説明

ナビゲーション装置、検索結果表示方法及びグラフィカルユーザインタフェース

【課題】本発明は、誰に対しても直感的に理解し易く、操作性の高い目的地の検索結果を表示できるようにする。
【解決手段】本発明は、大分類ジャンル軸及びPOIカード表示軸に基づいて2次元的に構成された基本フレームを生成し、基本フレームの大分類ジャンル軸及びPOIカード表示軸に沿いながら、検索結果のPOIタイトルを記載した複数のPOIカードCDがドミノ状に立体配置されたかのように見える検索結果画面G1を生成し、これを所定の表示角度でLCD9に表示させるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置、検索結果表示方法及びグラフィカルユーザインタフェースに関し、例えばカーナビゲーション装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、カーナビゲーション装置としては、ユーザの所望する目的地等の位置情報を検索し、その検索結果をモニタに表示するようになされている。これらの位置情報は、一般的にPOI(Point Of Interest)と呼ばれ、個々のPOIを構成する要素としては、名称、緯度経度、住所、ジャンル、電話番号、URL(Uniform Resource Locator)等が挙げられる。
【0003】
カーナビゲーション装置では、POIを検索する際、ユーザによって入力された具体的な名称等に基づいて個別のPOIを探して表示する場合と、現在位置や任意に指定された地点に対する最寄りの範囲で条件に合致する全てのPOIを、図1に示すようなリスト形式の検索結果画面LGによりリストアップ表示する場合とがある。
【0004】
一方、カーナビゲーション装置としては、所定の3次元仮想立体内に全てのメニュー項目の少なくとも一部分が視認できるように重なり具合を考慮して配置するようになされたメニュー画面を表示するようなものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006-293997公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで上述した引用文献1に記載のカーナビゲーション装置においては、メニュー項目の一部だけしか視認できないため、前のメニュー項目によって隠れている他の部分に対する情報についてはユーザに対して瞬時に認識させることが出来ず、複数の検索結果を一度に全てユーザに認識させることが困難であり、その使い勝手としても不十分であるという問題があった。
【0006】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、誰に対しても直感的に理解し易く、操作性の高い検索結果を表示し得るナビゲーション装置、検索結果表示方法及びグラフィカルユーザインタフェースを提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するため本発明のナビゲーション装置及び検索結果表示方法においては、検索項目軸及び検索結果表示軸に基づいて2次元的に構成された基本フレームを生成し、基本フレームの検索項目軸及び検索結果表示軸に沿いながら、検索結果のタイトルを記載した複数の検索結果カードがドミノ状に立体配置されたかのように見える3次元検索結果一覧表画像を生成し、3次元検索結果一覧表画像を所定の表示角度で所定の表示部へ出力することにより当該3次元検索結果一覧表画像を表示させるようにする。
【0008】
これにより、基本フレームの検索項目軸及び検索結果表示軸に沿いながら、検索結果のタイトルを記載した複数の検索結果カードがドミノ状に立体配置されたかのように見える情報量の多い3次元検索結果一覧表画像を所定の表示角度で提示することができるので、ユーザに対して全ての検索結果カードのタイトルを目視確認させながら、ユーザに対して直感的に理解し易く操作性の高い検索結果を提供することができる。
【0009】
また本発明においては、検索項目軸及び検索結果表示軸に基づいて2次元的に構成された基本フレームを生成し、基本フレームの検索項目軸及び検索結果表示軸に沿いながら、検索結果のタイトルを記載した複数の検索結果カードがドミノ状に立体配置されたかのように見える3次元検索結果一覧表画像を生成し、これを所定の表示角度で所定の表示部へ出力することにより当該3次元検索結果一覧表画像を表示させるようにする。
【0010】
これにより、基本フレームの検索項目軸及び検索結果表示軸に沿いながら、検索結果のタイトルを記載した複数の検索結果カードがドミノ状に立体配置されたかのように見える情報量の多い3次元検索結果一覧表画像を所定の表示角度で提示することができるので、ユーザに対して全ての検索結果カードのタイトルを目視確認させながら、ユーザに対して直感的に理解し易く操作性の高い検索結果を提供することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、基本フレームの検索項目軸及び検索結果表示軸に沿いながら、検索結果のタイトルを記載した複数の検索結果カードがドミノ状に立体配置されたかのように見える情報量の多い3次元検索結果一覧表画像を提示することにより、ユーザに対して直感的に理解し易く操作性の高い検索結果を所定の表示角度で提示することができるので、ユーザに対して全ての検索結果カードのタイトルを目視確認させながら、ユーザに対して直感的に理解し易く操作性の高い検索結果を提供することができ、かくして誰に対しても直感的に理解し易く、操作性の高い検索結果を表示し得るナビゲーション装置、検索結果表示方法及びグラフィカルユーザインタフェースを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0013】
(1)PNDの全体外観構成
図2において、1は全体として本発明のポータブルナビゲーションデバイス(以下、これをPNDと呼ぶ。)を示し、4.8型の液晶ディスプレイが搭載された表示部2を有し、当該表示部2に対して地図、現在位置アイコン及び目的地までの走行経路等を提示するようになされている。
【0014】
またPND1は、車両のダッシュボード上に吸盤3Aを介して取付けられたクレードル3によって当該PND1が保持されると共に、当該PND1とクレードル3とが電気的に接続されるようになされている。
【0015】
これによりPND1は、クレードル3を介して車両のバッテリーから供給される電力により動作すると共に、当該クレードル3から取り外されたときには内蔵のバッテリーから供給される電力によって独立した状態でも動作するようになされている。
【0016】
(2)PNDの回路構成
図3に示すようにPND1は、CPU(Central Processing Unit)2がハードディスクドライブ5により読み出してRAM(Random Access Memory)6に起動した基本プログラムに従って全体を統括制御するようになされている。
【0017】
またPND1は、CPU2が当該ハードディスクドライブ5により読み出してRAM6に起動した各種アプリケーションプログラムに従って種々の機能を実現し得るようになされている。
【0018】
このPND1では、GPSアンテナANTによって受信した複数のGPS衛星からの衛星信号S1をGPSモジュール4へ送出する。GPSモジュール4は、複数の衛星信号S1をそれぞれ復調することにより得られる軌道データと、複数のGPS衛星から車両までの距離データとに基づいて車両の現在位置を正確に測位することにより現在位置データS2を得、これをCPU2へ送出する。
【0019】
CPU2は、現在位置データS2を基に車両の現在位置を含む周辺の地図データをハードディスクドライブ5から読み出し、その現在位置を含む地図画面をGPU3によって描画させた後、マルチプレクサ7を介してLCD(Liquid Crystal Display)9へ出力することにより当該地図画面を表示するようになされている。
【0020】
ところでPND1は、リモートコントローラ(以下、これをリモコンと呼ぶ)RCの「行き先」ボタンが押下操作されたことに応じて送信される目的地検索命令S3を赤外線インタフェース10によって受け取ると、その目的地検索命令S3をCPU2へ伝達する。
【0021】
CPU2は、目的地検索命令S3に従って、検索項目として用いられる大分類のジャンル(以下、これを大分類ジャンルと呼ぶ)毎に区分けされたPOIが目的地候補として複数並べられた検索結果画面(後述する)を作成するための検索準備を行う。
【0022】
GPU3は、CPU2によって行われた検索準備の内容に基づいて所定の検索結果画面を描画し、それをマルチプレクサ7へ送出する。
【0023】
マルチプレクサ7は、ナビゲーション動作へ進むためのメニュー画面や、GPU3によって描画された地図画面に対して、上述の検索結果画面を重ねることにより出力画面を生成し、それをLCD9へ出力するようになされている。
【0024】
(3)検索結果画面の構造
次に、このPND1が作成してLCD9へ表示させる3次元検索結果一覧表画像としての検索結果画面の構造について詳述する。
【0025】
図4に示すように、LCD9に表示される検索結果画面G1では、横軸に、複数種類の大分類ジャンルが並べられた大分類ジャンル軸(X軸)、縦軸に、複数の検索結果であるPOIカードCDが車両の現在位置から近い順に並べられたPOIカード表示軸(Y軸)を有する基本フレームを持つ。
【0026】
そして検索結果画面G1は、この基本フレームに対して、検索対象のPOI(Point Of Interest)単位で当該POIの名称が記載された複数のPOIカードCDが検索項目軸としての大分類ジャンル軸(X軸)及び検索結果表示軸としてのPOIカード表示軸(Y軸)に沿って並べられ、斜め上方から全体を見渡せるような角度で表示されている。
【0027】
検索結果画面G1では、POIカード表示軸(Y軸)に沿って並べられた所定長さでなる複数の区切枠KWによって大分類ジャンル軸(X軸)の大分類ジャンルを区切るようになされている。
【0028】
また検索結果画面G1では、POIカードCDを手前側から奥側へ指定地点(例えば、車両の現在位置)から近い順に並べるための目安として当該区切枠KWが用いられ、区切枠KWがPOIカードCDの幅間隔毎に並べられている。
【0029】
ここで大分類ジャンル軸(X軸)に対して並べられる大分類ジャンルとは、ユーザが目的地を検索する際の目安となるキーワードによって分類された検索項目であり、その大分類ジャンル毎のPOIカードCDがPOIカード表示軸(Y軸)に沿って複数並べられている。
【0030】
この検索結果画面G1では、このような大分類ジャンルを示す例えば大分類ジャンルアイコンBJA6が表示されるようになされている。例えば図5に示すように、大分類ジャンルアイコンBJA1は「飲食店」の大分類ジャンルを意味し、大分類ジャンルアイコンBJA2は「アミューズメント施設」の大分類ジャンルを意味する。
【0031】
また、大分類ジャンルアイコンBJA3は「ショッピング施設」の大分類ジャンルを意味し、大分類ジャンルアイコンBJA4は「交通機関」の大分類ジャンルを意味し、大分類ジャンルアイコンBJA5は「宿泊施設」の大分類ジャンルを意味し、大分類ジャンルアイコンBJA6は「景勝地・観光名所」の大分類ジャンルを意味する。
【0032】
さらに大分類ジャンルアイコンBJA7は「公共施設」の大分類ジャンルを意味し、大分類ジャンルアイコンBJA8は、これまで目的地として設定された過去の履歴を示す「履歴」の大分類ジャンルを意味し、大分類ジャンルアイコンBJA9はユーザ自身の好みによって設定した目的地を示す「お気に入り」の大分類ジャンルを意味する。
【0033】
この場合の検索結果画面G1(図4)では、大分類ジャンル軸(X軸)の左側から、「ショッピング施設」の大分類ジャンル、「アミューズメント施設」の大分類ジャンル、「景勝地・観光名所」の大分類ジャンル、「宿泊施設」の大分類ジャンル、「交通機関」の大分類ジャンルに分けられている。
【0034】
実際上、検索結果画面G1では、「景勝地・観光名所」の大分類ジャンルを示す大分類ジャンルアイコンBJA6がほぼ中央に目視確認できる状態で表示されているものの、「ショッピング施設」の大分類ジャンルを示す大分類ジャンルアイコンBJA3、「アミューズメント施設」の大分類ジャンルを示す大分類ジャンルアイコンBJA2、「宿泊施設」の大分類ジャンルを示す大分類ジャンルアイコンBJA5、「交通機関」の大分類ジャンルを示す大分類ジャンルアイコンBJA4については、POIカードCDの下方にあって、この状態では目視確認できる状態にはない。
【0035】
POIカードCDについては、矩形状でかつ、その全てが同一サイズで形成されているが、POIカード表示軸(Y軸)方向に対して互いに所定の間隔を持った状態すなわちドミノ状に配列されている。
【0036】
なお検索結果画面G1では、指定地点(例えば車両の現在位置)から近い場所に存在するPOIカードCDが手前側に配列され、指定地点(車両の現在位置)から遠い場所に存在するPOIカードCDが奥側に配列されている。
【0037】
但し、検索結果画面G1では、遠近法の表現手法が用いられているため、手前側から奥側へ向かうに連れてPOIカードCDのカード間隔が次第に狭くなるように配置されている。
【0038】
つまり、検索結果画面G1では、手前側から奥側へ向かうに連れてPOIカードCDのカード間隔が次第に狭くなるように配置されているため、区切枠KWについても手前側より奥側へ進むに連れて小さく表示されている。
【0039】
ここで、POIカードCDは、そのPOIタイトル(例えば「棟方版画美術館」)がカード上方に記載されている。これにより検索結果画面G1としては、斜め上方から全体を見渡せるような角度で表示されたとき、全てのPOIカードCDのPOIタイトルをユーザに対して目視確認させ得るようになされている。
【0040】
なお、検索結果画面G1では、POIカードCDが半透明化された白色で構成されているため、前にあるPOIカードCDによって後ろのPOIカードCDが見え難い状態であっても、半透明化された前のPOIカードCDを介して常に後ろのPOIカードCDのPOIタイトルをユーザに対して目視確認させ得るようになされている。
【0041】
またPOIカードCDは、図6に示すように、その表面の右下部分にPOIの中分類ジャンルを示す例えば中分類ジャンルアイコンMJA1〜MJA17が付されており、それによって当該POIの中分類ジャンルを大まかに提示し得るようになされている。この中分類ジャンルとは、大分類ジャンルの下位階層に位置する検索項目である。
【0042】
ここで中分類ジャンルアイコンMJA1は、「ファーストフード店」の中分類ジャンルを意味し、中分類ジャンルアイコンMJA2は、「コンビニエンスストア」の中分類ジャンルを意味し、中分類ジャンルアイコンMJA3は、「ドラッグストア」の中分類ジャンルを意味する。
【0043】
また、中分類ジャンルアイコンMJA4は、「ホームセンター」の中分類ジャンルを意味し、中分類ジャンルアイコンMJA5は、「スーパーマーケット」の中分類ジャンルを意味し、中分類ジャンルアイコンMJA6は、「ボーリング場」の中分類ジャンルを意味する。
【0044】
さらに、中分類ジャンルアイコンMJA7は、「ゴルフ場」の中分類ジャンルを意味し、中分類ジャンルアイコンMJA8は、「映画館」の中分類ジャンルを意味し、中分類ジャンルアイコンMJA9は、「花の名所」の中分類ジャンルを意味し、中分類ジャンルアイコンMJA10は、「美術館」の中分類ジャンルを意味する。
【0045】
さらに、中分類ジャンルアイコンMJA11は、「ビューポイント」の中分類ジャンルを意味し、中分類ジャンルアイコンMJA12は、「ホテル」の中分類ジャンルを意味し、中分類ジャンルアイコンMJA13は「ペンション」の中分類ジャンルを意味する。
【0046】
さらに、中分類ジャンルアイコンMJA14は、「駐車場」の中分類ジャンルを意味し、中分類ジャンルアイコンMJA15は「ガソリンスタンド」の中分類ジャンルを意味し、中分類ジャンルアイコンMJA16は、「郵便局」の中分類ジャンルを意味し、中分類ジャンルアイコンMJA17は、「病院」の中分類ジャンルを意味する。
【0047】
なお、中分類ジャンルアイコンMJAの種類としては、これらに限るものではなく、その他種々の中分類ジャンルアイコンMJAが存在するが、ここでは説明の便宜上省略する。
【0048】
検索結果画面G1(図4)では、このような中分類ジャンルアイコンMJA1〜MJA17が付されたPOIカードCDをドミノ状に配列した状態で一覧表示することにより、POIタイトル及び中分類ジャンルアイコンMJAを介して、それがどのような内容のPOIであるかをユーザに対して容易に理解させ得るようになされている。
【0049】
さらに検索結果画面G1では、ほぼ中央に設定されたフォーカス位置に存在するPOIカードCDを選択状態であると認定するようになされている。その際、検索結果画面G1では、図7に示すように、そのフォーカスされたPOIカードCD(例えば「棟方版画美術館」)については、当初よりも垂直上方へ所定距離だけ高い表示位置へ移動すると共に所定倍率で拡大表示することにより、現在そのPOIカードCDがフォーカスされた選択状態にあることをユーザに対して容易に認識させ得るようになされている。
【0050】
このとき検索結果画面G1では、現在フォーカスされたPOIカードCDと対応した区切枠KWが、その奥側のPOIカードCDと対応した区切枠KWや、その手前側のPOIカードCDと対応した区切枠KWよりも長く伸びた状態に設定され、その区切枠KWの長さに合わせた間隔で前後のPOIカードCDが配列されている。
【0051】
従って検索結果画面G1では、現在フォーカスされているPOIカードCDに対する見易さを向上しながら、当該POIカードCDよりも奥側又は手前側に存在する複数のPOIカードCDについては、POIカードCD同士の重なり具合を増大させることにより、1画面中に表示し得るPOIカードCDの情報量を増加させ得るようになされている。
【0052】
また検索結果画面G1では、現在フォーカスされているPOIカードCDに対する輝度レベルを増減調整した状態で強調表示するようになされており、これにより、当該POIカードCDだけが明るくなったり、暗くなったりするので、ユーザに対して何れのPOIカードCDが現在選択されているのかを瞬時に認識させ得るようになされている。
【0053】
このようにPND1のCPU2は、GPU3を介して、フォーカスされたPOIカードCDを他のPOIカードCDよりも一段と高く飛び出させて拡大表示したり、当該POIカードCDの輝度レベルを増減調整して強調表示するといったアニメーション表示を行うことにより、そのPOIカードCDの動きを介して当該POIカードCDが選択されていることをユーザに対して瞬時かつ容易に認識させ得るようになされている。
【0054】
特に検索結果画面G1では、現在フォーカスされているPOIカードCDを他に比べて一段と高い表示位置に移動させている関係上、そのPOIカードCDに対応した大分類ジャンルアイコンBJA6が当該POIカードCDによって隠蔽されることなくユーザに対して容易に目視確認させ得るようになされている。
【0055】
因みに検索結果画面G1では、複数のPOIカードCDを表示するだけではなく、現在フォーカスされているPOIカードCDに対応したPOIの「POIタイトル」及びそのPOIに関する「内容」等が含まれた詳細情報画面(図示せず)を、当該POIカードCDとは異なる位置に表示するようにしても良い。
【0056】
実際上、PND1のCPU2は、図4、図7、図8及び図9に示すように、ユーザによるリモコンRCの上矢印ボタンに対する押下操作に応じて、GPU3により検索結果画面G1を全体的に手前側へ移動させるようになされている。
【0057】
その際、検索結果画面G1では、フォーカス位置に存在するPOIカードCDも「棟方版画美術館」→「逗子マリーナ」→「江ノ島(ヨットハーバー)」のように順次切り換わるので、その度にPOIカードCDの表示位置を垂直上方へ移動させながら拡大表示するようになされている。
【0058】
このときPND1のCPU2は、検索結果画面G1の現在フォーカスされているPOIカードCDを未選択のPOIカードCDへ切り換える度に、詳細情報画面の内容についても変更して表示するようになされている。
【0059】
なお検索結果画面G1(図4、図7、図8、図9)は、リモコンRCの「行き先」ボタンが押下操作されたことに応じた検索結果であることを示す「行き先」のテキストが表示された表題部SW1が画面左側上部に表示されている。
【0060】
また検索結果画面G1は、現在フォーカスされているPOIカードCDの大分類ジャンルマークBJA6、当該大分類ジャンルマークBJA6が意味する「景勝地・観光名所」及び、中分類ジャンルアイコンMJA10が意味する「美術館・博物館」のテキストが表示された見出情報表示部SW2が画面左側下部に表示されている。
【0061】
これにより検索結果画面G1(図4、図7)では、POIカードCDの下方に見える大分類ジャンルアイコンBJA6及び中分類ジャンルアイコンMJA10だけでなく、見出情報表示部SW2の文字によっても現在フォーカスされているPOIカードCDに対する大分類ジャンルや中分類ジャンルを提示し得るようになされている。
【0062】
また検索結果画面G1(図4、図7〜図9)では、見出情報表示部SWの右隣に、並替えボタンB1、絞込みボタンB2及び戻るボタンB3が設けられている。
【0063】
従ってPND1のCPU2は、何らかの条件が与えられた状態で並替えボタンB1が押下操作されたとき、POIカードCDを当該条件に従ってソートし直す。また、PND1のCPU2は、何らかの条件が与えられた状態で絞込みボタンB2が押下操作されたとき、POIカードCDを更に絞り込んで表示し直す。さらにPND1のCPU2は、戻るボタンB3が押下操作されたときには、一つ前の状態に画面を戻すようになされている。
【0064】
実際上、このような検索結果画面G1は、図10に示すように、大分類ジャンル軸(X軸)に沿って大分類ジャンル毎の大分類ジャンルアイコンBJA(この場合、大分類ジャンルアイコンBJA3、BJA2、BJA6、BJA5、BJA4)だけが配置された大分類ジャンルアイコン画像G1A、図11に示すように大分類ジャンル軸(X軸)及びPOIカード表示軸(Y軸)の基本フレームに沿って複数のPOIカードCDが配置された3次元POIカード表示画像G1B及び、図12に示すように表題部SW1及び見出情報表示部SW2が配置された表題画像G1Cが、図13に示すように3層重ねられた状態で構成されている。
【0065】
従って、PND1では、ユーザによるリモコンRCの上下矢印ボタン又は左右矢印ボタンに対する押下操作が行われたとき、大分類ジャンルマーク画像G1A及び表題画像G1Cについては固定したまま、当該大分類ジャンルマーク画像G1Aの上で、3次元POIカード表示画像G1Bだけを移動表示することにより検索結果画面G1として表示すべき表示範囲をシフトさせるようになされている。
【0066】
このときPND1のCPU2は、3次元POIカード表示画像G1Bを移動させたときでも、大分類ジャンルマーク画像G1Aを固定しているため、現在フォーカスされているPOIカードCDと対応した位置に存在する大分類ジャンルアイコンBJA6をユーザに常時視認させることができ、かくして当該大分類ジャンルアイコンBJA6をユーザが見失ってしまうことを予め回避するようになされている。
【0067】
なお図14に示すように、PND1のCPU2は、検索結果画面G1の表示角度を任意に変更できるようになされており、その際に大分類ジャンル軸(X軸)、POIカード表示軸(Y軸)に加えて、POIカードCDを垂直上方へ移動させる際の移動軸をZ軸と設定する。
【0068】
PND1のCPU2は、図15に示すように、例えばリモコンRCによる右方向へのドラッグ操作がユーザによって行われた場合、あたかも視点SSがX軸に沿った矢印A方向へ移動したかのように検索結果画面G1の3次元POIカード表示画像G1Bを全体的にシフトして表示する。
【0069】
これによりPND1のCPU2は、図4に示したような表示角度の検索結果画面G1をLCD9に提示し得るようになされている。
【0070】
一方、PND1のCPU2は、リモコンRCによる左方向へのドラッグ操作がユーザによって行われた場合、あたかも視点SSがX軸に沿った矢印B方向へ移動したかのように検索結果画面G1の3次元POIカード表示画像G1Bを全体的にシフトして表示する。
【0071】
これによりPND1のCPU2は、図4に示したのとは逆の表示角度でなる検索結果画面G1(図示せず)をLCD9に提示し得るようになされている。
【0072】
またPND1のCPU2は、リモコンRCによる上方向へのドラッグ操作がユーザによって行われた場合、あたかも視点SSがY軸に沿った矢印C方向へ移動したかのように検索結果画面G1の3次元POIカード表示画像G1Bを全体的にシフトして表示するようになされている。
【0073】
同様にPND1のCPU2は、リモコンRCによる下方向へのドラッグ操作がユーザによって行われた場合、あたかも視点SSがY軸に沿った矢印D方向へ移動したかのように検索結果画面G1の3次元POIカード表示画像G1Bを全体的にシフトして表示するようになされている。
【0074】
これによりPND1のCPU2は、その表示角度によりPOIカード表示軸(Y軸)に沿って並べられた複数のPOIカードCDの重なり具合を調整した結果の検索結果画面G1(図示せず)をLCD9に提示し得るようになされている。
【0075】
すなわちPND1のCPU2は、リモコンRCによる上方向へのドラッグ操作に応じて、あたかも視点SSがY軸に沿った矢印C方向へ移動したかのように検索結果画面G1の3次元POIカード表示部画像G1Bを全体的にシフトして表示したとき、ユーザにとっては複数のPOIカードCDの重なり具合が少なくなって見えるものの、POIタイトル等が読み難くなる。
【0076】
逆にPND1のCPU2は、リモコンRCによる下方向へのドラッグ操作に応じて、あたかも視点SSがY軸に沿った矢印D方向へ移動したかのように3次元POIカード表示画像G1Bを全体的にシフトして表示したとき、ユーザにとっては複数のPOIカードCDの重なり具合が多くなって一度に表示可能な情報量を増加させるものの、後ろ側のPOIカードCDほどそのPOIタイトル等が読み難くなる。
【0077】
すなわちPND1のCPU2は、リモコンRCによる左右方向へのドラッグ操作や上下方向へのドラッグ操作に応じて視点SSを動かした種々の表示角度でなる検索結果画面G1をLCD9に提示し得るようにしたことにより、それぞれのユーザにとって最も見やすい表示形態の検索結果画面G1を提供し得るようになされている。
【0078】
因みにPND1のCPU2では、リモコンRCによる上方向へのドラッグ操作に応じて、視点SSがY軸に沿った矢印D方向へ移動したかのように検索結果画面G1の3次元POIカード表示画像G1Bを全体的にシフトして表示するようにしても良く、ユーザの好みや設計の自由によって任意に変更することが出来るようになされている。
【0079】
同じく、PND1のCPU2は、リモコンRCによる下方向へのドラッグ操作に応じて、視点SSがY軸に沿った矢印C方向へ移動したかのように3次元POIカード表示画像G1Bを全体的にシフトして表示するようにしても良く、ユーザの好みや設計の自由によって任意に変更することが出来るようになされている。
【0080】
最後に、検索結果画面ガイドG1では、図16に示すように、例えば「棟方版画美術館」のPOIタイトルを持つPOIカードCDが現在フォーカスされている状態で、リモコンRCの目的地ボタン(図示せず)が押下操作されたことを認識すると、そのPOIカードCDに対して一部重ねた状態でサブメニュー画面SMNを表示するようになされている。
【0081】
サブメニュー画面SMNでは、「ここへ行く」ボタンF1及び「地図表示」ボタンF2が設けられている。従ってPND1のCPU2は、「ここへ行く」ボタンF1が押下操作されて「ON」状態が選択された場合、そのPOIカードCDを目的地として設定するようになされている。
【0082】
従って、この場合PND1のCPU2は、現在位置から目的地までのルートを探索し、その探索ルートをLCD9に表示するようになされている。
【0083】
またPND1のCPU2は、「地図表示」ボタンF2が押下操作されて「ON」状態が選択された場合、現在フォーカスされているPOIカードCDと対応したPOIの地点を中心とした所定倍率の地図画像をハードディスクドライブ5から読み出してLCD9に表示することにより、目的地周辺をユーザに対して目視確認させるようになされている。
【0084】
(4)検索結果画面作成理手順
次に、PND1のCPU2が、アプリケーションプログラムである検索結果画面作成プログラムに従って上述した検索結果画面G1を作成するまでの検索結果画面作成処理手順について、図17のフローチャートを用いて説明する。
【0085】
実際上、PND1のCPU2は、ルーチンRT1の開始ステップから入って次のステップSP1へ移り、リモコンRCの「行き先」ボタンが押下操作されたことに応じて送信される目的地検索命令S3に従い、指定地点(例えば現在位置)における最寄りのPOIを検索し、次のステップSP2へ移る。
【0086】
ステップSP2においてPND1のCPU2は、デフォルト設定された検索結果画面G1の表示角度を認識し、次のステップSP3へ移る。
【0087】
ステップSP3においてPND1のCPU2は、検索結果画面G1の表示角度に合わせた形状でなる大分類ジャンルアイコンBJA1〜BJA9をそれぞれ生成した後、GPU3によって大分類ジャンルアイコンBJA1〜BJA9が配置された大分類ジャンルアイコン画像G1A(図10)を描画させ、次のステップSP4へ移る。
【0088】
ステップSP4においてPND1のCPU2は、ステップSP1で検索したPOIを大分類ジャンルに従って分類し、次のステップSP5へ移る。ステップSP5においてPND1のCPU2は、大分類ジャンルに従って分類した後のPOIを、指定地点(現在位置)からの距離で近い順に並び替え、次のステップSP6へ移る。
【0089】
ステップSP6においてPND1のCPU2は、検索結果画面G1の表示角度に合わせた形状でなるPOIカードCDを生成し、次のステップSP7へ移る。ステップSP7においてPND1のCPU2は、ステップSP6で生成した全てのPOIカードCDの基本フレーム(大分類ジャンル軸(X軸)×POIカード表示軸(Y軸))に対する表示位置を計算し、次のステップSP8へ移る。
【0090】
ステップSP8においてPND1のCPU2は、ステップSP7で計算した表示位置に従い、GPU3により基本フレームに対して全てのPOIカードCDを描画させることにより3次元POIカード表示画像G1B(図11)を生成し、次のステップSP9へ移る。
【0091】
ステップSP9においてPND1のCPU2は、検索結果画面G1における表題部SW1及び見出情報表示部SW2が配置された表題画像G1C(図12)をGPU3により描画させ、次のステップSP10へ移る。
【0092】
ステップSP10においてPND1のCPU2は、ステップSP3で生成した大分類ジャンルアイコン画像G1A、ステップSP8で生成した3次元POIカード表示画像G1B及びステップSP9で生成した表題画像G1Cを重ね合わせることにより検索結果画面G1(図13)を生成し、次のステップSP11へ移る。
【0093】
ステップSP11においてPND1のCPU2は、検索結果画面G1で現在フォーカスされているPOIカードCDを他よりも上方へ飛び出した位置に移動して拡大表示すると共に、当該POIカードCDに対する輝度レベルを増減調整した状態で強調表示することにより、現在選択されているPOIカードCDがどれであるかを一目で分かるように提示した後、次のステップSP12へ移って処理を終了する。
【0094】
(5)アニメーション処理手順
続いて、PND1のCPU2が、アプリケーションプログラムであるアニメーション処理プログラムに従って、上述した検索結果画面G1の表示角度をX軸方向への視点変更に伴って動かす際のアニメーション処理手順と、検索結果画面G1の表示角度をY軸方向への視点変更に伴って動かす際のアニメーション処理手順とをそれぞれ説明する。
【0095】
(5−1)X軸方向への視点変更に伴うアニメーション処理手順
図18に示すように、PND1のCPU2は、ルーチンRT2の開始ステップから入って次のステップSP21へ移り、検索結果画面G1をLCD9に表示しているとき、リモコンRCによる左右方向へのドラッグ操作を認識すると、次のステップSP22へ移る。
【0096】
ステップSP22においてPND1のCPU2は、大分類ジャンルアイコン画像G1Aにおける全ての大分類ジャンルアイコンBJA1〜BJA9と、3次元POIカード表示画像G1Bにおける全てのPOIカードCD及び区切枠KWとが全て一体のまま、X軸に沿って視点SSが移動されたときに見えるであろう表示角度の検索結果画面G1をLCD9へ提示するためのアニメーション設定を行い、次のステップSP23へ移る。
【0097】
ステップSP23においてPND1のCPU2は、ステップSP22で行ったアニメーション設定に従い、X軸に沿って視点SSが移動するかのような表示角度に検索結果画面G1を次第に変更していくアニメーション表示を開始し、次のステップSP24へ移る。
【0098】
ステップSP24においてPND1のCPU2は、ステップSP23で開始したアニメーション表示が現在も行われているか否かを判定し、肯定結果が得られると次のステップSP25へ移る。
【0099】
ステップSP25においてPND1のCPU2は、検索結果画面G1の表示角度を変更すべきアニメーション設定に従って、全ての大分類ジャンルアイコンBJA1〜BJA9の表示位置及びその形状を再計算して大分類ジャンルアイコン画像G1Aを描画し直し、次のステップSP26へ移る。
【0100】
ステップSP26においてPND1のCPU2は、アニメーション設定に従って、区切枠KW、全てのPOIカードCDの表示位置及びその形状を再計算して3次元POIカード表示画像G1Bを描画し直し、再度ステップSP24へ戻る。
【0101】
これによりPND1のCPU2は、検索結果画面G1の表示角度を変更すべきアニメーション設定に従い、検索結果画面G1を構成している大分類ジャンルアイコン画像G1A及び3次元POIカード表示画像G1Bを描画し直すことにより、X軸に沿って視点SSが移動するかのような表示角度に検索結果画面G1を変更するアニメーション表示を行うことができる。
【0102】
ステップSP24においてPND1のCPU2は、アニメーション設定に従ったアニメーション表示が終了するまで当該ステップSP24〜ステップSP26までの処理を繰り返し、アニメーション表示が終了したとき否定結果を得、次のステップSP27へ移って処理を終了する。
【0103】
(5−2)Y軸方向への視点変更に伴うアニメーション処理手順
図19に示すように、PND1のCPU2は、ルーチンRT3の開始ステップから入って次のステップSP31へ移り、検索結果画面G1をLCD9に表示しているとき、リモコンRCによる上下方向へのドラッグ操作を認識すると、次のステップSP32へ移る。
【0104】
ステップSP32においてPND1のCPU2は、大分類ジャンルアイコン画像G1Aにおける全ての大分類ジャンルアイコンBJA1〜BJA9と、3次元POIカード表示画像G1Bにおける全てのPOIカードCD及び区切枠KWとが全て一体のまま、Y軸に沿って視点SSが移動されたときに見えるであろう表示角度の検索結果画面G1をLCD9へ提示するためのアニメーション設定を行い、次のステップSP33へ移る。
【0105】
ステップSP33においてPND1のCPU2は、ステップSP32で行ったアニメーション設定に従い、Y軸に沿って視点SSが移動するかのような表示角度に検索結果画面G1を次第に変更していくアニメーション表示を開始し、次のステップSP34へ移る。
【0106】
ステップSP34においてPND1のCPU2は、ステップSP33で開始したアニメーション表示が現在も行われているか否かを判定し、肯定結果が得られると次のステップSP35へ移る。
【0107】
ステップSP35においてPND1のCPU2は、アニメーション設定に従って、区切枠KW、全てのPOIカードCDの表示位置及びその形状を再計算して3次元POIカード表示画像G1Bを描画し直し、再度ステップSP34へ戻る。
【0108】
これによりPND1のCPU2は、検索結果画面G1の表示角度を変更すべきアニメーション設定に従い、検索結果画面G1を構成している3次元POIカード表示画像G1Bを描画し直すことにより、Y軸に沿って視点SSが移動するかのような表示角度に検索結果画面G1を変更するアニメーション表示を行うことができる。
【0109】
ここでPND1のCPU2は、Y軸に沿って視点SSが移動するかのような表示角度に検索結果画面G1を変更するアニメーション設定であるため、当初から大分類ジャンルアイコン画像G1Aに対して2次元的に配置されている大分類ジャンルアイコンBJA1〜BJA9に対する表示位置及びその形状を再計算する必要は無く、すなわち大分類ジャンルアイコン画像G1Aを再描画する必要はない。
【0110】
これによりPND1のCPU2は、検索結果画面G1の表示角度を変更すべきアニメーション設定に従って検索結果画面G1を構成している3次元POIカード表示画像G1Bだけを描画し直すことにより、Y軸に沿って視点SSが移動するかのような表示角度に検索結果画面G1を変更するアニメーション表示を行うことができる。
【0111】
ステップSP34においてPND1のCPU2は、アニメーション設定に従ったアニメーション表示が終了するまで当該ステップSP34及びステップSP35の処理を繰り返し、アニメーション表示が終了したとき否定結果を得、次のステップSP36へ移って処理を終了する。
【0112】
(6)POIカード選択時のアニメーション処理手順
最後に、PND1のCPU2が、アプリケーションプログラムであるアニメーション処理プログラムに従って、上述した検索結果画面G1のPOIカードCDがフォーカスされたとき、他よりも上方へ飛び出した高さ位置に移動して拡大表示すると共に、当該POIカードCDに対する輝度レベルを増減調整した状態で強調表示する一連のアニメーション処理手順を、図20のフローチャートにより説明する。
【0113】
PND1のCPU2は、ルーチンRT4の開始ステップから入って次のステップSP41へ移り、最初に全ての大分類ジャンルについてアニメーション処理の検証が終了したか否かを判定し、否定結果が得られると次のステップSP42へ移る。
【0114】
ステップSP42においてPND1のCPU2は、まだ全ての大分類ジャンルについてアニメーション処理の検証が終了していないので次の大分類ジャンルへ切り換え、次のステップSP43へ移る。
【0115】
ステップSP43においてPND1のCPU2は、その大分類ジャンルに対応したPOIカードCDの大分類ジャンル軸方向(すなわちX軸方向)における描画位置をそれぞれ求め、次のステップSP44へ移る。
【0116】
ステップSP44においてPND1のCPU2は、その大分類ジャンルにおける全てのPOIカードCDについてアニメーション処理の検証が終了したか否かを判定し、否定結果が得られると次のステップSP45へ移る。
【0117】
ステップSP45においてPND1のCPU2は、その大分類ジャンルにおける全てのPOIカードCDについてアニメーション処理の検証が終了していないため、次のPOIカードCDへ切り換え、次のステップSP46へ移る。
【0118】
ステップSP46においてPND1のCPU2は、その大分類ジャンルにおけるPOIカードCDのPOIカード表示軸方向(すなわちY軸方向)における描画位置を求め、次のステップSP47へ移る。
【0119】
ステップSP47においてPND1のCPU2は、ステップSP43で求めた大分類ジャンル軸方向(X軸方向)の描画位置及びステップSP46で求めたPOIカード表示軸方向(Y軸方向)の描画位置に対応した複数のPOIカードCDのうち、任意の位置にある当該POIカードCDが現在フォーカスされているか否かを判定する。
【0120】
この場合PND1のCPU2は、当該POIカードCDの描画位置がほぼ中央のフォーカス位置に該当すれば、現在フォーカスされていると判定し、該当しなければ現在フォーカスされていないと判定するようになされている。
【0121】
ここで肯定結果が得られると、このことは当該POIカードCDがフォーカスされており、すなわちアニメーション処理の対象であることを表しており、このときPND1のCPU2は、次のステップSP48へ移る。
【0122】
ステップSP48においてPND1のCPU2は、フォーカスされているPOIカードCDの下方にある例えば大分類ジャンルアイコンBJA6(図4)がユーザにとって目視確認できるように、当該POIカードCDのPOIカード表示軸方向(Y軸方向)における描画位置を奥側又は手前側へ微調整し、次のステップSP49へ移る。
【0123】
ステップSP49においてPND1のCPU2は、当該POIカードCDに対する区切枠KWを他よりも伸ばすことにより、当該POIカードCDの下方に見える大分類ジャンルアイコンBJA6の視認性を更に向上させ、次のステップSP50へ移る。
【0124】
ステップSP50においてPND1のCPU2は、当該POIカードCDが他よりも高い垂直上方へ飛び出すかのように表示すべく、当該POIカードCDにおけるZ軸方向の描画位置を求め、次のステップSP51へ移る。
【0125】
ステップSP51においてPND1のCPU2は、ステップSP51で求めたZ軸方向の描画位置に当該POIカードCDを移動すると共に所定倍率で拡大表示し、次のステップSP43へ戻る。
【0126】
この場合、PND1のCPU2は、Z軸方向の描画位置に当該POIカードCDを移動することにより当該POIカードCDを他よりも上方に飛び出させると共に拡大表示し、当該POIカードCDに対する輝度レベルを交互に増減調整した状態で強調表示するといったアニメーション処理を行うことにより、当該POIカードCDが現在選択されていることをユーザに対して直感的に認識させ得るようになされている。
【0127】
これに対してステップSP47で否定結果が得られると、このことは当該POIカードCDが現在フォーカスされているものではない、すなわちアニメーション処理の対象ではないことを表しており、このときPND1のCPU2は、次のステップSP52へ移る。
【0128】
ステップSP52においてPND1のCPU2は、当該POIカードCDが現在フォーカスされておらず、当該POIカードCDを他よりも上方へ飛び出した位置に移動して拡大表示する必要がないため、現在のZ軸方向における描画位置を変更することなくそのまま用い、ステップSP51へ戻って、そのままの描画位置でPOIカードCDを表示した後、ステップSP44へ戻る。
【0129】
ステップSP44においてPND1のCPU2は、その大分類ジャンルによる全てのPOIカードCDについてアニメーション処理の検証が終了したか否かを再度判定し、肯定結果が得られるとステップSP41へ戻る。
【0130】
ステップSP41においてPND1のCPU2は、ステップSP44以降のPOIカードCDに対するアニメーション処理の検証を、全ての大分類ジャンルについて終了したか否かを判定し、否定結果が得られると次のステップSP42以降の処理を再度繰り返すのに対し、肯定結果が得られると、ステップSP53へ移って処理を終了する。
【0131】
(7)動作及び効果
以上の構成において、PND1のCPU2は、大分類ジャンル軸(X軸)及びPOIカード表示軸(Y軸)に基づいて2次元的に構成された基本フレームに沿って、POI検索結果のPOIタイトルを記載した複数のPOIカードCDが所定の間隔を持たせたドミノ状に立体配置されたかのように見える検索結果画面G1を生成し、これを所定の表示角度でLCD9に表示する。
【0132】
従ってPND1では、この検索結果画面G1のドミノ状に立体配置されたかのように見える複数のPOIカードCDを一度に多数提示することが出来るので、2次元的な従来の検索結果画面LG(図1)に比べて一度に表示できる情報量を格段に増大させることができる。
【0133】
またPND1は、現在フォーカスされているPOIカードCDについては、他よりも上方へ飛び出した位置に移動して所定倍率で拡大表示すると共に強調表示するようにしたことにより、多数存在するPOIカードCDの中で、現在どのPOIカードCDが選択されているかをユーザに対して直感的に認識させることができる。
【0134】
なおPND1は、現在フォーカスされているPOIカードCDを他よりも上方へ飛び出した位置に移動して拡大表示し、その下方に見える大分類ジャンルアイコンBJA6(図4)に対する視認性を向上させることにより、そのPOIカードCDの大分類ジャンルについても大分類ジャンルアイコンBJA6を介して同時にかつ直感的に認識させることができる。
【0135】
因みに、PND1は、現在フォーカスされているPOIカードCDの区切枠KWを最も長く引き伸ばした状態で表示するようにしたことにより、区切枠KWのサイズによって現在選択されているPOIカードCDを認識させ易くすると共に、大分類ジャンルアイコンBJA6の視認性を一段と向上させることができる。
【0136】
またPND1は、検索結果画面G1を大分類ジャンルアイコン画像G1A、3次元POIカード表示画像G1B及び表題画像G1Cを重ねた3層構造とした。
【0137】
これによりPND1は、視点SSを移動させることに伴うアニメーション表示や、現在フォーカスされているPOIカードCDに対するアニメーション表示を行う際に、特に動かす必要のない表題画像G1Cについては表示変更が不要で、CPU2及びGPU3に対する処理負荷を軽減することができる。
【0138】
以上の構成によれば、PND1では、大分類ジャンル軸(X軸)及びPOIカード表示軸(Y軸)に基づいて2次元的に構成された基本フレームに対して、複数のPOIカードCDが所定の間隔を持たせたドミノ状に立体配置されたかのように見える検索結果画面G1を生成し、これを所定の表示角度でLCD9に提示することにより、ユーザに対して直感的に理解し易くさせ、かつ、当該検索結果画面G1を介して操作性の高い検索結果を表示することができる。
【0139】
(8)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、基本フレームを構成する検索項目軸として大分類ジャンル軸(X軸)を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、大分類ジャンルよりも一階層下位に位置する中分類ジャンル軸を用いるようにしても良い。
【0140】
この場合、中分類ジャンルに従って検索された検索結果として得られるPOIカードCDには、小分類ジャンルがジャンルアイコンJAとして付加され、検索項目マークとして大分類ジャンルアイコンBJA1〜BJA9が配置された大分類ジャンルアイコン画像G1Aの代わりに、中分類ジャンルアイコンMJA1〜MJA17が配置された中分類ジャンルアイコン画像が用いられることになる。
【0141】
また上述の実施の形態においては、検索結果表示軸としてPOIカード表示軸(Y軸)を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、電話帳に用いられるユーザの名前が記載された名前カードが順に示された名前カード表示軸(Y軸)を用いるようにしてもよい。
【0142】
この場合、検索結果として得られる名前カードについては、あいうえお等の平仮名や、ABC等のアルファベットに基づいて名前カードを区分けするような名前カード検索軸(X軸)を用いて、あいうえお順やアルファベット順に並べるようにすればよい。
【0143】
さらに上述の実施の形態においては、現在フォーカスされているPOIカードCDに対する輝度レベルを増減調整した状態で強調表示するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、POIカードCDの枠を太く、かつ当該POIカードCDとは異なる所定色で表示したり、POIカードCDに対する強調表示に加えて当該POIカードCDの枠を所定色で表示するようにしても良い。
【0144】
さらに上述の実施の形態においては、リモコンRCの左右方向へのドラッグ操作や上下方向へのドラッグ操作に応じて視点SSを動かしたことに対応した表示角度の検索結果画面G1をLCD9に提示するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、デフォルトで2通り又は数通りの表示角度の検索結果画面G1を設定しておき、何れかをユーザに選ばせるようにしても良い。
【0145】
さらに上述の実施の形態においては、予めインストールされたアプリケーションプログラムである検索結果画面作成プログラムに従い、ルーチンRT1における検索結果画面作成処理手順や、予めインストールされたアプリケーションプログラムであるアニメーション処理プログラムに従い、ルーチンRT2〜ルーチンRT4におけるアニメーション処理手順を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、所定の記録媒体からインストールした検索結果画面作成プログラム、アニメーション処理プログラムや、インターネットからダウンロードした検索結果画面作成プログラム、アニメーション処理プログラム、その他種々のルートによってインストールした検索結果画面作成プログラム、アニメーション処理プログラムに従って上述した検索結果画面作成処理手順や、アニメーション処理手順を実行するようにしても良い。
【0146】
さらに上述の実施の形態においては、大分類ジャンルアイコン画像G1A、3次元POIカード表示画像G1B及び表題画像G1Cを重ね合わせることにより検索結果画面G1を作成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、3次元POIカード表示画像G1Bだけで検索結果画面G1を作成したり、大分類ジャンルアイコン画像G1Aに3次元POIカード表示画像G1Bだけを重ね合わせることにより検索結果画面G1を作成したり、或いは3次元POIカード表示画像G1Bに表題画像G1Cだけを重ね合わせることにより検索結果画面G1を作成するようにしても良い。
【0147】
さらに上述の実施の形態においては、ナビゲーション装置としてのPND1を、基本フレーム生成部及び3次元検索結果一覧表画像生成部としてのCPU2、GPU3、制御部としてのCPU2によって構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の回路構成でなる基本フレーム生成部、3次元検索結果一覧表画像生成部及び制御部によってナビゲーション装置を構成するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0148】
本発明のナビゲーション装置、検索結果表示方法及びグラフィカルユーザインタフェースは、例えばPND以外にも、カーナビゲーション装置、ナビゲーション機能を搭載したパーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機及び携帯電話機等のその他種々の電子機器に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】従来の検索結果画面の構成を示す略線図である。
【図2】本発明の一実施の形態におけるPNDの全体外観構成を示す略線的斜視図である。
【図3】PNDの回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図4】本発明の一実施の形態における検索結果画面の構成(1)を示す略線的斜視図である。
【図5】大分類ジャンルアイコンを示す略線図である。
【図6】中分類ジャンルアイコンを示す略線図である。
【図7】本発明の一実施の形態における検索結果画面(2)の構成を示す略線的斜視図である。
【図8】本発明の一実施の形態における検索結果画面(3)の構成を示す略線的斜視図である。
【図9】本発明の一実施の形態における検索結果画面(4)の構成を示す略線的斜視図である。
【図10】大分類ジャンルアイコンの配置された大分類ジャンルアイコン画像を示す略線的斜視図である。
【図11】POIカードが配置された3次元POIカード表示画像を示す略線的斜視図である。
【図12】表題部及び見出情報表示部が配置された表題画像を示す略線的斜視図である。
【図13】3層構造の検索結果画面を示す略線的斜視図である。
【図14】検索結果画面の表示角度の説明に供する略線図である。
【図15】検索結果画面に対する表示角度の変更の説明に供する略線図である。
【図16】検索結果画面を用いた目的地設定動作の説明に供する略線図である。
【図17】検索結果画面作成処理手順を示すフローチャートである。
【図18】X軸方向の視点移動に伴うアニメーション処理手順を示すフローチャートである。
【図19】Y軸方向の視点移動に伴うアニメーション処理手順を示すフローチャートである。
【図20】POIカード選択時のアニメーション処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0150】
1……PND、2……CPU、3……GPU、4……GPSモジュール、5……ハードディスクドライブ、6……RAM、7……マルチプレクサ、8……バス、9……LCD、10……赤外線インタフェース、RC……リモコン、G1……検索結果画面、G1A……大分類ジャンルアイコン画像、G1B……3次元POIカード表示画像、G1C……表題画像、CD……POIカード、KW……区切枠、BJA……大分類ジャンルアイコン、MJA……中分類ジャンルアイコン、SW1……表題部、SW2……見出情報表示部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検索項目軸及び検索結果表示軸に基づいて2次元的に構成された基本フレームを生成する基本フレーム生成部と、
上記基本フレームの上記検索項目軸及び上記検索結果表示軸に沿って、検索結果のタイトルを記載した複数の検索結果カードがドミノ状に立体配置されたかのように見える3次元検索結果一覧表画像を生成する3次元検索結果一覧表画像生成部と、
上記3次元検索結果一覧表画像を所定の表示角度で所定の表示部へ出力することにより当該3次元検索結果一覧表画像を上記表示角度で表示させる制御部と
を具えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
上記ナビゲーション装置は、
上記検索項目軸に沿って、複数の検索項目をそれぞれ示す絵柄でなる複数の検索項目マークが2次元的に配置された検索項目マーク画像を生成する検索項目マーク画像生成部と
を具え、
上記制御部は、上記検索項目マーク画像に対して上記3次元検索結果一覧表画像を重ねた状態で上記表示部へ出力する
ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
上記制御部は、上記複数の検索結果カードのうち、現在フォーカスされている選択中の選択検索結果カードに対して他の未選択検索結果カードよりも上方へ飛び出すような表示効果を与える
ことを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
上記制御部は、上記表示効果として、上記選択検索結果カードに対して上方へ飛び出すことに加えて、その表示サイズを拡大する
ことを特徴とする請求項3に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
上記制御部は、上記選択検索結果カードを上記他の未選択検索結果カードへ切り換えるための入力操作が行われたことを認識したとき、上記複数の検索結果カードを移動させると共に、次に切り換えられた上記選択検索結果カードに対して上記表示効果を与えるような動きを伴うアニメーション表示を行う
ことを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
検索項目軸及び検索結果表示軸に基づいて2次元的に構成された基本フレームを基本フレーム生成部によって生成する基本フレーム生成ステップと、
上記基本フレームの上記検索項目軸及び上記検索結果表示軸に沿いながら、3次元検索結果一覧表画像生成部によって検索結果のタイトルを記載した複数の検索結果カードがドミノ状に立体配置されたかのように見える3次元検索結果一覧表画像を生成する3次元検索結果一覧表画像生成ステップと、
上記3次元検索結果一覧表画像を制御部によって所定の表示角度で所定の表示部へ出力することにより当該3次元検索結果一覧表画像を表示させる表示制御ステップと
を有することを特徴とする検索結果表示方法。
【請求項7】
検索項目軸及び検索結果表示軸に基づいて2次元的に構成された基本フレームを生成する基本フレーム生成ステップと、
上記基本フレームの上記検索項目軸及び上記検索結果表示軸に沿いながら、検索結果のタイトルを記載した複数の検索結果カードがドミノ状に立体配置されたかのように見える3次元検索結果一覧表画像を生成し、これを所定の表示角度で所定の表示部へ出力することにより当該3次元検索結果一覧表画像を表示させる3次元検索結果一覧表画像生成ステップと
を有することを特徴とするグラフィカルユーザインタフェース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−229207(P2009−229207A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−74264(P2008−74264)
【出願日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】