説明

データ通信システム

【課題】入力作業を煩雑にすることなくセキュリティ性を向上させ得るデータ通信システムを提供する。
【解決手段】携帯電話30の撮像部31により使用者の指Fの指紋画像が撮像されることに応じてこの指紋画像と記憶部に記憶される指紋データとが一致すると照合部により判断されるとき、個人データおよび個人認証要求データに応じた第1情報コードと、個人認証完了データに応じた第2情報コードとが表示部32に表示される。そして、光学的情報読取装置20の撮像部24が携帯電話30の表示部32に表示された第1情報コードおよび第2情報コードを撮像すると、デコード処理された画像データに個人認証要求データが含まれるとの判定と、デコード処理された画像データに個人認証完了データが含まれるとの判定とに応じて、個人データ等が通信部により通信用端末に送信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学的情報読取装置を用いるデータ通信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、光学的情報読取装置を用いるデータ通信システムに関する技術として、下記特許文献1に示す個人識別装置が知られている。この個人識別装置は、患者個人の個人データを二次元バーコード化して血液バッグやカルテなどの照合対象物に貼付し、再び患者個人の指紋と照合するものである。
【0003】
この個人識別装置では、まず、作業者の識別番号等が記録された作業者ラベルのバーコードを、装置本体に内蔵されたコードスキャナで読み取り、作業者を登録する。そして、作業者が患者個人の指紋情報や個人情報、属性情報を二次元バーコードに変換し、この二次元バーコードを照合対象物に貼り付ける。また、あらかじめ患者個人の指紋情報を読み取って暗号化し装置に登録する。つぎに照合作業において、再度、作業者の識別番号等が記録された作業者ラベルのバーコードを装置本体に内蔵されたコードスキャナで読み取り、作業者を登録する。そして、照合対象物の二次元バーコードを読み取って暗号を解読し、新たに読み取った患者個人の指紋情報と照合する。これにより、登録された作業者と異なる不正使用者による不正使用を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−079600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、プリペイドカードやクレジットカードの情報媒体として二次元コードが用いられており、不正使用者による不正使用を防止するため、暗号化された二次元コードを利用して、利用の都度暗号化キーを変更し、一度使用されたコードは、次回より受付けないなどの対応をしている。しかし、例えば、携帯電話やカード等に表示した二次元コードを読取装置等の入力装置に入力する場合、この携帯電話等を紛失してしまうと、携帯電話等を不正に取得した不正使用者による不正使用を防止することができない。
【0006】
そこで、二次元コード中に使用可能な者の指紋データそのものを備えるか、二次元コード中のインデックスを有してデータベースに記憶させた指紋データを参照可能にすることで、入力装置に対する二次元コードの入力と同時に使用者の指紋の入力を行ないこの指紋と上記指紋データを照合することにより、紛失等に対応する事例がある。しかしながら、このような入力方法では、紛失等に対するセキュリティ性は向上するものの、二次元コードと指紋とを入力装置にそれぞれ入力する必要があり、入力作業が煩雑になってしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、入力作業を煩雑にすることなくセキュリティ性を向上させ得るデータ通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1のデータ通信システムでは、携帯端末の表示部に表示された画像を撮像可能な読取側撮像部と、前記読取側撮像部にて撮像される画像を処理する処理部と、上位制御機器に対して所定のデータを送受信可能な通信部と、を有する光学的情報読取装置を備えるデータ通信システムであって、前記携帯端末は、使用者の指紋を撮像可能な携帯側撮像部と、個人データおよび指紋データが記憶される記憶部と、前記記憶部の前記指紋データと前記携帯側撮像部にて撮像される指紋画像とを照合する照合部と、前記記憶部の前記個人データと個人認証を要求するための個人認証要求データとに応じて第1の情報コードを作成する第1コード作成部と、個人認証の完了を示す個人認証完了データに応じて第2の情報コードを作成する第2コード作成部と、を備え、前記表示部には、前記携帯側撮像部により前記指紋画像が撮像されることに応じて前記照合部により前記指紋画像と前記指紋データとが一致すると判断されるとき、前記第1の情報コードおよび前記第2の情報コードが表示され、前記処理部は、前記読取側撮像部にて撮像される前記表示部に表示された前記第1の情報コードおよび前記第2の情報コードをデコードするデコード手段と、前記デコード手段によりデコード処理された前記第1の情報コードに格納された第1のデータに前記個人認証要求データが含まれるか否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段により前記第1のデータに前記個人認証要求データが含まれると判定されるとき、前記デコード手段によりデコード処理された前記第2の情報コードに格納された第2のデータに前記個人認証完了データが含まれるか否かを判定する第2判定手段と、を備え、前記通信部は、前記第2判定手段により前記第2のデータに前記個人認証完了データが含まれると判定されるとき、前記第1のデータに含まれる前記個人データを前記上位制御機器に送信することを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載のデータ通信システムにおいて、前記表示部には、前記第1の情報コードおよび前記第2の情報コードの少なくとも1つを複数のコード画像に分割して順次表示することを特徴とする。
【0010】
請求項3のデータ通信システムは、携帯端末の表示部に表示された画像を撮像可能な読取側撮像部と、前記読取側撮像部にて撮像される画像を処理する処理部と、上位制御機器に対して所定のデータを送受信可能な通信部と、を有する光学的情報読取装置を備えるデータ通信システムであって、前記携帯端末は、使用者の指紋を撮像可能な携帯側撮像部と、個人データが記憶される記憶部と、前記記憶部の前記個人データと個人認証を要求するための個人認証要求データとに応じて第1の情報コードを作成する第1コード作成部と、を備え、前記表示部には、前記携帯側撮像部により指紋画像が撮像されることに応じて前記第1の情報コードおよび前記指紋画像が表示され、前記処理部は、前記読取側撮像部にて撮像される前記表示部に表示された前記第1の情報コードおよび前記指紋画像データをデコードするデコード手段と、前記デコード手段によりデコード処理された前記第1の情報コードに格納された第1のデータに前記個人認証要求データが含まれるか否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段により前記第1のデータに前記個人認証要求データが含まれると判定されるとき、当該第1のデータに含まれる前記個人データに応じた指紋データを取得する指紋データ取得手段と、前記デコード手段によりデコード処理された第3のデータに前記指紋データと照合して一致する前記指紋画像が含まれるか否かを判定する第3判定手段と、を備え、前記通信部は、前記第3判定手段により前記第3のデータに前記指紋データと照合して一致する前記指紋画像が含まれると判定されるとき、前記第1のデータに含まれる前記個人データを前記上位制御機器に送信することを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項3に記載のデータ通信システムにおいて、前記第1の情報コードには暗号化が施されていることを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明は、請求項3または4に記載のデータ通信システムにおいて、前記表示部には、前記第1の情報コードと前記指紋画像とが順次表示されることを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明は、請求項3または4に記載のデータ通信システムにおいて、前記表示部には、前記第1の情報コードおよび前記指紋画像を合成した合成画像が表示されることを特徴とする。
【0014】
請求項7の発明は、請求項6に記載のデータ通信システムにおいて、前記合成画像は、前記第1の情報コードと前記指紋画像とが所定の位置関係になるように合成されることを特徴とする。
【0015】
請求項8の発明は、請求項3または4に記載のデータ通信システムにおいて、前記表示部には、前記第1の情報コードが複数のコード画像に分割して順次表示されることを特徴とする。
【0016】
請求項9の発明は、携帯端末の表示部に表示された画像を撮像可能な読取側撮像部と、前記読取側撮像部にて撮像される画像を処理する処理部と、上位制御機器に対して所定のデータを送受信可能な通信部と、を有する光学的情報読取装置を備えるデータ通信システムであって、前記携帯端末は、使用者の指紋を撮像可能な携帯側撮像部と、個人データが記憶される記憶部と、前記記憶部の前記個人データと個人認証を要求するための個人認証要求データとに応じて第1の情報コードを作成する第1コード作成部と、前記携帯側撮像部により撮像された指紋画像に応じて指紋用情報コードを作成する指紋用コード作成部と、を備え、前記表示部には、前記携帯側撮像部により指紋画像が撮像されることに応じて前記第1の情報コードおよび前記指紋用情報コードが表示され、前記処理部は、前記読取側撮像部にて撮像される前記表示部に表示された前記第1の情報コードおよび前記指紋用情報コードをデコードするデコード手段と、前記デコード手段によりデコード処理された前記第1の情報コードに格納された第1のデータに前記個人認証要求データが含まれるか否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段により前記第1のデータに前記個人認証要求データが含まれると判定されるとき、当該第1のデータに含まれる前記個人データに応じた指紋データを取得する指紋データ取得手段と、前記デコード手段によりデコード処理された第4のデータに前記指紋データと照合して一致する指紋画像に応じた前記指紋用情報コードが含まれるか否かを判定する第4判定手段と、を備え、前記通信部は、前記第4判定手段により前記第4のデータに前記指紋データと照合して一致する指紋画像に応じた前記指紋用情報コードが含まれると判定されるとき、前記第1のデータに含まれる前記個人データを前記上位制御機器に送信することを特徴とする。
【0017】
請求項10の発明は、請求項9に記載のデータ通信システムにおいて、前記第1の情報コードには暗号化が施されていることを特徴とする請求項9に記載のデータ通信システム。
【0018】
請求項11の発明は、請求項9または10に記載のデータ通信システムにおいて、前記表示部には、前記第1の情報コードと前記指紋用情報コードとが順次表示されることを特徴とする。
【0019】
請求項12の発明は、請求項9または10に記載のデータ通信システムにおいて、前記表示部には、前記第1の情報コードおよび前記指紋用情報コードを合成した合成画像が表示されることを特徴とする。
【0020】
請求項13の発明は、請求項12に記載のデータ通信システムにおいて、前記合成画像は、前記第1の情報コードと前記指紋用情報コードとが所定の位置関係になるように合成されることを特徴とする。
【0021】
請求項14の発明は、請求項9または10に記載のデータ通信システムにおいて、前記表示部には、前記第1の情報コードおよび前記指紋用情報コードの少なくとも1つが複数のコード画像に分割して順次表示されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
請求項1の発明では、携帯端末、例えば携帯電話の携帯側撮像部により指紋画像が撮像されることに応じてこの指紋画像と記憶部に記憶される指紋データとが一致すると照合部により判断されるとき、個人データおよび個人認証要求データに応じた第1の情報コードと、個人認証完了データに応じた第2の情報コードとが携帯端末の表示部に表示される。そして、光学的情報読取装置の読取側撮像部が携帯端末の表示部に表示された第1の情報コードおよび第2の情報コードを撮像すると、デコード処理された第1の情報コードに格納された第1のデータに個人認証要求データが含まれるとの第1判定手段による判定と、デコード処理された第2の情報コードに格納された第2のデータに個人認証完了データが含まれるとの第2判定手段による判定とに応じて、第1のデータに含まれる個人データが通信部により上位制御機器に送信される。
【0023】
これにより、携帯端末の携帯側撮像部に指紋画像を撮像させた状態で当該携帯端末の表示部に表示される第1の情報コードおよび第2の情報コードを光学的情報読取装置に撮像させるだけで、携帯端末により個人認証が完了するとともにこの個人認証完了に応じて個人データが上位制御機器に送信されるので、入力作業を煩雑にすることなくセキュリティ性を向上させることができる。
【0024】
請求項2の発明では、表示部には、第1の情報コードおよび第2の情報コードの少なくとも1つが複数のコード画像に分割して順次表示されるため、例えば、高解像度の指紋画像に関するデータ等の大容量データであっても携帯端末から光学的情報読取装置に確実に送信することができる。
【0025】
請求項3の発明では、携帯端末、例えば携帯電話の携帯側撮像部により指紋画像が撮像されることに応じて、この指紋画像と記憶部に記憶される個人データおよび個人認証要求データに応じた第1の情報コードとが携帯端末の表示部に表示される。そして、光学的情報読取装置の読取側撮像部が携帯端末の表示部に表示された第1の情報コードおよび指紋画像を撮像すると、デコード処理された第1の情報コードに格納された第1のデータに個人認証要求データが含まれるとの第1判定手段による判定と、デコード処理された第3のデータに個人データに応じて取得された指紋データに一致する指紋画像が含まれるとの第3判定手段による判定とに応じて、第1のデータに含まれる個人データが通信部により上位制御機器に送信される。
【0026】
これにより、携帯端末の携帯側撮像部に指紋画像を撮像させた状態で当該携帯端末の表示部に表示される第1の情報コードおよび指紋画像を光学的情報読取装置に撮像させるだけで、光学的情報読取装置により個人認証が完了するとともにこの個人認証完了に応じて個人データが上位制御機器に送信されるので、入力作業を煩雑にすることなくセキュリティ性を向上させることができる。また、携帯端末には指紋画像と指紋データとを照合する手段が不要になるため、このような照合手段をもたない携帯端末であってもセキュリティ性を向上させることができる。
【0027】
請求項4の発明では、第1の情報コードには暗号化が施されているため、携帯端末の表示部に第1の情報コードが表示される場合でも上記暗号化を解読可能な解読手段を有しない限り当該第1の情報コードを解読できないので、セキュリティ性を向上させることができる。
【0028】
請求項5の発明では、表示部には、第1の情報コードと指紋画像とが順次表示されるため、光学的情報読取装置は第1の情報コードおよび指紋画像を円滑に撮像することができる。一方、不正使用者は、例えば一の携帯端末等に表示させた第1の情報コードと他の携帯端末等に表示させた指紋画像とを光学的情報読取装置の読取側撮像部に撮像させる必要があり両者を円滑に順次表示させることができない。このため、第1の情報コードと指紋画像とが円滑に順次表示されない場合には個人データが上位制御機器に送信されないので、セキュリティ性を向上させることができる。また、携帯端末の表示部の広さによって光学的情報読取装置の読取側撮像部に撮像させる情報量が限定されないので、必要な情報量のデータを光学的情報読取装置に入力することができる。
【0029】
請求項6の発明では、表示部には、第1の情報コードおよび指紋画像を合成した合成画像が表示されるため、光学的情報読取装置はこの合成画像を1つ撮像するだけで第1の情報コードおよび指紋画像を取得できるので、光学的情報読取装置における第1の情報コードおよび指紋画像を処理するための時間を短縮することができる。
【0030】
請求項7の発明では、上記合成画像は、第1の情報コードと指紋画像とが所定の位置関係になるように合成されるため、不正使用者が第1の情報コードおよび指紋画像を合成した合成画像を用意しても両者が上記所定の位置関係にない場合には個人データが上位制御機器に送信されないので、セキュリティ性をより向上させることができる。
【0031】
請求項8の発明では、表示部には、第1の情報コードが複数のコード画像に分割して順次表示されるため、例えば、高解像度の指紋画像等のような大容量データであっても携帯端末から光学的情報読取装置に確実に送信することができる。
【0032】
請求項9の発明では、携帯端末、例えば携帯電話の携帯側撮像部により指紋画像が撮像されることに応じて、記憶部に記憶される個人データおよび個人認証要求データに応じた第1の情報コードと指紋画像に応じて作成された指紋用情報コードとが携帯端末の表示部に表示される。そして、光学的情報読取装置の読取側撮像部が携帯端末の表示部に表示された第1の情報コードおよび指紋用情報コードを撮像すると、デコード処理された第1の情報コードに格納された第1のデータに個人認証要求データが含まれるとの第1判定手段による判定と、デコード処理された第4のデータに個人データに応じて取得された指紋データに一致する指紋画像に応じた指紋用情報コードが含まれるとの第4判定手段による判定とに応じて、第1のデータに含まれる個人データが通信部により上位制御機器に送信される。
【0033】
これにより、携帯端末の携帯側撮像部に指紋画像を撮像させた状態で当該携帯端末の表示部に表示される第1の情報コードおよび指紋用情報コードを光学的情報読取装置に撮像させるだけで、光学的情報読取装置により個人認証が完了するとともにこの個人認証完了に応じて個人データが上位制御機器に送信されるので、入力作業を煩雑にすることなくセキュリティ性を向上させることができる。また、携帯端末には指紋画像と指紋データとを照合する手段が不要になるため、このような照合手段をもたない携帯端末であってもセキュリティ性を向上させることができる。
【0034】
請求項10の発明では、第1の情報コードには暗号化が施されているため、携帯端末の表示部に第1の情報コードが表示される場合でも上記暗号化を解読可能な解読手段を有しない限り当該第1の情報コードを解読できないので、セキュリティ性を向上させることができる。
【0035】
請求項11の発明では、表示部には、第1の情報コードと指紋用情報コードとが順次表示されるため、光学的情報読取装置は第1の情報コードおよび指紋用情報コードを円滑に撮像することができる。一方、不正使用者は、例えば一の携帯端末等に表示させた第1の情報コードと他の携帯端末等に表示させた指紋用情報コードとを光学的情報読取装置の読取側撮像部に撮像させる必要があり両者を円滑に順次表示させることができない。このため、第1の情報コードと指紋用情報コードとが円滑に順次表示されない場合には個人データが上位制御機器に送信されないので、セキュリティ性を向上させることができる。また、携帯端末の表示部の広さによって光学的情報読取装置の読取側撮像部に撮像させる情報量が限定されないので、必要な情報量のデータを光学的情報読取装置に入力することができる。
【0036】
請求項12の発明では、表示部には、第1の情報コードおよび指紋用情報コードを合成した合成画像が表示されるため、光学的情報読取装置はこの合成画像を1つ撮像するだけで第1の情報コードおよび指紋用情報コードを取得できるので、光学的情報読取装置における第1の情報コードおよび指紋用情報コードを処理するための時間を短縮することができる。
【0037】
請求項13の発明では、上記合成画像は、第1の情報コードと指紋用情報コードとが所定の位置関係になるように合成されるため、不正使用者が第1の情報コードおよび指紋用情報コードを合成した合成画像を用意しても両者が上記所定の位置関係にない場合には個人データが上位制御機器に送信されないので、セキュリティ性をより向上させることができる。
【0038】
請求項14の発明では、表示部には、第1の情報コードおよび指紋用情報コードの少なくとも1つが複数のコード画像に分割して順次表示されるため、例えば、高解像度の指紋画像に関するデータ等の大容量データであっても携帯端末から光学的情報読取装置に確実に送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本第1実施形態に係るデータ通信システムの概略構成を示す説明図である。
【図2】決済状態の携帯電話の表示部を光学的情報読取装置の撮像部に向けた状態を示す説明図である。
【図3】図1の携帯電話におけるコード表示処理の流れを例示するフローチャートである。
【図4】図1の光学的情報読取装置における個人データ送信処理の流れを例示するフローチャートである。
【図5】図5(A)は、第1情報コードが表示された表示部を示す平面図であり、図5(B)は、第2情報コードが表示された表示部を示す平面図である。
【図6】本第2実施形態に係るデータ通信システムの概略構成を示す説明図である。
【図7】図6の携帯電話におけるコード表示処理の流れを例示するフローチャートである。
【図8】図6の光学的情報読取装置における個人データ送信処理の流れを例示するフローチャートである。
【図9】図9(A)は、第1情報コードが表示された表示部を示す平面図であり、図9(B)は、指紋画像が表示された表示部を示す平面図である。
【図10】本第3実施形態に係るデータ通信システムの概略構成を示す説明図である。
【図11】図10の携帯電話におけるコード表示処理の流れを例示するフローチャートである。
【図12】図10の光学的情報読取装置における個人データ送信処理の流れを例示するフローチャートである。
【図13】合成画像が表示された表示部を示す平面図である。
【図14】本第4実施形態に係るデータ通信システムの携帯電話におけるコード表示処理の流れを例示するフローチャートである。
【図15】本第4実施形態に係るデータ通信システムの光学的情報読取装置における個人データ送信処理の流れを例示するフローチャートである。
【図16】図16(A)は、第1情報コードが表示された表示部を示す平面図であり、図16(B)は、指紋用情報コードが表示された表示部を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係るデータ通信システムについて図を参照して説明する。図1は、本第1実施形態に係るデータ通信システム10の概略構成を示す説明図である。
【0041】
本第1実施形態に係るデータ通信システム10は、例えば、コンビニエンスストアー等の小売店において購入額に応じた支払いをする際に、支払者が有する携帯端末、例えば携帯電話30の表示部32を所定の表示状態にして当該小売店に設置される光学的情報読取装置20の撮像部24に向けることで、決済処理を実施するためのシステムである。
【0042】
このデータ通信システム10は、図1に示すように、光学的情報読取装置20を備えており、この光学的情報読取装置20は、携帯電話30の表示部32に表示される画像を撮像可能であって、この撮像結果に応じた情報等をパソコンなどの通信用端末40に対して送受信可能に構成されている。この通信用端末40は、インターネット等のネットワークNを介して、カード決済を管理するクレジットカード会社等のデータベースDやホストコンピュータと所定の決済関連データを送受信可能に構成されている。なお、通信用端末40、ネットワークNおよびデータベースDは、特許請求の範囲に記載の「上位制御機器」の一例に相当する。
【0043】
光学的情報読取装置20は、例えば、据え置き型であって、ハウジング21の上面に設けられるガラス製の読取口22を介して照明光を照射する投光部23と、読取口22を介した反射光を撮像する撮像部24と、投光部23を駆動するとともに撮像部24にて撮像した画像を処理する処理部25と、処理部25により処理された情報等が通信用端末40に対して送受信される通信部26とを備えている。
【0044】
処理部25は、後述するように撮像部24により撮像された情報コードに対して所定のデコード処理を施し、このデコード処理の結果に応じた個人情報等を通信部26を介して通信用端末40に出力する機能を有する。
【0045】
携帯電話30は、使用者の指Fの指紋等を撮像可能な撮像部31と、所定の情報を表示可能な表示部32と、撮像部31および表示部32を駆動制御可能な制御部33と、所定の情報が記憶されるメモリ等の記憶部34と、所定の情報を入力可能な操作キー35等とを有する一般的な携帯電話であって、記憶部34には後述するコード表示プログラムが実行可能に格納されている。
【0046】
制御部33は、コード表示プログラムを実行することにより、照合部33aと、コード作成部33bとを備える制御手段として機能する。照合部33aは、撮像部31により撮像された使用者の指Fの指紋画像と、記憶部34に記憶される正当使用者の指紋データとが一致するか否かを照合するように機能する。
【0047】
コード作成部33bは、記憶部34の個人データと個人認証を要求するための個人認証要求データとに応じたQRコード(以下、第1情報コードQ1という)を作成し、個人認証の完了を示す個人認証完了データに応じたQRコード(以下、第2情報コードQ2という)を作成するように機能する。
【0048】
操作キー35は、その操作に応じて制御部33等に所定の情報を入力する機能を有するもので、コード表示用操作を行うことにより、当該携帯電話30が決済状態となり上記コード表示プログラムが開始されるように構成されている。
【0049】
次に、本第1実施形態に係るデータ通信システム10による決済処理について図2〜図5を用いて説明する。図2は、決済状態の携帯電話30の表示部32を光学的情報読取装置20の撮像部24に向けた状態を示す説明図である。図3は、図1の携帯電話30におけるコード表示処理の流れを例示するフローチャートである。図4は、図1の光学的情報読取装置20における個人データ送信処理の流れを例示するフローチャートである。図5(A)は、第1情報コードQ1が表示された表示部32を示す平面図であり、図5(B)は、第2情報コードQ2が表示された表示部32を示す平面図である。
【0050】
図2に示すように、使用者が購入額に応じた支払いをする際に、使用者の指Fを携帯電話30の撮像部31に対向させた状態で操作キー35に対して上述したコード表示用操作を行うと、当該携帯電話30が決済状態となりコード表示プログラムに応じてコード表示処理が開始される。これにより、制御部33では、図3に示すように、ステップS101にて指紋画像取得処理がなされ、使用者の指Fの指紋画像が取得される。
【0051】
次に、ステップS103において、照合部33aにより指紋照合処理がなされ、ステップS101にて取得した指紋画像と、記憶部34に記憶される正当使用者の指紋データとが照合される。
【0052】
そして、ステップS105において、上記指紋照合処理により指紋画像と指紋データとが一致しないと判定される場合、すなわち、正当使用者による使用でないと判定される場合には(S105でNo)、ステップS101からの処理が繰り返され、後述する第1情報コードQ1や第2情報コードQ2が表示部32に表示されることもない。
【0053】
一方、正当使用者による使用であることから指紋画像と指紋データとが一致すると判定されると(S105でYes)、ステップS107において、コード作成処理がなされる。この処理では、コード作成部33bにより、記憶部34に記憶される正当使用者のカード番号等の個人データと、個人認証要求データとに応じた第1情報コードQ1が作成される。また、コード作成部33bにより、個人認証完了データに応じた第2情報コードQ2が作成される。なお、第1情報コードQ1および第2情報コードQ2は、特許請求の範囲に記載の「第1の情報コード」および「第2の情報コード」の一例に相当する。
【0054】
そして、ステップS109にて第1コード表示処理がなされて、図5(A)に示すように、第1情報コードQ1が表示部32に表示される。そして、所定時間後に、ステップS111にて第2コード表示処理がなされて、図5(B)に示すように、第2情報コードQ2が表示部32に表示される。
【0055】
一方、小売店に設置される光学的情報読取装置20の処理部25では、図4に示す個人データ送信処理が実行されており、ステップS201の画像取得処理により取得された画像データが、ステップS203のデコード処理により公知の手法でもってデコードされる。この画像データが個人認証要求データを含まない一般の画像データである場合には、ステップS205においてNoと判定されて、ステップS201からの処理が繰り返される。
【0056】
そして、図2に示すように、上述したステップS109にて第1情報コードQ1が表示される携帯電話30の表示部32を当該光学的情報読取装置20の撮像部31に対向させることにより、ステップS201にて第1情報コードQ1を含む画像データが取得される。そして、ステップS203のデコード処理によりこの画像データの第1情報コードQ1がデコードされて個人データおよび個人認証要求データが取得されると、ステップS205にてYesと判定される。なお、ステップS203および後述するステップS209を実行する処理部25は、特許請求の範囲に記載の「デコード手段」の一例に相当する。また、ステップS205を実行する処理部25は、特許請求の範囲に記載の「第1判定手段」の一例に相当する。
【0057】
次に、ステップS207にて画像取得処理がなされ、上記ステップS111のように表示部32には第1情報コードQ1の表示の所定時間後に第2情報コードQ2が表示されるので、第2情報コードQ2を含む画像データが取得される。そして、ステップS209のデコード処理によりこの画像データの第2情報コードQ2がデコードされて個人認証完了データが取得されると、ステップS211にて、個人認証完了であるとしてYesと判定される。なお、ステップS211を実行する処理部25は、特許請求の範囲に記載の「第2判定手段」の一例に相当する。
【0058】
そして、ステップS213においてデータ出力処理がなされる。この処理では、ステップS203にて取得された個人データ等が通信部26により通信用端末40に出力される。これにより、通信用端末40では、個人データや購入額等を含めた決済関連データがネットワークNを介してクレジットカード会社等に送信されることで、購入額に応じた支払いに関する決済処理が完了する。
【0059】
一方、不正使用者が第1情報コードQ1に相当するように偽造等した画像を撮像部31に撮像させることによりステップS205にてYesと判定されても、第2情報コードQ2を含む画像データが撮像部31に撮像されない限りステップS211にてNoと判定されるので、個人データ等が通信用端末40等を介して送信されることもない。
【0060】
また、不正使用者が第2情報コードQ2に相当する画像をも偽造する場合でも、上述のようにステップS205にてYesと判定された場合に、偽造等した画像が所定時間後に撮像部31に撮像させない限りステップS211にてNoと判定されるので、個人データ等が通信用端末40等を介して送信されることもない。
【0061】
以上説明したように、本第1実施形態に係るデータ通信システム10では、携帯電話30の撮像部31により使用者の指Fの指紋画像が撮像されることに応じてこの指紋画像と記憶部34に記憶される指紋データとが一致すると照合部33aにより判断されるとき、個人データおよび個人認証要求データに応じた第1情報コードQ1と、個人認証完了データに応じた第2情報コードQ2とが表示部32に表示される。そして、光学的情報読取装置20の撮像部24が携帯電話30の表示部32に表示された第1情報コードQ1および第2情報コードQ2を撮像すると、ステップS203にてデコード処理された画像データに個人認証要求データが含まれるとの判定と、ステップS209にてデコード処理された画像データに個人認証完了データが含まれるとの判定とに応じて、ステップS203にて取得された個人データ等が通信部26により通信用端末40に送信される。
【0062】
これにより、携帯電話30の撮像部31に指紋画像を撮像させた状態で当該携帯電話30の表示部32に表示される第1情報コードQ1および第2情報コードQ2を光学的情報読取装置20に撮像させるだけで、携帯電話30により個人認証が完了するとともにこの個人認証完了に応じて個人データが通信用端末40に送信されるので、決済処理における入力作業を煩雑にすることなくセキュリティ性を向上させることができる。
【0063】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るデータ通信システム10aについて図6〜図9を参照して説明する。図6は、本第2実施形態に係るデータ通信システム10aの概略構成を示す説明図である。図7は、図6の携帯電話30aにおけるコード表示処理の流れを例示するフローチャートである。図8は、図6の光学的情報読取装置20aにおける個人データ送信処理の流れを例示するフローチャートである。図9(A)は、第1情報コードQ1が表示された表示部32を示す平面図であり、図9(B)は、指紋画像Pfが表示された表示部32を示す平面図である。
【0064】
本第2実施形態に係るデータ通信システム10aでは、上記第1実施形態にて述べた光学的情報読取装置20に代えて光学的情報読取装置20aを採用しており、第1情報コードQ1等を表示するための携帯端末が携帯電話30から携帯電話30aとなる点が、上記第1実施形態に係るデータ通信システムと異なる。したがって、第1実施形態のデータ通信システムと実質的に同一の構成部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0065】
光学的情報読取装置20aは、処理部25に代えて処理部25aを備えており、この処理部25aは、個人データ送信処理に対応するプログラムを実行することにより、使用者の指Fの指紋画像Pfと、個人情報に応じて取得した指紋データとが一致するか否かを照合する照合部25bを備える制御手段として機能する。
【0066】
また、携帯電話30aは、制御部33に代えて制御部33cを備えており、この制御部33cは、コード表示プログラムを実行することにより、上述したコード作成部33bを備える制御手段として機能する。すなわち、本第2実施形態に係る携帯電話30aでは、制御部33cは、使用者の指Fの指紋画像と正当使用者の指紋データとが一致するか否かを照合する機能を有していない。
【0067】
次に、本第2実施形態に係るデータ通信システム10aによる決済処理について図7〜図9を用いて説明する。
上記第1実施形態と同様に、携帯電話30aが決済状態となりコード表示プログラムに応じてコード表示処理が開始されると、制御部33cでは、図7に示すように、ステップS301にて指紋画像取得処理がなされ、使用者の指Fの指紋画像が取得される。
【0068】
次に、ステップS303において、コード作成処理がなされる。この処理では、上記第1実施形態と同様に、コード作成部33bにより、記憶部34に記憶される正当使用者のカード番号等の個人データと、個人認証要求データとに応じた第1情報コードQ1が作成される。
【0069】
そして、ステップS305にて第1コード表示処理がなされて、図9(A)に示すように、第1情報コードQ1が表示部32に表示される。そして、所定時間後に、ステップS307にて指紋画像表示処理がなされて、図9(B)に示すように、ステップS301にて取得した指紋画像Pfが表示部32に表示される。
【0070】
一方、小売店に設置される光学的情報読取装置20aの処理部25aでは、図8に示す個人データ送信処理が実行されており、ステップS401の画像取得処理により取得された画像データが、ステップS403のデコード処理により公知の手法でもってデコードされる。この画像データが個人認証要求データを含まない一般の画像データである場合には、ステップS405においてNoと判定されて、ステップS401からの処理が繰り返される。
【0071】
そして、上述したステップS305にて第1情報コードQ1が表示される携帯電話30aの表示部32を当該光学的情報読取装置20aの撮像部31に対向させることにより(図2参照)、ステップS401にて第1情報コードQ1を含む画像データが取得される。そして、ステップS403のデコード処理によりこの画像データの第1情報コードQ1がデコードされて個人データおよび個人認証要求データが取得されると、ステップS405にてYesと判定される。なお、ステップS403を実行する処理部25aは、特許請求の範囲に記載の「デコード手段」の一例に相当する。また、ステップS405を実行する処理部25aは、特許請求の範囲に記載の「第1判定手段」の一例に相当する。
【0072】
次に、ステップS407にて指紋画像取得処理がなされ、上記ステップS307のように表示部32には第1情報コードQ1の表示の所定時間後に指紋画像Pfが表示されるので、指紋画像Pfを含む画像データが取得される。
【0073】
そして、ステップS409において、指紋データ取得処理がなされる。この処理では、上記ステップS403にて取得した個人データに応じた指紋データが、通信部26、通信用端末40、ネットワークNおよびデータベースD等を介して取得される。なお、この指紋データは、光学的情報読取装置20aや通信用端末40の記憶部(図示略)に予め記憶されてもよい。また、ステップS409を実行する処理部25aは、特許請求の範囲に記載の「指紋データ取得手段」の一例に相当する。
【0074】
次に、ステップS411において、指紋照合処理がなされる。この処理では、照合部25bにより、ステップS407にて取得した指紋画像PfとステップS409にて取得した指紋データとが照合される。
【0075】
そして、ステップS413において、上記指紋照合処理により指紋画像Pfの指紋と指紋データとが一致すると判定される場合、すなわち、正当使用者による使用であると判定される場合には(S413でYes)、ステップS415にてデータ出力処理がなされ、上記第1実施形態と同様に個人データ等が通信部26により通信用端末40に出力されて購入額に応じた支払いに関する決済処理が完了する。なお、ステップS411,S413を実行する処理部25a,照合部25bは、特許請求の範囲に記載の「第3判定手段」の一例に相当する。
【0076】
一方、ステップS413において、上記指紋照合処理により指紋画像Pfの指紋と指紋データとが一致しないと判定される場合、すなわち、正当使用者による使用でないと判定される場合には(S413でNo)、個人データ等が通信用端末40等を介して送信されることはない。
【0077】
以上説明したように、本第2実施形態に係るデータ通信システム10aでは、携帯電話30aの撮像部31により使用者の指Fの指紋画像が撮像されることに応じて、記憶部34に記憶される個人データおよび個人認証要求データに応じた第1情報コードQ1と指紋画像Pfとが携帯電話30aの表示部32に表示される。そして、光学的情報読取装置20aの撮像部24が携帯電話30aの表示部32に表示された第1情報コードQ1および指紋画像Pfを撮像すると、ステップS403にてデコード処理された画像データに個人認証要求データが含まれるとの判定と、ステップS407にて取得した指紋画像Pfの指紋とステップS409にて個人データに応じて取得された指紋データとが一致する判定とに応じて、ステップS403にて取得された個人データ等が通信部26により通信用端末40に送信される。
【0078】
これにより、携帯電話30aに指紋画像を撮像させた状態で当該携帯電話30aの表示部32に表示される第1情報コードQ1および指紋画像Pfを光学的情報読取装置20aに撮像させるだけで、光学的情報読取装置20aにより個人認証が完了するとともにこの個人認証完了に応じて個人データが通信用端末40に送信されるので、決済処理における入力作業を煩雑にすることなくセキュリティ性を向上させることができる。また、携帯電話30aには指紋画像と指紋データとを照合する照合手段が不要になるため、このような照合手段をもたない携帯電話30aであってもセキュリティ性を向上させることができる。
【0079】
また、本第2実施形態に係るデータ通信システム10aでは、携帯電話30aの表示部32には、第1情報コードQ1と指紋画像Pfとが順次表示されるため、光学的情報読取装置20aは第1情報コードQ1および指紋画像Pfを円滑に撮像することができる。一方、不正使用者は、例えば一の携帯端末等に表示させた第1情報コードQ1と他の携帯端末等に表示させた指紋画像Pfとを光学的情報読取装置20aの撮像部24に撮像させる必要があり両者を円滑に順次表示させることができない。このため、第1情報コードQ1と指紋画像Pfとが所定時間後に表示されない場合、換言すると第1情報コードQ1と指紋画像Pfとが円滑に順次表示されない場合には個人データが通信用端末40に送信されないので、セキュリティ性を向上させることができる。また、携帯電話30aの表示部32の広さによって光学的情報読取装置20aの撮像部24に撮像させる情報量が限定されないので、必要な情報量のデータを光学的情報読取装置20aに入力することができる。
【0080】
なお、第1情報コードQ1には暗号化が施されてもよい。これにより、携帯電話30aの表示部32に第1情報コードQ1が表示される場合でも上記暗号化を解読可能な解読手段を有しない限り当該第1情報コードQ1を解読できないので、セキュリティ性を向上させることができる。
【0081】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係るデータ通信システム10bについて図10〜図13を参照して説明する。図10は、本第3実施形態に係るデータ通信システム10bの概略構成を示す説明図である。図11は、図10の携帯電話30bにおけるコード表示処理の流れを例示するフローチャートである。図12は、図10の光学的情報読取装置20aにおける個人データ送信処理の流れを例示するフローチャートである。図13は、合成画像Psが表示された表示部32を示す平面図である。
【0082】
本第3実施形態に係るデータ通信システム10bでは、第1情報コードQ1等を表示するための携帯端末が携帯電話30aから携帯電話30bとなる点が、上記第2実施形態に係るデータ通信システムと異なる。したがって、第2実施形態のデータ通信システムと実質的に同一の構成部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0083】
携帯電話30bは、制御部33cに代えて制御部33dを備えており、この制御部33dは、コード表示プログラムを実行することにより、上述したコード作成部33bと合成部33eとを備える制御手段として機能する。この合成部33eは、撮像部31により撮像された使用者の指Fの指紋画像Pfと、コード作成部33bにより作成した第1情報コードQ1とを合成するように機能する。
【0084】
次に、本第3実施形態に係るデータ通信システム10bによる決済処理について図11〜図13を用いて説明する。
上記第2実施形態と同様に、携帯電話30bが決済状態となりコード表示プログラムに応じてコード表示処理が開始されると、制御部33dでは、図11に示すように、ステップS501にて指紋画像取得処理がなされ、使用者の指Fの指紋画像Pfが取得される。
【0085】
次に、ステップS503において、コード作成処理がなされる。この処理では、上記第2実施形態と同様に、コード作成部33bにより、記憶部34に記憶される正当使用者のカード番号等の個人データと、個人認証要求データとに応じた第1情報コードQ1が作成される。
【0086】
そして、ステップS505にて合成画像作成処理がなされる。この処理では、ステップS501にて取得した指紋画像PfとステップS503にて作成した第1情報コードQ1とが所定の位置関係になるように合成した合成画像Psが作成される。この所定の位置関係は、例えば、合成される日付に応じて設定され、図13に示すように、指紋画像Pfの左上に第1情報コードQ1が位置するように合成画像Psが作成される。なお、上記所定の位置関係は、例えば、第1情報コードQ1や所定の規定などに基づいて設定されてもよい。
【0087】
そして、ステップS507にて合成画像表示処理がなされて、図13に示すように、合成画像Psが表示部32に表示される。
【0088】
一方、小売店に設置される光学的情報読取装置20aの処理部25では、図12に示す個人データ送信処理が実行されており、ステップS601にて画像取得処理により画像データが取得されると、ステップS603において、この画像データが指紋画像Pfと第1情報コードQ1とが上記所定の位置関係になるように合成した合成画像Psであるか否かについて判定される。ステップS601にて取得された画像データが合成画像Psを含まない一般の画像データである場合には、ステップS603においてNoと判定されて、ステップS601からの処理が繰り返される。
【0089】
そして、上述したステップS507にて合成画像Psが表示される携帯電話30bの表示部32を当該光学的情報読取装置20aの撮像部31に対向させることにより(図2参照)、ステップS601にて合成画像Psを含む画像データが取得されると、この画像データが指紋画像Pfと第1情報コードQ1とが上記所定の位置関係になるように合成した合成画像PsであることからステップS603にてYesと判定される。
【0090】
次に、ステップS605においてデコード処理がなされ、ステップS601にて取得された合成画像Psに含まれる第1情報コードQ1に対してデコード処理がなされることで個人データおよび個人認証要求データが取得される。
【0091】
そして、個人認証要求データが取得されることからステップS607にてYesと判定されると、ステップS609にて指紋データ取得処理がなされ、上記第2実施形態と同様に、ステップS605にて取得した個人データに応じた指紋データが、通信部26、通信用端末40、ネットワークNおよびデータベースD等を介して取得される。
【0092】
次に、ステップS611にて指紋照合処理がなされ、上記第2実施形態と同様に、ステップS601にて取得した指紋画像Pfの指紋とステップS609にて取得した指紋データとが照合される。そして、ステップS613において、上記指紋照合処理により指紋画像と指紋データとが一致すると判定される場合、すなわち、正当使用者による使用であると判定される場合には(S613でYes)、ステップS615にてデータ出力処理がなされ、上記第2実施形態と同様に個人データ等が通信部26により通信用端末40に出力されて購入額に応じた支払いに関する決済処理が完了する。
【0093】
一方、ステップS613において、上記指紋照合処理により指紋画像Pfの指紋と指紋データとが一致しないと判定される場合、すなわち、正当使用者による使用でないと判定される場合には(S613でNo)、個人データ等が通信用端末40等を介して送信されることはない。
【0094】
以上説明したように、本第3実施形態に係るデータ通信システム10bでは、携帯電話30bの表示部32には、第1情報コードQ1および指紋画像Pfを合成した合成画像Psが表示されるため、光学的情報読取装置20aはこの合成画像Psを1つ撮像するだけで第1情報コードQ1および指紋画像Pfを取得できるので、光学的情報読取装置20aにおける第1情報コードQ1および指紋画像Pfを処理するための時間を短縮することができる。
【0095】
また、本第3実施形態に係るデータ通信システム10bでは、合成画像Psは、第1情報コードQ1と指紋画像Pfとが上記所定の位置関係になるように合成されるため、不正使用者が第1情報コードQ1および指紋画像Pfを合成した合成画像を用意しても両者が上記所定の位置関係にない場合には個人データが通信用端末40に送信されないので、セキュリティ性をより向上させることができる。
【0096】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係るデータ通信システム10aについて図14および図15を参照して説明する。図14は、本第4実施形態に係るデータ通信システム10aの携帯電話30aにおけるコード表示処理の流れを例示するフローチャートである。図15は、本第4実施形態に係るデータ通信システム10aの光学的情報読取装置20aにおける個人データ送信処理の流れを例示するフローチャートである。図16(A)は、第1情報コードQ1が表示された表示部を示す平面図であり、図16(B)は、指紋用情報コードQfが表示された表示部を示す平面図である。
【0097】
本第4実施形態に係るデータ通信システム10aでは、携帯電話30aにおけるコード表示処理を図7に示すフローチャートの代えて図14に示すフローチャートに基づいて実施するとともに、光学的情報読取装置20aにおける個人データ送信処理を図8に示すフローチャートに代えて図15に示すフローチャートに基づいて実施する点が、上記第2実施形態に係るデータ通信システムと異なる。したがって、第2実施形態のデータ通信システムと実質的に同一の構成部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0098】
以下、本第4実施形態に係るデータ通信システム10aによる決済処理について図14および図15を用いて説明する。
まず、上記第2実施形態と同様に、携帯電話30aが決済状態となりコード表示プログラムに応じてコード表示処理が開始されると、図14のステップS301にて指紋画像取得処理がなされ、使用者の指Fの指紋画像が取得される。
【0099】
次に、ステップS303aにおいて、コード作成処理がなされる。この処理では、コード作成部33bにより、記憶部34に記憶される正当使用者のカード番号等の個人データと、個人認証要求データとに応じた第1情報コードQ1が作成される。また、コード作成部33bにより、ステップS301にて取得された指紋画像に応じて指紋用情報コードQfが作成される。
【0100】
そして、ステップS305にて第1コード表示処理がなされて、図16(A)に示すように、第1情報コードQ1が表示部32に表示される。そして、所定時間後に、ステップS307aにて指紋用情報コード表示処理がなされて、図16(B)に示すように、指紋用情報コードQfが表示部32に表示される。
【0101】
一方、小売店に設置される光学的情報読取装置20aの処理部25aでは、図15に示す個人データ送信処理が実行されており、上記第2実施形態と同様に、ステップS401にて第1情報コードQ1を含む画像データが取得されて、ステップS403のデコード処理によりこの画像データの第1情報コードQ1がデコードされて個人データおよび個人認証要求データが取得されると、ステップS405にてYesと判定される。
【0102】
次に、ステップS407aにて指紋用情報コード取得処理がなされ、上記ステップS307aのように表示部32には第1情報コードQ1の表示の所定時間後に指紋用情報コードQfが表示されるので、指紋用情報コードQfを含む画像データが取得されて、ステップS408のデコード処理によりこの画像データの指紋用情報コードQfがデコードされて指紋画像に相当するデータが取得される。
【0103】
そして、上記第2実施形態と同様に、ステップS409にて取得した個人データに応じた指紋データが取得された後、ステップS411にて、ステップS408にて取得した指紋画像に相当するデータとステップS409にて取得した指紋データとが照合される。そして、ステップS413にて上記指紋照合処理により両者が一致すると判定されると、ステップS415にてデータ出力処理がなされ、上記第2実施形態と同様に個人データ等が通信部26により通信用端末40に出力されて購入額に応じた支払いに関する決済処理が完了する。
【0104】
以上説明したように、本第4実施形態に係るデータ通信システム10aでは、携帯電話30aの撮像部31により使用者の指Fの指紋画像が撮像されることに応じて、記憶部34に記憶される個人データおよび個人認証要求データに応じた第1情報コードQ1と指紋画像に応じて作成された指紋用情報コードQfとが携帯電話30aの表示部32に表示される。そして、光学的情報読取装置20aの撮像部24が携帯電話30aの表示部32に表示された第1情報コードQ1および指紋用情報コードQfを撮像すると、ステップS403にてデコード処理された画像データに個人認証要求データが含まれるとの判定と、ステップS408にて指紋用情報コードQfをデコード処理されて取得された指紋画像に相当するデータとステップS409にて個人データに応じて取得された指紋データとが一致する判定とに応じて、ステップS403にて取得された個人データ等が通信部26により通信用端末40に送信される。
【0105】
これにより、携帯電話30aに指紋画像を撮像させた状態で当該携帯電話30aの表示部32に表示される第1情報コードQ1および指紋用情報コードQfを光学的情報読取装置20aに撮像させるだけで、光学的情報読取装置20aにより個人認証が完了するとともにこの個人認証完了に応じて個人データが通信用端末40に送信されるので、決済処理における入力作業を煩雑にすることなくセキュリティ性を向上させることができる。また、携帯電話30aには指紋画像と指紋データとを照合する照合手段が不要になるため、このような照合手段をもたない携帯電話30aであってもセキュリティ性を向上させることができる。
【0106】
また、本第2実施形態に係るデータ通信システム10aでは、携帯電話30aの表示部32には、第1情報コードQ1と指紋用情報コードQfとが順次表示されるため、光学的情報読取装置20aは第1情報コードQ1および指紋用情報コードQfを円滑に撮像することができる。一方、不正使用者は、例えば一の携帯端末等に表示させた第1情報コードQ1と他の携帯端末等に表示させた指紋用情報コードQfとを光学的情報読取装置20aの撮像部24に撮像させる必要があり両者を円滑に順次表示させることができない。このため、第1情報コードQ1と指紋用情報コードQfとが所定時間後に表示されない場合、換言すると第1情報コードQ1と指紋用情報コードQfとが円滑に順次表示されない場合には個人データが通信用端末40に送信されないので、セキュリティ性を向上させることができる。また、携帯電話30aの表示部32の広さによって光学的情報読取装置20aの撮像部24に撮像させる情報量が限定されないので、必要な情報量のデータを光学的情報読取装置20aに入力することができる。
【0107】
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記各実施形態と同等の作用・効果が得られる。
(1)上記第1実施形態において、使用者の指紋を撮像して照合した後に第1情報コードQ1および第2情報コードQ2を表示する携帯端末として、一般に使用される携帯電話に上記コード表示プログラムを実行可能に格納した携帯電話30を採用することなく、例えば、専用の携帯端末を採用してもよいし、他の機能を兼備する携帯端末を採用してもよい。また、他の実施形態でも同様である。
【0108】
(2)本第1実施形態に係るデータ通信システム10は、光学的情報読取装置20を小売店に設置して購入額に応じた支払いに応じた決済処理を実施することに限らず、例えば、銀行の窓口などに設置することにより決済処理や他の処理等を実施してもよい。また、他の実施形態でも同様である。
【0109】
(3)上記第1実施形態における携帯電話30の表示部32には、第1情報コードQ1および第2情報コードQ2の少なくとも1つが複数のコード画像に分割して順次表示されてもよい。このとき、光学的情報読取装置20は、最初の分割コード画像を撮像することにより次に残りの分割コード画像が撮像されることを認識するものとする。これにより、例えば、高解像度の指紋画像に関するデータ等の大容量データであっても携帯端末から光学的情報読取装置20に確実に送信することができる。また、他の実施形態でも同様である。
【符号の説明】
【0110】
10…データ通信システム
20,20a…光学的情報読取装置
24…撮像部(読取側撮像部)
25…処理部(デコード手段,第1判定手段,第2判定手段)
25a…処理部(デコード手段,第1判定手段,指紋データ取得手段,第3判定手段,第4判定手段)
25b…照合部(第3判定手段,第4判定手段)
26…通信部
30,30a,30b…携帯電話(携帯端末)
31…撮像部(携帯側撮像部)
32…表示部
33,33c,33d…制御部
33a…照合部
33b…コード作成部(第1コード作成部,第2コード作成部,指紋用コード作成部)
33e…合成部
34…記憶部
40…通信用端末(上位制御機器)
D…データベース(上位制御機器)
N…ネットワーク(上位制御機器)
Q1…第1情報コード
Q2…第2情報コード
Qf…指紋用情報コード
Pf…指紋画像
Ps…合成画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末の表示部に表示された画像を撮像可能な読取側撮像部と、
前記読取側撮像部にて撮像される画像を処理する処理部と、
上位制御機器に対して所定のデータを送受信可能な通信部と、
を有する光学的情報読取装置を備えるデータ通信システムであって、
前記携帯端末は、
使用者の指紋を撮像可能な携帯側撮像部と、
個人データおよび指紋データが記憶される記憶部と、
前記記憶部の前記指紋データと前記携帯側撮像部にて撮像される指紋画像とを照合する照合部と、
前記記憶部の前記個人データと個人認証を要求するための個人認証要求データとに応じて第1の情報コードを作成する第1コード作成部と、
個人認証の完了を示す個人認証完了データに応じて第2の情報コードを作成する第2コード作成部と、を備え、
前記表示部には、前記携帯側撮像部により前記指紋画像が撮像されることに応じて前記照合部により前記指紋画像と前記指紋データとが一致すると判断されるとき、前記第1の情報コードおよび前記第2の情報コードが表示され、
前記処理部は、
前記読取側撮像部にて撮像される前記表示部に表示された前記第1の情報コードおよび前記第2の情報コードをデコードするデコード手段と、
前記デコード手段によりデコード処理された前記第1の情報コードに格納された第1のデータに前記個人認証要求データが含まれるか否かを判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段により前記第1のデータに前記個人認証要求データが含まれると判定されるとき、前記デコード手段によりデコード処理された前記第2の情報コードに格納された第2のデータに前記個人認証完了データが含まれるか否かを判定する第2判定手段と、を備え、
前記通信部は、前記第2判定手段により前記第2のデータに前記個人認証完了データが含まれると判定されるとき、前記第1のデータに含まれる前記個人データを前記上位制御機器に送信することを特徴とするデータ通信システム。
【請求項2】
前記表示部には、前記第1の情報コードおよび前記第2の情報コードの少なくとも1つを複数のコード画像に分割して順次表示することを特徴とする請求項1に記載のデータ通信システム。
【請求項3】
携帯端末の表示部に表示された画像を撮像可能な読取側撮像部と、
前記読取側撮像部にて撮像される画像を処理する処理部と、
上位制御機器に対して所定のデータを送受信可能な通信部と、
を有する光学的情報読取装置を備えるデータ通信システムであって、
前記携帯端末は、
使用者の指紋を撮像可能な携帯側撮像部と、
個人データが記憶される記憶部と、
前記記憶部の前記個人データと個人認証を要求するための個人認証要求データとに応じて第1の情報コードを作成する第1コード作成部と、を備え、
前記表示部には、前記携帯側撮像部により指紋画像が撮像されることに応じて前記第1の情報コードおよび前記指紋画像が表示され、
前記処理部は、
前記読取側撮像部にて撮像される前記表示部に表示された前記第1の情報コードおよび前記指紋画像データをデコードするデコード手段と、
前記デコード手段によりデコード処理された前記第1の情報コードに格納された第1のデータに前記個人認証要求データが含まれるか否かを判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段により前記第1のデータに前記個人認証要求データが含まれると判定されるとき、当該第1のデータに含まれる前記個人データに応じた指紋データを取得する指紋データ取得手段と、
前記デコード手段によりデコード処理された第3のデータに前記指紋データと照合して一致する前記指紋画像が含まれるか否かを判定する第3判定手段と、を備え、
前記通信部は、前記第3判定手段により前記第3のデータに前記指紋データと照合して一致する前記指紋画像が含まれると判定されるとき、前記第1のデータに含まれる前記個人データを前記上位制御機器に送信することを特徴とするデータ通信システム。
【請求項4】
前記第1の情報コードには暗号化が施されていることを特徴とする請求項3に記載のデータ通信システム。
【請求項5】
前記表示部には、前記第1の情報コードと前記指紋画像とが順次表示されることを特徴とする請求項3または4に記載のデータ通信システム。
【請求項6】
前記表示部には、前記第1の情報コードおよび前記指紋画像を合成した合成画像が表示されることを特徴とする請求項3または4に記載のデータ通信システム。
【請求項7】
前記合成画像は、前記第1の情報コードと前記指紋画像とが所定の位置関係になるように合成されることを特徴とする請求項6に記載のデータ通信システム。
【請求項8】
前記表示部には、前記第1の情報コードが複数のコード画像に分割して順次表示されることを特徴とする請求項3または4に記載のデータ通信システム。
【請求項9】
携帯端末の表示部に表示された画像を撮像可能な読取側撮像部と、
前記読取側撮像部にて撮像される画像を処理する処理部と、
上位制御機器に対して所定のデータを送受信可能な通信部と、
を有する光学的情報読取装置を備えるデータ通信システムであって、
前記携帯端末は、
使用者の指紋を撮像可能な携帯側撮像部と、
個人データが記憶される記憶部と、
前記記憶部の前記個人データと個人認証を要求するための個人認証要求データとに応じて第1の情報コードを作成する第1コード作成部と、
前記携帯側撮像部により撮像された指紋画像に応じて指紋用情報コードを作成する指紋用コード作成部と、を備え、
前記表示部には、前記携帯側撮像部により指紋画像が撮像されることに応じて前記第1の情報コードおよび前記指紋用情報コードが表示され、
前記処理部は、
前記読取側撮像部にて撮像される前記表示部に表示された前記第1の情報コードおよび前記指紋用情報コードをデコードするデコード手段と、
前記デコード手段によりデコード処理された前記第1の情報コードに格納された第1のデータに前記個人認証要求データが含まれるか否かを判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段により前記第1のデータに前記個人認証要求データが含まれると判定されるとき、当該第1のデータに含まれる前記個人データに応じた指紋データを取得する指紋データ取得手段と、
前記デコード手段によりデコード処理された第4のデータに前記指紋データと照合して一致する指紋画像に応じた前記指紋用情報コードが含まれるか否かを判定する第4判定手段と、を備え、
前記通信部は、前記第4判定手段により前記第4のデータに前記指紋データと照合して一致する指紋画像に応じた前記指紋用情報コードが含まれると判定されるとき、前記第1のデータに含まれる前記個人データを前記上位制御機器に送信することを特徴とするデータ通信システム。
【請求項10】
前記第1の情報コードには暗号化が施されていることを特徴とする請求項9に記載のデータ通信システム。
【請求項11】
前記表示部には、前記第1の情報コードと前記指紋用情報コードとが順次表示されることを特徴とする請求項9または10に記載のデータ通信システム。
【請求項12】
前記表示部には、前記第1の情報コードおよび前記指紋用情報コードを合成した合成画像が表示されることを特徴とする請求項9または10に記載のデータ通信システム。
【請求項13】
前記合成画像は、前記第1の情報コードと前記指紋用情報コードとが所定の位置関係になるように合成されることを特徴とする請求項12に記載のデータ通信システム。
【請求項14】
前記表示部には、前記第1の情報コードおよび前記指紋用情報コードの少なくとも1つが複数のコード画像に分割して順次表示されることを特徴とする請求項9または10に記載のデータ通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−224862(P2010−224862A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−71339(P2009−71339)
【出願日】平成21年3月24日(2009.3.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】