説明

ナノファイバー層を有する拭き取り材料

少なくとも1つの適合し得る不織層と、少なくとも1つの付着したナノ繊維層を含む可撓性拭き取り材が平らな、曲面のまたは複雑な表面から様々な粒子汚れを除去するのに使用され得る。ナノ繊維層は、広いサイズ範囲の粒子が、十分な汚れ除去のために汚れ粒子を取り込み、捕らえることができる、紡糸された繊維のウェブを含むナノ繊維層に捕らえられるように、可撓性の不織布の上に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2つの材料の層を有する表面形状の適合性(surface shape conformable)および可撓性の拭き取り材(flexible wipe)に具現されたものである。その拭き取り材は、ナノ繊維(nanofiber)および可撓性布基材(flexible fabric substrate)を含み、無機質または有機質の微粒子状の汚れ、油状またはグリース状の汚れ、液体中の微粒子の分散体を除去できる。その拭き取り材は、様々の汚染された表面からの効率の良い除去のために細かく分割された小さな粒径の汚れを取り込むための特別に意図された層を有する。その層はまた、繊維基材に油状またはグリース状の汚れを吸収することができる。さらに、適切な液体(水性または有機性)のクリーニング用(cleaning)、ダスティング用(dusting)またはその他のそのような組成物と共に使用された場合、微細繊維層は、クリーニング組成物から形成される低減されたサイズの構造により、改良された表面外観を得ることができる。
【背景技術】
【0002】
本出願は、米国の企業および在住者であるDonaldson Company,Inc.の名義で、2002年11月13日に出願された米国出願番号第10/295,017号に対する優先権を主張して2003年10月22日に米国を除くすべての国を指定国とするPCT国際特許出願として出願されたものである。
【0003】
織布(woven)と不織布(non-woven)の両方が、クリーニング(cleaning)およびポリッシング(polishing)の目的に多年使用されてきた。そのような布は、繊維を織る(woven)か、または織らない(non-woven)構造に形成することによって典型的に製造される。これらの布は、粒子状の有機質または無機質の汚れを、それがのっている表面から乾燥状態で拭き取る(ダスティング(dusting))かまたは湿潤状態で拭き取る(水または液状クリーナーまたはポリッシング組成物と共に)かのいずれかの目的のために、汚染された表面に適合しなければならない。そのような微粒子は、通常は汚れと考えられ、それらの除去は、清浄度、人間の健康、改良された生産効率を維持するために、あるいは、生物学的、化学的または放射性汚染を除去を通して、多くの環境において非常に望まれている。これらの材料はまた、光沢のある表面を形成するために表面処理組成物を使用して、その表面を一新し、またはポリッシングを行うためにも使用される。一般に、織布および不織布は、吸収性の繊維の集まりを有している。従来の布は、しばしば粒子をある程度の効率で除去でき、湿潤して使用された場合、液状汚染の結果として、または汚れた表面へ液状クリーニング剤の適用によって、多くの量の液状物質を吸収することができる。従来の布の例は、Nankee等よる米国特許第3,686,024号、Lindsey等による米国特許第4,260,443号、Packard等による米国特許第4,851,069号およびMakoui等によるヨーロッパ特許出願第35 96 15号を含む。大部分において、これらの拭き取り材は、効率的なクリーニング能力を得るために水と相互作用するセルロース系複合材である。
【0004】
従来技術はまた、微細繊維材料がそのような構造中に含まれ得ることも理解されていた。そのような構造は、Anderson等による米国特許第4,100,324号、Meitner等による米国特許第4,307,143号、Anderson等による米国特許第5,651,862号およびTorobin等による米国特許第6,269,513号に示されている。これらのナノ繊維を含む構造は、不織布、または布マトリックス全体に、ナノ繊維が、低減された長さの繊維形態で(in the form of reduced lengths of fiber)組み込まれ、分布しており、他の繊維と一緒に繊維集団に一体化している技術によるものである。分離した微細繊維層は、拭き取り材の中にも、上にもまったく見当たらない。層の内部の微細繊維は、主張によれば、パッド材または複合材のクリーニング性能を改良する。
【0005】
従来の織布および不織布の拭き取り材、すなわちバルク材料中に分散されているナノ繊維を含むそれらの物についての我々の経験は、これらの拭き取り材は、適当な従来のクリーニング性能を有しているというものであった。この拭き取り材は、しばしばあるクリーニング方式において小さな粒子を実質的に除去できない。これらの材料の大きい繊維は、ユーザーに受け入れられないレベルの仕上げ形成をもたらす。
【特許文献1】米国特許第3,686,024号明細書
【特許文献2】米国特許第4,260,443号明細書
【特許文献3】米国特許第4,851,069号明細書
【特許文献4】ヨーロッパ特許出願第35 96 15号明細書
【特許文献5】米国特許第4,100,324号明細書
【特許文献6】米国特許第4,307,143号明細書
【特許文献7】米国特許第5,651,862号明細書
【特許文献8】米国特許第6,269,513号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、表面から小さな粒子状の汚染物を捕らえ、そして除去するのに適合した、新規な適合性のある拭き取り材の構成への実質的な要求が存在する。そのような拭き取り材は、小さな粒子、汚れ、細菌、化学的および生物学的汚染物、可能性としては放射性物質も除去することによってクリーニング効率を実質的に改良できる。そのような拭き取り材は、小さな繊維サイズを有し、表面の不良を減少させることにより、改良された表面仕上げを形成することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様を構成する拭き取り材構造は、別個の面を有する少なくとも1つの可撓性で適合性の繊維基材層と、その基材の少なくとも1つの面に形成された別個の微細繊維層を含む。
【0008】
本発明の拭き取り材の製造に使用される布基材は、天然または合成の材料から製造される、約0.01〜0.2cmまたは約0.02〜0.1cmの厚さを有する織布または不織布を含むことができる。天然の材料は、綿繊維または亜麻繊維を含む。合成ポリマー繊維は、当該技術分野で知られている。多くの使用し得る布基材は、セルロース繊維を例えばポリオレフィン、ポリエステル等の合成繊維と複合することによって製造された、セルロース/合成繊維の混合不織布を含む。
【0009】
本発明の微細繊維層は、厚さ約0.05〜30ミリメートル、繊維径約0.05〜0.5μm、坪量約0.0012〜3.5グラム/m2およびポアサイズ約0.5〜20μmを有する層を含む。非常に小さな径の微細繊維(従来の繊維に対して比較すると)の存在は、クリーニング作業中に微細繊維に無機質微粒子を抱き込ませ、有機質の汚れを吸収することを可能にする。ポリッシング作業において、小さな直径の微細繊維は、ポリッシングまたは最初のコーティング適用から誘導される改良された表面特性をもたらす。本発明の可撓性拭き取り材上の微細繊維層は、従来のクリーニング拭き取り材より、小さな径を有する繊維の網目を供給する。そのような小さな繊維は、クリーニング表面に仕上げまたはコーティングを形成する材料と共に使用された場合、より滑らかで、光沢のあり、美的に好ましい外観を得ることができる。微細繊維層を使用して形成されたいかなる仕上げも、微細繊維層のより小さな繊維によって残された改良された表面特徴からもたらされる改良された表面仕上げを有するであろう。小さな繊維は、より大きな繊維の拭き取り材より少ない、そして小さいキズしか形成しない。したがって、本発明の微細繊維の拭き取り材は、その表面を、該表面にコーティングを形成できる組成物と接触させ、その表面を(その組成物または表面に予め付着させた組成物のいずれかで飽和させた)微細繊維層で拭き取り、コーティングを分布させ、そのコーティングに最終的な改良された特徴を形成させることによってクリーニング可能な表面に改良された仕上げを形成するプロセスに使用され得る。
【0010】
本開示の目的のために、「無機質粒子」という用語は、典型的には、粒径約10-3〜105μm、しばしば10-2〜10μmを有するホコリおよび泥粒子を含む、環境から誘導される細かく分割された粒子状の汚れを称する。「有機質汚れ」という用語は、典型的には、人間の居住、食物、化粧品、クリーニング剤、または人間環境からの通常の有機材料から誘導される汚れを含む。しばしば、そのような有機質および無機質の汚れは、例えば皮膚細胞、昆虫および昆虫の一部等のような小さな粒子状の有機物質と組み合わせられ得る。
【0011】
拭き取り材の1つの重要な特徴は、拭き取り材の可撓性および微細繊維層の可撓性である。本発明のポリマーは、充填されていないポリマーと同じような曲げ特性を示すが、小さな繊維径は、拭き取り材上の繊維に、ユニークな可撓性および改良されたクリーニング/ポリッシング性質を与える。クリーニング圧力は、その複雑な表面に関係なく、微細繊維に汚れとの緊密な接触をもたらす。汚れとの接触において、微細繊維のユニークな性質は、繊維層が機械的に伸ばされ、包まれ、変化させられるに従って、繊維を汚れと結合させ、汚れを捕らえ、または蓄積させる。ポリッシングの形式においては、繊維の小さなサイズは、繊維のサイズによりキズが減少した特徴を有するコーティングによって、改良された表面コーティングを形成することができる。従来のより大きな繊維は、最後のコーティングにおいてより大きなキズを残す。拭き取り基材は、実質的な剛性を有する多くの合成または天然の繊維材料が使用できる。そのような材料は、そのような表面をクリーニングまたはポリッシングを行うことを望む個人が直面する複雑な表面に容易に適合することができるように十分に可撓性にすることはできない。拭き取り材は、可撓性で、しかも容易に表面に適合する材料から製造されるべきである。「適合し得る」という用語は、拭き取り材および微細繊維層が、複雑に曲げられ、または屈曲された表面を有する表面についても、クリーニング目的のためにその表面と接触状態に置かれ得ることを意味する。最小限の圧力は、微細繊維層に、複雑な物品の実質的にすべての表面との親密な接触をもたらすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明のウェブは、少なくとも2つの層構造を含む。第1の層は、ナノ繊維材料を含む第2の層を有する可撓性で適合し得る織布または不織布を含む。適合し得る拭き取り材は、無機質または有機質の汚れを除去する目的のために、または光沢のある、好ましい外観を表面に回復させる目的のために、いかなる平坦な、凸面の、凹面の、または複雑な表面に適用され得る。
【0013】
本特許出願の目的のために、「微細繊維」という用語は、不確定の長さを有するが、約5μm、しばしば約1μmより小さい幅を有する繊維を称する。拭き取り材において、微細繊維は、布基材の表面を実質的にカバーする層中にランダムに方向付けされた繊維の網目を形成する。好ましい微細繊維の追加のパラメーターは、以下のとおりである。
【0014】
【表1】

【0015】
1つの実施態様において、減少された量であるが、使用し得る追加の量の繊維は、層の厚さ0.1〜1.75μm、固体性(solidity)5〜40%(空隙率95〜60%)の繊維層である。この場合、秤量は4×10-4〜0.11mg/cm2である。
【0016】
もう1つの実施態様においては、追加の量の繊維は、層の厚さ0.75〜1.25μm、固体性15〜25%(空隙率85〜75%)の繊維層である。この場合、秤量は1.0×10-2〜0.05mg/cm2である。
【0017】
最後の実施態様において、上限の追加の量の繊維は、層の厚さ0.1〜3μm、固体性10〜40%(空隙率90〜60%)の繊維層である。この場合、秤量は4×10-4〜0.2mg/cm2である。
【0018】
本開示の目的のために、「繊維層から分離した」という用語は、拭き取り材において、実質的にシート状の基材を有していて、微細繊維層が実質的にその布基材をカバーしていることを意味すると定義される。微細繊維層は、2つの面がある可撓性布の1つまたは両方の表面をカバーする1つの加工ステップで理論的に製造され得る。多くの応用においては、我々は、最初の微細繊維層が一方の布の面上に形成されるであろうと予想する。
【0019】
本開示の目的のために、「微細繊維層のポアサイズまたは微細繊維構造のポアサイズ」という用語は、微細繊維層中の混ざり合わされた繊維の間に形成された空間を称するものである。
【0020】
本開示の目的のために、「布または布基材」という用語は、厚さ約0.1〜5ミリメートルを有する、織られたまたは織られていないシート状基材を称するものである。
【0021】
拭き取り材は、機械的に安定な構造で、布基材材料と組み合わせて少なくとも1つの微細繊維またはナノ繊維構造層を含む。微細繊維層は、汚れと表面との相互作用によってクリーニングおよびポリッシングを得るために、十分に機械的におよび化学的に安定でなければならない。これらの層は、一緒になって優れた有機質の吸収、表面適合性および高い粒子捕捉を提供する。使用後、ポリマー繊維または繊維ウェブは、物理的な適合性において実質的に変化することがある。拭き取りの機械的な力は、微細繊維層を実質的に固め、最初の形から実質的に微細繊維をゆがめ得る。本発明の拭き取り材は、微細繊維を紡糸し、その後、多孔性の拭き取り材の布基材上に絡み合ったミクロ繊維のウェブを形成することによって製造される。繊維を紡糸するプロセスにおいて、繊維は、その繊維間で物理的な結合を形成し、繊維マットに絡み合い、繊維上に積み重ねられた層になる。そのような材料は、その後、例えば乾燥状態の拭き取り材または湿潤状態の拭き取り材のような所望の拭き取り材の形式に加工することができる。
【0022】
本発明は、ナノ繊維、繊維ウェブ、繊維状マット等を含む様々な応用に使用され得る改良された性質を有するポリマー組成物に関するものである。本発明のミクロ−またはナノ繊維含有層を含む微細繊維は、繊維であり、約0.001〜2μm、好ましくは0.05〜0.5μmの径を有することができる。典型的な微細繊維層の厚さは、その秤量が、4.5×10-4〜2mg/m2の範囲を有する、繊維径の約1〜100倍の範囲である。
【0023】
本発明の微細繊維含有拭き取り材は、いかなる汚れまたは汚染された表面を実質的にクリーニングするのに使用することができる。そのような表面は、金属、プラスチック、木材、ガラスまたはその他の通常の家庭の表面を含む家庭内の表面;プロセス装置、計器装備、コンピュータ装置、コミュニケーション装置等を含む産業において見い出される表面;例えば計器装備、ベッド、車輪付き担架、手術室周辺、研究室周辺等の病院周辺で共通の表面;武器の研究所、製造所、テロリストの脅迫から派生する化学的または生物学的薬剤、放射性薬剤によって汚染され得る表面を含むその他の重要な表面を含むことができる。他の表面は、人体の部分の表面であり得る。その拭き取り材は、医療、衛生、化粧の目的に使用され得る。そのような応用は、ベビー用拭き取り材、医療用拭き取り材、化粧用拭き取り材、顔用拭き取り材または水洗で流せる材料等を含む。そのような表面は、実質的に平面であったり、単純な曲面を形成していたり、複雑な湾曲、鋭い端部、コーナーまたは溝を有する複雑な形状に構成され得る。そのような表面は、有機質または無機質のいずれかの汚れ、それらの組合せで汚染されていてもよい。結果として、本発明の拭き取り材は、可撓性であって、クリーニングまたはポリッシングを要求するいかなる表面にも適合し得るものでなければならない。その拭き取り材は、正常作業中に実質的にすべての表面と接触できるように十分に可撓性でなければならない。微細繊維層は、繊維上の被覆として微細繊維に有機質汚れを取得させ、微細繊維構造中に粒子状の汚れを埋め込ませるために有機質、無機質または粒子状汚れと接触するようにならなければならない。本発明の図1〜17に示された電子顕微鏡写真に見られるように、本発明の微細繊維材料は、繊維が粒子状の汚れを捕らえることができ、そしてクリーニングの目的のために繊維の表面上に有機質の汚れを吸収することができる。この性質は、微細繊維の化学的な性質およびそのサイズならびに微細繊維層中の分布の結果である。
【0024】
ポリマー材料は、不織布または織布、繊維およびミクロ繊維に加工された。本発明の微細繊維またはポリマー繊維布組成物に使用され得るポリマー材料は、例えばポリオレフィン、ポリアセタール、ポリアミド、ポエステル、セルロースエーテルおよびエステル、ポリアルキレンサルファイド、ポリアリーレンオキサイド、ポリスルホン、変性ポリスルホンポリマーおよびそれらの混合物のような付加ポリマーおよび縮合ポリマーの両方の材料を含む。これらの属の部類に入る好ましい材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(ビニリデンクロライド)、ポリメチルメタクリレート(およびその他のアクリル樹脂)、ポリスチレンおよびそのコポリマー(ABA型ブロックコポリマーを含む)、ポリ(ビニリデンフロライド)、ポリ(ビニリデンクロライド)、様々な加水分解の程度(87〜99.5%)の、架橋または非架橋のポリビニルアルコールを含む。好ましい付加ポリマーは、ガラス状(室温より高いTg)のものである傾向がある。これは、ポリビニルクロライド、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレンポリマーの組成物またはアロイまたは結晶性が低いポリビニリデンフロライドおよびポリビニルアルコール材料の場合である。ポリアミド縮合ポリマーの1つの部類は、ナイロン材料である。「ナイロン」という用語は、長鎖合成ポリアミドに関する一般名称である。典型的には、ナイロンという専門用語は、例えば出発物質がC6ジアミンとC6ジ酸(diacid)であることを示すナイロン−6,6(最初の数字はC6ジアミンを示し、2番目の数字はC6ジカルボン酸化合物を示す)のような連続した数字を含む。もう1つのナイロンは、イプシロンカプロラクタムを少量の水の存在下に重縮合することによって製造される。この反応は、線状ポリアミドであるナイロン−6(環状ラクタム−イプシロン−アミノカルボン酸としても知られている−から製造される)を形成する。さらに、ナイロンコポリマーもまた意図される。コポリマーは、様々なジアミン化合物、様々なジ酸化合物および様々な環状ラクタム構造を反応混合物中で合わせ、その後ポリアミド構造中にランダムにモノマー材料が位置づけられたナイロンを形成することによって製造され得る。例えば、ナイロン6,6−6,10材料は、ヘキサメチレンジアミンおよびC6およびC10の混合ジ酸から製造されたナイロンである。ナイロン6−6,6−6,10は、イプシロンアミノカプロン酸、ヘキサメチレンジアミンおよびC6およびC10のジ酸の混合物から製造されたナイロンである。
【0025】
ブロックコポリマーもまた本発明のプロセスにおいて有用である。そのようなポリマーについては、溶剤膨潤剤の選択が重要である。選択される溶剤は、両方のブロックが溶剤に可溶であったものである。1つの例は、メチレンクロライド中のABA(スチレン−EP−スチレン)またはAB(スチレン−EP)ポリマーである。1つの成分が溶剤に可溶でない場合は、ゲルを形成するだろう。そのようなブロックポリマーの例は、Kraton(登録商標)タイプのスチレン−b−ブタジエンおよびスチレン−b−水素添加されたブタジエン(エチレン プロピレン)、Pebax(登録商標)タイプのe−カプロラクタム−b−エチレンオキサイド、Sympatex(登録商標)ポリエステル−b−エチレンオキサイドおよびエチレンオキサイドとイソシアネートのポリウレタンである。
【0026】
ポリビニリデンフロライド、シンジオタクチックポリスチレン、ビニリデンフロライドとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、例えばポリ(アクロニトリル)およびそれとアクリル酸およびメタクリレートとのコポリマー、ポリスチレン、ポリ(ビニルクロライド)およびその種々のコポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)およびその種々のコポリマー等のアモルファス付加ポリマーのような付加重合体は、低い圧力と温度で可溶性であるので、比較的容易に溶液で紡糸され得る。しかしながら、ポリエチレンおよびポリプロピレンのような高結晶性ポリマーは、溶液で紡糸される場合、高温、高圧の溶剤を必要とする。それゆえに、ポリエチレンおよびポリプロピレンの溶液紡糸は、非常に難しい。静電的溶液紡糸は、ナノ繊維およびミクロ繊維を製造する1つの方法である。
【0027】
我々は、2つまたはそれ以上のポリマー材料を、ポリマー混合物、アロイ形態または架橋され、化学的に結合された構造で含むポリマー組成物を形成することに実質的な利点をまた見い出した。我々は、そのようなポリマー組成物が、例えばポリマー鎖の可撓性または鎖易動性の改良、全体的分子量の増加およびポリマー材料のネットワークの形成による強化の付与のようなポリマー性状を変化させることによって物理的な特性を改良すると信じる。
【0028】
このコンセプトの1つの実施態様において、2種類の関係するポリマーが、有益な性質のために混合され得る。例えば、高分子量のポリビニルクロライドが、低分子量のポリビニルクロライドと混合され得る。同様に、高分子量のナイロン材料が、低分子量のナイロン材料と混合され得る。さらに、一般的なポリマーの属の異なった種も混合され得る。例えば、高分子量のスチレン材料は、低分子量の高耐衝撃性ポリスチレンと混合され得る。ナイロン−6材料は、例えばナイロン−6;6,6;6,10コポリマーのようなナイロンコポリマーと混合され得る。さらに、87%加水分解されたポリビニルアルコールのような低い程度の加水分解を有するポリビニルアルコールは、98%および99.9%およびそれ以上の加水分解の程度を有する完全にまたは過度に加水分解されたポリビニルアルコールと混合され得る。これらのすべての混合状態の材料は、適当な架橋メカニズムを使用して架橋され得る。ナイロンは、アミド結合中の窒素原子と反応性である架橋剤を使用して架橋され得る。ポリビニルアルコール材料は、例えばホルムアルデヒドのようなモノアルデヒド、尿素、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂およびその類似体、ホウ酸およびその他の無機化合物、ジアルデヒド、ジ酸、ウレタン、エポキシドおよびその他の知られた架橋剤のような水酸基に反応性の材料を使用して架橋され得る。架橋技術は、よく知られており、架橋剤が反応してポリマーとの間に共有結合を形成し、実質的に分子量、化学的耐性、全体的強度および機械的な劣化耐性を改良する現象と理解されている。
【0029】
微細繊維は、ポリマー材料または添加剤をプラスしたポリマーから製造され得る。本発明の1つの好ましい態様は、高温で調製または処理された、第1のポリマーおよび第2の異なるポリマー(ポリマーのタイプ、分子量または物理的な性質において異なる)を含むポリマーブレンドである。ポリマーブレンドは、反応して、単一の化学的な種類を形成することもでき、アニーリングプロセスによって物理的に複合させて混合された組成物にすることもできる。アニーリングは、結晶度、ストレス緩和または配向のような物理的な変化を伴う。好ましい材料は、化学的に反応され、示差走査熱量計分析が単一のポリマー材料であることを示すような単一のポリマー種にされる。そのような材料は、好ましい添加物質と組み合わされた場合、疎油性、疎水性または高温、高湿および困難な作業条件に出くわした場合のその他の関連する改良された安定性を提供する、ミクロ繊維の上の添加物質の表面被覆を形成することができる。このクラスの材料の微細繊維は、0.01〜5μmの径を有し得る。そのようなミクロ繊維は、部分的に溶解されるか、またはポリマー表面でアロイ化されるか、またはその両方である、添加材料の別個の層または添加材料の外側被覆を含む滑らかな表面を有している。混合されたポリマー系で使用される好ましい材料は、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6−10、ナイロン(6−66−610)コポリマー、その他の線状の一般的に脂肪族のナイロン組成物を含む。好ましいナイロンコポリマー樹脂(SVP−651)は、末端基滴定によって分子量について分析された(J.E.Walz and G.B.Taylor、determination of the molecular weight of nylon、Anal.Chem.Vol.19、Number 7、448〜450頁(1947))。平均数分子量(M)は、21,500と24,800との間であった。この組成物は、溶融温度の状態図によって3成分のナイロン、すなわち、ナイロン6:約45%、ナイロン66:約20%、ナイロン610:約25%(Nylon Plastics Handbook、Melvin Kohan著、Hanser Publisher発行、ニューヨーク(1995)、第286頁)であると推定された。
【0030】
報告されたSVP651樹脂の物理的性質は以下のとおりである。
性質 ASTM方法 単位 典型的値
比重 D−792 − 1.08
水分吸収 D−570 % 2.5
(24時間浸漬)
硬さ D−240 Shore D 65
融点 DSC ℃(°F) 154(309)
引張り強度 D−638 MPa(kpsi) 50(7.3)
@収率
破断伸び率 D−638 % 350
屈曲モジュラス D−790 MPa(kpsi) 180(26)
体積抵抗率 D−257 ohm−cm 1012
【0031】
我々は、添加材料が微細繊維の形状のポリマー材料の性質を著しく改良できることを見い出した。熱、湿度、衝撃、機械的ストレスおよびその他の負の環境的な影響に対する耐性が、添加材料の存在によって実質的に改良され得る。我々は、本発明のミクロ繊維材料の加工している間にその添加剤材料が疎油性および疎水性を改良でき、材料の化学的安定性の改良を助けているように見えることを見い出した。我々は、ミクロ繊維の形状の本発明の微細繊維は、疎油性および疎水性の添加剤の存在によって、これらの添加剤が、保護層被覆、アブレーティブ表面を形成し、またはある深さまで表面を入り込み、ポリマー材料性質を改良するので、改良されると信ずる。我々は、これらの材料の重要な性質は、好ましくは疎油性も有することができる、強い疎水性基の存在である。強い疎油性基は、フルオロカーボン基、疎水性炭化水素界面活性剤またはそのブロックおよび実質的に炭化水素オリゴマー組成物を含む。これらの材料は、ポリマー材料と相溶性の傾向を有する分子の一部がそのポリマーと典型的に物理的な結合または会合を与え、一方で強い疎水性または疎油性基が、添加剤のポリマーとの会合の結果として、表面に存在するかまたはポリマー表面層とアロイ化されるかまたは混合される保護表面層を形成する組成で製造される。添加剤レベルが10%である0.2μm繊維に関して、その添加剤が表面方向に移動した場合、表面の厚さは約50Åであると算出される。バルク材料中の疎油性または疎水性基の非相溶性により、移動は起こると信じられる。厚さ50Åは、保護被覆として妥当な厚さのように見える。径0.05μmの繊維に関しては、厚さ50Åは、全量の20%に相当する。径2μmの繊維に関しては、厚さ50Åは、全量の2%に相当する。好ましくは、添加材料は、2〜25重量%の量で使用される。本発明のポリマー材料と組み合わせて使用され得るオリゴマーの添加物は、フッ素化学品、非イオン界面活性剤および低分子量の樹脂またはオリゴマーを含む分子量約500〜5000、好ましくは約500〜3000を有するオリゴマーを含む。本発明の組成物中に添加材料として使用するための有用な材料は、ターシャリーブチルフェノールオリゴマーである。そのような材料は、比較的低分子量の芳香族フェノール樹脂である傾向がある。そのような樹脂は、酵素による酸化カップリングによって製造されるフェノール樹脂である。メチレン架橋の欠如は、ユニークな化学的および物理的安定性をもたらす。これらのフェノール樹脂は、様々のアミンおよびエポキシドで架橋され得るし、様々なポリマー材料と相溶性である。これらのフェノール材料の例は、Enzymol International Inc.、オハイオ州コロンブスから得られるEnzo−BPA、Enzo−BPA/フェノール、Enzo−TBP、Enzo−COPおよびその他の関連するフェノール系のものである。
【0032】
非常に多種類の可撓性布材料が、異なるクリーニングおよびポリッシングの応用のために存在する。本発明に記載された耐久力のあるナノ繊維およびミクロ繊維は、いかなる布にも加えることができる。これらの布は、織られたものでも、織られていないものでもよい。その布は、単一層または多層でもよい。各層は、単一成分の織られた、または織られていない繊維または混合されて、織られた、または織られていない繊維を含むことができる。繊維層は、例えばスポンジ、洗浄網目層(scrubbing mesh)、フィルム障壁層(film barrier)または貯留層(reservoir layer)のような内部の非繊維層と組み合わせることができる。その布は、クリーニングまたはポリッシングに助けになる把手、支持体またはブロックと組み合わせることができる。本発明に記載された拭き取り材は、改良された性能という重要な利点を与える既存の布拭き取り材料を置換して使用され得る。クリーニングおよびポリッシングは、それらの小さな径(それはより大きな耐久性を示すが)により、改良され得る。
【0033】
本発明による拭き取り材は、第1の表面を有する透過性布基材の第1の層を含む。微細繊維の第1の層は、布の第1の層の第1の表面に固定される。好ましくは、布の第1の層は、少なくとも10μm、典型的で、好ましくは約12(または14)〜30μmの平均径を有する繊維を含む。また、好ましくは、透過性の布の第1の層は、約100グラム/平方メートルより大きくない、好ましくは約40〜80g/m2、そして最も好ましくは少なくとも20g/m2の秤量を有する層を含む。好ましくは、透過性の布の第1の層は、少なくとも0.008インチ(200μm)の厚さ、そして典型的で、好ましくは約0.01〜0.05インチ(103μm)の厚さである。
【0034】
単体のミクロ繊維またはナノ繊維は、通常の静電紡糸プロセスによって形成され得る。Barrisの米国特許第4,650,506号は、静電紡糸プロセスの装置および方法を詳しく述べており、対照によってここに明白に組み込まれる。そのようなプロセスにおいて使用される装置は、微細繊維形成ポリマー溶液が含有される貯留槽、ポリマー溶液がポンプで送られ、そして適用されるポンプおよびロータリー型放出装置、すなわちエミッターを含む。エミッターは、一般的に回転する部分からなる。回転部分は、貯留槽からポリマー溶液を得て、そしてそれが静電場において回転されるので、静電場が、以下に議論されるように溶液の液滴を、堆積する布の表面の方向に加速する。エミッターに面するが、それから離れて実質的に平面のグリッドが位置づけられ、その上に堆積する表面(例えば布または多層の多繊布)が位置づけられる。空気は、グリッドを通して引き込まれる。堆積する表面は、グリッドの反対端に隣接して位置づけられる。適当な静電気電圧源により、高い電圧の静電位が、エミッターとグリッドの間で保持される。
【0035】
使用において、ポリマー溶液は、貯留槽から回転部分へポンプで送られる。グリッドとエミッターの間の静電位は、材料に電荷を与え、そこから液体を薄い繊維として放出し、その繊維は、グリッドの方へ引かれ、それらは基材布に到達して、その上に堆積される。溶液状のポリマーの場合、それらがグリッドへ飛んで行く間に繊維から蒸発され;それゆえに繊維が、当該布に到達する。微細繊維は、グリッドで最初に出くわした該布の繊維と結合する。静電場の強さは、ポリマー材料が、実際にエミッターから該布へ加速され;その加速が、その材料を非常に薄いミクロ繊維またはナノ繊維構造にするに十分であることを確実にするように選択される。堆積する布の進行速度を増加したり、遅くしたりすることにより、形成する布上に放出される繊維を多く被着させたり、少なく被着させたりすることができ、それによってその上に被着される各層の厚さをコントロールすることができる。
【0036】
本発明の拭き取り材は、前もって湿らす、すなわち液体材料と一緒にして、その前もって湿らした状態で拭き取り材を維持する容器に包装することができる。その容器は、単一使用の封筒状または多使用のポップアップ式のディスペンサーまたは関連する容器を含むことができる。液体材料は、クリーナー、殺菌溶液、汚染除去溶液、被覆溶液、ワックス被覆溶液、化粧溶液、人体消臭溶液、顔用湿潤剤、顔用クリーナー、メーキャップ除去溶液、およびその他の材料を含むことができる。実際的にはいかなる液状クリーナー組成物または滑らかな被覆を塗ることのできる組成物も、本発明の拭き取り材と組み合わせることができる。
【0037】
本発明の拭き取り材に使用される液状組成物は、水性ベースの材料でも溶剤ベースの材料でもよい。水性ベース材料は、典型的には活性な成分または処方を水性のベースに組み合わせることによって製造される。材料の水性ベースは、水性媒体中に可溶性または分散性の溶剤材料を含むことができる。本発明の拭き取り材に使用される、そのような液状材料は、溶剤化学に基づいたものでよい。そのような溶剤は、アルコール、軽油蒸留物、ケトン、エーテル、およびその他の典型的に揮発性溶剤材料を含む。そのような液体は、溶剤溶液に溶解され、または分散され得る、ある程度の少ない比率の水性材料を含むことができる。
【0038】
本発明の液状組成物は、界面活性材料、キレート材料、殺菌剤、清浄剤、漂白剤、潤滑剤、および表面から汚れを除去するか、または汚れ除去後のきれいな表面上に被覆を提供するために作用し得る、その他の材料を含み得る。本発明の拭き取り材の1つの重要な実施態様は、表面上に有用な被覆を形成できる拭き取り材を含む。そのような被覆は、ワックス、ポリマー材料、シリコーンワックスまたはその他の被覆材料を含む。本発明の拭き取り材の1つの重要な利点は、拭き取り材上のナノ繊維材料が、その拭き取り材の微細繊維層の小さな繊維サイズにより、改良された表面特性を得ることができることである。クリーニングまたはクリーニングおよび被覆中に拭き取り材によって被覆材料が塗られるので、微細繊維サイズは、被覆層中に実質的にキズのサイズが減少された被覆層を形成し、改良された表面光沢または滑らかさをもたらす傾向がある。ガラスクリーナー材料は、イソプロパノールと、水酸化アンモニウムと、例えば2−ブトキシエタノールおよびエチレングリコールn−アルキルエーテルのようなエーテル溶剤とを含むことができる。ポリッシングおよびクリーナーは、パラフィン炭化水素溶剤、シリコーン、ナフサ溶剤(石油留出物)を含むことができる。皮膚クリーナーは、水、プロピレングリコール、PEG−75ラノリン、ジナトリウム陰イオン活性剤、ポリソルベート(Polysorbate)材料、メチルパラベン(Metylparaben)、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、フレグランス(Fragrance)等を含むことができる。顔用クリーナーは、水、アルコール(10%)、ブチレングリコール、laureth−(EO)ノニオニック、フェノキシエタノール、サリチル酸、パンテノール、プロピレングリコール、PEG−7、グリセリルココエート、フレグランス、PEG−置換水素添加ヒマシ油、ジナトリウムEDTA、安息香酸、フレグランス、メントール、t−ブチルアルコール等を含むことができる。高表面クリーナー拭き取り材は、4級アンモニウム化合物を含有できる。メーキャップリムーバー拭き取り材は、水、アルキレングリコール、グリセリン、植物抽出物、ビタミン−Eアセテート、アロエベラ、パンテノール、人参(朝鮮人参)抽出物、陰イオン界面活性剤、ベンジルアルコール、PEG−40水素添加ヒマシ油、アルキレングリコール、ポリソルベート20、フレグランス、クエン酸およびDMDMヒダントインを含有することができる。殺菌剤拭き取り材は、次亜塩素酸ナトリウム、エチルアルコール、クオッツ(Quats)等を含有することができる。
【実施例】
【0039】
実施例1、2および3は、拭き取り材基材上のナノ繊維層の製造を示す。拭き取り材は、有機質および無機質の汚れに関するクリーニング特性を試験するために自動車の表面のクリーニング特性を試験した。
【0040】
後述の実施例で使用された拭き取り材の基材材料は、主に一方の面がセルロースにし、他の一方の面の材料がポリプロピレンであるように混合されたセルロースおよびプロピレン繊維の混合物から製造された。複合材料は、約58グラム/cm2の坪量と、約0.016インチの厚さを有している。
【0041】
[実施例1]
ポリアミド繊維を、混合された繊維の拭き取り材料(ポリプロピレンとセルロースとの混合物)のポリプロピレンに富んだ面上に静電紡糸した。繊維サイズは、0.25μm、ナノ繊維の適用の坪量は、約0.21g/m2であった。次いで、得られた材料を1995年フォードコンツア(Ford Contour)のダッシュパネルの拭き取り(ナノ繊維側がウインドシールドに接触して)のために、その材料を、ダッシュパネルを横切って、前後方向に約14秒のパス中に3回拭き取ることにより使用した。この試験に関連した走査型電子顕微鏡の写真と分析を、図1〜4に示す。
【0042】
[実施例2]
ポリアミド繊維を、混合された繊維の拭き取り材料(ポリプロピレンとセルロースとの混合物)のポリプロピレンに富んだ面上に静電紡糸した。繊維サイズは、0.25μmで、ナノ繊維の適用の坪量は、約0.21g/m2であった。次いで、得られた材料を1995年フォードコンツア(Ford Contour)の内部のウインドシールドの拭き取り(ナノ繊維側がウインドシールドに接触して)のために、円状運動(約8秒直径の円状)3回、その後にウインドシールドの同じ領域を前後に10秒のパス中に3回拭き取ることにより使用した。この試験に関連した走査型電子顕微鏡の写真と分析を、図1〜4に示す。
【0043】
[実施例3]
ポリアミド繊維を、混合された繊維の拭き取り材料(ポリプロピレンとセルロースとの混合物)のセルロースに富んだ面上に静電紡糸した。繊維サイズは、0.25μmで、ナノ繊維の適用の坪量は、約0.21g/m2であった。次いで、得られた材料を1995年フォードコンツア(Ford Contour)のダッシュパネルの拭き取り(ナノ繊維側がウインドシールドに接触して)のために、その材料を、ダッシュパネルを横切って、前後方向に約14秒の経路中に3回拭き取ることにより使用した。この試験に関連した走査型電子顕微鏡の写真と分析を、図12〜17に示す。
【0044】
自動車のダッシュパネル試験 図1〜4
ナノ繊維が、セルロース/プロピレンの2層材料のポリプロピレン側に適用された。拭き取り材は、自動車での使用によって試験され、車のダッシュパネル上を拭き取った。
【0045】
×200倍率の拡大写真の図1において、ナノ繊維ウェブ11中の多数の非常により小さい粒子と共に50〜70μmのサイズの汚れた粒子10が見える。布基材12は裏面に示す。多量のナノ繊維ウェブ11が不連続であり、汚れをカバーしている。×1500倍率の拡大写真の図2において、汚れ粒子20と、屈曲されて裏側の基材布繊維23と結合されたミクロ繊維21が見える。粒子のある部分は、ナノ繊維/粒子の束24に保持される。他の粒子25は、おそらくファンデルワールス力によりナノ繊維の表面に付着される。×5000倍率の拡大写真の図3において、不連続のナノ繊維ウェブ31中に包まれた汚れ粒子が見える。
【0046】
再び×200倍率の拡大写真の図1において、ナノ繊維ウェブが無くなった場所に、汚れは、その粒子が繊維を割り込んで入ったナノ繊維層を通り越して基材の奥に移行される。小さい粒子は、明らかに優先的にナノ繊維によって保持され、それに対し、より大きな粒子は、より大きな繊維中に保持される。×10,000倍率の拡大写真の図4において、ナノ繊維41中に拭き取られた汚れの粒子40が示されている。約0.2μmのサイズの粒子42が見える。
【0047】
自動車の窓の試験
図5〜7
サンプルは、2層の不織布のポリプロピレン側に適用されたナノ繊維であり、車の内側の窓を拭き取ったものである。
【0048】
×200倍率の拡大写真の図5において、図1〜4より非常に少ない粉塵および汚れしか見られない。ナノ繊維ウェブ50の大部分が、クリーナー表面からの粒子に由来する磨耗が減少することにより、実質的にそのままの状態である。布基材繊維51は、裏面にある。×2500倍率の拡大写真の図6においては、ナノ繊維ウェブ62に隣接して、ナノ繊維の上に塊になった実質的に有機質の汚れまたは汚染物質61の被覆を有する、巻き上げられたナノ繊維60の区域が見える。窓の汚れは、ナノ繊維中に取り込まれ、または巻き込まれたダッシュボード上の乾燥した粒子と比較すると、主として無機質粒子ではなく、繊維を被覆する油汚れの有機物質である。有機質の汚れは、実質的な表面領域の接触と相溶性の表面を提供するナノ繊維ウェブによって容易に収容される。×10000倍率の拡大写真の図7においては、ナノ繊維70およびウェブ71に隣接した繊維を被覆している有機質の汚れ61のクローズアップ写真が見える。
【0049】
自動車の窓の試験
図8〜11
×200倍率の拡大写真の図8において、わずかな粒子81または汚染物質で損なわれていない多くのウェブ構造80が見える。
【0050】
×1000倍率の拡大写真の図9において、ウェブ91上のいくつかの汚染物質の粒子90、基材表面92の繊維上のいくつかが見える。また、ナノ繊維ウェブが不連続である領域が見える。ナノ繊維の被覆がない大きな基材繊維92は、それが本来の位置から動いて、突出し、拭き取ったことを示唆している。基材繊維に結合されたナノ繊維ウェブ部分に集められた有機質の汚染物質93の証拠もある。×4000倍率の拡大写真の図10において、ナノ繊維構造の背後に捕らえられ/割り込ませられた、いくつかの粒子102だけでなく、ナノ繊維101の上の有機質の汚染物質100が見える。×1700倍率の拡大写真の図11において、ナノ繊維110の背後に捕らえられ/割り込ませられた粒子102が見える。0.05〜0.1μmの小さい汚染物質をはっきりと認めることができる。繊維ウェブ中に包まれた粒子および有機質の汚れ111で塊状化されたナノ繊維の巻き上げられた部分もまた存在する。
【0051】
自動車のダッシュパネルの試験
図12〜14
サンプルは、ダッシュパネルの上を拭き取ったパルプ側の上のナノ繊維である。
【0052】
×200倍率の拡大写真の図12において、図1〜4におけるサンプルより多くのナノ繊維ウェブが損なわれていないことがわかる。多くの粒子120、露出された基材繊維121のいくつかの領域および不連続のナノ繊維ウェブ122も存在する。×1000倍率の拡大写真の図13において、多くの粒子130が、ナノ繊維ウェブ表面131の上に集められているが、いくつかの粒子132は、ナノ繊維層と基材繊維の間または基材布中に捕らえられていることがわかる。粒子はナノ繊維ウェブの孔を通過して深く移動して、その背後に移住することができる。×4000倍率の拡大写真の図14において、トップ上の他の粒子141と共にウェブ140の背後の粒子132のクローズアップが見える。0.5μmの小さい粒子142が繊維中に保持され、巻き込まれていることがわかる。再び×1000倍率の拡大写真の図13において、その通過を許容するに十分に大きい孔から50μm程度離れて、ナノ繊維ウェブの下の粒子が見える。
【0053】
自動車のダッシュパネルの試験
図15〜17
サンプルは、パルプ側に適用され、ダッシュパネルを横切って拭き取られたナノ繊維である。
【0054】
×200倍率の拡大写真の図15において、いくつかの孔151および不連続の領域と共に損なわれていない多くのナノ繊維ウェブ150が見える。×1500倍率の拡大写真の図16において、ナノ繊維161中に包み込まれた数個の粒子160が見える。ナノ繊維ウェブのトップに座る大きい(20〜30μm)粒子162が見える。その表面上に数個の粒子164を捕らえた大きい基材繊維163が見える。×6000倍率の拡大写真の図17において、捕らえられた粒子160およびナノ繊維ウェブ161のクローズアップが見える。再び×1500倍率の拡大写真の図16において、ナノ繊維ウェブの下に寄留する粒子が見える。この粒子は、その通過を許容する十分な大きさである、最も近いウェブ不連続部から多分30μm離れている。
【0055】
以前に申請された出願において、ろ過媒体上の微細繊維層の形成が、開示されている。そのようなろ過構造は、拭き取り構造と相違している。拭き取り構造とろ過構造との間の明確な区別を確立するために、沢山の消費者用拭き取り材が購入され、その剛性について試験された。ろ過媒体は、液体またはガスの流れがフィルターを通過し、粒子が除去されるろ過の環境下で作動する特徴的な剛性を有していなければならない。その媒体は、移動する流体によってフィルター媒体に掛かる機械的なストレスに耐えるために十分に堅くなければならない。乾燥または湿潤の両方の拭き取り材が試験された。湿潤した拭き取り材は、洗浄され、剛性を試験する前に乾燥された。
【0056】
試験された拭き取り材基材−湿潤したもの(すべてが脱イオン水中に室温で10分間浸漬され、3回水を換えて、その後オーブン中において85℃で10分間乾燥された)。Rain−X Glass cleaner with Anti−Fog Wipes−Rain−X;Rain−X Wipes;Wet Ones Antibacterial Wipes−Playtex Products Inc.;Pledge Wipes−S.C.Johnson & Son,Inc.;Clorox Disinfecting Wipes−The Clorox Company;Windex Glass and Surface Wipes−Wipes−S.C.Johnson & Son,Inc.Clean & Clear Deep Action Cleansing Wipes_Johnson & Johnson;Pond’s Cleansing and Make−Up Remover Towelettes−Chesebrough−Pond’s USA Co.。試験された拭き取り材−乾燥したもの Swiffer disposal cloths−Proctor & Gamble;Pledge Grab−It dry cloths−S.C.Johnson & Son,Inc.各サンプルが、TAPPIT−543 om−00:「紙の剛軟度(Bending Resistance of Paper)(Gurley型試験機)」によりその剛性に関して試験された。試験を行うに当たっては、中心を軸に回転し、そのセンターの下の3点で重さを測れる釣り合いの取れた天秤または指針からなる剛軟度/剛性の試験装置が使用された。指針は、軽い重量の材料に対してさえ高度に感応する機構を作る円筒状の宝石軸受け上で左方向および右方向の両方に自由に動く。
【0057】
特別なサイズのサンプルが左および右にも動く自動アームに位置づけられた締め具に付けられる。サンプルの下部の0.25インチは、指針(三角形の形をした「羽根」)の上部と重ねられる。試験中、サンプルが、羽根の上端に対して動かされ、サンプルが曲がり、それを開放するまで、振子を動かす。
【0058】
デジタル型では、光学的エンコーダによって解放のポイントが自動的に測定され、デジタルの読み出し装置に表示される。この読み出し装置は、左方向および右方向の両方でなされた試験からの読み出しを連続的に表示する。さらに、搭載されたマイクロプロセッサーが、各測定がなされた後で自動的に計算し、左および右の堅さのデータの平均値を表示する。平らなシート材料に関して、オペレーターはボタンを押せば、解放のポイントの表示上の読み取りを力(ミリグラム)に自動的に変換することができる。
【0059】
しかしながら、この方法を使用して測定されるのに十分な堅さを有している材料サンプルは皆無であった。このGurley堅さ試験機で正確に測定され得る最小の堅さの値は、約300mgである。そのようなことから、これらの材料のそれぞれの堅さは、300mgより小さいことがわかる。その他のフィルター媒体型の典型的な堅さの値は、約350〜12,000mgである。
【0060】
前述したことは、データに対して知り得る本発明の実施態様の完全な説明を構成する。しかしながら、本発明は、本発明の考え方および範囲を離れることなしに様々な実施態様に存在し得、本発明はこの後に付属する特許請求の範囲に存する。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】、
【図2】、
【図3】、
【図4】、
【図5】、
【図6】、
【図7】、
【図8】、
【図9】、
【図10】、
【図11】、
【図12】、
【図13】、
【図14】、
【図15】、
【図16】、
【図17】自動車のガラス表面またはポリマーのダッシュパネル表面からの無機質粒子および有機質の汚れの両方を除去するために使用された、ナノ繊維層を有する拭き取り材の走査型電子顕微鏡写真(SEMS)である。その写真は、繊維が有機質と無機質の両方の汚れを捕らえることができることを示している。繊維と汚れの接触時に小さな粒子は、繊維によって捕らえられるが、有機質の汚れは繊維を被覆している。その繊維は、粒子を捕らえ、そして有機汚れを蓄積するにつれて、その表面および汚れと微細繊維層との相互作用は、繊維層の構造(形態)を変える。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に適合する拭き取り材であって、
少なくとも1つの可撓性の基材と、
1つのナノ繊維層と、
を含み、
前記可撓性の基材が、約0.01〜0.2cmの厚さを有する層を含み、
前記ナノ繊維層が、約0.001〜約1μmの径と約0.0012〜約3.5g/m2の坪量とを有する繊維を含み、約20μmより小さいポアサイズを有することを特徴とする拭き取り材。
【請求項2】
前記拭き取り材は、
約0.02〜0.1cmの厚さを有する織布と、
約0.05〜0.5μmの繊維サイズおよび約0.1〜0.5g/m2の坪量を有するナノ繊維層と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の拭き取り材。
【請求項3】
前記拭き取り材は、
約0.02〜0.1cmの厚さを有するセルロース不織布と、
約0.05〜0.5μmの繊維サイズと約0.1〜0.5g/m2の坪量とを有するナノ繊維層と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の拭き取り材。
【請求項4】
前記拭き取り材は、
約0.02〜0.1cmの厚さを有する混合されたポリマーセルロースの不織布と、
約0.05〜0.5μmの繊維サイズと約0.1〜0.5g/m2の坪量とを有するナノ繊維層と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の拭き取り材。
【請求項5】
前記基材が、セルロース繊維材料とポリマー繊維材料との両方から製造された不織布を含むことを特徴とする請求項1に記載の拭き取り材。
【請求項6】
前記拭き取り材は、TAPPIT543 om−00「紙の剛軟度(Bending Resistance of Paper)(Gurley型試験機)」により測定された、300ミリグラムより小さい剛性(stiffness)を有することを特徴とする請求項1に記載の拭き取り材。
【請求項7】
前記拭き取り材は、液体クリーナー材料と組み合わされ、汚れと接触する前記ナノ繊維層はクリーニングを改良するために前記汚れの粒子を前記ナノ繊維層中に組み込み得ることを特徴とする請求項1に記載の拭き取り材。
【請求項8】
前記拭き取り材は、液体の潤滑剤と組み合わされることを特徴とする請求項1に記載の拭き取り材。
【請求項9】
前記拭き取り材は、液体の被覆用組成物と組み合わされることを特徴とする請求項1に記載の拭き取り材。
【請求項10】
前記液体クリーナー材料が、水性クリーナーを含むことを特徴とする請求項7に記載の拭き取り材。
【請求項11】
表面に適合する拭き取り材であって、
少なくとも1つの第1および第2面を有する可撓性の基材と、
前記第1および第2の両方の面上に不織のナノ繊維層と、
を含み、
前記可撓性の基材が、約0.01〜0.2cmの厚さを有する層を含み、
前記ナノ繊維層が、約0.001〜約1μmの径と約0.0012〜3.5g/m2の坪量とを有する繊維とを含み、約20μmより小さいポアサイズを有することを特徴とする拭き取り材。
【請求項12】
前記拭き取り材は、
約0.02〜0.1cmの厚さを有する織布と、
約0.05〜0.5μmの繊維サイズおよび約0.1〜0.5g/m2の坪量を有するナノ繊維層と、
を含むことを特徴とする請求項11に記載の拭き取り材。
【請求項13】
前記拭き取り材は、
約0.02〜0.1cmの厚さを有するセルロース不織布と、
約0.05〜0.5μmの繊維サイズおよび約0.1〜0.5g/m2の坪量を有するナノ繊維層と、
を含むことを特徴とする請求項11に記載の拭き取り材。
【請求項14】
前記拭き取り材は、
約0.02〜0.1cmの厚さを有する混合されたポリマーセルロースの不織布と、
約0.05〜0.5μmの繊維サイズおよび約0.1〜0.5g/m2の坪量を有するナノ繊維層と、
を含むことを特徴とする請求項11に記載の拭き取り材。
【請求項15】
前記基材が、セルロース繊維材料とポリマー繊維材料との両方から製造された不織布を含むことを特徴とする請求項11に記載の拭き取り材。
【請求項16】
前記拭き取り材は、TAPPIT543 om−00「紙の剛軟度(Bending Resistance of Paper)(Gurley型試験機)」により測定された、300ミリグラムより小さい剛性(stiffness)を有することを特徴とする請求項11に記載の拭き取り材。
【請求項17】
前記拭き取り材は、液体クリーナー材料と組み合わされ、汚れと接触する前記ナノ繊維層はクリーニングを改良するために前記汚れ粒子を前記ナノ繊維層中に組み込み得ることを特徴とする請求項11に記載の拭き取り材。
【請求項18】
前記拭き取り材は、液体の潤滑剤と組み合わされることを特徴とする請求項11に記載の拭き取り材。
【請求項19】
前記拭き取り材は、液体の被覆用組成物と組み合わされることを特徴とする請求項11に記載の拭き取り材。
【請求項20】
前記液体クリーナー材料が、水性クリーナーを含むことを特徴とする請求項17に記載の拭き取り材。
【請求項21】
表面に適合する、フィルムを形成するポリッシング用の拭き取り材であって、
フィルム形成組成物と、
少なくとも1つの可撓性の基材と、
ナノ繊維層と、
を含み、
前記可撓性の基材が、約0.01〜0.2cmの厚さを有する層を含み、
前記ナノ繊維層が、約0.001〜約1μmの径と約0.0012〜3.5g/m2の坪量を有する繊維を含み、約20μmより小さいポアサイズを有することを特徴とする拭き取り材。
【請求項22】
前記拭き取り材は、
約0.02〜0.1cmの厚さを有する織布と、
約0.05〜0.5μmの繊維サイズおよび約0.1〜0.5g/m2の坪量を有するナノ繊維層と、
を含むことを特徴とする請求項21に記載の拭き取り材。
【請求項23】
前記拭き取り材は、
約0.02〜0.1cmの厚さを有するセルロース不織布と、
約0.05〜0.5μmの繊維サイズおよび約0.1〜0.5g/m2の坪量を有するナノ繊維層と、
を含むことを特徴とする請求項21に記載の拭き取り材。
【請求項24】
前記拭き取り材は、
約0.02〜0.1cmの厚さを有する混合されたポリマーセルロースの不織布と、
約0.05〜0.5μmの繊維サイズおよび約0.1〜0.5g/m2の坪量を有するナノ繊維層と、
を含むことを特徴とする請求項21に記載の拭き取り材。
【請求項25】
前記基材が、セルロース繊維材料とポリマー繊維材料との両方から製造された不織布を含むことを特徴とする請求項21に記載の拭き取り材。
【請求項26】
前記拭き取り材は、TAPPIT543 om−00「紙の剛軟度(Gurley型試験機)」により測定された、300ミリグラムより小さい剛性(stiffness)を有することを特徴とする請求項21に記載の拭き取り材。
【請求項27】
前記拭き取り材は、液体の被覆用組成物と組み合わされることを特徴とする請求項21に記載の拭き取り材。
【請求項28】
前記拭き取り材は、水性の被覆用組成物と組み合わされることを特徴とする請求項27に記載の拭き取り材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2006−511315(P2006−511315A)
【公表日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−503445(P2005−503445)
【出願日】平成15年10月22日(2003.10.22)
【国際出願番号】PCT/US2003/033833
【国際公開番号】WO2005/002842
【国際公開日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願人】(591163214)ドナルドソン カンパニー,インコーポレイティド (96)
【Fターム(参考)】