ナビゲーション装置
【課題】 地図をスクロール操作する際に地図がみづらくなることがないナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】 地図とＴＶ映像とを表示面３１Ａに同時に表示可能な表示部１４０を有し、車両の経路案内を行うナビゲーション装置１において、表示部１４０の表示面３１Ａ上に設けられるタッチパネル３２を備え、表示面３１Ａに地図表示領域ＭＡ、及び、ＴＶ映像表示領域ＴＡが設けられ、地図表示領域ＭＡに地図が表示されているときに、タッチパネル３２に対して地図のスクロール操作が行われた場合、ＴＶ映像表示領域ＴＡを非表示とすると共に、地図表示領域ＭＡを表示面３１Ａの全面に拡張し、スクロール操作の終了後に、地図表示領域ＭＡ、及び、ＴＶ映像表示領域ＴＡの各々をスクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、地図表示領域ＭＡに、スクロール操作後の地図を表示するようにした。
【解決手段】 地図とＴＶ映像とを表示面３１Ａに同時に表示可能な表示部１４０を有し、車両の経路案内を行うナビゲーション装置１において、表示部１４０の表示面３１Ａ上に設けられるタッチパネル３２を備え、表示面３１Ａに地図表示領域ＭＡ、及び、ＴＶ映像表示領域ＴＡが設けられ、地図表示領域ＭＡに地図が表示されているときに、タッチパネル３２に対して地図のスクロール操作が行われた場合、ＴＶ映像表示領域ＴＡを非表示とすると共に、地図表示領域ＭＡを表示面３１Ａの全面に拡張し、スクロール操作の終了後に、地図表示領域ＭＡ、及び、ＴＶ映像表示領域ＴＡの各々をスクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、地図表示領域ＭＡに、スクロール操作後の地図を表示するようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は車両の経路案内を行うナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
近年、車載型のナビゲーション装置においては、表示装置の表示面全体に地図を表示する全画面表示に加え、表示面を２分割してなる２画面表示を可能にしたものが知られている（例えば、特許文献１参照）。さらに、２画面表示が可能なナビゲーション装置として、地図と共にＴＶ映像を表示するものが知られている。
【特許文献１】特開２００３−３４０５７８号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、２画面表示においては、地図をスクロールさせて所望の個所を表示させる際に、その所望の個所がＴＶ映像により隠れてしまい、地図をスクロール操作する際に地図がみづらくなることがある、といった問題があった。
【０００４】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、地図をスクロール操作する際に地図がみづらくなることがないナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
上記目的を達成するために、本発明は、地図とＴＶ映像とを表示面に同時に表示可能な表示手段を有し、車両の経路案内を行うナビゲーション装置において、前記表示手段の表示面上に設けられるタッチパネルを備え、前記表示面に前記地図を表示するための地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像を表示するためのＴＶ映像表示領域が設けられ、前記地図表示領域に前記地図が表示されているときに、前記タッチパネルに対して前記地図のスクロール操作が行われた場合、前記ＴＶ映像表示領域を非表示とすると共に、前記地図表示領域を前記表示面の全面に拡張し、前記スクロール操作の終了後に、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにしたことを特徴とする。
【０００６】
上記目的を達成するために、本発明は、地図とＴＶ映像とを表示面に同時に表示可能な表示手段を有し、車両の経路案内を行うナビゲーション装置において、前記表示手段の表示面上に設けられるタッチパネルを備え、前記表示面に前記地図を表示するための地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像を表示するためのＴＶ映像表示領域が設けられ、前記地図表示領域に前記地図が表示されているときに、前記タッチパネルに対して前記地図のスクロール操作が行われた場合、前記ＴＶ映像表示領域を縮小すると共に、前記地図表示領域を拡張し、前記スクロール操作の終了後に、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにしたことを特徴とする。
【０００７】
なお、上記の発明において、ＴＶ映像はＤＶＤやＣＤ、ビデオテープ等の記録媒体に記録されたアニメや映画、ライブ映像などの動画像を示唆する概念であり、ＴＶ映像に代えて、これらの動画像を地図と共に同時に表示する構成であっても良い。また、ＴＶ映像に代えて、各種設定のためのメニュー画面などの静止画像であっても良い。
【０００８】
また本発明は、上記発明において、前記スクロール操作に基づいて前記地図のスクロール速度を可変すると共に、前記ＴＶ映像表示領域の縮小を前記地図のスクロール速度に合わせるようにしたことを特徴とする。
【０００９】
また本発明は、上記発明において、前記スクロール操作が終了してから所定時間の経過を待って、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにしたことを特徴とする。
【００１０】
また本発明は、上記発明において、前記スクロール操作が終了してから前記所定時間が経過するまでの間に、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の大きさの復元が指示された場合、前記所定時間の経過にかかわらず、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにしたことを特徴とする。
【００１１】
また本発明は、上記発明において、前記スクロール操作が終了してから前記所定時間が経過するまでの間に、前記所定時間の延長が指示された場合、前記所定時間を延長すると共に、延長された所定時間の経過を待って、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【００１２】
本発明によれば、地図をスクロール操作する際に地図がみづらくなることがないナビゲーション装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１３】
＜第１実施の形態＞
以下図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図１は本実施の形態に係るナビゲーション装置１の外観構成を示す斜視図である。このナビゲーション装置１は、車両に搭載されて経路案内を行うものであり、図１に示すように、車両のダッシュボード２に設けられた所定の収納スペースに嵌め込まれる装置本体１０と、この装置本体１０の正面に設けられた操作パネル１１とを備えている。操作パネル１１は、枠体としてのフェイスパネル１２と、このフェイスパネル１２上に設けられた複数の操作スイッチ１３と、フェイスパネル１２に嵌め込まれた表示パネル１４とを有している。この表示パネル１４には、現在地点の周辺地図、車両の現在位置、及び、目的地までの経路が表示され、これにより経路案内が行われる。
【００１４】
操作パネル１１は、図２に示すように、装置本体１０の正面に設けられた収納部１５に開閉自在に取り付けられている。具体的には、図３に示すように、収納部１５両側の側壁１６の面内に上下に延びるガイド溝１７が形成され、操作パネル１１の上方両端側に設けられた突起１８が上記ガイド溝１７に移動自在に取り付けられると共に、操作パネル１１の下方両端側に押出機構１９が取り付けられている。この押出機構１９は、装置本体１０の正面に向けて突出し操作パネル１１の下端部を押し出すものであり、図示せぬモータによって突出駆動されるスライドバー２０を有し、このスライドバー２０の先端が操作パネル１１の側面下方に軸ピン２０Ａにより連結され、操作パネル１１を回転自在に支持している。
【００１５】
したがって、押出機構１９による操作パネル１１の下端部の押し出し動作に伴い、突起１８がガイド溝１７に沿って下方側に移動することで、操作パネル１１が傾動し、前掲図２に示すように、操作パネル１１が開かれ、そして、装置本体１０の正面が露出する。これとは逆に、押出機構１９が操作パネル１１の下端部を引き戻し、突起１８がガイド溝１７に沿って上方側に移動することで、前掲図１に示すように操作パネル１１が閉じ、装置本体１０が操作パネル１１に覆われた状態となる。この操作パネル１１の開閉動作、すなわち、上記スライドバー２０を駆動する図示せぬモータの始動は、操作パネル１１のフェイスパネル１２上に配設された操作スイッチ１３の操作に基づいて行われる。
【００１６】
装置本体１０の正面には、前掲図２に示すように、メモリカード等のカード型記録媒体が挿入されるカード挿入口２１や、このカード挿入口２１からカード型記録媒体を排出するための排出ボタン２２、ＣＤ（Compact Disc）或いはＤＶＤ(Digital Versatile Disk)等のディスク型記録媒体（光ディスク）が挿入されるディスク挿入口２３、ディスク挿入口２３からディスク型記録媒体を排出するための排出ボタン２４などが設けられている。これらの挿入口２１、２３は、上述の通り、通常時は操作パネル１１により覆われており、操作スイッチ１３を操作して操作パネル１１を開くことで、挿入口２１、２３にアクセス可能となる。
【００１７】
次いで、操作パネル１１に設けられた表示パネル１４の構成について詳細する。図４に示すように、表示パネル１４は、液晶駆動回路基板３０と、液晶パネル３１と、液晶パネル３１の表示面３１Ａ全体を覆うように設けられたタッチパネル３２とを有している。タッチパネル３２には、抵抗膜方式のものが用いられ、透明度（光透過度）が高く、液晶パネル３１の表示がタッチパネル３２を通して視認可能になされている。このように、本ナビゲーション装置１にあっては、フェイスパネル１２に設けた操作スイッチ１３に加え、タッチパネル３２による操作も可能となっている。なお、表示パネル１４としては、上記液晶パネル３１に代えて、例えば有機ＥＬ（Electro-Luminescence）パネル等を用いることも可能である。
【００１８】
図５は、ナビゲーション装置１の機能的構成を示すブロック図である。この図において、制御部１００は、ナビゲーション装置１の各部を中枢的に制御するものであり、演算・制御手段としてのメインＣＰＵ（Central Processing Unit）１０１と、ＲＯＭ１０２、ＤＲＡＭ１０４及びＳＲＡＭ１０６を有する記憶部１１０と、タイマカウンタ１１２とを備えている。ＲＯＭ（Read Only Memory）１０２は制御プログラムやデータ等を格納するものである。これらの制御プログラムやデータ等は、ナビゲーション装置１の主電源投入時に、メインＣＰＵ１０１によって読み出されて実行され、これにより各部の制御動作が行われる。ＤＲＡＭ（Dynamic Random Access Memory）１０４はメインＣＰＵ１０１がＲＯＭ１０２から読み出したプログラムや、演算結果、演算途中のデータ等を一時的に格納するものである。ＳＲＡＭ（Static Random Access Memory）１０６はナビゲーション装置１の主電源切断時に、ＤＲＡＭ１０４に格納されているデータ等の記憶内容をバックアップするものであり、主電源切断後においても車両のバッテリーから電力が供給され、主電源切断後もバックアップすべき記憶内容を保持可能になされている。タイマカウンタ１１２は時間を計時するものであり、例えば、タッチパネル３２のタッチ操作時のタッチ時間などを計時する。
【００１９】
主記憶部１２０は比較的容量の大きな各種アプリケーションプログラムやデータ等を格納するものであり、例えばハードディスク装置を備えている。主記憶部１２０に格納されるものとしては、例えば経路案内のためのプログラムや、表示パネル１４の表示制御のためのプログラム、経路案内のための地図データ等がある。
【００２０】
記録媒体読取部１３０は、制御部１００の制御の下、上述したカード型記録媒体やディスク型記録媒体に記録されているデータを読み取り、制御部１００に出力するものであり、カード型記録媒体読取装置や、ＣＤ／ＤＶＤドライブ装置等を備えている。なお、記録媒体に地図データを格納し、この地図データを経路案内に用いる構成としても良い。
音出力部１３５は、制御部１００の制御の下、音楽や音声を出力するものであり、ＤＡ変換器や増幅器、スピーカ等を備えている。記録媒体に記録された音楽データの再生にあっては、記録媒体読取部１３０によって読み取られた音楽データが音出力部１３５に出力され、これにより、音楽が再生される。
【００２１】
表示部１４０は、制御部１００の制御の下、地図等の各種情報を表示するものであり、描画回路１４２と、液晶駆動回路１４４と、上述した液晶パネル３１とを備えている。描画回路１４２は、地図データ等を含む描画コマンドＤＳＳを制御部１００から受け取り、この描画コマンドＤＳＳに基づいた表示を行うべく液晶駆動回路１４４を制御するものであり、描画プロセッサ１４６とＶＲＡＭ１４８とを備えている。描画プロセッサ１４６は、描画コマンドＤＳＳに基づいて液晶パネル３１に表示すべき描画データ（例えばビットマップ画像データ）を生成するものであり、ＶＲＡＭ（Video RAM）１４８は描画データを保持するものである。液晶駆動回路１４４はＶＲＡＭ１４８に保持されている描画データを順次受け取り、この描画データに基づいて液晶パネル３１の表示面３１Ａに表示するものである。これら描画回路１４２及び液晶駆動回路１４４は、上述した液晶駆動回路基板３０に実装されている。
【００２２】
位置検出部１５０は、ＧＰＳ（Global Positioning System）衛星から送信されているＧＰＳ電波を受信するアンテナ（レシーバでも良い）を備え、ＧＰＳ電波に基づいて、車両の現在地点を示す位置座標と、進行方向とを計算し、位置検出信号ＰＳとして制御部１００に出力するものである。制御部１００は、経路探索時に、位置検出信号ＰＳにより示される現在地点から目的地までの誘導経路を探索して探索結果を表示部１４０に表示し、また、経路案内時には、位置検出信号ＰＳに基づいて現在位置の移動状況を地図と共に表示部１４０に表示して経路案内を行う。
【００２３】
ＦＭ多重受信処理部１６０は、制御部１００の制御の下、ＦＭ多重放送波を受信して、渋滞や事故、交通規制といったＶＩＣＳ情報（道路交通情報）や緊急情報、天気予報（気象情報）といった各種情報を取り出し、制御部１００に出力するものである。また、ビーコン受信処理部１７０は、制御部１００の制御の下、車両走行中の道路に関するＶＩＣＳ情報を受信し、制御部１００に出力するものである。ここで、車両走行中にあっては、ＦＭ多重受信処理部１６０及びビーコン受信処理部１７０は、これらＶＩＣＳ情報や緊急情報、天気予報等の各種情報を文字情報として取得しており、この文字情報が制御部１００に出力され、制御部１００の制御によって、表示部１４０に文字（アイコン等を含む）として表示される。
【００２４】
ＴＶ受信処理部１８０は、制御部１００の制御の下、ＴＶ（テレビジョン）放送波を受信してＴＶ映像及びＴＶ音声を制御部１００に出力するものであり、図示せぬＴＶチューナ回路を備えている。ＴＶ映像は動画像として液晶パネル３１に表示され、また、ＴＶ音声は音出力部１３５から出力される。
【００２５】
車両情報取得部２００は、車両の走行状態に関する情報を取得するものである。具体的には、車両情報取得部２００は、イルミ情報取得部２０２と、車速パルス取得部２０４と、パーキングブレーキ操作状態取得部２０６とを備えている。イルミ情報取得部２０２は、車両に配設されたイルミ配線の電流（或いは電圧）を検知し、車両のスモールライト（車幅灯）のオン・オフを示すイルミ信号ＩＬＳを制御部１００に出力するものである。車両のスモールライトのオン・オフを検出することで、車両の周囲の明るさを特定することが可能となり、イルミ信号ＩＬＳによって、スモールライトの点灯が示されている場合、制御部１００は、描画回路１４２を制御することで、液晶パネル３１の輝度を高め、液晶パネル３１の表示が見えにくくなるのを防止する。
【００２６】
車速パルス取得部２０２は、車両の走行速度を示す車速パルス信号を車両に搭載されたコンピュータ、或いは、車両に取り付けられたセンサから取得し、制御部１００に車速信号ＣＳＳとして出力するものである。この車速信号ＣＳＳにより車両の停車が特定可能となる。
パーキングブレーキ操作状態取得部２０４は、車両のパーキングブレーキレバー（或いはペダル）の操作状態を取得し、パーキングブレーキがかけられているか否かを示すパーキングブレーキ状態信号ＰＢＳを出力するものである。すなわち、このパーキングブレーキ状態信号ＰＢＳに基づいて車両が駐車中であるか、特に、車両が走行中（一時的な停止状態を含む）であるかが特定される。
【００２７】
操作部１９０は、スイッチ操作部１９２と、タッチパネル操作部１９４とを備えている。スイッチ操作部１９２は、上述した操作スイッチ１３に加え、この操作スイッチ１３の操作を電気信号に変換してスイッチ信号ＳＳを制御部１００に出力するスイッチ回路基板（図示せず）を備えている。タッチパネル操作部１９４は、上述したタッチパネル３２に加え、タッチパネル３２の操作を電気信号に変換してタッチ信号ＴＳを制御部１００に出力するタッチパネル回路基板（図示せず）を備えている。タッチ信号ＴＳには、タッチパネル３２面上のタッチ操作個所の座標を示す情報が含まれており、これにより、制御部１００が、タッチパネル３２上のタッチ操作個所を識別可能となる。ここで、制御部１００は、走行の安全を図るべく、車速信号ＣＳＳにより車両が停車中でないことが示されている場合には（具体的には、車速が０以上の場合）、操作部１９０からのスイッチ信号ＳＳ及びタッチ信号ＴＳの入力を無効とし、車両が停車していないときの各種の操作を禁止している。また、制御部１００は、パーキングブレーキ状態信号ＰＢＳにより車両が駐車中でないことが示されている場合、運転者がＴＶ映像に気をとられ、走行の安全性が害されるのを防止するために、表示部１４０へのＴＶ映像の出力を停止し、車両が駐車していないときのＴＶ映像表示を禁止している。
【００２８】
次いで、表示部１４０の表示態様について説明する。図６に示すように、ナビゲーション装置１は、液晶パネル３１の表示面３１Ａ全体に地図或いはＴＶ映像を表示する全画面表示と、図７に示すように、液晶パネル３１の表示面３１Ａの表示領域全体に地図を表示すると共に、この地図が表示された表示領域を矩形に区分してなる表示領域（いわゆる、子画面）にＴＶ映像を表示する２画面表示との２つの表示態様を有している。以下の説明では、２画面表示において、地図が表示される表示領域を地図表示領域ＭＡと称し、ＴＶ映像が表示される領域をＴＶ映像表示領域ＴＡと称する。
【００２９】
２画面表示においては、操作部１９０（スイッチ操作部１９２或いはタッチパネル操作部１９４）の操作によって、ＴＶ映像表示領域ＴＡの面積が変更可能に構成されており、かかる操作指示がなされた場合、制御部１００は、ＴＶ映像表示領域ＴＡの面積の変更を指示する描画コマンドＤＳＳを表示部１４０に出力して、ＴＶ映像表示領域ＴＡの面積を変更する。これにより、運転者等はＴＶ映像表示領域ＴＡを適宜調整して、ＴＶ映像を所望の画面の大きさで楽しむことができる。
【００３０】
また、２画面表示においては、車両が停車している間、タッチパネル３２をタッチ操作することで、地図表示領域ＭＡに表示されている地図をスクロール表示することが可能となっている。詳述すると、図８に示すように、画面表示が２画面表示状態であって、車両が停車している場合には、タッチパネル３２の縁部３３がスクロールキー３４として機能し、このスクロールキー３４のタッチ操作により、地図がスクロール表示される。スクロールキー３４としては、地図の上下左右のスクロール方向に対応して、上スクロールキー３４Ａ、下スクロールキー３４Ｂ、左スクロールキー３４Ｃ、及び、右スクロールキー３４Ｄの４つのキーが設けられ、これらのスクロールキー３４Ａ〜３４Ｄがタッチパネル３２の上辺３２Ａ、下辺３２Ｂ、左辺３２Ｃ、及び、右辺３２Ｄのそれぞれに設けられる。
【００３１】
図９はスクロールキー３４の設定データ３４０を模式的に示す図である。この図に示すように、設定データ３４０は、スクロールキー３４ごとに、スクロールキー３４として機能させるべきタッチパネル３２の面上の座標範囲Ａと、そのスクロールキー３４がタッチ操作された場合の処理内容とを規定する。この設定データ３４０は予めＲＯＭ１０２などに格納され、画面表示が２画面表示状態であって、車両が停車しているときには、この設定データ３４０が制御部１００により読み出される。そして、タッチパネル３２がタッチ操作された場合、制御部１００は、タッチ操作個所を示す座標値をタッチ信号ＴＳに基づいて特定し、その座標値が、どのスクロールキー３４の座標範囲Ａに属するかを特定し、その座標範囲Ａに対応付けられた処理内容にしたがって地図をスクロール表示する。
【００３２】
スクロールキー３４がタッチ操作されて、地図のスクロール表示が指示された場合、制御部１００は、主記憶部１２０に格納されている地図データに基づいて、スクロール方向に対応する地図の描画コマンドＤＳＳを順次生成し表示部１４０に出力する。そして、表示部１４０が、順次入力される描画コマンドＤＳＳに基づいて液晶パネル３１の表示を順次変更することで、地図のスクロール表示が行われる。また、地図のスクロール表示時には、制御部１００は、スクロールキー３４がタッチされているタッチ時間に応じて、地図のスクロール表示速度を速くする。具体的には、スクロールキー３４がタッチ操作された場合、制御部１００は、タイマカウンタ１１２によりタッチ時間ｔのカウントを開始する。そして、制御部１００は、タッチ時間が長くなるにしたがって、地図のスクロール量を大きくすべく、スクロール方向に大きく移動した地図に対応する描画コマンドＤＳＳを生成して表示部１４０に出力する。このように、スクロールキー３４を長くタッチすることで、地図のスクロール速度が大きくなるため、所望の位置を素早く表示させることができる。
【００３３】
なお、スクロールキー３４として、地図を上下左右方向にスクロールさせるための４つのスクロールキー３４Ａ〜３４Ｄを設ける構成としたが、これに限らず、例えばタッチパネル３２の四隅に、地図を斜め方向にスクロールさせるためのキーを更に設ける構成としても良い。また、スクロールキー３４をタッチパネル３２の縁部３３以外に設ける構成としても良く、例えば、４つのスクロール３４Ａ〜３４Ｄを、いわゆる、十字キーとして構成し、この十字キーを表示面３１Ａの任意の位置に設ける構成としても良い。
【００３４】
２画面表示において、地図Ａのスクロール表示が開始すると、図１０に示すように、ＴＶ映像表示領域ＴＡが非表示となって表示面３１Ａの全体に地図が全画面表示されるようになっている。そして、地図のスクロール表示終了後に、表示面３１Ａの画面構成がスクロール操作前の状態、すなわち、地図表示領域ＭＡ及びＴＶ映像表示領域ＴＡが設けられた状態に復元され、スクロール後の地図が地図表示領域ＭＡに表示されると共に、ＴＶ映像がＴＶ映像表示領域ＴＡに表示される。
【００３５】
具体的には、画面表示が２画面表示状態であって、車両が停車している場合、図１１に示すように、制御部１００は、スクロールキー３４がタッチ操作されたか否かを、タッチ信号ＴＳに基づいて判断する（ステップＳ１）。タッチ操作がない場合（ステップＳ１：ＮＯ）、制御部１００は、スクロールキー３４のタッチ操作を待ち受けるべく、処理手順をステップＳ１に戻す。タッチ操作がなされた場合（ステップＳ１：ＹＥＳ）、制御部１００は、表示面３１ＡのＴＶ映像表示領域ＴＡを非表示状態すると共に、地図表示領域ＭＡを表示面３１Ａ全体に拡張して、地図を全画面表示する（ステップＳ２）。このステップＳ２においては、スクロール操作後に、表示面３１Ａの画面構成をスクロール操作前の元の状態に戻すために、ＴＶ映像表示領域ＴＡ及び地図表示領域ＭＡの各々の表示面３１Ａにおける座標範囲を取得し、ＳＲＡＭ１０６に格納した後、地図を全画面に表示している。次いで、制御部１００は、ステップＳ１にてタッチ操作されたスクロールキー３４が、上下左右のスクロール表示を指示するスクロールキー３４Ａ〜３４Ｄのいずれに該当するかに基づいて、地図のスクロール表示を行う（ステップＳ３）。
【００３６】
次いで、制御部１００は、スクロールキー３４に対するタッチ操作が継続しているか否かを、タッチ信号ＴＳに基づいて判断する（ステップＳ４）。タッチ操作が継続している場合（ステップＳ４：ＹＥＳ）は、処理手順をステップＳ３に戻し、地図のスクロール表示を継続する。このとき、制御部１００は、タッチ操作のタッチ時間に応じて、地図のスクロール量を大きくして、スクール速度を大きくする。一方、タッチ操作が継続していない場合（ステップＳ４：ＮＯ）、表示面３１Ａの画面構成をスクロール操作前の画面構成に復元するための処理が実行されるが、画面構成を元に戻す前に、制御部１００は、スクロール表示後の地図の確認を容易とすべく、一定時間の間、地図の全画面表示を継続するための処理を実行する。
【００３７】
すなわち、制御部１００は、タイマカウンタ１１２による一定時間の時間カウントを開始し（ステップＳ５）、次いで、タイマ解除操作、或いは、タイマリセット操作のいずれかの操作がなされたか否かを判断する（ステップＳ６）。タイマ解除操作がなされた場合（ステップＳ６：タイマ解除）、タイマカウンタ１１２のカウンタ値にかかわらず、制御部１００は、表示面３１Ａの画面構成をスクロール操作前の状態に復元すべく、処理手順をステップＳ９に進める。一方、タイマリセット操作がなされた場合（ステップＳ６：タイマリセット）、制御部１００は、タイマカウンタ１１２による時間カウント値を「０」にクリアした後（ステップＳ７）、処理手順をステップＳ６に戻し、時間カウントを最初からやりなおす。これにより、ユーザがタイマ解除操作を行った場合には、速やかに、画面構成がスクロール前の状態に復元され、また、タイマリセット操作を行った場合には、地図の全画面表示時間が延長される。このようなタイマ解除操作、及び、タイマリセット操作は、タッチパネル３２の所定領域に対するタッチ操作に割り当てる設定としても良く、また、操作スイッチ１３に対するスイッチ操作に割り当てる設定しても良い。
【００３８】
さて、ステップＳ６の判断の結果、タイマ解除操作、及び、タイマリセット操作のいずれの操作も行われていない場合（ステップＳ６：ＮＯ）、制御部１００は、時間カウント値が一定時間に達したか否かを判断する（ステップＳ８）。時間カウント値が一定時間に達していない場合（ステップＳ８：ＮＯ）、制御部１００は、タイマカウント中のタイマ解除操作、及び、タイマリセット操作を検出すべく、処理手順をステップＳ６に戻す。一方、時間カウンタ値が一定時間に達している場合、制御部１００は、表示面３１Ａの画面構成をスクロール操作前の状態に戻すべく、次の処理を実行する。
【００３９】
すなわち、制御部１００は、スクロール操作前のＴＶ映像表示領域ＴＡ及び地図表示領域ＭＡの表示面３１Ａ上の座標範囲をそれぞれＳＲＡＭ１０６から読み出し、これらの座標範囲にしたがって、ＴＶ映像表示領域ＴＡと地図表示領域ＭＡとを表示面３１Ａに形成して、スクロール操作前の表示面３１Ａの画面構成を復元する（ステップＳ９）。そして、制御部１００は、ＴＶ映像表示領域ＴＡにＴＶ映像を表示すると共に、地図表示領域ＭＡにスクロール操作後の地図を表示して（ステップＳ１０）、処理を終了する。このとき、車両が駐車していない場合、すなわち、パーキングブレーキ状態信号ＰＢＳによりパーキングブレーキが作動してないことが示されている場合、制御部１００は、ＴＶ映像表示領域ＴＡにＴＶ映像の代わりに静止画像を表示する。
【００４０】
以上説明したように、本実施の形態のナビゲーション装置１によれば、表示面３１Ａに地図表示領域ＭＡとＴＶ映像表示領域ＴＡが設けられた２画面表示状態において、地図表示領域ＭＡに地図が表示されているときに、タッチパネル３２に対して地図のスクロール操作が行われた場合、ＴＶ映像表示領域ＴＡを非表示にして地図表示領域ＭＡを全画面表示し、スクロール操作の終了後に、地図表示領域ＭＡ、及び、ＴＶ映像表示領域ＴＡの各々をスクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、地図表示領域ＭＡにはスクロール操作後の地図を表示するようにしたため、地図のスクロール操作中に、地図がＴＶ映像表示領域ＭＡにより隠されることがないため、地図がみづらくなるのが防止される。また、地図のスクロール操作中には、地図が表示面３１Ａの全面に表示されるように地図表示領域ＭＡが拡張されるため、より多くの地図情報を地図表示領域ＭＡに表示することができる。また、スクロール操作後には、地図表示領域ＭＡに、スクロール後の地図を表示するようにしたため、スクロール操作によって表示させた地図上の所望の個所をゆっくりと確認することができ、使い勝手を向上させることができる。
【００４１】
また、本実施の形態のナビゲーション装置１によれば、スクロール操作が終了してから所定時間の経過を待ってから、地図表示領域ＭＡ、及び、ＴＶ映像表示領域ＴＡの各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、地図表示領域ＭＡに、スクロール操作後の地図を表示するようにしたため、スクロール操作終了後、所定の時間は、ＴＶ映像表示領域ＴＡが復元されることがないため、ＴＶ映像表示領域ＴＡによって地図が隠されることなく、その間に、ゆっくりと地図表示を確認することができる。
【００４２】
また、本実施の形態のナビゲーション装置１によれば、スクロール操作が終了してから所定時間が経過するまでの間に、地図表示領域ＭＡ、及び、ＴＶ映像表示領域ＴＡの大きさの復元がタッチパネル３２に対するタイマ解除操作により指示された場合、所定時間の経過にかかわらず、地図表示領域ＭＡ、及び、ＴＶ映像表示領域ＴＡの各々をスクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、地図表示領域ＭＡに、スクロール操作後の地図を表示するようにしたため、ユーザの都合に合わせて元の画面表示に瞬時に戻すことができる。
【００４３】
また、本実施の形態のナビゲーション装置１によれば、スクロール操作が終了してから所定時間が経過するまでの間に、所定時間の延長がタッチパネル３２に対するタイマリセット操作によって指示された場合、所定時間を延長すると共に、延長された所定時間の経過を待って、地図表示領域ＭＡ、及び、ＴＶ映像表示領域ＴＡの各々をスクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、地図表示領域ＭＡに、スクロール操作後の地図を表示するようにしたため、ＴＶ映像表示領域ＴＡによって地図が隠されることなく、より長い時間をかけて地図表示をゆっくりと確認したいといった、ユーザの都合に合わせることができる。
【００４４】
＜第２実施の形態＞
次いで、本発明の第２実施の形態について説明する。本実施の形態に係るナビゲーション装置は、表示画面がＴＶ映像及び地図の２画面表示状態である場合に、地図のスクロール表示開始時に、ＴＶ映像表示領域ＴＡを非表示にして地図を全画面に表示するのではなく、図１２に示すように、ＴＶ映像表示領域ＴＡを順次小さくするようにした点で、第１実施の形態に係るナビゲーション装置と相違する。具体的には、第２実施の形態のナビゲーション装置は、地図のスクロール表示時の処理、及び、この処理に用いられるデータなどが異なり、その他の具体的な構成は第１実施の形態のナビゲーション装置１と同様に構成されている。
【００４５】
図１３は、本実施の形態に係る地図スクロール表示処理のフローチャートである。この図に示すように、制御部１００は、スクロールキー３４がタッチ操作された場合（ステップＳ２０：ＹＥＳ）、制御部１００は、地図をスクロール表示するために次の処理を実行する。すなわち、制御部１００は、地図のスクロール表示に先立って、先ず、ＴＶ映像最小サイズ指定データをＲＯＭ１０２やＳＲＡＭ１０６等から読み出す（ステップＳ２１）。このＴＶ映像最小サイズ指定データは、地図のスクロール表示時にＴＶ映像表示領域ＴＡをどの程度のサイズまで小さくするかを規定するものであり、ユーザによって予め設定されている。次いで、制御部１００は、地図のスクロール表示しつつ、ＴＶ映像表示領域ＴＡを順次小さくする。
【００４６】
具体的には、制御部１００は、地図をスクロール表示すべく、スクロールキー３４にて指示されたスクロール方向に、所定のスクロール量だけ地図を移動させてスクロール表示する（ステップＳ２２）。このとき、地図のスクロール量がスクロールキー３４のタッチ時間ｔに応じて増大するのは第１実施の形態にて説明した通りである。すなわち、スクロールキー３４が押し続けられると、地図のスクロール量が順次大きくなり、地図のスクロールが速くなる。
【００４７】
次いで、制御部１００は、ＴＶ映像表示領域ＴＡを地図のスクロール量に応じて小さくすべく、先ず、現在のＴＶ映像表示領域ＴＡがＴＶ映像最小サイズ指定データによって規定された最小サイズよりも大であるかを判断する（ステップＳ２３）。そして、ＴＶ映像表示領域ＴＡが最小サイズよりも大である場合（ステップＳ２３：ＹＥＳ）、制御部１００は、ステップＳ２２における地図のスクロール量に比例した縮小率でＴＶ映像表示領域ＴＡを縮小すると共に地図表示領域ＭＡを拡張し（ステップＳ２４）、また、ＴＶ映像表示領域ＴＡが最小サイズとなった場合（ステップＳ２３：ＮＯ）、ＴＶ映像表示領域ＴＡを縮小する必要がないため、処理手順を次に進める。これにより、地図のスクロール量が大きくなる程、すなわち、地図のスクロールが速くなる程、ＴＶ映像表示領域ＴＡが、予め規定された最小サイズまで速やかに縮小される。
【００４８】
そして、制御部１００は、スクロールキー３４に対するタッチ操作が継続中であるか否かを判断し（ステップＳ２５）、タッチ操作が継続中である場合（ステップＳ２５：ＹＥＳ）、地図のスクロール表示を継続すべく、処理手順をステップＳ２２に戻す。また、タッチ操作が終了している場合（ステップＳ２５：ＮＯ）、第１実施の形態にて説明したステップＳ５乃至Ｓ１０と同様にして、スクロール操作前の表示面３１Ａの画面構成を復元する。これにより、表示面３１Ａには、地図のスクロール表示前の大きさのＴＶ映像表示領域ＴＡ及び地図表示領域ＭＡが設けられ、また、地図表示領域ＭＡにはスクロール表示後の地図が表示されることになる。
【００４９】
以上説明したように、本実施の形態のナビゲーション装置によれば、地図表示領域ＭＡに地図が表示されているときに、タッチパネル３２に対して地図のスクロール操作が行われた場合、ＴＶ映像表示領域ＴＡを縮小すると共に、地図表示領域ＭＡを拡張し、スクロール操作の終了後に、地図表示領域ＭＡ、及び、ＴＶ映像表示領域ＴＡの各々をスクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、地図表示領域ＭＡにスクロール操作後の地図を表示するようにしたため、地図のスクロール操作に伴って、ＴＶ映像表示領域ＭＡにより隠れている地図の部分が小さくなって地図の視認性が向上するため、地図のみづらさを解消することができる。
【００５０】
また、本実施の形態のナビゲーション装置によれば、タッチパネル３２に対して地図のスクロール操作が行われたとき、ＴＶ映像表示領域ＴＡの縮小を地図のスクロール速度に合わせるようにしたため、地図がスクロール表示されているときの地図の見易さを向上させることができる。
【００５１】
＜変形例＞
上述した第１及び第２の実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形を加えることができる。そこで以下に、各種の変形例について説明する。
【００５２】
（１）上述した第１及び第２実施の形態では、２画面表示の表示態様として、表示面３１Ａの表示領域内に矩形に区分した、いわゆる子画面を設け、この子画面をＴＶ映像表示領域ＴＡとした態様について説明した。しかしながら、これに限らず、例えば、表示面３１Ａの表示領域を所定の比率で２つに分割して地図表示領域ＭＡとＴＶ映像表示領域ＴＡとを設けた表示の態様（いわゆる、分割画面）も採用することができる。
【００５３】
（２）上述した第１及び第２実施の形態では、地図のスクロール操作終了に、表示面３１Ａの画面構成をスクロール操作前の画面構成に戻すと共に、地図表示領域ＭＡには、スクロール終了時の地図を表示するようにした。このとき、ユーザによっては、地図表示を、現在の車両位置などを示すスクロール操作前の地図表示に戻したい場合がある。そこで、スクロール終了時の地図を、スクロール前の地図に戻すための操作ボタンをタッチパネル３２、或いは、操作スイッチ１３に設け、この操作ボタンが操作された場合に、制御部１００が、地図表示をスクロール前の地図表示にするようにしても良い。
【００５４】
（３）上述した第１実施の形態では地図のスクロール表示時にＴＶ映像表示領域ＴＡを非表示にし、また、第２実施の形態ではＴＶ映像表示領域ＴＡを縮小するようにした。そこで、スクロール表示時に、ＴＶ映像表示領域ＴＡを非表示にするか、或いは、縮小するかを予め設定可能に構成し、ユーザがこれらを適宜選択・設定するようにしても良い。
【００５５】
（４）上述した第１及び第２実施の形態では、ＴＶ映像表示領域ＴＡにＴＶ映像を表示する構成について例示したが、ＴＶ映像に代えて、例えば光ディスク等の記録メディアに記録されたマルチメディア動画像（映画やＴＶ録画映像、コンサート映像、ライブ映像等）であっても良く、また、各種操作のためのメニュー画面などであっても良い。
【００５６】
（５）上述した第１及び第２実施の形態では、地図とＴＶ映像とを同時に表示する２画面表示について説明したが、地図表示領域ＭＡが設けられた画面構成であれば、３画面以上の複数画面表示であっても良い。この場合には、地図のスクロール表示が開始されたときに、地図以外の全ての画面（表示領域）、或いは、幾つかの画面（表示領域）が非表示、或いは、縮小するようにすれば良い。
【図面の簡単な説明】
【００５７】
【図１】本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置の外観構成を示す斜視図である。
【図２】操作パネルが開状態のときを示す上記ナビゲーション装置の外観構成を示す斜視図である。
【図３】操作パネルが開閉する機構を示す図である。
【図４】表示パネルの構成を示す分解斜視図である。
【図５】上記ナビゲーション装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図６】表示部（表示パネル）における全画面表示状態を模式的に示す図である。
【図７】表示部（表示パネル）における２画面表示状態を模式的に示す図である。
【図８】タッチパネルに設けられたスクロールキーを模式的に示す図である。
【図９】スクロールキーの設定を示す図である。
【図１０】第１実施の形態の動作を説明するための図である。
【図１１】第１実施の形態に係る地図スクロール表示処理のフローチャートである。
【図１２】第２実施の形態の動作を説明するための図である。
【図１３】第２実施の形態に係る地図スクロール表示処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【００５８】
１ ナビゲーション装置
１１ 操作パネル
１４ 表示パネル
３１ 液晶パネル
３１Ａ 表示面
３２ タッチパネル
３４ スクロールキー
１００ 制御部
１１２ タイマカウンタ
１４０ 表示部
１９０ 操作部
ＴＡ ＴＶ映像表示領域
ＭＡ 地図表示領域
【技術分野】
【０００１】
本発明は車両の経路案内を行うナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
近年、車載型のナビゲーション装置においては、表示装置の表示面全体に地図を表示する全画面表示に加え、表示面を２分割してなる２画面表示を可能にしたものが知られている（例えば、特許文献１参照）。さらに、２画面表示が可能なナビゲーション装置として、地図と共にＴＶ映像を表示するものが知られている。
【特許文献１】特開２００３−３４０５７８号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、２画面表示においては、地図をスクロールさせて所望の個所を表示させる際に、その所望の個所がＴＶ映像により隠れてしまい、地図をスクロール操作する際に地図がみづらくなることがある、といった問題があった。
【０００４】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、地図をスクロール操作する際に地図がみづらくなることがないナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
上記目的を達成するために、本発明は、地図とＴＶ映像とを表示面に同時に表示可能な表示手段を有し、車両の経路案内を行うナビゲーション装置において、前記表示手段の表示面上に設けられるタッチパネルを備え、前記表示面に前記地図を表示するための地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像を表示するためのＴＶ映像表示領域が設けられ、前記地図表示領域に前記地図が表示されているときに、前記タッチパネルに対して前記地図のスクロール操作が行われた場合、前記ＴＶ映像表示領域を非表示とすると共に、前記地図表示領域を前記表示面の全面に拡張し、前記スクロール操作の終了後に、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにしたことを特徴とする。
【０００６】
上記目的を達成するために、本発明は、地図とＴＶ映像とを表示面に同時に表示可能な表示手段を有し、車両の経路案内を行うナビゲーション装置において、前記表示手段の表示面上に設けられるタッチパネルを備え、前記表示面に前記地図を表示するための地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像を表示するためのＴＶ映像表示領域が設けられ、前記地図表示領域に前記地図が表示されているときに、前記タッチパネルに対して前記地図のスクロール操作が行われた場合、前記ＴＶ映像表示領域を縮小すると共に、前記地図表示領域を拡張し、前記スクロール操作の終了後に、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにしたことを特徴とする。
【０００７】
なお、上記の発明において、ＴＶ映像はＤＶＤやＣＤ、ビデオテープ等の記録媒体に記録されたアニメや映画、ライブ映像などの動画像を示唆する概念であり、ＴＶ映像に代えて、これらの動画像を地図と共に同時に表示する構成であっても良い。また、ＴＶ映像に代えて、各種設定のためのメニュー画面などの静止画像であっても良い。
【０００８】
また本発明は、上記発明において、前記スクロール操作に基づいて前記地図のスクロール速度を可変すると共に、前記ＴＶ映像表示領域の縮小を前記地図のスクロール速度に合わせるようにしたことを特徴とする。
【０００９】
また本発明は、上記発明において、前記スクロール操作が終了してから所定時間の経過を待って、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにしたことを特徴とする。
【００１０】
また本発明は、上記発明において、前記スクロール操作が終了してから前記所定時間が経過するまでの間に、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の大きさの復元が指示された場合、前記所定時間の経過にかかわらず、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにしたことを特徴とする。
【００１１】
また本発明は、上記発明において、前記スクロール操作が終了してから前記所定時間が経過するまでの間に、前記所定時間の延長が指示された場合、前記所定時間を延長すると共に、延長された所定時間の経過を待って、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【００１２】
本発明によれば、地図をスクロール操作する際に地図がみづらくなることがないナビゲーション装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１３】
＜第１実施の形態＞
以下図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図１は本実施の形態に係るナビゲーション装置１の外観構成を示す斜視図である。このナビゲーション装置１は、車両に搭載されて経路案内を行うものであり、図１に示すように、車両のダッシュボード２に設けられた所定の収納スペースに嵌め込まれる装置本体１０と、この装置本体１０の正面に設けられた操作パネル１１とを備えている。操作パネル１１は、枠体としてのフェイスパネル１２と、このフェイスパネル１２上に設けられた複数の操作スイッチ１３と、フェイスパネル１２に嵌め込まれた表示パネル１４とを有している。この表示パネル１４には、現在地点の周辺地図、車両の現在位置、及び、目的地までの経路が表示され、これにより経路案内が行われる。
【００１４】
操作パネル１１は、図２に示すように、装置本体１０の正面に設けられた収納部１５に開閉自在に取り付けられている。具体的には、図３に示すように、収納部１５両側の側壁１６の面内に上下に延びるガイド溝１７が形成され、操作パネル１１の上方両端側に設けられた突起１８が上記ガイド溝１７に移動自在に取り付けられると共に、操作パネル１１の下方両端側に押出機構１９が取り付けられている。この押出機構１９は、装置本体１０の正面に向けて突出し操作パネル１１の下端部を押し出すものであり、図示せぬモータによって突出駆動されるスライドバー２０を有し、このスライドバー２０の先端が操作パネル１１の側面下方に軸ピン２０Ａにより連結され、操作パネル１１を回転自在に支持している。
【００１５】
したがって、押出機構１９による操作パネル１１の下端部の押し出し動作に伴い、突起１８がガイド溝１７に沿って下方側に移動することで、操作パネル１１が傾動し、前掲図２に示すように、操作パネル１１が開かれ、そして、装置本体１０の正面が露出する。これとは逆に、押出機構１９が操作パネル１１の下端部を引き戻し、突起１８がガイド溝１７に沿って上方側に移動することで、前掲図１に示すように操作パネル１１が閉じ、装置本体１０が操作パネル１１に覆われた状態となる。この操作パネル１１の開閉動作、すなわち、上記スライドバー２０を駆動する図示せぬモータの始動は、操作パネル１１のフェイスパネル１２上に配設された操作スイッチ１３の操作に基づいて行われる。
【００１６】
装置本体１０の正面には、前掲図２に示すように、メモリカード等のカード型記録媒体が挿入されるカード挿入口２１や、このカード挿入口２１からカード型記録媒体を排出するための排出ボタン２２、ＣＤ（Compact Disc）或いはＤＶＤ(Digital Versatile Disk)等のディスク型記録媒体（光ディスク）が挿入されるディスク挿入口２３、ディスク挿入口２３からディスク型記録媒体を排出するための排出ボタン２４などが設けられている。これらの挿入口２１、２３は、上述の通り、通常時は操作パネル１１により覆われており、操作スイッチ１３を操作して操作パネル１１を開くことで、挿入口２１、２３にアクセス可能となる。
【００１７】
次いで、操作パネル１１に設けられた表示パネル１４の構成について詳細する。図４に示すように、表示パネル１４は、液晶駆動回路基板３０と、液晶パネル３１と、液晶パネル３１の表示面３１Ａ全体を覆うように設けられたタッチパネル３２とを有している。タッチパネル３２には、抵抗膜方式のものが用いられ、透明度（光透過度）が高く、液晶パネル３１の表示がタッチパネル３２を通して視認可能になされている。このように、本ナビゲーション装置１にあっては、フェイスパネル１２に設けた操作スイッチ１３に加え、タッチパネル３２による操作も可能となっている。なお、表示パネル１４としては、上記液晶パネル３１に代えて、例えば有機ＥＬ（Electro-Luminescence）パネル等を用いることも可能である。
【００１８】
図５は、ナビゲーション装置１の機能的構成を示すブロック図である。この図において、制御部１００は、ナビゲーション装置１の各部を中枢的に制御するものであり、演算・制御手段としてのメインＣＰＵ（Central Processing Unit）１０１と、ＲＯＭ１０２、ＤＲＡＭ１０４及びＳＲＡＭ１０６を有する記憶部１１０と、タイマカウンタ１１２とを備えている。ＲＯＭ（Read Only Memory）１０２は制御プログラムやデータ等を格納するものである。これらの制御プログラムやデータ等は、ナビゲーション装置１の主電源投入時に、メインＣＰＵ１０１によって読み出されて実行され、これにより各部の制御動作が行われる。ＤＲＡＭ（Dynamic Random Access Memory）１０４はメインＣＰＵ１０１がＲＯＭ１０２から読み出したプログラムや、演算結果、演算途中のデータ等を一時的に格納するものである。ＳＲＡＭ（Static Random Access Memory）１０６はナビゲーション装置１の主電源切断時に、ＤＲＡＭ１０４に格納されているデータ等の記憶内容をバックアップするものであり、主電源切断後においても車両のバッテリーから電力が供給され、主電源切断後もバックアップすべき記憶内容を保持可能になされている。タイマカウンタ１１２は時間を計時するものであり、例えば、タッチパネル３２のタッチ操作時のタッチ時間などを計時する。
【００１９】
主記憶部１２０は比較的容量の大きな各種アプリケーションプログラムやデータ等を格納するものであり、例えばハードディスク装置を備えている。主記憶部１２０に格納されるものとしては、例えば経路案内のためのプログラムや、表示パネル１４の表示制御のためのプログラム、経路案内のための地図データ等がある。
【００２０】
記録媒体読取部１３０は、制御部１００の制御の下、上述したカード型記録媒体やディスク型記録媒体に記録されているデータを読み取り、制御部１００に出力するものであり、カード型記録媒体読取装置や、ＣＤ／ＤＶＤドライブ装置等を備えている。なお、記録媒体に地図データを格納し、この地図データを経路案内に用いる構成としても良い。
音出力部１３５は、制御部１００の制御の下、音楽や音声を出力するものであり、ＤＡ変換器や増幅器、スピーカ等を備えている。記録媒体に記録された音楽データの再生にあっては、記録媒体読取部１３０によって読み取られた音楽データが音出力部１３５に出力され、これにより、音楽が再生される。
【００２１】
表示部１４０は、制御部１００の制御の下、地図等の各種情報を表示するものであり、描画回路１４２と、液晶駆動回路１４４と、上述した液晶パネル３１とを備えている。描画回路１４２は、地図データ等を含む描画コマンドＤＳＳを制御部１００から受け取り、この描画コマンドＤＳＳに基づいた表示を行うべく液晶駆動回路１４４を制御するものであり、描画プロセッサ１４６とＶＲＡＭ１４８とを備えている。描画プロセッサ１４６は、描画コマンドＤＳＳに基づいて液晶パネル３１に表示すべき描画データ（例えばビットマップ画像データ）を生成するものであり、ＶＲＡＭ（Video RAM）１４８は描画データを保持するものである。液晶駆動回路１４４はＶＲＡＭ１４８に保持されている描画データを順次受け取り、この描画データに基づいて液晶パネル３１の表示面３１Ａに表示するものである。これら描画回路１４２及び液晶駆動回路１４４は、上述した液晶駆動回路基板３０に実装されている。
【００２２】
位置検出部１５０は、ＧＰＳ（Global Positioning System）衛星から送信されているＧＰＳ電波を受信するアンテナ（レシーバでも良い）を備え、ＧＰＳ電波に基づいて、車両の現在地点を示す位置座標と、進行方向とを計算し、位置検出信号ＰＳとして制御部１００に出力するものである。制御部１００は、経路探索時に、位置検出信号ＰＳにより示される現在地点から目的地までの誘導経路を探索して探索結果を表示部１４０に表示し、また、経路案内時には、位置検出信号ＰＳに基づいて現在位置の移動状況を地図と共に表示部１４０に表示して経路案内を行う。
【００２３】
ＦＭ多重受信処理部１６０は、制御部１００の制御の下、ＦＭ多重放送波を受信して、渋滞や事故、交通規制といったＶＩＣＳ情報（道路交通情報）や緊急情報、天気予報（気象情報）といった各種情報を取り出し、制御部１００に出力するものである。また、ビーコン受信処理部１７０は、制御部１００の制御の下、車両走行中の道路に関するＶＩＣＳ情報を受信し、制御部１００に出力するものである。ここで、車両走行中にあっては、ＦＭ多重受信処理部１６０及びビーコン受信処理部１７０は、これらＶＩＣＳ情報や緊急情報、天気予報等の各種情報を文字情報として取得しており、この文字情報が制御部１００に出力され、制御部１００の制御によって、表示部１４０に文字（アイコン等を含む）として表示される。
【００２４】
ＴＶ受信処理部１８０は、制御部１００の制御の下、ＴＶ（テレビジョン）放送波を受信してＴＶ映像及びＴＶ音声を制御部１００に出力するものであり、図示せぬＴＶチューナ回路を備えている。ＴＶ映像は動画像として液晶パネル３１に表示され、また、ＴＶ音声は音出力部１３５から出力される。
【００２５】
車両情報取得部２００は、車両の走行状態に関する情報を取得するものである。具体的には、車両情報取得部２００は、イルミ情報取得部２０２と、車速パルス取得部２０４と、パーキングブレーキ操作状態取得部２０６とを備えている。イルミ情報取得部２０２は、車両に配設されたイルミ配線の電流（或いは電圧）を検知し、車両のスモールライト（車幅灯）のオン・オフを示すイルミ信号ＩＬＳを制御部１００に出力するものである。車両のスモールライトのオン・オフを検出することで、車両の周囲の明るさを特定することが可能となり、イルミ信号ＩＬＳによって、スモールライトの点灯が示されている場合、制御部１００は、描画回路１４２を制御することで、液晶パネル３１の輝度を高め、液晶パネル３１の表示が見えにくくなるのを防止する。
【００２６】
車速パルス取得部２０２は、車両の走行速度を示す車速パルス信号を車両に搭載されたコンピュータ、或いは、車両に取り付けられたセンサから取得し、制御部１００に車速信号ＣＳＳとして出力するものである。この車速信号ＣＳＳにより車両の停車が特定可能となる。
パーキングブレーキ操作状態取得部２０４は、車両のパーキングブレーキレバー（或いはペダル）の操作状態を取得し、パーキングブレーキがかけられているか否かを示すパーキングブレーキ状態信号ＰＢＳを出力するものである。すなわち、このパーキングブレーキ状態信号ＰＢＳに基づいて車両が駐車中であるか、特に、車両が走行中（一時的な停止状態を含む）であるかが特定される。
【００２７】
操作部１９０は、スイッチ操作部１９２と、タッチパネル操作部１９４とを備えている。スイッチ操作部１９２は、上述した操作スイッチ１３に加え、この操作スイッチ１３の操作を電気信号に変換してスイッチ信号ＳＳを制御部１００に出力するスイッチ回路基板（図示せず）を備えている。タッチパネル操作部１９４は、上述したタッチパネル３２に加え、タッチパネル３２の操作を電気信号に変換してタッチ信号ＴＳを制御部１００に出力するタッチパネル回路基板（図示せず）を備えている。タッチ信号ＴＳには、タッチパネル３２面上のタッチ操作個所の座標を示す情報が含まれており、これにより、制御部１００が、タッチパネル３２上のタッチ操作個所を識別可能となる。ここで、制御部１００は、走行の安全を図るべく、車速信号ＣＳＳにより車両が停車中でないことが示されている場合には（具体的には、車速が０以上の場合）、操作部１９０からのスイッチ信号ＳＳ及びタッチ信号ＴＳの入力を無効とし、車両が停車していないときの各種の操作を禁止している。また、制御部１００は、パーキングブレーキ状態信号ＰＢＳにより車両が駐車中でないことが示されている場合、運転者がＴＶ映像に気をとられ、走行の安全性が害されるのを防止するために、表示部１４０へのＴＶ映像の出力を停止し、車両が駐車していないときのＴＶ映像表示を禁止している。
【００２８】
次いで、表示部１４０の表示態様について説明する。図６に示すように、ナビゲーション装置１は、液晶パネル３１の表示面３１Ａ全体に地図或いはＴＶ映像を表示する全画面表示と、図７に示すように、液晶パネル３１の表示面３１Ａの表示領域全体に地図を表示すると共に、この地図が表示された表示領域を矩形に区分してなる表示領域（いわゆる、子画面）にＴＶ映像を表示する２画面表示との２つの表示態様を有している。以下の説明では、２画面表示において、地図が表示される表示領域を地図表示領域ＭＡと称し、ＴＶ映像が表示される領域をＴＶ映像表示領域ＴＡと称する。
【００２９】
２画面表示においては、操作部１９０（スイッチ操作部１９２或いはタッチパネル操作部１９４）の操作によって、ＴＶ映像表示領域ＴＡの面積が変更可能に構成されており、かかる操作指示がなされた場合、制御部１００は、ＴＶ映像表示領域ＴＡの面積の変更を指示する描画コマンドＤＳＳを表示部１４０に出力して、ＴＶ映像表示領域ＴＡの面積を変更する。これにより、運転者等はＴＶ映像表示領域ＴＡを適宜調整して、ＴＶ映像を所望の画面の大きさで楽しむことができる。
【００３０】
また、２画面表示においては、車両が停車している間、タッチパネル３２をタッチ操作することで、地図表示領域ＭＡに表示されている地図をスクロール表示することが可能となっている。詳述すると、図８に示すように、画面表示が２画面表示状態であって、車両が停車している場合には、タッチパネル３２の縁部３３がスクロールキー３４として機能し、このスクロールキー３４のタッチ操作により、地図がスクロール表示される。スクロールキー３４としては、地図の上下左右のスクロール方向に対応して、上スクロールキー３４Ａ、下スクロールキー３４Ｂ、左スクロールキー３４Ｃ、及び、右スクロールキー３４Ｄの４つのキーが設けられ、これらのスクロールキー３４Ａ〜３４Ｄがタッチパネル３２の上辺３２Ａ、下辺３２Ｂ、左辺３２Ｃ、及び、右辺３２Ｄのそれぞれに設けられる。
【００３１】
図９はスクロールキー３４の設定データ３４０を模式的に示す図である。この図に示すように、設定データ３４０は、スクロールキー３４ごとに、スクロールキー３４として機能させるべきタッチパネル３２の面上の座標範囲Ａと、そのスクロールキー３４がタッチ操作された場合の処理内容とを規定する。この設定データ３４０は予めＲＯＭ１０２などに格納され、画面表示が２画面表示状態であって、車両が停車しているときには、この設定データ３４０が制御部１００により読み出される。そして、タッチパネル３２がタッチ操作された場合、制御部１００は、タッチ操作個所を示す座標値をタッチ信号ＴＳに基づいて特定し、その座標値が、どのスクロールキー３４の座標範囲Ａに属するかを特定し、その座標範囲Ａに対応付けられた処理内容にしたがって地図をスクロール表示する。
【００３２】
スクロールキー３４がタッチ操作されて、地図のスクロール表示が指示された場合、制御部１００は、主記憶部１２０に格納されている地図データに基づいて、スクロール方向に対応する地図の描画コマンドＤＳＳを順次生成し表示部１４０に出力する。そして、表示部１４０が、順次入力される描画コマンドＤＳＳに基づいて液晶パネル３１の表示を順次変更することで、地図のスクロール表示が行われる。また、地図のスクロール表示時には、制御部１００は、スクロールキー３４がタッチされているタッチ時間に応じて、地図のスクロール表示速度を速くする。具体的には、スクロールキー３４がタッチ操作された場合、制御部１００は、タイマカウンタ１１２によりタッチ時間ｔのカウントを開始する。そして、制御部１００は、タッチ時間が長くなるにしたがって、地図のスクロール量を大きくすべく、スクロール方向に大きく移動した地図に対応する描画コマンドＤＳＳを生成して表示部１４０に出力する。このように、スクロールキー３４を長くタッチすることで、地図のスクロール速度が大きくなるため、所望の位置を素早く表示させることができる。
【００３３】
なお、スクロールキー３４として、地図を上下左右方向にスクロールさせるための４つのスクロールキー３４Ａ〜３４Ｄを設ける構成としたが、これに限らず、例えばタッチパネル３２の四隅に、地図を斜め方向にスクロールさせるためのキーを更に設ける構成としても良い。また、スクロールキー３４をタッチパネル３２の縁部３３以外に設ける構成としても良く、例えば、４つのスクロール３４Ａ〜３４Ｄを、いわゆる、十字キーとして構成し、この十字キーを表示面３１Ａの任意の位置に設ける構成としても良い。
【００３４】
２画面表示において、地図Ａのスクロール表示が開始すると、図１０に示すように、ＴＶ映像表示領域ＴＡが非表示となって表示面３１Ａの全体に地図が全画面表示されるようになっている。そして、地図のスクロール表示終了後に、表示面３１Ａの画面構成がスクロール操作前の状態、すなわち、地図表示領域ＭＡ及びＴＶ映像表示領域ＴＡが設けられた状態に復元され、スクロール後の地図が地図表示領域ＭＡに表示されると共に、ＴＶ映像がＴＶ映像表示領域ＴＡに表示される。
【００３５】
具体的には、画面表示が２画面表示状態であって、車両が停車している場合、図１１に示すように、制御部１００は、スクロールキー３４がタッチ操作されたか否かを、タッチ信号ＴＳに基づいて判断する（ステップＳ１）。タッチ操作がない場合（ステップＳ１：ＮＯ）、制御部１００は、スクロールキー３４のタッチ操作を待ち受けるべく、処理手順をステップＳ１に戻す。タッチ操作がなされた場合（ステップＳ１：ＹＥＳ）、制御部１００は、表示面３１ＡのＴＶ映像表示領域ＴＡを非表示状態すると共に、地図表示領域ＭＡを表示面３１Ａ全体に拡張して、地図を全画面表示する（ステップＳ２）。このステップＳ２においては、スクロール操作後に、表示面３１Ａの画面構成をスクロール操作前の元の状態に戻すために、ＴＶ映像表示領域ＴＡ及び地図表示領域ＭＡの各々の表示面３１Ａにおける座標範囲を取得し、ＳＲＡＭ１０６に格納した後、地図を全画面に表示している。次いで、制御部１００は、ステップＳ１にてタッチ操作されたスクロールキー３４が、上下左右のスクロール表示を指示するスクロールキー３４Ａ〜３４Ｄのいずれに該当するかに基づいて、地図のスクロール表示を行う（ステップＳ３）。
【００３６】
次いで、制御部１００は、スクロールキー３４に対するタッチ操作が継続しているか否かを、タッチ信号ＴＳに基づいて判断する（ステップＳ４）。タッチ操作が継続している場合（ステップＳ４：ＹＥＳ）は、処理手順をステップＳ３に戻し、地図のスクロール表示を継続する。このとき、制御部１００は、タッチ操作のタッチ時間に応じて、地図のスクロール量を大きくして、スクール速度を大きくする。一方、タッチ操作が継続していない場合（ステップＳ４：ＮＯ）、表示面３１Ａの画面構成をスクロール操作前の画面構成に復元するための処理が実行されるが、画面構成を元に戻す前に、制御部１００は、スクロール表示後の地図の確認を容易とすべく、一定時間の間、地図の全画面表示を継続するための処理を実行する。
【００３７】
すなわち、制御部１００は、タイマカウンタ１１２による一定時間の時間カウントを開始し（ステップＳ５）、次いで、タイマ解除操作、或いは、タイマリセット操作のいずれかの操作がなされたか否かを判断する（ステップＳ６）。タイマ解除操作がなされた場合（ステップＳ６：タイマ解除）、タイマカウンタ１１２のカウンタ値にかかわらず、制御部１００は、表示面３１Ａの画面構成をスクロール操作前の状態に復元すべく、処理手順をステップＳ９に進める。一方、タイマリセット操作がなされた場合（ステップＳ６：タイマリセット）、制御部１００は、タイマカウンタ１１２による時間カウント値を「０」にクリアした後（ステップＳ７）、処理手順をステップＳ６に戻し、時間カウントを最初からやりなおす。これにより、ユーザがタイマ解除操作を行った場合には、速やかに、画面構成がスクロール前の状態に復元され、また、タイマリセット操作を行った場合には、地図の全画面表示時間が延長される。このようなタイマ解除操作、及び、タイマリセット操作は、タッチパネル３２の所定領域に対するタッチ操作に割り当てる設定としても良く、また、操作スイッチ１３に対するスイッチ操作に割り当てる設定しても良い。
【００３８】
さて、ステップＳ６の判断の結果、タイマ解除操作、及び、タイマリセット操作のいずれの操作も行われていない場合（ステップＳ６：ＮＯ）、制御部１００は、時間カウント値が一定時間に達したか否かを判断する（ステップＳ８）。時間カウント値が一定時間に達していない場合（ステップＳ８：ＮＯ）、制御部１００は、タイマカウント中のタイマ解除操作、及び、タイマリセット操作を検出すべく、処理手順をステップＳ６に戻す。一方、時間カウンタ値が一定時間に達している場合、制御部１００は、表示面３１Ａの画面構成をスクロール操作前の状態に戻すべく、次の処理を実行する。
【００３９】
すなわち、制御部１００は、スクロール操作前のＴＶ映像表示領域ＴＡ及び地図表示領域ＭＡの表示面３１Ａ上の座標範囲をそれぞれＳＲＡＭ１０６から読み出し、これらの座標範囲にしたがって、ＴＶ映像表示領域ＴＡと地図表示領域ＭＡとを表示面３１Ａに形成して、スクロール操作前の表示面３１Ａの画面構成を復元する（ステップＳ９）。そして、制御部１００は、ＴＶ映像表示領域ＴＡにＴＶ映像を表示すると共に、地図表示領域ＭＡにスクロール操作後の地図を表示して（ステップＳ１０）、処理を終了する。このとき、車両が駐車していない場合、すなわち、パーキングブレーキ状態信号ＰＢＳによりパーキングブレーキが作動してないことが示されている場合、制御部１００は、ＴＶ映像表示領域ＴＡにＴＶ映像の代わりに静止画像を表示する。
【００４０】
以上説明したように、本実施の形態のナビゲーション装置１によれば、表示面３１Ａに地図表示領域ＭＡとＴＶ映像表示領域ＴＡが設けられた２画面表示状態において、地図表示領域ＭＡに地図が表示されているときに、タッチパネル３２に対して地図のスクロール操作が行われた場合、ＴＶ映像表示領域ＴＡを非表示にして地図表示領域ＭＡを全画面表示し、スクロール操作の終了後に、地図表示領域ＭＡ、及び、ＴＶ映像表示領域ＴＡの各々をスクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、地図表示領域ＭＡにはスクロール操作後の地図を表示するようにしたため、地図のスクロール操作中に、地図がＴＶ映像表示領域ＭＡにより隠されることがないため、地図がみづらくなるのが防止される。また、地図のスクロール操作中には、地図が表示面３１Ａの全面に表示されるように地図表示領域ＭＡが拡張されるため、より多くの地図情報を地図表示領域ＭＡに表示することができる。また、スクロール操作後には、地図表示領域ＭＡに、スクロール後の地図を表示するようにしたため、スクロール操作によって表示させた地図上の所望の個所をゆっくりと確認することができ、使い勝手を向上させることができる。
【００４１】
また、本実施の形態のナビゲーション装置１によれば、スクロール操作が終了してから所定時間の経過を待ってから、地図表示領域ＭＡ、及び、ＴＶ映像表示領域ＴＡの各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、地図表示領域ＭＡに、スクロール操作後の地図を表示するようにしたため、スクロール操作終了後、所定の時間は、ＴＶ映像表示領域ＴＡが復元されることがないため、ＴＶ映像表示領域ＴＡによって地図が隠されることなく、その間に、ゆっくりと地図表示を確認することができる。
【００４２】
また、本実施の形態のナビゲーション装置１によれば、スクロール操作が終了してから所定時間が経過するまでの間に、地図表示領域ＭＡ、及び、ＴＶ映像表示領域ＴＡの大きさの復元がタッチパネル３２に対するタイマ解除操作により指示された場合、所定時間の経過にかかわらず、地図表示領域ＭＡ、及び、ＴＶ映像表示領域ＴＡの各々をスクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、地図表示領域ＭＡに、スクロール操作後の地図を表示するようにしたため、ユーザの都合に合わせて元の画面表示に瞬時に戻すことができる。
【００４３】
また、本実施の形態のナビゲーション装置１によれば、スクロール操作が終了してから所定時間が経過するまでの間に、所定時間の延長がタッチパネル３２に対するタイマリセット操作によって指示された場合、所定時間を延長すると共に、延長された所定時間の経過を待って、地図表示領域ＭＡ、及び、ＴＶ映像表示領域ＴＡの各々をスクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、地図表示領域ＭＡに、スクロール操作後の地図を表示するようにしたため、ＴＶ映像表示領域ＴＡによって地図が隠されることなく、より長い時間をかけて地図表示をゆっくりと確認したいといった、ユーザの都合に合わせることができる。
【００４４】
＜第２実施の形態＞
次いで、本発明の第２実施の形態について説明する。本実施の形態に係るナビゲーション装置は、表示画面がＴＶ映像及び地図の２画面表示状態である場合に、地図のスクロール表示開始時に、ＴＶ映像表示領域ＴＡを非表示にして地図を全画面に表示するのではなく、図１２に示すように、ＴＶ映像表示領域ＴＡを順次小さくするようにした点で、第１実施の形態に係るナビゲーション装置と相違する。具体的には、第２実施の形態のナビゲーション装置は、地図のスクロール表示時の処理、及び、この処理に用いられるデータなどが異なり、その他の具体的な構成は第１実施の形態のナビゲーション装置１と同様に構成されている。
【００４５】
図１３は、本実施の形態に係る地図スクロール表示処理のフローチャートである。この図に示すように、制御部１００は、スクロールキー３４がタッチ操作された場合（ステップＳ２０：ＹＥＳ）、制御部１００は、地図をスクロール表示するために次の処理を実行する。すなわち、制御部１００は、地図のスクロール表示に先立って、先ず、ＴＶ映像最小サイズ指定データをＲＯＭ１０２やＳＲＡＭ１０６等から読み出す（ステップＳ２１）。このＴＶ映像最小サイズ指定データは、地図のスクロール表示時にＴＶ映像表示領域ＴＡをどの程度のサイズまで小さくするかを規定するものであり、ユーザによって予め設定されている。次いで、制御部１００は、地図のスクロール表示しつつ、ＴＶ映像表示領域ＴＡを順次小さくする。
【００４６】
具体的には、制御部１００は、地図をスクロール表示すべく、スクロールキー３４にて指示されたスクロール方向に、所定のスクロール量だけ地図を移動させてスクロール表示する（ステップＳ２２）。このとき、地図のスクロール量がスクロールキー３４のタッチ時間ｔに応じて増大するのは第１実施の形態にて説明した通りである。すなわち、スクロールキー３４が押し続けられると、地図のスクロール量が順次大きくなり、地図のスクロールが速くなる。
【００４７】
次いで、制御部１００は、ＴＶ映像表示領域ＴＡを地図のスクロール量に応じて小さくすべく、先ず、現在のＴＶ映像表示領域ＴＡがＴＶ映像最小サイズ指定データによって規定された最小サイズよりも大であるかを判断する（ステップＳ２３）。そして、ＴＶ映像表示領域ＴＡが最小サイズよりも大である場合（ステップＳ２３：ＹＥＳ）、制御部１００は、ステップＳ２２における地図のスクロール量に比例した縮小率でＴＶ映像表示領域ＴＡを縮小すると共に地図表示領域ＭＡを拡張し（ステップＳ２４）、また、ＴＶ映像表示領域ＴＡが最小サイズとなった場合（ステップＳ２３：ＮＯ）、ＴＶ映像表示領域ＴＡを縮小する必要がないため、処理手順を次に進める。これにより、地図のスクロール量が大きくなる程、すなわち、地図のスクロールが速くなる程、ＴＶ映像表示領域ＴＡが、予め規定された最小サイズまで速やかに縮小される。
【００４８】
そして、制御部１００は、スクロールキー３４に対するタッチ操作が継続中であるか否かを判断し（ステップＳ２５）、タッチ操作が継続中である場合（ステップＳ２５：ＹＥＳ）、地図のスクロール表示を継続すべく、処理手順をステップＳ２２に戻す。また、タッチ操作が終了している場合（ステップＳ２５：ＮＯ）、第１実施の形態にて説明したステップＳ５乃至Ｓ１０と同様にして、スクロール操作前の表示面３１Ａの画面構成を復元する。これにより、表示面３１Ａには、地図のスクロール表示前の大きさのＴＶ映像表示領域ＴＡ及び地図表示領域ＭＡが設けられ、また、地図表示領域ＭＡにはスクロール表示後の地図が表示されることになる。
【００４９】
以上説明したように、本実施の形態のナビゲーション装置によれば、地図表示領域ＭＡに地図が表示されているときに、タッチパネル３２に対して地図のスクロール操作が行われた場合、ＴＶ映像表示領域ＴＡを縮小すると共に、地図表示領域ＭＡを拡張し、スクロール操作の終了後に、地図表示領域ＭＡ、及び、ＴＶ映像表示領域ＴＡの各々をスクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、地図表示領域ＭＡにスクロール操作後の地図を表示するようにしたため、地図のスクロール操作に伴って、ＴＶ映像表示領域ＭＡにより隠れている地図の部分が小さくなって地図の視認性が向上するため、地図のみづらさを解消することができる。
【００５０】
また、本実施の形態のナビゲーション装置によれば、タッチパネル３２に対して地図のスクロール操作が行われたとき、ＴＶ映像表示領域ＴＡの縮小を地図のスクロール速度に合わせるようにしたため、地図がスクロール表示されているときの地図の見易さを向上させることができる。
【００５１】
＜変形例＞
上述した第１及び第２の実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形を加えることができる。そこで以下に、各種の変形例について説明する。
【００５２】
（１）上述した第１及び第２実施の形態では、２画面表示の表示態様として、表示面３１Ａの表示領域内に矩形に区分した、いわゆる子画面を設け、この子画面をＴＶ映像表示領域ＴＡとした態様について説明した。しかしながら、これに限らず、例えば、表示面３１Ａの表示領域を所定の比率で２つに分割して地図表示領域ＭＡとＴＶ映像表示領域ＴＡとを設けた表示の態様（いわゆる、分割画面）も採用することができる。
【００５３】
（２）上述した第１及び第２実施の形態では、地図のスクロール操作終了に、表示面３１Ａの画面構成をスクロール操作前の画面構成に戻すと共に、地図表示領域ＭＡには、スクロール終了時の地図を表示するようにした。このとき、ユーザによっては、地図表示を、現在の車両位置などを示すスクロール操作前の地図表示に戻したい場合がある。そこで、スクロール終了時の地図を、スクロール前の地図に戻すための操作ボタンをタッチパネル３２、或いは、操作スイッチ１３に設け、この操作ボタンが操作された場合に、制御部１００が、地図表示をスクロール前の地図表示にするようにしても良い。
【００５４】
（３）上述した第１実施の形態では地図のスクロール表示時にＴＶ映像表示領域ＴＡを非表示にし、また、第２実施の形態ではＴＶ映像表示領域ＴＡを縮小するようにした。そこで、スクロール表示時に、ＴＶ映像表示領域ＴＡを非表示にするか、或いは、縮小するかを予め設定可能に構成し、ユーザがこれらを適宜選択・設定するようにしても良い。
【００５５】
（４）上述した第１及び第２実施の形態では、ＴＶ映像表示領域ＴＡにＴＶ映像を表示する構成について例示したが、ＴＶ映像に代えて、例えば光ディスク等の記録メディアに記録されたマルチメディア動画像（映画やＴＶ録画映像、コンサート映像、ライブ映像等）であっても良く、また、各種操作のためのメニュー画面などであっても良い。
【００５６】
（５）上述した第１及び第２実施の形態では、地図とＴＶ映像とを同時に表示する２画面表示について説明したが、地図表示領域ＭＡが設けられた画面構成であれば、３画面以上の複数画面表示であっても良い。この場合には、地図のスクロール表示が開始されたときに、地図以外の全ての画面（表示領域）、或いは、幾つかの画面（表示領域）が非表示、或いは、縮小するようにすれば良い。
【図面の簡単な説明】
【００５７】
【図１】本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置の外観構成を示す斜視図である。
【図２】操作パネルが開状態のときを示す上記ナビゲーション装置の外観構成を示す斜視図である。
【図３】操作パネルが開閉する機構を示す図である。
【図４】表示パネルの構成を示す分解斜視図である。
【図５】上記ナビゲーション装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図６】表示部（表示パネル）における全画面表示状態を模式的に示す図である。
【図７】表示部（表示パネル）における２画面表示状態を模式的に示す図である。
【図８】タッチパネルに設けられたスクロールキーを模式的に示す図である。
【図９】スクロールキーの設定を示す図である。
【図１０】第１実施の形態の動作を説明するための図である。
【図１１】第１実施の形態に係る地図スクロール表示処理のフローチャートである。
【図１２】第２実施の形態の動作を説明するための図である。
【図１３】第２実施の形態に係る地図スクロール表示処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【００５８】
１ ナビゲーション装置
１１ 操作パネル
１４ 表示パネル
３１ 液晶パネル
３１Ａ 表示面
３２ タッチパネル
３４ スクロールキー
１００ 制御部
１１２ タイマカウンタ
１４０ 表示部
１９０ 操作部
ＴＡ ＴＶ映像表示領域
ＭＡ 地図表示領域
【特許請求の範囲】
【請求項１】
地図とＴＶ映像とを表示面に同時に表示可能な表示手段を有し、車両の経路案内を行うナビゲーション装置において、
前記表示手段の表示面上に設けられるタッチパネルを備え、
前記表示面に前記地図を表示するための地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像を表示するためのＴＶ映像表示領域が設けられ、前記地図表示領域に前記地図が表示されているときに、前記タッチパネルに対して前記地図のスクロール操作が行われた場合、前記ＴＶ映像表示領域を非表示とすると共に、前記地図表示領域を前記表示面の全面に拡張し、
前記スクロール操作の終了後に、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにした
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項２】
地図とＴＶ映像とを表示面に同時に表示可能な表示手段を有し、車両の経路案内を行うナビゲーション装置において、
前記表示手段の表示面上に設けられるタッチパネルを備え、
前記表示面に前記地図を表示するための地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像を表示するためのＴＶ映像表示領域が設けられ、前記地図表示領域に前記地図が表示されているときに、前記タッチパネルに対して前記地図のスクロール操作が行われた場合、前記ＴＶ映像表示領域を縮小すると共に、前記地図表示領域を拡張し、
前記スクロール操作の終了後に、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにした
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項３】
前記スクロール操作に基づいて前記地図のスクロール速度を可変すると共に、
前記ＴＶ映像表示領域の縮小を前記地図のスクロール速度に合わせるようにしたことを特徴とする請求項２に記載のナビゲーション装置。
【請求項４】
前記スクロール操作が終了してから所定時間の経過を待って、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにした
ことを特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項５】
前記スクロール操作が終了してから前記所定時間が経過するまでの間に、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の大きさの復元が指示された場合、
前記所定時間の経過にかかわらず、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにした
ことを特徴とする請求項４に記載のナビゲーション装置。
【請求項６】
前記スクロール操作が終了してから前記所定時間が経過するまでの間に、前記所定時間の延長が指示された場合、前記所定時間を延長すると共に、延長された所定時間の経過を待って、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにした
ことを特徴とする請求項４または５に記載のナビゲーション装置。
【請求項１】
地図とＴＶ映像とを表示面に同時に表示可能な表示手段を有し、車両の経路案内を行うナビゲーション装置において、
前記表示手段の表示面上に設けられるタッチパネルを備え、
前記表示面に前記地図を表示するための地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像を表示するためのＴＶ映像表示領域が設けられ、前記地図表示領域に前記地図が表示されているときに、前記タッチパネルに対して前記地図のスクロール操作が行われた場合、前記ＴＶ映像表示領域を非表示とすると共に、前記地図表示領域を前記表示面の全面に拡張し、
前記スクロール操作の終了後に、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにした
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項２】
地図とＴＶ映像とを表示面に同時に表示可能な表示手段を有し、車両の経路案内を行うナビゲーション装置において、
前記表示手段の表示面上に設けられるタッチパネルを備え、
前記表示面に前記地図を表示するための地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像を表示するためのＴＶ映像表示領域が設けられ、前記地図表示領域に前記地図が表示されているときに、前記タッチパネルに対して前記地図のスクロール操作が行われた場合、前記ＴＶ映像表示領域を縮小すると共に、前記地図表示領域を拡張し、
前記スクロール操作の終了後に、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにした
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項３】
前記スクロール操作に基づいて前記地図のスクロール速度を可変すると共に、
前記ＴＶ映像表示領域の縮小を前記地図のスクロール速度に合わせるようにしたことを特徴とする請求項２に記載のナビゲーション装置。
【請求項４】
前記スクロール操作が終了してから所定時間の経過を待って、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにした
ことを特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項５】
前記スクロール操作が終了してから前記所定時間が経過するまでの間に、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の大きさの復元が指示された場合、
前記所定時間の経過にかかわらず、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにした
ことを特徴とする請求項４に記載のナビゲーション装置。
【請求項６】
前記スクロール操作が終了してから前記所定時間が経過するまでの間に、前記所定時間の延長が指示された場合、前記所定時間を延長すると共に、延長された所定時間の経過を待って、前記地図表示領域、及び、前記ＴＶ映像表示領域の各々を前記スクロール操作が行われる前の大きさに復元すると共に、前記地図表示領域に、前記スクロール操作後の地図を表示するようにした
ことを特徴とする請求項４または５に記載のナビゲーション装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【公開番号】特開２００６−８４２７１（Ｐ２００６−８４２７１Ａ）
【公開日】平成１８年３月３０日（２００６．３．３０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００４−２６８１００（Ｐ２００４−２６８１００）
【出願日】平成１６年９月１５日（２００４．９．１５）
【出願人】（０００００１４８７）クラリオン株式会社 (1,722)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年３月３０日（２００６．３．３０）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年９月１５日（２００４．９．１５）
【出願人】（０００００１４８７）クラリオン株式会社 (1,722)
【Ｆターム（参考）】
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