説明

ナノデバイス、これを含むトランジスタ、ナノデバイス及びこれを含むトランジスタの製造方法

【課題】ナノデバイス、これを含むトランジスタ、ナノデバイス及びこれを含むトランジスタの製造方法を提供する。
【解決手段】ナノデバイスは、i)基板、ii)基板上に位置し、一つ以上の開口部を有するマスク層、及びiii)開口部の周縁に沿って基板の板面に実質的に垂直の方向に伸びたナノ壁またはナノチューブを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナノデバイス、これを含むトランジスタ、ナノデバイス及びこれを含むトランジスタの製造方法に関するものである。
より詳しくは、本発明は、基板に形成したパターンを利用して、所望の位置に所望の形状に製造されたナノチューブまたはナノ壁を含むナノデバイス、これを含むトランジスタ、ナノデバイス及びこれを含むトランジスタの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ボトムアップ(bottom−up)方法を利用したナノ構造体の製造方法が注目を浴びている。ボトムアップ方法によって製造されたナノ構造体は基板との格子定数差にもかかわらず、非常に低い電位密度を有する優れた結晶質に成長する。したがって、光エッチング工程(photolithography)によるトップダウン(top−down)方式で製造されたナノ構造体より優れた結晶性を有するので、電気的性質及び光学的性質に優れている。ナノ構造体には、0次元構造を有するナノ粒子、1次元構造を有するナノ棒、及び2次元構造を有するナノ壁構造体がある。例えば、炭素単原子層(monolayer)であるグラフェン(graphene)は2次元ナノ構造体である。
ここで、2次元ナノ構造体はナノ粒子及びナノ棒に比べて広い表面積を有するのみでなく、縦横比(aspect−ratio)が大きくて1次元ナノ素材より素子製造及び制御が容易である。しかし、2次元ナノ構造体は所望の形状に製造することが難しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、2次元ナノ素材を利用して、所望の位置に所望の形状に製造することができるナノデバイスを提供する。
また、前述のナノデバイスを含むトランジスタを提供する。
そして、前述のナノデバイスの製造方法を提供する。
また、前述のトランジスタの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施例によるナノデバイスは、i)基板、ii)基板上に位置し、一つ以上の開口部を有するマスク層、及びiii)開口部の周縁に沿って開口部を貫いて基板上に形成され、基板の板面に実質的に垂直の方向に伸びたナノチューブを含む。
基板は、ナノチューブと接する第1基板部、及び第1基板部によって囲まれた第2基板部を含むことができる。第1基板部の表面エネルギーは第2基板部の表面エネルギーより大きく、第1基板部の表面エネルギーと第2基板部の表面エネルギーの差は0.1J/m乃至5J/mである。
基板の結晶構造及びナノチューブの結晶構造は実質的に同一である。ナノチューブは、酸化亜鉛(ZnO)、酸化亜鉛マグネシウム(MgZnO)、酸化亜鉛マグネシウムカドミウム(CdZnO)、酸化亜鉛ベリリウム(ZnBeO)、及び酸化亜鉛マグネシウムベリリウム(ZnMgBeO)からなる群より選択された一つ以上の元素を含むことができる。基板は、シリコン、酸化アルミニウム、砒素化ガリウム、スピネル、シリコン、リン化インジウム、リン化ガリウム、リン化アルミニウム、窒化ガリウム、窒化インジウム、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、シリコンカーバイド、酸化チタン、クォーツ、パイレックス、高分子、金属から選択された一つ以上の元素を含むことができる。ナノチューブを板面に平行な方向に切断した断面の形状は円または多角形であり、基板は空間を通して外部に露出されることができる。
【0005】
本発明の一実施例によるナノデバイスは、基板とマスク層の間に位置したシード層をさらに含み、ナノチューブはシード層に接することができる。シード層は、ナノチューブと接する第1シード層部、及び第1基板部によって囲まれた第2シード層部を含むことができる。シード層は、シリコン、酸化アルミニウム、砒素化ガリウム、スピネル、シリコン、リン化インジウム、リン化ガリウム、リン化アルミニウム、窒化ガリウム、窒化インジウム、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、シリコンカーバイド、及び酸化チタンから選択された一つ以上の元素を含み、ナノチューブは、窒化ガリウム及び酸化亜鉛からなる群より選択された一つ以上の素材を含むことができる。
一つ以上の開口部は複数の開口部を含み、複数の開口部間の間隔は10nm〜100μmである。複数の開口部は互いに相異なる直径を有する二つ以上の開口部を含むことができる。ナノデバイスは発光素子またはバイオセンサーに用いられることができる。
【0006】
本発明の他の実施例によるナノデバイスは、i)基板、ii)基板上に位置し、一つ以上の開口部を有するマスク層、及びiii)開口部を貫いて基板上に形成され、基板の板面に実質的に垂直の方向に伸びたナノ壁を含む。
基板は、ナノ壁と接する第1基板部、及び第1基板部によって囲まれた第2基板部を含むことができる。第1基板部の表面エネルギーは第2基板部の表面エネルギーより大きく、第1基板部の表面エネルギーと第2基板部の表面エネルギーの差は0.1J/m乃至5J/mである。
一つ以上の開口部は複数の開口部を含み、複数の開口部は第1開口部及び第2開口部を含み、第1開口部及び第2開口部は相互交差することができる。本発明の他の実施例によるナノデバイスは、基板とマスク層の間に位置したシード層をさらに含み、ナノ壁はシード層に接することができる。シード層は、ナノ壁と接する第1シード層部、及び第1基板部によって囲まれた第2シード層部を含むことができる。
【0007】
本発明の一実施例によるトランジスタは、i)ソース電極、ii)ソース電極上に位置し、一つ以上の開口部を有するマスク層、iii)開口部の周縁に沿って開口部を貫いてソース電極上に形成され、ソース電極の板面に実質的に垂直の方向に伸びた複数のナノチューブ、iv)複数のナノチューブの間に形成された絶縁層、v)絶縁層の上部及びナノチューブの表面を覆う誘電体層、vi)ナノチューブの内部に誘電体層を覆いつつ形成されたゲート電極、及びvii)ゲート電極上に位置したドレイン電極を含む。
ソース電極は、複数のナノチューブと接する第1ソース電極部、及び第1ソース電極部によって囲まれた第2ソース電極部を含むことができる。第1ソース電極部の表面エネルギーは第2ソース電極部の表面エネルギーより大きく、第1ソース電極部の表面エネルギーと第2ソース電極部の表面エネルギーの差は0.1J/m乃至5J/mである。
【0008】
本発明の一実施例によるナノデバイスの製造方法は、i)基板を提供する段階、ii)基板上に一つ以上の開口部を有するマスク層を形成する段階、及びiii)開口部の周縁に沿って開口部を貫いて基板上にナノチューブを成長させる段階を含む。ナノチューブを成長させる段階において、ナノチューブは基板の板面に実質的に垂直の方向に伸びて成長する。
ナノチューブを成長させる段階において、基板は、ナノチューブが接してその上で成長する第1基板部、及び第1基板部によって囲まれた第2基板部を含むことができる。第1基板部の表面エネルギーは第2基板部の表面エネルギーより大きく、第1基板部の表面エネルギーと第2基板部の表面エネルギーの差は0.1J/m乃至5J/mである。
【0009】
本発明の一実施例によるナノデバイスの製造方法は、基板とマスク層の間にシード層を形成する段階をさらに含み、基板上にナノチューブを成長させる段階において、ナノチューブはシード層の真上で成長することができる。ナノチューブを成長させる段階において、シード層は、i)ナノチューブが接してその上で成長する第1シード層部、及びii)第1シード層部により囲まれた第2シード層部を含むことができる。
【0010】
本発明の他の実施例によるナノデバイスの製造方法は、i)基板を提供する段階、ii)基板上に一つ以上の線状開口部を有するマスク層を形成する段階、及びiii)開口部を貫いて基板上にナノ壁を成長させる段階を含む。ナノ壁を成長させる段階において、ナノ壁は基板の板面に実質的に垂直の方向に伸びて成長する。
ナノ壁を成長させる段階において、基板は、ナノ壁が接してその上で成長する第1基板部、及び第1基板部によって囲まれた第2基板部を含むことができる。第1基板部の表面エネルギーは第2基板部の表面エネルギーより大きく、第1基板部の表面エネルギーと第2基板部の表面エネルギーの差は0.1J/m乃至5J/mである。
【0011】
本発明の他の実施例によるナノデバイスの製造方法は、基板とマスク層の間にシード層を形成する段階をさらに含み、基板上にナノ壁を成長させる段階において、ナノ壁はシード層の真上で成長することができる。ナノ壁を成長させる段階において、シード層は、ナノ壁が接してその上で成長する第1シード層部、及び第1シード層部により囲まれた第2シード層部を含むことができる。
【0012】
本発明の一実施例によるトランジスタの製造方法は、i)ソース電極を提供する段階、ii)ソース電極上に一つ以上の開口部を有するマスク層を形成する段階、iii)開口部の周縁に沿って開口部を貫いてソース電極上に複数のナノチューブを成長させる段階、iv)複数のナノチューブの間に絶縁層を形成する段階、v)絶縁層の上部及びナノチューブの表面を誘電体層で覆う段階、vi)ナノチューブの内部に誘電体層を覆ってゲート電極を形成する段階、及びvii)ゲート電極上にドレイン電極を形成する段階を含む。複数のナノチューブを成長させる段階において、ナノチューブは基板の板面に実質的に垂直の方向に伸びて成長する。
ナノチューブを成長させる段階において、基板は、ナノチューブが接してその上で成長する第1基板部、及び第1基板部によって囲まれた第2基板部を含むことができる。第1基板部の表面エネルギーは第2基板部の表面エネルギーより大きく、第1基板部の表面エネルギーと第2基板部の表面エネルギーの差は0.1J/m乃至5J/mである。
【0013】
本発明の一実施例によるトランジスタの製造方法は、基板とマスク層の間にシード層を形成する段階をさらに含み、基板上にナノチューブを成長させる段階において、ナノチューブはシード層の真上で成長することができる。ナノチューブを成長させる段階において、シード層は、ナノチューブが接してその上で成長する第1シード層部、及び第1シード層部により囲まれた第2シード層部を含むことができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、所望の形状及び大きさを有するナノチューブまたはナノ壁を所望の位置に成長させたナノデバイスを提供することができる。したがって、ナノデバイスの集積度を高めることができる。また、金属触媒を使用しないので、不純物を少なく含有する高純度及び高品質のナノデバイスを提供することができる。そして、所望の位置に垂直に配向されたナノチューブまたはナノ壁を含むナノデバイスを大量で生産することができる。さらに、ナノデバイスは広い表面積を有するので、ナノデバイスを電子素子のみでなく生化学センサーなどの多様な素子に応用することができる。そして、ナノデバイスを利用して、3次元構造を有するナノ構造体を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1実施例によるナノデバイスを含むトランジスタの概略的な立体断面図である。
【図2】図1のトランジスタの製造方法を概略的に示したフローチャートである。
【図3】図1のトランジスタの製造方法の各段階別工程を概略的に示した図である。
【図4】図1のトランジスタの製造方法の各段階別工程を概略的に示した図である。
【図5】図1のトランジスタの製造方法の各段階別工程を概略的に示した図である。
【図6】図1のトランジスタの製造方法の各段階別工程を概略的に示した図である。
【図7】図1のトランジスタの製造方法の各段階別工程を概略的に示した図である。
【図8】図1のトランジスタの製造方法の各段階別工程を概略的に示した図である。
【図9】図1のトランジスタの製造方法の各段階別工程を概略的に示した図である。
【図10】図1のトランジスタの製造方法の各段階別工程を概略的に示した図である。
【図11】図1のトランジスタの製造方法の各段階別工程を概略的に示した図である。
【図12】図1のトランジスタの製造方法の各段階別工程を概略的に示した図である。
【図13】図1のトランジスタの製造方法の各段階別工程を概略的に示した図である。
【図14】本発明の第1実施例によるナノデバイスを含む発光素子を概略的に示した図である。
【図15】本発明の第1実施例によるナノデバイスを含むバイオセンサーを概略的に示した図である。
【図16】本発明の第2実施例によるナノデバイスを概略的に示した図である。
【図17】本発明の第3実施例によるナノデバイスを概略的に示した図である。
【図18】本発明の第4実施例によるナノデバイスを概略的に示した図である。
【図19】本発明の第5実施例によるナノデバイスを概略的に示した図である。
【図20】シード層がマスク層を通して外部に露出した状態を示した走査電子顕微鏡写真である。
【図21】図20のシード層上に形成されたナノチューブの平面走査電子顕微鏡写真である。
【図22】図20のシード層上に形成されたナノチューブの立体走査電子顕微鏡写真である。
【図23】シード層及びナノチューブのエピタキシャル関係を示した高分解能放射光加速器のX線回折グラフである。
【図24】図23のX線回折ピーク中XXIV部分に相当するピークを拡大して示したグラフである。
【図25】シード層及びナノチューブのエピタキシャル関係を示した他の高分解能放射光加速器のX線回折グラフである。
【図26】ナノチューブの透過電子顕微鏡分析写真である。
【図27】ナノチューブの透過電子顕微鏡分析写真である。
【図28】ナノチューブの透過電子顕微鏡分析写真である。
【図29】低温及び常温の光発光分光測定によるナノチューブの発光スペクトルグラフである。
【図30】常温の光発光分光測定によるナノチューブの発光スペクトルグラフである。
【図31】複数のナノチューブ間の間隔を2.4μmに調節して製造したナノデバイスの立体走査電子顕微鏡写真である。
【図32】複数のナノチューブ間の間隔を1.6μmに調節して製造したナノデバイスの立体走査電子顕微鏡写真である。
【図33】複数のナノチューブ間の間隔を1.2μmに調節して製造したナノデバイスの立体走査電子顕微鏡写真である。
【図34】複数のナノチューブ間の間隔を0.8μmに調節して製造したナノデバイスの立体走査電子顕微鏡写真である。
【図35】複数のナノチューブ間の間隔を2.4μmに調節して製造したナノデバイスの平面走査電子顕微鏡写真である。
【図36】複数のナノチューブ間の間隔を1.6μmに調節して製造したナノデバイスの平面走査電子顕微鏡写真である。
【図37】複数のナノチューブ間の間隔を1.2μmに調節して製造したナノデバイスの平面走査電子顕微鏡写真である。
【図38】複数のナノチューブ間の間隔を0.8μmに調節して製造したナノデバイスの平面走査電子顕微鏡写真である。
【図39】複数のナノチューブの直径を800nmに調節して製造したナノデバイスの立体走査電子顕微鏡写真である。
【図40】複数のナノチューブの直径を600nmに調節して製造したナノデバイスの立体走査電子顕微鏡写真である。
【図41】複数のナノチューブの直径を400nmに調節して製造したナノデバイスの立体走査電子顕微鏡写真である。
【図42】複数のナノチューブの直径を200nmに調節して製造したナノデバイスの立体走査電子顕微鏡写真である。
【図43】複数のナノチューブの直径を800nmに調節して製造したナノデバイスの平面走査電子顕微鏡写真である。
【図44】複数のナノチューブの直径を600nmに調節して製造したナノデバイスの平面走査電子顕微鏡写真である。
【図45】複数のナノチューブの直径を400nmに調節して製造したナノデバイスの平面走査電子顕微鏡写真である。
【図46】複数のナノチューブの直径を200nmに調節して製造したナノデバイスの平面走査電子顕微鏡写真である。
【図47】POSTECHという字に形成されたナノデバイスの平面走査電子顕微鏡写真である。
【図48】POSTECHという字に形成されたナノデバイスの立体走査電子顕微鏡写真である。
【図49】発光素子に印加する電界により発光素子から放出される電流密度を示したグラフである。
【図50】図49をファウラーノルドハイム変換したグラフである。
【図51】ナノチューブ間の間隔が6μmである発光素子の放出電流密度の安定性を示したグラフである。
【図52】暗室で撮影した発光素子の発光写真である。
【図53】室内照明を備えた部屋で撮影した発光素子の発光写真である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
ある部分が他の部分の「上に」あると言及する場合、これはまさに他の部分の上にありえたりその間に他の部分が伴える。対照的に、ある部分が他の部分の「真上に」あると言及する場合、その間に他の部分が介されない。
第1、第2、及び第3などの用語は、多様な部分、成分、領域、層及び/またはセクションを説明するために使用されるが、これらに限定されないことを理解することができる。これら用語はある部分、成分、領域、層またはセクションを他の部分、成分、領域、層またはセクションと区別するためにのみ使用される。したがって、以下で説明する第1部分、成分、領域、層またはセクションは本発明の範囲を超えない範囲内で第2部分、成分、領域、層またはセクションに言及される。
ここで使用される専門用語は単に特定の実施例を言及するためのものであり、本発明を限定することを意図するものではない。ここで使用される単数形態は、文句がこれと明確に反対の意味を示していない限り、複数形態も含む。明細書で使用される「含む」の意味は、特定特性、領域、整数、段階、動作、要素及び/または成分を具体化し、他の特定特性、領域、整数、段階、動作、要素、成分及び/または群の存在や付加を除外させるわけではない。
「下」、「上」などの相対的な空間を示した用語は、図面に示された一部分の他の部分に対する関係をもう少し簡単に説明するために用いられることができる。このような用語は図面から意図した意味と共に使用中である装置の他の意味や動作を含むように意図される。例えば、図面中の装置をひっくり返せば、他の部分の「下」にあるものとして説明されたある部分は他の部分の「上」にあるものであると説明される。したがって、「下」という例示的な用語は上方及び下方を全て含む。装置は90°回転または他の角度に回転することができ、相対的な空間を示した用語もこれに応じて解釈される。
異なるように定義してはいないが、ここに使用される技術用語及び科学用語を含む全ての用語は本発明が属する技術分野にて通常の知識を有する者が一般に理解する意味と同一な意味を有する。普通使用される辞書に定義された用語は関連技術文献と現在開示された内容に符合する意味を有するものとして追加解釈され、定義されない限り、理想的であったり非常に公式的な意味には解釈されない。
斜視図及び断面図を参照して説明された本発明の実施例は、本発明の理想的な実施例を具体的に示す。その結果、図解の多様な変形、例えば、製造方法及び/または仕様の変形が予想される。したがって、実施例は図示の領域の特定形態に限定されず、例えば、製造による形態の変形も含む。例えば、扁平であると示されたり説明された領域は一般に荒かったり/荒くて非線形である特性を有することができる。また、鋭い角度を有するものとして示された部分は丸く曲がることができる。したがって、図面に示された領域は元来ほぼ的なものに過ぎず、これらの形態は領域の正確な形態を示すように意図されたものではなく、本発明の範囲を狭めるために意図されたものではない。
明細書に記載された「ナノ」という用語はナノスケールを意味する。また、明細書に記載された「ナノチューブ」という用語はその中心が空いているナノスケールの構造体を意味する。そして、「ナノ壁」は壁形状を有するナノスケールの構造体を意味する。
【0017】
以下、図1乃至図19を参照して、本発明の実施例を説明する。このような実施例は単に本発明を例示するためのものであり、本発明がここに限定されるわけではない。
【0018】
図1は、本発明の第1実施例によるナノデバイス100を含むトランジスタ1000を概略的に示す。また、図1にはトランジスタ1000の立体断面構造を示す。図1のトランジスタ1000はナノサイズを有していて実際には非常に小さいので、図1にはこれを拡大して示した。図1には4個のナノデバイス100のみを示したが、これは単に本発明を例示するためのものであり、本発明がここに限定されるわけではない。したがって、トランジスタ1000は複数のナノデバイスを含むことができる。
【0019】
図1に示したように、トランジスタ1000はナノデバイス100、絶縁体60、ドレイン電極70、誘電体層80、及びゲート電極90を含む。ここで、ナノデバイス100は、基板10、マスク層40、及びナノチューブ50を含む。基板10はソース電極として作用する。
基板10の素材としては、窒化ガリウム、酸化亜鉛、単結晶サファイア、砒素化ガリウム、スピネル、シリコン、シリコンカーバイド、リン化インジウム、クォーツ、またはパイレックスを使用することができる。単結晶シリコン乃至クォーツ、パイレックスからなる基板10を使用する場合、大面積の基板を用いることができるのでナノデバイス100の製造費用を低くすることができる。特に、単結晶シリコン基板を使用する場合、基板10の電気伝導度の調節が容易であるので多様な応用デバイスを製造することができる。また、基板10をパターニングして、一つのトランジスタ1000に一つのソース電極を形成することができる。その結果、ソース電極は相互電気的に絶縁されるので、各々のトランジスタ1000のソース電極に印加される電圧を調節することができる。
【0020】
マスク層40は基板10の上に位置する。マスク層40にはエッチングなどの方法によって、開口部401が形成される。ナノチューブ50は開口部401の周縁に沿って形成される。ナノチューブ50は基板10の板面101に実質的に垂直の方向、つまり、Z軸方向に伸びている。ナノチューブ50の直径及び形状は制御される。
【0021】
基板10の板面101は第1基板部1011及び第2基板部1013を含む。第1基板部1011はナノチューブ50と接する。第2基板部1013はナノチューブ50と接しない部分であって、第1基板部1011によって囲まれる。ここで、第1基板部1011の表面エネルギーは第2基板部1013の表面エネルギーより大きい。したがって、ナノチューブ50は第1基板部1011の真上にのみ形成され、第2基板部1013には形成されない。第1基板部1011の表面エネルギーと第2基板部1013の表面エネルギーの差はその表面の曲率半径に起因する。第1基板部1011はマスク層40に接しているので、非常に小さい曲率半径を有する。反面、第2基板部1013は基板表面であってその曲率半径が無限であるのでその表面エネルギーが第1基板部より小さい。前述のエネルギー差により、ナノ壁またはナノチューブは基板10と開口部401の境界である第1基板部1011に従って成長する。
ここで、第1基板部1011の表面エネルギーと第2基板部1013の表面エネルギーの差は0.1J/m乃至5J/mである。両基板部1011、1013の表面エネルギーが過度に小さかったり大きいとナノチューブまたはナノ壁が成長できない。
【0022】
ナノチューブ50は、酸化亜鉛(ZnO)、酸化亜鉛マグネシウム(MgZnO)、酸化亜鉛マグネシウムカドミウム(CdZnO)、酸化亜鉛ベリリウム(ZnBeO)、または酸化亜鉛マグネシウムベリリウム(ZnMgBeO)で製造することができる。
基板10を窒化ガリウムで製造する場合、ナノチューブ50は酸化亜鉛で製造することができる。また、基板10及びナノチューブ50を全て酸化亜鉛で製造したり全て窒化ガリウムで製造することもできる。ナノチューブ50が基板10の上でエピタキシャルでよく成長できる場合、基板10の上にシード層を別途に形成しなくても良い。ナノチューブ50は有機金属化学気相蒸着法(metal organic chemical vapor deposition、MOCVD)を利用して、基板10の上に蒸着することができる。
【0023】
複数のナノチューブ50の間には絶縁体60を形成する。したがって、ナノデバイス100は相互電気的に絶縁される。また、絶縁体60は、ソース電極として作用する基板10とドレイン電極70間を電気的に絶縁させる。したがって、各々のナノデバイス100の動作を制御することができる。ナノチューブ50及び絶縁体60の上にはドレイン電極70が位置する。ドレイン電極70及びナノチューブ50の内部の側面には誘電体層80が形成される。誘電体層80は基板10とゲート電極90の間、そしてドレイン電極70とゲート電極90の間を相互電気的に絶縁させる。
【0024】
図1のトランジスタ1000を電源に連結する場合、ソース電極として機能する基板10からドレイン電極70に電子が流れる。この電子を、ゲート電極90に電圧を印加してナノチューブ50に電場を生成することによってチャンネルの抵抗を変化させ、多数のキャリアの流れを制御することができる。
図1のナノチューブ50はZ軸方向に伸びて、広いゲート面積を有するので、スイッチ性能が非常に優れたトランジスタ1000を製造することができる。
【0025】
以下、図2と図3乃至図13を参照してトランジスタ1000の製造過程を説明する。
【0026】
図2は、図1のトランジスタ1000の製造方法を概略的に示したフローチャートである。図3乃至図13は、図1のトランジスタの製造方法の各段階別工程を概略的に示す。
以下、図2の各段階を図3乃至図13を参照して共に説明する。
【0027】
図2に示したように、段階(S10)では基板10を準備する。基板10にシード層を形成することもできる。図3に示したように、基板10の板面101はZ軸方向と実質的に垂直を成す。
次に、図2の段階(S20)では、基板10の上にマスク層40を形成する。マスク層40は非晶質酸化シリコンまたは窒化シリコンで製造することができる。図4に示したように、プラズマ化学気相蒸着法(plasma−enhanced chemical vapor deposition、CVD)を使用して、基板10の板面101の上にマスク層40を形成することができる。マスク層40の厚さは10nm〜300nmである。
図2の段階(S30)では、マスク層40の上にフォトレジスト層45を形成する。フォトレジスト層45にはPMMA(polymethyl methacrylate、ポリメチルメタクリレート)レジスト(resist)を使用することができる。図5に示したように、フォトレジスト層45をマスク層40の上にスピンコーティング法で形成した後、加熱(baking)する。
【0028】
次に、図2の段階(S40)では、光または電子ビームをフォトレジスト層45に照射してパターンを形成する。図6に示したように、光または電子ビームをフォトレジスト層45に照射して所望の形状のパターンを形成することができる。
図2の段階(S50)では、フォトレジスト層45を現像液でエッチングして光または電子ビームに露出した部分のみを除去する。したがって、図7に示したように、マスク層40が前述のパターンを通して外部に露出する。
次に、図2の段階(S60)では、マスク層40をエッチングして、前述のパターンに対応する開口部401を形成する。マスク層40は、プラズマを利用した物理的エッチング方法や化学溶液を利用した化学的エッチング方法によってエッチングすることができる。次に、有機溶媒を利用してフォトレジスト層45を除去すれば、図8に示したように、基板10がマスク40の開口部401を通して外部に露出する。
【0029】
図2の段階(S70)では、反応前駆体を反応器に注入して、開口部401にナノチューブ50を形成する。有機金属非触媒化学蒸着法によれば、マスク層40のためにナノチューブ50は開口部401の上でのみ成長する。反応前駆体には、DEZn(Diethyl Zinc、ジエチル亜鉛)及び酸素(O)を使用することができる。反応前駆体注入時、一側ではDEZnを輸送気体に乗せて送り、他側では酸素(O)を吹き込む。そうすれば、図10に示したように、TMGaのGaとアンモニア(NH)のNが反応して、GaNからなるナノチューブが開口部401の周縁に沿って形成されることができる。
次に、図2の段階(S80)では、複数のナノチューブ50の間に絶縁体60を形成する。つまり、図9に示したように、絶縁体60を形成して、ナノチューブ50を相互電気的に絶縁させる。また、絶縁体60は、ソース電極として作用する基板10とドレイン電極70を相互電気的に絶縁させる。絶縁体60は非導電性素材を使用して製造することができる。
図2の段階(S90)では、絶縁体60及びナノチューブ50の上にドレイン電極70を形成する。図11に示したように、傾斜角回転蒸着方法を利用してドレイン電極70を形成する。図11の拡大円には、点線で示した円をx軸方向に沿って切断した断面を示す。図11の拡大円に示したように、ナノチューブ50の上部にのみドレイン電極70が形成される。
【0030】
次に、図2の段階(S100)では、ドレイン電極70の上部及びナノチューブ50の内部に誘電体層80を形成する。図12の拡大円には、点線で示した円をx軸方向に沿って切断した断面を示す。図12の拡大円に示したように、ナノチューブ50の内面及びドレイン電極70の上部に誘電体層80が形成される。誘電体層80はナノチューブ50の内部全面にかけて形成される。また、誘電体層80はドレイン電極70とゲート電極90を相互絶縁させる。
最後に、図2の段階(S110)では、ナノチューブ50の内部にゲート電極90を形成する。図13に示したように、ゲート電極90を形成することによってトランジスタ1000を製造することができる。図13の拡大円には、点線で示した円をx軸方向に沿って切断した断面を示す。図13の拡大円に示したように、ゲート電極90及びドレイン電極70を使用してトランジスタ1000を製造することができる。基板10を電源に連結すれば、基板10を通して複数のキャリアが流入してドレイン電極70に移動する。複数のキャリアのソース電極及びドレイン電極70の間の電流は、ゲート電極90に印加される電圧によって制御される。
【0031】
図14は、本発明の第1実施例によるナノデバイス100を含む発光素子2000を概略的に示す。図14の発光素子2000の構造は図1のトランジスタ1000の構造と類似しているので、同一の部分には同一図面符号を使用し、その詳細な説明は省略する。
図14に示したように、複数のナノチューブ50の間に絶縁体60を形成する。複数のナノチューブ50の上に電極12を形成することによって、電極12が複数のナノチューブ50と接する。したがって、電極12及び基板10に電源14を連結し、電圧を印加するとナノチューブ50から光が放出される。電子はZ軸方向に長く伸びたナノチューブ50を通して移送されるので、その移送効率に優れている。
ナノチューブ50は外面501及び内面503を含むので、その表面積が非常に広い。したがって、ナノチューブ50の表面に異種構造または量子ウエル構造の発光層を製造すれば、発光層の面積が広くなって発光効率が非常に高まる。また、ナノチューブ50の下端部505のみが基板10と接しているので、その接触面積が非常に小さい。したがって、発光素子2000に同一な電圧を印加しても電流密度が大きくなり、小さい電力でも光出力を最大化することができる。また、発光素子2000の電力消耗が少ないので、発光素子2000のエネルギー効率が非常に高い。前述のような同一な原理を利用して、発光ダイオード(light emitting diode、LED)を製造することができる。
【0032】
図15は、本発明の第1実施例によるナノデバイス100を含むバイオセンサー3000を概略的に示す。図15のバイオセンサー3000の構造は図14の発光素子2000の構造と類似しているので、同一の部分には同一図面符号を使用し、その詳細な説明は省略する。
図15に示したように、ナノチューブ50の外面501に、特定酵素にのみ反応する反応性物質16を形成することができる。反応性物質16は酵素と反応して、ナノチューブ50に電圧変化を誘導する。ナノチューブ50の上に形成された電極12と基板10は表示部18に連結されているので、ナノチューブ50の電圧変化は表示部18に表示される。前述の原理を利用して、特定酵素にのみ反応するバイオセンサー3000を製造することができる。特に、ナノチューブ50が広い表面積を有するので、検出効率が非常に優れている。その結果、ナノチューブ50をバイオセンサー3000に使用するのに適している。
【0033】
図16は、本発明の第2実施例によるナノデバイス200を概略的に示す。図16の拡大円には、ナノデバイス200の内部断面を拡大して示した。図16のナノデバイス200の構造は図1のトランジスタ1000に含まれているナノデバイス100の構造と類似しているので、同一の部分には同一図面符号を使用し、その詳細な説明を省略する。
【0034】
図16に示したように、ナノデバイス200は、基板10、バッファー層20、シード層30、マスク層40、及びナノチューブ52を含む。基板10には111結晶面を有する単結晶シリコンを使用することができる。シード層30の結晶性を調節するためにまたはバッファー層20乃至シード層30を使用しないために、基板10を多様な素材で製造することができる。基板10はxy平面方向に平行な板面101を有する。
【0035】
バッファー層20は基板10の上に形成される。バッファー層20は真上に形成されるシード層30と基板10との格子定数差による応力を相互緩衝させる。バッファー層20は、例えば、窒化アルミニウムで製造することができる。
【0036】
バッファー層20の上にはシード層30を形成する。シード層30は、化学気相蒸着法(chemical vapor deposition、CVD)、有機金属化学気相蒸着法(metal organic chemical vapor deposition、MOCVD)、スパッタリング(sputtering)、電子ビーム真空蒸着法(electron beam evaporization)、加熱式真空蒸着法(thermal evaporization)、パルスレーザー真空蒸着法(pulsed laser deposition)、分子ビーム蒸着法(molecular beam epitaxy)、化学ビーム真空蒸着法(chemical beam evaporization)、または水熱合成法(hydrothermal synthesis)などを使用して蒸着されることができる。シード層30は、例えば、窒化ガリウムエピタキシャル薄膜(epitaxial thin film)で製造することができる。
【0037】
図2に示した方法と同一な方法を利用して、シード層30の上にマスク層40及びフォトレジスト層(図示せず)を形成及びエッチングすることによって、マスク層40に四角形形態の開口部402を形成する。フォトレジスト層(図示せず)は開口部402を形成した後で除去される。マスク層40は酸化シリコンを蒸着して製造することができ、その厚さは数nm〜数十μmである。マスク層40は、ナノチューブ52に対して選択成長特性を有する素材で製造することができる。
【0038】
次に、反応前駆体を反応器に注入して、開口部402を通してZ軸方向に伸びたナノチューブ52を形成する。反応前駆体として、ジメチル亜鉛(DEZn)及びOを反応器に注入する。ジメチル亜鉛は亜鉛ソースに作用するので、亜鉛及びOが反応して酸化亜鉛からなるナノチューブ52がシード層30の上に生成される。ナノチューブ52は選択成長特性を示しつつシード層30の特定の部分のみで成長する。シード層30の異方的表面エネルギーを利用して、シード層30の特定の部分のみでナノチューブ52を成長させられる。したがって、ナノチューブ52は、基板10の板面101に垂直の方向に成長する。
窒化ガリウム及び酸化亜鉛の結晶構造は相互同一であり、酸化亜鉛の
【0039】
【数1】

【0040】
結晶面と
【0041】
【数2】

【0042】
結晶面の表面エネルギーは{0001}の表面エネルギーより低い。したがって、酸化亜鉛からなるナノチューブ52の非触媒成長は、繊維亜鉛鉱(wurtzite)結晶構造の表面エネルギーの異方性が大きいことに起因する。このような表面エネルギーの異方性は、酸化亜鉛からなるナノチューブ52を[0001]方向に成長させる。シード層30の素材である窒化ガリウムとナノチューブ52の素材である酸化亜鉛はその結晶構造が相互実質的に同一であり、格子定数の差が1.9%程度に小さい。したがって、高品質のエピタキシャルで製造されて、単結晶性を有するナノデバイスを製造することができる。
前述のように、窒化ガリウムからなるシード層30と酸化亜鉛からなるナノチューブ52を備えたナノデバイスを製造することができるが、これは単に本発明を例示するためのものであり、本発明がここに限定されるわけではない。したがって、他の素材を利用してシード層及びナノチューブを各々製造することもできる。前述のナノチューブはナノ壁からなっているので、ナノ壁と呼ばれることもできる。
ナノチューブ52はシード層30とのエピタキシャル関係によりZ軸方向に伸びているので、シード層30によって堅固に支持される。したがって、ナノチューブ52を安定的に製造することができる。ナノチューブ52は開口部402の周縁に沿ってシード層30の上に形成される。その結果、ナノチューブ52は四角形形状を有する。
【0043】
図16の拡大円に示したように、ナノチューブ52はシード層30の上で成長する。ナノチューブ52の外部側面はマスク層402に接する。開口部402を通して外部に露出したシード層30は、第1シード層部301及び第2シード層部303を含む。ここで、第1シード層部301は、ナノチューブ52の直下に位置する部分を意味する。第1シード層部301はマスク層40と隣接する。また、第2シード層部303は、第1シード層部301によって囲まれた部分を意味する。
第1シード層部301はマスク層40に隣接して位置するので、第1シード層部301の表面エネルギーは第2シード層部303の表面エネルギーより大きい。これは開口部402が一つ以上の辺を有することに起因する。したがって、ナノチューブ52は表面エネルギーが高い第1シード層部301の上にのみ形成される。
【0044】
図17は、本発明の第3実施例によるナノデバイス300を概略的に示す。図17のナノデバイス300の構造は、ナノチューブ53を除いては図16のナノデバイス200の構造と類似しているので、同一の部分には同一図面符号を使用し、その詳細な説明を省略する。
図17に示したように、三角柱形状を有するナノチューブ53を製造する。開口部403を三角形形状に形成する場合、開口部403の周縁に沿ってナノチューブ53が成長するので、三角柱形状を有する複数のナノチューブ53が製造される。
前述のように、開口部の形状を円や多角形に形成することによって所望の形状のナノチューブを自由に製造することができる。したがって、所望の形状のナノチューブを製造して、ナノチューブを各種素子に適用することができる。そして、複数のナノチューブの間の距離も所望の通りに調節することができるので、各種素子に適用するのに適している。
これと対照的に、従来は、ナノチューブの形状及び配置を所望の通りに調節することができなかったので、素子応用に限界があった。反面、本発明の実施例では、ナノチューブを所望の形状に形成及び配置することができるので、前述の問題点を簡単に解決することができる。
【0045】
図18は、本発明の第4実施例によるナノデバイス400を概略的に示す。図18のナノデバイス400は、ナノ壁54を除いては図16のナノデバイス200と類似しているので、同一の部分には同一図面符号を使用し、その詳細な説明を省略する。
図18に示したように、マスク層40をシード層30の上に形成した後、線状開口部404をマスク層40に形成する。したがって、有機金属化学気相蒸着法を使用する場合、ナノ壁54は開口部404を通してのみ成長する。その結果、ナノ壁54を容易に製造することができる。ここで、開口部404はX字形態を有するので、X字形態のナノ壁54を製造することができる。
【0046】
図19は、本発明の本発明の第5実施例によるナノデバイス500を概略的に示す。図19のナノデバイス500は、ナノ壁55を除いては図18のナノデバイス400と類似しているので、同一の部分には同一図面符号を使用し、その詳細な説明を省略する。
図19に示したように、開口部405を波形態の線状に形成することによっての波形状を有するナノ壁55を製造する。したがって、開口部405の形状を所望の通りに調節して多様な形状のナノ壁55を形成することができる。また、ナノ壁55の配置形態を所望の通りに調節する。したがって、ナノ壁55間の間隔を所望の通りに調節することができる。
これと対照的に、従来は、ナノ壁55の形状及び配置を所望の通りに調節することができなかったので、素子応用に限界があった。反面、本発明の実施例では、ナノ壁55を所望の形状に形成及び配置することができるので、このような問題点がない。
【実施例】
【0047】
以下、実験例を通して本発明をより詳細に説明する。このような実験例は単に本発明を例示するためのものであり、本発明がここに限定されるわけではない。
【0048】
[実験例1]
単結晶シリコン基板上に窒化ガリウムからなるシード層を形成した。有機金属化学気相蒸着法を利用して窒化ガリウムエピタキシャルシード層を製造するために、バッファー層として窒化アルミニウムを10nm〜50nmで形成した。次に、シード層をバッファー層上に形成した。
シード層をパターニングするために、マスク層として非晶質酸化シリコン(SiO)または窒化シリコン(SiNx)をシード層の上に蒸着した。この場合、プラズマ化学気相蒸着法(plasma−enhanced chemical vapor deposition)を使用した。その結果、約20nm〜300nm厚さのマスク層がシード層上に形成された。マスク層の上にスピンコーティング法で感光樹脂を形成した後ベーキングした。感光樹脂にはPMMA(polymethyl methacrylate、ポリメチルメタクリレート)レジスト(resist)を使用した。
感光樹脂をマスク層上に形成した後、加熱した。そして、感光樹脂を光または電子ビームに所望のパターンで露出させた。次に、感光樹脂を現像液でエッチングし、光に露出した部分のみを除去することによって、マスク層の一部を外部に露出させた。そして、外部に露出したマスク層をエッチングして、感光樹脂のパターンそのままマスク層をエッチングして、シード層を外部に露出させた。次に、有機溶媒を使用して、感光樹脂を除去した。
【0049】
図20は、シード層がマスク層を通して所望のパターンの通りに外部に露出した状態を示した走査電子顕微鏡写真である。ここで、黒色はマスク層を示し、灰色はシード層である。
図20に示したように、黒色のマスク層の開口部を通して三角形、四角形、及び円形のシード層が外部に露出された。上下に大きさが異なる三角形、四角形、及び円形のシード層を形成した。次に、有機金属化学気相蒸着法を利用して、シード層上に酸化亜鉛からなるナノチューブを形成した。
【0050】
図21及び図22は、各々、図20のシード層上に形成されたナノチューブの平面走査電子顕微鏡写真及び立体走査電子顕微鏡写真を示す。
図21及び図22に示した通り、開口部の周縁に沿って三角形、四角形、及び円形のナノチューブが形成された。開口部の大きさを調節することによって相互大きさが異なる三角形、四角形、及び円形のナノチューブを製造することができる。したがって、実験例1では、ナノチューブの大きさを所望の通りに調節することができる。
【0051】
図23乃至図25は、シード層及びナノチューブのエピタキシャル関係を示す高分解能放射光加速器のX線回折グラフである。ここで、X線として1.54Åの単色光を使用した。
図23に示したように、ω−2θ回折スキャンによるX線強度を分析した。この場合、シリコンからなる基板が111方向のピークを示し、窒化アルミニウムからなるバッファー層が(0002)方向のピークを示した。そして、窒化ガリウム(GaN)からなるシード層と酸化亜鉛(ZnO)からなるナノチューブが全て(0004)結晶面のピークを示した。したがって、シード層及びナノチューブが同一な方向に配向されたということが分かった。
図24は、図23のX線回折ピークのうちXXIV部分に相当するピークを拡大して示したグラフである。
図24に示したように、窒化ガリウム(GaN)からなるシード層のピークと酸化亜鉛(ZnO)からなるナノチューブのピークがよく分離されて示された。
図25は、シード層及びナノチューブのエピタキシャル関係を示した方位角(Φ)スキャン回折強度である。
図25に示したように、窒化ガリウムからなるシード層の(1012)回折ピークで方位角を360°回転させた場合、
【0052】
【数3】

【0053】
に相当するピーク6個が観察された。そして、ナノチューブの(1012)回折ピークで方位角を360°回転させた場合、同一なΦ位置で回折ピークが観察された。これはナノチューブがシード層上でエピタキシャルに成長したことを意味する。
【0054】
図26乃至図28は、各々、ナノチューブの透過電子顕微鏡分析写真である。図26はナノチューブの透過電子顕微鏡写真であり、図27はナノチューブの電子回折パターンを示した透過電子顕微鏡分析写真であり、図28は高分解能の透過電子顕微鏡拡大写真である。
図26に示したように、ナノチューブの約15nmの均一な厚さを有して、一方向に成長した。また、図27に示したナノチューブの電子回折パターンは図26で得られた回折パターンであって、規則的な回折パターンを示し、ナノチューブが単結晶で成長したことを証明する。図27の回折パターンには代表的な結晶面の回折パターンを示した。図26及び図27は、ナノチューブが[0001]結晶方向で単結晶として成長したことを示す。そして、図28に示したように、ナノチューブには電位または積層欠陥などが観察されなかったので、結晶欠陥がないナノチューブが製造されたことを示した。
【0055】
図29は、低温及び常温光発光分光(photoluminescence spectrum)測定によるナノチューブの発光スペクトルグラフを示す。ここで、低温は10K程度を意味する。
図29に示したように、10Kの低温光発光分光によって、3.29eV(図30に図示)、3.317eV、3.358eV、及び3.451eVの光子エネルギー位置で主要ピークが観察された。ここで、3.29eV及び3.317eVの発光ピークは、ドナー−アクセプター双遷移(donor−acceptor pair transition)による発光に対応する。また、3.358eVの発光ピークは、酸化亜鉛ナノチューブのニュートラルドナーに結合された励起子による発光に対応する。そして、3.451eVの発光ピークは、窒化ガリウムシード層でニュートラルドナーに結合された励起子の発光に対応する。
酸化亜鉛ナノチューブの発光有効体積は窒化ガリウムシード層の発光有効体積の約7/1000であるにもかかわらず、その発光強度が高くて光学的特性が非常に優れていた。これは高純度の前駆体及び気体を用いた非触媒有機金属化学気相蒸着法によって、高純度単結晶を有する高い品質のナノチューブが製造されたことを示す。
【0056】
図30は、常温の光発光分光結果である。3.29eVでNBE(Near−band−edge)発光が明確に観察された。また、結晶欠陥によって発光する2.2eVの発光が観察されなかったので、優れた結晶性を有するナノチューブであることが立証された。
【0057】
[実験例2]
実験例2では、前述の実験例1の方法と同一な方法を利用して複数のナノチューブを形成した。実験例2では、開口部の間隔を各々、2.4μm、1.6μm、1.2μm、及び0.8μmに調節して、円形断面を有する複数のナノチューブを製造した。
図31乃至図34は、複数のナノチューブ間の間隔を各々、各々、2.4μm、1.6μm、1.2μm、及び0.8μmに調節して製造したナノデバイスの立体走査電子顕微鏡写真である。また、図35乃至図38は、複数のナノチューブ間の間隔を各々、各々、2.4μm、1.6μm、1.2μm、及び0.8μmに調節して製造したナノデバイスの平面走査電子顕微鏡写真である。したがって、図31は図35に対応し、も32は図36に対応し、図33は図37に対応し、図34は図38に対応する。
図31乃至図38に示したように、本発明の実験例2では複数のナノチューブ間の間隔を所望の通りに調節することができた。したがって、複数のナノチューブを規則的に配列することによって集積度の高いナノ素子を製造することができる。
【0058】
[実験例3]
実験例3では、前述の実験例2の方法と同一な方法を利用して複数のナノチューブを形成した。実験例3では、ナノチューブの直径を各々、200nm、400nm、600nm、及び800nmに調節して、円形断面を有する複数のナノチューブを製造した。
図39乃至図42は、複数のナノチューブの直径を各々、200nm、400nm、600nm、及び800nmに調節して製造したナノデバイスの立体走査電子顕微鏡写真である。また、図43乃至図46は、複数のナノチューブの直径を各々、200nm、400nm、600nm、及び800nmに調節して製造したナノデバイスの平面走査電子顕微鏡写真である。したがって、図39は図43に対応し、図40は図44に対応し、図41は図45に対応し、図42は図46に対応する。
図39乃至図46に示したように、本発明の実験例3では複数のナノチューブの直径を所望の通りに調節することができた。したがって、複数のナノチューブの直径を調節することによって性能が多様なナノ素子を製造することができる。
【0059】
[実験例4]
本発明の実験例4では、前述の本発明の実験例1の方法と同一な方法を使用してナノデバイスを製造した。ただし、開口部を線状乃至曲線状に形成して、シード層の上にナノ壁を製造した。
図47及び図48は、各々、POSTECHという字に形成されたナノデバイスの平面走査電子顕微鏡写真及び立体走査電子顕微鏡写真である。図47及び図48に示したように、開口部を多様な線形態に形成することによって所望の形状を有するナノ壁を形成することができる。したがって、本発明の実験例4ではナノ壁の位置及び形状を所望の通りに調節することができた。
【0060】
[実験例5]
前述の実験例1乃至実験例3と同一な方法を利用してナノデバイスを製造した。800μm×800μm大きさの基板に約200μmの直径及び約2.8μmの長さを有する複数のナノチューブを製造した。ここで、複数のナノチューブ間の間隔を各々、1μm、2μm、3μm、6μm、9μm、及び12μmにして、六角形形態に配列した。このような方法を利用して製造したナノチューブの上端に電極を設置し、電極及び基板を電源に連結した。したがって、ナノチューブに電界を印加する場合、ナノチューブから光が放出される発光素子を製造した。ここで、発光素子の構造は図14の発光素子の構造と同一であった。
【0061】
図49は、発光素子に印加する電界により発光素子から放出される電流密度を示したグラフである。
図49に示したように、複数のナノチューブ間の間隔が大きくなるほど放出電流密度が増加することが分かった。したがって、複数のナノチューブ間の間隔が6μmになるまでは放出電流密度が増加した。しかし、複数のナノチューブ間の間隔がより大きくなれば放出電流密度は減少した。
【0062】
図50は、図49をファウラーノルドハイム(Fowler−Nordheim)変換したグラフである。
図50に示したように、複数のナノチューブ間の間隔が大きくなることに伴ってベータ値が増加した。ここで、ベータ値は、ナノチューブに印加される局部電界を示す尺度である。ベータ値が高くなるほど放出電流密度は高くなる。したがって、ナノチューブ間の間隔が大きくなれば発光素子の電界放出性能が向上する。したがって、ナノチューブの位置を調節して発光効率の高い電界放出発光素子を製造できるということが立証された。
【0063】
図51は、ナノチューブ間の間隔が6μmである発光素子の放出電流密度の安定性を示したグラフである。
図51は、図50のx軸で約10V/μmの電界を印加した時の放出電流密度を時間に従って測定した結果を示す。図51に示したように、約4000秒間の発光素子の放出電流密度は一定に維持された。したがって、発光素子の放出電流密度がほとんど変わらないので、発光素子が安定的に作動することを確認することができた。
【0064】
図52及び図53は、各々、暗室及び室内照明を備えた部屋で撮影した発光素子の発光写真である。
図52に示したように、発光素子は暗室で光をよく放出した。また、図53に示したように、発光素子は室内照明を備えた部屋でも光を十分に放出した。したがって、発光素子が場所に構わずに光をよく放出するので、発光素子をディスプレイ装置に使用することができる。
【符号の説明】
【0065】
10 基板
12 電極
14 電源
16 反応性物質
18 表示部
20 バッファー層
30 シード層
40 マスク層
45 フォトレジスト層
50、52、53 ナノチューブ
54、55 ナノ壁
60 絶縁体
70 ドレーン電極
80 誘電体層
90 ゲート電極
100、200、300、400、500 ナノデバイス
101 基板の板面
301 第1シード層部
303 第2シード層部
401、402、403、404、405 開口部
501 ナノチューブの外面
502 ナノチューブの内面
505 ナノチューブの下端部
1000 トランジスタ
1011 第1基板部
1013 第2基板部
2000 発光素子
3000 バイオセンサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板、
前記基板上に位置し、一つ以上の開口部を有するマスク層、及び
前記開口部の周縁に沿って前記開口部を貫いて前記基板上に形成され、前記基板の板面に実質的に垂直の方向に伸びたナノチューブ
を含むナノデバイス。
【請求項2】
前記基板は、
前記ナノチューブと接する第1基板部、及び
前記第1基板部によって囲まれた第2基板部
を含む、請求項1に記載のナノデバイス。
【請求項3】
前記第1基板部の表面エネルギーは前記第2基板部の表面エネルギーより大きく、前記第1基板部の表面エネルギーと前記第2基板部の表面エネルギーの差は0.1J/m乃至5J/mである、請求項2に記載のナノデバイス。
【請求項4】
前記基板の結晶構造及び前記ナノチューブの結晶構造は実質的に同一である、請求項1に記載のナノデバイス。
【請求項5】
前記ナノチューブは、酸化亜鉛(ZnO)、酸化亜鉛マグネシウム(MgZnO)、酸化亜鉛マグネシウムカドミウム(CdZnO)、酸化亜鉛ベリリウム(ZnBeO)、及び酸化亜鉛マグネシウムベリリウム(ZnMgBeO)からなる群より選択された一つ以上の元素を含む、請求項4に記載のナノデバイス。
【請求項6】
前記基板は、シリコン、酸化アルミニウム、砒素化ガリウム、スピネル、シリコン、リン化インジウム、リン化ガリウム、リン化アルミニウム、窒化ガリウム、窒化インジウム、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、シリコンカーバイド、酸化チタン、クォーツ、パイレックス、高分子、金属から選択された一つ以上の元素を含む、請求項4に記載のナノデバイス。
【請求項7】
前記ナノチューブを前記板面に平行な方向に切断した断面の形状は円または多角形であり、前記基板は前記空間を通して外部に露出した、請求項1に記載のナノデバイス。
【請求項8】
前記基板と前記マスク層の間に位置したシード層をさらに含み、前記ナノチューブは前記シード層に接する、請求項1に記載のナノデバイス。
【請求項9】
前記シード層は、
前記ナノチューブと接する第1シード層部、及び
前記第1基板部によって囲まれた第2シード層部
を含む、請求項8に記載のナノデバイス。
【請求項10】
前記シード層は、シリコン、酸化アルミニウム、砒素化ガリウム、スピネル、シリコン、リン化インジウム、リン化ガリウム、リン化アルミニウム、窒化ガリウム、窒化インジウム、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、シリコンカーバイド、及び酸化チタンから選択された一つ以上の元素を含み、前記ナノチューブは窒化ガリウム及び酸化亜鉛からなる群より選択された一つ以上の素材を含む、請求項8に記載のナノデバイス。
【請求項11】
前記一つ以上の開口部は複数の開口部を含み、前記複数の開口部間の間隔は10nm〜100μmである、請求項1に記載のナノデバイス。
【請求項12】
前記複数の開口部は互いに相異なる直径を有する二つ以上の開口部を含む、請求項11に記載のナノデバイス。
【請求項13】
前記ナノデバイスは発光素子またはバイオセンサーに使用される、請求項1に記載のナノデバイス。
【請求項14】
基板、
前記基板上に位置し、一つ以上の開口部を有するマスク層、及び
前記開口部を貫いて前記基板上に形成され、前記基板の板面に実質的に垂直の方向に伸びたナノ壁
を含むナノデバイス。
【請求項15】
前記基板は、
前記ナノ壁と接する第1基板部、及び
前記第1基板部によって囲まれた第2基板部
を含む、請求項14に記載のナノデバイス。
【請求項16】
前記第1基板部の表面エネルギーは前記第2基板部の表面エネルギーより大きく、前記第1基板部の表面エネルギーと前記第2基板部の表面エネルギーの差は0.1J/m乃至5J/mである、請求項15に記載のナノデバイス。
【請求項17】
前記一つ以上の開口部は複数の開口部を含み、前記複数の開口部は第1開口部及び第2開口部を含み、前記第1開口部及び前記第2開口部は相互交差する、請求項14に記載のナノデバイス。
【請求項18】
前記基板と前記マスク層の間に位置したシード層をさらに含み、前記ナノ壁は前記シード層に接する、請求項14に記載のナノデバイス。
【請求項19】
前記シード層は、
前記ナノ壁と接する第1シード層部、及び
前記第1基板部によって囲まれた第2シード層部
を含む、請求項18に記載のナノデバイス。
【請求項20】
ソース電極、
前記ソース電極上に位置し、一つ以上の開口部を有するマスク層、
前記開口部の周縁に沿って前記開口部を貫いて前記ソース電極上に形成され、前記ソース電極の板面に実質的に垂直の方向に伸びた複数のナノチューブ、
前記複数のナノチューブの間に形成された絶縁層、
前記絶縁層の上部及び前記ナノチューブの表面を覆う誘電体層、
前記ナノチューブの内部に前記誘電体層を覆いつつ形成されたゲート電極、及び
前記ゲート電極上に位置したドレイン電極
を含むトランジスタ。
【請求項21】
前記ソース電極は、
前記複数のナノチューブと接する第1ソース電極部、及び
前記第1ソース電極部によって囲まれた第2ソース電極部
を含み、
前記第1ソース電極部の表面エネルギーは前記第2ソース電極部の表面エネルギーより大きく、前記第1ソース電極部の表面エネルギーと前記第2ソース電極部の表面エネルギーの差は0.1J/m乃至5J/mである、請求項20に記載のトランジスタ。
【請求項22】
基板を提供する段階、
前記基板上に一つ以上の開口部を有するマスク層を形成する段階、及び
前記開口部の周縁に沿って前記開口部を貫いて前記基板上にナノチューブを成長させる段階
を含み、
前記ナノチューブを成長させる段階において、前記ナノチューブは前記基板の板面に実質的に垂直の方向に伸びて成長するナノデバイスの製造方法。
【請求項23】
前記ナノチューブを成長させる段階において、
前記基板は、
前記ナノチューブが接してその上で成長する第1基板部、及び
前記第1基板部によって囲まれた第2基板部
を含む、請求項22に記載のナノデバイスの製造方法。
【請求項24】
前記第1基板部の表面エネルギーは前記第2基板部の表面エネルギーより大きく、前記第1基板部の表面エネルギーと前記第2基板部の表面エネルギーの差は0.1J/m乃至5J/mである、請求項23に記載のナノデバイスの製造方法。
【請求項25】
前記基板と前記マスク層の間にシード層を形成する段階をさらに含み、前記基板上にナノチューブを成長させる段階において、前記ナノチューブは前記シード層の真上で成長する、請求項22に記載のナノデバイスの製造方法。
【請求項26】
前記ナノチューブを成長させる段階において、
前記シード層は、
前記ナノチューブが接してその上で成長する第1シード層部、及び
前記第1シード層部により囲まれた第2シード層部
を含む、請求項25に記載のナノデバイスの製造方法。
【請求項27】
基板を提供する段階、
前記基板上に一つ以上の線状開口部を有するマスク層を形成する段階、及び
前記開口部を貫いて前記基板上にナノ壁を成長させる段階
を含み、
前記ナノ壁を成長させる段階において、前記ナノ壁は前記基板の板面に実質的に垂直の方向に伸びて成長するナノデバイスの製造方法。
【請求項28】
前記ナノ壁を成長させる段階において、
前記基板は、
前記ナノ壁が接してその上で成長する第1基板部、及び
前記第1基板部によって囲まれた第2基板部
を含む、請求項27に記載のナノデバイスの製造方法。
【請求項29】
前記第1基板部の表面エネルギーは前記第2基板部の表面エネルギーより大きく、前記第1基板部の表面エネルギーと前記第2基板部の表面エネルギーの差は0.1J/m乃至5J/mである、請求項28に記載のナノデバイスの製造方法。
【請求項30】
前記基板と前記マスク層の間にシード層を形成する段階をさらに含み、前記基板上にナノ壁を成長させる段階において、前記ナノ壁は前記シード層の真上で成長する、請求項27に記載のナノデバイスの製造方法。
【請求項31】
前記ナノ壁を成長させる段階において、
前記シード層は、
前記ナノ壁が接してその上で成長する第1シード層部、及び
前記第1シード層部により囲まれた第2シード層部
を含む、請求項30に記載のナノデバイスの製造方法。
【請求項32】
ソース電極を提供する段階、
前記ソース電極上に一つ以上の開口部を有するマスク層を形成する段階、
前記開口部の周縁に沿って前記開口部を貫いて前記ソース電極上に複数のナノチューブを成長させる段階、
前記複数のナノチューブの間に絶縁層を形成する段階、
前記絶縁層の上部及び前記ナノチューブの表面を誘電体層で覆う段階、
前記ナノチューブの内部に前記誘電体層を覆ってゲート電極を形成する段階、及び
前記ゲート電極上にドレイン電極を形成する段階
を含み、
前記複数のナノチューブを成長させる段階において、前記ナノチューブは前記基板の板面に実質的に垂直の方向に伸びて成長するトランジスタの製造方法。
【請求項33】
前記ナノチューブを成長させる段階において、
前記基板は、
前記ナノチューブが接してその上で成長する第1基板部、及び
前記第1基板部によって囲まれた第2基板部
を含む、請求項32に記載のトランジスタの製造方法。
【請求項34】
前記第1基板部の表面エネルギーは前記第2基板部の表面エネルギーより大きく、前記第1基板部の表面エネルギーと前記第2基板部の表面エネルギーの差は0.1J/m乃至5J/mである、請求項33に記載のトランジスタの製造方法。
【請求項35】
前記基板と前記マスク層の間にシード層を形成する段階をさらに含み、前記基板上にナノチューブを成長させる段階において、前記ナノチューブは前記シード層の真上で成長する、請求項32に記載のトランジスタの製造方法。
【請求項36】
前記ナノチューブを成長させる段階において、
前記シード層は、
前記ナノチューブが接してその上で成長する第1シード層部、及び
前記第1シード層部により囲まれた第2シード層部
を含む、請求項32に記載のトランジスタの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図49】
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【図50】
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【公表番号】特表2011−518424(P2011−518424A)
【公表日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−545802(P2010−545802)
【出願日】平成20年2月5日(2008.2.5)
【国際出願番号】PCT/KR2008/000731
【国際公開番号】WO2009/099259
【国際公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.パイレックス
【出願人】(501426046)エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド (732)
【Fターム(参考)】