成した音楽セグメント選択データ及び受信された音楽セグメントデータの双方を取得して記憶し、双方は、これらを使用して、双方のユーザによって行われた一連の選択に基づいて(それ自身の音楽クリップ及び受信された音楽クリップを使用して)オーディオ出力を生成することができる。その結果として、各ユーザは、それらのユーザの個々のエンターテインメントデバイスによって生成されているそれらのユーザのコラボレイティブジャムセッションの結果を聞くことができる。
【0088】
しかしながら、その結果として、各デバイスは、或るユーザのデバイスに記憶された音楽資産を組み込むことができるコラボレイティブジャムセッションの記録を含むことになるが、この音楽資産は、図5の例で第1のエンターテインメントデバイスに記憶されたOasis打楽器資産のように、それらのデバイスの各ユーザが合法的に購入したものではない。それにもかかわらず、このようなユーザは、ジャムセッションの永久記録を保持することを望む場合がある。
【0089】
従って、エンターテインメントデバイス間で共有される音楽資産を即座に削除することが解決法であるはが、その場合、そのジャムセッションはもはや再現できないので、この解決法は、ユーザにとっては満足の行くものではない。
【0090】
例示の目的で2つのエンターテインメントデバイスのうちの第1のエンターテインメントデバイスを参照して、この第1のエンターテインメントデバイス2100は、著作権判断手段(たとえば、ソフトウェアでCPU2101により実施される)を備える。この著作権判断手段は、記憶手段2135に関連付けられ、ジャムセッション中に実際に選択された音楽セグメントのいずれかが第2のエンターテインメントデバイス2200から受信されたものであるか否かを判断するように動作可能である。
【0091】
受信された音楽セグメントがジャムセッション中に実際には選択されなかったものである場合、それらの音楽セグメントは、記録されたジャムセッションを第1のエンターテインメントデバイスで再生する能力に影響を与えることなく、直ちに削除されてもよい。
【0092】
これとは対照的に、受信された音楽セグメントがジャムセッション中に選択されたものである場合、それらの音楽セグメントは、削除されずに、第1のエンターテインメントデバイスによって、制限された期間の間、記憶手段2135に記憶される。
【0093】
ジャムセッションを再生成するのに使用される音楽セグメント選択内容は、関連のある音楽セグメントが引き続き利用可能である場合にのみ使用されるので、これらの音楽セグメント選択内容も、エンターテインメントデバイスによって、この同じ制限された期間の間、記憶手段2135に記憶することができる。
【0094】
本発明の一実施形態では、制限時間は、(ソフトウェア制御によるか、又は、ユーザが別れて、通信範囲を超えることによるかのいずれかで)エンターテインメントデバイス間のアドホック通信が切断されるまで伸び、それによって、ユーザは、互いに通信している限りずっと、ジャムセッションに立ち戻ること、ジャムセッションのリプレイ、及び場合によってはジャムセッションの再編集が可能になるが、その後、ユーザが切り離されると、関連のある音楽資産は削除される。
【0095】
オプションとして、この制限時間は、さらに短い一定期間(約数分又は数秒)持続し、一時的な接続障害の場合に耐性を提供することができる。
【0096】
本発明の別の実施形態では、受信された音楽セグメント及び音楽セグメント選択内容は、所定の期間の間、第1のエンターテインメントデバイスによって記憶される。この期間は、ユーザが、ジャムセッションで使用された、受信された音楽セグメントを(たとえば、永久に)保持する著作権許諾を取得するのに十分な継続期間である。
【0097】
この期間中、第1のエンターテインメントデバイスは、許諾されていない資産をさらなる関係者と共有することはできないことに留意されたい。
【0098】
第1のエンターテインメントデバイスの著作権判断手段は、受信された音楽セグメントのいずれについて、第1のエンターテインメントデバイスが、現在、保持又は再生する権利を有していないのかを識別する。もちろん、権利が保有されていると判断される音楽セグメントは、保持することができる。これは、記憶されたルックアップテーブルを参照することによって、又は各音楽セグメントに関連付けられる権利ステータスフラグを参照することによって達成することができる。
【0099】
記憶されたルックアップテーブルの場合、これは、エンターテインメントデバイスにローカルに保持することもできるし、又はインターネットを介してアクセスされる中央サーバに保持することもできる。
【0100】
音楽セグメントを記憶するための制限時間内ではあるが、その後になって、ユーザは、ジャムセッションを保持することを決定することができ、したがって、インターネット接続を介して第1のエンターテインメントデバイスから著作権許諾サーバへの接続を開始することができる。著作権判断手段は、その後、著作権許諾サーバに、どの音楽セグメントが著作権許諾を必要としているのかについて通知する。著作権許諾サーバは、その後、ユーザからの手数料を借方に記入し、著作権許諾を許可する。
【0101】
この手数料は、ユーザに属するプリペイドクレジットから控除することができる。たとえば、ゲームの購入価格の一部は、ゲームのオンライン登録時に利用可能にされるプリペイドクレジットを構成することができる。このクレジットが使い果たされると、所望に応じてさらにクレジットを支払うことをユーザに勧めることができる。代替的に、既知のインターネット支払い方法によって、手数料を支払うこともできるし、又はクレジットを更新することもできる。
【0102】
著作権許諾が許可されると、受信された音楽セグメント及びセグメント選択データを記憶するための制限時間が取り消され、関連のあるデータを無期限に保持することができる。
【0103】
オプションとして、著作権許諾は、受信された音楽セグメントの使用を、特定のジャムセッションの再生に制限することができる。または、ユーザは、著作権許諾を、それらのセグメントをユーザ自身の音楽資産のセットに追加することができ、潜在的には、本明細書で説明した方法と同様の方法でそれらの音楽セグメントを別のユーザと再び共有することもでき、音楽資産のピアツーピア配布が可能になる。
【0104】
制限時間が満了する前に、著作権許諾が取得されない場合、受信された音楽セグメント(オプションとして、ユーザ自身の選択データ及び受信された選択データ)は削除される。
【0105】
オプションとして、たとえば、制限時間の満了前のしきい値期間内にリズムアクションゲームがプレイされるとき、リズムアクションゲームのセッション中に通知を含めることによって、第1のエンターテインメントデバイスは、制限時間が近づいていることをユーザに通知することができる。
【0106】
本発明の別の実施形態では、各エンターテインメントデバイスは、それ自身の著作権許諾サーバを備える。一例のシナリオでは、第1のエンターテインメントデバイスは、第2のエンターテインメントデバイスと音楽セグメントを共有しており、第2のエンターテインメントデバイスは、上述したように、受信された音楽セグメントの著作権許諾を取得する必要があると判断している。第2のエンターテインメントデバイスのユーザが著作権許諾の要求を開始する場合、第2のエンターテインメントデバイスは、第1のエンターテインメントデバイスに認証を要求する。
【0107】
この実施形態では、音楽資産の購入によって、ゲームでのコラボレイティブジャムの目的でその音楽資産から(たとえば、セグメント単位で)セグメントを共有する限られた数のライセンスが、その価格の範囲内で授与される。このライセンスデータは、メディアデータと共に(たとえば、購入ディスクに)記憶されている。第1のデバイスのユーザは、したがって、これらのライセンスの1つを使用して、第2のユーザに著作権許諾を許可するか否かを選ぶことができる。
【0108】
第1のユーザのライセンスが使い果たされた場合、第1のユーザは、オプションとして、既知のインターネット支払い方式を使用して、インターネット上の中央著作権許諾サーバを介してさらにライセンスを購入することができる。
【0109】
第2のエンターテインメントデバイスのユーザが、制限時間が満了する前に、著作権許諾を取得しない場合、又は、第1のエンターテインメントデバイスのユーザが、自身のライセンスのうちの1つを使用することを拒否する場合、第2のエンターテインメントデバイスの受信された音楽セグメントは削除される。
【0110】
発信元のエンターテインメントデバイス又は中央許諾サーバのいずれかから著作権許諾を取得するファシリティがエンターテインメントデバイスに利用可能である本発明の一実施形態も、本発明の範囲内にあるとみなされることが理解されよう。
【0111】
上記実施形態のいずれかについて代替的又は加えて、音楽セグメントは、ジャムゲームについて著作権許諾を必要とするのか、そうではなく、「フリーユース」ライセンス下で利用可能にされているのかを識別するフラグを含むことができる。このようなフリーユース音楽資産は、制限時間なしでジャムゲーム内に記憶して使用することができる。
【0112】
ジャムセッションの記憶は、必要とされる音楽セグメント及び2人のユーザによって生成された音楽セグメント選択内容の形態を取ることができることが理解されよう。この音楽セグメント選択内容は、コラボレイティブジャムセッションに由来するオーディオ出力を再生成するのに必要とされる識別情報及びタイミング情報を提供する。或いは、代替的に又は加えて、ジャムセッションの記憶は、添付の音楽セグメント選択データを記憶することなく、オーディオ出力全体のデジタル記録の形態を取ることもできることが理解されよう。この第2の場合に、上記制限時間及び著作権許諾方法は、別のエンターテインメントデバイスから受信された音楽資産を含むデジタル記録であって、ホストエンターテインメントデバイスが現在著作権許諾を有しないデジタル記録にも適用できることが明らかであろう。したがって、ホスト(受信者)デバイスは、(コラボレイティブジャムセッションが完了すると)出力作品の記録をリプレイすることを許諾されることはできるが、別の出力作品で使用するために個々のクリップにアクセスすることを(又は記憶することさえも)許諾されることはできない。
【0113】
さらに、ジャムセッション及びその結果として音楽資産の共有は、2人の参加者に制限される必要がないことは明らかであろう。
【0114】
この説明内における「音楽資産」、「音楽セグメント」、及び「音楽セグメント選択内容」への言及は、より一般的には、「オーディオ資産」、「オーディオセグメント」、及び「オーディオセグメント選択内容」を指すことも、当業者によって理解されよう。「セグメント」には、デジタルサンプル、MIDIデータ、又は他のオーディオ記憶フォーマット若しくはオーディオ圧縮フォーマットが含まれ得る。
【0115】
通常、コラボレイティブジャムセッションに関与する2つ以上のエンターテインメントデバイスはほぼ同一のものを有するが、そうである必要はないことが当業者によってさらに理解されよう。たとえば、通常、デバイスは、2つのSony(登録商標)PlayStation Portable(登録商標)エンターテインメントデバイスとすることができるが、潜在的には、コラボレイティブジャムセッションは、Sony(登録商標)PlayStation Portable(登録商標)エンターテインメントデバイスとSony(登録商標)PlayStation 2(登録商標)エンターテインメントデバイス又はSony(登録商標)PlayStation 3(登録商標)エンターテインメントデバイスとの間で開催することができる。
【0116】
同様に、オーディオセグメントデータ及びオーディオセグメント選択データのソースは、PSP「ゾーン」のような無線ホットスポットを介してアクセスすることができる。この場合、コラボレータは、上述した別のデバイスとの無線通信のエリアと同等のものとして無線ホットスポットゾーンを取り扱う上述した方法と類似の方法で、無線ホットスポットゾーン内においてビートジャムゲームを操作することができる。
【0117】
また、記憶手段2135は、オンラインストレージ、内部記録可能媒体、又は着脱可能記録可能媒体を含めて、エンターテインメントデバイスに利用可能な任意の適した記憶手段とすることができ、暗号化を含むことができることも理解されよう。
【0118】
次に図6を参照して、第1のエンターテインメントデバイスのデータ記憶方法は、以下のステップを含む。
i.第2のエンターテインメントデバイスと通信リンクを形成するステップ(ステップS1)
ii.上記第2のエンターテインメントデバイスから1つ又は複数の音楽資産を受信するステップ(ステップS2)
iii.受信された音楽資産を記憶するステップ(ステップS3)
iv.受信された音楽資産のうちの1つ又は複数が、コラボレイティブジャムセッション中に、第1のエンターテインメントデバイス又は第2のエンターテインメントデバイスのいずれかのユーザによって選択されるか否かを判断するステップ(ステップS4)
v.オーディオセグメントデータソースから受信され、且つ、受信されたオーディオセグメント選択データ又は生成されたオーディオセグメント選択データのいずれかに従って選択されたオーディオセグメントデータの記憶の継続期間を制限するステップ(ステップS5)
【0119】
本明細書で開示される装置の変形形態のオペレーションに対応する上記方法の変形形態は、本発明の範囲内にあるとみなされることが当業者によって理解されよう。これらの変形形態には、以下のものが含まれるが、これらに限定されるものではない。
−第1のエンターテインメントデバイスが第2のエンターテインメントデバイスへ音楽資産を送信すること;
−第1のエンターテインメントデバイスが、使用されない受信された音楽資産を削除すること;
−第1のエンターテインメントデバイスが、第2のエンターテインメントデバイスとの通信リンクの継続期間の間、受信された音楽資産を記憶すること;
−第1のエンターテインメントデバイスが、インターネットを介して集中型許諾サーバに著作権許諾を要求すること;
−第1のエンターテインメントデバイスが、関連のある音楽資産が受信された発信元エンターテインメントデバイスに著作権許諾を要求すること;及び
−第1のエンターテインメントデバイスが、関連のある音楽資産を予め送信した送信先の第2のエンターテインメントデバイスからの要求に応答して、著作権許諾を許可すること。
【0120】
次に、本発明の実施形態による著作権許諾及びデジタル著作権管理をより詳細に説明する。
【0121】
図7は、資産パッケージ又はメディアパッケージ3100を、そのパッケージ3100を暗号化するのに使用される署名データ3200に関連付ける方法の概略表現を示している。通常、署名データは、パッケージ3100を暗号化するのに使用される対称鍵と共にパッケージの使用権に関連するデータを含み、メディアパッケージが改ざんされていないことを保証するのに使用することができる。しかしながら、パッケージ3100を暗号化するのに非対称鍵を使用できることが理解されよう。署名データ3200は、スタンドアロンファイルとすることもできるし、又は図7に示すようにパッケージの最後に付加することもできる。または、署名データ3200は、パッケージ3100の最前部に付加することもできるし、パッケージ3100内に配置することもできるし、又はパッケージ3100全体にわたって分散させることもできる。オプションとして、異なる特性及び属性を有する他の署名(たとえば、3210、3220)を同じパッケージ3100に関連付けることができる。署名データが有することができるこれらの属性及び特性は、後に、より詳細に説明する。
【0122】
本発明の一実施形態では、特定の一意のハードウェア識別情報(HWID)を有するエンターテインメントデバイス(PSP、PS3、又は他の任意の適したエンターテインメントデバイス)においてのみパッケージを使用/アクセス可能とするように、署名3200内に含まれる使用権はパッケージの使用をロックする。この場合、パッケージ3100が関連付けられている特定のエンターテインメントデバイスのHWIDは、署名データ3200内にハッシュ値として記憶され、パッケージを復号するために(セルプロセッサがたとえば暗号化装置及び/又は復号装置として機能できる)エンターテインメントデバイスによって使用される対称鍵は、HWIDに従って生成される。たとえば、HWIDは、HDD400に記憶することができ、パッケージ3100を復号するときに著作権許諾手段が使用することができる。これによって、署名データ3200は、パッケージ3100を復号するのに必要とされるすべての情報を含まないので、パッケージ3100の署名3200がクラッキングされる可能性が低減される。HWIDのハッシングは、パッケージに関連付けられるデバイスのHWIDが署名から回復可能でないことを意味する。
【0123】
プロセッサ100は、パッケージ3100が暗号化されているか又は特定のエンターテインメントデバイスに対してロックされているかを判断するように動作可能である。パッケージ3100が暗号化されていない場合又は特定のエンターテインメントデバイスに対してハードウェアロックされていない場合、ユーザは、制限なくパッケージを自由に使用でき又はパッケージに自由にアクセスできる。一方、パッケージ3100が暗号化されている場合又はハードウェアロックされている場合、プロセッサ100は、以下で後述するように、パッケージ3100の使用権を検出し、署名データ3200に従ってパッケージ3100を復号するように動作可能である。
【0124】
使用される暗号化方法が公衆にリークされる場合に、署名データ3200をリバースエンジニアリングできる可能性を低減するために、署名データ3200のいくつかの部分(たとえばパッディングとして使用されるビット)をランダムデータで置き換えることによって、署名データ3200の部分を分かりにくくすることができる。
【0125】
たとえば、署名データ3200の最初の100ビット程が、パッケージが関連付けられているデバイスの同一性に関連するデータ(製品コード)を含む場合、その製品コードを分かりにくくするために、セキュアハッシングアルゴリズム(SHA)のような暗号ハッシュ関数を使用してこれらのビットを暗号化することができる。通常、SHA−1(2002年8月1日の連邦情報処理標準公報180−2、http://csrc.nist.gov/publications/fips/fips180-2/fips180-2withchangenotice.pdf)が、ハッシング関数として使用されるが、任意の適したハッシュ関数も使用できることが理解されよう。加えて、ハッシュ関数が、署名データ3200内でそのデータに割り当てられたスペースよりも長い結果を生成する場合、分かりにくくされたデータを記憶するのに必要とされるバイト数を削減するために、結果のハッシュ関数のバイトのセットに対してブール演算を行うことができる。
【0126】
たとえば、SHA−1ハッシング関数が使用される場合、ハッシュ関数の出力は、160ビット(20バイト、ここで1バイト=8ビットである)である。したがって、署名データ3200内で製品コードに割り当てられたスペースが16バイトであり、ハッシュ関数が20バイトを生成する場合、ハッシュ関数の出力は、5バイトから成る4つのセットに分割することができる。次に、5バイトから成る各セットについて、そのグループの最初の4バイトと5番目のバイトとの間でXORのようなブール論理演算を行うことができ、したがって、バイトの総数が削減される。互いに連結されると、バイトの総数は、20ではなく16となる。削減された結果のサイズのハッシュデータは、署名データ3200内で製品コードの代わりに使用される。もちろん、任意の適した論理演算を使用して、ハッシュ関数の結果物のバイト数を削減できることが理解されよう。
【0127】
署名データ3200は、パッケージ3100のコンテンツに関連するアプリケーションデータを含むことができる。通常、アプリケーションデータは、アプリケーションが使用できる任意のタイプのデータを含む。有利には、署名データ3200は、アプリケーションデータを含むので、パッケージ3100のコンテンツが復号されることなく、アプリケーションデータにアクセスすることができる。さらに、署名データがアプリケーションデータを含む場合、これは、タイニー暗号化アルゴリズム(Tiny Encryption Algorithm)(TEA)(David J. Wheeler及びRoger M. Needham著「TEA, a tiny encryption algorithm」。Fast Software Encryption: Second International Workshop ed. Bart Preneel, volume 1008 of Lecture Notes in Computer Science, pages 363-366, Leuven, Belgium, 14-16 December 1994)、拡張タイニー暗号化アルゴリズム(XTEA)(Roger M. Needham及びDavid J. Wheeler著「Tea extensions」。Technical report, Computer Laboratory, University of Cambridge, October 1997 http://www.cix.co.uk/~klockstone/xtea.pdf)、又はブローフィッシュ(Blowfish)暗号化アルゴリズム(Bruce Schneier著「Description of a New Variable-Length Key, 64-bit Block Cipher (Blowfish)」、Fast Software Encryption 1993: 191-204 - http://www.schneier.com/paper-blowfish-fse.html)のような対称鍵暗号を使用して暗号化することができる。ただし、任意の適した対称鍵暗号も使用できることが理解されよう。通常、TEA又はXTEAが使用される場合、データを暗号化するのに使用されるラウンド数(n)は、8≦n≦255である。オプションとして、アプリケーションデータは、製品コードを暗号化アルゴリズムの対称鍵として使用して暗号化される。
【0128】
署名データは、ハードウェアIDに加えて又はハードウェアIDに代えて、エンターテインメントデバイスの特定のユーザに関連するアカウントID、著作権判断手段がパッケージ3100を復号できる期間を求めるのに使用される時間基準、及びパッケージ3100のコンテンツへのアクセスが拒否される後の日付を表すのに使用される満了日のうちのいずれか又はすべてに関連する使用権も含むことができる。したがって、署名データ3200は、ハードウェアID、アカウントID、時間基準、及び満了日のうちのいずれか又はすべてを含むことができる。
【0129】
この場合、署名データ3200の使用権は結合されて、ブール式が形成される。このブール式は、ユーザの特定のエンターテインメントデバイスに関連付けられる使用権が、パッケージ3100を復号するのに必要とされる基準を満たすか否かを判断するために、著作権判断手段がその値を求めることができる。通常、これは、署名データ3200内において、2分木構造として表される。この2分木構造では、終端ノードは、パッケージの使用権に関連し、非終端ノードは、後述するようにブール演算に関連する。したがって、著作権判断手段がパッケージ3100を復号できるようにするために、ブール式が満たされなければならない。
【0130】
署名データは、リベスト、シャミア、及びエイドルマン(Rivest, Shamir, & Adleman)(RSA)アルゴリズムのような非対称暗号を使用して暗号化することができるが、任意の適した非対称暗号又は対称暗号を使用できることが理解されよう。署名データを暗号化することによって、署名データから対称鍵を推定できる可能性を低減することができる。通常、署名データ3200は、公開鍵を使用して暗号化され、その後、公開鍵に関連付けられる秘密鍵を使用してプロセッサ100により復号される。本発明の好ましい一実施形態では、署名データ3200は、RSAアルゴリズムに従って、2048ビット鍵対で暗号化及び復号されるが、任意の適切な鍵対の長さを使用できることが理解されよう。
【0131】
次に、図8を参照して、署名データ3200及びその関連付けられるパッケージ3100の復号について説明する。
【0132】
図8は、本発明の一実施形態による署名データ3200をその関連付けられるパッケージ3100と共に復号する方法のフローチャートを示している。ここで、復号は、エンターテインメントデバイス10のセルプロセッサ100又はエンターテインメントデバイス2100若しくは2200のCPU2101が行うことができる。しかしながら、図8の以下の説明では、エンターテインメントデバイス10のセルプロセッサ100が復号を実行するものと仮定する。
【0133】
第1のステップs10において、プロセッサ100は、既知の復号技法を使用して署名データ3200を復号する。たとえば、署名データが、RSAアルゴリズムに従い公開鍵を使用して暗号化されている場合、プロセッサ100は、その公開鍵に関連付けられる秘密鍵を使用して署名データ3200を復号するように動作可能である。
【0134】
ステップs11において、プロセッサ100は、パッケージ3100及び/又は署名データ3200が真正なものであるか否かを確かめるためにチェックを行う。
【0135】
パッケージ3100の場合、プロセッサ100は、暗号化されたパッケージ3100からハッシュ値を生成する。次に、プロセッサ100は、このハッシュ値を、パッケージ3100が暗号化されたときに生成されたパッケージ照合鍵と比較する。このパッケージ照合鍵は、パッケージ3100が最初に暗号化されるときに、暗号化されたパッケージからハッシュ値を作成することによって生成される。パッケージ照合鍵は、HDD400に記憶することもできるし、又はデジタル著作権管理サーバ(DRMサーバ)に記憶して、その後、パッケージへのアクセスがエンターテインメントデバイスによって要求されるときにエンターテインメントデバイスへダウンロードすることもできる。
【0136】
同様の方法を使用して、署名データ3200が真正なものであり且つ不正変更を受けていないか否かが判断される。ここで、パッケージ照合鍵を生成するのに使用されたプロセスと同様のプロセスで、署名データが最初に作成されるときに署名照合鍵が生成され、この署名照合鍵は、HDD400又はDRMサーバに記憶される。オプションとして、チェックは、パッケージ3100に対してのみ行われる。代替的に、チェックは、署名データに対してのみ行われるか、又は、パッケージ3100及び署名データ3200の双方に対して行われる。
【0137】
パッケージ照合鍵及び署名照合鍵は、暗号化されていないパッケージ3100及び暗号化されていない署名データ3200からそれぞれ生成できることも理解されよう。この場合、ハッシュ値が生成されて、ハッシュ値の比較が実行される前に、プロセッサは、パッケージ及び/又は署名を復号するように動作可能である。
【0138】
パッケージ3100から生成されたハッシュ値がパッケージ照合鍵と一致しないとプロセッサが判断する場合、又は、署名データ3200から生成されたハッシュ値が署名照合鍵と一致しないとプロセッサが判断する場合、ハッシュ値と照合鍵との間の不一致は、パッケージ3100及び/又は署名データ3200が不正変更を受けている可能性があることを示すので、ステップs15において、パッケージへのアクセスは阻止される。
【0139】
一方、ハッシュ値が照合鍵と一致することをプロセッサ100が検出する場合、ステップs12において、プロセッサ100は、ブール式Rを使用して署名データ3200内に含まれる使用権を評価し、そのエンターテインメントデバイス10でのパッケージの使用/アクセスが可能であるか否かを判断する。たとえば、ブール式Rは、上記で定義したような使用権の点から、
R=R1 OR R2
となるように定義することができる。ここで、
R1=(A==a)AND(H==h)
であり、
R2=(A==a)AND(H==h)AND(t≧T)AND(t≦T+d)
である。ここで、AND及びORは、当該技術分野で周知のブール論理演算子であり、==は、2つのオペランドが等しい場合には真を返し、2つのオペランドが異なる場合には偽を返す演算子である。
Hは、パッケージ3100の使用が意図されているデバイスのハードウェアIDを表現したものであり、ハードウェアIDのハッシュ値又はハードウェアIDの他の或る表現とすることができる。
hは、使用権を評価するデバイスのハードウェアIDを表現したものであり、使用権を評価するデバイスのハードウェアIDのハッシュ値又はそのハードウェアIDの他の或る表現とすることができる。
Aは、パッケージ3100を所有するユーザのアカウントIDを表現したものであり、パッケージを所有するユーザのアカウントIDのハッシュ値又はアカウントIDの他の或る表現とすることができる。
aは、使用権を評価するデバイスにログオンされたユーザのアカウントIDを表現したものであり、そのユーザのアカウントIDのハッシュ値又はそのユーザのアカウントIDの他の或る表現とすることができる。
Tは、(制限された期間にわたって可能にされる使用に関連のある)基準日である(以下を参照)。
tは、使用権が評価される時刻である。
dは、パッケージ3100へのアクセスを許可することができる(時刻t後の)時間量を示す定数である。
【0140】
上記で与えられた例では、コンテンツの対応する使用権は、ユーザが、(上記R1によって示されるように)自身のエンターテインメントデバイスで何の時間制限もなく使用するメディアパッケージを購入した状況に対応することができるが、ユーザがそのメディアパッケージを別のエンターテインメントデバイスで使用することを望む場合、そのパッケージの使用は、(T=別のデバイスでの権利が開始する時刻及びd=10日を有する上記R2によって示すように)たとえば10日間に制限することができる。しかしながら、パッケージの使用の満了について任意の適した期間を使用できること、及び、dは、認められる期間を規定するのに適した任意の値を取ることができることが理解されよう。加えて、ブール式のオペランドは、バイナリ値、整数、データ列等のいずれか又はすべてとすることができることが理解されよう。さらに、ブール式の演算子は、AND、OR、NOT、イコール(Equal to)(==)、加算、減算、乗算、除算、未満、より大きい、以下、以上、又は他の任意の適した演算子のいずれか又はすべてとすることができることも理解されよう。
【0141】
署名データ3200内において、ブール式は、図9に示すように木構造として表すことができる。通常、この木構造は、2分木構造であるが、異なる個々の木構造を有する他の式を使用できること、及び、図9に示す2分木構造は、説明としてのみ含まれており、限定を意図するものでないことが理解されよう。ここで、OR(3201)、AND(3202a、3202b、3204a、及び3204b)、並びに==(3203a、3203b、3207a、及び3207b)のようなブール演算子は、木のノードとして表すことができ、H(3206a、3210a)、h(3206a、3210b)、A(3205a、3209a)、a(3205b、3209b)、t≧T(3208a)、及びt≦T+d(3208b)のような使用権は、木構造の終端ノードとして表される。図9から分かるように、分岐R1は、メディアパッケージ3100を購入したユーザがそのメディアパッケージ3100を自身のマシンで何の制限もなく自由に使用できる状況に対応する一方、分岐R2は、メディアパッケージ3100を所有するユーザが、別のエンターテインメントデバイスでそのメディアパッケージ3100を使用し、そのパッケージ3100の使用が、上述したように10日のような期間に制限される状況を表している。
【0142】
次に図8を参照して、ステップs13において、プロセッサ100は、ブール式が満たされるか否かを判断する。式が0を返す場合、ステップs15において、パッケージ3100へのアクセスは、プロセッサ100によって阻止され、パッケージ3100のコンテンツは使用できない。式が1を返す場合、ステップs14において、プロセッサは、パッケージ3100に関連付けられる対称鍵を抽出するように動作可能である。次に、プロセッサ100は、ステップs16において、ステップs14で抽出された対称鍵を使用してメディアパッケージ3100を復号するように動作可能である。メディアパッケージ3100へのアクセスがユーザによって要求されるごとに、又は、パッケージが使用されている間連続的にブール式の値を求めることができる。オプションとして、ブール式の値は、メディアパッケージ3100へのアクセスがユーザによって最初に要求されるときに一度だけ求められる。異なる式及び/又は反対の極性の結果(result polarities)を使用でき、たとえば、アクセスが拒否される場合に「1」(又は他の値)になり、逆もまた同様とできることが理解されよう。
【0143】
次に、図10及び図11を参照して、メディアパッケージ及び署名データの暗号化及び復号をより詳細に説明する。
【0144】
図10は、本発明の一実施形態による、メディアパッケージ3100のコンテンツの暗号化処理を署名データ3200の暗号化と共に概略的に示している。最初に、ステージ4110及びステージ4120において、メディアパッケージ3100の使用が意図されているエンターテインメントデバイスのハードウェアID(H)及びメディアパッケージ3100に関連付けられるユーザのアカウントID(A)に関連する個々のハッシュデータが、上述したような適切なハッシュ関数に従って生成される。ハッシュされたハードウェアID(H)は、ハッシュされたアカウントID(A)及び上述したような時間基準(T,d)と共に互いにバンドルされて、使用権バンドル4140が形成される。
【0145】
ステージ4130において、ハードウェアID(H)が使用されて、メディアパッケージ3100のコンテンツを暗号化するのに使用される対称鍵が作成される。上述したように、これによって、対称鍵を抽出するには正しいハードウェアID(H)の事前知識が必要とされるので、対称鍵を署名データから違法に取得できる可能性が低減される。代替的に、対称鍵は、アカウントID(A)、時間基準(T)、これらの値のいずれかのハッシュ値に従って生成することもできるし、又は独自に作成することもできる。次に、ステージ4130において生成された対称鍵は、使用権バンドル4140と共に使用されて、署名データブロック4150が形成される。
【0146】
ステージ4100において、暗号化されたコンテンツを形成するために、鍵生成ステージ4130において生成された対称鍵が使用されて、メディアパッケージ3100のコンテンツが対称暗号化される。オプションとして、暗号化されていないパッケージ又は暗号化されたパッケージのハッシュ値を生成することによって、暗号化されたパッケージ又は暗号化されていないパッケージから、パッケージ照合鍵を生成することができる。
【0147】
ステージ4160において、暗号化された署名データを形成するために、メディアパッケージ3100に一意に関連付けられる公開鍵を使用して、署名データが非対称暗号化される。暗号化された署名データは、したがって、メディアパッケージ3100の暗号化されたコンテンツに関連付けられる。オプションとして、ステージ4160の前後で、署名データブロック4150又は暗号化された署名データのいずれかからハッシュ値を生成することによって、署名照合鍵を作成することができる。
【0148】
図11は、図10に示す実施形態に従って暗号化された暗号化署名データと共に暗号化コンテンツの復号プロセスを概略的に示している。
【0149】
第1のステージ5110において、パッケージ及び/又は署名データがチェックされて、それらが上述したように真正なものであるか否かが判断される。このチェックが、暗号化されていないパッケージ及び/又は暗号化されていない署名データを使用して行われる場合、これらは、チェックが実行される前に、後述するプロセスに従って復号される。次に、暗号化された署名データは、暗号化されていない署名データブロック4150を回復するために、秘密鍵を使用して非対称復号される。次に、使用権バンドル4140が署名データブロック4150から抽出され、バンドル4140内に含まれる使用権は、使用権判断ステージ5150に渡される。加えて、暗号化されたコンテンツに関連する対称鍵が、復号判断ステージ5140に渡される。
【0150】
ステージ5160及びステージ5170において、使用権が評価されているエンターテインメントデバイスのハードウェアID(h)及びエンターテインメントデバイスにログオンされたユーザのアカウントID(a)の個々のハッシュ値が、上述したような適切なハッシュ関数を使用して生成される。結果のハッシュ値は、現在の時刻(t)(すなわち、使用権が評価されている時刻)に関連するデータと共に使用権判断ステージ5150に渡される。
【0151】
使用権判断ステージ5150は、上述したようにブール式の値を求めて、暗号化されたコンテンツが復号されるべきか否かを判断する。使用権判断ステージは、ブール式が満たされると判断する場合、対称鍵を対称復号ステージ5100に渡すように復号判断ステージ5140に命令する。次に、対称復号ステージ5100は、エンターテインメントデバイスがアクセスできる復号されたコンテンツを生成するために、暗号化されたコンテンツを復号する。一方、ブール式が満たされないと使用権判断ステージ5150が判断する場合、対称鍵は、復号判断ステージ5140によって対称復号ステージ5100に渡されず、暗号化されたコンテンツを復号することはできない。
【0152】
次に、図12を参照して本発明の一実施形態を説明する。図12では、関連付けられる署名データを有するデジタルメディア資産が、エンターテインメントデバイス間で共有されている。
【0153】
図12に示す例では、エンターテインメントデバイス7100のユーザは、関連付けられる署名データ3200を有するメディアパッケージ3100を所有する。この場合、署名データ3200は、第1のユーザが自身のエンターテインメントデバイス7100でそのメディアパッケージを制限なく使用することを可能にする上述したような使用権を含む(上記分岐R1)。たとえば、メディアパッケージは、Sony PlayStation 3(登録商標)エンターテインメントデバイス用のSingStar(登録商標)ゲームとすることができるが、メディアパッケージ3100は、他の任意の適したゲームソフトウェア、オーディオ素材、ビデオ素材等とすることができること、及び、エンターテインメントデバイスはPSP(登録商標)又は他の任意のエンターテインメントデバイスとすることができることが理解されよう。
【0154】
しかしながら、第1のユーザは、友人を訪ねて、友人のエンターテインメントデバイス7200でゲーム(たとえば、SingStar(登録商標))をプレイすることを望む場合があることが理解されよう。そうするために、第1のユーザは、ゲームデータを無線で転送することもできるし、又は、暗号化されたメディアパッケージ3100(たとえば、SingStar(登録商標)ゲーム)を、自身のエンターテインメントデバイスからMemory Stick(登録商標)7300若しくは他の適したメモリカードへ、メモリカードリーダ450を使用してロードし、暗号化されたメディアパッケージ3100をそれらのMemory Stick(登録商標)等と共に友人宅に持って行くこともできる。その後、メディアパッケージを友人のエンターテインメントデバイス7200にロードして、HDD400に記憶することができる。したがって、WiFiポート730又はイーサネット(登録商標)ポート720を使用して、たとえばゲームサーバからメディアパッケージ3100をダウンロードする必要は取り除かれる(ただし、それでも、それは、友人の署名データ及び権利特権のコラボレーションで可能である)。
【0155】
しかしながら、メディアパッケージ3100は、上述したように、まだ、署名データ3200を使用してユーザのエンターテインメントデバイス7100のハードウェアIDにロックされている。したがって、メディアパッケージ3100のユーザ(所有者)は、その友人のエンターテインメントデバイス7200からデジタル著作権管理サーバにログオンし、友人のエンターテインメントデバイス7200でメディアパッケージを復号することを可能にする新しい署名データ3220をダウンロードすることができる。この場合、友人のエンターテインメントデバイス7200でのメディアパッケージ3100の使用は、上述したしように、たとえば10日に制限することができる(分岐R2)。
【0156】
さらに、友人のエンターテインメントデバイス7200に関連する署名データ3220は、ユーザのエンターテインメントデバイス7100に関連する署名データとは異なるので、ユーザは、帰宅して、自身のデバイスでゲームのプレイを続けることができる。通常、メディアパッケージ3100は、2つのデバイスのみでの使用に制限されるが、そうである必要はなく、メディアパッケージ3100を復号するために許諾できるデバイスの数に制限が置かれない場合もあるし、又はメディアパッケージ3100を復号するために許諾できるデバイスの最大個数が異なる場合もあることが理解されよう。加えて、友人のエンターテインメントデバイス7200は、少なくとも別のメディアパッケージ3500を、そのメディアパッケージ3500をその(友人の)エンターテインメントデバイス7200で制限なく使用することを可能にする関連付けられる署名データ3510と共に記憶することもできる。
【0157】
次に、図13及び図14を参照して、本発明の一実施形態による署名データの作成及びダウンロードをより詳細に説明する。
【0158】
図13は、ユーザがメディアパッケージ3100を購入するときにそのメディアパッケージ3100について署署名データ3200を生成するプロセスのフローチャートである。
【0159】
ステップs21において、ユーザ(購入者)は、メディアパッケージ提供者からメディアパッケージ3100を購入する。ここで、メディアパッケージ3100は、Blu−ray(登録商標)ディスク、CD−ROM、Memory Stick(登録商標)、又は他の任意の適した記憶媒体で購入することができる。代替的に、ユーザは、インターネットを介してメディアパッケージサーバ等からメディアパッケージ3100をダウンロードすることもできる。
【0160】
通常、ユーザは、メディアパッケージ3100を購入するだけでなく、自身のエンターテインメントデバイス7100でそのパッケージを使用する権利も購入している。したがって、適切な署名データ3200を生成するために、ステップs22において、ユーザのエンターテインメントデバイス7100のハードウェアIDが、ユーザのアカウントIDと共にデジタル著作権管理サーバ(DRMサーバ)へ送信される。
【0161】
ステップs23において、DRMサーバは、ハードウェアID及びアカウントIDが、メディアパッケージ3100の購入者のハードウェアID及びアカウントIDと一致することを検証する。それらが一致する場合、ステップs24において、適切な署名データ3200が、上述したように生成され、メディアパッケージ3100は、それに従って、メディアパッケージ3100の使用がユーザのエンターテインメントデバイスに制限されるように暗号化される(上記R1)。通常、DRMサーバが、署名データ3200を生成し、署名データ3200は、ユーザのエンターテインメントデバイスへダウンロードされる。次に、ユーザのエンターテインメントデバイス7100のプロセッサ100は、メディアパッケージ3100を暗号化する。代替的に、DRMサーバによる検証が行われると、ユーザのエンターテインメントデバイス7100のプロセッサ100は、メディアパッケージ3100を暗号化するだけでなく、署名データ3200も生成することができ、したがって、DRMサーバの処理負荷が削減される。
【0162】
図14は、メディアパッケージ3100を友人のエンターテインメントデバイス7200で使用することを可能にする新しい署名データ3220を生成するのに使用されるプロセスのフローチャートである。
【0163】
上述したように、ステップs31において、暗号化されたメディアパッケージ3100は、Memory Stick(登録商標)又は他の着脱可能記憶媒体から現在のエンターテインメントデバイス7200へロードされる。ここで、現在のエンターテインメントデバイスは、友人のエンターテインメントデバイス7200のような、メディアパッケージ3100の購入者のエンターテインメントデバイス以外のエンターテインメントデバイスであるとみなされる。
【0164】
友人のエンターテインメントデバイス7200でメディアパッケージ3100にアクセスすることを可能にする新しい署名データを生成できるように、ステップs32において、現在のエンターテインメントデバイスのハードウェアIDが、メディアパッケージ3100の本来の購入者のアカウントIDと共に、DRMサーバへ送信される。このアカウントIDは、現在のエンターテインメントデバイス7200からDRMサーバへ送信することができ、この場合、メディアパッケージ3100の本来の所有者は、そのエンターテインメントデバイス7200にログインしなければならない。又は、アカウントIDは、ユーザの(購入者の)エンターテインメントデバイス7100からリモートでDRMサーバへ送信することもできる。
【0165】
ステップs33において、メディアパッケージ3100に関連付けられる新しい署名データ3220が、上述したように、現在のエンターテインメントデバイスのハードウェアID及び購入者のアカウントIDから生成され、当該新しい署名データ3220は、メディアパッケージ3100を復号するのに必要な対称鍵を含む。この場合、新しい署名データ3220は、上述したように、友人のエンターテインメントデバイス7200でメディアパッケージ3100を使用できる期間を制限するために、時間基準データを含む(上記R2)。通常、DRMサーバは、新しい署名データ3220を生成する。代替的に、現在のエンターテインメントデバイス7200は、新しい署名データ3220を生成することがDRMサーバによって認められている場合には、DRMサーバの処理負荷を削減するために、新しい署名データ3220を生成することができる。
【0166】
加えて、DRMサーバは、パッケージ3100に関連のある有効な署名の現在の個数に関連する署名記録データを記憶するように動作可能な署名記録手段を備えることができる。代替的に、署名記録データは、ユーザによって所有される1つの特定のパッケージに関連するいくつの署名がこれまでに生成されたのかを示すデータを含む。オプションとして、DRMサーバは、署名データを生成できるか否かを判断するために、そのパッケージに関連付けられたすべてのエンターテインメントデバイスのハードウェア識別データを記憶することができる。したがって、新しい署名データ3220が生成されると、署名記録データは、署名をさらに生成できるか否か判断するために更新される。
【0167】
オプションとして、署名データが生成される前に、署名記録データに従って新しい署名データ3220を生成できるか否かを判断するチェックが行われる。新しい署名を生成できない場合(たとえば、現在、そのパッケージに関連するいくつかの有効な署名が存在することにより)、新しい署名データは生成されず、パッケージ3110は、別のエンターテインメントデバイスでアクセスすることができない。このチェックは、署名記録データに従ってDRMサーバが行うこともできるし、又はエンターテインメントデバイスが行うこともできる。
【0168】
通常、DRMサーバは、署名記録データを(暗号化されたフォーマット又は暗号化されていないフォーマットで)記憶するが、エンターテインメントデバイスが、オプションとして、改ざんを防止するために、暗号化されたフォーマットで署名記録データを記憶することができる。たとえば、上述したように、パッケージが2つの異なるエンターテインメントデバイスのみでの使用に制限されている状況において、DRMサーバ又はエンターテインメントデバイスが、2つの署名がそのパッケージ3100について以前生成されており、且つこれらの2つの署名が現在有効である(すなわち、パッケージのユーザアクセス/使用が可能である)ことを検出する場合、パッケージのアクセス/使用について新しい署名データによって可能にされた期間が満了するまで、さらなる署名の生成は阻止される。最後に、ステップs32において、上述したように、新しい署名データ3220内に含まれる対称鍵が使用されて、メディアパッケージ3100が復号される。しかしながら、友人のエンターテインメントデバイス7200は、購入者のエンターテインメントデバイス7100と同じではないので、メディアパッケージ3100の使用の継続期間は、上述したように、新しい署名データ3220によって制限される。
【0169】
上述したデジタル著作権管理方式を、購入者が自身の購入したメディアパッケージを別のエンターテインメントデバイスで使用することを望む状況に制限する必要はないことが理解されよう。たとえば、署名データは、ユーザが、メディアパッケージ、たとえば映画を賃借りして、ユーザのエンターテインメントデバイスのHDD400へダウンロードすることを可能にするのに使用することができる。使用の制限時間が満了すると、パッケージをHDD400から自動的に削除することができる。さらに、上述したデジタル著作権管理方式は、所定の全期間の間、パッケージへのアクセスを可能にするようにアレンジすることもできる。たとえば、合計15時間の間、パッケージへのアクセスをユーザに可能にすることができるが、それらの15時間は、連続して使用される必要はない。この場合、エンターテインメントデバイスは、パッケージが使用/アクセスされた全時間数に関連する時間使用量データを記憶し、このデータは、上述したような使用権を評価するときに使用される。
【0170】
オプションとして、上述したデジタル著作権管理方式を使用して、月ごとに一定の時間数n又は所定の月数mの所定の時間数の間、ユーザにパッケージへのアクセスを可能にすることにより、アクセスの継続期間を制限することができる(すなわち、アクセスの最終的な終了の時刻が含まれる可能性もあるし、含まれない可能性もある)。加えて、ユーザは、デジタル著作権管理アドミニストレータに手数料を支払うと、その月数の時間数nを延長することができる。代替的に、ユーザにパッケージの使用/アクセスを可能にするm箇月の時間数nは、デジタル著作権アドミニストレータに支払われた手数料に依存する。たとえば、手数料が高いほど、パッケージの使用又はアクセスをユーザに可能にする時間数nが大きくなる。しかしながら、任意の適した手数料又は課金方式を使用できることが理解されよう。
【0171】
上述したケースでは、適切なブール式は、
R=R1 OR R3
である。ここで、
R3=(A==a)AND(H==h)AND(t≧T)AND(t≦T+d)AND(ut≦UT)
を有する。ここで、
R1、A、a、H、h、t、T、d、AND、OR、及び==は、上記で与えられたように定義される。
utは、パッケージが使用/アクセスされてきた時刻tまでの全時間である。
UTは、パッケージ3100へのアクセスを許可できる全累積時間量を示す定数である。
【0172】
通常、値utは、エンターテインメントデバイスによってサーバへ送信された「パッケージ使用中」データ信号に従って、DRMサーバにより生成される。パッケージ使用中データ信号は、パッケージがエンターテインメントデバイスで使用中又はアクセス中であるときを示し、サーバがそれに応じて値utを生成できるようにする。使用権が評価されるとき、utの値は、使用権を評価できるように、サーバからエンターテインメントデバイスへ送信される。代替的に、プロセッサが、値utを生成し、パッケージの各使用期間が終了するときに、この値を暗号化されたコンテンツとしてHDD400又はMemory Stick(登録商標)に記憶することができる。
【0173】
utに関連する条件が含まれる場合、原則として、tに関連する条件を適用しない可能性があるか、又は、式の変更を回避するオプションとして、Tが、将来の非常に長い時間の或る日付に設定される可能性がある。
【0174】
本発明の実施形態では、エンターテインメント方法の要素は、エンターテインメントデバイスにおいて任意の適した方法で実施できることが理解されよう。特に、それは、ソフトウェア再構成によって、音楽資産の共有、ユーザ入力及び受信されたオーディオセグメント選択データに応答したオーディオセグメントの選択、並びにこのような共有及び選択された音楽資産をどのように記憶すべきかを判断する著作権判断の実施を行うようになっているエンターテインメントデバイス2100で構成することができる。加えて、それは、ソフトウェアによって、関連する署名データに従いメディアパッケージの暗号化及び復号を実行するようになっているエンターテインメントデバイス100で構成することもできる。さらに、エンターテインメントデバイスが上記で参照される場合、これは、PlayStation 3(登録商標)エンターテインメントデバイス、PlayStation(登録商標)エンターテインメントデバイス、又は他の任意の適したエンターテインメントデバイスとできることが理解されよう。
【0175】
ゲーム資産及び特にPS3を使用した復号に関して署名データを説明してきたが、署名データは、コラボレイティブジャム中に使用される音楽資産に関連付けることができること、並びに、音楽資産と共に署名データを暗号化及び復号することは、PSPによって行うことができることが理解されよう。したがって、上述したような署名データは、コラボレイティブジャムセッション中の音楽資産の著作権許諾を行うのに使用することができる。
【0176】
加えて、上述したような従来のエンターテインメントデバイスの既存の部分を適合させることは、たとえば、そのエンターテインメントデバイス内の1つ又は複数のプロセッサの再プログラミングを含むことができる。したがって、必要とされる適合は、プロセッサ実施可能命令を含むコンピュータプログラム製品の形態で実施することができる。このプロセッサ実施可能命令は、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、ハードディスク、PROM、RAM、フラッシュメモリ、若しくはこれらの任意の組み合わせ、若しくは他の記憶媒体のようなデータキャリアに記憶されるか、又は、イーサネット(登録商標)、無線ネットワーク、インターネット、若しくはこれらの任意の組み合わせ、若しくは他のネットワークのようなネットワーク上でデータ信号を介して送信される。
【0177】
同様に、エンターテインメントデバイスの権利許諾サーバが読み出すことができる許諾制限値を含むか又は許諾制限値が添付されたメディアデータも、このようなデータキャリアに記憶することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンターテインメントデバイスであって、
オーディオセグメントデータソースからオーディオセグメントデータを受信するように動作可能であると共に、該エンターテインメントデバイスとオーディオセグメント選択データソースとの間の対話型オーディオセグメントデータ選択セッションで接続した前記オーディオセグメント選択データソースからオーディオセグメント選択データを受信するように動作可能な通信装置と、
該エンターテインメントデバイスのユーザインターフェイスと対話するユーザによって行われた選択に応答して、オーディオセグメント選択データを生成するように動作可能なオーディオセグメントセレクタと、
前記受信されたオーディオセグメントデータを記憶するように動作可能な記憶装置と
を備え、
前記記憶装置は、
前記オーディオセグメントデータソースから受信されると共に、前記受信されたオーディオセグメント選択データ又は前記生成されたオーディオセグメント選択データのいずれかに従って選択された、オーディオセグメントデータの記憶の継続期間を制限するように動作可能であるエンターテインメントデバイス。
【請求項2】
請求項1に記載のエンターテインメントデバイスであって、
前記オーディオセグメントデータソース及び前記オーディオセグメント選択データソースは、第2のエンターテインメントデバイスであるエンターテインメントデバイス。
【請求項3】
請求項1または2に記載のエンターテインメントデバイスであって、
前記受信されたオーディオセグメント選択データ又は前記生成されたオーディオセグメント選択データのいずれかに従って選択されたオーディオセグメントデータを再生するための許諾権が提供されているか否かを判断するように動作可能な著作権判断ロジックをさらに備え、
前記記憶装置は、
前記オーディオセグメントデータソースから受信されると共に前記受信されたオーディオセグメント選択データ又は前記生成されたオーディオセグメント選択データのいずれかに従って選択されたオーディオセグメントデータであって、前記エンターテインメントデバイスによる再生の許諾権が現在提供されていないと判断される、オーディオセグメントデータの記憶の継続期間を制限するエンターテインメントデバイス。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のエンターテインメントデバイスであって、
前記通信装置は、
前記オーディオセグメントデータソースとの通信リンクを確立するように動作可能であり、
前記記憶の継続期間は、
前記エンターテインメントデバイスと前記オーディオセグメントデータソースとの間の通信リンクがアクティブな状態を保っている期間に制限されるエンターテインメントデバイス。
【請求項5】
請求項4に記載のエンターテインメントデバイスであって、
前記通信リンクは、短距離無線リンクであるエンターテインメントデバイス。
【請求項6】
請求項4または5に記載のエンターテインメントデバイスであって、
前記通信リンクは、下記のいずれか1つであるエンターテインメントデバイス。
i.無線イーサネット(登録商標)、
ii.Bluetooth(RTM)、
iii.IEEE802.11
【請求項7】
請求項1から3のいずれか一項に記載のエンターテインメントデバイスであって、
前記記憶の継続期間は、所定の期間に制限されるエンターテインメントデバイス。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のエンターテインメントデバイスであって、
前記記憶装置は、
前記受信されたオーディオセグメント選択データ及び前記生成されたオーディオセグメント選択データの双方を記憶するように動作可能であるエンターテインメントデバイス。
【請求項9】
請求項8に記載のエンターテインメントデバイスであって、
前記記憶装置は、
前記エンターテインメントデバイスに、前記受信されたオーディオセグメント選択データ又は前記生成されたオーディオセグメント選択データのいずれかに従って選択されたオーディオセグメントデータを再生するための許諾権が提供されていないと判断される場合に、前記受信されたオーディオセグメント選択データ及び前記生成されたオーディオセグメント選択データの双方の前記記憶の継続期間を制限するエンターテインメントデバイス。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載のエンターテインメントデバイスであって、
前記オーディオセグメント選択データは、オーディオセグメントデータの選択のタイミングを示すエンターテインメントデバイス。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載のエンターテインメントデバイスであって、
当該エンターテインメントデバイスは、
オーディオシーケンスを再生するように動作可能であり、該シーケンスは、前記受信されたオーディオセグメント選択データ及び前記生成されたオーディオセグメント選択データの組み合わせに基づいているエンターテインメントデバイス。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載のエンターテインメントデバイスであって、
前記通信装置は、許諾サーバと通信するように動作可能であるエンターテインメントデバイス。
【請求項13】
請求項12に記載のエンターテインメントデバイスであって、
前記エンターテインメントデバイスは、
前記受信されたオーディオセグメント選択データ又は前記生成されたオーディオセグメント選択データのいずれかに従って選択されたオーディオセグメントデータであって、該エンターテインメントデバイスによる再生の許諾権が現在提供されていないと判断される、オーディオセグメントデータを再生する許諾を前記許諾サーバから受信するように動作可能であるエンターテインメントデバイス。
【請求項14】
請求項13に記載のエンターテインメントデバイスであって、
前記許諾サーバからの許諾によって、前記オーディオセグメントデータソースから受信されたオーディオセグメントデータであって、許諾されているオーディオセグメントデータの、前記記憶の継続期間に対する制限が取り除かれるエンターテインメントデバイス。
【請求項15】
請求項13または14のいずれか一項に記載のエンターテインメントデバイスであって、
前記再生する許諾は、前記受信されたオーディオセグメント選択データ及び前記生成されたオーディオセグメント選択データの組み合わせに従って再生されたシーケンス内での再生に制限されるエンターテインメントデバイス。
【請求項16】
請求項12から15のいずれか一項に記載のエンターテインメントデバイスであって、
前記許諾サーバは、
インターネットを介して前記エンターテインメントデバイスによりアクセスされるサーバであるエンターテインメントデバイス。
【請求項17】
請求項1から16のいずれか一項に記載のエンターテインメントデバイスであって、
当該エンターテインメントデバイスは、
Sony(登録商標)PlayStation Portable(登録商標)デバイスであるエンターテインメントデバイス。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか一項に記載のエンターテインメントデバイスであって、
前記通信装置は、
オーディオセグメントデータ及びオーディオセグメント選択データを第2のエンターテインメントデバイスへ送信すると共に、オーディオセグメント選択データを該第2のエンターテインメントデバイスから受信するように動作可能であり、
前記最初に述べたデバイスは、
第1のエンターテインメントデバイスのユーザインターフェイスと対話するユーザによって行われた選択に応答して、オーディオセグメント選択データを生成するように動作可能なオーディオセグメント選択ロジックを備え、
許諾サーバは、
前記最初に述べたエンターテインメントデバイスによって前記第2のエンターテインメントデバイスへ送信されたオーディオセグメントデータであって、前記受信されたオーディオセグメント選択データ又は前記生成されたオーディオセグメント選択データのいずれかに従って選択された、オーディオセグメントデータを再生する許諾を前記第2のエンターテインメントデバイスに提供するように動作可能であるエンターテインメントデバイス。
【請求項19】
請求項18に記載のエンターテインメントデバイスであって、
前記許諾サーバは、
特定のオーディオセグメントに関して、制限された個数の許諾しか発行しないように動作可能であるエンターテインメントデバイス。
【請求項20】
請求項19に記載のエンターテインメントデバイスであって、
前記制限は、
当該エンターテインメントデバイスによって保持される、前記特定のオーディオセグメントに関連付けられる許諾制限値によって予め定義されているエンターテインメントデバイス。
【請求項21】
オーディオセグメントデータと、エンターテインメントデバイスがオーディオセグメント選択データを交換する任意の第2のエンターテインメントデバイスに対して前記エンターテインメントデバイスが許可することができる再生許諾の回数を示す許諾制限値とを運ぶデータキャリア。
【請求項22】
コンピュータによって実行されると、請求項1から20のいずれか一項に記載のエンターテインメントデバイスとして前記コンピュータを動作させるコンピュータ読取可能な命令を含むデータキャリア。
【請求項23】
以下のステップを含むエンターテインメントデバイスによるデータ記憶方法。
i.オーディオセグメントデータソースと通信リンクを確立するステップ
ii.前記オーディオセグメントデータソースからオーディオセグメントデータを受信するステップ
iii.受信されたオーディオセグメントデータを記憶するステップ
iv.前記受信されたオーディオセグメントのうちの1つ又は複数が、コラボレイティブジャムセッション中に、前記エンターテインメントデバイス又は前記オーディオセグメントデータソースのいずれかを介して選択されるか否かを判断するステップ
v.前記オーディオセグメントデータソースから受信されると共に、受信されたオーディオセグメント選択データ又は生成されたオーディオセグメント選択データのいずれかに従って選択された、オーディオセグメントデータの記憶の継続期間を制限するステップ
【請求項24】
請求項23に記載のデータ記憶方法であって、
前記エンターテインメントデバイスに、前記エンターテインメントデバイスと前記オーディオセグメント選択データソースとの間の対話型オーディオセグメント選択セッション中に、前記エンターテインメントデバイス又は前記オーディオセグメント選択データソースのいずれかを介して選択されたオーディオセグメントデータを再生するための許諾権が提供されているか否かを判断するステップと、
前記エンターテインメントデバイスによる再生の許諾権が現在提供されていないと判断される選択されたオーディオセグメントデータを、制限された期間の間、記憶するステップと、
を含むデータ記憶方法。
【請求項25】
コンピュータによって実行されると、請求項23又は24に記載のデータ記憶方法を前記コンピュータに実行させるコンピュータ読み取り可能な命令を含むデータキャリア。
【請求項26】
コンピュータによって実行されると、請求項23又は24に記載のデータ記憶方法を前記コンピュータに実行させるコンピュータソフトウェア。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2010−509625(P2010−509625A)
【公表日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−535811(P2009−535811)
【出願日】平成19年11月13日(2007.11.13)
【国際出願番号】PCT/GB2007/004332
【国際公開番号】WO2008/059231
【国際公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(502070679)ソニー コンピュータ エンタテインメント ヨーロッパ リミテッド (40)
【Fターム(参考)】