説明

ナビゲーション装置

【課題】ユーザにとって有益な案内情報を状況に応じて提供する。
【解決手段】自車両のおかれた状況が所定の複数の提案発生条件のうちいずれかを満たすか否かを判定し(ステップS30)、いずれかを満たすと判定されたときに、当該提案発生条件に応じた提案を行う(ステップS80)。この提案に基づいて自車両の目的地または経由地を設定し、当該目的地または経由地に応じた経路を探索する(ステップS110)。そして、探索された経路に従って、その目的地または経由地までの案内情報を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されるナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、設定された目的地までの経路を探索し、その経路に従って車両を目的地まで案内するナビゲーション装置が実用化されている。こうしたナビゲーション装置において、車両が経路から逸脱すると、逸脱地点から目的地までの経路を自動的に再探索するリルート処理が広く行われている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−153446号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されるように、従来のリルート処理では、車両が経路から逸脱したときに、予め設定された目的地までの経路が自動的に再探索される。しかし、車両を運転しているユーザは、寄り道等の目的で自主的に経路から逸脱して走行する場合がある。このような場合にリルート処理が行われると、ユーザにとって不要な経路案内が行われることとなるため煩わしい。また、目的地までの経路が設定されていない場合は、リルート処理が実行されないため、案内情報を提供することができない。
【0005】
上記のような事情に鑑みて、本発明は、ユーザにとって有益な案内情報を状況に応じて提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によるナビゲーション装置は、車両に搭載されるものであって、その車両のおかれた状況が所定の複数の提案発生条件のうちいずれかを満たすか否かを判定する判定手段と、判定手段により車両のおかれた状況が複数の提案発生条件のうちいずれかを満たすと判定されたときに、当該提案発生条件に応じた提案を行う提案手段と、その提案に基づいて車両の目的地または経由地を設定し、当該目的地または経由地に応じた経路を探索する経路探索手段と、経路探索手段により探索された経路に従って目的地または経由地までの案内情報を提供する提供手段とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザにとって有益な案内情報を状況に応じて提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態によるナビゲーション装置の構成を示す図である。
【図2】提案発生条件および提案内容の一例を示した表である。
【図3】提案案内処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一実施の形態によるナビゲーション装置の構成を図1に示す。ナビゲーション装置1は、車両に搭載されて使用されるものであり、制御部10、振動ジャイロ11、車速センサ12、ハードディスク(HDD)13、GPS(Global Positioning System)受信部14、VICS(Vehicle Information and Communication System)(登録商標)情報受信部15、表示モニタ16、スピーカ17および入力装置18を備える。
【0010】
制御部10は、マイクロプロセッサや各種周辺回路、RAM、ROM等によって構成されており、HDD13に記録されている制御プログラムや地図データに基づいて、各種の処理を実行する。この制御部10が行う処理により、自車両を目的地まで案内するための様々な処理が実行される。たとえば、目的地を設定する際の目的地の検索処理、設定された目的地までの推奨経路の探索処理、自車両の現在位置の算出処理、各種の画像表示処理、ルート案内時の音声出力処理などが実行される。また、後述する提案案内処理も制御部10によって実行される。
【0011】
制御部10には通信端末2が接続されている。制御部10は、通信端末2を制御することにより、不図示の無線通信回線を介して外部のサーバと接続し、そのサーバに記録されている様々な情報を必要に応じて入手することができる。通信端末2には、たとえば携帯電話などを用いることができる。
【0012】
振動ジャイロ11は、自車両の角速度を検出するためのセンサである。車速センサ12は、自車両の車速を検出するためのセンサである。これらのセンサを用いて自車両の運動状態を所定の時間間隔ごとに検出することにより、自車両の位置移動量が求められ、それによって自車両の現在位置が算出される。
【0013】
HDD13は、記録されたデータを記憶保持することができる不揮発性の記録媒体である。HDD13には、上記の制御プログラムおよび地図データを含む各種のデータが記録されている。HDD13に記録されているこれらのデータは、必要に応じて制御部10の制御により読み出され、制御部10が実行する様々な処理や制御に利用される。
【0014】
HDD13に記録された地図データは、経路計算データと、道路データと、背景データとを含む。経路計算データは、目的地までの推奨経路を探索する際などに用いられるデータである。道路データは、道路の形状や種別などを表すデータである。なお、地図データにおいて各道路の最小単位はリンクと呼ばれている。すなわち、地図データにおいて各道路は複数のリンクにより構成される。背景データは、地図の背景を表すデータである。なお、地図の背景とは、地図上に存在する道路以外の様々な構成物である。たとえば、河川、鉄道、緑地帯、各種構造物などが背景データによって表される。
【0015】
上記の地図データの中には、様々な種類の施設に関するPOI(Point Of Interest)データも含まれる。たとえば、旅館やホテル等の宿泊施設、レストラン、ガソリンスタンド、コンビニエンスストアなどの様々な施設について、その種類と位置の情報がPOIデータに記録されている。このPOIデータに基づいて、施設の種類に応じたアイコンが地図上に表示される。
【0016】
GPS受信部14は、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信して制御部10へ出力する。GPS信号には、自車両の位置と現在時刻を求めるための情報として、そのGPS信号を送信したGPS衛星の位置と送信時刻に関する情報が含まれている。したがって、所定数以上のGPS衛星からGPS信号を受信することにより、これらの情報に基づいて自車両の現在位置と現在時刻を算出することができる。このGPS受信部14と、前述の振動ジャイロ11および車速センサ12により、自車位置すなわち自車両の現在位置が検出される。
【0017】
VICS情報受信部15は、VICSセンターからナビゲーション装置1に対して送信されるVICS情報を受信する。このVICS情報をVICS情報受信部15が受信することにより、渋滞情報を始めとする様々な道路交通情報がナビゲーション装置1において取得される。VICS情報受信部15により受信されたVICS情報は、制御部10に出力される。
【0018】
なお、VICSセンターからナビゲーション装置1へのVICS情報の送信は、主に高速道路上に設置されている電波ビーコンや、主に一般道路上に設置されている光ビーコン、またはFM多重放送によって行われる。電波ビーコンや光ビーコンは、その設置地点付近を通過する車両に対して、電波あるいは光(赤外線)により局所的にVICS情報を送信するものである。これに対して、FM多重放送では比較的広い地域に対してVICS情報を送信することができる。
【0019】
表示モニタ16は、ナビゲーション装置1において様々な画面表示を行うための装置であり、液晶ディスプレイ等を用いて構成される。この表示モニタ16により、たとえば自車両の現在位置周辺の地図などが表示される。なお、表示モニタ16に表示される画面の内容は、制御部10が行う画面表示制御によって決定される。表示モニタ16は、たとえば自車両のダッシュボード上やインストルメントパネル内など、ユーザが見やすいような位置に設置されている。スピーカ17は、制御部10の制御により、ルート案内用の音声など様々な音声を出力する。
【0020】
入力装置18は、ナビゲーション装置1を動作させるための様々な入力操作をユーザが行うための装置であり、各種の入力スイッチ類を有している。ユーザは入力装置18を操作することにより、たとえば、目的地に設定したい施設や地点の名称等を入力したり、予め登録された登録地の中から目的地を選択したり、地図を任意の方向にスクロールしたりすることができる。この入力装置18は、操作パネルやリモコンなどによって実現することができる。あるいは、入力装置18を表示モニタ16と一体化されたタッチパネルとしてもよい。
【0021】
ユーザが入力装置18を操作して目的地を設定すると、ナビゲーション装置1は、自車両の現在位置を出発地として、前述の経路計算データに基づいて所定のアルゴリズムの演算を行うことにより、出発地から目的地までのルート探索を行う。このルート探索により求められた経路が、目的地までの推奨経路として設定される。こうして推奨経路が設定されると、他の道路とは異なる色を使用するなどの方法により、他の道路とは区別して推奨経路が地図上に表示される。これにより、ユーザは表示モニタ16に表示される地図において、推奨経路を容易に認識することができる。また、この推奨経路に従ってユーザが自車両を運転できるようにするため、ナビゲーション装置1は表示モニタ16の画面表示やスピーカ17からの音声出力などにより、次に曲がるべき誘導交差点の指示や、その誘導交差点における進行方向の指示などをユーザに対して行う。このような案内情報がナビゲーション装置1から提供されることで、目的地までのルート案内が行われる。
【0022】
次に、ナビゲーション装置1において実行される提案案内処理について説明する。ナビゲーション装置1は、自車両のおかれた状況が予め設定された様々な提案発生条件のうちいずれかを満たすか否か判断し、その判断結果に応じて、ユーザに対して様々な内容の提案を行う。なお、ナビゲーション装置1からユーザへの提案は、表示モニタ16の画面表示や、スピーカ17からの音声出力などにより行うことができる。こうした提案に対してユーザが入力装置18の操作などにより応答すると、ナビゲーション装置1は、その応答に基づいて自車両の目的地や経由地を設定し、自車両を当該目的地や経由地まで案内するための案内情報を提供する。これにより、ユーザにとって有益な案内情報を状況に応じて提供するようにしている。
【0023】
提案案内処理における提案発生条件および提案内容の一例を図2の表に示す。この表では、提案発生条件として、「連続走行時間」、「燃料不足」、「経路逸脱」および「寄り道」が定められている。また、「寄り道」は、「食事時間帯」、「希望到着時刻あり」および「希望到着時刻なし」に分類されており、さらに「希望到着時刻あり」は「遅い」、「少し早い」、「早い」、「大幅に早い」に、「希望到着時刻なし」は「頻度高」と「頻度低」に、それぞれ分類されている。これらの各提案発生条件とその提案内容について、以下に詳しく説明する。
【0024】
(1)連続走行時間
自車両のエンジンを最後に始動してから現在までの走行時間の累計を自車両の連続走行時間として求め、これが所定のしきい値、たとえば2時間を超えた場合に、ナビゲーション装置1は連続走行時間の提案発生条件を満たすと判定する。この場合、運転手であるユーザに対して休憩を促すために、自車両の現在位置から所定範囲内に存在する休憩施設をHDD13に記録された地図データに基づいて検索し、その検索結果を提案する。たとえば、高速道路のサービスエリアやパーキングエリア、道の駅、休憩所、ドライブイン等の施設を休憩施設として提案することができる。なお、エンジン始動後の走行距離や道路の渋滞状況、前回の休憩時間の長さなどに応じて、上記のしきい値を変化させてもよい。
【0025】
(2)燃料不足
自車両の残燃料量が所定のしきい値以下となった場合に、ナビゲーション装置1は燃料不足の提案発生条件を満たすと判定する。この場合、自車両に対する燃料補給を促すために、自車両の現在位置から所定範囲内に存在する燃料補給施設をHDD13に記録された地図データに基づいて検索し、その検索結果を提案する。たとえば、自車両の燃料がガソリンや軽油である場合はガソリンスタンドを燃料補給施設として提案し、自車両が電気自動車である場合は急速充電施設等を燃料補給施設として提案する。なお、前述のように目的地までの推奨経路が設定されている場合は、その推奨経路に基づいて自車両の現在位置から目的地までの燃料使用量を予測し、予測した燃料使用量から上記のしきい値を決定してもよい。
【0026】
(3)経路逸脱
目的地までの推奨経路が予め設定されているときに、ユーザの不注意により推奨経路から自車両が逸脱したと考えられる場合に、ナビゲーション装置1は経路逸脱の提案発生条件を満たすと判定する。この場合、ルート再探索(リルート)を行うことにより、経路逸脱後の自車両の現在位置から目的地までの経路を探索し、探索された経路を新たな推奨経路として提案する。
【0027】
たとえば、誘導交差点から所定の距離範囲内で自車両が推奨経路から逸脱したとき、その経路逸脱はユーザの不注意によるものであると判断し、経路逸脱の提案発生条件を満たすと判定する。一方、誘導交差点から所定の距離範囲外で自車両が推奨経路から逸脱したときは、その経路逸脱はユーザの不注意によるものでないと判断し、経路逸脱の提案発生条件を満たさないと判定する。なお、これ以外の状況であっても、ユーザの不注意により推奨経路から自車両が逸脱したと考えられるような状況であれば、経路逸脱の提案発生条件を満たすと判定してもよい。また、自車両が推奨経路から逸脱したら、その経路逸脱が不注意によるものであるか否かをユーザに問い合わせ、その応答結果に応じて経路逸脱の提案発生条件を満たすか否かを判定してもよい。
【0028】
(4)寄り道
ユーザが寄り道をすると考えられるような状況を予め定めておき、この状況に該当すると判断された場合に、ナビゲーション装置1は寄り道の提案発生条件を満たすと判定する。たとえば、ユーザ自身の意思により推奨経路から自車両が逸脱したと考えられる場合、すなわち前述のような経路逸脱の提案発生条件に該当しないで自車両が推奨経路から逸脱した場合(誘導交差点から所定の距離範囲外で自車両が推奨経路から逸脱した場合)や、自車両の現在位置が特定の観光地から所定の距離範囲内に近づいた場合、自車両がインターチェンジを通過して高速道路から一般道路へ降りた場合などに、寄り道の提案発生条件を満たすと判定することができる。すなわち、自車両の現在位置と予め設定された推奨経路、観光地または高速道路との位置関係から、寄り道の提案発生条件を満たすか否かを判定することができる。
【0029】
なお、上記の判定において用いられる特定の観光地は、予め定められた有名な観光地としもよいし、ユーザが任意に設定した嗜好条件に基づいて決定してもよい。たとえば、温泉地を嗜好条件として設定している場合は、予め定められた有名な温泉地に加えて、それほど有名ではない温泉地を判定の対象とすることができる。
【0030】
以上説明したような判定条件に基づいて寄り道の提案発生条件を満たすと判定した場合、ナビゲーション装置1は、以下(a)〜(g)に説明するような状況のうちいずれに該当するかを判断し、その判断結果に応じた提案をそれぞれ行う。
【0031】
(a)食事時間帯の場合
現在時刻が予め設定された食事時間帯に属するか否かを判断し、食事時間帯に属する場合は、自車両の現在位置から所定範囲内に存在する飲食店等の飲食施設をHDD13に記録された地図データに基づいて検索し、その検索結果を提案する。このとき、検索された各飲食施設に対してその種類などに応じた提案の優先順位をそれぞれ設定し、その優先順位に従って検索された各飲食施設を提案することが好ましい。たとえば、ユーザが登録地点として予め登録しておいた飲食店に対して最も高い優先順位を設定し、続いて、過去に立ち寄ったことのある飲食店に対して次に高い優先順位を設定する。また、過去にナビゲーション装置1において行われたジャンルごとの施設検索における選択頻度が高いジャンルの飲食店に対してその次に高い優先順位を設定し、ユーザが任意に設定した嗜好条件に該当する飲食店に対してその次に高い優先順位を設定する。これらの条件のいずれにも該当しない飲食店に対しては最も低い優先順位を設定する。あるいは、当該地域における名物料理が何であるかを地図データに予め記憶させておき、その名物料理を提供する飲食店を優先して提案してもよい。
【0032】
(b)希望到着時刻よりも遅い場合
ナビゲーション装置1は、ユーザにより予め指定された時刻を目的地への希望到着時刻として設定しておくことができる。この希望到着時刻と現在時刻とを比較し、希望到着時刻よりも現在時刻が遅い場合、すなわち既に希望到着時刻を過ぎている場合は、ユーザに希望到着時刻の変更を促す旨の提案を行う。さらに、前述の経路逸脱の提案発生条件を満たした場合と同様に、ルート再探索を行って自車両の現在位置から目的地までの経路を探索しなおし、探索された経路を新たな推奨経路として提案する。このとき、既に設定されている推奨経路において渋滞が発生しており、その渋滞を回避する経路を探索できた場合にのみ、当該経路を新たな推奨経路として提案してもよい。
【0033】
(c)希望到着時刻よりも少し早い場合
一方、現在時刻が設定されている希望到着時刻よりも早い場合は、両時刻の時間差を算出し、その時間差と所定のしきい値T1(たとえば30分)とを比較する。その結果、時間差がT1未満である場合は希望到着時刻よりも少しだけ早いと判断し、それに応じた施設等を提案する。ここでは、自車両の現在位置から所定距離内に存在する各種施設のうち、短時間の観光目的の立ち寄りに対応した施設をHDD13に記録された地図データに基づいて検索し、その検索結果を提案する。たとえば、前述した連続走行時間の提案発生条件の場合と同様の休憩施設や、当該地域の名産品や特産物等の商品を販売している名産品店などの観光施設を提案する。なお、販売場所や販売時期等が限られている商品を取り扱っている施設を優先的に提案するなどして、商品の特徴に応じた提案を行ってもよい。いずれにしても、ユーザの希望に合致する施設の存在をユーザが知らなかったために当該施設に立ち寄らなかった場合に、これをユーザが後悔しないようするための提案を行うことが重要である。
【0034】
(d)希望到着時刻よりも早い場合
また、現在時刻と希望到着時刻との時間差がしきい値T1以上である場合は、その時間差と所定のしきい値T2(T2>T1、たとえば2時間)とを比較する。その結果、時間差がT1以上であってT2未満である場合は、希望到着時刻よりも早いと判断し、それに応じた施設等を提案する。ここでは、自車両の現在位置から所定距離内に存在する各種施設のうち、中程度の時間の観光目的の立ち寄りに対応した施設をHDD13に記録された地図データに基づいて検索し、その検索結果を提案する。たとえば、前述の名産品店に加えてさらに、ユーザが予め登録しておいた登録地点、過去に行ったことのある立ち寄り地点、ユーザが任意に設定した嗜好条件に応じた施設、過去にナビゲーション装置1において行われた施設検索による検索履歴に応じた施設など、様々な種類の観光施設を提案する。なお、以下の説明では、登録地点や立ち寄り地点も観光施設の一形態として取り扱うものとする。
【0035】
ここで、過去の立ち寄り地点については、ユーザが立ち寄り地点の履歴の保存を許可している場合に限って提案してもよい。また、嗜好条件としては、たとえば景観がよい場所、家族構成(乳幼児の有無、子供の有無、障害者の有無等)などを設定することができる。さらに、検索履歴に応じた施設を提案する場合は、ナビゲーション装置1において記憶されている検索履歴に加えて、通信端末2を用いて外部のサーバと無線通信回線を介して接続し、そこから他人の検索履歴を入手してこれを用いてもよい。
【0036】
(e)希望到着時刻よりも大幅に早い場合
現在時刻と希望到着時刻との時間差がしきい値T2以上である場合は、希望到着時刻よりも大幅に早いと判断し、それに応じた施設を提案する。ここでは、自車両の現在位置から所定距離内に存在する各種施設のうち、長時間の観光目的の立ち寄りに対応した施設をHDD13に記録された地図データに基づいて検索し、その検索結果を提案する。たとえば、希望到着時刻よりも早い場合に提案される前述のような各種の観光施設に加えてさらに、観光案内所、最新スポット、観光案内看板の設置場所などの観光施設を提案する。
【0037】
なお、観光案内所については、予め記憶された営業時間内であるときに限って提案してもよい。また、最新スポットを提案するために必要な情報については、通信端末2を用いて外部のサーバと無線通信回線を介して接続し、そこから入手してもよい。あるいは、HDD13の地図データが部分的に更新可能であるときは、最後の更新によって新たに追加された施設等を最新スポットとして提案してもよい。
【0038】
(f)立ち寄り頻度が高い場合
また、ナビゲーション装置1において目的地への希望到着時刻が設定されていない場合は、自車両の現在位置が属する地域をHDD13に記録された地図データに基づいて判断する。そして、当該地域における過去の立ち寄り頻度が所定値よりも高い場合は、自車両の現在位置から所定距離内に存在する施設のうち、希望到着時刻よりも大幅に早い場合に提案される前述のような各種の観光施設から観光案内所を除いたものをHDD13に記録された地図データに基づいて検索し、その検索結果を提案する。すなわち、当該地域における立ち寄り頻度が高い場合、ユーザは当該地域の観光名所などを既に把握しており、観光案内所への立ち寄りは不要と考えられる。したがって、観光案内所を除いた観光施設の中から提案対象とする施設を検索する。
【0039】
(g)立ち寄り頻度が低い場合
一方、当該地域における過去の立ち寄り頻度が所定値よりも低い場合は、自車両の現在位置から所定距離内に存在する施設のうち、希望到着時刻よりも大幅に早い場合に提案される前述のような各種の観光施設をHDD13に記録された地図データに基づいて検索し、その検索結果を提案する。すなわち、当該地域における立ち寄り頻度が高い場合に提案される観光施設にさらに観光案内所を加えて、提案対象とする施設を検索する。
【0040】
以上説明したように、ナビゲーション装置1が行う提案案内処理では、自車両のおかれた状況が様々な提案発生条件のうちいずれかを満たすか否かが判定され、いずれかの提案発生条件を満たすと判定された場合は、その提案発生条件に応じた提案が行われる。たとえば、自車両の現在位置から所定範囲内に存在する各種施設を提案する場合は、その施設の位置や名称などを所定の順序、たとえば自車両の現在位置からの距離順に並べて、それらを表示モニタ16においてリスト表示する。一方、前述のようにユーザに希望到着時刻の変更を促す旨の提案を行う場合は、たとえばスピーカ17からの音声出力により、ユーザに対して新たな希望到着時刻を設定するように指示する。また、ルート再探索による新たな推奨経路を提案する場合は、表示モニタ16において表示されている地図上にその経路を識別可能な形態で示す。なお、ここで述べた提案方法はあくまで一例であり、他の提案方法を用いてもよい。
【0041】
上記のような提案がナビゲーション装置1により行われたら、ユーザはその提案に対して応答を行うことができる。たとえば、自車両の現在位置から所定範囲内に存在する各種施設が提案された場合、ユーザは入力装置18の操作により、その中でいずれかの施設を指定して応答を行う。するとナビゲーション装置1は、ユーザに指定された施設を選択してその施設を目的地(目的地が設定されていない場合)または経由地(目的地が既に設定されている場合)として設定し、自車両の現在位置から設定した目的地まで至る経路、または自車両の現在位置から設定した経由地を経由して目的地まで至る経路を探索する。こうして探索した経路を新たな推奨経路として設定し、その推奨経路に応じた案内情報を表示モニタ16の画面表示やスピーカ17からの音声出力などにより提供することで、目的地までのルート案内を行う。
【0042】
一方、希望到着時刻の変更を促す旨の提案が行われた場合、ユーザは入力装置18の操作により、新たな希望到着時刻として設定したい時刻を入力して応答を行う。あるいは、ユーザの発話内容を音声認識により判別して希望到着時刻の入力としてもよい。するとナビゲーション装置1は、入力された時刻を変更後の希望到着時刻として設定する。このとき、変更後の希望到着時刻に応じた提案を続けて行ってもよい。
【0043】
また、ルート再探索によって求められた新たな推奨経路が提案された場合、ユーザは入力装置18の操作により、その経路を採用するか否かの応答を行う。するとナビゲーション装置1は、採用する旨の応答が行われた場合は、当該経路を新たな推奨経路として設定する。一方、採用しない旨の応答が行われた場合は、元の推奨経路をそのまま用いるように設定する。
【0044】
以上説明した提案案内処理の際にナビゲーション装置1において実行されるフローチャートを図3に示す。このフローチャートは、自車両の走行中にナビゲーション装置1の制御部10において実行されるものである。
【0045】
ステップS10において、制御部10は、希望到着時刻を設定するか否かを判定する。ユーザが入力装置18により希望到着時刻の入力操作を行った場合はステップS20へ進み、ステップS20において希望到着時刻を設定した後、ステップS30へ進む。一方、ユーザが希望到着時刻の入力操作を行わなかった場合は、ステップS20を実行せずにステップS30へ進む。
【0046】
ステップS30において、制御部10は、図2を用いて上記で説明したような各種の提案発生条件のうちいずれかを満たすか否かを判定する。いずれかの提案発生条件を満たすと、続くステップS40へ進む。
【0047】
ステップS40において、制御部10は、前述のような寄り道の提案発生条件を満たすとステップS30で判定した場合に、現在時刻が希望到着時刻よりも遅いか否かを判定する。寄り道の提案発生条件を満たすとステップS30で判定し、かつ、ステップS20において希望到着時刻が設定されており、その希望到着時刻よりも現在時刻の方が遅い場合は、ステップS120へ進む。一方、寄り道以外の提案発生条件を満たすとステップS30で判定した場合や、寄り道の提案発生条件を満たすが希望到着時刻よりも現在時刻の方が早い場合、または希望到着時刻が設定されていない場合は、ステップS50へ進む。
【0048】
ステップS40からステップS50へ進んだ場合について先に説明する。ステップS50において、制御部10は、前述のような経路逸脱の提案発生条件を満たすとステップS30で判定したか否かを判定する。経路逸脱の提案発生条件を満たすとステップS30で判定した場合、すなわちユーザの不注意により推奨経路から自車両が逸脱したと考えられる状況のときには、ステップS150へ進む。一方、経路逸脱以外の提案発生条件を満たすとステップS30で判定した場合は、ステップS60へ進む。
【0049】
ステップS60において、制御部10は、検索対象施設を設定する。ここでは、ステップS30で満たすと判定した提案発生条件に応じた検索対象施設を前述のようにして設定する。すなわち、連続走行時間の提案発生条件を満たすとステップS30で判定した場合は休憩施設を検索対象施設として設定し、燃料不足の提案発生条件を満たすとステップS30で判定した場合は燃料補給施設を検索対象施設として設定する。また、寄り道の提案発生条件を満たすとステップS30で判定した場合は、そのときの状況に応じて、食事時間帯であれば飲食店を検索対象施設として設定し、他の時間帯であれば前述のように、現在時刻と希望到着時刻との時間差や立ち寄り頻度に応じた各種施設を検索対象施設として設定する。
【0050】
ステップS70において、制御部10は、HDD13に記録された地図データに基づいて、ステップS60で設定した検索対象施設を自車両の現在位置から所定距離内で検索する。
【0051】
ステップS80において、制御部10は、ステップS70で検索した施設をユーザに対して提案する。ここでは前述のように、たとえば検索された施設の位置や名称などを自車両の現在位置から近い順に表示モニタ16においてリスト表示することで、ユーザに対する施設の提案を行う。
【0052】
ステップS90において、制御部10は、ステップS80で提案した施設の中でいずれかの施設がユーザによって指定されたか否かを判定する。ユーザが入力装置18を用いていずれかの施設を指定する操作を行ったら、その操作に応じて当該施設をステップS100において選択した後、ステップS110へ進む。一方、ユーザからいずれの施設も指定されなかった場合は、ステップS30へ戻る。
【0053】
ステップS110において、制御部10は、ステップS100で選択した施設を目的地または経由地として設定し、当該施設に応じた経路をHDD13に記録された地図データに基づいて探索する。すなわち、目的地が設定されていなければ当該施設を目的地として設定し、自車両の現在位置からその目的地までの経路を探索する。一方、既に目的地が設定されている場合は、当該施設を経由地として設定し、自車両の現在位置からその経由地を経由して設定済みの目的地まで至る経路を探索する。こうして探索された経路は、新たに推奨経路として設定される。そして、表示モニタ16の画面表示やスピーカ17からの音声出力などにより、自車両を目的地または経由地まで案内するための案内情報が提供される。ステップS110を実行したらステップS30へ戻る。
【0054】
次に、ステップS40からステップS120へ進んだ場合について説明する。ステップS120において、制御部10は、ユーザに対して希望到着時刻の変更を提案する。次のステップS130において、制御部10は、ステップS120の提案に対するユーザからの応答に基づいて、希望到着時刻を変更するか否かを判定する。ユーザの入力装置18の操作や音声認識により変更後の希望到着時刻が入力されたらステップS140へ進み、その入力内容に基づいて、ステップS140において希望到着時刻を変更する。ステップS140を実行したらステップS150へ進む。一方、ステップS130においてユーザから変更後の希望到着時刻が入力されなかった場合は、希望到着時刻を変更しないと判定し、ステップS140を実行せずにステップS150へ進む。
【0055】
ステップS150において、制御部10は、ルート再探索を行う。ここでは、自車両の現在位置から予め設定された目的地までの経路を再探索する。続くステップS160において、制御部10は、ステップS150で探索した経路を新たな推奨経路としてユーザに提案する。
【0056】
ステップS170において、制御部10は、ステップS160で提案した推奨経路に基づいてルート変更を行うか否かを判定する。ユーザが入力装置18を操作することにより提案された経路を採用する旨の応答をした場合は、ルート変更を行うと判定してステップS180へ進み、ステップS180において推奨経路を再設定する。その後は、表示モニタ16の画面表示やスピーカ17からの音声出力などにより、再設定した推奨経路に従って案内情報が提供される。ステップS180を実行したらステップS30へ戻る。一方、ユーザが入力装置18を操作することにより提案された経路を採用しない旨の応答をした場合は、ステップS170においてルート変更を行わないと判定し、ステップS180を実行せずにステップS30へ戻る。
【0057】
以上説明したようなステップS30〜S180の処理が自車両の走行中に繰り返し実行されることにより、自車両のおかれた状況に応じた様々な内容の提案が行われる。この提案に対してユーザが応答することで、各種施設が目的地や経由地として設定され、新たな推奨経路が設定される。こうして設定された推奨経路に従って当該目的地や経由地までの案内情報が提供される。
【0058】
以上説明した実施の形態によれば、次の作用効果を奏する。
【0059】
(1)ナビゲーション装置1は、制御部10の処理により、自車両のおかれた状況が所定の複数の提案発生条件のうちいずれかを満たすか否かを判定し(ステップS30)、いずれかを満たすと判定されたときに、当該提案発生条件に応じた提案を行う(ステップS80)。この提案に基づいて自車両の目的地または経由地を設定し、当該目的地または経由地に応じた経路を探索する(ステップS110)。そして、探索された経路に従って、その目的地または経由地までの案内情報を、表示モニタ16の画面表示やスピーカ17からの音声出力などにより提供する。このようにしたので、ユーザにとって有益な案内情報を状況に応じて提供することができる。
【0060】
(2)ステップS30の判定において用いる提案発生条件は、自車両の走行時間に関する連続走行時間の提案発生条件と、自車両の残燃料量に関する燃料不足の提案発生条件と、自車両の現在位置と予め設定された推奨経路、観光地または高速道路との位置関係に関する寄り道の提案発生条件とを含むようにした。したがって、案内情報を提供すべき様々な状況を的確に判定することができる。
【0061】
(3)ナビゲーション装置1は、制御部10の処理により、ステップS30で満たすと判定した提案発生条件に応じた検索対象施設を設定し(ステップS60)、その施設を自車両の現在位置から所定距離内で検索する(ステップS70)。こうして検索された施設をステップS80において提案することで、たとえば、自車両の走行時間が連続走行時間の提案発生条件を満たす場合は、自車両の現在位置から所定範囲内に存在する休憩施設を提案し、自車両の残燃料量が燃料不足の提案発生条件を満たす場合は、自車両の現在位置から所定範囲内に存在する燃料補給施設を提案し、自車両の現在位置が寄り道の提案発生条件を満たす場合は、自車両の現在位置から所定範囲内に存在する飲食施設または観光施設を提案するようにした。これにより、自車両のおかれた状況に応じて適切な提案を行うことができる。
【0062】
(4)またナビゲーション装置1は、制御部10の処理により、ステップS80で提案された施設のうちいずれかを選択する(ステップS100)。ステップS110では、こうしてステップS100で選択された施設を目的地または経由地として設定し、当該施設に応じた経路を探索する。このようにしたので、提案された施設のうち必要な施設に立ち寄るための案内情報を確実に提供することができる。
【0063】
(5)さらにナビゲーション装置1は、制御部10の処理により、目的地への希望到着時刻を設定する(ステップS20)。ステップS80では、現在時刻と設定した希望到着時刻との時間差に基づいて、たとえば、時間差がT1未満の場合は、休憩施設および名産品店等の観光施設を提案し、時間差がT1以上T2未満の場合は、名産品店、登録地点、立ち寄り地点、嗜好条件に応じた施設、および検索履歴に応じた施設等の観光施設を提案し、時間差がT2以上の場合は、上記の各種観光施設に加えてさらに、観光案内所、最新スポット、および観光案内看板の設置場所等の観光施設を提案する。このようにして、現在時刻と希望到着時刻との時間差に応じた種類の施設を提案することで、その時間差に基づいて提案の内容を変化させるようにしたので、自車両のおかれた状況をより細かく分類して的確な提案を行うことができる。
【0064】
(6)ステップS80では、上記のように現在時刻と設定した希望到着時刻との時間差が大きいほど多くの種類の施設を提案するようにした。これにより、立ち寄り時間が長いほど提案する施設の種類を増やしてユーザの選択の幅を広げることができるため、より充実した観光をユーザに体験させることができる。
【0065】
なお、以上説明したような本発明による提案案内処理を適用したナビゲーション装置を観光地用のレンタカーに搭載されるナビゲーション装置として用いてもよい。この場合、レンタカー業者などが予めお勧めの観光スポットを登録地点として登録したり、顧客の特徴や目的に適した嗜好条件を設定したりしておくことで、顧客である観光客が効率的に観光を行うことができるようにする。たとえば、年配の観光客に対しては、有名観光地に近づいたら通り過ぎないように提案したり、買い物を目的とする観光客に対しては、あまり有名ではないがその地域では評判の高い店等を提案したりすることで、顧客にとって有益な観光案内を提供することができる。
【0066】
上記実施の形態では、予め設定された複数の提案発生条件のうちいずれか一つを満たす場合について、その提案発生条件に応じた提案を行う例を説明した。しかし、同時に複数の提案発生条件を満たす場合についても同様に、本発明による提案を行うこととしてよい。その場合、満たすと判定された各提案発生条件に対応する提案を同時に、または所定の順序で行ってもよいし、いずれか一つまたは複数の提案発生条件に対応する提案のみを行ってもよい。たとえば、自車両の残燃料量が所定のしきい値以下であり、かつ寄り道の提案発生条件を満たすと判定されたときには、燃料補給施設と観光施設とを同時に提案することができる。なお、いずれか一つまたは複数の提案発生条件に対応する提案のみを行う場合は、どの提案を行うかをユーザに選択させてもよいし、状況に応じて自動的に選択してもよい。
【0067】
以上説明した実施の形態において、目的地への希望到着時刻を設定する場合は、その目的地までの推奨経路を設定してもしなくてもよい。なお、推奨経路を設定しないで目的地と希望到着時刻を設定した場合は、前述のように寄り道の提案発生条件を満たすと判定されたときの時刻が希望到着時刻よりも遅い場合であっても、ルート再探索を行わずに希望到着時刻の変更を促す旨の提案のみを行うことが好ましい。
【0068】
また、以上説明した実施の形態において、提案発生条件に応じた提案を行うときには推奨経路に基づくルート案内を一時的に中断してもよい。さらに、ユーザが提案内容を判別しやすいように、表示モニタ16に表示された地図において示された推奨経路を一時的に消去してもよい。
【0069】
さらに、提案した施設等を経由地に設定した場合は、その経由地に対する希望出発時刻をユーザからの操作などに応じて設定してもよい。この場合、設定した希望出発時刻に基づいて、当該経由地における滞在可能時間を提示したり、希望出発時刻が近づいたらユーザに対して出発を促したりすることが好ましい。また、滞在可能時間が所定値未満である場合は、その経由地へのルート案内を開始する前にユーザに対して警告するようにしてもよい。
【0070】
以上説明した実施の形態や各種の変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。また、上記実施の形態と変形例とを組み合わせて用いてもよい。
【符号の説明】
【0071】
1:ナビゲーション装置、2:通信端末、10:制御部、11:振動ジャイロ、
12:車速センサ、13:HDD、14:GPS受信部、15:VICS情報受信部、
16:表示モニタ、17:スピーカ、18:入力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されるナビゲーション装置であって、
前記車両のおかれた状況が所定の複数の提案発生条件のうちいずれかを満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記車両のおかれた状況が前記複数の提案発生条件のうちいずれかを満たすと判定されたときに、当該提案発生条件に応じた提案を行う提案手段と、
前記提案に基づいて前記車両の目的地または経由地を設定し、当該目的地または経由地に応じた経路を探索する経路探索手段と、
前記経路探索手段により探索された経路に従って前記目的地または前記経由地までの案内情報を提供する提供手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記提案発生条件は、前記車両の走行時間に関する第1の条件と、前記車両の残燃料量に関する第2の条件と、前記車両の現在位置と予め設定された推奨経路、観光地または高速道路との位置関係に関する第3の条件とのいずれか少なくとも一つを含むことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項2に記載のナビゲーション装置において、
前記提案手段は、
前記車両の走行時間が前記第1の条件を満たす場合は、前記車両の現在位置から所定範囲内に存在する休憩施設を提案し、
前記車両の残燃料量が前記第2の条件を満たす場合は、前記車両の現在位置から所定範囲内に存在する燃料補給施設を提案し、
前記車両の現在位置が前記第3の条件を満たす場合は、前記車両の現在位置から所定範囲内に存在する飲食施設または観光施設のいずれか一方または両方を提案することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項3に記載のナビゲーション装置において、
前記提案手段により提案された複数の施設のうちいずれかを選択する選択手段をさらに備え、
前記経路探索手段は、前記選択手段により選択された施設を前記目的地または前記経由地として設定し、当該施設に応じた経路を探索することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1乃至4に記載のナビゲーション装置において、
目的地への希望到着時刻を設定する希望到着時刻設定手段をさらに備え、
前記提案手段は、現在時刻と前記希望到着時刻との時間差に基づいて、前記提案の内容を変化させることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項5に記載のナビゲーション装置において、
前記提案手段は、前記時間差に応じた種類の施設を提案することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項6に記載のナビゲーション装置において、
前記提案手段は、前記時間差が大きいほど多くの種類の施設を提案することを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−57955(P2012−57955A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−198607(P2010−198607)
【出願日】平成22年9月6日(2010.9.6)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】